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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025075754
(43)【公開日】2025-05-15
(54)【発明の名称】エッジコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/72 20110101AFI20250508BHJP
【FI】
H01R12/72
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023187142
(22)【出願日】2023-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】古本 哲也
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AB06
5E223AB17
5E223AB45
5E223AC12
5E223BA07
5E223BA09
5E223BB12
5E223CB22
5E223CB31
5E223CB38
5E223CD01
5E223DA13
5E223DB08
5E223DB23
5E223EA02
(57)【要約】
【課題】バネ性の向上を図ったコンタクトを備えるエッジコネクタを提供すること。
【解決手段】エッジコネクタ10のコンタクト30は、第1実装部301と、第1被保持部303と、接点部305と、第2被保持部307と、第2実装部309とを有する。第1実装部301と第2実装部309は、エッジコネクタ10が実装対象物50に実装されるとき実装対象物50に固定される。第1被保持部303は、コンタクト30上において第1実装部301と接点部305との間に位置し、第2被保持部307は、コンタクト30上において第2実装部309と接点部305との間に位置する。第1被保持部303と第2被保持部307は、ハウジング20に保持される。接点部305は、コンタクト30上において第1被保持部303と第2被保持部307との間に位置し、かつハウジング20の収容部28内に位置する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装対象物に実装されると共に、接続対象物のエッジ部を挿入されるエッジコネクタであって、
前記エッジコネクタは、ハウジングと、コンタクトとを備えており、
前記ハウジングは、前記エッジ部を収容する収容部を有しており、
前記コンタクトは、第1実装部と、第1被保持部と、接点部と、第2被保持部と、第2実装部とを有しており、
前記第1実装部と前記第2実装部は、前記エッジコネクタが前記実装対象物に実装されるときに、前記実装対象物に固定されるものであり、
前記第1被保持部は、前記コンタクト上において前記第1実装部と前記接点部との間に位置しており、
前記第2被保持部は、前記コンタクト上において前記第2実装部と前記接点部との間に位置しており、
前記第1被保持部と前記第2被保持部は、前記ハウジングに保持されており、
前記接点部は、前記コンタクト上において前記第1被保持部と前記第2被保持部との間に位置しており、かつ前記収容部内に位置している
エッジコネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のエッジコネクタであって、
前記コンタクトは、少なくとも一つの第1曲げ部と、少なくとも一つの第2曲げ部とを更に有しており、
前記少なくとも一つの第1曲げ部は、前記コンタクト上において前記第1被保持部と前記接点部との間に位置しており、
前記少なくとも一つの第2曲げ部は、前記コンタクト上において前記第2被保持部と前記接点部との間に位置している
エッジコネクタ。
【請求項3】
請求項2に記載のエッジコネクタであって、
前記ハウジングは、開口の形成された嵌合面と、前記嵌合面の反対の反対面とを有しており、
前記開口は、前記収容部に連なっており、
前記エッジ部は、前記開口を通して前記収容部に挿入可能であり、
前記第1実装部及び前記第2実装部は、前記反対面よりも前記嵌合面に近い位置にあり、
前記少なくとも一つの第1曲げ部は、二つの第1曲げ部を有しており、
前記コンタクトは、前記二つの第1曲げ部を互いに連結する第1連結部を有しており、
前記二つの第1曲げ部と前記第1連結部は、前記嵌合面より前記反対面に近い位置にあり、
前記少なくとも一つの第2曲げ部は、二つの第2曲げ部を有しており、
前記コンタクトは、前記二つの第2曲げ部を互いに連結する第2連結部を有しており、
前記二つの第2曲げ部と前記第2連結部は、前記嵌合面より前記反対面に近い位置にある
エッジコネクタ。
【請求項4】
請求項3に記載のエッジコネクタであって、
前記第1被保持部と前記第2被保持部は圧入部であり、
前記コンタクトは、前記ハウジングの前記反対面側から挿入され、前記第1被保持部と前記第2被保持部は前記ハウジングに圧入されており、
前記第1連結部及び前記第2連結部は、前記ハウジングの前記反対面を通して視認可能である
エッジコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エッジコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、エッジコネクタの一例を開示している。
【0003】
図18を参照すると、特許文献1に開示されたエッジコネクタ90は、ハウジング(絶縁体)92と、ハウジング92に保持されたコンタクト(コネクタ要素)94と、ハウジング92に固定された取付脚96とを有している。
【0004】
図18に示されるように、コンタクト94は、ハウジング92の凹部901に設けられており、そのヘッド部941は、ハウジング92の開放ソケット943内に位置している。コンタクト94は、少なくとも部分的に弾性変形可能であり、ヘッド部941は、少なくとも図の横方向に移動可能である。
【0005】
図18から理解されるように、開放スロット943にカードエッジ(図示せず)が挿入されると、コンタクト94はカードエッジに押されて弾性変形する。ヘッド部941は、コンタクト94の復元力により、カードエッジに設けられた端子接点(図示せず)に押し付けられ電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013-143387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のエッジコネクタ90において、コンタクト94は、比較的高い剛性を有している。そのため、より低い剛性を有するコンタクト94を備えたエッジコネクタ90が求められている。しかしながら、コンタクト94の剛性を低下させるためにコンタクト94のヘッド部941の長さを単純に長くしたのでは、エッジコネクタ94の高さが高くなり、エッジコネクタ90に対する低背化の要求に反することになる。また、コンタクト94の剛性を低下させることによって弾性限界が低下すると、カードエッジの挿抜時にコンタクト94が塑性変形したり座屈したりする可能性が高まる。そのため、低背化の要求を満たしたうえで、コンタクト94の弾性限界を低下させることなく剛性を低下させたエッジコネクタ90が求められている。換言すると、コンタクト94のばね性の向上を図ったエッジコネクタ90が求められている。
【0008】
本発明は、ばね性の向上を図ったコンタクトを備えるエッジコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1のエッジコネクタとして、実装対象物に実装されると共に、接続対象物のエッジ部を挿入されるエッジコネクタであって、
前記エッジコネクタは、ハウジングと、コンタクトとを備えており、
前記ハウジングは、前記エッジ部を収容する収容部を有しており、
前記コンタクトは、第1実装部と、第1被保持部と、接点部と、第2被保持部と、第2実装部とを有しており、
前記第1実装部と前記第2実装部は、前記エッジコネクタが前記実装対象物に実装されるときに、前記実装対象物に固定されるものであり、
前記第1被保持部は、前記コンタクト上において前記第1実装部と前記接点部との間に位置しており、
前記第2被保持部は、前記コンタクト上において前記第2実装部と前記接点部との間に位置しており、
前記第1被保持部と前記第2被保持部は、前記ハウジングに保持されており、
前記接点部は、前記コンタクト上において前記第1被保持部と前記第2被保持部との間に位置しており、かつ前記収容部内に位置している
エッジコネクタを提供する。
【0010】
また、本発明は、第2のエッジコネクタとして、第1のエッジコネクタであって、
前記コンタクトは、少なくとも一つの第1曲げ部と、少なくとも一つの第2曲げ部とを更に有しており、
前記少なくとも一つの第1曲げ部は、前記コンタクト上において前記第1被保持部と前記接点部との間に位置しており、
前記少なくとも一つの第2曲げ部は、前記コンタクト上において前記第2被保持部と前記接点部との間に位置している
エッジコネクタを提供する。
【0011】
また、本発明は、第3のエッジコネクタとして、第2のエッジコネクタであって、
前記ハウジングは、開口の形成された嵌合面と、前記嵌合面の反対の反対面とを有しており、
前記開口は、前記収容部に連なっており、
前記エッジ部は、前記開口を通して前記収容部に挿入可能であり、
前記第1実装部及び前記第2実装部は、前記反対面よりも前記嵌合面に近い位置にあり、
前記少なくとも一つの第1曲げ部は、二つの第1曲げ部を有しており、
前記コンタクトは、前記二つの第1曲げ部を互いに連結する第1連結部を有しており、
前記二つの第1曲げ部と前記第1連結部は、前記嵌合面より前記反対面に近い位置にあり、
前記少なくとも一つの第2曲げ部は、二つの第2曲げ部を有しており、
前記コンタクトは、前記二つの第2曲げ部を互いに連結する第2連結部を有しており、
前記二つの第2曲げ部と前記第2連結部は、前記嵌合面より前記反対面に近い位置にある
エッジコネクタを提供する。
【0012】
また、本発明は、第4のエッジコネクタとして、第3のエッジコネクタであって、
前記第1被保持部と前記第2被保持部は圧入部であり、
前記コンタクトは、前記ハウジングの前記反対面側から挿入され、前記第1被保持部と前記第2被保持部は前記ハウジングに圧入されており、
前記第1連結部及び前記第2連結部は、前記ハウジングの前記反対面を通して視認可能である
エッジコネクタを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明のエッジコネクタにおいて、コンタクトは、第1実装部と、第1被保持部と、接点部と、第2被保持部と、第2実装部とを有している。コンタクト上において、第1被保持部は第1実装部と接点部との間に位置し、第2被保持部は第2実装部と接点部との間に位置している。また、接点部は、コンタクト上において第1被保持部と第2被保持部との間に位置し、かつハウジングの収容部内に位置している。この構成により、エッジコネクタは、ばね性を向上させたコンタクトを備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施の形態によるエッジコネクタと、実装対象物と、接続対象物とを示す上面斜視図である。エッジコネクタは、上方に向けられた実装対象物の第1面に実装されている。接続対象部は、エッジコネクタに挿入されていない。
図2図1のエッジコネクタと、実装対象物と、接続対象物とを示す下面斜視図である。
図3図1のエッジコネクタと実装対象物の一部とを示す平面図である。
図4図1のエッジコネクタと実装対象部の一部とを示す底面図である。
図5図1のエッジコネクタと実装対象物とを示す正面図である。
図6図1のエッジコネクタと実装対象部とを示す側面図である。
図7図5のエッジコネクタと実装対象物とを示すA-A線断面図である。
図8図1のエッジコネクタを示す分解上面斜視図である。
図9図8のエッジコネクタを示す分解下面斜視図である。
図10図8のエッジコネクタを示す上面斜視図である。
図11図9のエッジコネクタを示す下面斜視図である。
図12図1のエッジコネクタと、実装対象物とを示す別の下面斜視図である。エッジコネクタは、下方に向けられた実装対象物の第1面に実装されている。
図13図12のエッジコネクタと実装対象物とを示す断面図である。切断位置は、図5のA-A線に対応している。
図14図1のエッジコネクタの第1変形例と、実装対象物と、接続対象物とを示す上面斜視図である。エッジコネクタは、上方に向けられた実装対象物の第1面に実装されている。接続対象部は、エッジコネクタに挿入されていない。
図15図14のエッジコネクタと実装対象物とを示す断面図である。切断位置は、図5のA-A線に対応している。
図16図1のエッジコネクタの第2変形例と、実装対象物と、接続対象物とを示す上面斜視図である。エッジコネクタは、上方に向けられた実装対象物の第1面に実装されている。接続対象部は、エッジコネクタに挿入されていない。
図17図16のエッジコネクタと実装対象物とを示す断面図である。切断位置は、図5のA-A線に対応している。
図18】特許文献1に記載されたエッジコネクタを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施の形態に係るエッジコネクタ10は、実装対象物50に実装されるとともに、接続対象物70のエッジ部72を挿入されるコネクタである。本実施の形態において、実装対象物50は、基板50である。また、本実施の形態において、接続対象物70は、モジュールカード70である。
【0016】
図8及び図9を参照すると、本実施の形態によるエッジコネクタ10は、ハウジング20と、複数のコンタクト30とを備えている。本実施の形態において、複数のコンタクト30は、互いに同一形状に形成されている。また、本実施の形態において、コンタクト30の数は、三つである。ただし、本発明はこれに限られない。本発明において、エッジコネクタ10は、少なくとも一つのコンタクト30を備えていればよい。
【0017】
図8及び図9から理解されるように、ハウジング20は、絶縁樹脂からなり、略直方体の外形を有している。また、ハウジング20は、開口221が形成された嵌合面22と、嵌合面22の反対の反対面24とを有している、本実施の形態において、嵌合面22は、上下方向において下方へ向いており、反対面24は、上下方向において上方へ向いている。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。また、上方は+Z方向であり、下方は-Z方向である。
【0018】
図3及び図8に示されるように、ハウジング20は、コンタクト30の夫々を部分的に受容する受容部26を有している。また、図4及び図9に示されるように、ハウジング20は、モジュールカード70(図2参照)のエッジ部72(図2参照)を収容する収容部28を有している。本実施の形態において、受容部26は、上方に開いている。また、本実施の形態において、収容部28は下方に開いており、開口221に繋がっている。換言すると、ハウジング20の開口221は、収容部28に連なっている。モジュールカード70のエッジ部72は、開口221を通して収容部28に挿入可能である。
【0019】
図7から図9を参照すると、コンタクト30の夫々は、単一の金属部材からなる。コンタクト30は、一方の端部から他方の端部に向かって順に、第1実装部301、第1被保持部303、支持部32、第2被保持部307及び第2実装部309を有している。第1実装部301及び第2実装部309の夫々は、前後方向に延びている。第1被保持部303及び第2被保持部307の夫々は、上下方向に延びている。支持部32は、略U字状の部分と、U字部分を第1被保持部303及び第2被保持部307に夫々連結する連結部分とを有している。
【0020】
図7から図9までの図から理解されるように、支持部32は、接点部305と、少なくとも一つの第1曲げ部311と、少なくとも一つの第2曲げ部313とを含んでいる。本実施の形態において、第1曲げ部311及び第2曲げ部313の夫々の数は、二つである。また、本実施の形態において、支持部32は、二つの第1曲げ部311を互いに連結する第1連結部315と、二つの第2曲げ部313を互いに連結する第2連結部317とを更に含んでいる。このように、本実施の形態において、コンタクト30は、接点部305と、少なくとも一つの第1曲げ部311と、少なくとも一つの第2曲げ部313とを有している。また、本実施の形態において、コンタクト30は、二つの第1曲げ部311を互いに連結する第1連結部315と、二つの第2曲げ部313を互いに連結する第2連結部317とを有している。
【0021】
図8から図11までの図から理解されるように、コンタクト30は、ハウジング20に保持される。詳しくは、コンタクト30の第1被保持部303と第2被保持部307は、ハウジング20に保持される。本実施の形態において、コンタクト30は、ハウジング20の反対面24側からハウジング20の受容部26に挿入され、第1被保持部303と第2被保持部307とは、ハウジング20の受容部26の保持部261に圧入される。このように、本実施の形態において、第1被保持部303と第2被保持部307は圧入部である。ただし、本発明はこれに限られない。本発明において、コンタクト30は、圧入以外の方法、例えば一体成形によりハウジング20に保持されてもよい。
【0022】
図3に示されるように、本実施の形態において、第1連結部315及び第2連結部317は、ハウジング20の反対面24を通して視認可能である。これは、ハウジング20が反対面24側からコンタクト30を受容部26に受容するように構成されているからである。ただし、本発明はこれに限られない。本発明において、ハウジング20は、嵌合面22側からコンタクト30を受容するように構成されてもよい。その場合、第1連結部315及び第2連結部317は、ハウジング20の反対面24を通して視認可能であってもよいし、視認可能でなくてもよい。しかしながら、反対面24側からコンタクト30を受容するようにハウジング20を構成した場合、モジュールカード70が開口221に挿入されずハウジング20に突き当たっても、ハウジング20はコンタクト30が脱落する方向の力を受けないという利点がある。また、エッジコネクタ10からモジュールカード70を抜き取る際に、コンタクト30はハウジング20から脱落する方向の力を受けないという利点もある。
【0023】
図7に示されるように、第1実装部301及び第2実装部309は、反対面24よりも嵌合面22に近い位置にあり、ハウジング20から外部へ突出している。第1実装部301と第2実装部309の位置は、上下方向において互いに一致している。本実施の形態において、第1実装部301は、ハウジング20から前方へ突出し、第2実装部309は後方へ突出している。本実施の形態において、前後方向はY方向である。-Y方向が前方であり、+Y方向が後方である。
【0024】
図1から理解されるように、コンタクト30の第1実装部301及び第2実装部309は、エッジコネクタ10が基板50に実装されるときに、基板50に固定される。基板50の第1面52には接続パッド521が形成されている。本実施の形態において、エッジコネクタ10は、上方に向けられた基板50の第1面52に搭載され、第1実装部301及び第2実装部309は、接続パッド521に接続される。
【0025】
図3図4及び図7に示されるように、本実施の形態において、基板50には開口部54が設けられている。基板50に搭載されたエッジコネクタ10のハウジング20は、開口部54内に部分的に挿入されている。図5及び図6に示されるように、ハウジング20は、基板50の第2面56側には突出していない。これにより、エッジコネクタ10と基板50との組み合わせにおいて低背化を実現することができる。
【0026】
図7に示されるように、第1被保持部303は、コンタクト30上において第1実装部301と接点部305との間に位置している。また、第2被保持部307は、コンタクト30上において第2実装部309と接点部305との間に位置している。接点部305は、コンタクト30上において第1被保持部303と第2被保持部307との間に位置し、かつハウジング20の収容部28内に位置している。接点部305が収容部28内に位置するように、支持部32は、後方へ突出した部分を有している。詳しくは、支持部32は、一方の第1曲げ部311と一方の第2曲げ部313との間において、斜め上後方へ延びた後、斜め上前方へ延びるくの字状の部分を有している。この構成により、接点部305は、二方向から支持される。
【0027】
図7から理解されるように、支持部32は、弾性変形可能であり、接点部305は、少なくとも前後方向に移動可能である。ハウジング20の収容部28にモジュールカード70のエッジ部72が挿入されると、支持部32は弾性変形し、収容部28へのエッジ部72の進入を許容する。そして、支持部32の復元力により、接点部305はエッジ部72に形成されたパッド721に押し付けられる。ここで、接点部305は、上述したとおり二方向から支持されている。この構成は、支持部32に高い弾性限界を与える。よって、ハウジング20の収容部28に対してモジュールカード70のエッジ部72を挿抜する際に、コンタクト30が塑性変形したり座屈したりするのを防止又は抑制することができる。
【0028】
図7に示されるように、第1曲げ部311は、コンタクト30上において第1被保持部303と接点部305との間に位置している。第2曲げ部313は、コンタクト30上において第2被保持部307と接点部305との間に位置している。このように、コンタクト30に第1曲げ部311及び第2曲げ部313を設けたことで、上下方向におけるコンタクト30のサイズを大きくすることなく、コンタクト30上において第1被保持部303及び第2被保持部307の夫々から接点部305までの長さ(支持部32の長さ)を長くすることができ、剛性を低下させることができる。換言すると、この構成により、エッジコネクタ10の低背化とコンタクト30のばね性の向上とを両立させることができる。
【0029】
特に、本実施の形態においては、第1曲げ部311の数及び第2曲げ部313に数の夫々が二つである。そして、二つの第1曲げ部311と第1連結部315は、嵌合面22より反対面24に近い位置にあり、二つの第2曲げ部313と第2連結部317は、嵌合面22より反対面24に近い位置にある。この構成により、上下方向におけるコンタクト30のサイズを大きくすることなく、第1被保持部303及び第2被保持部307の夫々から接点部305までの長さを、第1被保持部303及び第2被保持部307の夫々の数が一つの場合より長くすることができる。その結果、コンタクト30の弾性限界を低下させることなく、剛性を低下させることができる。即ち、コンタクト30のばね性を向上させることができる。
【0030】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形、変更が可能である。
【0031】
例えば、上記実施の形態において、エッジコネクタ10は、基板50の第1面52を上方に向けた状態で基板50の第1面52に搭載されているが、図12及び図13に示されるように、エッジコネクタ10は、基板50の第1面52を下方に向けた状態で基板50の第1面52に搭載されてもよい。この場合、エッジコネクタ10は、基板50の第2面56から突出することになるが、基板50の第1面52からのエッジコネクタ10の突出量を低減することができる。
【0032】
また、上記実施の形態において、第1曲げ部311及び第2曲げ部313の数は夫々二つであったが、図14及び図15に示されるように第1曲げ部311及び第2曲げ部313の数は夫々一つであってもよい。この場合、コンタクト30の形状がシンプルになり、製造が容易である。
【0033】
また、上記実施の形態において、第1曲げ部311及び第2曲げ部313の数は互いに同じであったが、図16及び図17に示されるように第1曲げ部311及び第2曲げ部313の数は互いに異なっていてもよい。その場合、第1曲げ部311及び第2曲げ部313の夫々の数は、少なくとも一つあればよく、3以上であってもよい。第1曲げ部311及び第2曲げ部313の夫々の数は、コンタクト30に求められるばね特性に基づいて決定することができる。
【0034】
さらに、本発明において第1曲げ部311及び第2曲げ部313は必須ではない。第1曲げ部311及び第2曲げ部313は、エッジコネクタ10の上下方向のサイズを低減するためのものである。コンタクト30のばね性を向上させるには、コンタクト30において、第1被保持部303及び第2被保持部307の夫々から接点部305までの長さを長くすればよい。
【符号の説明】
【0035】
10 エッジコネクタ
20 ハウジング
22 嵌合面
221 開口
24 反対面
26 受容部
261 保持部
28 収容部
30 コンタクト
301 第1実装部
303 第1被保持部
305 接点部
307 第2被保持部
309 第2実装部
311 第1曲げ部
313 第2曲げ部
315 第1連結部
317 第2連結部
32 支持部
50 実装対象物(基板)
52 第1面
521 接続パッド
54 開口部
56 第2面
70 接続対象物(モジュールカード)
72 エッジ部
721 パッド
図1
図2
図3
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図5
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