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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025076979
(43)【公開日】2025-05-16
(54)【発明の名称】積層セラミックキャパシタ
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20250509BHJP
【FI】
H01G4/30 201F
H01G4/30 201G
H01G4/30 513
H01G4/30 514
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024085538
(22)【出願日】2024-05-27
(31)【優先権主張番号】10-2023-0149958
(32)【優先日】2023-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】康 崙盛
(72)【発明者】
【氏名】金 善花
(72)【発明者】
【氏名】羅 元竣
(72)【発明者】
【氏名】朴 賢秀
(72)【発明者】
【氏名】朴 柄圭
(72)【発明者】
【氏名】兪 明漢
(72)【発明者】
【氏名】朴 成▲ジュン▼
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AH07
5E082AB03
5E082GG01
(57)【要約】
【課題】体積が減少した外部電極を含む積層セラミックキャパシタを提供する。
【解決手段】本開示の積層セラミックキャパシタは、第1方向に対向する第1面と第2面、第2方向に対向し第1面と第2面を連結する第3面と第4面、第3方向に対向し第1面と第2面を連結する第5面と第6面を含むセラミック本体、セラミック本体の内部に配置される複数の第1内部電極と複数の第2内部電極、セラミック本体の外部に配置される第1外部電極およびセラミック本体の外部に配置される第2外部電極を含み、第1外部電極は、セラミック本体の第1面と第6面上に配置され第1面で複数の第1内部電極に電気的に連結される第1金属層および第1金属層上に配置される第1メッキ層を含み、第2外部電極は、セラミック本体の第2面と第6面上に配置され第2面で複数の第2内部電極に電気的に連結される第2金属層および第2金属層上に配置される第2メッキ層を含むことができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に対向する第1面と第2面、第2方向に対向し前記第1面と前記第2面を連結する第3面と第4面、第3方向に対向し前記第1面と前記第2面を連結する第5面と第6面を含むセラミック本体、
前記セラミック本体の内部に配置される複数の第1内部電極と複数の第2内部電極、
前記セラミック本体の外部に配置される第1外部電極、および
前記セラミック本体の外部に配置される第2外部電極
を含み、
前記第1外部電極は、前記セラミック本体の前記第1面上と前記第6面上に配置され前記第1面で前記複数の第1内部電極に電気的に連結される第1金属層、および前記第1金属層上に配置される第1メッキ層を含み、
前記第2外部電極は、前記セラミック本体の前記第2面上と前記第6面上に配置され前記第2面で前記複数の第2内部電極に電気的に連結される第2金属層、および前記第2金属層上に配置される第2メッキ層を含む、積層セラミックキャパシタ。
【請求項2】
前記セラミック本体の前記第6面上の前記第1外部電極の一部分および前記第2外部電極の一部分を覆う絶縁膜
をさらに含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項3】
前記絶縁膜は、前記セラミック本体の前記第6面に対向する前記第1外部電極の外面の一部分を露出し前記第1外部電極の残り部分を覆い、前記セラミック本体の前記第6面に対向する前記第2外部電極の外面の一部分を露出し前記第2外部電極の残り部分を覆う、請求項2に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項4】
前記絶縁膜によって露出された前記第1外部電極の外面は、四つの縁が前記絶縁膜によって囲まれた長方形形状である、請求項3に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項5】
前記絶縁膜によって露出された前記第2外部電極の外面は、四つの縁が前記絶縁膜によって囲まれた長方形形状である、請求項4に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項6】
前記絶縁膜は、前記第1外部電極と前記第2外部電極の間で前記セラミック本体の前記第6面を覆う、請求項3に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項7】
前記絶縁膜は、前記セラミック本体の前記第1面上の前記第1外部電極を覆い、前記セラミック本体の前記第2面上の前記第2外部電極を覆う、請求項2に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項8】
前記第1メッキ層は、
前記第1金属層を覆う第1層、
前記第1層を覆う第2層、および
前記第2層を覆う第3層
を含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項9】
前記第1層はニッケル(Ni)を含み、
前記第2層は銅(Cu)を含み、
前記第3層はスズ(Sn)を含む、請求項8に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項10】
前記第2メッキ層は、
前記第2金属層を覆う第1層、
前記第1層を覆う第2層、および
前記第2層を覆う第3層
を含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項11】
前記第1層はニッケル(Ni)を含み、
前記第2層は銅(Cu)を含み、
前記第3層はスズ(Sn)を含む、請求項10に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項12】
前記第1金属層および前記第2金属層はそれぞれ、ニッケル(Ni)層、チタン/銅(Ti/Cu)層、またはチタン/クロム(Ti/Cr)層を含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項13】
前記第1メッキ層および前記第2メッキ層はそれぞれ、ニッケル/スズ(Ni/Sn)層、スズ/ニッケル/スズ(Sn/Ni/Sn)層、またはニッケル/銅/スズ(Ni/Cu/Sn)層を含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項14】
前記第1内部電極の厚さと前記第2内部電極の厚さは100nm以上300nm以下である、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は積層セラミックキャパシタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
セラミック材料を使用する電子部品としてキャパシタ、インダクタ、圧電素子、バリスタ、またはサーミスタなどがある。このようなセラミック電子部品のうちの積層セラミックキャパシタ(Multilayer Ceramic Capacitor、MLCC)は小型でありながら高容量が保障され実装が容易であるという長所によって多様な電子装置に使用できる。
【0003】
例えば、積層セラミックキャパシタは、液晶表示装置(liquid crystal display、LCD)、プラズマ表示装置パネル(plasma display panel、PDP)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)などの映像機器、コンピュータ、個人携帯用端末器、およびスマートフォンのような様々の電子製品の基板に装着されて電気を充電または放電させる役割を果たすチップ形態のコンデンサに使用できる。
【0004】
積層セラミックキャパシタは、セラミック本体の内部に配置される内部電極と、セラミック本体の外部に配置され内部電極に連結される外部電極を含むことができる。外部電極は、外部電極形成用ペーストにセラミック本体をディッピング(dipping)しブロッティング(blotting)して形成できる。この場合、外部電極の厚さが数十μmであって相対的に厚く外部電極が占める体積を減らしにくい問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施形態の一側面は、体積が減少した外部電極を含む積層セラミックキャパシタを提供しようとする。
【0006】
しかし、本発明の実施形態が解決しようとする課題は上述の課題に限定されず、本発明に含まれている技術的思想の範囲で多様に拡張できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態による積層セラミックキャパシタは、第1方向に対向する第1面と第2面、第2方向に対向し前記第1面と前記第2面を連結する第3面と第4面、第3方向に対向し前記第1面と前記第2面を連結する第5面と第6面を含むセラミック本体、前記セラミック本体の内部に配置される複数の第1内部電極と複数の第2内部電極、前記セラミック本体の外部に配置される第1外部電極、および前記セラミック本体の外部に配置される第2外部電極を含み、前記第1外部電極は、前記セラミック本体の前記第1面上と前記第6面上に配置され前記第1面で前記複数の第1内部電極に電気的に連結される第1金属層、および前記第1金属層上に配置される第1メッキ層を含み、前記第2外部電極は、前記セラミック本体の前記第2面上と前記第6面上に配置され前記第2面で前記複数の第2内部電極に電気的に連結される第2金属層、および前記第2金属層上に配置される第2メッキ層を含むことができる。
【0008】
また、前記積層セラミックキャパシタは、前記セラミック本体の前記第6面上の前記第1外部電極の一部分および前記第2外部電極の一部分を覆う絶縁膜をさらに含むことができる。
【0009】
また、前記絶縁膜は、前記セラミック本体の前記第6面に対向する前記第1外部電極の外面の一部分を露出し前記第1外部電極の残り部分を覆い、前記セラミック本体の前記第6面に対向する前記第2外部電極の外面の一部分を露出し前記第2外部電極の残り部分を覆うことができる。
【0010】
また、前記絶縁膜によって露出された前記第1外部電極の外面は、四つの縁が前記絶縁膜によって囲まれた長方形形状であってもよい。
【0011】
また、前記絶縁膜によって露出された前記第2外部電極の外面は、四つの縁が前記絶縁膜によって囲まれた長方形形状であってもよい。
【0012】
また、前記絶縁膜は、前記第1外部電極と前記第2外部電極の間で前記セラミック本体の前記第6面を覆うことができる。
【0013】
また、前記絶縁膜は、前記セラミック本体の前記第1面上の第1外部電極を覆い、前記セラミック本体の前記第2面上の前記第2外部電極を覆うことができる。
【0014】
また、前記第1メッキ層は、前記第1金属層を覆う第1層、前記第1層を覆う第2層、および前記第2層を覆う第3層を含むことができる。
【0015】
また、前記第1層はニッケル(Ni)を含み、前記第2層は銅(Cu)を含み、前記第3層はスズ(Sn)を含むことができる。
【0016】
また、前記第2メッキ層は、前記第2金属層を覆う第1層、前記第1層を覆う第2層、および前記第2層を覆う第3層を含むことができる。
【0017】
また、前記第1層はニッケル(Ni)を含み、前記第2層は銅(Cu)を含み、前記第3層はスズ(Sn)を含むことができる。
【0018】
また、前記第1金属層および前記第2金属層はそれぞれ、ニッケル(Ni)層、チタン/銅(Ti/Cu)層、またはチタン/クロム(Ti/Cr)層を含むことができる。
【0019】
また、前記第1メッキ層および前記第2メッキ層はそれぞれ、ニッケル/スズ(Ni/Sn)層、スズ/ニッケル/スズ(Sn/Ni/Sn)層、またはニッケル/銅/スズ(Ni/Cu/Sn)層を含むことができる。
【0020】
また、前記第1内部電極の厚さと前記第2内部電極の厚さは100nm以上300nm以下であってもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明による積層セラミックキャパシタによれば、外部電極の体積を減らすことによって静電容量に寄与する部分をさらに大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した斜視図である。
図2図1のII-II’線に沿って切断した断面図である。
図3図1の積層セラミックキャパシタで内部電極の積層構造を示した分離斜視図である。
図4】他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した斜視図である。
図5図4のV-V’線に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付した図面を参照して本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように本発明の実施形態を詳しく説明する。図面において本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。また、添付図面において一部構成要素は誇張または省略されるかまたは概略的に図示され、各構成要素の大きさは実際大きさを完全に反映するものではない。
【0024】
添付された図面は本明細書に開示された実施形態を容易に理解することができるようにするためのものに過ぎず、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むと理解されなければならない。
【0025】
第1、第2などのように序数を含む用語は多様な構成要素を説明するのに使用できるが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。
【0026】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「の上に」または「上に」あるという時、これは他の部分「の直上に」ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分「の直上に」あるという時には中間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分「の上に」または「上に」あるというのは基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向側に「の上に」または「上に」位置することを意味するのではない。
【0027】
明細書全体で、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在するのを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないと理解されなければならない。したがって、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0028】
また、明細書全体で、「平面上」という時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0029】
また、明細書全体で、「連結される」という時、これは二つ以上の構成要素が直接的に連結されることのみを意味するのではなく、二つ以上の構成要素が他の構成要素を通じて間接的に連結されること、物理的に連結されることだけでなく電気的に連結されること、または位置や機能によって異なる名称で称されたが、一体であるのを意味することができる。
【0030】
図1は一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した斜視図であり、図2図1のII-II’線に沿って切断した断面図であり、図3図1の積層セラミックキャパシタで内部電極の積層構造を示した分離斜視図である。
【0031】
図1図2、および図3を参照すれば、本実施形態による積層セラミックキャパシタ1000は、セラミック本体110、第1外部電極120、第2外部電極130、複数の第1内部電極150および複数の第2内部電極160を含む。
【0032】
まず、本実施形態を明確に説明するために方向を定義すれば、図面に表示されたL軸、W軸、およびT軸はそれぞれ、積層セラミックキャパシタ1000の長さ方向、幅方向、および厚さ方向を示す軸を指す。
【0033】
厚さ方向(T軸方向)は、シート(sheet)形状を有する構成要素の広い面(主面)に垂直な方向であってもよい。例えば、厚さ方向(T軸方向)は誘電体層140が積層される方向と同一の概念として使用できる。
【0034】
長さ方向(L軸方向)は、シート形状を有する構成要素の広い面(主面)に平行な方向であって厚さ方向(T軸方向)と交差(または直交)する方向であってもよい。例えば、長さ方向(L軸方向)は、第1外部電極120と第2外部電極130が互いに対向する方向であってもよい。
【0035】
幅方向(W軸方向)は、シート形状を有する構成要素の広い面(主面)に平行な方向であって厚さ方向(T軸方向)および長さ方向(L軸方向)と同時に交差(または直交)する方向であってもよい。
【0036】
セラミック本体110は大略六面体形状であってもよいが、本実施形態がこれに限定されるのではない。焼成(sintering)時の収縮によって、セラミック本体110は完全な六面体形状ではないが、実質的に六面体形状を有することができる。例えば、セラミック本体110は大略直六面体形状であるが、角や頂点に該当する部分が丸い形状を有することができる。
【0037】
本実施形態では、説明の便宜のために、長さ方向(L軸方向)で互いに対向する面を第1面S1および第2面S2と定義し、幅方向(W軸方向)で互いに対向して第1面S1と第2面S2を連結する面を第3面S3および第4面S4と定義し、厚さ方向(T軸方向)で互いに対向して第1面S1と第2面S2を連結する面を第5面S5および第6面S6と定義することにする。
【0038】
したがって、第1面S1と第2面S2が対向する方向である第1方向は長さ方向(L軸方向)であってもよく、第1方向に垂直であり互いに垂直な第2方向および第3方向はそれぞれ厚さ方向(T軸方向)および幅方向(W軸方向)または幅方向(W軸方向)および厚さ方向(T軸方向)であってもよい。
【0039】
セラミック本体110の長さは、セラミック本体110の幅方向(W軸方向)中央部での長さ方向(L軸方向)-厚さ方向(T軸方向)断面(cross section)に対する光学顕微鏡または走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の長さ方向(L軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し長さ方向(L軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最大値を意味することができる。一方、セラミック本体110の長さは、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の長さ方向(L軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し長さ方向(L軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最小値を意味することができる。他方、セラミック本体110の長さは、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の長さ方向(L軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し長さ方向(L軸方向)と平行な複数の線分のうちの少なくとも2つの線分の長さの算術平均値を意味することができる。
【0040】
セラミック本体110の厚さは、セラミック本体110の幅方向(W軸方向)中央部での長さ方向(L軸方向)-厚さ方向(T軸方向)断面(cross section)に対する光学顕微鏡または走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の厚さ方向(T軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し厚さ方向(T軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最大値を意味することができる。一方、セラミック本体110の厚さは、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の厚さ方向(T軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し厚さ方向(T軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最小値を意味することができる。他方、セラミック本体110の厚さは、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の厚さ方向(T軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し厚さ方向(T軸方向)と平行な複数の線分のうちの少なくとも2つの線分の長さの算術平均値を意味することができる。
【0041】
セラミック本体110の幅は、セラミック本体110の厚さ方向(T軸方向)中央部での長さ方向(L軸方向)-幅方向(W軸方向)断面(cross section)に対する光学顕微鏡または走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の幅方向(W軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し幅方向(W軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最大値を意味することができる。一方、セラミック本体110の幅は、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の幅方向(W軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し幅方向(W軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最小値を意味することができる。他方、セラミック本体110の幅は、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の幅方向(W軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し幅方向(W軸方向)と平行な複数の線分のうちの少なくとも2つの線分の長さの算術平均値を意味することができる。
【0042】
セラミック本体110は、厚さ方向(T軸方向)に積層された複数の誘電体層140を含むことができる。誘電体層140の間の境界は不明確であってもよい。例えば、誘電体層140の間の境界は走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)を使用しなければ確認しにくい程度であり、複数の誘電体層140は一体型構造体と見えることもある。
【0043】
第1内部電極150と第2内部電極160は誘電体層140を挟んで交互に積層できる。このような積層構造はセラミック本体110内で繰り返されてもよく、セラミック本体110の第5面S5に最も近い内部電極は第1内部電極150または第2内部電極160であってもよく、第6面S6に最も近い内部電極は第1内部電極150または第2内部電極160であってもよい。
【0044】
第1内部電極150と第2内部電極160は互いに異なる極性を有し、その間に配置された誘電体層140によって互いに電気的に絶縁される。
【0045】
第1内部電極150および第2内部電極160は、誘電体層140を挟んで互いに長さ方向(L軸方向)にずれるように配置できる。第1内部電極150の一側端部はセラミック本体110の第1面S1を通じて露出され、第2内部電極160の一側端部はセラミック本体110の第2面S2を通じて露出される。セラミック本体110の第1面S1から露出された第1内部電極150の端部は第1外部電極120に接続できる。セラミック本体110の第2面S2から露出された第2内部電極160の端部は第2外部電極130に接続できる。
【0046】
第1内部電極150および第2内部電極160は、スパッタリング(sputtering)、真空蒸着法、および化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition;CVD)のような薄膜蒸着法を用いて形成できる。薄膜蒸着法を用いれば、厚さが薄くて均一な内部電極が形成できる。
【0047】
セラミック本体の大きさが一定である場合、内部電極の厚さが薄いほど誘電体層をさらに多く積層することによって積層セラミックキャパシタの容量を増加させることができる。また、内部電極の減少した厚さだけ誘電体層の厚さを増加させることができるので、誘電体層の厚さを増加させることによって降伏電圧(breakdown voltage)と高温信頼性を改善することができる。
【0048】
例えば、薄膜蒸着法で形成した第1内部電極150および第2内部電極160の厚さは100nm以上300nm以下であってもよい。内部電極の厚さが100nm未満であれば、厚さが薄いだけに抵抗が増加するので等価直列抵抗(ESR、Equivalent Serial Resistance)が増加することがあり、300nmを超過すれば、相対的に誘電体層の厚さ増加に限界があるため信頼性増加の効果が低下することがある。
【0049】
ここで、内部電極の厚さは、二つの誘電体層の間に配置される一つの内部電極の平均厚さを意味することができる。内部電極の平均厚さは、セラミック本体110の幅方向(W軸方向)中央部での長さ方向(L軸方向)-厚さ方向(T軸方向)断面(cross section)に対する1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示された一つの内部電極の厚さを、長さ方向(L軸方向)に均等な間隔を有する30個の地点で測定した値の算術平均値であってもよい。前述の30個の地点は後述のアクティブ(active)領域で指定できる。このような方式で10個の内部電極で平均厚さをそれぞれ測定した後、測定値の算術平均値を導出すれば、内部電極の平均厚さをさらに一般化することができる。
【0050】
一方、導電性金属を含む導電性ペーストを誘電体層140表面に印刷して内部電極を形成することもできる。例えば、ニッケル(Ni)またはニッケル(Ni)合金を含む導電性ペーストをスクリーン印刷法(screen printing)やグラビア印刷法(gravure printing)で誘電体層表面に印刷して内部電極を形成することができる。しかし、この場合は前述の薄膜蒸着法で内部電極を形成する場合とは異なり、厚さが薄くて均一な内部電極を形成しにくい問題がある。
【0051】
第1外部電極120および第2外部電極130に電圧を印加すると、互いに対向する第1内部電極150および第2内部電極160の間に電荷が蓄積される。即ち、第1外部電極120に電気的に連結された第1内部電極150と第2外部電極130に電気的に連結された第2内部電極160の間で静電容量を得ることができる。積層セラミックキャパシタ1000の静電容量は、厚さ方向(T軸方向)に沿って互いに重畳する第1内部電極150と第2内部電極160の重畳した面積に比例する。
【0052】
言い換えれば、積層セラミックキャパシタ1000は、アクティブ(active)領域とマージン(margin)領域を含むことができる。アクティブ領域は第1内部電極150と第2内部電極160が厚さ方向(T軸方向)に沿って重畳する領域を称することができ、マージン領域はアクティブ領域とセラミック本体110の第1面S1の間の領域およびアクティブ領域とセラミック本体110の第2面S2の間の領域を称することができる。
【0053】
積層セラミックキャパシタ1000はその長さと幅を基準にして分類される。したがって同一な長さまたは幅を有する積層セラミックキャパシタでも外部電極の厚さによってセラミック本体の大きさが変わり得る。即ち、さらに薄い外部電極を有する積層セラミックキャパシタはさらに厚い外部電極を有する積層セラミックキャパシタに比べてさらに大きなセラミック本体を有することができる。セラミック本体がさらに大きいということは、前述のアクティブ領域がさらに大きいということを意味し、ひいては静電容量がさらに大きいということを意味することができる。結局、積層セラミックキャパシタの外部電極が薄くなるほど静電容量が大きくなり得る。本実施形態では積層セラミックキャパシタの外部電極を形成する時、金属層をメッキ成長用シード層として用いることによって外部電極の厚さを薄くすることができて、それによる有利な効果を得ることができる。これについては、以下でさらに詳しく説明する。
【0054】
アクティブ領域の厚さ方向(T軸方向)外側には第1カバー層143および第2カバー層145が配置できる。
【0055】
第1カバー層143は、セラミック本体110の第6面S6とそれに最も近い内部電極との間に配置される。第2カバー層145は、セラミック本体110の第5面S5とそれに最も近い内部電極との間に配置される。
【0056】
即ち、セラミック本体110内で最上部にある内部電極の上部に第1カバー層143が配置され、最下部にある内部電極の下部に第2カバー層145が配置できる。第1カバー層143および第2カバー層145は、誘電体層140と同一の組成を有することができる。最上側内部電極の外表面と最下側内部電極の外表面に誘電体層をそれぞれ1つ以上積層して第1カバー層143および第2カバー層145を形成することができる。
【0057】
第1カバー層143および第2カバー層145は、物理的または化学的ストレスによる第1内部電極150および第2内部電極160の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0058】
誘電体層140は高誘電率のセラミック材料を含むことができる。例えば、セラミック材料は、BaTiO、CaTiO、SrTiO、またはCaZrOなどの成分を含む誘電体セラミックを含むことができる。また、これら成分にマンガン(Mn)化合物、鉄(Fe)化合物、クロム(Cr)化合物、コバルト(Co)化合物、ニッケル(Ni)化合物などの補助成分をさらに含むことができる。例えば、誘電体層にはBaTiOにカルシウム(Ca)、ジルコニウム(Zr)などが一部固溶された(Ba1-xCa)TiO、Ba(Ti1-yCa)O、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)OまたはBa(Ti1-yZr)Oなどがあるが、本発明がこれに限定されるのではない。
【0059】
また、誘電体層140にはセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤、および分散剤のうちの一つ以上がさらに含まれてもよい。セラミック添加剤は、例えば遷移金属酸化物または炭化物、希土類元素、マグネシウム(Mg)またはアルミニウム(Al)などであってもよい。
【0060】
一例として、誘電体層140の平均厚さは0.1μm~10μmであってもよいが、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0061】
第1外部電極120および第2外部電極130はセラミック本体110の外部に配置される。
【0062】
第1外部電極120は、セラミック本体110の第1面S1と第6面S6に配置できる。第2外部電極130はセラミック本体110の第2面S2と第6面S6に配置できる。
【0063】
第1外部電極120は、第1接続部121、第1バンド部123と第1角部125を含む。
【0064】
第1接続部121はセラミック本体110の第1面S1を覆い、複数の第1内部電極150の露出された端部と接続されて電気的に連結される部分である。
【0065】
第1バンド部123は第1接続部121から延長してセラミック本体110の第6面S6の一部を覆う。第1バンド部123は第1外部電極120がセラミック本体110にさらに強く固着されるようにすることができる。
【0066】
第1角部125は第1接続部121と第1バンド部123を連結する部分であり得る。
【0067】
第2外部電極130は第2接続部131、第2バンド部133と第2角部135をそれぞれ含む。
【0068】
第2接続部131はセラミック本体110の第2面S2を覆い、複数の第2内部電極160の露出された端部と接続されて電気的に連結される部分である。
【0069】
第2バンド部133は第2接続部131から延長してセラミック本体110の第6面S6の一部を覆う。第2バンド部133は第2外部電極130がセラミック本体110にさらに強く固着されるようにすることができる。
【0070】
第2角部135は、第2接続部131と第2バンド部133を連結する部分であり得る。
【0071】
積層セラミックキャパシタ1000の幅方向(W)中央部での長さ方向(L)-厚さ方向(T)断面(cross section)に対する光学顕微鏡または走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示された積層セラミックキャパシタ1000で、第1接続部121および第2接続部131は厚さ方向(T軸方向)に概ね平行な形状を有することができ、第1バンド部123および第2バンド部133は長さ方向(L軸方向)に概ね平行な形状を有することができ、第1角部125および第2角部135は曲線形状を有することができる。前述の曲線形状は、厚さ方向(T軸方向)に平行な方向から長さ方向(L軸方向)に平行な方向に(またはその反対方向に)傾きが変わる接線(tangent)を有する曲線形状であってもよい。
【0072】
第1外部電極120は第1金属層171および第1メッキ層180を含み、第2外部電極130は第2金属層173および第2メッキ層190を含むことができる。
【0073】
第1外部電極120は、第1金属層171と、第1金属層171上に配置される第1メッキ層180を含むことができる。
【0074】
第1金属層171はセラミック本体110に直接接触する。例えば、第1金属層171はセラミック本体110の第1面S1と第6面S6の少なくとも一部を覆うことができる。
【0075】
第1金属層171は導電性金属を含むことができる。導電性金属はニッケル(Ni)、銅(Cu)、チタン(Ti)、クロム(Cr)などの単独またはこれらの合金を含むことができるが、本実施形態がこれに限定されるのではない。例えば、第1金属層171は、ニッケル(Ni)層、チタン/銅(Ti/Cu)層、またはチタン/クロム(Ti/Cr)層を含むことができる。
【0076】
第1金属層171の形成方法は特に制限されない。例えば、スパッタリング(sputtering)、E-ビーム蒸着法(E-beam evaporation)、原子層蒸着法(Atomic Layer Deposition、ALD)、化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition;CVD)などで第1金属層171を薄膜として形成することができる。
【0077】
第2外部電極130は、第2金属層173と、第2金属層173上に配置される第2メッキ層190を含むことができる。
【0078】
第2金属層173はセラミック本体110に直接接触する。第2金属層173はセラミック本体110の第2面S2と第6面S6の少なくとも一部を覆うことができる。
【0079】
第2金属層173は導電性金属を含むことができる。導電性金属はニッケル(Ni)、銅(Cu)、チタン(Ti)、クロム(Cr)などの単独またはこれらの合金を含むことができるが、本実施形態がこれに限定されるのではない。例えば、第2金属層173はニッケル(Ni)層、チタン/銅(Ti/Cu)層、またはチタン/クロム(Ti/Cr)層を含むことができる。
【0080】
第2金属層173の形成方法は特に制限されない。例えば、スパッタリング(sputtering)、E-ビーム蒸着法(E-beam evaporation)、原子層蒸着法(Atomic Layer Deposition、ALD)、化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition;CVD)などで第2金属層173を薄膜として形成することができる。
【0081】
第1メッキ層180は第1金属層171上に配置され、第2メッキ層190は第2金属層173上に配置される。即ち、第1メッキ層180は第1金属層171を覆い、第2メッキ層190は第2金属層173を覆うことができる。
【0082】
第1メッキ層180は導電性金属を第1金属層171に直接メッキして形成できる。即ち、第1金属層171はメッキ用シード(seed)層としての役割を果たすことができる。また、第2メッキ層190は導電性金属を第2金属層173に直接メッキして形成できる。即ち、第2金属層173はメッキ用シード層としての役割を果たすことができる。ここで、導電性金属はニッケル(Ni)、銅(Cu)、スズ(Sn)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、タングステン(W)、チタン(Ti)または鉛(Pb)などの単独またはこれらの合金を含むことができるが、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0083】
第1メッキ層180と第2メッキ層190は全て複数の層からなり得る。例えば、第1メッキ層180は、第1金属層171を覆う第1層181、第1層181を覆う第2層183、および第2層183を覆う第3層185を含むことができる。第1層181は銅(Cu)を含むことができ、第2層183はニッケル(Ni)を含むことができ、第3層185はスズ(Sn)を含むことができるが、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0084】
また、第2メッキ層190は、第2金属層173を覆う第1層191、第1層191を覆う第2層193、および第2層193を覆う第3層195を含むことができる。第1層191は銅(Cu)を含むことができ、第2層193はニッケル(Ni)を含むことができ、第3層195はスズ(Sn)を含むことができるが、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0085】
他の例として、第1メッキ層180はニッケル/スズ(Ni/Sn)層、スズ/ニッケル/スズ(Sn/Ni/Sn)層、またはニッケル/銅/スズ(Ni/Cu/Sn)層を含むことができ、第2メッキ層190はニッケル/スズ(Ni/Sn)層、スズ/ニッケル/スズ(Sn/Ni/Sn)層、またはニッケル/銅/スズ(Ni/Cu/Sn)層を含むことができる。
【0086】
本実施形態のように、金属層をメッキ成長用シード層として使用してメッキ層を形成すれば、外部電極が薄い厚さで形成できる。この場合、外部電極が占める体積が相対的に減少するので、静電容量に寄与する部分を相対的にさらに大きくすることができる。したがって、本実施形態によれば、積層セラミックキャパシタの性能を向上させることができる。
【0087】
本実施形態と異なり、外部電極形成用ペーストにセラミック本体をディッピング(dipping)しブロッティング(blotting)して外部電極を形成する場合、外部電極の厚さが相対的に厚くなるので、静電容量に寄与する部分の大きさが相対的に減って積層セラミックキャパシタの性能が低下する問題が発生することがある。
【0088】
図4は他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した斜視図であり、図5図4のV-V’線に沿って切断した断面図である。
【0089】
図4および図5を参照すれば、積層セラミックキャパシタ2000は、セラミック本体110、第1外部電極120、第2外部電極130、複数の第1内部電極150、複数の第2内部電極160、および絶縁膜200を含む。積層セラミックキャパシタ2000が絶縁膜200を含む点を除いた残りの構成要素は図1の積層セラミックキャパシタ1000の構成要素と同一であるか、またはそれに対応するので、それに関する重複する説明は省略する。
【0090】
絶縁膜200は、第1外部電極120の一部分、第2外部電極130の一部分、およびセラミック本体110の一部分を覆う。
【0091】
絶縁膜200は、ポリスチレン系、酢酸ビニル系、ポリエステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリアミド系、ゴム系、アクリル系などの熱可塑性樹脂、フェノール系、エポキシ系、ウレタン系、メラミン系、アルキド系などの熱硬化性樹脂、感光性樹脂、パリレン、SiOxまたはSiNxを含むことができる。
【0092】
絶縁膜200は、液状の絶縁樹脂をセラミック本体110の表面に塗布するか、またはドライフィルム(dry film)のような絶縁フィルムをセラミック本体110の表面に積層するか、または原子層蒸着法(ALD)や気相蒸着などの薄膜工程を通じて形成できる。絶縁フィルムは、感光性絶縁樹脂を含まないABF(Ajinomoto Build-up Film)またはポリイミドフィルムなどであってもよい。
【0093】
絶縁膜200は、セラミック本体110の第1面S1、第3面S3、および第4面S4上で第1外部電極120を全部覆い、第6面S6上で第1外部電極120の一部分を露出することができる。
【0094】
絶縁膜200は、セラミック本体110の第6面S6に対向する第1外部電極120の外面の一部分のみ露出し、第1外部電極120の残り部分を全部覆うことができる。
【0095】
第1外部電極120の第1バンド部123で第1メッキ層180の一部分が絶縁膜200によって露出されて第1露出面127を成すことができる。即ち、第1露出面127は、第1外部電極120の第1メッキ層180の外面の一部分であり得る。第1露出面127は長方形形状であり四つの縁が絶縁膜200によって囲まれた形状であってもよい。
【0096】
第1露出面127は例えば、次のような方式で形成できる。第1露出面127の形状に対応するフォトレジスト(photoresist)パターンを第1外部電極120上に形成する。その次に、第1外部電極120とフォトレジストパターンを全て覆うように絶縁膜200を蒸着する。その次に、第1露出面127が露出されるように絶縁膜200の一部分とフォトレジストパターンを除去する。但し、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0097】
また、絶縁膜200は、セラミック本体110の第2面S2、第3面S3、および第4面S4上で第2外部電極130を全部覆い、第6面S6上で第2外部電極130の一部分を露出することができる。
【0098】
絶縁膜200は、セラミック本体110の第6面S6に対向する第2外部電極130の外面の一部分のみ露出し、第2外部電極130の残り部分を全部覆うことができる。
【0099】
第2外部電極130の第2バンド部133で第2メッキ層190の一部分が絶縁膜200によって露出されて第2露出面137を成すことができる。即ち、第2露出面137は、第2外部電極130の第2メッキ層190の外面の一部分であり得る。第2露出面137は長方形形状であり四つの縁が絶縁膜200によって囲まれた形状であってもよい。
【0100】
第2露出面137は例えば次のような方式で形成できる。第2露出面137の形状に対応するフォトレジスト(photoresist)パターンを第2外部電極130上に形成する。その次に、第2外部電極130とフォトレジストパターンを全て覆うように絶縁膜200を蒸着する。その次に、第2露出面137が露出されるように絶縁膜200の一部分とフォトレジストパターンを除去する。但し、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0101】
積層セラミックキャパシタ2000を基板に実装する時、第1外部電極120の第1露出面127と第2外部電極130の第2露出面137は基板の電極パッドにそれぞれ接続できる。
【0102】
一方、絶縁膜200は、第1外部電極120と第2外部電極130の間でセラミック本体110の第6面S6を覆う。即ち、絶縁膜200は、セラミック本体110の第6面S6上に配置されて第6面S6の中央部を覆い長さ方向(L軸方向)両側に延長して第1外部電極120と第2外部電極130の一部分を覆うことができる。
【0103】
また、絶縁膜200は、セラミック本体110の第3面S3と第4面S4にも配置できる。
【0104】
一方、セラミック本体110の第5面S5には絶縁膜が配置されなくてもよい。
【0105】
以上のように、絶縁膜200はセラミック本体110の第1面S1、第2面S2、第3面S3、第4面S4、および第6面S6のうちの少なくとも一部に配置されて積層セラミックキャパシタの外部電極と他の電子部品間の電気的短絡を防止することができる。
【0106】
以上を通じて本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるのではなく、請求範囲と発明の説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属するのは当然である。
【符号の説明】
【0107】
1000、2000:積層セラミックキャパシタ
110:セラミック本体
120:第1外部電極
121:第1接続部
123:第1バンド部
125:第1角部
127:第1露出面
130:第2外部電極
131:第2接続部
133:第2バンド部
135:第2角部
137:第2露出面
140:誘電体層
143:第1カバー層
145:第2カバー層
150:第1内部電極
160:第2内部電極
171:第1金属層
173:第2金属層
180:第1メッキ層
190:第2メッキ層
181、191:第1層
183、193:第2層
185、195:第3層
200:絶縁膜
図1
図2
図3
図4
図5