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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025081938
(43)【公開日】2025-05-28
(54)【発明の名称】コネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20250521BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20250521BHJP
   H01R 24/84 20110101ALI20250521BHJP
【FI】
H01R13/52 A
H01R13/639 Z
H01R24/84
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023195050
(22)【出願日】2023-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(72)【発明者】
【氏名】橋口 徹
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
5E223
【Fターム(参考)】
5E021FA02
5E021FA08
5E021FA09
5E021FA14
5E021FB07
5E021FC36
5E021HC09
5E021HC31
5E087EE06
5E087FF02
5E087FF16
5E087HH03
5E087LL02
5E087LL12
5E087MM05
5E087RR12
5E223AB28
5E223AC03
5E223BA01
5E223BA06
5E223BB01
5E223BB12
5E223CB22
5E223CB31
5E223CB38
5E223CB49
5E223DA42
5E223EC07
5E223EC32
5E223EC44
5E223EC47
5E223EC72
5E223EC78
5E223EC82
(57)【要約】
【課題】互いに同一構成を有する第1コネクタおよび第2コネクタにより電線同士の接続を行いながらも簡単な構造で防水を図ることができるコネクタ組立体を提供する。
【解決手段】第1コネクタ11は、第1コンタクト13が収容される第1コンタクト収容部を囲むように第1インシュレータ12の平面状の第1接合面12B上に配置される第1防水シート14を有し、第2コネクタ21は、第2コンタクト23が収容される第2コンタクト収容部を囲むように第2インシュレータ22の平面状の第2接合面22B上に配置される第2防水シート24を有し、第1コネクタ11および第2コネクタ21が互いに嵌合すると、第1防水シート14および第2防水シート24が互いに密着し、第1コンタクト13および第2コンタクト23が互いに接触して第1電線C1および第2電線C2が互いに電気的に接続される。
【選択図】 図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電線の端部に連結される第1コネクタと第2電線の端部に連結され且つ前記第1コネクタと同一構成を有する第2コネクタが互いに嵌合するコネクタ組立体であって、
前記第1コネクタは、第1インシュレータと、前記第1インシュレータに保持され且つ前記第1電線の端部に接続される第1コンタクトと、第1防水シートを有し、
前記第2コネクタは、第2インシュレータと、前記第2インシュレータに保持され且つ前記第2電線の端部に接続される第2コンタクトと、第2防水シートを有し、
前記第1インシュレータは、平面状の第1接合面と、前記第1接合面に形成され且つ前記第1コンタクトが収容される凹状の第1コンタクト収容部を有し、
前記第2インシュレータは、前記第1接合面に対向する平面状の第2接合面と、前記第2接合面に形成され且つ前記第2コンタクトが収容される凹状の第2コンタクト収容部を有し、
前記第1防水シートは、前記第1コンタクト収容部を囲むように前記第1接合面上に配置され、
前記第2防水シートは、前記第2コンタクト収容部を囲むように前記第2接合面上に配置され、
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタが互いに嵌合すると、前記第1防水シートおよび前記第2防水シートが前記第1接合面と前記第2接合面の間に挟まれて互いに密着し、前記第1コンタクトおよび前記第2コンタクトが互いに接触して前記第1電線および前記第2電線が互いに電気的に接続されるコネクタ組立体。
【請求項2】
前記第1電線および前記第2電線は、それぞれ、導体部の外周部が絶縁被膜部により覆われた被膜電線からなり、
前記第1電線の端部における前記導体部は、前記第1コンタクト収容部内において前記第1コンタクトに接続され、
前記第2電線の端部における前記導体部は、前記第2コンタクト収容部内において前記第2コンタクトに接続される請求項1に記載のコネクタ組立体。
【請求項3】
前記第1インシュレータは、前記第1コンタクト収容部に連通するように前記第1接合面に形成され且つ前記第1電線の前記絶縁被膜部を収容する第1電線収容溝を有し、
前記第2インシュレータは、前記第2コンタクト収容部に連通するように前記第2接合面に形成され且つ前記第2電線の前記絶縁被膜部を収容する第2電線収容溝を有し、
前記第1電線収容溝の底面と前記第1電線の一部との間に前記第1防水シートが挟まれ、
前記第2電線収容溝の底面と前記第2電線の一部との間に前記第2防水シートが挟まれる請求項2に記載のコネクタ組立体。
【請求項4】
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタは、前記第1接合面および前記第2接合面に直交する方向に沿って前記第2コネクタを前記第1コネクタに相対的に押し付けることにより、互いに嵌合する請求項3に記載のコネクタ組立体。
【請求項5】
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタは、前記第2接合面および前記第1接合面に沿って相対移動することにより、互いに嵌合する請求項3に記載のコネクタ組立体。
【請求項6】
前記第1コンタクトは、前記第2コネクタに向かって突出する第1凸部を有し、
前記第2コンタクトは、前記第1コネクタに向かって突出する第2凸部を有し、
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタは、前記第1凸部および前記第2凸部が互いに乗り越えるまで相対移動する請求項5に記載のコネクタ組立体。
【請求項7】
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタは、互いに直進スライドするように相対移動する請求項5に記載のコネクタ組立体。
【請求項8】
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタは、互いに回転スライドするように相対移動する請求項5に記載のコネクタ組立体。
【請求項9】
前記第1インシュレータは、第1ロック部と第1被ロック部を有し、
前記第2インシュレータは、第2ロック部と第2被ロック部を有し、
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタが互いに嵌合すると、前記第1被ロック部が前記第2ロック部にロックされ且つ前記第2ロック被部が前記第1ロック部にロックされることにより、前記第1インシュレータおよび前記第2インシュレータが互いに固定される請求項1~8のいずれか一項に記載のコネクタ組立体。
【請求項10】
前記第1インシュレータは、第1ロック部を有し、
前記第2インシュレータは、第2ロック部を有し、
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタが互いに嵌合すると、前記第1ロック部および前記第2ロック部が相互に干渉することにより、前記第1インシュレータおよび前記第2インシュレータが互いに固定される請求項1~8のいずれか一項に記載のコネクタ組立体。
【請求項11】
前記第1コンタクトおよび前記第2コンタクトは、互いに2点接触する請求項1~8のいずれか一項に記載のコネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コネクタ組立体に係り、特に、第1電線の端部に連結される第1コネクタと第2電線の端部に連結され且つ第1コネクタと同一構成を有する第2コネクタが互いに嵌合するコネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、2本の電線同士を接続するためのコネクタが知られている。
例えば、特許文献1には、図43に示されるように、第1コネクタ1と第2コネクタ2を互いに嵌合させることで複数の電線同士を接続するコネクタ組立体が開示されている。第1コネクタ1と第2コネクタ2は、互いに同一構成を有するもので、雌雄同体に形成されている。
【0003】
第1コネクタ1は、第1インシュレータ3と、第1インシュレータ3に保持された複数の第1コンタクト4を有している。第1インシュレータ3は、第1コネクタ1の前方に向かって延び且つ複数の第1コンタクト4が配置された平板状のブレード部3Aと、ブレード部3Aの両側部に隣接し且つブレード部3Aとは異なる面において前方に延びる一対のガイド部3Bを有している。
【0004】
第2コネクタ2は、第1コネクタ1と同様に、第2インシュレータ5と、第2インシュレータ5に保持された図示しない複数の第2コンタクト6を有している。第2インシュレータ5は、第2コネクタ2の前方に向かって延び且つ複数の第2コンタクト6が配置された平板状のブレード部5Aと、ブレード部5Aの両側部に隣接し且つブレード部5Aとは異なる面において前方に延びる一対のガイド部5Bを有している。
【0005】
図43に示されるように、前後、左右、上下を互いに逆向きにして第1コネクタ1と第2コネクタ2を互いに差し合わせると、ブレード部3Aとブレード部5Aが互いに重なり合い、また、一対のガイド部3Bと一対のガイド部5Bがそれぞれ互いに重なり合って接触することで、第1コネクタ1と第2コネクタ2は嵌合状態となる。
これにより、図44に示されるように、ブレード部3Aに配置されている第1コンタクト4の接点部4Aとブレード部5Aに配置されている第2コンタクト6の接点部6Aが弾性的に接触し、複数の第1コンタクト4と複数の第2コンタクト6は互いに電気的に接続される。
【0006】
複数の第1コンタクト4の接点部4Aと複数の第2コンタクト6の接点部6Aが弾性的に接触することで、第1コネクタ1と第2コネクタ2に互いに遠ざける方向の力が作用するが、図43に示される一対のガイド部3Bと一対のガイド部5Bが互いに対向して接触することにより、第1コネクタ1と第2コネクタ2の嵌合状態が維持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8-55657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この種のコネクタ組立体においては、外部から第1コンタクト4と第2コンタクト6の接触箇所に水が浸入することを防止するために、防水構造を有することが望まれる。しかしながら、第1インシュレータ3および第2インシュレータ5は、それぞれ、前方に延びるブレード部3A、5Aと、ブレード部3A、5Aとは異なる面において前方に延びる一対のガイド部3B、5Bを有し、ブレード部3Aとブレード部5Aが互いに重なり合い、一対のガイド部3Bと一対のガイド部5Bが互いに重なり合うことで嵌合状態となる。
第1インシュレータ3および第2インシュレータ5が、このように複雑な構造を有するために、防水構造を形成することが困難であるという問題がある。
【0009】
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、互いに同一構成を有する第1コネクタおよび第2コネクタにより電線同士の接続を行いながらも簡単な構造で防水を図ることができるコネクタ組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係るコネクタ組立体は、
第1電線の端部に連結される第1コネクタと第2電線の端部に連結され且つ第1コネクタと同一構成を有する第2コネクタが互いに嵌合するコネクタ組立体であって、
第1コネクタは、第1インシュレータと、第1インシュレータに保持され且つ第1電線の端部に接続される第1コンタクトと、第1防水シートを有し、
第2コネクタは、第2インシュレータと、第2インシュレータに保持され且つ第2電線の端部に接続される第2コンタクトと、第2防水シートを有し、
第1インシュレータは、平面状の第1接合面と、第1接合面に形成され且つ第1コンタクトが収容される凹状の第1コンタクト収容部を有し、
第2インシュレータは、第1接合面に対向する平面状の第2接合面と、第2接合面に形成され且つ第2コンタクトが収容される凹状の第2コンタクト収容部を有し、
第1防水シートは、第1コンタクト収容部を囲むように第1接合面上に配置され、
第2防水シートは、第2コンタクト収容部を囲むように第2接合面上に配置され、
第1コネクタおよび第2コネクタが互いに嵌合すると、第1防水シートおよび第2防水シートが第1接合面と第2接合面の間に挟まれて互いに密着し、第1コンタクトおよび第2コンタクトが互いに接触して第1電線および第2電線が互いに電気的に接続されるものである。
【0011】
第1電線および第2電線は、それぞれ、導体部の外周部が絶縁被膜部により覆われた被膜電線からなり、
第1電線の端部における導体部は、第1コンタクト収容部内において第1コンタクトに接続され、
第2電線の端部における導体部は、第2コンタクト収容部内において第2コンタクトに接続されることが好ましい。
この場合、第1インシュレータは、第1コンタクト収容部に連通するように第1接合面に形成され且つ第1電線の一部を収容する第1電線収容溝を有し、
第2インシュレータは、第2コンタクト収容部に連通するように第2接合面に形成され且つ第2電線の一部を収容する第2電線収容溝を有し、
第1電線収容溝の底面と第1電線の一部との間に第1防水シートが挟まれ、
第2電線収容溝の底面と第2電線の一部との間に第2防水シートが挟まれることが好ましい。
【0012】
第1コネクタおよび第2コネクタは、第1接合面および第2接合面に直交する方向に沿って第2コネクタを第1コネクタに相対的に押し付けることにより、互いに嵌合するように構成することができる。
あるいは、第1コネクタおよび第2コネクタは、第2接合面および第1接合面に沿って相対移動することにより、互いに嵌合するように構成することもできる。
この場合、第1コンタクトは、第2コネクタに向かって突出する第1凸部を有し、
第2コンタクトは、第1コネクタに向かって突出する第2凸部を有し、
第1コネクタおよび第2コネクタは、第1凸部および第2凸部が互いに乗り越えるまで相対移動することが好ましい。
【0013】
第1コネクタおよび第2コネクタは、互いに直進スライドするように相対移動することができる。
あるいは、第1コネクタおよび第2コネクタは、互いに回転スライドするように相対移動してもよい。
【0014】
さらに好ましくは、第1インシュレータは、第1ロック部と第1被ロック部を有し、
第2インシュレータは、第2ロック部と第2被ロック部を有し、
第1コネクタおよび第2コネクタが互いに嵌合すると、第1被ロック部が第2ロック部にロックされ且つ第2被ロック部が第1ロック部にロックされることにより、第1インシュレータおよび第2インシュレータが互いに固定される。
あるいは、第1インシュレータは、第1ロック部を有し、
第2インシュレータは、第2ロック部を有し、
第1コネクタおよび第2コネクタが互いに嵌合すると、第1ロック部および第2ロック部が相互に干渉することにより、第1インシュレータおよび第2インシュレータが互いに固定される。
【0015】
また、第1コンタクトおよび第2コンタクトは、互いに2点接触するように構成することができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、第1コネクタの第1インシュレータは、平面状の第1接合面と、第1接合面に形成された凹状の第1コンタクト収容部を有し、第2コネクタの第2インシュレータは、第1接合面に対向する平面状の第2接合面と、第2接合面に形成された凹状の第2コンタクト収容部を有し、第1防水シートは、第1コンタクト収容部を囲むように第1接合面上に配置され、第2防水シートは、第2コンタクト収容部を囲むように第2接合面上に配置され、第1コネクタおよび第2コネクタが互いに嵌合すると、第1防水シートおよび第2防水シートが第1接合面と第2接合面の間に挟まれて互いに密着し、第1コンタクトおよび第2コンタクトが互いに接触して第1電線および第2電線が互いに電気的に接続されるので、互いに同一構成を有する第1コネクタおよび第2コネクタにより電線同士の接続を行いながらも簡単な構造で防水を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】嵌合状態における実施の形態1のコネクタ組立体を示す斜視図である。
図2】嵌合状態における実施の形態1のコネクタ組立体を示す平面図である。
図3】嵌合状態における実施の形態1のコネクタ組立体を示す側面図である。
図4】嵌合前の状態における実施の形態1のコネクタ組立体を示す斜視図である。
図5】実施の形態1のコネクタ組立体における第1コネクタの組立図である。
図6】実施の形態1における第1コネクタの第1インシュレータを示す斜視図である。
図7】実施の形態1における第1コネクタの第1コンタクトを示す斜視図である。
図8】実施の形態1における第1コネクタを示す平面図である。
図9図8のB-B線断面図である。
図10】実施の形態1における第2コネクタの、図9に対応する断面図である。
図11図2のA-A線断面図である。
図12】嵌合状態における実施の形態1のコネクタ組立体の第1ロック部および第2被ロック部を示す部分拡大図である。
図13】嵌合状態における実施の形態2のコネクタ組立体を示す斜視図である。
図14】嵌合状態における実施の形態2のコネクタ組立体を示す平面図である。
図15】嵌合状態における実施の形態2のコネクタ組立体を示す側面図である。
図16】嵌合前の状態における実施の形態2のコネクタ組立体を示す斜視図である。
図17】実施の形態2のコネクタ組立体における第1コネクタの組立図である。
図18】実施の形態2における第1コネクタの第1インシュレータを示す斜視図である。
図19】実施の形態2における第1コネクタの第1コンタクトを示す斜視図である。
図20】実施の形態2における第1コネクタを示す平面図である。
図21図20のD-D線断面図である。
図22】実施の形態2における第2コネクタの、図21に対応する断面図である。
図23】第1コネクタと第2コネクタの直進スライド前の状態における実施の形態2のコネクタ組立体を示す斜視図である。
図24】第1コネクタと第2コネクタの直進スライド前の状態における実施の形態2のコネクタ組立体を示す側面図である。
図25】第1コネクタと第2コネクタの直進スライド前の状態における実施の形態2のコネクタ組立体を示す側面断面図である。
図26図14のC-C線断面図である。
図27】嵌合状態における実施の形態2のコネクタ組立体の第1ロック部および第2被ロック部を示す部分拡大図である。
図28】嵌合状態における実施の形態3のコネクタ組立体を示す斜視図である。
図29】嵌合状態における実施の形態3のコネクタ組立体を示す平面図である。
図30】嵌合状態における実施の形態3のコネクタ組立体を示す側面図である。
図31】嵌合前の状態における実施の形態3のコネクタ組立体を示す斜視図である。
図32】実施の形態3のコネクタ組立体における第1コネクタの組立図である。
図33】実施の形態3における第1コネクタの第1インシュレータを示す斜視図である。
図34】実施の形態3における第1コネクタの第1コンタクトを示す斜視図である。
図35】実施の形態3における第1コネクタを示す平面図である。
図36図35のF-F線断面図である。
図37】実施の形態3における第2コネクタの、図36に対応する断面図である。
図38】第1コネクタと第2コネクタの回転スライド前の状態における実施の形態3のコネクタ組立体を示す斜視図である。
図39】第1コネクタと第2コネクタの回転スライド前の状態における実施の形態3のコネクタ組立体を示す側面図である。
図40】第1コネクタと第2コネクタの回転スライド前の状態における実施の形態3のコネクタ組立体を示す側面断面図である。
図41図29のE-E線断面図である。
図42】嵌合状態における実施の形態3のコネクタ組立体の第1ロック部および第2被ロック部を示す部分拡大図である。
図43】嵌合前の状態における従来のコネクタ組立体を示す斜視図である。
図44】嵌合状態における従来のコネクタ組立体を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1図3に実施の形態1に係るコネクタ組立体を示す。このコネクタ組立体は、第1コネクタ11および第2コネクタ21を備えており、第1コネクタ11に対して第2コネクタ21を相対的に押し付けることにより、第1コネクタ11および第2コネクタ21を互いに嵌合させて、第1電線C1および第2電線C2を電気的に接続するものである。
【0019】
第1コネクタ11が第1電線C1の端部に連結され、第2コネクタ21が第2電線C2の端部に連結されている。第1電線C1および第2電線C2は、それぞれ、導体部CAの外周が絶縁被覆部CBにより覆われた被覆電線を構成しており、同一直線上に沿って互いに反対方向に延びている。
第1コネクタ11は、第1電線C1の伸長方向に沿って延びる第1インシュレータ12を有し、第2コネクタ21は、第2電線C2の伸長方向に沿って延びる第2インシュレータ22を有し、第2インシュレータ22が第1インシュレータ12の上に重なった状態で第1コネクタ11と第2コネクタ21が互いに嵌合している。
【0020】
ここで、便宜上、第1コネクタ11および第2コネクタ21の嵌合状態において第1コネクタ11から第2コネクタ21に向かう方向を+Z方向、第1電線C1および第2電線C2が延びる方向をY方向、第1インシュレータ12および第2インシュレータ22の幅方向、すなわち、YZ面に直交する方向をX方向と呼ぶことにする。
第1コネクタ11および第2コネクタ21は、互いに同一構成を有しており、第1コネクタ11は、第1電線C1の-Y方向端部に連結され、第2コネクタ21は、第2電線C2の+Y方向端部に連結されている。
【0021】
嵌合前の状態における実施の形態1のコネクタ組立体を図4に示す。第1コネクタ11と第2コネクタ21は、互いに同一構成を有するもので、雌雄同体に形成されている。第2コネクタ21は、第1コネクタ11に対し、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれにおいて逆向きの姿勢で第1コネクタ11に嵌合される。
【0022】
第1コネクタ11の組立図を図5に示す。第1インシュレータ12の+Z方向側に第1コンタクト13が配置され、第1コンタクト13の+Z方向側に第1防水シート14が配置され、第1防水シート14の+Z方向側に第1電線C1が配置されている。
第1防水シート14は、+Z方向から見た場合の第1インシュレータ12の外形に相当する形状を有しており、第1防水シート14の中心にY方向に延びる矩形の開口部14Aが形成されている。また、第1電線C1の-Y方向端部において、絶縁被覆部CBが除去されることにより導体部CAが露出しており、この露出された第1電線C1の導体部CAが、第1防水シート14の開口部14Aを介して第1コンタクト13の+Z方向側に位置している。
【0023】
図6に示されるように、第1インシュレータ12は、絶縁性樹脂により形成されており、XY面に沿ってY方向に延びるほぼ矩形の平板部12Aを有している。平板部12Aは、+Z方向を向いた平面状の第1接合面12Bと、第1接合面12Bに形成され且つ+Z方向に向かって開放された凹状の第1コンタクト収容部12Cを有している。第1コンタクト収容部12Cは、Y方向に延びており、第1コンタクト収容部12Cの+Y方向端部における+X方向側および-X方向側に一対の圧入孔12Dが形成されている。
【0024】
また、第1接合面12Bには、第1コンタクト収容部12Cから第1インシュレータ12の+Y方向端部にまでY方向に延びる第1電線収容溝12E、および、第1コンタクト収容部12Cから第1インシュレータ12の-Y方向端部にまでY方向に延びる第2電線収容溝12Fが形成されている。
すなわち、XY面内において、第1コンタクト収容部12Cの周囲は、平面状の第1接合面12Bと第1電線収容溝12Eおよび第2電線収容溝12Fにより完全に囲まれている。
【0025】
さらに、第2電線収容溝12Fの+X方向側および-X方向側に位置する平板部12Aの両側部には、それぞれ、平板部12AからX方向の外方に張り出し且つ+Z方向に突出する一対の平板状の第1ロック部12Gが形成されている。第1ロック部12Gには、X方向に貫通する貫通孔12Hが形成されている。
また、第1電線収容溝12Eの+X方向側および-X方向側に位置する平板部12Aの両側部には、それぞれ、平板部12AからX方向の外方に張り出す一対の第1被ロック部12Jが形成されている。
【0026】
図7に示されるように、第1コンタクト13は、導電性を有し且つ屈曲された金属板により形成されており、XY面に沿って延びるほぼ矩形の電線接続部13Aと、電線接続部13Aの+X方向端部および-X方向端部からそれぞれ-Z方向に屈曲された一対の脚部13Bを有している。
さらに、第1コンタクト13は、電線接続部13Aと同一面を形成するように電線接続部13Aから-Y方向に延びる伸長部13Cと、伸長部13Cからさらに-Y方向に延びる腕部13Dを有しており、腕部13Dの-Y方向端部に、+Z方向に突出するように湾曲された第1凸部13Eが形成されている。第1凸部13Eの+Z方向側の面により先端側接触部S1が形成され、伸長部13Cの+Z方向側の面により基端側接触部S2が形成されている。
【0027】
図8に示されるように、第1コネクタ11においては、第1インシュレータ12の一対の圧入孔12Dに第1コンタクト13の一対の脚部13Bが圧入されることにより、第1コンタクト13が第1コンタクト収容部12Cに収容され且つ保持されている。また、第1インシュレータ12の第1接合面12Bの表面上にゴム材等からなる第1防水シート14が配置され、第1コンタクト13は、第1防水シート14の開口部14Aを通して露出されている。
第1電線C1の-Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBから露出されている導体部CAが、例えば、はんだ接続により第1コンタクト13の電線接続部13Aに接続されている。
【0028】
図9に示されるように、第1電線C1の-Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの-Z方向部分が第1防水シート14を介して第1インシュレータ12の第1電線収容溝12Eに収容されている。
なお、第1コンタクト13の第1凸部13Eは、第1防水シート14の開口部14Aを通して第1インシュレータ12の第1接合面12Bの+Z方向側に位置し、先端側接触部S1が、+Z方向に向けられている。
【0029】
ここで、第1コネクタ11に嵌合する第2コネクタ21を図10に示す。第2コネクタ21は、第1コネクタ11と同一構成を有するものであり、第1コネクタ11に対し、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれにおいて逆向きの姿勢で第1コネクタ11に嵌合される。
図10に示されるように、第2コネクタ21においては、第2インシュレータ22の第2コンタクト収容部22Cに第2コンタクト23が収容されて保持され、第2インシュレータ22の第2接合面22Bの表面上にゴム材等からなる第2防水シート24が配置され、第2コンタクト23は、第2防水シート24の開口部24Aを通して露出されている。
なお、XY面内において、第2コンタクト収容部22Cの周囲は、平面状の第2接合面22Bと第2電線収容溝22Eおよび第1電線収容溝22Fにより完全に囲まれている。
【0030】
第2電線C2の+Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの+Z方向部分が第2防水シート24を介して第2インシュレータ22の第2電線収容溝22Eに収容され、絶縁被覆部CBから露出されている導体部CAが、例えば、はんだ接続により第2コンタクト23の電線接続部23Aに接続されている。
なお、第2コンタクト23の第2凸部23Eは、第2防水シート24の開口部24Aを通して第2インシュレータ22の第2接合面22Bの-Z方向側に位置し、先端側接触部S1が、-Z方向に向けられている。
【0031】
また、第2コネクタ21の第2インシュレータ22は、第1コネクタ11の第1インシュレータ12の第1ロック部12Gおよび第1被ロック部12Jと同一構造の後述する第2ロック部22Gおよび第2被ロック部22Jを有し、第2ロック部22Gは、X方向に貫通する貫通孔を有している。
【0032】
実施の形態1に係るコネクタ組立体を組み立てる際には、第1コネクタ11に対し、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれにおいて逆向きとなる姿勢で、第2コネクタ21が第1コネクタ11の+Z方向側に配置され、第1コネクタ11に向けて相対的に-Z方向に押し付けられる。
これにより、第2インシュレータ22が第1インシュレータ12の+Z方向側に重なり、第1接合面12Bの表面上に配置されている第1防水シート14と第2接合面22Bの表面上に配置されている第2防水シート24は、第1接合面12Bと第2接合面22Bの間に挟まれて互いに密着する。
【0033】
第2インシュレータ22が第1インシュレータ12の+Z方向側に重なることで、図3に示されるように、第1インシュレータ12の第1被ロック部12Jが第2インシュレータ22の第2ロック部22Gにロックされ、また、第2インシュレータ22の第2被ロック部22Jが第1インシュレータ12の第1ロック部12Gにロックされ、第1インシュレータ12と第2インシュレータ22は、互いに固定された状態となる。
このようにして、第1コネクタ11と第2コネクタ21が互いに嵌合し、コネクタ組立体の組み立てが完了する。
【0034】
このとき、図11に示されるように、第1コンタクト13の先端側接触部S1が第2コンタクト23の基端側接触部S2に対してZ方向に弾性的に接触し、第2コンタクト23の先端側接触部S1が第1コンタクト13の基端側接触部S2に対してZ方向に弾性的に接触する。これにより、第1コンタクト13および第2コンタクト23は、互いにY方向に離間した2点において接触し、電気的に接続される。その結果、第1電線C1と第2電線C2は、第1コンタクト13および第2コンタクト23を介して信頼性よく互いに電気的に接続されることとなる。
【0035】
また、第1電線C1の-Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの-Z方向部分が第1防水シート14を介して第1インシュレータ12の第1電線収容溝12Eに収容され且つ+Z方向部分が第2防水シート24を介して第2インシュレータ22の第1電線収容溝22Fに収容される。
同様に、第2電線C2の+Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの+Z方向部分が第2防水シート24を介して第2インシュレータ22の第2電線収容溝22Eに収容され且つ-Z方向部分が第1防水シート14を介して第1インシュレータ12の第2電線収容溝12Fに収容される。
【0036】
さらに、上述したように、第1コネクタ11と第2コネクタ21の嵌合により、第1コンタクト収容部12Cを囲むように平面状の第1接合面12B上に配置された第1防水シート14と第2コンタクト収容部22Cを囲むように平面状の第2接合面22B上に配置された第2防水シート24が互いにZ方向に押し付けられて密着する。このため、ゴム材等からなる第1防水シート14および第2防水シート24を用いて、容易に防水構造を形成することができる。
【0037】
なお、第2インシュレータ22の第2被ロック部22Jが第1インシュレータ12の第1ロック部12Gにロックされると、図12に示されるように、第1ロック部12Gの貫通孔12Hに第2被ロック部22Jが挿入されて引っ掛かる。図示しないが、同様に、第2ロック部22Gの貫通孔に第1被ロック部12Jが挿入されて引っ掛かる。これにより、嵌合状態の第2コネクタ21が、第1コネクタ11から+Z方向に移動して嵌合状態が解除されることが効果的に防止される。
【0038】
また、嵌合状態にある第1コネクタ11および第2コネクタ21の第1ロック部12Gおよび第2ロック部22Gをマイナスドライバ等の工具により変形させて第2被ロック部22Jおよび第1被ロック部12Jの引っ掛かりを解消することで、第1コネクタ11および第2コネクタ21を互いに離脱させることができる。
【0039】
実施の形態2
図13図15に実施の形態2に係るコネクタ組立体を示す。このコネクタ組立体は、第1コネクタ31および第2コネクタ41を備えており、第1コネクタ31に対して第2コネクタ41を相対的に直進スライドさせることにより、第1コネクタ31および第2コネクタ41を互いに嵌合させて、第1電線C1および第2電線C2を電気的に接続するものである。
【0040】
第1コネクタ31が第1電線C1の-Y方向端部に連結され、第2コネクタ41が第2電線C2の+Y方向端部に連結されている。第1電線C1および第2電線C2は、実施の形態1で用いられたものと同様であり、それぞれ、導体部CAの外周が絶縁被覆部CBにより覆われた被覆電線を構成しており、同一直線上に沿って互いに反対方向に延びている。
第1コネクタ31は、Y方向に沿って延びる第1インシュレータ32を有し、第2コネクタ41は、Y方向に沿って延びる第2インシュレータ42を有し、第2インシュレータ42が第1インシュレータ32の上に重なった状態で第1コネクタ31と第2コネクタ41が互いに嵌合している。
【0041】
嵌合前の状態における実施の形態2のコネクタ組立体を図16に示す。第1コネクタ31と第2コネクタ41は、互いに同一構成を有するもので、雌雄同体に形成されている。第2コネクタ41は、第1コネクタ31に対し、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれにおいて逆向きの姿勢で第1コネクタ31に嵌合される。
【0042】
第1コネクタ31の組立図を図17に示す。第1インシュレータ32の+Z方向側に第1コンタクト33が配置され、第1コンタクト33の+Z方向側に第1防水シート34が配置され、第1防水シート34の+Z方向側に第1電線C1が配置されている。
第1防水シート34は、+Z方向から見た場合の第1インシュレータ32の外形に相当する形状を有しており、第1防水シート34の中心にY方向に延びる矩形の開口部34Aが形成されている。また、第1電線C1の-Y方向端部において、絶縁被覆部CBが除去されることにより導体部CAが露出しており、この露出された第1電線C1の導体部CAが、第1防水シート34の開口部34Aを介して第1コンタクト33の+Z方向側に位置している。
【0043】
図18に示されるように、第1インシュレータ32は、絶縁性樹脂により形成されており、XY面に沿ってY方向に延びるほぼ矩形の平板部32Aを有している。平板部32Aは、+Z方向を向いた平面状の第1接合面32Bを有し、平板部32AのY方向の中心よりも+Y方向側に偏った位置における第1接合面32Bに、+Z方向に向かって開放された凹部32Cが形成されている。
また、第1接合面32Bには、凹部32Cから第1インシュレータ32の+Y方向端部にまでY方向に延びる第1電線収容溝32Dが形成されている。
【0044】
さらに、第1接合面32Bには、第1インシュレータ32のY方向の中心に配置され且つ+Z方向に向かって開放された凹部32Eと、凹部32Eに連通し且つ凹部32Eから-Y方向に向かって延びる連通溝32Fと、連通溝32Fから第1インシュレータ32の-Y方向端部にまでY方向に延びる第2電線収容溝32Gが形成されている。
凹部32Cは、第1コンタクト33の一部を収容して第1コンタクト33を保持するものであり、凹部32Eは、第1コネクタ31と第2コネクタ41の嵌合時に、第1コンタクト33と第2コネクタ41の後述する第2コンタクト43の接触部を収容するものである。凹部32Cおよび32Eにより、第1接合面32Bに配置された凹状の第1コンタクト収容部が形成されている。
【0045】
連通溝32Fの+X方向側および-X方向側に位置する平板部32Aの両側部には、それぞれ、平板部32AからX方向の外方に張り出し且つ+Z方向に突出する一対のL形状の第1ロック部32Hが形成されている。第1ロック部32Hは、第1接合面32Bよりも+Z方向側において-Y方向に向かって延びる腕部32Jと、腕部32Jの中間部から-Z方向に突出する突起32Kを有している。
また、凹部32Cの+X方向側および-X方向側に位置する平板部32Aの両側部には、それぞれ、平板部32AからX方向の外方に張り出す一対の第1被ロック部32Lが形成されている。第1被ロック部32Lには、-Z方向に突出する突起32Mが形成されている。
【0046】
図19に示されるように、第1コンタクト33は、導電性を有し且つ屈曲された金属板により形成されており、XY面に沿って延びるほぼ矩形の電線接続部33Aと、電線接続部33Aの+X方向端部および-X方向端部からそれぞれ-Z方向に屈曲された一対の脚部33Bを有している。
さらに、第1コンタクト33は、電線接続部33Aの-Y方向端部から一旦+Z方向に突出してから-Y方向に向かって延びる伸長部33Cと、伸長部33Cからさらに-Y方向に延びる腕部33Dを有しており、腕部33Dの-Y方向端部に、+Z方向に突出するように湾曲された第1凸部33Eが形成されている。第1凸部33Eの+Z方向側の面により先端側接触部S1が形成され、伸長部33Cの+Z方向側の面により基端側接触部S2が形成されている。
【0047】
図20に示されるように、第1コネクタ31においては、第1コンタクト収容部の一部を形成する第1インシュレータ32の凹部32Cに第1コンタクト33の一対の脚部33Bが圧入されることにより、第1コンタクト33が第1インシュレータ32に保持されている。また、第1インシュレータ32の第1接合面32Bの表面上にゴム材等からなる第1防水シート34が配置され、第1コンタクト33は、第1防水シート34の開口部34Aを通して露出されている。
第1電線C1の-Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBから露出されている導体部CAが、例えば、はんだ接続により第1コンタクト33の電線接続部33Aに接続されている。
【0048】
図21に示されるように、第1電線C1の-Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの-Z方向部分が第1防水シート34を介して第1インシュレータ32の第1電線収容溝32Dに収容されている。
なお、第1コンタクト33の第1凸部33Eは、第1防水シート34の開口部34Aを通して第1インシュレータ32の第1接合面32Bの+Z方向側に位置し、先端側接触部S1が、+Z方向に向けられている。
【0049】
ここで、第1コネクタ31に嵌合する第2コネクタ41を図22に示す。第2コネクタ41は、第1コネクタ31と同一構成を有するものであり、第1コネクタ31に対し、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれにおいて逆向きの姿勢で第1コネクタ31に嵌合される。
図22に示されるように、第2コネクタ41においては、第2コンタクト収容部の一部を形成する第2インシュレータ42の凹部に第2コンタクト43の一対の脚部が圧入されることにより、第2コンタクト43が第2インシュレータ42に保持され、第2インシュレータ42の第2接合面42Bの表面上に第2防水シート44が配置されている。
【0050】
第2電線C2の+Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの+Z方向部分が第2防水シート44を介して第2インシュレータ42の第2電線収容溝42Dに収容され、絶縁被覆部CBから露出されている導体部CAが、例えば、はんだ接続により第2コンタクト43の電線接続部43Aに接続されている。
なお、第2コンタクト43の第2凸部43Eは、第2防水シート44の開口部44Aを通して第2インシュレータ42の第2接合面42Bの-Z方向側に位置し、先端側接触部S1が、-Z方向に向けられている。
【0051】
また、第2コネクタ41の第2インシュレータ42は、第1コネクタ31の第1インシュレータ32の第1ロック部32Hおよび第1被ロック部32Lと同一構造の第2ロック部42Hおよび後述する第2被ロック部42Lを有し、第2ロック部42Hは、腕部に形成された突起を有し、第2被ロック部42Lは、突起を有している。
【0052】
実施の形態2に係るコネクタ組立体を組み立てる際には、まず、図23に示されるように、第1コネクタ31に対し、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれにおいて逆向きとなる姿勢で、第2コネクタ41が第1コネクタ31の+Z方向側に重ねられる。このとき、第2コネクタ41の第2防水シート44が第1コネクタ31の第1防水シート34に接触した状態で、第2コネクタ41の第2インシュレータ42は、第1コネクタ31の第1インシュレータ32に対して-Y方向側に所定距離だけずれた位置に配置される。
【0053】
このため、図24に示されるように、第2コネクタ41の第2ロック部42Hおよび第2被ロック部42Lは、それぞれ、第1コネクタ31の第1被ロック部32Lおよび第1ロック部32Hよりも-Y方向側に離れた位置にあり、第1コネクタ31の第1インシュレータ32と第2コネクタ41の第2インシュレータ42は、まだ互いにロックされていない状態にある。
【0054】
また、このとき、図25に示されるように、第1電線C1の-Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの+Z方向部分は、まだ、第2インシュレータ42の第1電線収容溝42Gに十分に収容されておらず、第2電線C2の+Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの-Z方向部分は、まだ、第1インシュレータ32の第2電線収容溝32Gに十分に収容されていない状態にある。
【0055】
この状態で、第2コネクタ41の第2インシュレータ42が第1コネクタ31の第1インシュレータ32と同一のY方向位置になるまで、第2コネクタ41を第1コネクタ31に対して相対的に+Y方向に直進スライドさせると、図26に示されるように、第1コンタクト33の先端側接触部S1が第2コンタクト43の基端側接触部S2に対してZ方向に弾性的に接触し、第2コンタクト43の先端側接触部S1が第1コンタクト33の基端側接触部S2に対してZ方向に弾性的に接触する。これにより、第1コンタクト33および第2コンタクト43は、互いにY方向に離間した2点において接触し、電気的に接続される。その結果、第1電線C1と第2電線C2は、第1コンタクト33および第2コンタクト43を介して信頼性よく互いに電気的に接続されることとなる。
このようにして、第1コネクタ31と第2コネクタ41が互いに嵌合し、コネクタ組立体の組み立てが完了する。
【0056】
第2コネクタ41の第2インシュレータ42が第1コネクタ31の第1インシュレータ32と同一のY方向位置になるまで、第2コネクタ41が第1コネクタ31に対して相対的に+Y方向に直進スライドすることにより、図15に示されるように、第1インシュレータ32の第1被ロック部32Lが第2インシュレータ42の第2ロック部42Hにロックされ、また、第2インシュレータ42の第2被ロック部42Lが第1インシュレータ32の第1ロック部32Hにロックされ、これにより、第1インシュレータ32と第2インシュレータ42は、互いに固定された状態となる。
【0057】
このようにして、第1インシュレータ32と第2インシュレータ42が互いに固定されると、第1コンタクト収容部を囲むように平面状の第1接合面32B上に配置された第1防水シート34と第2コンタクト収容部を囲むように平面状の第2接合面42B上に配置された第2防水シート44が互いにZ方向に押し付けられて密着する。
【0058】
また、図26に示されるように、第1電線C1の-Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの-Z方向部分が第1防水シート34を介して第1インシュレータ32の第1電線収容溝32Dに収容され且つ+Z方向部分が第2防水シート44を介して第2インシュレータ42の第1電線収容溝42Gに収容される。
同様に、第2電線C2の+Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBの+Z方向部分が第2防水シート44を介して第2インシュレータ42の第2電線収容溝42Dに収容され且つ-Z方向部分が第1防水シート34を介して第1インシュレータ32の第2電線収容溝32Gに収容される。
このため、ゴム材等からなる第1防水シート34および第2防水シート44を用いて、容易に防水構造を形成することができる。
【0059】
なお、第2インシュレータ42の第2被ロック部42Lが第1インシュレータ32の第1ロック部32Hにロックされると、図27に示されるように、第2被ロック部42Lの突起42Mに第1ロック部32Hの腕部32Jの突起32Kが引っ掛かる。図示しないが、同様に、第1被ロック部32Lの突起32Mに第2ロック部42Hの腕部の突起が引っ掛かる。これにより、嵌合状態の第2コネクタ41が、第1コネクタ31から-Y方向に直進して嵌合状態が解除されることが効果的に抑制される。
【0060】
また、嵌合状態にある第1コネクタ31および第2コネクタ41に対して、第1ロック部32Hの突起32Kおよび第2ロック部42Hの突起が、それぞれ、第2被ロック部42Lの突起42Mおよび第1被ロック部32Lの突起32Mを乗り越えるだけの力で、嵌合操作とは反対方向に第1コネクタ31および第2コネクタ41を直進スライドさせることで、第1コネクタ31および第2コネクタ41を互いに離脱させることができる。
【0061】
実施の形態3
図28図30に実施の形態3に係るコネクタ組立体を示す。このコネクタ組立体は、第1コネクタ51および第2コネクタ61を備えており、第1コネクタ51に対して第2コネクタ61を回転軸RAの回りに相対的に回転スライドさせることにより、第1コネクタ51および第2コネクタ61を互いに嵌合させて、第1電線C1および第2電線C2を電気的に接続するものである。
【0062】
第1コネクタ51が第1電線C1の+Y方向端部に連結され、第2コネクタ61が第2電線C2の-Y方向端部に連結されている。第1電線C1および第2電線C2は、実施の形態1および2で用いられたものと同様であり、それぞれ、導体部CAの外周が絶縁被覆部CBにより覆われた被覆電線を構成しており、同一直線上に沿って互いに反対方向に延びている。
第1コネクタ51は、ほぼ円板形状の第1インシュレータ52を有し、第2コネクタ61も、ほぼ円板形状の第2インシュレータ62を有し、第2インシュレータ62が第1インシュレータ52の上に重なった状態で第1コネクタ51と第2コネクタ61が互いに嵌合している。
なお、回転軸RAは、ほぼ円板形状の第1インシュレータ52および第2インシュレータ62の中心を通り且つZ方向に沿って延びている。
【0063】
嵌合前の状態における実施の形態2のコネクタ組立体を図31に示す。第1コネクタ51と第2コネクタ61は、互いに同一構成を有するもので、雌雄同体に形成されている。第2コネクタ61は、第1コネクタ51との嵌合開始時には、第1コネクタ51に対してXY面上で所定角度だけ回転された状態にあるが、嵌合完了時においては、第1コネクタ51に対し、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれにおいて逆向きの姿勢となる。
【0064】
第1コネクタ51の組立図を図32に示す。第1インシュレータ52の+Z方向側に第1防水シート54が配置され、第1防水シート54の+Z方向側に第1電線C1が配置され、第1電線C1の+Z方向側に第1コンタクト53が配置されている。
第1防水シート54は、+Z方向から見た場合に、中心に円形の開口部54Aが形成されたリング形状を有している。また、第1電線C1の+Y方向端部において、絶縁被覆部CBが除去されることにより導体部CAが露出しており、この露出された第1電線C1の導体部CAが、第1防水シート54の開口部54Aの+Z方向側に位置し、露出された第1電線C1の導体部CAの+Z方向側に第1コンタクト53が位置している。
【0065】
図33に示されるように、第1インシュレータ52は、絶縁性樹脂により形成されており、XY面に沿って延びるほぼ円形の円板部52Aを有している。円板部52Aは、+Z方向を向いた平面状の第1接合面52Bと、第1接合面52Bに形成され且つ+Z方向に向かって開放された凹状の第1コンタクト収容部52Cを有している。
第1コンタクト収容部52Cは、円板部52Aの中心に形成されており、第1コンタクト53を収容して保持するものである。第1コンタクト収容部52Cには、第1コンタクト53の一部を圧入するための一対の圧入孔52Dが形成されている。
また、第1接合面52Bには、第1コンタクト収容部52Cから円板部52Aの-Y方向端部にまでY方向に延びる第1電線収容溝52Eが形成されている。
【0066】
円板部52Aの側部には、それぞれ、+Z方向に突出する一対の第1ロック部52Fが形成されている。一対の第1ロック部52Fは、円板部52Aの一直径上に位置し且つ互いに対向しており、それぞれ、第1接合面52Bよりも+Z方向側において円板部52Aの周に沿って延びる腕部52Gを有している。一対の第1ロック部52Fの腕部52Gは、円板部52Aの中心に関して互いに同一回転方向に延び、それぞれ、円板部52Aの周に沿って湾曲している。
【0067】
また、円板部52Aの周方向における腕部52Gの中間部には、-Z方向に向かって突出する突起52Hが形成されている。
さらに、円板部52Aの側部には、一対の第1ロック部52Fに隣接し且つ円板部52Aの中心に向かって窪んだ一対の縮径部52Jが形成されている。縮径部52Jは、対応する第1ロック部52Fの腕部52Gの-Z方向側から、円板部52Aの周方向に沿って腕部52Gの先端を超える回転位置まで延びている。
【0068】
図34に示されるように、第1コンタクト53は、導電性を有し且つ屈曲された金属板により形成されており、XY面に沿ってY方向に細長く延びる電線接続部53Aと、電線接続部53Aの+Y方向端部および-Y方向端部からXY面に沿ってそれぞれ延びる一対の伸長部53Bを有している。
電線接続部53Aの+Y方向端部に連結されている伸長部53Bは、電線接続部53Aの+Y方向端部からXY面に沿って-X方向に延びた後に-Y方向へと延び、-Y方向端部に、+Z方向に突出するように湾曲された第1凸部53Cが形成されている。
【0069】
一方、電線接続部53Aの-Y方向端部に連結されている伸長部53Bは、電線接続部53Aの-Y方向端部からXY面に沿って+X方向に延びた後に+Y方向へと延び、+Y方向端部に、+Z方向に突出するように湾曲された第1凸部53Cが形成されている。
さらに、第1コンタクト53は、電線接続部53Aの+Y方向端部および-Y方向端部からそれぞれ-Z方向に延びる一対の圧入部53Dを有している。
【0070】
図35に示されるように、第1コネクタ51においては、第1インシュレータ52の第1接合面52Bの表面上にゴム材等からなる第1防水シート54が配置されている。
第1電線C1の+Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBから露出されている導体部CAが、例えば、はんだ接続により、第1コンタクト53の電線接続部53Aの-Z方向側の表面に接続されており、第1コンタクト53が、第1インシュレータ52の第1コンタクト収容部52Cに収容されている。第1コンタクト53は、一対の圧入部53Dが第1コンタクト収容部52Cの一対の圧入孔52Dに圧入されることにより、第1インシュレータ52に固定される。
【0071】
また、導体部CAが第1コンタクト53の電線接続部53Aの-Z方向側の表面に接続されている第1電線C1の絶縁被覆部CBが、第1防水シート54を介して、図33に示される第1インシュレータ52の第1電線収容溝52Eに収容される。
図36に示されるように、第1コンタクト53の一対の伸長部53Bに形成されている一対の第1凸部53Cは、それぞれ、第1防水シート54の開口部54Aを通して第1インシュレータ52の第1コンタクト収容部52Cの+Z方向側に配置され、第1接合面52Bよりも+Z方向側に位置している。
【0072】
ここで、第1コネクタ51に嵌合する第2コネクタ61を図37に示す。第2コネクタ61は、第1コネクタ51と同一構成を有するものであり、第1コネクタ51に対し、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれにおいて逆向きの姿勢で第1コネクタ51に嵌合される。
第2コネクタ61においては、第2インシュレータ62の第2コンタクト収容部62Cに第2コンタクト63が収容され、第2インシュレータ62の第2接合面62Bの表面上に第2防水シート64が配置されている。
【0073】
第2電線C2の-Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBから露出されている導体部CAが、例えば、はんだ接続により、第2コンタクト63に接続されており、第2コンタクト63が、第2インシュレータ62の第2コンタクト収容部62Cに収容されている。
第2コンタクト63の一対の伸長部63Bに形成されている一対の第2凸部63Cは、第2防水シート64の開口部64Aを通して第2インシュレータ62の第2コンタクト収容部62Cの-Z方向側に配置され、第2接合面62Bよりも-Z方向側に位置している。
【0074】
また、第2コネクタ61の第2インシュレータ62は、第1コネクタ51の第1インシュレータ52の第1ロック部52Fと同一構造の一対の第2ロック部62Fを有し、それぞれの第2ロック部62Fは、後述する腕部62Gに形成された突起62Hを有している。
【0075】
実施の形態3に係るコネクタ組立体を組み立てる際には、まず、図38に示されるように、第1コネクタ51に対し、Z方向において逆向きとなる姿勢で、第2コネクタ61が第1コネクタ51の+Z方向側に重ねられる。第2コネクタ61は、連結されている第2電線C2がY方向から回転軸RAの回りに所定角度だけ回転した方向に延びるような回転位置とされることにより、第2インシュレータ62の第2ロック部62Fの腕部62Gが第1インシュレータ52の縮径部52Jの外周部に沿った位置となり、且つ、第1インシュレータ52の第1ロック部52Fの腕部52Gが第2インシュレータ62の縮径部62Jの外周部に沿った位置となった状態で、第1コネクタ51の+Z方向側に重なることができる。
【0076】
このとき、図39に示されるように、第1ロック部52Fの腕部52Gと第2ロック部62Fの腕部62Gは、回転軸RAを中心とする回転方向において、互いに異なる回転位置にあり、第1コネクタ51の第1インシュレータ52と第2コネクタ61の第2インシュレータ62は、まだ互いにロックされていない状態にある。
【0077】
また、このとき、図40に示されるように、第2コネクタ61の第2コンタクト63は、第1コンタクト53から回転軸RAを中心とする回転方向に離れた位置にあり、まだ、第1コネクタ51の第1コンタクト53に接触していない。
さらに、第2コネクタ61が第1コネクタ51の+Z方向側に重なることで、第2コネクタ61の第2防水シート64は、第1コネクタ51の第1防水シート54に接触された状態となる。
【0078】
この状態で、第2コネクタ61に連結されている第2電線C2が延びる方向がY方向となるまで、第1コネクタ51に対して第2コネクタ61を相対的に回転軸RAの回りに回転スライドさせると、図41に示されるように、第1コネクタ51および第2コネクタ61は、第1コンタクト53の第1凸部53Cおよび第2コンタクト63の第2凸部63Cが互いに乗り越えるまで相対移動し、第1コンタクト53の一対の第1凸部53Cが第2コンタクト63の一対の第2凸部63Cに弾性的に接触する。これにより、第1コンタクト53および第2コンタクト63は、互いに離間した2点において接触し、電気的に接続される。その結果、第1電線C1と第2電線C2は、第1コンタクト53および第2コンタクト63を介して信頼性よく互いに電気的に接続されることとなる。
このようにして、第1コネクタ51と第2コネクタ61が互いに嵌合し、コネクタ組立体の組み立てが完了する。
【0079】
第2コネクタ61に連結されている第2電線C2が延びる方向がY方向となるまで、第1コネクタ51に対して第2コネクタ61を相対的に回転軸RAの回りに回転スライドさせることにより、図30に示されるように、第1インシュレータ52の第1ロック部52Fの腕部52Gと第2インシュレータ62の第2ロック部62Fの腕部62Gが互いにZ方向に重なる位置となる。これにより、第1ロック部52Fと第2ロック部62Fが互いに干渉し合い、第1インシュレータ52と第2インシュレータ62は、互いにロックされて固定された状態となる。
【0080】
このようにして、第1インシュレータ52と第2インシュレータ62が互いに固定されると、第1コンタクト収容部52Cを囲むように平面状の第1接合面52B上に配置された第1防水シート54と第2コンタクト収容部62Cを囲むように平面状の第2接合面62B上に配置された第2防水シート64が互いにZ方向に押し付けられて密着する。
【0081】
さらに、第1電線C1の+Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBが、第1防水シート54を介して、第1インシュレータ52の第1電線収容溝52Eに収容される。また、第2インシュレータ62は、第1インシュレータ52と同様に、第2接合面62Bに形成され且つ第2コンタクト収容部62Cから第2インシュレータ62の+Y方向端部にまでY方向に延びる第2電線収容溝を有しており、第2電線C2の-Y方向端部近傍における絶縁被覆部CBが、第2防水シート64を介して、第2インシュレータ62の第2電線収容溝に収容される。
このため、ゴム材等からなる第1防水シート54および第2防水シート64を用いて、容易に防水構造を形成することができる。
【0082】
なお、第1インシュレータ52と第2インシュレータ62が互いにロックされると、図42に示されるように、第1ロック部52Fの腕部52Gの突起52Hに第2ロック部62Fの腕部62Gの突起62Hが引っ掛かる。これにより、嵌合状態の第2コネクタ61が、第1コネクタ51に対して回転軸RAの回りに回転して嵌合状態が解除されることが効果的に抑制される。
【0083】
また、第1コネクタ51および第2コネクタ61の嵌合時に、第1コンタクト53の第1凸部53Cと第2コンタクト63の第2凸部63Cが互いに乗り越えた状態となるので、第1凸部53Cと第2凸部63Cが互いに干渉することによっても、第2コネクタ61が第1コネクタ51から-Y方向にずれて嵌合状態が解除されることが抑制される。
【0084】
上記の実施の形態3においては、第1コンタクト53が一対の第1凸部53Cを有し、第2コンタクト63が一対の第2凸部63Cを有しているが、これに限るものではなく、第1コンタクト53が有する唯一の第1凸部53Cと第2コンタクト63が有する唯一の第2凸部63Cが、Z方向に弾性的に接触するように構成することもできる。
ただし、上記の実施の形態3のように、一対の第1凸部53Cおよび一対の第2凸部63Cにより、第1コンタクト53と第2コンタクト63が2点接触する構成とすれば、電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0085】
また、嵌合状態にある第1コネクタ51および第2コネクタ61に対して、第1ロック部52Fの突起52Hが、第2ロック部62Fの突起62Hを乗り越えるだけの力で、嵌合操作とは反対方向に第1コネクタ51および第2コネクタ61を回転スライドさせることで、第1コネクタ51および第2コネクタ61を互いに離脱させることができる。
【0086】
上記の実施の形態1-3のコネクタ組立体では、第1コネクタ11、31、51および第2コネクタ21、41、61を用いて第1電線C1と第2電線C2を互いに電気的に接続しているので、第1コネクタ11、31、51と第2コネクタ21、41、61の嵌合および取り外しを行うだけで、第1電線C1および第2電線C2の接続と遮断を容易に切り替えることができる。
さらに、第1コネクタ11、31、51と第2コネクタ21、41、61は、互いに同一構成を有して雌雄同体に形成されているため、コネクタ組立体の製造コストの削減を図ることができ、また、第1電線C1および第2電線C2の端部に接続されるコネクタを誤るおそれはなく、確実に第1電線C1と第2電線C2の電気的接続を行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0087】
1 第1コネクタ、2 第2コネクタ、3 第1インシュレータ、3A,5A ブレード部、3B,5B ガイド部、4 第1コンタクト、5 第2インシュレータ、6 第2コンタクト、11,31,51 第1コネクタ、12,32,52 第1インシュレータ、12A,32A 平板部、12B,32B,52B 第1接合面、12C,52C 第1コンタクト収容部、12D,52D 圧入孔、12E,22F,32D,42G,52E 第1電線収容溝、12F,22E,32G,42D 第2電線収容溝、12G,32H,52F 第1ロック部、12H 貫通孔、12J,32L 第1被ロック部、13,33,53 第1コンタクト、13A,23A,33A,43A,53A,63A 電線接続部、13B,33B 脚部、13C,33C,53B,63B 伸長部、13D、32J,33D,52G,62G 腕部、13E,33E,53C 第1凸部、14,34,54 第1防水シート、14A,24A,34A,44A,54A,64A 開口部、21,41,61 第2コネクタ、22,42,62 第2インシュレータ、22B,42B,62B 第2接合面、22C,62C 第2コンタクト収容部、22G,42H,62F 第2ロック部、22J,42L 第2被ロック部、23,43,63 第2コンタクト、23E,43E,63C 第2凸部、24,64 第2防水シート、32C,32E 凹部、32F 連通溝、32K,32M,52H,62H 突起、52A 円板部、52J,62J 縮径部、53D 圧入部、C1 第1電線、C2 第2電線、CA 導体部、CB 絶縁被覆部、RA 回転軸、S1 先端側接触部、S2 基端側接触部。
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