(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008312
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】遊技機用発射ハンドル及びそれを備えた遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
A63F7/02 308G
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110360
(22)【出願日】2023-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】591150270
【氏名又は名称】日本ぱちんこ部品株式会社
(72)【発明者】
【氏名】原 敬介
(72)【発明者】
【氏名】小野 憲吾
(72)【発明者】
【氏名】足立 義一
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BA48
2C088EA41
(57)【要約】
【課題】操作部材を安定して保持でき、遊技者が操作時に疲れにくくなる遊技機用発射ハンドル及びそれを備えた遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】遊技機用発射ハンドル10は、遊技球を遊技領域に向けて発射する際に遊技者が操作する。遊技機1の枠体2前面側に取り付けられるハンドル本体20と、基準位置から所定の範囲内で、ハンドル本体20に対して相対的に変位可能な操作部材30と、操作部材30を基準位置に向かう方向に付勢する第1付勢部材41及び第2付勢部材42と、を備えている。操作部材30は、ハンドル本体20によってスライド可能に支持されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を遊技領域に向けて発射する際に遊技者が操作する遊技機用発射ハンドルであっ て、
遊技機の枠体前面側に取り付けられるハンドル本体と、
基準位置から所定の範囲内で、前記ハンドル本体に対して相対的に変位可能な操作部材と、
前記操作部材を前記基準位置に向かう方向に付勢する付勢部材と、
を備え、
前記操作部材は、前記ハンドル本体によってスライド可能に支持されていることを特徴とする遊技機用発射ハンドル。
【請求項2】
前記ハンドル本体は、前記操作部材が前記基準位置からスライドした状態で、把持可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機用発射ハンドル。
【請求項3】
前記ハンドル本体は、長手状に構成され、
前記操作部材は、前記ハンドル本体の長手方向に沿う前記所定の範囲内でスライドし、
前記基準位置は、前記所定の範囲の中央側に位置し、
前記操作部材は、前記基準位置に対して前記長手方向の両側にスライド可能であり、
前記操作部材の前記基準位置からの移動量に応じて遊技球の発射強度が変化することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機用発射ハンドル。
【請求項4】
前記ハンドル本体は、長手状に構成され、
前記操作部材は、
前記ハンドル本体の外周を覆うように環状に配され、
前記基準位置からスライドする方向に向かうにつれて前記ハンドル本体とは反対側に拡がり、且つ前記ハンドル本体側に凹む形状の湾曲部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機用発射ハンドル。
【請求項5】
遊技球の発射を停止させる発射停止スイッチを備え、
前記発射停止スイッチは、前記操作部材の外面から露出し、前記操作部材とともにスライド可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機用発射ハンドル。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の遊技機用発射ハンドルを備えていることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機用発射ハンドル及びそれを備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機用の発射ハンドルにおいて、長時間の遊技で発射操作を行っても疲れにくい構成が求められている。例えば、特許文献1の遊技機用の発射レバーは、下皿の正面側上縁部に沿ってスライドする指置き部材と、下皿の前面カバーに形成された溝部に係合して溝部に沿って左右方向に摺動するスライド部材と、スライド部材を常時左側に付勢する付勢部材と、備えている。遊技球は、スライド部材の移動量に応じて発射強度が設定されて発射制御される。そして、発射操作では、指置き部材に手を載せ、そのまま右方向に移動させることにより、スライド部材が連動して右側に移動する。
【0003】
また、特許文献2の遊技機は、手の平を置くために遊技盤の所定位置に配されるリストレストと、リストレストの遊技盤側に配され、発射力の増減調整及び発射力の表示を行うためのタッチパネルと、を備えている。この遊技機は、発射操作時に指をタッチパネルに触れた状態でスライドさせるスワイプが行われ、スワイプ量に対応した発射力で遊技球が発射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-110064号公報
【特許文献2】特開2019-22636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の発射ハンドルでは、所定の強さで遊技球を発射し続けるために、スライド部材を所定のスライド位置に保持することとなる。しかしながら、付勢部材からの付勢力を受けながらスライド部材を所定の位置に保持する手の姿勢を維持する必要があり、長時間の遊技等において疲れにくくなるとは言い難かった。特許文献2の遊技機においても、所定の強さで遊技球を発射し続けるためにタッチパネルに対して指等をスワイプした状態を維持する必要があり、リストレストがあったとしても手を一定の姿勢で長時間維持することで、疲れにくくなるとは言い難かった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、操作部材を安定して保持でき、遊技者が操作時に疲れにくくなる遊技機用発射ハンドル及びそれを備えた遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の遊技機用発射ハンドルは、
遊技球を遊技領域に向けて発射する際に遊技者が操作する遊技機用発射ハンドルであって、
遊技機の枠体前面側に取り付けられるハンドル本体と、
基準位置から所定の範囲内で、前記ハンドル本体に対して相対的に変位可能な操作部材と、
前記操作部材を前記基準位置に向かう方向に付勢する付勢部材と、
を備え、
前記操作部材は、前記ハンドル本体によってスライド可能に支持されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の遊技機は、上記遊技機用発射ハンドルを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の遊技機用発射ハンドル及び遊技機では、操作部材がハンドル本体によってスライド可能に支持されているため、遊技者が把持して操作するときに、操作部材とともにハンドル本体にも触れることができる。そのため、ハンドル本体との接触によって遊技者の手の位置が固定され易くなり、操作部材をハンドル本体に対して所望の位置に保持し易くなる。このように把持によって操作部材を安定して保持できるため、特別な操作が不要であり、遊技者が遊技機用発射ハンドルの操作で疲れにくくなる。
【0010】
本発明の遊技機用発射ハンドルにおいて、ハンドル本体は、操作部材が基準位置からスライドした状態で、把持可能であってもよい。
【0011】
この構成によれば、操作部材が基準位置からスライドした状態でハンドル本体を把持することで、操作部材を所望のスライド位置に保持し易くなる。特に、付勢部材によって基準位置に向かう方向の付勢力を受ける操作部材を、その付勢力を受けつつ所望のスライド位置に保持し易くなる。
【0012】
本発明の遊技機用発射ハンドルにおいて、ハンドル本体は、長手状に構成され、操作部材は、ハンドル本体の長手方向に沿う所定の範囲内でスライドし、基準位置は、所定の範囲の中央側に位置し、操作部材は、基準位置に対して長手方向の両側にスライド可能であり、操作部材の基準位置からの移動量に応じて遊技球の発射強度が変化してもよい。
【0013】
この構成によれば、ハンドル本体が長手状に構成され、操作部材がハンドル本体の長手方向に沿ってスライドするため、ハンドル本体を把持した状態で操作部材をスライドさせ易くなる。その上で、操作部材が基準位置に対して長手方向の両側にスライド可能であるため、遊技機用発射ハンドルを把持する手を替えたりスライド方向を変えたりでき、遊技者が好みの操作を選択でき、操作の多様化を図れる。
【0014】
本発明の遊技機用発射ハンドルにおいて、ハンドル本体は、長手状に構成され、操作部材は、ハンドル本体の外周を覆うように環状に配され、基準位置からスライドする方向に向かうにつれてハンドル本体とは反対側に拡がり、且つハンドル本体側に凹む形状の湾曲部を有していてもよい。
【0015】
この構成によれば、操作部材が長手状のハンドル本体の外周を覆うように環状に配されるため、ハンドル本体を把持した状態で操作部材に触れ易くなる。その上で、操作部材は、基準位置からスライドする方向に向かうにつれてハンドル本体とは反対側に拡がり且つハンドル本体側に凹む形状の湾曲部を有する構成である。そのため、操作部材に対してスライドする方向とは反対側でハンドル本体を把持した状態の手等が、湾曲部に入り込むようにして接触し易くなる。これにより、ハンドル本体を把持しつつ操作部材を所望の位置に安定して保持することができる。
【0016】
本発明の遊技機用発射ハンドルにおいて、遊技球の発射を停止させる発射停止スイッチを備え、発射停止スイッチは、操作部材の外面から露出し、操作部材とともにスライド可能であってもよい。
【0017】
この構成によれば、発射停止スイッチは、操作部材の外面から露出するため、操作部材を操作しつつ触れ易くなる。その上で、発射停止スイッチは、操作部材とともにスライドするため、操作部材を操作する遊技者の手と発射停止スイッチとの相対位置が変化しにくく、操作部材のスライド位置によらずに発射停止スイッチを操作し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係る遊技機用発射ハンドルを備えた遊技機を例示する正面図である。
【
図2】
図2は、遊技機用発射ハンドルの前側且つ右上側から見た斜視図である。
【
図3】
図3は、遊技機用発射ハンドルの後側且つ右下側から見た斜視図である。
【
図4】
図4は、遊技機用発射ハンドルの正面図である。
【
図5】
図5は、遊技機用発射ハンドルの前側且つ右上側から見た分解斜視図である。
【
図6】
図6は、遊技機用発射ハンドルの後側且つ左下側から見た分解斜視図である。
【
図7】
図7は、遊技機用発射ハンドルの軸方向に沿う断面を示す断面図である。
【
図9】
図9は、操作部材を右手で左方向へスライド移動させた状態の遊技機用発射ハンドルの平面図である。
【
図10】
図10は、ハンドル本体における操作部材の右側に露出する部分を右手で把持しつつ発射停止スイッチに触れた状態の遊技機用発射ハンドルの平面図である。
【
図11】
図11は、操作部材を左手で右方向へスライド移動させた状態の遊技機用発射ハンドルの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施形態]
以下、本発明に係る遊技機用発射ハンドル、及び遊技機を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
図1に示す遊技機1は、いわゆるパチンコ機として構成されている。遊技機1は、枠体2の前面側(遊技者側)に形成された窓部3に透明板4(ガラス板等)が配置されている。また、透明板4の後方(奥側)には、遊技盤(図示略)が配置され、この遊技盤上に遊技領域(遊技球が流下可能な領域)が形成され、遊技者が透明板4を介して遊技領域を視認できるように構成されている。遊技盤の下方に遊技領域に向けて遊技球を発射する球発射装置(図示略)が設けられている。
【0021】
枠体2の前面側には、遊技球を貯留する遊技球受皿5と、遊技球を遊技領域に向けて発射する際に遊技者が操作する遊技機用発射ハンドル10と、が設けられている。具体的には、遊技球受皿5は、窓部3の下方に設けられている。遊技球受皿5は、前面側からカバー6に覆われている。カバー6の中央から下縁に亘って、後方に凹む窪み6aが形成されている。窪み6a内に、遊技機用発射ハンドル10が設けられている。遊技機用発射ハンドル10は、窪み6aの左側内面6bと右側内面6cとによって、左右方向に沿って延びるように両持ち状に支持されている。
【0022】
なお、本明細書では、透明板4の板面(遊技盤の盤面)と直交する方向を前後方向とし、透明板4の板面(遊技盤の盤面)に対し遊技者が位置するべき側を前方側、それとは反対側(即ち、遊技機1奥側)を後方側とする。また、遊技領域を遊技球が流下する方向(鉛直方向)を上下方向とする。また、前後方向及び上下方向と直交する方向を左右方向とし、遊技機1前方側から見て左側を左方向、右側を右方向とする。
【0023】
次に、遊技機用発射ハンドル10について詳しく説明する。
遊技機用発射ハンドル10(以下、単に発射ハンドル10ともいう)は、
図2~
図4等に示すように、ハンドル本体20と、操作部材30と、第1付勢部材41(
図7等参照)と、第2付勢部材42(
図7等参照)と、発射停止スイッチ50と、を備えている。ハンドル本体20は、遊技機1の枠体2の前面側に取り付けられている。操作部材30は、基準位置から所定の範囲内で、ハンドル本体20に対して相対的に変位可能な構成である。操作部材30は、ハンドル本体20によってスライド可能に支持されている。第1付勢部材41及び第2付勢部材42は、操作部材30を基準位置に向かう方向に付勢する。第1付勢部材41及び第2付勢部材42は、本発明の「付勢部材」に相当する。発射停止スイッチ50は、遊技球の発射を停止させる。
【0024】
まず、ハンドル本体20について詳しく説明する。
図1に示すように、ハンドル本体20は、枠体2の前面側(より具体的には、窪み6aの左側内面6bと右側内面6c)に両持ち状に取り付けられている。
図2~
図4に示すように、ハンドル本体20は、長手状(軸状)に構成されている。具体的には、ハンドル本体20は、円柱状(棒状)である。ハンドル本体20の軸方向は、左右方向に略平行になっている。
【0025】
図3に示すように、ハンドル本体20の下端側において、軸方向(左右方向)の中央側に、操作部材30(より具体的には、固定部材80)の移動をガイドするガイド孔21が形成されている。ガイド孔21は、ハンドル本体20の軸方向に沿って長い長方形状である。
【0026】
ハンドル本体20は、
図5、
図6に示すように、第1分割体61と第2分割体62とが合体して構成されている。ハンドル本体20は、軸線S1(
図4~
図6参照)を含む平面で、第1分割体61と第2分割体62とに2分割される構成である。言い換えると、ハンドル本体20は、軸線S1(
図4~
図6参照)に対して垂直となる断面がそれぞれ半円形状となるように、第1分割体61と第2分割体62とに2分割される構成である。第1分割体61に形成された7つの孔61a(
図5参照)にそれぞれ挿入されるビス20aが、第2分割体62に形成された7つのボス部62a(
図6参照)にそれぞれ締結することで、第1分割体61と第2分割体62とが組み付けられている。
【0027】
図5に示すように、第1分割体61は、半円筒状の第1外殻部61bを具備している。第1外殻部61bの下側の縁部において、軸方向(左右方向)の中央側に、ガイド孔21を構成する切り欠き61cが形成されている。切り欠き61cは、軸方向に沿って長い形状である。
図6に示すように、第1外殻部61bの外面には、軸方向に所定間隔ごとに設けられ、周方向に沿う溝部61dが形成されている。
【0028】
図5に示すように、第1外殻部61bの内部には、複数の第1内壁部61eと、複数の第2内壁部61fと、が形成されている。具体的には、第1外殻部61bの内部における軸方向の中央側に、5つの第1内壁部61eが設けられている。5つの第1内壁部61eは、軸方向に沿って間隔を置いて並んでいる。第1外殻部61bの内部において、5つの第1内壁部61eの両側に、それぞれ6つの第2内壁部61fが設けられている。6つの第2内壁部61fは、軸方向に沿って間隔を置いて並んでいる。第1内壁部61eの縁部(第1外殻部61bの開口側の縁部)には、後方側且つ上方側に凹む凹部61gが形成されている。第2内壁部61fの縁部(第1外殻部61bの開口側の縁部)には、後方側に凹む凹部61hが形成されている。第1外殻部61bの内部には、第1内壁部61eの凹部61gを橋渡すように、軸方向に延びる板状の梁部61jが形成されている。第1外殻部61bの内部には、第2内壁部61fの凹部61hを橋渡すように、軸方向に延びる板状の梁部61kが形成されている。
【0029】
第1外殻部61bの内部において、軸方向両端の第2内壁部61fの凹部61hに、後述する第1付勢部材41の一端を保持する軸部材41c、及び第2付勢部材42の一端を保持する軸部材42cがそれぞれ嵌まる孔61mが形成されている。
【0030】
図6に示すように、第2分割体62は、半円筒状の第2外殻部62bを具備している。第2外殻部62bの下側の縁部において、軸方向(左右方向)の中央側に、ガイド孔21を構成する切り欠き62cが形成されている。切り欠き62cは、軸方向に沿って長い形状である。
図5に示すように、第2外殻部62bの外面には、軸方向に所定間隔ごとに設けられ、周方向に沿う溝部62dが形成されている。
【0031】
図6に示すように、第2外殻部62bの内部には、複数の第3内壁部62eと、複数の第4内壁部62fと、が形成されている。具体的には、第2外殻部62bの内部における軸方向の中央側に、5つの第3内壁部62eが設けられている。5つの第3内壁部62eは、軸方向に沿って間隔をおいて並んでいる。第2外殻部62bの内部において、5つの第3内壁部62eの両側に、それぞれ6つの第4内壁部62fが設けられている。6つの第4内壁部62fは、軸方向に沿って間隔を置いて並んでいる。第3内壁部62eの縁部(第2外殻部62bの開口側の縁部)には、前方側且つ上方側に凹む凹部62gが形成されている。第4内壁部62fの縁部(第2外殻部62bの開口側の縁部)には、前方側に凹む凹部62hが形成されている。第2外殻部62bの内部には、第3内壁部62eの凹部62gを橋渡すように、軸方向に延びる板状の梁部62jが形成されている。第2外殻部62bの内部には、第4内壁部62fの凹部62hを橋渡すように、軸方向に延びる板状の梁部62kが形成されている。
【0032】
第2外殻部62bの内部において、第1分割体61の一対の孔61mに対応する位置に、後述する軸部材41c,42cが嵌まる一対の孔62mが形成されている。
【0033】
次に、操作部材30について詳しく説明する。
図2~
図4に示すように、操作部材30は、ハンドル本体20の外周を覆うように環状に配されている。操作部材30は、ハンドル本体20の軸方向の一部を覆っている。操作部材30は、ハンドル本体20に対して軸方向(長手方向)に相対移動(スライド移動)可能に組み付けられている。言い換えると、操作部材30は、ハンドル本体20が貫通するように、ハンドル本体20に組み付けられている。
【0034】
操作部材30は、
図5、
図6に示すように、第1操作部71と第2操作部72とが合体して構成されている。具体的には、第2操作部72に形成された3つの孔72a(
図6参照)にそれぞれ挿入されるビス30aが、第1操作部71に形成された3つのボス部71a(
図5参照)にそれぞれ締結することで、第1操作部71と第2操作部72とが組み付けられている。
【0035】
図5に示すように、第1操作部71は、側面が内側に湾曲した略円錐台形状の湾曲部71bと、湾曲部71bの内側に設けられる円筒部71dと、を有している。湾曲部71bは、基準位置からスライドする方向(右方向)に向かうにつれてハンドル本体20とは反対側(径方向外側)に拡がり、且つハンドル本体20側(径方向内側)に凹む形状である。湾曲部71bの先端(左端)には、円形状の孔71c(
図6参照)が形成されている。
【0036】
図6に示すように、円筒部71dは、孔71cに連なり、軸方向に沿って湾曲部71bの基端側(右端側)に延びている。円筒部71dの内面には、軸方向に延びる3つのリブ71e(
図8参照)が形成されている。
図8に示すように、リブ71eは、軸方向から見て周方向に沿って所定間隔ごとに(120°等角で)設けられている。
図5に示すように、円筒部71dの基端(右端)には、先端(左端)に向かって四角状に切り欠かれた切り欠き71fが形成されている。
【0037】
図5に示すように、湾曲部71bの基端(右端)の一部には、先端(左端)に向かって切り欠かれた切り欠き71gが形成されている。第1操作部71には、切り欠き71gの縁と円筒部71dの外面とに連なるように壁部71h,71jが形成されている。壁部71hは、内側に向かって凸となるように湾曲している。壁部71jには、先端側(左端側)に凹む凹部71kが形成されている。壁部71hは、壁部71jに対して軸方向右側から見て時計回り前方側から対向している。壁部71hの壁面は、平坦面である。
【0038】
湾曲部71bの内側には、切り欠き71fに対する径方向外側の位置に、基端側(右方向)に突出する突起71m(
図8参照)が形成されている。
図5に示すように、湾曲部71bの内側には、突起71m(
図8参照)に対する径方向外側の位置に、基端側(右方向)に突出するボス部71aが形成されている。湾曲部71bの内側には、壁部71jと突起71mとの間で、円筒部71dの外面から延びる内枠部71pが形成されている。湾曲部71bの内側には、壁部71jと内枠部71pとの間において、基端側(右方向)に突出する軸部71qが形成されている。
【0039】
図5に示すように、第2操作部72は、側面が内側に湾曲した略円錐台形状の湾曲部72bを有している。湾曲部72bは、基準位置からスライドする方向(左方向)に向かうにつれてハンドル本体20とは反対側(径方向外側)に拡がり、且つハンドル本体20側(径方向内側)に凹む形状である。湾曲部72bの先端(左端)には、円形状の孔72cが形成されている。第2操作部72には、孔72cに連なり、軸方向に沿って湾曲部72bの基端側(左端側)に延びる四角形状の板部72dが形成されている。
【0040】
図5に示すように、湾曲部72bの基端(左端)の一部には、先端(右端)に向かって切り欠かれた切り欠き72eが形成されている。
図6に示すように、第2操作部72には、切り欠き72eの縁に連なり、径方向内側に延びる壁部72f,72gが形成されている。壁部72fは、内側に向かって凸となるように湾曲している。壁部72gは、壁部72fに対して軸方向右側から見て時計回り後方側から対向している。壁部72gの壁面は、平坦面である。
【0041】
図7、
図8に示すように、操作部材30の円筒部71dが、ハンドル本体20の外周を覆うように環状に配されている。円筒部71dの内面は、ハンドル本体20の外面における中央側の一部に対向している。操作部材30は、ハンドル本体20によってスライド可能に支持されている。具体的には、円筒部71dの内側の3つのリブ71eがハンドル本体20の外面に摺動可能に接触した状態で、操作部材30がハンドル本体20によって支持されている。
【0042】
図5、
図6に示すように、発射ハンドル10は、更に、ハンドル本体20の内部に配置され、操作部材30と連結されて一体的にスライド移動する固定部材80を備えている。固定部材80は、軸方向における所定の範囲内(ガイド孔21の内側の範囲内)で移動可能である。固定部材80は、操作部材30に組み付けられ、第1付勢部材41及び第2付勢部材42が固定される。固定部材80は、操作部材30に組み付けられる本体部81と、本体部81との間に第1付勢部材41及び第2付勢部材42を挟む支持部82と、を有している。支持部82に形成された孔82aに挿入されるビス80aが、本体部81に形成されたボス部81aに締結することで、本体部81と支持部82とが組み付けられている。
【0043】
本体部81は、箱状に構成され、下端には下方に延びる突出片81bが形成されている。突出片81bには、板厚方向(左右方向)に貫通する孔81cが形成されている。第2操作部72の孔72aに挿入されるビス30aが、孔81cにも挿入された上、第1操作部71のボス部71a(
図8参照)に締結する。
図6に示すように、本体部81において、孔81cの上方に右方向(
図6では左方向)に凹む凹み81dが形成されている。
図8に示すように、凹み81dには、突起71mが嵌め込まれている。このようにして、固定部材80が操作部材30に組み付けられている。
【0044】
図5に示すように、本体部81の上面には、ボス部81aとともに、ボス部81aを挟んでそれぞれ上方に突出する一対の支持突部81e,81fが形成されている。支持部82は、長方形の板状であり、孔82aと、孔82aを挟む位置において板厚方向に貫通する一対の孔82b,82cと、が形成されている。支持突部81eは、第1付勢部材41の一端のリング41aに挿入されるとともに、支持部82の孔82bに挿入されている。支持突部81fは、第2付勢部材42の一端のリング42aに挿入されるとともに、支持部82の孔82cに挿入されている。
【0045】
図5、
図6に示すように、第1付勢部材41及び第2付勢部材42は、コイルばねとして構成されている。第1付勢部材41の他端のリング41bには、軸部材41cが挿通している。軸部材41cは、第1分割体61の左側の孔61mと第2分割体62の右側の孔62mとに嵌め込まれて固体されている。第2付勢部材42の他端のリング42bには、軸部材42cが挿通している。軸部材42cは、第2分割体62の左側の孔61mと第2分割体62の右側の孔62mとに嵌め込まれて固体されている。
【0046】
図7、
図8に示すように、固定部材80の一部(上端側部分)は、ハンドル本体20の内部に配される。
図8に示すように、固定部材80の下端部(主に突出片81b)は、ハンドル本体20に形成されたガイド孔21から露出している。突出片81bは、軸方向(左右方向)に長いガイド孔21によってガイドされ、軸方向に移動可能である。固定部材80の上端側部分(主に本体部81)は、5つの第1内壁部61eの凹部61gと梁部61j(
図5参照)、及び5つの第3内壁部62eの凹部62gと梁部62j(
図6参照)に沿って軸方向に移動可能である。第1付勢部材41は、左側の6つの第2内壁部61fの凹部61hと梁部61k(
図5参照)、及び左側の6つの第4内壁部62fの凹部62hと梁部62k(
図6参照)に沿って伸縮可能である。第2付勢部材42は、右側の6つの第2内壁部61fの凹部61hと梁部61k(
図5参照)、及び右側の6つの第4内壁部62fの凹部62hと梁部62k(
図6参照)に沿って伸縮可能である。
【0047】
例えば、
図4に示すように、操作部材30の基準位置は、ハンドル本体20の軸方向の中央側(より具体的には中心)である。
図7に示すように、操作部材30が基準位置にあるとき、第1付勢部材41及び第2付勢部材42は、自然状態にあるか、互いの弾性力が等しくなっている。
【0048】
操作部材30の移動量は、例えば、操作部材30に搭載された可変抵抗器(図示略)を用いて検出することができる。例えば、ハンドル本体20の内部にラック(ギア歯)を配置しておき、操作部材30の移動に伴ってラック(ギア歯)に噛み合うピニオン(ギア歯)が回転し、可変抵抗器にピニオン(ギア歯)の回転量を検出させる。球発射装置(図示略)は、可変抵抗器によって検出された回転量に基づいて遊技球の発射速度を調整する。
【0049】
次に、発射停止スイッチ50について詳しく説明する。
図4に示すように、発射停止スイッチ50は、操作部材30の外面から露出するように、操作部材30内に収容されている。発射停止スイッチ50は、操作部材30とともにスライド移動可能である。発射停止スイッチ50は、操作部材30の切り欠き71g及び切り欠き72eから露出している。具体的には、第1操作部71の壁部71h,71jと、第2操作部72の壁部72f,72gと、の間に配されている。
【0050】
図5、
図6に示すように、発射停止スイッチ50は、先端側(
図5では前下方側)に向かって幅狭となる箱形状である。発射停止スイッチ50は、軸方向(左右方向)両側に露出する一対のスイッチ側湾曲部50a,50bと、軸方向と直交する方向の両側に露出する一対の平坦部50c,50dと、を有している。スイッチ側湾曲部50a,50bは、内側に向かって凹むように湾曲している。平坦部50c,50dは、略三角形状である。
図6に示すように、平坦部50dには、外側に延出する延出片50eが形成されている。延出片50eには、軸方向に貫通する孔50fが形成されている。平坦部50dには、縁部から延出片50eの根元に至るまで切り欠かれたスリット50gが形成されている。
【0051】
図8に示すように、第1操作部71の軸部71qは、第3付勢部材51のコイル部分に挿通するとともに、延出片50eの孔50f(
図6参照)に挿通されている。第3付勢部材51は、捩じりばねとして構成されている。第3付勢部材51の一端51aは、第1操作部71の内枠部71pに接触している。第3付勢部材51の他端51bは、第1操作部71の内の凹部71kを介して、発射停止スイッチ50のスリット50gの内壁(奥壁)に接触している。
【0052】
発射停止スイッチ50は、第1操作部71の軸部71q(
図8参照)を回転中心として回転可能である。発射停止スイッチ50の押圧操作は、例えば、図示しないタクトスイッチ等で検出可能であり、検出に基づいて遊技球の発射が停止される。
【0053】
図4に示すように、操作部材30の外面と発射停止スイッチ50の外面は、連続的な面を構成するように配置されている。すなわち、発射停止スイッチ50の外面は、操作部材30の切り欠き71g及び切り欠き72eを塞ぐように配されている。これにより、操作部材30と発射停止スイッチ50とによって、左右両側にそれぞれリング状の湾曲面を有する一体的な湾曲形状が形成されている。
【0054】
次に、遊技機用発射ハンドル10の動作について説明する。
操作部材30は、ハンドル本体20の長手方向(軸方向)に沿う所定の範囲内でスライド可能である。所定の範囲は、ガイド孔21の内側で固定部材80が移動可能な範囲に相当する。基準位置は、所定の範囲の中央側に位置している。例えば、所定の範囲は、基準位置が中心であり、ハンドル本体20の全長よりも小さい範囲である。操作部材30は、基準位置に対して長手方向の両側にスライド可能である。操作部材30の基準位置からの移動量に応じて、遊技球の発射強度が変化する。
【0055】
遊技者が遊技を開始するために、発射ハンドル10を把持して、操作部材30をスライド移動させる。例えば、
図9に示すように、ハンドル本体20における操作部材30の右側に露出する部分を右手で把持しつつ、操作部材30の右側部分(湾曲部72b)を左方向に押圧する。操作部材30が基準位置からスライド移動すると、遊技球受皿5に貯留された遊技球が球発射装置(図示略)に送り出されて、遊技盤(遊技領域)に遊技球が発射される。このとき、操作部材30の基準位置から左側へのスライド移動量に基づいて、予め設定された強さで遊技球が発射される。例えば、操作部材30の左側へのスライド移動量が大きいほど発射強度が大きくなる。
【0056】
操作部材30は、ハンドル本体20によってスライド可能に支持されているため、遊技者が把持して操作するときに、
図9に示すように、操作部材30とともにハンドル本体20にも触れることができる。特に、ハンドル本体20は、操作部材30が基準位置からスライドした状態で把持可能である。すなわち、ハンドル本体20において、操作部材30に覆われる部分に隣接する部分(スライド方向とは反対側で隣接する部分)が外部に露出している。そのため、ハンドル本体20との接触によって遊技者の手の位置が固定され易くなり、操作部材30が第1付勢部材41及び第2付勢部材42から付勢力を付与されても、操作部材30をハンドル本体20に対して所望のスライド位置に安定して保持し易い。
【0057】
また、ハンドル本体20を把持した状態の手が、湾曲部71b,72bに入り込むようにして接触し易くなる。そのため、操作部材30(より具体的には湾曲部71b,72b)も把持するような状態となり、ハンドル本体20を把持しつつ操作部材30を所望の位置に安定して保持することができる。
【0058】
操作部材30は、固定部材80を介して、第1付勢部材41及び第2付勢部材42からスライド方向とは反対方向に付勢力が付与される。そのため、操作部材30から手を放すと、第1付勢部材41及び第2付勢部材42の付勢力に基づいて、操作部材30がスライド位置から初期位置に戻る。
【0059】
例えば、
図10に示すように、ハンドル本体20を把持しつつ操作部材30の湾曲部72bに接触した状態で、遊技者の手(例えば親指)が発射停止スイッチ50に触れられるようになっている。そのため、操作部材30がスライド位置にあるときに、容易に発射停止スイッチ50を押圧することができる。
【0060】
発射停止スイッチ50は、押圧操作されると、第3付勢部材51(
図8参照)の付勢力に抗して、第1操作部71の軸部71qを回転中心として操作部材30の内側に向かって回転する。発射停止スイッチ50は、押圧操作が解除されると、第3付勢部材51の付勢力に基づいて回転して押圧操作前の状態に戻る。
【0061】
発射停止スイッチ50のスイッチ側湾曲部50a,50bは、内側(ハンドル本体20側)に向かって凹むように湾曲している。そのため、スイッチ側湾曲部50a,50bが軸方向(左右方向)に押圧される場合、内側(ハンドル本体20側)に向かう押圧力の成分が生じるため、発射停止スイッチ50が操作部材30の内側(径方向内側)に向かって回転する。したがって、発射停止スイッチ50の先端を押圧する操作以外にも、スイッチ側湾曲部50a,50bを押圧する操作も可能である。
【0062】
図11に示すように、ハンドル本体20における操作部材30の左側に露出する部分を左手で把持しつつ、操作部材30の左側部分(湾曲部71b)を右方向に押圧する操作も可能である。このとき、操作部材30の基準位置から右側へのスライド移動量に基づいて、予め設定された強さで遊技球が発射される。例えば、操作部材30の右側へのスライド移動量が大きいほど発射強度が大きくなる。以上のように、操作部材30を左右どちらにも移動させることができ、遊技者が右手及び左手のどちらの手でも把持して操作することが可能であり、遊技者の好みの操作ができる。
【0063】
(第1実施形態の主な効果)
本第1実施形態の遊技機用発射ハンドル10では、操作部材30がハンドル本体20によってスライド可能に支持されているため、遊技者が把持して操作するときに、操作部材30とともにハンドル本体20にも触れることができる。そのため、ハンドル本体20との接触によって遊技者の手の位置が固定され易くなり、操作部材30をハンドル本体20に対して所望の位置に保持し易くなる。このように把持によって操作部材30を安定して保持できるため、特別な操作が不要であり、遊技者が遊技機用発射ハンドル10の操作で疲れにくくなる。
【0064】
本第1実施形態の遊技機用発射ハンドル10では、ハンドル本体20は、操作部材30が基準位置からスライドした状態で、把持可能である。この構成によれば、操作部材30が基準位置からスライドした状態でハンドル本体20を把持することで、操作部材30を所望のスライド位置に保持し易くなる。特に、第1付勢部材41(付勢部材)及び第2付勢部材42(付勢部材)によって基準位置に向かう方向の付勢力を受ける操作部材30を、その付勢力を受けつつ所望のスライド位置に保持し易くなる。
【0065】
本第1実施形態の遊技機用発射ハンドル10では、ハンドル本体20は、長手状に構成されている。操作部材30は、ハンドル本体20の長手方向に沿う所定の範囲内でスライドする。基準位置は、所定の範囲の中央側に位置する。操作部材30は、基準位置に対して長手方向の両側にスライド可能である。発射ハンドル10は、操作部材30の基準位置からの移動量に応じて遊技球の発射強度が変化する。この構成によれば、ハンドル本体20が長手状に構成され、操作部材30がハンドル本体20の長手方向に沿ってスライドするため、ハンドル本体20を把持した状態で操作部材30をスライドさせ易くなる。その上で、操作部材30が基準位置に対して長手方向の両側にスライド可能であるため、遊技機用発射ハンドル10を把持する手を替えたりスライド方向を変えたりでき、遊技者が好みの操作を選択でき、操作の多様化を図れる。
【0066】
本第1実施形態の遊技機用発射ハンドル10では、ハンドル本体20は、長手状に構成されている。操作部材30は、ハンドル本体20の外周を覆うように環状に配されている。操作部材30は、基準位置からスライドする方向に向かうにつれてハンドル本体20とは反対側に拡がり、且つハンドル本体20側に凹む形状の湾曲部71b,72bを有している。この構成によれば、操作部材30が長手状のハンドル本体20の外周を覆うように環状に配されるため、ハンドル本体20を把持した状態で操作部材30に触れ易くなる。その上で、操作部材30は、基準位置からスライドする方向に向かうにつれてハンドル本体20とは反対側に拡がり且つハンドル本体20側に凹む形状の湾曲部71b,72bを有する構成である。そのため、操作部材30に対してスライドする方向とは反対側でハンドル本体20を把持した状態の手等が、湾曲部71b,72bに入り込むようにして接触し易くなる。これにより、ハンドル本体20を把持しつつ操作部材30を所望の位置に安定して保持することができる。
【0067】
本第1実施形態の遊技機用発射ハンドル10では、遊技球の発射を停止させる発射停止スイッチ50を備えている。発射停止スイッチ50は、操作部材30の外面から露出し、操作部材30とともにスライド可能である。この構成によれば、発射停止スイッチ50は、操作部材30の外面から露出するため、操作部材30を操作しつつ触れ易くなる。その上で、発射停止スイッチ50は、操作部材30とともにスライドするため、操作部材30を操作する遊技者の手と発射停止スイッチ50との相対位置が変化しにくく、操作部材30のスライド位置によらずに発射停止スイッチ50を操作し易くなる。
【0068】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0069】
上述した第1実施形態において、ハンドル本体20は、長手状(軸状)の一例として、円柱状(棒状)である構成を例示したが、U字状等、湾曲した形状であってもよい。
【0070】
上述した第1実施形態において、可変抵抗器を用いて操作部材30の移動量を検出する構成を例示したが、その他の構成を用いてもよい。例えば、スパイラルシャフトと、スパイラルシャフトに螺合するナットと、を用いて操作部材30の移動量を検出してもよい。例えば、スパイラルシャフト(図示略)を、ハンドル本体20の内部に回動可能に組み付ける。ナット(図示略)を、ハンドル本体20内において、固定部材80に組み付ける。操作部材30の移動に伴ってナットがスパイラルシャフトの軸方向に移動するため、スパイラルシャフトが回転する。このスパイラルシャフトの回転量を検出し、操作部材30の移動量を間接的に検出可能である。
また、例えば、第1付勢部材41又は第2付勢部材42の伸びを測距センサで測定して、操作部材30の移動量を間接的に検出してもよい。また、測距センサ等を用いて固定部材80の移動量を測定して操作部材30の移動量を検出してもよい。
【0071】
上述した第1実施形態において、操作部材30の移動量を検出する構成として、操作部材30にピニオン(ギア歯)及び可変抵抗器を設け、ハンドル本体20にラック(ギア歯)を設ける構成を例示したが、操作部材30にラック(ギア歯)を設け、ハンドル本体20にピニオン(ギア歯)及び可変抵抗器を設ける構成であってもよい。
【0072】
上述した第1実施形態において、操作部材30がハンドル本体20に対して基準位置から両側にスライド移動可能な構成であったが、基準位置から一方側のみにスライド移動可能な構成であってもよい。この場合、少なくとも操作部材30において、基準位置からの移動方向とは反対側に湾曲部(湾曲部71b,72bに相当する湾曲部)が設けられていればよい。
【0073】
上述した第1実施形態において、操作部材30の表面に遊技者が接触したか否かを検出するタッチセンサを設けてもよい。そして、遊技者がタッチセンサに接触した場合に、球発射装置から遊技球が発射される。
【0074】
上述した第1実施形態において、ハンドル本体20は、軸方向が左右方向に略平行となるように配されていたが、軸方向がその他の方向に平行となるように配されていてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1…遊技機
2…枠体
3…窓部
4…透明板
5…遊技球受皿
6…カバー
6a…窪み
6b…左側内面
6c…右側内面
10…遊技機用発射ハンドル(発射ハンドル)
20…ハンドル本体
20a…ビス
21…ガイド孔
30…操作部材
30a…ビス
41…第1付勢部材(付勢部材)
41a…リング
41b…リング
41c…軸部材
42…第2付勢部材(付勢部材)
42a…リング
42b…リング
42c…軸部材
50…発射停止スイッチ
50a,50b…スイッチ側湾曲部
50c,50d…平坦部
50d…平坦部
50e…延出片
50f…孔
50g…スリット
51…第3付勢部材
51a…一端
51b…他端
61…第1分割体
61a…孔
61b…第1外殻部
61c…切り欠き
61d…溝部
61e…第1内壁部
61f…第2内壁部
61g…凹部
61h…凹部
61j…梁部
61k…梁部
61m…孔
62…第2分割体
62a…ボス部
62b…第2外殻部
62c…切り欠き
62d…溝部
62e…第3内壁部
62f…第4内壁部
62g…凹部
62h…凹部
62j…梁部
62k…梁部
62m…孔
71…第1操作部
71a…ボス部
71b…湾曲部
71c…孔
71d…円筒部
71e…リブ
71f…切り欠き
71g…切り欠き
71h…壁部
71j…壁部
71k…凹部
71m…突起
71p…内枠部
71q…軸部
72…第2操作部
72a…孔
72b…湾曲部
72c…孔
72d…板部
72e…切り欠き
72f…壁部
72g…壁部
80…固定部材
80a…ビス
81…本体部
81a…ボス部
81b…突出片
81c…孔
81d…凹み
81e…支持突部
81f…支持突部
82…支持部
82a…孔
82b…孔
82c…孔