(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025006873
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】作業機
(51)【国際特許分類】
E02F 9/00 20060101AFI20250109BHJP
B60K 15/04 20060101ALI20250109BHJP
B60K 15/067 20060101ALI20250109BHJP
F02M 37/00 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
E02F9/00 Q
B60K15/04 D
B60K15/067
F02M37/00 301D
F02M37/00 301Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107905
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110003041
【氏名又は名称】安田岡本弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】鳥井 芳憲
(72)【発明者】
【氏名】西羅 友佑
【テーマコード(参考)】
2D015
3D038
【Fターム(参考)】
2D015CA00
3D038CA12
3D038CB09
3D038CC13
3D038CD10
(57)【要約】
【課題】機体に対してタンクを簡単に固定する
【解決手段】機体2と、液体を収容するタンク本体131と、タンク本体131の外面131aから外面131aに対して傾斜した突出方向に突出する筒状部132とを含むタンク130と、筒状部132が挿通される貫通孔を有し、タンク130を支持する機体2であって、タンク130を機体2に固定する固定片133と、固定片133と筒状部132とに挟まれる弾性部材145と、を備え、筒状部132は、タンク本体131に接続される一端と、給液口135を構成する他端と、を有し、弾性部材145は、外面131aに略平行且つ筒状部132の突出方向に非垂直な状態で筒状部132に外嵌され、固定片133は、筒状部132に外嵌された弾性部材145に対して外面131aに略平行に外嵌されて機体2に固定される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体と、
液体を収容するタンク本体と、前記タンク本体の外面から当該外面に対して傾斜した突出方向に突出する筒状部とを含むタンクと、
前記筒状部が挿通される貫通孔を有し、前記タンクを前記機体に固定する固定片と、
前記固定片と前記筒状部とに挟まれる弾性部材と、を備え、
前記筒状部は、前記タンク本体に接続される一端と、給液口を構成する他端と、を有し、
前記弾性部材は、前記外面に略平行且つ前記筒状部の突出方向に非垂直な状態で前記筒状部に外嵌され、
前記固定片は、前記筒状部に外嵌された前記弾性部材に対して前記外面に略平行に外嵌されて前記機体に固定される作業機。
【請求項2】
前記弾性部材の内周面は、前記筒状部の外周面における前記外面に略平行且つ前記筒状部の突出方向に非垂直な環状の当接領域に密接する形状である請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記筒状部は、当該筒状部における前記当接領域よりも前記他端側の部分が前記外面と直交する方向から見て前記当接領域が成す閉曲線の範囲内に投影的に収まるように配置される請求項2に記載の作業機。
【請求項4】
前記筒状部は、前記外面に垂直且つ前記一端における前記筒状部の中心を通る断面において当該筒状部の外周面と前記外面とが成す角度が前記筒状部の周方向のいずれの位置においても90°以上である請求項1に記載の作業機。
【請求項5】
機体と、
液体を収容するタンク本体と、前記タンク本体の外面から当該外面に対して傾斜した突出方向に突出する筒状部とを含むタンクと、
前記筒状部が挿通される貫通孔を有し、前記タンクを前記機体に固定する固定片と、
前記固定片と前記筒状部とに挟まれる弾性部材と、を備え、
前記筒状部は、前記タンク本体に接続される一端と、給液口を構成する他端と、を有し、
前記筒状部は、前記外面に垂直且つ前記一端における前記筒状部の中心を通る断面において当該筒状部の外周面と前記外面とが成す角度が前記筒状部の周方向のいずれの位置においても90°以上である作業機。
【請求項6】
前記弾性部材は、前記外面と前記固定片とによって挟持される鍔部を有する請求項1に記載の作業機。
【請求項7】
前記弾性部材は、前記鍔部から延出した環状凸部であって、前記貫通孔内で前記筒状部と前記貫通孔の内周面とに挟まれる環状凸部を有している請求項6に記載の作業機。
【請求項8】
前記環状凸部の一部は、前記固定片を当該環状凸部に外嵌させたときに前記固定片から前記他端側に突出する請求項7に記載の作業機。
【請求項9】
前記タンクは、前記外面を上方に向けて配置される請求項1に記載の作業機。
【請求項10】
前記筒状部は、前記他端側から前記一端側に向けて断面形状が拡大する拡大部を含み、
前記弾性部材は、前記拡大部に外嵌される請求項1に記載の作業機。
【請求項11】
前記突出方向は、鉛直上方に対して前記機体の外方側に傾斜している請求項1に記載の作業機。
【請求項12】
前記タンクは、当該作業機に備えられた原動機に供給する燃料を収容する燃料タンクである請求項1に記載の作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料などの液体を貯留するタンクを備えた作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示された作業機が知られている。特許文献1に開示された作業機は、原動機に供給する燃料を貯留する燃料タンクを備える。燃料タンクには、タンクの外面から斜め上方に傾斜した方向に突出する筒状部が設けられており、この筒状部の先端に給油口が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、筒状部が傾斜して設けられているので、筒状部を機体に固定する場合に作業性が悪いという問題がある。例えば、筒状体の突出方向に垂直な平面と、筒状部を機体に固定するための部材の筒状部に対する取付面とが非平行な場合、前記部材を筒状部に挿通したり、前記部材を筒状部に対して突出方向に非垂直な状態で位置決めしたりする作業に手間がかかる。
【0005】
本発明は、前記問題点に鑑み、タンク本体から傾斜した方向に突出する筒状部を備えたタンクを機体に容易に固定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の作業機は、機体と、液体を収容するタンク本体と、前記タンク本体の外面から当該外面に対して傾斜した突出方向に突出する筒状部とを含むタンクと、前記筒状部が挿通される貫通孔を有し、前記タンクを前記機体に固定する固定片と、前記固定片と前記筒状部とに挟まれる弾性部材と、を備え、前記筒状部は、前記タンク本体に接続される一端と、給液口を構成する他端と、を有し、前記弾性部材は、前記外面に略平行且つ前記筒状部の突出方向に非垂直な状態で前記筒状部に外嵌され、前記固定片は、前記筒状部に外嵌された前記弾性部材に対して前記外面に略平行に外嵌されて前記機体に固定される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、タンク本体から傾斜した方向に突出する筒状部を備えたタンクを機体に容易に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る作業機を右方から見た全体側面図である。
【
図2】
図2は、同実施形態に係る作業機を右方から見た全体斜視図である。
【
図3】
図3は、同実施形態に係る作業機の機体の平面図である。
【
図4】
図4は、同実施形態に係る作業機の旋回基板に対するタンクの取付構造を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、同実施形態に係る作業機のタンクを上方から見た平面図である。
【
図7】
図7は、同実施形態に係る作業機のストレーナの縦断面図である。
【
図8】
図8は、同実施形態に係る作業機のキャップの縦断面図である。
【
図9】
図9は、同実施形態に係る作業機の筒状部周辺の分解斜視図である。
【
図11】
図11は、筒状部に対する弾性部材及び固定片の取り付け手順の説明図である。
【
図12】
図12は、筒状部に対する弾性部材及び固定片の取り付け手順の説明図である。
【
図13】
図13は、筒状部に対する弾性部材及び固定片の取り付け手順の説明図である。
【
図14】
図14は、筒状部に対する弾性部材及び固定片の取り付け手順の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る作業機1の全体構成を示す側面図である。
図2は、本実施形態に係る作業機1の全体構成を示す斜視図である。本実施形態においては、
図1の矢印A1方向を前方、
図1の矢印A2方向を後方、
図1の矢印A3方向を前後方向として説明する。また、
図1の手前側を右方、
図1の奥側を左方として説明する。また、前後方向A3に直交する方向である水平方向を幅方向として説明する。
【0011】
本実施形態の作業機1は、
図1及び
図2に示すように、機体2と、機体2を走行可能に支持する走行装置3と、原動機91(
図3参照)と、作業装置4とを備える。原動機91は後述する油圧ポンプ95を駆動し、走行装置3及び作業装置4は油圧ポンプ95から供給される油圧により駆動される。
【0012】
本実施形態において、作業機1は、原動機91の他、作業装置4との重量バランスを図るウエイト25、運転席6を収容するキャビン等を備え、機体2が、原動機91,ウエイト25、キャビン等の搭載物を支持している。
【0013】
具体的には、
図2に示すように、機体2は、走行装置3が連結されるフレームと、フレームに固定された旋回ベアリングと、旋回ベアリングを介してフレームに対して回転(旋回)可能に取り付けられた旋回基板5とを含み、旋回基板5上には、運転席6(キャビン)、ウエイト25等が配置されている。本実施形態において、作業機1は、原動機91やウエイト25等を覆うカバー14を有する。すなわち、ウエイト25等の搭載物は、カバー(以降、外装カバーという)14に覆われている。
【0014】
本実施形態において、走行装置3は、クローラ式の装置(無端走行装置)である。
原動機91は、内燃機関(エンジン)である。これに伴い、作業機1は、
図3に示すように、原動機91に供給する燃料を貯留するタンク(以下、燃料タンクという)130を備える。
【0015】
原動機91は、機体2の後部における幅方向中央部に搭載されている。原動機91は、運転席6の下方に配置されている。原動機91の左右両側には、ラジエータ92、オイルクーラ93、油圧ポンプ95、冷却ファン100が配置されている。
【0016】
外装カバー14の右部は、機体2の右前端付近まで前方に突出するように延伸している。外装カバー14の右部の内部には、燃料タンク130と、作動油タンク150が配置されている。外装カバー14の右部の外側面には、給油時などに燃料タンク130へのアクセスを可能にする施錠機能付きのドア154が設けられている。
【0017】
燃料タンク130には、軽油やガソリンなどの燃料が収容(貯留)される。
図4に示すように、燃料タンク130は、機体2の一部である旋回基板5の上に配置されている。詳細については、後述するが、本実施形態において、燃料タンク130は、旋回基板5に支持された状態で固定される。
【0018】
図5に示すように、燃料タンク130は、液体を収容するタンク本体131と、タンク本体131の外面131aに対して傾斜した突出方向に突出する筒状部132とを含む。燃料タンク130がタンク本体131及び筒状部132を含む前提で、作業機1は、燃料タンク130を固定する手段として、筒状部132が挿通される貫通孔149を有し、燃料タンク130を機体2に固定する固定片133と、固定片133と筒状部132とに挟まれる弾性部材145と、を備える。
【0019】
まず、燃料タンク130について具体的に説明する。
図4に示すように、燃料タンク130は、タンク本体131の外面131aを上方に向けて配置される。タンク本体131は、一方向が長手になるように形成されている。本実施形態においては、タンク本体131は、一方向を縦方向にして配置される。すなわち、タンク本体131は、液体を収容する縦長の容器であり、合成樹脂など用いて形成されている。タンク本体131の内部は空洞とされていて、液体の燃料が収容される。タンク本体131は、旋回基板5上において起立状態で配置されている。
図6に示すように、タンク本体131の外面のうち、一方向における一方に面に平面部131aが含まれる。すなわち、タンク本体131の外面のうち、上下方向の一方の面である上面に平面部131aが含まれる。
【0020】
筒状部132は、タンク本体131に接続される一端と、給液口135を構成する他端と、を有する。これにより、筒状部132は、タンク本体131の外面131aから突出している。本実施形態において、筒状部132は、タンク本体131の外面である上面のうちの平面部131aに対して傾斜した突出方向に突出している。ここで、本実施形態において、突出方向は、鉛直上方に対して機体2の外方側である。
【0021】
すなわち、タンク本体131の上面は、「筒状部132が突出する外面(筒状部132の基端が接続される外面)」131aである。本実施形態において、タンク本体131の上面(上方に向く外面)は、高低があり、高い部分が平面部131aである。
【0022】
図4~
図6に示すように、タンク本体131の高低のある上面のうち、高い部分にある平面部131aから筒状部132が突出し、平面部131aの周囲にある低い部分に液面センサ153、134が設けられている。筒状部132は、タンク本体131の上面の中央部からずれた位置に配置されている。本実施形態において、筒状部132(平面部131a)は、タンク本体131の周壁の一側面側の略中央部に位置している。本実施形態において、タンク本体131の周壁の一側面は、走行装置3における後退方向に位置しており、これに伴って、筒状部132(平面部131a)は、上面の後部における左右方向中央部に配置されている。これに伴い、液面センサ153は、タンク本体131の上面における前部(筒状部132の前方)に配置され、液面センサ134は、タンク本体131の上面における側部(筒状部132の側方:本実施形態においては、左側方)に配置されている。本実施形態において、液面センサ153は、フロートを用いてタンク本体131の内部に収容された液体の液面を検知し、フロートと連動して動く針によりタンク内の油量を表示する。液面センサ134は、タンク内の液面を検知し、検知結果に応じた信号を制御装置(図示せず)に送る。これにより、液面センサ134の検知結果に応じた油量がメータパネル(図示せず)に表示される。
【0023】
筒状部132について、より詳細に説明すると、
図5及び
図6に示すように、筒状部132は、タンク本体131に接続される一端と、前記一端から斜め上方に向かって延伸する中途部と、斜め上方に向かって開口した給液口(給油口)135を構成する他端と、を有する。給液口135の中心を通り且つ給液口135の開口端面(他端面、筒状部132の他端側の端部を含む仮想平面)に直交する直線である開口中心線Lcは、タンク本体131の外面131aに直交する方向(本実施形態では鉛直方向)に対して機体外方側(本実施形態では右斜め前方側)に傾斜している。すなわち、開口中心線Lcは、筒状部132の傾斜方向(中途部の延伸方向)に沿って斜め上方に延びる。
本実施形態において、筒状部132の外周面には、弾性部材145が外嵌される。弾性部材145は、筒状部132の外周面における所定の領域(当接領域132c)に当接(密接)する。当接領域132cは、
図6に示す如く、筒状部132の一端側にある下限位置(嵌合される弾性部材145の下端の位置)DBと、筒状部132の他端側にある上限位置(外嵌される弾性部材145の上端の位置)UBとの間の領域である。
筒状部132の当接領域132cは、当該筒状部132の一端を下限位置DBとし、下限位置DBから弾性部材145の厚み分離れた位置を上限位置UBとしている。筒状部132は、筒状部132における当接領域132cよりも他端側の部分が外面131aと直交する方向から見て当接領域132cが成す閉曲線の範囲内に投影的に収まるように配置される。ここで、「当接領域132cが成す閉曲線」とは、外面(平面部)131aと直交する方向から見た当接領域132cの輪郭を意味する。本実施形態において、給液口135は、外面(平面部)131aと直交する方向から見て当接領域132cの上限位置UBでの筒状部132の外周の環状の輪郭(閉曲線)の範囲内に投影的に収まるように配置される。
【0024】
筒状部132は、外面131aに垂直且つ一端における筒状部132の中心を通る断面において筒状部132の外周面と外面131aとが成す角度が筒状部132の周方向のいずれの位置においても90°以上である。筒状部132は、周方向のいずれの位置においても外面131aに対する外周面の傾きが90°以上の角度をなす。
【0025】
図6に示すように、筒状部132は、他端(上端)側から一端(下端)に向けて拡大している。すなわち、筒状部132は、他端側から一端側に向けて断面形状が拡大する拡大部136を含む。本実施形態において、筒状部132は、タンク本体131から突出する拡大部136であって、タンク本体131に向けて拡大する拡大部136と、拡大部136の先端に連続する円筒部137であって、給液口135を構成する円筒部137とを含む。
図5及び
図6を用いて、筒状部132(拡大部136)の外周面と外面131aとの成す角度について説明するに先立ち、説明に用いる点O、P
1~P
4について説明する。
図6に示すように、点Oは、当接領域132cの下限位置DBを通る仮想平面と、開口中心線Lcとの交点である。点P
1~点P
4は、当接領域132cの下限位置DBを通る仮想平面上の位置(点)であり、点Oの周囲に位置している。すなわち、点P
1~点P
4は、
図5において破線で示される下限位置DBの輪郭Hの線上に位置している。P
1は点Oから見て前方外方(筒状部132の突出方向側)に位置し、P
3は点Oから見て後方内方(筒状部132の突出方向と反対側)に位置し、P
2,P
4は点Oから見てP
1とP
3とを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に位置する。
図5に2点鎖線で示す投影線L
0は、開口中心線Lcを上方から見て投影的に示した直線であり、点O、点P
1、点P
3を通って延伸している。投影線L
0は右方向Xに対して傾斜角度θ
1、前方向Yに対して傾斜角度θ
2で傾斜している。本実施形態では、傾斜角度θ
1は45°であり、傾斜角度θ
2は、45°である。
【0026】
拡大部136(筒状部132)は、周方向に、第1部位132aと、第1部位132aの周方向の両端を繋ぐ第2部位132bとを有する。
【0027】
第1部位132aは、筒状部132の断面形状における後方内寄りの周方向に亘って形成される。
図5に示すように、本実施形態の第1部位132aは、筒状部132のP
4からP
3を通ってP
2までの半周に形成される。第1部位132aは、タンク本体131に近づくにつれて筒状部132の断面形状の中央(点Oで示される位置)から外方に遠ざかる方向に拡大するような形状(略半円錐台形状)に形成されている。
【0028】
第2部位132bは、筒状部132の断面形状における前方外寄りの周方向に亘って形成される。本実施形態の第2部位132bは、筒状部132のP2からP1を通ってP4までの半周に形成される。第2部位132bは、タンク本体131の外面131aの点Oから、外面131aに対して垂直な方向に延びる軸心回りに円筒面となるように形成されている。
【0029】
図6に示すように、第1部位132aの外周面は、周方向のいずれの位置においてもタンク本体131の平面部131aに対して90°を超える角度となり、第2部位132bの外周面は、周方向のいずれの位置においてもタンク本体131の平面部131aに対して90°の角度となる。すなわち、本実施形態の筒状部132は、第1部位132aは、略半円錐台形状に形成され、第2部位132bは、半円筒状に形成される。これにより、第1部位132aの外周面は、半円錐面となり、第2部位132bの外周面は、半円錐面となる。
【0030】
円筒部137は、筒状部132の外径が他端(上端)から一端(下端)に向かって同じ部分である。円筒部137は、拡大部136の上端(先端)のさらに上方、つまり筒状部132の上部に連続して設けられる。円筒部137の上端には開口が形成されており、開口は液をタンク本体131内に給液する給液口135を構成する。従って、円筒部137の内径は、給液口135の開口径と一致する。
【0031】
円筒部137の外周面には、雄ねじ部139が形成される。雄ねじ部139は、キャップ140の雌ねじ部141と螺合する。つまり、円筒部137は、キャップ140を螺合可能に構成される。
【0032】
円筒部137の外径は、拡大部136の先端の外径(縮径した先端部)より小さく形成されている。円筒部137の外径は、拡大部136の先端の外径より小さく形成されている。
【0033】
具体的には、拡大部136の第2部位132bは、タンク本体131の平面部131aに対して90°であるため、給液口135が斜め上方に向くように円筒部137を拡大部136に接続すると、給液口135が第2部位132bよりも外側に位置してしまう。
【0034】
本実施形態において、給液口135が、外面(平面部)131aと直交する方向から見て筒状部132における当接領域132cが成す閉曲線の範囲内に投影的に収まるように、円筒部137の外径が拡大部136の先端の外径より小さく設定される。なお、キャップ140は必ずしも外面(平面部)131aと直交する方向から見て前記閉曲線の範囲内に投影的に収まっていなくてもよい。
【0035】
これに伴い、円筒部137と拡大部136の間には、円筒部137から拡大部136への径を拡大する段部144が形成されている。
【0036】
図8に示すように、キャップ140は給液口135を封止する有蓋円筒状に形成される。本実施形態のキャップ140の内周には、円筒部137の外周面に形成された雄ねじ部139に螺合する雌ねじ部141が形成されている。これにより、キャップ140は筒状部132の円筒部137に螺合可能に構成される。
【0037】
キャップ140の内周部(蓋の裏面)には、ドーム状に盛り上がった封入体142が形成されている。封入体142は、ゴムなどの弾性材料を用いて形成されており、円筒部137の内部に挿入されることで、円筒部137の内部を密閉する。
【0038】
図6に示すように、作業機1は、筒状部132に挿入される筒状のストレーナ143であって、給液口135の開口中心線Lcと同心又は略同心で挿入されるストレーナ143を備える。ストレーナ143は、燃料タンクに供給される燃料に含まれる不純物を除去する。
図6及び
図7に示すように、ストレーナ143は、筒状部132の内部に挿入可能なサイズの筒状に形成されている。すなわち、ストレーナ143の外径は、給液口135の開口径よりやや小さくされており、筒状部132に挿入可能となっている。ストレーナ143の一端部は、キャップ140と円筒部137とに挟まれた状態にされ、この状態において、給液口135の開口中心線Lcと同心又は略同心になるように構成される。
図7に示すように、ストレーナ143の上部には、開口143aが形成されている。開口143aには、給液口135に対してストレーナ143を密着させるストレーナパッキン155が設けられている。ストレーナ143の外周部には、燃料中の不純物を濾し取るメッシュ156が設けられている。
【0039】
燃料タンク130は、以上の通りであり、機体2に固定される。上記の通り、作業機1は、機体2に対して燃料タンク130を固定する手段として、
図9、
図10に示すように、固定片133と、弾性部材145と、を備える。
【0040】
固定片133は、筒状部132に外嵌された弾性部材145に対してタンク本体131の外面131aに略平行に外嵌されて機体2に固定される。固定片133は、機体2に対して固定されることにより、タンク130を機体2に固定する。より具体的に説明すると、固定片133は、第1片133aと、第1片133aに繋がる第2片133bとを有する。
【0041】
第1片133aは、プレート状に形成され、タンク本体131の外面(平面部)131aに重ね合わせ可能に構成される。
【0042】
第1片133aの中央には、筒状部132を挿入可能な貫通孔149が形成される。本実施形態において、貫通孔149は、燃料タンク130の筒状部132(円筒部137)を遊嵌可能に形成される。すなわち、貫通孔149の開口径は、挿入された筒状部132(円筒部137)の周囲との間に隙間ができるように設定される。
【0043】
第2片133bは、第1片133aの一端に接続され、第1片133aに対して直交する方向に広がる。第2片133bの両端部には、固定具151を固定するための固定孔152が穿設されている。第2片133bは、第2片133bの固定孔152に挿入された固定具(ねじ部材)151を介して機体2に対して直接的又は間接的に固定される。本実施形態において、固定片133は、機体2(旋回基板5)上に配置された燃料タンク130(タンク本体131)の上面(平面部)131aに第1片133aが重なる位置で固定される。本実施形態において、固定片133は、機体2に固定された作動油タンク150の上面に固定され、機体2に対して間接的に固定される。
【0044】
弾性部材145は、ゴム等の弾性材料により成型され、機体2(作業機1)に燃料タンク130を固定することにより、燃料タンク130に対して作用する衝撃を緩和する。
【0045】
弾性部材145は、タンク本体131の外面131aに略平行且つ筒状部132の突出方向に非垂直な状態で筒状部132に外嵌される。すなわち、弾性部材145は、環状に形成され、燃料タンク130の筒状部132に外嵌可能に構成される。
弾性部材145の内周面は、筒状部132の外周面におけるタンク本体131の外面131aに略平行且つ筒状部132の突出方向に非垂直な環状の当接領域132cに密接する形状である。すなわち、弾性部材145の内周面は、筒状部132の外周面に即して形成され、筒状部132の外周面に密接可能である。本実施形態において、弾性部材145は、筒状部132の拡大部136に外嵌される。これに伴い、弾性部材145は、拡大部136を嵌入させる貫通孔を有する。この貫通孔の内周形状は、筒状部132のうちの拡大部136の外周形状に即して形成される。これにより、弾性部材145において、貫通孔を画定する内周面145cは、筒状部132の拡大部136の外面に対して全周に亘って密接可能である。
【0046】
弾性部材145は、タンク本体131の外面(平面部131a)と固定片133(第1片133a)とによって挟持される鍔部147を有する。また、弾性部材145は、鍔部147から延出した環状凸部148であって、固定片133の貫通孔149内で筒状部132(拡大部136)と固定片133の貫通孔149の内周面とに挟まれる環状凸部148を有する。
【0047】
鍔部147と環状凸部148とは、一体的に成型される。弾性部材145の貫通孔は、鍔部147及び環状凸部148の内穴によって構成される。すなわち、鍔部147及び環状凸部148の内穴は、連続して弾性部材145の貫通孔を形成する。これに伴い、筒状部132の外周面に含まれる当接領域に対して当接する内周面は、鍔部147の内周面と環状凸部148の内周面が連続することで形成される。鍔部147の厚みは、機体2に対して固定された固定片133の第1片133aと、機体2に支持された燃料タンク130の平面部131aとに圧縮状態で挟まれるように設定される。これに対し、環状凸部148は、固定片133の貫通孔149の内周面と筒状部132(拡大部136)との間の間隙に配置される。環状凸部148は、固定片133の貫通孔149の内周面と筒状部132(拡大部136)との間で圧縮状態になるように厚みが設定される。これにより、弾性部材145(環状凸部148)は、固定片133の貫通孔149の内周面と筒状部132(拡大部136)との間の隙間を埋め、燃料タンク130(筒状部132)の横揺れを規制しつつ、燃料タンク130に対して作用する横方向の衝撃を吸収する。
【0048】
環状凸部148の一部は、固定片133を環状凸部148に外嵌させたときに固定片133から筒状部132の他端側に突出する。すなわち、環状凸部148は、固定片133の第1片133aから外方に突出するようにも形成される。具体的には、環状凸部148の上端は、固定片133からさらに上方に突出している。このように環状凸部148の上端を固定片133から上方に突出させると、固定片133から上方に突出した環状凸部148の上端が弾性材料の弾性力によって膨らむ。膨らんだ環状凸部148は、固定片133の貫通孔149から弾性部材145が下方に抜けることを抑制する。これにより、本実施形態の弾性部材145では、タンク本体131の外面131aと、固定片133との間に挟み込んだ弾性部材145が抜けにくくなる。
【0049】
続いて、
図11~
図14を用いて、筒状部132に対して、弾性部材145及び固定片133を組み付ける手順を説明する。
【0050】
図11に示すように、筒状部132に対して、タンク本体131の外面(平面部)131aに対して直交する方向で、弾性部材145を環状凸部148側から近づける。弾性部材145の環状凸部148側の開口径は、筒状部132の下端(一端)の外径(拡大部136の下端の外径)と等しいか、やや小さい。そのため、筒状部132の一端側よりも小径な他端をそれよりも開口径の大きな環状凸部148側の開口に容易に挿通させることができる。また、給液口135が、タンク本体131の平面部131aと直交する方向から見て筒状部132における当接領域132cが成す閉曲線の範囲内に投影的に収まるように配置されるため、平面部131aに対して直交する方向から弾性部材145を真っすぐに移動させることで、筒状部132の一端側に弾性部材145を容易に誘導させることができる。そして、弾性部材145の内周面145cは、筒状部132の外周面(下端近傍の外周面)に即して形成されるため、弾性部材145をタンク本体131の外面131aに接触するまで近づけると、弾性部材145の内周面145cが筒状部132の外周面に密接する。
【0051】
そして、
図12に示すように、筒状部132(拡大部136)の外周面に密接した弾性部材145に対して、タンク本体131の外面(平面部)131aに直交する方向(上方)から、固定片133を近づけ、固定片133の第1片133aの貫通孔149に筒状部132及び環状凸部148を挿入(圧入)する。これに併せ、固定片133の第1片133aと、筒状部132の外周面との間に弾性部材145(鍔部147)を挟持させる。
【0052】
図13に示すように、固定片133の第1片133aと、筒状部132の外周面との間に弾性部材145が挟持されたら、固定片133の第2片133bの固定孔152に固定具151を挿入し、
図14に示すように、機体2(本実施形態においては、機体2に固定された作動油タンク150の上面)に固定片133を固定する。
【0053】
このようにすれば、弾性部材145及び固定片133を、タンク本体131の外面131aに直交する方向に沿って移動させつつ、弾性部材145及び固定片133の組付けを行うことができる。
【0054】
以上のように、上記実施形態に係る作業機1は、機体2と、液体を収容するタンク本体131と、タンク本体131の外面131aから当該外面131aに対して傾斜した突出方向に突出する筒状部132とを含むタンク130と、筒状部132が挿通される貫通孔149を有し、タンク130を機体2に固定する固定片133と、固定片133と筒状部132とに挟まれる弾性部材145と、を備え、筒状部132は、タンク本体131に接続される一端と、給液口135を構成する他端と、を有し、弾性部材145は、外面131aに略平行且つ筒状部132の突出方向に非垂直な状態で筒状部132に外嵌され、固定片133は、筒状部132に外嵌された弾性部材145に対して外面131aに略平行に外嵌されて機体2に固定される。
【0055】
上記構成によれば、タンク本体131の外面131aから傾斜した突出方向に突出する筒状部132に対して弾性部材145及び固定片133をタンク本体131の外面131aに略平行に組み付けることができるので、タンク本体131から傾斜した方向に突出する筒状部132を備えたタンク130を機体2に容易に固定することができる。
【0056】
弾性部材145の内周面145cは、筒状部132の外周面における前記外面131aに略平行且つ筒状部132の突出方向に非垂直な環状の当接領域132cに密接する形状である。上記構成によれば、弾性部材145を筒状部132に外嵌するだけで組み付けることができる。また、弾性部材145の内周面145cと筒状部132の外周面に含まれる当接領域132cとの密接により、タンク130を安定的に固定できる。
【0057】
筒状部132は、当該筒状部132における当接領域132cよりも他端側の部分が外面131aと直交する方向から見て当接領域132cが成す閉曲線の範囲内に投影的に収まるように配置される。上記構成によれば、弾性部材145をタンク本体131の外面131aに対して直交する方向に真っすぐアプローチ(接近)させるだけで、筒状部132に弾性部材145を容易に組み付ける(嵌合させる)ことができる。
また、筒状部132は、外面131aに垂直且つ前記一端における筒状部132の中心を通る断面において筒状部132の外周面と外面131aとが成す角度が筒状部132の周方向のいずれの位置においても90°以上である。
上記の構成によれば、弾性部材145を、タンク本体131の外面131aに対して直交する方向にアプローチさせることができ、弾性部材145を筒状部132に容易に組み込むことができる。
【0058】
作業機1は、機体2と、液体を収容するタンク本体131と、タンク本体131の外面131aから当該外面131aに対して傾斜した突出方向に突出する筒状部132とを含むタンク130と、筒状部132が挿通される貫通孔149を有し、タンク130を機体2に固定する固定片133と、固定片133と筒状部132とに挟まれる弾性部材145と、を備え、筒状部132は、タンク本体131に接続される一端と、給液口135を構成する他端と、を有し、筒状部132は、外面131aに垂直且つ前記一端における筒状部132の中心を通る断面において筒状部132の外周面と外面131aとが成す角度が筒状部132の周方向のいずれの位置においても90°以上である。
上記の構成によれば、弾性部材145を、タンク本体131の外面131aに対して直交する方向にアプローチさせることができ、弾性部材145を筒状部132に容易に組み込むことができる。
【0059】
弾性部材145は、外面131aと固定片133とによって挟持される鍔部147を有する。上記構成によれば、鍔部147がタンク本体131の外面131aと固定片133との間に配置されるため、弾性部材145がタンク本体131を適正に押した状態になり、タンク130を確実に固定することができる。
【0060】
弾性部材145は、鍔部147から延出した環状凸部148であって、貫通孔149内で筒状部132と貫通孔149の内周面とに挟まれる環状凸部148を有している。上記構成によれば、上記の通り、鍔部147がタンク本体131の外面131aと固定片133との間に配置された上で、環状凸部148が前記筒状部132と前記貫通孔149の内周面とに挟まれるため、筒状部132の横揺れ(貫通孔149の孔中心線と直交する方向のガタツキ)が規制される。
また、環状凸部148の一部は、固定片133を環状凸部148に外嵌させたときに固定片133から前記他端側に突出する。これにより、固定片133から突出した環状凸部148の一部が弾性部材145の弾性力によって膨らむので、固定片133の貫通孔149から弾性部材145が抜けることを抑制できる。
【0061】
タンク130は、外面131aを上方に向けて配置される。上記構成によれば、弾性部材145及び固定片133をタンク130の上方からタンク130の上面(外面131a)にアプローチさせることで容易に組み付けることができる。
【0062】
筒状部132は、前記他端側から前記一端側に向けて断面形状が拡大する拡大部136を含み、弾性部材145は、拡大部136に外嵌される。上記構成によれば、前記他端側から前記一端側に向けて断面形状が拡大する拡大部136に弾性部材145を容易に組み付けることができる。
【0063】
前記突出方向は、鉛直上方に対して機体2の外方側に傾斜している。上記構成によれば、作業機1の外方から給液口135へのアクセスが容易になる。
【0064】
タンク130は、作業機1に備えられた原動機91に供給する燃料を収容する燃料タンクである。上記構成によれば、日常的な給油作業を円滑に行うことができる。
【0065】
以上、本発明の実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0066】
上記実施形態では、本発明のタンクが燃料タンク130に適用された例を挙げた。しかし、本発明のタンクは、作動油タンク150に適用されてもよいし、作業機1に設けられる他のタンクに適用されてもよい。
【0067】
上記実施形態において、第1部位132aが筒状部132の半周に亘って形成され、第2部位132bが筒状部132の残りの半周に亘って形成されたが、これに限定されない。すなわち、第1部位132aや第2部位132bが設けられる範囲は半周に限られない。例えば、第1部位132aや第2部位132bが周方向において半周より狭い範囲に亘って設けられてもよい。また、第1部位132aや第2部位132bが周方向において半周より広い範囲に亘って設けられてもよい。
【0068】
上記実施形態では、第1部位132aがタンク本体131に近づくにつれて点Oから外方に遠ざかる方向に拡大するような略半円錐台形状に形成され、第2部位132bが外面131aに対して垂直な方向に延びる軸心回りに半円筒状に形成されたが、これに限定されない。例えば、第1部位132a及び第2部位132bのいずれもが、タンク本体131に近づくにつれて点Oから外方に遠ざかる方向に拡大するような略半円錐台形状に形成され、筒状部132(拡大部136)全体が円錐台形状に形成されていてもよい。
【0069】
上記実施形態において、筒状部132は、拡大部136と円筒部137とを含み、拡大部136がタンク本体131に向かって拡大することで、筒状部132が他端側から一端に向けて拡大したが、これに限定しない。例えば、給液口135を封止するキャップ140が嵌入式のものである場合、筒状部132は、拡大部136のみで構成されてもよい。すなわち、上記実施形態の拡大部136のみが筒状部132とされてもよい。この場合、拡大部136の先端開口が斜め上方を向く給液口135を構成することは言うまでもない。また、この場合における筒状部132の説明は、上記実施形態の説明における拡大部136を筒状部132と読み替えることで、理解し得ることも言うまでもない。
【0070】
上記実施形態において、特に言及しなかったが、弾性部材145(鍔部147)の全周がタンク本体131の外面(平面部)131aと固定片133(第1片133a)に挟まれるものに限定されず、弾性部材145(鍔部147)は、タンク本体131の外面(平面部)131aと固定片133(第1片133a)に部分的に挟まれるものでもよい。また、弾性部材145は、環状凸部148を有するものに限定されない。すなわち、弾性部材145は、上記実施形態における鍔部147に相当する部位のみを有するものであってもよい。但し、タンク130を横揺れや横方向の衝撃から保護するには、上記実施形態と同様に、環状凸部148を有することが好ましい。
また、本実施形態では、筒状部132の当接領域132cに外嵌した弾性部材145の鍔部147がタンク本体131の外面131aと固定片133とに挟まれる構成について説明したが、これに限るものではない。例えば、筒状部132の当接領域132cに外嵌した弾性部材145がタンク本体131の外面131aから離間した状態で固定片133と筒状部132の外周面との間に挟まれる構成であってもよい。この場合、弾性部材145が鍔部147を備えない構成であってもよい。
【0071】
上記実施形態において、作業機1としてバックホーについて、説明したが、これに限定されず、例えば、作業機1は、バックホー以外の各種建設機械であってもよく、トラクタやコンバイン等の各種農業機械であってもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 作業機
2 機体
91 原動機
130 タンク(燃料タンク)
131 タンク本体
131a タンク本体の外面
132 筒状部
132a 第1部位
132b 第2部位
133 固定片
135 給液口(給油口)
136 拡大部
137 円筒部
140 キャップ
143 ストレーナ
145 弾性部材
147 鍔部
148 環状凸部
149 貫通孔
Lc 開口中心線