(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008271
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】ペグ
(51)【国際特許分類】
E04H 15/62 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
E04H15/62 A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110278
(22)【出願日】2023-07-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】000138336
【氏名又は名称】株式会社スノーピーク
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】山井 太
(72)【発明者】
【氏名】山口 幸宏
【テーマコード(参考)】
2E141
【Fターム(参考)】
2E141AA00
2E141FF01
(57)【要約】
【課題】複数のロープを地面に簡単に固定することができるペグを提供する。
【解決手段】ペグ1は、軸部10と、ロープを引っ掛けることができるように構成された第1のフック部11及び第2のフック部12と、を備える。第1のフック部11及び第2のフック部12は、軸部10の第1の側面30に、軸部10の軸方向Xに並べて設けられている。ペグ1は、ペグ保持部13をさらに備え、ペグ保持部13は、軸部10の第2の側面31に設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペグであって、
軸部と、
ロープを引っ掛けることができるように構成された第1のフック部及び第2のフック部と、を備え、
前記第1のフック部及び前記第2のフック部は、前記軸部の第1の側面に、前記軸部の軸方向に並べて設けられている、ペグ。
【請求項2】
ペグを引き抜く際にペグを保持するための孔を有するペグ保持部を、さらに備え、
前記ペグ保持部は、前記軸部の第2の側面に設けられている、請求項1に記載のペグ。
【請求項3】
前記第2の側面は、前記第1の側面の反対側に位置する、請求項2に記載のペグ。
【請求項4】
前記第1のフック部、前記第2のフック部及び前記ペグ保持部からなる群から選択される少なくとも1つは、ペグの地面に対する差し込み角度の指標となる指標面を有し、
前記指標面は、前記軸部の軸方向に対し45度の角度を有する、請求項3に記載のペグ。
【請求項5】
前記指標面は、複数個所に設けられている、請求項4に記載のペグ。
【請求項6】
前記ペグ保持部は、前記軸部の頭部における前記第2の側面に設けられ、
前記ペグ保持部は、前記第2の側面から外方に突出する突出形状を有する、請求項3に記載のペグ。
【請求項7】
前記軸部は、地中に差し込まれるように構成された差込部を有し、
前記差込部は、略三角形の断面形状を有する、請求項1に記載のペグ。
【請求項8】
前記差込部は、前記断面形状において、
互いに鋭角の内角を形成する第1の面及び第2の面と、
前記第1の面と前記第2の面とを接続し、外方に突出するように湾曲する第3の面と、を有する、請求項7に記載のペグ。
【請求項9】
前記第1のフック部と前記ペグ保持部は、前記軸部を挟んで互いに対応する位置に設けられ、
前記第2のフック部は、前記第1のフック部と前記ペグ保持部より前記軸部の先端側に設けられている、請求項3に記載のペグ。
【請求項10】
前記第1のフック部は、前記第1のフック部にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる第1の間隙を形成し、
前記第1の間隙は、前記軸部の軸方向に対し垂直の方向に向けて開口し、
前記第2のフック部は、前記第2のフック部にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる第2の間隙を形成し、
前記第2の間隙は、前記軸部の先端方向に向けて開口している、請求項9に記載のペグ。
【請求項11】
前記第1のフック部は、前記軸部の前記第1の側面から外方に突出し、その後前記軸部の先端側に向かって延設される第1の部分を有し、
前記第2のフック部は、前記軸部の前記第1の側面から外方に突出し、その後前記軸部の先端側に向かって延設される第2の部分を有する、請求項9に記載のペグ。
【請求項12】
前記第2の部分は、前記第1の部分側に突出する突出部を有し、
前記第1の部分と前記突出部との間に、前記第1のフック部にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる間隙が形成されている、請求項11に記載のペグ。
【請求項13】
前記第2の部分の先端は、先細り形状を有する、請求項11に記載のペグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペグに関する。
【背景技術】
【0002】
テントの設営に使用されるペグは、テントに接続されたロープを引っ掛けるフックを有している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のようなペグでは、テントからの向きや長さが異なる複数のロープを一つのフックに引っ掛けて地面に固定しようとすると、その作業の際にロープ同士が干渉しあったり、一部のロープがペグから外れるようなことが起こり得る。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、複数のロープを簡単に地面に固定することができるペグを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るペグは、軸部と、ロープを引っ掛けることができるように構成された第1のフック部及び第2のフック部と、を備え、第1のフック部及び第2のフック部は、軸部の第1の側面に、軸部の軸方向に並べて設けられている。
【0007】
本態様によれば、第1のフック部と第2のフック部が軸部の第1の側面に軸方向に並べて設けられているので、複数のロープを簡単に地面に固定することができる。
【0008】
上記態様において、ペグは、ペグを引き抜く際にペグを保持するための孔を有するペグ保持部を、さらに備え、ペグ保持部は、軸部の第2の側面に設けられていてよい。
【0009】
上記態様において、第2の側面は、第1の側面の反対側に位置してよい。
【0010】
上記態様において、第1のフック部、第2のフック部及びペグ保持部からなる群から選択される少なくとも1つは、ペグの地面に対する差し込み角度の指標となる指標面を有し、指標面は、軸部の軸方向に対し45度の角度を有してよい。
【0011】
上記態様において、指標面は、複数個所に設けられてよい。
【0012】
上記態様において、ペグ保持部は、軸部の頭部における第2の側面に設けられ、ペグ保持部は、第2の側面から外方に突出する突出形状を有してよい。
【0013】
上記態様において、軸部は、地中に差し込まれるように構成された差込部を有し、差込部は、略三角形の断面形状を有してよい。
【0014】
上記態様において、差込部は、断面形状において、互いに鋭角の内角を形成する第1の面及び第2の面と、第1の面と第2の面とを接続し、外方に突出するように湾曲する第3の面と、を有してよい。
【0015】
上記態様において、第1のフック部とペグ保持部は、軸部を挟んで互いに対応する位置に設けられ、第2のフック部は、第1のフック部とペグ保持部より軸部の先端側に設けられてよい。
【0016】
上記態様において、第1のフック部は、第1のフック部にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる第1の間隙を形成し、第1の間隙は、軸部の軸方向に対し垂直の方向に向けて開口し、第2のフック部は、第2のフック部にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる第2の間隙を形成し、第2の間隙は、軸部の先端方向に向けて開口してよい。
【0017】
上記態様において、第1のフック部は、軸部の第1の側面から外方に突出し、その後軸部の先端側に向かって延設される第1の部分を有し、第2のフック部は、軸部の第1の側面から外方に突出し、その後軸部の先端側に向かって延設される第2の部分を有してよい。
【0018】
上記態様において、第2の部分は、第1の部分側に突出する突出部を有し、第1の部分と突出部との間に、第1のフック部にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる間隙が形成されてよい。
【0019】
上記態様において、第2の部分の先端は、先細り形状を有してよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、複数のロープを簡単に地面に固定することができるペグを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図3】ペグの頭部の断面を説明するための図である。
【
図4】ペグの差込部の断面を説明するための図である。
【
図6】テントの設営に使用されるペグの一例を示す図である。
【
図7】複数のロープが引っ掛けられ地面に差し込まれたペグを説明する図である。
【
図8】ユーザがペグを保持する様子を説明する図である。
【
図9】引き抜き治具によりペグを引き抜く様子を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、一実施形態におけるペグ1の一例を示す正面図である。
図2は、ペグ1の一例を示す斜視図である。
【0023】
図1及び
図2に示すように、ペグ1は、軸部10と、第1のフック部11と、第2のフック部12と、ペグ保持部13を有する。軸部10は、軸方向Xに長い細長形状を有する。軸部10は、頭部20と差込部21を含む。頭部20は、ペグ1を差し込む際にユーザにより保持されるように構成され、差込部21は、地中に差し込まれるように構成されている。
【0024】
図3は、ペグ1の頭部20のA-A断面(
図1に示す)を示す。
図3に示すように、頭部20は、略方形の断面形状を有する。当該断面は、ペグ1を軸方向Xに垂直な面で切断した時の断面である。頭部20は、第1の側面30と、第2の側面31と、第3の側面32と、第4の側面33を有している。頭部20は、略四角柱の形状を有する。
【0025】
図1及び
図2に示すように、頭部20は、平坦な後端面20aを有する。頭部20の後端面20aは、ペグ1が差し込まれる際にハンマー等により打撃できるように構成されている。
【0026】
図4は、ペグ1の差込部21のB-B断面(
図1に示す)を示す。
図4に示すように、差込部21は、略三角形の断面形状を有する。差込部21は、断面形状において、互いに鋭角の内角を形成する第5の側面40及び第6の側面41と、第5の側面40と第6の側面41とを接続し、外方に突出するように湾曲する第7の側面42と、を有する。よって、差込部21は、略三角柱の形状を有している。ペグ1の断面形状は、差込部21から頭部20に移行する部分において、略三角形状から略四角形状に滑らかに移行している。
【0027】
図1及び
図2に示すように、差込部21は、先細り形状の先端部21aを有する。
【0028】
第1のフック部11及び第2のフック部12は、ロープを引っ掛けることができるように構成されている。第1のフック部11及び第2のフック部12は、軸部10の頭部20の第1の側面30に設けられている。第1の側面30は、差込部21の第5の側面40と第6の側面41と同じ側の面であり、ペグ1の差し込み時に下に向けられる面である。
【0029】
第1のフック部11は、頭部20の後端面20aの近傍に配置されている。第2のフック部12は、第1のフック部11より差込部21側に、第1のフック部11に隣接して配置されている。
【0030】
第1のフック部11は、第1の部分50を有する。第1の部分50は、軸部10の第1の側面30から外方に突出し、その後軸部10の先端側に向かって延設されている。例えば、第1の部分50は、第1の側面30に対し略垂直(軸方向Xに対し垂直方向Y)に突出する突出部分50aと、突出部分50aの先端から、軸部10の先端側に行くにつれて次第に第1の側面30から離れるように軸方向Xに延設される延設部分50bを有している。突出部分50aの後端側の面50cは、軸部10の頭部20の後端面20aと同一平面になるように形成されている。
【0031】
第2のフック部12は、第2の部分51を有する。第2の部分51は、軸部10の第1の側面30から外方に突出し、その後軸部10の先端側に向かって延設されている。例えば、第2の部分51は、第1の側面30の垂直方向Yから少し先端側に傾斜した方向に突出する突出部分51aと、突出部分51aの先端から、軸部10の先端方向に軸部10に対し平行に延設される延設部分51bを有している。
【0032】
第2の部分51は、第1の部分50側に突出する突出部51cをさらに有する。突出部51cは、第1の部分50の延設部分50bに対向している。延設部分50bと突出部51cとの間には、第1のフック部11にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる第1の間隙OP1が形成されている。第1の間隙OP1は、垂直方向Yに向けて開口している。
【0033】
第2の部分51の延設部分51bの先端と軸部10との間には、ロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる第2の間隙OP2が形成されている。第2の間隙OP2は、軸部10の先端方向に向けて開口している。第2の部分51の延設部分51bの先端51dは、先細り形状を有している。
【0034】
ペグ保持部13は、ペグ1を引き抜く際にペグ1を保持することができるように構成されている。ペグ保持部13は、引き抜き用の治具が引っ掛けられる孔13aを有する。
【0035】
ペグ保持部13は、軸部10の頭部20の第2の側面31に設けられている。第2の側面31は、第1の側面30の反対側の面である。ペグ保持部13は、第1のフック部11に対し軸部10を挟んだ反対側に設けられている。
【0036】
ペグ保持部13は、第2の側面31から外方に突出する突出形状を有する。ペグ保持部13は、略半円形状を有する。ペグ保持部13は、第2の側面31から垂直方向Yに1cm以上、好ましくは2cm以上7cm以下の高さを有してよい。ペグ保持部13の後端側の面13bは、軸部10の頭部20の後端面20aと同一平面になるように形成されている。ペグ保持部13の先端側の面13cは、軸部10の先端側に近づくにつれて次第に軸部10に近づくように傾斜している。
【0037】
図5に示すように、第1のフック部11、第2のフック部12及びペグ保持部13からなる群から選択される少なくとも1つは、ペグ1の地面Gに対する差し込み角度の指標となる指標面60を有し、指標面60は、軸部10の軸方向Xに対し45度の角度θを有する。すなわち、指標面60は、ペグ1を地面Gに対し適切な45度で差し込んだ時に、地面Gに対し垂直になるように形成されている。指標面60は、複数個所に設けられてよい。例えば、指標面60は、第1のフック部11の延設部分50bの先端側の面60aと、第1のフック部11の延設部分50bの後端側の面60bと、第2のフック部12の突出部分51aの後端側の面60cと、第2のフック部12の突出部分51aの先端側の面60dと、ペグ保持部13の先端側の面60eに設けられてよい。指標面60は、軸部10の軸方向Xに対し45度の方向に、0.5cm以上、好ましくは1cm以上3cm以下の長さを有してよい。
【0038】
次に、ペグ1の使用方法の一例について説明する。
図6に示すように、ペグ1は、テント100を設営する際に、テント100に接続された複数のロープ101、102を地面Gに固定するために用いられる。
図7に示すように、第1のフック部11に第1のロープ101が引っ掛けられ、第2のフック部12に第2のロープ102が引っ掛けられ、さらに、第1のフック部11と第2のフック部12を下にして軸部10が地面Gに対し45度に傾けられた状態で、ペグ1が、軸部10の先端部21a側から地中に差し込まれる。このとき、ペグ1の第2のフック部12の先端も地中に差し込まれてよい。ユーザは、第1の手でペグ1を持ち、第2の手でハンマーなどを持ち、ハンマーなどにより頭部20の後端面20aを打撃する。このとき、
図8に示すように、第1の手は、ペグ保持部13の先端側の面13cに近い軸部10を保持する。これにより、頭部20の後端面20aを打撃するハンマーに対し、第1の手がペグ保持部13により隠されて保護される。また、ユーザは、指標面60を見ながら、指標面60が地面Gに対して垂直になるようにペグ1を地中に差し込む。これにより、ペグ1が地面Gに対し45度の角度で差し込まれる。
【0039】
そして、
図9に示すように、ペグ1を地中から引き抜く際には、引き抜き用治具120のフック121をペグ保持部13の孔13aに引っ掛けて引っ張る。
【0040】
本実施の形態によれば、ペグ1が、軸部10と、第1のフック部11と、第2のフック部12とを備え、第1のフック部11と第2のフック部12が、軸部10の第1の側面30に、軸部10の軸方向Xに並べて設けられている。これにより、軸部10の軸方向Xに並んだ第1のフック部11と第2のフック部12のそれぞれにロープを引っ掛けることができる。この結果、例えば
図7に示したように、向きの異なる複数のロープを第1のフック部11と第2のフック部12に引っ掛けてペグ1を地面に差し込むことができる。よって、複数のロープを地面に簡単に固定することができる。
【0041】
ペグ1は、ペグ保持部13を備え、ペグ保持部13は、軸部10の第2の側面31に設けられている。これにより、例えば
図9に示したように、ペグ保持部13によりペグ1を保持して、ペグ1を簡単に引き抜くことができる
【0042】
第2の側面31は、第1の側面30の反対側に位置するので、ペグ保持部13と、第1のフック部11及び第2のフック部12が軸部10に対して反対の面に位置する。これにより、複数のロープを第1のフック部11と第2のフック部12に引っ掛ける際に複数のロープがペグ保持部13と干渉することが抑制される。
【0043】
第1のフック部11、第2のフック部12及びペグ保持部13からなる群から選択される少なくとも1つは、ペグ1の地面Gに対する差し込み角度の指標となる指標面60を有し、指標面60は、軸部10の軸方向Xに対し45度の角度を有する。これにより、ユーザは、ペグ1の差し込み角度を認識できるので、ペグ1を地面Gに対して適切な角度で差し込むことができる。
【0044】
指標面60は、複数個所に設けられているので、ユーザは、ペグ1の差し込み角度をより認識しやすくなり、ペグ1を適切な角度で差し込むことができる。
【0045】
ペグ保持部13は、軸部10の頭部20における第2の側面31に設けられ、ペグ保持部13は、第2の側面31から外方に突出する突出形状を有している。これにより、例えば
図8に示したように、頭部20を打撃するハンマーに対して、ユーザの手がペグ保持部13により保護される。
【0046】
軸部10は、地中に差し込まれるように構成された差込部21を有し、差込部21は、略三角形の断面形状を有している。これにより、ペグ1を地中に差し込む際に抵抗が小さくなり、ペグ1を差し込みやすくなる。
【0047】
差込部21は、互いに鋭角の内角を形成する第5の側面40及び第6の側面41と、第5の側面40と第6の側面41とを接続し、外方に突出するように湾曲する第7の側面42と、を有する。第5の側面40と第6の側面41の作用により、地面Gに対する差込部21の抵抗が小さくなり、ペグ1を地中に差し込みやすくなる。第7の側面42の作用により、差込部21の上にある土を上方に押しのけしやすくなり、ペグ1を地中から引き抜きやすくなる。
【0048】
第1のフック部11とペグ保持部13は、軸部10を挟んで互いに対応する位置に設けられ、第2のフック部12は、第1のフック部11とペグ保持部13より軸部10の先端側に設けられている。複数のロープの引っ掛け及び固定と、ペグ1の引き抜きを適切に行うことができる。
【0049】
第1のフック部11は、第1のフック部11にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる第1の間隙OP1を形成し、第1の間隙OP1は、軸部10の軸方向Xに対し垂直の方向に向けて開口し、第2のフック部12は、第2のフック部12にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる第2の間隙OP2を形成し、第2の間隙OP2は、軸部10の先端方向に向けて開口している。これにより、向きの異なる複数のロープを適切に引っ掛けることができる。
【0050】
第1のフック部11は、軸部10の第1の側面30から外方に突出し、その後軸部10の先端側に向かって延設される第1の部分50を有し、第2のフック部12は、軸部10の第1の側面30から外方に突出し、その後軸部10の先端側に向かって延設される第2の部分51を有する。これにより、第1のフック部11と第2のフック部12が好適に形成される。
【0051】
第2の部分51は、第1の部分50側に突出する突出部51cを有し、第1の部分50と突出部51cとの間に、第1のフック部11にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる第1の間隙OP1が形成されている。これにより、ロープを第1のフック部11に適切に引っ掛けることができる。
【0052】
第2の部分51の先端は、先細り形状を有する。これにより、第2のフック部12を地面に差し込みやすくなる。よって、ペグ1を地面に深く差し込むことができる。
【0053】
以上の実施の形態において、ペグ1は他の構成や形状を有してよい。例えば、第1のフック部11、第2のフック部12及びペグ保持部13の形状は他の形状を有してよい。ペグ1は、第1のフック部11及び第2のフック部12の他に、フック部を有していてよい。
【0054】
以上の例示的実施形態において、ペグは、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく種々の変形をなし得る。例えば、当業者の通常の創作能力の範囲内で、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態に追加することができる。また、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態の対応する構成要素と置換することができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、複数のロープを簡単に地面に固定することができるペグを提供する際に有用である。
【符号の説明】
【0056】
1……ペグ、10……軸部、11……第1のフック部、12……第2のフック部、13……ペグ保持部、20……頭部、21……差込部、X……軸方向、Y……垂直方向
【手続補正書】
【提出日】2023-10-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペグであって、
軸部と、
ロープを引っ掛けることができるように構成された第1のフック部及び第2のフック部と、
ペグを引き抜く際にペグを保持するための孔を有するペグ保持部と、を備え、
前記第1のフック部及び前記第2のフック部は、前記軸部の第1の側面に、前記軸部の軸方向に並べて設けられ、
前記ペグ保持部は、前記軸部における前記第1の側面の反対側の第2の側面に設けられ、
前記第1のフック部、前記第2のフック部及び前記ペグ保持部からなる群から選択される少なくとも1つは、ペグの地面に対する差し込み角度の指標となる指標面を有し、
前記指標面は、前記軸部の軸方向に対し45度の角度を有し、
前記指標面は、複数個所に設けられている、ペグ。
【請求項2】
前記指標面が0.5cm以上の長さを有する、請求項1に記載のペグ。
【請求項3】
前記ペグ保持部は、前記軸部の頭部における前記第2の側面に設けられ、
前記ペグ保持部は、前記第2の側面から外方に突出する突出形状を有する、請求項1に記載のペグ。
【請求項4】
ペグであって、
軸部と、
ロープを引っ掛けることができるように構成された第1のフック部及び第2のフック部と、を備え、
前記第1のフック部及び前記第2のフック部は、前記軸部の第1の側面に、前記軸部の軸方向に並べて設けられ、
前記軸部は、地中に差し込まれるように構成された差込部を有し、
前記差込部は、略三角形の断面形状を有し、
前記差込部は、前記断面形状において、
互いに鋭角の内角を形成する第1の面及び第2の面と、
前記第1の面と前記第2の面とを接続し、外方に突出するように湾曲する第3の面と、を有する、ペグ。
【請求項5】
前記軸部は、頭部と、前記差込部とを有し、
前記頭部は、略四角形の断面形状を有し、
前記軸部は、前記差込部から前記頭部に移行する部分において、断面形状が略三角形状から略四角形状に滑らかに移行するように構成されている、請求項4に記載のペグ。
【請求項6】
ペグであって、
軸部と、
ロープを引っ掛けることができるように構成された第1のフック部及び第2のフック部と、
ペグを引き抜く際にペグを保持するための孔を有するペグ保持部と、を備え、
前記第1のフック部及び前記第2のフック部は、前記軸部の第1の側面に、前記軸部の軸方向に並べて設けられ、
前記ペグ保持部は、前記軸部における前記第1の側面の反対側の第2の側面に設けられ、
前記第1のフック部と前記ペグ保持部は、前記軸部を挟んで互いに対応する位置に設けられ、
前記第2のフック部は、前記第1のフック部と前記ペグ保持部より前記軸部の先端側に設けられ、
前記第1のフック部は、前記軸部の前記第1の側面から外方に突出し、その後前記軸部の先端側に向かって延設される第1の部分を有し、
前記第2のフック部は、前記軸部の前記第1の側面から外方に突出し、その後前記軸部の先端側に向かって延設される第2の部分を有し、
前記第2の部分は、前記第1の部分側に突出し、前記第1の部分の先端部分に対向する突出部を有し、
前記第1の部分と前記突出部との間に、前記第1のフック部にロープを引っ掛ける際に当該ロープを通過させる間隙が形成されている、ペグ。
【請求項7】
前記第2の部分の先端は、先細り形状を有する、請求項6に記載のペグ。