(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008119
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 40/20 20180101AFI20250109BHJP
【FI】
G16H40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110011
(22)【出願日】2023-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】茎津 有貴
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA02
(57)【要約】
【課題】医遠隔診療ブースの予約を支援することができる情報処理システムを実現することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、記憶部と、検索処理部とを備える。記憶部は、遠隔診療を行うための遠隔診療ブースに関する情報と、前記遠隔診療ブースに関連付けられた医療機器に関する情報と、診療ケースに関する情報を記憶する。検索処理部は、ユーザ端末から、ユーザにより入力された診療条件を取得し、前記記憶部に記憶された情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔診療を行うための遠隔診療ブースに関する情報と、前記遠隔診療ブースに関連付けられた医療機器に関する情報と、診療ケースに関する情報を記憶する記憶部と、
ユーザ端末から、ユーザにより入力された診療条件を取得し、前記記憶部に記憶された情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力する検索処理部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記診療ケースに関する情報は、診療ケースに関連付けられた医療機器に関する情報を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記遠隔診療ブースに関する情報は、前記遠隔診療ブースの位置情報を含み、
前記診療条件は、前記ユーザの位置に関する情報を含み、
前記検索処理部は、前記遠隔診療ブースの位置情報と前記ユーザの位置に関する情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
遠隔診療支援装置が、遠隔診療を行うための遠隔診療ブースに関する情報をサーバに出力することと、
前記遠隔診療支援装置が、前記遠隔診療ブースに関連付けられた医療機器に関する情報をサーバに出力することと、
医者用機器が、診療ケースに関する情報をサーバに出力することと、
ユーザ端末が、ユーザにより入力された診療条件をサーバに出力することと、
サーバが、前記遠隔診療ブースに関する情報、前記医療機器に関する情報、及び前記診療ケースに関する情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力することと、
前記ユーザ端末が、前記遠隔診療ブース候補に関する情報を表示することと、
を備える情報処理方法。
【請求項5】
遠隔診療を行うための遠隔診療ブースに関する情報と、前記遠隔診療ブースに関連付けられた医療機器に関する情報と、診療ケースに関する情報を記憶する情報処理装置のコンピュータに、
ユーザ端末から、ユーザにより入力された診療条件を取得する機能と、
記憶された情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力する機能と、
を実行させることが可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、病院での診療方法として、患者が病院に出向き医師と対面で実施する「対面治療」だけではなく医師と患者が通信デバイスを用いることで、患者が医療機関に直接出向かず診察を受ける「遠隔診療」が行われるようになっている。遠隔診療においては、患者宅、又は所定の場所に医療機器を設置し、医療機器で得たバイタルデータを通信で遠隔地の医師に送り、医師はデータに基づいて診断を行う。
【0003】
遠隔診療の一つとして、所定の場所において、医療機器とビデオ通話が可能な機器を備えた、リアルタイムで患者と医師とのビデオ通話による診療が可能な遠隔診療ブース、遠隔診療ボックス、遠隔診療キオスク等と呼ばれる、情報処理システムがある。これにより、通信デバイスによる対話での診療だけでなく、血圧計や聴診器等の医療機器を用いた診療が遠隔診療で実現でき、より詳細に症状の検査が可能となる。
【0004】
しかし、上記のような情報処理システムでは、遠隔診療ブースに診療科に応じた特定の医療機器が用意されていなければ適切な診療ができない。
【0005】
そこで、遠隔診療ブース内に設置されている医療機器を事前に把握し、診療に必要な医療機器が設置されている適切な遠隔診療ブースを患者が予約できるような予約支援システムが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、遠隔診療ブースの予約を支援することができる情報処理システムを実現することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態において、情報処理装置は、記憶部と、検索処理部とを備える。記憶部は、遠隔診療を行うための遠隔診療ブースに関する情報と、前記遠隔診療ブースに関連付けられた医療機器に関する情報と、診療ケースに関する情報を記憶する。検索処理部は、ユーザ端末から、ユーザにより入力された診療条件を取得し、前記記憶部に記憶された情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムに含まれる遠隔診療ブースを例示する外観図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムを例示するブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る診療ブース情報のデータ構造を例示する図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る医療機器情報のデータ構造を例示する図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る医者用機器の表示デバイスに表示される画像の一例を示す模式図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るユーザ端末の表示デバイスに表示される画像の一例を示す模式図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るサーバによる診療ブース情報に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施形態に係るサーバによる診療ケース情報に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係るサーバによる診療ブース検索に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態)
(構成例)
以下、図面を用いて実施形態について説明する。
【0011】
各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態に係る情報処理システム100に含まれる遠隔診療ブースを例示する外観図である。
遠隔診療ブースは、四方を壁に囲まれ、会話などが外部に漏れにくく、診察中のプライバシーが守られるような設備である。遠隔診療ブースは、診療ブース、又は単にブースともいう。ブース内には椅子、机等が設置され、測定を行うための医療機器、及びブース外の医師とコミュニケーションをとるための通信装置が設置されている。例えば、各市区町村等のエリア毎に複数の診療ブースが設置されている。患者は、予め診療ブースで遠隔診療を受けるための予約を行い、予約時間に予約した診療ブースに入る。患者は、診療ブース内の通信装置を介して医師とビデオ通話等で対話を行い、医師の指示等に基づいて医療機器を使用し、生体データ等の測定を行う。医療機器による測定データは、リアルタイムで医師が使用する医者用機器等で参照することができる。医師は、測定データに基づいて診察を行うことができる。各診療ブースは、病院毎に設けられてもよいし、複数の病院の複数の医師により使用されるものでもよい。
【0012】
図2は、実施形態に係る情報処理システム100を例示するブロック図である。
情報処理システム100は、サーバ1、医者用機器4、ユーザ端末5、及び少なくとも1つの遠隔診療ブースを含む。遠隔診療ブースは、遠隔診療支援装置2、及び通信機器3を含む。サーバ1、遠隔診療支援装置2、通信機器3、医者用機器4、及びユーザ端末5は、ネットワークを介して互いに通信自在に接続する。例えば、ネットワークは、インターネット、携帯通信網及びLAN(Local Area Network)等の種々のネットワークのうちの1以上のネットワークで構成される。1以上のネットワークは、無線ネットワークを含んでもよいし、有線ネットワークを含んでもよい。遠隔診療支援装置2、及び通信機器3は、ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。ネットワークは、LAN等である。LANは、無線LANでもよいし、有線LANでもよい。遠隔診療支援装置2は、少なくとも1つの医療機器と互いに通信自在に接続する。遠隔診療支援装置2と少なくとも1つの医療機器251-1~251-mは、有線又は無線で直接的に通信可能に接続されている。遠隔診療支援装置2と少なくとも1つの医療機器251-1~251-mは、例えば、LAN、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等により接続されてもよい。なお、情報処理システム100は、サーバ1、遠隔診療支援装置2、通信機器3、医者用機器4、ユーザ端末5、及び医療機器251-1~251-mのうちの少なくとも2つの機器を含むシステムを指すこともある。
【0013】
サーバ1は、データを収集し、収集したデータを処理する電子機器である。電子機器は、コンピュータを含む。サーバ1は、ネットワークを介して、遠隔診療支援装置2、通信機器3、医者用機器4、及びユーザ端末5と通信自在に接続する。サーバ1は、遠隔診療支援装置2、通信機器3、医者用機器4、及びユーザ端末5から種々のデータを受け取り、遠隔診療支援装置2、通信機器3、医者用機器4、及びユーザ端末5に種々のデータを出力する。サーバ1は、クラウドサービスで用いられるサーバであってもよい。
【0014】
サーバ1は、医者用機器4と通信機器3との間でビデオ通信を行うWeb会議サービスを実現し得る。サーバ1は、遠隔診療支援装置2、通信機器3、医者用機器4、及びユーザ端末5との間で遠隔診療サービスを実現し得る。サーバ1の構成例については後述する。
【0015】
遠隔診療支援装置2は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。遠隔診療支援装置2は、診療ブースに設置される機器である。例えば、遠隔診療支援装置2は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、又は、タブレット端末等である。参加者は、ユーザ又は人と読み替えてもよい。遠隔診療支援装置2の構成例については後述する。
【0016】
通信機器3は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。通信機器3は、診療ブースに設置される機器である。通信機器3は、例えば、遠隔診療を受ける患者が使用する機器である。例えば、通信機器3は、PC、スマートフォン、又は、タブレット端末等である。患者は、ユーザ又は人と読み替えてもよい。通信機器3の構成例については後述する。
【0017】
医者用機器4は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。医者用機器4は、例えば、遠隔診療を行う医師が使用する機器である。例えば、医者用機器4は、PC、スマートフォン、又は、タブレット端末等である。医師は、医療従事者、ユーザ又は人と読み替えてもよい。医者用機器4は、例えば、診療ブースとは異なる場所に設置される。診療ブースが設置される場所は、第1の拠点の一例である。医者用機器4が設置される場所は、第2の拠点の一例である。第2の拠点は、例えば、病院等の医療機関である。
【0018】
ユーザ端末5は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。ユーザ端末5は、例えば、遠隔診療を受ける患者が使用する機器である。ユーザ端末5のユーザは、ユーザ端末5を介して遠隔診療ブースの予約を行う。例えば、ユーザ端末5は、PC、スマートフォン、又は、タブレット端末等である。患者は、ユーザ又は人と読み替えてもよい。
【0019】
サーバ1の構成例について説明する。
サーバ1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14を含む電子機器である。サーバ1を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
図2では、インタフェースは、「I/F」と記載されている。
【0020】
プロセッサ11は、サーバ1の中枢部分に相当する。プロセッサ11は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。例えば、プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ11は、種々の回路で構成されていてもよい。プロセッサ11は、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に予め記憶されているプログラムをメインメモリ12に展開する。プログラムは、サーバ1のプロセッサ11に後述する各部を実現又は実行させるプログラムである。プロセッサ11は、メインメモリ12に展開されるプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0021】
メインメモリ12は、サーバ1の主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はプログラムを記憶する。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。メインメモリ12は、プログラムを記憶する。
【0022】
補助記憶デバイス13は、サーバ1の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス13は、EEPROM(登録商標)(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等である。補助記憶デバイス13は、上述のプログラム、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ及びプロセッサ11での処理によって生成されるデータを記憶する。補助記憶デバイス13は、上述のプログラムを記憶する。補助記憶デバイス13は、記憶部の一例である。
【0023】
補助記憶デバイス13は、診療ブースに関する情報を記憶する。診療ブースに関する情報は、診療ブース情報、又はブース情報ともいう。以下、
図3を参照してブース情報について説明する。
図3は、実施形態に係る診療ブース情報のデータ構造を例示する図である。
ブース情報は、ブース名、ブースID、及び所在地等の情報を含む。ブース名は、診療ブース毎に割り当てられた固有の名称である。ブース名は、例えば、「ブースA」、「ブースB」等である。ブースIDは、診療ブース毎に割り当てられた固有の識別情報である。所在地は、診療ブースの位置情報を示す。位置情報は、例えば、診療ブースが設置される位置の住居表示である。位置情報は、診療ブースが設置される位置の地図上の座標であってもよい。位置情報は、診療ブースの場所を特定可能な情報であればよい。例えば、ブース名「ブースA」には、ブースID「0001」、所在地「XX県YY市…」が紐づけられている。ブース情報は、診療ブースの設置に伴い予め設定されてもよい。ブース情報は、診療ブースに設置された遠隔診療支援装置2等の電子機器から出力される位置情報により設定、又は更新され得る。
【0024】
補助記憶デバイス13は、医療機器に関する情報を記憶する。医療機器に関する情報は、医療機器情報ともいう。以下、
図4を参照して医療機器に関する情報について説明する。
図4は、実施形態に係る医療機器情報のデータ構造を例示する図である。
医療機器に関する情報は、各診療ブースに関連付けられた医療機器の機器情報を含む。医療機器に関する情報は、ブースID、及び機器情報等を含む。ブースIDは、医療機器が設置される診療ブースのブースIDを示す。ブースIDは、医療機器が設置される診療ブースを特定可能な情報である。機器情報は、同一の診療ブースに設置される少なくとも1つの医療機器の情報を含む。機器情報は、医療機器を特定可能な情報である。機器情報は、医療機器の種類を示す情報を含む。医療機器の種類は、例えば、心電計、血圧計、デジタル聴診器、パルスオキシメーター、細隙灯、外耳鏡等を含む。医療機器の種類を示す情報は、医療機器の型番、医療機器の名称、又は医療機器の番号等を含み得る。機器情報は、医療機器の識別情報を含んでもよい。医療機器の識別情報は、医療機器毎に割り当てられた固有の識別情報である。例えば、ブースID「0001」には、機器情報「血圧計、デジタル聴診器、血糖値計」が紐づけられている。これは、ブースID「0001」の診療ブースには、血圧計、デジタル聴診器、血糖値計が設置されていることを示す。医療機器に関する情報は、診療ブースの設置に伴い予め設定されてもよい。医療機器に関する情報は、診療ブースに設置された遠隔診療支援装置2等の電子機器から出力される医療機器を特定可能な情報等により設定、又は更新され得る。
【0025】
補助記憶デバイス13は、診療ケースに関する情報を記憶する。診療ケースに関する情報は、診療ケースに関連付けられた医療機器に関する情報を含む。診療ケースに関する情報は、診療ケースID、診療ケース名、及び医療機器に関する情報等を含む。診療ケースIDは、診療ケース毎に割り当てられた固有の識別情報である。診療ケース名は、診療ケースを特定可能な情報である。診療ケースは、診療科目、施術名、治療法等の情報を含む。診療ケースは、診療に必要な医療機器を分類するための情報であればよい。診療科目は、例えば、内科、小児科、眼科、耳鼻科、外科、整形外科等を含む。診療ケースは、初診、再診等の情報を含んでもよい。診療ケースは、担当医師名等の担当医師を特定する情報を含んでもよい。医療機器に関する情報は、各診療ケースに必要な医療機器を示す情報である。医療機器を示す情報では、医療機器の種類、医療機器の名称等を含み得る。例えば、診療ケースが「内科」である場合、医療機器を示す情報は、「血圧計、デジタル聴診器」を含み得る。診療ケースに関する情報は、少なくとも各診療ケースと診療ケースの診療に必要な医療機器を示す情報が紐づけられた情報である。診療ケースに関する情報は、管理者等により予め設定されてもよい。診療ケースに関する情報は、医師により医者用機器4を介して入力される情報に基づいて設定、又は更新され得る。医療機器に関する情報は、医療機器情報ともいう。
【0026】
補助記憶デバイス13は、ユーザ情報を記憶し得る。ユーザ情報は、診療ブースを使用するユーザ(患者)に関する情報である。ユーザ情報は、ユーザ識別情報を含む。ユーザ識別情報は、ユーザを個々に識別するためにユーザ毎に割り当てられた固有の識別情報である。ユーザ情報は、ユーザの位置に関する情報を含む。ユーザの位置に関する情報は、ユーザの現在地情報、住所等の情報を含む。ユーザの位置に関する情報は、ユーザが以前使用した診療ブースの位置情報を含み得る。ユーザ情報は、ユーザの診療履歴情報を含んでもよい。診療履歴情報は、通院履歴、診療ブースの利用履歴、担当医師名、処方薬等の情報を含み得る。ユーザ情報は、医療機器の測定データを含み得る。医療機器の測定データは、遠隔診療支援装置2等の機器から出力される情報により更新され得る。補助記憶デバイス13は、患者の位置に関する情報、診療履歴情報、測定データ等の更新に基づいてユーザ情報を更新してもよい。
【0027】
補助記憶デバイス13は、マップ情報を含んでもよい。マップ情報は、地表面上に分布する事物の状態を示す既存の一般的なマップに関するマップ情報である。マップ情報は、各診療ブースの位置情報を含んでもよい。マップ情報は、予め補助記憶デバイス13に格納されているものでもよいし、ネットワークを介して図示しないサーバからサーバ1へダウンロードされるものでもよい。マップ情報は、適宜更新されてもよい。
【0028】
通信インタフェース14は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、サーバ1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0029】
なお、サーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。サーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0030】
上述のプロセッサ11に実現される各部について説明する。
プロセッサ11は、取得部110、記憶制御部111、検索処理部112、及び予約処理部113を実現する。プロセッサ11に実現される各部は、各機能ということもできる。プロセッサ11に実現される各部は、プロセッサ11及びメインメモリ12を含む制御部に実現されるということもできる。
【0031】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、診療ブースに設置される遠隔診療支援装置2から診療ブースに関する情報を取得する。取得部110は、ブース情報が更新される毎にブース情報を取得し得る。
【0032】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、診療ブースに設置される遠隔診療支援装置2から医療機器に関する情報を取得する。取得部110は、医療機器に関する情報が更新される毎に医療機器に関する情報を取得し得る。
【0033】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、医者用機器4から診療ケースに関する情報を取得する。取得部110は、診療ケースに関する情報が更新される毎に診療ケースに関する情報を取得し得る。
【0034】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、ユーザ端末5からユーザ情報を取得する。取得部110は、ユーザ情報が更新される毎にユーザ情報を取得し得る。
【0035】
記憶制御部111は、取得部110により取得された情報を補助記憶デバイス13に保存する。記憶制御部111は、診療ブースに関する情報と、医療機器に関する情報と、診療ケースに関する情報に保存する。記憶制御部111は、診療ブースに関する情報を、医療機器に関する情報と関連付けて保存する。補助記憶デバイス13は、診療ブースに関する情報と、医療機器に関する情報と、診療ケースに関する情報を記憶する。補助記憶デバイス13は、診療ブースに関する情報を、医療機器に関する情報と関連付けて記憶する。
【0036】
記憶制御部111は、ユーザ情報を補助記憶デバイス13に保存する。
【0037】
検索処理部112は、診療ブースの検索処理を行う。検索処理部112は、ユーザ端末5から、ユーザにより選択された診療条件を取得する。診療条件は、診療ケースに関する条件を含む。診療条件は、例えば、診療ケース名を含む。診療条件は、担当医師名を含んでもよい。診療条件は、ユーザの位置に関する情報を含んでもよい。
【0038】
検索処理部112は、補助記憶デバイス13に記憶された診療ブースに関する情報、医療機器に関する情報、及び診療ケースに関する情報に基づいて、診療条件に応じた診療ブース候補を検索する。検索処理部112は、診療ブース候補に関する情報をユーザ端末5に出力する。診療ブース候補に関する情報は、診療ブース候補に該当する診療ブースを特定可能な情報である。診療ブース候補に関する情報は、例えば、診療ブース候補に該当する診療ブースの診療ブースIDである。
【0039】
例えば、ユーザにより選択された診療条件が「内科」である場合、検索処理部112は、診療ケースに関する情報に基づいて、診療ケース「内科」に関連付けられた医療機器情報を取得する。検索処理部112は、医療機器に関する情報に基づいて、取得した医療機器情報が示す医療機器が含まれる診療ブースを特定する。検索処理部112は、特定した診療ブースを診療ブース候補として取得する。検索処理部112は、診療ブースに関する情報に基づいて、診療ブース候補に関する情報を取得してもよい。
【0040】
検索処理部112は、ユーザの位置に関する情報と診療ブースの位置情報に基づいて、診療ブース候補の中からユーザ端末5に表示する診療ブース候補を更に絞り込んでもよい。
【0041】
検索処理部112は、通信インタフェース14を介して、診療ブース候補に関する情報をユーザ端末5に出力する。
【0042】
予約処理部113は、診療ブースの予約処理を行う。予約処理部113は、ユーザ端末5から、診療ブース候補の中からユーザにより選択された診療ブースに関する情報を取得する。例えば、ユーザは、ユーザ端末5の図示しない表示デバイスに表示された診療ブース候補の中から、予約する診療ブースを選択する。予約処理部113は、ユーザによる選択操作に基づいて、選択された診療ブースに関する情報を取得する。選択された診療ブースは、選択診療ブースともいう。予約処理部113は、選択された選択診療ブースを特定し、予約処理を行う。予約処理は、公知の技術により実現され得る。予約処理部113は、予約完了を示す通知をユーザ端末5に出力してもよい。
【0043】
遠隔診療支援装置2の構成例について説明する。
遠隔診療支援装置2は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、通信インタフェース24、入出力インタフェース25、表示デバイス26、スピーカ27、及び入力デバイス28を含む電子機器である。遠隔診療支援装置2を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
【0044】
プロセッサ21は、遠隔診療支援装置2の中枢部分に相当する。プロセッサ21は、遠隔診療支援装置2のコンピュータを構成する要素である。プロセッサ21は、上述のプロセッサ11と同様のハードウェア構成である。プロセッサ21は、メインメモリ22又は補助記憶デバイス23に予め記憶されているプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0045】
メインメモリ22は、遠隔診療支援装置2の主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、遠隔診療支援装置2のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ22は、上述のメインメモリ12と同様のハードウェア構成である。メインメモリ22は、プログラムを記憶する。
【0046】
補助記憶デバイス23は、遠隔診療支援装置2の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス23は、遠隔診療支援装置2のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス23は、上述の補助記憶デバイス13と同様のハードウェア構成である。補助記憶デバイス23は、上述のプログラムを記憶する。
【0047】
補助記憶デバイス23は、医療機器に関する情報を記憶する。医療機器情報は、ブースID、及び医療機器情報を含む。医療機器情報は、医療機器の識別情報を含んでもよい。医療機器の測定状況を含んでもよい。医療機器による測定開始前、測定開始後、測定中、測定終了前、測定終了後等のステータスを示す情報を含む。医療機器情報は、診療ブースの医療機器の設置状況に応じて更新され得る。医療機器情報は、医療機器の測定状況に応じて更新され得る。
【0048】
補助記憶デバイス23は、医療機器による測定データを記憶する。測定データは、医療機器の識別情報と紐づけて保存される。測定データは、診療ブースの識別情報を含んでもよい。測定データは、患者の識別情報を含んでもよい。測定データは、測定データの送信先となる医者用機器4の識別情報を含んでもよい。測定データは、医療機器による測定がされる毎に更新され得る。
【0049】
通信インタフェース24は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、遠隔診療支援装置2を他の機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0050】
入出力インタフェース25は、遠隔診療支援装置2と外部機器とを接続するためのインタフェースである。外部機器は、少なくとも1つ医療機器251-1~251-m(mは1以上の整数)を含む。医療機器251-1~251-mは、例えば、心電計、血圧計、デジタル聴診器、パルスオキシメーター、細隙灯、外耳鏡等の医療機器を含む。医療機器251-1~251-mは、通信機能を持ち、測定データを遠隔診療支援装置2に出力する。
【0051】
表示デバイス26は、プロセッサ21の制御により種々の画面を表示可能なデバイスである。例えば、表示デバイス26は、液晶ディスプレイ又はEL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。
【0052】
スピーカ27は、プロセッサ21の制御により音声を出力可能なデバイスである。スピーカ27は、出力デバイスの一例である。
【0053】
入力デバイス28は、遠隔診療支援装置2へデータ又は指示を入力可能なデバイスである。例えば、入力デバイス28は、音声を入力可能な内蔵型のマイク281、及び撮影範囲の撮影データを取得可能な内蔵型のカメラ282を含む。入力デバイス28は、キーボード又はタッチパネル等を含んでもよい。
【0054】
なお、遠隔診療支援装置2のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。遠隔診療支援装置2は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0055】
通信機器3の構成例について説明する。
通信機器3は、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、通信インタフェース34、入出力インタフェース35、及び入力デバイス38を含む電子機器である。通信機器3を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
【0056】
プロセッサ31は、通信機器3の中枢部分に相当する。プロセッサ31は、通信機器3のコンピュータを構成する要素である。プロセッサ31は、上述のプロセッサ11と同様のハードウェア構成である。プロセッサ31は、メインメモリ32又は補助記憶デバイス33に予め記憶されているプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0057】
メインメモリ32は、通信機器3の主記憶部分に相当する。メインメモリ32は、通信機器3のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ32は、上述のメインメモリ12と同様のハードウェア構成である。メインメモリ32は、プログラムを記憶する。
【0058】
補助記憶デバイス33は、通信機器3の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス33は、通信機器3のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス33は、上述の補助記憶デバイス13と同様のハードウェア構成である。補助記憶デバイス33は、上述のプログラムを記憶する。
【0059】
通信インタフェース34は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、通信機器3を他の機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0060】
入出力インタフェース35は、通信機器3と外部機器とを接続するためのインタフェースである。外部機器は、表示デバイス351-1、カメラ351-2、マイク351-3、及びスピーカ351-4を含む。表示デバイス351-1は、プロセッサ31の制御により種々の画面を表示可能なデバイスである。例えば、表示デバイス351-1は、液晶ディスプレイ又はELディスプレイ等である。カメラ351-2は、プロセッサ31の制御により撮影範囲の撮影データを取得可能なデバイスである。マイク351-3は、プロセッサ31の制御により音声を入力可能なデバイスである。スピーカ351-4は、プロセッサ31の制御により音声を出力可能なデバイスである。
【0061】
入力デバイス38は、通信機器3へデータ又は指示を入力可能なデバイスである。例えば、入力デバイス38は、キーボード又はタッチパネル等を含む。
【0062】
なお、通信機器3のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。通信機器3は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0063】
医者用機器4は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。医者用機器4は、例えば、遠隔診療を行う医師が使用する機器である。例えば、医者用機器4は、PC、スマートフォン、又は、タブレット端末等である。医師は、医療従事者、ユーザ又は人と読み替えてもよい。医者用機器4は、例えば、診療ブースと異なる場所に設置される。診療ブースが設置される場所は、第1の拠点ともいう。医者用機器4が設置される場所は、第2の拠点ともいう。第2の拠点は、例えば、病院等の医療機関である。
【0064】
医者用機器4は、医師により入力される診療ケースに関する情報を取得する。医者用機器4は、診療ケースに関する情報をサーバ1に出力する。
【0065】
ユーザ端末5は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。ユーザ端末5は、例えば、診療ブースを予約する患者が使用する機器である。例えば、ユーザ端末5は、PC、スマートフォン、又は、タブレット端末等である。ユーザ端末5のユーザは、例えば、サーバ1により提供される診療ブース予約サービスにログインして予約する診療ブースを検索する。ユーザ端末5のユーザは、予約したい診療ブースを絞り込むための診療条件を入力する。ユーザ端末5は、診療条件をサーバ1に出力する。ユーザ端末5は、診療条件に応じた診療ブース候補をサーバ1から取得する。ユーザ端末5は、診療ブース候補を図示しない表示デバイスに表示する。ユーザ端末5のユーザは、診療ブース候補の中から予約したい診療ブースを選択する。ユーザ端末5は、選択した診療ブースに関する情報をサーバ1に出力する。ユーザ端末5は、予約完了通知をサーバ1から取得してもよい。
【0066】
医者用機器4を介して医師が診療ケースに関する情報を入力する場合に、表示デバイスに表示される画像について説明する。
図5は、実施形態に係る医者用機器4の表示デバイスに表示される画像の一例を示す模式図である。
【0067】
図5は、診療ケースを設定するための設定画像を示す。設定画像は、診療ケースを入力する診療ケース入力エリア、及び診療に必要な医療機器を入力する医療機器入力エリアを含む。診療ケース入力エリアは、医師により入力デバイスを介したテキスト入力、又は選択入力により入力された診療ケースを表示するエリアである。選択入力は、例えば、診療ケースリスト等から診療ケースを選択する操作を示す。診療ケースは、例えば、「内科(初診)」等である。医療機器入力エリアは、医師により入力デバイスを介した選択入力により入力された医療機器を表示するエリアである。選択入力は、例えば、医療機器リスト等から診療ケースに対応する医療機器を選択する操作を示す。診療ケースに対応する医療機器は、診療ケースの診療に必要な医療機器を示す。診療ケースに対応する医療機器は、診療ケースに関連付けられた医療機器を示す。医療機器入力エリアは、複数の医療機器の医療機器名とチェックボックスを含んでもよい。医療機器入力エリアに表示される複数の医療機器名は、入力された診療ケースに応じて異なるものであってもよい。医療機器入力エリアに表示される複数の医療機器名は、予め設定された複数の医療機器名であってもよい。医療機器入力エリアに表示される複数の医療機器名は、医療機器情報が更新される毎に更新されてもよい。医療機器入力エリアは、テキスト入力が可能な入力エリアを含んでもよい。設定画像は、診療ケースと対応する医療機器を保存するための保存ボタンを含んでもよい。
【0068】
ユーザ端末5を介してユーザが診療ブースの予約を行う場合に、表示デバイスに表示される画像について説明する。
図6は、実施形態に係るユーザ端末5の表示デバイスに表示される画像の一例を示す模式図である。
【0069】
図6は、診療ブース予約サービスを利用して診療ブースを予約する予約画像を示す。予約画像は、診療ケースの診療条件を入力する診療条件入力エリア、及び診療条件に応じた診療ブース候補を表示する診療ブース候補表示エリアを含む。診療条件入力エリアは、ユーザにより入力デバイスを介したテキスト入力、又は選択入力により入力された診療条件を表示するエリアである。選択入力は、例えば、診療条件リスト等から診療条件を選択する操作を示す。診療条件は、例えば、「初診(内科)」等である。診療ブース候補表示エリアは、診療条件に基づいて診療ブースを検索した検索結果として診療ブース候補を表示するエリアである。検索結果は、例えば、マップ情報を含む。マップ情報は、ユーザの位置に関する情報に基づいて表示され得る。マップ情報は、診療ブース候補の位置情報を含む。診療ブース候補は、マップ上に選択可能な態様で表示されてもよい。ユーザは、マップ上に表示された診療ブース候補から所望の診療ブースを選択する。ユーザにより診療ブースが選択されたことに基づいて、ユーザ端末5は、予約ボタンを表示してもよい。ユーザは、予約ボタンを選択することにより、対応する診療ブースを予約することができる。検索結果は、マップ表示に限られない。検索結果は、診療ブース候補を識別可能な情報を含めばよい。検索結果は、診療ブース候補の位置情報を含んでもよい。
【0070】
(動作例)
情報処理システム100による処理の手順について説明する。
なお、以下のサーバ1を主体とする説明では、サーバ1をプロセッサ11と読み替えてもよい。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0071】
図7は、実施形態に係るサーバ1による診療ブース情報に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0072】
以下の処理は、診療ブースが設置される毎に開始されるものとする。なお、以下の処理は、診療ブース内において医療機器が設置される毎、又は更新される毎に開始されてもよい。以下の処理は、予め設定された所定の期間毎に定期的に行われてもよい。所定の期間は、例えば、1日、1週間、1か月等である。
【0073】
取得部110は、遠隔診療支援装置2から診療ブースに関する情報を取得する(ACT1)。遠隔診療支援装置2は、診療ブースに関する情報をサーバ1に出力する。遠隔診療支援装置2は、診療ブースに関する情報が更新される毎に診療ブースに関する情報をサーバ1に出力してもよい。取得部110は、診療ブースに関する情報が更新される毎に診療ブースに関する情報を取得してもよい。
【0074】
取得部110は、遠隔診療支援装置2から医療機器に関する情報を取得する(ACT2)。遠隔診療支援装置2は、医療機器に関する情報をサーバ1に出力する。遠隔診療支援装置2は、医療機器に関する情報が更新される毎に医療機器に関する情報をサーバ1に出力してもよい。取得部110は、医療機器に関する情報が更新される毎に医療機器に関する情報を取得してもよい。
【0075】
記憶制御部111は、診療ブースに関する情報、及び医療機器に関する情報を補助記憶デバイス13に保存する(ACT2)。補助記憶デバイス13は、診療ブースに関する情報、及び医療機器に関する情報を関連付けて記憶する。
【0076】
図8は、実施形態に係るサーバ1による診療ケース情報に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0077】
以下の処理は、診療ケースが設定される毎に開始されるものとする。なお、以下の処理は、診療ケースが更新される毎に開始されてもよい。
【0078】
取得部110は、医者用機器4から診療ケースに関する情報を取得する(ACT11)。ACT11では、例えば、医者用機器4は、医者用機器4を使用する医師による入力操作に基づいて診療ケースに関する情報を取得する。医者用機器4は、診療ケースに関する情報をサーバ1に出力する。取得部110は、例えば、医者用機器4を使用する医師による入力操作に基づいて診療ケース、及び診療ケースに対応する医療機器に関する情報を取得する。取得部110は、診療ケースに関する情報が更新される毎に診療ケースに関する情報を取得してもよい。
【0079】
記憶制御部111は、診療ケースに関する情報を補助記憶デバイス13に保存する(ACT12)。補助記憶デバイス13は、診療ケースに関する情報を記憶する。
【0080】
図9は、実施形態に係るサーバ1による診療ブース検索に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0081】
以下の処理では、ユーザ端末5のユーザがサーバ1により提供される診療ブース予約サービスにログインして診療ブースを予約する場合を想定する。ユーザ端末5のユーザは、
図6に示す予約画像に従って、診療ブースを検索するための診療条件を入力する。ユーザ端末5のユーザは、診療条件リストから診療条件を選択してもよい。
【0082】
検索処理部112は、ユーザ端末5から診療条件を取得する(ACT21)。ACT21では、例えば、ユーザ端末5は、ユーザにより選択された診療条件をサーバ1に出力する。検索処理部112は、ユーザ端末5のユーザによる入力操作に基づいて診療条件を取得する。検索処理部112は、ユーザ端末5からユーザ情報を取得してもよい。診療条件は、ユーザ情報を含んでもよい。
【0083】
検索処理部112は、診療条件に基づいて、診療ブース候補を検索する(ACT22)。ACT22では、例えば、検索処理部112は、補助記憶デバイス13に記憶された診療ブース情報、医療機器情報、及び診療ケース情報に基づいて、診療条件に応じた診療ブース候補を取得する。
【0084】
例えば、ユーザにより選択された診療条件が「初診(内科)」である場合について説明する。検索処理部112は、診療ケースに関する情報を参照して、診療ケース「初診(内科)」に関連付けられた医療機器情報を取得する。診療ケース「初診(内科)」に関連付けられた医療機器情報は、例えば、「血圧計、デジタル聴診器」であるとする。検索処理部112は、診療ブース情報、及び医療機器情報を参照して、「血圧計、デジタル聴診器」が設置されている診療ブースを検索する。検索処理部112は、「血圧計、デジタル聴診器」が設置されている診療ブースを診療ブース候補として取得する。
【0085】
検索処理部112は、診療ブースの位置情報とユーザの位置に関する情報に基づいて、診療ブース候補を取得してもよい。例えば、検索処理部112は、ユーザの現在地情報に基づいて、診療条件に応じた診療ブースのうち、ユーザの現在地に近い診療ブースを診療ブース候補として取得してもよい。検索処理部112は、ユーザの住所に基づいて、診療条件に応じた診療ブースのうち、ユーザの現在地に近い診療ブースを診療ブース候補として取得してもよい。検索処理部112は、ユーザの診療履歴情報に基づいて、診療条件に応じた診療ブースのうち、過去に利用したことのある診療ブースを診療ブース候補として取得してもよい。検索処理部112は、診療条件に基づいて診療ブース候補を取得し、取得した診療ブース候補を診療ブースの位置情報とユーザの位置に関する情報に基づいて更に絞り込んでもよい。
【0086】
例えば、ユーザにより選択された診療条件が「初診(内科)」である場合について説明する。診療ケース「初診(内科)」に関連付けられた医療機器情報は、例えば、「血圧計、デジタル聴診器」であるとする。検索処理部112は、上述のように、「血圧計、デジタル聴診器」が設置されている診療ブースを検索し、該当する診療ブースを診療ブース候補として取得する。検索処理部112は、診療ブース候補のうち、診療ブースの位置情報がユーザの現在地に近い診療ブースを絞り込んでもよい。検索処理部112は、絞り込んだ診療ブースを診療ブース候補として取得してもよい。
【0087】
検索処理部112は、診療ブースの位置情報とユーザの位置に関する情報に基づいて、ユーザの現在地、又は住所に近い位置に設置された診療ブース候補を取得し、取得した診療ブース候補を診療条件に基づいて更に絞り込んでもよい。
【0088】
例えば、ユーザにより選択された診療条件が「初診(内科)」である場合について説明する。診療ケース「初診(内科)」に関連付けられた医療機器情報は、例えば、「血圧計、デジタル聴診器」であるとする。検索処理部112は、診療ブースの位置情報に基づいてユーザの現在地に近い診療ブース候補を取得する。検索処理部112は、取得した診療ブース候補のうち、「血圧計、デジタル聴診器」が設置されている診療ブースを更に絞り込んでもよい。検索処理部112は、絞り込んだ診療ブースを診療ブース候補として取得してもよい。
【0089】
検索処理部112は、ユーザの位置に関する情報に基づいて、診療ブース候補に優先順位を設定してもよい。検索処理部112は、ユーザの診療履歴情報に基づいて、診療ブース候補に優先順位を設定してもよい。
【0090】
検索処理部112は、診療ブース候補に関する情報をユーザ端末5に出力する(ACT23)。ACT23では、例えば、検索処理部112は、診療ブース候補のブース名、識別情報、及び位置情報をユーザ端末5に出力する。検索処理部112は、診療ブース候補の位置情報を含むマップ情報をユーザ端末5に出力してもよい。ユーザ端末5は、診療ブース候補に関する情報を表示デバイスに表示する。例えば、ユーザ端末5は、診療ブース候補の位置を示すマップを表示デバイスに表示する。なお、ユーザ端末5は、診療ブース候補の情報をテキスト情報として表示デバイスに表示してもよい。ユーザ端末5のユーザは、診療ブース候補から予約する診療ブースを選択する。
【0091】
予約処理部113は、ユーザ端末5から選択診療ブースの情報を取得する(ACT24)。ACT24では、例えば、予約処理部113は、ユーザ端末5のユーザによる選択操作に基づいて、選択診療ブースの情報を取得する。
【0092】
予約処理部113は、取得した選択診療ブースの情報に基づいて予約を完了する(ACT25)。ACT25では、例えば、予約処理部113は、選択診療ブースについてユーザの予約を設定する。予約処理部113は、予約完了を示す通知をユーザ端末5に出力してもよい。
【0093】
この例によれば、サーバ1は、診療ブースに設置された医療機器に関する情報を保存し、医師により設定された診療ケース毎に必要な医療機器の情報を保存することができる。医師は、医者用機器4を介して診療ケースに応じて必要な医療機器の情報を設定することができる。そのため、サーバ1は、医師の要望に合った診療ブースを特定することができる。サーバ1は、患者から指定された所望の診察内容に応じて、必要な医療機器が設置された診療ブースを特定することができる。サーバ1は、患者が所望する診療内容に応じて、診療を行う医師の要望に合った診療ブースの情報を患者に提供することができる。患者は、ユーザ端末5を介して所望する診療内容に応じて適切な診療ブースを予約することができる。このように、情報処理システム100は、診療内容に応じた遠隔診療ブースの予約を支援することができる。
【0094】
(他の実施形態)
上述の実施形態では、診療ブースは、遠隔診療支援装置2、及び通信機器3を含む例について説明したが、これに限られない。診療ブースは、遠隔診療支援装置2、及び通信機器3の一方を含んでもよい。診療ブースが通信機器3を含まず、遠隔診療支援装置2を含む場合、遠隔診療支援装置2は、通信機器3の機能を実現してもよい。診療ブースが遠隔診療支援装置2を含まず、通信機器3を含む場合、通信機器3は、遠隔診療支援装置2の機能を実現してもよい。
【0095】
情報処理装置は、サーバ1のような1つの装置で実現されてもよいし、機能を分散させた複数の装置で実現されてもよい。
【0096】
上述の実施形態は、装置だけでなく、装置が実行する方法に適用されてもよい。上述の実施形態は、装置のコンピュータに各機能を実行させることが可能なプログラムに適用されてもよい。上述の実施形態は、プログラムを記憶する記録媒体に適用されてもよい。上述の実施形態は、システムだけでなく、システムに含まれる複数の要素が実行する方法に適用されてもよい。
【0097】
処理回路は、複数の機能による複数の処理を実現する1つ以上の回路を含む。例えば、回路は、プロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(field-Programmable Gate Array)であるが、これらに限定されない。
【0098】
処理回路を構成する1つ以上の回路のそれぞれは、複数の処理のうちの1つ以上の処理を実行する。処理回路が単一の回路で構成される場合、単一の回路は、複数の処理の全部を実行する。処理回路が複数の回路で構成される場合、複数の回路のそれぞれは、複数の処理のうちの一部を実行する。複数の処理のうちの一部は、複数の処理のうちの1つでもよいし、複数の処理のうちの2つ以上でもよい。処理回路が複数の回路で構成される場合、複数の回路は、1つの装置に含まれていてもよいし、複数の装置に分散していてもよい。
【0099】
プログラムは、装置に記憶された状態で譲渡されてよいし、装置に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0100】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0101】
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0102】
(付記)
上述の実施形態は、以下のように表されてもよい。
(1) 遠隔診療を行うための遠隔診療ブースに関する情報と、前記遠隔診療ブースに関連付けられた医療機器に関する情報と、診療ケースに関する情報を記憶する記憶部と、
ユーザ端末から、ユーザにより入力された診療条件を取得し、前記記憶部に記憶された情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力する検索処理部と、
を備える情報処理装置。
(2) 前記診療ケースに関する情報は、診療ケースに関連付けられた医療機器に関する情報を含む、
(1)に記載の情報処理装置。
(3) 前記遠隔診療ブースに関する情報は、前記遠隔診療ブースの位置情報を含み、
前記診療条件は、前記ユーザの位置に関する情報を含み、
前記検索処理部は、前記遠隔診療ブースの位置情報と前記ユーザの位置に関する情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力する、
(1)に記載の情報処理装置。
(4) 遠隔診療支援装置が、遠隔診療を行うための遠隔診療ブースに関する情報をサーバに出力することと、
前記遠隔診療支援装置が、前記遠隔診療ブースに関連付けられた医療機器に関する情報をサーバに出力することと、
医者用機器が、診療ケースに関する情報をサーバに出力することと、
ユーザ端末が、ユーザにより入力された診療条件をサーバに出力することと、
サーバが、前記遠隔診療ブースに関する情報、前記医療機器に関する情報、及び前記診療ケースに関する情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力することと、
前記ユーザ端末が、前記遠隔診療ブース候補に関する情報を表示することと、
を備える情報処理方法。
(5) 遠隔診療を行うための遠隔診療ブースに関する情報と、前記遠隔診療ブースに関連付けられた医療機器に関する情報と、診療ケースに関する情報を記憶する情報処理装置のコンピュータに、
ユーザ端末から、ユーザにより入力された診療条件を取得する機能と、
記憶された情報に基づいて、前記診療条件に応じた遠隔診療ブース候補に関する情報を前記ユーザ端末に出力する機能と、
を実行させることが可能なプログラム。
【符号の説明】
【0103】
1…サーバ、2…遠隔診療支援装置、3…通信機器、4…医者用機器、5…ユーザ端末、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶デバイス、14…通信インタフェース、21…プロセッサ、22…メインメモリ、23…補助記憶デバイス、24…通信インタフェース、25…入出力インタフェース、26…表示デバイス、27…スピーカ、28…入力デバイス、31…プロセッサ、32…メインメモリ、33…補助記憶デバイス、34…通信インタフェース、35…入出力インタフェース、38…入力デバイス、100…情報処理システム、110…取得部、111…記憶制御部、112…検索処理部、113…予約処理部、251-1~251-m…医療機器、281…マイク、282…カメラ、351-1…表示デバイス、351-2…カメラ、351-3…マイク、351-4…スピーカ。