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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007721
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】車室構造
(51)【国際特許分類】
   B60K 1/04 20190101AFI20250109BHJP
   B60N 2/20 20060101ALI20250109BHJP
   B60N 2/75 20180101ALI20250109BHJP
【FI】
B60K1/04 Z ZHV
B60N2/20
B60N2/75
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023109308
(22)【出願日】2023-07-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】井岡 忠士
【テーマコード(参考)】
3B087
3D235
【Fターム(参考)】
3B087BD01
3B087DC02
3D235AA01
3D235BB17
3D235BB18
3D235CC15
3D235DD24
3D235DD27
3D235EE63
3D235FF12
3D235FF37
(57)【要約】
【課題】バッテリ容量を損なうことなく、荷室の高さと車室内の後席配置領域の高さを確保し、後席背もたれ部を前倒した状態のフラットな荷室床面の面積を拡大すること。
【解決手段】左右の後席の背もたれ部30B,31B間に配設される中間背もたれ部32が、左右の後席座部30C,31C間に配設された第2バッテリケース44(第2BC44)を覆うコンソール70の側に上方から前倒可能であり、左右の背もたれ部30B,31Bよりも起立状態の前後厚さが小さく設定され、背もたれ部30B,31Bより後方に配置された第1BC43の前端部43fが、前倒状態の背もたれ部30B,31Bの後端部30Br,31Brに近接して配設され、前倒状態の左右の背もたれ部30B,31Bと中間背もたれ部32の各上面部が、車幅方向に面一となり、かつ第1BC43の上面部と合わせて拡大荷室床面2Faを形成した。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室の床面を形成するフロアパネルと、
該フロアパネルの上方において左右に分離して配置された後席座部と、
該後席座部の側に上方から前倒可能に左右に分離して配置された後席背もたれ部と、
前記フロアパネルにおける、前記後席座部より後方の荷室床面の上方に配置された第1駆動用バッテリケースと、を有する車室構造であって、
左右の前記後席座部の間で前記フロアパネルの上方に配設された第2駆動用バッテリケースと、
該第2駆動用バッテリケースの上面部と左右側面部を覆うコンソールと、
該コンソールの側に上方から前倒可能に左右の前記後席背もたれ部の間に配設される中間背もたれ部と、を備え、
該中間背もたれ部の起立状態の前後厚さが、左右の前記後席背もたれ部の前後厚さより小さく設定され、
前記第1駆動用バッテリケースの前端部が、前倒状態の前記後席背もたれ部の後端部に近接して配設され、
前倒状態の左右の前記後席背もたれ部と前記中間背もたれ部の各上面部が、車幅方向に面一となり、かつ前記第1駆動用バッテリケースの上面部と合わせて拡大荷室床面を形成することを特徴とする
車室構造。
【請求項2】
前記フロアパネルは、前後に延在するトンネル部を有するフロントフロアパネルと、該フロントフロアパネルの後端部から立ち上がるキックアップ部と、該キックアップ部の上端部から後方に延びて前記後席座部が設置される後席クッションパネルを有し、
前記第2駆動用バッテリケースは、前記後席クッションパネルの上方に配置されるとともに、前記キックアップ部より前方へ前記トンネル部の上方において延設された
請求項1に記載の車室構造。
【請求項3】
前記コンソールの上面部には、前倒した前記中間背もたれ部を載置可能に前後方向に延びる中間背もたれ載置部と、該中間背もたれ載置部の前方において該中間背もたれ載置部よりも隆起する隆起部とを有し、
前記隆起部における、後席乗員と車両側面視で対向する面には、前記コンソールの前記上面部における、前倒した前記中間背もたれ部の前部の車両側面視形状に沿って立ち上がる機能面が設けられた
請求項1に記載の車室構造。
【請求項4】
前記隆起部と、前倒した前記中間背もたれ部とは、夫々の上面部が車両前後方向に略面一となるように設けられた
請求項3に記載の車室構造。
【請求項5】
前記コンソールは、ベース部と、該ベース部の上面部に設置される可動式コンソールを備え、
前記可動式コンソールは、起立状態の前記中間背もたれ部を前記ベース部の前記上面部に前倒させる前倒軌跡よりも前方へ前記ベース部の前記上面部に対して跳ね上げ可能に構成された
請求項1に記載の車室構造。
【請求項6】
前倒した前記中間背もたれ部を、後席用アームレストとして後席乗員の肘を載置可能な高さに設定した
請求項5に記載の車室構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の車両においてフロアパネルの上方に搭載された駆動用バッテリケースを備えた車室構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド車や電気自動車等の車両において、フロアパネルの上方に駆動用バッテリを搭載する車室構成においては、特許文献1に例示されるように、荷室のリヤフロアの上方にレイアウト(配置)したものが知られている。
【0003】
しかし、駆動用バッテリを、バッテリ容量を確保しつつ荷室のリヤフロアの上方に搭載しようとすると荷室床面が高くなるため、荷室内空間の実質的な高さが不足するという課題を有し、特にルーフ高さが低い、スタイル重視の車両においては、このような課題が顕著になる。
【0004】
また、特許文献2に例示されるように、フロアパネルの上方に配置された後席座部の下方領域に、駆動用バッテリ、すなわち該駆動用バッテリに備えられた駆動用バッテリケースをレイアウトするものも提案されているが、後席座部の高さが高くなり、後席乗員の頭上空間が不足するという課題を有する。
【0005】
さらにまた、後席背もたれ部を前倒して、荷室床面を、車室床面における後席が設置される領域まで拡大したフラットな拡大荷室床面を形成しようとした場合においても、上述したように、フロアパネルの上方に搭載した駆動用バッテリケースが嵩張るため、フラットな拡大荷室床面を形成することが困難となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-71759号公報
【特許文献2】特開2009-29159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、フロアパネルの上方に駆動用バッテリケースを搭載する構成において、バッテリ容量を損なうことなく、荷室の高さと車室内の後席配置領域の高さを確保し、後席背もたれ部を前倒した状態のフラットな荷室床面の面積を拡大することができる車室構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、車室の床面を形成するフロアパネルと、該フロアパネルの上方において左右に分離して配置された後席座部と、該後席座部の側に上方から前倒可能に左右に分離して配置された後席背もたれ部と、前記フロアパネルにおける、前記後席座部より後方の荷室床面の上方に配置された第1駆動用バッテリケースと、を有する車室構造であって、左右の前記後席座部の間で前記フロアパネルの上方に配設された第2駆動用バッテリケースと、該第2駆動用バッテリケースの上面部と左右側面部を覆うコンソールと、該コンソールの側に上方から前倒可能に左右の前記後席背もたれ部の間に配設される中間背もたれ部と、を備え、該中間背もたれ部の起立状態の前後厚さが、左右の前記後席背もたれ部の前後厚さより小さく設定され、前記第1駆動用バッテリケースの前端部が、前倒状態の前記後席背もたれ部の後端部に近接して配設され、前倒状態の左右の前記後席背もたれ部と前記中間背もたれ部の各上面部が、車幅方向に面一となり、かつ前記第1駆動用バッテリケースの上面部と合わせて拡大荷室床面を形成することを特徴とする。
【0009】
前記構成によれば、バッテリ容量を損なうことなく、左右の後席背もたれ部と中間背もたれ部との全てを前倒した状態の荷室内高さを低く抑えることができるとともに、フラットな荷室床面の面積を拡大することができる。
【0010】
ここで、上述した「第1駆動用バッテリケースの上面部と合わせて拡大荷室床面を形成する」とは、第1駆動用バッテリケースの実質的な上面部と合わせて拡大荷室床面を形成する場合も含む。
具体的には、前記第1駆動用バッテリケースの前記上面部は、拡大荷室床面の一部を形成するように、荷室空間に向けて露出した形態に限らず、該上面部が例えば、化粧パネル、マット、荷室仕切りボード等の被覆部材によって覆われ、これら被覆部材が前記第1駆動用バッテリケースの実質的な上面部を形成する場合も、前記第1駆動用バッテリケースの前記上面部によって、前記拡大荷室床面の一部が形成されているものとする。
【0011】
この発明の態様として、前記フロアパネルは、前後に延在するトンネル部を有するフロントフロアパネルと、該フロントフロアパネルの後端部から立ち上がるキックアップ部と、該キックアップ部の上端部から後方に延びて前記後席座部が設置される後席クッションパネルを有し、前記第2駆動用バッテリケースは、前記後席クッションパネルの上方に配置されるとともに、前記キックアップ部より前方へ前記トンネル部の上方において延設されたものである。
【0012】
前記構成によれば、第2駆動用バッテリケースをキックアップ部より前方へ延設することでのバッテリ容量を確保しつつ左右の後席座部間の高さを低く抑えることができる。加えて、拡大荷室床面の一部を形成する前記第1駆動用バッテリケースの上面部が前方に延びるため、拡大荷室床面の拡大に寄与することができる。
【0013】
またこの発明の態様として、前記コンソールの上面部には、前倒した前記中間背もたれ部を載置可能に前後方向に延びる中間背もたれ載置部と、該中間背もたれ載置部の前方において該中間背もたれ載置部よりも隆起する隆起部とを有し、前記隆起部における、後席乗員と車両側面視で対向する面には、前記コンソールの前記上面部における、前倒した前記中間背もたれ部の前部の車両側面視形状に沿って立ち上がる機能面が設けられたものである。
【0014】
前記構成によれば、前倒した中間背もたれ部の前部が機能面に対して略当接又は後方側から近接するため、前倒した中間背もたれ部の前部によってコンソールの機能面を保護することができる。
さらに、中間背もたれ載置部は、前倒した中間背もたれ部を載置した状態でしっかりと支持することができる。
【0015】
またこの発明の態様として、前記隆起部と、前倒した前記中間背もたれ部とは、夫々の上面部が車両前後方向に略面一となるように設けられたものである。
前記構成によれば、前記隆起部と、前倒した前記中間背もたれ部との間の段差を解消し、フラットな荷室床面に寄与することができる。
【0016】
またこの発明の態様として、前記コンソールは、ベース部と、該ベース部の上面部に設置される可動式コンソールを備え、前記可動式コンソールは、起立状態の前記中間背もたれ部を前記ベース部の前記上面部に前倒させる前倒軌跡よりも前方へ前記ベース部の前記上面部に対して跳ね上げ可能に構成されたものである。
【0017】
前記構成によれば、中間背もたれ部が起立状態においては、ベース部の上面部に設置される可動式コンソールを後席乗員は利用することができる。すなわち、後席乗員は可動式コンソールに適宜備えた例えば、物品収納部やカップホルダ等を利用することができる。
【0018】
一方、可動式コンソールをベース部の上面部に対して前方へ跳ね上げた状態とすることで、中間背もたれ部は、前倒時に可動式コンソールに干渉することがなく該中間背もたれ部の上面部の高さを低く抑えながら前倒させることができる。
【0019】
またこの発明の態様として、前倒した前記中間背もたれ部を、後席用アームレストとして後席乗員の肘を載置可能な高さに設定したものである。
前記構成によれば、後席乗員は、中間背もたれ部を後席用アームレストとして利用することができる。その際、前倒した中間背もたれ部は、ベース部によって下側から支持されるため、後席乗員は、後席用アームレストとしての中間背もたれ部に肘を安定して載置することができる。
【発明の効果】
【0020】
前記構成によれば、フロアパネルの上方に駆動用バッテリケースを搭載する構成において、バッテリ容量を損なうことなく、荷室の高さと車室内の後席配置領域の高さを確保し、後席背もたれ部を前倒した状態のフラットな荷室床面の面積を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態の車両の要部を前、左、上方から視た斜視断面図
図2図1において前席を省略するとともに前席用センタコンソール部と後席用センタコンソール部を仮想線で示した斜視断面図
図3図1において後席用アームレストを倒した斜視断面図
図4図1において後席のシートバックおよび中間背もたれ部を倒した斜視断面図
図5】本実施形態の車両の要部を後、左、上方から視た斜視図
図6図1のA-A線に沿った矢視断面図
図7図6の要部拡大図
図8】後席のシートバックおよび中間背もたれ部を倒した図7の要部拡大図
図9】後席用供給ダクトの配索構造を説明する斜視図
図10図6のB-B線矢視断面図
図11】物品収納部を取り付け支持する取付け部材及びその周辺を後方から視た斜視断面図
図12】第2バッテリケースを取り付け支持する取付け部材及びその周辺を前方から視た斜視断面図
図13図11のC-C線矢視断面図
図14】変形例1の後席用センタコンソール部を図7の要部に対応して示した断面図
図15】変形例2の後席用センタコンソール部を図7の要部に対応して示した断面図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
なお、図中、矢印Fは車両Vの前方、矢印Uは車両Vの上方、矢印Riは車両Vの右側、矢印Leは車両Vの左側を夫々示すものとする。また、以下の説明において、「前」「後」「右」「左」「上」「下」は、特に記載する場合を除いて車両Vを基準にした方向を示す。
【0023】
本実施形態の車両Vは、内燃機関と電動機を組み合わせて駆動力を得るようにしたハイブリッド自動車の中でも例えば、家庭用の商用電源から蓄電装置を充電することが可能なプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)である。
【0024】
(基本構造)
図1図6の特に図1図5図6に示すように、本実施形態の車両Vは、主に車室2の床面(底面)を形成する鋼板製のフロアパネル1と、左右一対の前席27,28と、左右一対の後席30,31を備えている。
【0025】
フロアパネル1は、左右一対の前席27,28が支持されるフロントフロアパネル11と、フロントフロアパネル11の後端から上方に立ち上がる縦壁状のキックアップ部12と、このキックアップ部12から後方に延びるリヤフロアパネル13とを一体または一体的に形成している。
【0026】
リヤフロアパネル13は、後述する後席30,31のシートクッション30C,31Cが支持される後席クッションパネル131(リヤシートパン)と、後席クッションパネル131に対して後方へ延びるように連接され、荷室2aの床面を形成する荷室フロアパネル132とを一体または一体的に形成している。
【0027】
なお、上述の荷室フロアパネル132の車幅方向中央部の後側部位には、スペアタイヤを収容可能に段下げした凹部132aが設けられる一方、この凹部132aの後端開放側には車幅方向に延びるリヤエンドパネル14a(図6参照)を取付けている。また、フロアパネル1は、フロントフロアパネル11、キックアップ部12および後席クッションパネル131によって車室2の荷室2a以外の床面(すなわち、荷室2a前方の客室の床面)が形成される。
【0028】
なお、図6に示すように、上述のリヤエンドパネル14aの後面には車幅方向に延びるリヤエンドメンバ14bを接合固定し、このリヤエンドメンバ14bとリヤエンドパネル14aとの間には車幅方向に延びるリヤエンド閉断面14sを形成して、後部車体剛性を確保している。
【0029】
また、図6に示すように、本実施形態の車両Vは、後部に後方に向けて開口するリヤゲート開口15が設けられ、リヤゲート開口15を開閉可能に覆うリヤゲート16を備えたハッチバック型で構成されている。
【0030】
このリヤゲート16は、リヤゲートインナパネル17と、リヤゲートアウタパネル18と、リヤウインド19とを備え、これらのうち、リヤゲートインナパネル17が内装部材としてのリヤゲートトリム171で車室2側から覆われている。
【0031】
また、車両Vには屋根として鋼板製のルーフパネル20が構成されており、ルーフパネル20は、内装部材としてのルーフトリム21で車室2内側から覆われている。
そして、これらルーフトリム21、リヤゲートトリム171およびリヤウインド19等によって荷室2aを含めた車室2内の前部を除く高さ寸法が画定されている。
【0032】
さらに、図1図5図6に示すように、上述のフロントフロアパネル11には、ダッシュロアパネル4(ダッシュパネル)(図6参照)と縦壁状のキックアップ部12との間において前後方向に延び、かつ車室2の内側へ突出したトンネル部22を設けている。
【0033】
このトンネル部22は、車体剛性の中心となるもので、後端部がキックアップ部12に接合されている。なお、キックアップ部12は、トンネル部22の後端部より高い縦壁状に形成されている。
【0034】
フロントフロアパネル11のトンネル部22に対して両サイドには、前後方向に離間した複数のクロスメンバ23,24(車体剛性部材)が上方から接合されている。クロスメンバ23,24は、トンネル部22の左右の縦壁部と車体剛性部材として左右のサイドシル5(詳しくは、サイドシルインナ5a)(図5において車両左側のみ図示)とを連結するように車幅方向に延び、図1図6に示すように、フロントフロアパネル11との間において車幅方向に延びる閉断面23s,24sが形成されている。
【0035】
図1図6に示すように、リヤフロアパネル13には、前後方向に離間した複数のリヤクロスメンバ25,26(車体剛性部材)が接合されている。前端リヤクロスメンバ25(No.3クロスメンバ)は、リヤフロアパネル13の前端部(すなわち、後席クッションパネル131の前端部)に対して下方かつキックアップ部12に対して後方から接合され、これらリヤフロアパネル13とキックアップ部12とのコーナー部との間において車幅方向に延びる閉断面25sが形成されている。
【0036】
中間リヤクロスメンバ26(No.4クロスメンバ)は、リヤフロアパネル13に対して上下各側で対向し、下方へ開口する断面ハット形状の中間リヤクロスメンバアッパ26aと、上下各側で対向し、上方へ開口する断面ハット形状の中間リヤクロスメンバロア26bとを備えている。
【0037】
中間リヤクロスメンバアッパ26aと中間リヤクロスメンバロア26bは、各前端フランジ部の間に後席クッションパネル131の後端を挟み込むように接合されるとともに、各後端フランジ部の間に荷室フロアパネル132の前端を挟み込むように接合され互いの間に車幅方向に延びる閉断面26sが形成されている。
【0038】
上述の左右一対の前席27,28のうち運転席シート27(当例では車両右側の前席27)は、乗員の座面を形成するシートクッション27Cと、このシートクッション27Cの後端部から上方に延びて乗員の背もたれ面を形成するシートバック27Bと、このシートバック27Bの上部に設けられて乗員の頭部をサポートするヘッドレスト27Hとを備えている。
【0039】
同様に、図1図5に示すように、上述の左右一対の前席27,28のうち助手席シート28(当例では車両左側の前席28)は、乗員の座面を形成するシートクッション28Cと、このシートクッション28Cの後端部から上方に延びて乗員の背もたれ面を形成するシートバック28Bと、このシートバック28Bの上部に設けられて乗員の頭部をサポートするヘッドレスト28Hとを備えている。
【0040】
また、図1図6に示すように、上述の運転席シート27と助手席シート28との間、すなわち車幅方向の中間部には、これら左右の前席27,28のシートクッション27C,28Cを車幅方向に仕切る前席用センタコンソール部50が設けられている。前席用センタコンソール部50の詳細については後述する。
【0041】
さらに、図1図5に示すように、左右一対の後席30,31は、左右一対の前席27,28の後方に設けられ、後席クッションパネル131の上方に配設されている。左右一対の後席30,31は、乗員の座面を形成するシートクッション30C,31Cと、該シートクッション30C,31Cの後端部から上方に延びて乗員の背もたれ面を形成するシートバック30B,31Bと、このシートバック30B,31Bの上部に設けられて乗員の頭部をサポートするヘッドレスト30H,31Hとを備えている。
【0042】
また、左右の後席30,31の間、すなわち車幅方向の中間部には、これら左右の後席30,31のシートクッション30C,31Cを車幅方向に仕切る後席用センタコンソール部70が設けられるとともに、左右の後席30,31のシートバック30B,31Bの間、すなわち車幅方向中央部には、中間背もたれ部32が設けられている。
【0043】
左右の後席30,31は、後席用センタコンソール部70と中間背もたれ部32とによって車幅方向に離間するとともに仕切られるため、互いの独立性を確保している。後席用センタコンソール部70の詳細については後述する。
【0044】
中間背もたれ部32は、中間背もたれ本体部33と後席用アームレスト34を備えている。後席用アームレスト34は、中間背もたれ本体部33に対して下部に備えた図6に示す支点36(アームレスト支点)を中心に起伏可能(前方に倒伏又は起立可能)に構成されている。
【0045】
これにより、図1に示すように、後席用アームレスト34は、通常時に起立して中間背もたれ部32の上部の前面を構成する。一方、図4図7に示すように、後席用アームレスト34は、前方に倒伏(すなわち、前倒)時には水平状のアームレストとなる。
【0046】
ところで、上述の左右一対の後席30,31の各シートバック30B,30Bは、互いに独立して下部に設けられた支点37(シートバック回動支点)(図6参照)を介して、図4に示すように前倒可能に移動すべく構成されている。
【0047】
同様に、中間背もたれ部32は、上述の支点36(アームレスト回動支点)よりも下方に位置する別の支点38(シートバック回動支点)(図6参照)を介して、図4に示すように前倒可能に移動すべく構成されている。
【0048】
なお、中間背もたれ部32の下部は、後席クッションパネル131から立設された不図示のブラケットに対して上述した支点38を介して軸支されているが、この構成に限らず、左右の後席30,31や後述する第2駆動用バッテリケース44に支点38を介して直接またはブラケット等を用いて間接的に軸支されてもよい。
【0049】
ここで、図7に示すように、中間背もたれ部32の起立状態の前後厚さ(L32)は、左右の後席30,31のシートバック30B,31Bの前後厚さ(L30B)より小さく設定されている。なお、左側の後席31のシートバック31Bの前後厚さは、図示省略するが、右側の後席31のシートバック30Bの前後厚さ(L30B)と同じ前後厚さに設定されている。
これにより、図4図8に示すように、本実施形態の車両Vは、シートバック30B,31Bを、対応する左右一対のシートクッション30C,31Cの上部に前倒するとともに、中間背もたれ部32を対応する後席用センタコンソール部70の上部に前倒すると、左右一対のシートバック30B,31Bの上面部30Bu,31Buと中間背もたれ部32の上面部32uとは、略面一となる。
【0050】
(第1、第2駆動用バッテリ41,42の基本構造)
図1図2図7に示すように、本実施形態の車両Vは、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)であるため、駆動用バッテリ41,42が搭載されている。本実施形態の車両Vは、駆動用バッテリ41,42として第1駆動用バッテリ41と第2駆動用バッテリ42が搭載され、何れもフロアパネル1の上方に配設されている。
【0051】
第1、第2駆動用バッテリ41,42は、何れも1つもしくは複数の電池パック(バッテリパック)(図示省略)を備えている。本実施形態の電池パックは、バッテリケース43,44に収容されており、バッテリケース43,44の内部において、複数の電池(セル)を直列に多数並べて接続することにより構成されている。
【0052】
なお、電池パックを構成する電池は、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれであっても、それらとは別の二次電池であってもよい。さらに、車両Vに搭載される電池は、二次電池のみならず、燃料電池などであってもよい。
なお、第1、第2駆動用バッテリ41,42の各バッテリケース43,44は、何れも所定の剛性が確保されるように例えば、アルミダイカストで成形され、また、図5に示すように、何れの上面部43u,44uも水平な平面状に形成されている。
【0053】
(第1駆動用バッテリ41)
図1図5図7に示すように、第1駆動用バッテリ41は、左右の後席30,31に対して後方に有する荷室2aの下方空間に配置されている。
第1駆動用バッテリ41のバッテリケース43(以下、「第1駆動用バッテリケース43」と称する)は、車幅方向に直線状に延びており、荷室2aの床面を形成する荷室フロアパネル132の前部に、車幅方向の略全長にわたって上方から配置されている。第1駆動用バッテリケース43は、後部の車幅方向中央部が、前部に対して下方へ膨出して形成され、荷室フロアパネル132における、後部の下方膨出部分がスペアタイヤを収容するための凹部132aの前部に収納されている。
【0054】
そして、図5に示すように、第1駆動用バッテリケース43は、上述した中間リヤクロスメンバ26や、荷室フロアパネル132の両サイドの車体剛性部材としてのリヤサイドフレーム3に適宜ブラケット45等を介して締結部材としてのボルトおよびナットにより取り付けられている。
【0055】
第1駆動用バッテリケース43は、図4図8に示すように、前端部43fが後席30,31の前倒状態のシートバック30B,31Bの後端部30Br,31Brに後方から近接して配置され、前倒状態のシートバック30B,31Bに対して前後方向に略隙間なく配置されている。
【0056】
さらに、図4に示すように、第1駆動用バッテリケース43は、上面部43uが前倒させた左右の後席30,31のシートバック30B,31Bおよび中間背もたれ部32の各上面部30Bu,31Bu,32uと前後方向に面一となるように配置されている。
【0057】
一方、図1図4図6に示すように、上述の荷室フロアパネル132の上方かつ第1駆動用バッテリケース43の後端部よりも後方には、荷室2aの後部を上下に仕切る荷室仕切りボード40が着脱可能に水平に設けられている。この荷室仕切りボード40の配置高さは、上面部40uが第1駆動用バッテリケース43の上面部43uと略同一高さに設定されている。
【0058】
このため、荷室仕切りボード40が荷室フロアパネル132の上方かつ後方に設置されている状態においては、第1駆動用バッテリケース43と荷室仕切りボード40とのフラットな各上面部43u,40uによって、荷室フロアパネル132の上面部によって形成される荷室床面とは異なる実質的な荷室床面2Fが形成される(図6図7参照)。
【0059】
さらに、図4図8に示すように、左右の後席30,31のシートバック30B,31Bおよび中間背もたれ部32を前倒させると、これら部材30B,31B,32の各上面部30Bu,31Bu,32u(つまり通常時の背面)と第1駆動用バッテリケース43と荷室仕切りボード40との各上面部43u,40uとが略面一となる。
【0060】
すなわち、各上面部43u,40uによって形成される実質的な荷室床面2Fは、各上面部30Bu,31Bu,32uによって後席30,31周辺の空間まで拡大され、図4図8に示すように、大容量積載可能なフラットな拡大荷室床面2Faとなるように構成している。
【0061】
なお、図示省略するが左右の後席30,31のシートバック30B,31Bと中間背もたれ部32とは、それぞれ独立して前倒できるため、これらシートバック30B,31B,32のうち、何れか1つのシートバックを前倒させなくてもよい。これにより、何れかのシートバック30B,31Bを前倒させない後席30,31に対する乗員の着座と、荷室2aのスペースの拡大との両立を図ることもできる。また、荷室仕切りボード40は必須ではなく、備えずに構成してもよい。さらに、荷室仕切りボード40は、第1駆動用バッテリケース43の上面部43uに上方から設置されるように前方へ延設し、該荷室仕切りボード40の前方延設部分が第1駆動用バッテリケース43の実質的な上面部(43u)を形成してもよい。
【0062】
(第2駆動用バッテリ42)
図2図5図7に示すように、第2駆動用バッテリ42は、左右の後席30,31のシートクッション30C,31Cの車幅方向の間に配置されている。
詳しくは、第2駆動用バッテリ42は、後席クッションパネル131の上方に配置されているが、例えば、左右の後席30,31のシートクッション30C,31Cの下方には配置されておらず、後席クッションパネル131の車幅方向における、左右の後席30,31のシートクッション30C,31Cの間にのみ前後方向に直線状に配置されている。
【0063】
第2駆動用バッテリ42のバッテリケース44(以下、「第2駆動用バッテリケース44」と称する)は、不図示のボルトおよびナットからなる締結部材により後席クッションパネル131の上面部に取り付け固定されている。図7に示すように、第2駆動用バッテリケース44は、後端部44rが、第1駆動用バッテリケース43の車幅方向中間部の前端部43fに近接して配置され、前方へ直線状に延びる。
【0064】
これにより、第1、第2駆動用バッテリケース43,44は、全体として平面視略Tの字形状に構成されている。
さらに、図2図5図7に示すように、第2駆動用バッテリケース44は、前部がトンネル部22に沿ってキックアップ部12より前方へ水平に延設され、トンネル部22の上面部22u(図2参照)に対して上方に離間して配置されている。
なお、図示省略するが本実施形態において第2駆動用バッテリケース44の内部の電池パックは、前後方向に延びる第2駆動用バッテリケース44に対応して多数の電池を前後方向に直列に並べて構成されている。このため、第2駆動用バッテリケース44をキックアップ部12より前方へ延ばすことで、結果的に第2駆動用バッテリ42のバッテリ容量を確保している。
【0065】
図1図2図5図7図8の特に図8に示すように、第2駆動用バッテリケース44は、前端部44Fが、前席用センタコンソール部50に対して後方から嵌め込まれるように前席用センタコンソール部50の後端部50rよりも前方に延びている。第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fは、前席用センタコンソール部50の内部において、後述する取付け部材67(図7)を介してトンネル部22に支持されている。
これにより、第2駆動用バッテリケース44の前部(すなわち、キックアップ部12より前方への延出部分)は、取付け部材67と後席クッションパネル131との間で水平に架設(掛け渡)されている。
【0066】
(前席用センタコンソール部50)
図1図5に示すように、上述した前席用センタコンソール部50は、トンネル部22の上面部22uに立設され、車室2内前方側で車幅方向に延びるインストルメントパネル7(図6参照)の車幅方向の中央部の下部に前端近傍が連結されている。
【0067】
図1図5図6図7に示すように、前席用センタコンソール部50は、主に中空箱体形状の内装部材としてのカバー部材51と、シフトレバー52と、物品収納部53と、リッド57と、物品収納部53を支持する取付け部材67(図7参照)と、後席用供給ダクト62(図6図7参照)を備えている。
【0068】
図1図5に示すように、カバー部材51は、車幅方向で対向して前席用センタコンソール部50の側面をなす左右一対の側面部511(図10参照)と、左右の側面部511の間に配設され、前席用センタコンソール部50の上面部の前部をなす天面部512と、前席用センタコンソール部50の後端部50rの上部に配設された後面部513(図5参照)とを備え、何れも化粧パネルである。
【0069】
シフトレバー52は、乗員の操作を受け付けて、車両Vの変速機(図示省略)を変速するためのレバーである。このシフトレバー52は、天面部512の前側かつ車幅方向の中央側の部位に配置されている。
【0070】
図7に示すように、物品収納部53は、前席用センタコンソール部50の後部に備えている。物品収納部53は、底壁531と、底壁531の両サイドの縁辺から立ち上がる左右一対の側壁352(図10参照)と、底壁531の前縁辺から立ち上がる前壁533と、底壁531の後縁辺から立ち上がる後壁534とを有するとともに上方に開口する開口部56が設けられた有底角筒状に形成されている。物品収納部53の開口部56は、前席用センタコンソール部50の天面部512よりも後方に設けられている。
なお、本実施形態の物品収納部53は、タブレット端末を縦置き可能な深さを有している。
【0071】
リッド57は、開口部56を閉塞可能に物品収納部53の上部に備えている。
リッド57は、物品収納部53の上方の開口部56を開閉可能に左右一対の分割リッド571,571を備えている。図10に示すように、前席用センタコンソール部50の後部上面における、開口部56の左右の側辺部156には、左右の分割リッド571,571を前後方向に沿って延びる軸58aを介して該側辺部156に対して枢着する枢着部58が設けられている。
これにより、左右一対の分割リッド571,571は、開口部56を中央から開く観音開きタイプ(両開きタイプ)で構成されている。
【0072】
リッド57は、開口部56を閉塞した状態において、アームレストとして機能するような強度およびクッション性を有して構成されている。
さらに、物品収納部53のリッド57の上面部は、天面部512よりも上方の位置に位置するように配置され、前席乗員(前席27,28に着座する乗員)の前腕(肘から手首まで)を載置可能な大きさおよび高さに設定されている。
【0073】
なお、本実施形態の前席用センタコンソール部50は、シフトレバー52のみならず、図示省略するがナビゲーションシステムの操作等車両Vの各種設定に係る操作を受け付ける操作部や、シフトレバー52等のシフト操作機構を支持する支持ブラケットを備えている。
【0074】
図5に示すように、前席用センタコンソール部50は、後席乗員用リヤベント付きのコンソールであって、上述したカバー部材51の後面部513には、後席乗員(後席30,31に着座した乗員)用の後席用吹出し口60が開口形成されている。
【0075】
図7に示すように、後面部513は、物品収納部53より後方かつ天面部512と略同じ高さで配置され、後面部513の正面視中央部に設けられた後席用吹出し口60が後席乗員の頭胸部に対向するように下方かつ後方へ傾斜する傾斜面状に形成されている。
なお、後席用吹出し口60には、後席乗員が手動で後席用吹出し口60を開閉したり、風向きを変動させることができるルーバーを備えている。
【0076】
ここで、図6に示すように、車室2の前方側のインストルメントパネル7の内部には、エアコンユニット100(エアコンディショナー)と、エアコンユニット100からダッシュボードに設けられた前席用吹出し口(図示省略)へ調温空気(冷気・暖気)を供給する前席用供給ダクト101とを備えている。
【0077】
後席用供給ダクト62は、前席用供給ダクト101の風流れ上流側に連通接続されており、エアコンユニット100から前席用供給ダクト101を介して前席用吹出し口(図示省略)へ流れる調温空気の一部が後席用供給ダクト62内へ分岐される。
【0078】
後席用供給ダクト62は、前席用センタコンソール部50の内部を前後方向に貫通するように配設され(延在し)、後端部(66b)が、前席用センタコンソール部50の後面部513に設けた後席用吹出し口60に接続されている。後席用供給ダクト62における、前席用供給ダクト101との接続部分近傍部位、すなわち、風流れ上流側部位には、リヤブロア102が配置される。
【0079】
エアコンユニット100を運転した場合は、調温空気の一部が前席用吹出し口(図示省略)から吹き出されるとともに、残りは後席用供給ダクト62の側へ送出され、リヤブロア102によって、後席用供給ダクト62を介して後席用吹出し口60の側へ圧送される。
【0080】
続いて、後席用供給ダクト62の配索ルートについて詳述する。
図6図7図9に示すように、後席用供給ダクト62は、後方配索部63と車幅外方配索部64と上方配索部65と上側後方配索部66を風流れ方向の上流側から下流側へこの順に有している。これら配索部63,64,65,66のうち後方配索部63以外の配索部は、何れも左右一対備えている。
【0081】
後方配索部63は、前席用供給ダクト101との接続部分からトンネル部22の上面部22uに沿って後方へ配索される。図7図9に示すように、後方配索部63の後部は、物品収納部53の前壁533の前方から物品収納部の底壁531の直下、すなわち底壁531とトンネル部22の上面部22uとの間へ潜り込むように後方へ配索される。
【0082】
図7図9に示すように、物品収納部53の底壁531の直下に潜り込んだ後方配索部63の後部は、物品収納部の車幅方向の中間部において後方へ物品収納部53の後壁534(図7参照)に対して前方手前まで略水平に配置される。すなわち、後方配索部63の後端部63aは、物品収納部53の底壁531の直下に位置する。
【0083】
図9図10に示すように、左右一対の車幅外方配索部64は、後方配索部63の後端部63aから左右両外側に車幅方向と一致する方向へ略水平に延びており、何れも車幅方向内端部が後方配索部63の後端部63aと連通接続されている。これにより後席用供給ダクト62は、物品収納部53の底壁531の直下おいて、左右各側へ分岐している。
【0084】
すなわち、左右の一対の車幅外方配索部64は、後方配索部63の後端部63aから互いに相反する車幅方向外方向へ配索される。そして、左右の車幅外方配索部64の車幅外端部64bは、物品収納部53の左右各側において、前席用センタコンソール部50の側面部511と物品収納部53の側壁532との間の空間Sに位置する。
【0085】
上方配索部65は、物品収納部53に対して左右両外側に位置する、前席用センタコンソール部50の側面部511と物品収納部53の側壁532との間の空間Sにおいて、物品収納部53の側壁532に沿って鉛直上方に配索されている。さらに、上方配索部65は、下端部65aが左右の車幅外方配索部64の車幅外端部64bに連通接続され、図7図9に示すように、後席用吹出し口60に相当する高さに至るまで上方に配索されている。
【0086】
ここで、図10に示すように、前席用センタコンソール部50の後部において、物品収納部53の上方に開口する開口部56の左右の側辺部156の直下には、前席用センタコンソール部50の側面部511と物品収納部53の側壁532との間の空間Sがデッドスペースとして存在する。
本実施形態において、前席用センタコンソール部50の開口部56の左右の側辺部156には、上述したように分割リッド571を開閉可能に枢着する枢着部58が設けられる。このため、左右の側辺部156の直下に位置する、前席用センタコンソール部50の側面部511と物品収納部53の側壁532との間の空間Sは、開口部56の左右の側辺部156に枢着部58を有しない構成と比して幅広に形成される。
【0087】
本実施形態において、上述したように上方配索部65を、前席用センタコンソール部50の側面部511と物品収納部53の側壁532との間の空間Sに上下方向の全長にわたって配設することで当該空間S、すなわち幅広なデッドスペース(無駄なスペース)を有効活用している(図10参照)。
【0088】
また、上方配索部65は、当例のように鉛直上方に配索する(図7図9参照)に限らず、図示省略するが物品収納部53の側壁532に沿って上方ほど後方へ車両Vの側面視で傾斜して配索してもよいが、何れの場合も、上端部65b(図9参照)を含めた上下方向の全長にわたって、物品収納部53の後壁534よりも前方に位置している。
【0089】
これにより、図7に示すように、上方配索部65は、物品収納部53の後壁534よりも後方に位置する第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fよりも前方に配索される。従って、第2駆動用バッテリ42は、前端部44Fの両サイドに上方配索部65が配置されることがないため、左右一対の上方配索部65によって車幅方向の長さが制限されることがなく、バッテリ容量を確保することができる。
【0090】
また、左右一対の上側後方配索部66は、後席用吹出し口60に相当する高さ、換言すると、第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fの上面部44uより上方において、前後方向に配索されている。そして、図9に示すように、上側後方配索部66の前端部66aは、上述した上方配索部65の上端部65bに連通接続されている。
【0091】
上側後方配索部66は、上方配索部65の上端部65bから物品収納部53の後壁534よりも後方に位置する後席用吹出し口60まで略水平に後方向へ配索され、後端部66bが後席用吹出し口60に連通接続されている。
なお、左右の上側後方配索部66は、物品収納部53の後壁534よりも後方かつ後席用吹出し口60よりも前方において後部が車幅方向内側へと配索され、夫々の後端部66b(車幅方向内端部)が後席用吹出し口60に対して互いに分離して接続されてもよいし、左右各側が互いに合流した状態で接続されてもよい。
【0092】
ここで、図7に示すように、第2駆動用バッテリケース44は、上述したように、前席用センタコンソール部50の後端部50rよりも前方へ前端部44Fが前席用センタコンソール部50の内部に嵌め込まれるように前方へ延びており、後席用吹出し口60が設けられたパネル状の後面部513は、第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fの上面部44uよりも上方に配置されている。そして、後席用吹出し口60に接続される後席用供給ダクト62の後端部(66b)、すなわち、上側後方配索部66の後端部66bは、第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fによって直下から支持されている(図示省略)。
【0093】
具体的には、後席用吹出し口60に接続される上側後方配索部66の後端部66bが不図示のブラケット等を介して第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fの上面部44uに取り付け固定されている。
【0094】
(物品収納部53と第2駆動用バッテリケース44との取付け部材67)
図7図11図13に示すように、物品収納部53を支持する取付け部材67は、前席用センタコンソール部50の内部において、物品収納部53の底壁531(図13参照)とトンネル部22の上面部22uとの間に設けられている。すなわち、物品収納部53は取付け部材67を介してトンネル部22の上面部22uに支持されている。
【0095】
一方、図7図11図13に示すように、第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fは、物品収納部53の後壁534の後方近傍に位置するまで前方へ延びている。さらに、物品収納部53を支持する取付け部材67は、このような第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fを支持する取付け部材を兼ねている。
すなわち、前席用センタコンソール部50の物品収納部53と第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fとは、共通の取付け部材67を介してトンネル部22の上面部22uに取り付けられている。
【0096】
具体的に、図11図13に示すように、取付け部材67は、物品収納部53の底壁531の後部および第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fを設置可能にトンネル部22の上面部22uに沿って車幅方向に延びる支持部671と、支持部671の車幅方向の左右両端部から下方へ延びる左右の脚部672と、脚部672の車幅方向外端から車幅方向外側へ延びてトンネル部22の上面部22uの両サイドに設置可能な左右のフランジ部673とで断面略ハット形状に一体形成された鋼板部材である。
取付け部材67における、支持部671の両サイドには、例えば図13に示すように、ボルト挿通孔671aが、左右のフランジ部673にはボルト挿通孔673aが、何れも上下方向に貫通形成されている。
【0097】
図11図13に示すように、第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fには、下端部の左右両サイドから前方に向けて延出されたフランジ部144が設けられ、これら左右一対のフランジ部144の各先端部(前端部)には、図13に示すように、ボルト挿通孔144aが上下方向に貫通形成されている。
【0098】
図11図13に示すように、物品収納部53の下方かつ取付け部材67の上方には、ボックス支持ブラケット68を備えている。ボックス支持ブラケット68は、物品収納部53の底壁531の前後方向の少なくとも後部を支持するとともに補強可能に底壁531の下面に接合された底壁補強部681(図11図13参照)と、底壁補強部681の左右両側から下方へ延設された左右一対の支持脚部682と、支持脚部682の下端部から車幅方向の外側へ延出する左右のフランジ部683を備えている。図13に示すように、ボックス支持ブラケット68の左右一対のフランジ部683の先端部には、ボルト挿通孔683aが上下方向に貫通形成されている。
【0099】
上述した取付け部材67のフランジ部673は、フランジ部673と対向する、トンネル部22の上面部22uに対して、左右各側においてボルト挿通孔673a,22a(図13参照)が上下方向に連通した状態で設置されている。そして、フランジ部673と、フランジ部673と対向する上面部22uとは、左右各側において、ボルト挿通孔673a,22aに挿通されるボルトB1およびナットN1を用いて締結固定されている。
【0100】
さらに、第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fに設けられたフランジ部144、およびボックス支持ブラケット68に設けられたフランジ部683は、取付け部材67の支持部671の左右各側に対して、夫々に形成したボルト挿通孔144a,683a,671aが上下方向に連通した状態で上方からこの順に設置される。
そして、これらフランジ部144,683が取付け部材67の支持部671の左右両サイドにおいてボルト挿通孔144a,683a,671aに連通するボルトB2およびナットN2を用いて共締めされる。
【0101】
なお、取付け部材67は、物品収納部53の直下に設けたが、これに限らず、第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fの直下に設けてもよい。
何れの場合も、物品収納部53の後壁534と第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fの前面との間に、取付け部材67を設置する場合と比して第2駆動用バッテリケース44の前端部44Fを物品収納部53の後壁534に対して、より近接するように後方から前方へ延ばすことができるため、第2駆動用バッテリ42のバッテリ容量を確保することができる。
【0102】
(後席用センタコンソール部70)
図1図5図6に示すように、上述した後席用センタコンソール部70は、後席クッションパネル131から立設され、主に樹脂製の内装部材としてのカバー部材71として、上面部をなす天面部711と、上端の左右両端から下方へ延びる左右一対の側面部712(左側のみ図示)を備え、何れも化粧パネルである。
【0103】
これら天面部711と左右の側面部712によって画成される、後席用センタコンソール部70の内部には、上述した第2駆動用バッテリケース44が収容されている。
すなわち、第2駆動用バッテリケース44は、後席用センタコンソール部70の内部において、前後方向の略全長にわたって備えられ、後席用センタコンソール部70の骨格部材として機能して該後席用センタコンソール部70を補強する。
【0104】
このため、後席用センタコンソール部70における天面部711や左右の側面部712は、後席用センタコンソール部70の内部に備えたブラケット(図示省略)を介して後席クッションパネル131に支持されてもよいが、第2駆動用バッテリケース44に適宜取り付け固定されてもよい(図示省略)。具体的に、第2駆動用バッテリケース44の直上に配置される後席用センタコンソール部70の天面部711は、第2駆動用バッテリケース44によって支持されてもよい。
【0105】
また、図1図5図6に示すように、後席用センタコンソール部70は、上述した前席用センタコンソール部50と車室2の車幅方向の中間部において前後方向に連続して設けられている。
詳しくは、図5図6に示すように、後席用センタコンソール部70の天面部711の前端部と、前席用センタコンソール部50の後席用吹出し口60に設けられた後面部513の下端部とが互いに係合する等により連結され、同様に後席用センタコンソール部70の右側の側面部(図示省略)の前端部と、前席用センタコンソール部50の右側の側面部511(図10参照)の後端部とが連結され(図示省略)、後席用センタコンソール部70の左側の側面部712の前端部と、前席用センタコンソール部50の左側の側面部511の後端部とが連結されている。
なお、前席用センタコンソール部50の左右の側面部511と後席用センタコンソール部70の左右の側面部712とは、互いの境界部において、前後方向に略面一に連結されている。
【0106】
後席用センタコンソール部70は換言すると、前後方向における、後席クッションパネル131の上方に配置される後席用センタコンソール後部72と、キックアップ部12よりも前方へ延出される後席用センタコンソール前部73とを備えている。
さらに、後席用センタコンソール前部73は、後席用センタコンソール後部72と同様に第2駆動用バッテリケース44を内部に備えたアッパ部74と、アッパ部74および第2駆動用バッテリケース44の直下に有し、第2駆動用バッテリケース44を内部に備えていないロア部75とが設けられている。
【0107】
なお、後席用センタコンソール部70の上述した天面部711および左右の側面部712(左側のみ図示)は、後席用センタコンソール後部72と後席用センタコンソール前部73(アッパ部74およびロア部75)とにわたって形成されている。
【0108】
また、第2駆動用バッテリケース44を内部に備えていないロア部75には、車幅方向に貫通する開口部76(貫通孔)が設けられている。
開口部76によって、左右の後席乗員の足元スペースの車幅方向の通気性を確保するとともに後席乗員が開放感を得ることができる外観意匠としている。
【0109】
すなわち、後席乗員の足元の高さに相当するロア部75に開口部76を設けることで、左右の後席30,31を後席用センタコンソール部70によって仕切ることで得られる後席30,31ごとの独立性を保ちつつも、後席乗員が圧迫感を感じることがなく快適性も高めることができる。
【0110】
なお、ロア部75における、車幅方向に延びる筒状に形成された開口部76の内面、すなわち、上側内面、下側内面、前側内面および後側内面にも、不図示の化粧パネルが設けられ、開口部76の内面の外観意匠を確保している。
【0111】
開口部76の大きさ、形成箇所、数等の形態は本実施形態に限定しない。例えば、開口部76は、ロア部75の正面視(すなわち車両Vの側面視)で中央部に設けたが、開口部76の例えば、前縁、後縁、下縁等の周縁の少なくとも一部を設けなくてもよく、また、例えば、ロア部75全体に形成してもよいし、複数をロア部75に配設してもよい。さらにまた、アッパ部74とロア部75とを上下方向に離間させてこれらの間に開口部76を設けてもよい。
【0112】
また、ロア部75の車幅方向の厚みについても、第2駆動用バッテリケース44に対応する厚みに限らず、ロア部75を形成する左右の側面部712(左側のみ図示)を、これら左右の側面部712の車幅方向の間隔が第2駆動用バッテリケース44の車幅方向長さより狭くなるように配置してもよい。
【0113】
(後席用センタコンソール部70の天面部711)
図1図5図7に示すように、後席用センタコンソール部70の天面部711には、例えば、携帯端末等の物品を載置可能な底浅のトレイ77と、トレイ77の前方において上方へ隆起する隆起部80とが設けられている。
【0114】
図5に示すように、トレイ77は、車幅方向に水平な底面部78と、底面部78に対して左右両縁から立ち上がり、前後方向の側縁に沿って同じ高さで連続して延びる左右の縦壁部79とが設けられ、横断面が上方に開口する凹状に形成されている。
【0115】
図8に示すように、トレイ77は、前倒した中間背もたれ部32を載置可能な中間背もたれ載置部として、前倒した中間背もたれ部32の前後方向に相当する長さで前後方向に延びるとともに、中間背もたれ部32の車幅方向と略同じ車幅方向の長さを有している。
【0116】
隆起部80は、トレイ77の左右の縦壁部79の上端よりも上方へ隆起する。隆起部80の上面部は、トレイ77の前端から前方へ延び、前方ほど上方に位置するように傾斜する隆起上面後部81と、隆起上面後部81の前端から前方へ延び、前方ほど下方へ緩やかに傾斜する隆起上面前部82とを備えている。
【0117】
具体的に、図5に示すように、トレイ77の底面部78は、前側領域を除いて水平に形成され、底面部78の前側領域は、後方の水平部分の前端から縦壁部79の高さまで前上方向に傾斜して形成されている。隆起部80の隆起上面後部81は、トレイ77の底面部78の前側領域と連続するように底面部78の前端から前上方向に傾斜して後席乗員と車両Vの側面視で対向するように形成されている。
【0118】
また、隆起部80の隆起上面後部81は、後席乗員の手の届く領域に設けられており、各種情報を後席乗員が入力する入力機能と後席乗員へ出力する出力機能との少なくとも一方の機能を有する機能パネル面として形成されている。
【0119】
具体的に、出力機能は、ディスプレイ(表示部)や、例えば、スピーカ等の音声出力部である。出力機能がディスプレイである場合には、後席乗員からディスプレイに表示される画像の全体が目視できるように配置されている。
【0120】
ディスプレイは、画面を発光させて像を映し出す装置であって、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等、様々なディスプレイを用いることができる。ディスプレイは、乗員が触れて操作することができるタッチパネルを備えていてもよい。
【0121】
入力機能は、オーディオ機器や後席用シートヒータ等の種々の車両搭載電子機器を操作するための操作入力部や、ソケット(接続端子)である。
操作入力部は、押しボタン、ダイヤル、ジョイスティック等を含み、ソケットは、USBソケット、ACソケット、DCソケットを含むが、これら操作入力部やソケットを配設する数や種類は特に限定しない。
【0122】
図5に示すように、本実施形態においては、機能パネル面としての隆起上面後部81には、オーディオ機器や後席用シートヒータ等の操作入力部83と、2つのUSBソケット84と、ACソケット85とが配設されている。
【0123】
また、図8に示すように、隆起部80の上述した隆起上面後部81は、後席用センタコンソール部70の天面部711における、前倒した中間背もたれ部32の前部の車両Vの側面視形状に沿って、前倒した中間背もたれ部32の前部の上下方向の厚みと略同じ高さを有して立ち上がる。
【0124】
本実施形態の後席用センタコンソール部70の天面部711は、トレイ77の底面部78の前部領域から隆起上面後部81にかけて前方ほど滑らかに上方へ立ち上がっている。
これにより、図8に示すように、前倒した中間背もたれ部32は、前部が隆起部80の隆起上面後部81に対して後方近傍から対向し、隆起上面後部81を外力等の外的要因から保護することができる。
【0125】
さらに、中間背もたれ部32は、上述したように、前倒した状態において、後席用センタコンソール部70の天面部711における少なくともトレイ77によって略水平に支持され、上面部32uが左右の前倒した後席30,31のシートバック30B,31Bの上面部30Bu,31Buと車幅方向に面一になるとともに(図4参照)、第1駆動用バッテリケース43の上面部43uと前後方向に面一になる(図4図8参照)。
【0126】
また、図1図5図6図8に示すように、隆起部80の隆起上面前部82は、前端が後席用吹出し口60の下縁よりも下方近傍、すなわち後面部513の下縁に位置するまで隆起上面後部81の前端から前下方向へ緩やかに傾斜して形成されている。これにより、後席用吹出し口60から吹き出された風は、隆起部80によって阻害されることがなく、後席乗員に向けて流すことができる。
【0127】
さらに、図4図8に示すように、隆起部80の上述した隆起上面前部82は、前倒した中間背もたれ部32の上面部32uと前後方向に略面一となるように設けられている。
これにより、隆起部80の隆起上面前部82についても、上述したフラットな拡大荷室床面2Faの一部として形成することができる。
【0128】
上述した本実施形態の車両Vは、図1に示すように、車室2の床面を形成するフロアパネル1と、フロアパネル1の上方において左右に分離して配置された後席30,31のシートクッション30C,31Cと、後席30,31のシートクッション30C,31Cの側に上方から前倒可能に左右に分離して配置された後席30,31のシートバック30B,31Bと、フロアパネル1における、シートクッション30C,31Cより後方の荷室2aの床面(底面)を形成する荷室フロアパネル132の上方に配置された第1駆動用バッテリケース43と、を有する車室構造を備え、図2に示すように、左右のシートクッション30C,31C間でフロアパネル1の上方に配設された第2駆動用バッテリケース44と、該第2駆動用バッテリケース44の上面部44uと左右側面部を覆う後席用センタコンソール部70(コンソール)と、図4図8に示すように、下部が軸支されて該後席用センタコンソール部70の側に上方から前倒可能であり、左右の後席30,31のシートバック30B,31B間に配設される中間背もたれ部32と、を備え、図7に示すように、該中間背もたれ部32の起立状態の前後厚さ(L32)が、左右の後席30,31のシートバック30B,31Bの前後厚さ(例えば、L30B)より小さく設定され、図4図8に示すように、第1駆動用バッテリケース43の前端部43fが、前倒状態の後席30,31のシートバック30B,31Bの後端部30Br,31Brに近接して配設され、前倒状態の左右の後席30,31のシートバック30B,31Bと中間背もたれ部32の各上面部30Bu,31Bu,32uが、車幅方向に面一となり、かつ第1駆動用バッテリケース43の上面部43uと合わせて拡大荷室床面2Faを形成することを特徴とする。
【0129】
前記構成によれば、バッテリ容量を損なうことなく、左右の後席30,31のシートバック30B,31Bと中間背もたれ部32との全てを前倒して形成されるフラットな拡大荷室床面2Faの高さを低く抑えることができるとともに、荷室2aの床面積を拡大することができる。
【0130】
詳述すると、フロアパネル1の上方において、第1駆動用バッテリケース43のみならず左右のシートクッション30C,31C間に配設された第2駆動用バッテリケース44を備えることで、バッテリ容量を確保することができる。
【0131】
さらに、図8に示すように、第1駆動用バッテリケース43の前端部43fを、前倒状態の後席30,31のシートバック30B,31Bの後端部30Br,31Brに近接して配設するとともに、第2駆動用バッテリケース44を左右の後席30,31のシートクッション30C,31C間に配設することで左右の後席30,31のシートバック30B,31Bと中間背もたれ部32との全てを前倒した状態において、略面一(フルフラット)な拡大荷室床面2Faを形成することができる。
【0132】
そして、このように、フロアパネル1の上方に配設する第2駆動用バッテリケース44を、左右の後席30,31のシートクッション30C,31C間に配設することで、例えば、左右の後席30,31のシートクッション30C,31Cの下方に配設する場合と比して、前倒状態としたときの左右のシートバック30B,31Bの上面部30Bu,31Buの高さを低く抑えることができる。
【0133】
一方、左右の後席30,31のシートクッション30C,31C間においては、第2駆動用バッテリケース44を配設するが、中間背もたれ部32の起立状態の前後厚さは、左右の後席30,31のシートバック30B,31Bの前後厚さより小さく設定することで(L32<L30B(図7参照))、中間背もたれ部32を前倒状態としたときの左右の後席30,31の間の高さを低く抑えることができる。
【0134】
従って、バッテリ容量を損なうことなく、左右の後席30,31のシートバック30B,31Bと中間背もたれ部32との全てを前倒した状態のフラットな拡大荷室床面2Faの高さを低く抑えることができるとともに、荷室2aの床面積を拡大することができる。
【0135】
この発明の態様として、図2に示すように、フロアパネル1は、前後に延在するトンネル部22を有するフロントフロアパネル11と、フロントフロアパネル11の後端部から立ち上がるキックアップ部12と、該キックアップ部12の上端部から後方に延びて後席30,31のシートクッション30C,31Cが設置される後席クッションパネル131を有し、第2駆動用バッテリケース44は、後席クッションパネル131の上方に配置されるとともに、キックアップ部12より前方へトンネル部22の上方において延設されたものである。
【0136】
前記構成によれば、第2駆動用バッテリケース44をキックアップ部12より前方へ延設することでのバッテリ容量を確保しつつ左右の後席30,31のシートクッション30C,31C間の高さを低く抑えることができる。
【0137】
この発明の態様として、図5に示すように、後席用センタコンソール部70の天面部711には、前倒した中間背もたれ部32を載置可能に前後方向に延びる中間背もたれ載置部としてのトレイ77と、トレイ77の前方において該トレイ77よりも隆起する隆起部80とを有し、隆起部80における、後席乗員と車両Vの側面視で対向する面、すなわち隆起上面後部81には、後席用センタコンソール部70の天面部711における、前倒した中間背もたれ部32の前部の車両Vの側面視形状に沿って立ち上がる機能面が設けられたものである。
【0138】
前記構成によれば、図5に示すように、前倒した中間背もたれ部32の前部が機能面としての隆起上面後部81に対して略当接又は後方側から近接するため、前倒した中間背もたれ部32の前部によって後席用センタコンソール部70の機能面を保護することができる。
さらに、トレイ77は、前倒した中間背もたれ部32を載置した状態でしっかりと支持することができる。
【0139】
この発明の態様として、図8に示すように、隆起部80と、前倒した中間背もたれ部32とは、隆起上面前部82と上面部32uが前後方向に略面一となるように設けられたものである。
前記構成によれば、隆起部80と前倒した中間背もたれ部32との間の段差を解消し、フラットな荷室2aの床面に寄与することができる。
【0140】
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施形態を得ることができる。
例えば、本発明の後席用センタコンソール部は、上述した後席用センタコンソール部70の構成に限定せず他の構成としてもよい。
図14は、上述した後席用センタコンソール部70の変形例1の後席用センタコンソール部70Aを備えた車両Vを図6の要部に対応する部分を拡大して示した側面図である。
【0141】
図14に示すように、変形例1の後席用センタコンソール部70Aは、第2駆動用バッテリケース44を覆うカバー部材71Aと、カバー部材71Aの上面をなす平面状の天面部711Aに設置(載置)された可動式後席用センタコンソール90Aと揺動アーム91とを備えている。なお、中間背もたれ部32Aは、中間背もたれ本体部33と後席用アームレスト34とに区分けせずに構成されているものとする。
【0142】
可動式後席用センタコンソール90Aは、後端部が第2駆動用バッテリケース44の後端部に位置するとともに、前端部が後席クッションパネル131の前端部より前方の位置に位置するように前後方向に延びており、前後方向の全長にわたって下面がカバー部材71Aの天面部711Aを介して第2駆動用バッテリケース44の上面部44uに設置されている。なお、カバー部材71Aの天面部711Aは、第2駆動用バッテリケース44の上面部44uに対して直下から支持されている。
【0143】
可動式後席用センタコンソール90Aの前面部には、前下方向へ傾斜する前端傾斜面部95が形成されている。また、可動式後席用センタコンソール90Aの後部には、タブレット端末等の物品を収容可能な物品収納部92とリッド93とを備えている。物品収納部92は、上方に開口する開口部94を有する有底角筒状に形成されている。
【0144】
リッド93は、開口部94を閉塞可能であるとともに、前席用センタコンソール部50の物品収納部53の上部に備えたリッド57と同様に、開口部94を中央から開く観音開きタイプ(両開きタイプ)の左右一対の分割リッド931,931を備えている。さらに、リッド93は、前席用センタコンソール部50のリッド57と同様に、アームレストとして機能するように後席乗員の肘を載置可能な上面部が形成されている。
【0145】
揺動アーム91は、直線状に形成され、カバー部材71Aの天面部711Aの前部に左右一対が備えられ、何れもカバー部材71Aの天面部711Aに載置された状態で前後方向に延びている。
【0146】
さらに、揺動アーム91は、前端部が第2駆動用バッテリケース44の上面部44uに車幅方向に延びる軸(ピン)を介して軸支された固定枢着部91aと、後端部が可動式後席用センタコンソール90Aの前端下部に車幅方向に延びる軸(ピン)を介して軸支された可動枢着部91bが構成されている。
【0147】
これにより、揺動アーム91は、後席用センタコンソール部70Aをカバー部材71Aの天面部711Aに載置した載置位置Paと、載置位置Paに対して前方へ跳ね上げた前方跳ね上げ位置Pbとの間で揺動可能に支持する構成としている。
【0148】
可動式後席用センタコンソール90Aが載置位置Paから前方跳ね上げ位置Pbへ移動する際には、揺動アーム91は、固定枢着部91aを回動中心として車両Vの右側面視で(図14の状態から視て)反時計回りに回動する。
【0149】
これに伴って、可動式後席用センタコンソール90Aは、カバー部材71Aの天面部711Aから離間して前端部よりも後端部が高くなりながら前方へ反転するように前方かつ上方へ回動する。その際、揺動アーム91は、可動枢着部91bが固定枢着部91aよりも前方に位置するように配置される。それと同時に、可動式後席用センタコンソール90Aは、可動枢着部91bを回動中心として揺動アーム91に対して車両Vの右側面視で(図14の状態から視て)時計回りに回動する。
【0150】
これにより可動式後席用センタコンソール90Aは、図14において仮想線で示したように、前方跳ね上げ位置Pbにおいて、固定枢着部91aよりも前方の位置で天面部711Aの前端部に設置され、後上方向へ傾斜した起立姿勢となり、左右の前席27,28のシートバック27B,28Bの間のスペースに少なくとも一部が後方から嵌り込むように配置される。
すなわち、左右の前席27,28のシートバック27B,28Bの間のスペースを可動式後席用センタコンソール90Aによって塞ぐことができるため、後席30,31の独立性を高めることができる。
【0151】
さらに、可動式後席用センタコンソール90Aは、前方跳ね上げ位置Pbにおいて前端傾斜面部95が前席用センタコンソール部50の、後席用吹出し口60を設けた後面部513に後方から当接又は近接して対向することで後面部513を外的要因から保護することができる。
【0152】
さらにまた、可動式後席用センタコンソール90Aを上述したように、前方跳ね上げ位置Pbで起立姿勢とした状態から中間背もたれ部32Aを前倒すると、図14において仮想線で示したように、該中間背もたれ部32Aをカバー部材71Aの天面部711Aに水平に設置することができる。
【0153】
その際、前倒した中間背もたれ部32Aの前部が前方跳ね上げ位置Pbで起立する可動式後席用センタコンソール90Aの下部(前部)に後方から当接することで可動式後席用センタコンソール90Aが後方へ不用意に倒れないように規制することができる。
【0154】
さらに変形例1の後席用センタコンソール部70Aは、可動式後席用センタコンソール90Aを前方へ跳ね上げたうえで中間背もたれ部32Aを前倒させるため、前倒した中間背もたれ部32Aは、可動式後席用センタコンソール90Aを介さずにカバー部材71Aの天面部711Aに直接的に設置することができる。すなわち、前倒した中間背もたれ部32Aを第2駆動用バッテリケース44の上面部44uに、より近い位置で設置することができる。
【0155】
これにより、前倒した中間背もたれ部32Aの上面部32Auの高さを低く抑えながら、前倒した中間背もたれ部32Aの下方に位置する第2駆動用バッテリケース44をより上方まで設けることができる。従って、車室2における、前倒した中間背もたれ部32Aの上方空間の高さを確保することができるとともに、第2駆動用バッテリ42のバッテリ容量を確保することができる。
【0156】
また、前倒した中間背もたれ部32Aは、上面部32Auが後席乗員の肘を載置可能な高さに設定された場合には、後席用アームレストとして利用してもよい。
中間背もたれ部32Aは、前倒した状態において、中間背もたれ載置部としての後席用センタコンソール部70A(カバー部材71A)の天面部711Aによって支持される。一方、天面部711Aは、第2駆動用バッテリケース44の実質的な上面部を形成するように、上面部44uによって直下から支持される。
従って、中間背もたれ部32Aは、後席用アームレストとして肘を安定して載置することができる。
【0157】
本発明は、後席用センタコンソール部に可動式後席用センタコンソールを備える場合には、図15に示す変形例2の後席用センタコンソール部70Bのように、変形例1の可動式後席用センタコンソール90Aよりも前後方向に長いロングタイプの可動式後席用センタコンソール90Bを備えてもよい。
【0158】
図15に示すように、変形例2の可動式後席用センタコンソール90Bは、揺動アーム91を備えずに、前端部においてカバー部材71Aの天面部711Aに対して揺動可能としている。
詳しくは、変形例2の可動式後席用センタコンソール90Bは、カバー部材71Aの天面部711Aの前端部に固定枢着部98が設けられている。固定枢着部98は、載置位置Paにある可動式後席用センタコンソール90Bの前端と、該前端と対向する天面部711Aとを車幅方向に延びる枢着軸を介して軸支したものである。
【0159】
ここで、前述した変形例1の可動式後席用センタコンソール90Aは、図14に示すように、変形例2の可動式後席用センタコンソール90Bよりも前後方向に短いため、前方跳ね上げ位置Pbで起立させた状態において、変形例2の可動式後席用センタコンソール90Bより低い高さに抑えることができる。従って、変形例1の可動式後席用センタコンソール90Aは、前方跳ね上げ位置Pbにおいて左右の前席27,28のシートバック27B,28Bの間のスペースを塞ぎつつも圧迫感、閉塞感を緩和している。これに対して、変形例2の可動式後席用センタコンソール90Bは、図15に示すように、前方跳ね上げ位置Pbにおいて前席27,28のシートバック27B,28Bと略同じ高さで起立させることができるため、後席30,31の独立性をより高めることができる。
【0160】
なお、変形例2の後席用センタコンソール部70Bにおいても変形例1と同様に、図15において仮想線で示したように、前方跳ね上げ位置Pbで起立する可動式後席用センタコンソール90Bの下部(前部)に、前倒した中間背もたれ部32Aの前部が後方から当接することで可動式後席用センタコンソール90Bが後方へ不用意に倒れないように規制する構成としてもよい。
【0161】
さらに言うまでもなく、変形例2の後席用センタコンソール部70Bにおいても変形例1と同様に、前倒した中間背もたれ部32Aを、上面部32Auが後席乗員の肘を載置可能な高さに設定された場合には、後席用アームレストとして利用してもよい。
【0162】
以上詳述したように、図14に示した変形例1に係る後席用センタコンソール部70A、並びに、図15に示した変形例2に係る後席用センタコンソール部70Bは、カバー部材71Aと、該カバー部材71Aの天面部711Aに設置される可動式後席用センタコンソール90A,90Bを備え、可動式後席用センタコンソール90A,90Bは、起立状態の中間背もたれ部32Aをカバー部材71Aの天面部711Aに前倒させる前倒軌跡よりも前方へカバー部材71Aの天面部711Aに対して跳ね上げ可能に構成されたものである。
【0163】
前記構成によれば、中間背もたれ部32Aが起立状態においては、カバー部材71Aの天面部711Aに設置される可動式後席用センタコンソール90A,90Bを後席乗員は利用することができる。すなわち、後席乗員は可動式後席用センタコンソール90A,90Bに備えた物品収納部92を利用することができる。
【0164】
一方、可動式後席用センタコンソール90A,90Bをカバー部材71Aの天面部711Aに対して前方へ跳ね上げた状態とすることで、中間背もたれ部32Aは、前倒時に可動式後席用センタコンソール90A,90Bに干渉することがなく該中間背もたれ部32Aの上面部32Auの高さを低く抑えながら前倒させることができる。
【0165】
この発明の態様として、前倒した中間背もたれ部32Aを、後席乗員の肘を載置可能な高さに設定した場合には、後席乗員は、中間背もたれ部32Aを後席用アームレストとして利用することができる。その際、前倒した中間背もたれ部32Aは、カバー部材71Aの天面部711Aを介して剛性の高い第2駆動用バッテリケース44によって支持される。
従って、中間背もたれ部32Aは、後席用アームレストとして肘を安定して載置することができる。
【0166】
上述した本実施形態において、左右の後席30,31間に配設した第2駆動用バッテリケース44は、前部がキックアップ部12よりも前方へ延設された構成としたが、本発明は、この構成に限定せず、第2駆動用バッテリケース44は、前部がキックアップ部12よりも前方へ延設されない構成としてもよい。
【0167】
さらに、本実施形態において、第2駆動用バッテリケース44は、キックアップ部12より前方へ水平に延設された前部が、トンネル部22の上面部22uに対して上方に離間して配置されたが、これに限らず、トンネル部22の上面部22uに対して離間せずに、設置された構成としてもよい。
【0168】
さらにまた、本実施形態のフロアパネル1は、フロントフロアパネル11に上方に突出するトンネル部22や、フロントフロアパネル11の後端から上方に立ち上がる縦壁状のキックアップ部12を備えたが、本発明は、このようなフロアパネルに限定せず、例えば、トンネル部22やキックアップ部12を備えずに、例えば、電気自動車のフロントフロアパネルのように、全体がフラットに形成されたフロントフロアパネルを備えてもよい。
すなわち、第1、第2駆動用バッテリ41,42は、このようなフラットなフロントフロアパネルの上面に設置された構成としてもよい。
【0169】
また、本発明の車両は、駆動用バッテリが搭載された車両であればよく、プラグイン充電に対応していない通常のハイブリッド車両であってもよいし、電気自動車または燃料電池車であってもよい。
【0170】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、後席背もたれ部はシートバック30B,31Bに対応し、同様に
後席座部は後席30,31のシートクッション30C,31Cに対応し、
フロアパネルにおける、後席座部より後方の荷室床面は荷室フロアパネル132に対応し、
前倒した中間背もたれ部の上面部は中間背もたれ部32の上面部32uに対応し、
コンソールは後席用センタコンソール部70,70A,70Bに対応し、
コンソールの上面部は後席用センタコンソール部70の天面部711に対応し、
中間背もたれ載置部はトレイ77に対応し、
隆起部における、後席乗員と車両側面視で対向する面は隆起上面後部81に対応し、
隆起部の上面部は隆起上面前部82に対応し、
ベース部はカバー部材71Aに対応し、
ベース部の上面部は天面部711Aに対応し、
可動式コンソールは可動式後席用センタコンソール90A,90Bに対応するが、この発明は、上述したように、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0171】
1…フロアパネル
2…車室
11…フロントフロアパネル
12…キックアップ部
22…トンネル部
30C,31C…後席のシートクッション(後席座部)
30B,31B…後席のシートバック(後席背もたれ部)
30Bu,31Bu…前倒状態の後席のシートバックの上面部(前倒状態の左右の後席背もたれ部の上面部)
30Br,31Br…前倒状態の後席のシートバックの後端部(前倒状態の後席背もたれ部の後端部)
32…中間背もたれ部
32A…前倒した中間背もたれ部(後席用アームレスト)
32u,32Au…前倒した中間背もたれ部の上面部
43…第1駆動用バッテリケース
43f…第1駆動用バッテリケースの前端部
43u…第1駆動用バッテリケースの上面部
44…第2駆動用バッテリケース
44u…第2駆動用バッテリケースの上面部
70,70A,70B…後席用センタコンソール部(コンソール)
711…後席用センタコンソール部の天面部(コンソールの上面部)
71A…カバー部材(ベース部)
711A…天面部(ベース部の上面部)
77…トレイ(中間背もたれ載置部)
80…隆起部
81…隆起上面後部(隆起部における、後席乗員と車両側面視で対向する面)
82…隆起上面前部(隆起部の上面部)
90A,90B…可動式後席用センタコンソール(可動式コンソール)
92…物品収納部
131…後席クッションパネル
132…荷室フロアパネル(フロアパネルにおける、後席座部より後方の荷室床面)
L30B…後席のシートバックの前後厚さ(後席背もたれ部の前後厚さ)
L32…中間背もたれ部の起立状態の前後厚さ
図1
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