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特開2025-68742撮像装置とその制御方法、プログラム及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025068742
(43)【公開日】2025-04-30
(54)【発明の名称】撮像装置とその制御方法、プログラム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/63 20230101AFI20250422BHJP
   H04N 23/53 20230101ALI20250422BHJP
   G03B 17/04 20210101ALI20250422BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20250422BHJP
   G03B 7/091 20210101ALI20250422BHJP
【FI】
H04N23/63
H04N23/53
G03B17/04
G03B17/18
G03B7/091
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023178720
(22)【出願日】2023-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
(72)【発明者】
【氏名】殖栗 俊明
(72)【発明者】
【氏名】植野 大優
【テーマコード(参考)】
2H002
2H101
2H102
5C122
【Fターム(参考)】
2H002GA66
2H101BB01
2H102AA41
2H102AA71
2H102BA12
2H102BB06
2H102BB08
2H102CA02
2H102CA03
2H102CA04
5C122EA47
5C122FK13
5C122FK25
5C122FK38
5C122FK40
5C122GE04
5C122GE11
5C122HA13
5C122HA35
5C122HA75
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】撮像装置と表示装置の姿勢に応じて適切な画像表示を行う。
【解決手段】デジタルカメラ100は、表示面128aが撮影レンズ103を通した撮像対象が存在する被写体側を向く位置と被写体側の反対方向を向く位置との回動可能な表示部128を備える。撮像画像の表示面128aでの表示設定は、表示部128の位置によらずに正像で表示する設定と、表示部128の位置によらずに上下反転させて表示する設定と、表示部128の位置に応じて正像表示と上下反転表示とを自動で切り替える設定のうちのいずれか1つに設定され、その設定に従ってシステム制御部250は表示部128での撮像画像の表示を制御する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段と、
表示面が前記撮像手段による撮像対象が存在する被写体側を向く位置と前記被写体側の反対方向を向く位置との間で回動可能な表示装置と、
前記撮像手段により撮像される撮像画像の前記表示面での表示設定を、前記表示装置の位置によらずに第1の向きで表示する第1の設定と、前記表示装置の位置によらずに前記第1の向きとは上下反転した第2の向きで表示する第2の設定と、前記表示装置の位置に応じて前記第1の向きと前記第2の向きを自動で切り替えて表示する第3の設定のうちのいずれか1つに設定するための第1の設定手段と、
前記第1の設定手段による表示設定にしたがって前記表示装置での前記撮像画像の表示を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記表示装置を前記撮像装置の装置本体に対して回動可能に連結する回動軸が前記装置本体の背面側において上端部または下端部に設けられ、
前記表示装置は前記撮像装置の装置本体の上側または下側において前記表示面が前記被写体側を向くことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記撮像装置の装置本体に対する前記表示装置の相対角度を検出する第1の検出手段を備え、
前記制御手段は、前記第3の設定がなされている場合における前記撮像画像の前記表示面での表示を、前記相対角度が第1の角度である場合に前記第1の向きで行い、前記相対角度が第2の角度である場合に前記第2の向きで行うことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像装置の装置本体に対する前記表示装置の相対角度は、前記表示面が前記被写体側の反対方向を向いている状態で0度であるとし、前記表示面が前記被写体側を向いている状態で180度であると定義して、
前記第1の角度は0度から89度の間の角度であり、前記第2の角度は136度から180度の間の角度であり、
前記第1の向きとは、前記表示面が前記被写体側の反対方向を向いている状態で前記撮像対象を前記表示面に正像で表示する向きであることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記回動軸から前記表示装置の回動端へ向かう方向の重力方向に対する前記表示装置の絶対角度を検出する第2の検出手段を備え、
前記制御手段は、前記第3の設定がなされており、且つ、前記相対角度が前記第1の角度と前記第2の角度を除く角度である場合における前記撮像画像の前記表示面での表示を、前記絶対角度が第3の角度である場合に前記第2の向きで行い、前記絶対角度が前記第3の角度ではない角度の場合に前記第1の向きで行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記第3の角度は90度から270度の間の角度であることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記第1の設定手段は、前記第1の設定と前記第2の設定と前記第3の設定を相互に切り替えるアイコンを前記撮像画像と共に前記表示面に表示することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記第1の設定手段により前記第3の設定がなされている場合に前記相対角度に応じて前記表示面に前記撮像画像を表示する際の向きを、前記第1の向きに固定する第4の設定と、前記第2の向きに固定する第5の設定と、前記第1の向きと前記第2の向きを自動で切り替える第6の設定のうちのいずれか1つに設定する第2の設定手段を有することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記第2の設定手段により前記第4の設定または前記第5の設定がなされており、且つ、前記相対角度が前記第1の角度と前記第2の角度を除く角度である場合に、前記第2の設定手段による設定で前記表示面に前記撮像画像を表示することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記第2の設定手段により前記第4の設定または前記第5の設定がなされている場合において、前記相対角度が前記第1の角度または前記第2の角度である場合には、前記第2の設定手段による設定を無効として、前記第1の設定手段による前記第3の設定で前記表示面に前記撮像画像を表示することを特徴とする請求項8又は9に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記第6の設定がなされている場合には、前記第3の設定で前記表示面に前記撮像画像を表示することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記第2の設定手段は、前記第4の設定と前記第5の設定と前記第6の設定を相互に切り替えるアイコンを前記撮像画像と共に前記表示面に表示することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項13】
表示面が撮像手段による撮像対象が存在する被写体側を向く位置と前記被写体側の反対方向を向く位置との間で回動可能な表示装置を備える撮像装置の制御方法であって、
前記撮像手段により撮像される撮像画像の前記表示面での表示設定を、前記表示装置の位置によらずに第1の向きで表示する第1の設定と、前記表示装置の位置によらずに前記第1の向きとは上下反転した第2の向きで表示する第2の設定と、前記表示装置の位置に応じて前記第1の向きと前記第2の向きを自動で切り替えて表示する第3の設定のうちのいずれか1つに設定するステップと、
前記撮像装置の装置本体に対する前記表示装置の相対角度を検出するステップと、
重力方向に対する前記表示装置の絶対角度を検出するステップと、
前記第3の設定がなされている場合における前記撮像画像の前記表示面での表示を、前記相対角度が第1の角度である場合には前記第1の向きで行い、前記相対角度が第2の角度である場合には前記第2の向きで行い、前記相対角度が前記第1の角度と前記第2の角度を除く角度である場合において前記絶対角度が第3の角度である場合には前記第2の向きで行い、前記絶対角度が前記第3の角度ではない角度の場合には前記第1の向きで行うステップと、を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項14】
前記第1の角度は0度から89度の間の角度であり、前記第2の角度は136度から180度の間の角度であり、前記第3の角度は90度から270度の間の角度であることを特徴とする請求項13に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項15】
前記第3の設定がなされている場合において更に前記相対角度に応じて前記表示面に前記撮像画像を表示する際の向きを、前記第1の向きに固定する第4の設定と、前記第2の向きに固定する第5の設定と、前記第1の向きと前記第2の向きを自動で切り替える第6の設定のうちのいずれか1つに設定するステップと、
前記第4の設定または前記第5の設定がなされ、且つ、前記相対角度が前記第1の角度と前記第2の角度を除く角度である場合には、その設定で前記表示面に前記撮像画像を表示するステップと、
前記第4の設定または前記第5の設定がなされ、且つ、前記相対角度が前記第1の角度または前記第2の角度である場合には、前記第4の設定と前記第5の設定を無効として、前記第3の設定で前記表示面に前記撮像画像を表示するステップと、
前記第6の設定がなされている場合には、前記第3の設定で前記表示面に前記撮像画像を表示するステップと、を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項16】
コンピュータを請求項1に記載の撮像装置の各手段として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置を備える撮像装置とその制御方法、プログラム及び記憶媒体に関し、特に、撮像装置と表示装置の姿勢に応じて表示装置に適切に画像を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
バリアングル機構又はチルト機構により表示面の角度を変更することができるディスプレイを備えるデジタルカメラが普及しており、ディスプレイの角度に応じて表示状態を切り替える技術が提案されている。例えば、特許文献1には、ディスプレイの開閉状態とデジタルカメラの姿勢に応じて、ディスプレイに表示する画像を正像表示とするか上下反転又は左右反転とするかを制御する技術が記載されている。また、特許文献2は、表示部の位置によらず、撮影者が操作部材の操作に応じて、任意に表示部に表示される被写体の表示方向を変更し、また、変更した表示方向の解除を行うことができるデジタルカメラが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-136653号公報
【特許文献2】特願2011-103551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
角度変更が可能なディスプレイを備える撮像装置では、撮影者の正面の被写体を撮影する通常撮影以外に、様々な手法での撮影が可能になる。例えば、上から見下ろすように撮影するハイアングル撮影、下から見上げるように撮影するローアングル撮影、上から真下方向を撮影する俯瞰撮影、下から真上方向を撮影する仰視撮影者自身を撮影する自分撮り撮影等による撮影が可能となる。
【0005】
例えば、チルト式ディスプレイを備えるデジタルカメラでの撮影において、ディスプレイの開き量が小さい場合やディスプレイを全開させた状態での表示変更については、従来技術で問題はないか或いは違和感は生じないことが多い。
【0006】
しかし、ディスプレイが半開き程度(中途半端)の場合には、上述の撮影手法によっては画像表示を正像表示とするか上下反転表示とするかの認識が一致しない可能性が高くなる。例えば、ハイアングル撮影や卓上で俯瞰撮影等を行う際に、被写体の上下が撮影者が見て反対になってしまうことがあり、画像を上下反転表示させるか否かの基準となる角度は撮影者によっても異なるものと推測される。このような問題に対して、上記特許文献1,2に記載された技術では十分な対応ができない。
【0007】
本発明は、撮像装置本体及びディスプレイの状態に応じてディスプレイでの画像表示を切り替える撮像装置において、簡単な操作でより適切な画像表示を行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る撮像装置は、撮像手段と、表示面が前記撮像手段による撮像対象が存在する被写体側を向く位置と前記被写体側の反対方向を向く位置との間で回動可能な表示装置と、前記撮像手段により撮像される撮像画像の前記表示面での表示設定を、前記表示装置の位置によらずに第1の向きで表示する第1の設定と、前記表示装置の位置によらずに前記第1の向きとは上下反転した第2の向きで表示する第2の設定と、前記表示装置の位置に応じて前記第1の向きと前記第2の向きを自動で切り替えて表示する第3の設定のうちのいずれか1つに設定するための第1の設定手段と、前記第1の設定手段による表示設定にしたがって前記表示装置での前記撮像画像の表示を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、撮像装置本体及びディスプレイの状態に応じてディスプレイでの画像表示を切り替える撮像装置において、簡単な操作でより適切な画像表示を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係るデジタルカメラの外観斜視図である。
図2図1のデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
図3図1のデジタルカメラでの表示部の相対角度と絶対角度を説明する図である。
図4】第1実施形態でのデジタルカメラの表示部での反転表示設定処理のフローチャートである。
図5図4のフローチャートに従う表示部での画像表示例を示す図である。
図6A】第2実施形態でのデジタルカメラの表示部での反転表示設定処理の第1のフローチャートである。
図6B】第2実施形態でのデジタルカメラの表示部での反転表示設定処理の第2のフローチャートである。
図7】第3実施形態に係るデジタルカメラの外観斜視図である。
図8図7のデジタルカメラでの表示部の相対角度と絶対角度を説明する図である。
図9】表示部に表示される反転表示設定画面の一例を示す図である。
図10】表示部に表示される半開き時設定画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係る電子機器としてデジタルカメラを取り上げることとする。
【0012】
<第1実施形態>
図1は第1実施形態に係るデジタルカメラ100の外観斜視図であり、図1(a)はデジタルカメラ100を背面側から見た図であり、図1(b)はデジタルカメラ100を正面側から見た図である。なお、図1に示すデジタルカメラ100の構成は、第2実施形態にもそのまま適用される。
【0013】
デジタルカメラ100の上面には電源スイッチ172とシャッタボタン161が配置され、デジタルカメラ100の前面には撮影レンズ103が配置され、デジタルカメラ100の側面には通信コネクタ(不図示)が配置されている。図1(a)には、通信コネクタに通信ケーブル111が接続された態様が示されており、通信ケーブル111の他端には不図示の外部機器が接続されている。デジタルカメラ100と外部機器は、通信ケーブル111を介して、各種データの送受信等を行うことができる。
【0014】
デジタルカメラ100の背面には、モード切り替えスイッチ160、表示部128、コントローラホイール173及びその他の操作部材170が配置されている。表示部128は、デジタルカメラ100の装置本体100Aの背面側の上端部に設けられたヒンジ部129により、図1(a)の収納位置と図1(b)の上方前向き位置との間で装置本体100Aに対して回動可能に連結された液晶ディスプレイ等の表示装置である。表示部128の表示面には、タッチパネル170aが重畳配置されている。
【0015】
デジタルカメラ100の底面側には、記憶媒体190を収納するためのスロット(不図示)が設けられており、スロットはスロット蓋195により開閉可能となっている。スロットに対しては記憶媒体190の挿抜が可能となっている。図1(a)には、スロット蓋195が開かれ、スロットに対する記憶媒体190の挿抜途中の状態が示されている。図1に示される上記各部の詳細については、図2の説明の際に合わせて説明する。
【0016】
図2は、デジタルカメラ100の概略構成を示すブロック図である。なお、図2に示すデジタルカメラ100の構成は、第2実施形態にもそのまま適用される。
【0017】
デジタルカメラ100は、バリア202、撮影レンズ103、シャッタ201、撮像部222、A/D変換器223、画像処理部224、メモリ制御部215、メモリ232、D/A変換器213、表示部128及びシステム制御部250を備える。また、デジタルカメラ100は、システムメモリ252、不揮発性メモリ256、システムタイマー253、通信部254、姿勢検知部255、シャッタボタン161及びモード切り替えスイッチ160を備える。更に、デジタルカメラ100は、電源スイッチ172、コントローラホイール173、その他の操作部材170、電源制御部280、電源部230、記憶媒体I/F218及び記憶媒体190を備える。
【0018】
バリア202は、撮影レンズ103を含む撮像系を覆うことにより、撮影レンズ103やシャッタ201、撮像部222を含む撮像系の汚れや破損を防止する。撮影レンズ103は、ズームレンズやフォーカスレンズ、像振れ補正レンズ等の複数のレンズで構成される。シャッタ201は、絞り機能を備え、撮像部222への入射光量の調整と露光を制御する。撮像部222は、光学像を電気信号に変換するCCD素子やCMOS素子を含む。A/D変換器223は、撮像部222から出力されるアナログ信号をデジタル信号(画像データ)に変換する。画像処理部224は、A/D変換器223から出力された画像データやメモリ制御部215から取得した画像データに対して所定の画像処理(例えば、画素補間、リサイズ処理、色変換処理等)を行う。また、画像処理部224は、A/D変換器223から出力された画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御部250が露光制御(AE等)や測距制御(AF等)、TTL方式のAWB処理を行う。
【0019】
A/D変換器223から出力される画像データは、画像処理部224及びメモリ制御部215を介して或いはメモリ制御部215のみを介して、メモリ232に書き込まれる。メモリ232は、例えばRAMであり、撮像部222から出力されてA/D変換器223により変換された画像データや、表示部128での表示に用いられる画像データを格納する。メモリ232は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像及び音声を格納可能な記憶容量を有する。なお、メモリ232は画像表示用メモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。
【0020】
D/A変換器213は、メモリ232に格納されている画像表示用データをアナログ信号に変換して表示部128へ供給し、これにより表示用画像が表示部128に表示される。表示部128は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、D/A変換器213から送信されてきたアナログ信号に基づく画像表示を行う。A/D変換器223によってA/D変換されてメモリ232に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器213でD/A変換し、表示部128に逐次転送して表示することで、表示部128にスルー画像表示(ライブビュー表示)を行うことができる。
【0021】
システム制御部250は、少なくとも1つのプロセッサ又は回路を有する制御手段である。システム制御部250は、不揮発性メモリ256に格納された各種のプログラムをシステムメモリ252に展開してデジタルカメラ100を構成する各部の動作を統括的に制御することにより、デジタルカメラ100の全体的な動作を制御する。
【0022】
なお、システム制御部250は、不揮発性メモリ256に格納された所定のプログラムを実行することにより、フローチャートを参照して後述する処理を実現する。また、システム制御部250は、メモリ232、D/A変換器213、表示部128等を制御することにより表示制御を行う。システム制御部250による制御は、1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで装置全体の制御を行ってもよい。
【0023】
不揮発性メモリ256には、電気的に各種のデジタルデータの消去と記憶が可能な、例えばEEPROM等が用いられ、システム制御部250の動作用の定数やプログラム等が記憶される。システムメモリ252には、例えばRAMが用いられ、システム制御部250の動作用の定数や変数、不揮発性メモリ256から読み出されたプログラム等が展開される。
【0024】
システムタイマー253は、各種制御に用いる時間や内蔵された時計の時間を計測する。通信部254は、図1(a)を参照して説明した通信コネクタ(不図示)を含み、通信ケーブル111により外部装置(不図示)と接続され、外部装置との間で映像信号や音声信号等の送受信を行う。また、通信部254は、無線通信により無線LANやインターネットとの接続を可能とする。
【0025】
姿勢検知部255は、重力方向に対するデジタルカメラ100(の装置本体100A)と表示部128の姿勢を検知する。具体的には、デジタルカメラ100の姿勢は0度から359度の範囲で検知され、表示部128の姿勢は収納位置(図1(a))の0度と全開した上方前向き位置の180度の間で検知される。これによりデジタルカメラ100の装置本体100Aに対する表示部128の開き角度となる相対角度と、表示部128の絶対角度を得ることができる。
【0026】
なお、デジタルカメラ100の姿勢についての「0度から359度の範囲」は、より厳密には「0度以上360度未満」を表す。姿勢検知部255としては加速度センサやジャイロセンサ等が用いられ、これによって、姿勢検知部255はデジタルカメラ100の動き(パン回転、チルト回転、持ち上げ、静止状態か否か等)を検知することもできる。相対角度の検知には、デジタルカメラ100装置本体100Aに対して表示部128が回動した角度を直接検出するセンサを用いてもよい。
【0027】
シャッタボタン161は、ユーザ(撮影者)がデジタルカメラ100に対して撮影指示を行うための操作手段であり、第1シャッタスイッチ262と第2シャッタスイッチ264を有する。第1シャッタスイッチ262は、シャッタボタン161の操作途中(半押し)でオンし、第1シャッタスイッチ信号SW1を発生させる。システム制御部250は、第1シャッタスイッチ信号SW1を受信すると撮影準備動作(AFやAE、AWB等)を実行する。第2シャッタスイッチ264は、シャッタボタン161の押下操作完了(全押し)でオンし、第2シャッタスイッチ信号SW2を発生させる。システム制御部250は、第2シャッタスイッチ信号SW2を受信すると、撮像部222による信号読み出しから記憶媒体190への画像データの書き込みまでの一連の撮影処理を実行する。
【0028】
モード切り替えスイッチ160は、システム制御部250の動作モードを静止画記録モード、動画撮影モード、ライブ配信モード、プレビュー配信モード、再生モード等のいずれかに切り替える操作手段である。電源スイッチ172は、デジタルカメラ100の電源のオン/オフを切り替える操作手段である。コントローラホイール173は、回転操作が可能な操作手段であり、十字ボタン(方向ボタン)と共に選択項目の指示等に用いられる。その他の操作部材170は、ユーザからの各種の操作を受け付けるスイッチやボタン(例えば、終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、メニューボタン、十字ボタン、SETボタン等)、タッチパネル170a等により構成される。タッチパネル170aは、表示部128の表示面に重畳配置されており、システム制御部250はタッチパネル170aに対する公知の種々の操作を検出する。
【0029】
電源制御部280は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成される。電源制御部280は、電池の装着の有無、電池の種類や電池残量の検出を行い、検出結果とシステム制御部250からの指示に従って、必要な電圧を必要な期間、記憶媒体190を含む各部へ供給する。電源部230は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプタ等である。
【0030】
記憶媒体I/F218は、記憶媒体190とシステム制御部250との間の通信を可能にするインタフェースである。記憶媒体190は、具体的にはメモリカード等であるが、画像データ等を記憶することができる限りにおいて、これに限定されない。
【0031】
図3は、デジタルカメラ100での表示部128の相対角度と絶対角度を説明する図であり、図3(a)~(e)にはデジタルカメラ100の装置本体100Aと表示部128が取り得る姿勢の一例が簡略的に示されている。なお、図3に示すデジタルカメラ100の各態様は、第2実施形態にもそのまま適用される。
【0032】
図3(a)には、デジタルカメラ100の撮影レンズ103の光軸が水平方向と平行で、撮像対象が存在する被写体側である左方向を向いており、表示部128の表示面128aが被写体側の反対方向である右方向を向いた状態が示されている。ここで、重力方向を基準として、表示部128の回動軸であるヒンジ部129から表示部128の回動端へ向かう方向の重力方向に対する角度θが絶対角度となる。図3(a)の状態では、表示部128の相対角度(開き角度)は0度となり、絶対角度も0度となる。
【0033】
図3(b)は、撮影レンズ103の光軸が鉛直方向と平行で下方向を向いており、表示部128が収納位置にあるために表示面128aが上方向を向いた状態が示されている。この場合、表示部128の相対角度は0度となり、絶対角度は90度となる。なお、絶対角度は、反時計回り(CCW)方向を正方向と定義する。
【0034】
図3(c)には、撮影レンズ103の光軸が水平方向と平行で左方向を向いており、表示部128を収納位置から装置本体100Aの上側へ向けて90度だけ回動させることにより、表示面128aが上方向を向いた状態が示されている。この場合、表示部128の相対角度は90度となり、絶対角度も90度となる。
【0035】
図3(d)には、撮影レンズ103の光軸が鉛直方向と平行で下方向を向いており、表示部128を収納位置から装置本体100Aの上側へ向けて90度だけ回動させることにより、表示面128aが左方向を向いた状態が示されている。この場合、表示部128の相対角度は90度となり、絶対角度は180度となる。
【0036】
図3(e)には、撮影レンズ103の光軸が水平方向と平行で左方向を向いており、表示部128を収納位置から装置本体100Aの上側へ向けて180度回動させることにより、表示部128の表示面が左方向を向いた状態が示されている。この場合、表示部128の相対角度は180度となり、絶対角度も180度となる。撮影レンズ103の光軸が鉛直方向と平行で上方向を向いている場合等については図示を省略するが、上述の通りに、表示部128の相対角度を0度から180度の範囲で、また、絶対角度は0度から359度の範囲で検知することができる。
【0037】
次に、表示部128に対する反転表示設定について説明する。システム制御部250は、反転表示設定に従って、デジタルカメラ100で撮像中の撮像画像の表示部128における表示態様を装置本体100A及び表示部128の姿勢に応じて制御する。
【0038】
図4は、第1実施形態に係る表示部128での反転表示設定処理のフローチャートである。本フローチャートにS番号で示される各処理(ステップ)は、システム制御部250が不揮発性メモリ256に格納されたプログラムをシステムメモリ252に展開し、デジタルカメラ100の各部の動作を統括的に制御することにより実現される。
【0039】
S401でシステム制御部250は、反転表示設定画面への遷移指示を受け付けたか否かを判定する。なお、反転表示設定画面は、メニューボタン(その他の操作部材170)等の操作によって表示部128に表示させることができる。システム制御部250は、反転表示設定画面への遷移指示を受け付けたと判定した場合(S401でYes)、S402の処理を実行し、遷移指示を受け付けていないと判定した場合(S401でNo)、S408の処理を実行する。
【0040】
S402でシステム制御部250は、反転表示設定画面を表示部128に表示する。反転表示設定画面では、不図示であるが、反転表示設定を「自動」、「正位置」及び「反転」の中から選択することが可能となっており、デフォルトで「自動」が設定されているものとする。
【0041】
S403でシステム制御部250は、反転表示設定を「自動」とする指示を受けたか否かを判定する。なお、反転表示設定画面での項目選択と決定は、例えば、十字ボタンやSETボタンを操作して、また、表示部128(タッチパネル170a)に対するタッチ操作によって、行うことができる。
【0042】
システム制御部250は、反転表示設定を「自動」とする指示を受けたと判定した場合(S403でYes)、S404の処理を実行し、「自動」以外とする指示を受けたと判定した場合(S403でNo)、S405の処理を実行する。
【0043】
S404でシステム制御部250は、反転表示設定を「自動」に設定してメモリ232に記憶し、その後、S408の処理を実行する。
【0044】
S405でシステム制御部250は、反転表示設定を「正位置」とする指示を受けたか否かを判定する。システム制御部250は、反転表示設定を「正位置」とする指示を受けたと判定した場合(S405でYes)、S406の処理を実行し、「正位置」以外とする指示を受けたと判定した場合(S405でNo)、S407の処理を実行する。なお、反転表示設定が「正位置」ではない場合の反転表示設定は、残りの選択肢となる「反転」となる。反転表示設定画面の例については後述する。
【0045】
S406でシステム制御部250は、反転表示設定を「正位置」に設定してメモリ232に記憶し、その後、S408の処理を実行する。
【0046】
S407でシステム制御部250は、反転表示設定を「反転」に設定してメモリ232に記憶し、その後、S408の処理を実行する。なお、「反転」は「上下方向での反転」を意味する。
【0047】
S408でシステム制御部250は、撮影待機画面を表示部128に表示する。
【0048】
S409でシステム制御部250は、姿勢検知部255により表示部128の現在の姿勢を検知する。
【0049】
S410でシステム制御部250は、姿勢検知部255によりデジタルカメラ100の装置本体100Aの現在の姿勢を検知する。S409とS410での検知結果により、システム制御部250は、表示部128の相対角度と絶対角度を取得することができる。
【0050】
S411でシステム制御部250は、反転表示設定が「自動」であるか否かを判定する。システム制御部250は、反転表示設定が「正位置」であると判定した場合(S412でYes)、S413の処理を実行し、反転表示設定が「正位置」ではないと判定した場合(S412でNo)、S414の処理を実行する。なお、S412の判定が‘No’となる場合には、反転表示設定は必然的に「反転」に設定されていることとなる。
【0051】
S413でシステム制御部250は、撮像画像を正像で表示部128に表示し、その後、S422の処理を実行する。S414でシステム制御部250は、撮像画像を上下反転像で表示部128に表示し、その後、S422の処理を実行する。
【0052】
S415~S421では、表示部128の相対角度と絶対角度に応じて表示態様が切り替えられる。S415でシステム制御部250は、表示部128の相対角度が0度から89度(第1の角度)の間にあるか否かを判定する。なお、「相対角度が0度から89度の間にある」とは、より厳密には「相対角度が0度以上90度未満の範囲にある」ことを表す。システム制御部250は、表示部128の相対角度が0度から89度の間にあると判定した場合(S415でYes)、S416の処理を実行し、相対角度が0度から89度の間にないと判定した場合(S415でNo)、S417の処理を実行する。
【0053】
S416でシステム制御部250は、撮像画像を正像で表示部128に表示し、その後、S422の処理を実行する。
【0054】
S417でシステム制御部250は、表示部128の相対角度が136度から180度(第2の角度)の間にあるか否かを判定する。なお、「相対角度が136度から180度の間にある」とは、より厳密には「相対角度が136度以上180度以下の範囲にある」ことを表す。システム制御部250は、表示部128の相対角度が136度から180度の間にあると判定した場合(S417でYes)、S418の処理を実行し、相対角度が136度から180度の間にないと判定した場合(S417でNo)、S419の処理を実行する。
【0055】
S418でシステム制御部250は、撮像画像を上下反転像で表示部128に表示し、その後、S422の処理を実行する。
【0056】
S419でシステム制御部250は、表示部128の絶対角度が90度から270度(第3の角度)の間にあるかを判定する。なお、「絶対角度が90度から270度の間にある」とは、より厳密には、「絶対角度が90度以上270度以下の範囲にある」ことを表す。また、S415,S417の処理内容から、S419において表示部128の相対角度は90度から135度の間(より厳密には90度以上136度未満の範囲)となっている。
【0057】
システム制御部250は、表示部128の絶対角度が90度から270度の間にあると判定した場合(S419でYes)、S420の処理を実行し、絶対角度が90度から270度の間にないと判定した場合(S419でNo)、S421の処理を実行する。なお、絶対角度が90度から270度ではない場合とは、絶対角度が0度から89度の間(より厳密には、0度以上90度未満の範囲)又は271度から359度の間(より厳密には、270度より大きく360度より小さい範囲)であるということになる。
【0058】
S420でシステム制御部250は、撮像画像を上下反転像で表示部128に表示し、その後、S422の処理を実行する。
【0059】
S421でシステム制御部250は、撮像画像を正像で表示部128に表示し、その後、S422の処理を実行する。
【0060】
S422でシステム制御部250は、電源スイッチ172によるデジタルカメラ100の電源オフ操作等による終了イベントを受け付けたか否かを判定する。システム制御部250は、終了イベントを受け付けたと判定した場合(S422でYes)、本処理を終了させ、終了イベントを受け付けていないと判定した場合(S422でNo)、S401の処理を実行する。
【0061】
このように、第1実施形態での反転表示設定を行うことにより、反転表示設定が「自動」に設定されている場合には、表示部128の相対角度及び絶対角度に応じて表示画像を自動で切り替えながら撮影を行うことができる。また、ユーザは、ハイアングルで撮影する場合や卓上で真下を撮影する場合のような特定の撮影シーンにおいて、反転表示設定を「正位置」又は「反転」に設定することで、表示画像を固定して撮影を行うことが可能になる。
【0062】
図5は、図4のフローチャートに従う表示部128での画像表示例を示す図である。図5(a)は、反転表示設定が「正位置」に設定され、又は、「自動」に設定されて相対角度が0度の場合の画像表示例を示している。図5(a)では、デジタルカメラ100の背面側から表示部128を見た場合に、被写体501は正像表示されている。図5(b)は、反転表示設定が「反転」に設定されている場合の画像表示例を示しており、デジタルカメラ100の背面側から表示部128を見た場合に被写体501が上下判定表示されている。図5(c)は、反転表示設定が「正位置」に設定されている場合の画像表示例を示しており、デジタルカメラ100の正面側から表示部128を見た場合に被写体501は上下反転表示となる。図5(d)は、反転表示設定が「反転」に設定され、又は、「自動」に設定されて相対角度が180度の場合の画像表示例を示しており、デジタルカメラ100の正面側から表示部128を見た場合に被写体501は正像表示となる。
【0063】
<第2実施形態>
第1実施形態では、反転表示設定が「自動」の場合に表示部128の角度に応じて画像表示を自動で切り替え、反転表示設定が「正位置」又は「反転」の場合に画像表示を固定した。これに対して、第2実施形態では、反転表示設定が「自動」の場合に更に、半開き時設定を「自動」、「正位置」、「反転」のいずれかに設定することを可能とする。反転表示設定は、前述の通り、表示部128の相対角度が0度から180度までの範囲に適用される。これに対して、半開き時設定は表示部128の相対角度が90度から135度までの範囲となっている場合に適用され、これにより、表示部128の相対角度に応じたより細かい表示制御が可能となる。
【0064】
図6A及び図6Bは、第2実施形態に係る表示部128での反転表示設定処理のフローチャートである。これらのフローチャートにS番号で示される各処理(ステップ)は、システム制御部250が不揮発性メモリ256に格納されたプログラムをシステムメモリ252に展開し、デジタルカメラ100の各部の動作を統括的に制御することにより実現される。
【0065】
S601~S607の処理は、第1実施形態における図4のフローチャートのS401~S407の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0066】
S608でシステム制御部250は、反転表示設定が「自動」であるか否かを判定する。システム制御部250は、反転表示設定が「自動」であると判定した場合(S608でYes)、反転表示設定が「自動」ではないと判定した場合(S608でNo)、S616の処理を実行する。
【0067】
S609でシステム制御部250は、半開き時設定画面への遷移指示を受け付けたか否かを判定する。例えば、前述したように、反転表示設定画面では、「自動」、「正位置」及び「反転」からの選択が可能となっている。これに加えて、第2実施形態では、不図示であるが、反転表示設定画面において「自動」が設定されている場合に「半開き時設定」を選択することができ、「半開き時設定」は「正位置」又は「反転」が設定されている場合には選択不可となっている。
【0068】
システム制御部250は、半開き時設定画面への遷移指示を受け付けたと判定した場合(S609でYes)、S610の処理を実行し、遷移指示を受け付けていないと判定した場合(S609でNo)、S616の処理を実行する。
【0069】
S610でシステム制御部250は、半開き時設定画面を表示部128に表示する。なお、半開き時設定のデフォルトは「自動」であるものとする。
【0070】
S611でシステム制御部250は、半開き時設定を「自動」とする指示を受けたか否かを判定する。なお、半開き時設定画面での項目選択と決定は、例えば、十字ボタンやSETボタンを用いて行うことができる。システム制御部250は、半開き時設定を「自動」とする指示を受けたと判定した場合(S611でYes)、S612の処理を実行し、「自動」以外とする指示を受けたと判定した場合(S611でNo)、S613の処理を実行する。
【0071】
S612でシステム制御部250は、半開き時設定を「自動」に設定してメモリ232に記憶し、その後、S616の処理を実行する。
【0072】
S613でシステム制御部250は、半開き時設定を「正位置」とする指示を受けたか否かを判定する。なお、半開き時設定を「正位置」としない指示は、残りの選択肢となる「反転」とする指示になる。システム制御部250は、半開き時設定を「正位置」とする指示を受けたと判定した場合(S613でYes)、S614の処理を実行し、「正位置」以外とする指示を受けたと判定した場合(S613でNo)、S615の処理を実行する。
【0073】
S614でシステム制御部250は、半開き時設定を「正位置」に設定してメモリ232に記憶し、その後、S616の処理を実行する。
【0074】
S615でシステム制御部250は、半開き時設定を「反転」に設定してメモリ232に記憶し、その後、S616の処理を実行する。なお、半開き時設定画面の例については後述する。
【0075】
S616~S618の処理は、第1実施形態における図4のフローチャートのS401~S407の処理と同じであるため、説明を省略する。システム制御部250は、S618の処理後、図6BのフローチャートのS619の処理を実行する。
【0076】
S619でシステム制御部250は、反転表示設定が「自動」であるか否かを判定する。システム制御部250は、反転表示設定が「自動」であると判定した場合(S619でYes)、S623の処理を実行し、「自動」ではないと判定した場合(S619でNo)、S620の処理を実行する。
【0077】
S620でシステム制御部250は、反転表示設定が「正位置」であるか否かを判定する。システム制御部250は、反転表示設定が「正位置」であると判定した場合(S620でYes)、S621の処理を実行し、「正位置」ではないと判定した場合(S620でNo)、S622の処理を実行する。
【0078】
S621でシステム制御部250は、撮像画像を正像で表示部128に表示し、その後、S635の処理を実行する。
【0079】
S622でシステム制御部250は、S620で反転表示設定が「正位置」ではないと判定される場合の反転表示設定は残りの選択肢の「反転」となるため、撮像画像を上下反転像で表示部128に表示し、その後、S635の処理を実行する。
【0080】
S623でシステム制御部250は、半開き時設定が「自動」であるか否かを判定する。システム制御部250は、半開き時設定が「自動」であると判定した場合(S623でYes)、S628の処理を実行し、「自動」ではないと判定した場合(S623でNo)、S624の処理を実行する。
【0081】
S624でシステム制御部250は、表示部128の相対角度が90度から135度の間にあるか否かを判定する。システム制御部250は、表示部128の相対角度が90度から135度の間にあると判定した場合(S624でYes)、S625の処理を実行し、相対角度が90度から135度の間にないと判定した場合(S624でNo)、S628の処理を実行する。
【0082】
S625でシステム制御部250は、半開き時設定が「正位置」であるか否かを判定する。システム制御部250は、半開き時設定が「正位置」であると判定した場合(S625でYes)、S626の処理を実行し、「正位置」ではないと判定した場合(S625でNo)、S627の処理を実行する。
【0083】
S626でシステム制御部250は、撮像画像を正像で表示部128に表示し、その後、S635の処理を実行する。
【0084】
S627でシステム制御部250は、S625で半開き時設定が「正位置」ではないと判定される場合の半開き時設定は残りの選択肢の「反転」となるため、撮像画像を上下反転像で表示部128に表示し、その後、S635の処理を実行する。
【0085】
S628~S635の処理は、第1実施形態における図4のフローチャートのS415~S422の処理と同じである。つまり、半開き設定が「自動」である場合の表示制御は、反転表示設定が「自動」である場合と同じであり、そのため、ここでの説明を省略する。また、前述の通り、S624で相対角度が90度から135度の間にないと判定された場合(S624でNo)、S628の処理が実行される。つまり、S623で半開き時設定が「正位置」又は「反転」であると判定されていても、相対角度が90度から135度の間にない場合には、「正位置」又は「反転」の半開き時設定は無効とされる。なお、S635の判定が‘No’となる場合、システム制御部250は図6AのフローチャートのS601の処理を実行する。
【0086】
このように、第2実施形態での反転表示設定を行うことにより、反転表示設定及び半開き時設定が自動に設定されている場合には、表示部128の相対角度及び絶対角度に応じて、表示画像を自動で切り替えながら撮影を行うことが可能となる。また、ユーザは、ハイアングルで撮影する場合や卓上で真下を撮影する場合のような特定の撮影シーンにおいて、反転表示設定及び半開き時設定を「正位置」又は「反転」に設定することで、表示画像を固定して撮影を行うことが可能になる。
【0087】
<第3実施形態>
図7は第3実施形態に係るデジタルカメラ700の外観斜視図であり、図3(a)はデジタルカメラ700を背面側から見た図であり、図7(b)はデジタルカメラ700を正面側から見た図である。
【0088】
デジタルカメラ700は、第1実施形態に係るデジタルカメラ100と比較すると、装置本体700Aに対する表示部128の取付位置及び回動方向のみが異なっており、デジタルカメラ700のその他の構成要素はデジタルカメラ100の構成要素と同じである。よって、デジタルカメラ700について、デジタルカメラ100と共通する構成については、同じ符号を付して、説明を省略する。
【0089】
デジタルカメラ700では、デジタルカメラ700の装置本体700Aの背面側の下端部に設けられたヒンジ部729により、表示部128は図7(a)の収納位置と図7(b)の下方前向き位置との間で装置本体700Aに対して回動可能となっている。なお、開き角度は、収納位置から回動可能な方向を正方向とする。よって、デジタルカメラ100での表示部128の開き角度が正の値で表されるように、デジタルカメラ700での表示部128の開き角度も正の値で表される。
【0090】
図8は、デジタルカメラ700での表示部128の相対角度と絶対角度を説明する図であり、図8(a)~(e)にはデジタルカメラ700の装置本体700Aと表示部128が取り得る姿勢の一例が簡略的に示されている。
【0091】
図8(a)には、デジタルカメラ700の撮影レンズ103の光軸が水平方向と平行で、撮像対象が存在する被写体側である左方向を向いており、表示部128の表示面128aが被写体側の反対方向である右方向を向いた状態が示されている。ここでも、デジタルカメラ100と同様に、重力方向(鉛直方向下向き)を基準として、表示部128の回動中心であるヒンジ部729から表示部128の回動端へ向かう方向の重力方向に対する角度θが絶対角度となる。図8(a)の状態では、表示部128の相対角度(開き角度)は0度となり、絶対角度は180度となる。
【0092】
図8(b)には、撮影レンズ103の光軸が鉛直方向と平行で下方向を向いており、表示部128が収納位置にあるために表示面128aが上方向を向いた状態が示されている。この場合、表示部128の相対角度は0度となり、絶対角度は270度となる。なお、絶対角度は、第1実施形態(図3)と同様に、反時計回り(CCW)方向を正方向と定義する。
【0093】
図8(c)では、撮影レンズ103の光軸が水平方向と平行で左方向を向いており、表示部128を収納位置から装置本体700Aの下側へ向けて90度だけ回動させることにより、表示面128aは下方向を向いた状態が示されている。この場合、表示部128の相対角度は90度となり、絶対角度も90度となる。
【0094】
図8(d)には、撮影レンズ103の光軸が鉛直方向と平行で下方向を向いており、表示部128を収納位置から装置本体700Aの下側へ向けて90度だけ回動させることにより、表示面128aが右方向を向いた状態が示されている。この場合、表示部128の相対角度は90度となり、絶対角度は180度となる。
【0095】
図8(e)には、撮影レンズ103の光軸が水平方向と平行で左方向を向いており、表示部128を収納位置から装置本体700Aの下側へ向けて180回動させることにより、表示部128の表示面が左方向を向いた状態が示されている。この場合、表示部128の相対角度は180度となり、絶対角度は0度となる。
【0096】
撮影レンズ103の光軸が鉛直方向と平行で上方向を向いている場合等については図示を省略するが、上述の通りに、表示部128の相対角度を0度から180度の間の範囲で、また、絶対角度は0度から359度の範囲で検知することができる。
【0097】
デジタルカメラ700の表示部128での反転表示設定処理については、第1実施形態で説明した図4のフローチャート及び第2実施形態で説明した図6A及び図6Bのフローチャートを適用することができ、そのため、ここでの説明は省略する。
【0098】
<反転表示設定UI及び半開き時設定UI>
図9は、表示部128に表示される反転表示設定画面900の一例を示す図である。S401~S402についての上述の説明では、その他の操作部材170に含まれるメニューボタン等の操作によって表示部128に反転表示設定画面を表示させることができると説明した。ここでは、被写体が表示部128にライブビュー表示され或いは動画撮影されている状況で表示部128に表示可能な反転表示設定画面について説明する。
【0099】
反転表示設定画面900は、例えば、その他の操作部材170に含まれるワンタッチボタン(不図示)の押下操作や表示部128に表示された反転設定呼び出しアイコン(不図示)に対するタッチ操作によって、表示部128に表示させることができる。反転表示設定画面900には、反転表示設定での選択肢である「自動」、「正位置」及び「反転」の3つのアイコンが表示される。
【0100】
図9(a)では自動902が選択されており、例えば自動902のアイコンの枠は赤色で示され、選択されていない正位置903a及び反転904aのアイコンは枠無しで示され、選択/非選択を視覚的に区別することが可能となっている。なお、選択/非選択とを区別する表示方法は、特に限定されるものではない。
【0101】
図9(a)の画面に対してユーザが正位置903aにタッチ操作を行うと、図9(b)の表示面に遷移する。図9(b)では、図9(a)での正位置903aの枠無しのアイコンは赤色枠の正位置903のアイコンに変わり、自動902のアイコンは枠無しの自動902aのアイコンに変わり、反転904aのアイコンは変化しない。
【0102】
図9(b)の画面に対してユーザが反転904aにタッチ操作を行うと、図9(c)の表示面に遷移する。図9(c)では、図9(b)での反転904aの枠無しのアイコンは赤色枠の反転904のアイコンに変わり、正位置903のアイコンは枠無しの正位置903aのアイコンに代わり、自動902aのアイコンは変化しない。また、反転904が有効になることで、撮像画像(被写体901)が反転表示となる。なお、図9(a)~(c)の画面は、選択されたアイコンに応じて相互に遷移することは言うまでもない。
【0103】
図10は、表示部128に表示される半開き時設定画面1000の一例を示す図である。S609~S610についての上述の説明では、表示部128に表示された反転表示設定画面から半開き時設定画面を表示させることができると説明した。ここでは、被写体が表示部128にライブビュー表示され或いは動画撮影されている状況で、反転表示設定において「自動」が選択されている場合に表示部128に表示可能な反転表示設定画面について説明する。
【0104】
半開き時設定画面1000は、例えば、反転表示設定画面900を表示させるワンタッチボタン(不図示)の長押し操作や表示部128に表示された半開き時設定呼び出しアイコン(不図示)へのタッチ操作によって、表示部128に表示させることができる。半開き時設定呼び出しアイコン(不図示)は、表示部128の相対角度が90度から135度の範囲にあるときにのみ表示されるようにしてもよい。
【0105】
半開き時設定画面1000には、半開き時設定での選択肢である「自動」、「正位置」及び「反転」の3つのアイコンが表示される。図10(a)では自動1002が選択されており、例えば自動1002のアイコンの枠は赤色で示されている。一方、選択されていない正位置1003a及び反転1004aのアイコンは枠無しで示されており、選択/非選択を視覚的に区別することが可能となっている。なお、選択/非選択とを区別する表示方法は、特に限定されるものではない。
【0106】
図10(a)の画面に対してユーザが正位置1003aにタッチ操作を行うと、図10(b)の表示面に遷移する。図10(b)では、図10(a)での正位置1003aの枠無しのアイコンは赤色枠の正位置1003のアイコンに変わり、自動1002のアイコンは枠無しの自動1002aのアイコンに変わり、反転1004aのアイコンは変化しない。
【0107】
図10(b)の画面に対してユーザが反転1004aにタッチ操作を行うと、図10(c)の表示面に遷移する。図10(c)では、図10(b)での反転1004aの枠無しのアイコンは赤色枠の反転1004のアイコンに変わる。また、正位置1003のアイコンは枠無しの正位置1003aのアイコンに代わり、自動1002aのアイコンは変化しない。また、反転1004が有効になることで、撮像画像(被写体1001)が反転表示となる。なお、図10(a)~(c)の画面は、選択されたアイコンに応じて相互に遷移することは言うまでもない。
【0108】
本実施形態の開示は、以下の構成および方法を含む。
(構成1)撮像手段と、表示面が前記撮像手段による撮像対象が存在する被写体側を向く位置と前記被写体側の反対方向を向く位置との間で回動可能な表示装置と、前記撮像手段により撮像される撮像画像の前記表示面での表示設定を、前記表示装置の位置によらずに第1の向きで表示する第1の設定と、前記表示装置の位置によらずに前記第1の向きとは上下反転した第2の向きで表示する第2の設定と、前記表示装置の位置に応じて前記第1の向きと前記第2の向きを自動で切り替えて表示する第3の設定のうちのいずれか1つに設定するための第1の設定手段と、前記第1の設定手段による表示設定にしたがって前記表示装置での前記撮像画像の表示を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする撮像装置。
(構成2)前記表示装置を前記撮像装置の装置本体に対して回動可能に連結する回動軸が前記装置本体の背面側において上端部または下端部に設けられ、前記表示装置は前記撮像装置の装置本体の上側または下側において前記表示面が前記被写体側を向くことを特徴とする構成1に記載の撮像装置。
(構成3)前記撮像装置の装置本体に対する前記表示装置の相対角度を検出する第1の検出手段を備え、前記制御手段は、前記第3の設定がなされている場合における前記撮像画像の前記表示面での表示を、前記相対角度が第1の角度である場合に前記第1の向きで行い、前記相対角度が第2の角度である場合に前記第2の向きで行うことを特徴とする構成2に記載の撮像装置。
(構成4)前記撮像装置の装置本体に対する前記表示装置の相対角度は、前記表示面が前記被写体側の反対方向を向いている状態で0度であるとし、前記表示面が前記被写体側を向いている状態で180度であると定義して、前記第1の角度は0度から89度の間の角度であり、前記第2の角度は136度から180度の間の角度であり、前記第1の向きとは、前記表示面が前記被写体側の反対方向を向いている状態で前記撮像対象を前記表示面に正像で表示する向きであることを特徴とする構成3に記載の撮像装置。
(構成5)前記回動軸から前記表示装置の回動端へ向かう方向の重力方向に対する前記表示装置の絶対角度を検出する第2の検出手段を備え、前記制御手段は、前記第3の設定がなされており、且つ、前記相対角度が前記第1の角度と前記第2の角度を除く角度である場合における前記撮像画像の前記表示面での表示を、前記絶対角度が第3の角度である場合に前記第2の向きで行い、前記絶対角度が前記第3の角度ではない角度の場合に前記第1の向きで行うことを特徴とする構成3又は4に記載の撮像装置。
(構成6)前記第3の角度は90度から270度の間の角度であることを特徴とする構成5に記載の撮像装置。
(構成7)前記第1の設定手段は、前記第1の設定と前記第2の設定と前記第3の設定を相互に切り替えるアイコンを前記撮像画像と共に前記表示面に表示することを特徴とする構成3乃至6のいずれか1つに記載の撮像装置。
(構成8)前記第1の設定手段により前記第3の設定がなされている場合に前記相対角度に応じて前記表示面に前記撮像画像を表示する際の向きを、前記第1の向きに固定する第4の設定と、前記第2の向きに固定する第5の設定と、前記第1の向きと前記第2の向きを自動で切り替える第6の設定のうちのいずれか1つに設定する第2の設定手段を有することを特徴とする構成3乃至7のいずれか1つに記載の撮像装置。
(構成9)前記制御手段は、前記第2の設定手段により前記第4の設定または前記第5の設定がなされており、且つ、前記相対角度が前記第1の角度と前記第2の角度を除く角度である場合に、前記第2の設定手段による設定で前記表示面に前記撮像画像を表示することを特徴とする構成8に記載の撮像装置。
(構成10)前記制御手段は、前記第2の設定手段により前記第4の設定または前記第5の設定がなされている場合において、前記相対角度が前記第1の角度または前記第2の角度である場合には、前記第2の設定手段による設定を無効として、前記第1の設定手段による前記第3の設定で前記表示面に前記撮像画像を表示することを特徴とする構成8又は9に記載の撮像装置。
(構成11)前記制御手段は、前記第6の設定がなされている場合には、前記第3の設定で前記表示面に前記撮像画像を表示することを特徴とする構成8乃至10のいずれか1つに記の撮像装置。
(構成12)前記第2の設定手段は、前記第4の設定と前記第5の設定と前記第6の設定を相互に切り替えるアイコンを前記撮像画像と共に前記表示面に表示することを特徴とする構成8乃至11のいずれか1つに記載の撮像装置。
(構成13)コンピュータを構成1乃至12のいずれか1つに記載の撮像装置の各手段として機能させるプログラム。
(方法1)表示面が撮像手段による撮像対象が存在する被写体側を向く位置と前記被写体側の反対方向を向く位置との間で回動可能な表示装置を備える撮像装置の制御方法であって、前記撮像手段により撮像される撮像画像の前記表示面での表示設定を、前記表示装置の位置によらずに第1の向きで表示する第1の設定と、前記表示装置の位置によらずに前記第1の向きとは上下反転した第2の向きで表示する第2の設定と、前記表示装置の位置に応じて前記第1の向きと前記第2の向きを自動で切り替えて表示する第3の設定のうちのいずれか1つに設定するステップと、前記撮像装置の装置本体に対する前記表示装置の相対角度を検出するステップと、重力方向に対する前記表示装置の絶対角度を検出するステップと、前記第3の設定がなされている場合における前記撮像画像の前記表示面での表示を、前記相対角度が第1の角度である場合には前記第1の向きで行い、前記相対角度が第2の角度である場合には前記第2の向きで行い、前記相対角度が前記第1の角度と前記第2の角度を除く角度である場合において前記絶対角度が第3の角度である場合には前記第2の向きで行い、前記絶対角度が前記第3の角度ではない角度の場合には前記第1の向きで行うステップと、を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
(方法2)前記第1の角度は0度から89度の間の角度であり、前記第2の角度は136度から180度の間の角度であり、前記第3の角度は90度から270度の間の角度であることを特徴とする方法1に記載の撮像装置の制御方法。
(方法3)前記第3の設定がなされている場合において更に前記相対角度に応じて前記表示面に前記撮像画像を表示する際の向きを、前記第1の向きに固定する第4の設定と、前記第2の向きに固定する第5の設定と、前記第1の向きと前記第2の向きを自動で切り替える第6の設定のうちのいずれか1つに設定するステップと、前記第4の設定または前記第5の設定がなされ、且つ、前記相対角度が前記第1の角度と前記第2の角度を除く角度である場合には、その設定で前記表示面に前記撮像画像を表示するステップと、前記第4の設定または前記第5の設定がなされ、且つ、前記相対角度が前記第1の角度または前記第2の角度である場合には、前記第4の設定と前記第5の設定を無効として、前記第3の設定で前記表示面に前記撮像画像を表示するステップと、前記第6の設定がなされている場合には、前記第3の設定で前記表示面に前記撮像画像を表示するステップと、を有することを特徴とする方法1又は2に記載の撮像装置の制御方法。
【0109】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0110】
例えば、第1実施形態において、反転表示設定は、メニューボタンの操作によりメニュー画面を表示部128に表示して、十字ボタンやSETボタンを用いて設定を行うとしたが、ボタン操作に限らず、タッチパネル170aに対するタッチ操作で行われてもよい。
【0111】
上記実施形態では、表示部128の相対角度を0度から89度、90度から135度、136度から180度、の3つの範囲に分けたが、角度範囲はこれらに限られない。同様に、上記実施形態では、絶対角度を90度から270度と、0度から89度及び271度から359度の範囲の3つの範囲に分けたが、角度範囲はこれらに限られない。
【0112】
また、S608において、反転表示設定が「自動」に設定されている場合に半開き時設定を行うことができ、且つ、半開き時設定を有効にすることができる構成とした。これに限らず、反転表示設定に関わらず、半開き時設定を行うことができ、且つ、半開き時設定が有効になるようにしてもよい。
【0113】
また、上記実施形態では、本発明に係る電子機器としてデジタルカメラを取り上げたが、本発明はこれに限定されず、装置本体に対する角度の変更が可能に構成されたディスプレイ(表示部)を備える電子機器に適用することができる。
【0114】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0115】
100,700 デジタルカメラ
100A,700A 装置本体
103 撮影レンズ
128 表示部
128a 表示面
129,729 ヒンジ部
170 その他の操作部材
222 撮像部
250 システム制御部
255 姿勢検知部
900 反転表示設定画面
1000 半開き時設定画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10