(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025073957
(43)【公開日】2025-05-13
(54)【発明の名称】キャパシタおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01G 4/33 20060101AFI20250502BHJP
H01G 4/30 20060101ALI20250502BHJP
【FI】
H01G4/33 102
H01G4/30 541
H01G4/30 547
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024022833
(22)【出願日】2024-02-19
(31)【優先権主張番号】10-2023-0145382
(32)【優先日】2023-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】李 文▲チョル▼
(72)【発明者】
【氏名】趙 成▲ミン▼
(72)【発明者】
【氏名】朴 世訓
(72)【発明者】
【氏名】朴 泰俊
(72)【発明者】
【氏名】韓 昇勳
(72)【発明者】
【氏名】金 政民
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AC09
5E001AF06
5E082AB03
5E082EE05
5E082EE23
5E082EE37
5E082FF05
5E082FG03
5E082FG27
5E082FG42
5E082GG10
5E082JJ03
(57)【要約】
【課題】高容量を有するキャパシタおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】一側面によるキャパシタは、上面から第1深さを有するボディー収容溝が形成されている基板;および誘電層を間において積層される第1内部電極および第2内部電極を含み、前記ボディー収容溝に位置するボディーを含み、前記ボディー収容溝が有する幅は、前記ボディー収容溝の前記第1深さ対比1以上であり、前記ボディー収容溝が有する長さは、前記ボディー収容溝の前記第1深さ対比1以上である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面から第1深さを有するボディー収容溝が形成されている基板と、
誘電層を間において積層される第1内部電極および第2内部電極を含み、前記ボディー収容溝に位置するボディーと、を含み、
前記ボディー収容溝の幅は、前記ボディー収容溝の前記第1深さ対比1以上であり、前記ボディー収容溝の長さは、前記ボディー収容溝の前記第1深さ対比1以上である、キャパシタ。
【請求項2】
前記ボディーの前記長さ方向の一側端部の上面上に位置する第1外部電極、および
前記ボディーの前記長さ方向の他側端部の上面上に位置する第2外部電極をさらに含む、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項3】
前記ボディーは、前記第1外部電極と前記第2内部電極との間に位置する第1電極分離層をさらに含む、請求項2に記載のキャパシタ。
【請求項4】
前記ボディーの前記長さ方向の一側端部において、前記第2内部電極の一側端部は前記ボディー収容溝の内側に入った構造を有し、前記第1電極分離層は、前記誘電層のうち、互いに隣接する2つの間に形成された空間に位置する、請求項3に記載のキャパシタ。
【請求項5】
前記ボディーは、前記第2外部電極と前記第1内部電極との間に位置する第2電極分離層をさらに含む、請求項2に記載のキャパシタ。
【請求項6】
前記ボディーの前記長さ方向の他側端部において、前記第1内部電極の一側端部は、前記ボディー収容溝の内側に入った構造を有し、前記第2電極分離層は、前記誘電層のうち、互いに隣接する2つの間に形成された空間に位置する、請求項5に記載のキャパシタ。
【請求項7】
前記ボディー収容溝と前記ボディーとの間に位置する下部絶縁層をさらに含む、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項8】
前記ボディーの上面上で前記第1内部電極に接続される第1外部電極と、
前記ボディーの上面上で前記第2内部電極に接続される第2外部電極と、
前記ボディーの上面の外周において、前記第1外部電極および前記第2外部電極が位置する部分以外の部分上に位置する絶縁層とをさらに含む、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項9】
前記ボディー収容溝は、前記幅方向の一側が前記基板の側面方向に開放された構造を有し、前記ボディーの幅方向一側面は、前記基板の側面上に位置する、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項10】
前記基板には、前記ボディー収容溝の底面から上側に向かって突出し、前記ボディー収容溝の幅方向の側面と離隔して位置する縦方向隆起部が形成される、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項11】
前記基板には、前記ボディー収容溝の底面から上側に向かって突出し、前記ボディー収容溝の長さ方向の側面と離隔して位置する横方向隆起部が形成される、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項12】
前記ボディーの上面上で前記第1内部電極に接続される第1外部電極と、
前記ボディーの上面上で前記第2内部電極に接続される第2外部電極とをさらに含み、
前記第1外部電極および前記第2外部電極の下側領域において、前記ボディーと前記基板との境界は、上下方向に直交する水平方向に対して傾斜している、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項13】
前記ボディー収容溝の幅は、前記ボディー収容溝の深さ対比1以上44以下であり、前記ボディー収容溝の長さは、前記ボディー収容溝の深さ対比1以上54以下である、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項14】
前記ボディー収容溝の深さは、100μm以下である、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項15】
基板の上面上に下面方向に入ったボディー収容溝を形成するステップと、
前記基板上に内部電極層および誘電層を形成するステップと、
前記内部電極層および前記誘電層のうち、前記ボディー収容溝の外部に位置する領域を除去して、前記内部電極層を通して形成された内部電極および前記誘電層を含むボディーを形成するステップと、
前記ボディー上に前記内部電極と接続される外部電極を形成するステップと、を含む、キャパシタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、キャパシタおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器に使用される電子部品として、キャパシタ、インダクタ、圧電素子、バリスタまたはサーミスタなどがある。このようなセラミック電子部品のうち、積層型キャパシタは、小型であり高容量が保証され、実装が容易であるという長所により、様々な電子装置に使用することができる。
【0003】
例えば、積層型キャパシタは、液晶表示装置(liquid crystal displayay、LCD)、プラズマ表示装置パネル(plasma display panel、PDP)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)などの映像機器、コンピュータ、個人携帯用端末器およびスマートフォンなどの様々な電子製品の基板に装着され、電気を充電させたり放電させる役割を果たすチップ状のコンデンサに使用することができる。
【0004】
近年、電子製品の小型化および薄膜化傾向により、従来の積層型キャパシタより高容量のキャパシタに対する需要が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施例のうち少なくとも一つの実施例は、高容量を有するキャパシタおよびその製造方法を提供するものである。
【0006】
しかし、本発明の実施例が解決しようとする課題は、上述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で様々に拡張される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一側面によるキャパシタは、上面から第1深さを有するボディー収容溝が形成されている基板と、誘電層を間において積層される第1内部電極および第2内部電極を含み、前記ボディー収容溝に位置するボディーと、を含み、前記ボディー収容溝の幅は、前記ボディー収容溝の前記第1深さ対比1以上であり、前記ボディー収容溝の長さは、前記ボディー収容溝の前記第1深さ対比1以上であってもよい。
【0008】
前記ボディーの前記長さ方向一側端部の上面上に位置する第1外部電極、および前記ボディーの前記長さ方向の他側端部の上面上に位置する第2外部電極をさらに含むことができる。
【0009】
前記ボディーは、前記第1外部電極と前記第2内部電極との間に位置する第1電極分離層をさらに含むことができる。
【0010】
前記ボディーの前記長さ方向の一側端部において、前記第2内部電極の一側端部は、前記ボディー収容溝の内側に入った構造を有し、前記第1電極分離層は、前記誘電層のうち、互いに隣接する2つの間に形成された空間に位置することができる。
【0011】
前記ボディーは、前記第2外部電極と前記第1内部電極との間に位置する第2電極分離層をさらに含むことができる。
【0012】
前記ボディーの前記長さ方向の他側端部において、前記第1内部電極の一側端部は、前記ボディー収容溝の内側に入った構造を有し、前記第2電極分離層は、前記誘電層のうち、互いに隣接する2つの間に形成された空間に位置することができる。
【0013】
前記ボディー収容溝と前記ボディーとの間に位置する下部絶縁層をさらに含むことができる。
【0014】
前記ボディーの上面上で前記第1内部電極に接続される第1外部電極と、前記ボディーの上面上で前記第2内部電極に接続される第2外部電極と、前記ボディーの上面の外周において、前記第1外部電極および前記第2外部電極が位置する部分以外の部分上に位置する絶縁層とをさらに含むことができる。
【0015】
前記ボディー収容溝は、前記幅方向の一側が前記基板の側面方向に開放された構造を有し、前記ボディーの幅方向の一側面は、前記基板の側面上に位置することができる。
【0016】
前記基板には、前記ボディー収容溝の底面から上側に向かって突出し、前記ボディー収容溝の幅方向の側面と離隔して位置する縦方向隆起部が形成されることができる。
【0017】
前記基板には、前記ボディー収容溝の底面から上側に向かって突出し、前記ボディー収容溝の長さ方向の側面と離隔して位置する横方向隆起部が形成されることができる。
【0018】
前記ボディーの上面上において前記第1内部電極に接続する第1外部電極と、前記ボディーの上面上において前記第2内部電極に接続する第2外部電極とをさらに含み、前記第1外部電極および前記第2外部電極の下側領域において、前記ボディーと前記基板との境界は、上下方向に直交する水平方向に対して傾斜することができる。
【0019】
前記ボディー収容溝の幅は、前記ボディー収容溝の深さ対比1以上44以下であり、前記ボディー収容溝の長さは、前記ボディー収容溝の深さ対比1以上54以下であることができる。
【0020】
前記ボディー収容溝の深さは、100μm以下であることができる。
【0021】
他側面によるキャパシタの製造方法は、基板の上面上に下面方向に入ったボディー収容溝を形成するステップと、前記基板上に内部電極層および誘電層を形成するステップと、前記内部電極層および前記誘電層のうち、前記ボディー収容溝の外部に位置する領域を除去し、前記内部電極層を介して形成された内部電極および前記誘電層を含むボディーを形成するステップと、前記ボディー上に前記内部電極と接続する外部電極を形成するステップとを含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
実施例のうち少なくとも一つの実施例によれば、高容量を有するキャパシタおよびその製造方法が提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】一実施例によるキャパシタを示す図面である。
【
図2】
図1のキャパシタの幅方向による縦断面図である。
【
図3】
図1のキャパシタの長さ方向による縦断面図である。
【
図4】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
【
図5】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
【
図6】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
【
図7】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
【
図8】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
【
図9】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
【
図10】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
【
図11】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
【
図12】他の実施例によるキャパシタの幅方向に沿った縦断面図である。
【
図13】また他の実施例によるキャパシタの長さ方向に沿った縦断面図である。
【
図14】他の実施例によるキャパシタの製造方法におけるダイシングのためのダイシングラインを示した平面図である。
【
図15】
図14による製造方法で作られたキャパシタの幅方向に沿った縦断面図の一側端部を示す図面である。
【
図16】また他の実施例によるキャパシタの製造方法におけるダイシングのためのダイシングラインを示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付の図面を参照して、本発明の様々な実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は、いくつかの異なる形態で実施することができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0025】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付す。
【0026】
また、図面で示された各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜のために任意に示したものであり、本発明は必ずしも図示されたものに限定されない。図面において、複数の層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜上、一部の層及び領域の厚さを誇張して示した。
【0027】
また、層、膜、領域、プレートなどの部分が他の部分の「上」または「の上」にあると言うとき、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その途中に別の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上」にあると言うときは、真ん中に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上」または「の上」にあるというのは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向に向かって「上」または「の上」に位置することを意味するものではない。
【0028】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0029】
また、明細書全体において、「平面上」とは、対象部分を上から見たときのことを意味し、「断面上」とは、対象部分を垂直に切った断面を横から見たときのことを意味する。
【0030】
図1は、一実施例によるキャパシタ1を示す図面であり、
図2は、
図1のキャパシタ1の幅方向(W)に沿った縦断面図であり、
図3は、
図1のキャパシタ1の長さ方向(L)に沿った縦断面図である。
【0031】
図1~
図3を参照すると、一実施例によるキャパシタ1は、基板10、ボディー20および外部電極30を含むことができる。
【0032】
基板10は、予め設定された面積を有する。基板10は、絶縁性材料で提供される。一例として、基板10は、シリコン基板などであってもよい。基板10は、互いに対向する上面および下面を有する。基板10は、上面と下面が離隔される上下方向(T)に予め設定された厚さを有する。
【0033】
基板10の厚さは、100μmより厚くてよい。基板10は、上下方向(T)に交差する幅方向(W)に予め設定された幅を有することができる。幅方向(W)は、上下方向(T)に対して直交することができる。基板10は、上下方向(T)および幅方向(W)に対して交差する長さ方向(L)に予め設定された長さを有することができる。長さ方向(L)は、上下方向(T)および幅方向(W)に対して直交することができる。基板10の長さは、基板10の幅より大きいことができる。一例として、基板10の長さは、基板10の幅対比1.5以上2.5以下であってもよい。基板10は、概略的な形状が六面体であってもよい。
【0034】
基板10の上面上には、ボディー収容溝100が形成される。
【0035】
ボディー収容溝100は、基板10の上面から下面に向かって予め設定された深さ方向に入った構造を有する。ボディー収容溝100は、上下方向(T)に第1深さ(D1)を有することができる。ボディー収容溝100の第1深さ(D1)は、ボディー収容溝100において基板10の下面と最も隣接する地点と基板10の上面との間の距離であることができる。
【0036】
ボディー収容溝100は、幅方向(W)に予め設定された幅を有することができる。ボディー収容溝100の幅(W1)は、幅方向(W)に沿って離隔された距離が最も大きい両端の間の距離であってもよい。ボディー収容溝100の幅(W1)は、ボディー収容溝100の上端から測定することができる。
【0037】
ボディー収容溝100の幅方向(W)側面は、水平方向に対して第1角度(α)だけ傾斜することができる。第1角度(α)は、ボディー収容溝100の幅方向(W)側面の上端と下端を接続する直線の傾きであることができる。第1角度(α)は、90°以下の値を有することができる。
【0038】
ボディー収容溝100の幅(W1)は、ボディー収容溝100の第1深さ(D1)対比1以上に提供される。一例として、ボディー収容溝100の幅(W1)は、ボディー収容溝100の第1深さ(D1)対比、1以上44以下であることができる。ボディー収容溝100の第1深さ(D1)は、100μm以下であることができる。そして、ボディー収容溝100の幅(W1)は、100μm以上であることができる。ボディー収容溝100の幅(W1)は、100μm以上1300μm以下であることができる。
【0039】
ボディー収容溝100は、長さ方向(L)に予め設定された長さを有することができる。ボディー収容溝100の長さ(L1)は、長さ方向(L)に沿って離隔された距離が最も大きい両端の間の距離であってもよい。ボディー収容溝100の長さ(L1)は、ボディー収容溝100の上端から測定することができる。
【0040】
ボディー収容溝100の長さ方向(L)側面は、水平方向に対して第2角度(β)だけ傾斜することができる。第2角度(β)は、ボディー収容溝100の長さ方向(L)側面の上端と下端を接続する直線の傾きであることができる。第2角度(β)は、90°以下の値を有することができる。
【0041】
ボディー収容溝100の長さ(L1)は、ボディー収容溝100の第1深さ(D1)対比1以上に提供される。一例として、ボディー収容溝100の長さ(L1)は、ボディー収容溝100の第1深さ(D1)対比、1以上54以下であることができる。ボディー収容溝100の第1深さ(D1)は、100μm以下であることができる。そして、ボディー収容溝100の長さ(L1)は、100μm以上であることができる。ボディー収容溝100の長さ(L1)は、100μm以上1600μm以下であることができる。ボディー収容溝100の長さ(L1)は、ボディー収容溝100の幅(W1)より大きいことができる。
【0042】
ボディー20は、ボディー収容溝100の内側に位置する。ボディー20は、内部電極210および誘電層220を含む。
【0043】
内部電極210は、ボディー収容溝100の内側に積層されて位置する。内部電極210は、導電性材料で提供される。内部電極210は、金属性材料であることができる。内部電極210の幅方向(W)端部は、ボディー収容溝100の幅方向(W)側面に対応して、外側に行くほど上側に向かって傾斜することができる。内部電極210の長さ方向(L)端部は、ボディー収容溝100の長さ方向(L)側面に対応して、外側に行くほど上側に向かって傾斜することができる。
【0044】
誘電層220は、上下方向(T)に互いに隣接する内部電極210の間に位置する。また、誘電層220は、最も上側に位置する内部電極210上に位置することができる。誘電層220は、Al2O3ZrO2、HfO2、AlNなどの酸化金属のいずれかで形成することができる。また、誘電層220は、Al2O3ZrO2、HfO2、AlNなどの酸化金属の組み合わせで形成することができる。また、誘電層220は、ZrO2-Al2O3-ZrO2複合層のZAZで形成することができる。
【0045】
内部電極210は、第1内部電極211および第2内部電極212を含むことができる。
第1内部電極211および第2内部電極212は、ボディー収容溝100の内側に積層されて位置する。第1内部電極211および第2内部電極212は、交互に積層されることができる。第1内部電極211と第2内部電極212との間には、誘電層220が位置することができる。第1内部電極211および第2内部電極212は、導電性材料で提供される。第1内部電極211は、金属性材料であってもよい。第2内部電極212は、金属性材料であってもよい。第1内部電極211と第2内部電極212は、互いに異なる材料であってもよい。これにより、第1内部電極211と第2内部電極212は、選択的エッチングが行われることができる。一例として、第1内部電極211は、モリブデンを含み、第2内部電極212は、チタニウムを含むことができる。
【0046】
ボディー収容溝100とボディー20との間には、下部絶縁層201が位置することができる。即ち、ボディー収容溝100上には下部絶縁層201が位置し、下部絶縁層201上にはボディー20が位置することができる。下部絶縁層201上には、第1内部電極211または第2内部電極212が位置することができる。下部絶縁層201は、酸化シリコン(SiO2)などであってもよい。
【0047】
外部電極30は、ボディー20の内部電極210に接続される。外部電極30は、ボディー20上に位置することができる。また、外部電極30の一部領域は、基板10上に位置することができる。この時、外部電極30と基板10との間には、上部絶縁層35が位置することができる。上部絶縁層35は、アルミナ(Al2O3)、酸化シリコン(SiO2)などであることができる。
【0048】
外部電極30の下側領域において、ボディー20と基板10との境界は、上下方向(T)に直交する水平方向に対して傾斜することができる。また、外部電極30の下側領域において、ボディー20と基板10との境界は、上下方向(T)および水平方向に対して傾斜することができる。
【0049】
外部電極30は、第1外部電極31および第2外部電極32を含む。
第1外部電極31は、ボディー20の上面上に位置する。第1外部電極31は、ボディー20の長さ方向(L)一側端部の上面上に位置することができる。第1外部電極31の下側領域において、ボディー20と基板10との境界は、上下方向(T)に直交する水平方向に対して傾斜することができる。また、第1外部電極31の一部は、基板10の上面上に位置することができる。第1外部電極31は、第1内部電極211に接続される。即ち、第1外部電極31は、ボディー20の上面上に位置し、ボディー20の上面に露出した第1内部電極211に接続される。即ち、第1外部電極31は、ボディー20の上面に露出した第1内部電極211の一側端に直接接続することができる。
【0050】
ボディー20の長さ方向(L)一側端部において、第2内部電極212の一端外側に第1電極分離層231が位置する。即ち、ボディー20の長さ方向(L)一側端部において、第2内部電極212の一側端部は、ボディー収容溝100の内側に入った構造を有することができる。そして、第2内部電極212がボディー収容溝100の内側に入った構造を有することにより、互いに隣接する2つの誘電層220の間に形成された空間には、第1電極分離層231が位置することができる。第1電極分離層231は、絶縁性材料で提供される。一例として、第1電極分離層231は、アルミナ(Al2O3)、酸化シリコンなどで提供することができる。これにより、第1外部電極31と第2内部電極212との間には、第1電極分離層231が位置する。第1電極分離層231によって、第1外部電極31は、第2内部電極212と電気的に分離される。
【0051】
第2外部電極32は、ボディー20の上面上に位置する。第2外部電極32は、ボディー20の長さ方向(L)の他側端部の上面上に位置することができる。第2外部電極32の下側領域において、ボディー20と基板10との境界は、上下方向(T)に直交する水平方向に対して傾斜することができる。また、第2外部電極32の一部は、基板10の上面上に位置することができる。第2外部電極32は、第2内部電極212に接続される。即ち、第2外部電極32は、ボディー20の上面上に位置し、ボディー20の上面上に露出した第2内部電極212に接続することができる。即ち、第2外部電極32は、ボディー20の上面に露出した第2内部電極212の一側端に直接接続することができる。
【0052】
ボディー20の長さ方向(L)他側端部において、第1内部電極211の一端外側に第2電極分離層232が位置される。即ち、ボディー20の長さ方向(L)他側端部において、第1内部電極211の一側端部は、ボディー収容溝100の内側に入った構造を有することができる。そして、第1内部電極211がボディー収容溝100の内側に入った構造を有することにより、互いに隣接する2つの誘電層220の間に形成された空間には、第2電極分離層232が位置することができる。第1電極分離層231と第2電極分離層232は、ボディー20の中心領域を間において互いに反対方向に位置することができる。第2電極分離層232は、絶縁性材料で提供される。一例として、第2電極分離層232は、アルミナ(Al2O3)、酸化シリコンなどで提供することができる。これにより、第2外部電極32と第1内部電極211との間には第2電極分離層232が位置する。第2電極分離層232によって、第2外部電極32は、第1内部電極211と電気的に分離される。
【0053】
ボディー20の上面の外周において、外部電極30が位置する部分以外の部分上には、絶縁層40が位置することができる。即ち、絶縁層40は、ボディー20の上面において、内部電極210の端部が露出した領域のうち、外部電極30が位置する部分以外の部分に位置し、内部電極210が外部と絶縁されるようにする。一例として、絶縁層40は、ボディー20の上面から外部電極30が位置する部分以外の部分を覆うように形成することができる。また、絶縁層40は、基板10の上面上に位置することができる。
図1には、ボディー20の上面から外部電極30が位置する部分以外の部分、及び基板10の上面上に絶縁層40が位置する場合が例示されている。絶縁層40は、アルミナ(Al
2O
3)、酸化シリコンなどで提供することができる。
【0054】
一実施例によるキャパシタ1によれば、キャパシタンスを形成するボディー20が基板10に形成されたボディー収容溝100に収容された構造を有する。これにより、基板10およびボディー20が安全な結合構造を有する。
【0055】
また、一実施例によるキャパシタ1によれば、ボディー20が基板10に形成されたボディー収容溝100に収容された構造を有することによって、キャパシタ1の厚さを薄くしながら高容量を有することができる。
【0056】
図4~
図11は、一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
以下、
図4~
図11を参照して、一実施例によるキャパシタ1の製造方法を説明する。
【0057】
図4を参照すると、基板(S)が提供される。基板(S)は、シリコン基板などであってもよい。基板(S)は、2つのボディー収容溝100が有する面積より大きい面積を有するものを提供することができる。これにより、1つの基板(S)上に複数のボディー収容溝100が形成されることができる。
図4には、図示の便宜上、基板(S)に1つのボディー収容溝100が形成される領域を示した。
【0058】
図5を参照すると、基板(S)の上面上に下面方向に入ったボディー収容溝100が形成される。ボディー収容溝100は、エッチングプロセスを通して形成することができる。エッチングプロセスは、ケミカルを利用した湿式エッチング、プラズマを利用した乾式エッチングプロセスなどが利用できる。エッチングプロセスが湿式エッチングを介して行われる場合、ボディー収容溝100の側壁の傾斜は、54°以上55°以下の傾斜を有することができる。エッチングプロセスが乾式エッチングを介して行われる場合、ボディー収容溝100の側壁の傾斜は、54°以上、または54°以下の傾斜を有するように傾斜値が調節されることができる。
【0059】
図6を参照すると、基板(S)上にボディー20形成のための内部電極層(IE1、IE2)、誘電層(DL)が形成される。内部電極層(IE1、IE2)、誘電層(DL)は、交互に形成することができる。ボディー20形成のために内部電極層(IE1、IE2)が先に形成され、この後、誘電層(DL)と内部電極層(IE1、IE2)が交互に形成されることができる。ボディー20形成のための内部電極層(IE1、IE2)、誘電層(DL)において、最後には誘電層(DL)の形成が行われることができる。これにより、最も上側に位置する内部電極層(IE1、IE2)上には、誘電層(DL)が位置することができる。
【0060】
内部電極層(IE1、IE2)、誘電層(DL)は、蒸着プロセスを通じて形成することができる。内部電極層(IE1、IE2)の形成には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。誘電層(DL)の形成には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。
【0061】
内部電極層(IE1、IE2)は、第1内部電極層(IE1)および第2内部電極層(IE2)を含むことができる。第1内部電極層(IE1)および第2内部電極層(IE2)は、交互に形成することができる。第1内部電極層(IE1)形成と第2内部電極層(IE2)の形成では、異なる材料を使用することができる。一例として、第1内部電極層(IE1)は、モリブデンを使用して形成され、第2内部電極212層は、チタニウムを使用して形成することができる。
【0062】
また、内部電極層(IE1、IE2)および誘電層(DL)の形成に先立って、基板(S)上には下部絶縁層(I)が形成されることができる。その後、下部絶縁層(I)上にボディー20形成のための内部電極層(IE1、IE2)および誘電層(DL)が形成されることができる。下部絶縁層(I)形成には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。また、下部絶縁層(I)は、基板(S)に対するイオン注入によって形成することができる。一例として、下部絶縁層(I)は、酸化シリコン(SiO2)などであることができる。
【0063】
図7を参照すると、内部電極層(IE1、IE2)および誘電層(DL)のうち、ボディー収容溝100の外部に形成された領域が除去される。ボディー収容溝100の外部に形成された領域は、基板(S)の上面より高い領域に形成された部分として理解することができる。内部電極層(IE1、IE2)および誘電層(DL)の除去は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)プロセスを通して行うことができる。
【0064】
図8および
図9を参照すると、ボディー収容溝100の長さ方向(L)の両側端部でそれぞれ第1内部電極層(IE1)、第2内部電極層(IE2)をエッチングし、第2分離ギャップ(G2)および第1分離ギャップ(G1)を形成する。即ち、ボディー収容溝100の長さ方向(L)の他側端部から第1内部電極層(IE1)の一側端部をエッチングして、一側端部が第2分離ギャップ(G2)分だけボディー収容溝100の内側に入った構造の第1内部電極211を形成する。そして、ボディー収容溝100の長さ方向(L)の一側端部から第2内部電極層(IE2)の一側端部をエッチングして、一側端部が第1分離ギャップ(G1)分だけボディー収容溝100の内側に入った構造の第2内部電極212を形成する。第1内部電極層(IE1)、第2内部電極層(IE2)は、異なる材料で提供されるため、第1内部電極層(IE1)および第2内部電極層(IE2)を、選択的にエッチングすることができる。第1内部電極層(IE1)のエッチングには、プラズマを利用した乾式エッチング、ケミカルを利用した湿式エッチングなどが使用することができる。第2内部電極層(IE2)のエッチングには、プラズマを利用した乾式エッチング、ケミカルを利用した湿式エッチングなどを使用することができる。第1内部電極層(IE1)がエッチングされた後、第2内部電極層(IE2)がエッチングされることができる。また、第2内部電極層(IE2)がエッチングされた後、第1内部電極層(IE1)がエッチングされることができる。
【0065】
図10を参照すると、第1分離ギャップ(G1)、第2分離ギャップ(G2)に絶縁物質を充填して、第1電極分離層231、第2電極分離層232を形成する。絶縁物質の充填には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。
【0066】
図11を参照すると、内部電極210、第1電極分離層231および第2電極分離層232が形成されたボディー20上に外部電極30を形成する。ボディー20で第1電極分離層231が形成された部分上に第1外部電極31を形成する。これにより、第1外部電極31は、ボディー20の一側端部において第1内部電極211に接続し、第2内部電極212と電気的に分離される。
【0067】
ボディー20において、第2電極分離層232が形成された部分上に第2外部電極32を形成する。これにより、第2外部電極32は、ボディー20の他側端部において第2内部電極212に接続し、第1内部電極211と電気的に分離される。
【0068】
また、第1外部電極31の一部領域、第2外部電極32の一部領域は、基板(S)上に形成することができる。この時、第1外部電極31、第2外部電極32の形成に先立って、基板(S)上には、第1外部電極31、第2外部電極32が形成される領域に上部絶縁層35を形成することができる。上部絶縁層35は、アルミナ(Al2O3)、酸化シリコン(SiO2)などで形成することができる。
【0069】
また、ボディー20の上面で外部電極30が位置する以外の領域に絶縁層40が形成されることができる。この時、絶縁層40は、外部電極30が形成された後に形成することができる。また、絶縁層40は、外部電極30の形成に先立って形成することができる。この時、絶縁層40は、外部電極30の形成に先立って、上部絶縁層35と共に形成することができる。また、絶縁層40は、外部電極30の形成に先立って、第1分離ギャップ(G1)および第2分離ギャップ(G2)に絶縁物質を充填する時に一緒に形成することができる。
【0070】
その後、基板(S)上に複数のボディー20が形成された場合、基板(S)のボディー20が形成された領域ごとにそれぞれダイシング(Dicing)することができる。
【0071】
図12は、他の実施例によるキャパシタ2の幅方向(W)に沿った縦断面図である。
図12を参照すると、基板10aの上面上にはボディー収容溝100aが形成される。ボディー収容溝100aは、上下方向(T)に予め設定された深さを有することができる。ボディー収容溝100aの第1深さ(D2)は、基板10aの上面と、ボディー収容溝100aから基板10aの下面と最も隣接する地点との間の距離とすることができる。
【0072】
ボディー収容溝100aの幅方向(W)側面は、水平方向に対して第1角度(α2)だけ傾斜することができる。第1角度(α2)は、ボディー収容溝100aの幅方向(W)側面の上端と下端を接続する直線の傾きであることができる。第1角度(α2)は、90°以下の値を有することができる。
【0073】
ボディー収容溝100aは、第1縦区画部(W2a)および第2縦区画部(W2b)を含むことができる。
【0074】
第1縦区画部(W2a)および第2縦区画部(W2b)は、キャパシタ2(ボディー収容溝100aおよびボディー20a)の幅方向(W)に互いに隣接して位置する。基板10aにおいて、第1縦区画部(W2a)と第2縦区画部(W2b)が互いに隣接する領域には縦方向隆起部110aが位置する。縦方向隆起部110aは、ボディー収容溝100aの底面から上側に向かって予め設定された長さだけ突出するように位置する。縦方向隆起部110aの上端は、基板10aの上面より下側に位置する。縦方向隆起部110aの上端から基板10aの上面までの上下方向(T)距離は、ボディー収容溝100aの第1深さ(D2)より小さい。縦方向隆起部110aは、ボディー収容溝100aの幅方向(W)側面と離隔して位置する。縦方向隆起部110aは、長さ方向(L)に沿って予め設定された長さを有することができる。
【0075】
第1縦区画部(W2a)は、幅方向(W)に第1幅を有することができる。第2縦区画部(W2b)は、幅方向(W)に第2幅を有することができる。第1幅は、ボディー収容溝100aの一端から縦方向隆起部110aの幅方向(W)中心までの幅方向(W)距離であってもよい。第2幅は、ボディー収容溝100aの他端から縦方向隆起部110aの幅方向(W)中心までの幅方向(W)距離であってもよい。
【0076】
第1幅は、ボディー収容溝100aの第1深さ(D2)対比1以上に提供することができる。第2幅は、ボディー収容溝100aの第1深さ(D2)対比1以上に提供することができる。
【0077】
ボディー20aは、ボディー収容溝100aの内側に位置する。ボディー20aは、第1内部電極211a、第2内部電極212aおよび誘電層220aを含む。ボディー20aは、ボディー収容溝100aの形状に対応して、縦方向隆起部110a上に位置する領域の上下方向サイズが厚さ(D2)より小さい。
【0078】
ボディー収容溝100aとボディー20aとの間には下部絶縁層201aが位置することができる。
【0079】
ボディー20a上には絶縁層40aが位置することができる。また、絶縁層40aは、基板10a上に位置することができる。キャパシタ2において、基板10aに縦方向隆起部110aが位置し、側壁以外の領域で幅方向(W)に沿って上下方向(T)へのボディー収容溝100aのサイズおよびボディー20aのサイズが小さくなる領域がある点以外は、
図1~
図3のキャパシタ1と同一または類似するので、繰り返しの説明は省略する。
【0080】
図13は、また他の実施例によるキャパシタ3の長さ方向(L)に沿った縦断面図である。
図13を参照すると、基板10bの上面上には、ボディー収容溝100bが形成される。ボディー収容溝100bは、上下方向(T)に予め設定された深さを有することができる。ボディー収容溝100bの第1深さ(D3)は、基板10bの上面と、ボディー収容溝100bから基板10bの下面と最も隣接する地点との間の距離であってもよい。
【0081】
ボディー収容溝100bの長さ方向(L)側面は、水平方向に対して第2角度(β2)だけ傾斜することができる。第2角度(β2)は、ボディー収容溝100bの長さ方向(L)側面の上端と下端を接続する直線の傾きであることができる。第2角度(β)は、90°以下の値を有することができる。
【0082】
ボディー収容溝100bは、第1横区画部(L2a)および第2横区画部(L2b)を含むことができる。
【0083】
第1横区画部(L2a)および第2横区画部(L2b)は、キャパシタ3(ボディー収容溝100bおよびボディー20b)の長さ方向(L)に互いに隣接するように位置する。基板10bにおいて、第1横区画部(L2a)と第2横区画部(L2b)が互いに隣接する領域には、横方向隆起部110bが位置する。横方向隆起部110bは、ボディー収容溝100bの底面から上側に向かって予め設定された長さだけ突出されるように位置する。横方向隆起部110bの上端は、基板10bの上面より下側に位置する。横方向隆起部110bの上端から基板10bの上面までの上下方向(T)距離は、ボディー収容溝100bの第1深さ(D2)より小さい。横方向隆起部110bは、ボディー収容溝100bの長さ方向(L)側面と離隔して位置する。横方向隆起部110bは、幅方向(W)に沿って予め設定された長さを有することができる。
【0084】
第1横区画部(L2a)は、長さ方向(L)に第1長さを有することができる。第2横区画部(L2b)は、長さ方向(L)に第2長さを有することができる。第1長さは、ボディー収容溝100bの一端から横方向隆起部110bの長さ方向(L)中心までの長さ方向(L)距離であってもよい。第2長さは、ボディー収容溝100bの他端から横方向隆起部110bの長さ方向(L)中心までの長さ方向(L)距離であってもよい。
【0085】
第1長さは、ボディー収容溝100bの第1深さ(D3)対比1以上に提供することができる。第2長さは、ボディー収容溝100bの第1深さ(D3)対比1以上に提供することができる。
【0086】
ボディー20bは、ボディー収容溝100bの内側に位置する。ボディー20bは、第1内部電極211b、第2内部電極212bおよび誘電層220bを含む。ボディー20bは、ボディー収容溝100bの形状に対応して、横方向隆起部110b上に位置する領域の上下方向サイズが厚さ(D3)より小さい。
【0087】
ボディー収容溝100bとボディー20bとの間には、下部絶縁層201bが位置することができる。
【0088】
ボディー20b上には、第1外部電極31b、第2外部電極32bが位置する。第1外部電極31bは、第1内部電極211bに接続される。第2外部電極32bは、第1内部電極211bに接続される。
【0089】
ボディー20b上には絶縁層40bが位置することができる。また、絶縁層40bは、基板10b上に位置することができる。キャパシタ3において、基板10bに横方向隆起部110bが位置し、側壁以外の領域で長さ方向(L)に沿って上下方向(T)へのボディー収容溝100bのサイズおよびボディー20bのサイズが小さくなる領域がある点以外は、
図1~
図3のキャパシタ1と同一または類似しているので、繰り返しの説明は省略する。
【0090】
図14は、他の実施例によるキャパシタの製造方法におけるダイシングのためのダイシングラインを示した平面図であり、
図15は、
図14による製造方法で作られたキャパシタ4の幅方向(W)に沿った縦断面図の一側端部を示す図面である。
【0091】
図14および
図15を参照すると、基板(S1)は、幅方向(W)に沿った第1ダイシングライン(DIC1)、長さ方向(L)に沿った第2ダイシングライン(DIC2)に沿ってダイシングすることができる。これにより、基板10cは、第1ダイシングライン(DIC1)、第2ダイシングライン(DIC2)に沿って分離され、分離されたそれぞれの領域がキャパシタ4の基板10cとなる。
【0092】
ダイシングに先立ち、基板(S1)上にボディー形成部(BP)が形成される。ボディー形成部(BP)上には第1外部電極形成部(IEa)、第2外部電極形成部(IEb)が形成される。第1外部電極形成部(IEa)の一部は、基板(S1)上に形成することができる。第2外部電極形成部(IEb)の一部は、基板(S1)上に形成することができる。ボディー形成部(BP)は、ダイシングが完了した後、キャパシタ4のボディー20cとなる。第1外部電極形成部(IEa)は、ダイシングが完了した後、第1外部電極となる。第2外部電極形成部(IEb)は、ダイシングが完了した後、第2外部電極となる。
【0093】
ボディー形成部(BP)、第1外部電極形成部(IEa)、第2外部電極形成部(IEb)の製造方法において、
図4~
図11で上述した方法と同一または類似の部分は省略し、以下、相違点について説明する。
【0094】
基板(S1)上には、ボディー収容溝100cが形成される。この時、ボディー収容溝100cは、幅方向(W)に沿って隣接する2つのボディー収容溝100cが互いに接続するように形成される。これにより、それぞれのボディー収容溝100cに形成されたボディー20cは、幅方向(W)に沿って互いに接続され、一つのボディー形成部(BP)となる。
【0095】
その後、ボディー形成部(BP)は、ダイシングにより互いに分離され、それぞれボディー20cを形成する。これにより、ダイシングが完了した後、ボディー収容溝100cは、幅方向(W)一側が基板10cの側面方向に開放された構造を有する。そして、第1内部電極211cの一端、第2内部電極212cの一端幅方向(W)に沿って、基板10cの側面上に位置することができる。即ち、ボディー20cの幅方向(W)一側面が基板10cの側面上に位置することができる。これにより、第2ダイシングライン(DIC2)に沿ってダイシングが行われたキャパシタ4の幅方向(W)側面は、内部電極210cの外部露出を防止するために側面絶縁層42が形成されることができる。これにより、側面絶縁層42は、基板10cの側面上に位置するボディー20cの幅方向(W)一側面上に位置する。側面絶縁層42の形成は、ダイシングプロセスの後に行うことができる。
【0096】
ボディー収容溝100cの幅方向(W)一側がキャパシタ4の幅方向(W)側に開放された構造を有する点以外に、キャパシタ4の構造は、
図1のキャパシタ1と同一または類似しているので、これに対する説明は省略する。
【0097】
図16は、また他の実施例によるキャパシタの製造方法におけるダイシングのためのダイシングラインを示した平面図である。
【0098】
図16を参照すると、基板(S2)は、幅方向(W)に沿った第1ダイシングライン(DIC1a)、長さ方向(L)に沿った第2ダイシングライン(DIC2a)に沿ってダイシングすることができる。これにより、基板(S2)は、第1ダイシングライン(DIC1a)、第2ダイシングライン(DIC2a)に沿って分離され、分離されたそれぞれの領域がキャパシタ4となる。
【0099】
ダイシングに先立ち、基板(S2)上にボディー形成部(BPa)が形成される。ボディー形成部(BPa)上には第1外部電極形成部(IEc)、ダイシング用外部電極形成部(IEd)、第2外部電極形成部(IEe)が形成することができる。第1外部電極形成部(IEc)の一部は、基板(S2)上に形成することができる。ダイシング用外部電極形成部(IEd)の一部は、基板(S2)上に形成することができる。ダイシング用外部電極形成部(IEd)は、長さ方向(L)に互いに隣接する2つのボディー形成部(BPa)上にわたって形成することができる。これにより、第1ダイシングライン(DIC1a)は、ダイシング用外部電極形成部(IEd)を横切るように位置する。第2外部電極形成部(IEe)の一部は、基板(S2)上に形成することができる。ボディー形成部(BPa)は、ダイシングが完了した後、キャパシタ4のボディー20cとなる。第1外部電極形成部(IEc)は、ダイシングが完了した後、第1外部電極となる。第2外部電極形成部(IEe)は、ダイシングが完了した後、第2外部電極となる。ダイシング用外部電極形成部(IEd)は、ダイシングにより分離され、一側は第1外部電極となり、他側は第2外部電極となる。
【0100】
ボディー形成部(BPa)、第1外部電極形成部(IEc)、ダイシング用外部電極形成部(IEd)、第2外部電極形成部(IEe)の製造方法において、
図4~
図11で上述した方法と同一または類似の部分は省略し、以下、相違点について説明する。
【0101】
基板(S2)上にはボディー収容溝100cが形成される。この時、ボディー収容溝100cは、幅方向(W)に沿って隣接する2つのボディー収容溝100cが互いに接続するように形成される。これにより、それぞれのボディー収容溝100cに形成されたボディー20cは、幅方向(W)に沿って互いに接続し、一つのボディー形成部(BPa)となる。
【0102】
その後、ボディー形成部(BPa)は、ダイシングにより分離され、それぞれボディー20cを形成する。これにより、ダイシングが完了した後、ボディー収容溝100cは、幅方向(W)一側がキャパシタ4の幅方向(W)側面に開放された構造を有する。この時、ボディー形成部(BPa)のダイシングを通して作られるボディー20cの構造は、
図15と同一または類似しているので、繰り返しの説明は省略する。
【0103】
また、ダイシング用外部電極形成部(IEd)は、長さ方向(L)に沿って互いに隣接する2つのボディー形成部(BPa)にわたって形成される。これにより、ダイシング用外部電極形成部(IEd)は、1つのボディー形成部(BPa)には第2内部電極(212c)に接続され、他の1つのボディー形成部(BPa)には第1内部電極(211c)に接続される。その後、ダイシング用外部電極形成部(IEd)は、ダイシング過程で基板(S2)と共にダイシングされ、一側は1つのキャパシタ4から第2外部電極となり、他側は他の1つのキャパシタ4から第1外部電極となる。そして、ダイシング用外部電極形成部(IEd)のダイシングにより、第1外部電極、第2外部電極のうち少なくとも一つにはダイシング過程で発生するダイシング模様が位置することができる。この時、ダイシング模様は、ブレードを通したダイシング過程で、ブレードとの摩擦によって発生する模様であることができる。また、ダイシング模様は、レーザを通したダイシング過程で発生するクラック模様であることができる。
【0104】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0105】
10 基板
20 ボディー
30 外部電極
31 第1外部電極
32 第2外部電極
40 絶縁層
100 ボディー収容溝
201 下部絶縁層
210 内部電極
211 第1内部電極
212 第2内部電極
220 誘電層
231 第1電極分離層
232 第2電極分離層