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特開2025-8447ゲームサーバ、ゲーム媒体管理方法、コンピュータプログラム及びゲームシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008447
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】ゲームサーバ、ゲーム媒体管理方法、コンピュータプログラム及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/70 20140101AFI20250109BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20250109BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20250109BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20250109BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20250109BHJP
【FI】
A63F13/70
G06Q50/10
A63F13/35
A63F13/69
A63F13/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110628
(22)【出願日】2023-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】509197380
【氏名又は名称】株式会社gumi
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】田崎 真透
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC18
5L050CC18
(57)【要約】
【課題】 ユーザ間でのゲーム媒体の価値の不平等を改善するゲームサーバ、ゲーム媒体管理方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムを提供する。
【解決手段】 実施形態によるゲームサーバ110は、ブロックチェーンを用いたゲームにおいて、ゲーム内通貨を法定通貨により設定された価格で販売する販売部112と、法定通貨に対する暗号資産の価値を用いて、購入されたゲーム内通貨の価値を暗号資産により管理する管理部113と、を備える。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックチェーンを用いたゲームにおいて、
ゲーム内通貨を法定通貨により設定された価格で販売する販売部と、
前記法定通貨に対する暗号資産の価値を用いて、購入された前記ゲーム内通貨の価値を前記暗号資産により管理する管理部と、
を備える、ゲームサーバ。
【請求項2】
前記法定通貨に対する前記暗号資産の価値に基づいて、前記法定通貨により設定された前記価格を前記暗号資産により表示するためのデータを生成する表示処理部を備える、請求項1記載のゲームサーバ。
【請求項3】
前記管理部は、前記法定通貨に対する前記暗号資産の価値を所定時間ごとに取得する取得部を備え、
前記表示処理部は、前記取得部により取得された価値の最新の値に基づいて、前記法定通貨により設定された前記価格を前記暗号資産により表示する、請求項2記載のゲームサーバ。
【請求項4】
前記管理部は、
所定期間に第1ユーザが購入した前記ゲーム内通貨の前記暗号資産による価格の平均値から、前記所定期間に全てのユーザが購入した前記ゲーム内通貨の前記暗号資産による価格の平均値を減算した補填値を算出する算出部と、
前記補填値が所定の閾値を超えるときに、前記補填値に相当するゲーム媒体を前記第1ユーザに補填する補填部と、
を備える、請求項1記載のゲームサーバ。
【請求項5】
ユーザのユーザ識別子と、前記ユーザが前記ゲームをプレイした履歴情報と、が関連付けられて記録される記憶部を備え、
前記補填部は、前記第1ユーザの前記ユーザ識別子に関連付けられた前記履歴情報が所定の条件を満たしているときに、前記補填値に相当する前記ゲーム媒体を前記第1ユーザの前記ユーザ識別子と関連付けて前記記憶部に記録させる、請求項4記載のゲームサーバ。
【請求項6】
ユーザのユーザ識別子と、前記ユーザのゲーム内資産の情報と、前記ユーザが前記ゲームをプレイした履歴情報と、が関連付けられて記録される記憶部と、
前記ユーザ識別子に関連付けられた前記履歴情報が所定の条件を満たしているときに、前記ユーザ識別子に関連付けられた前記ゲーム内資産をNFT(Non-Fungible Token)に変換可能とする変換部と、を備える、請求項1記載のゲームサーバ。
【請求項7】
ブロックチェーンを用いたゲームにおいて、
ゲーム内通貨を法定通貨により設定された価格で販売し、
前記法定通貨に対する暗号資産の価値を用いて、購入された前記ゲーム内通貨の価値を前記暗号資産により管理する、ゲーム媒体管理方法。
【請求項8】
前記法定通貨に対する前記暗号資産の価値に基づいて、前記法定通貨により設定された前記価格を前記暗号資産により表示する、請求項7記載のゲーム媒体管理方法。
【請求項9】
コンピュータに、請求項7又は請求項8記載のゲーム媒体管理方法を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項10】
ブロックチェーンを用いたゲームにおいて、
ゲーム内通貨を法定通貨により設定された価格で販売する販売部と、
前記法定通貨に対する暗号資産の価値を用いて、購入された前記ゲーム内通貨の価値を前記暗号資産により管理する管理部と、
ユーザのユーザ識別子と、前記ユーザのゲーム内資産の情報と、前記ユーザが前記ゲームをプレイした履歴情報と、が関連付けられて記録される記憶部と、
前記ユーザ識別子に関連付けられた前記履歴情報が所定の条件を満たしているときに、前記ユーザ識別子に関連付けられた前記ゲーム内資産をNFT(Non-Fungible Token)に変換可能とする変換部と、
を備える、ゲームサーバと、
前記ゲーム内通貨の販売時に必要な代金の決済を行う、決済サーバと、
前記ゲームサーバからのNFT化要求信号に基づいて、前記ユーザ識別子に関連付けられた前記ゲーム内資産をNFTに変換する、NFTサーバと、
を備えるゲームシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームサーバ、ゲーム媒体管理方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ブロックチェーン技術を利用したブロックチェーンゲームがリリースされている。ブロックチェーンゲームでは、複数のシステムで同期する分散型台帳を用いて、暗号資産(仮想通貨)やNFT(非代替性トークン)を管理することができる。
【0003】
従来のブロックチェーンゲームにおいて、有償石等のゲーム内通貨の価格は、暗号資産の価値を基準に決められている。暗号資産の価値は時分単位で大きく変動する可能性があるため、暗号資産の価値を基準としてゲーム内通貨を取引しようとすると、法定通貨の価値を基準としたゲーム内通貨の価値も大きく変動する可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7197822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ブロックチェーンゲームをプレイする複数のユーザが、ゲーム内通貨を購入するタイミングは様々であり、ユーザがゲーム内通貨を購入するタイミングによって、法定通貨によるゲーム内通貨の価値が変動し、ユーザ間の不平等につながる可能性があった。ユーザが所有するゲーム内通貨の価値が不平等になると、ゲーム内通貨を利用した結果得られるゲーム内資産の価値も不均衡となる可能性があった。
【0006】
本発明は上記事情を鑑みて成されたものであって、ユーザ間でのゲーム媒体の価値の不平等を改善するゲームサーバ、ゲーム媒体管理方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様によるゲームサーバは、ブロックチェーンを用いたゲームにおいて、ゲーム内通貨を法定通貨により設定された価格で販売する販売部と、前記法定通貨に対する暗号資産の価値を用いて、購入された前記ゲーム内通貨の価値を前記暗号資産により管理する管理部と、を備える。
【0008】
本発明の第2態様によるゲーム媒体管理方法は、ブロックチェーンを用いたゲームにおいて、ゲーム内通貨を法定通貨により設定された価格で販売し、前記法定通貨に対する暗号資産の価値を用いて、購入された前記ゲーム内通貨の価値を前記暗号資産により管理する。
【0009】
本発明の第3態様によるコンピュータプログラムは、コンピュータに、第2態様によるゲーム媒体管理方法を実行させるプログラムである。
【0010】
本発明の第4態様によるゲームシステムは、ブロックチェーンを用いたゲームにおいて、ゲーム内通貨を法定通貨により設定された価格で販売する販売部と、前記法定通貨に対する暗号資産の価値を用いて、購入された前記ゲーム内通貨の価値を前記暗号資産により管理する管理部と、ユーザのユーザ識別子と、前記ユーザのゲーム内資産の情報と、前記ユーザが前記ゲームをプレイした履歴情報と、が関連付けられて記録される記憶部と、前記ユーザ識別子に関連付けられた前記履歴情報が所定の条件を満たしているときに、前記ユーザ識別子に関連付けられた前記ゲーム内資産をNFT(Non-Fungible Token)に変換可能とする変換部と、を備える、ゲームサーバと、前記ゲーム内通貨の販売時に必要な代金の決済を行う、決済サーバと、前記ゲームサーバからのNFT化要求信号に基づいて、前記ユーザ識別子に関連付けられた前記ゲーム内資産をNFTに変換する、NFTサーバと、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザ間でのゲーム媒体の価値の不平等を改善するゲームサーバ、ゲーム媒体管理方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、一実施形態のゲームシステムの一構成例を概略的に示す図である。
図2図2は、一実施形態のゲームシステムおよびゲームサーバの一構成例を概略的に示すブロック図である。
図3図3は、一実施形態のゲームサーバにおける価値更新処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図4図4は、一実施形態のゲームサーバにおける決済処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図5図5は、一実施形態のゲームサーバにおける補填処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図6図6は、一実施形態のゲームサーバにおけるNFT化処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態のゲームサーバ、決済サーバ及びNFTサーバを含むゲームシステムの一例について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、既に説明済みである構成と同一又は類似した構成および要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0014】
図1は、一実施形態のゲームサーバ、決済サーバ及びNFTサーバを含むゲームシステムの一構成例を概略的に示す図である。
本実施形態のゲームシステム100は、例えば、ブロックチェーンを用いたゲームを運営管理するシステムである。ゲームシステム100は、ネットワークを介して複数のユーザ端末200と、CEX(Centralized Exchange)300と、DEX(Decentralized Exchange)400と、マーケットプレイス500と、通信可能に接続される。
【0015】
CEX300は、特定の企業が運営する仮想通貨取引所である。本実施形態におけるCEX300は、ゲームシステム100からの要求に応じて、ゲームシステム100に暗号資産を転送する。CEX300は、例えば、Coincheck(登録商標)や、bitFlyer(登録商標)、BITPOINT(登録商標)等がある。また、CEX300は、ユーザ端末200との間で仮想通貨取引を行うことも可能であって、ユーザ端末200からの要求に応じて、ユーザ端末200に暗号資産を転送することができる。
【0016】
DEX400は、取引所の運営会社がなく、スマートコントラクトによって自動で暗号資産やトークンの交換を実現する仮想通貨取引所である。本実施形態におけるDEX400は、ゲームシステム100からの要求に応じて、ゲームシステム100に暗号資産を転送する。DEX400は、例えば、Uniswap(登録商標)や、PancakeSwap(登録商標)等がある。また、DEX400は、ユーザ端末200との間で仮想通貨取引を行うことも可能であって、ユーザ端末200からの要求に応じて、ユーザ端末200に暗号資産やトークンを転送することができる。
【0017】
マーケットプレイス500は、NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)を活用したデジタルアセットを売買、交換できるオンラインプラットフォームである。ユーザ端末200を操作するユーザは、後述する処理により、ゲームシステム100において所有するゲーム内資産をNFTに変換することで、NFT化したゲーム内資産をマーケットプレイス500で売却することが可能になる。マーケットプレイス500は、例えば、TofuNFT(登録商標)やOpenSea(登録商標)等がある。
【0018】
ユーザ端末200は、例えば、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されたメモリと、を備え、ソフトウエアにより又はソフトウエアとハードウエアとの組み合わせにより種々の機能を実現可能に構成されている。
【0019】
ユーザ端末200は、コンピュータなどの電子デバイスであって、例えば、テレビ受像機(インターネットテレビを含む)、PC(Personal Computer)、モバイル端末(例えば、タブレット、スマートフォン、ラップトップ、フィーチャーフォン、デジタルミュージックプレイヤー、電子書籍リーダ、スマートウォッチなど)、ゲーム機器(家庭用ゲーム機、ポータブルゲーム機)、VR(Virtual Reality)端末、AR(Augmented Reality)端末などであり得るが、これらに限られない。なお、ネットワークに接続しているユーザ端末200の数はゼロであることもあり得るし、随時増減し得る。
【0020】
本実施形態では、ユーザ端末200は、例えば、スマートフォンであり、ゲームシステム100から提供されるブロックチェーンを用いたゲームのアプリケーションをダウンロード及びインストールすることにより、当該ゲームシステム100から供給されるブロックチェーンゲームを実行可能になる。また、ユーザ端末200は、例えば、スマートフォンであり、ゲームシステム100から提供されるブロックチェーンを用いたゲームのアプリケーションをダウンロード及びインストールすることなく、ブラウザ上で、当該ゲームシステム100から供給されるブロックチェーンゲームを実行可能であってもよい。
【0021】
本実施形態のゲームシステム100は、ゲームサーバ110と、決済サーバ120と、NFTサーバ130と、を備えている。ゲームサーバ110と、決済サーバ120と、NFTサーバ130とは、ネットワークを介して相互に通信可能に接続される。
【0022】
決済サーバ120は、ネットワークを介して、売買取引に伴う決済処理を行うサーバである。決済サーバ120は、例えば、ゲームサーバ110により販売されるゲーム内通貨をユーザが購入する時に、ユーザ端末200とゲームサーバ110との間で必要となる代金の決済を行う。
【0023】
NFTサーバ130は、画像(静止画および動画)、音声、およびその他の種類のデジタルファイルを、一意で代替不可能なデータ単位(ブロック)としてブロックチェーン(分散型台帳)上に記録することにより、NFT化(NFTへの変換)を行うサーバである。NFTサーバ130は、例えば、要求に応じて、ゲームサーバ110におけるゲーム内資産をNFTに変換して、NFTに変換されたゲーム内資産をユーザに提供することができる。
【0024】
ゲームサーバ110は、ユーザ端末200によりプレイ可能なブロックチェーンを用いたゲームを提供するサーバである。ゲームサーバ110は、ブロックチェーンを用いたゲーム内で使用可能なゲーム内通貨(例えば、有償石等)を法定通貨(例えば、日本円、ドル等)により設定された価格で販売し、当該法定通貨に対応する暗号資産(仮想通貨)の価値を用いることで、ユーザにより購入されたゲーム媒体(ゲーム内通貨、ゲーム内資産)の価値を暗号資産により管理するサーバである。なお、本実施形態におけるゲーム媒体には、ゲーム内資産(例えば、キャラクターやゲーム内で使用可能なアイテム、キャラクターに着用可能な武器・装備品、キャラクターのスキルを発生させるためのカード等)と、ゲーム内通貨(例えば、有償石や無償石等)とが少なくとも含まれる。
【0025】
本実施形態では、ゲームサーバ110は、仮想通貨としてPolygonのオリジナルトークンであるMATICを用いている。ゲームサーバ110が利用出来る暗号資産はこれに限らず、例えば、イーサ(ETH)等であってもよい。また、ゲームサーバ110は、DEX400により発行される独自のトークンを利用してもよい。なお、ゲームサーバ110により提供されるブロックチェーンゲームにおいて、MATICにより購入可能なゲーム内通貨と、独自トークンにより購入可能なゲーム内通貨の種類は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0026】
次に、図1に示すゲームシステム100に含まれる決済サーバ120、NFTサーバ130およびゲームサーバ110の構成の一例を説明する。
図2は、一実施形態のゲームシステムおよびゲームサーバの一構成例を概略的に示すブロック図である。
【0027】
決済サーバ120は、例えば、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されたメモリと、を備え、ソフトウエアにより又はソフトウエアとハードウエアとの組み合わせにより種々の機能を実現可能に構成されている。本実施形態では、決済サーバ120は、プロセッサ121と、記憶部123と、入力部124と、出力部125と、通信部126とを備える。プロセッサ121と、記憶部123と、入力部124と、出力部125と、通信部126とは、それぞれバス通信線を介して接続され相互にデータの送受信を行うことができる。なお、プロセッサ121と、記憶部123と、入力部124と、出力部125と、通信部126とは、それぞれ無線通信等で相互にデータの送受信をする構成であってもよい。
【0028】
入力部124は、決済サーバ120の管理者により操作され、種々の情報(例えば決済サーバ120の各種設定の数値等の変更情報等)を入力するためのマウスやキーボード等のユーザインタフェースや、マイクやタッチパネル等の各種センサ等を含み得る。
【0029】
出力部125は、例えば、決済サーバ120の管理者に対し視覚的に情報を提示するモニタや、スピーカ等の決済サーバ120の管理者に対し聴覚的に情報を供給する音声出力手段を備える。
【0030】
通信部126は、外部から受信した情報を決済サーバ120内の構成に送信するとともに、決済サーバ120内の構成から受信した情報を外部へ送信することができる。通信部126は、インターネット等のネットワークを介して、ゲームサーバ110と、NFTサーバ130と、ユーザ端末200と、CEX300と、DEX400と、マーケットプレイス500との各々の間で、通信可能に接続される。
【0031】
記憶部123は、例えば、主記憶部と、補助記憶部とを備えている。主記憶部は、例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random-access memory)を含み得る。ROMは、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリであり、プロセッサ121が各種の処理を行う上で使用するデータ及び各種の設定値などを記憶することができる。また、RAMは、プロセッサ121が各種の処理を行う上で一時的にデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用され得る。本実施形態の主記憶部は、例えばRAMであって、メモリとして用いられる。
【0032】
補助記憶部は、プロセッサ121を中枢とするコンピュータの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。補助記憶部は、例えば、EEPROM(登録商標)(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はSSD(solid state drive)などである。
【0033】
補助記憶部は、プロセッサ121が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ121での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存することができる。補助記憶部には、プロセッサ121が行う決済処理の際の個人認証に必要な情報や、クレジットカード番号や口座情報(法定通貨口座情報や暗号資産口座情報等)などの個人情報が記憶されていてもよい。例えば個人認証に使用される情報や口座情報の個人情報は、決済サーバ120がアクセス可能な外部のデータベースに記憶されていてもよい。
【0034】
プロセッサ121は、典型的にはCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であるが、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはDSP(Digital Signal Processor)、などであってもよい。
【0035】
プロセッサ121は、記憶部123に記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムを実行することにより、決済サーバ120の種々の機能を実現できる。
【0036】
プロセッサ121は、決済処理部122を備える。決済処理部122は、通信部126を介して、後述するゲームサーバ110の販売部112から決済情報を取得する。決済情報には、例えば、ユーザ端末200からの暗号資産の送金情報(決済金額情報を含む)や、ユーザ端末200を使用するユーザが決済を行うための情報(クレジットカード情報や、法定通貨口座の情報や、暗号資産口座の情報等)や、当該ユーザを識別するための識別情報等が含まれ得る。
【0037】
決済処理部122は、決済情報を用いて、要求された決済処理を行う。決済処理部122による決済処理は、一般に広く知られた方法を用いることができる。すなわち、決済処理部122は、ユーザが指定した決済方法(クレジットカード、口座振替等)により指定された金額の決済処理を行う。決済処理部122は、決済処理を完了した後、通信部126を介して、販売部112に決済完了通知を送信する。決済完了通知は、例えば、決済の取引を行ったユーザおよびゲームサーバ110(若しくはゲームサーバ110の管理者)の識別子と、決済金額と、決済日時と、の情報を含む。
【0038】
NFTサーバ130は、例えば、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されたメモリと、を備え、ソフトウエアにより又はソフトウエアとハードウエアとの組み合わせにより種々の機能を実現可能に構成されている。本実施形態では、NFTサーバ130は、プロセッサ131と、記憶部133と、入力部134と、出力部135と、通信部136とを備える。プロセッサ131と、記憶部133と、入力部134と、出力部135と、通信部136とは、それぞれバス通信線を介して接続され相互にデータの送受信を行うことができる。なお、プロセッサ131と、記憶部133と、入力部134と、出力部135と、通信部136とは、それぞれ無線通信等で相互にデータの送受信をする構成であってもよい。
【0039】
入力部134は、NFTサーバ130の管理者により操作され、種々の情報(例えばNFTサーバ130の各種設定の数値等の変更情報等)を入力するためのマウスやキーボード等のユーザインタフェースや、マイクやタッチパネル等の各種センサ等を含み得る。
【0040】
出力部135は、例えば、NFTサーバ130の管理者に対し視覚的に情報を提示するモニタや、スピーカ等のNFTサーバ130の管理者に対し聴覚的に情報を供給する音声出力手段を備える。
【0041】
通信部136は、外部から受信した情報をNFTサーバ130内の構成に送信するとともに、NFTサーバ130内の構成から受信した情報を外部へ送信することができる。通信部136は、インターネット等のネットワークを介して、ゲームサーバ110と、決済サーバ120と、ユーザ端末200と、CEX300と、DEX400と、マーケットプレイス500との各々の間で、通信可能に接続される。
【0042】
記憶部133は、例えば、主記憶部と、補助記憶部とを備えている。主記憶部は、例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random-access memory)を含み得る。ROMは、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリであり、プロセッサ131が各種の処理を行う上で使用するデータ及び各種の設定値などを記憶することができる。また、RAMは、プロセッサ131が各種の処理を行う上で一時的にデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用され得る。本実施形態の主記憶部は、例えばRAMであって、メモリとして用いられる。
【0043】
補助記憶部は、プロセッサ131を中枢とするコンピュータの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。補助記憶部は、例えば、EEPROM(登録商標)(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はSSD(solid state drive)などである。
【0044】
補助記憶部は、プロセッサ131が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ131での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存することができる。
【0045】
プロセッサ131は、典型的にはCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であるが、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはDSP(Digital Signal Processor)、などであってもよい。
【0046】
プロセッサ131は、記憶部133に記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムを実行することにより、NFTサーバ130の種々の機能を実現できる。
【0047】
プロセッサ131は、NFT処理部132を備える。NFT処理部132は、ゲームサーバ110に含まれる変換部1151からのNFT化要求信号を取得する。NFT処理部132は、ゲームサーバ110からのNFT化要求信号に含まれる、ゲーム内資産のデジタルデータと、デジタルデータの作成者の情報と、デジタルデータの所有者の情報とを用いて、NFT化の対象であるゲーム内資産を一意で代替不可能なデータ単位とする分散型台帳(ブロックチェーン)を生成する。なお、NFT処理部132によるゲーム内資産のNFT化処理は、既存の方法を用いることができる。
【0048】
NFT処理部132は、NFT化処理終了後、通信部136を介して、変換部1151にNFT化処理完了通知を出力する。NFT化処理完了通知は、例えば、NFTの作成者の情報と、NFTの所有者の情報と、NFT化を行ったゲーム内資産の識別情報と、NFT化が完了した日時と、の情報を含み得る。NFT処理部132は、通信部136を介して、ユーザ端末200に(若しくはゲームサーバ110を介してユーザ端末200に)NFT化処理が完了したゲーム内資産のデータを送信する。
【0049】
ゲームサーバ110は、例えば、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されたメモリと、を備え、ソフトウエアにより又はソフトウエアとハードウエアとの組み合わせにより種々の機能を実現可能に構成されている。本実施形態では、ゲームサーバ110は、プロセッサ111と、記憶部116と、入力部117と、出力部118と、通信部119とを備える。プロセッサ111と、記憶部116と、入力部117と、出力部118と、通信部119とは、それぞれバス通信線を介して接続され相互にデータの送受信を行うことができる。なお、プロセッサ111と、記憶部116と、入力部117と、出力部118と、通信部119とは、それぞれ無線通信等で相互にデータの送受信をする構成であってもよい。
【0050】
入力部117は、ゲームサーバ110の管理者により操作され、種々の情報(例えばゲームサーバ110の各種設定の数値等の変更情報等)を入力するためのマウスやキーボード等のユーザインタフェースや、マイクやタッチパネル等の各種センサ等を含み得る。
【0051】
出力部118は、例えば、ゲームサーバ110の管理者に対し視覚的に情報を提示するモニタを含む。また、出力部118は、スピーカ等のゲームサーバ110の管理者に対し聴覚的に情報を供給する音声出力手段を備えていてもよい。
【0052】
通信部119は、外部から受信した情報をゲームサーバ110内の構成に送信するとともに、ゲームサーバ110内の構成から受信した情報を外部へ送信することができる。通信部119は、インターネット等のネットワークを介して、決済サーバ120と、NFTサーバ130と、ユーザ端末200と、CEX300と、DEX400と、マーケットプレイス500と、通信可能に接続される。
【0053】
記憶部116は、例えば、主記憶部と、補助記憶部とを備えている。主記憶部は、例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random-access memory)を含み得る。ROMは、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリであり、プロセッサ111が各種の処理を行う上で使用するデータ及び各種の設定値などを記憶することができる。また、RAMは、プロセッサ111が各種の処理を行う上で一時的にデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用され得る。本実施形態の主記憶部は、例えばRAMであって、メモリとして用いられる。
【0054】
補助記憶部は、プロセッサ111を中枢とするコンピュータの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。補助記憶部は、例えば、EEPROM(登録商標)(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はSSD(solid state drive)などである。
【0055】
補助記憶部は、プロセッサ111が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ111での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存することができる。補助記憶部には、ゲームをプレイするユーザがゲームをプレイした履歴情報と、ユーザが所有するゲーム内資産の情報、ユーザが所有するゲーム内通貨の情報、ユーザがゲームをプレイした履歴情報、法定通貨により設定されたゲーム内通貨の最新の価格、法定通貨に対する暗号資産の価値等が、ゲームをプレイするユーザのユーザ識別子と関連付けられて記録されている。
【0056】
履歴情報には、例えば、課金額の履歴情報、対戦の履歴情報、ログインの履歴情報、ガチャを行った履歴情報、プレイヤーレベルの履歴情報、キャラクターのレベル(キャラクターレベル情報)の履歴情報、キャラクターのスキル(キャラクタースキル情報)の履歴情報、キャラクターが装備しているアイテム(アイテム装備情報)の履歴情報、キャラクター強化の履歴情報、アイテム購入の履歴情報、ゲーム内資産をNFTに変換した履歴情報、ランキングの履歴情報等、ユーザ識別子と、各々の情報と、対応する日時と、が関連付けられた種々の履歴情報が含まれ得る。
【0057】
ユーザのゲーム内資産の情報には、ユーザが所有するキャラクター識別子、ユーザが所有するアイテム識別子が含まれる。キャラクター識別子と、アイテム識別子とは、ユーザ識別子と関連付けられて記憶部116に記憶されている。
【0058】
ユーザのゲーム内通貨の情報はユーザが現在所有する有償石および無償石の情報と、ユーザの有償石の購入履歴の情報とを含む。ユーザのゲーム内通貨の情報には、例えば、ユーザが購入した有償石の数、ユーザが所有する無償石の数、有償石購入日時、および、有償石購入日時における有償石の暗号資産による価格の情報が含まれる。ユーザが購入した有償石の数(有償石購入数)と、有償石購入日時と、有償石購入日時における1つの有償石の暗号資産による価格とは、ユーザ識別子と関連付けられている。
【0059】
なお、記憶部116は、ゲームサーバ110に内蔵されてもよいし、ゲームサーバ110に外付けされてもよい。更に、記憶部116に記憶されるデータ等は、ゲームサーバ110と、決済サーバ120と、NFTサーバ130とで共有されていてもよい。
【0060】
プロセッサ111は、典型的にはCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であるが、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはDSP(Digital Signal Processor)、などであってもよい。プロセッサ111は、記憶部116に記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムを実行することにより、ゲームサーバ110の種々の機能を実現できる。
【0061】
プロセッサ111は、販売部112と、管理部113と、表示処理部114と、プレイ管理部115とを備える。プレイ管理部115は変換部1151を備えている。
【0062】
販売部112は、ゲーム内通貨を法定通貨により設定された価格で販売する。より具体的には、販売部112は、例えば、ゲームサーバ110により提供されるゲーム内で操作可能なキャラクターやアイテム等を入手可能な抽選機能(ガチャ機能)を実施するために必要な有償石等のゲーム内通貨の価値を、法定通貨である日本円の所定の価値(例えば100円)となるように設定する。すなわち、販売部112は、ゲーム内通貨を法定通貨である円の所定の価値(例えば100円)相当の価格と設定して、法定通貨又は暗号資産により販売することができる。
【0063】
ゲーム内通貨の価格設定の基準となる法定通貨の価値は100円に限定されず、販売部112は、ゲーム内通貨を法定通貨である円の100円以下相当の価格と設定して販売してもよく、100円相当より大きな価格と設定して販売してもよい。また、販売部112は、日本円以外の法定通貨により設定された価格でゲーム内通貨を販売してもよい。ゲーム内通貨の価格を設定する際に基準とする法定通貨の価値は、ゲームサーバ110の管理者等により適宜変更可能である。
【0064】
販売部112は、法定通貨により設定されたゲーム内通貨の価格を記憶部116に記録する。
また、販売部112は、通信部119を介して、ユーザ端末200からの購入要求信号を取得する。ユーザ端末200からの購入要求信号には、例えば、ユーザ識別子と、ゲーム内通貨購入希望数、日時情報(購入要求日時)等の情報が含まれ得る。
【0065】
販売部112は、ユーザからの購入要求信号に応じ、ユーザのゲーム内通貨購入希望数と、記憶部116に記録されている法定通貨に対する暗号資産の最新の価値とを用いて、ゲーム内通貨の購入に必要な支払合計金額を、暗号資産による金額として算出する。例えば、1つあたり法定通貨の100円相当の価値であると設定されたゲーム内通貨を、ユーザが5つ購入希望する場合、販売部112は、記憶部116に記録されている円(法定通貨)に対するMATIC(暗号資産)の最新の価値(通貨レート)に基づいて、500円に相当するMATICの額を算出する。上記により算出されたMATICの額が、暗号資産によるユーザの支払合計金額となる。
【0066】
販売部112は、後述する表示処理部114に対し、ユーザの支払合計金額を表示処理部114に供給する。ユーザの支払合計金額は、表示処理部114により生成される表示データによりユーザ端末200においてユーザに提示される。ユーザは、ユーザ端末200のディスプレイ等に表示された支払合計金額を確認し、当該金額にて決済を行い、売買取引を進める場合には、ユーザ端末200を操作して決済情報をゲームサーバ110へ送信する。
【0067】
販売部112は、通信部119を介して、ユーザ端末200から決済情報を取得し、当該決済情報を決済サーバ120に送信する。決済情報には、例えば、ユーザ端末200からの暗号資産の送金情報(決済金額情報を含む)や、ユーザ端末200を使用するユーザが決済を行うための情報(クレジットカード情報や、交通系ICカード情報や、電子マネー決済情報や、法定通貨口座の情報や、暗号資産口座の情報等)や、当該ユーザを識別するためのユーザ識別情報等が含まれ得る。
【0068】
販売部112は、決済サーバ120による決済完了通知を受信すると、ユーザとの間で売買取引が完了したものとする。販売部112は、ユーザが購入したゲーム内通貨の情報(ユーザが購入した有償石の数量、有償石購入日時、有償石購入日時における有償石の暗号資産による価格)と、決済完了通知に含まれるユーザ識別子と、を関連付けて記憶部116に記録させる。なお、有償石購入完了日時は、例えば、決済完了通知に含まれる決済完了日時であってもよく、決済完了通知を受信した日時であってもよい。
【0069】
表示処理部114は、販売部112により算出されたユーザの支払合計金額を、ユーザ端末200のディスプレイに表示させる表示データを生成する。表示処理部114は、通信部119を介して、生成した表示データをユーザ端末200に送信し、ユーザ端末200において暗号資産による支払合計金額をユーザに提示させることができる。
管理部113は、法定通貨に対する暗号資産の価値を用いて、ユーザにより購入されたゲーム内通貨の価値を暗号資産により管理する。
【0070】
法定通貨に対する暗号資産の価値は、刻々と変化する通貨レートに応じて決まる。例えば、ゲーム内通貨の価値が法定通貨である円の100円相当の価値であると設定されている場合に、1MATICが法定通貨である円の100円相当の価値であれば、管理部113は、ゲーム内通貨の価値(100円相当)を1MATICとして管理する。また、1MATICが法定通貨である200円の価値である場合、管理部113は、ゲーム内通貨の価値(100円相当)を0.5MATICとして管理する。更に、1MATICが50円の価値である場合、管理部113は、ゲーム内通貨の価値(100円相当)を2MATICとして管理する。
【0071】
管理部113は、取得部1131と、算出部1132と、補填部1133と、を備える。
取得部1131は、法定通貨に対する暗号資産の価値(通貨レート)を予め設定された周期(所定時間)で取得する。当該周期は、ゲームサーバ110の管理者等により予め設定されているものとし、適宜変更可能とする。
【0072】
取得部1131は、例えば、数時間おきに法定通貨に対する暗号資産の価値を取得してもよく、数分おき、若しくは数秒おきに法定通貨に対する暗号資産の価値を取得してもよい。また、取得部1131は、前日の終値を当日の取引開始時点の始値とし、その後数時間おきに法定通貨に対する暗号資産の価値を取得し、当該価値を更新してもよい。取得部は、法定通貨に対する暗号資産の価値を日時情報(例えば通貨レートを取得した日時や取引開始時点の日時)と関連付けて記憶部116に履歴情報として記録してもよい。なお、取得部1131は、所定期間の法定通貨に対する暗号資産の価値を通貨レートの履歴として記憶部116に記録してもよい。
【0073】
算出部1132は、記憶部116から、所定期間において、ユーザが購入した有償石の数と、有償石購入日時における有償石の価格(暗号資産による価格)と、を取得する。
【0074】
算出部1132は、取得した上記情報から、暗号資産により購入した有償石を用いてゲームサーバ110が提供するブロックチェーンゲームをプレイする全てのユーザ(若しくは暗号資産を用いて有償石を購入したユーザの中で補填を希望するユーザ)のそれぞれについて、所定期間にユーザが購入した有償石の暗号資産による価格(1つの有償石あたりの価格)の平均値を算出する。また、算出部1132は、所定期間にゲームをプレイする全てのユーザが購入したゲーム内通貨の暗号資産による価格(1つの有償石あたりの価格)の平均値を算出する。
【0075】
算出部1132は、所定期間に各ユーザが購入した有償石の暗号資産による価格の平均値から、所定期間に全てのユーザが購入した有償石の暗号資産による価格(1つの有償石あたりの価格)の平均値を減算して、複数のユーザの各々に対する補填値を算出する。なお、所定期間は、ゲームサーバ110の管理者等により予め設定されているものとする。
【0076】
例えば、所定期間が1ヶ月である場合、算出部1132は、記憶部116から、1ヶ月の間に第1ユーザが購入した有償石の購入履歴情報(有償石購入日時、有償石購入数、有償石購入日時における1つの有償石の暗号資産による価格)を取得する。算出部1132は、取得した購入履歴情報から、第1ユーザが所定期間に購入した有償石1つの価格(暗号資産による価格)の平均値を算出する。例えば、1ヶ月の間に、第1ユーザが、有償石10個を1MATIC50円の時(暗号資産による1有償石の価値は2MATIC)に購入した履歴と、第1ユーザが有償石10個を1MATIC100円の時(暗号資産による1有償石の価値は1MATIC)に購入した履歴とがある場合、算出部1132が算出する平均値は1.5MATIC(=(2×10+10×1)/20)になる。
【0077】
また、例えば、所定期間が1ヶ月である場合、算出部1132は、記憶部116から、1ヶ月の間に全てのユーザが購入した有償石の履歴情報(有償石購入日時、有償石購入数、有償石購入日時における1つの有償石の暗号資産による価格)を取得する。算出部1132は、取得した履歴情報から、1ヶ月の間に全てのユーザが購入した有償石1つの価格(暗号資産による価格)の平均値を算出する。例えば、算出部1132は、記憶部116から法定通貨に対する暗号資産の価値の履歴情報を取得し、法定通貨である円による1MATICの価値の1ヶ月の平均値を算出する。法定通貨である円による1MATICの価値の1ヶ月の平均値が200円である場合、算出部1132は、1有償石の平均購入価格を0.5MATIC(=100/200)と算出する。
【0078】
算出部1132は、算出した第1ユーザの有償石の平均購入価格である1.5MATICから全ユーザの有償石の平均購入価格である0.5MATICを減算した差(1MATIC)を算出し、この差と第1ユーザが1ヶ月に購入した有償石の数(20個)との積(1MATIC×20=20MATIC)を第1ユーザの補填値とする。なお、補填値は、0になることもあるし、負の値になることもありうる。算出部1132は、算出した補填値を第1ユーザのユーザ識別子と関連付けて記憶部116に記録するとともに、補填値を補填部1133に送信する。
【0079】
補填部1133は、算出部1132からユーザ毎に算出された補填値を取得する。補填部1133は、例えば予め設定された所定の閾値と、補填値とを比較する。補填部1133は、補填値が所定の閾値を越える時に、補填値に相当するゲーム媒体をユーザに補填する。例えば補填部1133に設定される閾値をゼロとすると、補填部1133は補填値が正であるときにユーザにゲーム媒体を補填することとなり、閾値を調整することにより補填対象の範囲を調整することができる。なお、補填するゲーム媒体は、例えば、ゲーム内で使用可能なアイテムや、無償石等である。
【0080】
例えば、第1ユーザの補填値が上記で例示した20MATICである場合、補填部1133は、20MATICに相当するゲーム媒体を第1ユーザに対して補填する。例えば、法定通貨である円による1MATICの価値の1ヶ月の平均値が200円であるとき、補填値(20MATIC)は法定通貨4000円相当の価値である。法定通貨により設定されるゲーム内通貨(有償石)の価格が100円相当の価値であるとすると、補填値は、有償石40個分に対応する。補填部1133は、補填値である有償石40個に相当するゲーム媒体として無償石40個を第1ユーザに対して補填してもよく、同等の価値の他のゲーム媒体を第1ユーザに補填してもよい。
【0081】
なお、有償石はユーザが対価を支払うことによりゲームサーバ110からユーザに提供されるゲーム内通貨であり、無償石はユーザが対価を支払うことなくゲームサーバ110からユーザに提供されるゲーム内通貨である。本実施形態において、ユーザは、ゲーム内で有償石と同様に無償石を利用できるものとする。上記では、有償石1個相当の価値を無償石1個として説明したが、有償石1個相当の価値は無償石2個以上であってもよく、有償石の価値が無償石の価値より高く設定されていてもよく低く設定されていてもよい。
【0082】
補填部1133は、第1ユーザのユーザ識別子と、補填するゲーム内通貨との情報を関連付けて、記憶部116に記録する。上記のように算出された補填値に基づいて、ユーザに対する補填を行うことにより、ユーザが有償石を購入する際に支払った対価が不均衡となることを抑制することができる。
【0083】
なお、補填部1133は、ユーザのユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに、補填値に相当するゲーム媒体をユーザに補填してもよい。なお、補填部1133には、所定期間における課金額の閾値や、所定期間における対戦回数の閾値や、所定期間においてクリアすべきミッションの種類、クリアすべきミッションの数や、ガチャ回数の閾値、などが予め設定され得る。
【0084】
補填部1133は、ユーザの履歴情報に含まれる過去の課金額情報から所定期間の課金額が閾値を超える場合や、過去の対戦情報から所定期間の対戦回数が閾値を超える場合や、過去のログイン情報から所定期間のデイリーミッション(例えば、ゲームにログインし、メールボックスを確認等)クリア回数が閾値を越える場合や、過去のガチャ回数情報からユーザが所定期間に実施したガチャ回数が閾値を越える場合など、所定の条件を満たしているか否かを判断することができる。
【0085】
ここで、暗号資産の価値は、時分単位で大きく変動する可能性がある。このため、例えば、ブロックチェーンゲームにおいて、有償石等のゲーム内通貨の価格を、暗号資産を基準に設定すると、法定通貨によるゲーム内通貨の価値も大きく変動する可能性がある。また、ブロックチェーンゲームをプレイする複数のユーザが、ゲーム内通貨を購入するタイミングは様々である。したがって、ユーザがゲーム内通貨を購入するタイミングによって、法定通貨を基準としたゲーム内通貨の価値が変動し、ユーザ間の不平等につながる可能性がある。
【0086】
これに対し、本実施形態のゲームシステム100およびゲームサーバ110では、ゲーム内通貨の価格は法定通貨により設定される。そのため、ゲーム内通貨の価値が、暗号資産の価値の変動に応じて時分単位で大きく変動する可能性がなくなり、ゲーム内通貨を購入するタイミングによりユーザ間が不平等になることを抑制することができる。
【0087】
また、本実施形態のゲームシステム100およびゲームサーバ110では、ユーザが所定期間に購入したゲーム内通貨の価値の平均値と、全ユーザが所定期間に購入したゲーム内通貨の価値の平均値とにより算出されるユーザ毎の補填値に応じて、ユーザに補填が行われる。このことにより、ユーザ間の不平等はさらに抑制され得る。
【0088】
プレイ管理部115は、通信部119を介してユーザ端末200から操作情報を取得し、操作情報に基づいてゲームサーバ110が提供するゲームを進行させる。なお、プレイ管理部115によるゲームの進行に伴い、表示処理部114がユーザ端末200のディスプレイの表示を更新するための表示データを生成してユーザ端末200に供給する。
【0089】
また、プレイ管理部115は、ゲームサーバ110が提供するゲームのユーザによるプレイの管理を行う機能を有する。プレイ管理部115は、例えば、ゲーム内でユーザが所有するキャラクターやアイテム等のゲーム内資産の管理や、ユーザがキャラクターを用いて行う対戦の管理や、ユーザが行うガチャやゲーム内の大会等のイベント等の管理や、ユーザやゲーム内資産の強化やレベルの管理や、ゲーム内資産のNFT化に関する管理等を行う。
【0090】
プレイ管理部115は、ユーザがゲームをプレイすることにより得られる情報(プレイ情報)を管理する機能を有し、例えば、ユーザがユーザ端末200においてゲームの初期設定を行ったときに、ユーザの識別子を生成し、ユーザのプレイ情報の管理を開始する。
【0091】
プレイ管理部115は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより得られるゲーム内資産の情報の管理機能(ゲーム内資産情報管理機能)と、ユーザがゲームをプレイすることにより得られるユーザの情報の管理機能(ユーザ情報管理機能)と、を有している。
【0092】
ゲーム内資産情報管理機能は、例えばユーザがゲームをプレイすることによりキャラクターを強化したときに、ユーザの識別子と、キャラクターの識別子と、行われた強化の識別情報と、強化された日時と、を関連付けて記憶部116に記録する。
【0093】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えばユーザがゲームをプレイすることによりキャラクターのレベルが上昇したときに、ユーザの識別子と、キャラクターの識別子と、上昇後のレベルと、レベルが上昇した日時と、を関連付けて記憶部116に記録する。ゲーム内資産管理機能は、例えば、ゲーム内のキャラクターのレベルが一定レベルに達した、又はゲーム内のキャラクターのレベルが一定レベルに達した後に能力値の限界を超えて強化可能となった(覚醒した)ことを示す識別子である覚醒IDを、キャラクターが覚醒した日時とともにキャラクターの識別情報と関連付けられて記憶部116に記録してもよい。
【0094】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えばユーザがゲームをプレイすることによりキャラクターを対戦させたときに、ユーザの識別子と、キャラクターの識別子と、対戦の識別子と、対戦を行った日時と、対戦結果と、を関連付けて記憶部116に記録する。
【0095】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより、キャラクターにアイテムを装備させたときに、ユーザ識別子と、キャラクターの識別子と、アイテムの識別子と、装備させた日時と、を関連付けて記憶部116に記録する。ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザが所有するキャラクターに当該キャラクターの専用装備品などのアイテムを装備させたときに、ユーザの識別子と、キャラクターの識別子と、アイテムの識別子と、装備させた日時と、に更に専用装備IDを関連付けて記憶部116に記録してもよい。
【0096】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザがガチャを行ったときに、ユーザの識別子と、ガチャを行った日時と、ガチャの結果(例えばガチャにより得られたゲーム内資産の識別子)と、を関連付けて記憶部116に記録する。例えば、ゲーム内資産の識別子には、ユーザがゲーム内で当該ゲーム内資産を使用可能か否かを切り替える切替フラグが含まれていてもよい。ゲーム内資産情報管理機能は、切替フラグを切り替えて、ゲーム内資産をゲーム内でユーザにより使用可能な状態と使用不可の状態とを切り替えてもよい。使用不可の状態であるゲーム内資産は、ゲームのプレイ画面上ではユーザが所有していないものとして扱われてもよい。
【0097】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることによりゲーム内資産をNFT化したときに、ユーザ識別子と、NFT化したゲーム内資産の識別子と、NFT化を行った(例えばNFT化が完了した日時や、NFT化処理完了通知が受信された日時)日時と、NFTの識別子と、を関連付けて記憶部116に記録する。
【0098】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザから既にNFT化処理を完了したゲーム内資産をゲーム内で使用可能とする要求(復帰要求信号)を受けたときに、ユーザ識別子と、NFT化したゲーム内資産の識別子と、NFTをゲーム内で使用可能とした日時と、NFTの識別子と、を関連付けて記憶部116に記録する。
【0099】
ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより、課金を行ったときに、ユーザの識別子と、課金額と、課金日時と、を関連付けて記憶部116に記録する。
【0100】
また、ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがログインをしたときに、ユーザの識別子と、ログイン日時とを関連付けて記憶部116に記録し、ユーザがログアウトしたときに、ユーザの識別子とログアウト日時とを関連付けて記憶部116に記録する。
【0101】
また、ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより、プレイヤーレベルが上昇したときに、ユーザの識別子と、ユーザレベルと、ユーザレベルが上昇した日時と、を関連付けて記憶部116に記録する。
【0102】
また、ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより、アイテムを購入したときに、ユーザの識別子と、アイテムの識別子と、アイテム購入日時と、を関連付けて記憶部116に記録する。
【0103】
また、ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることによるユーザのランキングの情報を、ユーザ識別子と関連付けて記憶部116に記録する。例えば、ランキング情報は、ユーザがゲーム内の大会に参加したときの順位、当該大会でユーザが使用したゲーム内資産(キャラクターもしくはアイテム)の識別子等の情報を含み得る。
【0104】
プレイ管理部115は、変換部1151を有している。
変換部1151は、ユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件(NFT化条件)を満たしているときに、ユーザ識別子に関連付けられたゲーム内資産をNFT(Non-Fungible Token)に変換可能な状態とする機能を有している。
【0105】
変換部1151は、通信部119を介して、ユーザ端末200からゲーム内資産をNFTへ変換することを要求する変換要求信号を受信する。変換要求信号は、ユーザのユーザ識別子と、ユーザがNFTへの変換を希望するゲーム内資産の識別子と、を含む。
【0106】
変換部1151は、通信部119を介してユーザ端末200から取得した変換要求信号に応じて、記憶部116から対応するユーザ識別子に関連付けられた履歴情報を取得する。変換部1151は、取得した履歴情報が所定の条件を満たしているときに、ユーザ識別子に関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能とする。
【0107】
なお、変換部1151は、記憶部116においてユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに、ユーザ識別子に関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能とした後、ユーザ端末200からの変換要求情報を待機してもよい。
【0108】
変換部1151は、ユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに、ユーザ識別子に関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能とすると同時に、ゲーム内において、NFTに変換可能であるゲーム内資産の表示の態様を変換可能としてもよい。例えば、NFTに変換可能であるゲーム内資産を他のゲーム内資産と異なる表示態様(色、形、容姿、表情、背景、大きさなど)での表示に変換可能としてもよく、NFTに変換可能であるゲーム内資産の音声や映像、動画、BGM、ゲーム内資産の使用をする際の登場演出・必殺技演出などを変換可能としてもよい。
【0109】
また、変換部1151は、ユーザ識別子に関連付けられた複数のゲーム内資産毎にNFTに変換可能とする所定の条件を設定してもよい。例えば、変換部1151は、ユーザ識別子に関連付けられたキャラクターをNFTに変換可能とする場合と、ユーザ識別子に関連付けられたアイテムをNFTに変換可能とする場合に満たすべき所定の条件をそれぞれ異なるものとする機能をもつ。また、例えば、変換部1151は、ユーザ識別子に関連付けられた第1キャラクターをNFTに変換可能とする場合と、ユーザ識別子に関連付けられた第2キャラクターをNFTに変換可能とする場合に満たすべき所定の条件をそれぞれ異なるものとする機能をもつ。
【0110】
変換部1151は、例えば、ユーザが所有するキャラクター(ゲーム内資産)のレベルが閾値以上である場合に、当該キャラクターをNFT化可能であると判断してもよい。変換部1151は、ユーザの識別子に関連付けられた履歴情報に含まれるキャラクターレベル情報から、ユーザがNFT化を希望するキャラクターの現在(判断時)のキャラクターレベルが閾値を越えている場合、所定の条件を満たすと判断してもよい。
【0111】
また、ユーザ識別子に関連付けられた履歴情報に含まれるキャラクターレベル情報の履歴から、当該キャラクターに覚醒ID等の特定のIDが付与されている場合、変換部1151は、所定の条件を満たすと判断してもよい。なお覚醒IDは、例えばゲーム内のキャラクターのレベルが一定レベルに達した、又はゲーム内のキャラクターのレベルが一定レベルに達した後に能力値の限界を超えて強化可能となった(覚醒した)ことを示す識別子であり、キャラクターが覚醒した日時とともにキャラクターの識別情報と関連付けられて記憶部116に記録される。
【0112】
また、ユーザ識別子に関連付けられた履歴情報に含まれるアイテム装備情報から、ユーザがNFT化を希望するキャラクターが専用装備品を装備したことを表す装備ID等、当該キャラクターに特定の装備IDが付与されている場合、変換部1151は、所定の条件を満たすと判断してもよい。
【0113】
履歴情報に含まれるキャラクター強化情報から、過去のキャラクターの強化回数が閾値以上である場合、変換部1151は、所定の条件を満たすと判断してもよく、また、履歴情報に含まれる過去の対戦情報から、キャラクターを用いて特定のクエストをクリアした結果がある場合、変換部1151は、所定の条件を満たすと判断してもいい。
【0114】
変換部1151における所定の条件の他の例として、有償石でアイテムや装備品を購入した場合や、ユーザが所有するキャラクターの強化に有償石あるいは無償石を用いた場合があげられる。履歴情報に含まれるアイテム購入情報から、ユーザが有償石を用いてアイテムや装備品を購入した回数が閾値を越える場合、変換部1151は、所定の条件を満たすと判断してもよい。また、履歴情報に含まれるキャラクター強化情報から、ユーザがゲーム内通貨(有償石あるいは無償石)を用いてキャラクターに対して強化を行った回数が閾値を越える場合、変換部1151は、所定の条件を満たすと判断してもよい。
【0115】
変換部1151は、変換要求信号を取得しており、かつ、ユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに、ユーザ識別子に関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能な状態とし、当該ゲーム内資産のNFT化をNFTサーバ130に要求するNFT化要求信号を生成する。
【0116】
NFT化要求信号は、NFT化されるゲーム内資産に対応する画像データ等のデジタルデータと、NFT化されるゲーム内資産の作成者の情報と、NFT化されるゲーム内資産の所有者の情報と、を少なくとも含んでいる。なお、ゲーム内資産の作成者の情報と所有者の情報とは同じ情報であってもよく、ゲーム内資産の作成者の情報と所有者の情報とはゲームにおけるユーザ識別子を含んでいても構わない。変換部1151は、NFTサーバ130に、NFT化要求信号を送信する。
【0117】
変換部1151は、NFTサーバ130によるNFT化処理完了通知(NFTの作成者の情報と、NFTの所有者の情報と、NFT化を行ったゲーム内資産の識別情報と、NFT化が完了した日時)を受信すると、ユーザ識別子と関連付けられて記憶部116に記憶されているNFT化処理が完了したゲーム内資産を、ゲーム内においてユーザにより所有されていない状態とする。すなわち、変換部1151は、NFTサーバ130によるNFT化処理完了通知を受信すると、NFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、切替フラグを切り替え、当該ゲーム内資産をゲーム内でユーザにより使用不可な状態にする。
【0118】
また、変換部1151は、ユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が上記所定の条件(NFT化条件)とは異なる条件(表示態様変更条件)を満たしているときに、NFT化されたときのゲーム内資産の表示の態様を変換可能とする(ユーザ端末200から表示態様変更要求をゲームサーバ110に送信可能とする)よう構成されていてもよい。
【0119】
NFT化するゲーム内資産がゲームのキャラクターである場合、変換部1151は、当該ゲーム内資産のNFT化要求信号を生成する際に、NFT化を要求するキャラクターの表示態様を変更したデジタルデータを生成してもよい。例えば、変換部1151は、通信部119を介してユーザ端末200から表示態様変更要求を取得した場合、ゲーム内では、キャラクターが真顔(無表情)でユーザ端末200に表示されるのに対し、NFT化されたキャラクターが笑顔(所定の表情)となるようにNFT化要求信号を生成してもよい。
【0120】
表示態様を変更可能なゲーム内資産については、複数の表示態様による画像データが予め記憶部116に記憶されていてもよい。また、変換部1151は、例えばNFT化を要求するゲーム内資産の画像データと他の画像データとを組み合わせて、当該ゲーム内資産の表示態様の異なる画像データを生成してもよい。表示態様変化要求は、例えば、表情変化要求であってもよく、所定の背景画像とする背景画像変更要求であってもよい。
【0121】
例えば、履歴情報に含まれるキャラクターレベル情報から、キャラクターに覚醒ID等の特定のIDが付与されかつ、当該覚醒IDの付与後に更にレベルを上昇させることで、別の覚醒ID等の特定のIDが付与されている場合、変換部1151は、表示態様変更条件を満たすと判断してもよい。また、例えば履歴情報に含まれるユーザ識別子に関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換した回数情報から、所定期間にゲーム内資産をNFTに変換した回数が設定された閾値以上である場合、変換部1151は、表示態様変更条件を満たすと判断してもよい。
【0122】
また、履歴情報に含まれるランキング情報から、ブロックチェーンゲーム内の大会に参加したユーザが閾値以上の順位を獲得した場合、変換部1151は、表示態様変更条件を満たすと判断してもよい。この場合、変換部1151は、当該大会でユーザが使用したキャラクターもしくはアイテム、すなわち、ランキング情報に含まれるユーザ識別子に関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換する際に、ゲーム内資産の画像とともに順位や大会の景品(順位に対応するアイテムや背景等)等を表示したり、キャラクターの表情や姿勢を順位に応じて変更したりする等の表示態様の変更を可能にする機能を有していてもよい。
【0123】
また、変換部1151は、NFT(NFT化処理が完了したゲーム内資産)が含まれ、NFTをゲーム内で再度使用することを要求する復帰要求信号(ユーザ識別子、ゲーム内資産識別子と、NFTの識別子と、NFTのデータと、を含む)を、ユーザ端末200から受信してもよい。変換部1151は、受信した復帰要求信号に含まれるNFT識別子に基づいて、記憶部116に記憶されたNFT化処理が完了したゲーム内資産の切替フラグを切り替えて、当該NFT化処理が完了したゲーム内資産をゲーム内で使用可能とし、NFT化処理が完了したゲーム内資産の能力値を変更する機能を有していてもよい。
【0124】
例えば、変換部1151は、復帰要求信号をユーザ端末200から受信した場合、記憶部116から復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産(キャラクター)のキャラクターレベル情報を取得する。変換部1151は、NFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、キャラクターレベル情報を基準にレベル等のパラメータを変更してもよい。例えば、変換部1151は、NFT化処理が完了したゲーム内資産のキャラクターレベルを上げる若しくはキャラクターレベルを下げてもよい。
【0125】
また、変換部1151は、復帰要求信号をユーザ端末200から受信した場合、記憶部116から、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産(キャラクターやゲーム内で使用可能なアイテム、キャラクターに着用可能な武器・装備品、キャラクターのスキルを発生させるためのカード等)のキャラクタースキル情報を取得する。変換部1151は、NFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、キャラクタースキル情報を基準にスキル等のパラメータを変更してもよい。例えば、変換部1151は、NFT化処理が完了したゲーム内資産に新たなスキルを付与する若しくは既存のスキルを剥奪してもよい。
【0126】
また、変換部1151は、復帰要求信号をユーザ端末200から受信した場合、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、能力値(キャラクターレベル情報、キャラクタースキル情報、アイテム装備情報等)を初期値に設定してもよく、NFT化時点における能力値としてもよい。また、変換部1151は、復帰要求信号をユーザ端末200から受信した場合、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、能力値等のパラメータを変更してもよい。
【0127】
また、ユーザ端末200から受信した復帰要求信号のNFTに含まれる、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産の作成者の情報と、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産の所有者の情報とが異なる場合(例えば、NFTの売買が行われた場合)、変換部1151は、記憶部116からNFT化処理が完了したゲーム内資産の情報を取得し、ユーザ端末200の復帰要求信号に含まれるユーザ識別子と関連付ける。変換部1151は、ユーザ識別子に関連付けられたゲーム内資産の情報に基づいて、能力値を設定してもよく、能力値を初期値に設定してもよい。
【0128】
上述のように、本実施形態のゲームシステム100およびゲームサーバ110では、ゲーム内通貨を購入するタイミングによるユーザ間の不平等を改善することができる。その結果、ゲーム内通貨を利用した結果として得られるゲーム内資産の価値についても、ユーザ間で不平等になることが改善される。ゲーム内資産は、NFTに変換された後にマーケットで商品として出品される可能性がある。ゲーム内資産の価値が不均衡である場合、ユーザによってはマーケットでNFTを販売しても期待した結果が得られず、ゲーム離れがおきる可能性がある。これに対し、ゲーム内資産の価値の不平等が改善されると、ゲーム内資産の価値がユーザの期待から大きくかけ離れたものにならないため、ユーザが継続してゲームを楽しむことができる。
【0129】
以下に、ゲームサーバ110の価値更新処理の一例について図面を参照して説明する。
図3は、一実施形態のゲームサーバの価値更新処理の一例を説明するためのローチャートである。
【0130】
本実施形態では、任意のタイミングで価値更新処理が開始される。取得部1131は、予め設定された所定時間が経過したか判断する(ステップS11)。取得部1131は、所定時間経過するまで処理を行わず待機する(ステップS11、NO)。
【0131】
取得部1131は、所定時間経過したと判断すると(ステップS11、YES)、暗号資産取引所(CEX300若しくはDEX400)から法定通貨に対する暗号資産の価値を取得する(ステップS12)。なお、暗号資産の価値は、暗号資産を取引する取引所における取引情報に基づいて設定される情報である。取得部1131は、暗号資産の取引所にて行われた取引の統計情報(例えば売買取引された価値の平均値や中央値の情報)から法定通貨に対する暗号資産の価値を取得してもよい。
【0132】
取得部1131は、取得した法定通貨に対する暗号資産の価値の値を記憶部116に記録し(ステップS13)、価値更新処理を終了する。このとき、取得部1131は、取得した価値の値と取得した日時とを関連付けて、記憶部116に記録してもよい。
【0133】
次に、ゲームサーバ110の決済処理の一例について図面を参照して説明する。
図4は、一実施形態のゲームサーバの決済処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【0134】
本実施形態では、任意のタイミングで決済処理が開始される。販売部112は、通信部119を介して、ユーザ端末200から購入要求信号を受信したか判断する(ステップS21)。販売部112は、購入要求信号を受信するまで処理を行わず待機する(ステップS21、NO)。
【0135】
販売部112が、通信部119を介してユーザ端末200から購入要求信号を取得すると(ステップS21、YES)、販売部112は、記憶部116に記憶された法定通貨に対する暗号資産の最新の価値を取得する(ステップS22)。
【0136】
販売部112は、法定通貨に対する暗号資産の最新の価値と、購入要求信号に含まれるゲーム内通貨購入希望数と、を用いて、ゲーム内通貨の購入に必要な暗号資産による支払合計金額を算出する。算出部1132は、暗号資産による支払合計金額を表示処理部114に送信する。
【0137】
表示処理部114は、暗号資産による支払い合計金額を表示するための表示データを生成し、ユーザ端末200に表示データを送信して、ユーザ端末200のディスプレイに支払合計金額を表示させ、ユーザに暗号資産による支払合計金額を提示する(ステップS23)。
【0138】
販売部112は、ユーザ端末200から決済情報を取得するまで待機する(ステップS24、NO)。例えば、販売部112は、所定時間の間にユーザ端末200から決済情報を取得できなかった場合、決済処理を終了する。また、販売部112は、ユーザ端末200から決済中断信号を受信した場合、決済処理を終了する。
【0139】
販売部112は、ユーザ端末200から決済情報を取得すると(ステップS24、YES)、取得した決済情報を決済サーバ120に送信する(ステップS25)。決済サーバ120による決済完了通知を受信すると、販売部112は、ユーザのユーザ識別子と、ユーザが購入した分のゲーム内通貨の情報とを関連付けて記憶部116に記録し、(ステップS26)、決済処理を終了する。
【0140】
上記のように、本実施形態のゲームサーバ、ゲーム媒体管理方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムによれば、法定通貨により設定された価格でゲーム内通貨を販売し、所定の条件を満たすことで複数のユーザにゲーム媒体を補填することで、ユーザ間の不平等をなくすことが可能になり、ゲーム内通貨の購買意欲向上につながる。
【0141】
次に、ゲームサーバ110の補填処理の一例について図面を参照して説明する。
図5は、一実施形態のゲームサーバの補填処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【0142】
本実施形態では、任意のタイミングで補填処理が開始される。算出部1132は、予め設定された所定期間が経過したか判断する(ステップS31)。算出部1132は、所定期間経過するまで処理を行わず待機する(ステップS31、NO)。
【0143】
算出部1132は、所定期間が経過したと判断した場合(ステップS31、YES)、所定期間にユーザが購入したゲーム内通貨の暗号資産による価格の平均値を算出する(ステップS32)。
【0144】
続いて、算出部1132は、所定期間にゲームをプレイする全てのユーザが購入したゲーム内通貨の暗号資産による価格の平均値を算出する(ステップS33)。
【0145】
算出部1132は、所定期間にユーザが購入したゲーム内通貨の暗号資産による価格の平均値から、所定期間に全てのユーザが購入したゲーム内通貨の暗号資産による価格の平均値を減算した補填値を算出する(ステップS34)。
【0146】
補填部1133は、算出部1132から補填値を取得する。補填部1133は、予め設定された所定の閾値と補填値とを比較して、補填値が閾値を超えているか否かを判断する(ステップS35)。補填部1133は、補填値が所定の閾値以下であると判断すると(ステップS35、NO)、補填処理を終了する。
【0147】
補填部1133は、補填値が所定の閾値を越えると判断すると(ステップS35、YES)、ユーザのユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているかどうかを判断する(ステップS36)。補填部1133は、ユーザのユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに(ステップS36、YES)、補填値に相当するゲーム媒体をユーザのユーザ識別子と関連付けて記憶部116に記録させ(ステップS37)、補填処理を終了する。補填部1133は、ユーザのユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしていないときに(ステップS36、NO)、補填処理を終了する。
【0148】
次に、ゲームサーバ110のNFT化処理の一例について図面を参照して説明する。
図6は、一実施形態のゲームサーバのNFT化処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【0149】
本実施形態では、任意のタイミングでNFT化処理が開始される。変換部1151は、ユーザ端末200から変換要求信号を受信したか判断する(ステップS41)。変換部1151は、変換要求信号を受信するまで処理を行わず待機する(ステップS41、NO)。
【0150】
変換部1151は、通信部119を介して、ユーザ端末200から変換要求信号を受信すると(ステップS41、YES)、変換要求信号に含まれるユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているか判断する(ステップS42)。変換部1151は、ユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしていないと判断すると(ステップS42、NO)、NFT化処理を終了する。
【0151】
変換部1151は、ユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに(ステップS42、YES)、ユーザ識別子に関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能な状態とし、NFT化要求信号を生成する。変換部1151は、通信部119を介して、NFTサーバ130に、NFT化要求信号を送信する(ステップS43)。
【0152】
NFTサーバ130によるNFT化が完了すると、変換部1151は、NFTサーバ130によるNFT化処理完了通知を受信する。変換部1151は、NFT化処理完了通知に基づいて、ユーザ識別子に関連付けられたNFT化処理が完了したゲーム内資産の切替フラグを切り替えて、NFT化処理が完了したゲーム内資産を使用不可な状態にし(ステップS44)、NFT化処理を終了する。
【0153】
なお、上記ステップS41-S43のNFT化処理の処理順序は、上記に限定されるものではない。例えば、変換部1151は、ユーザのユーザ識別子に関連付けられた複数のゲーム内資産の中で、当該ユーザ識別子に関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たすものを判断する。その後、変換部1151は、所定の条件を満たす複数のゲーム内資産を、表示処理部114を用いて、ユーザ端末200に表示させて、NFT化可能なゲーム内資産をユーザに提示する。続いて、変換部1151は、変換要求信号を受信し、当該変換要求信号に含まれるユーザにより選択された所定の条件を満たすゲーム内資産に対応するNFT化要求信号を生成し、NFTサーバ130に送信する。変換部1151は、上記ステップS41-S43に代えて、上記処理手順によりNFT化処理を進めても構わない。
【0154】
本実施形態のゲームサーバ、ゲーム媒体管理方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムによれば、ユーザが取得したキャラクターを様々な条件付きで育成することで、暗号資産として保有可能なNFTに変換でき、当該キャラクターを売却可能になることで、趣向性の向上かつ、ゲーム離れを防ぐことが可能になる。
【0155】
すなわち、本実施形態によれば、ユーザ間でのゲーム媒体の価値の不平等を改善するゲームサーバ、ゲーム媒体管理方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムを提供することができる。
【0156】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0157】
100…ゲームシステム、110…ゲームサーバ、111…プロセッサ、112…販売部、113…管理部、1131…取得部、1132…算出部、1133…補填部、114…表示処理部、115…プレイ管理部、1151…変換部、116…記憶部、117…入力部、118…出力部、119…通信部、120…決済サーバ、121…プロセッサ、122…決済処理部、123…記憶部、124…入力部、125…出力部、126…通信部、130…NFTサーバ、131…プロセッサ、132…NFT処理部、133…記憶部、134…入力部、135…出力部、136…通信部、200…ユーザ端末、300…CEX(Centralized Exchange)、400…DEX(Decentralized Exchange)、500…マーケットプレイス

図1
図2
図3
図4
図5
図6