(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007520
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】微細気泡発生板
(51)【国際特許分類】
B01F 23/231 20220101AFI20250109BHJP
B01F 23/2375 20220101ALI20250109BHJP
B01F 25/10 20220101ALI20250109BHJP
【FI】
B01F23/231
B01F23/2375
B01F25/10
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108971
(22)【出願日】2023-07-02
(71)【出願人】
【識別番号】519187104
【氏名又は名称】株式会社ナノバブル研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100103148
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 輝美
(72)【発明者】
【氏名】本田 正
【テーマコード(参考)】
4G035
【Fターム(参考)】
4G035AB04
4G035AC44
(57)【要約】
【課題】 本発明はナノレベルの微細気泡を発生させる微細気泡発生板に関する。
【解決手段】
表面に複数凸部が形成された微細気泡発生面を備える微細気泡発生板であって、相隣り合う第1、第2の上記凸部の断面形状は、上記第1の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第1の中間位置と上記凸頂部との間隔をW1とし、上記第2の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第2の中間位置と上記凸頂部との間隔をW2とし、上記第1、第2の中間位置との間隔をDとしたとき、D≧W1+W2なる関係を有する複数の凸部を備えた微細気泡発生板を提供することによって達成できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に複数凸部が形成された微細気泡を生成する微細気泡発生面を備える微細気泡発生板であって、
相隣り合う第1、第2の前記凸部の断面形状は、
前記第1の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第1の中間位置と前記凸頂部との間隔をW1とし、前記第2の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第2の中間位置と前記凸頂部との間隔をW2とし、前記第1、第2の中間位置との間隔をDとしたとき、D≧W1+W2なる関係を有する複数の凸部を備えたことを特徴とする微細気泡発生板。
【請求項2】
前記微細気泡発生面は周面であることを特徴とする請求項1に記載の微細気泡発生板。
【請求項3】
前記間隔Dは0.5~100μmであることを特徴とする請求項1、又は2に記載の微細気泡発生板。
【請求項4】
前記微細気泡発生面によって発生する微細気泡のサイズは、10~200nmであることを特徴とする請求項1、又は2に記載の微細気泡発生板。
【請求項5】
前記微細気泡発生面は移動又は回転することを特徴とする請求項1、又は2に記載の微細気泡発生板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はナノレベルの微細気泡を発生させる微細気泡発生板に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、ナノレベルの微細気泡について、その物性や発生のメカニズム、具体的な用途及びその実用化に関して研究が急速に進んでいる。例えば、汚染水の浄化や殺菌等の研究や、ナノオーダの微細気泡を含有する微細バブル含有水を用いた水性生物の育成、水田に微細バブルの含有水を供給して水質の向上を図る等の研究が行われている。
【0003】
従来このような微細気泡を発生させる方法として多くの方式が提案されている。例えば、一例として、特許文献1は液体中で表面から微小気泡を発生させる気泡発生面を有する微小気泡発生板の発明である。この発明は、板の平面に窪みを設けることで形成された複数の谷部を有し、この谷部は、窪みの頂点を形成する底頂部と、窪みの起点を形成する基頂部と、この底頂部及び基頂部をつなぐ谷面とからなり、上記底頂部を挟んで対向する2つの基頂部間の間隔が0.1~1mmに設定され、対向する2つの谷面部間の角度が10~90°に設定されている微小気泡発生板の発明である。
【0004】
また、特許文献2は液体中で表面から微小気泡を発生させる気泡発生部を有する微小気泡発生板であり、表面上に1又は複数の凸部を列状に形成するように設けることで形成されており、この凸部は頂点を形成する頂部と、該凸部の起点を形成する基底部と、この頂部及び基底部を繋ぐ斜部とからなり、上記基底部における任意の1点と、該1点に対して上記頂部を挟んで対向する対向点との間隔が0.1~1mmであり、対向する2つの上記斜部間の角度が15~75°である微小気泡発生板の発明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015―166055号公報
【特許文献2】特開2017―170285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載された微小気泡発生板では、窪みを設けて谷部を形成するが、底頂部を挟んで対向する2つの基頂部間の間隔が0.1~1mmに設定されており、基頂部間の間隔が不適切であり、例えば微小気泡発生板に供給される水流によって作られる渦流を効率良く生成することができず、多くの微小気泡を発生することができない。また、発生させる微小気泡のサイズは大きく、マイクロレベルの微小気泡である。
【0007】
また、特許文献2に記載された微小気泡発生板では、基板に凸部を設ける発明であるが、凸部の頂部を挟んで対向する対向点との間隔が0.1~1mmであり、上記と同様、頂部間の間隔が不適切であり、微小気泡発生板に供給される水流が凸部に衝突して作られる渦流を効率良く生成することができず、多くの微小気泡を発生することができない。
【0008】
そこで、本発明は微細気泡発生板に供給される液流(例えば、水流)によって作られる渦を効率良く生成することができ、多量の微細気泡を効率良く発生させることができる微細気泡発生板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は本発明によれば、表面に複数凸部が形成された微細気泡発生面を備える微細気泡発生板であって、相隣り合う第1、第2の前記凸部の断面形状は、上記第1の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第1の中間位置と上記凸頂部との間隔をW1とし、上記第2の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第2の中間位置と上記凸頂部との間隔をW2とし、上記第1、第2の中間位置との間隔をDとしたとき、D≧W1+W2なる関係を有する複数の凸部を備えた微細気泡発生板を提供することによって達成できる。
【0010】
また、上記微細気泡発生面は、例えば周面であることを特徴とする。また、上記間隔Dは、例えば0.5~100μmであり、上記微細気泡発生面によって発生する微細気泡のサイズは、例えば10~200nmであることを特徴とする。さらに、上記微細気泡発生面は、例えば移動又は回転することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態の微細気泡発生板を説明する図である。
【
図2】微細気泡発生板の表面に形成された凸部の断面構成を詳しく示す図であり、微細気泡発生板の一部を拡大して示す図である。
【
図3】微細気泡発生板の表面にできる渦流の生成過程を説明する図である。
【
図4】凸頂部が比較的なだらかな形状の凸部を流れる水流の例を説明する図である。
【
図5】凸頂部に窪みがある形状の凸部を流れる水流の例を説明する図である。
【
図6】微細気泡発生面を上方より見た図であり、微細気泡発生面の一部を拡大して示す図である。
【
図7】本実施形態の微細気泡生成板を円筒部材の取り付けた微細気泡発生装置の例を示す図である。
【
図8】ポンプの羽根に本実施形態の微細気泡発生面を形成した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本実施形態の微細気泡発生板を説明する図である。本例の微細気泡発生板1は所定の厚さを有する、例えばステンレスや、鉄、銅等の金属や、板状の樹脂、シリコン等の材料で構成されている。
【0013】
この微細気泡生成板1の表面(微細気泡発生面)2には多数の凸部3が形成されている。この凸部3は、例えばブラスト加工によって最適なサイズの研磨剤を表面2に吹き付けて形成する方法や、ワイヤー放電加工、又はエッチィング等の加工方法によって形成されている。
【0014】
また、この微細気泡発生板1には、加圧された水流等の液体が供給され、微細気泡発生面2に形成された上記凸部3によって渦流が生成され、微細気泡が発生する。
【0015】
図2は上記微細気泡発生面2に形成された多数の凸部の中で、例えば相隣り合う2つの凸部の構成を説明する図である。同図において、相隣り合う2つの凸部として、例えば凸部3-1と凸部3-2の例を説明する。同図は微細気泡発生板1の一部を拡大して示しており、例えば相隣り合う2つの凸部3-1と凸部3-2の断面構成を示す。
【0016】
微細気泡発生板1(微細気泡発生面2)には、サイズや形状、及び高さの異なる多数の凸部3が形成され、相隣り合う上記凸部3-1、凸部3-2においても、そのサイズや形状、高さが異なっている。
【0017】
上記のように本例の微細気泡発生面2に形成される凸部3はサイズも形状も、高さも異なっているが、以下の条件のもとに形成されている。
【0018】
すなわち、
図2に示すように、相隣り合う凸部3の一方の凸部3-1を第1の凸部とし、他方の凸部3-2を第2の凸部とすれば、相隣り合う第1、第2の凸部の断面形状は、第1の凸部(凸部3-1)の凸頂部3-1aと凸底部3-1bを結んで形成される直線L1の第1の中間位置L1´と上記凸頂部3-1aとの間隔をW1とし、第2の凸部(凸部3-2)の凸頂部3-2aと凸底部3-2bを結んで形成される直線L2の第2の中間位置L2´と上記凸頂部3-2aとの間隔をW2とし、第1の中間位置L1´と第2の中間位置L2´のと間隔をDとしたとき、D≧W1+W2なる関係を有するように形成されている。
【0019】
具体的には、
図2に示すように、凸部3-1の最も高い位置を凸頂部3-1aとし、凸部3-1の最も低い位置を凸底部3-1bとし、この凸頂部3-1aと凸底部3-1bを結んで形成されて直線L1の中間位置をL1´とし、この中間位置L1´と上記凸頂部3-1aとの水平方向の距離をW1とする。
【0020】
同様に、凸部3-2についても、凸部3-2の最も高い位置を凸頂部3-2aとし、凸部3-2の最も低い位置を凸底部3-2bとし、この凸頂部3-2aと凸底部3-2bを結んで形成されて直線L2の中間位置をL2´とし、この中間位置L2´と上記凸頂部3-2aとの水平方向の距離をW2とする。
そして、上記中間位置L1´とL2´との間隔をDとしたとき、D≧W1+W2なる関係を有するように本例の微細気泡発生板1の表面(微細気泡発生面2)には多数の凸部3が形成されている。
【0021】
このように構成することによって、微細気泡発生面2には多数の渦流を生成することができる。すなわち、微細気泡発生板1上を流れる水流が第1の凸部3-1の凸頂部3-1aを乗り越え、窪んだ凹部において渦流を形成し、微細気泡を生成する。
【0022】
図3はこの状態を説明する図である。微細気泡発生板1に、
図1に示す方向から加速された水流を供給することによって、
図3に示すように、加速された水流が凸部3-1に衝突すると、凸部3-1の側面に沿って水が流れ、凸頂部3-1aに達し、更に第1の凸部(凸部3-1)と第2の凸部(凸部3-2)間に形成された凹部4に水流が流れ込み、この凹部4において、渦流5を形成する。
【0023】
この渦流5の大きさは、凹部4の形状や次の凸部3-2の高さによって対応した大きさであり、例えば凹部4の直径に対応する大きさの渦流5が生成される。このことは、図示しない他の凸部3(凸部3-3、3-4、・・においても同様であり、夫々の凸部3間に形成される凹部4に対応した大きさの渦流5が生成される。
【0024】
本例の微細気泡発生板1では上記のように、微細気泡発生板1の表面(微細気泡発生面2)にD≧W1+W2なる関係を有するように多数の凸部3が形成されており、第1中間位置L1´と第2の中間位置L2´のと間隔をDは、上記凹部4の大きさに対応し、このDをD≧W1+W2なる関係を有するように形成されており、微細気泡発生面2に形成された全ての凹部4に確実に渦流5を生成させ、多量の微細気泡を生成することができる。
【0025】
当社の各種実験では、上記微細気泡発生板1に形成する凸部3の条件であるDを、例えば0.5~100μmに設定した場合、微細気泡発生面3によって発生される微細気泡の大きさが10~200nmとなり、最適なナノレベルの微細気泡を発生させることが分かった。
【0026】
一方、本例の微細気泡発生板1(微細気泡発生面2)には、上記のようにサイズや形状、及び高さの異なる多数の凸部3が形成されており、例えば
図4に示すように、凸部3の凸頂部3aが比較的なだらかな形状のものもある。この場合、凸部3の側面に沿って上昇した水流が凸頂部3aに達し、その後凹部4に流れ下る際、凸頂部3aに負圧が生じ、同図に示すように凸頂部3aに渦流6が生じる。
【0027】
このようにして生成される渦流6も前述の渦流5と同様、本例の微細気泡発生板1(微細気泡発生面2)に生成される微細気泡であり、より多くの微細気泡の生成に寄与する。さらに、
図5に示すように凸頂部3aに窪み3a´がある場合には、更に凸頂部3aに大きな負圧が発生し、渦流6を生成する。この渦流6も本例の微細気泡発生板1(微細気泡発生面2)に生成される微細気泡であり、更により多くの微細気泡の生成に寄与する。
【0028】
次に、本例の微細気泡発生板1においては、上記断面方向の渦流5及び6とは別に微細気泡発生面2に水平な方向においても渦流を生成する。
【0029】
図6は微細気泡発生面2を、例えば上方より見た図であり、微細気泡発生面2の一部を拡大して示している。同図に示すように、微細気泡発生板1(微細気泡発生面2)には上記のように形状や大きさの異なる多数の凸部3、(3a、3b、3c、・・)が形成され、夫々相隣り合う凸部3は前述のようにD≧W1+W2なる関係を有するように形成されている。
【0030】
このように構成された本例の微細気泡発生板1に、
図1に示す方向から加速された水流を供給することによって、微細気泡発生面2に形成された凸部3に水流が衝突し、凸部3の両側面に沿って水流が流れ、後方に渦流7を生成する。
【0031】
例えば、同図において凸部3aの最も高い位置と最も低い位置を結んで形成されて直線L1の中間位置をL1´と隣りの凸部3bの最も高い位置と最も低い位置を結んで形成されて直線L2の中間位置をL2´とすると、その間隔はDに設定され、凸部3aの凸頂部と中間位置L1´の間隔W1と凸部3bの凸頂部と中間位置L2´の間隔W2は、上記のようにD≧W1+W2なる関係を有するように形成されている。
【0032】
このように構成することによって、例えば微細気泡発生板1上を流れる水流が凸部3aに当たり、同図に示すように凸部3aの両側面を流れ、後方に渦流7aが生成される。この渦流7aは上記のように隣の凸部3bとの間隔がDに設定されている為、隣の凸部3bに影響されることなく生成できる。すなわち、相隣り合う凸部3aと3bが上記のように、D≧W1+W2なる関係を有するように形成されており、下流側の凸部3bに影響されることなく、渦流7aを微細気泡発生面2に生成することができる。
【0033】
このことは、他の凸部3b、3c、・・においても同様であり、凸部3b、3c、・・の後方にも渦流7b、7c、7d、・・が生成される。
【0034】
図7は上記構成の微細気泡発生板1を円筒部材8の取り付けた微細気泡発生装置の一例である。同図に示すように、円筒部材8の内部には、例えば断面放射状に3枚の微細気泡発生板1a~1cが配設されている。この3枚の微細気泡発生板1a~1cの夫々は、上記の
図1において説明した多数の凸部3が表面に形成された微細気泡発生面2を備えた微細気泡発生板である。
【0035】
また、円筒部材8に取り付けた微細気泡発生板1a~1cについては、夫々の微細気泡発生板1a~1cの両面に多数の凸部3が形成されている。
【0036】
同図に示すように、この微細気泡発生装置の左側より加速された水流を供給し、内部に取り付けられた微細気泡発生板1a~1cに高速の水流を供給すると、上記のように、3枚の微細気泡発生板1a~1cの夫々の両面には多数の凸3が形成されているので、夫々の微細気泡発生面2から大量のナノレベルの微細気泡が生成される。この様にして生成された微細気泡は微細気泡発生装置から吐出され、所望の用途に使用される。
【0037】
尚、上記説明では本例の微細気泡発生板1を円筒部材8に取り付ける構成としたが、円筒部材8に限らず、例えば四角、六角、八角等の角状部材に複数の微細気泡発生板1を取り付ける構成としてもよい。また、円筒部材8に微細気泡発生板1を取り付ける構成に代えて、円筒部材8の内周面に上記微細気泡発生板1と同様な構成の凸部3を設けるようにしてもよい。
【0038】
また、角状部材やパイプに限らず、凹状、又は積層状、更にはハニカム形状等の部材に上記微細気泡発生面2を施した微細気泡発生装置としてもよい。
【0039】
また、ポンプの羽根と共に、羽根のケーシング、コンクリートミキサー車等のミキサー部、水車、スクリューパルセーター等の可動部に、多数の凸部が形成された本例の微細気泡発生面2を設ける構成してもよい。
【0040】
図8はポンプの羽根に本例の微細気泡発生面を形成した図である。同図において、4枚のポンプ9の羽根9a~9dの両面には多数の凸部が形成され、本例の微細気泡発生面を形成している。
【0041】
例えば、同図の10aはポンプ9の羽根9aの表面の微細気泡発生面の状態を示す拡大図であり、同図の10dはポンプ9の羽根9dの表面の微細気泡発生面の状態を示す拡大図である。勿論、ポンプ9の羽根9b及び9cの両面にも同様な微細気泡発生面が形成されている。
【0042】
尚、上記説明ではポンプの羽根に微細気泡発生面2を形成した場合について説明したが、ポンプの羽根に限らす、液体が流れるポンプ内の通路等の液体が接触する部分に本例の微細気泡発生面2を形成してもよい。
また、本例の微細気泡発生面2が形成されたポンプは、渦流ポンプ、タービンポンプ等の各種ポンプに適用できることは勿論である。
【0043】
また、酒などを混ぜるマドラーの表面に本例の微細気泡発生面2を形成する構成してもよい。また、多数の凸部が形成された微細気泡発生面3に沿って効率良く水が流れるように、本例の微細気泡発生板3をフレキシブルに変形させてもよい。
【0044】
尚、上記説明では微細気泡発生板1に加速された水流を供給したが、供給される水流は旋回流であってもよい。また、水流に限らず、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトン、ヘキサン、トルエン等の有機溶媒や石油等の鉱油の旋回流であってもよい。
【0045】
また、上記
図1の説明において微細気泡発生板1に加圧された水流等の液体を供給したが、微細気泡発生板1に供給する液体に空気、水素、重水素、酸素、オゾン、窒素、二酸化炭素、塩素、二酸化窒素、硫化水素、ヘリウム、アルゴン、ネオン等の気体を含有する気液を供給する構成としてもよい。
【0046】
1、1a~1c・・微細気泡発生板
2・・・微細気泡発生面
3、3-1、3-2・・・凸部
3-1a、3-2a・・凸頂部
3-1a、3-2b・・凸底部
4・・・凹部
5,6,7・・渦流
8・・・円筒部材
9・・ポンプ
9a~9d・・ポンプの羽根
10a、10c・・
図5の一部の拡大図
【手続補正書】
【提出日】2023-10-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に複数の凸部が形成された微細気泡を生成する微細気泡発生面を備える微細気泡発生板であって、
相隣り合う第1、第2の前記凸部の関係は、
前記第1の凸部の凸頂部と、該第1の凸部の凸頂部から前記第2の凸部の凸頂部に向かって立ち下がる傾斜が立ち上がる傾斜に変換する位置を前記第1の凸部の凸底部とし、前記第1の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第1の中間位置と前記第1の凸部の凸頂部との間隔をW1とし、
前記第2の凸部の凸頂部と、該第2の凸部の凸頂部から前記第1の凸部の凸頂部に向かって立ち下がる傾斜が立ち上がる傾斜に変換する位置を前記第2の凸部の凸底部とし、前記第2の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第2の中間位置と前記第2の凸部の凸頂部との間隔をW2とし、
前記第1、第2の中間位置との間隔をDとしたとき、D≧W1+W2なる関係を有する 複数の凸部を備えたことを特徴とする微細気泡発生板。
【請求項2】
前記微細気泡発生面は周面であることを特徴とする請求項1に記載の微細気泡発生板。
【請求項3】
前記間隔Dは0.5~100μmであることを特徴とする請求項1、又は2に記載の微細気泡発生板。
【請求項4】
前記微細気泡発生面によって発生する微細気泡のサイズは、10~200nmであることを特徴とする請求項1、又は2に記載の微細気泡発生板。
【請求項5】
前記微細気泡発生面は移動又は回転することを特徴とする請求項1、又は2に記載の微細気泡発生板。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記課題は本発明によれば、表面に複数の凸部が形成された微細気泡を生成する微細気泡発生面を備える微細気泡発生板であって、相隣り合う第1、第2の前記凸部の関係は、前記第1の凸部の凸頂部と、該第1の凸部の凸頂部から前記第2の凸部の凸頂部に向かって立ち下がる傾斜が立ち上がる傾斜に変換する位置を前記第1の凸部の凸底部とし、前記第1の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第1の中間位置と前記第1の凸部の凸頂部との間隔をW1とし、前記第2の凸部の凸頂部と、該第2の凸部の凸頂部から前記第1の凸部の凸頂部に向かって立ち下がる傾斜が立ち上がる傾斜に変換する位置を前記第2の凸部の凸底部とし、前記第2の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第2の中間位置と前記第2の凸部の凸頂部との間隔をW2とし、前記第1、第2の中間位置との間隔をDとしたとき、D≧W1+W2なる関係を有する複数の凸部を備えた微細気泡発生板を提供することによって達成できる。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面にサイズや形状、高さの異なる複数の凸部が形成された微細気泡を生成する微細気泡発生面を備える微細気泡発生板であって、
相隣り合う第1、第2の前記凸部の関係は、
前記第1の凸部の凸頂部と、該第1の凸部の凸頂部から前記第2の凸部の凸頂部に向かって立ち下がる傾斜が立ち上がる傾斜に変換する位置を前記第1の凸部の凸底部とし、前記第1の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第1の中間位置と前記第1の凸部の凸頂部との間隔をW1とし、
前記第2の凸部の凸頂部と、該第2の凸部の凸頂部から前記第1の凸部の凸頂部に向かって立ち下がる傾斜が立ち上がる傾斜に変換する位置を前記第2の凸部の凸底部とし、前記第2の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第2の中間位置と前記第2の凸部の凸頂部との間隔をW2とし、
前記第1、第2の中間位置との間隔をDとしたとき、D≧W1+W2なる関係を有し、前記間隔Dは0.5~100μmである複数の凸部を備えたことを特徴とする微細気泡発生板。
【請求項2】
前記微細気泡発生面は周面であることを特徴とする請求項1に記載の微細気泡発生板。
【請求項3】
前記微細気泡発生面によって発生する微細気泡のサイズは、10~200nmであることを特徴とする請求項1、又は2に記載の微細気泡発生板。
【請求項4】
前記微細気泡発生面は移動又は回転することを特徴とする請求項1、又は2に記載の微細気泡発生板。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記課題は本発明によれば、表面にサイズや形状、高さの異なる複数の凸部が形成された微細気泡を生成する微細気泡発生面を備える微細気泡発生板であって、相隣り合う第1、第2の前記凸部の関係は、前記第1の凸部の凸頂部と、該第1の凸部の凸頂部から前記第2の凸部の凸頂部に向かって立ち下がる傾斜が立ち上がる傾斜に変換する位置を前記第1の凸部の凸底部とし、前記第1の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第1の中間位置と前記第1の凸部の凸頂部との間隔をW1とし、前記第2の凸部の凸頂部と、該第2の凸部の凸頂部から前記第1の凸部の凸頂部に向かって立ち下がる傾斜が立ち上がる傾斜に変換する位置を前記第2の凸部の凸底部とし、前記第2の凸部の凸頂部と凸底部を結んで形成される直線の第2の中間位置と前記第2の凸部の凸頂部との間隔をW2とし、前記第1、第2の中間位置との間隔をDとしたとき、D≧W1+W2なる関係を有し、前記間隔Dは0.5~100μmである複数の凸部を備えた微細気泡発生板を提供することによって達成できる。