(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025081241
(43)【公開日】2025-05-27
(54)【発明の名称】印刷回路基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20250520BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20250520BHJP
H05K 1/09 20060101ALI20250520BHJP
【FI】
H05K1/02 J
H05K3/46 B
H05K1/02 C
H05K1/09 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024188432
(22)【出願日】2024-10-25
(31)【優先権主張番号】10-2023-0158499
(32)【優先日】2023-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 亮 制
(72)【発明者】
【氏名】金 昶 坤
(72)【発明者】
【氏名】金 恩 植
(72)【発明者】
【氏名】朴 帝 相
(72)【発明者】
【氏名】ジョ 永 一
(72)【発明者】
【氏名】徐 秀 ミン
(72)【発明者】
【氏名】尹 京 娥
(72)【発明者】
【氏名】全 相 ウク
【テーマコード(参考)】
4E351
5E316
5E338
【Fターム(参考)】
4E351BB35
4E351DD04
4E351DD19
4E351GG13
4E351GG20
5E316AA33
5E316AA43
5E316CC01
5E316CC31
5E316CC32
5E316CC37
5E316CC58
5E316FF01
5E316HH31
5E316HH40
5E338AA03
5E338BB03
5E338BB13
5E338BB19
5E338BB25
5E338BB75
5E338CC07
5E338CC09
5E338CD03
5E338EE32
5E338EE60
(57)【要約】 (修正有)
【課題】所望の深さを有しキャビティ内の接続パターンの損傷なく実装正確度を高めることができるキャビティを形成することができる印刷回路基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による印刷回路基板100は、複数の絶縁層ILと、複数の絶縁層ILの少なくとも一部分に形成されるキャビティCVと、キャビティCV内に配置される複数の接続部CMと、キャビティCVの側壁の底部に配置され、複数の絶縁層ILの下に位置するダミー層SMとを有し、ダミー層SMの第1厚さT1は、複数の接続部CMの第2厚さT2より小さい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の絶縁層と、
前記複数の絶縁層の少なくとも一部分に形成されるキャビティと、
前記キャビティ内に配置される複数の接続部と、
前記キャビティの側壁の底部に配置され、前記複数の絶縁層の下に位置するダミー層と、を有し、
前記ダミー層の第1厚さは、前記複数の接続部の第2厚さより小さいことを特徴とする印刷回路基板。
【請求項2】
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの側壁の縁と前記ダミー層の縁は、整列していることを特徴とする請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項3】
前記ダミー層は、第1ダミー層、及び前記第1ダミー層の上に位置する第2ダミー層を含み、
前記第2ダミー層の上面は、前記複数の絶縁層で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項4】
前記複数の接続部の下に配置されるシード層をさらに有し、
前記第1ダミー層は、前記シード層と同じ層を含むことを特徴とする請求項3に記載の印刷回路基板。
【請求項5】
前記第1ダミー層と前記第2ダミー層は、互いに異なる層を含むことを特徴とする請求項4に記載の印刷回路基板。
【請求項6】
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの側壁の縁と前記第1ダミー層と前記第2ダミー層の縁は、整列していることを特徴とする請求項5に記載の印刷回路基板。
【請求項7】
前記ダミー層は、前記第1ダミー層の側面に位置する第3ダミー層をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の印刷回路基板。
【請求項8】
前記複数の接続部の上に配置されるカバー層をさらに有し、
前記第3ダミー層は、前記カバー層と同じ層を含むことを特徴とする請求項7に記載の印刷回路基板。
【請求項9】
前記複数の接続部の下に配置されるシード層をさらに有し、
前記ダミー層は、前記シード層と異なる層を含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項10】
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの側壁の縁と前記ダミー層の縁は、整列していることを特徴とする請求項9に記載の印刷回路基板。
【請求項11】
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの幅は、一定でないことを特徴とする請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項12】
第1絶縁層の上に複数の接続部を形成する段階と、
前記複数の接続部の上に遮断層を形成する段階と、
前記遮断層を露出するキャビティを有し、前記遮断層の縁を覆う複数の絶縁層を形成する段階と、
前記キャビティ内の前記遮断層の上に犠牲層を形成する段階と、
前記犠牲層を除去する段階と、
前記キャビティによって露出される前記遮断層を除去して、前記キャビティの側壁の底部に配置され、前記複数の絶縁層の下に位置するダミー層を形成する段階と、を有することを特徴とする印刷回路基板の製造方法。
【請求項13】
前記複数の接続部と前記遮断層の下に配置されるシード層を形成する段階をさらに有することを特徴とする請求項12に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項14】
前記犠牲層を除去する段階は、前記複数の絶縁層と前記複数の接続部によって覆われていない前記シード層が除去されることを特徴とする請求項13に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項15】
前記ダミー層は、第1ダミー層、及び前記第1ダミー層の上に位置する第2ダミー層を含み、
前記第2ダミー層の上面は、前記複数の絶縁層で覆われることを特徴とする請求項14に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項16】
前記第1ダミー層は、前記シード層と同じ層として形成され、
前記第2ダミー層は、前記遮断層と同じ層として形成されることを特徴とする請求項15に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項17】
前記複数の接続部の表面にカバー層を形成する段階をさらに有することを特徴とする請求項15に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項18】
前記ダミー層は、前記第1ダミー層の側面に位置する第3ダミー層をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項19】
前記第3ダミー層は、前記カバー層と同じ層として形成されることを特徴とする請求項18に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項20】
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの幅は、一定でないように形成されることを特徴とする請求項12に記載の印刷回路基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷回路基板及びその製造方法に関し、特に、所望の深さを有しキャビティ内の接続パターンの損傷なく実装正確度を高めることができるキャビティを形成することができる印刷回路基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷回路基板は、絶縁材に銅のような伝導性材料で回路パターンを形成したもので、携帯電話機をはじめとするIT分野の電子機器が小型化されるにつれて印刷回路基板にキャビティを形成し、キャビティ内にIC、能動素子または手動素子などの電子部品を実装する方法が提案された。
印刷回路基板のキャビティの深さが深いほど電子部品の多くの部分がキャビティ内に実装可能であり、電子部品と印刷回路基板をパッケージングした製品の全体厚さが減少できる。
【0003】
印刷回路基板にキャビティを形成する時、キャビティの深さを調節しにくく、キャビティ内に電子部品との接続のための接続パターンが損傷することがあり、電子部品をキャビティ内に正確に実装しにくいことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の印刷回路基板における課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、所望の深さを有しキャビティ内の接続パターンの損傷なく実装正確度を高めることができるキャビティを形成することができる印刷回路基板及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明による印刷回路基板は、複数の絶縁層と、前記複数の絶縁層の少なくとも一部分に形成されるキャビティと、前記キャビティ内に配置される複数の接続部と、前記キャビティの側壁の底部に配置され、前記複数の絶縁層の下に位置するダミー層と、を有し、前記ダミー層の第1厚さは、前記複数の接続部の第2厚さより小さいことを特徴とする。
【0006】
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの側壁の縁と前記ダミー層の縁は、整列していることが好ましい。
前記ダミー層は、第1ダミー層、及び前記第1ダミー層の上に位置する第2ダミー層を含み、前記第2ダミー層の上面は、前記複数の絶縁層で覆われていることが好ましい。
前記複数の接続部の下に配置されるシード層をさらに有し、前記第1ダミー層は、前記シード層と同じ層を含むことが好ましい。
前記第1ダミー層と前記第2ダミー層は、互いに異なる層を含むことが好ましい。
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの側壁の縁と前記第1ダミー層と前記第2ダミー層の縁は、整列していることが好ましい。
前記ダミー層は、前記第1ダミー層の側面に位置する第3ダミー層をさらに含むことが好ましい。
前記複数の接続部の上に配置されるカバー層をさらに有し、前記第3ダミー層は、前記カバー層と同じ層を含むことが好ましい。
前記複数の接続部の下に配置されるシード層をさらに有し、前記ダミー層は、前記シード層と異なる層を含むことが好ましい。
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの側壁の縁と前記ダミー層の縁は、整列していることが好ましい。
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの幅は、一定でないことが好ましい。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明による印刷回路基板の製造方法は、第1絶縁層の上に複数の接続部を形成する段階と、前記複数の接続部の上に遮断層を形成する段階と、前記遮断層を露出するキャビティを有し、前記遮断層の縁を覆う複数の絶縁層を形成する段階と、前記キャビティ内の前記遮断層の上に犠牲層を形成する段階と、前記犠牲層を除去する段階と、前記キャビティによって露出される前記遮断層を除去して、前記キャビティの側壁の底部に配置され、前記複数の絶縁層の下に位置するダミー層を形成する段階と、を有することを特徴とする。
【0008】
前記複数の接続部と前記遮断層の下に配置されるシード層を形成する段階をさらに有することが好ましい。
前記犠牲層を除去する段階は、前記複数の絶縁層と前記複数の接続部によって覆われていない前記シード層が除去されることが好ましい。
前記ダミー層は、第1ダミー層、及び前記第1ダミー層の上に位置する第2ダミー層を含み、前記第2ダミー層の上面は、前記複数の絶縁層で覆われることが好ましい。
前記第1ダミー層は、前記シード層と同じ層として形成され、前記第2ダミー層は、前記遮断層と同じ層として形成されることが好ましい。
前記複数の接続部の表面にカバー層を形成する段階をさらに有することが好ましい。
前記ダミー層は、前記第1ダミー層の側面に位置する第3ダミー層をさらに含むことが好ましい。
前記第3ダミー層は、前記カバー層と同じ層として形成されることが好ましい。
前記複数の絶縁層の上部表面と垂直を成す高さ方向に沿って、前記キャビティの幅は、一定でないように形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る印刷回路基板及びその製造方法によれば、キャビティは、複数の絶縁層の内の一部の絶縁層に形成し、キャビティが形成される絶縁層の厚さ及び個数を調節することによって、所望の深さを有するキャビティを形成することができ、また、キャビティを形成する間、第2ダミー層を用いて複数の接続部を覆って保護した後、製造工程中に第2ダミー層を除去し、キャビティ内の複数の接続部が損傷しないようにキャビティを形成して、キャビティ内に実装される半導体チップと複数の接続部との接続特性低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態による印刷回路基板の概略構成を示す断面図である。
【
図3】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図4】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図5】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図6】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図7】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図8】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図9】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図10】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図11】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図12】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図13】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図14】本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図15】本発明の他の実施形態による印刷回路基板の概略構成を示す断面図である。
【
図17】本発明の他の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図18】本発明の他の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図19】本発明の他の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図20】本発明の他の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【
図21】本発明の他の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明に係る印刷回路基板及びその製造方法を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
以下、添付した図面を参照して本発明の様々な実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。
本発明は様々の異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0012】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付けるようにする。
また、添付された図面は、本明細書に開示された実施形態を容易に理解することができるようにするためのものに過ぎず、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むと理解されなければならない。
また、図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示したので、本発明が必ずしも図示されたところに限定されない。
図面において様々の層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして図面において、説明の便宜のために、一部層及び領域の厚さを誇張して示した。
【0013】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「の上に」または「上に」あるという時、これは他の部分「の直上に」ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。
逆に、ある部分が他の部分「の直上に」あるという時には中間に他の部分がないことを意味する。
また、基準となる部分「の上に」または「上に」あるというのは基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向に向かって「の上に」または「上に」位置することを意味するのではない。
また、明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができるのを意味する。
【0014】
また、明細書全体で、「平面上」という時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
また、明細書全体で、「連結(接続)される」という時、これは二つ以上の構成要素が直接的に連結(接続)されることのみを意味するのではなく、二つ以上の構成要素が他の構成要素を通じて間接的に連結(接続)されること、物理的に連結されることだけでなく電気的に連結(接続)されること、または位置や機能によって異なる名称で称したが、一体であるのを意味することができる。
以下では、図面を参照して多様な実施形態と変形例を詳細に説明する。
【0015】
図1及び
図2を参照して、本発明の実施形態による印刷回路基板100について説明する。
図1は、本発明の実施形態による印刷回路基板の概略構成を示す断面図であり、
図2は
図1の一部を拡大した拡大図である。
図1及び
図2を参照すると、本発明の実施形態による印刷回路基板100は、積層されている複数の絶縁層IL、複数の絶縁層IL内に埋め込まれた複数の配線層MLと複数の絶縁層ILの複数のビアホールVA内に配置される複数のビアVL、複数のパッド層PD、ソルダレジスト層SR、複数の絶縁層ILの一部分に形成されたキャビティCV、キャビティCV内に配置される複数の接続部CM、キャビティCVの下部縁に沿って配置されるダミー層SMを含む。
【0016】
複数の絶縁層ILは、高さ方向DRHに沿って積層された第1絶縁層IL1、第2絶縁層IL2、第3絶縁層IL3、第4絶縁層IL4、及び第5絶縁層IL5を含む。
複数の配線層MLは、第2絶縁層IL2によって埋め込まれる第1配線層ML1、第3絶縁層IL3によって埋め込まれる第2配線層ML2、第4絶縁層IL4によって埋め込まれる第3配線層ML3、第5絶縁層IL5によって埋め込まれる第4配線層ML4を含む。
複数のビアVLは、第1絶縁層IL1に形成された第1ビアホールVA1内に配置される第1ビアVL1、第2絶縁層IL2に形成された第2ビアホールVA2内に配置される第2ビアVL2、第3絶縁層IL3に形成された第3ビアホールVA3内に配置される第3ビアVL3、第4絶縁層IL4に形成された第4ビアホールVA4内に配置される第4ビアVL4、第5絶縁層IL5に形成された第5ビアホールVA5内に配置される第5ビアVL5を含む。
【0017】
複数のパッド層PDは、第1絶縁層IL1の下に位置する第1パッド層PD1と、第5絶縁層IL5の上に位置する第2パッド層PD2を含む。
第1ビアVL1を通じて第1配線層ML1の一部と第1パッド層PD1は互いに接続され、第2ビアVL2を通じて第1配線層ML1の一部と第2配線層ML2の一部は互いに接続され、第3ビアVL3を通じて第2配線層ML2の一部と第3配線層ML3の一部は互いに接続され、第4ビアVL4を通じて第3配線層ML3の一部と第4配線層ML4の一部は互いに接続され、第5ビアVL5を通じて第4配線層ML4の一部と第2第2パッド層PD2が互いに接続される。
ソルダレジスト層SRは、第1絶縁層IL1の下に配置され第1パッド層PD1の一部を露出する第1ソルダレジスト層SR1、そして第5絶縁層IL5の上に配置され第2パッド層PD2の一部を露出する第2ソルダレジスト層SR2を含む。
【0018】
キャビティCVは、第3絶縁層IL3、第4絶縁層IL4、第5絶縁層IL5に形成される。
キャビティCV内に位置する複数の接続部CMが配置される。
複数の接続部CMは、第3絶縁層IL3内に埋め込まれた第2配線層ML2と同じ層として形成され同じ厚さを有する。
【0019】
ダミー層SMは、キャビティCVの側壁の底部縁に沿って配置され、第1ダミー層SM1、第2ダミー層SM2、第3ダミー層SM3を含む。
第1ダミー層SM1の上に第2ダミー層SM2が配置され、第2ダミー層SM2上面は、第3絶縁層IL3で覆われ、第3ダミー層SM3は、第2ダミー層SM2のキャビティCV側の側面に配置される。
第1ダミー層SM1と第2ダミー層SM2は、互いに異なる層を含む。
例えば、第1ダミー層SM1は、銅(Cu)を含み、第2ダミー層SM2は、ニッケル(Ni)を含み得るが、実施形態はこれに限定されない。
第2パッド層PD2の上にはカバー層CTが配置され、複数の接続部CMの上には第1カバー層CT1が配置される。
第3ダミー層SM3は、第1カバー層CT1と同じ層として形成され同じ厚さを有する。
【0020】
複数の配線層MLの下と複数の接続部CMの下にはシード層SDが配置される。
シード層SDは、複数の配線層ML及び複数の接続部CMと同じ金属を含む。
図2を参照すると、キャビティCVは、第3絶縁層IL3に形成された第1キャビティCV1、第4絶縁層IL4に形成された第2キャビティ(CV21、CV22)、第5絶縁層IL5に形成された第3キャビティ(CV31、CV32)を含む。
【0021】
第4絶縁層IL4に形成された第2キャビティ(CV21、CV22)は、高さ方向DRHと垂直を成す平面方向DRWに沿って第1幅W1を有する第1部分CV21と、第1幅W1と異なる第2幅W2を有する第2部分CV22を含む。
第2キャビティCV2の第1部分CV21は、第4絶縁層IL4に埋め込まれた第3配線層ML3の側面に配置され高さ方向DRHに沿って第3配線層ML3と同じ厚さを有し、第2キャビティCV2の第2部分CV22は、第4絶縁層IL4に形成された第4ビアホールVA4内に位置する第4ビアVL4の側面に配置され高さ方向DRHに沿って第4ビアVL4と同じ厚さを有する。
第1部分CV21の第1幅W1は、第2部分CV22の第2幅W2より広い。
【0022】
第5絶縁層IL5に形成された第3キャビティ(CV31、CV32)は、平面方向DRWに沿って第3幅W3を有する第1部分CV31と、第3幅W3と異なる第4幅W4を有する第2部分CV32を含む。
第3キャビティCV3の第1部分CV31は、第5絶縁層IL5に埋め込まれた第4配線層ML4の側面に配置され高さ方向DRHに沿って第4配線層ML4と同じ高さを有し、第3キャビティCV3の第2部分CV32は、第5絶縁層IL5に形成された第5ビアホールVA5内に位置する第5ビアVL5の側面に配置され高さ方向DRHに沿って第5ビアVL5と同じ厚さを有する。
第1部分CV31の第3幅W3は、第2部分CV32の第4幅W4より広い。
【0023】
ダミー層SMは、キャビティCVの側壁底部縁に沿って配置され、ダミー層SMは、第1ダミー層SM1、第2ダミー層SM2、第3ダミー層SM3を含む。
第2ダミー層SM2は、第1ダミー層SM1の上に配置され、第2ダミー層SM2上面は、第3絶縁層IL3で覆われ、第3ダミー層SM3は、第2ダミー層SM2の側面に配置される。
第1ダミー層SM1と第2ダミー層SM2は、絶縁層IL内に挿入され、第1ダミー層SM1と第2ダミー層SM2の一側面は、キャビティCVの側壁の一部をなす。
【0024】
複数の接続部CMの上には第1カバー層CT1が配置される。
第1カバー層CT1は、複数の接続部CMの側面と上面を囲む。
第3ダミー層SM3は、第2ダミー層SM2の側面に位置し、第3ダミー層SM3は、第1カバー層CT1と同じ層として形成され同じ厚さを有する。
第1ダミー層SM1と第2ダミー層SM2の第1厚さT1は、複数の接続部CMの第2厚さT2より小さい。
高さ方向DRHに沿って、第1ダミー層SM1と第2ダミー層SM2の第1縁E1は、キャビティCVの内の第3絶縁層IL3に形成された第1キャビティCV1の第2縁E2と一列整列される。
【0025】
複数の接続部CMの下にはシード層SDが配置され、第1ダミー層SM1は、複数の接続部CMの下に位置するシード層SDと同じ層として形成され、同じ厚さを有する。
キャビティCVを形成する間、第2ダミー層SM2は、複数の接続部CMを覆って保護した後、第2ダミー層SM2は、製造工程中に除去される。
【0026】
本発明の実施形態による印刷回路基板によれば、キャビティCVは、複数の絶縁層ILの内の一部の絶縁層(IL3、IL4、IL5)に形成され、キャビティCVが形成される絶縁層の厚さ及び個数を調節することによって、所望の深さを有するキャビティCVを形成することができる。
また、キャビティCVを形成する間、第2ダミー層SM2を用いて複数の接続部CMを覆って保護した後、製造工程中に第2ダミー層SM2を除去し、キャビティCV内の複数の接続部CMが損傷しないようにキャビティCVを形成して、キャビティCV内に実装される半導体チップと複数の接続部CMとの接続特性低下を防止することができる。
【0027】
図1及び
図2と共に、
図3~
図14を参照して、本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法について説明する。
図3~
図14は、本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
図3を参照すると、第2絶縁層IL2に形成された第2ビアホールVA2内に位置する第2ビアVL2と第2絶縁層IL2の上に位置し第2ビアVL2と接続される第2配線層ML2を形成し、第2絶縁層IL2の上に第1シード層SD1と第1シード層SD1の上に位置する複数の接続部CMを形成する。
【0028】
次いで、第1シード層SD1と複数の接続部CMを覆うように遮断層CPLを形成する。
遮断層CPLは、第1シード層SD1及び複数の接続部CMと異なる金属層を含み、遮断層CPLは、第1シード層SD1及び複数の接続部CMとエッチング速度が異なる。
第1シード層SD1は、第2配線層ML2の下に位置するシード層SDと共に形成する。
【0029】
図4を参照すると、第2配線層ML2、遮断層CPL、第2絶縁層IL2の上に、第3絶縁層IL3を積層し、第3絶縁層IL3の上に第2シード層SD2を積層する。
図5を参照すると、第2シード層SD2と第3絶縁層IL3をエッチングして、キャビティCVの第1キャビティCV1が形成される位置に第1ホールCV1Aを形成し、これと共に第3絶縁層IL3に第3ビアホールVA3を形成する。
遮断層CPLと第1シード層SD1の縁部分は、第1ホールCV1Aに露出されず、遮断層CPLと第1シード層SD1の縁部分の上には第3絶縁層IL3と第2シード層SD2が配置される。
この時、遮断層CPLは、第1シード層SD1及び複数の接続部CMを覆って保護することによって、第1ホールCV1Aを形成する時、複数の接続部CMが損傷するのを防止することができる。
【0030】
図6を参照すると、第2シード層SD2の一部分の上に、ドライフィルム(dry film)DF1を形成した後、第3絶縁層IL3に形成された第3ビアホールVA3によって露出される第2配線層ML2と第2シード層SD2の上に金属層を積層し、金属層をパターニングし、ドライフィルムDF1を除去し、露出された第2シード層SD2を除去することによって、第3ビアVL3と第3配線層ML3を形成し、第1ホールCV1A内に第1犠牲層SFL1を形成する。
【0031】
図7を参照すると、第3配線層ML3、第1犠牲層SFL1、第3絶縁層IL3の上に、第4絶縁層IL4を積層し、第4絶縁層IL4の上に第3シード層SD3を積層する。
次いで、第3シード層SD3と第4絶縁層IL4をエッチングして、キャビティCVの第2キャビティCV2が形成される位置に第2ホールCV2Aを形成し、これと共に第4絶縁層IL4に第4ビアホールVA4を形成する。
この時、遮断層CPLと共に第1犠牲層SFL1は、第1シード層SD1及び複数の接続部CMを覆って保護することによって、第2ホールCV2Aを形成する時、複数の接続部CMが損傷するのを防止することができる。
【0032】
図8を参照すると、第4ビアホールVA4内に第3配線層ML3と接続する第4ビアVL4を形成し、第4絶縁層IL4の上に第4ビアVL4と接続する第4配線層ML4を形成し、第2ホールCV2A内に第2犠牲層SFL2を形成する。
図9を参照すると、第4配線層ML4、第2犠牲層SFL2、第4絶縁層IL4の上に、第5絶縁層IL5を積層し、第5絶縁層IL5の上に、第4シード層SD4を積層する。
次いで、第4シード層SD4と第5絶縁層IL5をエッチングして、キャビティCVの第3キャビティCV3が形成される位置に第3ホールCV3Aを形成し、これと共に第5絶縁層IL5に第5ビアホールVA5を形成する。
この時、遮断層CPLと共に第1犠牲層SFL1及び第2犠牲層SFL2は、第1シード層SD1及び複数の接続部CMを覆って保護することによって、第3ホールCV3Aを形成する時、複数の接続部CMが損傷するのを防止することができる。
【0033】
図10を参照すると、第5ビアホールVA5内に第4配線層ML4と接続する第5ビアVL5を形成し、第5絶縁層IL5の上に第5ビアVL5と接続する第2パッド層PD2を形成し、第3ホールCV3A内に第3犠牲層SFL3を形成する。
図11を参照すると、第1絶縁層IL1の下に、第1パッド層PD1の一部を露出する第1ソルダレジスト層SR1を形成し、第5絶縁層IL5の上に、第2パッド層PD2の一部を露出する第2ソルダレジスト層SR2を形成する。
【0034】
図12を参照すると、第2ソルダレジスト層SR2の上に、マスク層MSKを形成する。
マスク層MSKは、第3犠牲層SFL3を露出させる。
図13を参照すると、マスク層MSKをエッチングマスクにして、第3犠牲層SFL3、第2犠牲層SFL2、第1犠牲層SFL1をエッチングして除去する。
この時、遮断層CPLは、第1シード層SD1及び複数の接続部CMを覆って保護することによって、複数の接続部CMが損傷するのを防止することができる。
【0035】
図14を参照すると、マスク層MSKをエッチングマスクにして、キャビティCVによって露出される遮断層CPLと第1シード層SD1を順次に除去して、複数の接続部CMの下に位置するシード層SD、第1キャビティCV1の下部面縁に位置する第1ダミー層SM1と第2ダミー層SM2を形成する。
次いで、複数の接続部CMと第2パッド層PD2、そして第1ダミー層SM1の露出された部分を表面処理して、第2パッド層PD2の上にカバー層CTを形成し、複数の接続部CMの上に第1カバー層CT1を形成し、第1ダミー層SM1の側面に第3ダミー層SM3を形成し、これによって
図1及び
図2に示した印刷回路基板100が形成される。
【0036】
このように、本発明の実施形態による印刷回路基板の製造方法によれば、キャビティCVを複数の絶縁層(IL3、IL4、IL5)に形成する。
したがって、キャビティCVが形成される複数の絶縁層(IL3、IL4、IL5)の厚さと個数を調節することによって、所望の厚さのキャビティCVを形成することができる。
また、キャビティCVを形成する間、キャビティCV内に位置する複数の接続部CMを遮断層CPLと犠牲層(SFL1、SFL2、SFL3)で覆って保護することによって、キャビティCVを形成する間、キャビティCV内の複数の接続部CMが損傷しなくなるので、キャビティCV内に実装される半導体チップと複数の接続部CMとの接続特性低下を防止することができる。
【0037】
図15及び
図16を参照して、本発明の他の実施形態による印刷回路基板200について説明する。
図15は、本発明の他の実施形態による印刷回路基板の概略構成を示す断面図であり、
図16は、
図15の一部を拡大した拡大図である。
図15を参照すると、本実施形態による印刷回路基板200は、前述の実施形態による印刷回路基板100と類似している。
同一の構成要素に関する具体的な説明は省略する。
【0038】
本実施形態による印刷回路基板200は、積層されている複数の絶縁層IL、複数の絶縁層IL内に埋め込まれた複数の配線層MLと複数の絶縁層ILの複数のビアホールVA内に位置する複数のビアVL、複数のパッド層PD、ソルダレジスト層SR、複数の絶縁層ILの一部分に形成されたキャビティCV、キャビティCV内に位置する複数の接続部CM、キャビティCVの下部縁に沿って位置するダミー層SM2を含む。
複数の絶縁層ILは、高さ方向DRHに沿って積層された第1絶縁層IL1、第2絶縁層IL2、第3絶縁層IL3、第4絶縁層IL4、そして第5絶縁層IL5を含む。
複数の配線層MLは、第2絶縁層IL2によって埋め込まれる第1配線層ML1、第3絶縁層IL3によって埋め込まれる第2配線層ML2、第4絶縁層IL4によって埋め込まれる第3配線層ML3、第5絶縁層IL5によって埋め込まれる第4配線層ML4を含む。
【0039】
複数のビアVLは、第1絶縁層IL1に形成された第1ビアホールVA1内に位置する第1ビアVL1、第2絶縁層IL2に形成された第2ビアホールVA2内に位置する第2ビアVL2、第3絶縁層IL3に形成された第3ビアホールVA3内に位置する第3ビアVL3、第4絶縁層IL4に形成された第4ビアホールVA4内に位置する第4ビアVL4、第5絶縁層IL5に形成された第5ビアホールVA5内に位置する第5ビアVL5を含む。
複数のパッド層PDは、第1絶縁層IL1の下に位置する第1パッド層PD1と、第5絶縁層IL5の上に位置する第2パッド層PD2を含む。
【0040】
第1ビアVL1を通じて第1配線層ML1の一部と第1パッド層PD1は、互いに接続され、第2ビアVL2を通じて第1配線層ML1の一部と第2配線層ML2の一部は、互いに接続され、第3ビアVL3を通じて第2配線層ML2の一部と第3配線層ML3の一部は、互いに接続され、第4ビアVL4を通じて第3配線層ML3の一部と第4配線層ML4の一部は、互いに接続され、第5ビアVL5を通じて第4配線層ML4の一部と第2パッド層PD2が互いに接続される。
ソルダレジスト層SRは、第1絶縁層IL1の下に位置し、第1パッド層PD1の一部を露出する第1ソルダレジスト層SR1、そして第5絶縁層IL5の上に位置し第2パッド層PD2の一部を露出する第2ソルダレジスト層SR2を含む。
【0041】
キャビティCVは、第3絶縁層IL3、第4絶縁層IL4、第5絶縁層IL5に形成される。
キャビティCV内に位置する複数の接続部CMが配置される。
複数の接続部CMは、第3絶縁層IL3内に埋め込まれた第2配線層ML2と同じ層として形成され同じ厚さを有する。
【0042】
第2ダミー層SM2は、キャビティCVの側壁底部縁に沿って配置される。
本実施形態による印刷回路基板200は、前述の実施形態による印刷回路基板100と異なり、シード層SDと同一の層として形成される第1ダミー層SM1と、カバー層CT及び第1カバー層CT1と同一の層として形成される第3ダミー層SM3を含まない。
第2ダミー層SM2の上面は、第3絶縁層IL3で覆われ、第2ダミー層SM2は、ニッケル(Ni)を含み得るが、実施形態はこれに限定されない。
第2ダミー層SM2は、絶縁層IL内に挿入され、第2ダミー層SM2の一側面は、キャビティCVの側壁の一部をなす。
【0043】
キャビティCVは、第3絶縁層IL3に形成された第1キャビティCV1、第4絶縁層IL4に形成された第2キャビティ(CV21、CV22)、第5絶縁層IL5に形成された第3キャビティ(CV31、CV32)を含む。
第4絶縁層IL4に形成された第2キャビティ(CV21、CV22)は、高さ方向DRHと垂直を成す平面方向DRWに沿って第1幅W1を有する第1部分CV21と、第1幅W1と異なる第2幅W2を有する第2部分CV22を含む。
第2キャビティCV2の第1部分CV21は、第4絶縁層IL4に埋め込まれた第3配線層ML3の側面に配置され高さ方向DRHに沿って第3配線層ML3と同じ厚さを有し、第2キャビティCV2の第2部分CV22は、第4絶縁層IL4に形成された第4ビアホールVA4内に位置する第4ビアVL4の側面に配置され高さ方向DRHに沿って第4ビアVL4と同じ厚さを有する。
第1部分CV21の第1幅W1は、第2部分CV22の第2幅W2より広い。
【0044】
第5絶縁層IL5に形成された第3キャビティ(CV31、CV32)は、平面方向DRWに沿って第3幅W3を有する第1部分CV31と、第3幅W3と異なる第4幅W4を有する第2部分CV32を含む。
第3キャビティCV3の第1部分CV31は、第5絶縁層IL5に埋め込まれた第4配線層ML4の側面に配置され高さ方向DRHに沿って第4配線層ML4と同じ高さを有し、第3キャビティCV3の第2部分CV32は、第5絶縁層IL5に形成された第5ビアホールVA5内に位置する第5ビアVL5の側面に配置され高さ方向DRHに沿って第5ビアVL5と同じ厚さを有する。
第1部分CV31の第3幅W3は、第2部分CV32の第4幅W4より広い。
【0045】
第2ダミー層SM2の第1厚さT1は、複数の接続部CMの第2厚さT2より小さい。
高さ方向DRHに沿って、第2ダミー層SM2の第1縁E1は、キャビティCVの内の第3絶縁層IL3に形成された第1キャビティCV1の第2縁E2と一列整列される。
キャビティCVを形成する間、第2ダミー層SM2は、複数の接続部CMを覆って保護した後、第2ダミー層SM2は製造工程中に除去される。
【0046】
本実施形態による印刷回路基板によれば、キャビティCVは、複数の絶縁層ILの内の一部の絶縁層(IL3、IL4、IL5)に形成され、キャビティCVが形成される絶縁層の厚さ及び個数を調節することによって、所望の深さを有するキャビティCVを形成することができる。
また、キャビティCVを形成する間、第2ダミー層SM2を用いて複数の接続部CMを覆って保護した後、製造工程中に第2ダミー層SM2を除去して、キャビティCV内の複数の接続部CMが損傷しないようにキャビティCVを形成して、キャビティCV内に実装される半導体チップと複数の接続部CMとの接続特性低下を防止することができる。
【0047】
以下、
図15及び
図16と共に、
図17~
図21を参照して、本発明の他の実施形態による印刷回路基板の製造方法について説明する。
図17~
図21は、本発明の他の実施形態による印刷回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
図17~
図21を参照すると、本発明の他の実施形態による印刷回路基板の製造方法は、前述の実施形態による印刷回路基板の製造方法と類似している。
同一の製造工程に関する具体的な説明は省略する。
【0048】
図17を参照すると、第2絶縁層IL2の上に第2配線層ML2を形成する時、第1シード層SD1中の複数の接続部CMの下に位置しない部分を除去して、複数の接続部CMの下にシード層SDを形成する。
図18を参照すると、第2絶縁層IL2の上に複数の接続部CMを覆う遮断層CPLを形成する。
遮断層CPLは、シード層SD及び複数の接続部CMと異なる金属層を含み、遮断層CPLは、シード層SD及び複数の接続部CMとエッチング速度が異なる。
【0049】
図19を参照すると、第3絶縁層IL3、第4絶縁層IL4、第5絶縁層IL5、第3ビアホールVA3、第4ビアホールVA4、第5ビアホールVA5、第3ビアVL3、第4ビアVL4、第5ビアVL5、第2パッド層PD2、第1犠牲層SFL1、第2犠牲層SFL2、第3犠牲層SFL3、ソルダレジスト層SR1、SR2、そしてマスク層MSKを形成する。
遮断層CPLの縁部分の上には第3絶縁層IL3、第4絶縁層IL4、及び第5絶縁層IL5が配置される。
図20を参照すると、マスク層MSKをエッチングマスクにして、第3犠牲層SFL3、第2犠牲層SFL2、第1犠牲層SFL1をエッチングして除去する。
この時、遮断層CPLは、複数の接続部CMを覆って保護することによって、複数の接続部CMが損傷するのを防止することができる。
【0050】
図21を参照すると、マスク層MSKをエッチングマスクにして、キャビティCVによって露出される遮断層CPLを除去して、第1キャビティCV1の下部面縁に位置する第2ダミー層SM2を形成する。
次いで、複数の接続部CMと第2パッド層PD2の露出された部分を表面処理して、第2パッド層PD2の上にカバー層CTを形成し、複数の接続部CMの上に第1カバー層CT1を形成し、これによって
図15及び
図16に示した印刷回路基板100が形成される。
【0051】
このように、本実施形態による印刷回路基板の製造方法によれば、キャビティCVを複数の絶縁層(IL3、IL4、IL5)に形成することができる。
したがって、キャビティCVが形成される複数の絶縁層(IL3、IL4、IL5)の厚さと個数を調節することによって、所望の厚さのキャビティCVを形成することができる。
また、キャビティCVを形成する間、キャビティCV内に位置する複数の接続部CMを遮断層CPLと犠牲層(SFL1、SFL2、SFL3)で覆って保護することによって、キャビティCVを形成する間、キャビティCV内の複数の接続部CMが損傷しなくなるので、キャビティCV内に実装される半導体チップと複数の接続部CMとの接続特性低下を防止することができる。
【0052】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0053】
100、200 印刷回路基板
CM 接続部
CPL 遮断層
CT カバー層
CT1 第1カバー層
CV キャビティ
CV1、CV2、CV3 (第1~第3)キャビティ
CV21、CV22 第2キャビティの第1、第2部分
CV31、CV32 第3キャビティの第1、第2部分
IL 絶縁層
IL1、IL2、IL3、IL4、IL5 (第1~第5)絶縁層
ML 配線層
ML1、ML2、ML3、ML4 (第1~第4)配線層
MSK マスク層
PD パッド層
PD1、PD2 (第1、第2)パッド層
SFL1、SFL2、SFL3 (第1~第3)犠牲層
SD シード層
SD1、SD2、SD3、SD4 (第1~第4)シード層
SM ダミー層
SM1、SM2、SM3 (第1~第3)ダミー層
SR ソルダレジスト層
SR1、SR2 (第1、第2)ソルダレジスト層
VA ビアホール
VA1、VA2、VA3、VA4、VA5 (第1~第5)ビアホール
VL ビア
VL1、VL2、VL3、VL4、VL5 (第1~第5)ビア