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  • 特開-清掃用ヘッド及び清掃具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007670
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】清掃用ヘッド及び清掃具
(51)【国際特許分類】
   A47L 13/24 20060101AFI20250109BHJP
   A47L 13/16 20060101ALI20250109BHJP
   A47L 13/20 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
A47L13/24 A
A47L13/16 A
A47L13/20 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023109224
(22)【出願日】2023-07-03
(71)【出願人】
【識別番号】000178583
【氏名又は名称】山崎産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095522
【弁理士】
【氏名又は名称】高良 尚志
(72)【発明者】
【氏名】深谷 果林
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074AA08
3B074AB01
3B074EE01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フローリング床面及び上面側に多数のパイルを有する敷物等の何れの清掃にも使用し得る清掃用ヘッド及びその清掃用ヘッドを備えた清掃具の提供。
【解決手段】清掃用ヘッドHは、合成樹脂製の基体部Aの底面側に、エラストマー製の突起盤部Bが結合してなる。清掃用ヘッドHの上側に、操作用の柄Sが前後左右に回動傾斜可能に連結されて清掃具Cを構成する。突起盤部Bは、底面が平面状である基盤部B1の底面に、下向きの略円錐台形状の清掃用突起部B2を、二次元的に分散した状態で多数有する。清掃用ヘッドは、シート状の拭材を保持してフローリング床面などを拭き得ると共に、カーペットなどを底面側で直接清掃し得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の拭部を有する拭材を、拭部が底面側に位置するように保持し、底面側に位置する拭部により対象物を拭いて清掃し得ると共に、上面側に多数のパイルを有する対象物を底面側で直接清掃し得る清掃用ヘッドであって、
前記底面側に、上下方向の全部又は少なくとも下部の外周が下方中央部に向かって縮小する下向きの清掃用突起部を二次元的に分散した状態で多数有し、
前記清掃用突起部は、弾性的圧縮及び弾性的撓みの両方又は一方が可能である清掃用ヘッド。
【請求項2】
上記清掃用ヘッドの底面側の仮想的な平面上において、間隔おきの互いに平行な多数の第1方向直線と間隔おきの互いに平行な多数の第2方向直線が所定角度で交差する各交点に中心が位置するように、互いに間隔おきに上記清掃用突起部を有する請求項1記載の清掃用ヘッド。
【請求項3】
上記互いに平行な多数の第1方向直線が一定間隔おきであり、上記互いに平行な多数の第2方向直線が一定間隔おきである請求項2記載の清掃用ヘッド。
【請求項4】
二次元的に分散した状態で多数有する上記清掃用突起部の群において、主な清掃方向の任意の直線上に1、2又は3以上の前記清掃用突起部の基部が位置する請求項1乃至3の何れか1項に記載の清掃用ヘッド。
【請求項5】
上記清掃用突起部の上下方向の全部又は少なくとも下部が下向きの略円錐台形状又は略円錐形状である請求項1乃至3の何れか1項に記載の清掃用ヘッド。
【請求項6】
上記清掃用突起部の下端部が下向きに凸の凸曲面状である請求項1乃至3の何れか1項に記載の清掃用ヘッド。
【請求項7】
清掃用ヘッドの主な清掃方向に直交する方向が第1方向直線の方向である場合の第1方向直線上の清掃用突起部の基部同士の間隔は、清掃用突起部の上下中間部の直径の0.3倍乃至6倍である請求項1乃至3の何れか1項に記載の清掃用ヘッド。
【請求項8】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の清掃用ヘッドを備えた清掃具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物を清掃するための清掃用ヘッド及びその清掃用ヘッドを備えた清掃具に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2018-198686号公報には、フローリングの汚れを掃除するときは操作棒のモップヘッドに対する傾き角に自由度が有り、またカーペットに付着したペットの毛を取り除くために使用するときは操作棒のモップヘッドに対する傾き角が所定角度に固定できる両用モップとして、連結構造30は、モップヘッド10の上面のブラケット31と、第1の回動体33と第2の回動体34を有し、第1の回動体33により操作棒20をモップヘッド10の短手方向の垂直面内に回動可能でありかつ第2の回動体34により操作棒20をモップヘッド10の長手方向の垂直面内にも回動可能である二次元回動形継手32と、操作棒20に外嵌する第1の位置と、二次元回動形継手32を覆い操作棒20に外嵌するとともにブラケット31に外嵌して操作棒20をモップヘッド10に対して所要の傾き角に固定する第2の位置と、の間を移動する筒状ロック部材36と、を有する両用モップの発明が示されている。
【0003】
モップヘッド10の下面には、全面にわたるよう複数の掃除用凸部12dが設けられ掃除用凸部12dは、正面方向より見てW形であり、かつW形の二つの谷間12eのある側が、筒状ロック部材36が第2の位置にあるときの、操作棒20のモップヘッド10に対する傾斜側と一致している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-198686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、フローリング床面及び上面側に多数のパイルを有する敷物等の何れの清掃にも使用し得る清掃用ヘッド及びその清掃用ヘッドを備えた清掃具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、例えば次のように表すことができる。
【0007】
(1) シート状の拭部を有する拭材を、拭部が底面側に位置するように保持し、底面側に位置する拭部により対象物を拭いて清掃し得ると共に、上面側に多数のパイルを有する対象物を底面側で直接清掃し得る清掃用ヘッドであって、
前記底面側に、上下方向の全部又は少なくとも下部の外周が下方中央部に向かって縮小する下向きの清掃用突起部を二次元的に分散した状態で多数有し、
前記清掃用突起部は、弾性的圧縮及び弾性的撓みの両方又は一方が可能である清掃用ヘッド。
【0008】
(2) 上記清掃用ヘッドの底面側の仮想的な平面上において、間隔おきの互いに平行な多数の第1方向直線と間隔おきの互いに平行な多数の第2方向直線が所定角度で交差する各交点に中心が位置するように、互いに間隔おきに上記清掃用突起部を有する上記(1)記載の清掃用ヘッド。
【0009】
(3) 上記互いに平行な多数の第1方向直線が一定間隔おきであり、上記互いに平行な多数の第2方向直線が一定間隔おきである上記(2)記載の清掃用ヘッド。
【0010】
(4) 二次元的に分散した状態で多数有する上記清掃用突起部の群において、主な清掃方向の任意の直線上に1、2又は3以上の前記清掃用突起部の基部が位置する上記(1)乃至(3)の何れか1項に記載の清掃用ヘッド。
(5) 上記清掃用突起部の上下方向の全部又は少なくとも下部が下向きの略円錐台形状又は略円錐形状である上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載の清掃用ヘッド。
【0011】
(6) 上記清掃用突起部の下端部が下向きに凸の凸曲面状である上記(1)乃至(5)の何れか1項に記載の清掃用ヘッド。
【0012】
(7) 清掃用ヘッドの主な清掃方向に直交する方向が第1方向直線の方向である場合の第1方向直線上の清掃用突起部の基部同士の間隔は、清掃用突起部の上下中間部の直径の0.3倍乃至6倍である上記(1)乃至(6)の何れか1項に記載の清掃用ヘッド。
【0013】
(8) 上記(1)乃至(7)の何れか1項に記載の清掃用ヘッドを備えた清掃具。
【発明の効果】
【0014】
本発明の清掃用ヘッド及び清掃具によれば、フローリング床面の拭き掃除及び上面側に多数のパイルを有する敷物等の塵、埃、人の髪の毛、ペットの毛などの掻き出し清掃の何れをも効果的に行い得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】清掃具の右側面拡大図である。
図2】清掃具の正面図である。
図3】清掃具の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[1] 本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図面は何れも本発明の清掃用ヘッドを備える本発明の清掃具の実施の形態の一例についてのものである。
【0018】
(1) 清掃用ヘッドHは、平面視において左右方向を長手方向とする長方形状をなす。この清掃用ヘッドHの主な清掃方向は短手方向である。
【0019】
清掃用ヘッドHは、不織布製のシート状の拭材を上面側の保持部に保持して底面側に位置する拭部によりフローリング床面などの対象物を拭いて清掃することが可能であると共に、上面側に多数のパイルを有するカーペットやラグなどの対象物を底面側で直接清掃することが可能なものである。
【0020】
清掃用ヘッドHの上側に、操作用の柄Sが前後左右に回動傾斜可能に連結されて清掃具Cを構成している。
【0021】
(2) 清掃用ヘッドHは、容易に変形しにくい合成樹脂製の基体部Aの底面側に、エラストマー製の一体成形された突起盤部Bが結合してなるものである。
【0022】
突起盤部Bは、底面が短手方向において中央部に向かって下向きに凸である基盤部B1の当該底面に、清掃用突起部B2を、二次元的に分散した状態で多数有する。
【0023】
(3) 清掃用突起部B2は、下向きの略円錐台形状をなし、下端部B2aは、下向きに縮径する下向きに凸の、凸曲面状である(下端部が下向きに凸の凸曲面状であること以外は円錐台形状)。
【0024】
(4) 清掃用ヘッドHの底面側に、図3に示すように、清掃用突起部B2を二次元的に分散した状態で多数有する。すなわち、一定間隔おきの互いに平行な多数の第1方向直線(清掃用ヘッドHの主な清掃方向である短手方向に直交する長手方向直線)と一定間隔おきの互いに平行な多数の第2方向直線が、80度(所定角度)で交差する各交点に中心が位置するように、互いに間隔おきに清掃用突起部B2を有する。
【0025】
これらの清掃用突起部B2の群において、主な清掃方向(清掃用ヘッドHの短手方向)の任意の直線上に4以上の清掃用突起部B2の上下中間部(半分の高さの部分)が位置する。
【0026】
清掃用ヘッドHの主な清掃方向に直交する方向である第1方向直線上の清掃用突起部B2の基部同士の間隔は、清掃用突起部B2の上下中間部の直径と同等である。
【0027】
清掃用突起部B2は、軸線方向に弾性的に圧縮し得ると共に、軸線方向に対し側方に弾性的に撓み得る。
【0028】
(5) 清掃用突起部B2の基部の直径は、約3.8mm、清掃用突起部B2の上下中間部の直径は約3mm、清掃用突起部B2の下端部の凸曲面の基部の直径は約2.4mm、外周面の勾配は5度、高さは10mmである。
【0029】
(6) 多数の清掃用突起部B2は、全て実質上同一である。
【0030】
[2] 本発明の実施の形態を、上記以外の形態を含めて更に説明する。
【0031】
(1) 本発明の清掃用ヘッドは、シート状の拭部を有する拭材を、拭部が底面側に位置するように保持し、底面側に位置する拭部により対象物を拭いて清掃し得ると共に、上面側に多数のパイルを有する対象物を底面側で直接清掃し得るものである。
【0032】
清掃用ヘッドにより保持した前記拭材の拭部により拭いて清掃する対象物は、例えば、フローリング床面、その他の床面、階段踏面、その他の面である。
【0033】
清掃用ヘッドの底面側で直接清掃し得る上面側に多数のパイルを有する対象物は、例えば、カーペット、ラグ、マット、その他の敷物である。
【0034】
(2) 本発明の清掃具は、本発明の清掃用ヘッドを備えるものであり、例えば、操作用の柄が清掃用ヘッドの上側に連結されたものとすることや、操作用の把手を備えたものとすることができるが、これらに限るものではない。
【0035】
(3) 清掃用ヘッドが保持する拭材は、シート状の拭部を有する。拭材全体がシート状であってもよく、拭材の一部がシート状の拭部であってもよい。拭材は、清掃用ヘッドの底面側に位置する拭部以外は必ずしもシート状であることを要しない。シート状の拭材又は拭材のうちシート状をなす部分は、不織布、織布、その他の布又はその他のシート状材料からなる。
【0036】
拭材を清掃用ヘッドに保持するには、例えば、清掃用ヘッドの底面側を方形状の拭材の拭部により覆った状態で、拭材の相対する辺の近傍部をそれぞれ清掃用ヘッドの上部に折り返して押圧部又は挟持部等の拭材固定部により着脱可能に固定することにより行うことができる。清掃用ヘッドによる拭材の保持は、これらに限るものではなく、例えば、清掃用ヘッドと拭材にそれぞれ面ファスナの一方部及び他方部を設けることにより、或いはスナップの一方及び他方を設けることにより、拭材の所定箇所を清掃用ヘッドに対し着脱可能に固定することにより行うことができる。
【0037】
(4) 清掃用ヘッドは、例えば、合成樹脂、金属、その他の材料を単独で又は組み合わせてなる容易に変形しにくい基体部(例えば、柄、把手、拭材保持部等が設けられたもの)の底面側に、清掃用突起部を二次元的に分散した状態で多数有するものとすることができる。
【0038】
清掃用ヘッドの平面視形状は、必ずしも特定のものであることを要しない。清掃用ヘッドの形状としては、例えば、平面視において長手方向と短手方向を有するものとすることができる(特に、短手方向の両端縁部又は一方の端縁部は、長手方向の直線状であることが好ましい。)。
【0039】
清掃用ヘッドの主な清掃方向は、例えば、清掃用ヘッドの平面視形状等に応じ、清掃効率が良い方向とすることができるが、前記のように平面視において長手方向と短手方向を有するものの場合の清掃用ヘッドの主な清掃方向は、一般には短手方向である。
【0040】
(5) 清掃用ヘッドの底面側には、上下方向の(好ましくは)全部又は少なくとも下部(下端部を除くものとすることもできる)の外周が下方中央部に向かって縮小する下向きの清掃用突起部を、二次元的に分散した状態で多数有する。
【0041】
(5-1) 下向きの清掃用突起部について、外周が下方中央部に向かって縮小するものとしては、例えば、下向きの略円錐台形状又は略円錐形状、略多角錐台形状又は略多角錐形状(横断面が星型多角形状であるものを含む。好ましくは略正多角錐台形状又は略正多角錐形状)、これらの外周部に、上下方向のリブ状部を有するものを挙げることができる。
【0042】
少なくとも下部の外周が下方中央部に向かって縮小するものの例としては、
下部以外の外周が下方中央部に向かって縮小しないもの(例えば円柱状又は多角柱状であるもの)、
下部以外の外周が下方中央部に向かって縮小すると共に下部の外周が下方中央部に向かって縮小し、それらの間に上下方向に直交する段差部を有するもの
などを挙げることができる。
【0043】
下向きの略円錐台形状又は略円錐形状というのは、清掃用ヘッドの底面側から下向きに縮径する略円錐台形状又は略円錐形状であることを意味する。略円錐台形状又は略円錐形状としては、例えば、下端部が、下向きに縮径する下向きに凸の、凸曲面状であるもの、下端部が下向きに凸の凸曲面状であること以外は円錐台形状又は円錐形状と同等であるもの、側面に、軸線を含む平面と交差する稜線状のものを1又は2以上(例えば8、10又は12以上)有するもの(例えば一定中心角毎に有するもの)などを挙げることができる。下端部が平面状であるものも含む。
【0044】
下向きの清掃用突起部が上下方向の(好ましくは)全部又は少なくとも下部の外周が下方中央部に向かって縮小するものであること、特に下向きの略円錐台形状又は略円錐形状であることにより、上面側に多数のパイルを有する敷物などの清掃対象物のパイル間に多数の清掃用突起部が可及的に深く入り込んで清掃用ヘッドの底面側で直接効果的に清掃し得る。
【0045】
(5-2) 清掃用ヘッドの底面側に、清掃用突起部を二次元的に分散した状態で多数有するものとしては、清掃用ヘッドの底面側の仮想的な平面上において、例えば、
間隔おき(好ましくは一定間隔おき)の互いに平行な多数の第1方向直線と間隔おき(好ましくは一定間隔おき)の互いに平行な多数の第2方向直線が90度、80度、60度、50度、45度、などの所定角度で交差する各交点に中心が位置するように、互いに間隔おきに清掃用突起部を有するものを挙げることができる。
【0046】
第1方向直線同士の一定間隔と、第2方向直線同士の一定間隔は、等しいものとすることができるが、これらに限るものではない。
【0047】
清掃用突起部は、例えば、各第1方向直線上に、5乃至6個又はそれ以上が配置されると共に、各第2方向直線上に、5乃至6個又はそれ以上が配置されるものとすることができる。
【0048】
第1方向直線の方向は、例えば清掃用ヘッドの主な清掃方向に直交する方向とすることができる。
【0049】
二次元的に分散した状態で多数有する清掃用突起部の群において、主な清掃方向の任意の直線上に1、2又は3以上の清掃用突起部の基部(好ましくは上下中間部、より好ましくは下端から高さの4分の1上方の部分)が位置するものとすることにより、清掃用ヘッドの底面側で直接清掃を行う場合に、敷物などの清掃対象物の上面側における多数のパイル間の塵、埃、人の髪の毛、ペットの毛などを可及的に漏らさずに掻き出すことができる。また、拭材を保持して底面側に位置する拭部により対象物を拭いて清掃する際における拭き残りを効果的に防ぎ得る。
【0050】
更に、清掃用ヘッドの主な清掃方向に直交する方向が第1方向直線の方向である場合の第1方向直線上の清掃用突起部の基部同士の間隔は、例えば、清掃用突起部の上下中間部の直径の0.3倍乃至6倍とすることができる。好ましくは、0.5倍乃至2倍である。この場合、上面側に多数のパイルを有する清掃対象物のパイル間に多数の清掃用突起部が可及的に深く入り込んで清掃用ヘッドの底面側で直接効果的に清掃し得る。
【0051】
(6) 清掃用突起部は、弾性的圧縮及び弾性的撓みの両方又は一方が可能である。すなわち、軸線方向に弾性的に圧縮し得ると共に、軸線方向に対し側方に弾性的に撓み得るか、或いは、弾性的圧縮及び弾性的撓みの一方が可能である。
【0052】
清掃用突起部は、例えば、底面が一方向において若しくは全体として中央部に向かって下向きに凸の又は平面状である基盤部の当該底面に設けられたものとすることができ、当該基盤部が、容易に変形しにくい基体部の底面側に保持されて清掃用ヘッドを構成するものとすることができる。
【0053】
清掃用突起部を構成する材料としては、例えば、各種エラストマーや、合成ゴム等のゴム状弾性を有する材料を用いることができる。このような材料により、清掃用突起部と前記基盤部が一体的に成形されたものとすることもできる。
【0054】
(7) 清掃用突起部の基部の横断面が円形状であるとした場合の直径は、例えば3乃至6mm、清掃用突起部の上下中間部の横断面が円形状であるとした場合の直径は例えば2乃至4mm、清掃用突起部が下向きの円錐台形状とした場合の下面の直径(下端部が下向きに凸の凸曲面状である場合の凸曲面の基部の直径)は1.5乃至4mm、外周面の勾配は、例えば3乃至10度(好ましくは4乃至6度)、高さは5例えば5乃至15mmとすることができるが、これらに限るものではない。

(8) 多数の清掃用突起部は、清掃用ヘッドを水平面上に載置した場合に、例えば、その水平面上に全ての清掃用突起部の下端部が接するものとすることもでき、一部の清掃用突起部の下端部が接するものとすることもできる。
【0055】
多数の清掃用突起部は、全て同一であるものとすることができる他、例えば、高さ、基部直径、上下中間部の直径、下面又は下端部凸曲面基部直径、外周面勾配等が異なる複数種の清掃用突起部が規則的に又は不規則に配置されたものとすることができる。
【符号の説明】
【0056】
A 基体部
B 突起盤部
B1 基盤部
B2 清掃用突起部
B2a 下端部
C 清掃具
H 清掃用ヘッド
S 柄
図1
図2
図3