(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007227
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】トイレシステム
(51)【国際特許分類】
A47K 17/00 20060101AFI20250109BHJP
E03D 11/02 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
A47K17/00
E03D11/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108492
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】西山 暢治
(72)【発明者】
【氏名】藤川 拓人
(72)【発明者】
【氏名】家守 輝幸
(72)【発明者】
【氏名】長曽我部 勇貴
【テーマコード(参考)】
2D037
2D039
【Fターム(参考)】
2D037EA00
2D039AA02
2D039FA00
2D039FB00
2D039FC00
(57)【要約】
【課題】便器の詰まり状態を検知した場合に、電気部品が故障するのを抑制できるトイレシステムを提供する。
【解決手段】トイレ装置のボウル部の表面のうち、満水位より低くかつ封水位より高い位置に洗浄水があるか否かを検知する検知部と、前記検知部の検知結果に基づいて前記トイレ装置の詰まり状態を判定する制御装置と、前記制御装置に電力を供給する電源装置と、前記電源装置から前記制御装置に供給される電力を遮断する電力遮断装置と、を備え、前記制御装置は、前記トイレ装置の詰まりがあることを条件として、前記電力遮断装置を作動させることを特徴とするトイレシステム。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレ装置のボウル部の表面のうち、満水位より低くかつ封水位より高い位置に洗浄水があるか否かを検知する検知部と、
前記検知部の検知結果に基づいて前記トイレ装置の詰まり状態を判定する制御装置と、
前記制御装置に電力を供給する電源装置と、
前記電源装置から前記制御装置に供給される電力を遮断する電力遮断装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記トイレ装置の詰まりがあることを条件として、前記電力遮断装置を作動させることを特徴とするトイレシステム。
【請求項2】
前記電力遮断装置は、前記トイレ装置の外部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
【請求項3】
前記電源装置は、
前記電力遮断装置を有する電源プラグと、
前記電源プラグから前記制御装置に向けて電力を供給する電力線と、
前記制御装置から前記電力遮断装置に向けて遮断信号を送信する通信線と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
【請求項4】
前記トイレ装置に設けられ、前記電力遮断装置を作動させるための遮断信号を無線送信する送信部をさらに備え、
前記電源装置は、
前記電力遮断装置を有する電源プラグと、
前記電源プラグから前記制御装置に向けて電力を供給する電力線と、
前記送信部から無線送信された前記遮断信号を受信する受信部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記トイレ装置の詰まりがあることに加えて、所定の条件を満たすことにより、前記電力遮断装置を作動させることを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
【請求項6】
前記所定の条件は、前記トイレ装置の詰まりがあると判定されている時間が所定時間継続している場合であることを特徴とする請求項5に記載のトイレシステム。
【請求項7】
前記洗浄水を前記ボウル部に流すために操作される操作部をさらに備え、
前記所定の条件は、前記操作部が操作されたことを受信した場合であることを特徴とする請求項5に記載のトイレシステム。
【請求項8】
前記トイレ装置と通信可能であり、前記トイレ装置の詰まり状態を報知可能な管理装置をさらに備え、
前記所定の条件は、前記管理装置から送信され、前記電力遮断装置を作動させるための遮断指示信号を受信した場合であることを特徴とする請求項5に記載のトイレシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的にトイレシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
便器から洗浄水が溢れそうな場合に、洗浄排水機能を停止させるトイレシステムが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
便器から洗浄水が溢れそうな場合は、トイレ装置の電気部品に洗浄水がかかる危険性が高い状態となっている。このような場合に、トイレ装置の電気部品に洗浄水がかかると電気部品がショートしてしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、便器の詰まり状態を検知した場合に、電気部品が故障するのを抑制できるトイレシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、トイレ装置のボウル部の表面のうち、満水位より低くかつ封水位より高い位置に洗浄水があるか否かを検知する検知部と、前記検知部の検知結果に基づいて前記トイレ装置の詰まり状態を判定する制御装置と、前記制御装置に電力を供給する電源装置と、前記電源装置から前記制御装置に供給される電力を遮断する電力遮断装置と、を備え、前記制御装置は、前記トイレ装置の詰まりがあることを条件として、前記電力遮断装置を作動させることを特徴とするトイレシステムである。
【0007】
このトイレシステムによれば、トイレ装置に詰まりが発生したことを条件として、電力遮断装置を作動させている。これにより、トイレ装置に搭載されている電気回路のショートを事前に抑制できる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、前記電力遮断装置は、前記トイレ装置の外部に設けられていることを特徴とするトイレシステムである。
【0009】
このトイレシステムによれば、電力遮断装置がトイレ装置から離れた場所に設置される。トイレ装置に詰まりが発生したことにより、ボウル部内の水が漏れる危険性が高くなる。このような場合に、離れた場所にある電力遮断装置を遠隔操作で安全に作動させて、適切に電力供給を遮断させることができる。
【0010】
第3の発明は、第1の発明において、前記電源装置は、前記電力遮断装置を有する電源プラグと、前記電源プラグから前記制御装置に向けて電力を供給する電力線と、前記制御装置から前記電力遮断装置に向けて遮断信号を送信する通信線と、を有することを特徴とするトイレシステムである。
【0011】
このトイレシステムによれば、電力線と一緒に電力遮断装置の通信線を有する。トイレ装置の詰まりを検知した場合には、制御装置が通信線を介して電源プラグ部内にある電力遮断装置を遠隔で作動させることができる。
【0012】
第4の発明は、第1の発明において、前記トイレ装置に設けられ、前記電力遮断装置を作動させるための遮断信号を無線送信する送信部をさらに備え、前記電源装置は、前記電力遮断装置を有する電源プラグと、前記電源プラグから前記制御装置に向けて電力を供給する電力線と、前記送信部から無線送信された前記遮断信号を受信する受信部と、を有することを特徴とするトイレシステムである。
【0013】
このトイレシステムによれば、電力遮断装置と制御装置との間の遮断信号を無線で行うことで、例えば電源コード内で発生する雷サージノイズなどによる電力遮断装置の誤作動を抑制できる。従って、電力遮断装置を安定して作動させることができる。
【0014】
第5の発明は、第1の発明において、前記制御装置は、前記トイレ装置の詰まりがあることに加えて、所定の条件を満たすことにより、前記電力遮断装置を作動させることを特徴とするトイレシステムである。
【0015】
このトイレシステムによれば、詰まりが検知された場合に、ただちに電力遮断装置により電力遮断を実施するのではなく、所定の条件が成立するまで電力遮断を遅延することで、詰まりの状態を確認したり、詰まりの原因を確認したりする時間を確保できる。
【0016】
第6の発明は、第5の発明において、前記所定の条件は、前記トイレ装置の詰まりがあると判定されている時間が所定時間継続している場合であることを特徴とするトイレシステムである。
【0017】
このトイレシステムによれば、所定時間が経過するまで電力遮断を遅延させることで、例えば便器の詰まり具合を確認したり、詰まりの原因を確認したりすることができる。
【0018】
第7の発明は、第5の発明において、前記洗浄水を前記ボウル部に流すために操作される操作部をさらに備え、前記所定の条件は、前記操作部が操作されたことを受信した場合であることを特徴とするトイレシステムである。
【0019】
このトイレシステムによれば、所定の条件を操作部が操作されたときにすることで、詰まりが発生している場合には、ボウル部内の洗浄水が満水位に近づくのを抑制できる。また、例えば半詰まりの場合などでは、時間が経過するに従って水位が封水位となるので、この容易な場合にトイレ装置への電力供給が遮断されるのを抑制できる。
【0020】
第8の発明は、第5の発明において、前記トイレ装置と通信可能であり、前記トイレ装置の詰まり状態を報知可能な管理装置をさらに備え、前記所定の条件は、前記管理装置から送信され、前記電力遮断装置を作動させるための遮断指示信号を受信した場合であることを特徴とするトイレシステムである。
【0021】
このトイレシステムによれば、トイレ装置は、トイレを管理する管理者へトイレ装置の詰まりを報知する。制御装置は、管理者装置からの遮断指示信号を受信した場合に電力遮断装置を作動させて電力供給を遮断する。これにより、詰まりの原因の特定や、トイレ以外の関連する設備との調整を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の態様によれば、便器の詰まり状態を検知した場合に、電気部品が故障するのを抑制できるトイレシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の第1実施形態によるトイレシステムの構成を示す模式図である。
【
図2】便器の詰まり判定を行う場合の水位検出の位置を模式的に示す断面図である。
【
図3】トイレシステムの電気系を示すブロック図である。
【
図4】制御装置が実行する電力遮断制御を示す流れ図である。
【
図5】本発明の第2実施形態による電力遮断制御を示す流れ図である。
【
図6】本発明の第3実施形態による電力遮断制御を示す流れ図である。
【
図7】本発明の第4実施形態によるトイレシステムの電気系を示すブロック図である。
【
図8】制御装置が実行する電力遮断制御を示す流れ図である。
【
図9】本発明の第5実施形態によるトイレシステムの電気系を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0025】
図1は、本発明の第1実施形態によるトイレシステムの構成を示す模式図である。
図2は、便器の詰まり判定を行う場合の水位検出の位置を模式的に示す断面図である。
図3は、トイレシステムの電気系を示すブロック図である。
図1に示すように、トイレシステム1は、トイレ装置5と、トイレ装置5に電力を供給する電源装置70と、を備えている。トイレ装置5は、便器10と、便器10に設けられた本体部50と、を有している。本願明細書においては、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」のそれぞれは、トイレ装置5の便蓋を背にして便座に着座した使用者からみた方向とする。
【0026】
便器10は、いわゆる腰掛け便器であり、上面10aから下方に凹む凹状のボウル部11を有する。便器10は、ボウル部11において使用者の尿や便などの排泄物を受ける。使用者が便器洗浄の操作を行うと、流路20から洗浄水Wが供給されてボウル部11内の排泄物を排出してボウル部11の表面12を洗浄する便器洗浄がなされる。便器洗浄が終了した後には、ボウル部11の底部11aに洗浄水W(封水)が溜まる。
【0027】
流路20は、図示しない給水源とボウル部11との間を接続している。流路20には、ボウル部11に供給される洗浄水Wが流通する。流路20には、洗浄水供給部25が設けられている。洗浄水供給部25は、例えばソレノイドやモータなどにより開閉される開閉弁を有し、上水道や貯水タンクなどの給水源と接続される。洗浄水供給部25は、例えばフラッシュバルブを有している。洗浄水供給部25は、制御装置60からの指令信号により開閉が制御される。洗浄水供給部25は、この他に、水を貯留するタンクや、水を圧送するポンプなどを適宜有していてもよい。
【0028】
操作部30は、洗浄水Wをボウル部11に流すために操作されるものである。操作部30は、例えばトイレ室の壁面100に設けられ、トイレ装置5と通信可能となっている。操作部30は、トイレ装置5に設けられていてもよい。操作部30は、便器10を洗浄するための洗浄操作を行うと、制御装置60に向けて洗浄開始の指令信号を送信する。制御装置60は、その指令信号を受信すると、洗浄水供給部25を閉状態から開状態に切り替える。これにより、給水源から流路20を介して便器10へ洗浄水Wが供給される。
【0029】
トイレ装置5は、検知部40を備えている。検知部40は、例えばボウル部11の表面12に対向する便器10の内部または外面に取り付けられる。
図1に示すように、検知部40は、例えば便器10の収納空間10bに取り付けられる。
【0030】
検知部40は、ボウル部11に洗浄水Wがあるか否かを検知するものである。具体的には、
図2に示すように、検知部40は、トイレ装置5のボウル部11の表面12のうち満水位L1よりも低くかつ封水位L2より高い位置に洗浄水Wがあるか否かを検知する。満水位L1は、ボウル部11の内部から洗浄水Wが溢れる位置で、便器10の上面10aの位置となっている。封水位L2は、便器10の洗浄が終了した後に、ボウル部11の底部11aに溜まる洗浄水W(封水)の位置となっている。検知部40としては、電波センサや静電容量センサなどが用いられる。
【0031】
電波センサは、電波を放射し、その反射波を検知する。反射波の強度は、電波が放射された位置における水の有無で変化する。電波センサを検知部40として用いる場合、電波がボウル部11の表面12の所定領域に放射されるように検知部40を設ける。
【0032】
また、静電容量センサは、当該センサと、それに対向する所定領域と、の間の静電容量を検知する。静電容量は、その所定領域における水の有無で変化する。静電容量センサを検知部40として用いる場合、ボウル部11の表面12の検知領域と対向するように検知部40を設ける。
【0033】
電波センサまたは静電容量センサを検知部40として用いることで、ボウル部11内の水位が、所定領域よりも高い位置に有るか否かを検知できる。また、静電容量センサは、異なる高さに連続的に複数個所配置することで、直接的に水位を検知することができる。なお、洗浄水Wを検知する検知部40は、超音波、赤外線、レーザなどを用いた水位センサ、フロートスイッチ、ボウル部11の底部11aで洗浄水Wの水圧で水位を計る水圧センサ、2つの電極が洗浄水Wに触れて、洗浄水Wを介して電極間に電流が流れることにより水位を検知する導通センサなどでもよい。なお、導通センサの場合には、封水位L2よりも高く、満水位L1よりも低い位置に電極を設けてもよい。
【0034】
この例では、検知部40としての電波センサを便器10の内部(収納空間10b)に設けている。検知部40は、電波を放射して、ボウル部11の表面12のうち満水位L1より低くかつ封水位L2より高い位置に洗浄水Wがあるか否かを検知している。すなわち、検知部40は、トイレ装置5が詰まることにより、封水位L2よりも高い位置である詰まり水位L3に洗浄水Wが溜まった状態を検知する。
【0035】
本体部50は、便器10の上に設けられている。本体部50は、ケーシングと、ケーシングの内部に設けられた複数の機能部(図示せず)と、を有している。機能部は、例えば便座と便蓋との開閉動作を制御する開閉ユニット、便座の温度を制御する便座暖房ユニット、人体局部の洗浄を行う局部洗浄ユニット、およびリモコンなどの操作部30と通信可能な通信ユニットなどとなっている。
【0036】
制御装置60は、トイレ装置5に設けられている。制御装置60は、例えば本体部50のケーシング内に設けられている。制御装置60は、便器10の収納空間10bに設けられていてもよい。制御装置60は、検知部40の検知結果に基づいてトイレ装置5(便器10)の詰まり状態を判定する。制御装置60は、ボウル部11内に貯留された洗浄水Wの水位により詰まりの判定を行う。なお、制御装置60は、ボウル部11内に貯留された洗浄水Wの水量により詰まりの判定を行ってもよい。
【0037】
制御装置60は、記憶部61を有する。記憶部61には、詰まり状態を判定するための制御プログラムや後述する電力遮断制御の制御プログラムが記憶されている。制御装置60は、洗浄水供給部25が閉じてから所定時間経過後に検知部40が洗浄水Wを検知した場合に、トイレ装置5に詰まりが発生していると判定する。この所定時間は、例えば4~12秒の間の任意の秒数に設定することができ、好ましくは10秒に設定することができる。また、より好ましくは、所定時間を5秒に設定することができる。
【0038】
また、制御装置60は、洗浄水供給部25が閉じてからトイレ装置5の詰まり状態の判定が終了するまではボウル部11への洗浄水Wの供給を不可とする。すなわち、制御装置60は、洗浄水供給部25が閉じてからトイレ装置5の詰まり状態の判定が終了するまでは洗浄水供給部25の開動作を禁止する。制御装置60は、トイレ装置5の詰まりがあることを条件として、後述の電力遮断装置73を作動させる。制御装置60が実行する電力遮断制御については、後で述べる。
【0039】
電源装置70は、制御装置60に電力を供給している。電源装置70は、電源プラグ71、電力線72、電力遮断装置73、および通信線74を有する。電源プラグ71は、コンセント110に差し込まれる部分となっている。電力線72は、電源プラグ71と制御装置60との間を接続している。電力線72は、電源プラグ71から制御装置60に向けて電力を供給する。
【0040】
電力遮断装置73は、電源プラグ71内に設けられている。すなわち、電力遮断装置73は、トイレ装置5の外部に設けられている。電力遮断装置73は、例えば漏電遮断器となっており、漏電を検出したときに作動して、電源プラグ71内の電源回路(図示せず)を自動的に遮断する。なお、電力遮断装置73は、漏電遮断器とは別個に設けられていてもよい。
【0041】
また、電力遮断装置73は、制御装置60から送信された遮断信号を受信した場合に作動して、電源プラグ71内の電源回路を遮断させる。これにより、電源プラグ71から電力線72に供給されている電力が遮断される。すなわち、電力遮断装置73が作動していない場合には、電源プラグ71から電力線72へ通電状態となっている。一方、電力遮断装置73が作動した場合には、電源プラグ71から電力線72への通電状態が遮断状態となる。
【0042】
通信線74は、制御装置60と電力遮断装置73とを接続している。通信線74は、制御装置60から電力遮断装置73に向けて遮断信号を送信する。この遮断信号は、電源プラグ71から制御装置60に向けての電力供給を遮断させるための信号となっている。すなわち、制御装置60と電力遮断装置73とは、有線接続されている。
【0043】
次に、トイレ装置5のボウル部11に詰まりが発生した場合の電力遮断制御について説明する。
図4は、制御装置が実行する電力遮断制御を示す流れ図である。
図4に示す制御処理は、制御装置60の記憶部61にあらかじめ記憶されている。なお、
図4では、各ステップをそれぞれ「S」で示している。
【0044】
まず、操作部30が操作されて、洗浄水供給部25が閉状態から開状態に切換えられたときには、流路20からボウル部11の表面12に向けて洗浄水Wが吐水される。これにより、ボウル部11の表面12の全体に洗浄水Wを行き渡らせて、ボウル部11の表面12を洗浄することができる。そして、洗浄水Wの吐水が終了すると、ボウル部11の底部11aに洗浄水Wが溜まった状態となる。
【0045】
トイレ装置5に詰まりがない通常の状態では、洗浄水供給部25が閉じてから所定時間経過後(例えば、5秒後)に、便器10内の洗浄水Wの水位が封水位L2となる。一方、便器10内に異物が詰まると、洗浄水Wが下水管に向けて流れないので、便器10内の水位が封水位L2よりも高く、満水位L1よりも低い詰まり水位L3となる。検知部40は、便器洗浄がなされた場合に、詰まり水位L3と満水位L1との間に洗浄水Wがあるか否かを検知する。
【0046】
図4のS1では、詰まりがあるか否かを判定する。すなわち、制御装置60は、洗浄水供給部25が閉じてから所定時間経過後(例えば、5秒後)に、詰まり水位L3と満水位L1との間に洗浄水Wがある詰まり状態か、封水位L2と詰まり水位L3との間に洗浄水Wがある詰まりなし状態かを判定する。そして、S1で「YES」、すなわち詰まりありと判定した場合には、S2に進む。一方、S1で「NO」、すなわち詰まりなしと判定した場合には、エンドとする。
【0047】
S2では、遮断信号を送信する。すなわち、制御装置60は、通信線74を介して電力遮断装置73に向けて遮断信号を送信して、エンドとする。電力遮断装置73は、遮断信号を受信すると、電源プラグ71内の電源回路を遮断させる。これにより、詰まりが発生しているトイレ装置5への電力供給が遮断される。なお、制御装置60は、トイレ装置5への電力供給を遮断する前に、トイレ装置5に詰まりが発生していることを管理者や清掃者の管理装置(携帯端末やパソコンなど)に送信してもよい。これにより、管理者や清掃者は、詰まりが発生していることにより電源供給が遮断されているトイレ装置5を認識することができる。
【0048】
トイレ装置5に詰まりが発生している状態では、洗浄水Wがボウル部11の満水位L1に近い位置にあることになる。このような場合は、本体部50の内部に設けられた機能部(電気部品)に洗浄水がかかる危険性が高い状態となる。そこで、トイレシステム1は、トイレ装置5に詰まりが発生した場合に、電力遮断装置73を作動させて電力供給を止めている。これにより、トイレシステム1は、洗浄水が機能部にかかる危険性が高い状態を事前に回避できる。従って、トイレシステム1は、トイレ装置5の詰まり状態を検知した場合に、機能部(電気部品)が故障するのを抑制できる。
【0049】
そして、清掃者は、トイレ装置5の詰まりを解消した後に、電力遮断装置73による電力遮断を解消させてトイレ装置5を復帰させることができる。
【0050】
次に、本発明の第2実施形態によるトイレシステム1について、
図5を参照して説明する。第2実施形態では、トイレ装置5に詰まりがあることに加えて、所定の条件を満たすことにより電力遮断装置73を作動させている。所定の条件は、トイレ装置5の詰まりがあると判定されている時間が所定時間継続している場合となっている。第2実施形態では、第1実施形態によるトイレシステム1と同一の構成に同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0051】
トイレ装置5の詰まり状態は、洗浄水Wがボウル部11から下水管に向けてほとんど流れない完詰まり状態の他に、洗浄水Wがボウル部11から下水管に向けてゆっくりと流れるような半詰まり状態となっている場合がある。半詰まり状態の場合には、ボウル部11内の洗浄水Wが封水位L2に向かって徐々に下がっていくので、機能部などに洗浄水Wがかかる危険性は低い。また、半詰まり状態の場合には、トイレ装置5が使用できる状態の場合もある。このような場合に、トイレ装置5への電力供給を遮断してしまうと、清掃者がトイレ装置5への電力供給を復帰させるまではトイレ装置5が使用できないことになる。そこで、制御装置60は、トイレ装置5の詰まりがあると判定されている時間が所定時間継続した後に、電力遮断装置73を作動させている。
【0052】
図5は、本発明の第2実施形態による電力遮断制御を示す流れ図である。
図5に示す制御処理は、制御装置60の記憶部61にあらかじめ記憶されている。なお、
図5では、各ステップをそれぞれ「S」で示している。
【0053】
S11では、詰まりがあるか否かを判定する。S11では、
図4中のS1と同様の制御処理が実行される。すなわち、制御装置60は、洗浄水供給部25が閉じてから所定時間経過後(例えば、5秒後)に、便器10内の洗浄水Wの水位に基づいて、詰まり判定を行う。そして、S11で「YES」、すなわち詰まりありと判定した場合には、S12に進む。一方、S11で「NO」、すなわち詰まりなしと判定した場合には、エンドとする。
【0054】
S12では、所定時間経過したか否かを判定する。この所定時間は、例えば詰まり判定を実行してから10~15秒となっている。すなわち、制御装置60は、トイレ装置5に詰まりが発生している場合に、この詰まりが完詰まりか半詰まりかを監視する。そして、S12で「YES」、すなわち所定時間経過したと判定された場合には、S13に進む。一方、S12で「NO」、すなわち所定時間経過していないと判定された場合には、時間計測を進めるとともに、詰まり状態の監視を継続する。
【0055】
S13では、詰まりがあるか否かを判定する。S11では、
図4中のS1と同様の制御処理が実行される。すなわち、制御装置60は、S11での詰まり判定から所定時間経過後に、トイレ装置5の詰まり判定を再度実行する。換言すると、制御装置60は、洗浄水供給部25が閉じてから例えば5秒後に詰まり判定を行い、詰まりがあると判定された場合には、洗浄水供給部25が閉じてから例えば15秒後に再度詰まり判定を行う。
【0056】
そして、S13で「YES」、すなわち詰まりありと判定した場合には、S14に進む。一方、S13で「NO」、すなわち詰まりなしと判定した場合には、エンドとする。S13で詰まりありと判定された場合は、トイレ装置5に完詰まりが発生している状態であると判定することができる。一方、S13で詰まりなしと判定された場合は、トイレ装置5に半詰まりが発生している状態であると判定することができる。
【0057】
S14では、遮断信号を送信する。S14では、
図4中のS2と同様の制御処理が実行される。これにより、完詰まりが発生しているトイレ装置5への電力供給が遮断される。従って、トイレシステム1は、トイレ装置5の詰まり状態を検知した場合に、機能部(電気部品)が故障するのを抑制できる。第2実施形態では、トイレ装置5の詰まり状態の段階を考慮して、トイレ装置5への電力供給を遮断させている。これにより、使い勝手のよいトイレシステム1とすることができる。
【0058】
なお、制御装置60は、トイレ装置5への電力供給を遮断する前に、トイレ装置5に完詰まりが発生していることを管理者や清掃者の管理装置(携帯端末やパソコンなど)に送信してもよい。また、制御装置60は、S13で「NO」の場合に、トイレ装置5に半詰まりが発生していることを管理者や清掃者の管理装置(携帯端末やパソコンなど)に送信してもよい。これにより、管理者や清掃者は、完詰まりが発生していることにより電源供給が遮断されているトイレ装置5や半詰まりが発生しているトイレ装置5を認識することができる。
【0059】
次に、本発明の第3実施形態によるトイレシステム1について、
図6を参照して説明する。第3実施形態では、トイレ装置5に詰まりがあることに加えて、所定の条件を満たすことにより電力遮断装置73を作動させている。所定の条件は、操作部30が操作されたことを受信した場合となっている。第3実施形態では、第1実施形態によるトイレシステム1と同一の構成に同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0060】
図6は、本発明の第3実施形態による電力遮断制御を示す流れ図である。
図6に示す制御処理は、制御装置60の記憶部61にあらかじめ記憶されている。なお、
図6では、各ステップをそれぞれ「S」で示している。
【0061】
まず、S21では、詰まりがあるか否かを判定する。S21では、
図4中のS1と同様の制御処理が実行される。すなわち、制御装置60は、洗浄水供給部25が閉じてから所定時間経過後(例えば、5秒後)に、便器10内の洗浄水Wの水位に基づいて、詰まり判定を行う。そして、S21で「YES」、すなわち詰まりありと判定した場合には、S22に進む。一方、S21で「NO」、すなわち詰まりなしと判定した場合には、エンドとする。
【0062】
S22では、操作部30が操作されたか否かを判定する。すなわち、制御装置60は、トイレ装置5に詰まりが発生している状態で、便器10の洗浄が指示されたか否かを判定する。そして、S22で「YES」、すなわち操作部30が操作されたと判定した場合には、S23に進む。一方、S22で「NO」、すなわち操作部30が操作されていないと判定した場合には、エンドとする。
【0063】
S23では、遮断信号を送信する。この場合、制御装置60は、操作部30から送信された指令信号を無視して遮断信号を送信し、エンドとする。これにより、詰まりが発生しているトイレ装置5への電力供給が遮断される。なお、制御装置60は、トイレ装置5への電力供給を遮断する前に、トイレ装置5に詰まりが発生していることを管理者や清掃者の管理装置(携帯端末やパソコンなど)に送信してもよい。これにより、管理者や清掃者は、詰まりが発生していることにより電源供給が遮断されているトイレ装置5を認識することができる。
【0064】
このような場合でも、例えばトイレ装置5が完詰まり状態であるのか、半詰まり状態であるのかを判定するための時間を確保させることができる。すなわち、トイレシステム1は、制御装置60が詰まりありと判定した後に、ボウル部11内の洗浄水Wが徐々に流れて水位が詰まり水位L3未満となったときの電源供給を継続させることができる。
【0065】
また、例えばトイレ装置5に詰まりが発生しているときに、使用者が操作部30を操作するような場合がある。このような場合に、ボウル部11内で洗浄水Wが満水位L1に近づくのを抑制させることができる。
【0066】
従って、トイレシステム1は、トイレ装置5の詰まり状態を検知した場合に、機能部(電気部品)が故障するのを抑制できる。第3実施形態では、トイレ装置5の詰まり状態の段階を考慮して、トイレ装置5への電力供給を遮断させている。これにより、使い勝手のよいトイレシステム1とすることができる。
【0067】
次に、本発明の第4実施形態によるトイレシステム1について、
図7、8を参照して説明する。第4実施形態では、トイレ装置5に詰まりがあることに加えて、所定の条件を満たすことにより電力遮断装置73を作動させている。所定の条件は、管理装置85から送信され、電力遮断装置73を作動させるための遮断指示信号を受信した場合となっている。第4実施形態では、第1実施形態によるトイレシステム1と同一の構成に同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0068】
図7は、本発明の第4実施形態によるトイレシステムの電気系を示すブロック図である。
図7に示すように、トイレシステム80は、トイレ装置5と通信可能であり、トイレ装置5の詰まり状態を報知可能な管理装置85をさらに備えている。管理装置85は、例えば管理者や清掃者の携帯端末85aやパソコン85bとなっている。トイレ装置5は、管理装置85と通信可能な通信部90を有している。すなわち、トイレシステム80は、トイレ装置5と管理装置85とが双方向で通信可能となっている。
【0069】
トイレシステム80は、トイレ装置5の通信部90からインターネット網を介して管理装置85に向けてトイレ装置5の機能部の状態や使用状況などが送信される。これにより、管理者は、管理装置85でトイレ装置5の状態や状況を確認することができるようになっている。また、トイレシステム80は、管理装置85から送信される指令信号により、トイレ装置5の機能部の設定などを行うことができるようになっている。
【0070】
図8は、制御装置が実行する電力遮断制御を示す流れ図である。
図8に示す制御処理は、制御装置60の記憶部61にあらかじめ記憶されている。なお、
図8では、各ステップをそれぞれ「S」で示している。
【0071】
S31では、詰まりがあるか否かを判定する。S31では、
図4中のS1と同様の制御処理が実行される。すなわち、制御装置60は、洗浄水供給部25が閉じてから所定時間経過後(例えば、5秒後)に、便器10内の洗浄水Wの水位に基づいて、詰まり判定を行う。そして、S31で「YES」、すなわち詰まりありと判定した場合には、S32に進む。一方、S31で「NO」、すなわち詰まりなしと判定した場合には、S35に進む。
【0072】
S32では、管理装置85に向けて詰まりあり信号を送信する。すなわち、制御装置60は、トイレ装置5に詰まりが発生している場合に、詰まりあり信号を通信部90から管理装置85に向けて送信させる。詰まりあり信号には、トイレ装置5の固有の識別情報が含まれている。管理装置85は、詰まりあり信号を受信すると、詰まりが発生しているトイレ装置5を報知する。これにより、管理者は、どのトイレ装置5に詰まりが発生しているかを認識することができる。
【0073】
次のS33では、遮断指示信号を受信したか否かを判定する。すなわち、制御装置60は、電力遮断装置73を作動させるための遮断指示信号が管理装置85から送信されたか否かを判定する。遮断指示信号は、管理者による管理装置85の操作により送信される。そして、S33で「YES」、すなわち遮断指示信号を受信したと判定した場合には、S34に進む。一方、S33で「NO」、すなわち遮断指示信号を受信していない判定した場合には、エンドとする。
【0074】
S34では、遮断信号を送信する。S34の制御処理は、
図4中のS2と同様の制御処理が実行されて、エンドとする。電力遮断装置73は、遮断信号を受信すると、電源プラグ71内の電源回路を遮断させる。これにより、詰まりが発生しているトイレ装置5への電力供給が遮断される。
【0075】
S35では、管理装置85に向けて詰まりなし信号を送信する。すなわち、制御装置60は、トイレ装置5に詰まりが発生していない場合に、詰まりなし信号を通信部90から管理装置85に向けて送信させて、エンドとする。
【0076】
詰まりなし信号には、トイレ装置5の固有の識別情報が含まれている。管理装置85は、詰まりなし信号を受信すると、詰まりが発生していないトイレ装置5を報知する。なお、管理装置85は、詰まりが発生していない場合には報知しなくてもよい。なお、S35の制御処理は、前回の詰まり判定で詰まりが発生していると判定された場合にのみ実行されてもよい。すなわち、S35の制御処理は、トイレ装置5の詰まりが解消されたことを送信してもよい。
【0077】
管理者は、詰まりが発生しているトイレ装置5を、管理装置85により認識することができる。また、管理者は、所定時間経過後に、トイレ装置5の詰まりが発生していることの報知が消去されることを確認したら、トイレ装置5に半詰まりが発生していることを認識することができる。これにより、管理者は、例えば各トイレ室の使用状況などを考慮して、詰まりが発生したトイレ装置5の電力供給を遮断させることができる。例えば、管理者は、使用頻度の高いトイレ装置5よりも使用頻度の低いトイレ装置5の方の電力遮断を遅くすることができる。
【0078】
従って、トイレシステム1は、トイレ装置5の詰まり状態を検知した場合に、機能部(電気部品)が故障するのを抑制できる。第4実施形態では、管理者がトイレ装置5の詰まり状態の段階を考慮して、トイレ装置5への電力供給を任意のときに遮断させることができる。これにより、使い勝手のよいトイレシステム1とすることができる。
【0079】
図9は、本発明の第5実施形態によるトイレシステムの電気系を示すブロック図である。
上述した実施形態では、制御装置60と電力遮断装置73とが有線接続されている場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えば
図9に示す第5実施形態のように、制御装置60と電力遮断装置73とが無線接続されていてもよい。
【0080】
この場合、トイレシステム95は、トイレ装置5に設けられ、電力遮断装置73を作動させるための遮断信号を無線送信する送信部96をさらに備えている。電源装置70は、電力遮断装置73を有する電源プラグ71と、電源プラグ71から制御装置60に向けて電力を供給する電力線72と、送信部96から無線送信された遮断信号を受信する受信部97と、を有する。
【0081】
また、上述した実施形態では、電力遮断装置73が電源プラグ71に設けられている場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えば電力遮断装置は、建物の分電盤に設けられていてもよい。この場合、電力遮断装置が作動すると、電源プラグ71への電力供給が遮断される。なお、分電盤の電力遮断装置は、制御装置60と有線で接続されていてもよいし、無線で接続されていてもよい。
【0082】
また、上述した第3実施形態では、洗浄水Wをボウル部11に流すための操作部30が操作されたときに、遮断信号を送信する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えば操作部は、便座や便蓋を開閉させる開閉ユニット、便座の温度を制御する便座暖房ユニット、人体局部の洗浄を行う局部洗浄ユニットなどの機能部を作動させるためのものでもよい。すなわち、制御装置60は、トイレ装置5に詰まりがある場合に、機能部を作動させるための操作部が操作されたときに電力遮断装置73を作動させてもよい。
【0083】
また、上述した実施形態では、電力遮断装置73が電源プラグ71に設けられている場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えば電力遮断装置は、電力線72に設けられていてもよい。なお、電力線72に設けられた電力遮断装置は、制御装置60と有線で接続されていてもよいし、無線で接続されていてもよい。
【0084】
実施形態は、以下の構成を含んでもよい。
(構成1)
トイレ装置のボウル部の表面のうち、満水位より低くかつ封水位より高い位置に洗浄水があるか否かを検知する検知部と、
前記検知部の検知結果に基づいて前記トイレ装置の詰まり状態を判定する制御装置と、
前記制御装置に電力を供給する電源装置と、
前記電源装置から前記制御装置に供給される電力を遮断する電力遮断装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記トイレ装置の詰まりがあることを条件として、前記電力遮断装置を作動させることを特徴とするトイレシステム。
(構成2)
前記電力遮断装置は、前記トイレ装置の外部に設けられていることを特徴とする構成1に記載のトイレシステム。
(構成3)
前記電源装置は、
前記電力遮断装置を有する電源プラグと、
前記電源プラグから前記制御装置に向けて電力を供給する電力線と、
前記制御装置から前記電力遮断装置に向けて遮断信号を送信する通信線と、
を有することを特徴とする構成1に記載のトイレシステム。
(構成4)
前記トイレ装置に設けられ、前記電力遮断装置を作動させるための遮断信号を無線送信する送信部をさらに備え、
前記電源装置は、
前記電力遮断装置を有する電源プラグと、
前記電源プラグから前記制御装置に向けて電力を供給する電力線と、
前記送信部から無線送信された前記遮断信号を受信する受信部と、
を有することを特徴とする構成1に記載のトイレシステム。
(構成5)
前記制御装置は、前記トイレ装置の詰まりがあることに加えて、所定の条件を満たすことにより、前記電力遮断装置を作動させることを特徴とする構成1に記載のトイレシステム。
(構成6)
前記所定の条件は、前記トイレ装置の詰まりがあると判定されている時間が所定時間継続している場合であることを特徴とする構成5に記載のトイレシステム。
(構成7)
前記洗浄水を前記ボウル部に流すために操作される操作部をさらに備え、
前記所定の条件は、前記操作部が操作されたことを受信した場合であることを特徴とする構成5に記載のトイレシステム。
(構成8)
前記トイレ装置と通信可能であり、前記トイレ装置の詰まり状態を報知可能な管理装置をさらに備え、
前記所定の条件は、前記管理装置から送信され、前記電力遮断装置を作動させるための遮断指示信号を受信した場合であることを特徴とする構成5に記載のトイレシステム。
【0085】
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、トイレシステムが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0086】
1 トイレシステム
5 トイレ装置
10 便器
10a 上面
10b 収納空間
11 ボウル部
11a 底部
12 表面
20 流路
25 洗浄水供給部
30 操作部
40 検知部
50 本体部
60 制御装置
61 記憶部
70 電源装置
71 電源プラグ
72 電力線
73 電力遮断装置
74 通信線
80 トイレシステム
85 管理装置
85a 携帯端末
85b パソコン
90 通信部
95 トイレシステム
96 送信部
97 受信部
100 壁面
110 コンセント
L1 満水位
L2 封水位
L3 詰まり水位
W 洗浄水