IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025070963
(43)【公開日】2025-05-02
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20250424BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20250424BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20250424BHJP
【FI】
H05K3/46 Q
H01L23/12 J
H01L23/36 C
H05K3/46 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024134185
(22)【出願日】2024-08-09
(31)【優先権主張番号】10-2023-0140049
(32)【優先日】2023-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】孔 正▲哲▼
(72)【発明者】
【氏名】李 承恩
【テーマコード(参考)】
5E316
5F136
【Fターム(参考)】
5E316CC04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC16
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316CC40
5E316DD17
5E316DD23
5E316DD24
5E316DD33
5E316EE33
5E316FF07
5E316FF13
5E316FF14
5E316GG15
5E316GG17
5E316HH01
5E316HH17
5E316JJ12
5E316JJ13
5E316JJ26
5E316JJ28
5F136BB03
(57)【要約】
【課題】半導体素子、例えば、パワー素子が内蔵され、パワー素子の寄生抵抗を減らしてパワー損失を改善することができ、パワー素子の熱放出を円滑にして、放熱特性が改善されたプリント回路基板を提供する。
【解決手段】本開示は、キャビティを有する基板と、上記キャビティ内に少なくとも一部が配置され、下側に第1金属パッド及びゲートが配置され、上側に第2金属パッドが配置される半導体素子と、上記キャビティ内に少なくとも一部が配置され、上記第2金属パッドと連結される金属ブロックと、上記基板と上記半導体素子と上記金属ブロックのそれぞれの少なくとも一部を覆い、上記キャビティの少なくとも一部を充填する第1絶縁層と、を含む、プリント回路基板に関するものである。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティを有する基板(Substrate)と、
前記キャビティ内に少なくとも一部が配置され、下側に第1金属パッドが配置され、上側に第2金属パッドが配置される半導体素子と、
前記キャビティ内に少なくとも一部が配置され、前記第2金属パッドと連結される金属ブロックと、
前記基板、前記半導体素子及び前記金属ブロックのそれぞれの少なくとも一部を覆い、前記キャビティの少なくとも一部を充填する第1絶縁層と、を含む、プリント回路基板。
【請求項2】
前記半導体素子は、パワーMOSFET(Power MOSFET)を含み、
前記第1金属パッドはソースパッドを含み、
前記第2金属パッドはドレインパッドを含み、
前記半導体素子の下側にはゲートがさらに配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記金属ブロックは、前記第2金属パッドに直接連結される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第2金属パッド及び前記金属ブロックはそれぞれ銅を含み、各銅が互いに接合されて互いに直接連結される、請求項3に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記キャビティは厚さ方向に前記基板の上面と下面との間を貫通し、
前記金属ブロックは、前記半導体素子の上側に取り付けられて、前記半導体素子と共に前記キャビティ内に少なくとも一部が配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記キャビティは、厚さ方向に前記基板の下面から前記基板の少なくとも一部を貫通する第1キャビティ及び厚さ方向に前記基板の上面から前記基板の他の少なくとも一部を貫通する第2キャビティを含み、
前記半導体素子は、前記第1キャビティ内に少なくとも一部が配置され、
前記金属ブロックは、前記第2キャビティ内に少なくとも一部が配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記第1キャビティ及び前記第2キャビティは、断面上で幅が異なり、
前記半導体素子及び前記金属ブロックは、断面上で幅が異なる、請求項6に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記第1キャビティ及び前記第2キャビティは、厚さ方向に互いに連結される、請求項6に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記第1キャビティ及び前記第2キャビティの間に前記基板が配置されて、前記第1キャビティ及び前記第2キャビティが互いに分けられる、請求項6に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記金属ブロックは、前記第1キャビティ内に少なくとも一部が配置され、前記第2金属パッドに連結される第1金属ブロックと、前記第2キャビティ内に少なくとも一部が配置され、接着剤を介して前記第1キャビティ及び前記第2キャビティの間に配置される前記基板に取り付けられる第2金属ブロックと、前記第1キャビティ及び前記第2キャビティの間に配置される前記基板並びに前記接着剤を貫通し、前記第1金属ブロック及び前記第2金属ブロックを互いに連結する金属ビアと、を含む、請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記基板の下面上に配置される第1配線層と、
前記基板の上面上に配置される第2配線層と、
前記基板を貫通し、前記第1配線層及び前記第2配線層を連結する第1ビア層と、をさらに含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第1絶縁層の下面上に配置される第3配線層と、
前記第1絶縁層の下側の少なくとも一部を貫通し、前記第3配線層を前記第1配線層及び前記第1金属パッドとそれぞれ連結する第2ビア層と、
前記第1絶縁層の上面上に配置される第4配線層と、
前記第1絶縁層の上側の少なくとも一部を貫通し、前記第4配線層を前記第2配線層及び前記第2金属パッドとそれぞれ連結する第3ビア層と、をさらに含む、請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記基板は、有機コア層、ガラスコア層、メタルコア層、シリコンコア層、またはセラミックコア層を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
貫通キャビティを有する基板と、
一側に第1金属パッド及びゲートが配置され、他側に第2金属パッドが配置されるパワー素子、並びに前記パワー素子上に配置されて前記第2金属パッドと接触する金属ブロックを含み、前記貫通キャビティ内に少なくとも一部が配置される積層体と、
前記基板及び前記積層体のそれぞれの少なくとも一部を覆い、前記貫通キャビティの少なくとも一部を充填する絶縁層と、を含む、プリント回路基板。
【請求項15】
前記絶縁層の一側及び他側にそれぞれ配置された第1金属パターン層及び第2金属パターン層と、
前記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1金属パターン層の少なくとも一部を前記第1金属パッドと連結する第1金属ビアと、
前記絶縁層の他の少なくとも一部を貫通し、前記第1金属パターン層の他の少なくとも一部を前記ゲートと連結する第2金属ビアと、
前記絶縁層のさらに他の少なくとも一部を貫通し、前記第2金属パターン層の少なくとも一部を前記金属ブロックと連結する第3金属ビアと、をさらに含む、請求項14に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
前記金属ブロックは、前記パワー素子よりも厚さが厚い、請求項14に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プリント回路基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、電装用電子機器に適用される電子部品もI/Oが増えることによって軽薄短小化の傾向にある。このような理由で、半導体素子、例えば、パワー素子をプリント回路基板に内蔵することが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の様々な目的の一つは、半導体素子、例えば、パワー素子が内蔵されたプリント回路基板を提供することである。
【0004】
本開示の様々な目的のもう一つは、パワー素子の寄生抵抗を減らしてパワー損失を改善することができるプリント回路基板を提供することである。
【0005】
本開示の様々な目的のもう一つは、パワー素子の熱放出を円滑にして、放熱特性が改善されたプリント回路基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示を介して提案する様々な解決手段のうち1つは、半導体素子、例えば、パワー素子に金属ブロックを連結して基板のキャビティに配置及び内蔵することである。
【0007】
例えば、一例に係るプリント回路基板は、キャビティを有する基板(Substrate)と、上記キャビティ内に少なくとも一部が配置され、下側に第1金属パッドが配置され、上側に第2金属パッドが配置される半導体素子と、上記キャビティ内に少なくとも一部が配置され、上記第2金属パッドと連結される金属ブロックと、上記基板と上記半導体素子と上記金属ブロックのそれぞれの少なくとも一部を覆い、上記キャビティの少なくとも一部を充填する第1絶縁層と、を含むものであることができる。
【0008】
例えば、一例に係るプリント回路基板は、貫通キャビティを有する基板と、一側に第1金属パッド及びゲートが配置され、他側に第2金属パッドが配置されるパワー素子、及び上記パワー素子上に配置されて上記第2金属パッドと接触する金属ブロックを含み、上記貫通キャビティ内に少なくとも一部が配置される積層体と、上記基板及び上記積層体のそれぞれの少なくとも一部を覆い、上記貫通キャビティの少なくとも一部を充填する絶縁層と、を含むものであることもできる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の様々な効果のうち一効果として、半導体素子、例えば、パワー素子が内蔵されたプリント回路基板を提供することができる。
【0010】
本開示の様々な効果のうち、他の一効果として、パワー素子の寄生抵抗を減らしてパワー損失を改善することができるプリント回路基板を提供することができる。
【0011】
本開示の様々な効果のうち、さらに他の一効果として、パワー素子の熱放出を円滑にして放熱特性が改善されたプリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
図2】電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示した断面図である。
図4a図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図4b図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図4c図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図4d図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図4e図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図5】プリント回路基板の他の一例を概略的に示した断面図である。
図6a図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図6b図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図6c図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図6d図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図6e図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図6f図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図6g図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図6h図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図7】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示した断面図である。
図8a図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図8b図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図8c図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図8d図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図8e図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図8f図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図8g図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図8h図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図9】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示した断面図である。
図10a図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図10b図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図10c図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図10d図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図10e図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図10f図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図10g図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図10h図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図10i図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図11】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示した断面図である。
図12a図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図12b図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図12c図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図12d図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図12e図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図12f図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図12g図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図12h図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
図12i図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付の図面を参照して本開示について説明する。図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために拡大縮小表示(または強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0014】
電子機器
図1は、電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0015】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/または電気的に連結されている。これらは、後述する他の電子部品とも結合されて様々な信号ライン1090を形成する。
【0016】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップと、アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これに限定されるものではなく、これ以外にもその他の形態のチップ関連の電子部品が含まれることもできる。さらに、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせることもできる。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージ形態であることもできる。
【0017】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth(登録商標)、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されず、これ以外にもその他の多数の無線または有線標準やプロトコルのいずれかが含まれ得る。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020とともに互いに組み合わせることもできる。
【0018】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ(filter)、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これ以外にもその他の様々な用途のために用いられるチップ部品の形態の受動素子などが含まれ得る。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/またはネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせることもできる。
【0019】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/または電気的に連結されるか、または連結されない他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例を挙げると、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリー1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカー、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)なども挙げられる。これ以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために用いられるその他の電子部品などが含まれることもできる。
【0020】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであることができる。但し、これらに限定されず、これ以外にもデータを処理する任意の他の電子機器であることもできる。
【0021】
図2は、電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【0022】
図面を参照すると、電子機器は例えば、スマートフォン1100であることができる。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には様々な部品1120が物理的及び/または電気的に連結されている。さらに、カメラモジュール1130及び/またはスピーカー1140のように、マザーボード1110に物理的及び/または電気的に連結されるか、または連結されない他の部品が内部に収容されている。部品1120の一部は、上述したチップ関連部品であることができ、例えば、部品パッケージ1121であることができるが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/または受動部品を含む電子部品が表面に実装配置されたプリント回路基板の形態であることができる。または、部品パッケージ1121は、能動部品及び/または受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であることもできる。一方、電子機器は必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であることもできる。
【0023】
プリント回路基板
図3は、プリント回路基板の一例を概略的に示した断面図である。
【0024】
図面を参照すると、一例に係るプリント回路基板100Aは、キャビティHを有する基板111、キャビティH内に少なくとも一部が配置される半導体素子150、キャビティH内に少なくとも一部が配置され、半導体素子150と連結された金属ブロック160、及び基板111と半導体素子150と金属ブロック160のそれぞれの少なくとも一部を覆い、キャビティHの少なくとも一部を充填する第1絶縁層112を含むことができる。半導体素子150と金属ブロック160は、積層体の形態で基板111の上面及び下面の間を貫通するキャビティHに配置されて、第1絶縁層112に埋め込まれることができる。半導体素子150の下側及び上側には、それぞれ第1金属パッドP1及び第2金属パッドP2が配置されることができる。金属ブロック160は、半導体素子150の第2金属パッドP2に取り付け及び/または接触されることができる。例えば、直接連結されることができる。半導体素子150は、下側にゲートGがさらに配置されることができる。半導体素子150は、電力素子であることができ、例えば、パワーMOSFET(Power MOSFET)を含むことができる。このとき、第1及び第2金属パッドP1、P2はそれぞれソースパッド及びドレインパッドを含むことができる。
【0025】
一方、パワー素子、例えば、パワーMOSFETは、一側にソースとゲートが配置され、他側にドレインが配置される垂直構造を有することができる。このとき、ドレインとソースとの間に大きい電流が流れる領域で小さな寄生抵抗のみが発生しても効率の減少と多くの熱が発生する可能性がある。したがって、この経路を短くすることがパワーMOSFETの性能を向上させるのに効果的であることができる。一方、パワーMOSFET構造を基板のキャビティに内蔵しようとするとき、基板の厚さを非常に薄くする場合には、基板製造過程で問題が発生する可能性があり、したがって、一定水準以上の基板厚さを確保することができる。この状態でパワーMOSFETのみを薄く製造する場合、基板に内蔵する過程で、未充填、アンジュレーションなどの様々な問題が発生することがある。したがって、パワーMOSFETをかなりの厚さで製造して内蔵することが必要である場合があるが、この場合、寄生抵抗が増加することがあり、パワーロスが増加することがあり、さらに熱が多く発生する可能性がある。
【0026】
一方、一例に係るプリント回路基板100Aは、基板111の厚さが厚い場合にも寄生抵抗等を減らすことができるように薄く加工した半導体素子150、例えばパワーMOSFET等のパワー素子を容易に内蔵することができる。具体的に、一例では、半導体素子150上に金属ブロック160を取り付けた形態で基板111のキャビティHに配置することができ、この場合、半導体素子150の厚さが薄い場合にも金属ブロック160を比較的厚くして基板111の厚さに対応させることができる。例えば、金属ブロック160は、半導体素子150よりも厚さが厚くてもよい。したがって、パワーMOSFETなどのパワー素子を内蔵する場合において、システムの小型化だけでなく、寄生抵抗成分を減らしてパワー損失を改善してシステム効率も向上させることができる。また、パワー素子の熱放出を円滑にして、放熱特性も改善することができる。また、未充填やアンジュレーションなどの問題を改善することができる。
【0027】
一方、半導体素子150と金属ブロック160は、1つの積層体の形態で基板111のキャビティHに配置されることができる。例えば、半導体素子150と金属ブロック160の大きさが類似するように合わせた後、接合して積層体を形成することができる。または、半導体ウエハと金属板を接合した後にダイシングして積層体を形成することもできる。このとき、金属ブロック160は半導体素子150の第2金属パッドP2に直接連結されることができる。例えば、第2金属パッドP2及び金属ブロック160は、それぞれ銅(Cu)を含むことができる。例えば、第2金属パッドP2は銅(Cu)で形成されたドレインパッドであることができ、金属ブロック160は銅ブロック(Cu Block)であることができる。したがって、これらは銅(Cu)-銅(Cu)接合を介して互いに直接連結されることができる。この場合、別途の接着剤が不要であることができ、接合信頼性により優れることができる。
【0028】
図面を参照すると、一例に係るプリント回路基板100Aは、基板111の下面上に配置される第1配線層121、基板111の上面上に配置される第2配線層122、基板111を貫通し、第1及び第2配線層121、122を連結する第1ビア層131、第1絶縁層112の下面上に配置される第3配線層123、第1絶縁層112の下側の少なくとも一部を貫通し、第3配線層123を第1配線層121と第1金属パッドP1とゲートGのそれぞれと連結する第2ビア層132、第1絶縁層112の上面上に配置される第4配線層124、第1絶縁層112の上側の少なくとも一部を貫通し、第4配線層124を第2配線層122と第2金属パッドP2のそれぞれと連結する第3ビア層133、第1絶縁層112の下面上に配置される第2絶縁層113、第2絶縁層113の下面上に配置される第5配線層125、第2絶縁層113の少なくとも一部を貫通し、第5配線層125を第3配線層123と連結する第4ビア層134、第1絶縁層112の上面上に配置される第3絶縁層114、第3絶縁層114の上面上に配置される第6配線層126、及び/又は第3絶縁層114の少なくとも一部を貫通し、第6配線層126を第4配線層124と連結する第5ビア層135をさらに含むことができる。第2ビア層132は、第1金属パッドP1と連結される第1金属ビア、及びゲートGと連結される第2金属ビアを含むことができる。第3ビア層133は、金属ブロック160と連結される第3金属ビアを含むことができる。
【0029】
例えば、一例に係るプリント回路基板100Aは、多層配線構造を有することができる。このとき、第1及び第2金属ビアを介して半導体素子150の第1金属パッドP1とゲートGが配線と電気的に連結されることができる。また、第3金属ビア及び金属ブロック160を介して半導体素子150の第2金属パッドP2が配線と電気的に連結されることができ、さらに優れた放熱効果を有することができる。一方、金属ビアは、第2金属ビアよりも深さがさらに深くてもよいが、これに限定されない。
【0030】
以下では、図面を参照して一例に係るプリント回路基板100Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0031】
基板111は、コア層であることができる。例えば、有機コア層、ガラスコア層、メタルコア層、シリコンコア層、またはセラミックコア層を含むことができる。有機コア層は、有機絶縁材を含むことができる。有機絶縁材は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、または樹脂と共に無機フィラー、有機フィラー及び/もしくはガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、有機絶縁材は、CCL(Copper Clad Laminate)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)等の非感光性絶縁材であることができるが、これに限定されるものではなく、それ以外にも他の高分子素材が用いられることができる。ガラスコア層は、ガラス(glass)を含むことができる。ガラスは、例えば、純粋二酸化ケイ素(約100%SiO)、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス(alumino-silicate glass)などを含むことができる。但し、これに限定されず、代替的なガラス材料である、例えば、フルオロガラス、リン酸ガラス、カルコゲンガラスなどもガラス層の材料として用いられることができる。さらに、特定の物理的特性を有するガラスを形成するために他の添加剤をさらに含むこともできる。このような添加剤は、炭酸カルシウム(例えば、石灰)及び炭酸ナトリウム(例えば、ソーダ)だけでなく、マグネシウム、カルシウム、マンガン、アルミニウム、鉛、ホウ素、鉄、クロム、カリウム、硫黄及びアンチモン、並びにこのような元素及び他の元素の炭酸塩及び/または酸化物を含むことができる。ガラスは、上述したガラス繊維とは区別されることができる。メタルコア層は、金属を含むことができる。金属は、例えば、銅(Cu)、インバー(Invar)などを含むことができるが、これに限定されるものではない。シリコンコア層は、純粋シリコン(Si)を含むことができる。必要に応じて、シリコンコア層は、シリコン(Si)上に形成された酸化層を含むこともできる。また、酸化層上に形成された窒化層を含むこともできる。酸化層は、シリコン酸化膜を含むことができ、窒化層はシリコン窒化膜を含むことができるが、これに限定されるものではない。セラミックコア層は、セラミック材料を含むことができる。セラミック材料は、例えば、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si)などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0032】
第1~第3絶縁層112、113、114は有機絶縁材を含むことができる。有機絶縁材は、上述したように、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、または樹脂とともに無機フィラー、有機フィラー及び/もしくはガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、有機絶縁材は、CCL(Copper Clad Laminate)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)等の非感光性絶縁材であることができるが、これに限定されるものではなく、それ以外にも他の高分子素材が用いられることができる。第1~第3絶縁層112、113、114は、互いに同一または異なる有機絶縁材を含むことができる。第1~第3絶縁層112、113、114は、それぞれ必要に応じて複数の層で構成されることができる。
【0033】
第1~第6配線層121、122、123、124、125、126は、それぞれ金属物質を含むことができる。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されない。第1~第6配線層121、122、123、124、125、126は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれライン、プレーン、パッドなどの様々な形態を有することができる。第1~第6配線層121、122、123、124、125、126は、シード層とシード層上に形成されためっき層を含むことができる。シード層は、無電解めっき層(または化学銅)及び/またはスパッタリング層であることができ、めっき層は、電解めっき層(または電気銅)であることができるが、これらに限定されない。
【0034】
第1~第5ビア層131、132、133、134、135は、それぞれ金属物質を含むことができる。金属物質は、上述したように、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されない。第1ビア層131は、貫通金属ビアを含むことができる。貫通金属ビアは、貫通孔の内壁に上述した金属物質を含む金属層が配置され、その内部が充填材で充填されたものであることができる。充填材は、エポキシなどの絶縁樹脂を含む絶縁インクであることができるが、これに限定されず、必要に応じては導電性インクを含むこともできる。第2~第5ビア層132、133、134、135は、それぞれマイクロ金属ビアを含むことができる。マイクロ金属ビアは、それぞれビアホールを充填するフィルドビア(filled VIA)を含むことができるが、ビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)を含むこともできる。第2及び第3ビア層132、133は、互いに反対方向にテーパすることができる。第4及び第5ビア層134、135は、互いに反対方向にテーパすることができる。第2及び第4ビア層132、134は、互いに同じ方向にテーパすることができる。第3及び第5ビア層133、135は、互いに同じ方向にテーパすることができる。第1~第5ビア層131、132、133、134、135は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。第1~第5ビア層131、132、133、134、135は、それぞれ無電解めっき層(または化学銅)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(または化学銅)の代わりにスパッタリング層を含むことができ、全て含むこともできる。
【0035】
半導体素子150は、数百~数百万個以上の素子が1つのチップ内に集積化している集積回路(IC:Integrated Circuit)ダイ(Die)であることができる。集積回路ダイは、アクティブウエハを基盤に形成されたものであることができ、この場合、それぞれの本体を成す母材としては、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウムヒ素(GaAs)などが用いられることができる。本体には、様々な回路が形成されることができる。本体上には、外部の回路、例えば信号、電気、グランドなどと連結されるための第1及び第2金属パッドP1、P2とゲートGが形成されることができる。第1及び第2金属パッドP1、P2は、それぞれアルミニウム(Al)、銅(Cu)などの導電性物質を含むことができる。第1及び第2金属パッドP1、P2はそれぞれソース及びドレイン連結のためのパッドであることができる。例えば、半導体素子150は、好ましくはパワー素子であることができ、より好ましくはパワーMOSFET(Power MOSFET)であることができるが、これに限定されない。
【0036】
金属ブロック160は、金属物質を含むことができる。金属物質は、上述したように、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができ、例えば、金属ブロック160は銅ブロックであり得るが、これに限定されない。金属ブロック160は、断面上で四角形態を有する塊状であり得るが、これに限定されない。
【0037】
図4a~図4eは、図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
【0038】
図4aを参照すると、基板111を準備し、基板111に第1及び第2配線層121、122と第1ビア層131を形成する。基板111は、上述したように様々な種類の材質を有することができ、必要に応じて選択することができる。第1ビア層131を形成するための貫通ビアホールは、基板111の材質に応じて、レーザドリル、機械的ドリル、化学的エッチング、ブラスト工程などの様々な方法で形成することができる。第1及び第2配線層121、122はめっき工程で形成することができる。第1ビア層131は、めっき工程と必要に応じてプラッギング工程を介して形成することができる。
【0039】
図4bを参照すると、基板111にキャビティHを形成する。キャビティHは、基板111の上面及び下面の間を貫通する貫通キャビティであることができる。キャビティHは、基板111の材質に応じてレーザドリル、機械的ドリル、化学的エッチング、ブラスト工程などの様々な方法で形成することができる。
【0040】
図4cを参照すると、半導体素子150上に金属ブロック160が積層された積層体をまず形成した後に、積層体をキャビティH内に配置する。積層体の配置には、DAF(Die Attach Film)などの接着剤が用いられることができる。例えば、基板111の下面上に接着剤を貼り付け、キャビティHを介して露出する接着剤上に積層体を取り付ける方法で、積層体をキャビティH内に配置することができる。
【0041】
図4dを参照すると、第1絶縁層112で基板111と積層体を埋め込む。例えば、第1絶縁層112の第1層を上述した接着剤上に積層して基板111と積層体の上部を覆い、この後、接着剤を除去した後に第1絶縁層112の第2層を接着剤を除去した領域に積層して基板111と積層体の下部を覆うことができる。
【0042】
図4eを参照すると、第1絶縁層112に第3及び第4配線層123、124と第2及び第3ビア層132、133を形成する。第2及び第3ビア層132、133を形成するためのビアホールは、レーザ加工や機械的ドリルなどで形成することができる。第3及び第4配線層123、124と第2及び第3ビア層132、133は、めっき工程で形成することができる。また、必要に応じてビルドアップ工程を行って、第2及び第3絶縁層113、114と第5及び第6配線層125、126と第4及び第5ビア層134、135を形成する。
【0043】
一連の過程を介して上述した一例に係るプリント回路基板100Aが製造されることができ、それ以外に他の重複する説明は省略する。
【0044】
図5は、プリント回路基板の他の一例を概略的に示した断面図である。
【0045】
図面を参照すると、他の一例に係るプリント回路基板100Bは、上述した一例に係るプリント回路基板100Aにおいて、キャビティHが厚さ方向に基板111の下面から基板111の少なくとも一部を貫通する第1キャビティH1及び厚さ方向に基板111の上面から基板111の他の少なくとも一部を貫通する第2キャビティH2を含むことができる。第1及び第2キャビティH1、H2は厚さ方向に互いに連結されることができる。半導体素子150は、第1キャビティH1内に少なくとも一部が配置されることができる。金属ブロック160は、第2キャビティH2内に少なくとも一部が配置されることができる。必要に応じて、第1及び第2キャビティH1、H2は断面上で幅が異なる場合がある。例えば、第2キャビティH2は、第1キャビティH1よりも断面上での幅がさらに大きくてもよい。これに対応するように、半導体素子150と金属ブロック160も断面上で幅が異なることができる。例えば、金属ブロック160は、半導体素子150よりも断面上での幅がさらに大きいことができる。金属ブロック160は、半導体素子150の第2金属パッドP2に直接連結されることができるが、これに限定されるものではなく、必要に応じて半導体素子150と金属ブロック160との間にDAF等の接着剤が配置されることもできる。このように、第1及び第2キャビティH1、H2を別途に形成した後に半導体素子150と金属ブロック160をそれぞれ別途に配置して連結することもでき、この場合にも上述した効果を全て有することができる。それ以外に他の重複する説明は省略する。
【0046】
図6a~図6hは、図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
【0047】
図6aを参照すると、基板111を準備し、基板111に第1及び第2配線層121、122と第1ビア層131を形成する。基板111は、上述したように様々な種類の材質を有することができ、必要に応じて選択することができる。第1ビア層131を形成するための貫通ビアホールは、基板111の材質に応じて、レーザドリル、機械的ドリル、化学的エッチング、ブラスト工程などの様々な方法で形成することができる。第1及び第2配線層121、122はめっき工程で形成することができる。第1ビア層131は、めっき工程と必要に応じてプラッギング工程を介して形成することができる。
【0048】
図6bを参照すると、基板111に第2キャビティH2を形成する。第2キャビティH2は、基板111の上面から一部を貫通するブラインドキャビティであることができる。第2キャビティH2は、基板111の材質に応じてレーザドリル、機械的ドリル、化学的エッチング、ブラスト工程などの様々な方法で形成することができる。
【0049】
図6cを参照すると、第2キャビティH2に金属ブロック160を配置する。例えば、金属ブロック160は、DAFなどの接着剤165を用いて第2キャビティH2の底面に取り付けることができる。
【0050】
図6dを参照すると、第1絶縁層112の第1層で基板111と金属ブロック160を埋め込む。例えば、第1絶縁層112の第1層を基板111上に積層して基板111と金属ブロック160を覆うことができる。
【0051】
図6eを参照すると、基板111に第1キャビティH1を形成する。第1キャビティH1は、基板111の下面から他の一部を貫通するブラインドキャビティであり得る。必要に応じて、接着剤165を除去することができる。第1キャビティH1は、第2キャビティH2と連結されることができる。第2キャビティH2は、基板111の材質に応じてレーザドリル、機械的ドリル、化学的エッチング、ブラスト工程などの様々な方法で形成することができる。
【0052】
図6fを参照すると、第1キャビティH1に半導体素子150を配置する。例えば、半導体素子150の第2金属パッドP2が金属ブロック160に連結されるように、半導体素子150を第1キャビティH1に配置することができる。
【0053】
図6gを参照すると、第1絶縁層112の第2層で基板111と半導体素子150を埋め込む。例えば、第1絶縁層112の第2層を基板111上に積層して基板111と半導体素子150を覆うことができる。
【0054】
図6hを参照すると、第1絶縁層112に第3及び第4配線層123、124と第2及び第3ビア層132、133を形成する。第2及び第3ビア層132、133を形成するためのビアホールは、レーザ加工や機械的ドリルなどで形成することができる。第3及び第4配線層123、124と第2及び第3ビア層132、133はめっき工程で形成することができる。また、必要に応じてビルドアップ工程を行って、第2及び第3絶縁層113、114と第5及び第6配線層125、126と第4及び第5ビア層134、135を形成する。
【0055】
一連の過程を介して上述した他の一例に係るプリント回路基板100Bが製造されることができ、それ以外に他の重複する説明は省略する。
【0056】
図7は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示した断面図である。
【0057】
図面を参照すると、さらに他の一例に係るプリント回路基板100Cは、上述した他の一例に係るプリント回路基板100Bにおいて、第1キャビティH1は第2キャビティH2よりも断面上での幅がさらに大きくてもよい。これに対応するように、半導体素子150は金属ブロック160よりも断面上での幅がさらに大きくてもよい。例えば、第1及び第2キャビティH1、H2の大きさは、半導体素子150と金属ブロック160の大きさに合わせて多様に形成されることができる。この場合にも、上述した効果を全て有することができる。それ以外に他の重複する説明は省略する。
【0058】
図8a~図8hは、図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
【0059】
図面を参照すると、上述した図6a~図6hにおいて、第1及び第2キャビティH1、H2の大きさと、これに配置される半導体素子150及び金属ブロック160の大きさを異ならせることを除いては、上述した工程と実質的に同一の工程を介して、さらに他の一例に係るプリント回路基板100Cを製造することができる。
【0060】
一連の過程を介して上述したさらに他の一例に係るプリント回路基板100Cが製造されることができ、それ以外に他の重複する説明は省略する。
【0061】
図9は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示した断面図である。
【0062】
図面を参照すると、さらに他の一例に係るプリント回路基板100Dは、上述した一例に係るプリント回路基板100Aにおいて、キャビティHが厚さ方向に基板111の下面から基板111の少なくとも一部を貫通する第1キャビティH1及び厚さ方向に基板111の上面から基板111の他の少なくとも一部を貫通する第2キャビティH2を含むことができる。第1及び第2キャビティH1、H2の間には基板111が配置されて、第1及び第2キャビティH1、H2が互いに分けられることができる。金属ブロック160は、第1キャビティH1内に少なくとも一部が配置され、第2金属パッドP2に連結される第1金属ブロック161、第2キャビティH2内に少なくとも一部が配置され、接着剤165を介して第1及び第2キャビティH1、H2の間に配置される基板111に取り付けられる第2金属ブロック162、並びに第1及び第2キャビティH1、H2の間に配置される基板111と接着剤165を貫通し、第1及び第2金属ブロック161、162を互いに連結する金属ビア163を含むことができる。第1金属ブロック161と第2金属パッドP2は、銅(Cu)-銅(Cu)接合を介して互いに直接連結されることができ、必要に応じてソルダー接合で連結されることもできる。必要に応じて、第1及び第2キャビティH1、H2は断面上で幅が異なることができる。例えば、第2キャビティH2は、第1キャビティH1よりも断面上での幅がさらに大きくてもよい。これに対応するように、半導体素子150と金属ブロック160も断面上で幅が異なることができる。例えば、金属ブロック160が半導体素子150よりも断面上での幅がさらに大きくてもよい。このように、第1及び第2キャビティH1、H2を別途に形成した後に、金属ビア連結を用いて半導体素子150と金属ブロック160を配置及び連結することもでき、この場合にも上述した効果を全て有することができる。それ以外に他の重複する説明は省略する。
【0063】
図10a~図10iは、図9のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
【0064】
図10aを参照すると、基板111を準備し、基板111に第1及び第2配線層121、122と第1ビア層131を形成する。基板111は、上述したように様々な種類の材質を有することができ、必要に応じて選択することができる。第1ビア層131を形成するための貫通ビアホールは、基板111の材質に応じて、レーザドリル、機械的ドリル、化学的エッチング、ブラスト工程などの様々な方法で形成することができる。第1及び第2配線層121、122はめっき工程で形成することができる。第1ビア層131は、めっき工程と必要に応じてプラッギング工程を介して形成することができる。
【0065】
図10bを参照すると、基板111に第2キャビティH2を形成する。第2キャビティH2は、基板111の上面から一部を貫通するブラインドキャビティであることができる。第2キャビティH2は、基板111の材質に応じてレーザドリル、機械的ドリル、化学的エッチング、ブラスト工程などの様々な方法で形成することができる。
【0066】
図10cを参照すると、第2キャビティH2に第2金属ブロック162を配置する。例えば、第2金属ブロック162は、DAFなどの接着剤165を用いて第2キャビティH2の底面に取り付けられることができる。
【0067】
図10dを参照すると、第1絶縁層112の第1層で基板111と第2金属ブロック162を埋め込む。例えば、第1絶縁層112の第1層を基板111上に積層して基板111と第2金属ブロック162を覆うことができる。
【0068】
図10eを参照すると、基板111に第1キャビティH1を形成する。第1キャビティH1は、基板111の下面から他の一部を貫通するブラインドキャビティであり得る。第1キャビティH1と第2キャビティH2は、基板111によって互いに分離されることができる。第2キャビティH2は、基板111の材質に応じてレーザドリル、機械的ドリル、化学的エッチング、ブラスト工程などの様々な方法で形成することができる。
【0069】
図10fを参照すると、第1キャビティH1に第1金属ブロック161を形成し、第1及び第2キャビティH1、H2の間の基板111に金属ビア163を形成して、第1及び第2金属ブロック161、162を連結する。金属ビア163は、基板111と接着剤165を一括貫通することができる。金属ビア163のためのビアホールは、レーザドリル、機械的ドリルなどの様々な工程で形成することができる。第1金属ブロック161と金属ビア163は、めっき工程で形成することができる。例えば、第1金属ブロック161と金属ビア163は、シード金属層とシード金属層上に形成されためっき金属層を含むことができる。
【0070】
図10gを参照すると、第1キャビティH1に半導体素子150を配置する。例えば、半導体素子150の第2金属パッドP2が第1金属ブロック161に連結されるように、半導体素子150を第1キャビティH1に配置することができる。
【0071】
図10hを参照すると、第1絶縁層112の第2層に基板111と第1金属ブロック161と半導体素子150を埋め込む。例えば、第1絶縁層112の第2層を基板111上に積層して基板111と第1金属ブロック161と半導体素子150を覆うことができる。
【0072】
図10iを参照すると、第1絶縁層112に第3及び第4配線層123、124と第2及び第3ビア層132、133を形成する。第2及び第3ビア層132、133を形成するためのビアホールは、レーザ加工や機械的ドリルなどで形成することができる。第3及び第4配線層123、124と第2及び第3ビア層132、133は、めっき工程で形成することができる。また、必要に応じてビルドアップ工程を行って、第2及び第3絶縁層113、114と第5及び第6配線層125、126と第4及び第5ビア層134、135を形成する。
【0073】
一連の過程を介して上述したさらに他の一例に係るプリント回路基板100Dが製造されることができ、それ以外に他の重複する説明は省略する。
【0074】
図11は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示した断面図である。
【0075】
図面を参照すると、さらに他の一例に係るプリント回路基板100Eは、上述したさらに他の一例に係るプリント回路基板100Dにおいて、第1キャビティH1は第2キャビティH2よりも断面上での幅がさらに大きくてもよい。これに対応するように、半導体素子150は金属ブロック160よりも断面上での幅がさらに大きくてもよい。例えば、第1及び第2キャビティH1、H2の大きさは、半導体素子150と金属ブロック160の大きさに合わせて多様に形成されることができる。この場合にも、上述した効果を全て有することができる。それ以外に他の重複する説明は省略する。
【0076】
図12a~図12iは、図11のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程断面図である。
【0077】
図面を参照すると、上述した図10a~図10iにおいて、第1及び第2キャビティH1、H2の大きさと、これに配置される半導体素子150と第1及び第2金属ブロック161、162の大きさを異ならせることを除いては、上述した工程と実質的に同じ工程を介してさらに他の一例に係るプリント回路基板100Eを製造することができる。
【0078】
一連の過程を介して上述したさらに他の一例に係るプリント回路基板100Eが製造されることができ、それ以外に他の重複する説明は省略する。
【0079】
本開示において、覆うという表現は、全体的に覆う場合だけでなく、少なくとも一部を覆う場合を含むことができ、また直接覆う場合だけでなく間接的に覆う場合も含むことができる。また、充填するという表現は、完全に充填する場合だけでなく、少なくとも一部を充填する場合を含むことができ、また大略的に充填する場合を含むことができる。例えば、一部空隙やボイドなどが存在する場合を含むことができる。また、囲むという表現は、完全に囲む場合だけでなく、一部を囲む場合と大略的に囲む場合も含む。
【0080】
本開示において、キャビティ内に配置されるということは、対象物が完全にキャビティ内に配置される場合だけでなく、断面上で上側または下側に一部突出する場合を含むことができる。例えば、平面上でキャビティ内に配置される場合であれば、より広い意味で判断することができる。
【0081】
本開示において、「実質的に」は製造工程上で発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含んで判断することができる。
【0082】
本開示において、同一の絶縁材は、完全に同一の絶縁材である場合だけでなく、同じタイプの絶縁材を含むという意味であることができる。したがって、絶縁材の組成は実質的に同じであるが、これらの具体的な組成比は少しずつ異なることができる。
【0083】
本開示において、「断面上」の意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、または対象物をサイドビューで見たときの断面形状を意味することができる。また、「平面上」の意味は、対象物を水平に切断したときの平面形状、または対象物をトップビューまたはボトムビューで見たときの平面形状を意味することができる。
【0084】
本開示において、下側、下部、下面などは、便宜上図面の断面を基準に下方方向を意味するものとして用い、上側、上部、上面などはその逆方向を意味するものとして用いた。但し、これは説明の便宜上の方向を定義したものであって、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されるものではないことはもちろんであり、上/下の概念はいつでも変わることができる。
【0085】
本開示において、連結されるという意味は、直接連結された場合だけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結された場合を含む概念である。また、電気的に連結されるという意味は、物理的に連結された場合と、連結されていない場合を全て含む概念である。さらに、第1、第2などの表現は、ある構成要素と他の構成要素を区分するために用いられるものであって、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲から逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名されることもでき、同様に第2構成要素は第1構成要素と命名されることもできる。
【0086】
本開示で用いられた一例という表現は、互いに同一の実施例を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかしながら、上記提示された一例は、他の一例の特徴と組み合わせて実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が他の一例で説明されていなくても、他の一例でその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の一例に関連した説明であると理解することができる。
【0087】
本開示において、厚さ、幅、長さ、深さなどは、それぞれプリント回路基板を研磨または切断した断面を基準に走査顕微鏡や光学顕微鏡などで測定することができる。切断断面は、垂直断面または水平断面であることができ、必要な切断断面に基づいてそれぞれの数値を測定することができる。数値が一定でない場合には、任意の5個の地点で測定した値の平均値で数値を決定することができる。ビアの上端部及び/または下端部の幅は、基板を厚さ方向にビアの中心軸を切断した断面上で測定することができる。ビアの深さは、基板を厚さ方向に各対象の中心軸を切断した断面上で各対象の上端部から下端部までの距離で測定することができる。
【0088】
平均厚さ、平均直径、平均深さなどは、任意の5個の地点で測定した値の平均値として計算することができる。各開口がテーパ形状を有する場合には、各開口の最上側及び最下側の直径の平均値で各開口の直径を計算することができる。
【0089】
本開示で用いられた用語は、単に一例を説明するために用いられたものであり、本開示を限定する意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0090】
1000 電子機器
1010 メインボード
1020 チップ関連部品
1030 ネットワーク関連部品
1040 その他の部品
1050 カメラ
1060 アンテナ
1070 ディスプレイ
1080 バッテリー
1090 信号ライン
1100 スマートフォン
1110 マザーボード
1120 部品
1121 部品パッケージ
1130 カメラモジュール
1140 スピーカー
100A、100B、100C、100D、100E プリント回路基板
111 基板
112、113、114 絶縁層
121、122、123、124、125、126 配線層
131、132、133、134、135 ビア層
150 半導体素子
P1、P2 金属パッド
G ゲート
160、161、162 金属ブロック
163 金属ビア
165 接着剤
H、H1、H2 キャビティ
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図6g
図6h
図7
図8a
図8b
図8c
図8d
図8e
図8f
図8g
図8h
図9
図10a
図10b
図10c
図10d
図10e
図10f
図10g
図10h
図10i
図11
図12a
図12b
図12c
図12d
図12e
図12f
図12g
図12h
図12i