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特開2025-7388計測装置、計測方法、及び計測プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007388
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】計測装置、計測方法、及び計測プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0203 20230101AFI20250109BHJP
【FI】
G06Q30/0203
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108749
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】517238798
【氏名又は名称】Cinarra Systems Japan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】細谷 正人
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB02
5L049BB02
(57)【要約】
【課題】広告及びWebページによる所定の地点への集客効果の分析を支援すること。
【解決手段】計測装置は、取得部と、特定部と、作成部とを有する。取得部は、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置に関する接触情報と、所定の地点を訪れた利用者装置に関する訪問情報とを取得する。特定部は、接触情報及び訪問情報に基づき、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置の所定の地点についての滞在状況を特定する。作成部は、特定部の特定結果に基づき、所定の形式で出力情報を作成する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告及びWebページの効果を計測する計測装置であって、
前記広告及び前記Webページの何れかに接触した利用者装置に関する接触情報と、所定の地点を訪れた前記利用者装置に関する訪問情報とを取得する取得部と、
前記接触情報及び前記訪問情報に基づき、前記広告及び前記Webページの何れかに接触した前記利用者装置の前記所定の地点についての滞在状況を特定する特定部と、
前記特定部の特定結果に基づき、所定の形式で出力情報を作成する作成部と、
を有することを特徴とする計測装置。
【請求項2】
前記特定部は、前記広告及び前記Webページに接触した前記利用者装置が所定の期間に前記所定の地点を訪れた回数別に、前記利用者装置が前記所定の地点を訪れた回数及び前記所定の地点を訪れた前記利用者装置の数の少なくとも一方を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
【請求項3】
前記特定部は、前記広告及び前記Webページに接触した前記利用者装置が所定の期間に前記所定の地点に滞在した滞在時間別に、前記利用者装置が前記所定の地点を訪れた回数及び前記所定の地点を訪れた前記利用者装置の数の少なくとも一方を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
【請求項4】
前記特定部は、前記広告及び前記Webページの何れかに接触し、前記所定の地点を訪れた前記利用者装置であって、前記広告及び前記Webページの何れかに接触したタイミングから所定の期間内に前記所定の地点を訪れた前記利用者装置の前記所定の地点についての滞在状況を特定する
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の計測装置。
【請求項5】
滞在状況を特定する対象とする前記広告、前記Webページ、地点、集計期間の少なくとも1つの指定を受け付ける受付部をさらに有し、
前記特定部は、前記接触情報及び前記訪問情報に基づき、前記受付部で指定された前記広告、前記Webページに接触した前記利用者装置についての前記受付部で指定された集計期間における前記受付部で指定された地点についての滞在状況を特定する
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の計測装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記所定の地点を訪れた前記利用者装置であって、前記広告及び前記Webページの何れかにも接触せずに前記所定の地点を訪れた前記利用者装置、並びに前記広告及び前記Webページの何れかに接触したタイミングから所定の期間を経過してから前記所定の地点を訪れた前記利用者装置の前記所定の地点についての滞在状況をさらに特定し、
前記作成部は、前記広告及び前記Webページの何れかに接触した前記利用者装置の滞在状況と、前記広告及び前記Webページの何れにも未接触の前記利用者装置、並びに前記所定の期間を経過してから前記所定の地点を訪れた前記利用者装置の滞在状況を所定の形式で出力する出力情報を作成する
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の計測装置。
【請求項7】
前記広告及び前記Webページは、前記所定の地点で販売される商品及び前記所定の地点に関する情報の少なくとも一方を報知する広告及びWebページである
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の計測装置。
【請求項8】
広告及びWebページの効果を計測する計測方法であって、
前記広告及び前記Webページの何れかに接触した利用者装置に関する接触情報と、所定の地点を訪れた前記利用者装置に関する訪問情報とを取得する取得工程と、
前記接触情報及び前記訪問情報に基づき、前記広告及び前記Webページの何れかに接触した前記利用者装置の前記所定の地点についての滞在状況を特定する特定工程と、
前記特定工程の特定結果に基づき、所定の形式で出力情報を作成する作成工程と、
を含む計測方法。
【請求項9】
広告及びWebページの効果を計測する計測プログラムであって、
前記広告及び前記Webページの何れかに接触した利用者装置に関する接触情報と、所定の地点を訪れた前記利用者装置に関する訪問情報とを取得する取得手順と、
前記接触情報及び前記訪問情報に基づき、前記広告及び前記Webページの何れかに接触した前記利用者装置の前記所定の地点についての滞在状況を特定する特定手順と、
前記特定手順の特定結果に基づき、所定の形式で出力情報を作成する作成手順と、
を計測装置に実行させるための計測プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測装置、計測方法、及び計測プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、広告及びWebページによる広告効果を算出する技術が知られている。例えば、特許文献1の技術では、ユーザによる広告掲載媒体の閲覧タイミングと予め設定された重み情報とに基づき、広告掲載媒体ごとの広告効果を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-64782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の従来技術では、広告及びWebページによる所定の地点への集客効果の分析できているとは言い難い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の計測装置は、広告及びWebページの効果を計測する計測装置である。計測装置は、取得部と、特定部と、作成部とを有する。取得部は、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置に関する接触情報と、所定の地点を訪れた利用者装置に関する訪問情報とを取得する。特定部は、接触情報及び訪問情報に基づき、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置の所定の地点についての滞在状況を特定する。作成部は、特定部の特定結果に基づき、所定の形式で出力情報を作成する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、広告及びWebページによる所定の地点への集客効果の分析を支援できる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る広告効果計測システムの構成を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る訪問検知ロジックの一例を示す図である。
図3A図3Aは、実施形態に係る判別期間に基づく判別方法の一例を示す図である。
図3B図3Bは、実施形態に係る判別期間に基づく判別方法の一例を示す図である。
図3C図3Cは、実施形態に係る判別期間に基づく判別方法の一例を示す図である。
図3D図3Dは、実施形態に係る判別期間に基づく判別方法の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る広告効果計測システムの装置構成の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る条件指定画面の一例を示す図である。
図6A図6Aは、実施形態に係る出力情報の一例を示す図である。
図6B図6Bは、実施形態に係る出力情報の一例を示す図である。
図6C図6Cは、実施形態に係る出力情報の一例を示す図である。
図7A図7Aは、実施形態に係る接触情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
図7B図7Bは、実施形態に係る訪問情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態に係る計測処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施形態に係る計測装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明に係る計測装置、計測方法、及び計測プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明に係る計測装置、計測方法、及び計測プログラムが限定されるものではない。
【0009】
(実施形態)
〔1.はじめに〕
従来から、店舗の商品の販売やイベントへの集客などを目的として、店舗やイベント会場などの所定の地点への広告及びWebページを用いた広告が行われている。広告を行うにあたり、広告及びWebページによる広告効果を知ることは、重要である。例えば、広告及びWebページに所定の地点の集客に効果があるかを知ることは、重要である。
【0010】
そのため、広告及びWebページに接触して所定の地点を訪問したユーザを把握して広告効果を算出することが求められるが、従来の技術では、ユーザによる広告掲載媒体の閲覧タイミングと予め設定された重み情報とに基づき、広告掲載媒体ごとの広告効果を算出するにとどまり、広告及びWebページによる所定の地点への集客効果の分析できているとは言い難い。
【0011】
そこで、本実施形態に係る計測装置は、広告及びWebページによる所定の地点への集客効果の分析を支援することを目的とする。計測装置は、具体的には、広告及びWebページの何れかに接触した各ユーザの利用者装置の所定の地点についての滞在状況を特定する処理を行う。これにより、計測装置10は、広告及びWebページによる所定の地点への集客効果の分析を支援することができる。
【0012】
〔2.全体概要〕
ここで、図1を参照し、本実施形態に係る計測装置100を含む計測システム1について説明する。図1は、実施形態に係る広告効果計測システム1の構成を示す図である。
【0013】
図1に示すように、広告効果計測システム1は、利用者装置10と、広告主装置20と、検知装置30と、計測装置100とを備えて構成されてよい。利用者装置10、広告主装置20、検知装置30、計測装置100は、ネットワークNWを介して、有線または無線により通信可能に接続されている。
【0014】
利用者装置10は、ユーザによって利用される情報処理端末であり、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等であってよい。また、ここでいうユーザとは、リアル店舗に出向いて買い物したり、サービスを受けたりする一般消費者(エンドユーザ)を指し示す。
【0015】
例えば、利用者装置10は、配信された広告を含む画面(広告媒体)を表示する。広告は、どのような種類の広告であってもよい。広告としては、例えば、ディスプレイ広告、ポップアップ広告、ポップアンダー広告などが挙げられる。ユーザの利用者装置10に広告を含む画面が表示された場合、ユーザは、広告に接触したユーザとなる。なお、本実施形態において広告への接触とは、広告が掲載されることだけでなく、広告に対する所定のユーザ操作(例えば、クリック)も含み得る。また、本実施形態においては、広告主による商品ページ、イベント情報ページなど、広告として機能するWebページへの接触についても便宜上「広告への接触」と表現する。本実施形態においては広告ではない所定のWebページへの接触についても便宜上「広告への接触」と表現する場合がある。例えば、ユーザが所定の地点で販売される商品及び所定の地点に関する情報を得ようとする場合、ユーザは、利用者装置10を用いてWebページの検索を行う。利用者装置10は、所定の地点で販売される商品及び所定の地点に関する情報の少なくとも一方を報知する広告及びWebページを表示する。所定の地点は、リアル店舗であってもよく、イベント会場などであってもよい。このような場合、ユーザは、広告に接触したユーザとなる。このように広告に接触したことで興味を高められたユーザは、広告対象の地点に訪問する。
【0016】
広告主装置20は、広告主によって利用される情報処理端末であり、例えば、スマート
フォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等であってよい。また、ここでいう広告主とは、広告を入稿する入稿元を指し示す。例えば、広告主は、広告配信を仲介する配信事業者のクライアントとなっている企業であってよく、店舗を運営している場合がある。
【0017】
例えば、広告主装置20は、広告主の操作に応じて、計測装置100に対して広告配信
や集客計測に関する各種設定ができる。また、広告主装置20は、広告主の操作に応じて、計測装置100に対して広告自体の入稿も行うことができる。
【0018】
検知装置30は、広告主(例えば、配信事業者のクライアント企業)により運営されるリアル店舗に設置される装置であって、訪問を検知するための装置である。例えば、検知装置30は、クライアント企業の店舗に設置されるWi-Fiアクセスポイントであってもよい。また、検知装置30は、配信事業者、あるいは、配信事業者のパートナー企業により提供される場合がある。検知装置30は、広告またはWebページに対して予め付与されている特定のタグとの間で相互作用が得られた場合に、利用者装置10を有する利用者を店舗への訪問として検知する。
【0019】
計測装置100は、本開示の実施形態に係る計測装置の一例であり、集客計測に係る一連の情報処理を行う。なお、本実施形態における計測装置100は、広告及びWebページによる所定の地点への集客効果を計測する計測装置である。計測装置100は、前提として次のような処理を実施可能である。
【0020】
計測装置100は、広告を管理するための複数種別の管理単位それぞれを1つの階層として構成される階層構造を取得できる。また、計測装置100は、管理単位ごとに登録される登録項目のいずれかを広告効果の測定単位とする設定を広告主から受け付けることができる。このような状態で、計測装置100は、測定単位として定められた登録項目の配下に紐づく広告群のうち、広告接触ユーザのオフラインでの行動に寄与したと判定される1の広告に対して広告効果を計数することができる。
【0021】
また、利用者装置10、広告主装置20、検知装置30は、顧客の近くでエッジ処理を
行うエッジコンピュータであることに対して、計測装置100は、クラウド側で処理を行
うクラウドコンピュータであってよい。すなわち、計測装置100は、サーバ装置であっ
てよい。
【0022】
(訪問検知ロジックについて)
次に、図2を用いて、訪問検知のロジックについて説明する。図2は、実施形態に係る訪問検知ロジックの一例を示す図である。まず、図2の例によれば、配信事業者が提供する広告配信サービスでは、入稿された広告の掲載先となる広告媒体として、媒体M1、媒体M2及び媒体M3が定められている。媒体M1、媒体M2及び媒体M3は、広告を含むことが可能なWebページであってよく、広告する商品ページ、イベント情報ページであってもよい。また、入稿された広告には、訪問検知のためのタグTGが挿入される。なお、タグTGの挿入は、計測装置100によって行われてよい。
【0023】
このような状態において、利用者装置10は、タグTGが挿入された広告を含む画面である媒体M1を表示した場合には、利用者装置10の接触情報を計測装置100に送信する。接触情報は、ユーザが広告またはWebページに接触したことを示す情報である。接触情報には、利用者装置10を識別する端末情報、広告への接触日時、媒体M1に挿入されたタグの情報、掲載先である媒体M1を示す媒体情報等が含まれる。接触情報は、広告配信における配信履歴としての一レコードとして、接触/訪問情報データベース121に蓄積される。
【0024】
広告に接触したことで広告接触ユーザとなったユーザは、図2に示すように、検知装置30が備えられたリアル店舗を訪問したとする。係る場合、利用者装置10と、検知装置30とが近距離無線通信により接続され、この結果、検知装置30は、近距離無線通信を介して、利用者装置10を有するユーザを店舗への訪問として検知する。例えば、検知装置30は、周期的に近距離無線通信を試み、利用者装置10と近距離無線通信が可能となった利用者装置10を有するユーザを店舗への訪問として検知する。検知装置30は、利用者装置10を検知すると、検知した利用者装置10と近距離無線通信を行い、利用者装置10の端末情報を取得する。また、検知装置30は、検知した利用者装置10と周期的に近距離無線通信を行い、近距離無線通信が可能な期間を、利用者装置10を有するユーザの滞在時間として計測する。検知装置30は、訪問検知を示す訪問情報を計測装置100に送信する。訪問情報には、利用者装置10を識別する端末情報、訪問日時、滞在時間、訪問先の地点を識別する地点識別情報等が含まれる。訪問情報は、広告配信における配信履歴としての一レコードとして、接触/訪問情報データベース121に蓄積される。なお、近距離無線通信の一例としては、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)等が挙げられる。なお、訪問情報の取得に際して、GPS(Global Positioning System)を含むGNSS(Global Navigation Satellite System)測位技術が活用されてもよい。例えば、計測装置100は、利用者装置10にインストールされたアプリケーションによりGNSS測位技術等に基づいて得られた位置情報を利用者装置10から取得し、取得した位置情報から位置を特定することで、所定の地点を訪れた利用者装置10に関する訪問情報を取得してもよい。
【0025】
なお、ここまで配信される広告を前提に説明をしてきたが、例えば、広告ではなく所定のWebページであってもよい。その場合、前述したタグTGは、広告ではなく所定のWebページに挿入されてもよい。
【0026】
(判別期間について)
次に、図3A図3Dを用いて、本実施形態の計測装置100による計数の概要を説明する。図3A図3Dは、実施形態に係る判別期間に基づく判別方法の一例を示す図である。
【0027】
前述した通り、本実施形態の計測装置100は、利用者装置10から受信する接触情報及び検知装置30から受信する訪問情報に基づき、広告及びWebページによる所定の地点への集客効果を計測する。
【0028】
ここで、広告またはWebページによるユーザに対する広告効果は、広告またはWebページにユーザが接触したタイミングから時間の経過と共に低下する。
【0029】
そこで、計測装置100は、所定の計数条件として判別期間に基づいて計数を行うことで、ユーザの訪問が広告またはWebページの効果によるものか否かを分類して計数する。判別期間は、ユーザの訪問が広告効果によるものと見なす期間が設定される。例えば、判別期間は、30日間と設定される。
【0030】
図3A図3Dには左から右へ時系列(日付)順に、発生したイベントが記載されている。まず、計測装置100がユーザを広告効果による集客として計数するパターンから説明する。図3Aでは、ユーザが6月1日に広告またはWebページと接触(閲覧)し、広告またはWebページに関する店舗を6月18日に訪問している。図3Aでは、ユーザは、広告またはWebページに接触したタイミングから判別期間内に店舗を訪問している。この場合、計測装置100は、ユーザの1回の訪問を広告効果による1回の訪問として計数する。また、図3Bでは、ユーザが6月1日に広告またはWebページと接触(閲覧)し、広告またはWebページに関する店舗を6月18日と6月27日に2回訪問している。図3Bでは、ユーザは、広告またはWebページに接触したタイミングから判別期間内に2回店舗を訪問している。この場合、計測装置100は、ユーザの2回の訪問を広告効果による2回の訪問として計数してもよいし、広告またはWebページに接触したタイミングから最初の1回の訪問のみを、広告効果による1回の訪問として計数してもよい。また、計測装置100は、店舗での滞在時間別にユーザの訪問を計数する。なお、計測装置100は、店舗を訪問したタイミング以前の判別期間内に広告又はWebページに接触している場合に、広告効果による訪問として計数を行うものとしてもよい。
【0031】
一方、図3Cでは、ユーザは、広告またはWebページと接触(閲覧)せずに、広告またはWebページに関する店舗を6月18日に訪問している。この場合、計測装置100は、ユーザの1回の訪問を広告効果以外による1回の訪問として計数する。また、図3Dでは、ユーザが6月1日に広告またはWebページと接触(閲覧)し、広告またはWebページに関する店舗を7月10日に訪問している。図3Dでは、広告またはWebページに接触したタイミングから判別期間を経過してから店舗を訪問している。この場合、計測装置100は、ユーザの1回の訪問を広告効果以外による1回の訪問として計数する。
【0032】
このようにして、計測装置100は、予め設定された判別期間の条件に基づいて、ユーザの訪問を広告効果による集客と、広告効果以外の集客とを分類して計数することができる。
【0033】
〔3.全体構成〕
〔3-1.広告効果計測システムの構成〕
ここから、本実施形態の広告効果計測システム1により実現される実施形態について説明を行う。図4は、実施形態に係る広告効果計測システム1の装置構成の一例を示す図である。図4に示すように、広告効果計測システム1は、計測装置100と検知装置30とが所定のネットワークNWを介して接続された構成を有する。なお、広告効果計測システム1に含まれる検知装置30の数は、限定されず、複数であってもよい。
【0034】
〔3-2.検知装置30の構成〕
次に、実施形態に係る検知装置30の構成例について説明する。図4に示すように、検知装置30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを有する。
【0035】
(通信部31について)
通信部31は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNWと有線または無線で接続され、検知装置30と計測装置100との間で情報の送受信を行う。
【0036】
(記憶部32について)
記憶部32は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部32は、電波条件情報32aを記憶する。
【0037】
(電波条件情報32aについて)
電波条件情報32aは、利用者装置10を検知する際に用いる条件である。具体的には、電波条件情報32aには、利用者装置10と検知装置30との電波による通信における電波強度に基づき検知対象とするか否かについての閾値に関する情報である。
【0038】
(制御部33について)
制御部33は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、検知装置30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0039】
制御部33は、利用者装置10を有するユーザが所定の地点を訪れた際に、所定の短距離無線通信技術(例えば、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)等)を用いて、利用者装置10を検知する。具体的には、制御部33は、周期的に近距離無線通信を試み、利用者装置10と近距離無線通信が可能となり、電波強度が電波条件情報32aの閾値以上の利用者装置10を検知する。
【0040】
制御部33は、利用者装置10を検知すると、検知した利用者装置10と近距離無線通信を行い、利用者装置10の端末情報を取得する。また、制御部33は、検知した利用者装置10と周期的に近距離無線通信を行い、近距離無線通信が可能な期間を、利用者装置10を有するユーザの滞在時間として計測する。例えは、制御部33は、所定時間ごとに利用者装置10と近距離無線通信を行い、利用者装置10と連続して近距離無線通信が可能な期間を、当該利用者装置10を有するユーザの滞在時間として計測する。所定時間は、滞在時間の計測に適した時間に定められる。例えば、所定時間は、1秒から1分程度の時間とし、例えは、30秒とする。所定時間は、通信状況に応じて可変としてもよい。
【0041】
制御部33は、訪問情報を計測装置100に送信する。制御部33は、1時間ごと、或いは、一日ごとなど定期的に訪問情報をまとめて送信してもよく、検知した利用者装置10が検知されなくなったタイミングで当該利用者装置10に関する訪問情報のみを送信してもよい。
【0042】
〔3-3.計測装置100の構成〕
次に、実施形態に係る計測装置100の構成例について説明する。計測装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0043】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNWと有線または無線で接続され、計測装置100と検知装置30との間で情報の送受信を行う。
【0044】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部120は、接触/訪問情報データベース121と、計数条件情報122とを記憶する。
【0045】
(接触/訪問情報データベース121について)
接触/訪問情報データベース121は、接触情報と訪問情報とを記憶する。例えば、接触/訪問情報データベース121は、図2に示す通り、利用者装置10によりタグTGが挿入された広告を含む画面である媒体M1を表示された場合に送信される接触情報を記憶する。具体的には、接触/訪問情報データベース121は、接触情報として、ユーザの利用者装置10を識別する端末情報、広告への接触日時、タグの情報、掲載先である媒体を示す媒体情報等を記憶する。
【0046】
他方、接触/訪問情報データベース121は、図2に示す通り、利用者装置10が検知装置30の備えられたリアル店舗を訪問し、近距離無線通信技術に基づき検知された場合に、検知装置30により送信された訪問情報を記憶する。具体的には、接触/訪問情報データベース121は、前述の訪問情報として、利用者装置10を識別する端末情報、訪問日時、滞在時間、訪問先の地点を識別する地点識別情報等を記憶する。
【0047】
なお、前述した情報はあくまで一例であり、接触/訪問情報データベース121は、接触情報や訪問情報の範疇に含まれる情報であれば、限定無く記憶することができる。
【0048】
(計数条件情報122について)
計数条件情報122は、後述の特定部133が所定の計数を実施するために用いる計数条件に関する情報を記憶する。具体的には、計数条件情報122は、計数条件に関する情報として、判別期間122aを記憶する。
【0049】
(判別期間122aについて)
判別期間122aは、広告及びWebページに関する処理の地点を訪問したユーザの訪問が広告効果による集客か、広告効果以外の集客かを判定するために、設定される所定の期間である。判別期間122aには、訪問日から何日間を広告効果による集客とするかに応じて設定される。
【0050】
(制御部130について)
制御部130は、CPUやMPU等のプロセッサによって、計測装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。図4に示す通り、制御部130は、取得部131と、受付部132と、特定部133と、作成部134と、提示部135とを有する。
【0051】
(取得部131について)
取得部131は、広告に接触したユーザの接触情報を利用者装置10から取得する。例えば、取得部131は、接触情報として、利用者装置10を識別する端末情報、広告への接触日時、挿入されたタグの情報、掲載先である媒体を示す媒体情報等を利用者装置10から取得できる。なお、取得部131は、接触情報が利用者装置10以外の外部の装置に記憶されている場合には、当該外部の装置から接触情報を取得することができる。取得部131は、取得した接触情報を接触/訪問情報データベース121に格納する。
【0052】
また、取得部131は、訪問情報を検知装置30から取得する。例えば、取得部131は、訪問情報として、利用者装置10を識別する端末情報、訪問日時、滞在時間、訪問先の地点を識別する地点識別情報等を取得できる。なお、取得部131は、前述した情報に限定されず、所定の計数を実施するために用いる情報を限定無く取得することができる。取得部131は、取得した訪問情報を接触/訪問情報データベース121に格納する。
【0053】
(受付部132について)
受付部132は、各種の情報の入力を受け付ける。例えば、受付部132は、滞在状況を特定する対象とする広告、Webページ、地点、集計期間の少なくとも1つの指定を受け付ける。受付部132は、ネットワークNWを介したアクセスに応じて、アクセス元に条件指定画面150を提供し、条件指定画面150から滞在状況を特定する対象の条件を受け付ける。例えば、広告主は、広告主装置20を操作して計測装置100にアクセスして計測装置100より提供される条件指定画面150を計測装置100に表示させ、条件指定画面150に条件の入力を行う。
【0054】
図5は、実施形態に係る条件指定画面150の一例を示す図である。条件指定画面150は、滞在状況を特定する対象とする広告を指定する広告指定領域151と、滞在状況を特定する対象とするWebページを指定するWebページ指定領域152と、滞在状況を特定する対象とする地点を指定する地点指定領域153とを有する。また、条件指定画面150は、滞在状況を特定する集計期間の開始日を指定する開始日指定領域154と、滞在状況を特定する集計期間の終了日を指定する終了日指定領域155とを有する。また、条件指定画面150は、キャンセルを指示するキャンセルボタン156と、処理開始を指示する実行ボタン157を有する。
【0055】
広告指定領域151、Webページ指定領域152、地点指定領域153、開始日指定領域154及び終了日指定領域155は、任意の指定領域とされ、条件を指定する場合、条件が入力される。広告指定領域151、Webページ指定領域152及び地点指定領域153は、選択された場合、指定可能な情報を候補として表示し、候補から選択可能に構成してもよい。
【0056】
広告主は、必要に応じて、Webページ指定領域152、地点指定領域153、開始日指定領域154及び終了日指定領域155の条件を指定する。例えば、広告主は、広告を指定する場合、広告指定領域151に、指定する広告に含ませたタグの情報を入力する。なお、広告は、広告の管理単位で指定可能としてもよい。また、広告主は、Webページを指定する場合、Webページ指定領域152に、指定するWebページに含ませたタグの情報を入力する。また、広告主は、地点を指定する場合、地点指定領域153に、指定する地点の地点識別情報を入力する。また、広告主は、集計期間の開始日を指定する場合、開始日指定領域154に開始日を入力する。また、広告主は、集計期間の終了日を指定する場合、終了日指定領域155に終了日を入力する。なお、受付部132は、判別期間122aの指定を受け付けてもよい。例えば、条件指定画面150に判別期間122aを指定する指定領域を設けて、判別期間122aを指定可能としてもよい。広告主は、条件の指定が完了すると、実行ボタン157を指定する。
【0057】
(特定部133について)
図4に戻る。特定部133は、接触情報と、訪問情報とに基づき、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10の所定の地点についての滞在状況を特定する。例えば、特定部133は、受付部132で実行ボタン157の指定を受け付けると、指定された条件に満たした接触情報及び訪問情報を接触/訪問情報データベース121から読み出す。例えば、特定部133は、地点が指定された場合、地点識別情報が指定された地点識別情報の訪問情報を読み出す。また、特定部133は、集計期間の開始日及び開始日の少なくとも一方が指定された場合、訪問日時が指定された開始日、開始日の間の期間となる訪問情報を読み出す。また、特定部133は、広告、Webページが指定された場合、タグの情報が指定されたタグの情報の接触情報を読み出す。
【0058】
特定部133は、読み出した接触情報と、訪問情報とに基づき、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10の所定の地点についての滞在状況を特定する。
【0059】
例えば、特定部133は、所定の地点を訪れた利用者装置10であって、広告及び前記Webページの何れかに接触したタイミングから判別期間122a内に所定の地点を訪れた利用者装置10の所定の地点についての滞在状況を特定する。具体的には、特定部133は、読み出した訪問情報から地点ごとに、それぞれの地点を訪れた利用者装置10を特定する。特定部133は、地点ごとに、特定した各利用者装置10の訪問情報から地点ごとに滞在状況を特定する。例えば、特定部133は、地点ごとに、特定した各利用者装置10の訪問情報から訪問日時を読み出し、特定した利用者装置10が地点を訪れたタイミングと端末情報を特定する。特定部133は、読み出した接触情報に基づき、地点ごとに、特定した各利用者装置10の広告への接触日時から広告及び前記Webページの何れかに接触したタイミングを特定する。特定部133は、地点ごとに、広告及びWebページの何れかに接触したタイミングから判別期間122a内に地点を訪れたか否か判定する。特定部133は、広告及びWebページの何れかに接触したタイミングから判別期間122a内に地点を訪れたと判定された各利用者装置10の訪問情報から、利用者装置10の地点についての滞在状況を特定する。なお、特定部133は、地点ごとに、地点を訪問したタイミング以前の判別期間内に広告又はWebページに接触している利用者装置10を特定し、地点ごとに、特定した各利用者装置10の滞在状況を特定するようにしてもよい。
【0060】
例えば、特定部133は、地点ごとに、広告及びWebページに接触した利用者装置10が判別期間122aに地点を訪れた回数別に、利用者装置10が地点を訪れた回数及び地点を訪れた利用者装置10の数の少なくとも一方を特定する。具体的には、特定部133は、地点ごとに、判別期間122a内に地点を訪れたと判定された各利用者装置10の訪問情報から、各利用者装置10が地点を訪れた回数を計数する。例えば、特定部133は、利用者装置10が判別期間122aに地点に滞在した状態をそれぞれ1回として、各利用者装置10が地点を訪れた回数を計数する。特定部133は、地点ごとに、地点を訪れた回数別に、各利用者装置10が訪れた延べ回数及び訪れた利用者装置10の数を特定する。なお、特定部133は、利用者装置10が判別期間122aに複数回訪れた場合でも、1回と計数するものとしてもよい。
【0061】
また、例えば、特定部133は、地点ごとに、判別期間122a内に地点を訪れた利用者装置10が判別期間122aに地点に滞在した滞在時間別に、利用者装置10が地点を訪れた回数及び地点を訪れた利用者装置10の数の少なくとも一方を特定する。具体的には、特定部133は、地点ごとに、判別期間122a内に地点を訪れたと判定された各利用者装置10の訪問情報から各利用者装置10が判別期間122aに地点を訪れた回数を計数する。例えば、特定部133は、各利用者装置10の訪問情報から滞在時間を読み出し、滞在時間別に、利用者装置10が判別期間122aに地点に滞在した状態をそれぞれ1回として、各利用者装置10が地点を訪れた回数を計数する。また、特定部133は、地点ごとに、滞在時間別に、利用者装置10が判別期間122aに地点に1度でも滞在した場合を1回として、滞在時間別に、訪れた利用者装置10の数を特定する。特定部133は、地点ごとに、滞在時間別に、各利用者装置10が訪れた延べ回数及び訪れた利用者装置10の数を特定する。
【0062】
なお、実施形態では、訪問情報は、検知装置30により検知された情報とした場合を前提で説明しているが、これに限定されるものではない。訪問情報は、GNSS測位技術等を用いて取得されてもよい。例えば、特定部133は、利用者装置10においてGNSS測位技術等を用いて取得された利用者装置10の位置情報から所定の検知方法により特定された訪問情報を用いて計数を行ってもよい。所定の検知方法では、例えば、位置情報に基づいて、位置情報に対応する地点を特定することで、訪問した店舗などの地点や、地点への訪問日時、滞在時間等の訪問情報を特定する。
【0063】
(作成部134について)
作成部134は、特定部133の特定結果に基づき、所定の形式で出力情報を作成する。例えば、作成部134は、特定部133の特定結果を表形式で表示可能なデータ構造とした出力情報を作成する。
【0064】
(提示部135について)
提示部135は、作成部134により作成された出力情報を所定の形式で提示する。例えば、提示部135は、作成部134により作成された出力情報を、広告主の広告主装置20等の端末装置に視覚化して提示できる。例えば、提示部135は、出力情報を端末装置に表示する。なお、提示部135は、五感に基づいて出力情報を知覚できる方法であれば、提示する方法を限定せずに出力情報を提示できる。
【0065】
ここで、図6A及び図6bを用いて、作成部134により作成される出力情報の一例を説明する。図6A及び図6bは、実施形態に係る出力情報の一例を示す図である。
【0066】
図6Aは、地点ごとの、地点を訪れた回数別に、各利用者装置10が訪れた延べ回数及び訪れた利用者装置10の数を所定の形式で出力した場合を示している。図6Aでは、地点として「Information Counter」、「Food Court」、「Insurance Counter」について、それぞれ地点を訪れた回数(訪問回数)別に、各利用者装置10が訪れた延べ回数が「延べ訪問回数」に示され、訪れた利用者装置10の数が「ユニーク訪問回数」に示されている。利用者装置10は、それぞれユーザが所持する端末である。このため、「延べ訪問回数」は、広告またはWebページに接触したユーザの延べ訪問回数に対応する。「ユニーク訪問回数」は、広告またはWebページに接触したユーザについての重複を除いたユニークなユーザ数に対応する。よって、計測装置100は、出力情報として、地点ごとに、地点についての滞在状況として、広告またはWebページに接触したユーザについての訪問回数別のユーザの延べ訪問回数、訪問したユニークなユーザ数を提供できる。これにより、広告主は、広告またはWebページに接触したユーザについての訪問回数別のユーザの延べ訪問回数、訪問したユニークなユーザ数を把握できる。これにより、広告主は、広告またはWebページによる各地点への集客効果を評価できる。例えば、広告主は、広告またはWebページがとの地点への集客効果が高いかを評価できる。また、広告主は、広告またはWebページが、ユーザに対してどのような訪問の傾向を生じさせるかを評価できる。また、広告主は、広告またはWebページが多くのユーザの訪問を促す効果があるかを評価できる。
【0067】
図6Bには、地点ごとの、地点に滞在した滞在時間別に、各利用者装置10が訪れた延べ回数及び訪れた利用者装置10の数を所定の形式で出力した場合を示している。図6Bでは、地点として、「Information Counter」、「Food Court」について、それぞれ地点に滞在した滞在時間別に、各利用者装置10が訪れた延べ回数が「延べ訪問回数」に示され、訪れた利用者装置10の数が「ユニーク訪問回数」に示されている。「延べ訪問回数」は、広告またはWebページに接触したユーザの延べ訪問回数に対応する。「ユニーク訪問回数」は、広告またはWebページに接触したユニークなユーザ数に対応する。よって、計測装置100は、出力情報として、それぞれの地点について、広告またはWebページに接触したユーザについての滞在時間別のユーザの延べ訪問回数、訪問したユニークなユーザ数を提供できる。これにより、広告主は、広告またはWebページに接触したユーザについての滞在時間別のユーザの延べ訪問回数、訪問したユニークなユーザ数を把握できる。これにより、広告主は、広告またはWebページによる各地点への集客効果を評価できる。例えば、広告主は、広告またはWebページがとの地点の滞在時間の長期化に効果が高いかを評価できる。また、広告主は、広告またはWebページが、ユーザの滞在時間に対してどのような傾向を生じさせるかを評価できる。
【0068】
なお、前述した出力情報はあくまで一例であり、作成部134は、特定部133の特定結果に基づいて、情報を加工し所定の形式で出力情報を作成してもよい。
【0069】
また、特定部133は、接触情報と、訪問情報とに基づき、所定の地点を訪れた利用者装置10であって、広告及びWebページの何れかにも接触せずに所定の地点を訪れた利用者装置10、並びに広告及びWebページの何れかに接触したタイミングから判別期間122aを経過してから所定の地点を訪れた利用者装置10の所定の地点についての滞在状況をさらに特定してもよい。例えば、特定部133は、読み出した接触情報と、訪問情報に基づき、地点ごとに、広告及びWebページの何れかにも接触せずに地点を訪れた利用者装置10、並びに広告及びWebページの何れかに接触したタイミングから判別期間122aを経過してから地点を訪れた利用者装置10が地点を訪れた回数を計数し、地点を訪れた回数別に、各利用者装置10が訪れた延べ回数及び訪れた利用者装置10の数を特定してもよい。また、例えば、特定部133は、読み出した接触情報と、訪問情報に基づき、地点ごとに、滞在時間別に、広告及びWebページの何れかにも接触せずに地点を訪れた利用者装置10、並びに広告及びWebページの何れかに接触したタイミングから判別期間122aを経過してから地点を訪れた利用者装置10が地点を訪れた延べ回数、及び地点を訪れた利用者装置10の数を計数してもよい。作成部134は、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10の滞在状況と、広告及びWebページの何れにも未接触の利用者装置10、並びに判別期間122aを経過してから地点を訪れた利用者装置10の滞在状況と、を所定の形式で出力する出力情報を作成してもよい。これにより、計測装置100は、出力情報として、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10の滞在状況と、広告及びWebページの何れかにも接触せずに所定の地点を訪れた利用者装置10並びに判別期間122aを経過してから地点を訪れた利用者装置10の滞在状況を提供できる。これにより、広告主は、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10の滞在状況と、広告及びWebページの何れかにも接触せずに所定の地点を訪れた利用者装置10並びに判別期間122aを経過してから地点を訪れた利用者装置10の滞在状況を比較できるため、広告またはWebページによる各地点への集客効果を評価できる。
【0070】
また、利用者装置10を使用するユーザの性別、年齢、嗜好などの属性情報が得られる場合、特定部133は、属性情報ごとに所定の地点についての滞在状況をさらに特定してもよい。例えば、特定部133は、地点ごとに、広告及びWebページに接触した利用者装置10が判別期間122aに地点を訪れた回数別に、属性情報ごとに、利用者装置10が地点を訪れた回数、利用者装置10が地点を訪れた回数の割合、地点を訪れた利用者装置10の数、及び、地点を訪れた利用者装置10の数の割合の少なくとも一方を特定してもよい。また、例えば、特定部133は、地点ごとに、広告及びWebページに接触した利用者装置10が判別期間122aに地点に滞在した滞在時間別に、属性情報ごとに、利用者装置10が地点を訪れた回数、利用者装置10が地点を訪れた回数の割合、地点を訪れた利用者装置10の数、及び、地点を訪れた利用者装置10の数の割合の少なくとも一方を特定してもよい。作成部134は、特定部133の特定結果に基づき、所定の形式で出力情報を作成する。図6Cは、実施形態に係る出力情報の一例を示す図である。
【0071】
図6Cでは、地点として「Information Counter」について、地点を訪れた回数(訪問回数)別に、性別及び年齢ごとに、利用者装置10が地点を訪れた回数の割合が「割合(ユニーク訪問回数)」に示されている。「割合(ユニーク訪問回数)」は、広告またはWebページに接触したユーザの性別及び年齢ごとの割合に対応する。よって、計測装置100は、出力情報として、地点ごとの、地点を訪れた回数別に、性別及び年齢ごとのユーザの割合を提供できる。これにより、広告主は、広告またはWebページに接触したユーザの性別及び年齢ごとに、ユーザが各地点を訪れた回数の割合を把握できる。これにより、広告主は、ユーザの性別及び年齢ごとに、広告またはWebページによる各地点への集客効果を評価できる。
【0072】
〔4.処理手順〕
ここから、本実施形態に係る計測装置100及び検知装置30による情報処理の手順について説明する。
【0073】
最初に、接触情報を取得する接触情報取得処理の手順について説明する。図7Aは、実施形態に係る接触情報取得処理の一例を示すフローチャートである。接触情報取得処理は、例えば、接触情報を受信すると実行される。
【0074】
取得部131は、接触情報を取得する(ステップS10)。例えば、利用者装置10は、利用者装置10は、タグTGが挿入された広告を含む画面を表示した場合、接触情報を計測装置100に送信する。取得部131は、利用者装置10から受信された接触情報を取得する。
【0075】
取得部131は、取得した接触情報を接触/訪問情報データベース121に格納し(ステップS11)、処理を終了する。
【0076】
次に、訪問情報を取得する訪問情報取得処理の手順について説明する。図7Bは、実施形態に係る訪問情報取得処理の一例を示すフローチャートである。訪問情報取得処理は、例えば、訪問情報取得処理を受信すると実行される。
【0077】
取得部131は、訪問情報を取得する(ステップS20。例えば、検知装置30は、ユーザの利用者装置10を検知すると、訪問情報を送信する。取得部131は、検知装置30から受信された訪問情報を取得する。
【0078】
取得部131は、取得した訪問情報を接触/訪問情報データベース121に格納し(ステップS21)、処理を終了する。
【0079】
次に、滞在状況を特定して出力情報を作成する計測処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る計測処理の一例を示すフローチャートである。計測処理は、例えば、条件指定画面150の実行ボタン157が選択されると実行される。
【0080】
特定部133は、条件指定画面150で指定された条件に満たす接触情報及び訪問情報を接触/訪問情報データベース121から読み出す(ステップS30)。
【0081】
特定部133は、読み出した接触情報と、訪問情報とに基づき、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10の所定の地点についての滞在状況を特定する(ステップS31)。例えば、特定部133は、所定の地点を訪れた利用者装置10であって、広告及び前記Webページの何れかに接触したタイミングから判別期間122a内に所定の地点を訪れた利用者装置10の所定の地点についての滞在状況を特定する。例えば、特定部133は、地点ごとに、広告及びWebページに接触した利用者装置10が判別期間122aに地点を訪れた回数別に、利用者装置10が地点を訪れた回数及び地点を訪れた利用者装置10の数の少なくとも一方を特定する。また、例えば、特定部133は、地点ごとに、広告及びWebページに接触した利用者装置10が判別期間122aに地点に滞在した滞在時間別に、利用者装置10が地点を訪れた回数及び地点を訪れた利用者装置10の数の少なくとも一方を特定する。
【0082】
作成部134は、特定部133の特定結果に基づき、所定の形式で出力情報を作成する(ステップS32)。提示部135は、作成部134により作成された出力情報を所定の形式で提示し(ステップS33)、処理を終了する。
【0083】
〔5.効果〕
本実施形態の計測装置100は、広告及びWebページの効果を計測する計測装置である。計測装置100は、取得部131と、特定部133と、作成部134とを有する。取得部131は、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10に関する接触情報と、所定の地点を訪れた利用者装置10に関する訪問情報とを取得する。特定部133は、接触情報及び訪問情報に基づき、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10の所定の地点についての滞在状況を特定する。作成部134は、特定部133の特定結果に基づき、所定の形式で出力情報を作成する。これにより、計測装置100は、広告及びWebページによる所定の地点への集客効果の分析を支援できる。
【0084】
また、特定部133は、広告及びWebページに接触した利用者装置10が判別期間(所定の期間)に所定の地点を訪れた回数別に、利用者装置10が所定の地点を訪れた回数及び所定の地点を訪れた利用者装置10の数の少なくとも一方を特定する。これにより、計測装置100は、所定の地点についての滞在状況として、広告またはWebページに接触したユーザについての訪問回数別のユーザの延べ訪問回数、訪問したユニークなユーザ数の少なくとも一方を提供できる。
【0085】
また、特定部133は、広告及びWebページに接触した利用者装置10が判別期間に所定の地点に滞在した滞在時間別に、利用者装置10が所定の地点を訪れた回数及び所定の地点を訪れた利用者装置10の数の少なくとも一方を特定する。これにより、計測装置100は、所定の地点についての滞在状況として、広告またはWebページに接触したユーザについての滞在時間別のユーザの延べ訪問回数、訪問したユニークなユーザ数の少なくとも一方を提供できる。
【0086】
また、特定部133は、広告及びWebページの何れかに接触し、所定の地点を訪れた利用者装置10であって、広告及びWebページの何れかに接触したタイミングから判別期間内に所定の地点を訪れた利用者装置10の所定の地点についての滞在状況を特定する。これにより、計測装置100は、広告及びWebページの何れかに接触したタイミングから判別期間内に所定の地点を訪れたユーザの滞在状況を提供できる。
【0087】
また、本実施形態の計測装置100は、受付部132をさらに有する。受付部132は、滞在状況を特定する対象とする広告、Webページ、地点、集計期間の少なくとも1つの指定を受け付ける。特定部133は、接触情報及び訪問情報に基づき、受付部132で指定された広告、Webページに接触した利用者装置10についての受付部132で指定された集計期間における受付部132で指定された地点についての滞在状況を特定する。これにより、計測装置100は、指定された広告、Webページ、地点、集計期間でのユーザの滞在状況を提供できる。
【0088】
また、特定部133は、所定の地点を訪れた利用者装置10であって、広告及びWebページの何れかにも接触せずに所定の地点を訪れた利用者装置10、並びに広告及びWebページの何れかに接触したタイミングから判別期間を経過してから前記所定の地点を訪れた利用者装置10の所定の地点についての滞在状況をさらに特定する。作成部134は、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10の滞在状況と、広告及びWebページの何れにも未接触の利用者装置10、並びに判別期間を経過してから所定の地点を訪れた利用者装置10の滞在状況を所定の形式で出力する出力情報を作成する。これにより、計測装置100は、出力情報として、広告及びWebページの何れかに接触した利用者装置10の滞在状況と、広告及びWebページの何れかにも接触せずに所定の地点を訪れた利用者装置10、並びに判別期間を経過してから所定の地点を訪れた利用者装置10の滞在状況を提供できる。
【0089】
また、広告及びWebページは、所定の地点で販売される商品及び所定の地点に関する情報の少なくとも一方を報知する広告及びWebページである。これにより、計測装置100は、所定の地点で販売される商品及び所定の地点に関する情報の少なくとも一方を報知する広告及びWebページによる所定の地点への集客効果の分析を支援できる。
【0090】
〔6.ハードウェア構成〕
前述してきた広告効果計測システム1に含まれる計測装置100または検知装置30は、例えば、図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、計測装置100を例に挙げて説明する。図9は、実施形態に係る計測装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(通信I/F)1500、入出力インターフェイス(入出力I/F)1600、及びメディアインターフェイス(メディアI/F)1700を有する。
【0091】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0092】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定のネットワークNWを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定のネットワークNWを介して他の機器へ送信する。
【0093】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及びキーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータについて入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0094】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、係るプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0095】
例えば、コンピュータ1000が計測装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定のネットワークNWを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0096】
また、例えば、コンピュータ1000が計測装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部の機能を実現する。
【0097】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0098】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0099】
また、上記実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0100】
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
【0101】
以上、本発明の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。
【0102】
また、前述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、選択部は、選択手段や選択回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0103】
1 広告効果計測システム
10 利用者装置
20 広告主装置
30 検知装置
31、110 通信部
32、120 記憶部
33、130 制御部
100 計測装置
121 接触/訪問情報データベース
122 計数条件情報
122a 判別期間
131 取得部
132 受付部
133 特定部
134 作成部
135 提示部
150 条件指定画面
1000 コンピュータ
1100 CPU
1200 RAM
1300 ROM
1400 HDD
1500 通信インターフェイス
1600 入出力インターフェイス
1700 メディアインターフェイス
1800 記録媒体
NW ネットワーク
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8
図9