(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007344
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】仕訳マッピング取込装置、仕訳マッピング取込方法、および、仕訳マッピング取込プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20250109BHJP
【FI】
G06Q40/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108667
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北川 敦司
(72)【発明者】
【氏名】前田 高志
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB63
5L055BB63
(57)【要約】
【課題】仕訳計上業務において、入力の基になる情報が表計算ファイルで手元に用意されている場合にシステムへの取込・表計算ファイルと仕訳項目のマッピングを柔軟に行い、仕訳データを作成することができる仕訳マッピング取込装置、仕訳マッピング取込方法、および、仕訳マッピング取込プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】表計算会計データに設定された行および列のうち除外対象行および入力対象列を選択可能とし且つ当該入力対象列に設定された仕訳項目の仕訳項目識別子を設定可能とした明細取込マッピング画面を表示させ、除外対象行および入力対象列の選択、ならびに、仕訳項目識別子の設定がされた場合、表計算会計データの除外対象行に対応せず且つ入力対象列に対応する対象データに基づいて、仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得し、仕訳データを作成する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた仕訳マッピング取込装置であって、
前記記憶部は、
表計算ソフトウェアを用いて作成された表計算会計データを記憶する会計記憶手段、
を備え、
前記制御部は、
前記表計算会計データに設定された行および列のうち除外対象行および入力対象列を選択可能とし、且つ、当該入力対象列に設定された仕訳項目の仕訳項目識別子を設定可能とした明細取込マッピング画面を表示させる明細取込マッピング表示手段と、
前記明細取込マッピング画面にて前記除外対象行および前記入力対象列の選択、ならびに、前記仕訳項目識別子の設定がされた場合、前記表計算会計データの前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得するマッピング明細取得手段と、
前記マッピング明細データに基づいて、仕訳データを作成する仕訳作成手段と、
を備えたことを特徴とする仕訳マッピング取込装置。
【請求項2】
前記マッピング明細データは、
更に、起票有無を示す起票区分が紐付けて設定され、
前記仕訳作成手段は、
起票対象の前記マッピング明細データを選択可能とした仕訳明細取込画面を表示させ、前記仕訳明細取込画面にて前記起票対象のマッピング明細データが選択された場合、当該起票対象のマッピング明細データに対する前記仕訳データを作成し、前記起票対象のマッピング明細データに設定された前記起票区分を起票済を示す態様に更新設定することを特徴とする請求項1に記載の仕訳マッピング取込装置。
【請求項3】
前記仕訳作成手段は、
前記起票対象のマッピング明細データを選択可能とした前記仕訳明細取込画面を表示させ、前記仕訳明細取込画面にて前記起票対象のマッピング明細データが選択された場合、当該起票対象のマッピング明細データを補完可能とした仕訳入力画面を表示させ、前記仕訳入力画面にて補完項目が設定された場合、前記補完項目を反映した前記起票対象のマッピング明細データに対する前記仕訳データを作成し、前記起票対象のマッピング明細データに設定された前記起票区分を前記起票済を示す態様に更新設定することを特徴とする請求項2に記載の仕訳マッピング取込装置。
【請求項4】
前記マッピング明細取得手段は、
更に、前記入力対象列に設定された前記仕訳項目を示す識別子である元列識別子を特定し、前記元列識別子、および、前記仕訳項目識別子を紐付けて設定したマッピング辞書データを前記会計記憶手段に登録することを特徴とする請求項1に記載の仕訳マッピング取込装置。
【請求項5】
前記マッピング明細取得手段は、
前記除外対象行且つ前記入力対象列のセルに設定された前記仕訳項目直上のセルに設定された値を前記元列識別子として特定し、前記元列識別子、および、前記仕訳項目識別子を紐付けて設定した前記マッピング辞書データを前記会計記憶手段に登録することを特徴とする請求項4に記載の仕訳マッピング取込装置。
【請求項6】
前記マッピング明細取得手段は、
更に、前記マッピング辞書データに基づいて、前記表計算会計データに設定された前記入力対象列を特定し、当該入力対象列に設定された前記元列識別子の下端の前記仕訳項目が設定されたセルから前記除外対象行を特定し、前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する前記対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定した前記マッピング明細データを取得することを特徴とする請求項4または5に記載の仕訳マッピング取込装置。
【請求項7】
前記マッピング辞書データは、
更に、レイアウト識別子が紐付けて設定され、
前記マッピング明細取得手段は、
更に、前記明細取込マッピング画面にて前記レイアウト識別子が設定された場合、当該レイアウト識別子が設定された前記マッピング辞書データに基づいて、前記表計算会計データに設定された前記入力対象列を特定し、当該入力対象列に設定された前記元列識別子の下端の前記仕訳項目が設定されたセルから前記除外対象行を特定し、前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する前記対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定した前記マッピング明細データを取得することを特徴とする請求項6に記載の仕訳マッピング取込装置。
【請求項8】
前記マッピング明細取得手段は、
更に、前記表計算会計データ毎の前記マッピング明細データの総件数および未起票件数を設定した取込ファイルデータ、前記マッピング明細データにおける前記仕訳項目の設定有無を設定したマッピングヘッダデータ、ならびに、補完処理の処理結果を示す処理種別を設定した、補完処理をログとして管理するマッピング明細補助データを前記会計記憶手段に登録することを特徴とする請求項3に記載の仕訳マッピング取込装置。
【請求項9】
前記仕訳作成手段は、
更に、使用不可対象の前記マッピング明細データを選択可能とした前記仕訳明細取込画面を表示させ、前記仕訳明細取込画面にて前記使用不可対象のマッピング明細データが選択された場合、前記仕訳明細取込画面にて当該マッピング明細データを前記起票対象の選択表示から除外制御することを特徴とする請求項2に記載の仕訳マッピング取込装置。
【請求項10】
前記記憶部は、
前記仕訳項目のコードを設定したコードマスタ、
を更に備え、
前記仕訳作成手段は、
前記マッピング明細データ、および、前記コードマスタに基づいて、前記仕訳項目、前記コードおよび金額を紐付けて設定した前記仕訳データを作成することを特徴とする請求項1に記載の仕訳マッピング取込装置。
【請求項11】
記憶部と制御部とを備えた仕訳マッピング取込装置に実行させるための仕訳マッピング取込方法であって、
前記記憶部は、
表計算ソフトウェアを用いて作成された表計算会計データを記憶する会計記憶手段、
を備え、
前記制御部において実行される、
前記表計算会計データに設定された行および列のうち除外対象行および入力対象列を選択可能とし、且つ、当該入力対象列に設定された仕訳項目の仕訳項目識別子を設定可能とした明細取込マッピング画面を表示させる明細取込マッピング表示ステップと、
前記明細取込マッピング画面にて前記除外対象行および前記入力対象列の選択、ならびに、前記仕訳項目識別子の設定がされた場合、前記表計算会計データの前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得するマッピング明細取得ステップと、
前記マッピング明細データに基づいて、仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、
を含むことを特徴とする仕訳マッピング取込方法。
【請求項12】
記憶部と制御部とを備えた仕訳マッピング取込装置に実行させるための仕訳マッピング取込プログラムであって、
前記記憶部は、
表計算ソフトウェアを用いて作成された表計算会計データを記憶する会計記憶手段、
を備え、
前記制御部において、
前記表計算会計データに設定された行および列のうち除外対象行および入力対象列を選択可能とし、且つ、当該入力対象列に設定された仕訳項目の仕訳項目識別子を設定可能とした明細取込マッピング画面を表示させる明細取込マッピング表示ステップと、
前記明細取込マッピング画面にて前記除外対象行および前記入力対象列の選択、ならびに、前記仕訳項目識別子の設定がされた場合、前記表計算会計データの前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得するマッピング明細取得ステップと、
前記マッピング明細データに基づいて、仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、
を実行させるための仕訳マッピング取込プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕訳マッピング取込装置、仕訳マッピング取込方法、および、仕訳マッピング取込プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、表計算ソフトを用いて作成された表計算ファイルを取り込み、取り込んだデータの中から経理データとして利用可能な列/行に対するユーザ選択も加味して、勘定科目コードの自動附番、および、経理摘要の変換処理を実行した経理データを取得する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、取り込んだ表計算ソフトを用いて作成された表計算ファイルから仕訳データの作成まで完了させることができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、仕訳計上業務において、入力の基になる情報が表計算ファイルで手元に用意されている場合にシステムへの取込・表計算ファイルと仕訳項目のマッピングを柔軟に行い、仕訳データを作成することができる仕訳マッピング取込装置、仕訳マッピング取込方法、および、仕訳マッピング取込プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る仕訳マッピング取込装置は、記憶部と制御部とを備えた仕訳マッピング取込装置であって、前記記憶部は、表計算ソフトウェアを用いて作成された表計算会計データを記憶する会計記憶手段、を備え、前記制御部は、前記表計算会計データに設定された行および列のうち除外対象行および入力対象列を選択可能とし、且つ、当該入力対象列に設定された仕訳項目の仕訳項目識別子を設定可能とした明細取込マッピング画面を表示させる明細取込マッピング表示手段と、前記明細取込マッピング画面にて前記除外対象行および前記入力対象列の選択、ならびに、前記仕訳項目識別子の設定がされた場合、前記表計算会計データの前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得するマッピング明細取得手段と、前記マッピング明細データに基づいて、仕訳データを作成する仕訳作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込装置において、前記マッピング明細データは、更に、起票有無を示す起票区分が紐付けて設定され、前記仕訳作成手段は、起票対象の前記マッピング明細データを選択可能とした仕訳明細取込画面を表示させ、前記仕訳明細取込画面にて前記起票対象のマッピング明細データが選択された場合、当該起票対象のマッピング明細データに対する前記仕訳データを作成し、前記起票対象のマッピング明細データに設定された前記起票区分を起票済を示す態様に更新設定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込装置において、前記仕訳作成手段は、前記起票対象のマッピング明細データを選択可能とした前記仕訳明細取込画面を表示させ、前記仕訳明細取込画面にて前記起票対象のマッピング明細データが選択された場合、当該起票対象のマッピング明細データを補完可能とした仕訳入力画面を表示させ、前記仕訳入力画面にて補完項目が設定された場合、前記補完項目を反映した前記起票対象のマッピング明細データに対する前記仕訳データを作成し、前記起票対象のマッピング明細データに設定された前記起票区分を前記起票済を示す態様に更新設定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込装置において、前記マッピング明細取得手段は、更に、前記入力対象列に設定された前記仕訳項目を示す識別子である元列識別子を特定し、前記元列識別子、および、前記仕訳項目識別子を紐付けて設定したマッピング辞書データを前記会計記憶手段に登録することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込装置において、前記マッピング明細取得手段は、前記除外対象行且つ前記入力対象列のセルに設定された前記仕訳項目直上のセルに設定された値を前記元列識別子として特定し、前記元列識別子、および、前記仕訳項目識別子を紐付けて設定した前記マッピング辞書データを前記会計記憶手段に登録することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込装置において、前記マッピング明細取得手段は、更に、前記マッピング辞書データに基づいて、前記表計算会計データに設定された前記入力対象列を特定し、当該入力対象列に設定された前記元列識別子の下端の前記仕訳項目が設定されたセルから前記除外対象行を特定し、前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する前記対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定した前記マッピング明細データを取得することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込装置において、前記マッピング辞書データは、更に、レイアウト識別子が紐付けて設定され、前記マッピング明細取得手段は、更に、前記明細取込マッピング画面にて前記レイアウト識別子が設定された場合、当該レイアウト識別子が設定された前記マッピング辞書データに基づいて、前記表計算会計データに設定された前記入力対象列を特定し、当該入力対象列に設定された前記元列識別子の下端の前記仕訳項目が設定されたセルから前記除外対象行を特定し、前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する前記対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定した前記マッピング明細データを取得することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込装置において、前記マッピング明細取得手段は、更に、前記表計算会計データ毎の前記マッピング明細データの総件数および未起票件数を設定した取込ファイルデータ、前記マッピング明細データにおける前記仕訳項目の設定有無を設定したマッピングヘッダデータ、ならびに、補完処理の処理結果を示す処理種別を設定した、補完処理をログとして管理するマッピング明細補助データを前記会計記憶手段に登録することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込装置において、前記仕訳作成手段は、更に、使用不可対象の前記マッピング明細データを選択可能とした前記仕訳明細取込画面を表示させ、前記仕訳明細取込画面にて前記使用不可対象のマッピング明細データが選択された場合、前記仕訳明細取込画面にて当該マッピング明細データを前記起票対象の選択表示から除外制御することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込装置において、前記記憶部は、前記仕訳項目のコードを設定したコードマスタ、を更に備え、前記仕訳作成手段は、前記マッピング明細データ、および、前記コードマスタに基づいて、前記仕訳項目、前記コードおよび金額を紐付けて設定した前記仕訳データを作成することを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込方法は、記憶部と制御部とを備えた仕訳マッピング取込装置に実行させるための仕訳マッピング取込方法であって、前記記憶部は、表計算ソフトウェアを用いて作成された表計算会計データを記憶する会計記憶手段、を備え、前記制御部において実行される、前記表計算会計データに設定された行および列のうち除外対象行および入力対象列を選択可能とし、且つ、当該入力対象列に設定された仕訳項目の仕訳項目識別子を設定可能とした明細取込マッピング画面を表示させる明細取込マッピング表示ステップと、前記明細取込マッピング画面にて前記除外対象行および前記入力対象列の選択、ならびに、前記仕訳項目識別子の設定がされた場合、前記表計算会計データの前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得するマッピング明細取得ステップと、前記マッピング明細データに基づいて、仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る仕訳マッピング取込プログラムは、記憶部と制御部とを備えた仕訳マッピング取込装置に実行させるための仕訳マッピング取込プログラムであって、前記記憶部は、表計算ソフトウェアを用いて作成された表計算会計データを記憶する会計記憶手段、を備え、前記制御部において、前記表計算会計データに設定された行および列のうち除外対象行および入力対象列を選択可能とし、且つ、当該入力対象列に設定された仕訳項目の仕訳項目識別子を設定可能とした明細取込マッピング画面を表示させる明細取込マッピング表示ステップと、前記明細取込マッピング画面にて前記除外対象行および前記入力対象列の選択、ならびに、前記仕訳項目識別子の設定がされた場合、前記表計算会計データの前記除外対象行に対応せず、且つ、前記入力対象列に対応する対象データに基づいて、前記仕訳項目および前記仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得するマッピング明細取得ステップと、前記マッピング明細データに基づいて、仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、都度、ユーザが目視判断且つ手入力で登録していた仕訳伝票を、手元にあるExcel(登録商標)を取り込むことでヒューマンエラーを抑制することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、マッピングデータを保持し、次回以降の取込で自動的に設定が使えることによる入力手間の大幅な削減となるという効果を奏する。また、本発明によれば、経理部門の人手不足や省人化の課題に対して、従来以上に柔軟な振替仕訳の起票手段を提供することができるという効果を奏する。また、日々の仕訳伝票登録業務では、既存のExcel(登録商標)データを基に、決まった様式に沿って必要項目を全て入力する必要があったが、本発明によれば、自動補完しながら取り込めるため、Excel(登録商標)データをそのまま活用でき、その結果、多くの企業で作業効率化や入力負荷低減、数値の早期計上・把握が可能となるという効果を奏する。また、本発明によれば、マッピングに関する設定、設定データを基にした受入形式への整形、および、仕訳入力への展開の一連の動作のシステム化を可能とするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態における仕訳マッピング取込装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本実施形態における仕訳マッピング取込装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図19】
図19は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図20】
図20は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図21】
図21は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図22】
図22は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図23】
図23は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図24】
図24は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図25】
図25は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図26】
図26は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図27】
図27は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図28】
図28は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図29】
図29は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図30】
図30は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図31】
図31は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図32】
図32は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図33】
図33は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図34】
図34は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図35】
図35は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図36】
図36は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図37】
図37は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図38】
図38は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図39】
図39は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図40】
図40は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図41】
図41は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図42】
図42は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図43】
図43は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図44】
図44は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図45】
図45は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図46】
図46は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図47】
図47は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図48】
図48は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図49】
図49は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図50】
図50は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図51】
図51は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図52】
図52は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図53】
図53は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図54】
図54は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【
図55】
図55は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0021】
[1.概要]
まず、
図1および
図2を参照して、本発明の概要を説明する。
図1および
図2は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【0022】
日次の仕訳計上業務においては、入力の基になる情報がExcel(登録商標)等の表計算ソフトウェアで手元に用意できることが多く、表計算ソフトデータ取込を行わずに手入力する運用となっていることが多いが、一般的な会計システムでは、外部システムとの連携を想定したシームレスな表計算ソフトデータ取込機能はほとんど実現されていない。
【0023】
従来、(A)表計算ソフトデータと外部システムとの連携を想定した機能は、取込に必要なシステム標準項目が多く、すべての項目が手元資料にあることは極めて少なかったため、資料にない値をどう補完をするかが課題となっていた。また、従来、(B)手作成の管理資料は、連携元システムから出力されるファイルが運用変更(システム変更等)によって、手元資料の形式が変わる場合があるが、システム化はせず、決められたフォーマットに整形してから取り込む発想になっており、手間が掛かっていたため、結果として、システムの取込機能を活かすことができず、入力の手間がかかっており、基にする数字があるにもかかわらず、人の手が介在することにより精緻な確認が必要となっていた。
【0024】
そこで、本実施形態においては、日次の仕訳計上業務において、入力の基になるデータがExcel(登録商標)等の表計算ソフトウェアで手元に用意されている場合に、システムへの取込・表計算ソフトウェアと仕訳項目とのマッピングを柔軟に行う仕組みを提供している。
【0025】
ここで、(A)に対して、
図1に示すように、本実施形態においては、(1)一部の項目だけでも活用可能、すなわち、全て揃わない状態でもシステムに読込可能としたことで、資料にない値の補完が、システムのマスタを使いながらできるようにしている。また、(A)に対して、
図1に示すように、本実施形態においては、(2)システムのマスタコードが分からなくても活用可能、すなわち、名称等により、システム内のマスタのコード補完を可能としたことで、システム間のコードに差異を吸収し、手作成の管理資料であっても可能な限り入力済な状態での読込を可能としている。
【0026】
また、(B)に対して、
図2に示すように、本実施形態においては、(3)事前のマッピング設定が不要、すなわち、ファイルを読み込み、システム上に表示しながら入力に活用する範囲を決められるようにすることで、既定のフォーマットにあわせる手間を省き、フォーマット変更に柔軟に対応可能としている。また、(B)に対して、
図2に示すように、本実施形態においては、(4)取込を行うと次回以降の取込で自動的に設定を反映させ、過去の取込時のマッピングデータを再利用することで、従来の取込機能と同様に毎月定例で行うような繰り返し業務について、1度取込を行うと次回以降に再設定をする必要をなくしており、レイアウトに一部変更があってもマッピングの再判定を可能とすることで、よくあるEDI等のマッピングでは取込ファイルの項目の列順や出現位置で特定することが多く、取込ファイルが業務帳票という性格上、列順を変更するなどのレイアウト変更が発生する可能性も少なくはないが、EDI等のマッピングと異なり、フォーマット内にある名称から特定することで、列順の変更をしても再マッピングを可能としている。
【0027】
[2.構成]
本実施形態に係る仕訳マッピング取込装置100の構成の一例について、
図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態における仕訳マッピング取込装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0028】
図3に示すように、仕訳マッピング取込装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、仕訳マッピング取込装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0029】
仕訳マッピング取込装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。仕訳マッピング取込装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0030】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、仕訳マッピング取込装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、仕訳マッピング取込装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0031】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0032】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、会計データベース106aとコードマスタ106bとを備えている。
【0033】
会計データベース106aは、会計データを記憶する。ここで、会計データベース106aは、表計算ソフトウェアを用いて作成された表計算会計データを記憶していてもよい。また、会計データベース106aは、入力対象列に対応する対象データ、表計算会計データで除外しなかったデータを管理し、名称からマスタの逆引きも一緒に実施するためのマッピング明細データ、仕訳データ、同じようなフォーマットで取り込まれた場合に作業を自動で行うための元データとなるマッピング辞書データ、取り込んだ明細の総件数・起票されてない明細の件数などを管理するための取込ファイルデータ、起票したい明細を選択する画面が表示されるが、使用しない仕訳項目を画面から非表示にするためのデータを管理するためのマッピングヘッダデータ、Excel(登録商標)等の表計算会計データの内容からマスタを参照する等の補完する作業をログとして管理するためのマッピング明細補助データ、および、マッピングレイアウトデータ等を含んでいてもよい。
【0034】
コードマスタ106bは、各種コードを設定したマスタである。ここで、コードマスタ106bは、仕訳項目のコードが設定されていてもよい。また、コードマスタ106bは、事業所コード・名称を設定した事業所マスタ、伝票区分・名称を設定した伝票区分マスタ、借方部門コード・名称、貸方部門コード・名称、および、借方/貸方部門コード・名称を設定した部門マスタ、借方総勘定科目コード・名称、貸方総勘定科目コード・名称、借方/貸方、総勘定科目コード・名称を設定した勘定マスタ、借方補助科目コード・名称、貸方補助科目コード・名称、および、借方/貸方補助科目コード・名称を設定した補助科目マスタ、借方補助内訳科目コード・名称、貸方補助内訳科目コード・名称、および、借方/貸方補助内訳科目コード・名称を設定した補助内訳科目マスタ、借方取引先コード・名称、貸方取引先コード・名称、および、借方/貸方取引先コード・名称を設定した取引先マスタ、借方分析コード・名称、貸方分析コード・名称、および、借方/貸方分析コード・名称を設定した分析コードマスタ、ユーザID、および、事業所コードを設定した初期表示設定マスタ、ならびに、勘定コード、改定日、勘定名、税区分、および、税込区分を設定した科目コードを含んでいてもよい。
【0035】
制御部102は、仕訳マッピング取込装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、明細取込マッピング表示部102aとマッピング明細取得部102bと仕訳作成部102cとを備えている。
【0036】
明細取込マッピング表示部102aは、表計算会計データの明細取込マッピング画面を表示させる。ここで、明細取込マッピング表示部102aは、表計算会計データに設定された行および列のうち除外対象行および入力対象列を選択可能とし、且つ、当該入力対象列に設定された仕訳項目の仕訳項目識別子を設定可能とした明細取込マッピング画面を表示させてもよい。
【0037】
マッピング明細取得部102bは、表計算会計データのマッピング明細データを取得する。ここで、マッピング明細取得部102bは、明細取込マッピング画面にて除外対象行および入力対象列の選択、ならびに、仕訳項目識別子(例えば、仕訳項目名等)の設定がされた場合、表計算会計データの除外対象行に対応せず、且つ、入力対象列に対応する対象データに基づいて、仕訳項目および仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得してもよい。また、マッピング明細データは、起票有無を示す起票区分が紐付けて設定されていてもよい。また、マッピング明細取得部102bは、入力対象列に設定された仕訳項目を示す識別子である元列識別子を特定し、元列識別子、および、仕訳項目識別子を紐付けて設定したマッピング辞書データを会計データベース106aに登録してもよい。また、マッピング明細取得部102bは、除外対象行且つ入力対象列のセルに設定された仕訳項目直上のセルに設定された値を元列識別子として特定し、元列識別子、および、仕訳項目識別子を紐付けて設定したマッピング辞書データを会計データベース106aに登録してもよい。また、マッピング明細取得部102bは、マッピング辞書データに基づいて、表計算会計データに設定された入力対象列を特定し、当該入力対象列に設定された元列識別子の下端の仕訳項目が設定されたセルから除外対象行を特定し、除外対象行に対応せず、且つ、入力対象列に対応する対象データに基づいて、仕訳項目および仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得してもよい。また、マッピング辞書データは、レイアウト識別子が紐付けて設定されていてもよい。また、マッピング明細取得部102bは、明細取込マッピング画面にてレイアウト識別子が設定された場合、当該レイアウト識別子が設定されたマッピング辞書データに基づいて、表計算会計データに設定された入力対象列を特定し、当該入力対象列に設定された元列識別子の下端の仕訳項目が設定されたセルから除外対象行を特定し、除外対象行に対応せず、且つ、入力対象列に対応する対象データに基づいて、仕訳項目および仕訳項目識別子を設定したマッピング明細データを取得してもよい。また、マッピング明細取得部102bは、表計算会計データ毎のマッピング明細データの総件数および未起票件数を設定した取込ファイルデータ、マッピング明細データにおける仕訳項目の設定有無を設定したマッピングヘッダデータ、ならびに、補完処理の処理結果を示す処理種別を設定した、補完処理をログとして管理するマッピング明細補助データを会計データベース106aに登録してもよい。
【0038】
仕訳作成部102cは、仕訳データを作成する。ここで、仕訳作成部102cは、マッピング明細データに基づいて、仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102cは、起票対象のマッピング明細データを選択可能とした仕訳明細取込画面を表示させ、仕訳明細取込画面にて起票対象のマッピング明細データが選択された場合、当該起票対象のマッピング明細データに対する仕訳データを作成し、起票対象のマッピング明細データに設定された起票区分を起票済を示す態様に更新設定してもよい。また、仕訳作成部102cは、起票対象のマッピング明細データを選択可能とした仕訳明細取込画面を表示させ、仕訳明細取込画面にて起票対象のマッピング明細データが選択された場合、当該起票対象のマッピング明細データを補完可能とした仕訳入力画面を表示させ、仕訳入力画面にて補完項目が設定された場合、補完項目を反映した起票対象のマッピング明細データに対する仕訳データを作成し、起票対象のマッピング明細データに設定された起票区分を起票済を示す態様に更新設定してもよい。また、仕訳作成部102cは、使用不可対象のマッピング明細データを選択可能とした仕訳明細取込画面を表示させ、仕訳明細取込画面にて使用不可対象のマッピング明細データが選択された場合、仕訳明細取込画面にて当該マッピング明細データを起票対象の選択表示から除外制御してもよい。また、仕訳作成部102cは、マッピング明細データ、および、コードマスタ106bに基づいて、仕訳項目、コードおよび金額を紐付けて設定した仕訳データを作成してもよい。
【0039】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図4から
図55を参照して説明する。
【0040】
[仕訳マッピング取込処理]
ここで、
図4を参照して、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例について説明する。
図4は、本実施形態における仕訳マッピング取込装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0041】
図4に示すように、明細取込マッピング表示部102aは、出力装置114に表示された仕訳明細取込画面にてユーザにより入力装置112を介して表計算会計データがアップロードされた場合、当該表計算会計データのフォーマットと同一フォーマットが会計データベース106aに記憶されたマッピング辞書データに設定されているか否かを判定する(ステップSA-1)。
【0042】
そして、明細取込マッピング表示部102aは、表計算会計データのフォーマットと同一フォーマットがマッピング辞書データに設定されていると判定した場合(ステップSA-1:Yes)、処理をステップSA-2に移行させる。
【0043】
そして、マッピング明細取得部102bは、会計データベース106aに記憶されたマッピング辞書データに基づいて、表計算会計データに設定された入力対象列を特定し、当該入力対象列に設定された元列識別子の下端の仕訳項目が設定されたセルから除外対象行を特定し、除外対象行に対応せず、且つ、入力対象列に対応する対象データに基づいて、仕訳項目、仕訳項目識別子および起票区分を紐付けて設定したマッピング明細データを取得し(ステップSA-2)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0044】
一方、明細取込マッピング表示部102aは、表計算会計データのフォーマットと同一フォーマットがマッピング辞書データに設定されていないと判定した場合(ステップSA-1:No)、処理をステップSA-3に移行させる。
【0045】
そして、明細取込マッピング表示部102aは、表計算会計データに設定された行および列のうち除外対象行および入力対象列を選択可能とし、且つ、当該入力対象列に設定された仕訳項目の仕訳項目識別子を設定可能とした明細取込マッピング画面を出力装置114に表示させる(ステップSA-3)。
【0046】
そして、マッピング明細取得部102bは、ユーザにより入力装置112を介して明細取込マッピング画面にて除外対象行および入力対象列の選択、ならびに、仕訳項目識別子の設定がされた場合、入力対象列に設定された仕訳項目を示す識別子である元列識別子を特定し、元列識別子、および、仕訳項目識別子を紐付けて設定したマッピング辞書データを会計データベース106aに登録する(ステップSA-4)。
【0047】
そして、マッピング明細取得部102bは、表計算会計データの除外対象行に対応せず、且つ、入力対象列に対応する対象データに基づいて、仕訳項目、仕訳項目識別子および起票区分を紐付けて設定したマッピング明細データを取得する(ステップSA-5)。
【0048】
そして、仕訳作成部102cは、起票対象のマッピング明細データを選択可能とした仕訳明細取込画面を出力装置114に表示させ、ユーザにより入力装置112を介して仕訳明細取込画面にて起票対象のマッピング明細データが選択された場合、当該起票対象のマッピング明細データに対する仕訳データを作成し、起票対象のマッピング明細データに設定された起票区分を起票済を示す態様に更新設定し(ステップSA-6)、処理を終了する。
【0049】
ここで、
図5から
図33を参照して、本実施形態における新規ファイルからの起票処理の一例について説明する。
図5から
図33は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【0050】
本実施形態においては、
図5に示すように、取り込みたいExcel(登録商標)が用意され、
図6に示すように、ユーザにより仕訳入力画面にて「ファイルから起票」が選択されることで、用意されたExcel(登録商標)がシステムで読み込まれ、ユーザにより仕訳明細取込画面にて初回は起票方法として「新規ファイルから起票」の状態で、ファイル指定ボタンによる選択、または、ドラッグアンドドロップによりアップロードするファイルが指定される。ここで、本実施形態においては、用意されたExcel(登録商標)に結合セルが有る場合、結合セル中の文言をシステムに表示させる際、結合セルの中で最も左上のセルに表示される。
【0051】
そして、
図7に示すように、本実施形態においては、ユーザによりアップロードボタンが押下されることにより、指定されたファイルがアップロードされる。ここで、本実施形態においては、特定のシートを使用したい場合のみ入力が必要であり、入力がない場合、1シート目がアップロードされる。
【0052】
そして、本実施形態においては、
図8に示すように、アップロードされたExcel(登録商標)がシステムに表示され、
図9に示すように、システム画面とExcel(登録商標)列との対応関係が分かりやすいように、システム画面の各列にアルファベットが追加される。ここで、
図10に示すように、本実施形態においては、結合セルについて結合が無かったこととみなして、結合セル中の文言が左端のセルにあるものとして処理される。
【0053】
そして、本実施形態におけるマッピング先決定処理としては、
図11に示すように、仕訳に使用される項目が列単位で選択され、
図12に示すように、太枠の「未設定」となっている部分がクリックされた場合、
図13に示すように、マッピング先選択画面が起動され、発生日ボタンがクリックされることで、
図14に示すように、確定する。ここで、
図13に示すように、本実施形態においては、マッピング先として選択できる内容がシステム固定項目となっており、マッピングヘッダデータに設定された「~あり」の「~」と一致してもよい。
【0054】
そして、本実施形態においては、
図15に示すように、マッピング先選択画面の各ボタンにある三角形をクリックすると、選択対象が展開され、展開された明細の中から一つ選択されると、
図16に示すように、太枠の左から「発生日」、「借方総勘定科目名」、「明細摘要」および「借方金額」と仕訳項目名が設定される。ここで、本実施形態においては、借方/貸方の接頭辞がついている項目が選択されると、名称なら「借方 総勘定科目名」/「貸方 総勘定科目名」が選択されたことと同じ処理となり、例えば、A部門からB部門への振替を行う際に、総勘定科目が借方と貸方とで同じ場合、そのような仕訳にも対応するために、借方/貸方の接頭辞の選択肢が用意されている。
【0055】
そして、
図17に示すように、本実施形態においては、仕訳に使う項目が設定できた際、次に実際に使用するデータの範囲を決定する必要があるため、Excel(登録商標)に「ここからここまではタイトル行の可能性がある」または「データとして使用しない行がある」場合、明細取込マッピング画面にて除外列を選択させることで不要な行が読み込まれないようにされている。ここで、
図17に示すように、本実施形態においては、仕訳の対象データとして使用する開始行の一つ上の行にチェックが付けられた場合、チェックを付けた行より上の行に除外のチェックが付けられ、すなわち、1箇所チェックが付けるだけ上端の全行のチェックが付けられるため、作業負荷の低減となる。
【0056】
そして、本実施形態においては、
図18に示すように、画面上の確定ボタンで決定されたマッピング先が確定され、
図19に示すように、マッピング辞書データが作成される。ここで、
図19に示すように、本実施形態においては、Excel(登録商標)を取込処理する人が分かれるため、他の人の影響を受けないようにすることを想定して、ユーザ単位でデータが管理されてもよく、複数ユーザでも同じ設定を使うことを想定して文書名単位で管理するパターンが用意されてもよい。また、
図19に示すように、本実施形態における元列名の特定方法としては、「除外した行の中で、列毎に値がある最下行の項目」がその列の元項目として採用され、より上にある値が説明を示し、より下にある値が項目のタイトルを示すフォーマットが一般的であるため、幅広く対応が可能であることからこの方式が採用されている。また、本実施形態において、ファイル名およびシート名は、どのExcel(登録商標)から取り込んだデータなのかが特定されるために使用される。また、本実施形態において、仕訳項目コードは、次回以降の取込で元列名に合致する列がExcel(登録商標)内に存在する場合、マッピング先を決定する作業の自動実行に使用される。
【0057】
また、本実施形態においては、
図18に示すように、画面上の確定ボタンで決定されたマッピング先が確定され、
図20に示すように、取込ファイルデータが作成される。ここで、
図20に示すように、本実施形態における取込ファイルデータにおいて、キー項目は、1回のアップロードファイル毎に採番される一意の識別子であるファイル識別子であり、総件数・未起票件数は、除外列より下端にある全データの件数である。
【0058】
また、本実施形態においては、
図18に示すように、画面上の確定ボタンで決定されたマッピング先が確定され、
図21に示すように、マッピングヘッダデータが作成される。ここで、
図21に示すように、本実施形態におけるマッピングヘッダデータにおいて、キー項目は、ファイル識別子であり、「~あり」は、タイトルが未指定ではないマッピングが行われた列に対応し、列のマッピング項目毎に「~あり」がtrueになり、マッピング先選択で表示されるシステム固定項目と一致する。
【0059】
また、本実施形態においては、
図18に示すように、画面上の確定ボタンで決定されたマッピング先が確定され、
図22に示すように、マッピング明細補助データが作成される。ここで、
図22に示すように、本実施形態におけるマッピング明細補助データにおいて、キー項目は、ファイル識別子、データ行番号およびSEQであり、補助データのセル値を元に、マスタに部分合致するものが参照され、合致するものが1件なら、マッピング明細データの各仕訳項目列のコード値にマスタのコードが登録され、逆引き時において「全半角・大文字・小文字・ひらがな・カタカナ」の区別がされず、「濁音・半濁音」のみ区別される。また、
図22に示すように、本実施形態におけるマッピング明細補助データにおいて、SEQは、行番号単位で連番で採番される番号であり、元列番号は、セルの値が入っているExcel(登録商標)での列番号であり、元行番号は、セルの値が入っているExcel(登録商標)での行番号であり、仕訳項目コードは、元列・元行がどの項目に割り当てたかを管理し、処理種別は、マスタの逆引き等の処理結果を表す区分値であり、通常と警告の2つが存在する。ここで、本実施形態においては、処理種別が通常になる場合、マスタの逆引きの結果、1件に特定できるケースを示し、処理種別が警告になる場合、マスタの逆引きの結果、0件または2件以上取得されたケースを示し、伝票起票画面にセル値をそのまま表示させ、起票画面上にて手動で指定される。
【0060】
ここで、
図23に示すように、本実施形態においては、1行目にマスタから逆引きするような仕訳項目が2つ(借方総勘定科目名・借方部門名)ある場合、借方総勘定科目名の逆引き結果がSEQ:1、且つ、借方部門名の逆引き結果がSEQ:2と採番され、マッピング明細補助データ等において、1行のデータ内に複数のマスタ逆引きがあってもキーがかぶらないようにしている(すなわち、データ行番号は1となるため、SEQがないとキー項目が重複する)。
【0061】
また、本実施形態においては、
図18に示すように、画面上の確定ボタンで決定されたマッピング先が確定され、
図24に示すように、マッピング明細データが作成される。ここで、
図24に示すように、本実施形態におけるマッピング明細データにおいて、キー項目は、ファイル識別子およびデータ行番号であり、マッピングヘッダでありとなった項目毎に、対応するデータ行の各列の値を、マッピング先項目値としてセットされる。
【0062】
そして、本実施形態においては、
図18に示すように、マッピング先が確定された後、
図25に示すように、読み込んだデータを一覧で確認させることができ、一覧表示されるデータとして、マッピング明細データがそのまま表示される。ここで、
図25に示すように、太枠の部分は、マッピングヘッダデータを使用した画面の表示/非表示が制御され、マッピングヘッダデータにて各項目列でTrueになっているものが表示される(=マッピングあり/なしと連動)。ここで、本実施形態において、マッピングなしの項目については、取込に影響しないため、画面の一覧に表示させないように制御されている。
【0063】
そして、
図26に示すように、本実施形態においては、
図25に示す画面にてSTEP2の呼出データのタブから読込ログのタブに切り替えられた場合、マッピングの結果を確認させることができ、一覧に表示させるデータとして、マッピング明細補助データがそのまま表示される。
【0064】
ここで、本実施形態においては、マッピングに失敗した場合、
図27下図に示すように、呼出データ確認のための画面が表示され、「借方総勘定科目名」の三角マークにカーソルが当てられた場合、
図27上図に示すログ確認画面の処理種別が「1:警告」となっている対応セルの「処理内容」と同一の値:「指定した名称が含まれるマスタが存在しませんでした。」が三角マークの近くにポップアップ表示される。
【0065】
そして、本実施形態においては、
図28に示すように、月次のデータがあるExcel(登録商標)について、発生日毎に伝票を起票したいといったニーズに対応するため、起票する単位をユーザにより設定可能とし、ユーザにより仕訳明細取込画面にて太枠で囲った部分の左端にチェックが付けられた場合、
図29に示すように、仕訳入力画面(伝票登録画面)が呼び出される。ここで、
図29に示すように、本実施形態において、税区分や税込区分は、科目マスタに登録されている税区分・税込区分が初期値として採用され、その初期値を元に、金額の税分解がされて伝票登録画面に表示される。
【0066】
そして、
図30に示すように、本実施形態においては、ユーザが作成したい仕訳が手動で補完され、すなわち、借方および明細摘要のようなマッピングの設定がある仕訳項目は、システムによる自動的な判定・生成またはマスタ自動補完が実行され、貸方のようなマッピングの設定がない仕訳項目は、ユーザによる手動補完がされる。
【0067】
そして、本実施形態においては、
図31に示すように、ユーザにより登録ボタンが押された場合、
図32に示すように、登録が完了したタイミングでこれらのデータが登録される。ここで、
図32に示すように、本実施形態において、取込ファイルデータに設定された未起票件数は、
図28に示す仕訳明細取込画面にてチェックが付けられた件数が減算される。また、
図32に示すように、本実施形態において、
図28に示す仕訳明細取込画面にてチェックが付けられた明細に対して、マッピング明細データに設定された起票区分は、「0:未起票」から「1:起票済み」に更新され、マッピング明細データに設定された伝票番号は、空白から起票画面で採番された伝票番号に更新される。
【0068】
そして、
図33に示すように、本実施形態においては、伝票登録画面(起票画面)にて登録が完了した場合、自動で元の仕訳明細取込画面に戻り、「起票済み」の明細についてチェック不可となる。
【0069】
また、
図34から
図43を参照して、本実施形態における過去に読み込んだファイルからの起票処理の一例について説明する。
図34から
図43は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【0070】
1回で全明細起票できるのがベストではあるが、ユーザにより起票途中で画面が終了され、ユーザが離席等することも考えられるため、
図34に示すように、本実施形態においては、「ファイルから起票」ボタンを選択可能な仕訳入力画面が表示される。そして、
図34に示すように、本実施形態においては、ユーザにより仕訳入力画面にて「ファイルから起票」ボタンが選択された場合、起票方法として「過去に読み込んだファイルから起票」を選択可能な仕訳明細取込画面が表示される。
【0071】
そして、本実施形態においては、
図34に示すように、ユーザにより仕訳明細取込画面にて「過去に読み込んだファイルから起票」が選択され、
図35に示すように、アップロード日時が指定され、表示ボタンが押下された場合、
図36に示すように、取込ファイルデータが、自身のユーザデータ、指定したアップロード日時の期間で抽出・表示される。
【0072】
その後、本実施形態においては、
図37に示すように、呼び出したい対象の明細が選択され、「呼出」ボタンが押された場合、
図38に示すように、選択された明細のファイル識別子を基にマッピング明細データが読み込まれ、
図37に示すように、前回起票済みのマッピング明細データが表示された状態で再開される。
【0073】
そして、本実施形態においては、
図39に示すように、前回アップロードされて一部だけ起票完了した状態であるので、未起票分の明細が選択可能に表示され、ユーザにより起票したい明細が選択された場合、
図40に示すように、仕訳登録画面(仕訳入力画面)が呼び出される。
【0074】
そして、本実施形態においては、
図41に示すように、ユーザにより仕訳登録画面にて作成したい仕訳が手動で補完され、
図42に示すように、伝票登録まで完了し、
図43に示すように、仕訳データ、取込ファイルデータおよびマッピング明細データが更新される。
【0075】
また、
図9、
図44から
図47を参照して、本実施形態における同一フォーマットのファイルからの起票処理の一例について説明する。
図44から
図47は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【0076】
月次単位で同じフォーマットでデータの中身が違うExcel(登録商標)を取り込む業務処理があるが、本実施形態においては、
図44に示すように、
図9に示す2022年6月の現金出納帳のExcel(登録商標)と同一フォーマットの2022年7月の現金出納帳のExcel(登録商標)があり、
図45に示すように、ユーザにより仕訳明細取込画面にて2022年7月の現金出納帳のExcel(登録商標)が選択されて「アップロード」ボタンが押下された場合、
図46に示すように、アップロード完了したタイミングで、マッピング辞書データに基づいて、初回で行っていたマッピング操作が全て完了した状態で明細取込マッピング画面が起動される。ここで、
図46に示すように、本実施形態において、列の自動設定については、Excel(登録商標)のデータが画面に表示された後、マッピング辞書データの元列名と合致するExcel(登録商標)のセル値がある場合、仕訳項目が設定される。
【0077】
ここで、
図47に示すように、本実施形態における列の特定方法としては、(1)画面の1番左上を起点にし、(2)(1)に値が入っているか確認し、(3)値が入っていない場合、1つ右のセルに移動し、右にセルが存在しない場合、次の行の左端へ移動して(2)の処理をもう一度行い、(4)値が入っている場合、マッピング辞書データの元列名と比較して、一致するデータがあるかを確認し、(5)マッピング辞書データと一致するデータがない場合、(3)と同様の処理を行い、(6)マッピング辞書データと一致するデータがある場合、一致する元列名に対応した仕訳項目を画面の列に設定して、(3)と同様の処理を行う(なお、先に画面の列が設定されている場合、上書きする)。また、本実施形態において、除外行のチェック自動設定については、逆変換できたマッピング列の最下端まで自動チェックONにすることで、2回目以降はマッピングがほとんどないユーザの負荷とならないように動作をさせている。また、本実施形態において、ファイル名とシート名とについては、どのファイルのどのシートを取り込んだ時の情報なのかを人が見るための参考情報のため、マッピングの特定には使用しない。また、本実施形態において、マッピング完了後の仕訳の起票については、新規ファイルからの起票処理における操作と同じである。また、本実施形態において、一部レイアウト変更時は、判定できたマッピング(直前の列の特定方法(1)~(6)で逆変換できたもののみで表示される)だけ復元し、変更点のみユーザがマッピングすることで省力化ができることで、タイトルの行や列の位置が変わっても、同じ項目名であれば復元可能であり、項目名変更・追加・削除が発生した場合、発生した分のみ手動補完で対応可能としている。また、本実施形態においては、除外行を間違えてデータ行まで除外した場合、マッピング辞書のマスタメンテからマッピング先の修正を可能としている。また、本実施形態において、復元できないくらいフォーマットが変わった場合、または、新しくマッピングし直したい場合、マッピング辞書データのマスタメンテからデータを削除してもらうことで、取込時のマッピングがされない状態で仕訳明細取込画面を起動させることができる。
【0078】
また、
図48および
図49を参照して、本実施形態におけるマッピング辞書をユーザ間で共有する場合のアップロード処理の一例について説明する。
図48および
図49は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【0079】
図48に示すように、本実施形態においては、ユーザにより仕訳明細取込画面にてレイアウトコードが指定された場合、マッピング辞書データの読込単位がユーザ単位ではなく、文書名単位で読み込まれる。また、
図49に示すように、本実施形態においては、ユーザにより明細取込マッピング画面にてレイアウトコードおよびレイアウト名が入力されることでレイアウトマスタにレイアウトが登録されてもよい。ここで、
図49に示すように、本実施形態においては、明細取込マッピング画面にてレイアウトが指定されている場合、レイアウトコードと名称とがロックされてもよい。
【0080】
また、
図50から
図55を参照して、本実施形態における不必要なデータ行がある場合の取込処理の一例について説明する。
図50から
図55は、本実施形態における仕訳マッピング取込処理の一例を示す図である。
【0081】
本実施形態においては、
図50に示すExcel(登録商標)のファイルにおいて、6行目および19行目は金額残を載せているだけのデータであるため、仕訳の起票には使用したくない場合も存在するが、
図51に示すように、ファイルを取り込んだ後の取込データ一覧を設定した明細取込マッピング画面が表示され、ユーザにより明細取込マッピング画面にて除外対象行が選択された場合、
図52に示すように、仕訳明細取込画面が表示され、
図53に示すように、取込ファイルデータおよびマッピング明細データが取得される。
【0082】
そして、本実施形態においては、
図54に示すように、ユーザにより仕訳明細取込画面にて仕訳として起票しないデータが選択され、「使用不可に変更」ボタンが押下された場合、使用不可となった行にロックがかかり、選択不可となり、
図55に示すように、選択されたデータがマッピング明細データにて使用不可と設定され、取込ファイルデータに設定された未起票件数からもカウントされなくなる。
【0083】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0084】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0085】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0086】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0087】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0088】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0089】
また、仕訳マッピング取込装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0090】
例えば、仕訳マッピング取込装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて仕訳マッピング取込装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0091】
また、このコンピュータプログラムは、仕訳マッピング取込装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0092】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0093】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0094】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0095】
また、仕訳マッピング取込装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、仕訳マッピング取込装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0096】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、手元の表計算ソフトウェアを用いて作成されたデータから仕訳の手動登録を多く行う様々な業界において有用である。
【符号の説明】
【0098】
100 仕訳マッピング取込装置
102 制御部
102a 明細取込マッピング表示部
102b マッピング明細取得部
102c 仕訳作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 会計データベース
106b コードマスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク