(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025083270
(43)【公開日】2025-05-30
(54)【発明の名称】プリント回路基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20250523BHJP
H05K 3/10 20060101ALI20250523BHJP
【FI】
H05K1/02 C
H05K1/02 B
H05K3/10 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024084861
(22)【出願日】2024-05-24
(31)【優先権主張番号】10-2023-0161126
(32)【優先日】2023-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】朴 ▲ミン▼圭
(72)【発明者】
【氏名】李 珍旭
(72)【発明者】
【氏名】嚴 基宙
【テーマコード(参考)】
5E338
5E343
【Fターム(参考)】
5E338AA02
5E338AA18
5E338BB14
5E338CD05
5E338EE33
5E343AA02
5E343AA26
5E343BB23
5E343BB24
5E343BB25
5E343BB28
5E343BB35
5E343BB44
5E343BB72
5E343DD43
5E343EE33
(57)【要約】
【課題】ガラス基板等に形成された貫通孔にフィルめっきを行う場合にも、ボイドを最小化して基板の質を向上させることができるプリント回路基板及びその製造方法、及びシード形成工程を省略して時間及びコストを最小化することができるプリント回路基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、絶縁層と、上記絶縁層の上面から上記絶縁層の一部を貫通する第1領域、及び上記絶縁層の下面から上記絶縁層の他の一部を貫通する第2領域を有する貫通孔と、上記第1領域の一部を充填する第1金属層、上記第1金属層の上側に配置され、上記第1領域の他の一部を充填する第2金属層、及び上記第1金属層の下側に配置され、上記第2領域を充填する第3金属層を含む金属ビアと、を含み、上記第1金属層の上面が上記絶縁層の上面より下に位置する、プリント回路基板及びその製造方法に関する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、
前記絶縁層の上面から前記絶縁層の一部を貫通する第1領域、及び前記絶縁層の下面から前記絶縁層の他の一部を貫通する第2領域を有する貫通孔と、
前記第1領域の一部を充填する第1金属層、前記第1金属層の上側に配置され、前記第1領域の他の一部を充填する第2金属層、及び前記第1金属層の下側に配置され、前記第2領域を充填する第3金属層を含む金属ビアと、を含み、
前記第1金属層の上面が前記絶縁層の上面より下に位置する、プリント回路基板。
【請求項2】
前記絶縁層はガラス基板を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第1金属層は、前記第2金属層及び第3金属層のそれぞれと境界を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第1金属層及び第3金属層の間の境界面は、前記第1領域及び第2領域の間の境界面と実質的に同一である、請求項3に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第1領域及び第2領域は、平面上においてそれぞれの少なくとも一部が互いに重なり、厚さ方向を基準に互いに連結されるように配置された、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
断面上において、
前記第1領域は、上端部の幅が下端部の幅よりも広いテーパ形状を有し、
前記第2領域は、下端部の幅が上端部の幅よりも広いテーパ形状を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記第1領域の下端部の幅と前記第2領域の上端部の幅とが異なる、請求項6に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記第1領域は、前記第2領域よりも深さが深い、請求項6に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
断面上において、
前記第1領域は、壁面が実質的に垂直な四角形状を有し、
前記第2領域は、壁面が実質的に垂直な四角形状を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記第1領域の下端部の幅と前記第2領域の上端部の幅とが異なる、請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記第1領域は、前記第2領域よりも深さが深い、請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記絶縁層の上面上及び下面上にそれぞれ配置され、前記金属ビアを介して互いに連結される第1金属配線及び第2金属配線をさらに含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記絶縁層の上面は、前記第2金属層の上面と実質的に共面をなし、
前記絶縁層の下面は、前記第3金属層の下面と実質的に共面をなし、
前記第1金属配線は、前記絶縁層の上面上と前記第2金属層の上面上に配置された第1シード金属層、及び前記第1シード金属層の上面上に配置され、前記第1シード金属層よりも厚さが厚い第1配線金属層を含み、
前記第2金属配線は、前記絶縁層の下面上と前記第3金属層の下面上に配置された第2シード金属層、及び前記第2シード金属層の下面上に配置され、前記第2シード金属層よりも厚さが厚い第2配線金属層を含む、請求項12に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
前記第2金属層は、前記絶縁層の上面上に延びて配置され、
前記第3金属層は、前記絶縁層の下面上に延びて配置され、
前記第1金属配線は、前記延びて配置された第2金属層を含み、
前記第2金属配線は、前記延びて配置された第3金属層を含む、請求項12に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
絶縁層を準備する段階と、
前記絶縁層に前記絶縁層の上面から前記絶縁層の一部を貫通する第1貫通孔を形成する段階と、
前記第1貫通孔の一部を充填する第1金属層を形成する段階と、
前記絶縁層に前記絶縁層の下面から前記絶縁層の他の一部を貫通し、前記第1金属層の下側を露出させる第2貫通孔を形成する段階と、
前記第1金属層の上側及び下側にそれぞれ前記第1貫通孔及び第2貫通孔を充填する第2金属層及び第3金属層を形成する段階と、を含む、プリント回路基板の製造方法。
【請求項16】
前記絶縁層を準備する段階は、
前記絶縁層としてガラス基板を準備する段階を含む、請求項15に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項17】
前記第1金属層を形成する段階は、
前記第1貫通孔の一部を導電性ペーストで充填する段階、及び
前記導電性ペーストを焼結する段階を含む、請求項15に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項18】
前記第2金属層及び第3金属層を形成する段階は、
前記第1金属層をシード層として用いて電気めっきする段階、及び
前記電気めっきによって形成されためっき層を研磨する段階を含む、請求項15に記載のプリント回路基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パッケージ技術は絶えず進化しており、特に従来の基板製造方式は有機材料から脱却してシリコンやガラスを使用しようとする試みが続いている。知られているように、ガラスは、従来の有機材料よりも反り(warpage)特性及び平坦度が良好であり、トレースのライン及びスペースを減らすのに有利であり得る。但し、現在、ガラス基板(glass substrate)を作製する場合、厚いガラス基板内に金属ビアを形成することが難しいという問題点がある。例えば、貫通孔内にめっきを行うためにはシード層が必要であるが、ガラス表面が滑らかで、貫通孔は総じて高いアスペクト比を有するため、シード形成が難しい可能性がある。また、スパッタ工程などでシードを形成する場合、所望する厚さのシードを形成するのに多くの時間及びコストが必要となる可能性がある。また、貫通孔をフィルめっきする過程でボイドが著しく発生する恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明のいくつかの目的の一つは、ガラス基板等に形成された貫通孔にフィルめっきを行う場合にも、ボイドを最小化して基板の質を向上させることができるプリント回路基板及びその製造方法を提供することである。
【0004】
本発明のいくつかの目的の他の一つは、ガラス基板等に形成された貫通孔にフィルめっきを行う場合にも、シード形成工程を省略して時間及びコストを最小化することができるプリント回路基板及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明を通じて提案するいくつかの解決手段の一つは、絶縁層の一側に第1貫通孔を加工した後、導電性ペーストの充填及び焼結等により第1金属層を形成し、絶縁層の他側に第1金属層を露出させる第2貫通孔を加工した後、フィルめっきにより第1金属層の両側に第2金属層及び第3金属層を形成し、ガラス基板等であり得る絶縁層に金属ビアを形成することである。
【0006】
例えば、一例によるプリント回路基板は、絶縁層と、上記絶縁層の上面から上記絶縁層の一部を貫通する第1領域、及び上記絶縁層の下面から上記絶縁層の他の一部を貫通する第2領域を有する貫通孔と、上記第1領域の一部を充填する第1金属層、上記第1金属層の上側に配置され、上記第1領域の他の一部を充填する第2金属層、及び上記第1金属層の下側に配置され、上記第2領域を充填する第3金属層を含む金属ビアと、を含み、上記第1金属層の上面が上記絶縁層の上面より下に位置するものであってもよい。
【0007】
例えば、一例によるプリント回路基板の製造方法は、絶縁層を準備する段階と、上記絶縁層に上記絶縁層の上面から上記絶縁層の一部を貫通する第1貫通孔を形成する段階と、上記第1貫通孔の一部を充填する第1金属層を形成する段階と、上記絶縁層に上記絶縁層の下面から上記絶縁層の他の一部を貫通し、上記第1金属層の下側を露出させる第2貫通孔を形成する段階と、上記第1金属層の上側及び下側にそれぞれ上記第1貫通孔及び第2貫通孔を充填する第2金属層及び第3金属層を形成する段階と、を含むものであってもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の様々な効果のうち一効果として、ガラス基板等に形成された貫通孔にフィルめっきを行う場合にも、ボイドを最小化して基板の質を向上させることができるプリント回路基板及びその製造方法を提供することができる。
【0009】
本発明の様々な効果のうち他の一効果として、ガラス基板等に形成された貫通孔にフィルめっきを行う場合にも、シード形成工程を省略して時間及びコストを最小化することができるプリント回路基板及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
【
図4】
図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図5a】
図3のプリント回路基板及び
図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5b】
図3のプリント回路基板及び
図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5c】
図3のプリント回路基板及び
図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5d】
図3のプリント回路基板及び
図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5e】
図3のプリント回路基板及び
図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5f】
図3のプリント回路基板及び
図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図6】プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図7】
図6のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図8a】
図6のプリント回路基板及び
図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図8b】
図6のプリント回路基板及び
図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図8c】
図6のプリント回路基板及び
図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図8d】
図6のプリント回路基板及び
図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図8e】
図6のプリント回路基板及び
図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図8f】
図6のプリント回路基板及び
図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図9】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図10】
図9のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図11a】
図9のプリント回路基板及び
図10のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図11b】
図9のプリント回路基板及び
図10のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図11c】
図9のプリント回路基板及び
図10のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図11d】
図9のプリント回路基板及び
図10のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図11e】
図9のプリント回路基板及び
図10のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図11f】
図9のプリント回路基板及び
図10のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図12】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図13】
図12のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図14】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図15】
図14のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図16】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図17】
図16のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図18】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図19】
図18のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図20】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図21】
図20のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図22】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図23】
図22のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付の図面を参照して本発明について説明する。図面における要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために誇張又は縮小することができる。
【0012】
電子機器
図1は、電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0013】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは後述する他の電子部品とも結合して様々な信号ライン1090を形成する。
【0014】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップ;セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップ;アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にもその他の異なる形態のチップ関連電子部品が含まれてもよいことは言うまでもない。また、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせてもよいことは勿論である。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージ形態であってもよい。
【0015】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる多数の無線又は有線標準やプロトコルのうち任意のものが含まれてもよい。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と併せて互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0016】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる様々な用途のために使用されるチップ部品形態の受動素子などが含まれてもよい。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0017】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されているか又はされていない他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例としては、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリー1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカー、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであってもよい。これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために使用されるその他の電子部品などが含まれてもよいことは言うまでもない。
【0018】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであってもよい。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0019】
図2は、電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【0020】
図面を参照すると、電子機器は、例えば、スマートフォン1100であってもよい。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカー1140のようにマザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されているか又はされていない他の部品が内部に収容されている。部品1120の一部は、上述したチップ関連部品であってもよく、例えば、部品パッケージ1121であってもよいが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面実装配置されたプリント回路基板の形態であってもよい。あるいは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であってもよい。一方、電子機器は必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0021】
プリント回路基板
図3は、プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
【0022】
図面を参照すると、一例によるプリント回路基板100A-1は、絶縁層110、絶縁層110の上面上に配置された第1金属配線120、絶縁層110の下面上に配置された第2金属配線130、及び絶縁層110を貫通し、第1金属配線及び第2金属配線120、130を互いに連結する金属ビア140を含むことができる。絶縁層110は、絶縁層110の上面から絶縁層110の一部を貫通する第1領域R1、及び絶縁層110の下面から絶縁層110の他の一部を貫通する第2領域R2を有する貫通孔Hを有することができる。金属ビア140は、第1領域R1の一部を充填する第1金属層M1、第1金属層M1の上側に配置され、第1領域R1の他の一部を充填する第2金属層M2、及び第1金属層M1の下側に配置され、第2領域R2を充填する第3金属層M3を含むことができる。第1金属層M1の上面は、絶縁層110の上面より下に位置することができる。貫通孔Hの第1領域及び第2領域R1、R2はそれぞれ、後述する製造方法における第1貫通孔及び第2貫通孔h1、h2に対応することができる。
【0023】
このように、一例によるプリント回路基板100A-1は、ガラス基板のように相当な厚さの絶縁層110において、まず第1領域R1を形成した後、導電性ペーストの充填及び焼結等によりその一部を充填する第1金属層M1を形成し、次に第2領域R2を形成した後、第1金属層M1をシードとして用いて電気めっき等により第1領域及び第2領域R1、R2の残りを充填する第2金属層及び第3金属層M2、M3を形成して、これを貫通する高いアスペクト比の金属ビア140を形成することができる。したがって、貫通孔H内にボイドが発生することを効果的に抑制することができる。また、フィルめっきのためのシード形成工程、例えば、スパッタ工程を省略することができる。
【0024】
一方、第1金属層M1は、第2金属層及び第3金属層M2、M3のそれぞれと境界を有することができる。例えば、第1金属層M1は、第2金属層及び第3金属層M2、M3のそれぞれと金属結晶構造が異なっていてもよい。例えば、第1金属層M1は導電性ペーストの充填及び焼結により形成されてもよく、第2金属層及び第3金属層M2、M3は電気めっきで形成されてもよい。第1金属層及び第3金属層M1、M3間の境界面は、第1領域及び第2領域R1、R2間の境界面と実質的に同一であってもよい。例えば、第1領域及び第2領域R1、R2は、平面上においてそれぞれの少なくとも一部が互いに重なり、厚さ方向を基準に互いに連結されるように配置されてもよい。このとき、第1金属層M1は第1領域R1の下側を充填するが、第2領域R2は充填しなくてもよく、第3金属層M3は第2領域R2から露出した第1金属層M1と接触することができる。このような構造的特徴は、上述の効果を有するための基礎となる構造であり得る。
【0025】
また、第1領域R1は、断面上において上端部の幅が下端部の幅よりも広いテーパ形状を有することができる。また、第2領域R2は、断面上において、下端部の幅が上端部の幅よりも広いテーパ形状を有することができる。例えば、貫通孔Hは、断面上において砂時計形状を有することができる。例えば、第1領域及び第2領域R1、R2は、断面上において深さが実質的に互いに同一であってもよい。また、第1領域R1の下端部の断面上における幅と第2領域R2の上端部の断面上における幅とは実質的に同じであってもよい。また、第1領域及び第2領域R1、R2は、断面上において面積が実質的に互いに同一であってもよい。このような構造的特徴は、上述の効果を有するための基礎となる構造であり得る。
【0026】
一方、絶縁層110の上面は、第2金属層M2の上面と実質的に共面をなすことができる。また、絶縁層110の下面は、第3金属層M3の下面と実質的に共面をなすことができる。例えば、第2金属層及び第3金属層M2、M3を形成するための電気めっき後に研磨工程のような平坦化工程が行われてもよい。したがって、第1金属配線及び第2金属配線120、130は、このような平坦面上にめっきにより容易に形成されることができる。例えば、第1金属配線120は、絶縁層110の上面と第2金属層M2の上面上に配置された第1シード金属層s1、及び第1シード金属層s1の上面上に配置され、これよりも厚さの厚い第1配線金属層m1を含むことができる。また、第2金属配線130は、絶縁層110の下面と金属層M3の下面上に配置された第2シード金属層s2、及び第2シード金属層s2の下面上に配置され、これよりも厚さの厚い第2配線金属層m2を含むことができる。この場合、さらにビルドアップ工程を行ってパッケージ基板等を製造することがより容易であり得る。
【0027】
また、一例によるプリント回路基板100A-1は、多層回路基板のいずれかの一つの層として適用されることができる。例えば、多層回路基板のコア層として適用することができ、この場合、プリント回路基板100A-1の一側又は両側にビルドアップ工程が行われることができる。このような多層回路基板は、FCB(Filp-Chip Board)、BGA(Ball Gird Array)、インターポーザ基板、パッケージ基板などとして用いられることができる。但し、これに限定されるものではなく、これら以外にも他の様々な形態の基板に適用されることができる。
【0028】
以下では、図面を参照して一例によるプリント回路基板100A-1の構成要素についてより詳細に説明する。
【0029】
絶縁層110はガラス基板を含むことができる。ガラス基板は、非結晶質固体であるガラスを含むことができる。ガラスは、例えば、純粋な二酸化ケイ素(約100%のSiO2)、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス(alumino-silicate glass)などを含むことができる。但し、これに限定されるものではなく、代替的なガラス材料である、例えば、フッ素ガラス、リン酸ガラス、カルコゲンガラスなども材料として使用することができる。また、特定の物理的特性を有するガラスを形成するために、その他の添加剤をさらに含むこともできる。このような添加剤は、炭酸カルシウム(例えば、石灰)及び炭酸ナトリウム(例えば、ソーダ)だけでなく、マグネシウム、カルシウム、マンガン、アルミニウム、鉛、ホウ素、鉄、クロム、カリウム、硫黄及びアンチモンと、このような元素及び他の元素の炭酸塩及び/又は酸化物を含むことができる。ガラス基板は、ガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などを含む有機絶縁材、例えば、CCL(Copper Clad Laminate)、PPG(Prepreg)などとは区別されることができる。例えば、板ガラス(plate glass)を含むことができる。但し、絶縁層110はガラス基板に限定されるものではなく、従来の方法では、ボイド等で貫通孔にフィルめっきが難しい多様な材質の基板を絶縁層111として適用することができる。例えば、シリコン基板、セラミック基板なども絶縁層110として適用することができ、必要に応じて、有機基板も絶縁層110として適用することができる。
【0030】
第1金属配線及び第2金属配線120、130はそれぞれ金属を含むことができる。金属としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。例えば、第1金属配線及び第2金属配線120、130の第1シード金属層及び第2シード金属層s1、s2と第1配線金属層及び第2配線金属層m1、m2はそれぞれ、上述した金属を含むことができ、好ましくは銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1金属配線及び第2金属配線120、130はそれぞれ、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれライン、プレーン、パッドなど様々な形態を有することができる。第1金属配線及び第2金属配線120、130はそれぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタリング層を含んでもよく、必要に応じて無電解めっき層(又は化学銅)及びスパッタリング層の両方を含んでもよい。
【0031】
金属ビア140は金属を含むことができる。金属としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。例えば、金属ビア140の第1金属層~第3金属層M1、M2、M3はそれぞれ、上述した金属を含むことができる。例えば、第1金属層M1は銀(Ag)でコーティングされた銅(Cu)を含むことができ、第2金属層及び第3金属層M2、M3はそれぞれ銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。金属ビア140は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。金属ビア140は、導電性ペーストの焼結層及び電解めっき層を含むことができる。電解めっき層はフィルめっき層であってもよい。
【0032】
図4は、
図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0033】
図面を参照すると、変形例によるプリント回路基板100A-2は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1において、第2金属層M2が絶縁層110の上面上に延びて配置されることができ、第3金属層M3が絶縁層110の下面上に延びて配置されることができる。このとき、第1金属配線120は延びて配置された第2金属層M2を含み、第2金属配線130は延びて配置された第3金属層M3を含むことができる。例えば、第1金属配線及び第2金属配線120、130のそれぞれの少なくとも一部は金属ビア140と一体化することができる。このように、変形例によるプリント回路基板100A-2は、第1シード金属層及び第2シード金属層s1、s2と第1配線金属層及び第2配線金属層m1、m2を省略することができ、第2金属層及び第3金属層M2、M3の研磨工程において、デザインに必要な厚さのパターンでこれらを研磨する方法によって、第1金属配線及び第2金属配線120、130を形成することができる。したがって、ガラス基板と共に適用される場合、ガラス基板の特性を利用して、高周波信号の低損失特性を有するパッケージ基板に容易に適用することができる。
【0034】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0035】
図5a~
図5fは、
図3のプリント回路基板及び
図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【0036】
図5aを参照すると、絶縁層110を準備することができる。絶縁層110は、上述したように板ガラスのようなガラス基板であってもよい。次に、絶縁層110の上面から絶縁層110の一部を貫通する第1貫通孔h1を形成することができる。第1貫通孔h1は、絶縁層110の材質に応じて、化学的方法又は機械的方法で形成することができる。例えば、エッチング、ブラスト、レーザ、プラズマなどを用いることができる。
【0037】
図5bを参照すると、第1貫通孔h1の一部を充填する第1金属層M1を形成することができる。第1金属層M1は、第1貫通孔h1の一部を導電性ペーストで充填した後、これを焼結して形成することができる。導電性ペーストは銅(Cu)を含むことができ、その他にバインダー樹脂及び溶媒などを含むことができる。例えば、導電性ペーストは、ACCP(Ag Coated Copper Paste)などの低温焼結材料であってもよい。第1金属層M1は、上面が絶縁層110の上面より下に位置するように形成されることができる。
【0038】
図5cを参照すると、絶縁層110の下面から絶縁層110の他の一部を貫通し、第1金属層M1の下側を露出させる第2貫通孔h2を形成することができる。第2貫通孔h2も絶縁層110の材質に応じてエッチング、ブラスト、レーザ、プラズマなど、化学的方法又は機械的方法で形成することができる。
【0039】
図5dを参照すると、第1金属層M1の上側及び下側にそれぞれ第1貫通孔及び第2貫通孔h1、h2を充填する第2金属層及び第3金属層M2、M3を形成することができる。第2金属層及び第3金属層M2、M3は、第1金属層M1をシード層として用いて、電気めっき、例えば、電気銅めっきにより形成することができる。このとき、電気めっきの条件を、ボイドを最小化できるように設定することができ、これにより電気めっきによるフィルめっきの過程でボイドが発生することを最小化することができる。また、別途のスパッタ工程等を省略することができる。
【0040】
図5eを参照すると、電気めっき後にCMP(Chemical Mechanical Planarization)等の研磨工程で絶縁層110の上面及び下面と第2金属層及び第3金属層M2、M3のそれぞれのめっき面を実質的に同一に平坦化することができる。これにより、金属ビア140を形成することができる。次に、絶縁層110の上面及び下面と第2金属層及び第3金属層M2、M3のそれぞれの上面上及び下面上に無電解めっき及び電解めっきを行うことができる。これにより、第1シード金属層及び第2シード金属層s1、s2と第1配線金属層及び第2配線金属層m1、m2をそれぞれ含み、金属ビア140を介して互いに連結される第1金属配線及び第2金属配線120、130が形成されることができる。一連の工程を通じて、一例によるプリント回路基板100A-1を製造することができ、必要に応じてビルドアップ工程をさらに行うことができる。
【0041】
図5fを参照すると、電気めっき後にCMP(Chemical Mechanical Planarization)等の研磨工程により、デザインにおいて必要な厚さのパターンで第2金属層及び第3金属層M2、M3を研磨した後、化学的エッチング等によってパターニングすることができる。これにより、第2金属層及び第3金属層M2、M3をそれぞれ含み、金属ビア140を介して互いに連結される第1金属配線及び第2金属配線120、130が形成されることができる。一連の工程を通じて、変形例によるプリント回路基板100A-2を製造することができ、必要に応じてビルドアップ工程をさらに行うことができる。
【0042】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0043】
図6は、プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図であり、
図7は、
図6のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0044】
図面を参照すると、他の一例によるプリント回路基板100B-1及びその変形例によるプリント回路基板100B-2は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2において、第1領域R1が第2領域R2よりも深さが深くてもよい。例えば、断面上において、第1領域R1の面積が第2領域R2の面積よりも大きくてもよい。この場合、第1金属層M1をより大きく形成することができ、第2金属層及び第3金属層M2、M3を形成するための電気めっき過程でボイドが発生することをより効果的に改善することができる。
【0045】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0046】
図8a~
図8fは、
図6のプリント回路基板及び
図7のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【0047】
図面を参照すると、他の一例によるプリント回路基板100B-1及びその変形例によるプリント回路基板100B-2の製造の一例は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2の製造の一例において、第1貫通孔h1が第2貫通孔h2よりも深く形成されてもよい。この場合、第1金属層M1をより大きく形成することができ、第2金属層及び第3金属層M2、M3を形成するための電気めっき過程でボイドが発生することをより効果的に改善することができる。
【0048】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2、並びにこれらに対する製造の一例で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0049】
図9は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図であり、
図10は、
図9のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0050】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100C-1及びその変形例によるプリント回路基板100C-2は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2において、第1領域R1は、断面上において壁面が実質的に垂直な四角形状を有することができ、第2領域R2は断面上において壁面が実質的に垂直な四角形状を有することができる。例えば、金属ビア140は断面上において柱形状を有してもよい。この場合、金属ビア140の面積をより広くすることができ、より電気的導通に優れることができる。
【0051】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0052】
図11a~
図11fは、
図9のプリント回路基板及び
図10のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【0053】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100C-1及びその変形例によるプリント回路基板100C-2の製造の一例は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2の製造の一例において、第1貫通孔h1及び第2貫通孔h2はそれぞれ、断面上において壁面が実質的に垂直な四角形状に形成されることができる。例えば、金属ビア140は断面上において柱形状に形成されてもよい。この場合、金属ビア140の面積をより広くすることができ、より電気的導通に優れることができる。
【0054】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2、並びにこれらに対する製造の一例で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0055】
図12は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図であり、
図13は、
図12のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0056】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100D-1及びその変形例によるプリント回路基板100D-2は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2において、第1領域R1の断面上における下端部の幅と第2領域R2の断面上における上端部の幅とが異なっていてもよい。例えば、第2領域R2の断面上における上端部の幅は、第1領域R1の断面上における上端部の幅よりも広くてもよい。このように、第1領域及び第2領域R1、R2は、より様々な形態で形成することができ、デザインの自由度を高めることができる。
【0057】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0058】
図14は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図であり、
図15は、
図14のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0059】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100E-1及びその変形例によるプリント回路基板100E-2は、上述した他の一例によるプリント回路基板100B-1及びその変形例によるプリント回路基板100B-2において、第1領域R1の断面上における下端部の幅と第2領域R2の断面上における上端部の幅とが異なっていてもよい。例えば、第2領域R2の断面上における上端部の幅は、第1領域R1の断面上における上端部の幅よりも広くてもよい。このように、第1領域及び第2領域R1、R2は、より様々な形態で形成することができ、デザインの自由度を高めることができる。
【0060】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2、並びに上述した他の一例によるプリント回路基板100B-1及びその変形例によるプリント回路基板100B-2で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0061】
図16は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図であり、
図17は、
図16のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0062】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100F-1及びその変形例によるプリント回路基板100F-2は、上述したさらに他の一例によるプリント回路基板100C-1及びその変形例によるプリント回路基板100C-2において、第1領域R1の断面上における下端部の幅と第2領域R2の断面上における上端部の幅とが異なっていてもよい。例えば、第2領域R2の断面上における上端部の幅は、第1領域R1の断面上における上端部の幅よりも広くてもよい。このように、第1領域及び第2領域R1、R2は、より様々な形態で形成することができ、デザインの自由度を高めることができる。
【0063】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2、並びに上述したさらに他の一例によるプリント回路基板100C-1及びその変形例によるプリント回路基板100C-2で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0064】
図18は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図であり、
図19は、
図18のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0065】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100G-1及びその変形例によるプリント回路基板100G-2は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2において、第1領域R1の断面上における下端部の幅と第2領域R2の断面上における上端部の幅とが異なっていてもよい。例えば、第2領域R2の断面上における上端部の幅は、第1領域R1の断面上における上端部の幅よりも狭くてもよい。このように、第1領域及び第2領域R1、R2は、より様々な形態で形成することができ、デザインの自由度を高めることができる。
【0066】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0067】
図20は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図であり、
図21は、
図20のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0068】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100H-1及びその変形例によるプリント回路基板100H-2は、上述した他の一例によるプリント回路基板100B-1及びその変形例によるプリント回路基板100B-2において、第1領域R1の断面上における下端部の幅と第2領域R2の断面上における上端部の幅とが異なっていてもよい。例えば、第2領域R2の断面上における上端部の幅は、第1領域R1の断面上における上端部の幅よりも狭くてもよい。このように、第1領域及び第2領域R1、R2は、より様々な形態で形成することができ、デザインの自由度を高めることができる。
【0069】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2、並びに上述した他の一例によるプリント回路基板100B-1及びその変形例によるプリント回路基板100B-2で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0070】
図22は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図であり、
図23は、
図22のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0071】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100I-1及びその変形例によるプリント回路基板100I-2は、上述したさらに他の一例によるプリント回路基板100C-1及びその変形例によるプリント回路基板100C-2において、第1領域R1の断面上における下端部の幅と第2領域R2の断面上における上端部の幅とが異なっていてもよい。例えば、第2領域R2の断面上における上端部の幅は、第1領域R1の断面上における上端部の幅よりも狭くてもよい。このように、第1領域及び第2領域R1、R2は、より様々な形態で形成することができ、デザインの自由度を高めることができる。
【0072】
その他の説明は、上述した一例によるプリント回路基板100A-1及びその変形例によるプリント回路基板100A-2、並びに上述したさらに他の一例によるプリント回路基板100C-1及びその変形例によるプリント回路基板100C-2で説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0073】
本発明において、「覆う」という表現は、全体的に覆う場合だけでなく、少なくとも一部を覆う場合を含むことができ、さらに、直接覆う場合だけでなく、間接的に覆う場合も含むことができる。また、「充填する」という表現は、完全に充填する場合だけでなく、少なくとも一部を充填する場合を含むことができ、さらに、概ね充填する場合を含むことができる。例えば、一部の空隙やボイドなどが存在する場合を含むことができる。また、「囲む」という表現は、完全に囲まれる場合だけでなく、一部を囲む場合及び概ね囲む場合も含むことができる。なお、「隣接する」という表現は、実質的に同じ層に隣り合って配置される場合を意味するものであり、互いに接している場合に限定されるものではない。さらに、「露出させる」とは、完全に露出させる場合だけでなく一部を露出させる場合を含むことができ、「露出」は、当該構成を埋め込むことから露出することを意味することができる。
【0074】
本発明において、実質的には、製造工程上で発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含めて判断することができる。例えば、「実質的に共面をなす」とは、完全に同一平面に存在する場合だけでなく、ほぼ同一平面に存在する場合も含むことができる。
【0075】
本発明において、断面上における意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物をサイドビューで見たときの断面形状を意味することができる。また、平面上における意味は、対象物を水平に切断したときの平面形状、又は対象物をトップビュー又はボトムビューで見たときの平面形状を意味することができる。
【0076】
本発明において、「下側、下部、下面」などは、便宜上、図面の断面を基準に下方向を意味するものとして使用し、「上側、上部、上面」などは、その反対方向を意味するものとして使用している。但し、これは説明の便宜上、方向を定義したものであり、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されるものではないことは勿論であり、上/下の概念はいつでも変更することができる。
【0077】
本発明において、「連結される」とは、直接連結されることだけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結されることを含む概念である。また、「電気的に連結される」とは、物理的に連結された場合及び連結されていない場合の両方を含む概念である。さらに、「第1、第2」などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために使用されるものであって、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に、第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【0078】
本発明において、「厚さ、幅、長さ、深さ、線幅、間隔、ピッチ」などは、それぞれプリント回路基板を研磨又は切断した断面を基準に走査顕微鏡や光学顕微鏡などで測定することができる。切断断面は垂直断面又は水平断面であることができ、必要な切断断面を基準にそれぞれの数値を測定することができる。例えば、ビアの上端部及び/又は下端部の幅は、ビアの中心軸を切った断面上で測定することができる。このとき、数値が一定でない場合には、任意の5点で測定した値の平均値で数値を決定することができる。一方、最小数値は、当該層や当該領域などにおいて最も小さい値で測定される数値で決定することができる。
【0079】
本発明で使用される「一例」という表現は、互いに同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が、他の一例に説明されていなくても、他の一例において、その事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明として理解することができる。
【0080】
本発明で使用される用語は、単に一例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0081】
1000:電子機器
1010:メインボード
1020:チップ関連部品
1030:ネットワーク関連部品
1040:その他の部品
1050:カメラ
1060:アンテナ
1070:ディスプレイ
1080:バッテリー
1090:信号ライン
1100:スマートフォン
1110:マザーボード
1120:部品
1121:部品パッケージ
1130:カメラモジュール
1140:スピーカー
100A-1、100A-2、100B-1、100B-2、100C-1、100C-2、100D-1、100D-2、100E-1、100E-2、100F-1、100F-2、100G-1、100G-2、100H-1、100H-2、100I-1、100I-2:プリント回路基板
110:絶縁層
120、130:金属配線
140:金属ビア
M1、M2、M3:金属層
s1、s2:シード金属層
m1、m2:配線金属層
H、h1、h2:貫通孔
R1、R2:領域