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特開2025-8111人工知能システム、人工知能システムのプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008111
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】人工知能システム、人工知能システムのプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 40/151 20200101AFI20250109BHJP
   H04L 51/02 20220101ALI20250109BHJP
   H04L 51/21 20220101ALI20250109BHJP
   G10L 13/00 20060101ALI20250109BHJP
   G06F 40/56 20200101ALI20250109BHJP
   G06F 40/279 20200101ALI20250109BHJP
【FI】
G06F40/151
H04L51/02
H04L51/21
G10L13/00 100K
G06F40/56
G06F40/279
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023109995
(22)【出願日】2023-07-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年5月2日に「サテライトオフィス企業活用GPT導入支援」ページに掲載 https://www.sateraito.jp/sateraito_AI/ 令和5年5月11日にサテライトオフィス・チャットボットマネージャーのマニュアルページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/home/notification/ai 令和5年5月12日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年5月14日にYouTubeページに動画をアップロード https://www.youtube.com/watch?v=gmMe8PO9Kc8 令和5年5月15日に「サテライトオフィス企業活用GPT導入支援」ページに掲載および資料をアップロード https://www.sateraito.jp/sateraito_AI/ 令和5年5月16日にサテライトオフィス・プレスリリースに掲載 https://www.sateraito.jp/pressrelease/index.html 令和5年5月16日に@Pressページに掲載 https://www.atpress.ne.jp/news/355628 令和5年5月16日にCNET Japanページに掲載 https://japan.cnet.com/release/30858336/ 令和5年5月16日にZDNet Japanページに掲載 https://japan.zdnet.com/release/30858336/ 令和5年5月18日にYouTubeページに動画をアップロード https://www.youtube.com/watch?v=LuXn70q6XMg 令和5年5月19日に「サテライトオフィス企業活用GPT導入支援」ページに掲載および資料をアップロード https://www.sateraito.jp/sateraito_AI/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年5月19日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年5月22日にYouTubeページに動画をアップロード https://www.youtube.com/watch?v=jFqFoe6gGdI 令和5年5月26日に「サテライトオフィス企業活用GPT導入支援」ページに掲載および資料をアップロード https://www.sateraito.jp/sateraito_AI/ 令和5年5月26日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年5月27日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年5月29日にサテライトAI.AIボード(ChatGPT対応)のマニュアルページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/home/aiboard?hl=ja 令和5年5月29日に@Pressページに掲載 https://www.atpress.ne.jp/news/356912 令和5年5月29日にCNET Japanページに掲載 https://japan.cnet.com/release/30862289/ 令和5年5月29日にZDNet Japanページに掲載 https://japan.zdnet.com/release/30862289/ 令和5年6月3日にYouTubeページに動画をアップロード https://www.youtube.com/watch?v=Y_2R1roB5V0 令和5年6月3日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年6月4日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年6月6日にサテライトオフィス・プレスリリースに掲載 https://www.sateraito.jp/pressrelease/index.html 令和5年6月6日に@Pressページに掲載 https://www.atpress.ne.jp/news/357892 令和5年6月6日にCNET Japanページに掲載 https://japan.cnet.com/release/30865181/ 令和5年6月6日にZDNet Japanページに掲載 https://japan.zdnet.com/release/30865181/ 令和5年6月9日に「サテライトオフィス企業活用GPT導入支援」ページに掲載および資料をアップロード https://www.sateraito.jp/sateraito_AI/ 令和5年6月9日にYouTubeページに動画をアップロード https://www.youtube.com/watch?v=3mZH_D5lXiA 令和5年6月9日にYouTubeページに動画をアップロード https://www.youtube.com/watch?v=Mkp3_O7fY7k 令和5年6月15日にサテライトオフィス・プレスリリースに掲載 https://www.sateraito.jp/pressrelease/index.html 令和5年6月15日に@Pressページに掲載 https://www.atpress.ne.jp/news/358818 令和5年6月15日にCNET Japanページに掲載 https://japan.cnet.com/release/30867808/ 令和5年6月15日にZDNet Japanページに掲載 https://japan.zdnet.com/release/30867808/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年6月17日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年6月21日にサテライトオフィス・プレスリリースページに掲載 https://www.sateraito.jp/pressrelease/index.html 令和5年6月21日に@Pressページに掲載 https://www.atpress.ne.jp/news/359508 令和5年6月21日にCNET Japanページに掲載 https://japan.cnet.com/release/30869962/ 令和5年6月21日にZDNet Japanページに掲載 https://japan.zdnet.com/release/30869962/ 令和5年6月23日にサテライトオフィス・プレスリリースページに掲載 https://www.sateraito.jp/pressrelease/index.html 令和5年6月23日に@Pressページに掲載 https://www.atpress.ne.jp/news/359643 令和5年6月23日にCNET Japanページに掲載 https://japan.cnet.com/release/30870444/ 令和5年6月23日にZDNet Japanページに掲載 https://japan.zdnet.com/release/30870444/ 令和5年6月27日にサテライトオフィス・プレスリリースページに掲載 https://www.sateraito.jp/pressrelease/index.html 令和5年6月27日に@Pressページに掲載 https://www.atpress.ne.jp/news/360124 令和5年6月27日にCNET Japanページに掲載 https://japan.cnet.com/release/30871733/ 令和5年6月27日にZDNet Japanページに掲載 https://japan.zdnet.com/release/30871733/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年6月30日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年6月30日にサテライトオフィス・プレスリリースページに掲載 https://www.sateraito.jp/pressrelease/index.html 令和5年6月30日に@Pressページに掲載 https://www.atpress.ne.jp/news/360617 令和5年6月30日にCNET Japanページに掲載 https://japan.cnet.com/release/30873028/ 令和5年6月30日にZDNet Japanページに掲載 https://japan.zdnet.com/release/30873028/
(71)【出願人】
【識別番号】516346218
【氏名又は名称】株式会社サテライトオフィス
(74)【代理人】
【識別番号】100168538
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 来
(72)【発明者】
【氏名】原口 豊
(72)【発明者】
【氏名】原口 優
【テーマコード(参考)】
5B109
【Fターム(参考)】
5B109TA11
5B109VC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】事前学習済み人工知能手段が個人を特定可能なワード属性の文字の情報を覚えてしまうことを回避する人工知能システムを提供する。
【解決手段】人工知能システム100は、ユーザー端末110と第1サーバ120と第2サーバ130とを備え、ユーザー端末のブラウザ111において予め設定されたマスキングのワード属性の文字を含むデータDTが入力されて第1サーバへ送信されると、ボット121が、マスキングのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換してから変換後のデータを第2サーバへ送信し、第2サーバが、事前学習済み人工知能手段131を用いて変換後のデータに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、生成テキストデータを第1サーバへ送信し、ボットが、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更をしてから変更後の生成テキストデータGT1をユーザー端末へ送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー端末と、ボットを有する第1サーバと、事前学習済み人工知能手段を有する第2サーバとを備えて、ユーザー端末が第1サーバに基づいて表示または音声出力する人工知能システムであって、
前記ユーザー端末が、前記第1サーバのボットを介して、第2サーバと通信し、
前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在であり、
前記ユーザー端末のブラウザにおいて予め設定されたマスキングのワード属性の文字を含むデータが入力されて第1サーバへ送信されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータにマスキングのワード属性の文字が含まれていると判定して、受信したデータのうち、マスキングのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換してから変換後のデータを第2サーバへ送信し、
前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて変換後のデータに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信し、
前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更をしてから変更後の生成テキストデータをユーザー端末へ送信し、
前記ユーザー端末が、受信した変更後の生成テキストデータをブラウザに表示するまたは音声出力する構成であることを特徴とする人工知能システム。
【請求項2】
前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、禁止ワードについて設定自在であり、
前記ユーザー端末のブラウザにおいて予め設定された禁止ワードを含むデータが入力されて第1サーバへ送信されると、前記第1サーバのボットが、受信したデータに禁止ワードが含まれていると判定して、受信したデータを第2サーバへ送信せず、利用できないワードが含まれている旨の情報をユーザー端末に送信する構成であることを特徴とする請求項1に記載の人工知能システム。
【請求項3】
前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、不適切発言の排除について設定自在であり、
前記ユーザー端末のブラウザにおいて予め設定された不適切発言の表現を含むデータが入力されて第1サーバへ送信されると、前記第1サーバのボットが、受信したデータに不適切発言の表現が含まれていると判定して、受信したデータを第2サーバへ送信せず、不適切発言の表現が含まれている旨の情報をユーザー端末に送信し、
他方、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて、受信したデータに含まれた指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信し、前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータに不適切発言の表現が含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信せず、不適切発言の表現を使用せずに再度指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行するように第2サーバの事前学習済み人工知能手段へ指示する構成であることを特徴とする請求項2に記載の人工知能システム。
【請求項4】
前記ユーザー端末が、前記第1サーバのボットに対してメイントピックを指定自在であり、メイントピック指定中にブラウザにおいてユーザーによってデータとしての指示命令情報が入力されて第1サーバへ送信されると、前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報にメイントピック情報を付加して第2サーバへ送信し、
前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて指示命令情報およびメイントピック情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信する構成であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の人工知能システム。
【請求項5】
前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー識別情報によってユーザー端末のブラウザにおいて第1サーバのボットを利用可能なユーザーについて設定自在な構成であることを特徴とする請求項4に記載の人工知能システム。
【請求項6】
ユーザー端末が第1サーバに基づいて表示または音声出力する人工知能システムのプログラムであって、
前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータに含まれたワード属性についてのマスキング設定があったときに、第1サーバがマスキング設定するマスキング設定ステップと、
前記ユーザー端末のブラウザにおいてデータが入力されて第1サーバへ送信されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータにマスキングのワード属性の文字が含まれているか否かを判定するマスキング対象判定ステップと、
前記第1サーバのボットが、マスキングのワード属性の文字が含まれていると判定した場合、受信したデータのうち、マスキングのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換するマスキング変換実行ステップと、
前記第1サーバのボットが、変換後のデータを第2サーバへ送信するマスキングデータ送信ステップと、
前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて変換後のデータに基づく内容のテキストデータ生成を実行するデータ生成ステップと、
前記第2サーバが、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信する生成データ送信ステップと、
前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更をする逆変換ステップと、
前記第1サーバのボットが、変更後の生成テキストデータをユーザー端末へ送信する逆変換データ送信ステップと、
前記ユーザー端末が、受信した変更後の生成テキストデータをブラウザに表示するまたは音声出力する表示・音声出力ステップとを有していることを特徴とする人工知能システムのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザー端末と、ボットを有する第1サーバと、事前学習済み人工知能手段を有する第2サーバとを備えて、ユーザー端末が第1サーバに基づいて表示または音声出力する人工知能システム、および、そのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大規模言語モデルにアクセスする要約生成部を有した要約生成装置として機能する情報処理装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2023-73095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の情報処理装置は、大規模言語モデルの一例であるGPT-3に対して、要約対象のデータを単に送信する構成であったため、要約対象のデータに特定可能なワード属性の文字の情報が含まれていた場合、GPT-3が個人を特定可能なワード属性の文字の情報を覚えてしまって、GPT-3を介した他の端末への個人特定可能な情報の漏洩が生じてしまうリスクがあった。
【0005】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、大規模言語モデルである事前学習済み人工知能手段が個人を特定可能なワード属性の文字の情報を覚えてしまうことを回避することができる人工知能システム、および、そのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本請求項1に係る発明は、ユーザー端末と、ボットを有する第1サーバと、事前学習済み人工知能手段を有する第2サーバとを備えて、ユーザー端末が第1サーバに基づいて表示または音声出力する人工知能システムであって、前記ユーザー端末が、前記第1サーバのボットを介して、第2サーバと通信し、前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在であり、前記ユーザー端末のブラウザにおいて予め設定されたマスキングのワード属性の文字を含むデータが入力されて第1サーバへ送信されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータにマスキングのワード属性の文字が含まれていると判定して、受信したデータのうち、マスキングのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換してから変換後のデータを第2サーバへ送信し、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて変換後のデータに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信し、前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更をしてから変更後の生成テキストデータをユーザー端末へ送信し、前記ユーザー端末が、受信した変更後の生成テキストデータをブラウザに表示するまたは音声出力する構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【0007】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載された人工知能システムの構成に加えて、前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、禁止ワードについて設定自在であり、前記ユーザー端末のブラウザにおいて予め設定された禁止ワードを含むデータが入力されて第1サーバへ送信されると、前記第1サーバのボットが、受信したデータに禁止ワードが含まれていると判定して、受信したデータを第2サーバへ送信せず、利用できないワードが含まれている旨の情報をユーザー端末に送信する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0008】
本請求項3に係る発明は、請求項2に記載された人工知能システムの構成に加えて、前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、不適切発言の排除について設定自在であり、前記ユーザー端末のブラウザにおいて予め設定された不適切発言の表現を含むデータが入力されて第1サーバへ送信されると、前記第1サーバのボットが、受信したデータに不適切発言の表現が含まれていると判定して、受信したデータを第2サーバへ送信せず、不適切発言の表現が含まれている旨の情報をユーザー端末に送信し、他方、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて、受信したデータに含まれた指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信し、前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータに不適切発言の表現が含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信せず、不適切発言の表現を使用せずに再度指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行するように第2サーバの事前学習済み人工知能手段へ指示する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0009】
本請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載された人工知能システムの構成に加えて、前記ユーザー端末が、前記第1サーバのボットに対してメイントピックを指定自在であり、メイントピック指定中にブラウザにおいてユーザーによってデータとしての指示命令情報が入力されて第1サーバへ送信されると、前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報にメイントピック情報を付加して第2サーバへ送信し、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて指示命令情報およびメイントピック情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0010】
本請求項5に係る発明は、請求項4に記載された人工知能システムの構成に加えて、前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー識別情報によってユーザー端末のブラウザにおいて第1サーバのボットを利用可能なユーザーについて設定自在な構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0011】
本請求項6に係る発明は、ユーザー端末が第1サーバに基づいて表示または音声出力する人工知能システムのプログラムであって、前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータに含まれたワード属性についてのマスキング設定があったときに、第1サーバがマスキング設定するマスキング設定ステップと、前記ユーザー端末のブラウザにおいてデータが入力されて第1サーバへ送信されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータにマスキングのワード属性の文字が含まれているか否かを判定するマスキング対象判定ステップと、前記第1サーバのボットが、マスキングのワード属性の文字が含まれていると判定した場合、受信したデータのうち、マスキングのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換するマスキング変換実行ステップと、前記第1サーバのボットが、変換後のデータを第2サーバへ送信するマスキングデータ送信ステップと、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて変換後のデータに基づく内容のテキストデータ生成を実行するデータ生成ステップと、前記第2サーバが、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信する生成データ送信ステップと、前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更をする逆変換ステップと、前記第1サーバのボットが、変更後の生成テキストデータをユーザー端末へ送信する逆変換データ送信ステップと、前記ユーザー端末が、受信した変更後の生成テキストデータをブラウザに表示するまたは音声出力する表示・音声出力ステップとを有していることにより、前述した課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の人工知能システムは、ユーザー端末と、ボットを有する第1サーバと、事前学習済み人工知能手段を有する第2サーバとを備えていることにより、ユーザー端末を使用するユーザーは、ボットを介して事前学習済み人工知能手段とやりとりをすることができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
【0013】
本請求項1に係る発明の人工知能システムによれば、例えば、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータについて名前、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの個人を特定可能なワード属性についてのマスキングを予め設定しておくことによって、ユーザーが入力したデータにそれらのワード属性の文字が含まれていた場合、第1サーバのボットがそれらのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換してから変換後のデータを第2サーバへ送信し、テキストデータ生成の実行が変換後のデータに基づいて行われるため、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTが個人を特定可能なワード属性の文字の情報を覚えてしまうことを回避することができる。
つまり、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTへ送信される内容が個人を特定不可能な文字に変換されたものとなるため、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTを介した他の端末への個人特定可能な情報の漏洩を回避することができる。
さらに、第1サーバのボットが第2サーバから生成テキストデータを受信した際、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更が行われて、変更後の生成テキストデータがユーザー端末へ送信されるため、ユーザーが入力したデータに含まれたプロンプトである指示命令情報の意図に基本的に沿った変更後の生成テキストデータを得ることができる。
つまり、第1サーバのボットが第2サーバへ送信する際に変換した文字が、第1サーバのボットが第2サーバから受信した際に元の文字に戻されるため、第2サーバへの不本意な情報流出や第2サーバを介した他の端末への不本意な情報流出を回避するとともにユーザー端末からの指示命令内容とユーザー端末への回答内容との整合性を担保することができる。
【0014】
本請求項2に係る発明の人工知能システムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、例えば、「社外秘」や「個人情報」や「マイナンバー」などのワードを禁止ワードとして予め設定することによってユーザーが入力したデータに禁止ワードが含まれていた場合、第1サーバのボットが禁止ワードを検知して第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTとのやりとりが停止されるとともに利用できないワードが含まれている旨の情報がユーザー端末へ送信されるため、ユーザーによる好ましくない使用を禁止することができる。
つまり、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTへの情報の送信が制限されるため、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTを介した他の端末への情報漏洩を回避することができる。
【0015】
本請求項3に係る発明の人工知能システムによれば、請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、ユーザー端末と事前学習済み人工知能手段とのやりとりにおいて両者のやりとりに不適切発言の表現が含まれていた場合、第1サーバのボットがその不適切発言の表現を検知して遮断するとともに、不適切発言の表現が含まれている旨をその発信者へ通知するため、不適切発言の表現が含まれたやりとりを排除することができる。
つまり、ユーザーが不適切発言の表現を用いた場合、その内容が第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTへ送信されないため、事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTが不適切発言の表現を学習してしまうリスクを回避することができる。
さらに、ユーザーが不適切発言の表現を用いた場合、ユーザーに対してその旨が第1サーバのボットから返信されるため、ユーザーは不適切発言の表現を用いてしまったことを認識することができる。
また、事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTが生成した生成テキストデータに不適切発言の表現が含まれていた場合、その内容がユーザー端末へ送信されないため、事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTが生成した不適切発言の表現を含んだ生成テキストデータをユーザーがそのまま使用してしまうリスクを回避することができる。
さらに、生成テキストデータに不適切発言の表現が含まれていた場合、事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTに対して、不適切発言の表現を使用せずに再度指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行する旨の指示命令が第1サーバのボットから送信されるため、不適切発言の表現を含まない生成テキストデータを得てユーザー端末に表示することができる。
【0016】
本請求項4に係る発明の人工知能システムによれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、ブラウザにおいてメイントピック指定中のとき、ユーザーと事前学習済み人工知能手段との間のやりとりにおいてボットから事前学習済み人工知能手段への情報にメイントピック情報が常に含まれて、事前学習済み人工知能手段が生成する生成テキストデータがメイントピックに沿った内容になるため、ユーザーと事前学習済み人工知能手段とのやりとりにおいて相談などの内容がぶれない(内容にブレがない)ようにすることができる。
つまり、ユーザーが質問を複数回続けた場合であっても、メイントピックに沿った回答が得られるため、質問を続けていくうちにメイントピックから徐々にずれていってしまうことを回避することができる。
【0017】
本請求項5に係る発明の人工知能システムによれば、請求項4に係る発明が奏する効果に加えて、ユーザー識別情報に基づいてユーザーが識別されて第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTとやりとり可能なユーザーが指定・制限されるため、管理者は社員メンバー毎にチャットGPTの利用制限・利用許可を簡単に設定することができる。
【0018】
本請求項6に係る発明の人工知能システムのプログラムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果と同様、例えば、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータについて名前、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの個人を特定可能なワード属性についてのマスキングを予め設定しておくことによって、ユーザーが入力したデータにそれらのワード属性の文字が含まれていた場合、第1サーバのボットがそれらのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換してから変換後のデータを第2サーバへ送信し、テキストデータ生成の実行が変換後のデータに基づいて行われるため、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTが個人を特定可能なワード属性の文字の情報を覚えてしまうことを回避することができる。
つまり、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTへ送信される内容が個人を特定不可能な文字に変換されたものとなるため、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTを介した他の端末への個人特定可能な情報の漏洩を回避することができる。
さらに、第1サーバのボットが第2サーバから生成テキストデータを受信した際、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更が行われて、変更後の生成テキストデータがユーザー端末へ送信されるため、ユーザーが入力したデータに含まれたプロンプトである指示命令情報の意図に基本的に沿った変更後の生成テキストデータを得ることができる。
つまり、第1サーバのボットが第2サーバへ送信する際に変換した文字が、第1サーバのボットが第2サーバから受信した際に元の文字に戻されるため、第2サーバへの不本意な情報流出や第2サーバを介した他の端末への不本意な情報流出を回避するとともにユーザー端末からの指示命令内容とユーザー端末への回答内容との整合性を担保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施例である人工知能システムの概念を示す図。
図2】本発明の第1実施例である人工知能システムの動作例を示すチャート図。
図3】(A)(B)は本発明の第1実施例である人工知能システムの管理画面におけるマスキングの設定例を示す図およびユーザー端末のブラウザが示す人工知能サービス画面においてマスキングの対象文字が入力された際の様子を示す図。
図4】本発明の第1実施例である人工知能システムのマスキングの動作例を説明する図。
図5】(A)(B)は本発明の第1実施例である人工知能システムのユーザー端末のブラウザが示す人工知能サービス画面の音声入力が選択された際の様子を示す図およびユーザー端末のブラウザが示す人工知能サービス画面において音声が入力された際の様子を示す図。
図6】(A)(B)は本発明の第1実施例である人工知能システムの管理画面における禁止ワードの設定例を示す図およびユーザー端末のブラウザが示す人工知能サービス画面において禁止ワードが入力された際の様子を示す図。
図7】(A)(B)は本発明の第1実施例である人工知能システムの管理画面の不適切発言の排除の設定の例を示す図およびユーザー端末のブラウザが示す人工知能サービス画面におけるやりとりの例を示す図。
図8】(A)(B)は本発明の第1実施例である人工知能システムにおいてユーザー入力に不適切発言の表現が含まれていた場合の動作説明図および事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTによる生成テキストデータに不適切発言の表現が含まれていた場合の動作説明図。
図9】本発明の第1実施例である人工知能システムのユーザー端末のブラウザが示す人工知能サービス画面においてメイントピック指定された様子を示す図。
図10】本発明の第1実施例である人工知能システムのメイントピック指定機能の動作を説明する図。
図11】本発明の第1実施例である人工知能システムの管理画面においてボットの利用可能ユーザーの設定例を示す図。
図12】本発明の第1実施例である人工知能システムの管理画面においてログが表示された様子を示す図。
図13】(A)(B)は本発明の第2実施例である人工知能システムのユーザー端末のブラウザが示すメッセージ送受信ウィンドウである送信メッセージウィンドウの入力例を示す図およびメッセージ送受信ウィンドウである受信メッセージウィンドウの表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の人工知能システムは、ユーザー端末と、ボットを有する第1サーバと、事前学習済み人工知能手段を有する第2サーバとを備えて、ユーザー端末が、第1サーバのボットを介して、第2サーバと通信し、第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在であり、ユーザー端末のブラウザにおいて予め設定されたマスキングのワード属性の文字を含むデータが入力されて第1サーバへ送信されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータにマスキングのワード属性の文字が含まれていると判定して、受信したデータのうち、マスキングのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換してから変換後のデータを第2サーバへ送信し、第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて変換後のデータに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信し、第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更をしてから変更後の生成テキストデータをユーザー端末へ送信し、ユーザー端末が、受信した変更後の生成テキストデータをブラウザに表示するまたは音声出力する構成であることにより、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTが個人を特定可能なワード属性の文字の情報を覚えてしまうことを回避することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
また、本発明の人工知能システムのプログラムは、第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータに含まれたワード属性についてのマスキング設定があったときに、第1サーバがマスキング設定するマスキング設定ステップと、ユーザー端末のブラウザにおいてデータが入力されて第1サーバへ送信されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータにマスキングのワード属性の文字が含まれているか否かを判定するマスキング対象判定ステップと、第1サーバのボットが、マスキングのワード属性の文字が含まれていると判定した場合、受信したデータのうち、マスキングのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換するマスキング変換実行ステップと、第1サーバのボットが、変換後のデータを第2サーバへ送信するマスキングデータ送信ステップと、第2サーバが、第2サーバの事前学習済み人工知能手段を用いて変換後のデータに基づく内容のテキストデータ生成を実行するデータ生成ステップと、第2サーバが、実行して得た生成テキストデータを第1サーバへ送信する生成データ送信ステップと、第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更をする逆変換ステップと、第1サーバのボットが、変更後の生成テキストデータをユーザー端末へ送信する逆変換データ送信ステップと、ユーザー端末が、受信した変更後の生成テキストデータをブラウザに表示するまたは音声出力する表示・音声出力ステップとを有していることにより、第2サーバの事前学習済み人工知能手段の一例であるチャットGPTが個人を特定可能なワード属性の文字の情報を覚えてしまうことを回避することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0021】
例えば、ユーザー端末は、デスクトップ型パーソナルコンピュータ端末、ノート型パーソナルコンピュータ端末、スマートフォン端末、タブレット端末などの情報を送受信するものであって、所謂インターネットである広域ネットワーク、ローカルネットワーク、電話回線などを含む通信ネットワークによりサーバと接続自在なものであれば如何なるものであっても構わない。
また、第1サーバおよび第2サーバは、それぞれ1つのサーバやクラウド上の複数のサーバでもよい。
事前学習済み人工知能手段は、大規模言語モデルとも呼ばれる対話型の例えばChatGPT(Generative Pre-trained Transformer)(以下、チャットGPT)などにより構成され、1つのサーバやクラウド上の複数のサーバに設けられた構成でもよい。
【実施例0022】
以下に、本発明の第1実施例である人工知能システム100について、図1乃至図12に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例である人工知能システム100の概念を示す図であり、図2は、本発明の第1実施例である人工知能システム100の動作例を示すチャート図であり、図3(A)は、本発明の第1実施例である人工知能システム100の管理画面113におけるマスキングの設定例を示す図であり、図3(B)は、ユーザー端末110のブラウザ111が示す人工知能サービス画面112においてマスキングの対象文字が入力された際の様子を示す図であり、図4は、本発明の第1実施例である人工知能システム100のマスキングの動作例を説明する図であり、図5(A)は、本発明の第1実施例である人工知能システムのユーザー端末のブラウザが示す人工知能サービス画面の音声入力が選択された際の様子を示す図であり、図5(B)は、ユーザー端末のブラウザが示す人工知能サービス画面において音声が入力された際の様子を示す図であり、図6(A)は、本発明の第1実施例である人工知能システム100の管理画面113における禁止ワードPBの設定例を示す図であり、図6(B)は、ユーザー端末110のブラウザ111が示す人工知能サービス画面112において禁止ワードPBが入力された際の様子を示す図であり、図7(A)は、本発明の第1実施例である人工知能システム100の管理画面113の不適切発言の排除の設定の例を示す図であり、図7(B)は、ユーザー端末110のブラウザ111が示す人工知能サービス画面112におけるやりとりの例を示す図であり、図8(A)は、本発明の第1実施例である人工知能システム100においてユーザー入力に不適切発言の表現ULが含まれていた場合の動作説明図であり、図8(B)は、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTによる生成テキストデータGTに不適切発言の表現ULが含まれていた場合の動作説明図であり、図9は、本発明の第1実施例である人工知能システム100のユーザー端末110のブラウザ111が示す人工知能サービス画面112においてメイントピック指定された様子を示す図であり、図10は、本発明の第1実施例である人工知能システム100のメイントピック指定機能の動作を説明する図であり、図11は、本発明の第1実施例である人工知能システム100の管理画面113においてボット121の利用可能ユーザーの設定例を示す図であり、図12は、本発明の第1実施例である人工知能システム100の管理画面113においてログが表示された様子を示す図である。
【0023】
本発明の第1実施例である人工知能システム100は、図1に示すように、ユーザー端末110と、ボット121を有する第1サーバ120と、事前学習済み人工知能手段131を有する第2サーバ130とを備えている。
そして、ユーザー端末110が、第1サーバ120に基づいて表示または音声出力するように構成されている。
より具体的には、ユーザー端末110が、第1サーバ120のボット121を介して、第2サーバ130と通信し、ブラウザ111に表示された人工知能サービス画面112において、第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTとやりとりするように構成されている。
【0024】
さらに本実施例では、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ111が示す管理画面113において、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在である(図3参照)。
そして、ユーザー端末110のブラウザ111において予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDを含むデータDTが入力されて第1サーバ120へ送信されたとする。
この場合、受信した第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTにマスキングのワード属性の文字WDが含まれていると判定する。
すると、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTのうち、マスキングのワード属性の文字WDを同じワード属性の別の任意の文字WD1に変換する。
そして、第1サーバ120のボット121が、変換後のデータDT1を第2サーバ130へ送信する。
【0025】
すると、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて変換後のデータDT1に基づく内容のテキストデータ生成を実行する。
そして、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120へ送信する。
すると、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTのうち、第2サーバ130への送信の際に変換した別の任意の文字WD1の部分を、変換前の文字WDに戻す変更をする。
そして、第1サーバ120のボット121が、変更後の生成テキストデータGT1をユーザー端末110へ送信する。
すると、ユーザー端末110が、受信した変更後の生成テキストデータGT1をブラウザ111に表示するまたは音声出力するように構成されている。
【0026】
これにより、例えば、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTについて名前、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの個人を特定可能なワード属性についてのマスキングを予め設定しておくことによって、ユーザーが入力したデータDTにそれらのワード属性の文字WDが含まれていた場合、第1サーバ120のボット121がそれらのワード属性の文字WDを同じワード属性の別の任意の文字WD1に変換してから変換後のデータDT1を第2サーバ130へ送信し、テキストデータ生成の実行が変換後のデータDT1に基づいて行われる。
その結果、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTが個人を特定可能なワード属性の文字WDの情報を覚えてしまうことを回避することができる。
つまり、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTへ送信される内容が個人を特定不可能な文字WD1に変換されたものとなる。
その結果、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを介した他の端末への個人特定可能な情報の漏洩を回避することができる。
【0027】
さらに、第1サーバ120のボット121が第2サーバ130から生成テキストデータGTを受信した際、受信した生成テキストデータGTのうち、第2サーバ130への送信の際に変換した別の任意の文字WD1の部分を、変換前の文字WDに戻す変更が行われて、変更後の生成テキストデータGT1がユーザー端末110へ送信される。
その結果、ユーザーが入力したデータDTに含まれたプロンプトである指示命令情報PTの意図に基本的に沿った変更後の生成テキストデータGT1を得ることができる。
つまり、第1サーバ120のボット121が第2サーバ130へ送信する際に変換した文字WD1が、第1サーバ120のボット121が第2サーバ130から受信した際に元の文字WDに戻される。
その結果、第2サーバ130への不本意な情報流出や第2サーバ130を介した他の端末への不本意な情報流出を回避するとともにユーザー端末110からの指示命令内容とユーザー端末110への回答内容との整合性を担保することができる。
【0028】
続いて、人工知能システム100の動作例について、より詳しく説明する。
図2に示すように、ステップS1では、マスキング設定ステップとして、図3(A)に示すように、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ111が表示する管理画面113において、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTに含まれたワード属性についてのマスキング設定の操作があったか否かを、第1サーバ120が判定する。
管理画面113では、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在である。
例えば、ワード属性が「名前」、「住所」、「電話番号」、「マイナンバー」「電子メールアドレス」であるものを選択してマスキングの設定をしたとする。
マスキング設定の操作があった場合、ユーザー端末110から第1サーバ120へhttpリクエストが送信されるため、第1サーバ120は、マスキング設定の操作があったと判定する。
マスキング設定の操作があったと判定した場合はステップS2へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS1を繰り返す。
【0029】
ステップS2では、マスキング設定ステップとして、ユーザー端末110による管理画面113におけるマスキング設定の操作に基づいて、第1サーバ120が、マスキング設定の登録をする。
ステップS3では、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112においてデータDTが入力されて第1サーバ120へ送信されたか否かを第1サーバ120が判定する。
つまり、第1サーバ120が、ユーザー端末110からデータDTを受信したか否かを判定する。
【0030】
ここで、ユーザー端末110において、ユーザーが、人工知能システム100にログイン操作をすることにより、ユーザー端末110のブラウザ111が、人工知能サービス画面112を表示する。
人工知能サービス画面112は、一例として、テキスト入力欄と、やりとりの表示領域とが設けられていて、チャットのトーク画面のように構成されている。
ここで、チャットのトーク画面とは、1つの画面で1人または複数の相手(ボット121を含む)とのテキストやファイルのデータDTのやりとりを時系列に表示する画面をいう。
【0031】
例えば、図3(B)に示すように、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112において、データDTの一例として予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDを含む社員名簿のファイルと、指示命令情報PTとしての「↑この中で3年間異動がない人をおしえて」のプロンプトとが入力されたとする。
ここで、社員名簿のファイルには、マスキングのワード属性の文字WDの一例である「名前」の属性の文字が社員の名前として含まれている。
そして、送信操作によって、予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDを含む社員名簿のファイルと、指示命令情報PTとしての「↑この中で3年間異動がない人をおしえて」のプロンプトとが、ユーザー端末110から第1サーバ120へ送信される。
すると、第1サーバ120は、ユーザー端末110からデータDTを受信したと判定したと判定する。
このように、第1サーバ120が、ユーザー端末110からデータDTを受信したと判定した場合はステップS4へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS3を繰り返す。
【0032】
なお、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112におけるデータDTの入力方法については、キーボードを用いてテキストのデータDTを入力してもよいし、マウスなどでファイルを指定する操作をしてデータDTを入力してもよいし、人工知能サービス画面112に設けられたマイクアイコンMC1を操作してユーザー端末110のマイクをアクティブにして音声入力による音声データをテキストデータへ変換して入力してもよい。
【0033】
ステップS4では、マスキング対象判定ステップとして、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTにマスキングのワード属性の文字WDが含まれているか否かを判定する。
含まれていると判定した場合はステップS5へ進み、他方、含まれていないと判定した場合はステップS6へ進む。
ここで、指示命令情報PTにはマスキング対象が含まれていない。
他方の社員名簿のファイルにマスキング対象が含まれているので、マスキングの様子について、社員名簿のファイルの例について説明する。
図4に示すように、社員名簿のファイルが、ユーザー端末110から第1サーバ120へ送信される。
【0034】
すると、受信した第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTの社員名簿のファイルにマスキングのワード属性の文字WDが含まれていると判定する。
ここで、ボット121は、第1サーバ120のデータベースに基づいて、テキストなどのデータDTをスキャンした際に「名前」、「住所」、「電話番号」、「マイナンバー」「電子メールアドレス」の属性を判定可能に設けられている。
より具体的には、社員名簿に記載された「名前」のワード属性である社員の名前を検出する。
【0035】
ステップS5では、マスキング変換実行ステップとして、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTのうち、マスキングのワード属性の文字WDを同じワード属性の別の任意の文字WD1に変換する。
より具体的には、図4に示すように、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTの社員名簿のファイルのうち、マスキングのワード属性の文字WDである社員の名前を同じワード属性の別の任意の文字WD1の一例である「名前」と「1」などの番号との組み合わせに変換する。
【0036】
なお、第1サーバ120のボット121は、この際の変換のリスト(変換の前後対応テーブル)を保存しておく。
また、ユーザー端末110が、第1サーバ120へデータDTの社員名簿のファイルを送信した際、第1サーバ120が、データDTの社員名簿のファイルをテキスト化、つまり、テキストデータに変換する。
そして、第1サーバ120が、マスキングを施したテキストデータ(DT1)を第2サーバ130へ送信するようにしてもよい。
第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTに一度における入力文字数の制限がある場合、第1サーバ120が、その入力文字の制限数内でテキストデータを送る。
【0037】
ステップS6では、マスキングデータ送信ステップとして、第1サーバ120のボット121が、変換後のデータDT1を第2サーバ130へ送信する。
より具体的には、図4に示すように、第1サーバ120のボット121が、変換後のデータDT1の社員名簿のファイルをプロンプトと一緒に第2サーバ130へ送信する。
なお、ステップS4において、含まれていないと判定した場合、ステップS6において、単に、第1サーバ120のボット121が、変換していないデータDTを第2サーバ130へ送信する。
【0038】
ステップS7では、データ生成ステップとして、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて変換後のデータDT1に基づく内容のテキストデータ生成を実行する。
より具体的には、図4に示すように、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて変換後のデータDT1の社員名簿のファイルおよびプロンプトに基づく内容のテキストデータ生成を実行する。
一例として、社員名簿のファイルに記載された入社日情報や過去の異動履歴情報から変換された「名前」のワード属性である「名前1」、「名前2」…についての3年間異動がない人をピックアップする。
そして、生成テキストデータGTの一例として「名前1、名前3、名前5、名前7、……の10名です。」を得る。
なお、ステップS4において、含まれていないと判定した場合、ステップS7において、単に、変換していないデータDTに基づく内容のテキストデータ生成を実行する。
【0039】
ステップS8では、生成データ送信ステップとして、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120へ送信する。
ステップS9では、逆変換ステップとして、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTのうち、第2サーバ130への送信の際に変換した別の任意の文字WD1の部分を、変換前の文字WDに戻す変更をする。
より具体的には、図4に示すように、例えば、「鈴木えみ」を「名前1」に変換した場合は、「名前1」を「鈴木えみ」に戻す変更(逆変換)をする。
そして、変更後の生成テキストデータGT1の一例として「鈴木えみ、田中一郎、ジョン・スミス、エイミー・マーシャル、……の10名です。」を得る。
なお、第1サーバ120のボット121は、変換の際に保存したリスト(変換の前後対応テーブル)を参照して変換前の文字WDに戻す変更をする。
また、ステップS4において、含まれていないと判定した場合、ステップS5において、そもそも変換していないので、ステップS9において何も変更しない。
【0040】
ステップS10では、逆変換データ送信ステップとして、第1サーバ120のボット121が、変更後の生成テキストデータGT1をユーザー端末110へ送信する。
なお、ステップS4において、含まれていないと判定した場合、ステップS10において、第1サーバ120のボット121が、単に、生成テキストデータGTをユーザー端末110へ送信する。
【0041】
ステップS11では、表示・音声出力ステップとして、図3(B)に示すように、ユーザー端末110が、受信した変更後の生成テキストデータGT1をブラウザ111に表示する、または、音声出力する。
なお、ステップS4において、含まれていないと判定した場合、ステップS11において、ユーザー端末110が、単に、生成テキストデータGTをブラウザ111に表示する、または、音声出力する。
【0042】
これにより、前述したように、例えば、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTについて名前、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの個人を特定可能なワード属性についてのマスキングを予め設定しておくことによって、ユーザーが入力したデータDTにそれらのワード属性の文字WDが含まれていた場合、第1サーバ120のボット121がそれらのワード属性の文字WDを同じワード属性の別の任意の文字WD1に変換してから変換後のデータDT1を第2サーバ130へ送信し、テキストデータ生成の実行が変換後のデータDT1に基づいて行われる。
その結果、図4に示すように、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTが個人を特定可能なワード属性の文字WDの情報を覚えてしまうことを回避することができる。
つまり、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTへ送信される内容が個人を特定不可能な文字WD1に変換されたものとなる。
その結果、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを介した他の端末への個人特定可能な情報の漏洩を回避することができる。
【0043】
さらに、第1サーバ120のボット121が第2サーバ130から生成テキストデータGTを受信した際、受信した生成テキストデータGTのうち、第2サーバ130への送信の際に変換した別の任意の文字WD1の部分を、変換前の文字WDに戻す変更が行われて、変更後の生成テキストデータGT1がユーザー端末110へ送信される。
その結果、図3(B)および図4に示すように、ユーザーが入力したデータDTに含まれたプロンプトである指示命令情報PTの意図に基本的に沿った変更後の生成テキストデータGT1を得ることができる。
つまり、第1サーバ120のボット121が第2サーバ130へ送信する際に変換した文字WD1が、第1サーバ120のボット121が第2サーバ130から受信した際に元の文字WDに戻される。
その結果、第2サーバ130への不本意な情報流出や第2サーバ130を介した他の端末への不本意な情報流出を回避するとともにユーザー端末110からの指示命令内容とユーザー端末110への回答内容との整合性を担保することができる。
【0044】
なお、データDTの一例としてセル形式表示の表計算ソフト用のファイルである社員名簿のファイルに含まれているテキストデータをマスキングする例について説明したが、マスキング対象のデータDTは、表計算ソフト用のファイルに限らない。
データDTが一例として写真や動画などの画像データである場合、ボット121が、画像認識手段を用いてマスキング対象の有無を判定して、マスキング対象ありと判定したとき、対象の箇所をマスクして同じ属性の別のものに置き換えてから第2サーバ130へ送信する。
【0045】
第1サーバ120のボット121は、この際の変換のリスト(変換の前後対応テーブル)を保存しておく。
そして、ボット121が、第2サーバ130から受信した生成データを、変換の際に保存したリスト(変換の前後対応テーブル)を参照して変換前に戻す変更(逆変換)してから変更後の生成データをユーザー端末110へ送信する。
生成データ、および、変更後の生成データは、テキスト形式のデータに限らない。写真や動画などの画像データでもよい。
【0046】
また、ブラウザ111の人工知能サービス画面112におけるデータDTの入力について、例えば、図5(A)に示すように、マイクアイコンMC1を設けてもよい。
そして、マイクアイコンMC1が操作されると、図5(B)に示すように、ユーザー端末110が、人工知能サービス画面112において、マイクアクティブ表示マークMC2を表示するとともに、ユーザー端末110のマイクをアクティブにして音声入力による音声データをテキストデータへ変換して入力・表示してもよい。
この際、ユーザー端末110の人工知能サービス画面112において音声入力による音声データがテキストデータへ変換された内容(データDT、指示命令情報PT)を表示することにより、ユーザーは、入力された内容(データDT、指示命令情報PT)を確認することができる。
【0047】
続いて、禁止ワード設定機能について説明するが、この機能について理解しやすくするために、前述したマスキング機能の動作による変換・逆変換の説明を省略し、禁止ワード設定機能の本質部分のみを以下に説明する。
本実施例では、図6(A)に示すように、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ111に表示された管理画面113において、禁止ワードPBについて設定自在である。
例えば、「社外秘」、「個人情報」、「Confidential」、「クレジットカード」を禁止ワードPBとして設定したとする。
【0048】
そして、図6(B)に示すように、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112において予め設定された「個人情報」の禁止ワードPBを含むデータDTとしての指示命令情報PTが入力されたとする。
すると、受信した第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTとしての指示命令情報PTに「個人情報」の禁止ワードPBが含まれていると判定する。
そして、第1サーバ120のボット121は、受信した指示命令情報PTを第2サーバ130へ送信せず、利用できないワードが含まれている旨の情報の一例として「ご利用頂けない文言が含まれています。別の表現でお試しください。」の旨をユーザー端末110に送信するように構成されている。
【0049】
これにより、例えば、「社外秘」や「個人情報」や「マイナンバー」などのワードを禁止ワードPBとして予め設定することによってユーザーが入力したデータDTに禁止ワードPBが含まれていた場合、第1サーバ120のボット121が禁止ワードPBを検知して第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTとのやりとりが停止されるとともに利用できないワードが含まれている旨の情報がユーザー端末110へ送信される。
その結果、ユーザーによる好ましくない使用を禁止することができる。
つまり、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTへの情報の送信が制限される。
その結果、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを介した他の端末への情報漏洩を回避することができる。
なお、禁止ワード設定機能の構成は、マスキング機能の構成を前提としなくてもよい。
【0050】
続いて、不適切発言の排除機能について説明するが、この機能について理解しやすくするために、前述したマスキング機能の動作による変換・逆変換の説明を省略し、不適切発言の排除機能の本質部分のみを以下に説明する。
本実施例では、図7(A)に示すように、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ111に表示された管理画面113において、不適切発言の排除について設定自在である。
例えば、不適切発言のワード属性が、「人種差別」、「男女差別、「住所差別」、相手への敬意を表さない「ディスリスペクト」、「罵詈雑言」、「セクシャルハラスメント」、所謂、ルッキズムである「容姿ハラスメント」であるものを選択して排除設定をしたとする。
【0051】
そして、図7(B)および図8(A)に示すように、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112において予め設定された不適切発言の表現ULを含むデータDTが入力されて第1サーバ120へ送信されたとする。
すると、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTに不適切発言の表現ULが含まれていると判定して、受信したデータDTを第2サーバ130へ送信せず、不適切発言の表現ULが含まれている旨の情報をユーザー端末110に送信するように構成されている。
【0052】
これにより、ユーザー端末110と事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTとのやりとりにおいて両者のやりとりに不適切発言の表現ULが含まれていた場合、第1サーバ120のボット121がその不適切発言の表現ULを検知して遮断するとともに、不適切発言の表現ULが含まれている旨をその発信者へ通知する。
その結果、不適切発言の表現ULが含まれたやりとりを排除することができる。
つまり、ユーザーが不適切発言の表現ULを用いた場合、その内容が第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTへ送信されない。
その結果、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTが不適切発言の表現ULを学習してしまうリスクを回避することができる。
さらに、ユーザーが不適切発言の表現ULを用いた場合、ユーザーに対してその旨が第1サーバ120のボット121から返信される。
その結果、ユーザーは不適切発言の表現ULを用いてしまったことを認識することができる。
【0053】
他方、図8(B)に示すように、ユーザー端末110から第1サーバ120へ送信されたデータDTに不適切発言の表現ULが含まれていなかった場合、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行する。
そして、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120へ送信し、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTに不適切発言の表現ULが含まれているか否かを判定する。
ここで、含まれていると判定した場合、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTをユーザー端末110へ送信せず、不適切発言の表現ULを使用せずに再度指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行するように第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTへ指示するように構成されている。
【0054】
これにより、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTが生成した生成テキストデータGTに不適切発言の表現ULが含まれていた場合、その内容がユーザー端末110へ送信されない。
その結果、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTが生成した不適切発言の表現ULを含んだ生成テキストデータGTをユーザーがそのまま使用してしまうリスクを回避することができる。
さらに、生成テキストデータGTに不適切発言の表現ULが含まれていた場合、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTに対して、不適切発言の表現ULを使用せずに再度指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行する旨の指示命令が第1サーバ120のボット121から送信される。
その結果、不適切発言の表現ULを含まない生成テキストデータGTを得てユーザー端末110に表示することができる。
なお、不適切発言の排除機能の構成は、マスキング機能の構成を前提としなくてもよい。
【0055】
続いて、メイントピック設定機能について説明するが、この機能について理解しやすくするために、前述したマスキング機能の動作による変換・逆変換の説明を省略し、メイントピック設定機能の本質部分のみを以下に説明する。
本実施例では、図9に示すように、ユーザー端末110が、第1サーバ120のボット121に対してメイントピックを指定自在である。
指定方法は、ブラウザ111の人工知能サービス画面112のテキスト入力欄に一例として「メイントピック設定」の旨および指定したいメイントピックの情報を入力してもよい。
また、ブラウザ111の人工知能サービス画面112のリッチメニューの一例として「メイントピック設定」ボタン112aを操作してから、ブラウザ111の人工知能サービス画面112のテキスト入力欄に指定したいメイントピックの情報を入力してもよい。
もしくは、図9に示すように、ブラウザ111の人工知能サービス画面112のやりとりの箇所にカーソルを移動させて重ねると、選択アイコンSLが表示され、選択アイコンSLの選択支の一例としてスターマーク(星マーク)を選択すると、やりとりの箇所の内容がメイントピックとして設定されるように構成してもよい。
なお、選択アイコンSLの他の選択支の機能として、コピー機能、音声出力機能、クリップボード仮保存機能がある。
【0056】
例えば、図9に示すように、メイントピック情報MTとして「自動車産業」を指定する。
そして、図10に示すように、メイントピック指定中にブラウザ111の人工知能サービス画面112においてユーザーによって指示命令情報PTの一例として「アメリカの状況についておしえて!」の旨が入力されると、ユーザー端末110が、入力された指示命令情報PTを第1サーバ120へ送信する。
すると、第1サーバ120のボット121が、受信した指示命令情報PTにメイントピック情報MTを付加して第2サーバ130へ送信する。
【0057】
そして、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて指示命令情報PTおよびメイントピック情報MTに基づく内容のテキストデータ生成を実行する。
そして、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120へ送信するように構成されている。
【0058】
これにより、ブラウザ111の人工知能サービス画面112においてメイントピック指定中のとき、ユーザーと事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTとの間のやりとりにおいてボット121から事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTへの情報にメイントピック情報MTが常に含まれて、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTが生成する生成テキストデータGTがメイントピックに沿った内容になる。
その結果、ユーザーと事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTとのやりとりにおいて相談などの内容がぶれない(内容にブレがない)ようにすることができる。
つまり、ユーザーが質問を複数回続けた場合であっても、メイントピックに沿った回答が得られる。
その結果、質問を続けていくうちにメイントピックから徐々にずれていってしまうことを回避することができる。
【0059】
なお、メイントピック設定を解除するときは、ブラウザ111の人工知能サービス画面112のリッチメニューの「メイントピック設定の解除」ボタン112bを操作してもよいし、ブラウザ111の人工知能サービス画面112のテキスト入力欄に一例として「メイントピック設定の解除」の旨を入力してもよい。
また、ブラウザ111の人工知能サービス画面112において、メイントピック設定中の場合、「メイントピック設定中」である旨をブラウザ111の人工知能サービス画面112に表示するように構成してもよいし、例えば、『メイントピック「自動車産業」設定中』など、メイントピック設定中の旨およびメイントピック情報MTをブラウザ111の人工知能サービス画面112に表示するように構成してもよい。
これにより、ユーザーが事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTとやりとりしているときに、メイントピック設定中であること、および、メイントピック情報MTが何であるかを確認しながら、やりとりすることができる。
つまり、次のトピックに変えたいときに、解除し忘れて続けてやりとりしてしまうことを回避することができる。
また、やりとりを繰り返しているうちに、メイントピックを何に設定していたかを忘れてしまうことを回避することができる。
なお、メイントピック設定機能の構成は、マスキング機能の構成を前提としなくてもよい。
【0060】
さらに本実施例では、図11に示すように、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ111に表示された管理画面113において、ユーザー識別情報USによってユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112において第1サーバ120のボット121または第2サーバ130のチャットGPTを利用可能なユーザーについて設定自在に構成されている。
例えば、ユーザー識別情報USの一例として、ユーザーの電子メールアドレスなどの個人を特定する情報を入力して、ユーザー追加ボタンを操作することで、第1サーバ120のボット121または第2サーバ130のチャットGPTを利用可能になる。
【0061】
これにより、ユーザー識別情報USに基づいてユーザーが識別されて第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTとやりとり可能なユーザーが指定・制限される。
その結果、管理者は社員メンバー毎にチャットGPTの利用制限・利用許可を簡単に設定することができる。
なお、チャットGPTを利用可能なユーザーについて設定機能の構成は、マスキング機能の構成を前提としなくてもよい。
【0062】
また本実施例では、図12に示すように、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ111に表示された管理画面113において、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112におけるユーザー端末110と第1サーバ120のボット121または第2サーバ130のチャットGPTとのやりとりの履歴情報が表示自在である。
そして、履歴情報の項目として、送信日時情報であるアクセス日時、ユーザー識別情報USであるユーザーID、IPアドレス情報、チャットアプリの種類情報であるチャンネル、プロンプトの種類であるアクション、ブラウザ111の人工知能サービス画面112において入力された指示命令情報PTである入力文言、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTからの生成テキストデータGTの返信の有無情報である結果が設けられている。
そして、それぞれの項目毎に、それらの情報が表示される。
これにより、どのユーザーがいつ、どこで、どんな内容を入力し、結果を得たか否かについての情報が管理画面113に表示される。
その結果、管理者はユーザーの使用が適切か否かを確認することができる。
【0063】
このようにして得られた本発明の第1実施例である人工知能システム100は、ユーザー端末110と、ボット121を有する第1サーバ120と、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを有する第2サーバ130とを備えて、ユーザー端末110が、第1サーバ120のボット121を介して、第2サーバ130と通信し、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の管理画面113において、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在であり、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112において予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDを含むデータDTが入力されて第1サーバ120へ送信されると、受信した第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTにマスキングのワード属性の文字WDが含まれていると判定して、受信したデータDTのうち、マスキングのワード属性の文字WDを同じワード属性の別の任意の文字WD1に変換してから変換後のデータDT1を第2サーバ130へ送信し、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて変換後のデータDT1に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120へ送信し、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTのうち、第2サーバ130への送信の際に変換した別の任意の文字WD1の部分を、変換前の文字WDに戻す変更をしてから変更後の生成テキストデータGT1をユーザー端末110へ送信し、ユーザー端末110が、受信した変更後の生成テキストデータGT1をブラウザ111の人工知能サービス画面112に表示するまたは音声出力する構成であることにより、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTへの不本意な情報流出や第2サーバ130を介した他の端末への不本意な情報流出を回避するとともにユーザー端末110からの指示命令内容とユーザー端末110への回答内容との整合性を担保することができる。
【0064】
さらに、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の管理画面113において、禁止ワードPBについて設定自在であり、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112において予め設定された禁止ワードPBを含むデータDTが入力されて第1サーバ120へ送信されると、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTに禁止ワードPBが含まれていると判定して、受信したデータDTを第2サーバ130へ送信せず、利用できないワードが含まれている旨の情報をユーザー端末110に送信する構成であることにより、ユーザーによる好ましくない使用を禁止することができ、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを介した他の端末への情報漏洩を回避することができる。
【0065】
また、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の管理画面113において、不適切発言の排除について設定自在であり、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112において予め設定された不適切発言の表現ULを含むデータDTが入力されて第1サーバ120へ送信されると、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTに不適切発言の表現ULが含まれていると判定して、受信したデータDTを第2サーバ130へ送信せず、不適切発言の表現ULが含まれている旨の情報をユーザー端末110に送信し、他方、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて、受信したデータDTに含まれた指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120へ送信し、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTに不適切発言の表現ULが含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合、受信した生成テキストデータGTをユーザー端末110へ送信せず、不適切発言の表現ULを使用せずに再度指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行するように第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTへ指示する構成であることにより、不適切発言の表現ULが含まれたやりとりを排除することができ、ユーザーが不適切発言の表現ULを用いた場合、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTが不適切発言の表現ULを学習してしまうリスクを回避することができるとともに、ユーザーは不適切発言の表現ULを用いてしまったことを認識することができ、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTが生成した生成テキストデータGTに不適切発言の表現ULが含まれていた場合、事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTが生成した不適切発言の表現ULを含んだ生成テキストデータGTをユーザーがそのまま使用してしまうリスクを回避することができるとともに、不適切発言の表現ULを含まない生成テキストデータGTを得てユーザー端末110に表示することができる。
【0066】
さらに、ユーザー端末110が、第1サーバ120のボット121に対してメイントピックを指定自在であり、メイントピック指定中にブラウザ111の人工知能サービス画面112においてユーザーによってデータDTとしての指示命令情報PTが入力されて第1サーバ120へ送信されると、第1サーバ120のボット121が、受信した指示命令情報PTにメイントピック情報MTを付加して第2サーバ130へ送信し、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて指示命令情報PTおよびメイントピック情報MTに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120へ送信する構成であることにより、ユーザーが質問を複数回続けた場合であっても、質問を続けていくうちにメイントピックから徐々にずれていってしまうことを回避することができる。
【0067】
また、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の管理画面113において、ユーザー識別情報USによってユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112において第1サーバ120のボット121を利用可能なユーザーについて設定自在な構成であることにより、管理者は社員メンバー毎にチャットGPTの利用制限・利用許可を簡単に設定することができる。
【0068】
さらに、本発明の第1実施例である人工知能システム100のプログラムは、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の管理画面113において、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTに含まれたワード属性についてのマスキング設定があったときに、第1サーバ120がマスキング設定するマスキング設定ステップS1、S2と、ユーザー端末110のブラウザ111の人工知能サービス画面112においてデータDTが入力されて第1サーバ120へ送信されると、受信した第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTにマスキングのワード属性の文字WDが含まれているか否かを判定するマスキング対象判定ステップS3、S4と、第1サーバ120のボット121が、マスキングのワード属性の文字WDが含まれていると判定した場合、受信したデータDTのうち、マスキングのワード属性の文字WDを同じワード属性の別の任意の文字WD1に変換するマスキング変換実行ステップS5と、第1サーバ120のボット121が、変換後のデータDT1を第2サーバ130へ送信するマスキングデータ送信ステップS6と、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて変換後のデータDT1に基づく内容のテキストデータ生成を実行するデータ生成ステップS7と、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120へ送信する生成データ送信ステップS8と、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTのうち、第2サーバ130への送信の際に変換した別の任意の文字WD1の部分を、変換前の文字WDに戻す変更をする逆変換ステップS9と、第1サーバ120のボット121が、変更後の生成テキストデータGT1をユーザー端末110へ送信する逆変換データ送信ステップS10と、ユーザー端末110が、受信した変更後の生成テキストデータGT1をブラウザ111の人工知能サービス画面112に表示するまたは音声出力する表示・音声出力ステップS11とを有していることにより、第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTへの不本意な情報流出や第2サーバ130を介した他の端末への不本意な情報流出を回避するとともにユーザー端末110からの指示命令内容とユーザー端末110への回答内容との整合性を担保することができるなど、その効果は甚大である。
【実施例0069】
続いて、本発明の第2実施例である人工知能システム100について、図13(A)および図13(B)に基づいて説明する。
ここで、図13(A)は、本発明の第2実施例である人工知能システム100のユーザー端末110のブラウザ111が示すメッセージ送受信ウィンドウである送信メッセージウィンドウ114の入力例を示す図であり、図13(B)は、本発明の第2実施例である人工知能システム100のユーザー端末110のブラウザ111が示すメッセージ送受信ウィンドウである受信メッセージウィンドウ115の表示例を示す図である。
第2実施例の人工知能システム100は、第1実施例の人工知能システム100のユーザー端末110のブラウザ111が表示するチャットのトーク画面形式の人工知能サービス画面112を、ブラウザ111が表示する電子メールアプリのメッセージ送受信ウィンドウへ変更したものであり、多くの要素について第1実施例の人工知能システム100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略する。
【0070】
本発明の実施例である人工知能システム100は、ユーザー端末110と、メールサーバの一例であるサーバとの間でテキストデータなどのデータDTを通信自在に構成されている。
メールサーバは、第1サーバ120と別構成でもよいし、共通の構成でもよい。
図13(A)に示すように、ユーザー端末110のブラウザ111に表示された送信メッセージウィンドウ114において宛先としてボット121のアドレスが指定された状態で、ユーザーの操作によって任意のデータDTの一例として予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDを含む社員名簿のファイルが添付される。
さらに、データDTの一例として指示命令情報PTとしての『添付ファイル「社員名簿」の中で3年間異動がない人をおしえて』のプロンプトとが入力されたとする。
ここで、社員名簿のファイルには、マスキングのワード属性の文字WDの一例である「名前」の属性の文字が社員の名前として含まれている。
そして、送信操作によって、予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDを含む社員名簿のファイルと、指示命令情報PTとしての「↑この中で3年間異動がない人をおしえて」のプロンプトとが、ユーザー端末110から第1サーバ120へ送信される。
【0071】
すると、前述した第1実施例と同様、第1サーバ120のボット121が、マスキング機能によるデータ変換を実行し、変換後のデータDT1を第2サーバ130へ送信する。
さらに、第2サーバ130が、変換後のデータDT1に基づいて事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いてテキストデータ生成を実行し、生成テキストデータGTを第1サーバ120へ送信する。
そして、第1サーバ120のボット121が、生成テキストデータGTにおいてマスキング機能による変換した文字WD1を元の文字WDに戻す変更をし、変更後の生成テキストデータGT1をユーザー端末110へ送信する。
すると、図13(B)に示すように、ユーザー端末110が、受信した変更後の生成テキストデータGT1を受信メッセージウィンドウ115に表示するように構成されている。
つまり、送信メッセージウィンドウ114で送信されたデータDT(添付ファイルを含む)に予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDが含まれていると、第1サーバ120のボット121が判定した場合、その文字WDを別の文字WD1に変換(マスキングを実行)して第2サーバ130へ送信し、第2サーバ130から受信した生成テキストデータGTを逆変換する。
【0072】
これにより、前述した第1実施例と同様の効果を得ることができる。その詳しい説明を省略する。
なお、ボット121の利用許可を得たユーザーの送信メッセージウィンドウ114には、ボットアドレス挿入ボタン114aが表示されるように構成してもよい。
ユーザーによって、このボットアドレス挿入ボタン114aが操作されると、ボット121の電子メールアドレスであるボット用アドレスADが宛先欄に挿入されるように構成されている。
これにより、ユーザーはボットアドレス挿入ボタン114aを操作するだけで宛先がボット121に設定される。
その結果、ユーザーは簡単に第2サーバ130の事前学習済み人工知能手段131の一例であるチャットGPTとやりとりできる。
【0073】
さらに、本実施例の人工知能システム100において、上述した第1実施例の人工知能システム100と同様、禁止ワードPBを設定できるのは、勿論である。その詳しい説明を省略する。
また、本実施例の人工知能システム100において、上述した第1実施例の人工知能システム100と同様、不適切発言の排除について設定できるのは、勿論である。その詳しい説明を省略する。
さらに、本実施例の人工知能システム100において、上述した第1実施例の人工知能システム100と同様、メイントピックを設定できるのは、勿論である。その詳しい説明を省略する。
また、本実施例の人工知能システム100において、ユーザー識別情報USによって第1サーバ120のボット121を利用可能なユーザーについて設定自在なのは、勿論である。その詳しい説明を省略する。
さらに、本実施例の人工知能システム100において、上述した第1実施例の人工知能システム100と同様、管理画面113において、ユーザー端末110と第1サーバ120のボット121とのやりとりの履歴情報について表示自在なのは、勿論である。その詳しい説明を省略する。
【符号の説明】
【0074】
100 ・・・ 人工知能システム
110 ・・・ ユーザー端末
111 ・・・ ブラウザ
112 ・・・ 人工知能サービス画面
112a・・・ 「メイントピック設定」ボタン
112b・・・ 「メイントピック設定の解除」ボタン
113 ・・・ (管理者用端末の)管理画面
114 ・・・ 送信メッセージウィンドウ
114a・・・ ボットアドレス挿入ボタン
115 ・・・ 受信メッセージウィンドウ
120 ・・・ 第1サーバ
121 ・・・ ボット
130 ・・・ 第2サーバ
131 ・・・ 事前学習済み人工知能手段(チャットGPT)
DT ・・・ データ
DT1 ・・・ 変換後のデータ
PT ・・・ 指示命令情報
GT ・・・ 生成テキストデータ
GT1 ・・・ 変更後の生成テキストデータ
WD ・・・ マスキングのワード属性の文字(変換前の文字)
WD1 ・・・ 同じワード属性の別の任意の文字(変換した別の任意の文字)
PB ・・・ 禁止ワード
UL ・・・ 不適切発言の表現
MT ・・・ メイントピック情報
US ・・・ ユーザー識別情報
AD ・・・ ボット用アドレス
MC1 ・・・ マイクアイコン
MC2 ・・・ マイクアクティブ表示マーク
SL ・・・ 選択アイコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13