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特開2025-74018部品用熱伝達構造多孔質金属クーポン及び関連する部品
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025074018
(43)【公開日】2025-05-13
(54)【発明の名称】部品用熱伝達構造多孔質金属クーポン及び関連する部品
(51)【国際特許分類】
   B22F 10/38 20210101AFI20250502BHJP
   B22F 1/00 20220101ALI20250502BHJP
   B22F 10/20 20210101ALI20250502BHJP
   C22C 1/04 20230101ALI20250502BHJP
   B22F 5/04 20060101ALI20250502BHJP
   B22F 7/06 20060101ALI20250502BHJP
   B33Y 80/00 20150101ALI20250502BHJP
【FI】
B22F10/38
B22F1/00 M
B22F10/20
C22C1/04 B
B22F5/04
B22F7/06 F
B33Y80/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024182324
(22)【出願日】2024-10-18
(31)【優先権主張番号】18/495,810
(32)【優先日】2023-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハント、マーク ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】オストルート、ネイサン ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】サルム、ジェイコブ アンドリュー
【テーマコード(参考)】
4K018
【Fターム(参考)】
4K018AA07
4K018BA04
4K018EA51
4K018HA01
4K018JA29
4K018KA12
4K018KA23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】部品用熱伝達構造多孔質金属クーポンを提供する。
【解決手段】部品202は、本体206と、一次部材の総体積に対して2%から50%の間の空隙体積を有する一次部材を含む付加製造(AM)金属クーポン200とを含む。一次部材は、ギャップによって第2の部分から離間した第1の部分を有する。1以上のピン及び/又は1以上のフィンなどの少なくとも1つの熱伝達構造が、ギャップを横切って第1及び第2の部分の間に延在している。ろう材は、本体内のクーポン開口部内でAM金属クーポンを結合し、少なくとも部材有孔率の特性に基づいて一次部材内に浸入する。ろう材は、一次部材と同じ有孔率又は異なる有孔率を有する可能性のある1以上の熱伝達構造にも浸入する可能性がある。熱伝達構造は、排熱性の向上、部材の軽量化、及び部材の振動応答の改善を示す。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品(202)に挿入するための付加製造(AM)金属クーポン(200)であって、
一次部材(290)の全容積に対して2%~50%の開放空間容積の間の部材有孔率を有する一次部材(290)であって、一次部材(290)が、ギャップ(334)によって第2の部分(332)から離間された第1の部分(330)を有する、一次部材(290)と、
ギャップ(334)を横切って第1の部分(330)と第2の部分(332)との間に延在する少なくとも1つの熱伝達構造(340)と、
を含む、AM金属クーポン(200)。
【請求項2】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)が、ギャップ(334)を横切って第1の部分(330)と第2の部分(332)との間に延在するピン(342)及びフィン(344)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の金属クーポン(200)。
【請求項3】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)は、ギャップ(334)を横切って第1の部分(330)と第2の部分(332)との間に延在するピン(342)及びフィン(344)のうちの少なくとも1つを複数含む、請求項2に記載の金属クーポン(200)。
【請求項4】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)が、部材有孔率を有する、請求項1に記載の金属クーポン(200)。
【請求項5】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)の側面を封止するろう材浸入バリア(350)をさらに含み、少なくとも1つの熱伝達構造(340)の中心(352)が部材有孔率を有する、請求項4に記載の金属クーポン(200)。
【請求項6】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)が、部材有孔率とは異なる熱伝達(TT)構造の有孔率を有し、TT構造(340)の有孔率が、少なくとも1つの熱伝達構造(340)の総体積に対して2%~50%の開放空間体積である、請求項1に記載の金属クーポン(200)。
【請求項7】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)の側面を封止するろう材浸透バリア(350)をさらに含み、ろう材浸透バリア(350)は、TT構造(340)の空隙を少なくとも1つの熱伝達構造(340)の中心(352)に残す、請求項6に記載の金属クーポン(200)。
【請求項8】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)が中実である、請求項1に記載の金属クーポン(200)。
【請求項9】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)が中空である、請求項1に記載の金属クーポン(200)。
【請求項10】
一次部材(290)の少なくとも一部を貫通して延び、ギャップ(334)に開放された第1の端部(362)と、一次部材(290)の外面(308)を貫通して延びる第2の端部(364)とを有する冷却通路(360)をさらに含む、請求項1に記載の金属クーポン(200)。
【請求項11】
部品(202)であって、
本体(206)と
付加製造(AM)金属クーポン(200)と、を含み、
AM金属クーポン(200)は、
一次部材(290)の全容積に対して2%~50%の開放空間容積の部材有孔率を有する一次部材(290)であって、一次部材(290)が、ギャップ(334)によって第2の部分(332)から離間された第1の部分(330)を有する、一次部材(290)と、
ギャップ(334)を横切って第1の部分(330)と第2の部分(332)との間に延在する少なくとも1つの熱伝達構造(340)と、
本体(206)のクーポン開口部(204)でAM金属クーポン(200)を結合するろう材(310)とを含み、ろう材(310)は、少なくとも部材の有孔率の特性に基づいて一次部材(290)に浸透する、部品(202)。
【請求項12】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)が、ギャップ(334)を横切って第1の部分(330)と第2の部分(332)との間に延びるピン(342)及びフィン(344)のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の部品(202)。
【請求項13】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)が、ギャップ(334)を横切って第1の部分(330)と第2の部分(332)との間に延在するピン(342)及びフィン(344)のうちの少なくとも1つを複数含む、請求項12に記載の部品(202)。
【請求項14】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)が部材有孔率を有し、ろう材(310)が少なくとも部分的に少なくとも1つの熱伝達構造(340)に浸入する、請求項11に記載の部品(202)。
【請求項15】
少なくとも1つの熱伝達構造(340)の側面を封止するろう材浸入バリア(350)をさらに含み、少なくとも1つの熱伝達構造(340)の中心(352)が部材有孔率を有し、ろう材(310)が少なくとも部分的に少なくとも1つの熱伝達構造(340)に浸入する、請求項14に記載の部品(202)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、部品の修理又は製造に関し、より具体的には、少なくとも1つの熱伝達構造を有する多孔質金属クーポンを使用する部品に関する。
【背景技術】
【0002】
工業用部品は時として修理が必要となる。例えば、エネルギーを生成するために作動流体を導くためにターボ機械で使用される高温ガス経路部品は、修理が必要となる場合がある。高温ガス経路部品は、タービンロータブレード又は静止ベーンなどの様々な形態をとることができ、これらは、エネルギーを生成するために作動流体を方向付けるエアフォイル(翼形)を含む。ロータブレードは、タービンロータに結合され、タービンロータを回転させる働きをし、静止ベーンは、ターボ機械のケーシングに結合され、作動流体をロータブレードに向ける働きをする。
【0003】
直接金属レーザー溶融(DMLM:direct metal laser melting)や選択的レーザー溶融(SLM:selective laser melting)などの付加製造は、工業部品を製造するための信頼性の高い製造方法として出現した。付加製造技術の出現は、ターボ機械ノズルの前縁又は後縁の一部などの部品の一部を交換する能力も提供した。例えば、ターボ機械ノズルの前縁の一部を除去してノズルに切り欠きを残し、新しい部分(本明細書では「クーポン:coupon」と呼ぶ)を切り欠きに結合することができる。クーポンは、少なくともカットアウトの形状と概ね一致する形状を有するように付加的に製造される。クーポンは、使用済みのターボ機械ノズルの一部を置き換えたり、新しいターボ機械ノズルの一部として追加したりすることができる。
【0004】
しかし、交換用クーポンは、部品の除去された部分と同じ材料及び外装構造で作られる。その結果、交換用クーポンは、クーポンの強度、耐酸化性、サイクル疲労、応力/歪み抵抗、延性、耐摩耗性、熱伝導性又は電気伝導性、及び/又は質量の減少(coupon strength, oxidation resistance, cycle fatigue, stress/strain resistance, ductility, wear resistance, thermal or electrical conductivity, and/or decreased mass)などの一般的な性能特性の改善がなく、元の部品(コンポーネント)及び/又は切り抜きと同じ欠点のいくつかに悩まされる。交換用クーポンを部品に結合するために単一のろう材が使用されるが、これは、上述の一般的な性能特性の改善、及び接合接着強度と信頼性の向上、及び必要なろう付け後の機械加工/ブレンドの減少など、接合に関連する追加的な性能特性の改善を妨げる。また、除去された切り抜きと材料的に同一のクーポンを使用しても、交換用クーポンの高い材料費を削減することはできない。
【発明の概要】
【0005】
以下に記載するすべての態様、例及び特徴は、技術的に可能な任意の方法で組み合わせることができる。
【0006】
本開示の一態様は、部品に挿入するための付加製造(AM)金属クーポン(an additively manufactured (AM) metal coupon for insertion in a component)を提供し、前記AM金属クーポンは、一次部材の総体積に対して2%~50%の間の開放空間体積を有する部材有孔率を有する一次部材であって、前記一次部材は、ギャップによって第2の部分から離間された第1の部分を有する、前記一次部材(a primary member having a member porosity between 2% to 50% open space volume to total volume of the primary member, wherein the primary member has a first portion distanced from a second portion by a gap)と、前記ギャップを横切って前記第1の部分と前記第2の部分との間に延在する少なくとも1つの熱伝達構造(at least one thermal transfer structure extending between the first portion and the second portion across the gap)とを備える。
【0007】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は、前記ギャップを横切って前記第1の部分と前記第2の部分との間に延びるピン又はフィンのうちの少なくとも1つを含む(the at least one thermal transfer structure includes at least one of a pin or a fin extending between the first portion and the second portion across the gap)。
【0008】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は、前記ギャップを横切って前記第1の部分と前記第2の部分との間に延びる前記ピン及び前記フィンのうちの前記少なくとも1つの複数を含む(the at least one thermal transfer structure includes a plurality of the at least one of the pin and the fin extending between the first portion and the second portion across the gap)。
【0009】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は、前記部材有孔率を有する(the at least one thermal transfer structure has the member porosity)。
【0010】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造の側面を封止するろう材浸透バリア(a braze material infiltration barrier encapsulating a side of the at least one thermal transfer structure)をさらに含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造の中心が前記部材有孔率を有する(a center of the at least one thermal transfer structure has the member porosity)。
【0011】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は、前記部材有孔率とは異なる熱伝達(TT)構造有孔率を有する(the at least one thermal transfer structure has a thermal transfer (TT) structure porosity different than the member porosity)。
【0012】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記TT構造有孔率は、前記少なくとも1つの熱伝達構造の全容積に対して2%~50%の間の開空間容積である(the TT structure porosity is between 2% to 50% open space volume to total volume of the at least one thermal transfer structure)。
【0013】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造の側面を封止するろう材浸透バリア(a braze material infiltration barrier encapsulating a side of the at least one thermal transfer structure)をさらに含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造の中心が前記TT構造有孔率を有する(a center of the at least one thermal transfer structure has the TT structure porosity)。
【0014】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は中実である(the at least one thermal transfer structure is solid)。
【0015】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は中空である(the at least one thermal transfer structure is hollow)。
【0016】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記一次部材の少なくとも一部を通って延び、前記ギャップに開放された第1の端部と、前記一次部材の外面を通って延びる第2の端部とを有する冷却通路(a cooling passage extending through at least part of the primary member and having a first end open to the gap and a second end extending through an exterior surface of the primary member)をさらに含む。
【0017】
本開示の一態様は、部品を提供する。前記部品は、本体(a body)と、付加製造(AM)金属クーポン(an additively manufactured (AM) metal coupon)とを含む。前記AM金属クーポンは、、前記一次部材の総体積に対して2%から50%の間の開放空間体積を有する一次部材(a primary member having a member porosity between 2% to 50% open space volume to total volume of the primary member)を含む。前記一次部材は、ギャップによって第2の部分から離間した第1の部分(a first portion distanced from a second portion by a gap)と、前記ギャップを横切って前記第1の部分と前記第2の部分との間に延在する少なくとも1つの熱伝達構造(at least one thermal transfer structure extending between the first portion and the second portion across the gap)と、前記本体のクーポン開口部内でAM金属クーポンを結合するろう材であって、前記ろう材が、少なくとも前記部材有孔率の特性に基づいて前記一次部材に浸入する、前記ろう材(a braze material coupling the AM metal coupon in a coupon opening in the body, the braze material infiltrated into the primary member based at least on a characteristic of the member porosity)と、を含む。
【0018】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は、前記ギャップを横切って前記第1の部分と前記第2の部分との間に延びるピン又はフィンのうちの少なくとも1つを含む(the at least one thermal transfer structure includes at least one of a pin or a fin extending between the first portion and the second portion across the gap)。
【0019】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は、前記ギャップを横切って前記第1の部分と前記第2の部分との間に延びる前記ピン及び前記フィンのうちの前記少なくとも1つの複数を含む(the at least one thermal transfer structure includes a plurality of the at least one of the pin and the fin extending between the first portion and the second portion across the gap)。
【0020】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は、前記部材有孔率を有し(the at least one thermal transfer structure has the member porosity)、前記ろう材は、少なくとも部分的に前記少なくとも1つの熱伝達構造内に浸入する(the braze material infiltrates at least partially into the at least one thermal transfer structure)。
【0021】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造の側面を封止するろう材浸入バリア(a braze material infiltration barrier encapsulating a side of the at least one thermal transfer structure)をさらに含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造の中心が前記部材有孔率を有し(a center of the at least one thermal transfer structure has the member porosity)、前記ろう材が少なくとも部分的に前記少なくとも1つの熱伝達構造内に浸入する(the braze material infiltrates at least partially into the at least one thermal transfer structure)。
【0022】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は、前記部材有孔率とは異なる熱伝達(TT)構造有孔率を有する(the at least one thermal transfer structure has a thermal transfer (TT) structure porosity different than the member porosity)。
【0023】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記TT構造有孔率は、前記少なくとも1つの熱伝達構造の総体積に対して2%~50%の開放空間体積であり(the TT structure porosity is between 2% to 50% open space volume to total volume of the at least one thermal transfer structure)、前記ろう材は、少なくとも前記TT構造有孔率の特性に基づいて少なくとも部分的に前記少なくとも1つの熱伝達構造内に浸入する(the braze material infiltrates at least partially into the at least one thermal transfer structure based at least on a characteristic of the TT structure porosity)。
【0024】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造の側面を封止するろう材浸透バリア(a braze material infiltration barrier encapsulating a side of the at least one thermal transfer structure)をさらに含む。
【0025】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は中実である(the at least one thermal transfer structure is solid)。
【0026】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記少なくとも1つの熱伝達構造は中空である(the at least one thermal transfer structure is hollow)。
【0027】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記一次部材の少なくとも一部を通って延び、前記ギャップに開放された第1の端部と、前記一次部材の外面を通って延びる第2の端部とを有する冷却通路(a cooling passage extending through at least part of the primary member and having a first end open to the gap and a second end extending through an exterior surface of the primary member)をさらに含む。
【0028】
要約に記載されているものを含め、本開示に記載されている2つ以上の態様を組み合わせて、本明細書に具体的に記載されていない実施形態を形成することができる。すなわち、本明細書に記載されるすべての実施形態は、互いに組み合わせることができる。
【0029】
1つ又は複数の実施態様の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。他の特徴、目的及び利点は、説明及び図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本開示のこれらの特徴及び他の特徴は、本開示の様々な実施形態を示す添付の図面と併せて取られる本開示の様々な態様の以下の詳細な説明から、より容易に理解されるであろう。
図1】ガスタービンシステムの形態であり、本開示の実施形態による部品を含む、例示的な産業機械の概略図を示す。
図2図1のガスタービンシステムと共に使用することができ、本開示の実施形態による部品を含む、例示的なガスタービンアセンブリの断面図を示す。
図3】本開示の実施形態による金属クーポンを含むタービン回転ブレードの形態の部品の透視図である。
図4】本開示の実施形態による金属クーポンを含むタービンノズルの形態の部品の透視図である。
図5】本開示の実施形態に従って金属クーポンを付加製造するための例示的な付加製造システムの概略ブロック図である。
図6】本開示の実施形態による、異なる有孔率を有する多孔質領域を有するサンプル金属クーポンの上面図である。
図7A】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7B】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7C】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7D】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7E】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7F】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7G】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7H】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7I】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7J】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7K】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7L】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7M】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図7N】本開示の様々な実施形態による金属クーポンの様々な図を示す。
図8A】本開示の様々な実施形態による方法の透視図である。
図8B】本開示の様々な実施形態による方法の透視図である。
図8C】本開示の様々な実施形態による方法の透視図である。
図8D】本開示の様々な実施形態による方法の透視図である。
図8E】本開示の様々な実施形態による方法の透視図である。
図8F】本開示の様々な実施形態による方法の透視図である。
図9A】本開示の実施形態による部品の本体内のクーポン開口部内の金属クーポンの拡大断面図である。
図9B】本開示の実施形態による部品の本体内のクーポン開口部内の金属クーポンの拡大断面図である。
図9C】本開示の実施形態による部品の本体内のクーポン開口部内の金属クーポンの拡大断面図である。
図10A】本開示の実施形態による、部品の本体内のクーポン開口部における金属クーポン及び熱伝達構造(複数可)の拡大断面図である。
図10B】本開示の実施形態による、部品の本体内のクーポン開口部における金属クーポン及び熱伝達構造(複数可)の拡大断面図である。
図10C】本開示の実施形態による、部品の本体内のクーポン開口部における金属クーポン及び熱伝達構造(複数可)の拡大断面図である。
図10D】本開示の実施形態による、部品の本体内のクーポン開口部における金属クーポン及び熱伝達構造(複数可)の拡大断面図である。
図10E】本開示の実施形態による、部品の本体内のクーポン開口部における金属クーポン及び熱伝達構造(複数可)の拡大断面図である。
【0031】
本開示の図面は必ずしも縮尺通りではないことに留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様のみを描写することを意図しており、したがって、本開示の範囲を限定するものとして考慮されるべきではない。図面において、同様の番号は、図面間の同様の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
最初の事項として、本開示を明確に説明するために、ターボ機械の例示的な用途の中で関連する機械部品を参照し説明するときに、特定の用語を選択することが必要になる。この際、可能であれば、一般的な業界用語が使用され、その一般的な意味と一致する方法で採用される。特に断らない限り、このような用語は、本出願の文脈及び添付の特許請求の範囲と一致する広範な解釈が与えられるべきである。当業者であれば、特定の部品が複数の異なる用語又は重複する用語を用いて言及されることが多いことを理解するであろう。本明細書において単一の部品であると説明されるものは、別の文脈では複数の部品から構成されるものを含み、参照される場合がある。あるいは、本明細書において複数の構成要素を含むものとして説明されているものが、他の箇所では単一部品として言及されている場合もある。
【0033】
さらに、いくつかの説明的な用語が本明細書で定期的に使用されることがあり、本節の冒頭でこれらの用語を定義しておくことが役に立つはずである。これらの用語及びその定義は、特に断らない限り、以下の通りである。本明細書で使用する「下流」及び「上流」は、ターボ機械を通る作動流体、又は例えば、燃焼器を通る空気の流れ、又はターボ機械の構成システムの1つを通る冷却材の流れなどの流体の流れに対する方向を示す用語である。「下流」という用語は、流体の流れ方向に対応し、「上流」という用語は、流れと反対の方向を指す。また、「前方」及び「後方」という用語は、それ以上の特定はなく、方向を指し、「前方」はターボ機械の前方又は圧縮機端部を指し、「後方」はターボ機械の後方又はタービン端部を指す。
【0034】
さらに、本明細書では、以下に説明するように、いくつかの説明的用語が規則的に使用され得る。用語「第1」、「第2」、及び「第3」は、1つの構成要素を別の構成要素から区別するために互換的に使用され得、個々の構成要素の位置又は重要性を意味することを意図していない。
【0035】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のみのためのものであり、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかにそうでないことが示されない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書において使用される場合、用語“含む:comprises”及び/又は“含んでいる:comprising”は、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことがさらに理解されるであろう。“任意に”又は“任意の”とは、その後に記述される事象が発生してもしなくてもよいこと、又はその後に記述される特徴が存在してもしなくてもよいこと、及びその記述が、事象が発生する、又は特徴が存在する事例と、事象が発生しない、又は特徴が存在しない事例とを含むことを意味する。
【0036】
要素又は層が、別の要素又は層に「載っている」、「係合されている」、「接続されている」、「結合されている」、又は「取り付けられている」と称される場合、別の要素又は層に直接載っている、係合されている、接続されている、結合されている、又は取り付けられている可能性があり、又は介在する要素又は層が存在する可能性がある。対照的に、ある要素が他の要素や層の上に「直接上」、「直接係合」、「直接接続」、「直接結合」されていると呼ばれる場合、介在する要素や層は存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の単語も同様に解釈されるべきである(例えば、「間」対「直接間」、「隣接」対「直接隣接」など)。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の1つ又は複数のあらゆる組み合わせを含む。本明細書において、「結合」及び「搭載」の動詞の形は、互換的に使用され得る。
【0037】
上記に示したように、本開示は、本体と、一次部材の総体積に対して2%~50%の間の空隙体積(open space volume)を有する部材有孔率を有する一次部材を含む付加製造(AM)金属クーポンとを含む部品を提供する。一次部材は、ギャップによって第2の部分から離間した第1の部分を有する。ピン及び/又はフィンなどの少なくとも1つの熱伝達構造が、ギャップを横切って第1の部分と第2の部分との間に延びている。ろう付け材料は、AM金属クーポンを本体内のクーポン開口部内で結合し、少なくとも部材の有孔率の特性に基づいて一次部材内に浸入する。ろう付け材料は、一次部材と同じ有孔率又は異なる有孔率を有する可能性のある熱伝達構造(複数可)にも浸透する可能性がある。多孔性AMクーポンは、ろう浸入ステップ中に1つ又は複数のろう材で充填される可能性のあるあらゆる種類の熱伝達構造で作製することができる。熱伝達構造は、排熱の向上、部材の軽量化、部材の振動応答の改善をもたらす。AM金属クーポンの1つ又は複数の孔(one or more porosities)は、1つ又は複数のろう材の流れを異なる方法で導き、従来とは異なる物理的特性を作り出すように構成される。例えば、必要な場所に多くのろう材を導き、ろう材を特殊な形状に導き、及び/又は複数のろう材の使用を可能にする。修理に使用される場合、カスタマイズされたAM金属クーポンは、元の部品及び/又は切り抜きと同じ欠点に悩まされることはなく、例えば、接合接着結合強度、クーポン強度、応力/ひずみ抵抗、延性、耐摩耗性、耐酸化性、サイクル疲労、熱伝達性、電気伝導性、表面粗さ、硬度、及び/又は質量(joint adhesive bond strength, coupon strength, stress/strain resistance, ductility, wear resistance, oxidation resistance, cycle fatigue, thermal conductivity, electrical conductivity, surface roughness, hardness, and/or mass)を変更するように(ろう材を使用して)カスタマイズすることができる。この補修は、従来の狭いギャップろう付けプロセスよりも強度が高く、特定の補修後仕上げを必要とせず、しかも予備焼結プリフォーム(PSP)などの現行技術と比較して物理的特性が改善されている。1つ又は複数のろう材を使用して交換クーポンを部品に結合することで、接合接着強度や信頼性などの接合に関する性能特性も向上し、ろう付け後の機械加工/配合を減らすことができる。多孔質AMクーポンの使用は、例えば、金属クーポンの高価な母材の使用量を減らすことにより、材料コストを削減することもできる。
【0038】
図1は、本開示の教示による部品を含み得る例示的な産業機械の概略図を示す。この例では、機械は、燃焼又はガスタービン(GT)システムの形態のターボ機械100を含む。ターボ機械100は、圧縮機102及び燃焼器104を含む。燃焼器104は、燃焼領域106と燃料ノズルアセンブリ108とを含む。ターボ機械100はまた、タービンアセンブリ110と、共通の圧縮機/タービンシャフト又はロータ112とを含む。一実施形態では、ターボ機械100は、GE Vernovaから市販されている7HA.03エンジンである。本開示は、任意の特定のGTシステムに限定されず、例えば、GE Vernovaの他のHA、F、B、LM、GT、TM及びEクラスのエンジンモデル、並びに他社のエンジンモデルを含む他のエンジンに関連して実施することができる。さらに、本開示は、特定のターボ機械に限定されず、例えば、蒸気タービン、ジェットエンジン、圧縮機、ターボファンなどに適用することができる。さらに、本開示は、特定のターボ機械部品に限定されるものではなく、製造中又は修理中にクーポンを使用する任意の工業部品に適用することができる。
【0039】
運転中、空気は圧縮機102を通って流れ、圧縮空気は燃焼器104に供給される。具体的には、圧縮空気は、燃焼器104と一体である燃料ノズルアセンブリ108に供給される。アセンブリ108は燃焼領域106と流路連通している。燃料ノズルアセンブリ108は、燃料源(図1には示されていない)とも流路連通しており、燃料と空気を燃焼領域106に流す。燃焼器104は燃料に点火し燃焼させる。燃焼器104は、ガス流の熱エネルギーが機械的な回転エネルギーに変換されるタービンアセンブリ110と流路連通している。タービンアセンブリ110は、ロータ112に回転可能に結合して駆動するタービン111を含む。圧縮機102もロータ112に回転可能に連結されている。図示の実施形態では、複数の燃焼器と燃料ノズルアセンブリ108がある。
【0040】
図2は、図1のガスタービンシステムと共に使用され得る、ターボ機械100(図1)の例示的なタービンアセンブリ110の断面図を示す。タービンアセンブリ110のタービン111は、ターボ機械100の静止ケーシング122に結合され、回転ブレード132の列124に軸方向に隣接するノズル又はベーン120の列を含む。静止ベーン又はノズル126は、半径方向外側のプラットフォーム128及び半径方向内側のプラットフォーム130によってタービンアセンブリ110に保持され得る。タービンアセンブリ110のブレード列124は、ロータ112に結合され、ロータと共に回転する回転ブレード132を含む。回転ブレード132は、ロータ112に結合された半径方向内側のプラットフォーム148(ブレードの根元部、図3)と、任意選択で、半径方向外側の先端シュラウド136(ブレードの先端)とを含むことができる。本明細書で使用される場合、「部品:component」という用語は、静止ノズル126、回転ブレード132、又は本開示による多孔質領域を含む金属クーポンが採用され得る任意の他の構造を総称して指す場合がある。
【0041】
図3及び図4は、本開示の教示が採用され得る、ターボ機械の高温ガス経路部品などの例示的な部品を示す。図3は、本開示の実施形態が採用され得るタイプのタービンロータブレード132の透視図を示す。タービンブレード132は、ブレード132がロータ112(図2)に取り付けられる根元部140を含む。根元部140は、ロータ112(図2)のロータホイール144(図2)の外周の対応するダブテールスロットに取り付けるように構成されたダブテール142を含むことができる。根元部140は、ダブテール142と、エアフォイル150と根元部140との接合部に配置され、タービンアセンブリ110を通る流路のインボード境界の一部を画定するプラットフォーム148との間に延びるシャンク146をさらに含むことができる。エアフォイル150は、作動流体151(図2)、すなわち高温の燃焼ガスの流れを遮断し、ロータディスクが回転するように誘導する、ロータブレード132の能動的な部品であることが理解されよう。ロータブレード132のエアフォイル150は、凹状の圧力側(PS)外壁152と、それぞれ対向する前縁及び後縁156、158の間に軸方向に延びる円周方向又は横方向に対向する凸状の吸引側(SS)外壁154とを含むことが分かるであろう。側部外壁152、154はまた、プラットフォーム148からアウトボード先端160まで半径方向に延びており、後者は先端シュラウド136(図2)を含んでも含まなくてもよい。
【0042】
図4は、本開示の実施形態が採用され得る静止ノズル126の透視図を示す。静止ノズル126は、静止ノズル126がターボ機械の静止ケーシング122(図2)に取り付ける外側プラットフォーム170を含む。外側プラットフォーム170は、ケーシング内の対応するマウントに取り付けるための、現在知られている又は後に開発される任意の取り付け構成を含むことができる。静止ノズル126は、隣接するタービンロータブレード132(図3)とプラットフォーム148(図3)との間に位置決めするための内側プラットフォーム174をさらに含むことができる。プラットフォーム170、174は、タービンアセンブリ110を通る流路のアウトボード境界及びインボード境界のそれぞれの部分を画定する。エアフォイル176は、作動流体の流れを遮り、タービンロータブレード132(図3)に向ける静止ノズル126の能動部品であることが理解されよう。静止ノズル126のエアフォイル176は、凹状の圧力側(PS)外壁178と、それぞれ対向する前縁及び後縁182、184の間に軸方向に延びる円周方向又は横方向に対向する凸状の吸引側(SS)外壁180とを含むことが分かるであろう。側部外壁178、180はまた、プラットフォーム170からプラットフォーム174まで半径方向に延びている。
【0043】
ブレード132又はノズル126は、フィルム冷却のためにその表面に冷却剤を供給する通路、導管、及び他の構造などの冷却剤の供給源を含む内部冷却構造を含み得ることが理解される。冷却剤は、例えば、圧縮機102からの空気を含むことができる。
【0044】
本明細書で説明する開示の実施形態は、静止ノズル126、タービンロータブレード132、及び/又はクーポンを採用する他の任意の工業部品のいずれかに適用可能な態様を含み得る。図3及び図4はまた、部品202内の例示的な付加製造(AM)金属クーポン200(以下、簡潔にするために「金属クーポン200」又は「AM金属クーポン200」)を示す。より詳細には、金属クーポン200は、部品202の本体206内のクーポン開口部204内にある場合がある。「本体206内のクーポン開口部204:coupon opening 204 in body 206」は、本体206の除去された部分、例えば先端シュラウドまで、及びそれを含む、本体206内の任意のサイズの空隙(any size void)であってよい。例えば、金属クーポン200は、それぞれ、ブレード132又はノズル126の後縁158、184のクーポン開口部204にあることができる。あるいは、金属クーポン200は、それぞれ、ブレード132又はノズル126の前縁156、182のクーポン開口部204にあることができる。金属クーポン200はまた、ブレード132又はプラットフォーム170(図4に示す)、ノズル126の174の任意の先端部(図示せず)にもあり得る。しかしながら、金属クーポン200は、部品202の本体206の任意のクーポン開口部204に採用され得ることが強調される。本体206は、部品202の任意の部分、又は全てとすることができる。
【0045】
付加製造された金属クーポン200は、その中に1つ又は複数の多孔質領域を含み、多孔質領域を形成することができる現在知られている又は後に開発される任意の技術を用いて付加製造することができる。図5は、金属クーポン200又は複数の金属クーポン200A、200Bを生成するための例示的なコンピュータ化された金属粉末付加製造システム210(以下、「AMシステム210」)の概略図/ブロック図であり、そのうちの単一の層のみが示されている。本開示の教示は、複数の溶融ビーム源212、214、216、218を使用して金属クーポン200を構築することに関連して説明されるが、本開示の教示は、任意の数の溶融ビーム源を使用して複数のクーポン200A、200Bを構築することにも同様に適用可能であることが強調され、容易に認識されるであろう。この例では、AMシステム210は、直接金属レーザー溶融(DMLM)のために配置されている。本開示の一般的な教示は、粉末床溶融、直接金属レーザー焼結(DMLS)、電子ビーム溶融(EBM)、選択的レーザー焼結(SLS)、選択的レーザー溶融(SLM)、及びおそらく他の形態の付加製造(すなわち、金属粉末用途以外)(powder bed fusion, direct metal laser sintering (DMLS), electron beam melting (EBM), selective laser sintering (SLS), selective laser melting (SLM), and perhaps other forms of additive manufacturing (i.e., other than metal powder applications))などの他の形態の金属粉末付加製造にも等しく適用可能であることが理解される。クーポン200A、200Bは、長方形の要素として図示されているが、付加製造プロセスは、任意の形状のクーポン、多種多様な異なるクーポン、及びビルドプラットフォーム220上の多数のクーポンを製造するために容易に適合させることができることが理解される。
【0046】
AMシステム210は、一般に、付加製造制御システム230(「制御システム」)及びAMプリンタ232を含む。これから説明するように、制御システム230は、コンピュータ実行可能な命令又はコード234のセットを実行して、複数の溶融ビーム源212、214、216、218を使用してクーポン200を生成する。図示の例では、4つの溶融ビーム源は4つのレーザーを含むことができる。しかしながら、本開示の教示は、任意の溶融ビーム源、例えば、電子ビーム、レーザーなどに適用可能である。制御システム230は、コンピュータ・プログラム・コードとしてコンピュータ236上で実施されることが示されている。この限りにおいて、コンピュータ236は、メモリ238及び/又は記憶システム240、プロセッサユニット(PU)244、入出力(I/O)インターフェース246、及びバス248を含んで示されている。さらに、コンピュータ236は、外部I/Oデバイス/リソース250と通信して示されている。一般に、プロセッサユニット(PU)244は、メモリ238及び/又はストレージシステム240に格納されているコンピュータ・プログラム・コード234を実行する。コンピュータ・プログラム・コードード、プロセッサユニット(PU)244は、メモリ238、ストレージシステム240、I/Oデバイス250及び/又はAMプリンタ232との間でデータの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。バス248は、コンピュータ236内の各コンポーネント間の通信リンクを提供し、I/Oデバイス250は、ユーザがコンピュータ236と対話することを可能にする任意のデバイス(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイなど)で構成することができる。コンピュータ236は、ハードウェアとソフトウェアの様々な可能な組み合わせの代表的なものに過ぎない。例えば、プロセッサユニット(PU)244は、単一の処理ユニットから構成されてもよいし、1つ又は複数の場所、例えばクライアント及びサーバ上の1つ又は複数の処理ユニットに分散されてもよい。同様に、メモリ238及び/又は記憶システム240は、1つ又は複数の物理的な場所に存在し得る。メモリ238及び/又は記憶システム240は、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)等を含む、様々なタイプの非一過性のコンピュータ可読記憶媒体の任意の組み合わせから構成することができる。コンピュータ236は、産業用コントローラ、ネットワークサーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、ハンドヘルドデバイスなどの任意のタイプのコンピューティングデバイスで構成することができる。
【0047】
前述のように、AMシステム210、特に制御システム230は、金属クーポン(単数又は複数)200を生成するためにコード234を実行する。コード234は、とりわけ、AMプリンタ232を動作させるための一組のコンピュータ実行可能命令234S(本明細書では「コード234S」ともいう)、及びAMプリンタ232によって物理的に生成される金属クーポン(単数又は複数)200を定義する一組のコンピュータ実行可能命令234O(本明細書では「コード234O」ともいう)を含み得る。本明細書で説明するように、付加製造プロセスは、コード234を記憶する非一過性のコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ238、記憶システム240など)から始まる。AMプリンタ232を動作させるためのコンピュータ実行可能命令セット234Sは、AMプリンタ232を動作させることができる現在知られている又は後に開発される任意のソフトウェアコードを含むことができる。
【0048】
金属クーポン(単数又は複数)200を定義するコンピュータ実行可能命令234Oのセットは、クーポンの正確に定義された3Dモデルを含むことができ、AutoCAD(登録商標)、TurboCAD(登録商標)、DesignCAD 3D Maxなどの多種多様な周知のコンピュータ支援設計(CAD)ソフトウェアシステムのいずれかから生成することができる。この点で、コード234Oは、現在知られている、又は後に開発された任意のファイル形式を含むことができる。さらに、金属クーポン(単数又は複数)200を表わすコード234O(code 234O representative of metal coupon(s) 200)は、異なるフォーマット間で変換することができる。例えば、コード234Oは、3D SystemsのステレオリソグラフィCADプログラム用に作成された標準テッセレーション言語(STL)ファイル、又は、任意のAMプリンタで製造される任意の三次元物体の形状及び構成を任意のCADソフトウェアが記述できるように設計された拡張可能マークアップ言語(XML)ベースのフォーマットである米国機械学会(ASME)標準である付加製造ファイル(AMF)を含むことができる。金属クーポン(単数又は複数)200を表わすコード234Oは、必要に応じて、データ信号のセットに変換されて送信されたり、データ信号のセットとして受信されてコードに変換されたり、保存されたり等することもできる。コード234Oは、本開示の実施形態に従って、これから説明されるように、重複するフィールド領域における境界部及び内部セクションの形成を可能にするように構成されてもよい。いずれにせよ、コード234Oは、AMシステム210への入力であってよく、部品設計者、知的財産(IP)提供者、設計会社、AMシステム210のオペレータ又は所有者、又は他の情報源から来てもよい。いずれにせよ、制御システム230は、コード234S及び234Oを実行し、金属クーポン(単数又は複数)200を、AMプリンタ232を使用して材料の連続する層で組み立てる一連の薄片に分割する。
【0049】
AMプリンタ232は、金属クーポン(単数又は複数)200の印刷のために制御された雰囲気を提供するように密閉された処理チャンバ260を含むことができる。金属クーポン200が構築される/構築される構築プラットフォーム220が、処理チャンバ260内に配置される。多数の溶融ビーム源212、214、216、218が、ビルドプラットフォーム220上の金属粉末の層を溶融してクーポン200を生成するように構成されている。4つの溶融ビーム源212、214、216、218が図示されているが、本開示の教示は、例えば1、2、3、又は5以上の任意の数の源を採用するシステムに適用可能であることが強調される。当該分野で理解されるように、各溶融ビーム源212、214、216、218は、それぞれ、それが専ら金属粉末を溶融することができる非重複フィールド領域を含むフィールドを有することができ、2つ以上のソースが金属粉末を溶融することができる少なくとも1つの重複フィールド領域を含むことができる。この点に関して、各溶融ビーム源212、214、216、218は、符号234Oによって定義されるように、各スライスごとに粒子を溶融する溶融ビームをそれぞれ生成してもよい。例えば、図5において、溶融ビーム源212は、ある領域において溶融ビーム262を使用して金属クーポン(単数又は複数)200の層を形成することが示されており、一方、溶融ビーム源214は、別の領域において溶融ビーム262’を使用して金属クーポン(単数又は複数)200の層を形成することが示されている。各溶融ビーム源212、214、216、218は、現在知られている又は後に開発される任意の方法で較正される。すなわち、各溶融ビーム源212、214、216、218は、その個々の精度を保証するための個々の位置補正(図示せず)を提供するために、ビルドプラットフォーム220に対するそのレーザービーム又は電子ビームの予想位置が、実際の位置と相関されている。一実施形態では、複数の溶融ビーム源212、214、216、218の各々は、同じ断面寸法(例えば、動作時の形状及びサイズ)、出力及びスキャン速度を有する溶融ビーム、例えば、262、262’を生成することができる。
【0050】
図5を続けると、アプリケータ(又は再コータブレード:re-coater blade)270は、最終クーポンの連続する各スライスが作成されるブランクキャンバスとして広がる原料272の薄い層を作成することができる。AMプリンタ232の様々な部分は、各新規層の追加に対応するために移動してもよく、例えば、ビルドプラットフォーム220は、各層の後に下降してもよく、及び/又はチャンバ260及び/又はアプリケータ270は上昇してもよい。プロセスは、アプリケータ270によってアクセス可能なチャンバ260内に保持され得るストックの、細粒金属粉末の形態の異なる原材料を使用してもよい。即座の場合、クーポン(単数又は複数)200は、純金属又は合金を含む金属で作られてもよい。一例では、金属は、実質的に任意の非反応性金属粉末、すなわち、非爆発性粉末又は非導電性粉末を含むことができ、例えば、コバルトクロムモリブデン(CoCrMo)合金、ステンレス鋼、ニッケル-クロム-モリブデン-ニオブ合金(NiCrMoNb)のようなオーステナイトニッケル-クロム系合金(例えば、これらに限定されない、インコネル625又はインコネル718)、ニッケル-クロム-鉄-モリブデン合金(NiCrFeMo)(例えば、Haynes International, Inc.から入手可能なHastelloy(登録商標) X)、又はニッケル-クロム-コバルト-モリブデン合金(NiCrCoMo)(例えば、Haynes International, Inc.から入手可能なHaynes 282)。他の可能性としては、例えば、Rene 108、CM 247 LC、Mar M 247、及び任意の析出硬化性(PH:precipitation harden-able)ニッケル合金が挙げられる。
【0051】
処理チャンバ260は、アルゴン又は窒素のような不活性ガスで満たされ、酸素を最小化又は除去するように制御される。制御システム230は、不活性ガス源276からの処理チャンバ260内のガス混合物274の流れを制御するように構成される。この場合、制御システム230は、ガス混合物274の含有量を制御するために、ポンプ280、及び/又は不活性ガス用のフローバルブシステム282を制御することができる。フローバルブシステム282は、特定のガスの流れを正確に制御することができる、1つ以上のコンピュータ制御可能なバルブ、流れセンサ、温度センサ、圧力センサなどを含むことができる。ポンプ280は、バルブシステム282と一緒に設けてもよいし、バルブシステム282なしで設けてもよい。ポンプ280が省略される場合、不活性ガスは、処理室260に導入される前に、単に導管又はマニホールドに入ることができる。不活性ガスの供給源276は、その中に含まれる材料のための任意の従来の供給源、例えば、タンク、リザーバ又は他の供給源の形態をとることができる。ガス混合物274を測定するために必要な任意のセンサ(図示せず)を設けてもよい。ガス混合物274は、従来の方法でフィルタ286を用いて濾過されてもよい。
【0052】
動作において、金属粉末をその上に有するビルドプラットフォーム220は、処理チャンバ260内に提供され、制御システム230は、不活性ガス源276からの処理チャンバ260内の混合ガス274の流れを制御する。制御システム230はまた、AMプリンタ232、特にアプリケータ270及び溶融ビーム源212、214、216、218を制御して、本開示の実施形態に従って金属クーポン200を生成するためにビルドプラットフォーム220上の金属粉末の層を順次溶融させる。
【0053】
特定のAMシステム210が本明細書に記載されているが、本開示の教示は、特定の付加製造システム又は方法に限定されないことが強調される。また、本開示の教示は、付加製造された金属クーポン(単数又は複数)200に関するものであるが、部品202は、付加製造(おそらく金属クーポン(単数又は複数)200について説明したものと同様のもの)、鋳造、又は他の方法論など、現在知られている又は後に開発される任意の方法で製造され得ることが認識されるであろう。部品202は、金属クーポン200について本明細書に記載した材料のいずれかを含むことができる。
【0054】
図7A~Dは透視図を示し、図7Eは側面図を示し、図7Fは部品202に挿入するための例示的な付加製造(AM)金属クーポン200の上面図を示す。金属クーポン200は、付加製造(AM)一次部材290を含み、一次部材の総体積に対して2%から50%の間の部材有孔率(member porosity)を有する。より具体的には、一次部材290は、(孔302を有する)1つ以上の多孔質領域300を有する。(本明細書で使用される「部材有孔率:Member porosity」は、一般的に、かつ集合的に、一次部材290の有孔度又は有孔率(the porosity or porosities)を指し、これは、説明されるように、その中の多孔質領域の配置に依存して、単一の有孔率又は多くの異なる有孔率(a single porosity or many different porosities)であり得る。異なる部材有孔率間の区別が必要な場合、適切な場合、「第1の部材有孔率:first member porosity」又は「第2の部材有孔率:second member porosity」又は「部材可変有孔率:member variable porosity」という用語が使用される)。
【0055】
図7Aは、第1の部材有孔率の単一の多孔質領域300を有する金属クーポン200を示し(金属クーポン200全体が第1の部材有孔率を有する)、図7Bは、記載された範囲内で異なる有孔率を有する1つ以上の多孔質領域300A-Bを有する金属クーポン200を示し、図7Cは、記載された範囲内で異なる有孔率を有する1つ以上の多孔質領域300A-Bと中実領域304とを有する金属クーポン200を示し、図7Dは、第1の多孔質領域300Aと第2の多孔質領域300Bとの間(及びおそらくはこれを含む)の記載の範囲内の可変有孔率領域300Dを有する金属クーポン200を示す。一次部材290はまた、ギャップ334によって第2の部分332から離間した第1の部分330を有する。金属クーポン200はまた、ギャップ334を挟んで第1部分330と第2部分332との間に延びる少なくとも1つの熱伝達構造340を含む。ギャップ334は、金属クーポン200が通常中実材料(solid material)であるはずの場所に形成された開放空間又は空隙(an open space or void)であり、したがって、熱伝達構造340(以下、簡潔にするために「TT構造340:TT structure(s)」又は「TT構造340」)のための空間を提供するために除去された材料を表す。
【0056】
図7A~Fの金属クーポン200は、図3図4及び図8B~Fに示すように、それぞれブレード132又はノズル126の後縁158又は184のクーポン開口部204、又はそれぞれブレード132又はノズル126の前縁156又は182のクーポン開口部204に配置されるように構成された形状を有するように示されている。金属クーポン200は、ブレード132又はノズル126のプラットフォーム170、174(図4)の任意の先端部(図示せず)にもあり得る。しかしながら、金属クーポン200は、任意の部品202の本体206の任意の部分の任意のクーポン開口部204に採用され得ることが強調される。
【0057】
「有孔率:Porosity」とは、本明細書で使用される場合、例えば、多孔質領域、TT構造、金属クーポンなどの、記載された構造の総体積に対する開放空間の体積の比率である。典型的には、この点で、有孔率は、記載された構造の全体又は総体積に対する開放空間の体積の割合として記載される。多孔性の観点における開放空間は、中実材料における空の領域であり、本明細書では「孔:pores(細孔)」302と呼ばれることがあり、記載された構造の材料における相互接続通路を含むことがある。金属クーポン200における「多孔質領域」は、したがって、100%中実(100% solid:固体)未満であり(100%中実は、0%多孔性に対応する)、孔302及び/又は相互接続通路の形態の空きスペースを含む。多孔性金属クーポン200は、中実領域を含むことができるが、100%中実未満の1つ以上の多孔質領域も含む。前述のように、多孔性金属クーポン200は、ギャップ334、すなわち100%の多孔性を有するギャップ334も含むことができる。ギャップ334は、一次部材290の多孔質領域300の任意の空きスペースよりもかなり大きい。本明細書で使用されるように、その「総体積:total volume」を特定する目的のための多孔質領域又は小領域の三次元境界は、金属クーポン200内及び/又は金属クーポン200の端部内に、隣接する領域又は小領域に対して2%を超える有孔率の変化が生じる場所によって特定され得る。「空隙体積:Open space volume」は、総称して、領域又は部分領域内の、空(empty)である、すなわち、空隙、ギャップ、空の空間、及び/又は材料で満たされていない(a void, gap, empty space and/or not filled with material)三次元空間である(ギャップ334は含まれない)。本明細書で使用される場合、「異なる有孔率:different porosities」又は「有孔率の差:differences in porosity」は、一般に、総体積に対する開放空間体積の割合、所与の体積内の孔302の数、孔302の体積(すなわち、サイズ)、孔302の形状、及び実際の個別の孔として認識されない可能性のある孔302間の連通路(本明細書では「孔連通路:pore connecting passages」と称される)の変動などの任意の様々な特性を意味する。非限定的な一例のみとして、孔サイズは、例えば、1.07x10-6~8.58x10-3立方ミリメートル(6.54x10-11~5.24x10-7立方インチ)の範囲とすることができ、又は別の非限定的な例として、孔直径は、0.0127ミリメートル(mm)~0.254ミリメートル(0.0005インチ~0.01インチ)の範囲とすることができる。図面において、異なる多孔質領域又はサブ領域は、典型的には、連続的であるか、又は互いに接触しているように示されているが、しかし、それらは、例えば、その間に中実領域を有するなど、任意の方法で互いに分離され得ることが強調される。すなわち、単一の金属クーポンは、1つ以上の分離した、非接触の多孔質領域又はサブ領域を含むことができる。なお、「領域:region」及び/又は「サブ領域:sub-region」という用語は、多孔性の変化を表すために互換的に使用される場合がある。例えば、孔形状又は孔連通路の相違により、有孔率の相違は、全容積に対する開放空間容積の割合にのみ基づくものではないことが認識されるであろう。しかし、有孔率の違いが、例えば、高いか低いかといった程度で比較される場合、参照される違いは、専ら体積特性、すなわち、総体積に対する空隙体積の割合(percentage of open space volume to total volume)である。
【0058】
1以上の多孔質金属クーポン200は、本明細書に記載のAMシステム210、又は多孔質金属を形成することができる任意の他の金属付加製造システム若しくは方法を使用して、有孔率の異なる多孔質領域(有孔率の異なる1つ又は複数の多孔質サブ領域を含んでも含まなくてもよい)を有するように形成することができる。AMシステム210の動作に関して、溶融ビーム源212、214、216、218は、金属を断続的に焼結させないようにプログラムすることができ、凝固(焼結)した金属粉末材料ではなく金属粉末を残す。このプロセスは、異なる量だけレーザーフィールド領域をオーバーラップさせること、及び/又はビルドファイル、すなわちコード234Oに孔302を設計することを含み得る。各レーザー走査の重なりが少ないと有孔率が高くなり、連続する走査間のレーザーの重なりが多いと有孔率が低くなる。レーザースポットサイズ、走査速度、焦点及び/又はパワーもまた、有孔率を調整するために制御することができる。より詳細には、付加製造は、金属粉末の層を融合させるために1つ以上の溶融ビーム源212、214、216、218を有するAMシステム210を使用することと、少なくとも2つの多孔質領域の有孔率を制御するためにシステムのパラメータを調整することとを含む。パラメータを調整することは、(ソース212、214、216、218からの)1つ又は複数の溶融ビーム262、262’(図5)の溶融領域の重なり量を調整すること、システムの走査速度を調整すること、又は溶融ビームのスポットサイズ、焦点、及び/又はパワーのうちの 少なくとも1つを調整することのうちの少なくとも1つを含み得る。未溶融の金属粉が金属クーポン200から除去されるとき、金属粉は孔302を残し、孔302間に相互接続通路を有し、金属クーポン200に1つ又は複数の多孔質領域を形成する。いずれにせよ、金属クーポン200の層状製造は、金属クーポン200の任意の所望の層内に任意の数、形状及び/又はサイズの多孔質領域を形成するように制御することができる。
【0059】
図6A~Dは、異なる有孔率を有するサンプル金属クーポン200の上面概略図である。孔302は、図面では暗いオープンスペースとして示されている。図6Aは、試料の総体積に対して約40%の開孔容積の第1の有孔率を有する試料金属クーポン200を示し(一般に開孔容積が多く、孔302が多い又は大きい)、図6Bは、試料の総体積に対して約30%の開孔容積の第1の有孔率を有する試料金属クーポン200を示し、図6Cは、試料の総体積に対して約20%の開孔容積の第1の有孔率を有する試料金属クーポン200を示し、図6Dは、試料の総体積に対して約10%の開孔容積の第1の有孔率を有する試料金属クーポン200を示す(開孔の量は概して少ない)。各多孔質領域は、多孔質領域の総体積に対して2%~50%の開放空間体積、すなわち、2%~50%の開放空間と残りの50%~98%の密(solid:固体)との間の有孔率を有することができる。他の実施形態では、各有孔率は、多孔質領域300の総容積に対して10%~40%の開放空間容積、すなわち、他の60%~90%の密を有する10%~40%の開放空間容積の間であってもよい。他の実施形態では、多孔質領域は、10%未満の範囲、15%未満の範囲、20%未満の範囲、25%未満の範囲、30%未満の範囲、35%未満の範囲の有孔率を有する金属クーポン200に設けることができる、40%未満の範囲、45%未満の範囲、2%から45%の範囲、2%から40%の範囲、2%から35%の範囲、2%から30%の範囲、2%から25%の範囲、2%から20%の範囲、5%から45%の範囲、5%から40%の範囲、5%から35%の範囲、5%から30%の範囲で、5%から25%の範囲で、5%から20%の範囲で、10%から45%の範囲で、10%から40%の範囲で、10%から35%の範囲で、10%から30%の範囲で、10%から25%の範囲で、10%から20%の範囲で、15%から45%の範囲で、15%から40%の範囲で、の範囲、15%から35%の範囲、15%から30%の範囲、15%から25%の範囲、15%から20%の範囲、10%から50%の範囲、20%から50%の範囲、25%から50%の範囲、30%から50%の範囲、35%から50%の範囲、又は40%から50%の範囲である。本明細書で説明するように、有孔率の他の範囲も可能である。
【0060】
図7Aに示すように、金属クーポン200は、第1の部材有孔率を有する第1の多孔質領域300を有することができる。図7Aでは、金属クーポン200は、単一の第1の部材多孔性を有する 単一の多孔質領域300を含む。図7Aでは、金属クーポン200全体が第1の部材多孔性を含む。したがって、金属クーポン200の各層は、同じ有孔率を有する。図7Bでは、金属クーポン200は、それぞれが異なる有孔率を有する2つの多孔質領域300A-Bを含む。ここで、金属クーポン200の層内の領域300A-Bを画定する領域は、孔302を含むように形成され得る。図7Cでは、金属クーポン200は、各々がおそらく同じ有孔率又は異なる有孔率を有する1つ又は複数の多孔質領域300Cと、中実領域304とを含む。ここで、領域300A-B又は300Cを画定する金属クーポン200の層内の領域は、孔302を含むように形成され得、中実領域304を画定する金属クーポン200の層内の領域は、孔302なしで形成される。すべての場合において必要ではないが、多孔質領域300Cは、ギャップ334によって分離された一次部材290の第1及び第2の部分330、332に配置することができる。この配置では、さらに説明するように、ろう付け材料310(図9A~C)は、多孔性でもあるTT構造340に浸透する可能性がある。図7Dにおいて、金属クーポン200は、第1の多孔質領域300Aと第2の多孔質領域300Bとの間(及びおそらくその一部を含む)に可変多孔質領域300Dを含む。ここで、領域300A-B又は可変多孔質領域300Dを画定する金属クーポン200の層内の領域は、例えば、異なるサイズ及び/又は数の孔302を含むように形成され得、異なる多孔性を生じさせる。可変多孔質領域300Dは、変化する、例えば、増加、減少、及び/又は増加及び減少の両方を有する任意の多孔性を有することができる。有孔率の変化は、漸進的であってもよいし、段階的であってもよいし、さもなければ漸増的であってもよい。各多孔質領域300は、多孔質領域300の総容積に対して2%~50%の開放空間容積、すなわち、2%~50%の開放空間と残りの50%~98%の密との間の有孔率を有してもよい。他の実施形態では、各有孔率は、本明細書に記載されるような任意の範囲であってよい。
【0061】
1以上のTT構造340は、様々な形態をとることができる。図7G及び7Nは側面図を示し、図7H~L及び7Mは、金属クーポン200における1以上のTT構造340の様々な代替的配置の上面図を示す。図7A~Mに示されるように、1以上のTT構造340は、ギャップ334を横切って第1の部分330と第2の部分332との間に延びるピン342及び/又はフィン344の少なくとも一方を含み得る。特定の実施形態において、1以上のTT構造340は、ギャップ334を横切って第1の部分330と第2の部分332との間に延びる1以上のピン342及び/又は1以上のフィン344を含む。図7A~Fは、複数のピン342を有する実施形態を示し、図7H~Jは、単一のピン342を示し、図7Kは、複数のフィン344を示し、図7L~Mは、複数のピン342及びフィン344を示す。図7G及び7Nは、1つ又は複数のTT構造(単数又は複数)340の側面を示す。ピン342は、概して均一な断面寸法を有し、円形、正方形及び/又は多角形(例えば、五角形、八角形など)などの断面形状を有するが、これらに限定されない。対照的に、図7K~Mに示されるように、フィン344は、フィンの少なくとも1つの方向に沿って何らかの細長い寸法を有し、卵形、楕円形、フットボール形、翼形(oval, elliptical, football-shaped, airfoil)などの断面形状を有し得るが、これらに限定されない。
【0062】
ピン342及びフィン344はまた、冷却を増強するための外側特徴(exterior features:外装特徴)を含むことができる。対流冷却をさらに増強するために、ピン342及びフィン344の外面に形成されたバンプ、リブ、ディンプル(以下、一般的にタービュレータと呼ぶ)によって冷却が増強される場合がある。本明細書で使用される場合、「タービュレータ」は、流体通路内のピン342及びフィン344の表面上に配置され、その通路内の流体の流れを乱す、攪拌する、又は他の方法で影響を与えるように構成された、任意の特徴又は構造であってよい。タービュレータは、任意の適切なサイズ、数、間隔、形状、及び向きで形成することができる。タービュレータは、任意の適切な断面形状を有することができる。例えば、タービュレータは、円形、非円形、楕円形、長円形、不規則形、長方形(circular, non-circular, elliptical, oblong, irregular, rectangular)、又は特定の熱交換流体の流れに適した他の任意の断面形状を有することができる。他のタービュレータ構成は、現在説明されている実施形態の範囲内であると考えられる。
【0063】
1以上のTT構造340、例えば、1以上のピン342及び/又は1以上のフィン344は、例えば、十分な構造的支持、熱除去及び/又は冷却剤の流れ方向を提供するために、任意の所望の方法で配置され得る。例えば、図7A~Fの非限定的な実施形態に示されるように、ピン342は、列又は千鳥状に配列され得る。別の非限定的な例では、図7K~Lに示されるように、ピン342及びフィン344は、1つ又は複数の列で一緒に配置される。他の配置も可能である。
【0064】
1以上のTT構造340は、種々の物理的形態を有し得る。図7B、7E~7Iに示されるように、1以上のTT構造340は、中実(固体/密)、すなわち、有孔率0%であってもよい。他の実施形態において、図7Mに示されるように、1以上のTT構造340は、中空であってもよく、すなわち、有孔率0%である外側層(単数又は複数)及び開放空間(有孔率100%)である中空中心(hollow center)380を有してもよい。あるいは、図7A図7C~D及び図7Jにおいて、TT構造(単数又は複数)340は、少なくとも部分的に多孔性である。特定の実施形態において、図7A及び図7Cに示されるように、TT構造(単数又は複数)340は、一次部材290の任意の部材有孔率と同じであるか、又は少なくともその第1及び第2の部分330、332(図7C)と同じであるTT構造多孔度を有し得、例えば、一次部材290は、一般に、単一の多孔度(有孔率)を含む。他の実施形態において、図7B図7D及び図7Jに示されるように、TT構造(単数又は複数)340は、一次部材290の任意の部材有孔率とは異なるTT構造有孔率、又は少なくともTT構造(単数又は複数)340に隣接する一次部材290の第1及び第2の部分330、332の部材有孔率とは異なるTT構造有孔率を有する。TT構造有孔率は、それぞれのTT構造340の総体積に対して2%~50%の開放空間体積であり得る。代替の実施形態において、TT構造有孔率は、部材有孔率について本明細書中に記載される他の範囲のいずれかであり得る。
【0065】
図7Jに示されるように、TT構造(単数又は複数)340が部材有孔率を有するか、又は異なる、TT構造有孔率を有するかにかかわらず、特定の実施形態では、ろう材浸入バリア350は、TT構造(単数又は複数)340の側面を封止(encapsulate:カプセル化)することができる。TT構造340が部材有孔率を有する場合、TT構造(単数又は複数)の中心352は、部材有孔率と同じ有孔率、すなわちバリア350の内側の有孔率を有する。すなわち、TT構造(単数又は複数)の中心352は、部材有孔率を有する。対照的に、TT構造340が異なる、TT構造の多孔性を有する場合、TT構造(複数可)の中心352は、そのTT構造の多孔性、すなわち、バリア350の内側の多孔性を有する。いずれにしても、TT構造340の多孔性部分は、バリア350の内側にある。バリア350は、部品202の本体206のクーポン開口部204に金属クーポン200を結合するために使用されるろう材310(図8E~F、図9A~C)が浸入しないような、有孔率の低い材料、例えば溶融金属粉末を含むことができる。すなわち、バリア350は、TT構造(単数又は複数)340の多孔質中心352に関するろう材フローブロッカー及び/又は包囲層として作用するのに十分低い有孔率を有する。バリア350は、比較的薄くてもよく、例えば、0.5ミリメートル未満である。バリア350の有孔率は、ろう材310(図9A~C)の浸入及び/又は貫通を防止し、金属クーポン200の材料及びろう材310の材料によって異なる場合がある。すなわち、バリア350は、ろう材 310の横方向への浸入はある程度許容するが、ろう材310がTT構造(単数又は複数)340の外面を通過することは許容しない。長手方向には、ろう材310は、少なくともその有孔率の特性に基づいて、少なくとも部分的にTT構造340に浸透する可能性がある。必要ではないが、バリア350は100%中実、すなわち空隙が0%(0% open space)であってもよい。本明細書でさらに説明するように、多孔質中心352に浸透するように向けられたろう材310は、バリア350に達するまで浸透する。したがって、バリア350は、各多孔質中心352へのろう材310の浸入の側方限界を規定することができる。任意の実施形態では、図7Nの側面図に示すように、TT構造(単数又は複数)340の多孔質中心352は、一次部材290の多孔性第1部分330又は第2部分332との多孔性流体連通から選択的に遮断されてもよい。この場合、バリア350と同様の多孔性を有する端部バリア(end barrier)354又は356(白枠)は、TT構造(単数又は複数)340の多孔質中心352と、一次部材290の第1の部分330又は第2の部分332の選択的な1つとの間の多孔性流体連通を遮断し得る。各TT構造340の多孔質中心352に浸透するろう材310は、例えば、それぞれの多孔質中心352が一次部材290の第1の部分330及び/又は第2の部分332と多孔性流体連通(開放)しているかどうか、及び使用されるろう付けプロセスに応じて、一次部材290の他の場所で使用されるものと同じであっても異なっていてもよい。第1及び/又は第2の部分330、332の有孔率、使用されるろう付け材料310のタイプ、とりわけ他の要因は、1つ又は複数のTT構造(単数又は複数)340の各多孔質中心352にどのようなろう付け材料310があるかにも影響し得る。
【0066】
図7A~B、7E~Jに示される特定の実施形態では、金属クーポン200は、一次部材290の少なくとも一部を通って延在し、ギャップ334に開放された第1の端部362(図7E)と、一次部材290の外面308を通って延在する第2の端部364とを有する1つ以上の冷却通路360を任意に含むことができる。ほとんどの場合、冷却通路360は、直線的な経路を有するように示されているが、金属クーポン200内を蛇行した経路、又は金属クーポン200の外面308を通って延びるなど、任意の方法で延びることができる。
【0067】
次に、図3図5図7A図N及び図8A図Fを参照して、本開示による方法の実施形態を説明する。本方法は、例えば、部品202を修理又は構築するために、金属クーポン200を部品202に挿入することを含み得る。図8A~Fは、本開示の実施形態による方法の透視図である。
【0068】
図8Aは、部品202の本体206にクーポン開口部204を形成することを示す。クーポン開口部204は、金属クーポン200を受け入れるように構成されている。クーポン開口部204は、所望の任意の形状を有することができる。特定の用途では、クーポン開口部204は、部品202の本体206の損傷した部分を除去することによって作成されるが、クーポン開口部204は、部品202の元のバージョンの一部、例えば、部品202の残りの部分と一緒に製造することが困難な位置に設けることもできる。示された非限定的な例では、クーポン開口部204は、ノズル126の後縁184にある。図8Aはまた、クーポン開口部204のモデルを作成することを示す。モデル作成は、現在知られている又は後に開発される任意の三次元スキャナ(図示せず、矢印参照)を使用して、部品202の本体206に対するクーポン開口部204のデジタル化された表現をスキャンして作成することを含み得る。部品をスキャンしてモデル化するプロセスは当該技術分野において周知であるため、読者が本開示の顕著な側面に集中できるように、さらなる詳細は省略する。
【0069】
図5、7A~Nは、本明細書に記載される付加製造金属クーポン200を示す。付加製造は、多孔質金属クーポン200(又は緻密領域又は中実領域)を製造するために本明細書に記載される任意のAMプロセスを含み得る。付加製造は、AMプリンタ232を制御することによって、多孔質領域(複数可)、例えば、一次部材290の領域(複数可)300及び/又はTT構造(複数可)340の多孔質領域を選択的に形成することを含み得る。付加製造は、クーポン開口部204のプロファイル(例えば、形状、寸法など)に概ね一致するように、又はクーポン開口部204のモデルに基づいてクーポン開口部204のニアネットシェイプを有するように、金属クーポン200を製造することを含み得る。本明細書で使用される「ニアネットシェイプ:near net shape」は、金属クーポン200が、製造プロセスの指定された段階で、追加の加工、例えば機械加工を行わないか、最小限の加工で、所望の製造公差内にあることを示す。外面への追加のテクスチャリングや研磨(Some additional texturing or polishing)が望まれる場合もある。金属クーポン200が部品に装着されると、追加のコーティングが施されることがある。ほぼ正味の形状に形成された場合、金属クーポン200は、クーポン開口部204に配置されたときに、例えば、選択されたろう付け材料(複数可)と、機械加工又は研削(machining or grinding)のような仕上げ方法がないか、又は必要最小限である、クーポン開口部204に金属クーポン200を結合するために必要な本体206の表面(複数可)に非常に近い、製造後の形状を有することもできる。金属クーポン200の一次部材290に多孔質領域300を使用することにより、ろう材用の狭いギャップを有する中実クーポンと比較して、大きなギャップにもかかわらず、多孔質領域が改善されたろう材の把持及び保持(grasp and hold)を提供するため、より大きな接合ギャップ寸法のばらつきに対応することができる。金属クーポン200は、図8B~Cにおいて図7Bの実施形態として付加製造されて示されているが、本開示全体を通して説明される任意の形態をとることができる。
【0070】
本開示の実施形態に従って、金属クーポン200内の1つ又は複数の多孔質領域の有孔率は、図3図4及び図9A~Cに示すように、金属クーポン(単数又は複数)200を部品202の本体206内のクーポン開口部204に結合する後続のろう付けプロセス中に、その中のろう材の流れを制御するために制御される、すなわち、カスタマイズされる。各多孔質領域は、有孔率に影響を与える前述の特性のいずれかに関してカスタマイズすることができる。加えて、一次部材290の多孔質領域300の形状及び/又は位置は、所望のようにろう付け材料を導くように配置することができる。例えば、図7Aでは、金属クーポン200の全体が第1の多孔質領域300を含むので、ろう付け材料310はその中に均一に分布する。対照的に、図7Bでは、金属クーポン200は、クーポン開口部204(図3~4)と結合するであろう金属クーポン200の縁部(エッジ)306の近傍に1つの多孔質領域300Aを含み、第1の多孔質領域300Aに隣接して、例えば縁部306から遠位に、異なる有孔率を有する異なる多孔質領域300Bを含む。このようにして、ろう材310は、各多孔質領域300において異なる様式で分布され、その結果、金属クーポン200の異なる領域において異なる物理的特性(複数可)が得られる。より詳細には、任意の数の多孔質領域300を使用して、金属クーポン200を含む部品202における少なくとも1つの物理的特性、例えば、接合接着強度、クーポン強度、応力/ひずみ抵抗、延性、耐摩耗性、耐酸化性、サイクル疲労、熱伝導性、電気伝導性、表面粗さ、硬度、及び/又は質量をカスタマイズ(作成)することができる。包括的でない可能性のリストでは、金属クーポン200は、部品202の少なくとも1つの物理的特性を制御するために、金属クーポン200の他の領域と比較して、毛細管現象によってより多くのろう材をそこに導くために、1つの領域300に高い有孔率を含むことができる。別の実施形態では、金属クーポン200は、部品202の少なくとも1つの物理的特性を制御するために、金属クーポン200の他の領域と比較して、毛管現象によってより少ないろう材をそこに導くために、1つの領域300においてより低い有孔率を含むことができる。他の実施形態では、金属クーポン200は、集合的に金属クーポン200の全体を構成する2つ以上の多孔質領域300を含むことができる。認識されるように、ろう付け材料310は、その多孔性に基づいてTT構造(単数又は複数)340に向けることもできる。一次部材290及び/又はTT構造340の多孔質領域は、所望のろう材の流れ及び浸透を作り出すために、どのような配置でも可能である。TT構造(複数可)340の任意の配置を使用することができる。特に、中実、中空及び/又は多孔質のTT構造体340の任意の混合物を使用することができる。
【0071】
特定の実施形態では、付加製造は、例えば、部品202に以前は存在しなかった構造を含む、金属クーポン200内の部品202のための任意の様々な改良を形成することも含むことができる。部品202は、改良が必要な元の部品であってもよいし、除去された又は損傷した部品を含む部品であってもよい。例えば、付加製造は、部品202に以前は存在しなかったTT構造340を追加することができる。さらに、付加製造は、金属クーポン200に冷却通路360を形成することを任意に含むことができる。金属クーポン200には、任意の有利な内部構造変更を行うことができる。現在知られている又は後に開発される付加製造後の仕上げ処理は、金属クーポン200に対して任意に実施することができる。しかしながら、有利なことに、本開示の教示は、部品202における金属クーポン200の特定の仕上げ処理、例えば、ピーニング、熱処理、及び熱間等方圧加圧法(HIP:hot isostatic pressing)などの必要性を除去するが、これらに限定されない。
【0072】
図8B及び図8Cは、部品202の本体206のクーポン開口部204に金属クーポン200を位置決めする様子を示す。金属クーポン200は、現在知られている又は後に開発される任意の方法、例えば、プレスフィット又はスリップフィットを介して手動で、本体206の開口部204内に位置決めすることができる。必要に応じて、金属クーポン200は、接着剤、クランプ、ニッケルクロム鋲溶接、ボール鋲、抵抗溶接、融解鋲溶接(adhesive, clamps, nickel-chromium tack welds, ball tacks, resistance weld, fusion tack weld)など、任意の所望の方法で所定の位置に保持することができる。
【0073】
図8D~Eは、金属クーポン200にろう材310を浸透させて、金属クーポンを本体206のクーポン開口部204に結合させること、すなわち、ろう付けプロセスを実行することを示す。ろう材310は、現在知られている、又は後に開発されたろう組成物を含むことができるが、これらに限定されない。GE(Alstom)B1P、Amdry(商標)D15、DF4B、又はBRBなどであり、これらの配合の一部は、以下の表に他のろう材配合と共に記載されている。
【表1】

浸入(infiltrating:浸潤)は、真空ろう付けシステム、誘導ろう付けシステム、及び/又は不活性ガス雰囲気加熱システム及び関連技術(a vacuum brazing system, induction brazing system, and/or inert gas atmosphere heating system and related techniques)を使用するような、現在知られている又は後に開発されるろう付けプロセスを含むことができる。非限定的な一例では、ろう付けは、例えば、ろう材を塗布し(図8D)、熱を加えて(図8E)、毛細管現象によってろう材を金属クーポン200の中、中、及び周囲に流入させることを含んでもよい。
【0074】
浸入は、ろう材310を、少なくとも第1の多孔質領域300Aの部材有孔率(すなわち、第1の部材有孔率)の特性に基づく第1の多孔質領域300A、及び少なくとも第2の多孔質領域300Bの部材有孔率(すなわち、第2の部材有孔率)の特性に基づく第2の多孔質領域300Bの少なくとも一方に注入する。部材可変有孔率領域300D(図7D)が存在する場合、浸入は、ろう材310を、第1の部材有孔率の特性に基づいて第1の多孔質領域300Aを移動及び浸潤させること、可変有孔率領域300Dの特性(例えば、有孔率の勾配、段階的な有孔率など)に基づいて可変有孔率領域300Dを移動及び浸潤させること、及び第2の部材有孔率の特性に基づいて第2の多孔質領域300Bを移動及び浸潤させることを含む。ろう材310はまた、その中のTT構造有孔率の特性に基づいてTT構造(複数可)340に浸透することができる。
【0075】
多孔質領域300A、300Bの異なる有孔率、TT構造(単数又は複数)340の任意の有孔率、及びおそらく可変有孔率領域300Dは、ろう付けプロセスにおいて異なるろう材310の流れ及び浸入をもたらす。ろう付けプロセスの結果として、例えば、ろう材310をその中に有する第1の多孔質領域300A及び第2の多孔質領域300Bは、少なくとも1つの異なる物理的特性を有する。可変多孔質領域300Dが存在する場合、それは、第1及び第2の多孔質領域300A、300Bとはおそらく異なる物理的特性(複数可)を有する。したがって、ろう付けプロセスの結果として、部品202において、ろう材310をその中に有する第1の多孔質領域300A及び第2の多孔質領域300B(及びおそらく可変多孔質領域300D)は、少なくとも1つの異なる物理的特性を有する。例えば、ろう材310の量が多いほど、接合接着強度が強くなり、延性が高くなり、熱伝導率又は電気伝導率が高くなり、及び/又は耐酸化性が高くなる場合があり、ろう材310の量が少ないほど、表面粗さが小さくなり、硬度が低くなり、接合接着強度が低くなり、延性が低くなり、熱伝導率又は電気伝導率が低くなり、及び/又は耐酸化性が低くなる場合がある。いずれにせよ、ろう材の量と異なる多孔質領域の有孔率を制御することで、最終製品の物理的特性を制御することができる。一例では、第1の多孔質領域300Aの第1の部材の有孔率は、第2の多孔質領域300Bの第2の部材の有孔率よりも高い(すなわち、密度が低い)場合がある。この場合、浸潤には、第1の多孔質領域300Aに第2の多孔質領域300Bよりも多くのろう材310を浸潤させることが含まれる。使用されるろう材310に応じて、他の要因の中でも、異なる有孔率により、部材202の少なくとも1つの物理的特性、例えば、接合接着強度、応力/ひずみ抵抗、延性、耐摩耗性、耐酸化性、熱伝導性、電気伝導性、表面粗さ、硬度、及び/又は質量をカスタマイズすることができる。加えて、多孔質領域300を使用するろう材310のマルチフロー経路は、狭ギャップろう付けに必要とされる厳しい製造公差のために、従来の狭ギャップ充填ろう付けプロセスと比較して、ろう付け接合部に沿って充填不足及び/又は空隙(a lack of fill and/or voids)が生じる可能性を低減し得る。したがって、部品202は、その中に多孔質領域(単数又は複数)300を有する金属クーポン200を使用するにもかかわらず、少なくとも98%中実である可能性がある。TT構造340の1つ又は複数の多孔性は、それらの構造の物理的特性をカスタマイズするために使用することもできる。
【0076】
特定の実施形態では、異なるろう付け材料310を金属クーポン200の異なる部分に使用することができ、部品202内の金属クーポン200の結合及び部品202の領域の物理的特性をさらにカスタマイズすることができる。例えば、図9Cを参照すると、第1のろう材310Aを部品202の第1の部分又は側面326に使用し、第1のろう材310Aとは異なる別のろう材310Bを部品202の異なる部分又は側面328に使用することができる。一例では、図3図4及び図9Cを参照すると、部品202の第1の部分又は側面326は、エアフォイル150、176の第1の(凹状、圧力)側外壁152、178であってもよく、部品202の第2の部分又は側面328は、エアフォイル150、176の第2の(凸状、吸引)側外壁154、178であってもよい。異なる部分又は側面326、328上の異なる多孔質領域300に加えて、異なるろう付け材料310A、310Bは、それらの位置における部品202の予期される環境に対してカスタマイズされ得る。認識されるように、異なる状況に対処するために可能なろう付け材料及び/又は多孔質領域のバリエーションは膨大である。
【0077】
本開示による方法の他の実施形態は、部品202を修理するための金属クーポン200を形成することだけを含むことができる。この場合、図8Aに示すように、本方法は、部品202の本体206にクーポン開口部204のモデルを作成することと、クーポン開口部204に少なくとも密接に適合するように、例えばクーポン開口部204のほぼ正味の形状を有するように金属クーポン200を付加製造することとを含む。本明細書に記載され、図7B~Dに示されるように、金属クーポン200は、第1の部材有孔率を有する少なくとも第1の多孔質領域300Aと、第1の部材有孔率とは異なる第2の部材有孔率を有する第2の多孔質領域300Bとを含み得る。異なる第1及び第2の有孔率は、ろう材310を使用してクーポン開口部204に金属クーポン200を結合した後に、異なる物理的特性を作り出す。さらに、金属クーポン200は、本明細書に記載されるTT構造340の任意のバージョンを含むことができる。
【0078】
図8Fは、外面を滑らかにし、余分なろう材を除去するための機械加工などであるが、これらに限定されない、部品202の例示的な任意の仕上げステップを示す。前述のように、本開示の教示は、特に、例えば、ピーニング、熱処理、及び/又は熱間等方圧加圧法(HIP)など、付加製造後の材料に存在する残留応力に対処するために通常使用される他の仕上げステップの必要性を除去し得る。
【0079】
図3図4及び図9A~Cは、本開示の実施形態による部品202の実施形態を示し、図9A~Cは、部品202の本体206のクーポン開口部204内の金属クーポン200の拡大断面図を示す。図9Aは、一次部材290内に単一の多孔質領域300を有する金属クーポン200を備える部品202を示し、図9Bは、一次部材290内に2つ以上の多孔質領域300A、300Bを有する金属クーポン200を備える部品202を示し、図9Cは、一次部材290内に2つ以上の多孔質領域300A、300B及び異なるろう材310A、310Bを有する金属クーポン200を備える部品202を示す。部品202は、本体206を含む。本明細書で述べたように、本体206は、部品202が使用される特定の産業用途に応じた任意の形態を有することができる。本明細書で使用する例では、本体206は、タービン回転ブレード132(図3)又はタービン静止ノズル126(図4)を含むことができる。金属クーポン200は、例えば、図3及び図4においてそれぞれ、ブレード132及びノズル126のエアフォイル150、176に示されているが、金属クーポン200は、部品202の本体206のどの部分にあってもよい。付加製造(AM)金属クーポン200は、図7Aに関連して本明細書で説明されるように、第1の部材有孔率を有する一次部材290に少なくとも第1の多孔質領域300Aを有する。ろう材310は、本体206のクーポン開口部204内で金属クーポン200を結合する。図9Aに示すように、ろう材310は、少なくとも第1の部材多孔性の特性に基づいて第1の多孔質領域300Aに浸入された第1のセクション370を含む。図9Bに示すように、金属クーポン200は、第1の部材有孔率とは異なる第2の部材有孔率を有する第2の多孔質領域300Bをさらに含む。第1の部材有孔率は、以下の特性:総体積に対する開放空間体積の割合、孔形状、孔サイズ、孔の数、及び/又は孔連通路(percentage of open space volume to total volume, pore shape, pore size, number of pores, and/or pore connecting passages)のうちの少なくとも1つの点で、第2の部材有孔率と異なっていてもよい。本体206は、第1及び第2の部材有孔率及び任意のTT構造有孔率の一方又は両方とは異なる本体有孔率を有してもよい。例えば、本体206は、第1及び第2の部材有孔率及び任意のTT構造有孔率の両方よりも密な本体有孔率を有してもよく、例えば、100%中実であり得る。任意選択で、金属クーポン200は、第1の多孔質領域300Aと第2の多孔質領域300Bとの間(及び場合によってはその一部を含む)に、可変多孔質領域300D(図9Bに破線のボックスで示す)を含むことができる。有孔率可変領域300Dは、第1の部材有孔率と第2の部材有孔率との間で、例えば、段階的又は漸増的に有孔率を徐々に変化させてもよい。
【0080】
図9Cにおいて、ろう材310Bは、少なくとも第2の部材の有孔率の特性に基づいて第2の多孔質領域300Bに浸入した第2の部分372を含む。多孔質の「少なくとも特性に基づいて:At least on a characteristic」とは、多孔質が、ろう材体積、多孔質内のパターン、結晶体、及び/又は他の特性(braze material volume, pattern within the porosity, crystallization, and/or other characteristics)などの異なる浸入特性をもたらし得ることを示す。しかし、当該技術分野で理解されているように、ろう材の種類や、温度、圧力、及び/又は部品202と金属クーポン200の位置関係などのろう付けプロセスの特性など(ただし、これらに限定されない)、他の要因も浸入特性に影響を与え得る。異なる有孔率の結果として、ろう材310を含む第1の多孔質領域300A及び第2の多孔質領域300Bは、少なくとも1つの異なる物理的特性を有する。多孔度は、多孔度がそれらの物理的特性に影響を与え得る限りにおいて、それらの物理的特性を選択するようにカスタマイズされ得る。一例では、第1の多孔質領域300Aの第1の部材有孔率は、第2の多孔質領域300Bの第2の部材有孔率よりも高く(すなわち、密度が低く)、第1の多孔質領域300Aは、第2の多孔質領域300Bよりも多くのろう材310をその中に含む。別の実施例では、第1の多孔質領域300Aは、本体206に接合するように構成された金属クーポン200の縁部306の少なくとも一部に隣接している。また、第2の多孔質領域300Bは、第1の多孔質領域300Aに隣接していてもよい。あるいは、第2の多孔質領域300Bも、金属クーポン200の縁部306の少なくとも(別の)一部に隣接していてもよく、おそらく第1の多孔質領域300Aに隣接していてもよい。図9Bに示すように、この配置は、本体206内のクーポン開口部204における金属クーポン200の接合接着結合強度を強化するために、ろう付け接合部374の近傍により多くのろう付け材料310を配置するのに有利であり得るか、又はろう付け接合部374における酸化をより少なくするか、又はろう付け接合部374における熱伝導性をより大きくすることを可能にし得る。本明細書で説明する物理的特性のいずれも、異なる有孔率及び/又は異なるろう材に基づいてカスタマイズすることもできる。前述のように、使用されるろう材310に応じて、異なる有孔率により、部品202の物理的特性、例えば、接合接着強度、応力/ひずみ抵抗、延性、耐摩耗性、耐酸化性、熱伝導性、電気伝導性、表面粗さ、硬度、及び/又は質量をカスタマイズすることができる。前述のように、金属クーポン200は、部品202の本体206のクーポン開口部204のほぼ正味の形状を有することができる。例えば図7A及び図8Cに示すように、金属クーポン200は、任意選択で、その中に冷却通路(単数又は複数)360を含むことができる。冷却通路360は、金属クーポン200に画定され、金属クーポンの外面308を通って延びることができる。
【0081】
本明細書では、一次部材290における異なる多孔質領域300の特定の位置が図示されているが、異なるろう材浸透特性及び部材202に対する異なる物理的特性を提供するために、異なる多孔質領域を任意の方法で配置することができることが強調される。
【0082】
図10A~Eは、部品202にTT構造(単数又は複数)340を有する金属クーポン200の例示的な実施形態を示す図9A~Cの断面図である。図10A及び10Dは、図9Aの図線10A-10Aに沿った断面図であるが、異なるTT構造340を有する。図10B及び10Eは、図9Bの図線10B-10Bに沿った断面図であるが、異なるTT構造340を有する。そして図10Cは、図9Cの図線10C-10Cに沿った断面図を示す。図10A~Eは、単一のTT構造340を示すが、1つ以上が、図示される設定のいずれかにおいて使用され得ることが認識されるであろう。図10Aは、図7Aのように、一次部材290の多孔質領域300と同じ多孔性を有するTT構造体340を示す。ろう材310はTT構造340に浸透する。図10Bは、図7Mのような中空中心380を有するTT構造340を有する部品202内の金属クーポン200を示す。図10Cは、例えば図7Gのような中実のTT構造340を有する部品202内の金属クーポン200を示す。図10Dは、多孔質(一次部材290と同じ有孔率、又は異なる有孔率(図7A、7C-D、7J、7Nのような))であり、図9Cのように、TT構造を浸潤する2つの異なるろう付け材料310A、310Bを有するTT構造340を有する部品202の金属クーポン200を示す。ろう材310A-Bは、一次部材290の第1部分330及び/又は第2部分332からTT構造340に浸透することができる。図10Eは、図7Jのように、多孔質であり、多孔質中心352を有するバリア350を含むTT構造340を有する部品202内の金属クーポン200を示す。ろう材310は、一次部材290の第1の部分330及び/又は第2の部分332からTT構造340に浸透する可能性がある。
【0083】
TT構造(単数又は複数)340及び一次部材290の配置の特定の例示的な組み合わせが、図面、例えば、図10A~Eに示されてきたが、本明細書に記載される種々の配置のすべてが交換可能であり、一緒に使用され得ることが強調される。従って、全ての異なる組み合わせが明示的に図示されていないが、TT構造(単数又は複数)340及び一次部材290の多孔質領域の種々の配置の全てが、任意の様式で一緒に使用され得ることが理解されるであろう。
【0084】
本開示の実施形態はまた、図1~2に示されるように、タービンアセンブリ110を含むターボ機械100と、本明細書に記載される少なくとも1つの部品202とを含むことができる。部品202は、タービン静止ノズル(単数又は複数)126、タービン回転ブレード(単数又は複数)132、又はターボ機械100の他の部品の形態をとることができる。金属クーポン200は、新たに製造された部品又は修理された部品に使用することができる。
【0085】
本開示は、様々な技術的及び商業的利点を提供し、その例は本明細書で議論される。補修の場合、付加製造は、損傷した材料のみを除去する必要があるカスタムフィット形状を有する金属クーポンをコスト効率よく作成することを可能にする。多孔質領域は、例えば予備焼結プリフォームと比較して物理的特性の改善をもたらす可能性のある特定の領域において、より高い割合の母材合金(例えば、60%超)を提供する可能性がある。多孔質領域はまた、ろう材で囲まれた従来の金属粒子と比較して強度の高いろう材充填による溶接/溶融粒子マトリックス(例えば、超合金金属ベース)を提供する可能性がある。多孔質領域を使用したろう材のマルチフロー経路は、従来の狭いギャップ充填ろう付けプロセスと比較して、ろう付け接合部に沿った充填不足及び/又はボイドの可能性を減少させる可能性もある。多孔質領域は、ろう材の流れを高度にカスタマイズできるように、金属クーポン間で有孔率に差をつけて形成することができる。多孔質領域はまた、ろう材用の狭いギャップを有する機械加工された中実クーポンと比較して、より大きな接合ギャップ寸法のばらつきに対応する。本開示の教示を用いた補修は、従来の狭いギャップのろう付けプロセスを用いた補修よりも強度が高く、補修後の特定の仕上げを必要としないが、予備焼結プリフォーム(PSP:pre-sintered preforms)などの従来技術と比較して改善された物理的特性を提供する。熱伝達構造(複数可)は、強化された排熱を示し、部品の重量を低減し、部品の振動応答を改善することができる。
【0086】
本明細書及び特許請求の範囲を通じて使用される近似的な表現は、それが関連する基本的な機能に変化をもたらすことなく許容可能に変化し得る任意の定量的表現を修正するために適用することができる。したがって、「約」、「およそ」、「実質的に」などの用語によって修正される値は、指定された正確な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例では、近似的な表現は、値を測定するための機器の精度に対応することがある。本明細書及び特許請求の範囲全体を通じて、範囲の限定は、組み合わされ、及び/又は交換されることがある。このような範囲は、文脈又は文言が別段のことを示さない限り、特定され、そこに含まれるすべてのサブ範囲を含む。範囲の特定の値に適用される “約”又は“およそ”は、両端値に適用され、値を測定する機器の精度に依存しない限り、記載された値の±10%を示す場合がある。
【0087】
以下の特許請求の範囲におけるすべての手段又はステッププラス機能要素の対応する構造、材料、行為、及び等価物は、具体的に特許請求されるように、他の特許請求される要素と組み合わせて機能を実行するための任意の構造、材料、又は行為を含むことを意図している。本開示の説明は、例示及び説明の目的で提示されたが、開示された形態での開示について網羅的又は限定的であることを意図するものではない。本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、多くの修正及び変形が当業者には明らかであろう。実施形態は、本開示の原理及び実際の適用を最もよく説明するため、ならびに、当業者が、企図される特定の用途に適するように様々な変更を伴う様々な実施形態について本開示を理解できるようにするために選択され、説明された。
【符号の説明】
【0088】
100:ターボ機械 102:圧縮機 104:燃焼器 106:燃焼領域 108:燃料ノズルアセンブリ 110:タービンアセンブリ 111:タービン 112:ロータ 120:ノズル列又はベーン列 122:静止ケーシング 124:回転ブレード列 126:静止ベーン/ノズル 128、171:外側プラットフォーム 130:内側プラットフォーム 132:回転ブレード 134、174:内側プラットフォーム 136:先端シュラウド 140:根元部 142:ダブテール 144:ロータホイール 146:シャンク 148:プラットフォーム 150、176:エアフォイル 151:作動流体152、178:圧力側(PS)外壁 154、180:吸込側(SS)外壁 156、182:前縁 158、184:後縁 160:先端部 200、200A、200B:金属クーポン 202:コンポーネント 204:クーポン開口部 206:本体 208:コンポーネント表面 210:コンピュータ制御金属粉末付加製造システム/AMシステム 212、214、216、218:溶融ビーム源 220:造形プラットフォーム 230:付加製造制御システム 232:AMプリンタ 234:コンピュータ実行可能命令/コード 234O:コンピュータ実行可能命令/オブジェクト 234S:コンピュータ実行可能命令/システム 236:コンピュータ 238:メモリ 240:ストレージシステム 244:プロセッサユニット(PU) 246:入出力(I/O)インターフェース 248:バス 250:外部I/Oデバイス/リソース 260:処理チャンバ 262:溶融ビーム 270:アプリケータ 272:原材料 274:ガス混合物 276:不活性ガス/不活性ガス源 280:ポンプ 282:バルブシステム 286:フィルタ 290:一次部材 300:多孔質領域 300A:第1の多孔質領域 300B:第2の多孔質領域 300C:第3の多孔質領域 300D:可変有孔率領域 302:孔 304:中実領域 306:縁部 308:外面 310:ろう付け材料 330:第1の部分 332:第2の部分 334:ギャップ 340:熱伝達構造/TT構造 342:ピン 344:フィン 350:バリア 352:多孔質中心 354、356:端部バリア 360:冷却通路 362:第1の端部 364:第2の端部 370:第1のセクション 372:第2のセクション 374:ろう付け接合部 380:中空中心

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図7J
図7K
図7L
図7M
図7N
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
【外国語明細書】