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特開2025-6962情報処理装置、制御方法、及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025006962
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、制御方法、及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04842 20220101AFI20250109BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20250109BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20250109BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/0488
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108036
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 大和
(72)【発明者】
【氏名】露木 まゆ
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA54
5E555BA21
5E555BB21
5E555BC05
5E555BC06
5E555CA12
5E555CB05
5E555CB12
5E555CB16
5E555CB20
5E555CB33
5E555CB56
5E555CB59
5E555CC03
5E555DA01
5E555DB20
5E555DC09
5E555DC31
5E555DC35
5E555DD06
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】タッチスクリーンにおける操作入力に係るユーザインタフェース技術を改善する。
【解決手段】タッチスクリーンと制御部を備える情報処理装置であって、制御部は、タッチスクリーンに表示された出力操作オブジェクトの位置に対応する所定領域内におけるタッチ操作を検知し、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が所定領域内である場合に、出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンと制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
前記タッチスクリーンに表示された出力操作オブジェクトの位置に対応する所定領域内におけるタッチ操作を検知し、
前記所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が前記所定領域内である場合に、前記出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記タッチスクリーンへのタッチ継続時間が所定時間未満、又はタッチが離れた位置が前記所定領域外である場合、前記出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行しない、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記タッチ継続時間に対応してレベルが変動するゲージを前記タッチスクリーンに表示する、情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記タッチ継続時間が所定時間以上である場合に、前記ゲージのレベルを最大にして表示する、情報処理装置。
【請求項5】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記タッチ継続時間が所定時間以上である場合に、前記ゲージに係る強調表示をする、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記所定領域内においてスワイプ操作を検知した場合、前記所定時間を前記スワイプ操作の速度に応じて短くする、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記所定領域内において押圧操作を検知した場合、前記所定時間を前記押圧操作の圧力に応じて短くする、情報処理装置。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記所定時間は、前記制御指示の危険度に基づき設定される、情報処理装置。
【請求項9】
タッチスクリーンを備える情報処理装置が実行する方法であって、
前記タッチスクリーンに表示された出力操作オブジェクトの位置に対応する所定領域内におけるタッチ操作を検知するステップと、
前記タッチスクリーンへのタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が前記所定領域内である場合に、前記出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行するステップと、
を含む方法。
【請求項10】
プログラムであって、タッチスクリーンを備え情報処理装置として機能するコンピュータに、
前記タッチスクリーンに表示された出力操作オブジェクトの位置に対応する所定領域内におけるタッチ操作を検知するステップと、
前記タッチスクリーンへのタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が前記所定領域内である場合に、前記出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行するステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、制御方法、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の産業計測器等の情報処理装置では、出力操作、計測操作等はハードキーによって行われていた。ハードキーを用いる場合、キーを押し込む動作を伴うため、ユーザは意図的に操作することできる。また、操作完了後にボタンを光らせることで、出力中であることを明確に示すことができる。しかし近年において情報処理装置はタッチスクリーンを用いて操作を入力するものへと移行している。例えば特許文献1には、タッチスクリーンによる操作入力にかかる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-066866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、タッチスクリーンに指が意図せず触れてしまった場合、又はタッチスクリーンにノイズが生じた場合等、誤操作等が生じる恐れがある。つまりタッチスクリーンにおける操作入力に係るユーザインタフェース技術には改善の余地があった。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、タッチスクリーンにおける操作入力に係るユーザインタフェース技術を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
タッチスクリーンと制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
前記タッチスクリーンに表示された出力操作オブジェクトの位置に対応する所定領域内におけるタッチ操作を検知し、
前記所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が前記所定領域内である場合に、前記出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行する。
【0007】
(2)本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
(1)に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記タッチスクリーンへのタッチ継続時間が所定時間未満、又はタッチが離れた位置が前記所定領域外である場合、前記出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行しない。
【0008】
(3)本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
(1)又は(2)に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記タッチ継続時間に対応してレベルが変動するゲージを前記タッチスクリーンに表示する。
【0009】
(4)本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
(3)に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記タッチ継続時間が所定時間以上である場合に、前記ゲージのレベルを最大にして表示する。
【0010】
(5)本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
(3)又は(4)に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記タッチ継続時間が所定時間以上である場合に、前記ゲージに係る強調表示をする。
【0011】
(6)本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
(1)乃至(5)の何れか一項に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記所定領域内においてスワイプ操作を検知した場合、前記所定時間を前記スワイプ操作の速度に応じて短くする。
【0012】
(7)本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
(1)乃至(5)の何れか一項に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記所定領域内において押圧操作を検知した場合、前記所定時間を前記押圧操作の圧力に応じて短くする。
【0013】
(8)本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
(1)乃至(7)の何れか一項に記載の情報処理装置であって、
前記所定時間は、前記制御指示の危険度に基づき設定される。
【0014】
(9)本開示の一実施形態に係る方法は、
タッチスクリーンを備える情報処理装置が実行する方法であって、
前記タッチスクリーンに表示された出力操作オブジェクトの位置に対応する所定領域内におけるタッチ操作を検知するステップと、
前記タッチスクリーンへのタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が前記所定領域内である場合に、前記出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行するステップと、
を含む。
【0015】
(10)本開示の一実施形態に係るプログラムは、タッチスクリーンを備え情報処理装置として機能するコンピュータに、
前記タッチスクリーンに表示された出力操作オブジェクトの位置に対応する所定領域内におけるタッチ操作を検知するステップと、
前記タッチスクリーンへのタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が前記所定領域内である場合に、前記出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行するステップと、
を実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本開示の一実施形態によれば、タッチスクリーンにおける操作入力に係るユーザインタフェース技術を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本開示の一実施形態に係る情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図2】本開示の一実施形態に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
図3】本実施形態に係る情報処理装置の動作に伴い表示される画面遷移の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る情報処理装置の動作に伴い表示される画面遷移の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る情報処理装置の動作に伴い表示される画面遷移の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る情報処理装置の動作に伴い表示される画面遷移の一例を示す図である。
図7】本実施形態に係る情報処理装置の動作に伴い表示される画面遷移の一例を示す図である。
図8】本実施形態に係る情報処理装置の動作に伴い表示される画面遷移の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本開示の実施形態に係る情報処理装置10について、図面を参照して説明する。
【0019】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0020】
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の概要及び構成を説明する。
【0021】
情報処理装置10は、ユーザによって使用される任意の情報処理装置である。例えば情報処理装置10は、産業計測器、制御装置、汎用の電子機器、又は専用の電子機器等を含む。情報処理装置10は、ユーザ操作に基づき、例えばレーザ出力、電力の出力等の出力制御指示をハードウェア20に対して行う。ハードウェア20は例えば光源等であり、レーザ出力、電力の出力等を行う機器である。
【0022】
まず、本実施形態の概要について説明し、詳細については後述する。情報処理装置10は、タッチスクリーンに表示された出力操作オブジェクトの位置に対応する所定領域内におけるタッチ操作を検知する。また情報処理装置10は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が所定領域内である場合に、出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行する。出力操作オブジェクトは、例えば制御指示を実行するためのボタン等であり、タッチスクリーン上に表示される。なお出力操作オブジェクトは制御指示の実行に関係の無い通常のアイコン等のオブジェクトは含まない。
【0023】
このように、本実施形態によれば、情報処理装置10が、所定領域内におけるタッチ継続時間、及びタッチが離れた位置に係る判定を行い、これらが条件を満たす場合に制御指示を実行する。そのため、本実施形態に係る情報処理装置10によれば、制御指示に係る誤操作を防止できるという点で、タッチスクリーンにおける操作入力に係るユーザインタフェース技術を改善できる。特に、光出力、電気出力等、危険を伴う操作をする場合において、出力操作オブジェクトを長押しさせ、かつ所定時間経過後に指を離させるため、ユーザの意思をより確実に確認することができる。
【0024】
次に、情報処理装置10の各構成について詳細に説明する。
【0025】
(情報処理装置10の構成)
図1に示されるように、情報処理装置10は、制御部11と、記憶部12と、タッチスクリーン13とを備える。
【0026】
制御部11には、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組み合わせが含まれる。プロセッサは、CPU(central processing unit)若しくはGPU(graphics processing unit)などの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA(field-programmable gate array)又はASIC(application specific integrated circuit)である。制御部11は、情報処理装置10の各部を制御しながら、情報処理装置10の動作に関わる処理を実行する。
【0027】
記憶部12には、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれる。半導体メモリは、例えば、RAM(random access memory)又はROM(read only memory)である。RAMは、例えば、SRAM(static random access memory)又はDRAM(dynamic random access memory)である。ROMは、例えば、EEPROM(electrically erasable programmable read only memory)である。記憶部12は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部12には、情報処理装置10の動作に用いられるデータと、情報処理装置10の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0028】
タッチスクリーン13は、ディスプレイと一体的に設けられた入出力部である。ディスプレイは、例えば、LCD(liquid crystal display)又は有機EL(electro luminescence)ディスプレイであってよい。タッチスクリーン13は、情報処理装置10の動作に用いられるデータを入力する操作を受け付ける。またタッチスクリーン13は、情報処理装置10の動作によって得られるデータを表示出力する。タッチスクリーン13は、情報処理装置10に備えられる代わりに、外部の入力機器として情報処理装置10に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)、又はBluetooth(登録商標)などの任意の方式を用いることができる。
【0029】
情報処理装置10の機能は、本実施形態に係るプログラムを、情報処理装置10に相当するプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、情報処理装置10の機能は、ソフトウェアにより実現される。プログラムは、情報処理装置10の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを情報処理装置10として機能させる。すなわち、コンピュータは、プログラムに従って情報処理装置10の動作を実行することにより情報処理装置10として機能する。
【0030】
本実施形態においてプログラムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読取り可能な記録媒体は、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を含み、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又は半導体メモリである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD(digital versatile disc)又はCD-ROM(compact disc read only memory)などの可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。またプログラムの流通は、プログラムを外部サーバのストレージに格納しておき、外部サーバから他のコンピュータにプログラムを送信することにより行ってもよい。またプログラムはプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0031】
(情報処理装置の動作)
図2を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の動作について説明する。図2は本実施形態に係る情報処理装置10が実行する方法の一例を示すフローチャートである。
【0032】
ステップS1:情報処理装置10の制御部11は、タッチスクリーン13に表示された出力操作オブジェクトの位置に対応する所定領域内におけるタッチ操作を検知する。すなわち制御部11は、タッチスクリーン13上のどの位置にユーザによるタッチ操作が行われているのかを検知する。
【0033】
所定領域は、例えば、出力操作オブジェクトの表示領域と一致する領域であってよい。あるいは所定領域は、出力操作オブジェクトの表示領域と異なる領域であってよい。例えばタッチスクリーン13を正面から視認できない場合において、所定領域をユーザの視認位置に応じて変更してもよい。例えばユーザによるタッチスクリーン13の視認位置が、タッチスクリーン13の正面上方である場合には、出力操作オブジェクトの表示領域の所定距離上方に平行移動させた位置を所定領域としてもよい。
【0034】
ステップS2:制御部11は、所定領域内におけるタッチ操作の継続時間(以下、タッチ継続時間ともいう。)が所定時間以上であるか否かを判定する。所定時間は例えば1秒であるが、これに限られない。所定時間は1秒を超過していてもよく、1秒未満であってもよい。所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間未満である場合、プロセスはステップS3に進む。他方で所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上である場合、プロセスはステップS4に進む。
【0035】
なお、タッチスクリーン13上で、タッチが継続されている位置が所定領域外となった場合、種々の対応をしてよい。例えばタッチが継続されている位置が所定領域外となった場合、処理を終了してもよい。この場合は、制御指示の操作が中止される。また同様にタッチが離れた場合も処理を終了してもよい。この場合は、制御指示の操作が中止される。以下、本実施形態においては、所定領域内におけるタッチが継続されていない場合には制御指示の操作が中止されるものとして説明するが、これに限られない。例えば、タッチが継続されている位置が所定領域外となった場合、所定領域内におけるタッチ継続時間の進行を一時停止してもよい。この場合において、タッチ位置が所定領域内に戻った場合、所定領域内におけるタッチ継続時間の進行を再開してもよい。
【0036】
ステップS3:制御部11は、所定領域内におけるタッチ継続時間に基づきゲージの表示を更新してタッチスクリーン13により表示する。ゲージとは、所定領域内におけるタッチ継続時間に対応してレベルが変動する表示オブジェクトである。所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間未満である場合にはステップS2及びステップS3の処理が繰り返されることで、ゲージの表示が、所定領域内におけるタッチ継続時間に応じたレベルの表示に時々刻々と更新される。ゲージの表示例については後述する。
【0037】
ステップS4:制御部11は、ゲージのレベルを最大にしてタッチスクリーン13により表示する。かかる表示により、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上となったことをユーザに知らせることができる。なおこのときに制御部11は、ゲージに係る強調表示をしてもよい。強調表示の態様は任意の手法を採用可能である。例えばゲージの枠線の太さを大きくしてもよい。あるいはゲージを反転表示等してもよい。
【0038】
ステップS5:制御部11は、タッチが離れた位置が所定領域内であるか否かを判定する。タッチが離れた位置が所定領域内である場合、プロセスはステップS6に進む。他方でタッチが離れた位置が所定領域内で無い場合、プロセスは終了する。すなわちこの場合は、制御指示の操作が中止される。
【0039】
ステップS6:制御部11は、出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行する。これにより制御部11は、光源等のハードウェア20に対する制御指示を実行する。
【0040】
図3を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の動作に伴いタッチスクリーン13により表示される画面遷移の一例を示す。ここでは、光源からレーザを出力する制御指示に関する出力操作開始から完了までの操作における画面遷移図を示す。
【0041】
画面310は、操作開始時の表示画面例である。ユーザによる操作に伴い、画面310は、画面320、画面330、画面340の順に画面が遷移する。画面310は、指示情報表示オブジェクト311と、出力操作オブジェクト312とを含む。指示情報表示オブジェクト311は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト311は、光源の出力状態(ここではOFF)を示す。出力操作オブジェクト312は、ユーザのタッチ操作を受け付けるボタン等のオブジェクトである。情報処理装置10の制御部11が、出力操作オブジェクト312に係る所定領域内におけるユーザの長押しの開始操作を検知すると処理が開始され、画面310から画面320に遷移する。
【0042】
画面320は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間未満である場合の表示画面例である。画面320は、指示情報表示オブジェクト321と、出力操作オブジェクト322と、ゲージ323とを含む。指示情報表示オブジェクト321は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト321は、光源の出力状態(ここではOFF)を示す。画面320では出力操作オブジェクト312に重畳してゲージ323が表示されている。ゲージ323は、所定領域内におけるタッチ継続時間に対応してレベルが変動する。本実施形態では、ゲージ323は、出力操作オブジェクト322の左端から右端に向かって、レベルに応じて伸びる矩形オブジェクトにより表されている。このように、出力操作オブジェクト322が長押しされると、時間の経過とともに出力操作オブジェクト322内のゲージ323が増えていく。
【0043】
画面330は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上である場合の表示画面例である。画面330は、指示情報表示オブジェクト331と、出力操作オブジェクト332と、ゲージ333とを含む。指示情報表示オブジェクト331は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト331は、光源の出力状態(ここではOFF)を示す。画面330では出力操作オブジェクト332に重畳してゲージ333が表示されている。画面330では、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上であるため、ゲージ333のレベルが最大値である。つまり画面330においてゲージ333は一杯の状態である。
【0044】
画面340は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が所定領域内である場合の表示画面例である。画面340は、指示情報表示オブジェクト341と、出力操作オブジェクト342と、ゲージ343とを含む。指示情報表示オブジェクト431は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト341は、光源の出力状態(ここではON)を示す。ここではタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が所定領域内であるため、出力操作オブジェクト342に対応する制御指示が実行され、光源の出力状態がOFFからONに切り替わる。
【0045】
図4を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の動作に伴いタッチスクリーン13により表示される画面遷移の別の一例を示す。ここでは、光源からレーザを出力する制御指示に係る、出力操作開始後に指示を中止する操作における画面遷移を示す。
【0046】
画面410は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間未満である場合の表示画面例である。画面410は、指示情報表示オブジェクト411と、出力操作オブジェクト412と、ゲージ413とを含む。指示情報表示オブジェクト411は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト411は、光源の出力状態(ここではOFF)を示す。
【0047】
画面420は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間未満である場合で、タッチが離れた後の表示画面例である。画面420は、指示情報表示オブジェクト421と、出力操作オブジェクト422とを含む。指示情報表示オブジェクト421は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト421は、光源の出力状態(ここではOFF)を示す。画面420では、タッチが離れたため、溜まったゲージが消えている。このように、ゲージが一杯になる前(タッチ継続時間が所定時間未満である場合)であれば、出力操作オブジェクト422から指を離す操作により、出力操作を中止できる。
【0048】
図5を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の動作に伴いタッチスクリーン13により表示される画面遷移の別の一例を示す。ここでは、光源からレーザを出力する制御指示に係る、出力操作開始後に指示を中止する操作における画面遷移の別の一例を示す。
【0049】
画面510は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間未満である場合の表示画面例である。画面510は、指示情報表示オブジェクト511と、出力操作オブジェクト512と、ゲージ513とを含む。指示情報表示オブジェクト511は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト511は、光源の出力状態(ここではOFF)を示す。
【0050】
画面520は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間未満である場合で、タッチが所定領域外に移動した後の表示画面例である。画面520は、指示情報表示オブジェクト521と、出力操作オブジェクト522とを含む。指示情報表示オブジェクト521は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト521は、光源の出力状態(ここではOFF)を示す。画面520では、タッチが所定領域外に移動したため、溜まったゲージが消えている。このように、ゲージが一杯になる前(所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間未満である場合)において、出力操作オブジェクト422から指を所定領域外に滑らす操作により、出力操作を中止できる。
【0051】
図6を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の動作に伴いタッチスクリーン13により表示される画面遷移の別の一例を示す。ここでは、光源からレーザを出力する制御指示に係る、出力操作開始後に指示を中止する操作における画面遷移のさらに別の一例を示す。
【0052】
画面610は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上である場合の表示画面例である。画面610は、指示情報表示オブジェクト611と、出力操作オブジェクト612と、ゲージ613とを含む。指示情報表示オブジェクト611は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト611は、光源の出力状態(ここではOFF)を示す。画面610では出力操作オブジェクト612に重畳してゲージ613が表示されている。画面610では所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上であるため、ゲージ613のレベルが最大値である。
【0053】
画面620は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が所定領域内でない場合の表示画面例である。画面620は、指示情報表示オブジェクト621と、出力操作オブジェクト622とを含む。指示情報表示オブジェクト621は、出力される光源に係る情報を示す。また指示情報表示オブジェクト621は、光源の出力状態(ここではOFF)を示す。画面620では、タッチが離れた位置が所定領域外であるため、溜まったゲージが消えている。このように、ゲージが一杯になった後(所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上である場合)であっても、出力操作オブジェクト622から指を所定領域外に滑らして離す操作により、出力操作を中止できる。
【0054】
以上説明したように、本実施形態ではステップS2において制御部11が所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上であるか否かを判定する。またステップS5において制御部11は、タッチが離れた位置が所定領域内であるか否かを判定する。これらの判定の結果、タッチ継続時間が所定時間以上で、タッチが離れた位置が所定領域内である場合に、制御部11は出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行する。換言すると制御部11は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上で、かつタッチが離れた位置が所定領域内である場合に、出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行する。したがって、本実施形態によれば、ユーザによる明示的な操作を必要とすることにより制御指示に係る誤操作を防止できるという点で、タッチスクリーンにおける操作入力に係るユーザインタフェース技術を改善できる。
【0055】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0056】
例えば、本実施形態において制御部11は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上であるか否かを判定したが、かかる所定時間は可変であってもよい。例えば制御部11は、所定領域内においてスワイプ操作を検知した場合に、所定時間をスワイプ操作の速度に応じて短くしてもよい。換言すると制御部11は、長押しに加えてスワイプ操作に基づき、所定時間を短縮して出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行するようにしてもよい。図7を参照して、スワイプ操作を行った場合の画面遷移の一例を示す。画面710は、スワイプ操作を開始したときの表示画面例である。画面720は、スワイプ操作中の表示画面例である。また画面730は、スワイプ操作を終了したときの表示画面例である。図7に示すように、各画面710、720、及び730においてスワイプ操作の指に追従してゲージが増える。このように、スワイプ操作によって、ゲージのレベルが増加するスピードを調整することで所定時間は短縮される。画面740は、タッチが離れた位置が所定領域内である場合の表示画面例である。タッチが離れた位置が所定領域内であるため、出力操作オブジェクトに対応する制御指示が実行されることで、光源の出力状態がOFFからONに切り替わる。
【0057】
また例えば、本実施形態において制御部11は、所定領域内において押圧操作を検知した場合、所定時間を押圧操作の圧力に応じて短くしてもよい。換言すると制御部11は、長押しに加えて押圧操作に基づき、所定時間を短縮して出力操作オブジェクトに対応する制御指示を実行するようにしてもよい。図8を参照して、押圧操作を行った場合の画面遷移の一例を示す。画面810は、押圧操作を開始したときの表示画面例である。画面820は、押圧操作を終了したときの表示画面例である。図8に示すように、各画面810、820において押圧操作の圧力に追従してゲージが増える。このように、押圧操作によって、ゲージのレベルが増加するスピードを調整することで所定時間は短縮される。画面830は、タッチが離れた位置が所定領域内である場合の表示画面例である。タッチが離れた位置が所定領域内であるため、出力操作オブジェクトに対応する制御指示が実行されることで、光源の出力状態がOFFからONに切り替わる。
【0058】
また例えば、所定時間は制御指示の危険度に基づき設定されてもよい。換言すると制御指示はその危険度に応じ数値が予め付与されていてもよい。ここで危険度は、危険の度合いを示す指標である。危険は、火傷の恐れなどの人体に対する危険、機器の故障等の、機器に対する危険を含む。例えばある制御指示の危険度が所定の閾値以上である場合には、所定時間を増加させてもよい。他方である制御指示の危険度が所定の閾値未満である場合には、所定時間を減少させてもよい。そのため、例えば複数の制御指示に対応する出力操作オブジェクトがタッチスクリーンにそれぞれ表示される場合に、各出力操作オブジェクトに対応する所定時間が異なっていてもよい。
【0059】
また例えば、本実施形態では、制御部11は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上であるか否かを判定したが、さらに第2の所定時間未満であるか否かを判定してもよい。換言すると上記のステップS2において制御部11は、所定領域内におけるタッチ継続時間が所定時間以上かつ第2の所定時間未満であるかを判定してもよい。またタッチ継続時間が第2の所定時間以上である場合には、制御指示の操作が中止されてもよい。このようにすることで、タッチ継続時間があまりにも長い場合において、制御指示の操作を中止することができる。
【0060】
なお本実施の形態では、出力操作オブジェクトは、例えば制御指示を実行するためのボタン等であり、また情報処理装置10は出力制御指示をハードウェア20に対して行うとしたが、これに限られない。出力操作オブジェクトによる操作対象は、他の対象であってもよく、また、情報処理装置10は出力制御指示をハードウェア20に対して行わなくてもよい。出力操作オブジェクトによる操作対象は、例えばセキュリティが要求される処理等を含んでよい。具体的には処理対象は、例えば、決済処理、データの操作(削除、上書き、移動)、外部サービス等の他サービスへの移行処理等を含んでよい。このような場合においても、本実施形態によれば、ユーザによる明示的な操作を必要とすることにより、これらの処理対象における誤操作を防止できる。
【符号の説明】
【0061】
10 情報処理装置
11 制御部
12 記憶部
13 タッチスクリーン
310、320、330、340 画面
311、321、331、341 指示情報表示オブジェクト
312、322、332、342 出力操作オブジェクト
313、323、333、343 ゲージ
410、420 画面
411、421 指示情報表示オブジェクト
412、422 出力操作オブジェクト
413 ゲージ
510、520 画面
511、521 指示情報表示オブジェクト
512、522 出力操作オブジェクト
513 ゲージ
610、620 画面
611、621 指示情報表示オブジェクト
612、622 出力操作オブジェクト
613 ゲージ
710、720、730、740 画面
810、820、830 画面
図1
図2
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図8