(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007083
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】車体フレーム及び電動車両
(51)【国際特許分類】
B62K 13/08 20060101AFI20250109BHJP
B62J 43/16 20200101ALI20250109BHJP
B62K 13/02 20060101ALI20250109BHJP
B62K 13/04 20060101ALI20250109BHJP
B62K 13/06 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
B62K13/08
B62J43/16
B62K13/02
B62K13/04
B62K13/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108251
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】520416071
【氏名又は名称】Future株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100139103
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 卓志
(74)【代理人】
【識別番号】100139114
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 貞嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100214260
【弁理士】
【氏名又は名称】相羽 昌孝
(74)【代理人】
【識別番号】100227455
【弁理士】
【氏名又は名称】莊司 英史
(72)【発明者】
【氏名】井原 慶子
(57)【要約】
【課題】車体フレームを複数のモジュールに分けて製作し、複数のフレームモジュールを様々な形態に組み立てることができ、状況に応じた使用形態をとることができる車体フレーム及び電動車両を提供する。
【解決手段】 車体フレーム10は、メインフレーム11と、メインフレーム11に着脱可能であって1つの車輪3,4を支持する一輪支持フレーム12,13、及び、メインフレーム11に着脱可能であって2つの車輪を支持する二輪支持フレーム13’,15のうち少なくとも1つと、を備え、メインフレーム11は、一方に一輪支持フレーム12,13又は二輪支持フレーム13’,15を連結可能であり、他方に一輪支持フレーム12,13又は二輪支持フレーム13’,15を連結可能であり、二輪車、三輪車、又は、四輪車のいずれか1つのフレーム形態となることを特徴とする。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインフレームと、
前記メインフレームに着脱可能であって1つの車輪を支持する一輪支持フレーム、及び、前記メインフレームに着脱可能であって2つの車輪を支持する二輪支持フレーム、のうち少なくとも1つと、
を備え、
前記メインフレームは、
一方に前記一輪支持フレーム又は前記二輪支持フレームを連結可能であり、
他方に前記一輪支持フレーム又は前記二輪支持フレームを連結可能であり、
二輪車、三輪車、又は、四輪車のいずれか1つのフレーム形態となる
ことを特徴とする車体フレーム。
【請求項2】
前記二輪支持フレームは、前記一輪支持フレームを左右に並べて連結することで形成する
ことを特徴とする請求項1に記載の車体フレーム。
【請求項3】
前記一輪支持フレームは、
前輪を支持するフロントフレームモジュールと、
後輪を支持する一輪支持フレームモジュールと、
を有し、
前記二輪車のフレーム形態となる
ことを特徴とする請求項1に記載の車体フレーム。
【請求項4】
前記一輪支持フレームは、
前輪を支持するフロントフレームモジュール
を有し、
前記二輪支持フレームは、
後輪を支持する二輪支持フレームモジュールと、
前記二輪支持フレームモジュールを前記メインフレームに連結する補助フレームモジュールと、
を有し、
前記三輪車のフレーム形態となる
ことを特徴とする請求項1に記載の車体フレーム。
【請求項5】
前記二輪支持フレームは、
前輪を支持する第1二輪支持フレームモジュールと、
後輪を支持する第2二輪支持フレームモジュールと、
前記第1二輪支持フレームモジュール及び前記第2二輪支持フレームモジュールを前記メインフレームに連結する補助フレームモジュールと、
を有し、
前記四輪車のフレーム形態となる
ことを特徴とする請求項1に記載の車体フレーム。
【請求項6】
請求項1乃至5に記載の車体フレームと、
前記車体フレームを覆うカウルと、
前記一輪支持フレーム又は前記二輪支持フレームに支持される前記前輪と、
前記一輪支持フレーム又は前記二輪支持フレームに支持される前記後輪と、
前記前輪又は前記後輪の少なくとも1つを回転させる駆動部と、
前記駆動部を駆動するバッテリと、
を備えることを特徴とする電動車両。
【請求項7】
前記バッテリは、
前記メインフレームに囲まれた第1収納部と、
前記一輪支持フレーム又は前記二輪支持フレームが支持する前記車輪の上方の第2収納部と、
に搭載され、
前記第1収納部及び前記第2収納部の内部の幅方向の寸法は、前記バッテリの幅方向の寸法の整数倍であって、前記バッテリを前記第1収納部及び前記第2収納部に挿入すると、前記バッテリと前記第1収納部及び前記第2収納部内の端子が接続される
ことを特徴とする請求項6に記載の電動車両。
【請求項8】
前記バッテリは、
第1のバッテリと、
前記第1のバッテリに対して幅方向の寸法が2倍の第2のバッテリを有する
ことを特徴とする請求項7に記載の電動車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の形態を変更することが可能な車体フレーム及び電動車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電動車両本体に対して操縦ハンドル本体を、操縦者がシートに着座して搭乗しながら操縦する搭乗操縦位置と、該搭乗操縦位置から反転させて歩行しながら操縦する歩行操縦位置とに変位させて走行する多機能型電動車両が開示されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術は、シートを着脱自在に設け、シートを取り外して、カーゴラックに取り替えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、車体フレームを複数のモジュールに分けて製作し、複数のフレームモジュールを様々な形態に組立てることができ、状況に応じた使用形態をとることができる車体フレーム及び電動車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の車体フレームは、
メインフレームと、
前記メインフレームに着脱可能であって1つの車輪を支持する一輪支持フレーム、及び、前記メインフレームに着脱可能であって2つの車輪を支持する二輪支持フレーム、のうち少なくとも1つと、
を備え、
前記メインフレームは、
一方に前記一輪支持フレーム又は前記二輪支持フレームを連結可能であり、
他方に前記一輪支持フレーム又は前記二輪支持フレームを連結可能であり、
二輪車、三輪車、又は、四輪車のいずれか1つのフレーム形態となる
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の車体フレーム及び電動車両は、車体フレームを複数のモジュールに分けて製作し、複数のフレームモジュールを様々な形態に組み立てることができ、状況に応じた使用形態をとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態の車体フレームのうちのメインフレームモジュールの一例を示す。
【
図2】本実施形態の車体フレームのうちのフロントフレームモジュールの一例を示す。
【
図3】本実施形態の車体フレームのうちの一輪支持フレームモジュールの一例を示す。
【
図4】本実施形態の車体フレームのうちの二輪支持フレームモジュールの一例を示す。
【
図5】本実施形態の車体フレーム10のうちの二輪支持フレームモジュールの他の例を示す。
【
図6】第1実施形態の二輪車の形態の電動車両の斜視図である。
【
図7】第1実施形態の二輪車の形態の電動車両の車体フレームの側面図である。
【
図8】第1実施形態の二輪車の形態の電動車両の車体フレームの上面図を示す。
【
図9】第1実施形態の二輪車の形態の電動車両のバッテリの収納を示す。
【
図10】第2実施形態の三輪車の形態の電動車両の斜視図である。
【
図11】第2実施形態の三輪車の形態の電動車両の車体フレームの側面図である。
【
図12】第2実施形態の三輪車の形態の電動車両の車体フレームの上面図を示す。
【
図13】第3実施形態の三輪車の形態の電動車両の車体フレームの上面図を示す。
【
図14】第4実施形態の四輪車の形態の電動車両の斜視図である。
【
図15】第4実施形態の四輪車の形態の電動車両の車体フレームの側面図である。
【
図16】第4実施形態の四輪車の形態の電動車両の車体フレームの上面図を示す。
【
図17】第5実施形態の四輪車の形態の電動車両の車体フレームの上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態の車体フレームは、後述するように、メインフレームと、1つの車輪を支持する一輪支持フレームと、2つの車輪を支持する二輪支持フレームと、を備える。本実施形態の電動車両は、車体フレームを複数のモジュールに分けて製作し、複数のフレームモジュールを様々な形態に組立てることができ、状況に応じた使用形態をとることができる。なお、本実施形態では、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は、電動車両として用いられる場合に、車両進行方向を向いて車両に乗った運転者から見た方向を示す。また、第4実施形態及び第5実施形態は、運転者は存在しないが、図面上、第1実施形態乃至第3実施形態において用いた方向と同じ方向とする。
【0009】
図1は、本実施形態の車体フレーム10のうちのメインフレーム11の一例を示す。
【0010】
メインフレーム11は、ロアフレーム11aと、ロアフレーム11aの一端に固着される第1メイン連結部11bと、ロアフレーム11aの他端に固着される第2メイン連結部11cと、を有する。ロアフレーム11aと第1メイン連結部11b及びロアフレーム11aと第2メイン連結部11cは、溶接等により固着される。
【0011】
メインフレーム11は、左右に間隔を開けて前後方向に平行に配置される断面が円形又は矩形の2本の管状又は棒状のロアフレーム11aと、左右のロアフレーム11aの一端を連結する板状の第1メイン連結部11bと、左右のロアフレーム11aの他端を連結する板状の第2メイン連結部11cと、を有する。第1メイン連結部11b及び第2メイン連結部11cは、複数のねじ穴が形成され、ねじ穴に挿入されたボルト又はピン等により他の連結部と連結される。
【0012】
2本の管状のロアフレーム11aと第1メイン連結部11bと第2メイン連結部11cは、上方から見て、長方形又は正方形を形成する。なお、第1メイン連結部11bと第2メイン連結部11cは、それぞれに2つの板状の部材を左右のロアフレーム11aの一端と他端に、別々に固着して形成してもよい。
【0013】
他の例として、ロアフレーム11aは、断面が円形又は矩形の1本の管状又は棒状の部材でもよい。ロアフレーム11aが1本の場合、ロアフレーム11aの一端に第1メイン連結部11bの中央部が固着され、第1メイン連結部11bは中央部から左右方向へ延び、ロアフレーム11aの他端に第2メイン連結部11cの中央部が固着され、第2メイン連結部11cは中央部から左右方向へ延びる。1本の管状のロアフレーム11aと第1メイン連結部11bと第2メイン連結部11cは、運転者の下方でI字状に形成される。
【0014】
図2は、本実施形態の車体フレーム10のうちのフロントフレームモジュール12の一例を示す。
【0015】
一輪支持フレームに含まれるフロントフレームモジュール12は、メインフレーム11の第1メイン連結部11bに取り付けられ、一つの車輪31を支持する。フロントフレームモジュール12は、ヘッドパイプ12aと、ヘッドパイプ12aから後下方の左右へ延びるダウンパイプ12bと、左右のダウンパイプ12bの後端に固着されるフロントフレーム連結部12cと、を有する。ヘッドパイプ12aと左右のダウンパイプ12bとフロントフレーム連結部12cは、上方から見て、三角形を形成するように、溶接等により固着される。なお、後端よりも前方で左右のダウンパイプ12bを連結する補強部12dを固着してもよい。
【0016】
ヘッドパイプ12aは、円筒状のパイプであって、ハンドル部5のステアリングシャフト51が回転可能に挿通される。ダウンパイプ12bは、断面が円形又は矩形の管状の部材であって、ヘッドパイプ12aから後下方の左右へ延び、後端にフレーム連結部12cが溶接等により固着される。フロントフレーム連結部12cは、板状の部材であって、左右のダウンパイプ12bを後端で連結する。また、フロントフレーム連結部12cは、複数のねじ穴が形成され、メインフレーム11の第1メイン連結部11bにボルト等によって連結される。なお、フロントフレーム連結部12cは、2つの板状の部材を左右のダウンパイプ12bの後端に、別々に固着して形成してもよい。
【0017】
図3は、本実施形態の車体フレーム10のうちの一輪支持フレームモジュール13の一例を示す。
【0018】
一輪支持フレームに含まれる一輪支持フレームモジュール13は、メインフレーム11の第2メイン連結部11cに取り付けられ、一つの車輪41を支持する。一輪支持フレームモジュール13は、左右のサイドフレーム13aと、左右のサイドフレーム13aの後端を連結するエンドパイプ13bと、左右のサイドフレーム13aの前端に固着される一輪支持フレーム連結部13cと、を有する。左右のサイドフレーム13aとエンドパイプ13bと一輪支持フレーム連結部13cは、上方から見て、長方形又は正方形を形成するように、溶接等により固着される。
【0019】
サイドフレーム13aは、断面が円形又は矩形の管状の部材であって、前端が一輪支持フレーム連結部13cに固着され後方へ延びる下方部13a1、下方部13a1から後上方へ延びる斜辺部13a2、斜辺部13a2から後方へ延び後端でエンドパイプ13bに固着される上方部13a3を含む。斜辺部13a2は、左右のサイドフレーム13aを連結しスイングアーム42を揺動可能に支持するアーム支持部13dと、アーム支持部13dの上方で左右のサイドフレーム13aを連結しリアサスペンション43を支持するサスペンション支持部13eと、が固着される。なお、上方部13a3には左右のサイドフレーム13aを連結する補強部13fを固着してもよい。
【0020】
エンドパイプ13bは、断面が円形又は矩形の管状の部材であって、左右のサイドフレーム13aを後端で連結する。一輪支持フレーム連結部13cは、板状の部材であって、左右のサイドフレーム13aを前端で連結する。また、一輪支持フレーム連結部13cは、メインフレーム11の第2メイン連結部11cにボルト等によって連結される。なお、一輪支持フレーム連結部13cは、2つの板状の部材を左右のサイドフレーム13aの前端に、別々に固着して形成してもよい。
【0021】
図4は、本実施形態の車体フレーム10のうちの二輪支持フレームモジュール15の一例を示す。二輪支持フレームモジュール15は、補助フレームモジュール14を介してメインフレーム11に連結される。二輪支持フレームモジュール15は、一輪支持フレームモジュール13よりも左右の幅が広い。
【0022】
二輪支持フレームに含まれる補助フレームモジュール14は、後方に向けて左右に幅が拡張するように配置される断面が円形又は矩形の2本の管状の補助サイドフレーム14aと、左右の補助サイドフレーム14aの一端を連結する板状の第1補助連結部14bと、左右の補助サイドフレーム14aの他端を連結する板状の第2補助連結部14cと、左右の補助サイドフレーム14aを第1補助連結部14bと第2補助連結部14cの間で連結し座部6を支持する座部支持フレーム14dと、を有する。2本の管状の補助サイドフレーム14aと第1補助連結部14bと第2補助連結部14cは、上方から見て、台形を形成する。なお、第1補助連結部14bと第2補助連結部14cは、それぞれに2つの板状の部材を左右の補助サイドフレーム14aの一端と他端に、別々に固着して形成してもよい。
【0023】
二輪支持フレームに含まれる二輪支持フレームモジュール15は、補助フレームモジュール14の第2補助連結部14cに取り付けられ、第2車輪部4を支持する。二輪支持フレームモジュール15は、左右のサイドパイプ15aと、左右のサイドパイプ15aの後端を連結するエンドパイプ15bと、左右のサイドパイプ15aの前端に固着される二輪支持フレーム連結部15cと、を有する。左右のサイドパイプ15aとエンドパイプ15bと二輪支持フレーム連結部15cは、上方から見て、長方形又は正方形を形成するように、溶接等により固着される。
【0024】
サイドパイプ15aは、断面が円形又は矩形の管状の部材であって、前端が二輪支持フレーム連結部15cに固着され後方へ延びる下方部15a1、下方部15a1から後上方へ延びる斜辺部15a2、斜辺部15a2から後方へ延び後端でエンドパイプ15bに固着される上方部15a3を含む。斜辺部15a2は、左右のサイドパイプ15aを連結しスイングアーム42を揺動可能に支持するアーム支持部15dと、アーム支持部15dの上方で左右のサイドパイプ15aを連結しリアサスペンション43を支持するサスペンション支持部15eと、が固着される。なお、上方部15a2には左右のサイドパイプ15aを連結する補強部15fを固着してもよい。
【0025】
エンドパイプ15bは、断面が円形又は矩形の管状の部材であって、左右のサイドパイプ15aを後端で連結する。二輪支持フレーム連結部15cは、板状の部材であって、左右のサイドパイプ15aを前端で連結する。また、二輪支持フレーム連結部15cは、補助フレームモジュール14の第2補助連結部14cにボルト等によって連結される。なお、二輪支持フレーム連結部15cは、2つの板状の部材を左右のサイドパイプ15aの前端に、別々に固着して形成してもよい。
【0026】
図5は、本実施形態の車体フレーム10のうち二輪支持フレームモジュール15の他の例を示す。
図5に示す二輪支持フレームモジュール15は、2つの一輪支持フレームモジュール13を左右幅方向に2つ並べて幅広補助フレームモジュール16に連結して構成される。二輪支持フレームモジュール15は、幅広補助フレームモジュール16を介してメインフレーム11に連結される。
図5に示す二輪支持フレームモジュール15は、
図4に示す二輪支持フレームモジュール15よりも左右の幅が広い。
【0027】
二輪支持フレームに含まれる幅広補助フレームモジュール16は、
図4に示した補助フレームモジュール14と同様の構成であるが、第2補助連結部14cの幅よりも第2幅広補助連結部16cの幅が広い。2本の管状の幅広補助サイドフレーム16aと第1幅広補助連結部16bと第2幅広補助連結部16cは、上方から見て、台形を形成する。なお、第1幅広補助連結部16bと第2幅広補助連結部16cは、それぞれに2つの板状の部材を左右の幅広補助サイドフレーム16aの一端と他端に、別々に固着して形成してもよい。
【0028】
幅広補助フレームモジュール16をメインフレーム11に連結するには、メインフレーム11の第2メイン連結部11cと幅広補助フレームモジュール16の第1幅広補助連結部16bをボルト等によって連結すればよい。なお、第1幅広補助連結部16bは、2つの板状の部材を左右の幅広補助サイドパイプ16aの前端に、別々に固着して形成してもよい。
【0029】
二輪支持フレームモジュール15を構成する2つの一輪支持フレームモジュール13の一輪支持フレーム連結部13cは、幅広補助フレームモジュール16の第2幅広補助連結部16cにボルト等によって連結すればよい。2つの一輪支持フレームモジュール13の後端の間には、ジョイント13gが設置され、2つの一輪支持フレームモジュール13を連結する。なお、2つの一輪支持フレームモジュール13は、ジョイント13gを使用せず、隣り合うサイドフレーム13aを直接接続してもよい。
【0030】
本実施形態の電動車両1は、これらのフレームモジュール11,12,13,14,15,16を組み合わせて様々な形態の車体フレーム10に組立てることができ、状況に応じた使用形態をとることができる。
【0031】
図6は、第1実施形態の二輪車の形態の電動車両1の斜視図である。
図7は、第1実施形態の二輪車の形態の電動車両1の車体フレーム10の側面図である。
図8は、第1実施形態の二輪車の形態の電動車両1の車体フレーム10の上面図を示す。なお、第1実施形態では、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は、車両進行方向を向いて車両に乗った運転者から見た方向を示す。
【0032】
第1実施形態の電動車両1は、二輪車の形態である。電動車両1は、車体フレーム10と、カウル2と、第1車輪部3と、第2車輪部4と、ハンドル部5と、座部6と、を備える。
【0033】
第1実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11と、メインフレーム11に連結される一輪支持フレームに含まれるフロントフレームモジュール12と、メインフレーム11に対してフロントフレームモジュール12とは反対側でメインフレーム11に連結される一輪支持フレームモジュール13と、を有する。メインフレーム11、フロントフレームモジュール12及び一輪支持フレームモジュール13は、第1実施形態の電動車両1の車体フレーム10を構成する。
【0034】
第1実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11の第1メイン連結部11bに、フロントフレームモジュール12のフロントフレーム連結部12cを連結し、メインフレーム11の第2メイン連結部11cに一輪支持フレームモジュール13の一輪支持フレーム連結部13cを連結する。
【0035】
第1実施形態の電動車両1は、車体フレーム10を覆うカウル2を備える。カウル2は、メインフレーム11を覆うメインカウル21と、第1フレーム部としてのフロントフレームモジュール12を覆う第1カウル22と、第2フレーム部としての一輪支持フレームモジュール13を覆う第2カウル23と、を有する。第2カウル23は、一輪支持フレームモジュール13の一部、例えば、サイドフレーム13aの下方部13a1及び斜辺部13a2、一輪支持フレーム連結部13c、アーム支持部13d並びにサスペンション支持部13eを覆う斜辺カウル23aと、サイドフレーム13aの上方部13a3及びエンドパイプ13bを覆うエンドカウル23bと、を含む。
【0036】
第1実施形態の電動車両1は、第1車輪部3を備える。第1車輪部3は、第1車輪31と、第1車輪31を回転可能に支持するフロントフォーク32と、フロントフォーク32をステアリングシャフト51に連結するブラケット33と、を含む。第1車輪31は、充電式のインホイールモータであって、前輪31を構成する。
【0037】
第1実施形態の電動車両1は、第2車輪部4を備える。第2車輪部4は、第2車輪41と、第2車輪41を回転可能に支持するスイングアーム42と、スイングアーム42を支持するリアリアサスペンション43と、を含む。第2車輪41は、充電式のインホイールモータであって、後輪41を構成する。
【0038】
第1実施形態の電動車両1は、ハンドル部5を備える。ハンドル部5は、ステアリングシャフト51と、ハンドルバー52と、を含む。ステアリングシャフト51は、ヘッドパイプ12aに回転可能に挿入され、上端でハンドルバー52に連結され、下端でフロントフォーク32を支持するブラケット33に連結される。ハンドルバー52は、ステアリングシャフト51に取り付けられ、左右に延びる。ハンドルバー52を回転させることで、ステアリングシャフト51、ブラケット33、フロントフォーク32及び第1車輪31を回転させることができる。ハンドルバー52には、図示しないアクセルグリップ及びブレーキが取り付けられる。
【0039】
第1実施形態の電動車両1は、座部6を備える。座部6は、シートステー61と、サドル62と、を含む。シートステー61は、サスペンション支持部13e又は補強部13fに取り付けられる。シートステー61は、サスペンション支持部13e又は補強部13fから上方に延び、上端にサドル62が取り付けられる。
【0040】
アーム支持部13d又はサスペンション支持部13eの少なくとも一方には、制御部8が支持される。制御部8は、図示しないアクセルグリップ又はブレーキの操作によって第1車輪31及び第2車輪41の回転を制御する。また、制御部8は、例えば、加速度センサ等を用いて電動車両1が倒れないようにバランスを制御してもよい。
【0041】
図9は、第1実施形態の二輪車の形態の電動車両1のバッテリ7の収納を示す。
【0042】
電動車両1は、第1車輪31及び第2車輪41を駆動するバッテリ7を搭載する。バッテリ7は、メインフレーム11の下方のメインカウル21内の第1バッテリ収納部21b、及び、第2車輪41上方のエンドカウル23b内の第2バッテリ収納部23dに搭載される。第1バッテリ収納部21bは、左右のロアフレーム11aに支持され、第2バッテリ収納部23dは、左右のサイドフレーム13aに支持される。
【0043】
メインカウル21は、運転者が足を乗せるステップ21aを有し、ステップ21aは前端を軸として上方へ回転可能に構成される。バッテリ7は、前端に図示しない端子を有し、第1バッテリ収納部21bに収納することで、自動的に端子が繋がり、電動車両1の駆動及び電気的な部品を作動させる。
【0044】
エンドカウル23bは、後端に開閉蓋23cを有し、開閉蓋23cは上端を軸として上方へ回転可能に構成される。バッテリ7は、前端に図示しない端子を有し、第2バッテリ収納部23dに収納することで、自動的に端子が繋がり、電動車両1の駆動及び電気的な部品を作動させる。
【0045】
バッテリ7は、小バッテリ7aと大バッテリ7bがあり、大バッテリ7bは、小バッテリ7aに対して高さと奥行きが同一で、幅が2倍のサイズである。したがって、第1バッテリ収納部21bと第2バッテリ収納部23dは、どちらも小バッテリ7aを2つ並べて搭載しても、大バッテリ7bを1つ搭載してもよい。なお、バッテリ7は、第1バッテリ収納部21bと第2バッテリ収納部23dのスペースを全て埋める必要はない。例えば、第1バッテリ収納部21bに1つの小バッテリ7a、第2バッテリ収納部23dに2つの小バッテリ7aを搭載してもよい。
【0046】
このような第1実施形態の二輪車の形態の電動車両1は、運転者がステップ21aに足を乗せて座部6に座り、ハンドルバー52のグリップを回転させることにより、バッテリ7から電力が供給され、第1車輪31及び第2車輪41が回転し、走行する。また、第1実施形態の電動車両1は、ハンドル部5を操作することにより、左右に曲がることができる。さらに、第1実施形態の電動車両1は、ブレーキを操作することにより、停止する。なお、第1実施形態の二輪車の形態の電動車両1は、ネットワークに接続した制御部8が制御する自動運転技術又は無線運転技術を用いてもよい。
【0047】
このように、第1実施形態の電動車両1は、メインフレーム11の前方にフロントフレームモジュール12を連結し、メインフレーム11の後方に一輪支持フレームモジュール13を連結することで、二輪車の形態として使用することができる。
【0048】
図10は、第2実施形態の三輪車の形態の電動車両1の斜視図である。
図11は、第2実施形態の三輪車の形態の電動車両のフレームの側面図である。
図12は、第2実施形態の三輪車の形態の電動車両のフレームの上面図を示す。
【0049】
第2実施形態の電動車両1は、三輪車の形態である。電動車両1は、車体フレーム10と、カウル2と、第1車輪部3と、第2車輪部4と、ハンドル部5と、座部6と、を備える。
【0050】
第2実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11と、メインフレーム11に連結される一輪支持フレームに含まれるフロントフレームモジュール12と、メインフレーム11に対してフロントフレームモジュール12とは反対側でメインフレーム11に連結される二輪支持フレームに含まれる補助フレームモジュール14と、補助フレームモジュール14に連結される二輪支持フレームモジュール15と、を有する。メインフレーム11、一輪支持フレームに含まれるフロントフレームモジュール12、二輪支持フレームに含まれる補助フレームモジュール14及び二輪支持フレームモジュール15は、第2実施形態の電動車両1の車体フレーム10を構成する。補助フレームモジュール14と二輪支持フレームモジュール15は、二輪支持フレームを構成する。
【0051】
第2実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11の第1メイン連結部11bに、一輪支持フレームに含まれるフロントフレームモジュール12のフロントフレーム連結部12cを連結する。また、第2実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11の第2メイン連結部11cに、二輪支持フレームに含まれる補助フレームモジュール14の第1補助連結部14bを連結する。さらに、二輪支持フレームに含まれる補助フレームモジュール14の第2補助連結部14cに、二輪支持フレームモジュール15の二輪支持フレーム連結部15cを連結する。
【0052】
第2実施形態の電動車両1は、車体フレーム10を覆うカウル2を備える。カウル2は、メインフレーム11を覆うメインカウル21と、フロントフレームモジュール12を覆う第1カウル22と、二輪支持フレームモジュール15を覆う第2カウル23と、を有する。第2実施形態のメインカウル21と第1カウル22は、第1実施形態のメインカウル21と第1カウル22と同様である。
【0053】
第2実施形態の第2カウル23は、補助フレームモジュール14、二輪支持フレームモジュール15の一部、例えば、サイドフレーム15aの下方部15a1及び斜辺部15a2、二輪支持フレーム連結部15c、アーム支持部15d並びにサスペンション支持部15eを覆う斜辺カウル23aと、サイドフレーム15aの上方部15a3及びエンドパイプ15bを覆うエンドカウル23bと、を含む。第2実施形態の第2カウル23は、第1実施形態の第2カウル23よりも左右の幅が広い。
【0054】
第2実施形態の電動車両1の第1車輪部3及びハンドル部5は、第1実施形態の電動車両1の第1車輪部3及びハンドル部5と同様である。
【0055】
第2実施形態の電動車両1は、第2車輪部4を備える。第2車輪部4は、2つの第2車輪41と、2つの第2車輪41を回転可能に支持するスイングアーム42と、スイングアーム42を支持するリアリアサスペンション43と、を含む。2つの第2車輪41は、充電式のインホイールモータであって、後輪を構成する。
【0056】
第2実施形態の電動車両1は、座部6を備える。座部6は、シートステー61と、サドル62と、を含む。シートステー61は、座部支持フレーム14dに取り付けられる。シートステー61は、座部支持フレーム14dから上方に延び、上端にサドル62が取り付けられる。この位置に座部6を設置することにより、第1実施形態の電動車両1と第2実施形態の電動車両1は、ハンドル部5のハンドルバー52から座部6のサドル62までの距離が同じ又は略同じに配置される。
【0057】
第2実施形態の電動車両1は、第1車輪31及び第2車輪41を駆動するバッテリ7を搭載する。第2実施形態の電動車両1は、第2バッテリ収納部23d内で左右幅方向に小バッテリ7aを3つ並べて搭載できる。または、左右幅方向に、小バッテリ7aを1つ、大バッテリ7bを1つ搭載してもよい。なお、その他のバッテリ7の収納構造及び接続構造は、第1実施形態と同様である。
【0058】
アーム支持部15d又はサスペンション支持部15eの少なくとも一方には、制御部8が支持される。制御部8は、図示しないアクセルグリップ又はブレーキの操作によって第1車輪31及び第2車輪41の回転を制御する。また、制御部8は、例えば、加速度センサ等を用いて電動車両1が倒れないようにバランスを制御してもよい。
【0059】
このような第2実施形態の三輪車の形態の電動車両1は、運転者がステップ21aに足を乗せて座部6に座り、ハンドルバー52のグリップを回転させることにより、バッテリ7から電力が供給され、第1車輪31及び第2車輪41が回転し、走行する。また、第2実施形態の電動車両1は、ハンドル部5を操作することにより、左右に曲がることができる。さらに、第2実施形態の電動車両1は、ブレーキを操作することにより、停止する。なお、第2実施形態の三輪車の形態の電動車両1は、ネットワークに接続した制御部8が制御する自動運転技術又は無線運転技術を用いてもよい。
【0060】
このように、第2実施形態の電動車両1は、三輪車の形態として使用することができる。三輪車の形態とすることにより、安定性が向上する。また、第2カウル23の左右の幅が二輪車の形態よりも広くなり、多くの荷物を運搬することができる。さらに、多くのバッテリ7を搭載することができ、走行距離を延ばすことができる。
【0061】
図13は、第3実施形態の三輪車の形態の電動車両1のフレームの上面図を示す。
【0062】
第3実施形態の電動車両1は、三輪車の形態である。電動車両1は、車体フレーム10と、カウル2と、第1車輪部3と、第2車輪部4と、ハンドル部5と、座部6と、を備える。
【0063】
第3実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11と、メインフレーム11に連結される一輪支持フレームに含まれるフロントフレームモジュール12と、メインフレーム11に対してフロントフレームモジュール12とは反対側でメインフレーム11に連結される二輪支持フレームに含まれる幅広補助フレームモジュール16と、幅広補助フレームモジュール16に連結される二輪支持フレームに含まれる2つの一輪支持フレームモジュール13と、を有する。メインフレーム11、一輪支持フレームに含まれるフロントフレームモジュール12、二輪支持フレームに含まれる補助フレームモジュール14及び2つの一輪支持フレームモジュール13は、第3実施形態の電動車両1の車体フレーム10を構成する。幅広補助フレームモジュール16と2つの一輪支持フレームモジュール13は、二輪支持フレームを構成する。第3実施形態の電動車両1は、第1実施形態に示した二輪車用の一輪支持フレームモジュール13を左右幅方向に2つ並べて、三輪車として使用する。
【0064】
第3実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11の第1メイン連結部11bに、一輪支持フレームに含まれるフロントフレームモジュール12のフロントフレーム連結部12cを連結する。また、第3実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11の第2メイン連結部11cに、二輪支持フレームに含まれる幅広補助フレームモジュール16の第1幅広補助連結部16bを連結する。さらに、二輪支持フレームに含まれる幅広補助フレームモジュール16の第2幅広補助連結部16cに、2つの一輪支持フレームモジュール13の一輪支持フレーム連結部13cを連結する。
【0065】
2つの一輪支持フレームモジュール13の後端の間には、ジョイント13gが設置され、2つの一輪支持フレームモジュール13を連結する。なお、2つの一輪支持フレームモジュール13の間のサイドフレーム13aは、直接連結してもよい。
【0066】
第3実施形態の一輪支持フレームモジュール13は、左右幅方向に2つ並列に配置されることによって、第1実施形態の一輪支持フレームモジュール13及び第2実施形態の二輪支持フレームモジュール15よりも左右の幅が広い。第3実施形態の2つの一輪支持フレームモジュール13には、小バッテリ7aが4つ、小バッテリ7aが2つと大バッテリ7bが1つ、又は、大バッテリ7bが2つ並ぶように搭載される。
【0067】
このような第3実施形態の三輪車の形態の電動車両1は、運転者がステップ21aに足を乗せて座部6に座り、ハンドルバー52のグリップを回転させることにより、バッテリ7から電力が供給され、第1車輪31及び第2車輪41が回転し、走行する。また、第3実施形態の電動車両1は、ハンドル部5を操作することにより、左右に曲がることができる。さらに、第3実施形態の電動車両1は、ブレーキを操作することにより、停止する。なお、第3実施形態の三輪車の形態の電動車両1は、ネットワークに接続した制御部8が制御する自動運転技術又は無線運運転技術を用いてもよい。
【0068】
このように、第3実施形態の電動車両1は、三輪車の形態として使用することができる。三輪車の形態とすることにより、安定性が向上する。また、第2カウル23の左右の幅が二輪車の形態よりも広くなり、多くの荷物を運搬することができる。さらに、多くのバッテリ7を搭載することができ、走行距離を延ばすことができる。また、一輪支持フレームモジュール13は、左右幅方向に2つ並列に配置して二輪支持フレームを構成することにより、共通の構造の一輪支持フレームモジュール13を用いるため、コストを削減することができる。
【0069】
図14は、第4実施形態の四輪車の形態の電動車両11の斜視図である。
図15は、第4実施形態の四輪車の形態の電動車両の車体フレーム10の側面図である。
図16は、第4実施形態の四輪車の形態の電動車両1の車体フレーム10の上面図を示す。
【0070】
第4実施形態の電動車両1は、四輪車の形態である。電動車両1は、車体フレーム10と、カウル2と、第1車輪部3と、第2車輪部4と、を備える。
【0071】
第4実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11と、メインフレーム11に連結される二輪支持フレームとしての第1補助フレームモジュール141と、第1補助フレームモジュール141に連結される二輪支持フレームとしての第1二輪支持フレームモジュール151と、メインフレーム11に対して第1補助フレームモジュール141とは反対側でメインフレーム11に連結される二輪支持フレームとしての第2補助フレームモジュール142と、第2補助フレームモジュール142に連結される二輪支持フレームとしての第2二輪支持フレームモジュール152と、を有する。
【0072】
メインフレーム11、第1補助フレームモジュール141及び第1二輪支持フレームモジュール151、並びに、第2補助フレームモジュール142及び第2二輪支持フレームモジュール152は、第4実施形態の電動車両1の車体フレーム10を構成する。
【0073】
第4実施形態の第1補助フレームモジュール141と第2補助フレームモジュール142は、第2実施形態の補助フレームモジュール14と同様の構造であり、第1二輪支持フレームモジュール151と第2二輪支持フレームモジュール152は、第2実施形態の二輪支持フレームモジュール15と同様の構造なので、説明を省略する。なお、補助フレームモジュール14の座部支持フレーム14dに対応する部材は設置しなくてもよい。
【0074】
第4実施形態の第1二輪支持フレームモジュール151は、第1補助フレームモジュール141に取り付けられ、2つの第1車輪31を有する第1車輪部3を支持する。第4実施形態の第2二輪支持フレームモジュール152は、第2補助フレームモジュール142に取り付けられ、2つの第2車輪41を有する第2車輪部4を支持する。
【0075】
第4実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11の第1メイン連結部11bに、二輪支持フレームに含まれる第1補助フレームモジュール141の第1補助フレーム連結部141bを連結する。また、第4実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11の第2メイン連結部11cに、二輪支持フレームに含まれる第2補助フレームモジュール142の第1補助連結部142bを連結する。さらに、二輪支持フレームに含まれる第1補助フレームモジュール141の第2補助連結部141cに、第1二輪支持フレームモジュール151の二輪支持フレーム連結部151cを連結する。また、二輪支持フレームに含まれる第2補助フレームモジュール142の第2補助連結部142cに、第2二輪支持フレームモジュール152の二輪支持フレーム連結部152cを連結する。
【0076】
第4実施形態の電動車両1は、車体フレーム10を覆うカウル2を備える。カウル2は、メインフレーム11を覆うメインカウル21と、第1二輪支持フレームモジュール151を覆う第1カウル22と、第2二輪支持フレームモジュール152を覆う第2カウル23と、メインカウル21の左右から立ち上がり、第1カウル22及び第2カウル23と繋がる第3カウル24と、を有する。第4実施形態の第1カウル22と第2カウル23は、同様の構造である。
【0077】
第4実施形態の車体フレーム10は、第1二輪支持フレームモジュール151の上方部151a3と第2二輪支持フレームモジュール152の上方部152a3を連結する図示しないアッパーフレームを形成してもよい。その場合、第3カウル24は、アッパーフレームを覆うように形成されると好ましい。
【0078】
第4実施形態の電動車両1は、第1車輪部3及び第2車輪部4を備える。第1車輪部3と第2車輪部4は、同様の構造である。第1車輪31及び第2車輪41は、充電式のインホイールモータである。
【0079】
第4実施形態の電動車両1は、第1車輪31及び第2車輪41を駆動するバッテリ7を搭載する。第4実施形態の電動車両1は、メインカウル21内の第1バッテリ収納部21bで左右幅方向に2つの小バッテリ7a、又は、1つの大バッテリ7bを搭載できる。第1車輪31及び第2車輪41の上方の第2バッテリ収納部23d内でそれぞれ左右幅方向に小バッテリ7aを3つ並べて搭載できる。または、左右幅方向に、小バッテリ7aを1つ・BR>A大バッテリ7bを1つ搭載してもよい。なお、その他のバッテリ7の収納構造及び接続構造は、第2実施形態と同様である。したがって全部で小バッテリ7つ分搭載することができる。
【0080】
このような第4実施形態の四輪車の形態の電動車両1は、運転者はおらず、全自動で運行される。制御部8からの指令により、バッテリ7から電力が供給され、第1車輪31及び第2車輪41が回転し、走行する。また、第4実施形態の電動車両1は、制御部8が第1車輪31及び第2車輪41の回転数を制御することにより、左右に曲がることができる。さらに、第4実施形態の電動車両1は、制御部8がブレーキの指示をすることにより、停止する。なお、第4実施形態の四輪車の形態の電動車両1は、ネットワークに接続した制御部8が制御する自動運転技術、又は、無線運転技術を用いてもよい。
【0081】
このように、第4実施形態の電動車両1は、四輪車の形態として使用することができる。四輪車の形態とすることにより、安定性が向上する。また、運転者を必要としないため、より多くの荷物を運搬することができる。さらに、多くのバッテリ7を搭載することができ、走行距離を延ばすことができる。
【0082】
図17は、第5実施形態の四輪車の形態の電動車両1の車体フレーム10の上面図を示す。
【0083】
第5実施形態の電動車両1は、二輪支持フレームとして、第3実施形態に示した一輪支持フレームモジュール13を左右幅方向に2つ並べた第1二輪支持フレームモジュール151を用いて、2つの第1車輪部3を支持し、同様に第3実施形態に示した一輪支持フレームモジュール13を左右幅方向に2つ並べた第2二輪支持フレームモジュール152を用いて、2つの第2車輪部4を支持し、四輪車として使用する。
【0084】
第5実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11の第1メイン連結部11bに、二輪支持フレームに含まれる第1幅広補助フレームモジュール161の第1幅広補助フレーム連結部161bを連結する。また、二輪支持フレームに含まれる第1幅広補助フレームモジュール161の第2幅広補助連結部16cに、2つの一輪支持フレームモジュール13の一輪支持フレーム連結部13cを連結する。
【0085】
さらに、第5実施形態の電動車両1の車体フレーム10は、メインフレーム11の第2メイン連結部11cに、二輪支持フレームに含まれる第2幅広補助フレームモジュール162の第1幅広補助連結部162bを連結する。さらに、二輪支持フレームに含まれる第2幅広補助フレームモジュール162の第2幅広補助連結部162cに、2つの一輪支持フレームモジュール13の一輪支持フレーム連結部13cを連結する。
【0086】
第5実施形態の電動車両1のカウル2は、第4実施形態のカウル2と同様の構造であるが、第1カウル22と第2カウル23の幅が第4実施形態よりも広い。第5実施形態の車体フレーム10は、第4実施形態と同様に、図示しないアッパーフレームを形成してもよい。その場合、第3カウル24は、アッパーフレームを覆うように形成されると好ましい。第5実施形態の電動車両1は、第1車輪部3及び第2車輪部4を備える。第1車輪部3と第2車輪部4は、同様の構造である。第1車輪31及び第2車輪41は、充電式のインホイールモータである。
【0087】
第5実施形態の電動車両1は、第1車輪31及び第2車輪41を駆動するバッテリ7を搭載する。第5実施形態の電動車両1は、メインカウル21内の第1バッテリ収納部21bで左右幅方向に2つの小バッテリ7a、又は、1つの大バッテリ7bを搭載できる。第1車輪31及び第2車輪41の上方の第2バッテリ収納部23d内でそれぞれ左右幅方向に小バッテリ7aを2つずつ並べて搭載できる。または、左右幅方向に、大バッテリ7bを1つずつ搭載してもよい。なお、その他のバッテリ7の収納構造及び接続構造は、第3実施形態と同様である。したがって全部で小バッテリ10個分、搭載することができる。
【0088】
このような第5実施形態の四輪車の形態の電動車両1は、運転者はおらず、全自動で運行される。制御部8からの指令により、バッテリ7から電力が供給され、第1車輪31及び第2車輪41が回転し、走行する。また、第5実施形態の電動車両1は、制御部8が第1車輪31及び第2車輪41の回転数を制御することにより、左右に曲がることができる。さらに、第5実施形態の電動車両1は、制御部8がブレーキの指示をすることにより、停止する。なお、第5実施形態の四輪車の形態の電動車両1は、ネットワークに接続した制御部8が制御する自動運転技術、又は、無線運転技術を用いてもよい。
【0089】
このように、第5実施形態の電動車両1は、四輪車の形態として使用することができる。四輪車の形態とすることにより、安定性が向上する。また、運転者を必要としないため、より多くの荷物を運搬することができる。さらに、簡単に交換することができる多くのバッテリ7を搭載することができ、走行距離を延ばすことができる。また、一輪支持フレームモジュール13は、左右幅方向に2つ並列に配置して二輪支持フレームを構成することにより、共通の構造の一輪支持フレームモジュール13を用いるため、コストを削減することができる。
【0090】
以上、本実施形態の車体フレーム10は、メインフレーム11と、メインフレーム11に着脱可能であって1つの車輪31,41を支持する一輪支持フレーム12,13、及び、メインフレーム11に着脱可能であって2つの車輪を支持する二輪支持フレーム14,15,16のうち少なくとも1つと、を備え、メインフレーム11は、一方に一輪支持フレーム12,13又は二輪支持フレーム14,15,16を連結可能であり、他方に一輪支持フレーム12,13又は二輪支持フレーム14,15,16を連結可能であり、二輪車、三輪車、又は、四輪車のいずれか1つのフレーム形態となる。したがって、本実施形態の車体フレーム10によれば、車体フレーム10を複数のモジュールに分けて製作し、複数のフレームモジュール11,12,13,14,15,16を様々な形態に組み立てることができ、状況に応じた使用形態をとることができる。
【0091】
また、本実施形態の車体フレーム10では、二輪支持フレーム15,151,152は、一輪支持フレーム13を左右に並べて連結することで形成する。したがって、本実施形態の車体フレーム10によれば、二輪支持フレームを形成するために共通の構造の一輪支持フレームモジュール13を用いるため、コストを削減することができる。
【0092】
また、本実施形態の車体フレーム10では、一輪支持フレームは、前輪31を支持するフロントフレームモジュール12と、後輪41を支持する一輪支持フレームモジュール13と、を有し、二輪車のフレーム形態となる。したがって、本実施形態の車体フレーム10によれば、二輪車を形成することができる。
【0093】
また、本実施形態の車体フレーム10では、一輪支持フレームは、前輪31を支持するフロントフレームモジュール12を有し、二輪支持フレームは、後輪41を支持する二輪支持フレームモジュール15と、二輪支持フレームモジュールをメインフレームに連結する補助フレームモジュール14と、を有し、三輪車のフレーム形態となる。したがって、本実施形態の車体フレーム10によれば、三輪車を形成することができる。
【0094】
また、本実施形態の車体フレーム10では、二輪支持フレームは、前輪31を支持する第1二輪支持フレームモジュール151と、後輪41を支持する第2二輪支持フレームモジュール152と、第1二輪支持フレームモジュール151及び第2二輪支持フレームモジュール152をメインフレーム11に連結する補助フレームモジュール161,162と、を有し、四輪車のフレーム形態となる。したがって、本実施形態の車体フレーム10によれば、四輪車を形成することができる。
【0095】
さらに、本実施形態の電動車両1は、前記車体フレーム10と、車体フレーム10を覆うカウル2と、一輪支持フレーム12,13又は二輪支持フレーム15,151に支持される前輪31と、一輪支持フレーム13又は二輪支持フレーム15,152に支持される後輪41と、前輪31又は後輪41の少なくとも1つを回転させる駆動部としてのインホイールモータ31,41と、インホイールモータ31,41,を駆動するバッテリ7と、を備える。したがって、本実施形態の電動車両1によれば、車体フレーム10を複数のモジュールに分けて製作し、複数のフレームモジュール11,12,13,14,15,16を様々な形態に組み立てることができ、状況に応じた使用形態をとることができる。
【0096】
また、本実施形態の電動車両1では、バッテリ7は、メインフレーム11に囲まれた第1バッテリ収納部21bと、一輪支持フレーム又は二輪支持フレームが支持する車輪31,41の上方の第2バッテリ収納部23dと、に搭載され、第1バッテリ収納部21b及び第2バッテリ収納部23dの内部の幅方向の寸法は、バッテリ7の幅方向の寸法の整数倍であって、バッテリ7を第1バッテリ収納部21b及び第2バッテリ収納部23dに挿入すると、バッテリ7と第1バッテリ収納部21b及び第2バッテリ収納部23d内の端子が接続される。したがって、本実施形態の電動車両1によれば、簡単に交換することができ、多くのバッテリ7を搭載することができる。
【0097】
また、本実施形態の電動車両1では、バッテリ7は、小バッテリ7aと、小バッテリ7aに対して幅方向の寸法が2倍の大バッテリ7bを有する。したがって、本実施形態の電動車両1によれば、容量が異なり互換性のあるバッテリ7を選択して用いることができる。
【0098】
なお、この実施形態によって本発明は限定されるものではない。すなわち、実施形態の説明に当たって、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、当業者であれば、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1…電動車両、
2…カウル、21…メインカウル、22…第1カウル、23…第2カウル、
3…第1車輪部、31…第1車輪、32…フロントフォーク、33…ブラケット、
4…第2車輪部、41…第2車輪、42…スイングアーム、43…サスペンション
5…ハンドル部、6…座部、7…バッテリ7…制御部、
10…車体フレーム、11…メインフレーム、12…フロントフレームモジュール(一輪支持フレーム)、13…一輪支持フレームモジュール(一輪支持フレーム)、14…補助フレームモジュール(二輪支持フレーム)、15…二輪支持フレームモジュール(二輪支持フレーム)、16…幅広補助フレームモジュール(二輪支持フレーム)、