(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025080941
(43)【公開日】2025-05-27
(54)【発明の名称】ディスプレイの周辺輝度調整装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20250520BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20250520BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20250520BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20250520BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20250520BHJP
H04N 5/66 20060101ALI20250520BHJP
G09F 13/20 20060101ALI20250520BHJP
【FI】
G09F9/00 336B
G02F1/13 505
G02F1/13357
G02F1/133 535
G02F1/133 580
G02F1/133 575
F21S2/00 490
H04N5/66 Z
G09F13/20 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023194348
(22)【出願日】2023-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】鹿毛 比奈子
(72)【発明者】
【氏名】張本 和芳
【テーマコード(参考)】
2H088
2H193
2H391
3K244
5C058
5C096
5G435
【Fターム(参考)】
2H088EA33
2H088HA28
2H088HA30
2H088JA03
2H088MA20
2H193ZG03
2H193ZG04
2H193ZG14
2H193ZG41
2H193ZH04
2H193ZH07
2H193ZH09
2H193ZH15
2H193ZH37
2H193ZH52
2H193ZH57
2H193ZR16
2H193ZR18
2H391AA03
2H391AA15
2H391AB04
2H391AD27
2H391AD37
2H391CB24
2H391CB26
2H391CB27
2H391CB43
2H391FA12
3K244AA01
3K244BA50
3K244CA03
3K244DA01
3K244FA01
5C058AA01
5C058AA05
5C058BA35
5C096AA05
5C096BA04
5C096CB01
5C096CC06
5G435AA01
5G435BB02
5G435BB05
5G435BB06
5G435BB12
5G435EE22
(57)【要約】
【課題】ディスプレイにおける映像等のグラフィック表示と同程度の空間の明るさを体験可能なディスプレイの周辺輝度調整装置を提供する。
【解決手段】ディスプレイの周辺輝度調整装置は、グラフィックを表示するディスプレイの前方空間に設けられ、ディスプレイをその対向する位置から見たときに、ディスプレイの周囲の輝度を調整する輝度調整装置を備え、輝度調整装置は、前方空間に光を照射する発光装置と、発光装置の輝度を調整する制御装置とを備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフィックを表示するディスプレイの前方空間に設けられ、前記ディスプレイをその対向する位置から見たときに、前記ディスプレイの周囲の輝度を調整する輝度調整装置を備え、
前記輝度調整装置は、
前記前方空間に光を照射する発光装置と、
該発光装置の輝度を調整する制御装置と
を備える
ディスプレイの周辺輝度調整装置。
【請求項2】
前記発光装置は、
前記ディスプレイの周囲からその対向する方向に向けて延出し、前記前方空間を囲む内周面に上発光部、下発光部、及び一対の側面発光部を備える
請求項1に記載のディスプレイの周辺輝度調整装置。
【請求項3】
前記発光装置は、
前記光を生成し、前記内周面に前記光を誘導する、調光可能な光源装置と、
前記内周面を形成し、前記光源装置において前記空間の方向に誘導された前記光の透過度を調整する調光フィルムと
を有し、
前記制御装置は、
前記光源装置における前記光の調光率と、前記調光フィルムにおける前記光の透過度とを調整して、前記発光装置の輝度を、前記ディスプレイの表示面の輝度に追従させるものである
請求項2に記載のディスプレイの周辺輝度調整装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像等のグラフィックを表示するディスプレイの前方の空間において光の輝度を調整するディスプレイの周辺輝度調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1においては、ディスプレイの前方空間の側方に一対の映像表示手段を設け、ディスプレイの映像を一対の映像表示手段に表示するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の映像表示手段においては、ディスプレイから離れるにしたがい、光出力面の面積が大きくなり、ユーザが知覚する光の輝度が低下する。そのため、特許文献1の映像表示手段においては、ユーザがディスプレイの映像と同程度の空間の明るさを体験できず、ディスプレイの映像に対する臨場感又は没入感が十分に得られない可能性があった。
【0005】
本発明は、ディスプレイにおける映像等のグラフィック表示と同程度の空間の明るさを体験可能なディスプレイの周辺輝度調整装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のディスプレイの周辺輝度調整装置は、グラフィックを表示するディスプレイの前方空間に設けられ、前記ディスプレイをその対向する位置から見たときに、前記ディスプレイの周囲の輝度を調整する輝度調整装置を備え、前記輝度調整装置は、前記前方空間に光を照射する発光装置と、該発光装置の輝度を調整する制御装置とを備える。
【0007】
本発明のディスプレイの周辺輝度調整装置によれば、ディスプレイにおける映像等のグラフィック表示と同程度の空間の明るさを体験可能な輝度調整装置及び輝度調整方法を提供できる。
【0008】
本発明の一態様において、前記発光装置は、前記ディスプレイの周囲からその対向する方向に向けて延出し、前記空間を囲む内周面に上発光部、下発光部、及び一対の側面発光部を備える。
【0009】
本発明の一態様によれば、グラフィックを視認するユーザの臨場感又は没入感を向上させることができる。
【0010】
本発明の一態様において、前記発光装置は、前記光を生成し、前記内周面に前記光を誘導する、調光可能な光源装置と、前記内周面を形成し、前記光源装置において前記空間の方向に誘導された前記光の透過度を調整する調光フィルムとを有し、前記制御装置は、前記光源装置における前記光の調光率と、前記調光フィルムにおける前記光の透過度とを調整して、前記発光装置の輝度を、前記ディスプレイの前記表示面の輝度に追従させるものである。
【0011】
本発明の一態様によれば、ディスプレイにおける映像等のグラフィック表示と同程度の空間の明るさを体験可能な輝度調整装置及び輝度調整方法を提供できる。また、本発明の一態様によれば、ディスプレイにおける映像等のグラフィックと同程度の空間の明るさを体験可能となるため、グラフィックを見るユーザの臨場感又は没入感を向上させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ディスプレイにおける映像等のグラフィック表示と同程度の空間の明るさを体験可能なディスプレイの周辺輝度調整装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る輝度調整装置の一例を概略的に示した正面図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態における、光源装置の調光率と発光装置の輝度との関係を示すグラフの一例であり、
図4(a)は、調光フィルムが高透過モードである場合のグラフであり、
図4(a)は、調光フィルムが低透過モードである場合のグラフである。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る輝度調整装置の機能ブロック図の一例である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る制御処理を示すフローチャートの一例である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る初期値設定用データテーブルの一例である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る輝度調整装置による光環境の効果の一例を示す写真であり、
図8(a)はディスプレイの平均輝度と輝度調整装置の平均輝度が異なる場合の光環境の効果を示し、
図8(b)はディスプレイの平均輝度と輝度調整装置の平均輝度が同一の場合の光環境の効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1~3において、実施形態に係る輝度調整装置1について説明する。以下の図面においては、同一の部材若しくは部分又は同一の機能を有する部材若しくは部分には、同一の符号を付すか、あるいは符号を省略している。また、輝度調整装置1の各々の構成部材の前後、上下、及び左右の位置関係は、原則として、各々の構成部材を使用可能な状態に設置したときの位置関係とする。
【0015】
輝度調整装置1は、映像等のグラフィックを表示する表示面100aを有するディスプレイ100(以降、「表示装置」と称する場合がある)の前方の空間Sにおいて光の輝度を調整するディスプレイの周辺輝度装置を構成する。ディスプレイ100としては、限定しないが、大型画面のコンピュータディスプレイ、テレビ受信機等が挙げられる。なお、ディスプレイ100の表示面100aは、映像等のグラフィックを表示する画面であればよく、限定しないが、ブラウン管画面、液晶画面、プラズマ画面、又は有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)画面等が用いられる。また、ディスプレイ100の表示面100aに表示されるグラフィックは、内容は特に限定しないが、例えば、映像、文字、数字、記号、又はその組み合わせを含む画像であり、画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0016】
なお、
図2に示すように、ディスプレイ100が、コンピュータディスプレイである場合、ディスプレイ100は、コンピュータ100bと、ビデオカード等の映像制御機器100cを介して接続される。ディスプレイ100がテレビ受信機の場合は、これらの構成は省略可能である。
【0017】
図1~3に示すように、輝度調整装置1は、発光装置10を有している。発光装置10は、ディスプレイ100の周囲からその対向する方向に向けて延出している。発光装置10は、ディスプレイ100の表示面100aを、ディスプレイ100に対向する方向から視認可能な状態で、ディスプレイ100の前方の空間Sを取り囲むように配置されている。発光装置10は、空間Sに光を発する内周面10aに上発光部、下発光部、及び一対の側面発光部を有している。発光装置10は、発光装置10の内周面10a全体から、発光装置10の内周面10aにより区画される空間S全体、すなわち、ディスプレイ100の前方の空間S全体に向けて光を発するように構成されている。なお、輝度調整装置1は、複数の発光装置10を有していてもよい。例えば、輝度調整装置1は、輝度調整装置の上面、下面、右面、及び左面に1つずつ発光装置10を有していてもよいし、それ以上の発光装置10を有していてもよい。
【0018】
図1~3に示すように、発光装置10の内周面10aにより区画される空間Sの左右方向及びの上下方向の寸法は、ディスプレイ100の表示面100aの全体をユーザMが見ることできるように定められる。すなわち、空間Sの左右方向の寸法Wは、ディスプレイ100の表示面100aの左右方向の寸法と同一又はそれ以上である。また、空間Sの上下方向の寸法は、ディスプレイ100の表示面100aの上下方向の寸法と同一又はそれ以上である。
【0019】
また、空間Sの前後方向の寸法Dは、推定されるユーザMの視線の高さH0、ディスプレイ100の表示面100aとユーザMとの間の推定される距離D0に基づいて定められる。なお、推定される距離D0は、ディスプレイ100が大型ディスプレイの場合は、1m~2m、好適には1.5mである。
【0020】
図2に示した、人間(ユーザM)の正面方向に対する上方の視野角θ
Uは、一般的には最大60度程度である。人間(ユーザM)の正面方向に対する下方の視野角θ
Dは、一般的には最大70度程度である。
【0021】
また、
図3に示した、人間(ユーザM)の正面方向に対する左方の視野角θ
L及び右方の視野角θ
Rは、一般的には最大60度程度である。ここで、
図3に示すように、一般的に、ユーザMは、表示面100aの左右方向の幅Wの半分となる位置で、表示面100aの内容を見ると考えられる。
【0022】
よって、空間Sの前後方向の寸法Dは、上方の視野角θU、左方の視野角θL、及び左方の視野角θRを60度以上としたとき、かつ下方の視野角θDを70度以上としたときに、発光装置10の内周面10aが、ユーザMの視界を覆うように定められる。ユーザMの視界を覆うように空間Sの前後方向の寸法Dを定めることにより、ユーザMは、ディスプレイ100の表示面100aにおける内容、及び発光装置10による光の輝度以外の視覚情報が遮断されるため、ディスプレイ100の表示面100aにおける内容について、十分な臨場感及び没入感を得ることが可能となる。
【0023】
図1~3に示すように、発光装置10は、調光可能な光源装置12を有している。光源装置12は、発光装置10の外周側に形成される。光源装置12は、図示しないが、光を生成する光源部と、光源部により生成された光を空間Sの方向に誘導する光誘導部とを有している。
【0024】
光源部においては、後述する制御装置20による給電制御により、光源部から発せられる光の調光率が調整される。調光率は、光源部から発光可能な最大光束値に対する実際の光束値の比率として定義される。調光率は、これに限定しないが、下限は5~20%、上限は90~100%に設定される。光源部は、限定しないが複数の発光ダイオード(LED)を有することが好ましい。光源部として複数のLEDを採用することにより、発光装置10の内面全体から、空間Sに向けて略均一な光を発するように調整できる。また、光源装置12にLEDを用いることにより、光源装置12にLEDを用いない場合と比較して、光源装置12の電力消費を抑えることができるとともに、光源装置12の寿命を延ばすことができる。また、光源装置12にLEDを用いることにより、光源装置12にLEDを用いない場合と比較して、光源装置12を薄型かつ軽量に設計することが可能となる。
【0025】
光源装置12は、発光装置10の内周面10a全体を均一に発光できるものが好ましい。好適な例としては、LED調光板が挙げられる。LED調光板は、矩形状のパネルとして形成され、LEDから発せられた光を拡散させて矩形面から均一に発光するように形成された光源装置である。LED調光板の矩形面の一辺には、複数のLEDが配置されており、複数のLEDにより、対となる辺に向けて光が発せられる。複数のLEDは、給電制御により、調光率を変化させることが可能である。LED調光板の発光面と対になる面には、複数のLEDから発せられた光を屈折させ、LED調光板の発光面に向けて誘導する複数の光誘導部が設けられている。LED調光板の光誘導部は、限定しないが、発光面と対になる面のレーザ加工、ドット印刷加工、V溝切削加工、成型加工等により形成される。LED調光板において、LED調光板の発光面と対になる面に光誘導部を設けることにより、LED調光板の発光面を均一に発光させることができる。
【0026】
したがって、光源装置12としてLED調光板を採用することにより、LED調光板の発光面を均一に発光させることができる。
【0027】
また、LED調光板は、発光面の裏側にLEDが配置されていないため、発光面の裏側に複数のLEDをアレイ状に配置したバックライト方式のLEDパネルと比較して、発光面の発熱を抑制するとともに、衝撃によるLEDの破損リスクを低減できる。
【0028】
なお、バックライト方式のLEDパネルと比較したLED調光板の効果は、光源装置12としてバックライト方式のLEDパネルを採用することを排除するものではない。輝度調整装置1の用途等に応じて、光源装置12として、バックライト方式のLEDパネルを採用することは当然に可能である。
【0029】
図1~3に示すように、発光装置10は、調光フィルム14を有する。調光フィルム14は、光源装置12の内周側に配置され、発光装置10の内周面10aを形成する。調光フィルム14は、光源装置12において空間Sの方向に誘導された光の透過度を調整する。
【0030】
調光フィルム14は、調光フィルム14を通過する光の透過度を調整する光学フィルムである。調光フィルム14は、液晶フィルムとして形成されており、通電により液晶の配向を変化させて、透過度が相対的に大きい高透過モード(高透過度)と、透過度が相対的に小さい低透過モード(低透過度)とが切り替えられる。すなわち、調光フィルム14は、高透過モード(高透過度)と低透過モード(低透過度)という、2つの異なる透過度を有している。なお、調光フィルム14は、通電により液晶の配向を不均衡から均衡に変化させて、低透過モードから高透過モードに切り替えられるものであってもよい。また、逆に、調光フィルム14は、通電により液晶の配向を均衡から不均衡に変化させて、高透過モードから低透過モードに切り替えられるものであってもよい。
【0031】
調光フィルム14の透過度は、光源装置12から調光フィルム14に入射される光の放射エネルギーに対する、調光フィルム14から出射される光の放射エネルギーの比率で定義される。調光フィルム14が高透過モードのときの透過度は、限定しないが、例えば、80~100%の間の特定の値に設定され、調光フィルム14が低透過モードのときの透過度は、例えば、10~30%の間の特定の値に設定される。
【0032】
図4に示すように、光源装置12の調光率は、最小値D
minと最大値D
maxとの間で変化する。なお、前述したとおり、光源装置12の調光率の最小値D
minは、例えば、5~20%の間の特定の値に設定され、光源装置12の調光率の最大値D
maxは、例えば、90~100%の間の特定の値に設定されるが、これに限定されない。
図4(a)に示すとおり、調光フィルム14が高透過モードである場合において、光源装置12の調光率が、最小値D
minと最大値D
maxとの間で変化すると、それに比例して、発光装置10の輝度が、最小値L
f-trance-minと最大値L
f-trance-maxとの間で変化する。最大値L
f-trance-maxは、例えば1200(cd/m
2)である。また、
図4(b)に示すとおり、調光フィルム14が低透過モードである場合において、光源装置12の調光率が、最小値D
minと最大値D
maxとの間で変化すると、それに比例して、発光装置10の輝度が、最小値L
f-opaque-minと最大値L
f-opaque-maxとの間で変化する。したがって、発光装置10に調光フィルム14を設けることにより、発光装置10の輝度の範囲は、調光フィルム14を有しない場合と比較して、大きく拡張される。
【0033】
また、低透過モードにおける発光装置10の輝度の最大値Lf-opaque-maxは、高透過モードにおける発光装置10の輝度の最小値Lf-trance-min以上であること、すなわち、以下の式(1):
Lf-trance-min≦Lf-opaque-max …(1)
を満たしていることが好ましい。上述の式(1)が成立していれば、調光フィルム14の低透過モードと調光フィルム14の高透過モードとを切り替える閾値Lthresholdを、以下の式(2):
Lf-trance-min≦Lthreshold≦Lf-opaque-max …(2)
となるように予め設定でき、光源装置12の調光率を調整することにより、発光装置10の輝度を連続的に変化させることが可能となる。
【0034】
なお、発光装置10は、調光フィルム14を2枚のガラスの間に貼付した調光ガラスとして構成してもよい。
【0035】
図2に示すように、輝度調整装置1は、発光装置10の輝度を制御する制御装置20を備える。制御装置20には、光源装置12、調光フィルム14,及び輝度センサ30が、有線又は無線接続により、通信可能に接続されている。
【0036】
制御装置20は、コンピュータ装置若しくはマイクロコンピュータ、専用のハードウェア、又はその組み合わせとして構成される。
【0037】
制御装置20がコンピュータ装置又はマイクロコンピュータである場合、制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)を有している。制御装置20が、CPU又はMPUを有している場合、制御装置20が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア又はファームウェアは、プログラム言語によりプログラムとして記述される。プログラムは、制御装置20の内部メモリ(図示せず)に格納され、内部メモリ(図示せず)に格納されたプログラムは、CPU又はMPUに読み出されて実行される。CPU又はMPUが、内部メモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置20における各々の機能が実現される。内部メモリ(図示せず)は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、又はEEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。
【0038】
制御装置20が専用のハードウェアである場合、制御装置20における制御処理は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)、又はこれらを組み合わせた回路により実現される。制御装置20が実現する各々の機能は、個別のハードウェアにおいて実現可能なようにしてもよいし、機能のすべてを単一のハードウェアにおいて実現可能なようにしてもよい。
【0039】
輝度センサ30は、ディスプレイ100の表示面100aの複数の位置、及び発光装置10の複数の位置から発せられた光を検知し、電気信号に変換するものである。輝度センサ30は、例えば、輝度カメラとして構成される。輝度センサ30は、光を検出するフォトダイオード等の素子と、素子で検知した信号を処理する信号処理回路とを有している。
図2に示すように、輝度センサ30は、ユーザMの近傍、例えばユーザMの頭上の位置に配置される。
【0040】
図5に示すように、輝度センサ30は、ディスプレイ100の表示面100aの複数の位置における輝度と、発光装置10の複数の位置における輝度とを検知する輝度検知部30aを、機能的なブロックとして有している。輝度検知部30aは、光を検出する素子と、素子で検知した信号を処理する信号処理回路の一部とによって実装できる。
【0041】
輝度検知部30aにおけるディスプレイ100の表示面100aの輝度の検知位置及び検知個数は、任意に設定することが可能である。例えば、ディスプレイ100の表示面100aにおける複数の輝度は、表示面100aを複数の領域に分割し、各々の領域の中心位置の輝度を検知することによって得られる。また、ディスプレイ100の表示面100aにおける複数の輝度は、表示面100aの周辺部分、例えば、表示面100aの上辺、下辺、右辺、及び左辺からそれぞれ1つ検知したものであってもよい。
【0042】
輝度検知部30aにおける発光装置10の輝度の検知位置及び検知個数は、任意に設定することが可能である。例えば、発光装置10の複数の位置における輝度は、発光装置10の内周面10aを複数の領域に分割し、各々の領域の中心位置の輝度を検知することによって得られる。
【0043】
また、発光装置10の複数の位置における輝度は、ディスプレイ100に隣接する位置から検知してもよい。例えば、発光装置10の内周面10aの上面、下面、左面、及び右面において、ディスプレイ100に隣接する位置からそれぞれ1つの輝度を検知するようにしてもよい。
【0044】
なお、輝度検知部30aにおいて取得される発光装置10の複数の位置における輝度の個数は、ディスプレイ100の表示面100aにおける複数の輝度の個数と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0045】
また、輝度センサ30は、表示装置平均輝度算出部30bと、発光装置平均輝度算出部30cとを、機能的なブロックとして有している。表示装置平均輝度算出部30bは、輝度検知部30aで検知されたディスプレイ100の表示面100aにおける複数の輝度の平均値の算出を行う機能ブロックである。発光装置平均輝度算出部30cは、輝度検知部30aで検知された発光装置10の複数の位置における輝度の平均値の算出を行う機能ブロックである。表示装置平均輝度算出部30b及び発光装置平均輝度算出部30cは、信号処理回路の一部として実装され、例えば、マイクロコンピュータ、専用のハードウェア、又はその組み合わせとして実装される。
【0046】
表示装置平均輝度算出部30b及び発光装置平均輝度算出部30cがマイクロコンピュータに実装される場合、表示装置平均輝度算出部30b及び発光装置平均輝度算出部30cは、MPUにより実装される。MPUにおいては、表示装置平均輝度算出部30b及び発光装置平均輝度算出部30cが実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア又はファームウェアは、プログラム言語によりプログラムとして記述される。プログラムは、信号処理回路の内部メモリ(図示せず)に格納され、内部メモリ(図示せず)に格納されたプログラムは、MPUに読み出されて実行される。MPUが、内部メモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、各々の機能が実現される。内部メモリ(図示せず)は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、又はEEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。
【0047】
表示装置平均輝度算出部30b及び発光装置平均輝度算出部30cが専用のハードウェアとして実装される場合、演算処理は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)、又はこれらを組み合わせた回路により実現される。表示装置平均輝度算出部30b及び発光装置平均輝度算出部30cが実現する各々の機能は、個別のハードウェアにおいて実現可能なようにしてもよいし、機能のすべてを単一のハードウェアにおいて実現可能なようにしてもよい。
【0048】
なお、表示装置平均輝度算出部30b及び発光装置平均輝度算出部30cは、輝度センサ30が実装する必要はなく、制御装置20が実装するものであってもよい。
【0049】
輝度センサ30において算出された輝度の平均値は、制御装置20の受信部20aを介して、輝度比較部20bに送信される。制御装置20の受信部20aは、制御装置20と輝度センサ30とを接続する接続ポートとして機能し、例えば、USBポートとして構成できる。輝度比較部20bにおいては、ディスプレイ100における平均輝度と、発光装置10における平均輝度との差が算出される。制御装置20は、ディスプレイ100における平均輝度と、発光装置10における平均輝度との差に基づく制御信号は、制御装置20から発光装置10に送信する。また、後述するが、制御装置20においては、初期値設定用データテーブル40(
図7参照)から、ディスプレイ100における平均輝度の初期値に対応する、光源装置12の調光率及び調光フィルムの透過度の初期値が算出される。光源装置12の調光率及び調光フィルムの透過度の初期値に基づく制御信号は、制御装置20から発光装置10に送信される。
【0050】
発光装置10は、機能的なブロックとして、光源装置調光率変更部12aと、調光フィルム透過度切替部14aとを有している。光源装置調光率変更部12aは、制御装置20から送信された制御信号に基づき、光源装置12の調光率を変更するように構成される。調光フィルム透過度切替部14aは、制御装置20から送信された制御信号に基づき、調光フィルム14の透過度を切り替えるように構成される。光源装置調光率変更部12a及び調光フィルム透過度切替部14aは、例えば、マイクロコンピュータ、専用のハードウェア、又はその組み合わせとして実装される。光源装置調光率変更部12a及び調光フィルム透過度切替部14aの具体的な実装態様については、上述した表示装置平均輝度算出部30b及び発光装置平均輝度算出部30cの実装態様と同様であるため、ここでは省略する。
【0051】
次に、本実施形態における制御処理の具体的なフローについて、
図6を用いて説明する。本実施形態における制御処理は、本実施形態における輝度調整装置1においては、常時実行されている状態にあるものである。
【0052】
本実施形態の制御処理は、工程S1において示されるように、ディスプレイ100の電源がオフの場合(工程S1の「No」)は、ディスプレイ100の電源がオンになるまで、待機状態が維持される。なお、輝度調整装置1の電源については、ディスプレイ100の電源がオンになった際に、オンになっていればよい。例えば、輝度調整装置1の電源は、ディスプレイ100の電源がオンになるのと連動してオンになるようにしてもよいし、常時オンのままであってもよい。
【0053】
工程S1において、ディスプレイ100の電源がオンになると(工程S1の「Yes」)、工程S2において、発光装置10の平均輝度L
aroundの初期値設定がなされる。発光装置10の平均輝度L
aroundの初期値設定は、例えば、
図7に示した初期値設定用データテーブル40に基づいてなされる。
図7に示した初期値設定用データテーブル40においては、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度の複数の範囲と、平均輝度の複数の範囲の各々に対応する調光フィルム14の透過度及び光源装置12の調光率が定められている。発光装置10の平均輝度L
aroundの初期値設定は、初期値設定用データテーブル40における、調光フィルム14の透過度及び光源装置12の調光率により決定される。ディスプレイ100の表示面100aにおける複数の輝度に基づき算出した、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度に対応する調光フィルム14の透過度及び光源装置12の調光率が、初期値設定用データテーブル40に基づいて決定される。たとえば、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度が900(cd/m
2)である場合、調光フィルム14の透過度は「高透過度」すなわち高透過モードに決定され、光源装置12の調光率は「75%」に決定されるため、発光装置10の平均輝度L
aroundの初期値が一意に定められる。工程S2によれば、ディスプレイ100の電源がオンになった初期段階において、ディスプレイ100の平均輝度が、発光装置10の平均輝度と乖離するのを防ぐことができるため、ディスプレイ100の表示面100aを見るユーザMの臨場感又は没入感が損なわれるのを回避することができる。
【0054】
次に、工程S3においては、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayが算出される。ディスプレイ100の輝度の検知位置は、任意に設定することが可能である。
【0055】
次に、工程S4においては、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayが、予め定められた閾値Lthreshold以上であるか否かが判定される。平均輝度Ldisplayが閾値Lthreshold以上である場合(工程S4の「Yes」)、工程S5において、調光フィルム14の透過度が「高透過度」すなわち高透過モードに設定され、相対的に輝度の高い光が発光装置10から空間Sに入射される。平均輝度Ldisplayが閾値Lthresholdよりも小さい場合(工程S4の「No」)、工程S6において、調光フィルム14の透過度が「低透過度」すなわち低透過モードに設定され、相対的に輝度の低い光が発光装置10から空間Sに入射される。工程S4~S6による高透過モードと低透過モードの切り替えにより、発光装置10から空間Sに入射される光の輝度の範囲を広げることができるため、ディスプレイ100の表示面100aを見るユーザMの臨場感又は没入感を向上させることができる。
【0056】
次に、工程S7においては、発光装置10の平均輝度Laroundが、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayに許容誤差Lerrorを加算した値より大きいか否かが判断される。許容誤差Lerrorは、限定しないが、例えば、平均輝度Ldisplayの2%に設定してもよいし、より強い臨場感又は没入感が要求される環境においては、平均輝度Ldisplayの1%以下に設定してもよい。
【0057】
発光装置10の平均輝度Laroundが、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayに許容誤差Lerrorを加算した値より大きい場合(工程S7の「Yes」)、発光装置10の平均輝度Laroundが、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayの許容範囲の上限値より高い値となる。したがって、工程S8により、発光装置10の平均輝度LaroundがΔLだけ減算されるように、光源装置12の調光率が調整される。例えば、光源装置12の調光率は1%減ずるように調整される。
【0058】
発光装置10の平均輝度Laroundが、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayに許容誤差Lerrorを加算した値以下である場合(工程S7の「No」)、工程S9において、発光装置10の平均輝度Laroundが、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayから許容誤差Lerrorを減算した値より小さいか否かが判断される。
【0059】
発光装置10の平均輝度Laroundが、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayから許容誤差Lerrorを減算した値より小さい場合(工程S9の「Yes」)、発光装置10の平均輝度Laroundが、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayの許容範囲の下限値より低い値となる。したがって、工程S10により、発光装置10の平均輝度LaroundがΔLだけ加算されるように、光源装置12の調光率が調整される。例えば、光源装置12の調光率は1%増加するように調整される。
【0060】
発光装置10の平均輝度Laroundが、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayから許容誤差Lerrorを減算した値以上である場合(工程S9の「No」)、発光装置10の平均輝度Laroundが、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayの許容誤差Lerrorの範囲にあることになる。例えば、許容誤差Lerrorが、平均輝度Ldisplayの2%とした場合、発光装置10の平均輝度Laroundは、以下の式(3):
0.98×Ldisplay≦Laround≦1.02×Ldisplay …(3)
の範囲にあることとなる。したがって、工程S12において、発光装置10の平均輝度Laroundは維持される。
【0061】
工程S3~S12は、工程S13において、ディスプレイ100の電源がオンの間、反復して行われる(工程S13の「No」)。工程S3~S12を反復するにより、発光装置10の平均輝度Laroundを、ディスプレイ100の表示面100aの平均輝度Ldisplayに追従させることが可能となる。
【0062】
工程S13において、ディスプレイ100の電源がオフになる(工程S13の「Yes」)と、制御処理は最初に戻り、工程S1において、ディスプレイ100の電源がオンになるまで、待機状態が維持される。
【0063】
なお、上述においては、輝度の比較に、発光装置10の平均輝度Laroundと、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度Ldisplayを用いたが、発光装置10の輝度を、ディスプレイ100の表示面100aの輝度に追従させることが可能であれば、他の計算方法で行うことも可能である。また、発光装置10の任意の一点の輝度と、ディスプレイ100の表示面100aの任意の一点の輝度とを用いて、発光装置10の輝度を、ディスプレイ100の表示面100aの輝度に追従させるようにしてもよい。
【0064】
次に、本実施形態の輝度調整装置及び輝度調整装置による効果について説明する。
【0065】
本実施形態の輝度調整装置は、グラフィックを表示する表示面100aを有するディスプレイ100の前方の空間Sにおいて、光の輝度を調整する輝度調整装置1であって、表示面100aを視認可能な状態で空間Sを取り囲み、空間Sに光を発する内周面10aを有する発光装置10と、発光装置10の輝度を制御する制御装置20とを備え、発光装置10は、光を生成し、発光装置10の内周面10aに光を誘導する、調光可能な光源装置12と、発光装置10の内周面10aを形成し、光源装置12において空間Sの方向に誘導された光の透過度を調整する調光フィルム14とを有し、制御装置20は、光源装置12における光の調光率と、調光フィルム14における光の透過度とを調整して、発光装置10の輝度を、ディスプレイ100の表示面100aの輝度に追従させるものである。
【0066】
また、本実施形態の輝度調整方法は、グラフィックを表示する表示面100aを有するディスプレイ100の前方の空間Sにおいて、表示面100aを視認可能な状態で空間Sを取り囲み、空間Sに光を発する内周面10aを有する発光装置10であって、光を生成し、発光装置10の内周面10aに光を誘導する、調光可能な光源装置12と、発光装置10の内周面10aを形成し、光源装置12において空間Sの方向に誘導された光の透過度を調整する調光フィルム14とを有する発光装置10を用いて、光の輝度を調整する輝度調整方法であって、光源装置12における光の調光率と、調光フィルム14の光の透過度とを調整することにより、発光装置10の輝度を、ディスプレイ100の表示面100aの輝度に追従させる工程を含む。
【0067】
図8(a)は、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度を164(cd/m
2)とし、表示面100aの周囲を暗室Bとした場合における、ディスプレイ100の表示面100aの写真を示している。
図8(b)は、ディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度を164(cd/m
2)とし、発光装置10の平均輝度をディスプレイ100の表示面100aにおける平均輝度に追従させた場合における、ディスプレイ100の表示面100aの写真を示している。
【0068】
図8(a)の場合、ユーザの位置におけるディスプレイ100の表示面100aを含むユーザの視野範囲内(
図8(a)の円の範囲内)の平均輝度は、86(cd/m
2)となっており、本来の表示面100aにおける平均輝度よりも低い値となっている。
【0069】
一方、
図8(b)の場合、ユーザの位置におけるディスプレイ100の表示面100aを含むユーザの視野範囲内(
図8(b)の円の範囲内)の平均輝度は、167(cd/m
2)となっており、本来の表示面100aにおける平均輝度と同等の値となっている。したがって、
図8(b)においては、ユーザに正確な輝度の感覚をもたらすことが可能となる。
【0070】
したがって、本実施形態の輝度調整装置及び輝度調整方法によれば、ディスプレイ100における映像等のグラフィック表示と同程度の空間の明るさを体験可能な輝度調整装置及び輝度調整方法を提供できる。また、本実施形態の輝度調整装置及び輝度調整方法によれば、ディスプレイ100における映像等のグラフィックと同程度の空間の明るさを体験可能となるため、グラフィックを見るユーザの臨場感又は没入感を向上させることができる。
【0071】
本実施形態の一態様において、発光装置10の輝度は、発光装置10の複数の位置における輝度の平均値であり、ディスプレイ100の輝度は、ディスプレイ100の表示面100aの複数の位置における輝度の平均値である。
【0072】
本発明の一態様によれば、ユーザに正確な輝度の感覚をもたらすことが可能となるため、グラフィックを視認するユーザの臨場感又は没入感をさらに向上させることができる。
【0073】
本実施形態の一態様において、調光フィルム14は、2つの異なる透過度を有しており、2つの異なる透過度は、予め定められた閾値を基準値として切り替えられる。
【0074】
本発明の一態様によれば、発光装置10の輝度の範囲を拡張することができるため、発光装置10の輝度を、ディスプレイ100の表示面100aの輝度に追従できる範囲が拡がる。したがって、本発明の一態様によれば、ディスプレイ100における映像等のグラフィック表示を見るユーザの臨場感又は没入感をさらに向上させることができる。
【符号の説明】
【0075】
1 輝度調整装置、10 発光装置、10a 内周面、12 光源装置、12a 光源装置調光率変更部、14 調光フィルム、14a 調光フィルム透過度切替部、20 制御装置、20a 受信部、20b 輝度比較部、30 輝度センサ、30a 輝度検知部、30b 表示装置平均輝度算出部、30c 発光装置平均輝度算出部、40 初期値設定用データテーブル、100 ディスプレイ、100a 表示面、100b コンピュータ、100c 映像制御機器。