(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025071975
(43)【公開日】2025-05-09
(54)【発明の名称】走行制御装置
(51)【国際特許分類】
B60W 30/02 20120101AFI20250430BHJP
B60W 30/08 20120101ALI20250430BHJP
B60T 7/12 20060101ALI20250430BHJP
【FI】
B60W30/02
B60W30/08
B60T7/12 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023182435
(22)【出願日】2023-10-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000213
【氏名又は名称】弁理士法人プロスペック特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池戸 祐司
【テーマコード(参考)】
3D241
3D246
【Fターム(参考)】
3D241BA18
3D241BB30
3D241CD07
3D241DC21Z
3D246DA01
3D246GB30
3D246GB32
3D246GC16
3D246HA08A
3D246HA13A
3D246HA48B
3D246HB13A
3D246HB18A
3D246HB20A
3D246HB25A
3D246JA02
3D246JA12
3D246JB02
3D246JB12
3D246JB43
3D246LA72Z
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カーブ走行時の減速制御を行う走行制御装置であって、車両の後方に後続車両がある場合にも、自車両及び後続車両の運転者が不安感を覚える虞を低減することができるよう改良された走行制御装置を提供する。
【解決手段】自車両を自動的に制動する自動制動装置と、自車両の前方の走行路の曲率の情報を取得し(S10)、走行路の曲率に基づいて自車両の目標車速Vtを演算し(S30)、自車両の車速Vが目標車速を超えているときには(S40)、自車両の車速が目標車速になるように自動制動装置による自車両の自動減速を行う(S80)よう構成された運転支援ECUと、を含む走行制御装置であって、運転支援ECUは、自車両の後方の情報を取得し、自車両の後方に後続車両があるときには(S50)、自車両と後続車両との間の車間時間Tiを演算し(S60)、車間時間が基準値Tic未満であるときには、自車両の自動減速を行わない(S70)。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両を自動的に制動する自動制動装置と、自車両の前方の走行路の曲率の情報を取得し、前記走行路の曲率に基づいて自車両の目標車速を演算し、自車両の車速が前記目標車速を超えているときには、自車両の車速が前記目標車速になるように前記自動制動装置による自車両の自動減速を行うよう構成された制御ユニットと、を含む走行制御装置において、
前記制御ユニットは、自車両の後方の情報を取得し、自車両の後方に後続車両があるときには、自車両と前記後続車両との間の車間時間を演算し、前記車間時間が基準値未満であるときには、前記自車両の自動減速を行わないよう構成された、走行制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーブ走行時の減速制御を行う、自動車などの車両のための走行制御装置に係る。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両のための走行制御装置の一つとして、カーブ走行時の減速制御を行う走行制御装置が知られている。カーブ走行時の減速制御においては、車両の前方の走行路の曲率に基づいて車両の目標車速が演算され、車両の車速が目標車速を超えているときには、車両の車速が目標車速になるように自動制動により車両が減速される。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、車両の車速がカーブについて規定された車速を超えているときには、自動制動により車両を減速するに当たり、走行制御により設定された制御車速が高いほど、カーブ走行時の車速が高くなるように車両を減速するよう構成された走行制御装置が記載されている。この種の走行制御装置によれば、カーブ走行時の車速が過剰にならないよう運転支援することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【0005】
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記特許文献1に記載された装置のような従来の走行制御装置においては、車両の車速が目標車速を超えているときには、車両の減速が車両の後方に与える影響が考慮されることなく自動制動により車両が減速される。そのため、車両の後方に後続車両があり、自車両と後続車両との間の車間距離、特に車間時間が小さい状況にて自車両が減速されると、自車両及び後続車両が自車両の減速により過剰に接近し、自車両及び後続車両の運転者が不安感を覚える虞がある。
【0006】
本発明は、カーブ走行時の減速制御を行う走行制御装置であって、車両の後方に後続車両がある場合にも、自車両及び後続車両の運転者が不安感を覚える虞を低減することができるよう改良された走行制御装置を提供する。
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
【0007】
本発明によれば、自車両(102)を自動的に制動する自動制動装置(36)と、自車両の前方の走行路の曲率の情報を取得し(S10)、走行路の曲率に基づいて自車両の目標車速(Vt)を演算し(S30)、自車両の車速(V)が目標車速を超えているときには(S40)、自車両の車速が目標車速になるように自動制動装置による自車両の自動減速を行う(S80)よう構成された制御ユニット(運転支援ECU10)と、を含む走行制御装置(100)が提供される。
【0008】
制御ユニット(運転支援ECU10)は、自車両の後方の情報を取得し、自車両の後方に後続車両があるときには(S50)、自車両と後続車両との間の車間時間(Ti)を演算し(S60)、車間時間が基準値(Tic)未満であるときには、自車両の自動減速を行わない(S70)よう構成される。
【0009】
上記の構成によれば、自車両の前方の走行路の曲率の情報が取得され、走行路の曲率に基づいて自車両の目標車速が演算され、自車両の車速が目標車速を超えているときには、自車両の車速が目標車速になるように自動制動装置による自車両の減速が行われる。更に、自車両の後方の情報が取得され、自車両の後方に後続車両があるときには、自車両と後続車両との間の車間時間が演算され、車間時間が基準値未満であるときには、自動制動装置による自車両の減速は行われない。
【0010】
従って、自車両の後方に後続車両があり、自車両と後続車両との間の車間時間が基準値未満であるときには、自車両は減速されない。よって、自車両及び後続車両が自車両の減速により過剰に接近することに起因して自車両及び後続車両の運転者が不安感を覚える虞を低減することができる。
【0011】
なお、自車両の後方に後続車両がない場合、及び自車両の後方に後続車両があるが自車両と後続車両との間の車間時間が基準値以上である場合において、自車両の車速が目標車速を超えているときには、自車両はその車速が目標車速になるように減速される。従って、カーブ走行時の自車両の車速が過剰にならないよう運転支援することができる。
【0012】
上記説明においては、本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態にかかる走行制御装置を示す概略構成図である。
【
図2】実施形態におけるカーブ走行時の減速制御プログラムに対応するフローチャートである。
【
図3】自車両と後続車両との間の車間時間が、それぞれ基準値未満である場合(A)及び基準値以上である場合(B)について、カーブ走行時の減速制御を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明の実施形態にかかる走行制御装置について詳細に説明する。
【0015】
図1に示されているように、本発明の実施形態にかかる走行制御装置100は、車両102に適用され、運転支援ECU10を含んでいる。車両102は、自動運転が可能な車両であり、駆動ECU20、制動ECU30、電動パワーステアリングECU40及びメータECU50を備えている。ECUは、マイクロコンピュータを主要部として備える電子制御装置(Electronic Control Unit)を意味する。なお、以下の説明においては、電動パワーステアリングはEPSと呼称される。
【0016】
各ECUのマイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、読み書き可能な不揮発性メモリ(N/M)及びインターフェース(I/F)などを含んでいる。CPUは、ROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現する。更に、これらのECUは、CAN(Controller Area Network)104を介してデータ交換可能(通信可能)に互いに接続されている。従って、特定のECUに接続されたセンサ(スイッチを含む)の検出値などは、他のECUにも送信されるようになっている。
【0017】
運転支援ECU10は、カーブ走行時の減速制御、車線維持制御などの運転支援の走行制御を行う中枢の制御装置である。実施形態においては、運転支援ECU10は、後に詳細に説明するように、他のECUと共働して、車両102のカーブ走行時の減速制御を実行する。
【0018】
運転支援ECU10には、カメラセンサ12、レーダセンサ14及び設定操作器16が接続されている。カメラセンサ12及びレーダセンサ14は、それぞれ複数のカメラ装置及び複数のレーダ装置を含んでいる。カメラセンサ12及びレーダセンサ14は、車両102の周囲の物標情報を取得する物標情報取得装置18として機能する。なお、レーダセンサ14に代えて、又はレーダセンサ14に加えて、LiDAR(Light Detection And Ranging)が使用されてもよい。
【0019】
設定操作器16は、
図1には示されていないステアリングホイールのように運転者により操作可能な位置に設けられ、運転者により操作されるようになっている。
図1には示されていないが、設定操作器16は運転支援スイッチを含んでいる。運転支援ECU10は、後に詳細に説明するように、運転支援スイッチがオンであるときに、カーブ走行時の減速制御を実行する。
【0020】
駆動ECU20には、駆動輪24に駆動力を付与することにより車両102を加速させる駆動装置22が接続されている。駆動ECU20は、通常時には、駆動装置22により発生される駆動力が運転者による駆動操作に応じて変化するよう、駆動装置22を制御し、運転支援ECU10から指令信号を受信すると、指令信号に基づいて駆動装置22を制御する。
【0021】
制動ECU30には、車輪34に制動力を付与することにより車両102を制動により減速させる制動装置32が接続されている。制動ECU30は、通常時には、制動装置32により発生される制動力が運転者による制動操作に応じて変化するよう、制動装置を制御し、運転支援ECU10から指令信号を受信すると、指令信号に基づいて制動装置32を制御することにより自動制動を行う。
【0022】
よって、制動ECU30及び制動装置32は、互いに共働して自動制動装置36として機能する。なお、カーブ走行時の減速制御などにより車輪に制動力が付与されているときには、
図1には示されていないブレーキランプが点灯される。
【0023】
EPS・ECU40には、EPS装置42が接続されている。EPS・ECU40は、操舵トルク及び車速に基づいて、当技術分野において公知の要領にてEPS装置42を制御することにより、操舵アシストトルクを制御し、運転者の操舵負担を軽減する。また、EPS・ECU40は、EPS装置42を制御することにより、必要に応じて転舵輪44を転舵することができる。
【0024】
メータECU50には、運転支援ECU10による制御の状況などを表示するタッチパネル式の表示器52が接続されている。表示器52は、運転支援ECU10から信号を受信すると、カーブ走行時の減速制御の状況を表示する。
【0025】
運転操作センサ60及び車両状態センサ70も、CAN104に接続されている。運転操作センサ60及び車両状態センサ70によって検出された情報(センサ情報と呼ぶ)は、CAN104に送信される。CAN104に送信されたセンサ情報は、各ECUにおいて適宜に利用可能である。なお、センサ情報は、特定のECUに接続されたセンサの情報であって、その特定のECUからCAN104に送信されてもよい。
【0026】
運転操作センサ60は、駆動操作量センサ、制動操作量センサ、ブレーキスイッチを含んでいる。また、運転操作センサ60は、操舵角センサ、操舵トルクセンサなどを含んでいる。車両状態センサ70は、車速センサ、前後加速度センサ、横加速度センサ、及びヨーレートセンサなどを含んでいる。
【0027】
更に、ナビゲーション装置80もCAN104に接続されている。ナビゲーション装置80は、車両102の位置を検出するGPS受信機と、地図情報及び道路情報を記憶する記憶装置と、地図情報及び道路情報の最新情報を外部から取得する通信装置とを備えている。特に、道路情報にはカーブ路の曲率又は曲率半径の情報が含まれていてよい。なお、ナビゲーション装置80は設けられていなくてもよい。
【0028】
実施形態においては、運転支援ECU10のROMは、
図2に示されたフローチャートに対応するカーブ走行時の減速制御プログラムを記憶している。
<カーブ走行時の減速制御(
図2)>
【0029】
次に、
図2に示されたフローチャートを参照して実施形態におけるカーブ走行時の減速制御について説明する。
図2に示されたフローチャートによるカーブ走行時の減速制御は、運転支援スイッチがオンである状況において、運転支援ECU10のCPUにより所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0030】
まず、ステップS10においては、CPUは、カメラセンサ12により撮影された自車両102の前方の画像に基づいて、前方の走行路の曲率Cを演算する。なお、走行路の曲率Cは、ナビゲーション装置80が記憶している道路情報に基づいて演算されてもよく、ナビゲーション装置80が記憶している道路情報に付属する曲率情報に基づいて求められてもよい。また、走行路の曲率Cは、車速及び操舵角に基づいて推定されてもよく、車速及び車両の横加速度に基づいて推定される現在地の車線の曲率の変化に基づいて推定されてもよい。更に、走行路の曲率Cは、路側に設置された通信装置から送信される道路情報に基づいて求められてもよい。なお、走行路の曲率Cは、車線のカーブの方向に関係なく正の値として演算される。
【0031】
ステップS20においては、CPUは、走行路の曲率Cが基準値Cc(正の定数)以上であるか否かを判定する。否定判定が行われたときには、本制御は一旦終了し、肯定判定が行われたときには、本制御はステップS30へ進む。
【0032】
ステップS30においては、CPUは、走行路の曲率Cが大きいほど低くなるように、走行路の曲率Cに基づいてカーブ走行時の目標車速Vtを演算する。なお、目標車速Vtは、車両がカーブを安定的に且つ安全に走行するために例えば実験的に求められ又は学習により求められた走行路の曲率Cと目標車速との関係に基づいて演算されてよい。また、追従車間距離制御が行なわれる場合には、目標車速Vtは、追従車間距離制御の設定車速以下になるよう演算されてよい。
【0033】
ステップS40においては、CPUは、自車両102の車速Vが目標車速Vtを超えているか否か、即ち自動制動装置36によるカーブ走行時の自動減速が必要であるか否かを判定する。否定判定が行われたときには、本制御は一旦終了し、肯定判定が行われたときには、本制御はステップS50へ進む。
【0034】
ステップS50においては、CPUは、物標情報取得装置18により取得された自車両102の後方の情報に基づいて、自車両の後方の自車線に自車両から基準距離(正の定数)以内に、後続車両があるか否かを判定する。CPUは、否定判定が行われたときには、本制御はステップS80へ進み、肯定判定が行われたときには、本制御はステップS60へ進む。
【0035】
ステップS60においては、CPUは、物標情報取得装置18により取得された自車両102の後方の情報に基づいて、自車両と後続車両との間の車間距離Li、後続車両の車速Vb及び自車両に対する後続車両の相対車速Vrを演算する。更に、CPUは、Li/Vbとして車間時間Tiを演算し、Li/Vrとして衝突余裕時間Ttを演算する。
【0036】
ステップS70においては、CPUは、車間時間Tiが基準時間Tic(正の定数)未満であるか又は衝突余裕時間Ttが基準時間Ttc(正の定数)未満であるか否かを判定する。肯定判定が行われたときには、本制御は一旦終了し、否定判定が行われたときには、本制御はステップS80へ進む。
【0037】
ステップS80においては、CPUは、自車両102の車速Vを目標車速Vtにするための目標減速度Gbtを演算し、制動ECU30へ指令信号出力することにより、自車両の減速度が目標減速度Gbtになるように、自車両の自動減速の制御を実行する。なお、目標減速度Gbtは、予め設定された減速時間にて自車両の車速Vを目標車速Vtにする減速度として演算されてよい。
【0038】
以上の説明から解るように、実施形態によれば、自車両102の前方の走行路の曲率Cの情報が取得され(S10)、走行路の曲率に基づいて自車両の目標車速Vtが演算される(S30)。自車両の車速Vが目標車速を超えているときには(S40)、自車両の車速が目標車速になるように自動制動装置36による自車両の減速が行われる(S80)。更に、自車両の後方の情報が取得され、自車両の後方に後続車両があるときには(S50)、自車両と後続車両との間の車間時間Ti及び衝突余裕時間Ttが演算され(S60)、車間時間が基準値Tic未満であるとき又は衝突余裕時間が基準値Ttc未満であるときには、自動制動装置による自車両の減速は行われない(S70)。
【0039】
従って、
図3(A)に示されているように、自車両102の後方に自車線110を走行する後続車両112があり、自車両と後続車両との間の車間時間Tiが基準値Tic未満であるときには、破線にて示されているように自車両に制動力Fbは付与されず、自車両は減速されない。よって、自車両及び後続車両が自車両の減速により過剰に接近することに起因して自車両及び後続車両の運転者が不安感を覚える虞を低減することができる。
【0040】
なお、自車両の後方に後続車両がない場合、及び
図3(B)に示されているように、自車両102の後方に自車線110を走行する後続車両112があるが、自車両と後続車両との間の車間時間Tiが基準値Tic以上である場合において、自車両の車速Vが目標車速Vtを超えているときには、自車両に制動力Fbが付与され、自車両はその車速が目標車速になるように減速される。従って、カーブ走行時の自車両の車速が過剰にならないよう運転支援することができる。
【0041】
特に、実施形態によれば、自車両と後続車両との間の車間時間Ti及び衝突余裕時間Ttが演算され(S60)、車間時間が基準値Tic未満であるとき又は衝突余裕時間が基準値Ttc未満であるときには、自動制動装置による自車両の減速は行われない(S70)。よって、自車両と後続車両との間の車間距離が演算され、車間距離が基準車間距離未満であるときに、自動制動装置による自車両の減速は行われない場合に比して、自車両及び後続車両が自車両の減速により過剰に接近することに起因して自車両及び後続車両の運転者が不安感を覚える虞を効果的に低減することができる。
【0042】
以上においては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0043】
例えば、上述の実施形態においては、ステップS20において、走行路の曲率Cが基準値Cc以上であるか否かが判定され、否定判定が行われたときには、本制御は一旦終了する。しかし、ステップS20が省略され、走行路の曲率Cが基準値Cc以上であるときには、ステップS30において、カーブ走行時の目標車速Vtが例えば300km/hのようにステップS40において否定判定が行われる値に演算されてもよい。
【0044】
また、上述の実施形態においては、ステップS50において、自車両の後方の自車線に自車両から基準距離以内に、後続車両があるか否かが判定される。しかし、ステップS50が省略され、自車両の後方の自車線に自車両から基準距離以内に後続車両がないときには、ステップS60において、車間時間Tiが基準時間Tic以上の値に演算されてもよい。
【0045】
更に、上述の実施形態においては、ステップS70の判定における基準時間Ticは正の定数である。しかし、基準時間Ticは、例えば車間時間Tiの減少率が高いほど大きくなり、車間時間Tiの増大率が高いほど小さくなるよう、車間時間Tiの変化率に応じて可変設定されてもよい。
【0046】
更に、上述の実施形態においては、ステップS10において、走行路の曲率Cが演算され、ステップS20において、走行路の曲率Cが基準値Cc以上であるか否かが判定される。しかし、ステップS10において、走行路の曲率半径Rが演算され、ステップS20において、の曲率半径Rが基準値Rc(正の定数)以下であるか否かが判定されてもよい。
【符号の説明】
【0047】
10…運転支援ECU、12…カメラセンサ、14…レーダセンサ、18…物標検出装置、22…駆動装置、32…制動装置、36…自動制動装置、42…EPS装置、100…走行制御装置、102…車両、112…後続車両