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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025076359
(43)【公開日】2025-05-15
(54)【発明の名称】キャパシタ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/33 20060101AFI20250508BHJP
   H01G 13/00 20130101ALI20250508BHJP
   H10D 1/68 20250101ALI20250508BHJP
【FI】
H01G4/33 102
H01G13/00 391J
H01L27/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024188314
(22)【出願日】2024-10-25
(31)【優先権主張番号】10-2023-0148917
(32)【優先日】2023-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2024-0089605
(32)【優先日】2024-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】金 載勳
(72)【発明者】
【氏名】崔 正燮
(72)【発明者】
【氏名】權 正善
(72)【発明者】
【氏名】高 敬憲
(72)【発明者】
【氏名】兪 進午
(72)【発明者】
【氏名】安 永圭
(72)【発明者】
【氏名】姜 龍默
【テーマコード(参考)】
5E082
5F038
【Fターム(参考)】
5E082AA01
5E082AB03
5E082BC32
5E082EE05
5E082EE23
5E082EE37
5E082FF05
5E082FG03
5E082FG27
5E082FG42
5E082GG10
5E082GG26
5F038AC04
5F038AC05
5F038AC10
5F038AC15
5F038AC16
5F038AC18
(57)【要約】
【課題】優れたESL特性と強い固着強度を有するキャパシタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】開示されたキャパシタは、基板及び前記基板上に位置する容量部を含むボディー、及び前記ボディー上に配置され、板状構造を有する第1外部電極及び第2外部電極を含み、前記容量部は、複数のトレンチを有する絶縁層、前記絶縁層上に位置し、前記第1外部電極と電気的に連結される第1内部電極、前記第1内部電極上に位置する誘電層、及び前記誘電層上に位置し、前記第2外部電極と電気的に連結される第2内部電極を含むことができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板及び前記基板上に位置する容量部を含むボディー、及び
前記ボディー上に配置され、板状構造を有する第1外部電極及び第2外部電極を含み、
前記容量部は、
複数のトレンチを有する絶縁層、
前記絶縁層上に位置し、前記第1外部電極と電気的に連結される第1内部電極、
前記第1内部電極上に位置する誘電層、及び
前記誘電層上に位置し、前記第2外部電極と電気的に連結される第2内部電極を含む、キャパシタ。
【請求項2】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極は前記容量部が位置する前記ボディーの一面と対向するように配置される、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項3】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極は前記ボディーの一面の角部領域に配置される、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項4】
前記第1外部電極と前記第2外部電極は前記ボディーの縁に沿って互いに隣接して配置される、請求項3に記載のキャパシタ。
【請求項5】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極は複数提供され、
前記複数の第1外部電極は前記ボディーの一対角方向に対向し、
前記複数の第2外部電極は前記ボディーの他対角方向に対向する、請求項3に記載のキャパシタ。
【請求項6】
前記複数の第1外部電極は2つ提供され、
前記複数の第2外部電極は2つ提供される、請求項5に記載のキャパシタ。
【請求項7】
前記絶縁層は酸化ケイ素を含む、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項8】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極のそれぞれは、
前記ボディーの一面上に配置された電極層、及び
前記電極層上に配置されたメッキ層を含み、
前記メッキ層は前記電極層をカバーするように拡張される板状構造を有する、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項9】
前記電極層は板状構造を有する少なくとも一つの電極パッドを含む、請求項8に記載のキャパシタ。
【請求項10】
前記基板はシリコン(Si)を含む、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項11】
前記基板と前記絶縁層の間に位置し、前記第1内部電極と連結される導電層をさらに含む、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項12】
前記絶縁層内に位置し、前記導電層と連結されるビア電極部をさらに含み、
前記第1外部電極は、
前記ビア電極部上に配置されて前記第1内部電極と連結される第1連結部をさらに含む、請求項11に記載のキャパシタ。
【請求項13】
前記複数のトレンチによる前記絶縁層の開口を満たすように前記第2内部電極上に配置される導電性の充填部をさらに含む、請求項12に記載のキャパシタ。
【請求項14】
前記第2外部電極は、
前記充填部上に配置されて前記第2内部電極と連結される第2連結部をさらに含み、
前記第1外部電極は前記第1連結部と連結される第1電極層を含み、
前記第2外部電極は少なくとも一つの前記第2連結部と連結される第2電極層を含む、請求項13に記載のキャパシタ。
【請求項15】
前記第1外部電極は、
前記第1電極層上に位置する第3電極層、及び
前記第1電極層と前記第3電極層を連結する第3連結部をさらに含み、
前記第2外部電極は、
前記第2電極層上に位置する第4電極層、及び
前記第2電極層と前記第4電極層を連結する第4連結部をさらに含む、請求項14に記載のキャパシタ。
【請求項16】
前記第1電極層、前記第2電極層、前記第3電極層、及び前記第4電極層は銅(Cu)を含む、請求項15に記載のキャパシタ。
【請求項17】
前記第1外部電極は、
前記第3電極層上に位置する第1メッキ層、及び
前記第1メッキ層と前記第3電極層を連結する第5連結部をさらに含み、
前記第2外部電極は、
前記第4電極層上に位置する第2メッキ層、及び
前記第2メッキ層と前記第4電極層を連結する第6連結部をさらに含む、請求項15に記載のキャパシタ。
【請求項18】
基板上に絶縁層を形成し、
前記絶縁層にトレンチを形成し、
前記トレンチに第1内部電極、誘電層、第2内部電極を形成して容量部を形成し、さらに
前記基板及び容量部の外側に前記第1内部電極と電気的に連結され、板状構造を有するように第1外部電極を形成し、
前記基板及び容量部の外側に前記第2内部電極と電気的に連結され、板状構造を有するように第2外部電極を形成する、キャパシタ製造方法。
【請求項19】
前記基板と前記容量部を形成してボディーを形成し、
前記容量部が位置する前記ボディーの一面と対向するように前記第1外部電極及び前記第2外部電極を形成する、請求項18に記載のキャパシタ製造方法。
【請求項20】
前記基板と前記容量部を形成してボディーを形成し、
前記ボディーの一面の角部領域に前記第1外部電極及び前記第2外部電極を形成する、請求項18に記載のキャパシタ製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はキャパシタ及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、ウェアラブル装備などの電子機器が小型化されるにつれて、同一体積でキャパシタの容量を極大化することができる新技術開発が行われている。
【0003】
理論的に、容量を増大させるためには、高い誘電率(high-k)を有する材料を誘電体として使用するか、電極が向き合う面積を増やすか、電極間の誘電層の厚さを減らすこと、以上大きく三つの方法が挙げられる。このような三つの方法の組み合わせを通じて、既存の代表的な超小型キャパシタ製品はそれぞれの高容量達成戦略を有する。
【0004】
積層セラミックキャパシタ(MultiLayer Ceramic Capacitor:MLCC)の場合、ペロブスカイト(perovskite)構造の高い誘電率を有する材料を誘電体として使用し、繰り返し積層された多数の誘電体層を並列連結し電極間距離を近く配置し誘電体層の厚さを薄膜化して容量を増大できる。
【0005】
薄膜シリコンキャパシタ(Thin film Silicon Capacitor)の場合、シリコン基板を半導体工程でエッチングして3次元構造を形成し、電極の面積を拡張させ薄膜蒸着工程で誘電体の厚さを最少化して容量を増大できる。
【0006】
一方、シリコン基板を用いたキャパシタの場合、外部電極をボール形態に形成すると実装時に固着強度が弱いという問題がある。よって、ESL(等価直列インダクタンス)特性に優れながらもAP(Application Processor)に実装時、固着強度を十分に確保することができるキャパシタの開発が必要であるのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
開示された実施形態の一側面は、優れたESL特性と強い固着強度を有するキャパシタ及びその製造方法を提供しようとする。
【0008】
しかし、本発明の実施形態が解決しようとする課題は上述の課題に限定されず、本発明に含まれている技術的思想の範囲で多様に拡張できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態によるキャパシタは、基板及び前記基板上に位置する容量部を含むボディー、及び前記ボディー上に配置され、板状構造を有する第1外部電極及び第2外部電極を含み、前記容量部は、複数のトレンチを有する絶縁層、前記絶縁層上に位置し、前記第1外部電極と電気的に連結される第1内部電極、前記第1内部電極上に位置する誘電層、及び前記誘電層上に位置し、前記第2外部電極と電気的に連結される第2内部電極を含む。
【0010】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極は前記容量部が位置する前記ボディーの一面と対向するように配置できる。
【0011】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極は前記ボディーの一面の角部領域に配置できる。
【0012】
前記第1外部電極と前記第2外部電極は前記ボディーの縁に沿って互いに隣接して配置できる。
【0013】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極は複数提供され、前記複数の第1外部電極は前記ボディーの一対角方向に対向し、前記複数の第2外部電極は前記ボディーの他対角方向に対向していてもよい。
【0014】
前記複数の第1外部電極は2つ提供され、前記複数の第2外部電極は2つ提供できる。
【0015】
前記絶縁層は酸化ケイ素を含むことができる。
【0016】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極それぞれは、前記ボディーの一面上に配置された電極層、及び前記電極層上に配置されたメッキ層を含み、前記メッキ層は前記電極層をカバーするように拡張される板状構造を有することができる。
【0017】
前記電極層は板状構造を有する少なくとも一つの電極パッドを含むことができる。
【0018】
前記基板はシリコン(Si)を含むことができる。
【0019】
前記基板と前記絶縁層の間に位置し、前記第1内部電極と連結される導電層をさらに含むことができる。
【0020】
前記絶縁層内に位置し、前記導電層と連結されるビア電極部をさらに含み、前記第1外部電極は、前記ビア電極部上に配置されて前記第1内部電極と連結される第1連結部をさらに含むことができる。
【0021】
前記複数のトレンチによる前記絶縁層の開口を満たすように前記第2内部電極上に配置される導電性の充填部をさらに含むことができる。
【0022】
前記第2外部電極は、前記充填部上に配置されて前記第2内部電極と連結される第2連結部をさらに含み、前記第1外部電極は前記第1連結部と連結される第1電極層を含み、前記第2外部電極は少なくとも一つの前記第2連結部と連結される第2電極層を含むことができる。
【0023】
前記第1外部電極は、前記第1電極層上に位置する第3電極層、及び前記第1電極層と前記第3電極層を連結する第3連結部をさらに含み、前記第2外部電極は、前記第2電極層上に位置する第4電極層、及び前記第2電極層と前記第4電極層を連結する第4連結部をさらに含むことができる。
【0024】
前記第1電極層、前記第2電極層、前記第3電極層、及び前記第4電極層は銅(Cu)を含むことができる。
【0025】
前記第1外部電極は、前記第3電極層上に位置する第1メッキ層、及び前記第1メッキ層と前記第3電極層を連結する第5連結部をさらに含み、前記第2外部電極は、前記第4電極層上に位置する第2メッキ層、及び前記第2メッキ層と前記第4電極層を連結する第6連結部をさらに含むことができる。
【0026】
実施形態によるキャパシタ製造方法は、基板上に絶縁層を形成し、前記絶縁層にトレンチを形成し、前記トレンチに第1内部電極、誘電層、第2内部電極を形成して容量部を形成し、前記基板及び容量部の外側に前記第1内部電極と電気的に連結され、板状構造を有するように第1外部電極を形成し、前記基板及び容量部の外側に前記第2内部電極と電気的に連結され、板状構造を有するように第2外部電極を形成する。
【0027】
前記基板と前記容量部を形成してボディーを形成し、前記容量部が位置する前記ボディーの一面と対向するように前記第1外部電極及び前記第2外部電極を形成することができる。
【0028】
前記基板と前記容量部を形成してボディーを形成し、前記ボディーの一面の角部領域に前記第1外部電極及び前記第2外部電極を形成することができる。
【発明の効果】
【0029】
実施形態によるキャパシタによれば、優れたESL特性及び強い固着強度を有するキャパシタを提供することができ、キャパシタの製造工程が簡素化され、製造費用が減少できる。
【0030】
しかし、実施形態の効果が上述の効果に限定されるのではなく、本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で多様に拡張できるのが自明である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】一実施形態によるキャパシタの斜視図である。
図2】II-II’線に沿って切断した一実施形態によるキャパシタの断面図である。
図3】一実施形態によるキャパシタの製造方法を示した図である。
図4】一実施形態によるキャパシタの製造方法を示した図である。
図5】一実施形態によるキャパシタの製造方法を示した図である。
図6】一実施形態によるキャパシタの製造方法を示した図である。
図7】一実施形態によるキャパシタの製造方法を示した図である。
図8】一実施形態によるキャパシタの製造方法を示した図である。
図9】一実施形態によるキャパシタの製造方法を示した図である。
図10】一実施形態によるキャパシタの製造方法を示した図である。
図11】一実施形態によるキャパシタのインピーダンスシミュレーション結果を示した図である。
図12】一実施形態によるキャパシタのキャパシタンスシミュレーション結果を示した図である。
図13】一実施形態によるキャパシタのESR(等価直列抵抗)シミュレーション結果を示した図である。
図14】一実施形態によるキャパシタのESL(等価直列インダクタンス)シミュレーション結果を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付した図面を参照して本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように本発明の実施形態を詳しく説明する。図面で本発明を明確に説明するために不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一又は類似の構成要素については同一の参照符号を付けた。また、添付図面において一部構成要素は誇張されるか省略されるか又は概略的に図示され、各構成要素の大きさは実際の大きさを完全に反映するものではない。
【0033】
添付された図面は本明細書に開示された実施形態を容易に理解することができるようにするためのものに過ぎず、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物や代替物を含むと理解されるものである。
【0034】
第1、第2などのように序数を含む用語は多様な構成要素を説明することに使用できるが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使用される。
【0035】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「の上に」又は「上に」あるという時、これは他の部分「の直上に」ある場合だけでなく、その間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分「の直上に」あるという時には間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分「の上に」又は「上に」あるということは基準となる部分の上又は下に位置することであり、必ずしも重力反対方向側に「の上に」又は「上に」位置することを意味するのではない。
【0036】
明細書全体で、「含む」又は「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在するのを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないと理解されるものである。したがって、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0037】
また、明細書全体で、「平面上」という時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0038】
明細書全体で、ある部分が他の部分と「カップリング(coupling)」されているという時、これは「直接的に又は物理的にカップリング」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「間接的に又は非接触カップリング」されている場合を含む。
【0039】
また、明細書全体で、「連結される」という時、これは二つ以上の構成要素が直接的に連結されることのみを意味するのではなく、二つ以上の構成要素が他の構成要素を通じて間接的に連結されること、物理的に連結されることだけでなく電気的に連結されること、又は位置や機能によって異なる名称で称されたが、一体であることを意味することができる。
【0040】
明細書全体で、基板110は平面図上で広く断面図上で薄い構造を有し、「基板110の平面方向」は基板110の広くて平らな面に平行な方向であり、「基板110の厚さ方向」は基板110の広くて平らな面に垂直な方向を意味することができる。
【0041】
図1は一実施形態によるキャパシタの斜視図であり、図2はII-II’線に沿って切断した一実施形態によるキャパシタの断面図である。
【0042】
図1及び図2を参照すれば、一実施形態によるキャパシタ10は基板110及び基板110上に位置する容量部140を含むボディー100、及びボディー100上に配置され、板状構造を有する第1外部電極210及び第2外部電極220を含むことができる。基板110の厚さ方向によるキャパシタ10の厚さは65μm以下の範囲内であってもよい。
【0043】
ボディー100の形状に特に制限はないが、一般に六面体形状であってもよい。ボディー100は基板110及び基板110上に順次積層された第1絶縁層120、導電層130、容量部、及び充填部150を含むことができる。また、ボディー100は第2絶縁層141を貫通するビア電極部160を含むことができる。
【0044】
基板110は予め設定された面積を有することができる。基板110は絶縁性素材で提供される。一例として、基板110はシリコン(Si)を含むシリコン基板であってもよい。
【0045】
基板110上に第1絶縁層120が配置できる。第1絶縁層120は予め設定された厚さを有することができる。第1絶縁層120は酸化ケイ素(SiO)を含むことができる。例えば、第1絶縁層120はSiOを含むことができる。
【0046】
第1絶縁層120上に導電層130が配置できる。導電層130は金属性素材で提供される。一例として、導電層130はTiNを含むことができる。
【0047】
容量部140は基板110上に配置できる。容量部140は導電層130上に配置できる。容量部140は第2絶縁層141、第1内部電極142、誘電層143、及び第2内部電極144を含むことができる。
【0048】
第2絶縁層141は基板110上に配置できる。第2絶縁層141は導電層130上に配置できる。基板110と第2絶縁層141の間に導電層130が配置できる。第2絶縁層141は予め設定された厚さを有することができる。一例として、第2絶縁層141の厚さは1.8μm~2.2μmであってもよい。第2絶縁層141は酸化ケイ素(SiO)を含むことができる。
【0049】
第2絶縁層141には、第2絶縁層141の一面で第2絶縁層141の内側に貫入する複数のトレンチ141aが配置できる。トレンチ141aは第2絶縁層141の一面をエッチングして形成できる。トレンチ141aの下端は導電層130と連結できる。即ち、トレンチ141aが満たされる前には、導電層130がトレンチ141aを通じて外部に露出される。トレンチ141aは一方向に長く形成されるか、間隔をおいて形成できる。
【0050】
第1内部電極142は、トレンチ141aが形成された領域の第2絶縁層141上に配置できる。即ち、第1内部電極142はトレンチ141a上に配置できる。また、第1内部電極142は互いに隣接したトレンチ141aの間の第2絶縁層141上に配置できる。第1内部電極142は導電性材料を用いて形成できる。第1内部電極142は金属性素材であってもよい。第1内部電極142は導電層130と連結できる。第1内部電極142は導電層130と直接接触する構造で導電層130に連結される。
【0051】
第1内部電極142は化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、又は原子層蒸着(ALD、Atomic Layer Deposition)工程を用いて形成できるが、これに制限されるわけではない。
【0052】
誘電層143は第1内部電極142上に配置できる。即ち、誘電層143はトレンチ141aの第1内部電極142上に配置できる。また、誘電層143は互いに隣接したトレンチ141aの間の第1内部電極142上に配置できる。誘電層143はZrO-Al-ZrO複合層であるZAZから形成できる。また、誘電層143はAl3、ZrO、HfOなどのような金属酸化物のうちのいずれか一つから形成できる。また、誘電層143はAl3、ZrO、HfOなどのような金属酸化物の組み合わせで形成できる。
【0053】
誘電層143は化学気相蒸着、又は原子層蒸着工程を用いて形成できるが、これに制限されるわけではない。
【0054】
第2内部電極144は誘電層143上に配置できる。即ち、第2内部電極144はトレンチ141aの誘電層143上に配置できる。また、第2内部電極144は互いに隣接したトレンチ141aの間の誘電層143上に配置できる。第2内部電極144は導電性材料を用いて形成できる。第2内部電極144は金属性素材であってもよい。第2内部電極144は誘電層143を挟んで第1内部電極142と対向する。第1内部電極142及び第2内部電極144は誘電層143を挟んで互いに対向するように配置されて、第1内部電極142及び第2内部電極144にそれぞれ異なる極性の電圧が印加される場合、キャパシタとして動作できる。
【0055】
第2内部電極144は化学気相蒸着、又は原子層蒸着工程を用いて形成できるが、これに制限されるわけではない。
【0056】
第1内部電極142、誘電層143、及び第2内部電極144がトレンチ141aに配置されれば、トレンチ141aの中央に空間が発生する可能性がある。このような空間は容量部140にクラックが発生する原因になることがある。よって、トレンチ141a上に第1内部電極142、誘電層、及び第2内部電極144が配置されて残った空間には充填部150が配置できる。充填部150は複数のトレンチ141aによる第2絶縁層141の開口を満たすように第2内部電極144上に配置できる。充填部150は導電性材料を用いて形成できる。充填部150は金属性素材で提供できる。充填部150はTiNを含むことができる。例えば、充填部150はTiNを含むことができる。
【0057】
第2絶縁層141内にビア電極部160が配置できる。ビア電極部160はトレンチ141aの一側に配置できる。ビア電極部160は第2絶縁層141を貫通するように配置されたビアの内部に導電性の材料が満たされた形態であってもよい。一例として、ビア電極部160はCuを含むことができる。ビア電極部160は導電層130と連結できる。ビア電極部160は導電層130と直接接触する構造で導電層130に連結できる。
【0058】
第1外部電極210及び第2外部電極220はボディー100の一面上に配置できる。第1外部電極210及び第2外部電極220は容量部140が位置するボディー100の一面と対向するように配置できる。第1外部電極210及び第2外部電極220はボディー100の一面の角領域に配置できる。
【0059】
第1外部電極210と第2外部電極220はボディー100の縁に沿って互いに隣接して配置できる。言い換えれば、第1外部電極210及び第2外部電極220と対向するボディーの一面の周りに沿って、第1外部電極210と第2外部電極220が交互に配置できる。
【0060】
第1外部電極210及び第2外部電極220は複数提供できる。複数の第1外部電極210はボディー100の一対角方向に対向するように配置できる。複数の第2外部電極は前記ボディーの他対角方向に対向するように配置できる。一例として、ボディー100が六面体形状である場合、ボディーの一面の四つの角領域に一対角方向に対向する二つの第1外部電極210及び他対角方向に対向する二つの第2外部電極220が配置できる。
【0061】
第1外部電極210及び第2外部電極220は四角形の平面形状を有することができる。但し、これに制限されるわけではなく、円形、多角形などの平面形状を有することができる。第1外部電極210及び第2外部電極220の平面上一辺の長さは0.15mm以上0.25mm以下の範囲内であってもよい。第1外部電極210及び第2外部電極220の隣接した外部電極間の距離は0.1mm以上であってもよい。
【0062】
第1外部電極210の少なくとも一部は、第3絶縁層201、第4絶縁層202、及び第5絶縁層203に埋め込むことができる。第2外部電極220の少なくとも一部は、第3絶縁層201、第4絶縁層202、及び第5絶縁層203に埋め込むことができる。一例として、第3絶縁層201、第4絶縁層202、及び第5絶縁層203は、順次積層することができる。
【0063】
第3絶縁層201は、第2絶縁層141上に配置することができる。第3絶縁層201は、容量部140上に配置することができる。第3絶縁層201は、充填部150上に配置することができる。第3絶縁層201は、酸化ケイ素(SiO)を含むことができる。第4絶縁層202は、第3絶縁層201上に配置することができる。第4絶縁層202は、酸化ケイ素(SiO)を含むことができる。第5絶縁層203は、第4絶縁層202上に配置することができる。第5絶縁層203は、酸化ケイ素(SiO)を含むことができる。
【0064】
第1外部電極210は第1連結部171、第1電極層181、第3連結部173、第3電極層183、第5連結部175、及び第1メッキ層191を含むことができる。
【0065】
第1外部電極210は第1内部電極142と電気的に連結できる。第1外部電極210はビア電極部160と連結される第1連結部171を含むことができる。第1連結部171は、第3絶縁層201を貫通することができる。第1連結部171はビア電極部160上に配置できる。第1連結部171はビア電極部160と直接接触できる。第1連結部171は第1内部電極142と連結できる。
【0066】
第1電極層181はボディー100の一面上に配置できる。第1電極層181は、第3絶縁層201上に配置することができる。第1電極層181は第1連結部171と連結できる。第1電極層181は第1連結部171上に配置できる。第1電極層181は第1連結部171と直接接触できる。第1電極層181は第1連結部171又は後述する少なくとも一つの第2連結部172と連結できる。第1電極層181は板状構造を有する電極パッド181aを少なくとも一つ含むことができる。一例として、第1電極層181は銅(Cu)を含むことができる。
【0067】
第3電極層183は第1電極層181上に配置できる。第3電極層183は、第4絶縁層202上に配置することができる。第3電極層183は第3連結部173と連結できる。第3連結部173は第1電極層181と第3電極層183を連結することができる。第3連結部173は、第4絶縁層202を貫通することができる。第3電極層183は第3連結部173上に配置できる。第3電極層183は第3連結部173と直接接触できる。第3電極層183は少なくとも一つの第3連結部173と連結できる。第3電極層183は板状構造を有する電極パッド183aを少なくとも一つ含むことができる。ここで、第3電極層183を構成する電極パッド183aは第1電極層181を構成する電極パッド181aと同じか又は少ない個数で提供できる。一例として、第3電極層183はCuを含むことができる。一例として、ボディー100から基板110の厚さ方向による第3電極層183までの厚さは7μm以上8μm以下の範囲内であってもよい。
【0068】
第3電極層183上に第1メッキ層191が配置できる。第1メッキ層191は第5連結部175と連結できる。第1めっき層191は、第5絶縁層203上に配置することができる。第5連結部175は第1メッキ層191と第3電極層183を連結することができる。第5連結部175は、第5絶縁層203を貫通することができる。第1メッキ層191は第5連結部175上に配置できる。第1メッキ層191は第5連結部175と直接接触できる。第1メッキ層191は少なくとも一つの第5連結部175と連結できる。第1メッキ層191は板状構造を有する電極パッドを含むことができる。第1メッキ層191は板状構造を有することができる。第1メッキ層191は第1電極層181及び第3電極層183をカバーするように拡張される板状構造を有することができる。第1メッキ層191は基板110の厚さ方向に第1電極層181及び第3電極層183と重畳していてもよい。一例として、第1メッキ層191はアルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、及び銀(Ag)のうちの少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0069】
図1ではメッキ層が一つの層として示されたが、これに制限されるわけではなく、第1メッキ層191上に連結部及びメッキ層がさらに配置されてもよい。一例として、第3電極層183から基板110の厚さ方向による第1メッキ層191までの厚さは2μm以上7.5μm以下であってもよい。具体的に、メッキ層が一つの層である場合、第3電極層183から基板110の厚さ方向によるメッキ層までの厚さは2μm以上3μm以下の範囲内であってもよい。また、メッキ層が二つの層である場合、第3電極層183から基板110の厚さ方向によるメッキ層までの厚さは5.5μm以上7.5μm以下の範囲内であってもよい。ここで、第3電極層183から基板110の厚さ方向による隣接したメッキ層までの厚さは2μm以上3μm以下であり、下層のメッキ層から基板110の厚さ方向による上層のメッキ層までの厚さは3.5μm以上4.5μm以下の範囲内であってもよい。
【0070】
第2外部電極220は、第2連結部172、第2電極層182、第4連結部174、第4電極層184、第6連結部176、及び第2メッキ層192を含むことができる。
【0071】
第2外部電極220は第2内部電極144と電気的に連結できる。第2外部電極220は充填部150と連結される第2連結部172を含むことができる。第2連結部172は、第3絶縁層201を貫通することができる。第2連結部172は充填部150上に配置できる。第2連結部172は充填部150と直接接触できる。第2連結部172は第2内部電極144と連結できる。
【0072】
第2電極層182はボディー100の一面上に配置できる。第2電極層182は、第3絶縁層201上に配置することができる。第2電極層182は第2連結部172と連結できる。第2電極層182は第2連結部172上に配置できる。第2電極層182は第2連結部172と直接接触できる。第2電極層182は少なくとも一つの第2連結部172と連結できる。第2電極層182は板状構造を有する電極パッド182aを少なくとも一つ含むことができる。一例として、第2電極層182は銅(Cu)を含むことができる。
【0073】
第4電極層184は第2電極層182上に配置できる。第4電極層184は、第4絶縁層202上に配置することができる。第4電極層184は第4連結部174と連結できる。第4連結部174は第2電極層182と第4電極層184を連結することができる。 第4連結部174は、第4絶縁層202を貫通することができる。第4電極層184は第4連結部174上に配置できる。第4電極層184は第4連結部174と直接接触できる。第4電極層184は少なくとも一つの第4連結部174と連結できる。第4電極層184は板状構造を有する電極パッド184aを少なくとも一つ含むことができる。ここで、第4電極層184を構成する電極パッド184aは第2電極層182を構成する電極パッド182aと同じか少ない個数で提供できる。一例として、第4電極層184はCuを含むことができる。一例として、ボディー100から基板110の厚さ方向による第4電極層184までの厚さは7μm以上8μm以下の範囲内であってもよい。
【0074】
第4電極層上に第2メッキ層192が配置できる。第2メッキ層192は第6連結部176と連結できる。第2めっき層192は、第5絶縁層203上に配置することができる。第6連結部176は第2メッキ層192と第4電極層184を連結することができる。第6連結部176は、第5絶縁層203を貫通することができる。第2メッキ層192は第6連結部176上に配置できる。第2メッキ層192は第6連結部176と直接接触できる。第2メッキ層192は少なくとも一つの第6連結部176と連結できる。第2メッキ層192は板状構造を有する電極パッドを含むことができる。第2メッキ層192は板状構造を有することができる。第2メッキ層192は第2電極層182及び第4電極層184をカバーするように拡張される板状構造を有することができる。第2メッキ層192は基板110の厚さ方向に第2電極層182及び第4電極層184と重畳していてもよい。
【0075】
一例として、第2メッキ層192はAl、Ni、Sn、及びAgのうちの少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0076】
図1ではメッキ層が一つの層として示されたが、これに制限されるわけではなく、第2メッキ層192上に連結部及びメッキ層がさらに配置されてもよい。一例として、第4電極層184から基板110の厚さ方向による第2メッキ層192までの厚さは2μm以上7.5μm以下であってもよい。具体的に、メッキ層が一つの層である場合、第4電極層184から基板110の厚さ方向によるメッキ層までの厚さは2μm以上3μm以下の範囲内であってもよい。また、メッキ層が二つの層である場合、第4電極層184から基板110の厚さ方向によるメッキ層までの厚さは5.5μm以上7.5μm以下の範囲内であってもよい。ここで、第4電極層184から基板110の厚さ方向による隣接したメッキ層までの厚さは2μm以上3μm以下であり、下層のメッキ層から基板110の厚さ方向による上層のメッキ層までの厚さは3.5μm以上4.5μm以下の範囲内であってもよい。
【0077】
前述のように、外部電極をボディーの角領域に配置し、板状構造に形成することによって、優れたESL特性及び強い固着強度を有するキャパシタを提供することができる。
【0078】
以下では、図3図10を参照して、一実施形態によるキャパシタ10の製造方法を説明する。図3図10は一実施形態によるキャパシタの製造方法を示した図である。
【0079】
図3を参照すれば、基板110上に第1絶縁層120、導電層130、及び第2絶縁層141を順次形成することができる。第1絶縁層120、導電層130、及び第2絶縁層141は蒸着工程を通じて形成できる。第1絶縁層120及び第2絶縁層141の形成には化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。導電層130の形成には化学気相蒸着、原子層蒸着などが使用できる。
【0080】
図4を参照すれば、第2絶縁層141にトレンチ141aを形成する。トレンチ141aはエッチング工程を通じて形成することができる。エッチング工程はマスクを用いて行うことができる。マスクはフォトレジストを通じて形成できる。
【0081】
図5を参照すれば、基板110上に容量部140を形成する。具体的に、第2絶縁層141上に第1内部電極142を形成する。第1内部電極142は蒸着工程を通じて形成することができる。第1内部電極142の蒸着には化学気相蒸着、原子層蒸着などが使用できる。
【0082】
第1内部電極142上に誘電層143を形成することができる。誘電層143は蒸着工程を通じて形成することができる。誘電層143の蒸着には化学気相蒸着、原子層蒸着などが使用できる。
【0083】
誘電層143上に第2内部電極144を形成することができる。第2内部電極144は蒸着工程を通じて形成することができる。第2内部電極144の蒸着には化学気相蒸着、原子層蒸着などが使用できる。
【0084】
図6を参照すれば、第2内部電極144上に充填部150を形成することができる。充填部150は複数のトレンチ141aによる第2絶縁層141の開口を満たすように形成することができる。充填部150は第2絶縁層141のトレンチ141a上に第1内部電極142、誘電層143、及び第2内部電極144が配置されて残った空間を満たすように形成することができる。
【0085】
図7を参照すれば、第2絶縁層141を貫通するビア電極部160を形成することができる。ビア電極部160は第2絶縁層141を貫通するビアを形成し、ビアの内部に導電性の材料を充填して形成することができる。
【0086】
基板110上に第1絶縁層120、導電層130、容量部140、充填部150、及びビア電極部160を形成してボディー100を形成することができる。
【0087】
以下で、基板110及び容量部140の外側に第1内部電極142と電気的に連結され、板状構造を有するように第1外部電極210を形成することができる。また、基板110及び容量部140の外側に第2内部電極144と電気的に連結され、板状構造を有するように第2外部電極220を形成することができる。
【0088】
第1外部電極210及び第2外部電極220は容量部140が位置するボディー100の一面と対向するように形成することができる。第1外部電極210及び第2外部電極220はボディーの一面の角領域に形成することができる。
【0089】
図8を参照すれば、バンプ形成工程を通じてビア電極部160上に第1連結部171を形成し、充填部150上に第2連結部172を形成することができる。第1連結部171は、第3絶縁層201の一部を貫通するビアを形成し、ビアの内部を導電性物質で充填することによって形成することができる。一例として、第1連結部171とビア電極部160は、第2絶縁層141と第3絶縁層201の両方を貫通するビアを形成し、ビアの内部を導電性物質で充填することによって一緒に形成することができる。第2連結部172は、第3絶縁層201の他の一部を貫通するビアを形成し、ビアの内部を導電性物質で充填することによって形成することができる。
【0090】
図9を参照すれば、第1連結部171上に第1電極層181を形成し、第2連結部172上に第2電極層182を形成することができる。第1電極層181は、第3絶縁層201上に形成することができる。第2電極層182は、第3絶縁層201上に形成することができる。第1電極層181及び第2電極層182は蒸着工程を通じて形成することができる。第1電極層181及び第2電極層182はマスクを通じて区分蒸着して形成することができる。板状構造を有する電極パッド181aを少なくとも一つ含むように第1電極層181を形成することができる。また、板状構造を有する電極パッド182aを少なくとも一つ含むように第2電極層182を形成することができる。
【0091】
図10を参照すれば、第1電極層181上に第3連結部173を形成し、第2電極層182上に第4連結部174を形成することができる。第3連結部173は、第4絶縁層202の一部を貫通するビアを形成し、ビア内部に導電性物質を充填することによって形成することができる。第4連結部174は、第3絶縁層201の他の一部を貫通するビアを形成し、ビア内部に導電性物質を充填することによって形成することができる。
【0092】
また、第3連結部173上に第3電極層183を形成し、第4連結部174上に第4電極層184を形成することができる。第3電極層183は、第4絶縁層202上に形成することができる。第4電極層184は、第4絶縁層202上に形成することができる。第3連結部173及び第4連結部174はバンプ形成工程を通じて形成することができる。第3電極層183及び第4電極層184は蒸着工程を通じて形成することができる。第3電極層183及び第4電極層184はマスクを通じて区分蒸着して形成することができる。板状構造を有する電極パッド183aを少なくとも一つ含むように第3電極層183を形成することができる。また、板状構造を有する電極パッド184aを少なくとも一つ含むように第4電極層184を形成することができる。
【0093】
第3電極層183上に第5連結部175を形成し、第4電極層184上に第6連結部176を形成することができる。第5連結部175は、第5絶縁層203の一部を貫通するビアを形成し、ビアの内部を導電性物質で充填することによって形成することができる。第6連結部176は、第5絶縁層203の他の部分を貫通するビアを形成し、ビアの内部を導電性物質で充填することによって形成することができる。
【0094】
また、第5連結部175上に第1メッキ層191を形成し、第6連結部176上に第2メッキ層192を形成することができる。第1メッキ層191は、第5絶縁層203上に形成することができる。第2メッキ層192は、第5絶縁層203上に形成することができる。これにより、図1及び図2に示された一実施形態によるキャパシタ10を形成することができる。第1メッキ層191及び第2メッキ層192はメッキ工程を通じて形成できる。第1電極層181及び第3電極層183をカバーするように拡張される板状構造に第1メッキ層191を形成することができる。また、第2電極層182及び第4電極層184をカバーするように拡張される板状構造に第2メッキ層192を形成することができる。
【0095】
前述のように、外部電極をボディーの角領域に配置し、板状構造に形成することによって、優れたESL特性及び強い固着強度を有するキャパシタを提供することができる。
【0096】
以下では、図11図14を参照して、一実施形態によるキャパシタ10の特性に関するシミュレーション結果を説明する。図11は一実施形態によるキャパシタのインピーダンスシミュレーション結果を示した図であり、図12は一実施形態によるキャパシタのキャパシタンスシミュレーション結果を示した図であり、図13は一実施形態によるキャパシタのESRシミュレーション結果を示した図であり、図14は一実施形態によるキャパシタのESLシミュレーション結果を示した図である。
【0097】
容量計(Capacitance Meter)(E4981A)を用いて周波数120~1MHz、AC電圧0.1~1.0Vrms、測定モードCp-D条件で容量及びDFを測定した。
【0098】
高抵抗メーター(B2985B)を用いてRated Voltage(約1.5v)で電流制限を設定した状態で120秒放置後、絶縁抵抗を測定した。
【0099】
ネットワークアナライザ(Network Analyzer)(E5061B)を用いて周波数100kHz~6GHz、Input Power 13dBm以下(1Vrms)条件でESR(Equivalent Serial Resistance)及びESL(Equivalent Series Inductance)を測定した。
【0100】
図11を参照すれば、一実施形態によるキャパシタ10は周波数1.E-01以後区間でインピーダンスが1.00ohmの値以下であるのを確認することができ、これはセラミック材料を用いてボディーを形成したセラミックキャパシタに比べて低い値であり得る。
【0101】
図12を参照すれば、一実施形態によるキャパシタ10のキャパシタンスが200nFまでの値を有することができるのを確認することができる。
【0102】
図13を参照すれば、一実施形態によるキャパシタ10のESRが35mohm以下の値を有するのを確認することができる。セラミックキャパシタの場合、40mohm以上の値を有し得るのを考慮する時、一実施形態によるキャパシタ10のESRがさらに低い値を有することができるのが分かる。
【0103】
図14を参照すれば、一実施形態によるキャパシタ10のESLが8pH以下の値を有するのを確認することができる。セラミックキャパシタの場合、約20pHの値を有し得るのを考慮する時、一実施形態によるキャパシタ10のESLがさらに低い値を有することができるのが分かる。
【0104】
以下の表1は、APの下面にキャパシタを実装する場合、外部電極の形態及びキャパシタの材料による固着強度をシミュレーションした結果を示した。
【0105】
表1で、サイズはキャパシタの長さと幅を意味することができる。
【0106】
【表1】
【0107】
上記表1を参照すれば、一実施形態によるキャパシタ10の固着強度が0.1024であるのを確認することができる。固着強度は外部電極の全体面積に特定係数をかけて求めることができる。ここで、比較例1の側面及びバンド形態の外部電極の場合、係数は1であり、実施形態の下面電極及び比較例2のボール形態の外部電極の場合、係数は0.64であり得る。固着強度を通じて、比較例1の0.48mm×0.48mmサイズのセラミックキャパシタと同様に一実施形態によるキャパシタ10が別途のアンダーフィル(Underfill)工程なくAPに実装可能であるのが分かる。したがって、一実施形態によるキャパシタ10によれば、キャパシタの製造工程が簡素化され、製造費用が減少できる。
【0108】
以上を通じて本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるのではなく、請求範囲と発明の説明及び添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属するのは当然である。
【符号の説明】
【0109】
10:キャパシタ
100:ボディー
110:基板
120:第1絶縁層
130:導電層
140:容量部
141:第2絶縁層
141a:トレンチ
142:第1内部電極
143:誘電層
144:第2内部電極
150:充填部
160:ビア電極部
171:第1連結部
172:第2連結部
173:第3連結部
174:第4連結部
175:第5連結部
176:第6連結部
181:第1電極層
182:第2電極層
183:第3電極層
184:第4電極層
191:第1メッキ層
192:第2メッキ層
210:第1外部電極
220:第2外部電極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14