(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025007850
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20250109BHJP
【FI】
G06Q40/12 420
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023109518
(22)【出願日】2023-07-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-02
(71)【出願人】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳瀬 将良
(72)【発明者】
【氏名】柴田 直良
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 塁
(72)【発明者】
【氏名】平野 晃嗣
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB65
5L055BB65
(57)【要約】
【課題】給与のデジタル払いに関連するサービスの利用促進を図ること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行する情報処理装置であって、判定部と、決定部とを有する。判定部は、振込依頼を受け付けた場合、振込依頼において指定された振込先の口座が、電子決済サービスを運営する所定の事業者に払い出す口座であって、電子決済サービスを利用するサービス利用者が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、所定の事業者がサービス利用者に割り当てる仮想口座であるか否かを判定する。決定部は、判定部により振込先の口座が仮想口座であると判定された場合、振込依頼に応じて実行する振込処理に伴って、振込依頼元に付与する所定の利益を決定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行する情報処理装置であって、
振込依頼を受け付けた場合、前記振込依頼において指定された振込先の口座が、電子決済サービスを提供する所定の事業者に払い出す口座であって、前記電子決済サービスを利用するサービス利用者が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、前記所定の事業者が前記サービス利用者に割り当てる仮想口座であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記振込先の口座が前記仮想口座であると判定された場合、前記振込依頼に応じて実行する振込処理に伴って、振込依頼元に付与する所定の利益を決定する決定部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記決定部は、
前記振込処理の実行に伴い前記振込依頼元に課金する所定の手数料を無償化する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記決定部は、
所定期間において前記仮想口座が前記振込先に指定された前記振込処理の取引件数に応じて、前記振込処理の実行に伴い前記振込依頼元に課金する所定の手数料を減免する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
前記振込処理ごとに、前記振込処理の実行に伴い前記振込依頼元に課金する所定の手数料に相当する現金を前記振込依頼元が保有している銀行口座に対して割り戻す
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
前記振込処理ごとに、前記電子決済サービスにおいて前記振込依頼元が保有している法人アカウントに対して、前記振込処理の実行に伴い前記振込依頼元に課金する所定の手数料に相当する電子マネーを割り戻す
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
前記仮想口座の利用目的を示す情報に基づいて、前記所定の利益を付与するか否かを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
振込依頼を受け付けた場合、前記振込依頼において指定された振込先の口座が、電子決済サービスを提供する所定の事業者に払い出す口座であって、前記電子決済サービスを利用するサービス利用者が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、前記所定の事業者が前記サービス利用者に割り当てる仮想口座であるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により前記振込先の口座が前記仮想口座であると判定された場合、前記振込依頼に応じて実行する振込処理に伴って、振込依頼元に付与する所定の利益を決定する決定工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行するコンピュータに、
振込依頼を受け付けた場合、前記振込依頼において指定された振込先の口座が、電子決済サービスを提供する所定の事業者に払い出す口座であって、前記電子決済サービスを利用するサービス利用者が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、前記所定の事業者が前記サービス利用者に割り当てる仮想口座であるか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順により前記振込先の口座が前記仮想口座であると判定された場合、前記振込依頼に応じて実行する振込処理に伴って、振込依頼元に付与する所定の利益を決定する決定手順と
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、政府では、資金移動業を営む資金移動業者に対し、電子マネーや仮想通貨といったデジタルマネーにより給与の支払いを認める、所謂「給与のデジタル払い」の導入が検討され始めている。これに関連して、給与のデジタル払いに関連した技術も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、給与のデジタル払いに関連するサービスの利用促進を図る上で改善する余地が残されている。たとえば、現状では、給与の振込元である使用者等が給与のデジタル払いの導入に伴う恩恵を受けにくく、使用者等が給与のデジタル払いに関連するサービスの導入を前向きに検討する状況にない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、給与のデジタル払いに関連するサービスの利用促進を図ることができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行する情報処理装置であって、判定部と、決定部とを有する。判定部は、振込依頼を受け付けた場合、振込依頼において指定された振込先の口座が、電子決済サービスを運営する所定の事業者に払い出す口座であって、電子決済サービスを利用するサービス利用者が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、所定の事業者がサービス利用者に割り当てる仮想口座であるか否かを判定する。決定部は、判定部により振込先の口座が仮想口座であると判定された場合、振込依頼に応じて実行する振込処理に伴って、振込依頼元に付与する所定の利益を決定する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、給与のデジタル払いに関連するサービスの利用促進を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の概要を説明するための図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る口座情報記憶部に記憶される口座情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置により実行される情報処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態または変形例に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.実施形態〕
(1-1.システム構成)
以下、実施形態に係る情報処理について具体的に説明する。まず、実施形態に係る情報処理の説明に先駆けて、
図1を参照しつつ、情報処理システムSYSの構成の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の概要を説明するための図である。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSYSは、事業者装置10と、決済サーバ20と、情報処理装置100とを含んで構成される。事業者装置10、決済サーバ20、及び情報処理装置100は、有線または無線により、ネットワークN(たとえば、
図2参照)に接続される。事業者装置10、決済サーバ20、及び情報処理装置100は、ネットワークNを介して、他の装置との間で相互に通信できる。ネットワークNは、たとえば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。
【0012】
図1に示す事業者装置10は、企業Xにより管理される情報処理端末である。企業Xは、従業員(たとえば、サービス利用者UB)に対して、給与の振込を行う。事業者装置10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)などにより実現される。また、事業者装置10は、決済サーバ20や情報処理装置100によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示できる。
【0013】
図1に示す決済サーバ20は、電子決済サービスを提供するサービス事業者UAにより運営される企業Zにより管理されるサーバ装置である。決済サーバ20は、メインフレームやワークステーションなどにより実現されてもよい。また、決済サーバ20がサーバ装置で構成される場合、単独のサーバ装置により実現されてもよいし、複数のサーバ装置及び複数のストレージ装置が協働して動作するクラウドシステムなどにより実現されてもよい。
【0014】
図1に示す情報処理装置100は、銀行Yにより管理される情報処理装置であり、口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行する。銀行Yは、電子決済サービスを利用するサービス利用者UBが、給与の少なくとも一部を、電子決済サービスで利用可能な電子マネーとして受け取ることができるように、サービス事業者UAと連携し、給与のデジタル払いに関連するサービスを提供する。また、情報処理装置100は、給与のデジタル払いに関連するサービスの提供に際して、後述する実施形態に係る情報処理を実行する。
【0015】
(1-2.実施形態に係る情報処理の前提)
以下、実施形態に係る情報処理の前提について説明する。企業Zのサービス事業者UAおよび企業Xの事業者UCは、それぞれ、銀行Yに口座を開設する(ステップS01-1,S01-2)。
【0016】
また、銀行Yは、サービス事業者UAからの要求に応じて、サービス事業者UAが銀行Yに開設した実口座に紐付く複数の仮想口座を払い出す(ステップS02)。たとえば、銀行Yは、サービス事業者UAからの要求に応じた数の仮想口座を払い出すことができる。情報処理装置100は、サービス事業者UAが銀行Yに開設した実口座と、サービス事業者UAに払い出した仮想口座との対応関係を管理する。
【0017】
また、銀行Yは、サービス事業者UAから有効化した仮想口座番号の通知を受け付けると、仮想口座番号に対応付けて、仮想口座番号が有効化された旨の情報を管理する。また、銀行Yは、サービス事業者UAに対する仮想口座の払出後、サービス事業者UAから有効化した仮想口座の利用目的を示す情報を受け付けると、受け付けた利用目的を仮想口座に対応付けて管理してもよい。利用目的には、給与の受取や、給与以外の受取などが例示される。
【0018】
サービス事業者UAは、電子決済サービスに付帯するサービスの1つとして、給与の少なくとも一部を電子マネーで受け取ることを可能とするサービス(以下、「給与受取サービス」という。)をサービス利用者UBに提供できる。サービス事業者UAは、サービス利用者UBに対して給与受取サービスを提供する際、サービス利用者UBに対して給与受取サービス用の受取口座を割り当てる(ステップS03)。
【0019】
具体的には、決済サーバ20は、サービス利用者UBからの利用要求に応じて、給与受取サービスをアクティベートする際、銀行Yから予め借り受けた複数の仮想口座のうち未使用の状態である仮想口座を、サービス利用者UBに割り当てる受取口座として任意に選択する。そして、決済サーバ20は、選択した仮想口座を特定するための仮想口座番号と、サービス利用者UBに固有の識別情報とを関連付けて登録する。決済サーバ20は、給与受取サービスの利用登録が完了した旨の通知とともに、仮想口座番号をサービス利用者UBに通知する。
【0020】
なお、決済サーバ20は、給与受取サービスを利用するサービス利用者UBに固有の識別情報として、たとえば、電子決済サービスの利用登録時に決済サーバ20がサービス利用者ごとに個別に付与する各サービス利用者に固有の利用者IDを利用してもよい。なお、給与受取サービスの利用登録は、サービス利用者UBが自身の情報処理端末にインストールして利用する所定のユーザ用アプリケーションプログラムであって、情報処理端末を用いて実行されるコード決済に関する各種機能を搭載している決済アプリ内で起動するミニアプリを通じて行われてもよいし、この決済アプリと連携する所定のウェブサイトを通じて行われてもよい。
【0021】
サービス事業者UAは、サービス利用者UBについて給与受取サービスをアクティベートすると、有効化した仮想口座を示す情報を銀行Yに通知する(ステップS04)。たとえば、決済サーバ20は、サービス利用者UBに割り当てた仮想口座番号を情報処理装置100に送信してもよい。このとき、サービス事業者UAは、有効化した仮想口座の利用目的が給与の受取である旨の情報を合わせて銀行Yに通知してもよい。たとえば、決済サーバ20は、サービス利用者UBに割り当てた仮想口座番号と、仮想口座の利用目的が給与の受取である旨の情報とを情報処理装置100に送信してもよい。
【0022】
サービス利用者UBは、サービス事業者UAから通知された仮想口座番号を、給与の受取口座の情報として勤務先の企業Xに通知する(ステップS05)。
【0023】
企業Xは、従業員であるサービス利用者UBから通知された給与の受取口座の情報に基づいて、サービス利用者UBに対して給与の振込を行う。
【0024】
(1-3.実施形態に係る情報処理の概要)
以下、
図1を参照しつつ、実施形態に係る情報処理の概要について説明する。
図1に示すように、企業Xは、銀行Yに対して振込依頼を行う(ステップS11)。たとえば、事業者装置10は、企業Xを運営する事業者UCによる操作に従い、情報処理装置100に対して振込依頼を送信する。
【0025】
情報処理装置100は、振込依頼を受け付けると、振込先判定を行う(ステップS12)。たとえば、情報処理装置100は、自身が管理する口座情報を参照し、振込依頼において指定された振込先の口座が、電子決済サービスを運営するサービス事業者UA(「所定の事業者」の一例)に払い出す口座であって、電子決済サービスを利用するサービス利用者UBが自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、サービス事業者UAがサービス利用者UBに割り当てる仮想口座であるか否かを判定する。
【0026】
また、情報処理装置100は、振込先の口座が仮想口座であると判定された場合、振込依頼に応じて実行する振込処理に伴って、振込依頼元に付与する所定の利益を決定する(ステップS13)。
【0027】
たとえば、情報処理装置100は、該当の振込依頼について、振込処理の実行に伴い振込依頼元である事業者UCに課金する所定の手数料を無償化してもよい。また、たとえば、情報処理装置100は、所定期間において仮想口座が振込先に指定された振込処理の取引件数に応じて、振込処理の実行に伴い振込依頼元である事業者UCに課金する所定の手数料を減免してもよい。たとえば、情報処理装置100は、仮想口座が振込先に指定された振込処理の取引件数が多いほど、振込処理の実行に伴う所定の手数料を減免してもよい。
【0028】
また、たとえば、情報処理装置100は、振込処理ごとに、振込処理の実行に伴い振込依頼元である事業者UCに課金する所定の手数料に相当する現金を振込依頼元である事業者UCが銀行Yにおいて保有している銀行口座に対して割り戻してもよい。
【0029】
また、たとえば、情報処理装置100は、振込依頼元である事業者UCが、電子決済サービスを利用するための法人アカウントを保有している場合、振込処理ごとに、電子決済サービスにおいて振込依頼元である事業者UCが保有している法人アカウントに対して、振込処理の実行に伴い振込依頼元である事業者UCに課金する所定の手数料に相当する電子マネーを割り戻してもよい。
【0030】
また、情報処理装置100は、仮想口座の利用目的を示す情報に基づいて、所定の利益を付与するか否かを決定してもよい。たとえば、サービス事業者UAが、給与以外の資金の少なくとも一部を電子マネーで受け取るサービスの提供に伴い、このサービスを利用するサービス利用者UBに対し、サービス利用者宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として仮想口座を割り当てるとする。この場合、情報処理装置100は、仮想口座の利用目的が給与の受取であることを条件に、振込依頼元に対して所定の利益を付与することを決定してもよい。
【0031】
また、情報処理装置100は、仮想口座の利用目的を示す情報に基づいて、所定の利益の内容を変更してもよい。たとえば、情報処理装置100は、仮想口座の利用目的が給与の受取である場合と、給与以外の受取である場合とで、振込依頼元に提供する所定の利益の内容を変更してもよい。
【0032】
情報処理装置100は、振込依頼元に提供する所定の利益を決定した後、振込依頼に応じた振込処理を実行する(ステップS14)。たとえば、情報処理装置100は、振込依頼で指定された振込指定額、及び振込処理に伴う所定の手数料の引き出しを行い、引き出した振込指定額を、振込依頼で指定された振込先の仮想口座に紐付くサービス事業者UAの実口座に振り込むトランザクション処理を実行する。
【0033】
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、振込先の口座がサービス事業者UAに払い出した有効な仮想口座である場合、振込依頼元の事業者UCに付与する所定の利益を決定する。このため、情報処理装置100は、給与の振込元である事業者UCに対して給与のデジタル払いの導入に伴う恩恵を与えることができ、事業者UCが給与のデジタル払いに関連するサービスの導入を前向きに検討する契機を作り出すことができる。このようなことから、実施形態に係る情報処理装置100は、給与のデジタル払いに関連するサービスの利用促進を図ることができる。
【0034】
〔2.情報処理装置100の構成〕
以下、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の機能構成の一例を説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0035】
(通信部110について)
通信部110は、たとえば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、事業者装置10や決済サーバ20などの他の装置との間で情報の送受信を行う。
【0036】
(記憶部120について)
記憶部120は、たとえば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。
図2に示すように、記憶部120は、口座情報記憶部121を有する。
【0037】
(口座情報記憶部121について)
口座情報記憶部121は、銀行Yの顧客が開設した銀行口座に関する口座情報を記憶する。顧客には、業務連携先の電子決済サービスを提供する企業Zを運営するサービス事業者UAや、企業Xを運営する事業者UCが含まれる。
図3は、実施形態に係る口座情報記憶部121に記憶される口座情報の一例を示す図である。
【0038】
図3に示すように、口座情報記憶部121が記憶する口座情報は、「所有者ID」の項目や、「所有者情報」の項目や、「実口座情報」の項目や、「仮想口座情報」の項目などといった複数の項目を有している。口座情報が有するこれらの項目は、相互に対応付けられている。
【0039】
「所有者ID」の項目には、銀行Yに開設した銀行口座の所有者を一意に特定するために各所有者に対して個別に付与される固有の識別情報である所有者IDが記憶される。
【0040】
「所有者情報」の項目には、銀行Yに開設した銀行口座の所有者に関する情報が記憶される。所有者情報には、企業名(または氏名)や、住所(又は所在地)などの情報が含まれていてもよい。
【0041】
「実口座情報」の項目には、銀行Yに開設した実際の銀行口座に関する情報が記憶される。銀行口座に関する情報には、銀行口座に固有の口座番号を示す情報や、残高を示す情報などが含まれていてもよい。
【0042】
「仮想口座情報」の項目には、業務連携先の電子決済サービスを提供する企業Zを運営するサービス事業者UAに払い出した仮想口座に関する情報が記憶される。仮想口座に関する情報には、仮想口座に固有の仮想口座番号を示す情報や、仮想口座が電子決済サービスのサービス利用者(たとえば、
図1に示すサービス利用者UB)に割り当てられた有効な状態であることを示す情報や、仮想口座の利用目的を示す情報などが含まれていてもよい。
【0043】
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現され得る。
【0044】
図2に示すように、制御部130は、判定部131と、決定部132とを有し、これらの各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130には、情報処理装置100が実行する各種処理の拡張などに応じて、
図2に示す各部とは異なる新たな機能部が導入されてもよい。
【0045】
(判定部131について)
判定部131は、振込依頼を受け付けた場合、振込依頼において指定された振込先の口座が、電子決済サービスを提供する所定の事業者に払い出す口座であって、電子決済サービスを利用するサービス利用者(たとえば、
図1に示すサービス利用者UB)が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、所定の事業者(たとえば、
図1に示すサービス事業者UA)がサービス利用者に割り当てる仮想口座であるか否かを判定する。
【0046】
(決定部132について)
決定部132は、判定部131により振込先の口座が仮想口座であると判定された場合、振込依頼に応じて実行する振込処理に伴って、振込依頼元に付与する所定の利益を決定する。
【0047】
また、決定部132は、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料を無償化してもよい。
【0048】
また、決定部132は、所定期間において仮想口座が振込先に指定された振込処理の取引件数に応じて、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料を減免してもよい。
【0049】
また、決定部132は、振込処理ごとに、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料に相当する現金を振込依頼元が保有している銀行口座に対して割り戻してもよい。
【0050】
また、決定部132は、振込処理ごとに、電子決済サービスにおいて振込依頼元が保有している法人アカウントに対して、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料に相当する電子マネーを割り戻してもよい。
【0051】
また、決定部132は、仮想口座の利用目的を示す情報に基づいて、前記所定の利益を付与するか否かを決定してもよい。
【0052】
(振込処理部133について)
振込処理部133は、振込依頼に応じた振込処理を実行する。たとえば、振込処理部133は、振込依頼で指定された振込指定額、及び振込処理に伴う所定の手数料の引き出しを行い、引き出した振込指定額を、振込依頼で指定された振込先の仮想口座に紐付くサービス事業者UAの実口座に振り込むトランザクション処理を実行する。なお、振込処理部133は、銀行Yが保有している所定の勘定口座に、振込処理に伴う所定の手数料を振り込む。また、振込処理部133は、決定部132により、振込依頼元に付与する所定の利益として、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料の無償化や減免が決定された場合、決定部132による決定事項を反映した振込処理を実行する。
【0053】
〔3.処理手順例〕
以下、
図4を用いて、実施形態に係る情報処理装置100により実行される情報処理の流れについて説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置100により実行される情報処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、
図4に示す処理手順は、情報処理装置100が有する制御部130により実行される。制御部130は、情報処理装置100の稼働中、
図4に示す処理手順を繰り返し実行する。
【0054】
図4に示すように、判定部131は、振込依頼を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。
【0055】
判定部131は、振込依頼を受け付けたと判定した場合(ステップS101;Yes)、振込依頼において指定されている振込先の口座が有効な仮想口座であるか否かを判定する(ステップS102)。具体的には、判定部131は、口座情報を参照して、振込先口座が、サービス事業者UAによりサービス利用者UBに割り当てられた仮想口座、すなわち有効化された仮想口座であるか否かを判定する。
【0056】
また、決定部132は、判定部131により、振込依頼において指定されている振込先の口座が有効な仮想口座であると判定された場合(ステップS102;Yes)、振込依頼に応じて実行する振込処理に伴って、振込依頼元に付与する所定の利益を決定する(ステップS103)。
【0057】
また、振込処理部133は、ステップS101で受け付けた振込依頼に伴う振込処理を実行して(ステップS104)、
図4に示す処理手順を終了する。なお、振込処理部133は、決定部132により、振込依頼元に付与する所定の利益として、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料の無償化や減免が決定された場合、決定部132による決定事項を反映した振込処理を実行する。
【0058】
〔4.変形例〕
(4-1.利用目的別の仮想口座の払出)
上記の実施形態において、情報処理装置100は、サービス事業者UAに対して仮想口座を払い出す際、利用目的ごとに予め用意された複数の仮想口座の中から、サービス事業者により指定された利用目的に対応する仮想口座を払い出してもよい。たとえば、情報処理装置100は、利用目的が給与受取である仮想口座の貸出依頼を決済サーバ20から受信した場合、利用目的:「給与受取」に対応する仮想口座をサービス事業者UAの実口座に紐付けてサービス事業者UAに払い出してもよい。そして、情報処理装置100は、サービス事業者UAの実口座を特定する実口座番号を示す情報と、サービス事業者UAに払い出した仮想口座を特定する仮想口座番号を示す情報とを対応付けて記憶部に格納する。このようにして、情報処理装置100は、サービス事業者UAに払い出した仮想口座の状況を利用目的別に管理する。
【0059】
(4-2.外貨による振込)
上述の実施形態において、情報処理装置100は、外貨による振込を受け付けるための仮想口座をサービス事業者UAに払い出してもよい。この場合、情報処理装置100は、サービス事業者UAによる事前の設定に基づいて、仮想口座を振込先として振り込まれた外貨を邦貨に両替してから振込処理を実行してもよいし、外貨のまま振込処理を実行してもよい。なお、外貨のまま振込処理を実行する場合、サービス事業者UAが銀行Yにおいて外貨預金用の口座を有していることを前提とする。
【0060】
(4-3.システム構成等)
上述の実施形態では、実施形態に係る情報処理システムSYSを構成する情報処理装置100は、通常の業務に関する処理を実行するための処理機能と、実施形態に係る情報処理を実行するための処理手機能を、機能的または物理的に分散した複数のサーバを含んで構成されていてもよい。
【0061】
また、上述の実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0062】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0063】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0064】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行する情報処理装置であって、判定部131と、決定部132とを有する。判定部131は、振込依頼を受け付けた場合、振込依頼において指定された振込先の口座が、電子決済サービスを提供する所定の事業者に払い出す口座であって、電子決済サービスを利用するサービス利用者が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、所定の事業者がサービス利用者に割り当てる仮想口座であるか否かを判定する。決定部132は、判定部131により振込先の口座が仮想口座であると判定された場合、振込依頼に応じて実行する振込処理に伴って、振込依頼元に付与する所定の利益を決定する。
【0065】
このようにして、実施形態に係る情報処理装置100は、振込先の口座がサービス事業者UAに払い出した有効な仮想口座である場合、振込依頼元の事業者UCに付与する所定の利益を決定する。このため、情報処理装置100は、給与の振込元である事業者UCに対して給与のデジタル払いの導入に伴う恩恵を与えることができ、事業者UCが給与のデジタル払いに関連するサービスの導入を前向きに検討する契機を作り出すことができる。このようなことから、実施形態に係る情報処理装置100は、給与のデジタル払いに関連するサービスの利用促進を図ることができる。
【0066】
また、決定部132は、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料を無償化してもよい。
【0067】
また、決定部132は、所定期間において仮想口座が前記振込先に指定された振込処理の取引件数に応じて、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料を減免してもよい。
【0068】
また、決定部132は、振込処理ごとに、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料に相当する現金を振込依頼元が保有している銀行口座に対して割り戻してもよい。
【0069】
また、決定部132は、振込処理ごとに、電子決済サービスにおいて振込依頼元が保有している法人アカウントに対して、振込処理の実行に伴い振込依頼元に課金する所定の手数料に相当する電子マネーを割り戻してもよい。
【0070】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、様々な形態で振込依頼元に対して利益を付与することができる。
【0071】
また、決定部132は、仮想口座の利用目的を示す情報に基づいて、所定の利益を付与するか否かを決定してもよい。これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、振込依頼元に所定の利益を付与する状況を限定することができる。
【0072】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態または変形例に係る情報処理装置100は、たとえば、
図5に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図5は、実施形態または変形例に係る情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【0073】
コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0074】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラムなどに基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAMなど、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
【0075】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、たとえば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナなどといった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、たとえば、USBなどにより実現される。
【0076】
なお、入力装置1020は、たとえば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどから情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリなどの外付け記憶媒体であってもよい。
【0077】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0078】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。たとえば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0079】
たとえば、コンピュータ1000が実施形態または変形例に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)を実行することにより、制御部130と同様の機能を実現する。すなわち、演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)との協働により、実施形態または変形例に係る情報処理装置100による処理を実現する。
【0080】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0081】
また、上述した情報処理装置100は、機能によっては外部のプラットフォームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0082】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0083】
SYS 情報処理システム
10 事業者装置
20 決済サーバ
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 口座情報記憶部
130 制御部
131 判定部
132 決定部
133 振込処理部
【手続補正書】
【提出日】2023-11-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
銀行により管理され、口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行する情報処理装置であって、
振込依頼を受け付けた場合、電子決済サービスをサービス利用者に提供する所定の事業者に予め払い出す銀行口座であって、前記サービス利用者が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、前記所定の事業者が前記サービス利用者に割り当てる仮想口座を特定するための情報を記憶する口座情報を参照して、前記振込依頼において指定された振込先の銀行口座が、前記仮想口座であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記振込先の銀行口座が前記仮想口座であると判定された場合、前記振込依頼に応じて実行される振込処理に伴い、振込依頼元に課金する所定の手数料を、所定期間において前記仮想口座が前記振込先に指定された振込処理の取引件数に応じて決定し、決定した前記所定の手数料に相当する額を前記振込依頼元に付与する所定の利益を決定する決定部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記決定部は、
前記所定の利益として、前記所定の手数料を無償化する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記決定部は、
前記所定の利益として、前記所定の手数料を減免する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
前記所定の利益として、前記所定の手数料に相当する現金を前記振込依頼元が保有している銀行口座に対して割り戻す
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記口座情報は、
前記仮想口座を特定するための情報に対応付けて、前記仮想口座の利用目的をさらに記憶し、
前記決定部は、
前記口座情報に記憶されている前記仮想口座の利用目的を示す情報に基づいて、前記利用目的が給与の受取であることを条件に、前記所定の利益を付与することを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
前記利用目的が給与の受取である場合と、前記利用目的が給与以外の受取である場合とで、前記振込依頼元に付与する前記所定の利益の内容を変更する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
銀行により管理され、口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
振込依頼を受け付けた場合、電子決済サービスをサービス利用者に提供する所定の事業者に予め払い出す銀行口座であって、前記サービス利用者が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、前記所定の事業者が前記サービス利用者に割り当てる仮想口座を特定するための情報を記憶する口座情報を参照して、前記振込依頼において指定された振込先の銀行口座が、前記仮想口座であるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により前記振込先の銀行口座が前記仮想口座であると判定された場合、前記振込依頼に応じて実行される振込処理に伴い、振込依頼元に課金する所定の手数料を、所定期間において前記仮想口座が前記振込先に指定された振込処理の取引件数に応じて決定し、決定した前記所定の手数料に相当する額を前記振込依頼元に付与する所定の利益を決定する決定工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
銀行により管理され、口座間の決済を含む取引業務に関する処理を実行するコンピュータに、
振込依頼を受け付けた場合、電子決済サービスをサービス利用者に提供する所定の事業者に予め払い出す銀行口座であって、前記サービス利用者が自己宛ての送金を電子マネーで受け取るための受取口座として、前記所定の事業者が前記サービス利用者に割り当てる仮想口座を特定するための情報を記憶する口座情報を参照して、前記振込依頼において指定された振込先の銀行口座が、前記仮想口座であるか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順により前記振込先の銀行口座が前記仮想口座であると判定された場合、前記振込依頼に応じて実行される振込処理に伴い、振込依頼元に課金する所定の手数料を、所定期間において前記仮想口座が前記振込先に指定された振込処理の取引件数に応じて決定し、決定した前記所定の手数料に相当する額を前記振込依頼元に付与する所定の利益を決定する決定手順と
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。