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  • 特開-筆記具の販売装置及びシステム 図1
  • 特開-筆記具の販売装置及びシステム 図2
  • 特開-筆記具の販売装置及びシステム 図3
  • 特開-筆記具の販売装置及びシステム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007436
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】筆記具の販売装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G07F 9/00 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
G07F9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108827
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
(72)【発明者】
【氏名】牧 貴之
【テーマコード(参考)】
3E044
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044CA02
3E044CC10
3E044DA10
3E044DB05
3E044FB15
(57)【要約】
【課題】
コミュニケーションを活発化することを支援する筆記具の販売装置を提供できる。
【解決手段】
2以上の購入者識別子を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた前記2以上の購入者識別子である購入者40,41,42,43を用いて、2以上の各購入者を認識した生体情報に基づく認証情報を取得する認証結果取得部と、前記認証結果が認証許可であった場合に、2本以上の筆記具を排出する排出処理を行う排出部とを具備する筆記具販売用の販売装置20である
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上の購入者識別子を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた前記2以上の購入者識別子を用いて、2以上の各購入者を認識した情報に基づく認証情報を取得する認証結果取得部と、前記認証結果が認証許可であった場合に、2本以上の筆記具を排出する排出処理を行う排出部とを具備する筆記具販売用の販売装置である。
【請求項2】
2以上の認証情報は異なる情報であり、その情報から特定の筆記具を指定して排出される請求項1記載の筆記具販売用の販売装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は筆記具を拡売するための販売装置及びそれを補助するシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示されるような筆記具を販売する自動販売機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-153180
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の自動販売機では、単に金額を投入して購入できるものであり、それを用いて対人間でのコミニュニケーションを活性化できるものではなかった。
そこで、様々な自動販売機を通じてコミュニケーションを活性化可能な筆記具の販売装置及び付随するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本件発明は以下の構成を特徴とする。
2以上の購入者識別子を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた前記2以上の購入者識別子を用いて、2以上の各購入者を認識した情報に基づく認証情報を取得する認証結果取得部と、前記認証結果が認証許可であった場合に、2本以上の筆記具を排出する排出処理を行う排出部とを具備する筆記具販売用の販売装置である。
また、2以上の認証情報は異なる情報であり、その情報から特定の筆記具を指定して排出される筆記具販売用の販売装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、2以上の人の間でしか購入できなくなるため、一緒に購入することによりコミュニケーションを活発化することを支援する筆記具販売装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態における筆記具販売装置の概略図である。
図2】実施形態における筆記具販売装置のシステムを示した概念図である。
図3】実施形態における筆記具販売装置の動作例について説明するフローチャートである。
図4】実施形態における筆記具販売装置の動作例について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、筆記具販売装置等の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作及び機能を行うので、説明を省略する場合がある。
【0009】
図1は本実施形態における筆記具販売用の自動販売装置(以下「販売装置」と称することがある)である。図1において、購入者が筆記具の購入に対応するボタンA11又はボタンB12を押圧し、支払口10にボタンA11又はボタンB12に対応した筆記具の代金分の現金又はICカードリーダに電子マネー等を投入し、認証結果取得部であるカメラ13に購入者の表情、手相、指紋等の生体情報を入力することで、販売装置内で演算処理が行われ、処理結果に対応した筆記具が排出口14から提供される。排出口14から提供される筆記具は公知の筆記具であるが、少なくとも購入者と同じ数の筆記具が提供されるが、缶形態の別容器に収容して提供することが好ましい。
【0010】
支払口10は、現金投入口又は非現金対応のICカードリーダ又は二次元コード読み取り機となっており、購入者により所定の金額を納めることが可能である。
【0011】
販売装置のボタンA11は販売装置の上段側に横方向に複数配置され、ボタンBは下段側に横方向に複数配置されている。ボタンA11及びボタンB12はボタンの数だけ購入する筆記具の金額により異ならせることが可能であるし、全てに同じにしてもよいため、設置者の任意で指定できる。排出される筆記具は、購入金額により異なり、同じ金額のボタンによって左右されない。
【0012】
カメラ13は、購入者識別子を受け付ける受付部を備える。また、カメラ13の撮影により受付部が受け付けた前記2以上の購入者識別子を用いて、2以上の各購入者を認識した情報に基づく認証情報を取得する認証結果取得部が販売装置内に備えられている。カメラ13は、購入者識別子である購入者の表情、手相、指紋等の人物により異なる画像による生体情報を容易に読み取れるものが好ましい。なお、カメラ13と購入者との読み取り距離は受付部から30~50cm離間することが好ましい。
【0013】
排出口14は、販売装置の下段に備え、購入された筆記具を排出し、購入者が取り出すことができる。
【0014】
図2は、実施形態における筆記具販売用の自動販売装置管理のシステムを示した概念図である。筆記具販売用の自動販売装置管理システムは、2本以上の筆記具販売用の自動販売装置20、サーバ装置30、および2以上の任意の購入者40,41,42,43で構成される。
【0015】
サーバ装置30は、筆記具販売用の自動販売装置20に対して主に購入者40,41,42,43に関する情報の管理を行う装置である。サーバ装置30は、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバ等であり、その種類は問わない。なお、サーバ装置30を必要とする機能を販売装置20内に組み込んでも良い。
【0016】
購入者40,41,42,43は、各々の筆記具を購入する消費者である。購入者40,41,42,43は、希望する商品に対して筆記具販売用の自動販売装置20に対して支払いを行う者である。支払いは、現金、カード、携帯端末等である。カードは、例えば、ICカード、磁気カード、近距離無線通信機能を有するカードである。ICカードは、接触型のICカード、非接触型のICカードのどちらでも良い。また、携帯端末の場合は、二次元コードを用いた支払い手段を用いてもよい。
【0017】
購入者40,41,42,43は、筆記具販売用の自動販売装置20に入力された生体情報により、情報に関連した任意の筆記具が販売装置20から提供される。例えば購入者40と41のペアの組み合わせから一定のアルゴリズム等を経て相性に合わせた筆記具の提供、又は購入者42と43のペアから筆記具を提供する。購入者二人のペアからの購入の際に発生する行為からコミュニケーションが発生し、それに合わせた筆記具を提供することで更なる活発化を生み出すことができる。筆記具販売用の自動販売装置管理システムは、生体情報に因んだ筆記具が提供されることをきっかけとして、購入者間のコミュニケーションを活発化するために使用されるとする。
【0018】
図3は、筆記具販売用の自動販売装置20の管理システムの動作例について説明する。まず、図3のフローチャートを用いて、筆記具販売用の自動販売装置20の動作例について説明する。
【0019】
第1のステップとして、少なくとも一人の購入者が所望する購入金額の筆記具に対応したボタンA11又はボタンB12を押す。
【0020】
第2のステップとして、第1のステップで押圧したボタンA11又はボタンB12に対応した販売装置20の支払口10に金銭を投入する。
【0021】
第3のステップとして、販売装置20に設置された受付部であるカメラ13に例えば購入者40及び購入者41の購入者識別子である生体情報、例えば顔面を撮影する。購入者40及び購入者41の撮影は、販売装置20内にカメラ13を2箇所設置すれば同時、1箇所設置すれば一度購入者40の画像を撮影し、その後に購入者41の画像を撮影する。会話しやすくするコミュニケーション活性のために、カメラを2箇所設置する場合はカメラ間の距離を50cm内、1箇所設置の場合は撮影間の時間を10秒以内とすることが好ましい。
【0022】
第4のステップとして、少なくとも2名以上の購入者の認証情報として生体情報である画像を認識する。認証情報を取得された認証結果取得部は販売装置20内又はサーバ装置30の何れかに設けられている。
【0023】
第5のステップとして、第4のステップで認識した生体情報の不一致であるか否かを確認する。不一致でなく、同一人物であればNとして再度撮影を要求する指示が処理される。不一致であれば、異なる人物であると認定してYとなる。なお、双子や物真似の購入する場合も含めたい場合は本ステップを省略してもよい。
【0024】
第6のステップとして、少なくとも2以上の購入者識別子である生体情報の差異を認識する。認証結果取得部から処理された画像の比較差により、予め設定された処理が行われる。管理システムの処理の結果により、対応した筆記具が選択される。管理システムは、販売装置20内又はサーバ装置30の何れかに設けられているが、販売装置20とサーバ装置30との通信環境が優れない場合があるので、販売装置20内に管理システムを設けた方が好ましい。
【0025】
管理システムは、入力された生体情報を処理するものであり、図4に概要を示す。管理システムは、記憶部51、通信部52および処理部53を有する。記憶部51は、プログラムおよびデータを記憶するための構成であり、半導体メモリ等を備える。記憶部51は、プログラムとして、処理部53による処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム等を記憶する。プログラムは、外部記憶媒体等を通じて記憶部51にインストールされる。通信部52は、販売装置20とサーバ装置30との通信を行う場合は、必要とする構成であり、通信インタフェース回路を備える。通信インタフェース回路は、有線LAN(Local Area Network)又は無線LAN等の通信インタフェース回路である。通信部52は、データを他の装置から受信して処理部53に供給するとともに、処理部53から供給されたデータを他の装置に送信する。処理部53は、管理システムの動作を統括的に制御する構成であり、一つまたは複数のプロセッサおよびその周辺回路を備える。処理部53は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備える。処理部53は、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を備えてもよい。処理部53は、記憶部51に記憶されているプログラムに基づいて生体情報に関する各種処理が適切な手順で実行されるように、各構成の動作を制御するとともに、各種の処理を実行する。処理部53は、取得部54、設定部55、演算部56および出力部57を有する。これらの各部は、処理部53がプログラムを実行することによって実現される機能モジュールである。
【0026】
第7のステップとして、第6のステップで設定された筆記具を販売装置20の排出口14から購入者と同数の筆記具が供給される。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の筆記具販売装置は、土産物や空港内売店でのコミュニケーション活性を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0028】
10 支払口
11 ボタンA
12 ボタンB
13 カメラ
14 排出口
20 販売装置
30 サーバ装置
40 購入者
41 購入者
42 購入者
43 購入者
51 記憶部
52 通信部
53 処理部
54 取得部
55 設定部
56 演算部
57 出力部
図1
図2
図3
図4