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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007386
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】自動充電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/10 20060101AFI20250109BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20250109BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20250109BHJP
【FI】
H02J7/10 A
H02J7/00 P
H02J7/00 301B
B60L53/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108746
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 正明
(72)【発明者】
【氏名】白澤 健
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 佑輔
(72)【発明者】
【氏名】羽原 輝晃
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC21
5H125DD02
5H125EE61
5H125EE70
(57)【要約】
【課題】充電ロボットによる充電作業中に、車両の乗員と充電ロボットとの接触を抑制することができる自動充電システムを提供すること。
【解決手段】本発明の自動充電システムは、蓄電装置から供給される電力によって駆動される車両と、充電コネクタを有する充電ケーブルを備えた充電器と、充電コネクタを掴み、駐車スペースに位置する車両の充電口に対する、充電コネクタの抜き差しを自動的に行うロボットアームを備えた自律走行可能な充電ロボットと、によって構成され、充電口に充電コネクタを挿入して充電器から蓄電装置に電力を供給して充電する自動充電システムであって、少なくとも、充電ロボットが自動充電開始の指示を受けて所定の待機位置から自律走行を開始し、蓄電装置の充電が完了して所定の待機位置に充電ロボットが戻るまでの充電作業中は、車両に対して充電口に最も近いドア及び窓をロックする制御を行う制御装置を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電装置から供給される電力によって駆動される車両と、
充電コネクタを有する充電ケーブルを備えた充電器と、
前記充電コネクタを掴み、駐車スペースに位置する前記車両の充電口に対する、前記充電コネクタの抜き差しを自動的に行うロボットアームを備えた自律走行可能な充電ロボットと、
によって構成され、
前記充電口に前記充電コネクタを挿入して前記充電器から前記蓄電装置に電力を供給して充電する自動充電システムであって、
少なくとも、前記充電ロボットが自動充電開始の指示を受けて所定の待機位置から自律走行を開始し、前記蓄電装置の充電が完了して前記所定の待機位置に前記充電ロボットが戻るまでの充電作業中は、前記車両に対して前記充電口に最も近いドア及び窓をロックする制御を行う制御装置を備えることを特徴とする自動充電システム。
【請求項2】
蓄電装置から供給される電力によって駆動される車両と、
充電コネクタを有する充電ケーブルを備えた充電器と、
前記充電コネクタを掴み、駐車スペースに位置する前記車両の充電口に対する、前記充電コネクタの抜き差しを自動的に行うロボットアームを備えた自律走行可能な充電ロボットと、
によって構成され、
前記充電口に前記充電コネクタを挿入して前記充電器から前記蓄電装置に電力を供給して充電する自動充電システムであって、
少なくとも、前記充電ロボットが自動充電開始の指示を受けて所定の待機位置から自律走行を開始し、前記蓄電装置の充電が完了して前記所定の待機位置に前記充電ロボットが戻るまでの充電作業中は、前記車両に対して前記充電口側の全てのドア及び窓をロックする制御を行う制御装置を備えることを特徴とする自動充電システム。
【請求項3】
前記車両に対して前記充電口とは反対側の位置に他車両が有るか無いかを検出する車両検出装置を備えており、
前記制御装置は、前記車両検出装置の検出結果に基づいて、前記他車両が有る場合に、少なくとも前記充電作業中に、前記車両に対して前記充電口とは反対側の全てのドア及び窓をロックする制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の自動充電システム。
【請求項4】
前記車両に対して前記充電口と向き合う位置に他車両が有るか無いかを検出する車両検出装置を備えており、
前記制御装置は、前記車両検出装置の検出結果に基づいて、前記他車両が有る場合に、少なくとも前記充電作業中に、前記他車両に対して前記充電口と向き合う側の全てのドア及び窓をロックする制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の自動充電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動充電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、給電ロボットが給電設備の給電コネクタを保持し、駐車スペースに駐車された車両へ移動して、車両に設けられたインレットに給電コネクトを接続することにより、給電設備から車両のバッテリーに電力を供給して充電する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-032721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、充電ロボットによる充電作業中に、車両のドアから乗員が降りたり、車両の窓から乗員が手などを出したりすると、車両の乗員と充電ロボットとが接触するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、充電ロボットによる充電作業中に、車両の乗員と充電ロボットとの接触を抑制することができる自動充電システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る自動充電システムは、蓄電装置から供給される電力によって駆動される車両と、充電コネクタを有する充電ケーブルを備えた充電器と、前記充電コネクタを掴み、駐車スペースに位置する前記車両の充電口に対する、前記充電コネクタの抜き差しを自動的に行うロボットアームを備えた自律走行可能な充電ロボットと、によって構成され、前記充電口に前記充電コネクタを挿入して前記充電器から前記蓄電装置に電力を供給して充電する自動充電システムであって、少なくとも、前記充電ロボットが自動充電開始の指示を受けて所定の待機位置から自律走行を開始し、前記蓄電装置の充電が完了して前記所定の待機位置に前記充電ロボットが戻るまでの充電作業中は、前記車両に対して前記充電口に最も近いドア及び窓をロックする制御を行うことを特徴とするものである。
【0007】
これにより、充電ロボットによる充電作業中に、車両における充電口に最も近いドアから乗降したり窓から手などを出したりするのを抑制して、車両の乗員と充電ロボットとの接触を抑制することができる。
【0008】
また、本発明に係る自動充電システムは、蓄電装置から供給される電力によって駆動される車両と、充電コネクタを有する充電ケーブルを備えた充電器と、前記充電コネクタを掴み、駐車スペースに位置する前記車両の充電口に対する、前記充電コネクタの抜き差しを自動的に行うロボットアームを備えた自律走行可能な充電ロボットと、によって構成され、前記充電口に前記充電コネクタを挿入して前記充電器から前記蓄電装置に電力を供給して充電する自動充電システムであって、少なくとも、前記充電ロボットが自動充電開始の指示を受けて所定の待機位置から自律走行を開始し、前記蓄電装置の充電が完了して前記所定の待機位置に前記充電ロボットが戻るまでの充電作業中は、前記車両に対して前記充電口側の全てのドア及び窓をロックする制御を行う制御装置を備えることを特徴とするものである。
【0009】
これにより、充電ロボットによる充電作業中に、車両にける充電口側の全てのドアから乗降したり窓から手などを出したりするのを抑制して、車両の乗員と充電ロボットとの接触を抑制することができる。
【0010】
また、上記において、前記車両に対して前記充電口とは反対側の位置に他車両が有るか無いかを検出する車両検出装置を備えており、前記制御装置は、前記車両検出装置の検出結果に基づいて、前記他車両が有る場合に、少なくとも前記充電作業中に、前記車両に対して前記充電口とは反対側の全てのドア及び窓をロックする制御を行うようにしてもよい。
【0011】
これにより、車両の乗員と他車両の自動充電を行う他の充電ロボットとが接触するのを抑制することができる。
【0012】
また、上記において、前記車両に対して前記充電口と向き合う位置に他車両が有るか無いかを検出する車両検出装置を備えており、前記制御装置は、前記車両検出装置の検出結果に基づいて、前記他車両が有る場合に、少なくとも前記充電作業中に、前記他車両に対して前記充電口と向き合う側の全てのドア及び窓をロックする制御を行うようにしてもよい。
【0013】
これにより、充電ロボットによる車両の自動充電中に、他車両の乗員と充電ロボットとが接触するのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る自動充電システムは、充電ロボットによる充電作業中に、車両の乗員と充電ロボットとの接触を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、実施形態1に係る駐車場の充電システムを示した図である。
図2図2は、実施形態1に係る自動充電システムの構成を示す図である。
図3図3は、実施形態1に係る自動充電制御の一例を示したフローチャートである。
図4図4は、実施形態2に係る自動充電制御の一例を示したフローチャートである。
図5図5は、実施形態3に係る自動充電システムを適用した駐車場を示した図である。
図6図6は、実施形態3に係る自動充電制御の一例を示したフローチャートである。
図7図7は、実施形態4に係る自動充電システムを適用した駐車場を示した図である。
図8図8は、実施形態4に係る自動充電制御の一例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施形態1)
以下に、本発明に係る自動充電システムの実施形態1について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0017】
図1は、実施形態1に係る自動充電システム1を適用した駐車場10を示した図である。なお、図1は、駐車場10を上方から見た図である。図2は、実施形態1に自動充電システム1の概略構成を示す図である。
【0018】
図1には、駐車設備である駐車場10に設けられた複数の駐車スペースのうちの3つの駐車スペース11a,11b,11cを示しており、駐車スペース11a,11b,11cが充電スペースとして用いられる。3つの駐車スペース11a,11b,11cは、各駐車スペース11a,11b,11cの短手方向(車両左右方向)に並んで配置されている。なお、以下の説明において、駐車スペース11a,11b,11cを特に区別しない場合には、単に駐車スペース11とも記す。
【0019】
図1では、駐車スペース11bに充電対象の車両100が駐車されている。車両100は、充電口101、前後左右のドア110FL,110FR,110RL,110RR、及び、前後左右の窓111FL,111FR,111RL,111RRなどを備えている。充電口101は、車両100における前部左側のドア110FLよりも車両前側に設けられている。前後左右のドア110FL,110FR,110RL,110RRは、車両本体(ボデー)に対してヒンジを介して開閉可能に設けられている。前後左右の窓111FL,111FR,111RL,111RRは、それぞれ前後左右のドア110FL,110FR,110RL,110RRに開閉可能に設けられている。また、前後左右のドア110FL,110FR,110RL,110RRは、それぞれに対応して設けられたロック機構を、車両100に設けられた車両制御装置などによって制御することにより、ロック及びロック解除が個別に可能となっている。また、前後左右の窓111FL,111FR,111RL,111RRは、それぞれに対応して設けられたロック機構を車両制御装置などによって制御することにより、ロック及びロック解除が個別に可能となっている。
【0020】
駐車スペース11a,11b,11cの近傍には、駐車スペース11a,11b,11cに駐車された車両100の充電に用いられる充電ロボット20と充電器30とが設けられている。実施形態1に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20と充電器30とによって自動充電装置2が構成されている。充電ロボット20と充電器30とは、互いの間にて通信可能に構成されている。
【0021】
実施形態1に係る自動充電システム1においては、駐車場10の駐車スペース11に駐車された車両100に対する自動充電装置2による自動充電を、充電サービス管制サーバー4が管理して実施される。充電サービス管制サーバー4は、少なくとも図2中の(1)~(6)に示されるような自動充電に関する各種制御を実施するための制御装置を備えている。
【0022】
充電サービス管制サーバー4は、駐車場10の駐車スペース11に駐車した車両100のユーザー3が所有する通信端末と通信可能に構成されている。充電サービス管制サーバー4は、ユーザー3の通信端末から送信された車両100に対する充電予約などの各種情報を受信することが可能となっている(図2中の(1))。
【0023】
また、充電サービス管制サーバー4は、駐車場10を監視する駐車場監視システム6と通信可能に構成されている。充電サービス管制サーバー4は、駐車場監視システム6が有する撮像装置や各種センサなどによって構成された車両検出装置の検出結果に基づいて、駐車スペース11a,11b,11cに対する車両100の有無(駐車状態)の確認を行うことが可能となっている(図2中の(2))。
【0024】
また、充電サービス管制サーバー4は、駐車スペース11に駐車された車両100と通信可能な車両情報サーバー5を介して当該車両100と通信可能に構成されている。充電サービス管制サーバー4は、車両100に搭載された蓄電装置であるバッテリーのSOC(State Of Charge)及び要求電力量などに関する情報や、車両100の充電口101の位置に関する車両情報などの各種情報を、車両情報サーバー5を介して車両100から受信することが可能となっている(図2中の(3))。また、充電サービス管制サーバー4は、車両100の充電口101のロック解除や充電リッドを開閉自在にするための指示信号などを、車両情報サーバー5を介して車両100に送信することが可能となっている。また、充電サービス管制サーバー4は、車両100の前後左右のドア110FL,110FR,110RL,110RR、及び、車両100の前後左右の窓111FL,111FR,111RL,111RRを開閉自在にするための指示信号などを、車両情報サーバー5を介して車両100に送信することが可能となっている(図2中の(4)及び(5))。
【0025】
また、充電サービス管制サーバー4は、駐車場10に設けられた自動充電装置2(充電ロボット20及び充電器30)と通信可能に構成されている。充電サービス管制サーバー4は、車両100に搭載されたバッテリーの充電電力量に関する情報や車両100の充電口101の位置に関する車両情報などの各種情報を、自動充電装置2(充電ロボット20及び充電器30)に送信することが可能となっている。また、充電サービス管制サーバー4は、ユーザー3からの充電予約に基づいて充電開始を指示する信号を自動充電装置2(充電ロボット20及び充電器30)に送信することが可能となっている(図2中の(6))。
【0026】
充電ロボット20は、自律的に移動可能(自律走行可能)な移動体であるロボット本体21と、ロボット本体21に基端部が接続されたロボットアーム22と、ロボットアーム22の先端部に設けられたロボットハンド23と、によって構成されている。
【0027】
充電器30は、充電器本体31と充電ケーブル32と充電コネクタ33とによって構成されている。また、図1(b)に示すように、充電器本体31は、地面に固設されている。
【0028】
実施形態1に係る駐車場10の充電システムにおいては、3つの駐車スペース11a,11b,11cに対応させて充電器30が配置されている。図1に示した状態では、駐車スペース11bに駐車された車両100に充電器30を用いて充電が可能となっている。
【0029】
例えば、充電器30を用いて、駐車スペース11bに駐車された車両100に自動充電を行う際には、充電ロボット20のロボットアーム22を伸ばしてロボットハンド23により充電器30の充電コネクタ33を掴める位置まで、充電ロボット20のロボット本体21が自律移動する。充電ロボット20は、ロボットアーム22に設けられた撮像装置であるカメラによって充電コネクタ33を認識し、ロボットハンド23によって充電コネクタ33を掴む。その後、充電ロボット20は、充電コネクタ33を車両100の充電口101に挿入できる位置までロボット本体21が自律移動する。そして、充電ロボット20は、ロボットアーム22に設けられたカメラによって車両100の充電口101を認識し、ロボットアーム22を伸ばして車両100の充電口101に充電コネクタ33を挿入する。車両100の充電口101に充電コネクタ33が挿入されたら、充電器30は、充電器本体31に設けられた電源装置から充電ケーブル32及び充電コネクタ33を介して車両100に電力を供給し、車両100に設けられた蓄電装置であるバッテリーを充電する。また、充電ロボット20は、車両100の充電口101に充電コネクタ33を挿入した後、充電コネクタ33からロボットハンド23を放して、ロボットアーム22を予め設定されたアーム基準位置に戻す。
【0030】
車両100の充電が終わると、ロボットアーム22を伸ばしてロボットハンド23により車両100に挿入された充電コネクタ33を掴める位置まで、充電ロボット20のロボット本体21が自律移動する。そして、充電ロボット20は、ロボットハンド23によって充電コネクタ33を掴み、車両100から充電コネクタ33を抜き出す。その後、充電器30に予め設定されたプラグ基準位置に充電コネクタ33を戻すために、充電ロボット20のロボット本体21が充電器30側に移動する。そして、充電ロボット20は、ロボットアーム22を伸ばして、前記プラグ基準位置に充電コネクタ33を戻す。
【0031】
このように、駐車場10の駐車スペース11a,11b,11cに駐車された各車両100に対しては、自動充電装置2(充電ロボット20及び充電器30)によって自動充電が可能となっている。
【0032】
実施形態1に係る自動充電システム1においては、充電サービス管制サーバー4によって、充電ロボット20による自動充電の作業内容に応じて、充電対象の車両100に対してドア110及び窓111の開閉を制御する。具体的に、実施形態1に係る自動充電システム1では、充電サービス管制サーバー4がユーザー3からの充電予約を受け付けると、充電対象の車両100における充電口101に最も近いドア110FL及び窓111FLをロックする制御を実行する。そして、実施形態1に係る自動充電システム1においては、充電口101に最も近いドア110FL及び窓111FLをロックした後、充電ロボット20による充電作業を開始する。
【0033】
実施形態1に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20による充電コネクタ33の挿入時及び抜き作業時に、車両100の充電口101に最も近いドア110FLをロックすることによって、車内にいる乗員がドア110FLから降車するのを抑制し、車両100の乗員と充電ロボット20(ロボットアーム22)とが接触するリスクを低減させることができる。また、実施形態1に係る自動充電システム1においては、車両100の充電口101に最も近い窓111FLの開動作をロックすることによって、車内にいる乗員が窓111FLから手を伸ばして充電ロボット20(ロボットアーム22)と接触するのを抑制することができる。
【0034】
また、実施形態1に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20に乗員などが接触したことを検知するための接触検知センサを充電ロボット20が備えている。そして、充電ロボット20による充電作業中には、充電ロボット20に対する接触の有無を常時監視する制御を行う。そして、充電ロボット20に対する接触が検知された場合には、ロボット本体21による自律走行を停止したり、ロボットアーム22の動作を停止したり、充電器30からの電力供給を停止したりして、充電作業を中止する。その後、充電ロボット20に対する接触が検知されなくなったら、例えば、一定時間経過後に充電作業を再開する。
【0035】
図3は、実施形態1に係る自動充電制御の一例を示したフローチャートである。
【0036】
まず、ステップS1の処理においては、充電サービス管制サーバー4がユーザー3からの充電予約を取得する。次に、ステップS2の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5から充電対象の車両100の充電口101の位置を取得する。次に、ステップS3の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5を介して車両100に対して、車両100における充電口101に最も近いドア110FL及び窓111FLをロックさせる。次に、ステップS4の処理においては、充電サービス管制サーバー4が自動充電装置2に充電開始を指示する。
【0037】
次に、ステップS5の処理においては、充電ロボット20の接触を検知したか否かを判断する。充電ロボット20の接触を検知したと判断した場合(ステップS5の処理にてYes)、ステップS9の処理に移行する。ステップS9の処理においては、充電ロボット20による充電作業を中止する。その後、ステップS5の処理に移行する。
【0038】
一方、ステップS5の処理において、充電ロボット20の接触を検知していない場合(ステップS5の処理にてNo)には、ステップS6の処理に移行する。ステップS6の処理においては、充電ロボット20による充電作業を継続して行う。次に、ステップS7の処理においては、車両100のバッテリーに電力を供給し充電が完了したら、充電ロボット20による充電作業を終了する。次に、ステップS8の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5を介して車両100に対し、車両100における充電口101に最も近いドア110FL及び窓111FLのロックを解除させる。その後、充電サービス管制サーバー4は、一連の自動充電制御を終了する。
【0039】
実施形態1に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20による充電作業を行う際に、車両100の充電口101に最も近いドア110FL及び窓111FLのみをロックする制御を行う。これにより、実施形態1に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20が充電口101に最も接近する充電作業中において、充電口101の近くのドア110FLを開けて乗員が乗り降りするのを抑制することができる。また、車内にいる乗員が充電口101の近くの窓111FLを開けて車外に手などを出すのを抑制することができる。これにより、実施形態1に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20による充電作業中に、充電ロボット20及び充電ケーブル32と、車両100の乗員及びドア110FLとの接触を抑制することができる。
【0040】
(実施形態2)
以下に、本発明に係る自動充電制御装置の実施形態2について説明する。なお、実施形態2において実施形態1と同様の構成などは説明を適宜省略する。
【0041】
実施形態2に係る自動充電システム1では、充電サービス管制サーバー4がユーザー3からの充電予約を受け付けると、車両100における充電口101側の前後(全て)のドア110FL,110RL及び窓111FL,111RLをロックする制御を実行する。そして、実施形態2に係る自動充電システム1においては、車両100における充電口101側の前後(全て)のドア110FL,110RL及び窓111FL,111RLをロックした後、充電ロボット20による自動充電を開始する。
【0042】
また、実施形態2に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20による充電作業中に、充電ロボット20に対する接触の有無を、接触検知センサを用いて常時監視する。また、実施形態2に係る自動充電システム1においては、充電ケーブル32に対する接触の有無を、荷重センサを用いて常時監視する制御を行う。
【0043】
実施形態2に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20のロボットアーム22に掛かる荷重を検出する荷重センサがロボットアーム22に設けられている。そして、充電ロボット20による充電作業中には、予め設定された閾値以上の荷重が荷重センサによって検出された場合に、充電ケーブル12が何かに接触したと判断する制御を行う。そして、充電ケーブル12が何かに接触したと判断した場合(前記閾値以上の荷重が荷重センサによって検出された場合)には、充電作業を中止し、前記閾値以上の荷重が荷重センサによって検出されなくなったら充電作業を再開する。
【0044】
図4は、実施形態2に係る自動充電制御の一例を示したフローチャートである。
【0045】
まず、ステップS11の処理においては、充電サービス管制サーバー4がユーザー3からの充電予約を取得する。次に、ステップS12の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5から充電対象の車両100の充電口101の位置を取得する。次に、ステップS13の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5を介して車両100に対して、車両100における充電口101側の前後(全て)のドア110FL,110RL及び窓111FL,111RLをロックさせる。次に、ステップS14の処理においては、充電サービス管制サーバー4が自動充電装置2に充電開始を指示する。
【0046】
次に、ステップS15の処理においては、充電ロボット20の接触を検知したか、または、充電ケーブル32の接触を検知したかを判断する。充電ロボット20の接触を検知した、または、充電ケーブル32の接触を検知したと判断した場合(ステップS15の処理にてYes)、ステップS19の処理に移行する。ステップS19の処理においては、充電ロボット20による充電作業を中止する。その後、ステップS15の処理に移行する。
【0047】
一方、ステップS15の処理において、充電ロボット20の接触を検知していない、及び、充電ケーブル32の接触を検知していない場合(ステップS15の処理にてNo)には、ステップS16の処理に移行する。ステップS16の処理においては、充電ロボット20による充電作業を継続して行う。次に、ステップS17の処理においては、車両100のバッテリーに電力を供給し充電が完了したら、充電ロボット20による充電作業を終了する。次に、ステップS18の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5を介して車両100に対し、車両100における充電口101側の前後(全て)のドア110FL,110RL及び窓111FL,111RLのロックを解除させる。その後、充電サービス管制サーバー4は、一連の自動充電制御を終了する。
【0048】
実施形態2に係る自動充電システム1においては、車両100における充電口101側の前後(全て)のドア110FL,110RL及び窓111FL,111RLをロックする制御を行う。これにより、車両100における充電口101側の前後(全て)のドア110FL,110RLからの乗員の乗り降りを抑制することができる。また、車両100の車内にいる乗員が充電口101側の前後(全て)の窓111FL,111RLから手などを出すのを抑制することができる。これにより、実施形態2に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20による充電作業中に、充電ロボット20及び充電ケーブル32と、乗員との接触を抑制することができる。
【0049】
(実施形態3)
以下に、本発明に係る自動充電制御装置の実施形態3について説明する。なお、実施形態3において実施形態1と同様の構成などは説明を適宜省略する。
【0050】
図5は、実施形態3に係る自動充電システム1を適用した駐車場10を示した図である。
【0051】
実施形態3に係る自動充電システム1においては、図5に示すように、駐車スペース11bに車両100aが駐車されており、駐車スペース11cに車両100bが駐車されている。車両100aは、充電口101a、前後左右のドア110aFL,110aFR,110aRL,110aRR、及び、前後左右の窓111aFL,111aFR,111aRL,111aRRなどを備えている。車両100bは、充電口101b、前後左右のドア110bFL,110bFR,110bRL,110bRR、及び、前後左右の窓111bFL,111bFR,111bRL,111bRRなどを備えている。また、車両100a,100bの構成などは、実施形態1の車両100の構成などと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0052】
実施形態3に係る自動充電システム1においては、駐車スペース11bに駐車された車両100aに対しては、自動充電装置を構成する充電ロボット20a及び充電器30aによって自動充電が実行される。また、駐車スペース11cに駐車された車両100bに対しては、自動充電装置を構成する充電ロボット20b及び充電器30bによって自動充電が実行される。充電ロボット20a,20bは、ロボット本体21a,21bとロボットアーム22a,22bとロボットハンド23a,23bとによって構成されている。充電器30a,30bは、充電器本体31a,31bと充電ケーブル32a,32bと充電コネクタ33a,33bとによって構成されている。また、充電ロボット20a,20b及び充電器30a,30bの構成などは、実施形態1の充電ロボット20及び充電器30の構成などと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0053】
実施形態3に係る自動充電システム1では、駐車スペース11bに駐車された車両100aのユーザー3からの自動充電開始の指示を受け付けると、車両100aの充電口101aの位置を取得する。そして、実施形態3に係る自動充電システム1では、車両100aにおける充電口101a側の前後のドア110aFL,110aRL及び窓111aFL,111aRLをロックする制御を実行する。
【0054】
また、実施形態3に係る自動充電システム1においては、駐車スペース11bに駐車された車両100aの充電口101aとは反対側の駐車スペース11cに、他の車両100が駐車されているか否か(他の車両100の有無)を判断する。そして、車両100aの充電口101aとは反対側の駐車スペース11cに、他の車両100(図5では車両100b)が駐車されている(他の車両100が有る)と判断した場合には、車両100aにおける充電口101aとは反対側の全て(前後)のドア110aFR,110aRR及び窓111aFR,111aRRをロックする制御を行う。一方、車両100aの充電口101aとは反対側の駐車スペース11cに、他の車両100が駐車されていない(他の車両100が無い)と判断した場合には、車両100aにおける充電口101aとは反対側の全て(前後)のドア110aFR,110aRR及び窓111aFR,111aRRをロックする制御は行わない。
【0055】
また、実施形態3に係る自動充電システム1においては、実施形態2に係る自動充電システム1と同様に、充電ロボット20による充電作業中に、充電ロボット20に対する接触の有無を、接触検知センサを用いて常時監視する。また、実施形態3に係る自動充電システム1においては、充電ケーブル32に対する接触の有無を、荷重センサを用いて常時監視する制御を行う。
【0056】
図6は、実施形態3に係る自動充電制御の一例を示したフローチャートである。
【0057】
まず、ステップS21の処理においては、充電サービス管制サーバー4がユーザー3からの充電予約を取得する。次に、ステップS22の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5から充電対象の車両100aの充電口101aの位置を取得する。次に、ステップS23の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5を介して車両100aに対して、車両100aにおける充電口101a側の前後(全て)のドア110aFL,110aRL及び窓111aFL,111aRLをロックさせる。次に、ステップS24の処理においては、駐車場監視システム6の検出結果に基づいて、充電サービス管制サーバー4が車両100aの充電口101aとは反対側に他車両が駐車されているか否かを判断する。車両100aの充電口101aとは反対側に他車両が駐車されていないと判断した場合(ステップS24にてNo)には、ステップS26の処理に移行する。一方、車両100aの充電口101aとは反対側に他車両(車両100b)が駐車されていると判断した場合(ステップS24にてYes)には、ステップS25の処理に移行する。ステップS25の処理においては、車両100aにおける充電口101aとは反対側の前後(全て)のドア110aFR,110aRR及び窓111aFR,111aRRをロックさせる。次に、ステップS26の処理においては、充電サービス管制サーバー4が充電ロボット20a及び充電器30aで構成される自動充電装置に充電開始を指示する。
【0058】
次に、ステップS27の処理においては、充電ロボット20aの接触を検知したか、または、充電ケーブル32aの接触を検知したかを判断する。充電ロボット20aの接触を検知した、または、充電ケーブル32aの接触を検知したと判断した場合(ステップS27の処理にてYes)、ステップS31の処理に移行する。ステップS31の処理においては、充電ロボット20aによる充電作業を中止する。その後、ステップS27の処理に移行する。
【0059】
一方、ステップS27の処理において、充電ロボット20aの接触を検知していない、及び、充電ケーブル32aの接触を検知していない場合(ステップS27の処理にてNo)には、ステップS28の処理に移行する。ステップS28の処理においては、充電ロボット20aによる充電作業を継続して行う。次に、ステップS29の処理においては、車両100aのバッテリーに電力を供給し充電が完了したら、充電ロボット20aによる充電作業を終了する。次に、ステップS30の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5を介して車両100に対し、車両100aにおける充電口101a側の前後(全て)のドア110aFL,110aRL及び窓111aFL,111aRLのロックを解除させる。なお、ステップS25の処理にて、車両100aにおける充電口101aとは反対側の前後(全て)のドア110aFL,110aRL及び窓111aFL,111aRLをロックした場合には、ドア110aFL,110aRL及び窓111aFL,111aRLのロックも解除させる。その後、充電サービス管制サーバー4は、一連の自動充電制御を終了する。
【0060】
実施形態3に係る自動充電制御装置においては、充電ロボット20aによる自動充電中の車両100aの充電口101aとは反対側に車両100bが駐車し、車両100bが別の充電ロボット20bによって充電を行う場合において、車両100aの充電ロボット20bに近い側のドア110aFR,110aRRからの人の乗り降りを抑制することができる。また、車両100aの車内にいるに乗員が窓111aFR,111aRRから手などを出すのを抑制することができる。
【0061】
実施形態3に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20aによる車両100aの充電作業中に車両100aの乗員と充電ロボット20a,20b及び充電ケーブル32a,32bとの接触を抑制することができる。
【0062】
なお、実施形態3に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20aによる車両100aの充電作業を行う際に、車両100aの充電口101aに最も近いドア110aFL及び窓111aFLのみをロックする制御を行うようにしてもよい。
【0063】
(実施形態4)
以下に、本発明に係る自動充電制御装置の実施形態4について説明する。なお、実施形態4において実施形態1と同様の構成などは説明を適宜省略する。
【0064】
図7は、実施形態4に係る自動充電システム1を適用した駐車場10を示した図である。
【0065】
実施形態4に係る自動充電システム1においては、図7に示すように、駐車スペース11bに車両100aが駐車されており、駐車スペース11aに車両100cが駐車されている。車両100aは、充電口101a、前後左右のドア110aFL,110aFR,110aRL,110aRR、及び、前後左右の窓111aFL,111aFR,111aRL,111aRRなどを備えている。車両100cは、充電口101c、前後左右のドア110cFL,110cFR,110cRL,110cRR、及び、前後左右の窓111cFL,111cFR,111cRL,111cRRなどを備えている。また、車両100a,100cの構成などは、実施形態1の車両100の構成などと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0066】
実施形態4に係る自動充電システム1では、駐車スペース11bに駐車された車両100aのユーザー3からの自動充電開始の指示を受け付けると、車両100aの充電口101aの位置を取得する。そして、実施形態4に係る自動充電システム1では、車両100aにおける充電口101a側の全て(前後)のドア110aFL,110aRL及び窓111aFL,111aRLをロックする制御を実行する。
【0067】
また、実施形態4に係る自動充電システム1においては、駐車スペース11bに駐車された車両100aの充電口101a側の駐車スペース11aに、他の車両100が駐車されているか否か(他の車両100の有無)を判断する。そして、車両100aの充電口101a側の駐車スペース11aに、他の車両100(図7では車両100c)が駐車されている(他の車両100が有る)と判断した場合には、その他の車両100(図7では車両100c)における車両100aの充電口101a側(他の車両100における車両100aの充電口101aと向き合う側)の全て(前後)のドア110cFR,110cRR及び窓111cFR,111cRRをロックする制御を行う。
【0068】
また、実施形態4に係る自動充電システム1においては、実施形態2に係る自動充電システム1と同様に、充電ロボット20による充電作業中に、充電ロボット20に対する接触の有無を、接触検知センサを用いて常時監視する。また、実施形態4に係る自動充電システム1においては、充電ケーブル32に対する接触の有無を、荷重センサを用いて常時監視する制御を行う。
【0069】
図8は、実施形態4に係る自動充電制御の一例を示したフローチャートである。
【0070】
まず、ステップS41の処理においては、充電サービス管制サーバー4がユーザー3からの充電予約を取得する。次に、ステップS42の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5から充電対象の車両100aの充電口101aの位置を取得する。次に、ステップS43の処理においては、充電サービス管制サーバー4が車両情報サーバー5を介して車両100に対して、車両100aにおける充電口101a側の前後(全て)のドア110aFL,110aRL及び窓111aFL,111aRLをロックさせる。次に、ステップS44の処理においては、駐車場監視システム6の検出結果に基づいて、充電サービス管制サーバー4が車両100aの充電口101a側に他車両が駐車されているか否かを判断する。車両100aの充電口101a側に他車両が駐車されていないと判断した場合(ステップS44にてNo)には、ステップS46の処理に移行する。一方、車両100aの充電口101a側に他車両(車両100c)が駐車されていると判断した場合(ステップS44にてYes)には、ステップS45の処理に移行する。ステップS45の処理においては、他車両(車両100c)における車両100aの充電口101a側の前後(全て)のドア110cFR,110cRR及び窓111cFR,111cRRをロックさせる。次に、ステップS46の処理においては、充電サービス管制サーバー4が自動充電装置2に充電開始を指示する。
【0071】
次に、ステップS47の処理においては、充電ロボット20の接触を検知したか、または、充電ケーブル32の接触を検知したかを判断する。充電ロボット20の接触を検知した、または、充電ケーブル32の接触を検知したと判断した場合(ステップS47の処理にてYes)、ステップS51の処理に移行する。ステップS51の処理においては、充電ロボット20による充電作業を中止する。その後、ステップS47の処理に移行する。
【0072】
一方、ステップS47の処理において、充電ロボット20の接触を検知していない、及び、充電ケーブル32の接触を検知していない場合(ステップS47の処理にてNo)には、ステップS48の処理に移行する。ステップS48の処理においては、充電ロボット20による充電作業を継続して行う。次に、ステップS49の処理においては、車両100aのバッテリーに電力を供給し充電が完了したら、充電ロボット20による充電作業を終了する。次に、ステップS50の処理においては、車両100aにおける充電口101a側の前後(全て)のドア110aFL,110aRL及び窓111aFL,111aRLのロックを解除させる。なお、ステップS45の処理にて、他車両(車両100c)における車両100aの充電口101a側の前後(全て)のドア110cFL,110cRL及び窓111cFL,111cRLをロックさせた場合には、ドア110cFL,110cRL及び窓111cFL,111cRLのロックも解除させる。その後、充電サービス管制サーバー4は、一連の自動充電制御を終了する。
【0073】
実施形態4に係る自動充電システム1においては、車両100aにおける充電口101a側の全て(前後)のドア110aFL,110aRL及び窓111aFL,111aRLをロックする制御を行う。これにより、車両100aにおける充電口101a側の前後(全て)のドア110aFL,110aRLからの乗員の乗り降りを抑制することができる。また、車両100aの車内にいる乗員が充電口101a側の前後(全て)の窓111aFL,111aRLから手などを出すのを抑制することができる。さらに、実施形態4に係る自動充電システム1においては、車両100cにおける車両100aの充電口101a側の前後(全て)のドア110cFL,110cRL及び窓111cFL,111cRLをロックする制御を行う。これにより、車両100cにおける車両100aの充電口101a側のドア110aFR,110aRRからの人の乗り降りを抑制することができる。また、車両100cの車内にいるに乗員が、車両100cにおける車両100aの充電口101a側の前後(全て)の窓111cFR,111cRRから手などを出すのを抑制することができる。よって、実施形態4に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20による車両100aの充電作業中に、車両100a,100cの乗員と充電ロボット20及び充電ケーブル32との接触を抑制することができる。
【0074】
なお、実施形態4に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20aによる車両100aの充電作業を行う際に、車両100aの充電口101aに最も近いドア110aFL及び窓111aFLのみをロックする制御を行うようにしてもよい。また、実施形態4に係る自動充電システム1においては、充電ロボット20aによる車両100aの充電作業を行う際に、車両100cにおける車両100aの充電口101aに最も近いドア110cFR及び窓111cFRのみをロックする制御を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1 自動充電システム
10 駐車場
11a,11b,11c 駐車スペース
20,20a,20b 充電ロボット
21,21a,21b ロボット本体
22,22a,22b ロボットアーム
23,23a,23b ロボットハンド
30,30a,30b 充電器
31,31a,31b 充電器本体
32,32a,32b 充電ケーブル
33,33a,33b 充電コネクタ
100,100a,100b,100c 車両
110FL,110FR,110RL,110RR ドア
111FL,111FR,111RL,111RR 窓
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8