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特開2025-6628情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025006628
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20250109BHJP
【FI】
G16H40/20
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107535
(22)【出願日】2023-06-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-15
(71)【出願人】
【識別番号】322008416
【氏名又は名称】株式会社アスター
(74)【代理人】
【識別番号】100134430
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓士
(72)【発明者】
【氏名】白水 裕介
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】傷病データまたは疾病分類コードに基づく診療報酬の予測値を簡単に取得すること。
【解決手段】医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、医療機関または介護施設の施設構成データとを入力データとし、傷病データまたは疾病分類コードと施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、診療報酬を予測するための第1学習モデルを生成する第1学習モデル生成部を備えた情報処理装置。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、前記医療機関または前記介護施設の施設構成データとを入力データとし、前記傷病データまたは疾病分類コードと前記施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、診療報酬を予測するための第1学習モデルを生成する第1学習モデル生成部
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
傷病データまたは疾病分類コードと、施設構成データとを入力して、前記第1学習モデルを用いて予測した診療報酬の予測値を出力する診療報酬予測部をさらに備えた請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1学習モデル生成部は、前記教師データとしてレセプト審査機関による審査結果をさらに含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記診療報酬の予測値と、前記医療機関または介護施設により発行されたレセプトデータに含まれる診療報酬と、を対比して表示する第1表示制御部をさらに備えた請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記診療報酬予測部は、所定の施設構成の変更前および変更後の施設構成データを入力して、前記診療報酬の第1予測値および第2予測値を出力し、
前記第1予測値から第2予測値への増分が所定値よりも大きい場合に、前記所定の施設構成の変更を提示する第2表示制御部をさらに備えた請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記診療報酬予測部は、所定の施設構成の変更後の施設構成データを入力して、前記診療報酬の第2予測値を出力し、
前記所定の施設構成の変更と、前記医療機関または介護施設により発行されたレセプトデータに含まれる診療報酬と、前記第2予測値とを対比して表示する第3表示制御部をさらに備えた請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、前記医療機関または介護施設の施設構成データとを入力データとし、前記傷病データまたは疾病分類コードと前記施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして生成された第1学習モデルを用いて予測した診療報酬の予測値を出力する情報処理装置。
【請求項8】
第1学習モデル生成部が、医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、前記医療機関または介護施設の施設構成データとを入力データとし、前記傷病データまたは疾病分類コードと前記施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、診療報酬を予測するための第1学習モデルを生成する情報処理方法。
【請求項9】
医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、前記医療機関または介護施設の施設構成データとを入力データとし、前記傷病データまたは疾病分類コードと前記施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、診療報酬を予測するための第1学習モデルを生成する第1学習モデル生成ステップをコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、疾病分類コードを入力して施設基準と算定要件とを参照して診療報酬点数の理論値を算出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7158093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の技術では、複雑で大量の施設基準と算定要件とを参照する必要があるため、疾病分類コードに基づく診療報酬点数の理論値の算出には多くの演算が必要になり、簡単に診療報酬を予測できなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、前記医療機関または前記介護施設の施設構成データとを入力データとし、前記傷病データまたは疾病分類コードと前記施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、診療報酬を予測するための第1学習モデルを生成する第1学習モデル生成部
を備えた情報処理装置である。
【0007】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、前記医療機関または前記介護施設の施設構成データとを入力データとし、前記傷病データまたは疾病分類コードと前記施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして生成された第1学習モデルを用いて予測した診療報酬の予測値を出力する情報処理装置である。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
第1学習モデル生成部が、医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、前記医療機関または介護施設の施設構成データとを入力データとし、前記傷病データまたは疾病分類コードと前記施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、診療報酬を予測するための第1学習モデルを生成する第1学習モデル生成ステップ、
を含む情報処理方法である。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、前記医療機関または介護施設の施設構成データとを入力データとし、前記傷病データまたは疾病分類コードと前記施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、診療報酬を予測するための第1学習モデルを生成する第1学習モデル生成ステップ、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、傷病データまたは疾病分類コードに基づく診療報酬の予測値を簡単に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図2】診療報酬を記載したレセプトについて説明する図である。
図3】第2実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図4】第2実施形態に係る学習モデルへの入力データを示す図である。
図5A】第2実施形態に係る予測診療報酬テーブルの構成を示す図である。
図5B】第2実施形態に係る診療報酬対比テーブルの構成を示す図である。
図6A】第2実施形態に係る情報処理装置の表示例を示す図である。
図6B】第2実施形態に係る情報処理装置の表示例を示す図である。
図7A】第2実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図7B】第2実施形態に係る情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図8】第3実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図9】第3実施形態に係る学習モデルへの入力データを示す図である。
図10A】第3実施形態に係る変更施設の予測診療報酬テーブルの構成を示す図である。
図10B】第3実施形態に係る診療報酬対比テーブルの構成を示す図である。
図11A】第3実施形態に係る情報処理装置の表示例を示す図である。
図11B】第3実施形態に係る情報処理装置の表示例を示す図である。
図11C】第3実施形態に係る情報処理装置の表示例を示す図である。
図12】第3実施形態に係る情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0013】
なお、本明細書で使用する「患者データ」は、患者の氏名、年齢、性別、住所、傷病名、身長、体重、バイタル指数、重症度、看護必要度、必要介護度、既往歴、服薬履歴、手術履歴、入退院履歴を含む。また、「施設構成」は、病床数、医療従事者数、リハビリセンタ構成、専門スペース構成の有無および医療機器の種類、の少なくとも1つを含む。なお、「施設構成」はこれに限らず、診療報酬に影響を与える「施設基準」に関連する全ての構成を含むものである。そして、「施設データ」としては、施設名、所在地、施設類型(病院・有床診療所など)、許可病床数、病床区分(一般病床・療養病床など)、標榜診療科、平均在院日数、医療・看護必要度、専門スペース(機能訓練室、言語聴覚室など)、医療機器(放射線装置、手術・検査装置など)、医療者別人数(医師・コメディカル)、医療者専門性(臨床経験、保有資格など)を含む。
【0014】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。情報処理装置100は、傷病データまたは疾病分類コードから適切な診療報酬を予測する装置である。
【0015】
図1に示すように、情報処理装置100は、学習モデル生成部101を含む。学習モデル生成部101は、医療機関または介護施設で行われる診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、医療機関または介護施設の施設構成データとを入力データとし、傷病データまたは疾病分類コードと施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、診療報酬を予測するための第1学習モデル111を生成する。
【0016】
本実施形態によれば、学習モデルを用いて傷病データまたは疾病分類コードに基づく診療報酬の予測値を簡単に取得することができる。
【0017】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置について説明する。本実施形態に係る情報処理装置は、診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと、医療機関または介護施設の施設構成データとを入力データとし、傷病データまたは疾病分類コードと施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、診療報酬を予測するための学習モデルを生成する。そして、実際に発生した診療行為に対応する傷病データまたは疾病分類コードと施設構成データに基づいて、学習モデルで予測された診療報酬の予測値(以下、予測診療報酬とも称す)と発行したレセプトデータに含まれる算出された診療報酬(以下、算出診療報酬とも称す)とを対比して表示し、レセプトの改善を提案する。また、教師データとして、レセプト審査機関による審査結果をさらに含み、学習モデルはレセプト審査機関の審査で承認されるレセプトデータを予測する。なお、本実施形態では、医療機関または介護施設の売上としてレセプトデータに含まれる診療報酬を例に説明するが、売上はレセプトデータに含まれる診療報酬のみに限定されない。
【0018】
<診療報酬に関する説明>
情報処理装置の構成について説明する前に、医療機関または介護施設で行われる行為に対して算出される報酬について説明する。図2は、診療報酬を記載したレセプト280について説明する図である。例えば、図2は、「発熱があったためかかりつけの診療所を受診し、インフルエンザの検査を受けて処方箋を発行してもらった」場合のレセプト280であり、診療した各項目についての診療報酬点数と回数との積算点数を全て加算して731点が、この診療の診療報酬となる。その医療費は7,310円となり、3割負担の場合は患者が2,190円を負担し、レセプト審査機関による審査で承認されると保険機関から5,120円が医療機関に支払われる。なお、レセプト審査機関による審査で承認されなければ、返戻が通知されレセプトの再発行となる。
【0019】
<情報処理装置の機能構成>
図3は、情報処理装置300の機能構成を示すブロック図である。
【0020】
情報処理装置300は、学習モデル生成部301と、診療報酬予測部302と、表示制御部303と、データベース304と、を備える。なお、データベース304は、情報処理装置300の外部にあってもよい。例えば、日本国外に設置された外部サーバがデータベース304として機能する場合なども含まれる。
【0021】
学習モデル生成部301は、傷病データまたは疾病分類コードと、医療機関または介護施設の施設構成データとを入力データとし、傷病データまたは疾病分類コードと施設構成データとに対応するレセプトデータを教師データとして、学習モデル(AI)311を生成する。傷病データは、例えば、WHO(World Health Organization)が定めたICD(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)コードや、厚生労働省が定めた傷病名コードを含んでもよい。
【0022】
なお、入力データは傷病データまたは疾病分類コードと施設構成データとに限定されない。他のレセプト発行に関連するデータを含んでもよい。また、仮想の傷病データまたは疾病分類コードを入力データとし、その仮想の傷病データまたは疾病分類コードに基づいて算出された診療報酬の理論値を教師データとしてもよい。最後のデータにより生成した学習モデル(AI)311は、最適な診療報酬の理論値に近似した出力をすることができる。
【0023】
さらに、教師データのオプションとして、レセプト審査機関による審査結果を含んでもよい。この場合には、レセプト審査機関の審査で承認される診療報酬を出力する学習モデル311を生成することができる。
【0024】
これらの入力データまたは教師データとなるデータは、医療関連機関から収集されたファイルから抽出される。例えば、以下のファイルが含まれる。
・UKEファイル:病名、生年月日、性別、診療科、医薬、診療行為、点数データ
・Hファイル:生年月日、重症度、看護必要度データ
・EFファイル:生年月日、性別、病棟、診療科、病名、医薬、診療行為データ
・FF1ファイル:患者基本、病棟、診療科、生活履歴、入退院ルート、病状、介護度、アウトカムデータ・病床機能報告:全国医療機関の病床機能、診療科、患者数、ルート、従事者、主たる行為件数等
・その他公開データ:都道府県医療情報(統一規格)、患者調査、人口動態、全国施設基準一覧、医療施設調査、病院報告、診断群分類(DPC)データ、介護サービス施設・事業所調査等
・その他病院独自データ:電子カルテデータ、医事データ、人員数、病院構造、財務諸表、労務管理データ、部門別統計等。
・他にFF3ファイル、FF4ファイル、Dファイル、Kファイルなど。
【0025】
診療報酬予測部302は、予測診療報酬テーブル321を有し、診療報酬を予測する予測対象の傷病データまたは疾病分類コードと、施設構成データとを医療機関や介護施設の端末から受信して学習モデル311に入力し、予測診療報酬を取得して出力する。なお、医療機関や介護施設の端末から受信した予測対象の傷病データまたは疾病分類コードと、施設構成データとは、データベース304に蓄積した後に診療報酬予測部302により読み出されてもよい。
【0026】
表示制御部303は、診療報酬対比テーブル331を有し、予測対象の傷病データまたは疾病分類コードに基づいて発行された発行レセプトデータ(算出診療報酬)を医療機関や介護施設の端末から受信して、同じ予測対象の傷病データまたは疾病分類コードに基づいて学習モデル311で予測された予測診療報酬と対比する。そして、医療機関や介護施設の端末からの閲覧要求に応答して、発行レセプトデータの診療報酬と予測診療報酬とを対比させた表示画面の医療機関や介護施設の端末への出力を制御する。
【0027】
データベース304は、入力データ蓄積部342と、教師データ蓄積部343と、学習モデル生成アルゴリズム344と、施設構成データ格納部345と、予測診療報酬格納部346と、を有する。
【0028】
入力データ蓄積部342は、学習モデル311を生成するための入力データとして収集されたデータを蓄積する。教師データ蓄積部343は、学習モデル311を生成するための教師データとして収集されたデータを蓄積する。なお、入力データと教師データとは同じ診療によって紐付けられている。学習モデル生成アルゴリズム344は、学習モデル311を生成するアルゴリズムである。本実施形態においては、教師ありの学習モデル311を用いたが、教師なしの、例えばニューラルネットワークによるディープラーニングによる学習モデル311であってもよい。施設構成データ格納部345は、医療機関や介護施設を識別する識別子(ID)に対応する施設設備の情報や人員の情報を含む施設構成データを格納する。予測診療報酬格納部346は、学習モデル311が予測した予測診療報酬を格納し、この予測診療報酬は学習モデル311の学習に使用されてもよい。
【0029】
なお、図3において、学習モデル生成部301と診療報酬予測部302とを情報処理部310とし、以下の図8および図13Aにおいては詳細な図示を省略する。
【0030】
(学習モデルへの入力データ)
図4は、学習モデル311への入力データ400を示す図である。
【0031】
入力データ400は、多数の施設において発行した多数のレセプトデータとその診療報酬を含む。入力データ400は、施設ID401に対応して施設構成データ402を記憶する。そして、施設ID401に対応して発行された複数の診療の傷病データまたは疾病分類コード403と、対応して発行されたレセプトデータ404と、オプションであるレセプト審査結果405と、を記憶する。施設構成データ402は、施設ID401に紐づけた、病床数、医師数、看護師数、医療機器の種類・数、勤務状態など、施設基準や算定要件の判断に必要な人員と設備の情報を記憶している。なお、入力データ400は、仮想の施設における仮想の診療の傷病データまたは疾病分類コードと、発行した理論的なレセプトデータの診療報酬を含んでもよい。
【0032】
(予測診療報酬テーブル)
図5Aは、予測診療報酬テーブル321の構成を示す図である。予測診療報酬テーブル321は、診療報酬予測部302が、ある施設におけるある診療の傷病データまたは疾病分類コードと施設構成データとに対応して、学習モデル311が予測した予測診療報酬を出力するために使用される。
【0033】
予測診療報酬テーブル321は、予測対象の施設ID511に対応する施設構成データ512を記憶する。そして、対象年月513における全診療の傷病データまたは疾病分類コード514と、対応する予測診療報酬515と、月単位の合計の予測診療報酬516と、を記憶する。
【0034】
(診療報酬対比テーブル)
図5Bは、診療報酬対比テーブル331の構成を示す図である。診療報酬対比テーブル331は、表示制御部303が、同じ傷病データまたは疾病分類コードによる発行レセプトデータの算出診療報酬と予測診療報酬とを対比した表示画面を生成し、レセプトデータの改善を提案するために使用される。
【0035】
診療報酬対比テーブル331は、対比対象の施設ID521の対象年月522に対応して、月合計および各レセプトの発行レセプトデータ523と、月合計および各レセプトの予測診療報酬524と、月合計および各レセプトの診療報酬の対比525と、月合計および各レセプトの改善提案526と、を記憶する。
【0036】
(表示例)
図6Aは、情報処理装置300の表示制御部303による表示例610を示す図である。表示例610は、診療報酬対比テーブル331に基づいて生成され、医療機関または介護施設で行われた過去の診療行為について請求した診療報酬と、合計予測値と、を対比して表示する。
【0037】
表示例610は、診療行為ごとに、自院での算定金額と、予測値と、を対比して表示する。例えば、特定疾患療養管理料としては、1,027,500円の請求を行っているが、学習モデル311による予測値では、1,335,000円であり、算定率77.7%であることが表示されている。この実際の請求金額1,027,500円は、全国平均850,500円からすると高いが、予測値1,335,000円からすると、22%もの改善余地があることを示している。同様に、脳血管リハビリ、運動器リハビリなどでも、実際の請求額と予測値とを対比して表示している。
【0038】
さらに、「状態」欄には、疾患の割合や、リハビリ実施の患者数などを自動計算して表示することで、算定率の改善のために取り得る方策について提案することが可能である。表示制御部303は、医療機関または介護施設で行われた過去の診療行為について請求した診療報酬に含まれていなかった加算点数に対応する加算項目を表示してもよい。
【0039】
図6Bは、情報処理装置300の表示制御部303による他の表示例620を示す図である。表示例620では、算定要件の規定に基づいて、ある診療に対応する診療報酬項目における、過去の診療結果と改善可能な診療とが対比して表示されている。
【0040】
この例では、算定要件として、診療報酬項目ごとに算定日数621および算定数6222が規定されているものとする。ここでは、算定日数として、1日の上限の算定回数(ここでは1回)と、上限となる算定日数(ここでは発症から150日)が定められている。また、算定数として、150日を超えた場合に、一月13回までという上限が定められている。厚生労働省策定の診療報酬基準に限定されず、独自基準(上限週3回、発症後、算定除外日数:14)などを定めてもよい。
【0041】
例として診療報酬点数623、624、625を取得したものとする。つまり、大腿骨骨折で、発症日6月15日とする。そして実際の請求点数は、6月555点、7月3700点とする。これに対して、運動器リハビリテーション料(I)として算定要件から実施可能な、発症から6月末までの16日分の2960点(626)と、7月の31日分の5735点(627)の合計値を対比して表示する。
【0042】
<情報処理装置のハードウェア構成>
図7Aは、情報処理装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、図7Aにおいて、図3Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
【0043】
図7Aで、CPU(Central Processing Unit)710は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3Aの構成要素を実現する。ROM(Read Only Memory)720は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。ネットワークインタフェース730は、ネットワークを介して、各施設の通信端末との通信を制御する。なお、図7Aにおいて、学習モデル311は独立した構成要素として図示しているが、CPU710がRAM740内に学習モデル311を構成してもよい。
【0044】
RAM(Random Access Memory)740は、CPU710が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM740には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。施設構成データ(学習用)741は、学習モデル311の学習用に収集された各施設の施設構成データである。傷病データ/疾病分類コード(学習用)742は、学習モデル311の学習用に収集された傷病データまたは疾病分類コードである。レセプトデータ(学習用)743は、学習モデル311の学習用に収集された傷病データ/疾病分類コード(学習用)742に対応して発行されたレセプトデータである。レセプト審査結果(学習用)744は、レセプトデータ(学習用)743がレセプト審査機関の審査で承認されたか、査定されたか、返戻されたかのレセプト審査結果である。施設構成データ(予測用)745は、学習モデル311で診療報酬を予測する対象の施設の施設構成データである。傷病データ/疾病分類コード(予測用)746は、学習モデル311で診療報酬を予測する対象の傷病データまたは疾病分類コードである。予測診療報酬747は、施設構成データ(予測用)745および傷病データ/疾病分類コード(予測用)746に基づいて、学習モデル311が予測した診療報酬である。なお、施設構成データ(予測用)745と傷病データ/疾病分類コード(予測用)746と予測診療報酬747とは、予測診療報酬テーブル321に相当する。診療報酬対比テーブル331は、図3Cで説明した表示制御部303が使用するテーブルである。閲覧画面データ748は、施設の端末からの閲覧要請に従い表示制御部303が生成する表示画面データである。送受信データ749は、ネットワークを介して施設の端末と送受信するデータである。
【0045】
ストレージ750には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。データベース304は、図3で説明した、入力データ蓄積部342、教師データ蓄積部343、学習モデル生成アルゴリズム344、施設構成データ格納部345、予測診療報酬格納部346と、を含むデータベースである。ストレージ750には、以下のプログラムが格納される。情報処理プログラム751は、情報処理装置300の全体を制御するプログラムである。入力データ収集モジュール752は、学習モデル311の生成にための入力データおよび教師データを収集するためのモジュールである。学習モデル生成モジュール753は、入力データおよび教師データに基づいて学習モデル311を生成するモジュールである。予測診療報酬取得モジュール754は、生成された学習モデル311に施設構成データ(予測用)745および傷病データ/疾病分類コード(予測用)746を入力し、予測診療報酬を取得するモジュールである。診療報酬対比モジュール756は、同じ施設構成データ(予測用)745および傷病データ/疾病分類コード(予測用)746に基づき、発行された発行レセプトデータの算出診療報酬と予測された予測診療報酬とを対比するモジュールである。閲覧画面生成モジュール757は、施設の端末からの閲覧要請に応答して閲覧画面を生成するモジュールである。
【0046】
なお、図7AのRAM740やストレージ750には、情報処理装置300が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
【0047】
<情報処理装置の処理の流れ>
図7Bは、情報処理装置300の処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、図7AのCPU710が生成された学習モデル311とRAM740とを用いて実行し、図3の構成要素を実現する。
【0048】
情報処理装置300は、ステップS701において、入力データ(傷病データまたは疾病分類コード、施設構成データ)と教師データ(対応するレセプトデータ、オプションのレセプト審査結果)との組を収集する。情報処理装置300は、ステップS703において、学習モデル311に入力データと教師データとを入力して学習させる。情報処理装置300は、ステップS705において、十分な学習が完了したかを判定する。十分でなければステップS701に戻って学習を繰り返す。十分に学習が完了すると、情報処理装置300は、ステップS707において、予測対象の傷病データまたは疾病分類コードと、施設構成データとの組を取得して、学習モデル311に入力する。そして、情報処理装置300は、ステップS709において、学習モデル311が予測した予測診療報酬を取得する。
【0049】
情報処理装置300は、ステップS711において、施設からの閲覧要請を待って、閲覧要請があれば、ステップS713において、同じ傷病データまたは疾病分類コードと、施設構成データとの組に基づく発行レセプトデータの算出診療報酬と予測診療報酬とを対比する画面を生成する。そして、情報処理装置300は、ステップS715において、閲覧要請した端末に対比画面およびレセプト改善提案(図6A参照)を表示する。
【0050】
本実施形態によれば、学習モデルを用いて傷病データまたは疾病分類コードに基づく予測診療報酬を簡単に取得し、発行されたレセプトデータの診療報酬と対比することができる。また、医療機関または介護施設における現状の施設構成や診療発生数での、より適切なレセプト生成を提案することができる。
【0051】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る情報処理装置について説明する。本実施形態に係る情報処理装置は、上記第2実施形態と比べると、現状の施設構成や診療発生数でなく、より適切なレセプト生成のための施設構成の改善策を提案する点で異なる。本実施形態では、所定期間に発生した、あるいは、所定数の複数の傷病データまたは疾病分類コードと、変更された施設構成データとを入力して、学習モデルを用いて予測した複数の診療報酬を出力する。そして、所定期間に発生した、あるいは、所定数の同じ傷病データまたは疾病分類コードに対応する現施設の診療報酬から変更施設の診療報酬への増分が所定値よりも大きい場合に、施設構成の変更を提示する。あるいは、施設構成の変更と、施設構成の変更に基づき予測した診療報酬に含まれる診療報酬と、医療機関または介護施設により発行されたレセプトデータに含まれる診療報酬と、を対比して表示する。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0052】
<情報処理装置の機能構成>
図8は、情報処理装置800の機能構成を示すブロック図である。なお、図8において、図3Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
【0053】
図8において、情報処理装置800は、表示制御部803と、変更施設の診療報酬予測部804と、施設構成変更部805と、を備える。
【0054】
施設構成変更部805は、予測対象の現施設の施設構成データを変更して、変更施設の診療報酬予測部804に入力する。なお、施設構成変更部805における変更は、無制限ではなく現施設の施設構成データから所定範囲の変更に制限するのが望ましい。
【0055】
変更施設の診療報酬予測部804は、不図示の予測診療報酬テーブルを有し、診療報酬を予測する予測対象の傷病データまたは疾病分類コードと、施設構成変更部805で変更された施設構成データとを学習モデル311に入力し、変更施設の予測診療報酬を取得して出力する。なお、施設構成変更部805における変更が診療数の増加となる場合は、それを入力する傷病データまたは疾病分類コードの数に反映させてもよい。
【0056】
表示制御部803は、診療報酬対比テーブル831を有し、予測対象の傷病データまたは疾病分類コードに基づいて発行された発行レセプトデータの診療報酬を医療機関や介護施設の端末から受信する。そして、同じ予測対象の傷病データまたは疾病分類コードと現施設の施設構成データとに基づいて学習モデル311で予測された現施設の予測診療報酬と、同じ予測対象の傷病データまたは疾病分類コードと変更施設の施設構成データとに基づいて学習モデル311で予測された変更施設の予測診療報酬とを対比する。そして、医療機関や介護施設の端末からの閲覧要求に応答して、発行レセプトデータの算出診療報酬と、現施設の予測診療報酬と、変更施設の予測診療報酬とを対比させた表示画面の医療機関や介護施設の端末への出力を制御する。また、表示画面は、発行レセプトデータの診療報酬と、変更施設の予測診療報酬とを対比させた画面であっても、施設変更による診療報酬の向上(売上向上)を提示することができる。
【0057】
(学習モデルへの入力データ)
図9は、学習モデル311への入力データを示す図である。
【0058】
図9の入力データ910は、現施設の施設構成データの例を示し、図9の入力データ920は、変更施設の施設構成データの例を示す。施設構成データは、例えば、病床数、医師数、看護師数、医療機器などを含む。
【0059】
(変更施設の予測診療報酬テーブル)
図10Aは、変更施設の予測診療報酬テーブル1010の構成を示す図である。図8では不図示の変更施設の予測診療報酬テーブル1010は、変更施設の診療報酬予測部804が、ある施設におけるある診療の傷病データまたは疾病分類コードと変更施設の施設構成データとに対応して、学習モデル311が予測した変更施設の予測診療報酬を出力するために使用される。
【0060】
変更施設の予測診療報酬テーブル1010は、予測対象の施設ID1011に対応して、現施設および変更施設における施設構成データ1012を記憶する。各施設構成データ1012において、対象年月における全診療の傷病データまたは疾病分類コード1013と、対応して学習モデル311により予測された変更施設の予測診療報酬1014を記憶する。
【0061】
(診療報酬対比テーブル)
図10Bは、診療報酬対比テーブル831の構成を示す図である。診療報酬対比テーブル831は、表示制御部803が、同じ傷病データまたは疾病分類コードによる、発行レセプトデータの診療報酬と現施設の予測診療報酬と変更施設の予測診療報酬とを対比した表示画面を生成し、施設構成の改善を提案するために使用される。
【0062】
診療報酬対比テーブル831は、対比対象の施設ID1021の対象年月に対応して、診療した傷病データ/疾病分類コード1022を記憶する。そして、各傷病データ/疾病分類コード1022に対応付けて、発行レセプトデータ1023と、月合計および各レセプトの現施設の予測診療報酬および変更施設の予測診療報酬1024と、を記憶する。さらに、月合計および各レセプトの最大診療報酬の変更施設構成1025と、施設改善策の提案1026と、を記憶する。
【0063】
(表示例)
図11A図11Cは、表示制御部803により表示部に表示された表示画面例である。表示画面には、例えば、施設構成の変更が提示される。または、現状の施設構成における診療報酬の実績値と、増分が所定値よりも大きい変更理論値とが表示される。または、現状の施設構成における利益と、変更した施設構成における利益とが表示される。さらに、施設構成の変更と、医療機関または介護施設により発行されたレセプトデータに含まれる診療報酬の実績値と、施設構成の変更により増加する診療報酬の予測値とを対比して表示してもよい。
【0064】
図11Aは、情報処理装置800の表示例1110を示す図である。図11Aは、現状の施設構成データにおける診療報酬の実績値と、現状の施設構成データにおける診療報酬の予測値に向けた改善策と、変更施設の施設構成データにおける診療報酬の予測値に向けた施設構成の変更案と、を表示する表示画面例である。なお、図11Aにおいて、図6Aと同様の表示項目の説明は省略する。
【0065】
図11Aの表示例1110に示すように、診療行為ごとに、自院での算定金額と、現状の施設構成における予測値と、変更施設構成における予測値と、を対比して表示する。すなわち、「施設変更予測値」の欄には、改善効果のもっと高い施設構成の変更により診療報酬の予測値を表示し、「アクションプラン」の欄には、改善効果のもっと高い施設構成の変更内容を表示している。例えば、「脳血管リハビリ」では、「患者1人1日1単位行うとして、PT1名、OT2名の増員で100%算定可能となります。また、基準の類上げには言語聴覚室の整備が必要です。」とのプラン、「摂食機能療法」では、「VE・VFの評価機能を高める必要があります。そのためには、STおよび撮影可能な技師、読影医が必要となります。病棟看護師の介入にても算定件数は増やせます。」とのプランが提示されている。
【0066】
図11Bは、情報処理装置800の他の表示例1120を示す図である。表示例1120は、例えば、医療機能を転換することによって診療報酬が増加する場合の内訳を示す表示画面である。図11Bのように、療養病床を地域包括ケア病床に変更すると、療養病床時に比べ、看護師の数を増員する必要がある(他にも入院期間を減らす、特定の疾患を持つ患者を入院させるなどがあります)が、単価も増加するので、結果的に増収に繋がることになる。
【0067】
図11Bには、施設構成の変更前(before)と変更後(after)を示し、「看護師3名、助手3名の増員が必要です。患者は1ヵ月で2名の入退院増加が必要となります。さらに助手1名追加で○○科の加算の加算も取得可能となります。」との、施設構成の変更提案コメントを表示している。
【0068】
図11Cは、情報処理装置800のさらに他の表示例1130を示す図である。表示例1130は、例えば、精神療養病棟を医療療養病棟に変更すると、診療報酬が増加する場合の内訳を示す表示画面である。
【0069】
図11Cには、施設構成の変更前(before)と変更後(after)を示し、「稼働は〇〇%増加し、診療単価は〇〇円増加します。等の情報を示唆させる。」との、施設構成の変更による改善効果コメントを表示している。
【0070】
<情報処理装置の処理の流れ>
図12は、情報処理装置800の処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、図7AのCPU710が生成された学習モデル311とRAM740とを用いて実行し、図8の構成要素を実現する。なお、図12において、図7と同様のステップには同じステップ番号を付して、重複する説明を省略する。
【0071】
情報処理装置800は、ステップS1210において、変更した施設構成データを生成して学習モデル311に入力する。そして、情報処理装置800は、ステップS1211において、変更した施設構成データに基づいて学習モデル311が予測した予測診療報酬を取得する。情報処理装置800は、ステップS1212において、他の施設変更が有るか否かを判定し、有ればステップS1210に戻って学習モデル311からの予測診療報酬の取得を繰り返す。
【0072】
情報処理装置800は、ステップS1213において、適切な(例えば、診療報酬の増分が最も多い)施設構成の変更を示す閲覧画面を作成する。なお、施設構成の変更には医療設備や医療機器などの一時的な費用や人件費などの継続的な費用などの経費の負担の増大もあり、診療報酬の増分による売上増大から経費負担の増大を差し引いた実質利益が最大となる施設構成の変更を提示してもよい。また、医療設備や医療機器などの費用負担については原価償却を考慮してもよい。閲覧画面への表示は、現状の施設構成において発行された発行レセプトデータに対応する診療報酬と、施設構成を変更した場合の学習モデル311で予測した予測診療報酬と、を含む。あるいは、現状の施設構成において学習モデル311で予測した最適な理論値の予測診療報酬に対応する診療報酬を含んでもよい。
【0073】
本実施形態によれば、学習モデルを用いて傷病データまたは疾病分類コードに基づく予測診療報酬および施設構成を変化させた予測診療報酬を簡単に取得し、双方の診療報酬を対比することができる。そして、医療機関または介護施設におけるより適切なレセプト生成を実現する施設構成の改善策を提案することができる。すなわち、本実施形態によれば、診療報酬データベース/プラットフォームを構築し、当該病院が収入を増加させる施設構成の改善策を提示することができる。また、施設構成の変更の費用負担を考慮した施設構成の改善策を提示することができる。
【0074】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の技術的範囲で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、第3実施形態の施設構成変更部805と第4実施形態の立地環境変更部1305とを両方設けた実施形態も可能であり、施設構成変更部805と立地環境変更部1305とが互いに関連付けられた構成も実現できる。
【0075】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に供給され、内蔵されたプロセッサによって実行される場合にも適用可能である。本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるサーバも、プログラムを実行するプロセッサも本発明の技術的範囲に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の技術的範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12