(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025076307
(43)【公開日】2025-05-15
(54)【発明の名称】電流密度を最適化するために回転電気機械で使用される電気ブラシを選択的に動作させる及び電気ブラシの動作を選択的に停止するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H02K 13/00 20060101AFI20250508BHJP
【FI】
H02K13/00 Z
H02K13/00 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024173353
(22)【出願日】2024-10-02
(31)【優先権主張番号】18/493,906
(32)【優先日】2023-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クウェイル、ポール オーガスト
(72)【発明者】
【氏名】ディサント、ジェイソン サルバトーレ
(72)【発明者】
【氏名】バスカーク、エリック スティーブン
【テーマコード(参考)】
5H613
【Fターム(参考)】
5H613AA06
5H613BB05
5H613BB14
5H613GA10
5H613QQ03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】回転電気機械に使用される電気ブラシを選択的に動作させる及び電気ブラシの動作を選択的に停止して、電流密度を最適化するシステム及び方法が開示されている。
【解決手段】この手法は、電気ブラシ40に電気的に接続されたスイッチ56の配列54を使用して、回転電気機械が動作している間に、ブラシを選択的に動作させる及びブラシの動作を選択的に停止することを含んでいる。これは、回転電気機械が動作している間に、電気ブラシ40を流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、所定の時間の間、複数のスイッチ56のうちの選択されたスイッチ56を開く及び閉じることを含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転電気機械の回転シャフトに配置されるコレクタリング、
前記コレクタリングが前記回転シャフトと共に回転する場合に前記コレクタリングの表面に維持される複数の電気ブラシであって、前記複数の電気ブラシは、前記コレクタリングを通じて外部源と前記回転電気機械との間に電流を流すように構成されている、複数の電気ブラシ、及び
前記複数の電気ブラシに電気的に接続され、前記回転電気機械が動作している間に、前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止するための複数のスイッチの配列であって、前記回転電気機械が動作している間に、前記電気ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、前記複数のスイッチのうちの選択されたスイッチが、所定の時間の間、開く及び閉じる、複数のスイッチの配列
を含む、システム。
【請求項2】
前記複数のスイッチは、前記複数の電気ブラシの全ての間で電流を均等に分配するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数のスイッチの各スイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なる電気ブラシに電気的に接続されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数のスイッチのうちの一部のスイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なる対のブラシに電気的に接続されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数のスイッチのうちの一部のスイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なるグループのブラシに電気的に接続されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のスイッチが前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を停止することは、前記外部源と前記回転電気機械との間を流れる電流の量、前記電気ブラシの最適な平均電流密度要件、及び前記外部源から供給される電流を扱うためにアクティブにする必要がある前記複数の電気ブラシの数の関数である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムは、前記複数のスイッチの配列及び前記複数の電気ブラシと動作可能に結合された複数の抵抗器デバイスの配列を更に含み、前記複数の抵抗器デバイスは、前記外部源と前記ブラシとの間の可変抵抗を除去するように構成され、各ブラシに指定の電流が確実に流れるようにする、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数の抵抗器デバイスの各抵抗器デバイスは、前記複数の電気ブラシのうちの異なる電気ブラシに動作可能に結合されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数の抵抗器デバイスは、固定抵抗器及び可変抵抗器のうちの1つ以上の抵抗器を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
回転可能なシャフト、
前記回転可能なシャフトに取り付けられた回転子本体であって、前記回転子本体は、前記回転子本体の周囲に固定されたコイルの複数の界磁巻線を有する、回転子本体、
前記可能なシャフトの一端部に配置された少なくとも1つのコレクタリング、
前記少なくとも1つのコレクタリングが前記回転可能なシャフトと共に回転する場合、前記少なくとも1つのコレクタリングの表面に維持される複数の電気ブラシであって、前記複数の電気ブラシは、前記少なくとも1つのコレクタリングを通じて、外部源と、前記回転子本体に固定されたコイルの界磁巻線との間に電流を流すように構成されている、複数の電気ブラシ、及び
前記複数の電気ブラシに電気的に接続され、前記回転子本体が回転している間に前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止するための複数のスイッチの配列であって、前記回転子本体が回転している間、前記電気ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、前記複数のスイッチのうちの選択されたスイッチが、所定の時間の間、開く及び閉じる、複数のスイッチの配列
を含む、回転電気機械。
【請求項11】
前記複数のスイッチは、前記複数の電気ブラシの全ての間で電流を均等に分配するように構成されている、請求項10に記載の回転電気機械。
【請求項12】
前記複数のスイッチのうちの一部のスイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なるグループのブラシに電気的に接続されている、請求項10に記載の回転電気機械。
【請求項13】
前記回転電気機械は、前記複数のスイッチの配列及び前記複数の電気ブラシと動作可能に結合された複数の抵抗器デバイスの配列を更に含み、前記複数の抵抗器デバイスは、前記外部源と前記ブラシとの間の可変抵抗を除去するように構成され、各ブラシに指定の電流が確実に流れるようにする、請求項10に記載の回転電気機械。
【請求項14】
回転電気機械の回転シャフトに配置されたコレクタリングの表面に維持され、外部源と回転電気機械との間に電流を流す複数の電気ブラシの電流密度を最適化する方法であって、
前記複数の電気ブラシと電気的に接続されるように複数のスイッチを配置するステップ、及び
前記回転電気機械が動作している間に、前記複数のスイッチによって、前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止するステップであって、前記回転電気機械が動作している間に、前記電気ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、前記複数のスイッチのうちの選択的なスイッチは、所定の時間の間、開く及び閉じる、ステップ
を含む、方法。
【請求項15】
前記方法は、前記複数のスイッチ及び前記複数の電気ブラシと動作可能に結合されるように複数の抵抗器デバイスを配置するステップを更に含み、前記複数の抵抗器デバイスは、前記外部源と前記ブラシとの間の可変抵抗を除去するように構成され、各ブラシに指定の電流が確実に流れるようにする、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、同時に出願され、同時係属中で、同一の出願人による米国特許出願第18/493,929号における発明の名称「SYSTEM AND METHOD FOR CONTROLLING CURRENT DISTRIBUTION TO ELECTRICAL BRUSHES USED IN DYNAMOELECTRIC MACHINE」(Attorney Docket No:608597-US-1)に関するものであり、米国特許出願第18/493,929号の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、一般に、回転電気機械に関し、より具体的には、回転電気機械の回転シャフトに配置されたコレクタリングの表面に維持され外部源と回転電気機械との間に電流を流す電気ブラシに電気的に接続されたスイッチの配列を配置すること、及びブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、回転電気機械の動作中において、所定の時間の間に、スイッチによってブラシを選択的に動作させる及びブラシの動作を選択的に停止させることに関する。
【背景技術】
【0002】
回転電気機械(例えば、発電機など)は、フェラスメタル材料で作ることができる回転子本体であって、軸受アセンブリを介してシャフトに回転可能に取り付けられた回転子本体を含んでいる。回転子本体の中間部を中心として円周方向に配置されているのは、回転子本体の中心から半径方向外側に延在する複数の軸方向に方向付けられたスロットであり、このスロットは、銅又はアルミニウムで作ることができるコイルの複数の界磁巻線を保持する。これらのコイルの界磁巻線は、スロットで固定された長手方向に方向付けられた中心巻線と、回転子本体の軸方向端部においてスロットから延在する複数の巻き数の端部巻線とを含むことができる。発電機のシャフトは、シャフトを回転させるように動作する原動機(例えば、ガスタービン又は蒸気タービンなど)用のカップリングを有する駆動端を含むことができる。原動機によりシャフトが回転すると、機械内に回転磁界が発生する。これにより、発電機において回転子本体を囲む固定子の固定子巻線に一組の三相電圧が誘導される。シャフトの反対側の端部は、非駆動端と呼ぶことができ、コレクタリングを含んでいる。コレクタリングは、シャフトに搭載されており又はシャフトに取り付けられており、シャフトが回転するとシャフトと一緒に回転する。固定電気ブラシは、典型的には、リングがシャフトと共に回転する際にコレクタリングの表面に連続的に維持されるように、ばねで荷重が掛けられている。外部源からの電流は、電気ブラシを通じてコレクタリングに供給することができる。電流は、コレクタリングからシャフトの内部を通って回転子本体のコイルの界磁巻線に流れる。このように、電気ブラシからコレクタリングを通じてコイルの界磁巻線に流れる電流によって、回転電磁界を一定の極性に維持することができる。
【0003】
電気ブラシには、ブラシとコレクタリングとの間に適切な皮膜が確実に形成されるようにするための最適な電流レベルがある(これは、ブラシの寿命を維持し、接触抵抗の変動を最小限に抑えるために不可欠である)。接触抵抗の変動が大きいと、一部の電気ブラシは電流がほとんどゼロであるが、他のブラシは平均電流値の2倍~3倍の電流が流れる。電気ブラシ間のこの不均一な電流分布は、選択性と呼ばれることがあり、ブラシの過熱につながり、ブラシとコレクタリングとの間に形成される皮膜が不十分なものになってしまう。このような状況は最終的にフラッシュオーバーにつながり、その結果、重大なアーク損傷が生じたり、部品が溶融し、近くのオペレータに安全上のリスクが生じる。発電所ではターンダウンが増え続けており、これによって、発電所は、典型的にはブラシの電流密度要件の範囲外である広い範囲の界磁電流で運転をする必要がある。したがって、電気ブラシが最適な電流密度の範囲の要件で動作できるように、この問題に対処する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
以下に、本明細書に記載される様々な実施形態の一部の態様の基本的な理解ができるようにするため、開示される主題の簡略化された概要を提示する。本概要は、様々な実施形態の広範囲にわたる概要を示すものではない。本概要は、特許請求の範囲に記載された特許請求される主題の主要な特徴又は本質的な特徴を排他的に特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を決定する際に利用されることを意図するものでもない。本概要の唯一の目的は、後に提示される更に詳細な記載の前段階として、簡潔に本開示の一部の概念を提示することである。
【0005】
様々な実施形態によって提供される解決策であって、前述の選択性の問題を防止するための解決策は、回転電気機械が動作している間に、アクティブなブラシの平均電流密度を特定の電流密度内になるように調整するために、電気ブラシの電気回路にスイッチの配列を設けて、一度に単一のブラシ又は複数のブラシのグループいずれかを動作させる又はその動作を停止させることである。このように、スイッチの配列によって特定の電流密度を実現することにより、様々な実施形態で、電気ブラシとコレクタリングとの間に膜を形成することが可能になり、ブラシ間で電流を均等に分配することを困難にするようなブラシの固有の抵抗の変動が生じても、ブラシ間で電流を均等に分配する可能性が高くなる。スイッチの配列を使用することに加えて、一実施形態では、バランス抵抗器デバイスの配列を含むことができ、バランス抵抗器デバイスの配列は、スイッチ及びブラシと選択的に結合され、これらの構成要素間の電気経路の抵抗の変動を除去し、これによって特定のブラシを流れる電流を確実に均等に分配することができる。
【0006】
一実施形態によれば、システムが提供される。本システムは、回転電気機械の回転シャフトに配置されるコレクタリング、前記コレクタリングが前記回転シャフトと共に回転する場合に前記コレクタリングの表面に維持される複数の電気ブラシであって、前記複数の電気ブラシは、前記コレクタリングを通じて外部源と前記回転電気機械との間に電流を流すように構成されている、複数の電気ブラシ、及び前記複数の電気ブラシに電気的に接続され、前記回転電気機械が動作している間に、前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止させる複数のスイッチの配列であって、前記回転電気機械が動作している間に、前記電気ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、前記複数のスイッチのうちの選択されたスイッチが、所定の時間の間、開く及び閉じる、複数のスイッチの配列を含む。
【0007】
別の実施形態によれば、回転電気機械が提供される。回転電気機械は、回転可能なシャフト、前記回転可能なシャフトに取り付けられた回転子本体であって、前記回転子本体は、前記回転子本体の周囲に固定されたコイルの複数の界磁巻線を有する、回転子本体、前記可能なシャフトの一端部に配置された少なくとも1つのコレクタリング、前記少なくとも1つのコレクタリングが前記回転可能なシャフトと共に回転する場合、前記少なくとも1つのコレクタリングの表面に維持される複数の電気ブラシであって、前記複数の電気ブラシは、前記少なくとも1つのコレクタリングを通じて、外部源と、前記回転子本体に固定されたコイルの界磁巻線との間に電流を流すように構成されている、複数の電気ブラシ、及び前記複数の電気ブラシに電気的に接続され、前記回転子本体が回転している間に前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止させるための複数のスイッチの配列であって、前記回転子本体が回転している間、前記電気ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、前記複数のスイッチのうちの選択されたスイッチが、所定の時間の間、開く及び閉じる、複数のスイッチの配列を含む。
【0008】
更に別の実施形態によれば、回転電気機械の回転シャフトに配置されたコレクタリングの表面に維持され、外部源と回転電気機械との間に電流を流す複数のブラシの電流密度を最適化する方法が提供される。本方法は、前記複数の電気ブラシと電気的に接続されるように複数のスイッチを配置するステップ、及び前記回転電気機械が動作している間に、前記複数のスイッチによって、前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止するステップであって、前記回転電気機械が動作している間に、前記電気ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、前記複数のスイッチのうちの選択的なスイッチは、所定の時間の間、開く及び閉じる、ステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は、添付の図面を参照しながら、以下の非限定的な実施形態の説明を読むことにより、更に理解される。
【
図1】先行技術による回転電気機械(発電機など)を示す等角図である。
【
図2】従来技術による
図1に示すような、発電機のコレクタリングに設置されたブラシ取付部又はコレクタ蹄鉄に設置された単一のブラシホルダ・リギングアセンブリの部分斜視図を示す。
【
図3】先行技術による、
図2に示すような発電機のコレクタリングの表面に連続的に維持される電気ブラシを介した、外部源と
図1に示すような発電機の回転子本体のコイルの複数の界磁巻線との間を電流の流れを示す電気回路の概略図を示す。
【
図4】本発明の実施形態による、外部源と発電機のコイルの複数の界磁巻線との間の電流の流れを示す電気回路の概略図であり、スイッチの配列が電気ブラシに電気的に接続されている。
【
図5】本発明の一実施形態による、外部源と発電機のコイルの複数の界磁巻線との間の電流の流れを示す電気回路の概略図であり、発電機はスイッチの配列を有し、スイッチの配列は、一部のスイッチがそれぞれの電気ブラシと直列に配置され、他のスイッチが一対の電気ブラシに動作可能に結合されている。
【
図6】本発明の一実施形態による、外部源と発電機のコイルの複数の界磁巻線との間の電流の流れを示す電気回路の概略図であり、発電機はスイッチの配列を有し、スイッチの配列は、一部のスイッチがそれぞれの電気ブラシと直列に配置され、他のスイッチは電気ブラシのグループに動作可能に結合されている。
【
図7】本発明の実施形態による
図4に示された電気回路において、電気ブラシを監視するコレクタブラシ監視システムを有する電気回路の概略図を示す。
【
図8】本発明の実施形態による、外部源と発電機のコイルの複数の界磁巻線との間の電流の流れを示す電気回路の概略図であり、発電機は抵抗器デバイスの配列を有し、発電機の抵抗器デバイスの配列は、スイッチの配列及び電気ブラシと動作可能に結合された固定抵抗器を含む。
【
図9】本発明の実施形態による、外部源と発電機のコイルの複数の界磁巻線との間の電流の流れを示す電気回路の概略図であり、発電機は抵抗器デバイスの配列を有し、抵抗器デバイスの配列は、スイッチの配列及び電気ブラシと動作可能に結合されたパワーエレクトロニクスデバイスを含んでいる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の例示的な実施形態は、図面を参照して、以下に更に詳細に説明されるが、図面には、一部の実施形態が示されており、全ての実施形態が示されているわけではない。実際、本発明は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、これらの実施形態は、適用される法的要件を本開示が満たすように、提供されている。同種類の符号は、全体を通して同種類の要素を表している。
【0011】
本開示は、一般に、回転電気機械に関し、より具体的には、回転電気機械の回転シャフトに配置されたコレクタリングの表面に維持され外部源と回転電気機械との間に電流を流す電気ブラシに電気的に接続されたスイッチの配列を配置すること、及びブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、回転電気機械の動作中において、所定の時間の間に、スイッチによってブラシを選択的に動作させる及びブラシの動作を選択的に停止することに関する。
【0012】
様々な実施形態は、発電機に関して記載されているが、これらの実施形態は、コレクタリングと、機械の動作中にコレクタリングに支えられて動く電気ブラシを利用する他の種類の回転電気機械にも適用可能であることが理解される。様々な実施形態が適用可能である他の回転電気機械の例としては、電気モータ及び交流機が挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0013】
図を参照すると、
図1は、従来技術による発電機10の等角図を示している。
図1に示すように、発電機10は、フェラスメタル材料で作ることができる回転子本体12であって、軸受アセンブリ(図示せず)を介してシャフト14に回転可能に取り付けられた回転子本体12を含んでいる。回転子本体12の中間部分の周りに円周方向に配置されているのは、回転子本体の中心から半径方向外側に延在する複数の軸方向スロット16である。このスロットは、銅又はアルミニウムから製造されたコイルの複数の界磁巻線18を保持するために使用される。コイルの複数の界磁巻線は、スロット16内に固定された長手方向に整列した中心巻線20と、回転子本体12の軸方向端部24においてスロット16から延在する端部巻線22の巻き部とを含むことができる。
【0014】
発電機10のシャフト14は、シャフトを回転させるように動作するガスタービン又は蒸気タービンなどの原動機用のカップリング28を有する駆動端部26を含むことができる。原動機によりシャフトが回転すると、機械内に回転磁界が発生する。これにより、発電機10において、回転子本体12を囲む固定子の固定子巻線に三相電圧が誘導される。尚、図を分かりやすくする目的で、固定子と固定子巻線の両方は図示されていない。シャフト14の反対側の端部は、非駆動端部30と呼ぶことができ、シャフトに固定される又は取り付けられるコレクタリング32であって、シャフトが回転するにつれてシャフトと共に回転するコレクタリング32(例えば、スリップリングなど)と、一実施形態では発電機励磁システム又は別の実施形態では歯車減速ユニットを結合するために使用することができるカップリング34とを含む。ばねで荷重が加えられる固定電気ブラシ(
図1には示されていない)は、リングがシャフト14と共に回転する際にコレクタリング32の表面上に連続的に維持される。外部源(発電機の励磁システムなど)からの電流は、電気ブラシを通じてコレクタリング32に供給することができる。コレクタリング32からの電流はシャフト14の内部を通って回転子本体12の界磁巻線18に流れる。このようにして、電気ブラシからコレクタリング32を経て界磁巻線18に流れる電流は、回転電磁界を固定極性に維持することができる。
【0015】
図2は、
図1に示されているような先行技術による発電機のコレクタリング32に設置されたブラシ取付部又はコレクタ蹄鉄38に設置された単一のブラシホルダ・リギングアセンブリ36の部分斜視図を示している。
図2には示されていないが、コレクタリング32は、発電機のシャフト及び回転子本体と共に回転する。明瞭にするために、
図2には1つのブラシホルダ・リギングアセンブリ36のみが示されているが、より多くのリギングアセンブリをコレクタ蹄鉄38に取り付け、コレクタリング32の周囲に少なくとも部分的に分布させることができることが理解される。各ブラシホルダ・リギングアセンブリ36は、1つ又は複数の電気ブラシ40と、1つ又は複数のブラシ用の対応するブラシホルダ42と、固定支持部材44とを含むことができる。例えば、
図2は、ブラシホルダ・リギングアセンブリ36が、ブラシホルダ42内に一対の電気ブラシ40を含むことができることを示している。電気ブラシ40は、典型的には、黒鉛のような炭素化合物のブロックであり、この炭素化合物のブロックは、電気を自由に通すことができ、コレクタリング32を摩耗させないように一般的に非常に低い摩擦を有している。ブラシホルダ42は、少なくとも軸方向及び円周方向において、ブラシホルダ42に収容されるブラシを保持する。一実施形態では、ブラシホルダ42は、1つ又は複数の電気ブラシを半径方向の下方に付勢してコレクタリング32の表面との接触が維持されるようにするブラシばねを使用することができる。固定支持部材44は、コレクタ蹄鉄38に電気的に接続するように構成されている。この点に関して、固定支持部材44は、導電性材料で作製される又は導電性材料を含み、更に、1つ又は複数のブラシに又は1つ又は複数のブラシから電流を流すための電気配線を有することができる。ブラシホルダ・リギングアセンブリ36は、コレクタ蹄鉄38にボルト又はネジで固定することができるが、他の固定方法、取付け方法などを利用してもよいことが理解される。ブラシホルダ・リギングアセンブリ36の詳細は周知であり、例えば米国特許第10,158,206号に開示されており、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0016】
ブラシホルダ・リギングアセンブリ36の前述の説明は、発電機10の回転子本体12の界磁巻線18と発電機励磁システムとの間に電流を流すように動作しながら、リングがシャフト14と共に回転する際にコレクタリング32の表面に電気ブラシを連続的に維持するために使用することができる1つの構成のみを表すものであり、様々な実施形態の範囲を限定することを意味するものではないことを理解されたい。当業者であれば、本明細書に記載された実施形態は、他の種類のブラシホルダ・リギングアセンブリを使用して実現できることを理解することができる。
【0017】
図3は、
図2に示すような先行技術の発電機のコレクタリング32の表面に連続的に維持される電気ブラシ40を経由して、外部源(発電機励磁システム48など)と、
図1に示されている発電機10の回転子本体12のコイルの複数の界磁巻線18との間に電流が流れる電気回路46の概略図を示している。
図3に示すように、発電機励磁システム48は、電源(例えば、直流(DC)源など)とすることができ、電気配線50を通じて電流の形態でブラシにDC電力を供給する。電気ブラシ40は、コレクタリング32に電流を与え、コレクタリング32はコイルの界磁巻線18に電流を供給する。この図に示すように、電気ブラシ40が動作可能に結合された一方のリング32は、発電機励磁システム48の正極端子に接続され、ブラシ40が結合された他方のリング32は、発電機励磁システム48の負極端子に接続される。この構成により、電気ブラシ40及びコレクタリング32からコイルの界磁巻線18に電流を流すことができるだけでなく、コイルの界磁巻線18からコレクタリング32及び電気ブラシ40を通じて発電機励磁システム48に電流を流すこともできる。
【0018】
図3の概略図は、本明細書に開示された他の図の概略図と同様に、コレクタリング32ごとに4つの電気ブラシ40のみを示しており、4つの電気ブラシ40は、対応する並列経路を通じてリングに電流を供給するように構成されている。しかしながら、コレクタリングに動作可能に結合される更に多くの数のブラシを使用してもよいことが理解される。例えば、コレクタリング32ごとに20から40の並列経路の電気ブラシが存在するようにすることが可能である。
【0019】
図3の構成では、電気ブラシ40が多すぎて、最適な平均電流密度を維持することができないことがある。この結果、膜形成が不十分になってしまい、コレクタリング32に供給される電流が不均一になりやすくなる。これによって、特定の電気ブラシ40による前述の選択性の問題につながる。すなわち、これらのブラシに電流が流れすぎてしまい、過剰な電流と、電流により生じる熱が原因で、摩耗速度が加速することにつながる。一例として、電気ブラシに選択性の問題が生じた場合、一部のブラシが100アンペア(A)の電流を受ける一方で、他のブラシが2Aの電流を受けることが起こり得る。
【0020】
本明細書に記載される様々な実施形態は、発電機励磁システム48と電気ブラシ40との間にスイッチング配列を提供し、このスイッチング配列は、ブラシホルダ・リギングアセンブリに(例えば、電気配線を含むブラシホルダ・リギングアセンブリ内の固定支持部材又は他の構成要素に)実装することができ、アクティブなブラシに流れる電流の平均電流密度が所定の電流密度範囲内になるように調整するために、所定の期間の間、単一の電気ブラシと、一対のブラシと、複数のブラシのグループとのうちの1つ以上を動作させる又はその動作を停止するために使用される。これは、
図3に示す構成(電気ブラシが発電機励磁システム48と配線で接続され、常に回路46内に存在する構成)とは対照的である。スイッチング配列により、様々な実施形態では、概して、動作中の複数の電気ブラシの各電気ブラシは、確実に、ブラシの最適電流密度を表す特定の電流密度範囲内となるようにすることができる。本明細書において、電気ブラシの最適電流密度は、ブラシが例えば40A/in
2から65A/in
2の範囲で動作することを意味する。
【0021】
このスイッチング配列によって、様々な実施形態の各実施形態は、電気ブラシ40が、確実に最適な平均電流密度を維持できるようにし、これによって、良好な膜形成を促進し、発電機が動作している間、全てのブラシの間で電流を均等に分配することに寄与する。本明細書において、発電機が動作している間全ての電気ブラシの間で電流を均等に分配又は供給することは、複数のブラシにはほぼ同じ電流が分配されることを意味し(例えば、全ての値が10%以内)、これは、電流が不均等に分配される場合(例えば、一部のブラシには電流が流れないが、他のブラシには平均の2倍又はそれ以上の電流が流れる)とは対照的である。この点において、スイッチを選択的に動作させる及び動作を停止することによって、電気ブラシが熱くなりすぎないようにすることができ、したがって、ブラシに更に多くの電流が流れて熱くなり、電流が増加して更に加熱されることによってブラシが加速度的に摩耗することを防止することができる。
【0022】
図4は、本発明の一実施形態による、発電機励磁システム48とコイルの複数の界磁巻線18との間の電流の流れを示す電気回路52の概略図を示しており、スイッチ56の配列54が電気ブラシ40及び励磁システムに電気的に接続されている。
図4に示された実施形態では、スイッチ56の配列54は、各電気ブラシと発電機励磁システム48との間に電気的に接続されたスイッチを含んでいる。回路52において、発電機励磁システム48と複数の電気ブラシ40のうちの1つの電気ブラシとの間の各レグにスイッチ56が配置されることにより、各ブラシに供給される電流は、スイッチを使用することによって個別に制御することができる。したがって、発電機が動作している間に、電気ブラシを選択的に動作させる及びその動作を停止することができる。一実施形態では、電気ブラシ40を動作させる及びその動作を停止することは、ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、所定の時間の間スイッチを開閉することを含む。
【0023】
本開示の発明者は、電気ブラシ40を動作させること及びその動作を停止することが、スイッチ56の単なる開閉の問題ではないことを発見した。回路52の両方のリング32の2つの上部レグに示されているように、電気ブラシへのスイッチ56が開いている場合、対応するブラシには電流が流れない。電気ブラシに電流が流れないと、コレクタリング32との界面にグレージングが形成され始め、それが蓄積して問題になることがある。例えば、グレージングが蓄積すると、その対応するスイッチが、回路52において両方のリング32の下側の2つのレグに示されているように、開位置から閉位置に変化すると、電気ブラシ40における電流の流れを阻害する恐れがある。要するに、グレージングの蓄積によって、電流の流れに対する抵抗が形成され、その結果、対応するスイッチが閉じているにもかかわらず、電流は電気ブラシに流れることができない。
【0024】
このグレージングの問題に対する解決策は、様々な実施形態によって提供される。この解決策は、グレージングの蓄積が生じないように、スイッチ56を、開位置と閉位置との間で、選択的に動作させる及びその動作を停止することを含む。一実施形態では、スイッチ56は、所定の時間の間、選択的に開閉することができる。本明細書において、所定の時間とは、ブラシ界面におけるグレージングの蓄積を防止するのに十分な時間量である。当業者であれば、スイッチが開閉される時間量は、グレージングが形成されるのに要する既知の時間に依存することを理解することができる。一般に、この所定の時間は、数秒又は一秒未満から、数時間又は数日の範囲とすることができる。この範囲で、配列54のスイッチ56のうちの選択されたスイッチを、所定の時間だけ周期的に開き、その後閉じることができる。当該スイッチを閉じた後、次に、別のスイッチ56を所定の時間だけ開き、その後閉じることができる。スイッチ56のこの瞬間的な開閉によって、配列の全てのスイッチを周期的に循環することができる。この点において、配列54のスイッチ56は、対応するブラシ40の界面にグレージングの蓄積が生じないように、十分長く開くことができる。一方、閉じたスイッチは、そのスイッチに対応するブラシ40が、ブラシに対して指定された最適な平均電流密度レベルに維持されるようにする。このようにして、概ね、ブラシは、流れる電流が多すぎることがなく、流れる電流が少なすぎることもない。その結果、良好な皮膜を形成することができ、
図4の電気回路52の複数の電気ブラシ40に電流を均等に分配することができる。
【0025】
図5は、本発明の一実施形態による、発電機励磁システム48とコイルの複数の界磁巻線18との間の電流の流れを示す電気回路58の概略図を示しており、スイッチ56の配列60は、一部のスイッチがそれぞれの電気ブラシ40と直列に配置され、他のスイッチは一対の電気ブラシに動作可能に結合されている。
図5に示された例では、回路58は、各コレクタリング32が、コレクタリングと動作可能に結合された一対の電気ブラシ40を動作させるように構成された少なくとも1つのスイッチ56を有することを示している。
図5は、各コレクタリング32が、それぞれの電気ブラシと直列であるいくつかのスイッチ56を含むことを示しているが、回路58は、1つの構成のみを表すものであり、限定することを意図するものではないことが理解される。例えば、
図5の複数のスイッチ56の各スイッチは、異なる対の電気ブラシに動作可能に結合することができる。
【0026】
スイッチ56を異なる対の電気ブラシ40に動作可能に結合させるのではなく、スイッチを、コレクタリングに対して異なるグループのブラシに電気的に接続することができる。
図6は、スイッチ56の配列64を有する電気回路62を示し、一部のスイッチはそれぞれの電気ブラシ40と直列に配置され、他のスイッチは電気ブラシのグループに動作可能に結合されている。
図6に示された例では、回路62は、各コレクタリング32が、コレクタリングと動作可能に結合された電気ブラシ40のグループ(例えば、3つのブラシ)を動作させるように構成された少なくとも1つのスイッチ56を有することを示している。電気ブラシのグループは、
図6の例に示されている3つよりも多いブラシを含むことができることを理解されたい。更に、
図6は、各コレクタリング32が、それぞれの電気ブラシと直列である少なくとも1つのスイッチ56を含むことを示している。
図6に示された実施形態は、1つの構成のみを表すものであり、限定することを意味するものではない。例えば、1つのスイッチ56を各コレクタリング32と共に使用して、各コレクタリングに動作可能に結合された全ての電気ブラシを動作させる及びその動作を停止することができる。別の変形例では、少なくとも1つのリングに対してブラシ40の1つのグループを動作させる又はその動作を停止するための少なくとも1つのスイッチと、一対のブラシを動作させる又はその動作を停止するための少なくとも1つのスイッチ56とを設けることができる。更に、これらの変形例は、1つのブラシに対して動作するように構成された複数のスイッチ56を含むこともできることを理解されたい。
【0027】
本明細書に記載される様々な実施形態と共に図示されるスイッチの配列を使用することによって、電気ブラシの平均電流密度が、ブラシに対して指定された所定の電流密度範囲内になるように調整することができ、様々なシナリオにおいて有益である。例えば、電力需要が低い期間に発電機が使用される場合、ブラシにとって最適な電流密度範囲を表す所定の平均電流密度範囲内の電流がブラシに確実に供給されるように、スイッチを所定の時間にわたって選択的に動作させる及びその動作を停止することができる。例えば、コレクタリングと一緒に動作する電気ブラシは100個あるが、最適な平均電流密度を得るために必要なのは90個だけであるという状況を考える。様々な実施形態のスイッチを使用して、90個の電気ブラシを選択的に動作させる及びその動作を停止し、これらのブラシに対する平均電流密度を確実に適切な値にすることができる。これらのブラシに対する平均電流密度が適正であれば、電流はブラシ間で更に均等に分配され、選択性の問題が生じるのを防ぐことができる。
【0028】
電気スイッチが選択的に閉じる及び選択的に開く所定の期間は、ブラシを動作させる及びその動作を停止する速度に影響を与える。スイッチが開閉する期間及びスイッチがどのように開閉するかに関係する他の要因には、発電機励磁システムによって供給される電流の量、ブラシの最適電流密度、コレクタリングに結合されるブラシの数、及び励磁システムによって供給される電流を扱うためにアクティブにする必要があるブラシの数が含まれる。とにかく、電流が全てのブラシ間で分配され、コレクタリングとのブラシの界面においてグレージングが回避されるように、スイッチを選択的に動作させる及びその動作を停止することができる。電力需要が高い期間に発電機が動作を開始すると、スイッチを閉位置に維持することができる。
【0029】
更に、様々な実施形態は、幾つかの異なるシナリオのうちの1つのシナリオで実施できることを理解されたい。一実施形態では、スイッチは、供給される励磁機電流のレベルに従ってオン、オフすることができる。
【0030】
別の実施形態では、電気ブラシを選択的に動作させる及びその動作を停止するスイッチの配列を、コレクタブラシ監視システムの一部として使用することができる。例えば、ブラシの摩耗及び温度、並びにブラシに供給される電流量を監視する能力を有するコレクタブラシ監視システムは、ブラシに電流を選択的に供給するためにスイッチの動作を能動的に管理するように構成することができる。例えば、特定の電気ブラシに問題が認められた場合、そのブラシへの電力を制御するスイッチを開いて、そのブラシをオフにすることができる。全体として、ブラシ監視システムを有する様々な実施形態を実施することにより、発電機励磁システムからの電流がブラシ間で均等に分配されることを保証することを含む追加機能を実行することができるため、より堅牢な監視システムを作るために使用することができる。様々な実施形態をブラシ監視システムと共に実装することで、発電機励磁システムからの電流がブラシ間で確実に均等に分配されるようにする追加機能を実行することができるので、より堅牢な監視システムを構築することができる。
【0031】
図7は、電気ブラシを監視するコレクタブラシ監視システム66を有する本明細書に開示された複数のスイッチング配列のうちの1つのスイッチング配列を概略的に示す。特に、
図7は、
図4に示された回路に対応する電気回路68の概略図を示すが、
図7の電気回路68はコレクタブラシ監視システム66を含んでいる。動作においては、コレクタブラシ監視システム66は、ブラシ40の摩耗及び温度、スイッチ56及びブラシ40の周りに配置された電流センサ(例えば、変流器)によってブラシに供給される電流量を監視することができる。分かりやすくするため、
図7には電流センサは示されていないが、当業者であれば、センサはスイッチ56の前及び/又はスイッチ56の後ろを含む様々な場所に配置できることを理解する。更に、電気ブラシを監視するためにコレクタブラシ監視システム66を使用することは、この構成に限定されることを意味するものではないことを理解されたい。コレクタブラシ監視システム66は、
図4~
図6に示されている複数のスイッチング配列のうちのいずれかのスイッチング配列、及び構成可能な複数の代替スイッチング配列のうちのいずれかの代替スイッチング配列に適している。更に、コレクタブラシ監視システム66は、発電機励磁システム48と電気ブラシ40との間の様々なレグにおいて抵抗器デバイスを使用する
図8及び
図9に示す実施形態で使用するのに適している。
【0032】
電気ブラシに電流を均等に分配する様々な実施形態の有効性は、スイッチ及びブラシと動作可能に結合されたバランス抵抗器デバイスの配列を使用して、コレクタリングに動作可能に結合された各ブラシ、一対のブラシ、又はブラシのグループへの電流の流れを制御することによって、更に向上させることができる。例えば、一実施形態では、スイッチを選択的に動作させる及びその動作を停止させることを実行して、目標数の電気ブラシの平均電流密度を制御することができ、一方、バランス抵抗器デバイスを使用して、各ブラシに指定の電流が確実に流れるようにすることができる。一実施形態では、バランス抵抗デバイスを使用して、平均電流密度を扱うことを目標とする複数のブラシの間に電流が均等に分配されるようにすることができる。一実施形態では、バランス抵抗器デバイスを使用して、各ブラシに指定の量の電流が流れるように、各電気ブラシに流れる電流を制御することができる。
【0033】
図8は、本発明の一実施形態による、固定抵抗器74の配列72がスイッチ56の配列76及び電気ブラシ40と動作可能に結合された電気回路70の概略図を示す。一実施形態では、抵抗器74は、発電機励磁システム48と電気ブラシ40との間において可変抵抗を除去するように構成され、各ブラシに指定の電流が確実に流れるようにする。上述したように、電気ブラシ40を流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、スイッチ56の配列76が、所定の時間の間、選択的に動作し及びその動作が停止する場合、ブラシを発電機励磁システム48に電気的に接続する各レグに存在する固有の変動と、ブラシとコレクタリング32との間の界面に存在する変動によって、各ブラシが、各ブラシ特有の動作をする傾向がある。スイッチ56と電気ブラシ40の間において各レグに固定抵抗器74を追加することで、この変動を克服することができる。抵抗器74が電気ブラシ40とコレクタリング32との間の界面における抵抗値よりも大きい抵抗値を有する限り、抵抗器は各ブラシにどれだけの電流が流れるかを制御することができる。一実施形態では、抵抗器74の抵抗が、電気ブラシ40とコレクタリング32との間の界面における抵抗よりも実質的に大きい場合、抵抗器によって、各ブラシは、発電機励磁システム48から、確実に等しい量の電流が流れるようにすることができる。一実施形態では、抵抗器74の抵抗を、各電気ブラシ40に指定の電流を流すことができる値に定めることができる。各抵抗器74の抵抗を、電気ブラシ40に指定の電流を流すための値に設定することは、当業者が考え得る範囲内であると考えられる。
【0034】
図8に示すような固定抵抗器を使用する代わりに可変抵抗器を使用する、又は、固定抵抗器を含む配列に可変抵抗器を使用することができる。例えば、
図9は、本発明の実施形態による、電気回路78の概略図を示しており、可変抵抗器デバイス82の配列80が、スイッチ56の配列84及び電気ブラシ40と動作可能に結合されている。
図8に示す固定抵抗器74の配列72と同様に、
図9の可変抵抗器デバイス82の配列80は、発電機励磁システム48と電気ブラシ40との間の可変抵抗を除去するために使用され、各ブラシに指定の電流が確実に流れるようにすることができる。一実施形態では、発電機励磁システム48から等しい量の電流が各ブラシに確実に流れるように、各可変抵抗器デバイス82を調整することができる。一実施形態では、各可変抵抗器デバイス82は、各電気ブラシ40に指定の電流が流れるように調整することができる。可変抵抗器は、いくつかの異なる種類の可変抵抗器のいずれかの可変抵抗器とすることができる。様々な実施形態で使用するのに適した利用可能な可変抵抗器の包括的ではないリストには、サイリスタ(例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、及びシリコン制御整流器(SCR))などの任意の種類のパワーエレクトロニクスの抵抗デバイスが含まれる。
【0035】
図8に示す固定抵抗器デバイス74の配列72及び
図9に示す可変抵抗器82の配列80は、抵抗器デバイスを使用して、発電機励磁システム48と電気ブラシ40との間のレグにおける変動を除去して、指定の電流を各ブラシに供給することができるいくつかの構成のみを表しているだけであることを理解されたい。例えば、個々の抵抗器デバイス(例えば、固定抵抗器、可変抵抗器)を異なる電気ブラシに接続する代わりに、抵抗器デバイスをブラシのグループに結合することができる。また、1つの抵抗器デバイスを電気ブラシのグループに電気的に接続する代わりに、抵抗器デバイスのサブグループが、発電機励磁システム48に動作可能に結合された主抵抗器デバイスとともに動作し、指定の電流がグループ内の各ブラシに供給されるようにすることができる。
【0036】
電流がどのようにして
図8及び
図9に関して説明したようにブラシ間に分布するかについて影響を与える、発電機励磁システム48と電気ブラシ40との間の電気抵抗の変動を除去するために抵抗器デバイスの配列を使用する詳細は、発明の名称が「SYSTEM AND METOD FOR CONTROLLING CURRENT DISTRIBUT TO ELECTRICAL BRUSHES USED IN DYNAMOELECTRIC MACHINE」である米国特許出願第18/493,929号(Attorney Docket番号:608597-US-1)に提供されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0037】
本明細書に提示された図示された実施形態の説明から、主題の開示は、回転電気機械(発電機など)に配置されたコレクタリングに動作可能に結合された電気ブラシに電流が均一に分布し、それによって機械の性能を向上させる効果的な解決策を述べていることが明らかである。更に、発電機が動作している間に、電気ブラシを選択的に動作させる及び電気ブラシの動作を選択的に停止するようにスイッチを動作させて、ブラシを流れる平均電流を、ブラシに対して設定された所定の最適な平均電流密度内に維持することによって、実施形態において、ブラシのグレージングを回避することができる。この能力は、発電所がターンダウンを増加し続けるにつれて生じる恐れがある選択性の問題(ターンダウンが増加し続けるにつれて、発電所は、典型的にはブラシの電流密度要件の範囲外である広範囲の界磁電流で動作することを必要とする)を改善するのに有用である。様々な実施形態は、任意の界磁電流範囲にわたって電気ブラシを最適化する能力を実現するだけでなく、これらの実施形態は、動作不良のブラシ又はブラシのグループをスイッチオフして、選択性を低減することによって、発電機のコレクタシステムの信頼性を向上させることができる。
【0038】
本主題の例示された実施形態の上記の説明は、要約書に記載されたものを含めて、可能な全ての実施形態を含むことを意図するものではなく、開示された実施形態を開示された形態そのものに限定することを意図するものでもない。具体的な実施形態及び実施例が例示目的で本明細書に記載されているが、当業者であれば認識できるように、そのような実施形態及び実施例の範囲内とみなされる様々な修正が可能である。例えば、異なる実施形態からの部品、構成要素、ステップ、及び態様は、本開示に記載されておらず図示もされていないとしても、他の実施形態で組み合わせることができる、又は他の実施形態での使用に適している場合もある。したがって、本明細書に含まれる発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上述の発明において特定の変更をすることができるため、図面に示される上述の説明の全ての主題は、本明細書において発明の概念を示す単なる例として解釈され、本発明を限定するものとして解釈されるべきではないことが意図される。
【0039】
この点に関して、開示された主題は、様々な実施形態及び対応する図とともに説明されてきたが、該当する場合には、他の類似の実施形態を使用して、又は記載された実施形態に修正及び追加を行って、開示された主題から逸脱することなく、開示された主題の同一の機能、類似の機能、代替の機能、又は置き換えられた機能を実行することができることを理解すべきである。したがって、開示された主題は、本明細書に記載された任意の単一の実施形態に限定されるべきではなく、その広さ及び範囲については特許請求の範囲に従って解釈されるべきである。例えば、本発明の「一実施形態」に対して言及されていることは、列挙された特徴も組み込んだ追加の実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図するものではない。
【0040】
特許請求の範囲において、「including」及び「in which」という用語は、それぞれの用語「comprising」及び「wherein」の平易な英語の等価物として使用される。更に、以下の特許請求の範囲において、「第1」、「第2」、「第3」、「上」、「下」、「底」、「頂」などの用語は、単にラベルとして使用され、その用語の対象に数値的要件及び位置的要件を課すことを意図するものではない。「実質的に」、「一般的に」、及び「約」という用語は、構成要素又はアセンブリの機能的な目的を達成するのに適した理想的な所望の条件に対して、合理的に達成可能な製作公差内及び組立公差内の条件を示すものである。更に、請求項の限定が、更なる構造の記載を有していない機能の記述の前に「手段」が記載されるフレーズが明示的に使用されていない限り、及び他の構造の記載を有していない機能の記述の前に「手段」が記載されるフレーズが明示的に使用されるまで、請求項の限定は、ミーンズ・プラス・ファンクション形式で記載されておらず、また、ミーンズ・プラス・ファンクション形式で記載されていると解釈されることを意図するものではない。
【0041】
以上説明してきたことは、開示された主題を示したシステム及び方法の例を含む。もちろん、構成要素又は方法論のすべての組み合わせを本明細書で説明することは不可能である。当業者であれば、請求項に記載された主題の他の多くの組み合わせ及び並替えが可能であることを認識することができる。更に、「含む、有する、備える(includes)」、「含む、有する、備える(has)」、「所有する(possesses)」などの用語が、発明を実施するための形態、特許請求の範囲、付属書類、及び図面において使用される場合、このような用語は、「含んでいる、有している、備えている(comprising)」という用語が請求項において移行語として使用されるときに解釈されるのと同様に包括的なものであることが意図される。すなわち、反対のことが明示的に記載されていない限り、特定の特性を有する単一の要素又は複数の要素を「含んでいる、有している、備えている(comprising)」、「含んでいる、有している、備えている(including)」、又は「含んでいる、有している、備えている(having)」実施形態は、その特性を有していない追加の要素を含むことができる。更に、本明細書及び図面で使用される冠詞「1つ(a)」及び「1つ(an)」は、別段の定めがない限り、又は文脈から単数形であることが明らかでない限り、一般には、「1つ又は複数」を意味すると解釈されるべきである。更に、幾つかの可能な選択肢又は記載の後に使用される「のうちの1つ以上」という語句は、自然な包括的順列のいずれかを意味することが意図される。例えば、「A及びBのうちの1つ以上」は、Aのみ、Bのみ、及びAとBとの両方、を満たす。
【0042】
本明細書は、実施例を使用して、本発明のいくつかの実施形態(最良の形態を含む)を開示するものであり、また、当業者が、本発明の実施形態を実施すること(任意の装置又はシステムを製造及び使用すること並びに組み込まれた方法を実行することを含む)をできるようにするものである。本発明の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が思いつく他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、当該他の実施例が請求項の字義通りの文言と異なっていない構造要素を有する場合、又は当該他の実施例が請求項の字義通りの文言と実質的な差異がない均等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることが意図される。
【0043】
本発明のさらなる態様は、以下の実施形態によって提供される。
【0044】
[実施形態1]
回転電気機械の回転シャフトに配置されるコレクタリング、
前記コレクタリングが前記回転シャフトと共に回転する場合に前記コレクタリングの表面に維持される複数の電気ブラシであって、前記複数の電気ブラシは、前記コレクタリングを通じて外部源と前記回転電気機械との間に電流を流すように構成されている、複数の電気ブラシ、及び
前記複数の電気ブラシに電気的に接続され、前記回転電気機械が動作している間に、前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止するための複数のスイッチの配列であって、前記回転電気機械が動作している間に、前記電気ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、前記複数のスイッチのうちの選択されたスイッチが、所定の時間の間、開く及び閉じる、複数のスイッチの配列
を含む、システム。
[実施形態2]
前記複数のスイッチは、前記複数の電気ブラシの全ての間で電流を均等に分配するように構成されている、実施形態1に記載のシステム。
[実施形態3]
前記複数のスイッチの各スイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なる電気ブラシに電気的に接続されている、実施形態1又は2に記載のシステム。
[実施形態4]
前記複数のスイッチのうちの一部のスイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なる対のブラシに電気的に接続されている、実施形態1~3のうちのいずれかの実施形態に記載のシステム。
[実施形態5]
前記複数のスイッチのうちの一部のスイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なるグループのブラシに電気的に接続されている、実施形態1~4のうちのいずれかの実施形態に記載のシステム。
[実施形態6]
前記複数のスイッチは、前記回転電気機械が低出力で動作している間、前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止するように構成されている、実施形態1~5のうちのいずれかの実施形態に記載のシステム。
[実施形態7]
前記複数のスイッチは、前記回転電気機械が高出力で動作している間、閉じた位置に維持される、実施形態1~6のうちのいずれかの実施形態に記載のシステム。
[実施形態8]
前記複数のスイッチが前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を停止することは、前記外部源と前記回転電気機械との間を流れる電流の量、前記電気ブラシの最適な平均電流密度要件、及び前記外部源から供給される電流を扱うためにアクティブにする必要がある前記複数の電気ブラシの数の関数である、実施形態1~7のうちのいずれかの実施形態に記載のシステム。
[実施形態9]
前記システムは、前記複数のスイッチの配列及び前記複数の電気ブラシと動作可能に結合された複数の抵抗器デバイスの配列を更に含み、前記複数の抵抗器デバイスは、前記外部源と前記ブラシとの間の可変抵抗を除去するように構成され、各ブラシに指定の電流が確実に流れるようにする、実施形態1~8のうちのいずれかの実施形態に記載のシステム。
[実施形態10]
前記複数の抵抗器デバイスの各抵抗器デバイスは、前記複数の電気ブラシのうちの異なる電気ブラシに動作可能に結合されている、実施形態1~9のうちのいずれかの実施形態に記載のシステム。
[実施形態11]
前記複数の抵抗器デバイスは、固定抵抗器及び可変抵抗器のうちの1つ以上の抵抗器を含む、実施形態1~10のうちのいずれかの実施形態に記載のシステム。
[実施形態12]
回転可能なシャフト、前記回転可能なシャフトに取り付けられた回転子本体であって、前記回転子本体は、前記回転子本体の周囲に固定されたコイルの複数の界磁巻線を有する、回転子本体、前記可能なシャフトの一端部に配置された少なくとも1つのコレクタリング、前記少なくとも1つのコレクタリングが前記回転可能なシャフトと共に回転する場合、前記少なくとも1つのコレクタリングの表面に維持される複数の電気ブラシであって、前記複数の電気ブラシは、前記少なくとも1つのコレクタリングを通じて、外部源と、前記回転子本体に固定されたコイルの界磁巻線との間に電流を流すように構成されている、複数の電気ブラシ、及び前記複数の電気ブラシに電気的に接続され、前記回転子本体が回転している間に前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止するための複数のスイッチの配列であって、前記回転子本体が回転している間、前記電気ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、前記複数のスイッチのうちの選択されたスイッチが、所定の時間の間、開く及び閉じる、複数のスイッチの配列を含む、回転電気機械。
[実施形態13]
前記複数のスイッチは、前記複数の電気ブラシの全ての間で電流を均等に分配するように構成されている、実施形態1~12のうちのいずれかの実施形態に記載の回転電気機械。
[実施形態14]
前記複数のスイッチの各スイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なるブラシに電気的に接続されている、実施形態1~13のうちのいずれかの実施形態に記載の回転電気機械。
[実施形態15]
前記複数のスイッチのうちの一部のスイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なる対のブラシに電気的に接続されている、実施形態1~14のうちのいずれかの実施形態に記載の回転電気機械。
[実施形態16]
前記複数のスイッチのうちの一部のスイッチは、前記複数の電気ブラシのうちの異なるグループのブラシに電気的に接続されている、実施形態1~15のうちのいずれかの実施形態に記載の回転電気機械。
[実施形態17]
前記複数のスイッチは、低出力で動作している間、前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止するように構成され、前記複数のスイッチは、高出力で動作している間、閉じた位置に維持される、実施形態1~16のうちのいずれかの実施形態に記載の発電電動機械。
[実施形態18]
前記回転電気機械は、前記複数のスイッチの配列及び前記複数の電気ブラシと動作可能に結合された複数の抵抗器デバイスの配列を更に含み、前記複数の抵抗器デバイスは、前記外部源と前記ブラシとの間の可変抵抗を除去するように構成され、各ブラシに指定の電流が確実に流れるようにする、実施形態1~17のうちのいずれかの実施形態に記載の回転電気機械。
[実施形態19]
回転電気機械の回転シャフトに配置されたコレクタリングの表面に維持され、外部源と回転電気機械との間に電流を流す複数の電気ブラシの電流密度を最適化する方法であって、前記複数の電気ブラシと電気的に接続されるように複数のスイッチを配置するステップ、及び前記回転電気機械が動作している間に、前記複数のスイッチによって、前記複数の電気ブラシを選択的に動作させる及び前記複数の電気ブラシの動作を選択的に停止するステップであって、前記回転電気機械が動作している間に、前記電気ブラシを流れる電流の平均電流密度を所定の電流密度範囲内に調整するために、前記複数のスイッチのうちの選択的なスイッチは、所定の時間の間、開く及び閉じる、ステップを含む、方法。
【符号の説明】
【0045】
10 発電機
12 回転子本体
14 シャフト
18 界磁巻線
20 中心巻線
22 端部巻線
24 軸方向端部
26 駆動端部
28 カップリング
30 駆動端部
34 カップリング
36 ブラシホルダ・リギングアセンブリ
38 コレクタ蹄鉄
42 ブラシホルダ
44 固定支持部材
48 発電機励磁システム
50 電気配線
54 配列
56 スイッチ
60 配列
64 配列
66 コレクタブラシ監視システム
68 電気回路
70 電気回路
72 配列
76 配列
78 電気回路
80 配列
84 配列
【外国語明細書】