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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025006983
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】無人搬送車
(51)【国際特許分類】
   B61B 13/00 20060101AFI20250109BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
B61B13/00 A
B65G1/00 501C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108073
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000211695
【氏名又は名称】中西金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003823
【氏名又は名称】弁理士法人柳野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 修
【テーマコード(参考)】
3D101
3F022
【Fターム(参考)】
3D101BB17
3D101BB24
3F022JJ13
3F022LL07
(57)【要約】
【課題】走行面上を縦横に走行する無人搬送車の走行面に対する走破性を高める。
【解決手段】無人搬送車1は、車軸の方向が前後方向である複数の第1走行車輪11と、車軸の方向が左右方向である複数の第2走行車輪12と、第1走行車輪11及び第2走行車輪12の一方を走行面Gに接地させて他方を浮かせた状態にする走行車輪切替機構Cとを備える。無人搬送車1は、左右方向支軸10により中間位置を支持され、左右方向支軸10まわりに揺動する左右一対の前後方向へ延びるフレーム体8を有する。第2走行車輪12で走行する際に、走行面Gに対応して第2走行車輪12が上下方向に移動できる。走行車輪切替機構Cにより第1走行車輪11を走行面Gに接地させて第2走行車輪12を浮かせた状態にする際に、フレーム体8の左右方向支軸10まわりの揺動を規制するフレーム体揺動規制手段Aを備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車軸の方向が前後方向である複数の第1走行車輪と、車軸の方向が左右方向である複数の第2走行車輪と、前記第1走行車輪及び前記第2走行車輪の一方を走行面に接地させて他方を浮かせた状態にする走行車輪切替機構とを備えた無人搬送車であって、
左右方向支軸により中間位置を支持され、前記左右方向支軸まわりに揺動する左右一対の前後方向へ延びるフレーム体を有し、
前記第2走行車輪の一部を、前記フレーム体の前端部及び後端部に配置し、
前記走行車輪切替機構により前記第1走行車輪を前記走行面に接地させて前記第2走行車輪を浮かせた状態にする際に、前記フレーム体の前記左右方向支軸まわりの揺動を規制するフレーム体揺動規制手段を備える、
無人搬送車。
【請求項2】
前記フレーム体揺動規制手段は、
前記走行車輪切替機構による前記第2走行車輪の昇降動作に連動して、
前記第2走行車輪の上昇時に前記フレーム体の前記揺動を規制し、
前記第2走行車輪の下降時に前記フレーム体の前記揺動の規制を解除する、
請求項1に記載の無人搬送車。
【請求項3】
前記フレーム体揺動規制手段は、前記第1走行車輪を支持する基体側に設けた、前記フレーム体に上方から当接する位置決め部であり、
前記位置決め部は、
前記フレーム体の前端部及び後端部に配置した第2走行車輪が前記走行面から浮いた際に、前記フレーム体が前記左右方向支軸まわりに前倒れ傾斜する場合には、前記左右方向支軸の後方に配置され、
前記フレーム体の前端部及び後端部に配置した第2走行車輪が前記走行面から浮いた際に、前記フレーム体が前記左右方向支軸まわりに後倒れ傾斜する場合には、前記左右方向支軸の前方に配置される、
請求項2に記載の無人搬送車。
【請求項4】
前記フレーム体揺動規制手段は、前記第1走行車輪を支持する基体側に設けた、前記フレーム体に上方から当接する位置決め部であり、
前記位置決め部は、前記左右方向支軸の前方及び後方に配置される、
請求項2に記載の無人搬送車。
【請求項5】
物品収納スペースを有する棚設備内、及び前記棚設備外の地上の両方を走行し、
前記棚設備内では、物品が載置される物品支持部材の下に潜り込んで前記物品の搬出又は搬入を行い、
前記フレーム体揺動規制手段により前記フレーム体の前記揺動が規制された状態で、前記フレーム体の前端部及び後端部に配置された前記第2走行車輪に下方から当接する仮想平面は略水平になる、
請求項1~4の何れか1項に記載の無人搬送車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行面上を縦横に走行する無人搬送車に関する。
【背景技術】
【0002】
走行面上を縦横に走行する従来の無人搬送車は、車軸の方向が前後方向である複数の第1走行車輪と、車軸の方向が左右方向である複数の第2走行車輪と、前記第1走行車輪及び前記第2走行車輪の一方を走行面に接地させて他方を浮かせた状態にする走行車輪切替機構とを備える(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
例えば特許文献1における物品移動装置3は、車軸の方向がY方向である複数のX方向走行輪38、車軸の方向がX方向である複数のY方向走行輪48、及び、図13(a)のようにX方向走行輪38を走行面に接地させてY方向走行輪48を浮かせた状態と、図13(b)のようにY方向走行輪48を走行面に接地させてX方向走行輪38を浮かせた状態とを切り替える走行輪昇降手段(X方向走行輪38についての図10の走行輪昇降手段40参照)を備える。
【0004】
前記無人搬送車の例として、自動倉庫等の物品収納スペースを有する棚設備の内部の収容率を高めるために、前記棚設備内の限られた領域内を縦横に走行し、前記棚設備における、物品が載置される物品支持部材の下に潜り込んで、物品の搬出又は搬入を行う無人搬送車がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
例えば特許文献1における物品移動装置3は、図2の収容エリア7における、図3及び図11の柱12a,12b,12c,12dによって分かれた区画内の物品支持部材16a,16bの下に潜り込んで物品Wの搬出又は搬入を行うことから、全高が低い低床型である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6845980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
走行面上を縦横に走行する無人搬送車は、前記棚設備外の地上も走行するように構成される場合があるとともに、前記地上の走行面には傾斜角度が変化する部分や凸凹が存在する場合がある。
【0008】
傾斜角度が変化する部分や凸凹が存在する走行面に対して、本願の発明者は前記無人搬送車を走行させることを試みた。それにより、傾斜角度が変化する部分や凸凹が存在する走行面に対する走破性が低くなってしまうという前記無人搬送車の課題が明らかになった。特に前記無人搬送車が前記低床型である場合は、走行車輪の径が小さいこととも相俟って、傾斜角度が変化する部分や凸凹が存在する走行面に対する走破性の低下が顕著になる。
【0009】
本発明は、走行面上を縦横に走行する無人搬送車において、傾斜角度が変化する部分や凸凹が存在する走行面に対する走破性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1観点に係る無人搬送車は、車軸の方向が前後方向である複数の第1走行車輪と、車軸の方向が左右方向である複数の第2走行車輪と、前記第1走行車輪及び前記第2走行車輪の一方を走行面に接地させて他方を浮かせた状態にする走行車輪切替機構とを備える。前記無人搬送車は、左右方向支軸により中間位置を支持され、前記左右方向支軸まわりに揺動する左右一対の前後方向へ延びるフレーム体を有し、前記第2走行車輪の一部を、前記フレーム体の前端部及び後端部に配置する。前記走行車輪切替機構により前記第1走行車輪を前記走行面に接地させて前記第2走行車輪を浮かせた状態にする際に、前記フレーム体の前記左右方向支軸まわりの揺動を規制するフレーム体揺動規制手段を備える。
【0011】
第1観点に係る無人搬送車の構成によれば、走行車輪切替機構により第1走行車輪及び第2走行車輪の一方を走行面に接地させて他方を浮かせた状態にすることで、走行面上を縦横に走行できる。
【0012】
第1観点に係る無人搬送車の構成によれば、左右方向支軸まわりに揺動する左右一対の前後方向へ延びるフレーム体を有し、第2走行車輪の一部を、前記フレーム体の前端部及び後端部に配置している。したがって、第2走行車輪で走行する際に、走行面に傾斜角度が変化する部分や凸凹が存在する場合であっても、第2走行車輪が前端部及び後端部に配置された左右一対の前記フレーム体が個別に揺動し、前記走行面に対応して第2走行車輪が上下方向に移動できるので、前記走行面に対する走破性を高めることができる。
【0013】
第1観点に係る無人搬送車の構成によれば、走行車輪切替機構により第1走行車輪を走行面に接地させて第2走行車輪を走行面から浮かせた状態にする際に、前端部及び後端部に第2走行車輪が配置されたフレーム体の左右方向支軸まわりの揺動がフレーム体揺動規制手段により規制される。したがって、第2走行車輪が走行面から浮いた状態でフレーム体が揺動して最低地上高が低くなることがないので、所要の最低地上高を維持できる。
【0014】
本発明の第2観点に係る無人搬送車は、第1観点に係る無人搬送車において、前記フレーム体揺動規制手段は、前記走行車輪切替機構による前記第2走行車輪の昇降動作に連動して、前記第2走行車輪の上昇時に前記フレーム体の前記揺動を規制し、前記第2走行車輪の下降時に前記フレーム体の前記揺動の規制を解除する。
【0015】
第2観点に係る無人搬送車の構成によれば、走行車輪切替機構による第2走行車輪の昇降動作に連動するフレーム体揺動規制手段が、第2走行車輪の上昇時にフレーム体の揺動を規制し、第2走行車輪の下降時にフレーム体の揺動の規制を解除するので、フレーム体の揺動の規制及びその解除を行うための大掛かりな装置を設ける必要がなく、フレーム体揺動規制手段の構成が簡単になる。
【0016】
本発明の第3観点に係る無人搬送車は、第2観点に係る無人搬送車において、前記フレーム体揺動規制手段は、前記第1走行車輪を支持する基体側に設けた、前記フレーム体に上方から当接する位置決め部である。前記位置決め部は、前記フレーム体の前端部及び後端部に配置した第2走行車輪が前記走行面から浮いた際に、前記フレーム体が前記左右方向支軸まわりに前倒れ傾斜する場合には、前記左右方向支軸の後方に配置され、前記フレーム体の前端部及び後端部に配置した第2走行車輪が前記走行面から浮いた際に、前記フレーム体が前記左右方向支軸まわりに後倒れ傾斜する場合には、前記左右方向支軸の前方に配置される。
【0017】
第3観点に係る無人搬送車の構成によれば、走行車輪切替機構による第2走行車輪の昇降動作に連動するフレーム体揺動規制手段が、第1走行車輪を支持する基体側に設けた、フレーム体に上方から当接する、左右方向支軸の前方及び後方の一方に配置された位置決め部であるので、フレーム体揺動規制手段の構成がより一層簡単になる。
【0018】
本発明の第4観点に係る無人搬送車は、第2観点に係る無人搬送車において、前記フレーム体揺動規制手段は、前記第1走行車輪を支持する基体側に設けた、前記フレーム体に上方から当接する位置決め部であり、前記位置決め部は、前記左右方向支軸の前方及び後方に配置される。
【0019】
第4観点に係る無人搬送車の構成によれば、走行車輪切替機構による第2走行車輪の昇降動作に連動するフレーム体揺動規制手段が、第1走行車輪を支持する基体側に設けた、フレーム体に上方から当接する、左右方向支軸の前方及び後方の両方に配置された位置決め部であるので、左右方向支軸まわりのフレーム体の揺動を確実に阻止できる。
【0020】
本発明の第5観点に係る無人搬送車は、第1観点~第4観点の何れかに係る無人搬送車において、前記無人搬送車は、物品収納スペースを有する棚設備内、及び前記棚設備外の地上の両方を走行し、前記棚設備内では、物品が載置される物品支持部材の下に潜り込んで前記物品の搬出又は搬入を行う。前記フレーム体揺動規制手段により前記フレーム体の前記揺動が規制された状態で、前記フレーム体の前端部及び後端部に配置された前記第2走行車輪に下方から当接する仮想平面は略水平になる。
【0021】
第5観点に係る無人搬送車は、走行車輪切替機構を備えるとともに、左右方向支軸まわりに揺動する左右一対の前後方向へ延びるフレーム体を有し、前記フレーム体の前端部及び後端部に第2走行車輪を配置してなる構成である。したがって、棚設備外の地上を走行する際に、走行車輪切替機構により第2走行車輪を前記地上の走行面に接地させて第1走行車輪を前記走行面から浮かせた状態にして第2走行車輪で走行することにより、前記走行面に傾斜角度が変化する部分や凸凹が存在する場合であっても、第2走行車輪が前端部及び後端部に配置された左右一対の前記フレーム体が個別に揺動し、前記走行面に対応して第2走行車輪が上下方向に移動できるので、前記走行面に対する走破性が高くなる。
【0022】
第5観点に係る無人搬送車は、棚設備内で物品が載置される物品支持部材の下に潜り込んで前記物品の搬出又は搬入を行うことから、全高が低い低床型である。そのため、走行車輪切替機構により第1走行車輪及び第2走行車輪の一方を走行面に接地させて他方を浮かせた状態にする際における昇降ストロークを大きくすることができない。
【0023】
第5観点に係る無人搬送車によれば、走行車輪切替機構により第1走行車輪を走行面に接地させて第2走行車輪を浮かせた状態にし、フレーム体揺動規制手段によりフレーム体の左右方向支軸まわりの揺動が規制された状態で、フレーム体の前端部及び後端部に配置された第2走行車輪に下方から当接する仮想平面は略水平になる。
【0024】
したがって、フレーム体揺動規制手段によりフレーム体の左右方向支軸まわりの揺動が規制されるので、第2走行車輪が走行面から浮いた状態でフレーム体が揺動して最低地上高が低くなることがないとともに、フレーム体の前記揺動が規制された状態で、フレーム体の前端部及び後端部に配置された第2走行車輪に下方から当接する仮想平面が略水平になるので、前記低床型の無人搬送車であっても所要の最低地上高を維持できる。
【発明の効果】
【0025】
以上のとおり、本発明に係る無人搬送車によれば、走行面上を縦横に走行する無人搬送車において、傾斜角度が変化する部分や凸凹が存在する走行面に対する走破性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態に係る無人搬送車の概略平面図である。
図2】前記無人搬送車の斜視図であり、昇降テーブルが下降した状態を示している。
図3】前記無人搬送車の斜視図であり、昇降テーブルが上昇した状態を示している。
図4】前記無人搬送車を右方から見た概略断面図であり、走行車輪切替機構により第2走行車輪を浮かせて第1走行車輪を走行面に接地させた状態を示している。
図5】前記無人搬送車を右方から見た概略断面図であり、走行車輪切替機構により第1走行車輪を浮かせて第2走行車輪を走行面に接地させた状態を示している。
図6】前記無人搬送車の駆動系の主要構成部品を示す概略平面図であり、昇降テーブル及びカバーを外した状態を示している。
図7図6における右側の副枠体まわりの要部拡大図である。
図8】前後方向へ延びるフレーム体の揺動を示す右方から見た概略図である。
図9】フレーム体揺動規制手段を示す右方から見た概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図面の中の符号を参照して説明すると、本発明の実施形態に係る無人搬送車1は、第1走行車輪11及び第2走行車輪12の一方を走行面Gに接地させて他方を浮かせた状態にする走行車輪切替機構Cを備え、走行面G上を縦横に走行できる。
【0028】
[無人搬送車の方向の定義]
図1に示す無人搬送車1における前後左右の方向を、矢印Fを前方、矢印Bを後方、矢印Lを左方、矢印Rを右方と定義し、前記方向には、前記方向と平行な方向も含まれる。例えば「前方」には、矢印Fの方向と矢印Fに平行な方向とが含まれ、例えば「左方」には、矢印Lの方向と矢印Lに平行な方向とが含まれる。
【0029】
[車軸の方向の定義]
以下において、無人搬送車1が備える走行車輪の回転軸を車軸と呼ぶ。第2走行車輪12の中の従動輪15,16は自在車輪であり、鉛直軸まわりに回転自在であるため、無人搬送車1が走行している状態により車体2に対する車軸15A,16Aの方向は変動する。
【0030】
自在車輪である従動輪15,16の車軸15A,16Aの方向は、図1の状態、すなわち、例えば、走行車輪切替機構Cにより第1走行車輪11を浮かせて第2走行車輪12を走行面Gに接地させ、第2走行車輪12の中の左右の駆動輪14を等速度で同方向に回転させ、無人搬送車1が前方Fへ移動している状態を基準として定める。当該基準の状態では、従動輪15,16の車軸15A,16Aの方向は、駆動輪14の車軸14Aの方向と同じ左右方向である。
【0031】
[無人搬送車]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る無人搬送車1は、車軸13Aの方向が前後方向である複数の第1走行車輪11と、車軸14A,15A,16Aの方向が左右方向である複数の第2走行車輪12とを備える。第1走行車輪11は、例えば、前後左右4輪の駆動輪13である。第2走行車輪12は、例えば、左右2輪の駆動輪14、並びに、左右2輪の従動輪15、及び左右2輪の従動輪16である。
【0032】
第2走行車輪12の中で従動輪15及び駆動輪14は、左右一対の前後方向へ延びるフレーム体7,8の前端部及び後端部に配置される。すなわち、第2走行車輪12の一部を、フレーム体7,8の前端部及び後端部に配置している。フレーム体7,8は、それらの前後方向の中間位置が左右方向支軸9,10により支持されているので、左右方向支軸9,10まわりに個別に揺動する。
【0033】
左右一対のフレーム体7,8は、一組に限定されるものではなく、二組以上設けてもよい。二組のフレーム体、すなわち左右二対のフレーム体を設け、前記フレーム体の前端部及び後端部に第2走行車輪12を配置し、左右二対のフレーム体以外には第2走行車輪12を配置しない場合もある。そのような場合であっても、左右一対のフレーム体には、その前端部及び後端部には、第2走行車輪の一部が配置されている。
【0034】
左右一対の前後方向へ延びるフレーム体7,8に加え、前後一対の左右方向へ延びる第2フレーム体を設けてもよい。前記第2フレーム体は、それらの左右方向の中間位置が前後方向支軸により支持され、前記前後方向支軸まわりに個別に揺動する。前記第2フレーム体には、左端部及び右端部に第1走行車輪11を配置する。前記第2フレーム体も、一組に限定されるものではなく、二組以上設けてもよい。
【0035】
第2走行車輪12の駆動輪14をフレーム体7,8に配置せずに、フレーム体7,8の前端部及び後端部の両方に従動輪を配置してもよい。駆動輪14は左右2輪一組に限定されるものではなく、例えば左右2輪二組以上であってもよい。ただし、本実施形態である図1のように駆動輪14を左右2輪一組として車体2の前後方向の中央に配置することにより、左右の駆動輪14を逆方向に等速度で回転させてスピンターン(その場回転)をする際に、回転半径を小さくできる。
【0036】
無人搬送車1は、平面視略矩形状であり、車体2を構成する主枠体3、及び左右の副枠体4,5、並びに昇降テーブル6等を有し、副枠体4,5、及び昇降テーブル6は、主枠体3により昇降可能に支持される。左側の副枠体4の前端部及び後端部には、左方へ突出する水平ガイドローラHが設けられ、右側の副枠体5の前端部及び後端部には、右方へ突出する水平ガイドローラHが設けられる。
【0037】
無人搬送車1は、本実施形態では全高が低い低床型であり、図2のように昇降テーブル6を下降させた状態、及び図3のように昇降テーブル6を上昇させた状態にすることができる。昇降テーブル6は、物品を下方から支持して搬送するためのものである。
【0038】
前記低床型である無人搬送車1は、物品収納スペースを有する棚設備内、及び前記棚設備外の地上の両方を走行し、前記棚設備内では、物品が載置される物品支持部材の下に潜り込んで前記物品の搬出又は搬入を行うのに好適である。無人搬送車1は、前記棚設備外の地上だけを走行するものであってもよく、例えば、前記棚設備外の地上にある台車やパレット置台等の下に潜り込んで所要の作業を行うのにも好適である。なお、「地上」には、地面の上だけでなく、床面の上等も含まれる。
【0039】
無人搬送車1は、前記のとおり走行車輪切替機構Cを備えるので、走行車輪切替機構Cにより、図4のように第2走行車輪12を浮かせて第1走行車輪11を走行面Gに接地させた状態と、図5のように第1走行車輪11を浮かせて第2走行車輪12を走行面Gに接地させた状態とを切り替えることができる。無人搬送車1は、走行面Gに第1走行車輪11が接地した状態では第1走行車輪11により走行し、走行面Gに第2走行車輪12が接地した状態では第2走行車輪12により走行する。
【0040】
[駆動系の構成例]
図1~3の昇降テーブル6及びカバーI,Jを外した状態である図6の概略平面図を参照する。図6は、無人搬送車1の駆動系の主要構成部品を示している。主枠体3は、走行駆動装置M1,M2、走行車輪切替機構駆動装置M3、及び昇降駆動装置M4を備える。これらの駆動装置M1,M2,M3,M4は、例えばギヤドモータである。
【0041】
(走行駆動装置による駆動系)
走行駆動装置M1は、第1走行車輪11の中の左前及び左後の2つの駆動輪13と、第2走行車輪12の中の左の駆動輪14を駆動する。走行駆動装置M2は、第1走行車輪11の中の右前及び右後の2つの駆動輪13と、第2走行車輪12の中の右の駆動輪14を駆動する。
【0042】
先ず、主に図7を参照して走行駆動装置M2の駆動トルクの伝達機構について説明する。走行駆動装置M2の駆動トルクは、平歯車26A,26Bにより前後方向の第2軸部S2に伝達されるので、第2軸部S2が回転する。第2軸部S2の回転により、右前及び右後の2つの駆動輪13が回転する。
【0043】
また、第2軸部S2の前後方向の中間位置に取り付けた傘歯車27Aにより傘歯車27Bが回転し、左右方向のシャフト28が回転する。シャフト28の回転により、図4及び図5にも示すスプロケット29A、チェーン30、スプロケット29Bにより駆動トルクが伝達されるので、右の駆動輪14が回転する。チェーン30にはテンションローラ31が弾性付勢されているので、チェーン30の張力を確保できる。
【0044】
走行駆動装置M1の駆動トルクは、走行駆動装置M2の駆動トルクの伝達機構と同様の伝達機構により、前後方向の第1軸部S1に伝達され、左前及び左後の2つの駆動輪13と、左の駆動輪14が回転する。
【0045】
(走行車輪切替機構駆動装置の駆動系)
図6に示す走行車輪切替機構駆動装置M3は、両出力型であり、その駆動トルクが第3左軸部S3A及び第3右軸部S3Bが伝達されるので、左前の切替用カムD1及び右前の切替用カムD3が駆動される。
【0046】
第3左軸部S3Aに取り付けたスプロケット32A、チェーン33、スプロケット32Bにより、駆動トルクが伝達されるので、左後の切替用カムD2が駆動される。なお、アイドラースプロケット34A,34Bによりチェーン33の張力調整を行うことができる。
【0047】
第3右軸部S3Bに取り付けたスプロケット35A、チェーン36、スプロケット35Bにより、駆動トルクが伝達されるので、右後の切替用カムD4が駆動される。なお、アイドラースプロケット37A,37Bによりチェーン36の張力調整を行うことができる。
【0048】
以上のように、走行車輪切替機構駆動装置M3を駆動することにより切替用カムD1~D4を回動させることができる。
【0049】
図4に示す切替用カムD3,D4の回動位置(切替用カムD1,D2の回動位置も同様)では、ローラ23によりハンガー25が押し上げられるので、主枠体3に対して副枠体5(副枠体4も同様)が上昇し、第2走行車輪12を浮かせて第1走行車輪11を走行面Gに接地させた状態になる。
【0050】
それに対して図5に示す切替用カムD3,D4の回動位置(切替用カムD1,D2の回動位置も同様)では、切替用カムD1~D4によりカムフォロワ24が押し下げられるので、主枠体3に対して副枠体5(副枠体4も同様)が下降し、第1走行車輪11を浮かせて第2走行車輪12を走行面Gに接地させた状態になる。
【0051】
以上のような走行車輪切替機構駆動装置M3、及びその駆動系の構成、並びに、切替用カムD1~D4、ローラ23、ハンガー25、及びカムフォロワ24が、第1走行車輪11及び第2走行車輪12の一方を接地して他方を浮かせた状態にする走行車輪切替機構Cを構成する。
【0052】
(昇降駆動装置の駆動系)
図6に示す昇降駆動装置M4の駆動トルクは、平歯車38A,38Bにより前後方向の第4軸部S4に伝達されるので、左前の昇降用カムE1及び左後の昇降用カムE3が駆動される。
【0053】
第4軸部S4の前部に取り付けたスプロケット39A、チェーン40、スプロケット39Bにより、駆動トルクが伝達されるので、右前の昇降用カムE2が駆動される。なお、アイドラースプロケット41A,41Bによりチェーン40の張力調整を行うことができる。
【0054】
第4軸部S4の後部に取り付けたスプロケット42A、チェーン43、スプロケット42Bにより、駆動トルクが伝達されるので、右後の昇降用カムE4が駆動される。なお、アイドラースプロケット44A,44Bによりチェーン43の張力調整を行うことができる。
【0055】
以上のように、昇降駆動装置M4を駆動することにより昇降用カムE1~E4を回動させることができる。それにより、図2のように昇降テーブル6を下降させた状態、及び図3のように昇降テーブル6を上昇させた状態にすることができる。
【0056】
[フレーム体及びその前後に配置された第2走行車輪]
図1を参照して、無人搬送車1は、前記のとおり、左右方向支軸9,10まわりに個別に揺動する左右一対のフレーム体7,8を有し、フレーム体7,8の前端部及び後端部には、第2走行車輪12が配置される。
【0057】
それにより、図5のように走行車輪切替機構Cにより第1走行車輪11を浮かせて第2走行車輪12を走行面Gに接地させた状態で、第2走行車輪12で走行する際に、走行面Gに合わせて、図8に示すように、右側のフレーム体8は、左右方向支軸10まわりに揺動し、右側のフレーム体8の前後の第2走行車輪12は上下方向に移動できる。同様に、左側のフレーム体7も、走行面Gに合わせて、右側のフレーム体8と個別に左右方向支軸9まわりに揺動し、左側のフレーム体7の前後の第2走行車輪12は上下方向に移動できる。
【0058】
したがって、第2走行車輪12で走行面Gを走行する際に、走行面Gに傾斜角度が変化する部分や凸凹が存在する場合であっても、走行面Gに対する走破性を高めることができる。
【0059】
第2走行車輪12で走行面Gを走行する際に、走行面Gが凹凸のない水平面である場合であっても、本実施形態のように無人搬送車1の第2走行車輪12が4輪以上(3輪は安定して接地可能)である場合に、車輪取付の製作誤差等から全ての車輪を接地させることが難しい場合がある。そのような場合であっても、左右方向支軸9,10まわりに個別に揺動する左右一対のフレーム体7,8の前端部及び後端部に走行車輪12を配置することで、全ての車輪を接地させることができる。
【0060】
[フレーム体揺動規制手段]
無人搬送車1は、図5のように走行車輪切替機構Cにより第1走行車輪11を浮かせて第2走行車輪12を走行面Gに接地させた状態から、図4のように走行車輪切替機構Cにより第2走行車輪12を浮かせて第1走行車輪11を走行面Gに接地させた状態にする際に、フレーム体7,8の左右方向支軸9,10まわりの揺動を規制するフレーム体揺動規制手段Aを備える。
【0061】
フレーム体揺動規制手段Aは、例えば、図6及び図9に示す、第1走行車輪11を支持する基体Nである主枠3に設けた、フレーム体7,8に上方から当接する位置決め部P1,P2である。位置決め部P1は、左右方向支軸9,10(図1も参照)の前方Fに配置され、位置決め部P2は、左右方向支軸9,10の後方Bに配置される。
【0062】
位置決め部P1は、支持ブラケット19の水平板部19Aの螺孔に螺合する上下方向のボルト21Aと、ボルト21Aに螺合して水平板部19Aの上面に当接するナット21Bである。ナット21Bを緩めた状態で、ボルト21Aを回動させて、水平板部19Aの下面から下方へ突出するねじ部の長さ(ボルト21Aのねじ部の先端T1の位置)を調整する。ボルト21Aのねじ部の先端T1の位置を調整した後、ナット21Bを締めて水平板部19Aの上面に押し当てることで、支持ブラケット19に対するボルト21Aの位置を固定できる。
【0063】
位置決め部P2は、支持ブラケット20の水平板部20Aの螺孔に螺合する上下方向のボルト22Aと、ボルト22Aに螺合して水平板部20Aの上面に当接するナット22Bである。ナット22Bを緩めた状態で、ボルト22Aを回動させて、水平板部20Aの下面から下方へ突出するねじ部の長さ(ボルト22Aのねじ部の先端T2の位置)を調整する。ボルト22Aのねじ部の先端T2の位置を調整した後、ナット22Bを締めて水平板部20Aの上面に押し当てることで、支持ブラケット20に対するボルト22Aの位置を固定できる。
【0064】
走行車輪切替機構Cにより、図5の状態から図4の状態に切り替え、第2走行車輪12が上昇すると、図9のように、フレーム体7,8の前端部支持体17の上面17Aに、ボルト21Aのねじ部の先端T1が近接し、フレーム体7,8の後端部支持体18の上面18Aに、ボルト22Aのねじ部の先端T2が近接する。その状態では、フレーム体7,8の左右方向支軸9,10まわりの揺動が規制されており、フレーム体揺動規制手段Aは作動状態となってる。
【0065】
図9に示すフレーム体揺動規制手段Aの作動状態において、ボルト21Aのねじ部の先端T1と前端部支持体17の上面17Aとの前部対向面、及びボルト22Aのねじ部の先端T2と後端部支持体18の上面18Aとの後部対向面は、前記前部対向面及び前記後部対向面の両方ともが接触した状態にはならないようにボルト21A,22Aの位置が調整されている。それにより、フレーム体揺動規制手段Aを作動状態にした際に過負荷になることを防止している。
【0066】
前記前部対向面のボルト21Aのねじ部の先端T1又は前端部支持体17の上面17A、及び前記後部対向面のボルト22Aのねじ部の先端T2又は後端部支持体18の上面18Aにゴム等の弾性材を設けてもよい。その場合は、図9に示すフレーム体揺動規制手段Aの作動状態において、ボルト21Aのねじ部の先端T1と前端部支持体17の上面17Aとを前記弾性材を介して接触させるとともに、ボルト22Aのねじ部の先端T2と後端部支持体18の上面18Aとを前記弾性材を介して接触させる。それにより、前記弾性材の変形により過負荷になることを防止しながら、フレーム体7,8のガタツキがなくなるので、第1走行車輪11による走行時の騒音等を防止できる。
【0067】
走行車輪切替機構Cにより、図4の状態から図5の状態に切り替え、第2走行車輪12が下降すると、フレーム体7,8の前端部支持体17の上面17Aから、ボルト21Aのねじ部の先端T1が離間するとともに、フレーム体7,8の後端部支持体18の上面18Aから、ボルト22Aのねじ部の先端T2が離間する。その状態では、フレーム体7,8の左右方向支軸9,10まわりの揺動の規制が解除されており、フレーム体揺動規制手段Aは非作動状態となっている。
【0068】
以上のとおり、フレーム体揺動規制手段Aは、走行車輪切替機構Cによる第2走行車輪の昇降動作に連動して、第2走行車輪12の上昇時にフレーム体7,8の左右方向支軸9,10まわりの揺動を規制し、第2走行車輪12の下降時にフレーム体7,8の前記揺動の規制を解除する。このような構成により、フレーム体7,8の揺動の規制及びその解除を行うための大掛かりな装置を設ける必要がなく、フレーム体揺動規制手段Aの構成が簡単になる。
【0069】
また、フレーム体揺動規制手段Aを、図6及び図9に示すように、フレーム体7,8に上方から当接する、左右方向支軸9,10の前方F及び後方Bの両方に配置された位置決め部P1,P2により構成することにより、左右方向支軸9,10まわりのフレーム体7,8の揺動を確実に阻止できる。
【0070】
以上の説明においては、左右方向支軸9,10の前方F及び後方Bの両方に位置決め部P1,P2を設ける構成について説明したが、左右方向支軸9,10の前方F及び後方Bの一方のみに位置決め部を設けてもよい。
【0071】
そのような構成する場合は、フレーム体7,8の前端部及び後端部に配置した第2走行車輪12が走行面Gから浮いた際に、フレーム体7,8が左右方向支軸9,10まわりに後倒れ傾斜する場合には、左右方向支軸9,10の前方Fの位置決め部P1を配置する。本実施形態では、フレーム体7,8の後端部に駆動輪14があり、フレーム体7,8の前端部の従動輪15よりも重量が重いので、前記後倒れ傾斜する場合に相当する。また、フレーム体7,8の前端部及び後端部に配置した第2走行車輪12が走行面Gから浮いた際に、フレーム体7,8が左右方向支軸9,10まわりに前倒れ傾斜する場合には、左右方向支軸9,10の後方Bの位置決め部P2を配置する。
【0072】
左右方向支軸9,10の前方F及び後方Bの一方のみに位置決め部を設けてフレーム体揺動規制手段Aとする構成によれば、フレーム体揺動規制手段Aの構成がより一層簡単になる。
【0073】
フレーム体揺動規制手段Aの構成は、以上のような位置決め部P1及び/又はP2に限定されるものではなく、走行車輪切替機構Cにより第1走行車輪11を走行面Gに接地させて第2走行車輪12を浮かせた状態にする際に、フレーム体7,8の左右方向支軸9,10まわりの揺動を規制する機能を有するものであればよい。
【0074】
例えば、本実施形態では、フレーム体7,8の後端部に駆動輪14があり、フレーム体7,8の前端部の従動輪15よりも重量が重いことから、第2走行車輪12が走行面Gから浮いた際に、フレーム体7,8が左右方向支軸9,10まわりに後倒れ傾斜するので、フレーム体7,8の左右方向支軸9,10よりも後方Bの位置を引張コイルばね等の弾性付勢力で上方に引き上げる構成としてもよい。その場合には、走行車輪切替機構Cにより第1走行車輪11を走行面Gに接地させて第2走行車輪12を浮かせた状態にする際に、前記弾性付勢力で上方に引き上げられたフレーム体7,8の左右方向支軸9,10よりも後方Bに位置決め部を当接させて位置決めをし、フレーム体揺動規制手段Aとする。
【0075】
あるいは、第2走行車輪12を浮かせた状態にする際に、第2走行車輪12の上昇前から上昇完了までの任意の時点で、左右方向支軸9,10とフレーム体7,8との間をロックする機構を設けてフレーム体揺動規制手段Aとしてもよい。
【0076】
以上のようなフレーム体揺動規制手段Aを無人搬送車1に設けることにより、走行車輪切替機構Cにより第1走行車輪11を走行面Gに接地させて第2走行車輪12を走行面Gから浮かせた状態にする際に、前端部及び後端部に第2走行車輪12が配置されたフレーム体7,8の左右方向支軸9,10まわりの揺動がフレーム体揺動規制手段Aにより規制される。したがって、第2走行車輪12が走行面Gから浮いた状態でフレーム体7,8が揺動して最低地上高(水平な地表面から車体の一番低い箇所までの垂直距離)が低くなることがないので、所要の最低地上高を維持できる。
【0077】
無人搬送車1が図2及び図3に示すように全高が低い低床型である場合、走行車輪切替機構Cにより第1走行車輪11及び第2走行車輪12の一方を走行面Gに接地させて他方を浮かせた状態にする際における昇降ストロークを大きくすることができない。
【0078】
本実施形態において、図9に示すフレーム体揺動規制手段Aの作動状態では、フレーム体7,8の前端部及び後端部に配置された第2走行車輪12に下方から当接する仮想平面Kは略水平になる。
【0079】
したがって、物品収納スペースを有する棚設備内、及び前記棚設備外の地上の両方を無人搬送車1が走行し、前記棚設備内では、物品が載置される物品支持部材の下に潜り込んで前記物品の搬出又は搬入を行う場合において、前記低床型である無人搬送車1により物品の収容効率を高めながら、前記低床型である無人搬送車1であっても所要の最低地上高を維持できる。
【0080】
以上の実施形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
【符号の説明】
【0081】
1 無人搬送車 2 車体
3 主枠体 4,5 副枠体
6 昇降テーブル 7,8 フレーム体
9,10 左右方向支軸 11 第1走行車輪
12 第2走行車輪 13,14 駆動輪
13A,14A 車軸 15,16 従動輪(自在車輪)
15A,16A 車軸 17 前端部支持体
17A 上面 18 後端部支持体
18A 上面 19,20 支持ブラケット
19A,20A 水平板部 21A,22A ボルト
21B,22B ナット 23 ローラ
24 カムフォロワ 25 ハンガー
26A,26B 平歯車 27A,27B 傘歯車
28 シャフト 29A,29B スプロケット
30 チェーン 31 テンションローラ
32A,32B スプロケット 33 チェーン
34A,34B アイドラースプロケット 35A,35B スプロケット
36 チェーン 37A,37B アイドラースプロケット
38A,38B 平歯車 39A,39B スプロケット
40 チェーン 41A,41B アイドラースプロケット
42A,42B スプロケット 43 チェーン
44A,44B アイドラースプロケット
A フレーム体揺動規制手段 B 後方
C 走行車輪切替機構 D1,D2,D3,D4 切替用カム
E1,E2,E3,E4 昇降用カム F 前方
G 走行面 H 水平ガイドローラ
I,J カバー K 仮想平面
L 左方 M1,M2 走行駆動装置
M3 走行車輪切替機構駆動装置 M4 昇降駆動装置
N 基体 P1,P2 位置決め部
R 右方 S1 第1軸部
S2 第2軸部 S3A 第3左軸部
S3B 第3右軸部 S4 第4軸部
T1,T2 先端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9