(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007471
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】アニメーションプログラム、アニメーション方法およびアニメーション装置
(51)【国際特許分類】
G06T 13/20 20110101AFI20250109BHJP
【FI】
G06T13/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108899
(22)【出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】柳原 利士行
(72)【発明者】
【氏名】鹿子 つかさ
【テーマコード(参考)】
5B050
【Fターム(参考)】
5B050AA03
5B050BA08
5B050BA09
5B050BA18
5B050BA20
5B050CA07
5B050CA08
5B050EA24
5B050EA26
5B050FA02
5B050FA12
5B050FA13
(57)【要約】
【課題】製品の組立あるいは分解の方法が異なる部品のアニメーション表示を簡単に行えること。
【解決手段】アニメーション装置100は、複製元部品C-1に対する、製品の組立あるいは分解の方法を指示するアニメーションコマンドAを、複製元部品C-1の組付けの移動方向Xを含む第1座標データとともに特定する。この後、第1座標データに対応付けた複製先部品B-1における組付けの移動方向Yを含む第2座標データを基準として、第1アニメーションコマンドAを複製先部品B-1に置き換えが可能であるか否かを判断する。この判断は、部品の組付け方向と結合方法を含み判断する。判断の結果が置き換え可能であれば、複製先部品B-1について、アニメーションコマンドAを複製先部品B-1に置き換えたアニメーションコマンドA’を生成する。アニメーションコマンドA’は、複製前後の部品の組付け時の移動方向がY→Xに置き換えられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一または複数の複製元部品に対する、製品の組立あるいは分解の方法を指示する第1アニメーションコマンドを、当該複製元部品の第1座標データとともに特定し、
前記第1座標データに対応付けた一又は複数の複製先部品における第2座標データを基準として、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えが可能であるか否かを判断し、
前記判断の結果が置き換え可能であれば、前記複製先部品について、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えた第2アニメーションコマンドを生成する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするアニメーションプログラム。
【請求項2】
前記製品全体の第1座標系と、前記複製元部品および前記複製先部品の第2座標系とが設定され、
前記判断の処理は、
前記複製元部品と前記複製先部品とが前記第2座標系で同じ組付け方向に移動する設定であれば、前記置き換えが可能と判断する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアニメーションプログラム。
【請求項3】
前記製品全体の第1座標系と、前記複製元部品および前記複製先部品の第2座標系とが設定され、
前記生成の処理は、
前記複製元部品の組付け方向を前記第1座標系から前記第2座標系に変換する処理と、前記複製先部品の組付け方向を前記第2座標系から前記第1座標系に変換する処理と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のアニメーションプログラム。
【請求項4】
前記製品全体に三次元のグローバル座標系が設定され、
前記複製元部品および前記複製先部品には、部品毎の三次元のローカル座標系が設定され、
前記生成の処理は、
前記第1アニメーションコマンドを複製し前記第2アニメーションコマンドを作成し、
前記第2アニメーションコマンドが示す前記複製元部品の組付け方向の座標系を前記グローバル座標系から前記ローカル座標系に変換し、
前記第2アニメーションコマンドに設定されている前記複製元部品を前記複製先部品に置き換え、
置き換え後の前記第2アニメーションコマンドが示す前記複製先部品の組付け方向の座標系を前記ローカル座標系から前記グローバル座標系に変換する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアニメーションプログラム。
【請求項5】
前記第1アニメーションコマンドは、前記複製元部品の組付け方向および結合方法の情報を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアニメーションプログラム。
【請求項6】
前記複製元の一又は複数の部品群の数と、前記複製先の一又は複数の部品群の数に基づき、前記第1アニメーションコマンドの複製の可否を判断し、
複製先部品群で前記アニメーションコマンドの複製が未完のものがあれば警告表示を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のアニメーションプログラム。
【請求項7】
前記判断の処理は、
前記複製先部品が製品に対して組立あるいは分解の際に移動が可能な部品であるかを条件に含み判断する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアニメーションプログラム。
【請求項8】
製品に対する組立あるいは分解の作業順序およびアニメーション表示作業をインデックス順に示すフローデータを表示し、
前記フローデータ上でアニメーション表示作業が作成済みである前記複製元部品の前記インデックスを指定したコピー操作と、前記フローデータ上でアニメーション表示作業が未作成である前記複製先部品のインデックスを指定した貼り付け操作とに基づき、前記第1アニメーションコマンドを複製し前記第2アニメーションコマンドの生成を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のアニメーションプログラム。
【請求項9】
一または複数の複製元部品に対する、製品の組立あるいは分解の方法を指示する第1アニメーションコマンドを、当該複製元部品の第1座標データとともに特定し、
前記第1座標データに対応付けた一又は複数の複製先部品における第2座標データを基準として、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えが可能であるか否かを判断し、
前記判断の結果が置き換え可能であれば、前記複製先部品について、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えた第2アニメーションコマンドを生成する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とするアニメーション方法。
【請求項10】
一または複数の複製元部品に対する、製品の組立あるいは分解の方法を指示する第1アニメーションコマンドを、当該複製元部品の第1座標データとともに特定し、
前記第1座標データに対応付けた一又は複数の複製先部品における第2座標データを基準として、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えが可能であるか否かを判断し、
前記判断の結果が置き換え可能であれば、前記複製先部品について、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えた第2アニメーションコマンドを生成する、
制御部を有することを特徴とするアニメーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アニメーションプログラム、アニメーション方法およびアニメーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
製品の組立および分解の方法を表すアニメーションや手順書の作成をソフトウェア実行することで、製造業における製品の製造支援を行うことができる。
【0003】
関連する先行技術としては、例えば、2つ目以降の部品を表示する際、先に表示されている部品に対し表示方向とサイズを合わせて表示し、ユーザによるアニメの開始位置の手動設定により部品が組付く位置をアニメの終了位置とするものがある。また、組付部品データと組付け方向データにより結合方法を求め、組付部品の形状データと組付け方向および結合の特有動作データに基づき、組付け順序の通りの動作データを作成し、組立アニメーションを表示するものがある(例えば、下記特許文献1,2等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-134098号公報
【特許文献2】特開平08-106486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
何千、何万点といった大量の部品からなる工業製品には、製品の組立あるいは分解の方法が同じあるいは異なる部品が数多く含まれることがある。このため、従来のアニメーション方法において、複製操作(コピー/貼り付け)を用いる場合、複製先のコマンド対象部品は必ず複製元のコマンド対象部品と同じである必要があった。すなわち、従来技術では、同じ部品を、繰り返し同じ組立あるいは分解の方法により、組立あるいは分解することしかできない。
【0006】
このため、従来技術では、組立あるいは分解の方法が異なる部品では複製操作を使用できず、部品の一つ一つの組立あるいは分解毎に手作業でコマンドを作成する必要が生じる。これにより、アニメーション表示のためのコマンド作成作業が煩雑となり、手間と時間がかかった。
【0007】
一つの側面では、本発明は、製品の組立あるいは分解の方法が異なる部品のアニメーション表示を簡単に行えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの実施態様によれば、一または複数の複製元部品に対する、製品の組立あるいは分解の方法を指示する第1アニメーションコマンドを、当該複製元部品の第1座標データとともに特定し、前記第1座標データに対応付けた一又は複数の複製先部品における第2座標データを基準として、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えが可能であるか否かを判断し、前記判断の結果が置き換え可能であれば、前記複製先部品について、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えた第2アニメーションコマンドを生成する、アニメーションプログラム、アニメーション方法およびアニメーション装置が提案される。
【発明の効果】
【0009】
一態様によれば、製品の組立あるいは分解の方法が異なる部品のアニメーション表示を簡単に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態にかかるアニメーション方法の一実施例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、実施の形態のアニメーション装置が扱う座標系の説明図である。
【
図3】
図3は、実施の形態にかかるアニメーション装置の機能例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、アニメーション装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図5A】
図5Aは、ツリーデータの記憶内容の例を示す図である。
【
図5B】
図5Bは、フローデータの記憶内容の例を示す図である。
【
図5C】
図5Cは、ビューデータの記憶内容の例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施の形態にかかるアニメーション作成例の説明図である。
【
図7】
図7は、実施の形態にかかるアニメーションコマンド複製の処理例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施の形態にかかるアニメーションコマンド複製時の表示例を示す図である。(その1)
【
図9】
図9は、実施の形態にかかるアニメーションコマンド複製時の表示例を示す図である。(その2)
【
図10】
図10は、実施の形態にかかるアニメーションコマンド複製時の表示例を示す図である。(その3)
【
図11】
図11は、実施の形態にかかるアニメーションコマンド複製時の表示例を示す図である。(その4)
【
図12】
図12は、実施の形態にかかるアニメーションコマンド複製時の表示例を示す図である。(その5)
【
図13】
図13は、実施の形態にかかるアニメーションコマンド複製時の表示例を示す図である。(その6)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を参照して、本発明にかかるアニメーションプログラム、アニメーション方法およびアニメーション装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態にかかるアニメーション方法の一実施例)
図1は、実施の形態にかかるアニメーション方法の一実施例を示す説明図である。実施の形態のアニメーション方法は、製品を構成している部品の組立あるいは分解(組立/分解とも記載する)を表現するアニメーションを表示する。そして、アニメーションコマンドを未作成の部品について、作成済みの部品のアニメーションコマンドを複製することで生成し、組立/分解の方法が異なる部品のアニメーション表示を行う。組立/分解の方法は、例えば、部品ごとに異なる製品への組付け方向と、製品に対する部品の結合方法とを含む。
【0013】
実施の形態のアニメーション方法では、アニメーションコマンドの複製において、下記(1)~(3)の処理を含む。
(1)一または複数の複製元部品に対する、製品の組立/分解の方法を指示する第1アニメーションコマンドを、当該複製元部品の第1座標データとともに特定する。
(2)第1座標データに対応付けた一又は複数の複製先部品における第2座標データを基準として、第1アニメーションコマンドを複製先部品に置き換えが可能であるかを判断する。
(3)置き換え可能であれば、複製先部品について、第1アニメーションコマンドを複製先部品に置き換えた第2アニメーションコマンドを生成する。
【0014】
実施の形態のアニメーション方法は、PCやサーバ等のアニメーション装置100がプログラム実行することで実現できる。また、サーバの機能をネットワーク上のクラウドにより実現することもできる。
【0015】
図1を用いてアニメーション装置100が行う処理概要を説明する。アニメーション装置100は、製品を構成している筐体「立方体」110に各部品「B-1」,「C-1」が組付けられた状態のデータを保持している。
【0016】
そして、
図1(a)に示すように、ユーザ操作により、部品C-1に対するアニメーションコマンドAが作成されたとする。このアニメーションコマンドAは、部品「C-1」を「立方体」110に向かう「X」軸方向に移動量「15」を有して移動させるアニメーションを表示するコマンドである。
【0017】
アニメーション装置100は、三次元の座標データ(X,Y,Z)上での部品「C-1」の移動方向および移動量をアニメーションコマンドAに設定する。これにより、アニメーション装置100は、「立方体」110に対し組立/分解する方向に移動する部品「C-1」のアニメーションを表示できる。
【0018】
ここで、部品「B-1」については、まだアニメーションコマンドを作成していない状態であったとする。実施の形態では、このように、アニメーションコマンドを作成していない部品「B-1」について、既に作成済みの部品「C-1」のアニメーションコマンドAの複製により作成する。
【0019】
まず、アニメーション装置100は、(1)複製元部品「C-1」のアニメーションコマンドAを特定する。この特定時、アニメーション装置100は、複製元部品「C-1」の第1座標データを取得する。第1座標データは、三次元(X,Y,Z)の各値を有するが、ここでは簡単に部品の移動方向「X」のみで説明する。
【0020】
次に、アニメーション装置100は、(2)複製元部品C-1のアニメーションコマンドAの複製により複製先部品B-1のアニメーションコマンドA’が生成可能であるか否かを判断する。この判断において、アニメーション装置100は、複製元および複製先部品「C-1」,「B-1」がそれぞれ存在するかを判断する。また、複製元部品「C-1」が形状を有し、移動可能な部品であるか否かを判断する。形状を有し移動可能な部品とは、例えば、
図1(a)に示すように、「立方体」110に対し組付け方向に移動可能な「ネジ」や「可動板」等の部品である。これらの条件を満たす場合、アニメーション装置100は、アニメーションコマンドの複製が可能と判断する。形状を有さない部品としては、例えば、未だ設計されていない仮置きの部品や、設計しない購入品、グリスなど塗布物がある。
【0021】
また、アニメーション装置100は、組付け方向と結合方法に基づき、第1座標データに対応付けた複製先部品「B-1」の第2座標データを基準として、アニメーションコマンドAを複製先部品「B-1」に置き換えが可能であるかを判断する。
【0022】
図1(a)に示すように、複製元部品「C-1」は、「立方体」110の左側面でX軸方向から組付けられる(移動方向)。これに対し、複製先部品「B-1」は、「立方体」110の上面でY軸方向に組付けられる(移動方向)。このため、複製元部品「C-1」のアニメーションコマンドAを単純に複製した場合、複製先部品「B-1」は、組付けの方向が異なり、アニメーション表示できない。
【0023】
ここで、実施の形態のアニメーション装置100は、製品全体に対するグローバル座標系を用い、また、各部品単位でローカル座標系を有する。
【0024】
図2は、実施の形態のアニメーション装置が扱う座標系の説明図である。実施の形態のアニメーション装置100は、装置全体に対し一つのグローバル座標系(X,Y,Z)の座標データを設定する。また、各部品については、それぞれ部品毎のローカル座標系(x,y,z)の座標データの設定を有する。
【0025】
実施の形態のアニメーション装置100は、部品単位ではなく製品全体を共通するグローバル座標上の座標データで表示し、また、組付方法と結合方法のコマンドを各部品に設定している。そして、アニメーション装置100は、組付け順序の通りに再生することで製品の組立および分解の方法をアニメーション表示する(例えば、下記技術文献1参照。)。
【0026】
技術文献1:”ものづくり統合支援 VPS 特長・主な機能”,[online],検索日2023年6月8日,URL:https://www.fujitsu.com/jp/solutions/industry/manufacturing/monozukuri-total-support/products/plm-software/dmu/vps/advantages-benefits/,Fujitsu株式会社
【0027】
ここで、実施の形態のアニメーション装置100では、類似種類の部品は基本的に同じローカル座標系の座標データの設定を用いる。例えば、ネジ等の締結部品は、頭方向が同じローカル座標系の座標データを用いる。部品のサイズについても、共通のグローバル座標系に表示するにあたり統一している。
【0028】
例えば、アニメーション装置100は、
図2に示す全体のグローバル座標系を、例えば、筐体「立方体」110の上下方向をX軸、左右方向をY軸、奥行方向をZ軸に設定する。一方、アニメーション装置100は、「立方体」110の異なる面に組付けられる部品(ネジ)「C-1」,「B-1」には、個別のローカル座標系を設定している。ローカル座標系上では、ネジ軸方向がY軸である。また、ローカル座標系では、Y軸のマイナス方向が組付け方向に設定されている。また、結合方法は「ネジ止め」である。
【0029】
図2に示す部品(ネジ)「C-1」,「B-1」のように、グローバル座標系上では異なる組付け方向(移動方向)であっても、これら部品(ネジ)「C-1」,「B-1」は、ローカル座標系においてY軸マイナス方向に組付ける動きは同じである。
【0030】
実施の形態のアニメーション装置100は、アニメーションコマンドの複製時、例えば、複製元部品「C-1」と、複製先部品「B-1」とが用いるローカル座標系と製品全体で用いるグローバル座標系との間での相互変換を行う。
【0031】
具体的な処理は後述するが、アニメーション装置100は、複製元部品「C-1」の組付け方向の座標データをグローバル座標系から部品単位のローカル座標系に変換し、複製元部品と複製先部品とを置き換える。この後、アニメーション装置100は、複製先部品「B-1」の組付け方向の座標データをローカル座標系からグローバル座標系に戻す再変換処理を行う。
【0032】
図1に戻り説明すると、アニメーション装置100は、(3)複製可能であれば、アニメーションコマンドAから複製先部品「B-1」のアニメーションコマンドA’を生成する。これにより、グローバル座標系上で複製元部品「C-1」に対し異なる組付け方向である複製先部品「B-1」について、アニメーションコマンドを置き換える形で複製を行う。
【0033】
図1(b)に示すように、複製先部品「B-1」のアニメーションコマンドA’は、部品「B-1」を「立方体」110に向かう「Y」軸方向に移動量「15」を有して移動させるアニメーションを表示させる。
【0034】
上記説明では、一つの複製元部品のアニメーションコマンドを複製して一つの複製先部品のアニメーションコマンドを生成する例について説明した。実施の形態のアニメーション装置100は、複数の複製元部品(部品群)のアニメーションコマンドを一括して複製することで、複数の複製先部品(部品群)のアニメーションコマンドを生成することもできる。
【0035】
また、部品は、組付け方向の他に、結合方法を含む。例えば、部品「ネジ」の結合方法は「ネジ締め」である。部品「スペーサ」の結合方法は「挿入」や「圧着」等である。部品「金具」の結合方法は「溶接」、「接着」、「ネジ止め」等がある。アニメーション装置100は、組付け方法と結合方法を含むアニメーションコマンドを複製する。
【0036】
実施の形態のアニメーション方法では、異なる形状、あるいは座標系の異なる部品同士であっても、アニメーションコマンドの複製が可能である。例えば、
図1に示した複製元部品「C-1」が長ネジであり組付け方向が「X」軸方向、複製先部品「B-1」が短ネジであり組付け方向が「Y」軸方向である場合であっても、アニメーションコマンドを複製できる。
【0037】
さらに、実施の形態のアニメーション方法では、異なる形状の部品、例えば、部品「ネジ」を複製元とし、「ネジ」と異なる形状および組付け方向を有する「軸体」を複製先とすることもできる。例えば、複製元と複製先部品が同じローカル座標系を有する場合、形状が異なる部品であっても、座標系の変換によりアニメーションコマンドの複製が可能である。
【0038】
このように、実施の形態によれば、同じ組立/分解の方法の部品が数多く含まれる工業製品において、組立/分解の方法を表現するアニメーション表示作業にかかる手間と時間を削減できるようになる。例えば、異なる組付け方向の部品であっても、複製元部品のアニメーションコマンドをコピーし、複製先部品に貼り付け処理する簡単な操作で複製先部品のアニメーションコマンドを作成できる。
【0039】
ところで、アニメーション表示する部品の組立と分解は、ある部品について時間的に部品の移動方向が逆のものである。実施の形態のアニメーション装置100は、作成したアニメーションに基づき、組立あるいは分解のアニメーションを表示することができる。「組立/分解」とは、組立あるいは分解を意味する。以下の説明では、主に製品の部品を組付け方向に移動させるアニメーション作成を例に説明する。
【0040】
(アニメーション装置の機能構成例)
図3は、実施の形態にかかるアニメーション装置の機能例を示すブロック図である。アニメーション装置100は、取得部301、アニメーション作成部302、出力部303、記憶部310を含む。
【0041】
取得部301は、アニメーション作成にかかる各種データを取得し、取得した各種データを記憶部310に記憶する。また、取得部301には、アニメーション作成にかかるユーザの操作情報が入力される。
【0042】
アニメーション作成部302は、ユーザの操作情報に基づき、記憶部310に記憶されたデータを用いて製品の部品毎の組立/分解のアニメーション画像を作成する。例えば、アニメーション作成部302は、アニメーションコマンド作成部302aと、アニメーション画像作成部302bとを含む。
【0043】
アニメーションコマンド作成部302aは、所定の部品のアニメーションを表示するためのアニメーションコマンドを作成する。実施の形態では、アニメーションコマンド作成部302aは、主に、ユーザの操作情報に基づき、アニメーションコマンドの作成および複製を実施する。
【0044】
アニメーション画像作成部302bは、アニメーションコマンドに対応するアニメーション画像を生成する。アニメーション画像は、部品毎の組立/分解を時系列に示す動画、例えば、複数の静止画像からなる。
【0045】
出力部303は、アニメーション作成にかかるデータを出力する。例えば、出力部303は、記憶部310に記憶された各種データを表示出力する。また、アニメーション作成部302が作成したアニメーション画像を表示出力する。
【0046】
記憶部310は、アニメーション作成にかかる各種データを記憶する。各種データは、例えば、ツリーデータ311、フローデータ312、ビューデータ313を含む。記憶部310は、図示しないが、アニメーション画像作成のためのコマンドデータ群を予め記憶している。
【0047】
例えば、取得部301は、アニメーション作成にかかる各種データとして、製品を構成する各部品が製品に取り付けられた状態に対応するモデルデータMを取得する。この場合、モデルデータMは、ツリーデータ311、フローデータ312を含む。
【0048】
ツリーデータ311は、製品の三次元データの構成を表すデータである。ツリーデータ311は、一つの製品を構成している全ての複数の部品の結合関係を上下方向にツリー状に配列したデータである。各部品は、種別、組付け方法、結合方法の情報を含む。
【0049】
フローデータ312は、製品の組立手順を表すデータである。フローデータ312は、製品を構成する各部品の組付け順序に対応して上下に列挙したデータである。フローデータ312は、作業単位等の所定数(一又は複数)の部品の配列(例えば、Index4~8)に続けて、この所定数の部品に対する組付け作業の配列(Index8)を有する。アニメーションコマンド作成部302aは、アニメーション作成のユーザ操作に基づいて、例えば、フローデータ312のIndex8部分に、組付け作業に対応して作成(あるいは複製した)アニメーションコマンドが挿入可能である。
【0050】
ビューデータ313は、製品の三次元情報を表示するためのデータである。アニメーション画像作成部302bは、ツリーデータ311およびフローデータ312に基づき、各部品の組立状態の三次元の製品の画像であるビューデータ313を生成する。また、アニメーション画像作成部302bは、ビューデータ313に挿入されたアニメーションコマンドに対応する複数部品について、アニメーションコマンドが示す部品の組立/分解を示すアニメーション画像を作成する。
【0051】
(アニメーション装置のハードウェア構成例)
図4は、アニメーション装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4において、アニメーション装置100は、汎用のサーバを用いることができる。アニメーション装置100は、プロセッサ等のCPU(Central Processing Unit)401と、メモリ402と、ネットワークIF403と、記録媒体IF404と、記録媒体405と、を含む。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
【0052】
ここで、CPU401は、アニメーション装置100の全体の制御を司る。CPU401は、複数のコアを有していてもよい。メモリ402は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOSのプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
【0053】
ネットワークIF403は、通信回線を通じてネットワークNWに接続され、ネットワークNWを介して外部のコンピュータ(例えば、ユーザの端末)に接続される。そして、ネットワークIF403は、ネットワークNWと装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。ネットワークIF403には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0054】
記録媒体IF404は、CPU401の制御に従って記録媒体405に対するデータのリード/ライトを制御する。記録媒体405は、書き込まれたデータを記憶する。記録媒体405としては、HDD等の磁気ディスクや光ディスク、SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどがある。
【0055】
なお、アニメーション装置100は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイなどを有してもよい。
【0056】
図3に示したアニメーション作成部302の機能は、例えば、
図4に示したCPU401をプログラム実行することで実現できる。
図3に示した記憶部310の各データは、例えば、
図4に示したメモリ402、記録媒体404を用いて記憶することができる。
図3に示した取得部301、出力部303の機能は、例えば、
図4に示したネットワークIF403を用いて実現できる。
【0057】
(アニメーション装置が記憶するデータの記憶内容)
次に、アニメーション装置が記憶する各種データの記憶内容を説明する。アニメーション装置100(取得部301)は、例えば、アニメーション作成の対象となる装置のモデルデータMを外部から取得する。この場合、アニメーション装置100(取得部301)は、モデルデータMに含まれるツリーデータ311、フローデータ312を記憶部310に記憶する。なお、アニメーション装置100自体がユーザ操作等により、モデルデータM相当のツリーデータ311とフローデータ312とを作成してもよい。
【0058】
図5Aは、ツリーデータの記憶内容の例を示す図である。
図5Aには、表示出力状態のツリーデータ311を示す。ツリーデータ311は、ある一つの製品を構成している複数の部品それぞれの種類等の情報をツリー状に配列したデータである。
【0059】
図5Aの例では、ツリーデータ311の製品「cube」は、複数の部品と、各部品を接続線でツリー状に示し、各部品は、筐体に相当する「立方体」と、筐体に取り付けられている「金具」、「長ネジ」、「短ネジ」である。「長ネジ」は4つの「長ネジC-1~C-4」からなり、「短ネジ」は2つの「短ネジB-1,B-2」からなり、各部品の概要形状を示すマークPが表示されている。
【0060】
また、4つの「長ネジC-1~C-4」は、いずれも「立方体」の右側面に対し、右下から左上方向(X方向)の組付け方向を示すマークPが示されている。また、2つの「短ネジB-1,B-2」は、いずれも「立方体」の上面に対し、上から下方向(Y方向)の組付け方向を示すマークPが示されている。
【0061】
記憶部310には、
図5Aに示したツリーデータ311が示す情報、すなわち、相当する一つの製品を構成している複数の部品それぞれの種類、組付け方向、結合方法等の情報を含むデータが記憶される。
【0062】
図5Bは、フローデータの記憶内容の例を示す図である。
図5Bには、表示出力状態のフローデータ312を示す。フローデータ312は、製品を構成する各部品を組付け順序に対応して上下方向に配列したデータである。フローデータは、Indexと、アニメーションと、フローと、名称の各項目を含む。項目「アニメーション」には、作成したアニメーションコマンドが挿入される。項目「フロー」は、ツリーデータ311同様の各部品を組付け順序で示す。項目「名称」は各部品の名称である。
【0063】
図5Bの例では、フローデータ312は、Indexの番号順が製品の組付け順序に対応する。製品「cube(Index12)」の組立は、まず、筐体であるIndex「1」の「立方体」にIndex「2」の「金具」が組付け作業され、この後、Index「3」で「立方体」と「金具」の「位置合わせ」の作業が行われることを示す。
【0064】
この後、Index「4~7」に示す4つの部品「長ネジC-1~C-4」がIndex「1」の「立方体」に組付け作業されることを示す。例えば、Index「8」に示す「ネジ止め」の組付け作業で4つの部品「長ネジC-1~C-4」が結合方法「ネジ止め」で結合されることを示す。
【0065】
この後、Index「9, 10」の2つの部品「短ネジB-1,B-2」がIndex「1」の「立方体」に組付け作業されることを示す。例えば、Index「11」に示す「ネジ止め」の組付け作業で2つの部品「短ネジB-1,B-2」が結合方法「ネジ止め」で結合されることを示す。これにより、Index12に示す製品「cube」が組立られる。
【0066】
項目「フロー」に示す各部品の三角(▽)印と接続線は、いずれも筐体「立方体」に組付けられることを示し、その側部に表示されたマーク「ネジ」の向きの表示は、「立方体」に対する各部品の組付け方向を示す。
【0067】
記憶部310には、
図5Bに示したフローデータ312が示す情報、すなわち、製品を構成する各部品を組付け順序に対応して配列したデータが記憶される。
【0068】
図5Cは、ビューデータの記憶内容の例を示す図である。アニメーション画像作成部302bによって製品「Cube」を三次元画像で表示したビューデータ313を示す。製品の筐体である「立方体」110の右側面110rに4つの「長ネジC-1~C-4」が組付けられた状態が示され、「立方体」110の上面110uに2つの「短ネジB-1,B-2」が組付けられた状態が示される。
【0069】
(アニメーション作成処理例)
図6は、実施の形態にかかるアニメーション作成例の説明図である。アニメーション装置100が表示する各種操作画面の例を用いてある一つの部品「長ネジC-3」組立/分解のアニメーション作成の処理例を説明する。
【0070】
図6(a)に示すように、アニメーション装置100がフローデータ312を表示した状態で、ユーザは、アニメーションを作成する組立/分解のための移動させる部品「長ネジC-3)」に対するIndex「8」の「ネジ止め」の作業を選択する。これにより、アニメーション装置100は、
図6(b)に示すアニメーション編集画面601を表示する。
【0071】
アニメーション装置100は、アニメーション編集画面601上に、移動対象の部品の選択の設定項目601aと、選択した部品の移動方向の設定項目601bと、選択した部品の移動量の設定項目601cとを含み表示する。
【0072】
そして、ユーザは、アニメーション編集画面601の設定項目601a部分で、(1)移動させるIndex「6」の部品「長ネジC-3」を決める選択操作を行う。設定項目601aの下部には、アニメーション表示の方向(組立/あるいは逆方向の分解)の再生、停止、一時停止のスイッチ、および移動量の速度「低速~高速」表示バーが設けられている。
【0073】
次に、ユーザは、アニメーション編集画面601の設定項目601b部分で、(2)移動させる部品「長ネジC-3」の移動方向を決める。
図6(b)の例では、グローバル座標系の各軸のうち、移動をX軸方向に決める選択操作を行う。
【0074】
次に、ユーザは、アニメーション編集画面601の設定項目601c部分で、(3)移動させる部品「長ネジC-3」の移動量を決める。
図6(b)の例では、X軸方向で移動量「30」に決める選択操作を行う。移動量は、「立方体」110の右側面110rに対する部品「長ネジC-3」の移動量(移動距離)を示す。
【0075】
そして、ユーザは、アニメーション編集画面601の設定項目601d部分で、(4)「移動コマンド作成」の選択操作を行う。これにより、アニメーション装置100は、これらユーザの設定項目601a~601dが示す部品「長ネジC-3」に対する移動方向「X」、移動量「30」のアニメーションコマンド(移動コマンド)を作成する。アニメーション編集画面601の下部には、作成した移動コマンドの情報項目601eが表示される。
【0076】
情報項目601eは、一つの部品「長ネジC-3」についての移動距離「30」と、X「30」,Y,Z各軸の移動量と、移動コマンドを示す斜め矢印(→)形状のマークと、を含む。そして、アニメーション装置100は、
図6(a)に示すフローデータ312のうち、Index「8」の「ネジ止め」の作業部分に、一つの部品「長ネジC-3」に対する移動コマンドを作成した一つのマーク(→)の表示を設定する。
【0077】
図6(c)には、作成した移動コマンドによる部品「長ネジC-3」のアニメーション表示状態を示す図である。アニメーション装置100は、フローデータ312に従った表示を行う際、Index「8」部分では、「立方体」110に対する部品「長ネジC-3」の組立/分解のアニメーションを表示する。
【0078】
例えば、アニメーション装置100は、
図6(c)に示すように、初期状態で「立方体」110の右側面110rからX軸上で移動距離「30」離れた位置に部品「長ネジC-3」を表示する。この後、アニメーション装置100は、部品「長ネジC-3」が次第にX軸方向に沿って「立方体」110の右側面110rに近づき、最終的に「立方体」110の右側面110rに取り付けられる移動状態のアニメーションを表示する。
【0079】
(アニメーションコマンド複製の処理例)
図7は、実施の形態にかかるアニメーションコマンド複製の処理例を示すフローチャートである。
図7に示す処理は、アニメーション装置100の制御部(
図4のCPU401)が実行処理する。以下、
図7を用いて複製元部品のアニメーションコマンドから複製先部品のアニメーションコマンド(移動コマンド)を作成する複製処理について説明する。
【0080】
図7に示すアニメーションコマンド複製の処理にあたり、アニメーション装置100は、製品の三次元データが存在すること、製品の組付け順序が設定されていること、さらには、コピー(複製)するコマンドが存在すること、の全てを前提条件とする。例えば、アニメーション装置100は、製品の三次元データとしてツリーデータ311があり、製品の組付け順序としてフローデータ312があり、アニメーション装置100にコピー(複製)コマンドが設定されていることを前提とする。
【0081】
ステップS701~ステップS704は、ユーザ操作の処理部分であり、アニメーション装置100は、これらステップS701~ステップS704のユーザ操作に基づき、ステップS705以下の処理を実施する。
【0082】
ステップS701では、ユーザは、アニメーション装置100の表示画面(
図6(a)等のフローデータ312)上で部品群を動かすコマンド群が挿入されている作業を選択する(ステップS701)。「部品群」および「コマンド群」の詳細は後述する。この後、ユーザは、コマンドを複製する[コピー]の操作を行い、コマンド群をコピーする(ステップS702)。この後、ユーザは、コピー先(複製先)に指定する作業を選択する(ステップS703)。この後、ユーザは、コマンド[貼り付け対象を置き換え]の操作を行う(ステップS704)。
【0083】
ステップS705では、アニメーション装置100は、まず、コピーされたコマンド群Aに設定されている部品群C(n個の部品を含む)を組付け順序に従って抽出する(ステップS705)。次に、アニメーション装置100は、コピー先に指定された作業で動かす部品群Bを組付け順序に従って抽出する(ステップS706)。
【0084】
次に、アニメーション装置100は、ループ処理の初期値iに「1」を設定し(ステップS707)、i=nに達するまでの間、ステップS708~ステップS717のループ処理を実施する。
【0085】
ステップS709では、アニメーション装置100は、コピー先に指定された作業から見て、組付け順序i番目の部品B-iが部品群Bにあるか否かを判定する(ステップS709)。アニメーション装置100は、判定結果、組付け順序i番目の部品B-iが部品群Bにあれば(ステップS709:Yes)、ステップS710の処理に移行する。一方、組付け順序i番目の部品B-iが部品群Bになければ(ステップS709:No)、ステップS718の処理に移行する。
【0086】
ステップS718では、アニメーション装置100は、複製しないコマンドがあることを警告し(ステップS718)、以上の処理を終了する。
【0087】
ステップS710では、アニメーション装置100は、部品B-iに形状があるか否かを判定する(ステップS710)。アニメーション装置100は、判定結果、部品B-iに形状があれば(ステップS710:Yes)、ステップS711の処理に移行する。一方、部品B-iに形状がなければ(ステップS710:No)、ステップS717の処理に移行する。
【0088】
ステップS711では、アニメーション装置100は、部品B-iが移動可能であるか否かを判定する(ステップS711)。アニメーション装置100は、判定結果、部品B-iが移動可能であれば(ステップS711:Yes)、ステップS712の処理に移行する。一方、部品B-iが移動可能でなければ(ステップS711:No)、ステップS717の処理に移行する。
【0089】
ステップS712では、アニメーション装置100は、コピー元に指定された作業から見て、組付け順序i番目の部品C-iを動かす部品として設定しているコマンド群A-iを複製し、コマンド群A-i’を作成する(ステップS712)。
【0090】
次に、アニメーション装置100は、コマンド群A-i’の組付け方向、結合方法をグローバル座標系から部品のローカル座標系に変換する(ステップS713)。次に、アニメーション装置100は、コマンド群A-i’に設定されている部品をB-iに置き換える(ステップS714)。
【0091】
次に、アニメーション装置100は、コマンド群A-i’の組付け方向、結合方法を部品のローカル座標系からグローバル座標系に変換する(ステップS715)。次に、アニメーション装置100は、コマンド群A-i’をコピー先に指定された作業に挿入する(ステップS716)。
【0092】
そして、アニメーション装置100は、iをインクリメントし(ステップS717)、ステップS708の処理に戻る。また、ステップS717においてi=nに達すれば、以上の処理を終了する。
【0093】
(ユーザ操作上の表示例)
図8~
図13は、実施の形態にかかるアニメーションコマンド複製時の表示例を示す図である。
図7に示した複製処理における各表示例を説明する。
【0094】
図8(a)はフローデータ312、
図8(b)はアニメーション編集画面601を示す。
図8(a)のフローデータ312において、Index「8」の作業「ネジ止め」では、4個の「長ネジC-1~C-4」を全て「立方体」110に組付けるアニメーションコマンドが作成済みであることが示されている(アニメーションの項目の4個の矢印)。
【0095】
図8(b)のアニメーション編集画面601には、
図8(a)に示した4個の「長ネジC-1~C-4」に対するアニメーション編集の設定状態が示される。また、
図8(c)のビューデータ313には、4個の「長ネジC-1~C-4」のアニメーション画面が表示されている。
【0096】
図8(b)のアニメーション編集画面601の移動対象の部品の選択の設定項目601aには、各部品の移動量が設定される。例えば、部品「長ネジC-1」の移動量が「15」、部品「長ネジC-2」の移動量が「25」、部品「長ネジC-3」の移動量が「30」、部品「長ネジC-4」の移動量が「35」に設定されている。
【0097】
例えば、設定項目601の組付け順序1番目の部品「長ネジC-1」は、画面右下方向から左上方向のX軸(ネジのローカル座標系では頭方向から下方向)へ距離「15」移動させる移動コマンドを示す。
【0098】
図7で説明した「部品群」は、設定項目601の4個の「長ネジC-1~C-4」に相当し、「コマンド群」は、これら4個の「長ネジC-1~C-4」それぞれの移動コマンドに相当する。
【0099】
また、
図8(c)のビューデータ313には、これら4個の「長ネジC-1~C-4」について、それぞれの移動量を有したアニメーション画面が表示される。
【0100】
図9には、部品毎の部品ビュー画面901を示す。アニメーション装置100は、ツリーデータ311に含まれる部品毎の3次元画像をローカル座標と共に表示可能である。
図9の例では、ユーザが新たに選択した選択部品「長ネジC-1」の3次元画像の表示状態であり、ネジ軸方向がY軸である。例えば、ユーザの登録操作により、アニメーション装置100は、この部品を新たに登録部品「長ネジC-1」として記憶可能である。
【0101】
図10には、複製のためのコピー操作時のツリーデータ311の表示状態を示す。この
図10には、
図7のステップS701,ステップS702のユーザ操作時の表示状態を示す。ユーザがステップS701の操作により、ツリーデータ311上でIndex「8」の4つの「長ネジC-1~C-4」に対する「ネジ止め」作業を選択し、右クリックするとアニメーション装置100は、対応するコマンド選択画面1001をコンテキストメニューとして表示する。
【0102】
この際、コマンド選択画面1001の各種コマンドとして、アニメーション装置100は、コピー、貼り付け、貼り付け(対象を置き換え)、反転して貼り付け、反転して貼り付け(対象を置き換え)、等を表示する。
【0103】
そして、ユーザがステップS702でコマンド「コピー」を選択すると、アニメーション装置100は、4つの部品群である「長ネジC-1~C-4」の4つのコマンド(コマンド群)の情報をコピーし保持しておく。
【0104】
図11には、複製のための貼り付け操作時のツリーデータ311の表示状態を示す。この
図11には、
図7のステップS703,ステップS704のユーザ操作時の表示状態を示す。ユーザがステップS703の操作により、ツリーデータ311上でIndex「11」の2つの「短ネジB-1,B-2」に対する「ネジ止め」作業を選択し、右クリックするとアニメーション装置100は、対応するコマンド選択画面1101をコンテキストメニューとして表示する。
【0105】
この際、コマンド選択画面1101の各種コマンドとして、アニメーション装置100は、コピー、貼り付け、貼り付け(対象を置き換え)、反転して貼り付け、反転して貼り付け(対象を置き換え)、等を表示する。この状態では、
図11に示すように、ツリーデータ311上でIndex「11」の2つの「短ネジB-1,B-2」に対する「ネジ止め」作業のコマンドは作成されていない(アニメーションの項目に2個の矢印は表示されていない)。
【0106】
そして、ユーザがステップS704でコマンド「貼り付け(対象を置き換え)」を選択したとする。これにより、アニメーション装置100は、コピーした4つの部品群「長ネジC-1~C-4」の4つのコマンド(コマンド群)を、貼り付け先の2つの部品群「短ネジB-1,B-2」の2つのコマンド(コマンド群)に貼り付ける。ここで、コピーした4つの部品群「長ネジC-1~C-4」に対し、貼り付け先の2つの部品群「短ネジB-1,B-2」は、異なる種別および組付け方向が異なる部品である。このため、ユーザは、対象(複製元部品と複製先部品)を置き換えるコマンド「貼り付け(対象を置き換え)」を選択する。
【0107】
図12には、複製操作終了時のツリーデータ311の表示状態を示す。この
図12には、
図7のステップS704~ステップS718の処理実行後のツリーデータ311の表示状態を示す。そして、ツリーデータ311上のIndex「11」の2つの「短ネジB-1,B-2」に対する「ネジ止め」作業のコマンドが作成された状態が示されている。
【0108】
ここで、アニメーション装置100は、コピーした4個の「長ネジC-1,C-2」のうち2個の「長ネジC-1,C-2」のコマンドを2つの部品群「短ネジB-1,B-2」に貼り付けることができた状態である。しかし、コピーした4個の「長ネジC-1,C-2」の残りの2個の「長ネジC-3,C-4」に対応する貼り付け先がないことに基づき、アニメーション装置100は、警告表示1201をポップアップ等で表示する。
【0109】
上記処理では、複製元が4つの部品、複製先が2つの部品である場合、複製先の2つの部品で見ればアニメーションコマンドが複製完了する。しかし、アニメーション装置100は、複製元の4つのうち2つの部品が複製に用いられなかったことを警告表示1201で警告している。ここで、複製元および複製先が同じ4つの部品であれば、正常に複製処理が完了し、警告表示1201を行わない。また、例えば、複製元が2つの部品、複製先が4つの部品である場合、複製先の4つの部品で見れば1回の複製操作では、2つの部品に対してのみアニメーションコマンドが複製されることとなる。この場合、アニメーション装置100は、複製先の4つのうち2つの部品に対する複製処理が未完であることを警告表示1201で警告する。
【0110】
警告表示1201は、例えば、貼り付けできなかった2個の「長ネジC-3,C-4」に対応して、「置き換え先が存在しないか、置き換え先の部品がアニメーションコマンドの対象外のため、貼り付けられなかったコマンドがあります。」と表示する。
【0111】
図13(a)は、複製処理実行後のフローデータ312、
図13(b)はアニメーション編集画面601を示す。
図13(a)のフローデータ312のIndex「11」の作業「ネジ止め」では、2個の「短ネジB-1,B-2」を「立方体」110に組付けるアニメーションコマンドが作成済みであることが示されている(アニメーションの項目の2個の矢印)。
【0112】
図13(b)のアニメーション編集画面601には、
図13(a)に示した2個の「短ネジB-1,B-2」に対するアニメーション編集の設定状態が示される。また
図13(c)のビューデータ313には、2個の「短ネジB-1,B-2」のアニメーション画面が表示されている。
【0113】
図13(b)のアニメーション編集画面601の移動対象の部品の選択の設定項目601aには、部品「短ネジB-1」の移動量「15」、部品「短ネジB-2」の移動量「25」が設定されている。
【0114】
例えば、設定項目601の組付け順序1番目の部品「短ネジB-1」は、画面上方向から下方向のY軸へ距離「15」移動させる移動コマンドである。
【0115】
ここで、部品「短ネジB-1」の移動コマンドのコピー元である部品「長ネジC-1」は、グローバル座標系の座標データがX,Y,Z方向にそれぞれ15,0,0動く移動コマンドであった。これに対し、コピー後の「短ネジB-1」は、設定項目601dに示すように、グローバル座標系の座標データがX,Y,Z方向にそれぞれ0,15,0動く移動コマンドに置き換えられている。この置き換えは、
図7のステップS713~ステップS715の処理に基づく。
【0116】
このように、アニメーション装置100は、コピー元の部品「長ネジC-1」の組付け方向の座標データをグローバル座標系からローカル座標系に変換した状態で(ステップS713)、コマンドを置き換える(ステップS714)。この後、アニメーション装置100は、コピー先(貼り付け)の部品「短ネジB-1」の組付け方向と結合方向をローカル座標系からグローバル座標系に変換(戻す)複製処理を行う。
【0117】
これにより、
図13(c)のビューデータ313上では、コピー元である4個の「長ネジC-1~C-4」は、グローバル座標系でX方向に移動量を有したアニメーション画面を表示する。そして、コピー先である2個の「短ネジB-1,B-2」については、グローバル座標系でY方向に移動量を有したアニメーション画面を表示できるようになる。
【0118】
このように、実施の形態によれば、コピー元とコピー先の部品がグローバル座標系上で異なる組付け方向および結合方向を有している場合であっても、簡単な複製操作で移動コマンドを複製できるようになる。
【0119】
また、上記の説明に加えて、アニメーションコマンドは、部品の回転を設定可能であり、移動方向、移動量に加えて回転を含めて複製することができる。回転の設定により、例えばネジは、移動しながら回転させるアニメーションを表示でき、歯車であれば歯車を回転させるアニメーションを表示できる。
【0120】
上述した実施の形態では、製品の組立あるいは分解の方法に関するアニメーション表示のためのアニメーションコマンドの複製について説明した。これに限らず、本発明は、複数の業務上の工程のアニメーションの複製についても同様に適用できる等、製品の組立あるいは分解以外の用途にも適用できる。
【0121】
以上説明したように、実施の形態のアニメーション装置は、一または複数の複製元部品に対する、製品の組立あるいは分解の方法を指示する第1アニメーションコマンドを、当該複製元部品の第1座標データとともに特定する。この後、第1座標データに対応付けた一又は複数の複製先部品における第2座標データを基準として、第1アニメーションコマンドを複製先部品に置き換えが可能であるか否かを判断する。そして、判断の結果が置き換え可能であれば、複製先部品について、第1アニメーションコマンドを複製先部品に置き換えた第2アニメーションコマンドを生成する。これにより、座標データが異なる複製元部品のアニメーションコマンドの複製により複製先のアニメーションコマンドを生成でき、組立あるいは分解の方法が異なる部品のアニメーション表示を簡単に行えるようになる。例えば、同じ組立方法の部品や異なる組立方向の部品が多く含まれる製品であっても、これら多数の部品のアニメーションコマンドを簡単に作成できるようになる。
【0122】
また、アニメーション装置は、製品全体の第1座標系と、複製元部品および複製先部品の第2座標系とを設定する。判断の処理は、複製元部品と複製先部品とが第2座標系で同じ組付け方向に移動する設定であれば、置き換えが可能と判断する。これにより、例えば、共通する座標系同士であれば、複製元部品のアニメーションコマンドの複製で複製先部品のアニメーションコマンドを生成でき、同様のアニメーション表示が行える。
【0123】
また、アニメーション装置は、製品全体の第1座標系と、複製元部品および複製先部品の第2座標系とを設定する。生成の処理は、複製元部品の組付け方向を第1座標系から第2座標系に変換する処理と、複製先部品の組付け方向を第2座標系から第1座標系に変換する処理と、を含んでもよい。これにより、例えば、複製元部品の第1座標データが示す組付け方向Xと、複製先部品の第2座標データが示す組付け方向Yが異なる場合であっても、座標系の変換により、アニメーションコマンドの複製が可能となる。
【0124】
また、アニメーション装置は、製品全体に三次元のグローバル座標系を設定し、複製元部品および複製先部品には、部品毎の三次元のローカル座標系を設定する。そして、生成の処理は、第1アニメーションコマンドを複製し第2アニメーションコマンドを作成する。第2アニメーションコマンドが示す複製元部品の組付け方向の座標系をグローバル座標系からローカル座標系に変換する。そして、第2アニメーションコマンドに設定されている複製元部品を複製先部品に置き換える。そして、置き換え後の第2アニメーションコマンドが示す複製先部品の組付け方向の座標系をローカル座標系からグローバル座標系に変換する、処理を含んでもよい。これにより、例えば、複製元部品の第1座標データが示す組付け方向Xと、複製先部品の第2座標データが示す組付け方向Yが異なる場合であっても、座標データの簡単な変換により、アニメーションコマンドの複製が可能となる。
【0125】
また、アニメーション装置は、第1アニメーションコマンドは、複製元部品の組付け方向および結合方法の情報を含むこととしてもよい。これにより、複製元部品の組付け方向および結合方法に基づき、アニメーションコマンドの複製の可否を判断することができるようになる。
【0126】
また、アニメーション装置は、複製元の一又は複数の部品群の数と、複製先の一又は複数の部品群の数に基づき、アニメーションコマンドの複製の可否を判断する。ここで、複製先部品群でアニメーションコマンドの複製が未完のものがあれば警告表示を行うこととしてもよい。これにより、例えば、複製元と複製先の部品の数が異なる場合、アニメーションコマンドを複製できなかった複製先部品が生じた旨を簡単に通知できるようになる。
【0127】
また、アニメーション装置は、判断の処理は、複製先部品が製品に対して組立あるいは分解の際に移動が可能な部品であるかを条件に含み判断してもよい。これにより、例えば、組付け時に移動する部品同士間でのアニメーションコマンドの複製ができるようになる。
【0128】
また、アニメーション装置は、製品に対する組立あるいは分解の作業順序およびアニメーション表示作業をインデックス順に示すフローデータを表示する。そして、フローデータ上でアニメーション表示作業が作成済みである複製元部品のインデックスを指定したコピー操作と、フローデータ上でアニメーション表示作業が未作成である複製先部品のインデックスを指定した貼り付け操作とに基づき、第1アニメーションコマンドを複製し第2アニメーションコマンドの生成を行うこととしてもよい。このような、複製にかかる通常の簡単なユーザ操作に基づいて、アニメーションコマンドの複製の処理を行うことができる。
【0129】
なお、本実施の形態で説明したアニメーション方法は、予め用意されたプログラムをPCやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。本実施の形態で説明したアニメーションプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本実施の形態で説明したアニメーションプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布してもよい。
【0130】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0131】
(付記1)一または複数の複製元部品に対する、製品の組立あるいは分解の方法を指示する第1アニメーションコマンドを、当該複製元部品の第1座標データとともに特定し、
前記第1座標データに対応付けた一又は複数の複製先部品における第2座標データを基準として、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えが可能であるか否かを判断し、
前記判断の結果が置き換え可能であれば、前記複製先部品について、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えた第2アニメーションコマンドを生成する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするアニメーションプログラム。
【0132】
(付記2)前記製品全体の第1座標系と、前記複製元部品および前記複製先部品の第2座標系とが設定され、
前記判断の処理は、
前記複製元部品と前記複製先部品とが前記第2座標系で同じ組付け方向に移動する設定であれば、前記置き換えが可能と判断する、
ことを特徴とする付記1に記載のアニメーションプログラム。
【0133】
(付記3)前記製品全体の第1座標系と、前記複製元部品および前記複製先部品の第2座標系とが設定され、
前記生成の処理は、
前記複製元部品の組付け方向を前記第1座標系から前記第2座標系に変換する処理と、前記複製先部品の組付け方向を前記第2座標系から前記第1座標系に変換する処理と、
を含むことを特徴とする付記1に記載のアニメーションプログラム。
【0134】
(付記4)前記製品全体に三次元のグローバル座標系が設定され、
前記複製元部品および前記複製先部品には、部品毎の三次元のローカル座標系が設定され、
前記生成の処理は、
前記第1アニメーションコマンドを複製し前記第2アニメーションコマンドを作成し、
前記第2アニメーションコマンドが示す前記複製元部品の組付け方向の座標系を前記グローバル座標系から前記ローカル座標系に変換し、
前記第2アニメーションコマンドに設定されている前記複製元部品を前記複製先部品に置き換え、
置き換え後の前記第2アニメーションコマンドが示す前記複製先部品の組付け方向の座標系を前記ローカル座標系から前記グローバル座標系に変換する、
ことを特徴とする付記1に記載のアニメーションプログラム。
【0135】
(付記5)前記第1アニメーションコマンドは、前記複製元部品の組付け方向および結合方法の情報を含む、
ことを特徴とする付記1に記載のアニメーションプログラム。
【0136】
(付記6)前記複製元の一又は複数の部品群の数と、前記複製先の一又は複数の部品群の数に基づき、前記第1アニメーションコマンドの複製の可否を判断し、
複製先部品群で前記アニメーションコマンドの複製が未完のものがあれば警告表示を行う、
ことを特徴とする付記1に記載のアニメーションプログラム。
【0137】
(付記7)前記判断の処理は、
前記複製先部品が製品に対して組立あるいは分解の際に移動が可能な部品であるかを条件に含み判断する、
ことを特徴とする付記1に記載のアニメーションプログラム。
【0138】
(付記8)前記判断の処理は、
前記製品を組付けた状態の三次元データ、前記製品の組付け順序のデータの有無を条件に含み判断する、
ことを特徴とする付記1に記載のアニメーションプログラム。
【0139】
(付記9)製品に対する組立あるいは分解の作業順序およびアニメーション表示作業をインデックス順に示すフローデータを表示し、
前記フローデータ上でアニメーション表示作業が作成済みである前記複製元部品の前記インデックスを指定したコピー操作と、前記フローデータ上でアニメーション表示作業が未作成である前記複製先部品のインデックスを指定した貼り付け操作とに基づき、前記第1アニメーションコマンドを複製し前記第2アニメーションコマンドの生成を行う、
ことを特徴とする付記1に記載のアニメーションプログラム。
【0140】
(付記10)一または複数の複製元部品に対する、製品の組立あるいは分解の方法を指示する第1アニメーションコマンドを、当該複製元部品の第1座標データとともに特定し、
前記第1座標データに対応付けた一又は複数の複製先部品における第2座標データを基準として、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えが可能であるか否かを判断し、
前記判断の結果が置き換え可能であれば、前記複製先部品について、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えた第2アニメーションコマンドを生成する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とするアニメーション方法。
【0141】
(付記11)一または複数の複製元部品に対する、製品の組立あるいは分解の方法を指示する第1アニメーションコマンドを、当該複製元部品の第1座標データとともに特定し、
前記第1座標データに対応付けた一又は複数の複製先部品における第2座標データを基準として、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えが可能であるか否かを判断し、
前記判断の結果が置き換え可能であれば、前記複製先部品について、前記第1アニメーションコマンドを前記複製先部品に置き換えた第2アニメーションコマンドを生成する、
制御部を有することを特徴とするアニメーション装置。
【符号の説明】
【0142】
100 アニメーション装置
110 筐体「立方体」
301 取得部
302 アニメーション作成部
302a アニメーションコマンド作成部
302b アニメーション画像作成部
303 出力部
310 記憶部
311 ツリーデータ
312 フローデータ
313 ビューデータ
401 CPU
402 メモリ
403 ネットワークIF
405 記録媒体
601 アニメーション編集画面
601a~601d 設定項目
901 部品ビュー画面
1001,1101 コマンド選択画面
1201 警告表示
A アニメーションコマンド
B-1,B-2 部品「短ネジ」
C-1~C-4 部品「長ネジ」
M モデルデータ
NW ネットワーク