(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008491
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
G16H 40/40 20180101AFI20250109BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
G16H40/40
A61B5/00 102E
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110713
(22)【出願日】2023-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】000230962
【氏名又は名称】日本光電工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉山 貴之
(72)【発明者】
【氏名】堀内 文人
(72)【発明者】
【氏名】酒井 由夫
(72)【発明者】
【氏名】土井 智博
【テーマコード(参考)】
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C117XA07
4C117XB03
4C117XB04
4C117XC15
4C117XD04
4C117XD17
4C117XD26
4C117XE13
4C117XE17
4C117XE20
4C117XE24
4C117XE37
4C117XE58
4C117XE64
4C117XG19
4C117XH16
4C117XJ13
4C117XJ45
4C117XJ52
4C117XL01
4C117XR02
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】送信機の稼働状態を客観的に、かつより精度よく把握することができる情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。
【解決手段】少なくとも一つのプロセッサと、プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置40である。少なくとも一つの命令がプロセッサにより実行されると、情報処理装置40は、被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、生体情報を測定するセンサ10および生体情報を送信する送信機20の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における送信機20の稼働状態を示す稼働状態情報を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、前記生体情報を測定するセンサおよび前記生体情報を送信する送信機の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における前記送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成する、情報処理装置。
【請求項2】
前記アラーム情報に基づいて、前記第一期間を複数の間隔で分割したときの単位期間において前記バイタルアラームおよび前記テクニカルアラームの少なくとも一つが発生したかどうかを示す発生情報を生成し、
前記発生情報に基づいて、前記稼働状態情報を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記稼働状態情報は、前記送信機の稼働量を示す情報である、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
複数の前記送信機の稼働状態を示す前記稼働状態情報を生成する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記アラーム情報に基づいて、前記第一期間において前記送信機が使用されたかどうかを示す使用フラグ情報を前記送信機ごとに生成し、
前記使用フラグ情報に基づいて、複数の前記送信機の稼働状態を示す前記稼働状態情報を生成する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記使用フラグ情報は、前記送信機の稼働量が所定値以上か否かに基づいて生成される、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記所定値はユーザによって任意に設定される、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記稼働状態情報に基づいて、複数の前記第一期間を含む第二期間における前記送信機の稼働状態を示す長期稼働状態情報を前記送信機ごとに生成する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
複数の前記送信機の稼働状態を示す前記稼働状態情報は、複数の前記送信機のうち前記第一期間において使用されたと判定された前記送信機の割合を示す情報である、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第一期間における前記送信機ごとの稼働状態を示す前記稼働状態情報と、複数の前記第一期間を含む第二期間における前記送信機ごとの稼働状態を示す長期稼働状態情報と、の少なくとも一つに基づいて、前記第二期間における複数の前記送信機の稼働状態をまとめて示す総合稼働状態情報が生成される、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
複数の前記送信機のそれぞれの所属を示す所属情報に基づいて、前記所属ごとに前記稼働状態情報を生成する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記稼働状態情報は、前記センサの種類を示す種類情報または前記生体情報の種類に基づいて、前記生体情報の種類ごとに生成される、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項13】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、前記生体情報を測定するセンサおよび前記生体情報を送信する送信機の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における前記送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成するステップを含む、情報処理方法。
【請求項14】
情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、前記生体情報を測定するセンサおよび前記生体情報を送信する送信機の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における前記送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成させる、コンピュータプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載されたコンピュータプログラムが記憶された、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、任意に設定された時間範囲内のアラーム発生時間に基づいて当該時間範囲内のアラーム発生状況を算出する算出部と、算出されたアラーム発生状況を表示する表示部と、を備えるアラーム管理装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、病院では、医用テレメータ等の送信機を必要な数だけ準備することや特定の送信機が他の送信機と比べて過度に使用されないように管理することが求められている。このため、客観的な指標を用いて送信機の稼働状態を把握したいというニーズがある。このような客観的な指標としては、例えば、被検者の入退床時間が考えられる。しかし、このような指標を用いた場合、手術中等といった送信機が稼働していない時間においても送信機は稼働しているものとみなされるため、送信機の稼働状態を正確に把握するという観点において、改善の余地があった。
【0005】
本開示は、送信機の稼働状態を客観的に、かつより精度よく把握することができる情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための一態様に係る情報処理装置は、
少なくとも一つのプロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、前記生体情報を測定するセンサおよび前記生体情報を送信する送信機の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における前記送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成する。
【0007】
また、上記の目的を達成するための一態様に係る情報処理方法は、
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、前記生体情報を測定するセンサおよび前記生体情報を送信する送信機の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における前記送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成するステップを含む。
【0008】
また、上記の目的を達成するための一態様に係るコンピュータプログラムは、
情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、前記生体情報を測定するセンサおよび前記生体情報を送信する送信機の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における前記送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成させる。
【0009】
また、上記の目的を達成するための一態様に係る非一時的コンピュータ可読媒体には、
上記のコンピュータプログラムが記憶されている。
【0010】
上記構成に係る情報処理装置によれば、バイタルアラームおよびテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成する。バイタルアラームやテクニカルアラームは、送信機が実際に稼働している場合に発せられるので、アラーム情報に基づいて生成される稼働状態情報を用いることで、ユーザは送信機の稼働状態を客観的に、かつより精度よく把握することができる。また、上記構成に係る情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体においても、同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、送信機の稼働状態を客観的に、かつより精度よく把握することができる情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理システムを例示する概略図である。
【
図2】
図2は、第一実施例において情報処理装置が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【
図3】
図3は、アラーム情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、表示データに基づく画像の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第二実施例において情報処理装置が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【
図7】
図7は、使用フラグ情報および全体稼働状態情報の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、表示データに基づく画像の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、第三実施例において情報処理装置が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【
図10】
図10は、第四実施例において情報処理装置が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【
図11】
図11は、第五実施例において情報処理装置が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【
図12】
図12は、第六実施例において情報処理装置が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【
図13】
図13は、第七実施例において情報処理装置が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【
図14】
図14は、第八実施例において情報処理装置が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施形態の一例について図面を参照しながら説明する。
【0014】
(全体構成)
図1を参照しつつ、本実施形態の情報処理システム1について説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理システム1を例示する概略図である。情報処理システム1は、例えば、病院等の医療施設で用いられる。
図1に例示するように、情報処理システム1は、センサ10と、送信機20と、管理装置30と、情報処理装置40と、を備えている。なお、
図1では、説明の都合上、一つのセンサ10と一つの送信機20のみ図示しているが、情報処理システム1は、複数のセンサ10と、複数の送信機20と、を備えていてもよい。
【0015】
センサ10は、例えば、リード線またはケーブル等の通信線を備えうる。センサ10は、被検者に装着されて生体情報を測定する。なお、本実施形態において、センサ10は、パッシブ方式により生体情報を測定するが、アクティブ方式により生体情報を測定してもよい。なお、パッシブ方式による生体情報の測定では、例えば、センサ10から対象物に対して光や電磁波等の信号を発信することなく、対象物から信号を受信することで生体情報を測定する。アクティブ方式による生体情報の測定では、例えば、センサ10から対象物に信号を発信し、当該対象物で反射または当該対象物を透過した信号を受信することで生体情報を測定する。当該生体情報は、例えば、心電図波形、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)、呼気終末二酸化炭素濃度(EtCO2)等である。センサ10は、例えば、心電図波形を測定するための電極、経皮的動脈血酸素飽和度を測定するためのプローブ、呼気終末二酸化炭素濃度を測定するためカプノメータ等である。なお、当該プローブは、例えば、貼付式のプローブ(ディスポーザブルプローブ)やクリップ形態のプローブ(リユーザブルプローブ)である。センサ10は、有線または無線により、送信機20と電気的に接続されている。センサ10は、例えば、通信線を介して送信機20と電気的に接続されている。センサ10は、装着部11と、測定部12と、を備えている。
【0016】
装着部11は、センサ10を被検者の生体の一部(例えば、被検者の指先、腹部、額等)に装着されるように構成されている。センサ10が電極である場合、装着部11は、例えば、粘着ゲルや金属箔が配置された装着面と、剥離シートと、を含む電極パッドである。センサ10がディスポーザブルプローブである場合、装着部11は、例えば、センサ10に備わる粘着テープである。センサ10がリユーザブルプローブである場合、装着部11は、例えば、センサ10に備わるクリップである。センサ10がカプノメータである場合、装着部11は、例えば、気管チューブや被検者の鼻や口に装着するサンプリングチューブである。
【0017】
測定部12は、センサ10が装着された被検者の生体情報を測定する。測定部12は、例えば、測定した生体情報を順次、送信機20に送信する。ただし、測定部12は、例えば、送信機20からの要求信号に応じて、測定した生体情報を送信機20に送信してもよい。また、測定部12が測定した生体情報は、送信機20が読取可能なアナログの電気信号として通信線を介して送信機20に伝わり、送信機20によって読み取られるように構成されていてもよい。なお、当該生体情報は、接触インピーダンス、吸光度および被検者の呼気に含まれる二酸化炭素ガス分圧に関する情報を含みうる。
【0018】
送信機20は、例えば、被検者の生体情報を測定および表示するための携帯型の医用テレメータ等である。送信機20は、例えば、医療施設に設置された通信ネットワークを介して、生体情報等の各種情報を管理装置30に送信する。送信機20は、受信部21と、制御部22と、送信部23と、を備えている。これらはバス24を介して互いに通信可能に接続されている。
【0019】
受信部21は、センサ10から、生体情報を受信する。受信部21は、センサ10から受信した生体情報を制御部22に送信する。受信部21は、例えば、センサ10と送信機20が通信線を介して電気的に接続されている場合、当該リード線または当該ケーブルが接続された送信機20の接続口の種類に応じてセンサ10の種類を特定する。受信部21は、センサ10の種類を特定すると、センサ10の種類を示す情報である種類情報を生成する。受信部21は、生成したセンサ10の種類情報を制御部22に送信する。
【0020】
制御部22は、ハードウェア構成として、メモリと、プロセッサと、を備えている。メモリは、例えば、各種コンピュータプログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種コンピュータプログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種コンピュータプログラムから指定されたコンピュータプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。制御部22は、計測部221と、故障検知部222と、記憶部223と、を含む。
【0021】
計測部221は、センサ10から生体情報を受信し始めた時刻(装着開始時刻)に基づいて開始時刻情報を生成する。計測部221は、センサ10から最後に生体情報を受信した時刻(装着終了時刻)に基づいて終了時刻情報を生成する。計測部221は、生成した開始時刻情報および終了時刻情報を記憶部223に送信する。
【0022】
故障検知部222は、例えば、送信機20の機械的または電気的な故障により、センサ10から生体情報を受信できない、または、センサ10から受信した生体情報を管理装置30に送信できない場合、故障情報を生成する。故障検知部222は、生成した故障情報を記憶部223に送信する。
【0023】
記憶部223には、例えば、計測部221によって生成された開始時刻情報および終了時刻情報、故障検知部222によって生成された故障情報、送信機20の所属を示す所属情報等が記憶されている。所属情報とは、送信機20が割り振られた場所を示す情報である。例えば、送信機20が、ある病院の内科に割り振られている場合、送信機20の所属は、当該病院の内科である。
【0024】
送信部23は、生体情報、センサ10の種類情報、開始時刻情報、終了時刻情報、故障情報、送信機20の所属情報等の各種情報を管理装置30に送信する。
【0025】
管理装置30は、例えば、セントラルモニタやサーバ等である。管理装置30は、例えば、病院等の医療施設等に配置される。管理装置30は、有線または無線により、送信機20および情報処理装置40と電気的に接続されている。管理装置30は、入出力インターフェース31と、制御部32と、を備えている。これらはバス33を介して互いに通信可能に接続されている。
【0026】
入出力インターフェース31は、送信機20と管理装置30のインターフェースとして機能する。また、入出力インターフェース31は、管理装置30と情報処理装置40のインターフェースとしても機能する。
【0027】
制御部32は、制御部22と同様のハードウェア構成であってもよい。制御部32は、計算部321と、記憶部322と、判断部323と、を含む。制御部32は、例えば、制御部32のプロセッサがRAMとの協働でコンピュータプログラムを実行することで、判断部323の処理を実現するようこれらを制御する。
【0028】
計算部321は、送信機20から受信した開始時刻情報および終了時刻情報に基づいて、センサ10の継続使用時間を計算し、当該継続使用時間を示す継続時間情報を生成する。計算部321は、継続時間情報を記憶部322に送信する。
【0029】
記憶部322には、送信機20から受信した情報を含む各種情報が記憶されている。例えば、記憶部322には、センサ10が測定した生体情報が正常な生体情報であるかどうかを判断するための第一基準情報と、送信機20がセンサ10から正常に生体情報を受信できているかどうか判断するための第二基準情報と、が記憶されている。第一基準情報は、例えば、医療ガイドライン等で定められた基準値や許容範囲に基づく正常値情報である。第二基準情報は、例えば、センサ10が電極である場合、接触インピーダンスに関する適正数値情報である。第二基準情報は、例えば、センサ10がプローブである場合、吸光度に関する適正数値情報である。第二基準情報は、例えば、センサ10がカプノメータである場合、被検者の呼気に含まれる二酸化炭素ガス分圧に関する適正数値情報である。
【0030】
記憶部322には、センサ10を継続して使用することができる許容時間を示す許容指標が記憶されている。なお、当該許容指標はセンサ10の種類ごとに設定されている。本実施形態において、電極に係る許容指標は24時間であり、ディスポーザブルプローブに係る許容指標は8時間であり、リユーザブルプローブに係る許容指標は4時間であり、カプノメータに係る許容指標は24時間である。
【0031】
判断部323は、例えば、生体情報と、第一基準情報と、に基づいて、センサ10が測定した生体情報が正常値であるかどうかを判断する。判断部323は、センサ10が測定した生体情報が正常値ではない(すなわち、センサ10が測定した生体情報が異常値である)と判断すると、バイタルアラーム(アラーム情報の一例)を生成する。なお、バイタルアラームとは、例えば、センサ10によって測定された生体情報が示す値が、医療ガイドライン等で定められた基準値や許容範囲を超えている状態を示すアラーム情報である。つまり、バイタルアラームとは、被検者の生体情報の異常を示すアラーム情報である。判断部323は、生成したバイタルアラームを記憶部322に送信する。
【0032】
判断部323は、例えば、接触インピーダンス、吸光度および被検者の呼気に含まれる二酸化炭素ガス分圧に関する情報と、第二基準情報と、に基づいて、センサ10についてセンサ外れが生じているかどうか判断する。なお、センサ外れとは、センサ10が被検者の生体から外れていることをいい、例えば、電極外れ、プローブ外れ、チューブ外れ等である。判断部323は、センサ10についてセンサ外れが生じていると判断すると、センサ10のセンサ外れに関するテクニカルアラーム(アラーム情報の一例)を生成する。なお、テクニカルアラームとは、例えば、センサ10や送信機20の機械的または電気的異常を示すアラーム情報である。つまり、テクニカルアラームとは、被検者の生体情報を測定するセンサ10および生体情報を送信する送信機20の少なくとも一つの異常を示すアラーム情報である。また、本明細書では、バイタルアラームおよびテクニカルアラームを含む用語として、「アラーム情報」という用語を用いる。判断部323は、生成したテクニカルアラームを記憶部322に送信する。
【0033】
判断部323は、継続時間情報および許容指標に基づいて、センサ10が許容時間を超えて継続して使用されているかどうか判断する。判断部323は、センサ10が許容時間を超えて継続して使用されていると判断した場合、許容時間を超えたセンサ10の使用に関するテクニカルアラーム(アラーム情報の一例)を生成する。判断部323は、生成したテクニカルアラームを記憶部322に送信する。
【0034】
判断部323は、故障情報に基づいて、送信機20が故障しているかどうか判断する。なお、判断部323は、例えば、送信機20から所定時間以上いかなる情報も送信されないことに基づいて、送信機20が故障しているかどうか判断してもよい。判断部323は、送信機20が故障していると判断した場合、送信機20の故障に関するテクニカルアラーム(アラーム情報の一例)を生成する。判断部323は、生成したテクニカルアラームを記憶部322に送信する。
【0035】
記憶部322は、アラーム情報を記憶する際に、当該アラーム情報に対応する送信機20との紐付けを行う。このため、アラーム情報は、送信機20ごとに記憶される。記憶部322は、アラーム情報を記憶する際に、当該アラーム情報がバイタルアラームであるかテクニカルアラームであるか区別した上で、アラーム情報を記憶する。ただし、記憶部322は、バイタルアラームであるかテクニカルアラームであるか区別せずに、アラーム情報を記憶してもよい。記憶部322は、アラーム情報を、第一期間ごとにまとめた上で、記憶する。なお、本明細書では、このまとめられている状態のアラーム情報を総合アラーム情報と称する。総合アラーム情報は、バイタルアラームやテクニカルアラームの発生回数を示す数値情報を含む。また、記憶部322は、アラーム情報を、第一期間を複数の間隔で分割したときの単位期間ごとに分けて、記憶する。ただし、記憶部322は、アラーム情報を、単位期間ごとに分けて記憶しなくてもよい。
【0036】
情報処理装置40は、医療従事者、管理装置30の製造業者や販売業者等のユーザによって操作される装置であって、例えば、医療機関の医療機器の管理を行う端末装置、製造業者や販売業者の社内に設置された端末装置である。情報処理装置40は、例えば、デスクトップタイプのPC、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン等の電子機器である。情報処理装置40は、入出力インターフェース41と、操作部42と、制御部43と、表示部44と、を備えている。これらはバス45を介して互いに通信可能に接続されている。
【0037】
入出力インターフェース41は、管理装置30と情報処理装置40のインターフェースとして機能する。
【0038】
操作部42は、情報処理装置40を操作するユーザの入力操作を受け付けると共に、当該入力操作に対応する要求信号を生成するように構成されている。操作部42は、例えば、表示部44上に重ねて配置されたタッチパネル、情報処理装置40の筐体に取り付けられた操作ボタン等である。操作部42は、例えば、管理装置30の記憶部322に記憶されているアラーム情報を取得するための入力操作を受け付けて、当該入力操作に対応する要求信号を生成する。生成された要求信号は、入出力インターフェース41を介して管理装置30に送信される。操作部42が生成した要求信号を受信した管理装置30は、当該要求信号に基づいて、アラーム情報を情報処理装置40に送信する。このようにして、情報処理装置40は、アラーム情報を取得する。
【0039】
制御部43は、制御部22と同様のハードウェア構成であってもよい。制御部43は、少なくとも一つのプロセッサ421と、当該プロセッサ421が実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリ422と、を備える。制御部43は、アラーム情報に基づいて、第一期間における送信機20の稼働状態を示す稼働状態情報を生成する。なお、第一期間とは、例えば、一日、一週間、一ヶ月、二ヶ月等である。稼働状態情報は、例えば、送信機20の稼働量を示す情報である。送信機20の稼働量とは、例えば、送信機20の稼働率、バイタルアラームやテクニカルアラームの回数に応じた稼働レベル等である。
【0040】
制御部43は、アラーム情報に基づいて、第一期間を複数の間隔で分割したときの単位期間においてバイタルアラームおよびテクニカルアラームの少なくとも一つが発生したかどうかを示す発生情報を生成しうる。単位期間は、例えば、第一期間が一日である場合、一時間や二時間である。また、単位期間は、例えば、第一期間が一ヶ月である場合、一日や一週間である。制御部43は、全ての単位期間について、発生情報を生成する。送信機20が複数ある場合、制御部43は、全ての送信機20の全ての単位期間について、発生情報を生成する。なお、この場合、制御部43は、生成した発生情報に基づいて加工情報を生成した上で、稼働状態情報を生成する。制御部43は、総合アラーム情報に含まれる数値情報を発生情報に置き換えることで、加工情報を生成する。
【0041】
制御部43は、送信機20が複数ある場合、アラーム情報に基づいて、第一期間において送信機20が使用されたかどうかを示す使用フラグ情報を送信機20ごとに生成しうる。使用フラグ情報は、例えば、バイタルアラームおよびテクニカルアラームの発生回数の合計値が所定値以上か否かに基づいて生成されうる。また、使用フラグ情報は、例えば、送信機20の稼働量が所定値以上か否かに基づいて生成されうる。当該所定値は、ユーザによって任意に設定されうる。この場合、制御部43は、使用フラグ情報に基づいて、第一期間において送信機20が使用されたかどうかを送信機20ごとに判定した上で、複数の送信機20の稼働状態を示す全体稼働状態情報(稼働状態情報の一例)を生成する。全体稼働状態情報は、複数の送信機20のうち第一期間において使用されたと判定された送信機20の割合を示す情報(割合情報)である。
【0042】
制御部43は、稼働状態情報に基づいて、複数の第一期間を含む第二期間における送信機20の稼働状態を示す長期稼働状態情報を送信機20ごとに生成しうる。なお、第二期間は、複数の第一期間を含むため、第一期間よりも長い期間である。第二期間は、例えば、第一期間が一日である場合、一週間や一ヶ月である。また、第二期間は、例えば、第一期間が一ヶ月である場合、一年や一年半である。
【0043】
制御部43は、第一期間における送信機20ごとの稼働状態を示す稼働状態情報と、長期稼働状態情報と、の少なくとも一つに基づいて、第二期間における複数の送信機20の稼働状態をまとめて示す総合稼働状態情報を生成しうる。
【0044】
制御部43は、送信機20が複数ある場合、複数の送信機20のそれぞれの所属情報に基づいて、送信機20の所属ごとに、稼働状態情報を生成してもよい。
【0045】
制御部43は、センサ10の種類情報または生体情報の種類に基づいて、生体情報の種類ごとに、稼働状態情報を生成してもよい。
【0046】
制御部43は、稼働状態情報(全体稼働状態情報を含みうる)、長期稼働状態情報および総合稼働状態情報の少なくとも一つに基づいて、表示データを生成する。制御部43は、生成した表示データを表示部44に送信する。
【0047】
表示部44は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のタッチスクリーン型のディスプレイ等である。表示部44は、例えば、制御部43から受信した表示データに基づく画像を表示するように構成されている。
【0048】
(第一実施例)
次に、
図2から
図5を参照しつつ、第一実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法を説明する。
図2は、第一実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法のフローチャート図である。なお、本実施例において、情報処理装置40は、2023年4月1日0:00から同日23:59までのアラーム情報に基づいて、2023年4月1日における稼働状態情報を生成するものとする。したがって、本実施例において、第一期間は一日(2023年4月1日)である。また、本実施例において、送信機20の台数は五台(送信機A、送信機B、送信機C、送信機Dおよび送信機E)であるものとする。なお、これ以降の実施例においても、特に断りがない限り、送信機20の台数は五台であるものとする。
【0049】
図2に例示するように、情報処理装置40は、例えば、ユーザによる管理装置30の記憶部322に記憶されているアラーム情報を取得するための入力操作に基づいて生成した要求信号を管理装置30に送信することで、アラーム情報を取得する(STEP01)。なお、本実施例において、情報処理装置40は、アラーム情報が第一期間(一日)でまとめられている状態で、アラーム情報を取得する。つまり、情報処理装置40は、総合アラーム情報を取得する。
【0050】
ここで、
図3を参照しつつ、本実施例において情報処理装置40が取得するアラーム情報(総合アラーム情報)について説明する。本実施例において、2023年4月1日0:00から同日23:59までのアラーム情報は、
図3に例示するアラーム情報である。なお、これ以降の実施例においても、特に断りがない限り、情報処理装置40が取得するアラーム情報は、
図3に例示するアラーム情報であるものとする。アラーム情報は、対応する送信機20に紐付けられている。また、アラーム情報は、バイタルアラームであるかテクニカルアラームであるか区別されている。さらに、アラーム情報は、第一期間(一日)を24分割したときの単位期間(一時間)ごとに分けられている。送信機Aについて説明すると、2023年4月1日10:00から10:59までの時間帯において、バイタルアラームは二回、テクニカルアラームは一回、発生している。
【0051】
図2に例示するように、制御部43は、アラーム情報に基づいて、第一期間を複数の間隔で分割したときの単位期間においてバイタルアラームおよびテクニカルアラームの少なくとも一つが発生したかどうかを示す発生情報を生成する(STEP02)。例えば、送信機Aについて説明すると、2023年4月1日10:00から10:59までの時間帯において、バイタルアラームは二回、テクニカルアラームは一回、発生している。したがって、制御部43は、当該時間帯においては、バイタルアラームおよびテクニカルアラームが発生したことを示す発生情報を生成する。なお、本実施例において、制御部43は、バイタルアラームおよびテクニカルアラームの少なくとも一つが発生したことを示す発生情報として、「1」という値を生成する。一方で、バイタルアラームおよびテクニカルアラームのどちらも発生しなかった場合、制御部43は、バイタルアラームおよびテクニカルアラームのどちらも発生しなかったことを示す発生情報として、「0」という値を生成する。
【0052】
制御部43は、全ての送信機20の全ての単位期間について、発生情報を生成したかどうか判断する(STEP03)。制御部43が、全ての送信機20の全ての単位期間について、発生情報を生成したと判断した場合(STEP03においてYES)、STEP04に進む。一方で、制御部43が、全ての送信機20の全ての単位期間について、発生情報を生成していないと判断した場合(STEP03においてNO)、STEP02に戻る。
【0053】
制御部43は、生成した発生情報に基づいて、加工情報を生成する(STEP04)。本実施例において生成される加工情報は、
図4に例示する情報である。なお、これ以降の実施例においても、特に断りがない限り、制御部43が生成する加工情報は、
図4に例示する加工情報であるものとする。ここで、
図4を参照しつつ、加工情報について詳細に説明する。例えば、送信機Aについて説明すると、2023年4月1日10:00から10:59までの時間帯に関し、制御部43はバイタルアラームおよびテクニカルアラームが発生したことを示す発生情報を生成している。したがって、2023年4月1日10:00から10:59までの時間帯を示す箇所には、「1」が記されている。一方で、2023年4月1日11:00から11:59までの時間帯に関し、制御部43はバイタルアラームおよびテクニカルアラームのどちらも発生しなかったことを示す発生情報を生成している。したがって、2023年4月1日11:00から11:59までの時間帯を示す箇所には、「0」が記されている。このように、制御部43は、総合アラーム情報に含まれる数値情報を発生情報(「0」または「1」)に置き換えることで、加工情報を生成する。
【0054】
図2に例示するように、制御部43は、加工情報に基づいて、稼働状態情報を生成する(STEP05)。具体的には、制御部43は、送信機20ごとに、バイタルアラームおよびテクニカルアラームの少なくとも一つが発生したことを示す発生情報の数(
図4における「1」の数)を集計することで第一集計値を算出する。制御部43は、送信機20ごとに、当該第一集計値を単位期間の数(本実施例においては、24)で除した後に100を乗じることで、送信機20の稼働率(稼働量の一例)を算出する。なお、これ以降において説明する各種計算においても、小数点以下は四捨五入されるものとする。ただし、各種計算において、小数点以下は繰り上げてもよいし、切り捨ててもよい。また、この送信機20の稼働率は、稼働状態情報の一例である。例えば、送信機Aについて説明すると、
図4に例示するように、送信機Aについては、バイタルアラームおよびテクニカルアラームの少なくとも一つが発生したことを示す発生情報の数は9ある。したがって、制御部43は、送信機Aの稼働率として、38%(9/24*100≒38%)という数値を算出する。同様に、制御部43は、送信機Bの稼働率として、50%(12/24*100=50%)という数値を算出する。制御部43は、送信機Cの稼働率として、75%(18/24*100=75%)という数値を算出する。制御部43は、送信機Dの稼働率として、67%(16/24*100≒67%)という数値を算出する。制御部43は、送信機Eの稼働率として、92%(22/24*100≒92%)という数値を算出する。
【0055】
図2に例示するように、制御部43は、稼働状態情報に基づいて、表示データを生成する(STEP06)。制御部43は、生成した表示データを表示部44に送信する(STEP07)。表示部44が表示データを受信すると、表示部44には、受信した表示データに基づく画像100(
図5参照)が表示される(STEP08)。
【0056】
ここで、
図5を参照しつつ、表示部44に表示される画像100について説明する。
図5に例示するように、画像100には、各送信機20の稼働率を示す縦軸AX11と、どの送信機であるのかを示す横軸AX12と、が含まれている。画像100には、送信機20ごとに、2023年4月1日における送信機20の稼働率を示す棒グラフが表示されている。ユーザは、画像100を視認することで、2023年4月1日における送信機Aから送信機Eの稼働状態と、過度に稼働していた送信機20やあまり稼働していなかった送信機20と、を把握することができる。例えば、ユーザは画像100を視認することで、2023年4月1日において、送信機Eは過度に稼働していた一方で、送信機Aはあまり稼働していなかったことを把握することができる。
【0057】
ところで、病院では、医用テレメータ等の送信機を必要な数だけ準備することや特定の送信機が他の送信機と比べて過度に使用されないように管理することが求められている。このため、客観的な指標を用いて送信機の稼働状態を把握したいというニーズがある。このような客観的な指標としては、例えば、被検者の入退床時間が考えられる。しかし、このような指標を用いた場合、手術中等といった送信機が稼働していない時間においても送信機は稼働しているものとみなされるため、送信機の稼働状態を正確に把握するという観点において、改善の余地があった。
【0058】
上記構成に係る情報処理装置40によれば、バイタルアラームおよびテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間(2023年4月1日)における送信機20の稼働状態を示す稼働状態情報を生成する。バイタルアラームやテクニカルアラームは、送信機20が実際に稼働している場合に発せられるので、アラーム情報に基づいて生成される稼働状態情報を用いることで、ユーザは送信機20の稼働状態を客観的に、かつより精度よく把握することができる。
【0059】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、第一期間(一日)を複数の間隔で分割したときの単位期間(一時間)においてバイタルアラームおよびテクニカルアラームの少なくとも一つが発生したかどうかを示す発生情報に基づいて、稼働状態情報を生成する。ユーザは、このような稼働状態情報を用いることで、送信機20の稼働状態をより精度よく把握することができる。
【0060】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、稼働状態情報は送信機20の稼働率(稼働量の一例)を示す情報であるので、ユーザはこのような稼働状態情報を用いることで、送信機20の稼働状態を直感的に認識することができる。
【0061】
(第二実施例)
次に、
図6から
図8を参照しつつ、第二実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法を説明する。なお、第二実施例では、第一実施例と同様の部分については第一実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。第二実施例は、制御部43が稼働状態情報として、送信機20の稼働率の算出のみならず全体稼働状態情報の生成も行う点で第一実施例と異なる。
図6は、第二実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法のフローチャート図である。なお、本実施例において、第一期間は一日であり、第二期間は一ヶ月である。したがって、第二期間は、複数の第一期間を含んでいる。なお、これ以降の実施例においても、特に断りがない限り、第一期間は一日であり、第二期間は一ヶ月である。
【0062】
図6に例示するように、STEP11からSTEP15は、第一実施例のSTEP01からSTEP05と同様である。
【0063】
制御部43は、アラーム情報に基づいて、第一期間において送信機20が使用されたかどうかを示す使用フラグ情報を送信機20ごとに生成する(STEP16)。より詳細に説明すると、制御部43は、STEP15で算出した送信機20の稼働率が所定値以上か否かを判断し、その判断に基づいて、使用フラグ情報を生成する。本実施例において、当該所定値は40%である。なお、発明者は、たとえ、センサ10や送信機20に故障等の不具合が無いとしても、テクニカルアラームは一日に八回程度は発生することに気が付いた。このため、本実施例では、当該所定値を40%としている。ただし、当該所定値は、ユーザによって任意に設定されてよく、40%に限られない。送信機20の稼働率は加工情報に基づいており、加工情報は発生情報に基づいて生成されている。そして、発生情報はアラーム情報に基づいて生成されているため、使用フラグ情報はアラーム情報に基づいている。
【0064】
例えば、2023年4月1日における送信機Aについて説明すると、2023年4月1日における送信機Aの稼働率(38%)は所定値(40%)未満である。したがって、制御部43は、2023年4月1日において送信機Aは使用されていないと判定する。このため、制御部43は、2023年4月1日において、送信機Aが使用されていないことを示す使用フラグ情報を生成する。なお、本実施例において、制御部43は、送信機20が使用されたことを示す使用フラグ情報として、「1」という値を生成する。また、制御部43は、送信機20が使用されていないことを示す使用フラグ情報として、「0」という値を生成する。
【0065】
制御部43は、使用フラグ情報に基づいて、全体稼働状態情報を生成する(STEP17)。より詳細に説明すると、制御部43は、全体稼働状態情報として、複数の送信機20(送信機Aから送信機E)のうち第一期間において使用されたと判定された送信機20の割合を示す割合情報を生成する。制御部43は、第一期間において使用されたと判定された送信機20の数を送信機20の総数で除した後に100を乗じることで、割合情報を生成する。例えば、2023年4月1日についての割合情報について説明すると、2023年4月1日において、送信機Aから送信機Eの稼働率は、それぞれ38%、50%、75%、67%、92%である。したがって、稼働率が40%以上である送信機20は、送信機B、送信機C、送信機Dおよび送信機Eである。このため、制御部43は、割合情報として、80%(4台/5台*100=80%)という数値を算出する。
【0066】
制御部43は、第二期間に含まれる全ての第一期間について、全体稼働状態情報を生成したかどうかを判断する(STEP18)。制御部43が、第二期間に含まれる全ての第一期間について、全体稼働状態情報を生成したと判断した場合(STEP18においてYES)、STEP19に進む。一方で、制御部43が、第二期間に含まれる全ての第一期間について、全体稼働状態情報を生成していないと判断した場合(STEP18においてNO)、STEP17に戻る。
【0067】
ここで、
図7を参照しつつ、制御部43が、第二期間に含まれる全ての第一期間について、全体稼働状態情報を生成したと判断した時に生成されている使用フラグ情報および全体稼働状態情報について説明する。例えば、2023年4月1日における送信機Aから送信機Eの稼働状態について説明する。2023年4月1日における送信機Aの稼働率(38%)は所定値(40%)未満であるので、2023年4月1日において送信機Aは使用されていないと判定される。したがって、2023年4月1日において送信機Aが使用されたかどうかを示す箇所には、「0」が記されている。一方で、送信機B、送信機C、送信機Dおよび送信機Eについては、2023年4月1日において使用されたと判定されている。このため、2023年4月1日において送信機B、送信機C、送信機Dおよび送信機Eが使用されたかどうかを示す箇所には、「1」が記されている。次に、2023年4月1日において使用されたと判定された送信機20の割合について説明する。2023年4月1日において使用されたと判定された送信機20は、送信機B、送信機C、送信機Dおよび送信機Eである。したがって、2023年4月1日において使用されたと判定された送信機20の割合を示す箇所には、「80%」という数値が記されている。
【0068】
図6に例示するように、制御部43は、全体稼働状態情報に基づいて、表示データを生成する(STEP19)。制御部43は、生成した表示データを表示部44に送信する(STEP20)。表示部44が表示データを受信すると、表示部44には、受信した表示データに基づく画像200(
図8参照)が表示される(STEP21)。
【0069】
ここで、
図8を参照しつつ、表示部44に表示される画像200について説明する。
図8に例示するように、画像200には、第一期間において使用されたと判定された送信機20の割合を示す縦軸AX21と、第一期間がいつであるのかを示す横軸AX22と、が含まれている。画像200には第二期間において使用されたと判定された送信機20の割合の推移を示す折れ線グラフが表示されている。ユーザは、画像200を視認することで、2023年4月において使用されたと判定された送信機20の割合の推移を把握することができる。例えば、ユーザは画像200を視認することで、2023年4月5日は多くの送信機20が稼働していたのに対し、2023年4月6日はほとんどの送信機20が稼働していなかったことを把握することができる。
【0070】
本実施例においても、情報処理装置40は第一実施例と同様の効果を奏する。
【0071】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、第一期間において送信機20が使用されていることを示す使用フラグ情報に基づいて、複数の送信機20(送信機Aから送信機E)の稼働状態を示す全体稼働状態情報(稼働状態情報の一例)が生成される。情報処理装置40は、使用フラグ情報に基づいて全体稼働状態情報を生成するため、簡易的に複数の送信機20の稼働状態を示す全体稼働状態情報を生成することができる。また、ユーザは、このような複数の送信機20の稼働状態を示す全体稼働状態情報を用いることで、複数の送信機20の稼働状態を大局的に把握することができる。
【0072】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、使用フラグ情報は送信機の稼働量が所定値以上か否かに基づいて生成されるので、情報処理装置40は、複数の送信機20の稼働状態を示す全体稼働状態情報(稼働状態情報の一例)を平準的に生成することができる。このため、ユーザはこのような複数の送信機20の稼働状態を示す全体稼働状態情報を用いることで、送信機20の稼働状態をより精度よく把握することができる。
【0073】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、使用フラグ情報に関する所定値はユーザによって任意に設定されるので、当該所定値を、例えば、病棟ごとに適切な値にすることができる。
【0074】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、複数の送信機20の稼働状態を示す全体稼働状態情報(稼働状態情報の一例)は、複数の送信機20のうち第一期間において使用されたと判定された送信機20の割合を示す情報(割合情報)である。したがって、ユーザはこのような全体稼働状態情報を用いることで、複数の送信機20の稼働状態を直感的にかつ大局的に認識することができる。
【0075】
(第三実施例)
次に、
図9を参照しつつ、第三実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法を説明する。なお、第三実施例では、第一実施例または第二実施例と同様の部分については第一実施例または第二実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。第三実施例は、制御部43が稼働状態情報のみならず長期稼働状態情報も生成する点で第二実施例と異なる。
図9は、第三実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法のフローチャート図である。なお、本実施例において、情報処理装置40は、2023年4月1日0:00から2023年4月30日23:59までのアラーム情報に基づいて生成された稼働状態情報に基づいて、2023年4月における長期稼働状態情報を生成するものとする。
【0076】
図9に例示するように、STEP31からSTEP36は、第二実施例のSTEP11からSTEP16と同様である。なお、STEP36が実行されると、
図7に例示するように、制御部43は、2023年4月の各日について、使用フラグ情報として、「0」または「1」という値を送信機20ごとに生成する。なお、本実施例において、制御部43は、割合情報(全体稼働状態情報)を生成しない。
【0077】
図9に例示するように、制御部43は、稼働状態情報に基づいて、第二期間における送信機20の稼働状態を示す長期稼働状態情報を送信機20ごとに生成する(STEP37)。より詳細に説明すると、制御部43は、送信機20ごとに、使用フラグ情報の数(
図7における「1」の数)を集計することで第二集計値を算出する。制御部43は、送信機20ごとに、当該第二集計値を第一期間の数(本実施例においては、30)で除した後に100を乗じることで、送信機20の長期稼働率(長期稼働状態情報の一例)を算出する。例えば、送信機Bについて説明すると、送信機Bに係る使用フラグ情報の数は12ある。したがって、制御部43は、送信機Bに関する長期稼働状態情報として、40%(12/30*100=40%)という数値を算出する。制御部43は、送信機Bの長期稼働状態情報の生成において行った計算と同様の計算を行うことで、送信機A、送信機C、送信機Dおよび送信機Eに関する長期稼働状態情報も生成する。
【0078】
図9に例示するように、制御部43は、長期稼働状態情報に基づいて、表示データを生成する(STEP38)。制御部43は、生成した表示データを表示部44に送信する(STEP39)。表示部44が表示データを受信すると、表示部44には、受信した表示データに基づく画像が表示される(STEP40)。
【0079】
本実施例において、表示部44には、
図5のような棒グラフが表示される。ただし、本実施例における棒グラフは、各送信機20の長期稼働率を示す棒グラフである。ユーザは、当該棒グラフを視認することで、送信機20ごとの長期稼働率を容易に把握することができる。
【0080】
本実施例においても、情報処理装置40は第二実施例と同様の効果を奏する。
【0081】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、稼働状態情報に基づいて、複数の第一期間を含む第二期間における送信機20の稼働状態を示す長期稼働状態情報を生成する。ユーザはこのような長期稼働状態情報を用いることで、より長い期間における送信機20の稼働状態を把握することができる。
【0082】
(第四実施例)
次に、
図10を参照しつつ、第四実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法を説明する。なお、第四実施例では、第一実施例から第三実施例と同様の部分については第一実施例から第三実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。第四実施例は、制御部43が長期稼働状態情報のみならず総合稼働状態情報も生成する点で第三実施例と異なる。
図10は、第四実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法のフローチャート図である。なお、本実施例において、情報処理装置40は、2023年4月における長期稼働状態情報に基づいて、総合稼働状態情報を生成するものとする。
【0083】
図10に例示するように、STEP51からSTEP57は、第三実施例のSTEP31からSTEP37と同様である。なお、STEP56が実行されると、
図7に例示するように、制御部43は、2023年4月の各日について、使用フラグ情報として、「0」または「1」という値を送信機20ごとに生成する。また、本実施例において、制御部43は、割合情報(全体稼働状態情報)を生成しない。さらに、STEP57において、制御部43は、長期稼働状態情報として、送信機20の長期稼働率を送信機20ごとに算出する。なお、本実施例において、2023年4月の各日における各送信機20の使用フラグ情報および2023年4月における各送信機20の長期稼働率は、第三実施例におけるそれらと同じである。
【0084】
図10に例示するように、制御部43は、長期稼働状態情報に基づいて、第二期間における複数の送信機20の稼働状態をまとめて示す総合稼働状態情報を生成する(STEP58)。より詳細に説明すると、制御部43は、各送信機20の長期稼働率の平均値(第一総合値)を算出することで、総合稼働状態情報を生成する。本実施例において、制御部43は、総合稼働状態情報として、48%((送信機A:0%+送信機B:40%+送信機C:70%+送信機D:50%+送信機E:80%)/5台=48%)という数値を算出する。
【0085】
制御部43は、総合稼働状態情報に基づいて、表示データを生成する(STEP59)。制御部43は、生成した表示データを表示部44に送信する(STEP60)。表示部44が表示データを受信すると、表示部44には、受信した表示データに基づく画像が表示される(STEP61)。
【0086】
本実施例において、表示部44には、
図5のような棒グラフが表示される。ただし、本実施例における棒グラフは、各送信機20の長期稼働率を示す棒グラフである。また、本実施例において表示部44に表示される画像には、棒グラフの上方に、総合稼働状態情報(送信機20の長期稼働率の平均値)として、48%という数値が表示されている。ただし、この数値が表示される位置は、棒グラフの上方に限られない。このように、本実施例においては、送信機20の長期稼働率を示す棒グラフと共に総合稼働状態情報も表示部44に表示されるので、ユーザは、当該画像を視認することで、2023年4月における送信機Aから送信機Eの稼働状態を大局的に把握することもできる。
【0087】
本実施例においても、情報処理装置40は第三実施例と同様の効果を奏する。
【0088】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、送信機20が複数ある場合でも、ユーザは複数の送信機20の稼働状態を大局的に把握することができる。
【0089】
(第五実施例)
次に、
図11を参照しつつ、第五実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法を説明する。なお、第五実施例では、第一実施例と同様の部分については第一実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。第五実施例は、複数の送信機20のそれぞれの所属ごとに稼働状態情報を生成する点で第一実施例と異なる。なお、本実施例において、送信機A、送信機Bおよび送信機Cの所属は内科であり、送信機Dおよび送信機Eの所属は外科であるものとする。
図11は、第五実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【0090】
情報処理装置40は、例えば、ユーザによる管理装置30の記憶部322に記憶されているアラーム情報および所属情報を取得するための入力操作に基づいて生成した要求信号を管理装置30に送信することで、アラーム情報および所属情報を取得する(STEP81)。なお、本実施例において、情報処理装置40が取得するアラーム情報は、総合アラーム情報である。また、総合アラーム情報は、所属情報と紐付けられた状態で取得される。
【0091】
本実施例においても、情報処理装置40が取得するアラーム情報(総合アラーム情報)は、
図3に例示するアラーム情報である。ただし、本実施例において、アラーム情報は、所属情報と紐付けられている。
【0092】
図11に戻り、STEP82以降について説明する。STEP82からSTEP84は、第一実施例のSTEP02からSTEP04と同様である。本実施例においても、制御部43が生成する加工情報は、
図4に例示する情報である。ただし、本実施例において、加工情報は、所属情報と紐付けられている。
【0093】
図11に例示するように、制御部43は、加工情報および所属情報に基づいて、複数の送信機20のそれぞれの所属ごとに稼働状態情報を生成する(STEP85)。具体的には、制御部43は、内科に所属する送信機20に関する稼働状態情報として、54%((送信機A:38%+送信機B:50%+送信機C:75%)/3台≒54%)という数値を算出する。また、制御部43は、外科に所属する送信機20に関する稼働状態情報として、80%((送信機D:67%+送信機E:92%)/2台≒80%)という数値を算出する。つまり、本実施例において、制御部43は、内科に所属する送信機20の稼働率の平均値と、外科に所属する送信機20の稼働率の平均値と、をそれぞれ算出する。
【0094】
STEP86からSTEP88は、第一実施例のSTEP06からSTEP08と同様である。ただし、STEP86において、制御部43は、複数の送信機20のそれぞれの所属ごとに、表示データを生成する。本実施例において、制御部43は、内科に所属する送信機20に関する稼働状態情報に基づく内科用の表示データと、外科に所属する送信機20に関する稼働状態情報に基づく外科用の表示データと、をそれぞれ生成する。なお、本実施例では、ユーザが操作部42に対して、表示部44に内科用の表示データおよび外科用の表示データに基づく画像を表示させるための入力操作を行ったものとする。このため、本実施例では、内科用の表示データおよび外科用の表示データに基づく画像が表示部44に表示される。
【0095】
本実施例において、表示部44には、
図5のような棒グラフが表示される。ただし、本実施例においては、内科に所属する送信機20の稼働率の平均値を示す棒グラフと、外科に所属する送信機20の稼働率の平均値を示す棒グラフと、が表示部44に表示される。ユーザは、このような画像を視認することで、病棟単位で、送信機20の稼働状態を把握することができる。
【0096】
本実施例においても、情報処理装置40は第一実施例と同様の効果を奏する。
【0097】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、情報処理装置40は送信機20の所属ごとに稼働状態情報を生成するので、ユーザは、例えば、病棟ごとに送信機20の稼働状態を把握することができる。
【0098】
(第六実施例)
次に、
図12を参照しつつ、第六実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法を説明する。なお、第六実施例では、第二実施例または第五実施例と同様の部分については第二実施例または第五実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。第六実施例は、複数の送信機20のそれぞれの所属ごとに全体稼働状態情報を生成する点で第二実施例と異なる。なお、本実施例において、送信機A、送信機Bおよび送信機Cの所属は内科であり、送信機Dおよび送信機Eの所属は外科であるものとする。
図12は、第六実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【0099】
STEP91からSTEP94は、第五実施例のSTEP81からSTEP84と同様である。なお、本実施例においても、情報処理装置40が取得するアラーム情報(総合アラーム情報)は、
図3に例示するアラーム情報である。ただし、本実施例において、アラーム情報は、所属情報と紐付けられている。また、本実施例においても、制御部43が生成する加工情報は、
図4に例示する情報である。ただし、本実施例において、加工情報は、所属情報と紐付けられている。
【0100】
図12に例示するように、STEP95およびSTEP96は、第二実施例のSTEP15およびSTEP16と同様である。
【0101】
制御部43は、複数の送信機20のそれぞれの所属ごとに全体稼働状態情報を生成する(STEP97)。具体的には、制御部43は、第二実施例と同様の計算により、全体稼働状態情報として、複数の送信機20(送信機Aから送信機E)のうち第一期間において使用されたと判定された送信機20の割合を示す割合情報を生成する。ただし、本実施例において、制御部43は、送信機20の所属ごとに、割合情報を生成する。したがって、制御部43は、内科に所属する送信機20(送信機A、送信機Bおよび送信機C)に関する割合情報と、外科に所属する送信機20(送信機Dおよび送信機E)に関する割合情報と、を別々に生成する。例えば、制御部43は、2023年4月1日における内科に所属する送信機20(送信機A、送信機Bおよび送信機C)に関する割合情報として、67%(2台/3台*100≒67%)という数値を算出する。制御部43は、2023年4月1日における外科に所属する送信機20(送信機Dおよび送信機E)に関する割合情報として、100%(2台/2台*100=100%)という数値を算出する。
【0102】
STEP98からSTEP101は、第二実施例のSTEP18からSTEP21と同様である。ただし、STEP99において、制御部43は、複数の送信機20のそれぞれの所属ごとに、表示データを生成する。本実施例において、制御部43は、内科に所属する送信機20に関する全体稼働状態情報に基づく内科用の表示データと、外科に所属する送信機20に関する全体稼働状態情報に基づく外科用の表示データと、をそれぞれ生成する。なお、本実施例では、ユーザが操作部42に対して、表示部44に内科用の表示データおよび外科用の表示データに基づく画像を表示させるための入力操作を行ったものとする。このため、本実施例では、内科用の表示データおよび外科用の表示データに基づく画像が表示部44に表示される。
【0103】
本実施例において、表示部44には、
図8のような折れ線グラフが表示される。ただし、本実施例においては、第二期間において使用されたと判定された内科に所属する送信機20の割合の推移を示す折れ線グラフと、第二期間において使用されたと判定された外科に所属する送信機20の割合の推移を示す折れ線グラフと、が表示部44に表示される。ユーザは、このような画像を視認することで、2023年4月において使用されたと判定された送信機20の割合の推移を、病棟単位で、把握することができる。
【0104】
本実施例においても、情報処理装置40は第二実施例および第五実施例と同様の効果を奏する。
【0105】
(第七実施例)
次に、
図13を参照しつつ、第七実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法を説明する。なお、第七実施例では、第一実施例と同様の部分については第一実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。第七実施例は、センサ10の種類を示す種類情報に基づいて、生体情報の種類ごとに稼働状態情報を生成する点で第一実施例と異なる。なお、本実施例において、送信機Aから送信機Eのそれぞれには、呼気終末二酸化炭素濃度を送信するカプノメータ(センサ10の一例)と心電図波形を送信する電極(センサ10の一例)が接続されている。つまり、本実施例において、送信機Aから送信機Eのそれぞれには、センサ10から、呼気終末二酸化炭素濃度および心電図波形が送信される。
図13は、第七実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【0106】
情報処理装置40は、例えば、ユーザによる管理装置30の記憶部322に記憶されているアラーム情報および種類情報を取得するための入力操作に基づいて生成した要求信号を管理装置30に送信することで、アラーム情報および種類情報を取得する(STEP111)。なお、本実施例において、情報処理装置40が取得するアラーム情報は、総合アラーム情報である。また、総合アラーム情報は、種類情報と紐付けられた状態で取得される。
【0107】
ここで、本実施例において情報処理装置40が取得するアラーム情報(総合アラーム情報)および種類情報について説明する。本実施例において、情報処理装置40は、
図3に例示するようなアラーム情報に加えてセンサ10の種類情報も取得する。なお、本実施例においては、センサ10ごとに測定する生体情報が決まっており、カプノメータは呼気終末二酸化炭素濃度を、電極は心電図波形をそれぞれ測定する。このため、情報処理装置40は、センサ10の種類を示す種類情報を参照することで、取得したアラーム情報が呼気終末二酸化炭素濃度に関するアラーム情報と心電図波形に関するアラーム情報のどちらであるのかを判別することができる。このようにして、情報処理装置40は、センサ10の種類を示す種類情報に基づいて、呼気終末二酸化炭素濃度に関するアラーム情報と、心電図波形に関するアラーム情報と、を別々に取得することができる。なお、呼気終末二酸化炭素濃度に関するアラーム情報と心電図波形に関するアラーム情報は、別個の情報である。
【0108】
図13に戻り、STEP112以降について説明する。STEP112からSTEP114は、第一実施例のSTEP02からSTEP04と同様である。なお、本実施例において、制御部43が生成する加工情報は、
図4に例示するような加工情報である。ただし、本実施例において、加工情報は、種類情報と紐付けられている。上述したように、情報処理装置40は、センサ10の種類を示す種類情報に基づいて、呼気終末二酸化炭素濃度に関するアラーム情報と、心電図波形に関するアラーム情報と、を別々に取得しているので、本実施例における加工情報は、呼気終末二酸化炭素濃度に関する加工情報と心電図波形に関する加工情報を含んでいる。なお、呼気終末二酸化炭素濃度に関する加工情報と心電図波形に関する加工情報は別個の情報である。
【0109】
図13に例示するように、制御部43は、加工情報および種類情報に基づいて、生体情報の種類ごとに稼働状態情報を生成する(STEP115)。具体的には、制御部43は、呼気終末二酸化炭素濃度に関する加工情報に含まれる発生情報の数を集計することで呼気終末二酸化炭素濃度に関する第一集計値を算出する。制御部43は、送信機20ごとに、当該呼気終末二酸化炭素濃度に関する第一集計値を単位期間の数で除した後に100を乗じることで、呼気終末二酸化炭素濃度に関する送信機20の稼働率を算出する。なお、制御部43は、呼気終末二酸化炭素濃度に関する送信機20の稼働率を算出する際に行った処理と同様の処理を行うことで、心電図波形に関する送信機20の稼働率も算出する。このようにして、制御部43は、呼気終末二酸化炭素濃度に関する稼働状態情報と、心電図波形に関する稼働状態情報と、を生成する。
【0110】
STEP116からSTEP118は、第一実施例のSTEP06からSTEP08と同様である。ただし、STEP116において、制御部43は、生体情報の種類ごとに、表示データを生成する。本実施例において、制御部43は、呼気終末二酸化炭素濃度に関する稼働状態情報に基づいて呼気終末二酸化炭素濃度に関する表示データを生成し、心電図波形に関する稼働状態情報に基づいて心電図波形に関する表示データを生成する。なお、本実施例では、ユーザが操作部42に対して、表示部44に呼気終末二酸化炭素濃度に関する表示データおよび心電図波形に関する表示データに基づく画像を表示させるための入力操作を行ったものとする。このため、本実施例では、呼気終末二酸化炭素濃度に関する表示データおよび心電図波形に関する表示データに基づく画像が表示部44に表示される。
【0111】
本実施例において、表示部44には、
図5のような棒グラフが表示される。ただし、本実施例においては、呼気終末二酸化炭素濃度に関する送信機20の稼働率を示す棒グラフと、心電図波形に関する送信機20の稼働率を示す棒グラフと、が表示部44に表示される。ユーザは、このような画像を視認することで、生体情報の種類ごとに、送信機20の稼働状態を把握することができる。
【0112】
本実施例においても、情報処理装置40は第一実施例と同様の効果を奏する。
【0113】
また、上記構成に係る情報処理装置40によれば、稼働状態情報は、センサ10の種類を示す種類情報に基づいて、生体情報の種類ごとに生成されるので、ユーザは、生体情報の種類ごとに、送信機20の稼働状態を把握することができる。
【0114】
(第八実施例)
次に、
図14を参照しつつ、第八実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法を説明する。なお、第八実施例では、第二実施例または第七実施例と同様の部分については第二実施例または第七実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。第八実施例は、センサ10の種類を示す種類情報に基づいて、生体情報の種類ごとに全体稼働状態情報を生成する点で第二実施例と異なる。なお、本実施例においても、第七実施例と同様に、送信機Aから送信機Eのそれぞれには、センサ10から、呼気終末二酸化炭素濃度および心電図波形が送信されるものとする。
図14は、第八実施例において情報処理装置40が実行する情報処理方法のフローチャート図である。
【0115】
STEP121からSTEP125は、第七実施例のSTEP111からSTEP115と同様である。なお、本実施例においても、STEP121で情報処理装置40が取得するアラーム情報および種類情報は、第七実施例のアラーム情報および種類情報と同様である。したがって、本実施例において制御部43が生成する加工情報も、第七実施例の加工情報と同様である。
【0116】
図14に例示するように、制御部43は、アラーム情報に基づいて、生体情報の種類ごとに、第一期間において送信機20が使用されたかどうかを示す使用フラグ情報を送信機20ごとに生成する(STEP126)。例えば、2023年4月1日における送信機Bに係る呼気終末二酸化炭素濃度に関するアラーム情報に基づく送信機Bの稼働率が10%である場合、制御部43は、呼気終末二酸化炭素濃度に関し、同日において送信機Bは使用されていないと判定する。一方で、例えば、2023年4月1日における送信機Bに係る心電図波形に関するアラーム情報に基づく送信機Bの稼働率が50%である場合、制御部43は、心電図波形に関し、2023年4月1日において送信機Bは使用されていると判定する。
【0117】
制御部43は、センサ10の種類を示す種類情報に基づいて、生体情報の種類ごとに全体稼働状態情報を生成する(STEP127)。具体的には、制御部43は、第二実施例と同様の計算により、全体稼働状態情報として、複数の送信機20(送信機Aから送信機E)のうち第一期間において使用されたと判定された送信機20の割合を示す割合情報を生成する。ただし、本実施例において、制御部43は、生体情報の種類ごとに、割合情報を生成する。つまり、制御部43は、呼気終末二酸化炭素濃度に関する割合情報と、心電図波形に関する割合情報と、をそれぞれ生成する。例えば、2023年4月1日において、呼気終末二酸化炭素濃度に関して、送信機Aから送信機Cについては使用されていないことを示す使用フラグ情報が生成されている一方で、送信機Dおよび送信機Eについては使用されていることを示す使用フラグ情報が生成されている場合、制御部43は、呼気終末二酸化炭素濃度に関する割合情報として、40%(2台/5台*100=40%)という数値を算出する。また、2023年4月1日において、心電図波形に関して、送信機Aについては使用されていないことを示す使用フラグ情報が生成されている一方で、送信機Bから送信機Eについては使用されていることを示す使用フラグ情報が生成されている場合、制御部43は、心電図波形に関する割合情報として、80%(4台/5台*100=60%)という数値を算出する。
【0118】
STEP128からSTEP131は、第二実施例のSTEP18からSTEP21と同様である。ただし、STEP129において、制御部43は、生体情報の種類ごとに、表示データを生成する。本実施例において、制御部43は、呼気終末二酸化炭素濃度に関する全体稼働状態情報に基づいて呼気終末二酸化炭素濃度に関する表示データを生成し、心電図波形に関する全体稼働状態情報に基づいて心電図波形に関する表示データを生成する。なお、本実施例では、ユーザが操作部42に対して、表示部44に呼気終末二酸化炭素濃度に関する表示データおよび心電図波形に関する表示データに基づく画像を表示させるための入力操作を行ったものとする。このため、本実施例では、呼気終末二酸化炭素濃度に関する表示データおよび心電図波形に関する表示データに基づく画像が表示部44に表示される。
【0119】
本実施例において、表示部44には、
図8のような折れ線グラフが表示される。ただし、本実施例においては、呼気終末二酸化炭素濃度に関する割合情報に基づく折れ線グラフと、心電図波形に関する割合情報に基づく折れ線グラフと、が表示部44に表示される。ユーザは、このような画像を視認することで、2023年4月において使用されたと判定された送信機20の割合の推移を、生体情報の種類ごとに、把握することができる。
【0120】
本実施例においても、情報処理装置40は第二実施例および第七実施例と同様の効果を奏する。
【0121】
なお、本実施形態においては、コンピュータ可読媒体が利用されうる。コンピュータ可読媒体は、プロセッサが読み取ることのできる情報やデータを記憶しうる、あらゆるタイプの物理メモリ(RAM、ROM等)を指す。コンピュータ可読媒体は、1つ以上のプロセッサによる実行処理に関する命令を記憶しうる。なお、「コンピュータ可読媒体」という用語は、有形の品目を包含し、かつ搬送波や一時的な信号は除外する(すなわち、非一時的なものを指す)。非一時的コンピュータ可読媒体とは、例えば、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM)である。
【0122】
上記の実施形態は本開示の理解を容易にするためのものであって、本開示を限定するものではない。本開示は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されうる。
【0123】
上記の実施形態において、センサ10は、
図1において破線で示すように、センサ情報記憶部13をさらに備えていてもよい。センサ情報記憶部13は、センサ情報記憶手段として機能し、センサ10の種類を記憶する。センサ情報記憶部13は、センサ10の種類に関する種類情報を抵抗またはメモリ(ROM)等の記憶素子に記憶している。記憶素子は、例えば、センサ10と送信機20を接続するケーブルのセンサ側のコネクタに埋め込まれている。センサ10が、センサ情報記憶部13を備えている場合、送信機20の受信部21は、センサ情報記憶部13からセンサ10の種類情報を受信し、当該種類情報を制御部22に送信する。
【0124】
センサ10の種類を特定する手段は、上記の実施形態に限られない。例えば、管理装置30の判断部323が、センサ10と送信機20を繋ぐケーブルが接続されている送信機20側の接続口に関する情報を送信機20から受信し、当該情報に基づいて、センサ10の種類を特定し、センサ10の種類情報を生成してもよい。
【0125】
継続時間情報を生成する手段は、上記の実施形態に限られない。例えば、送信機20の計測部221が、開始時刻情報および終了時刻情報に基づいて、センサ10の継続使用時間を計算し、当該継続使用時間を示す継続時間情報を生成してもよい。
【0126】
上記の実施形態において、情報処理システム1は、センサ10と、送信機20と、管理装置30と、情報処理装置40と、を備えているが、送信機20の代わりに、例えば、ベッドサイドモニタを備えていてもよい。この場合、ベッドサイドモニタが送信機20の機能を発揮する。また、情報処理システム1が、送信機20の代わりに、ベッドサイドモニタを備えている場合、ベッドサイドモニタが稼働状態情報(全体稼働状態情報を含みうる)、長期稼働状態情報および総合稼働状態情報を生成してもよい。この場合、ベッドサイドモニタは情報処理装置の一例であり、情報処理装置40の制御部43と同様の制御部を備えている。なお、この場合、情報処理システム1は、情報処理装置40を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。ベッドサイドモニタは、生成した稼働状態情報等を直接または管理装置30を介して情報処理装置40に送信してもよいし、ベッドサイドモニタに備わる表示部に表示データに基づく画像を表示させてもよい。
【0127】
上記の実施形態において、稼働状態情報(全体稼働状態情報を含みうる)、長期稼働状態情報および総合稼働状態情報は情報処理装置40によって生成されているが、例えば、管理装置30によって生成されてもよい。この場合、管理装置30は、情報処理装置40の制御部43と同様の制御部を備えている。また、この場合、管理装置30は情報処理装置の一例である。
【0128】
上記の実施形態において、アラーム情報は、バイタルアラームであるかテクニカルアラームであるか区別されているが、バイタルアラームであるかテクニカルアラームであるか区別されていなくてもよい。
【0129】
上記の実施形態において、制御部43は、例えば、稼働状態情報(全体稼働状態情報を含みうる)、長期稼働状態情報および総合稼働状態情報を生成してもよいし、これらのうち二つの情報を生成してもよい。
【0130】
第二実施例においては、
図6に例示する情報処理方法が実行されるが、STEP12からSTEP15は実行されなくてもよい。つまり、第二実施例においては、発生情報を生成せずに使用フラグ情報を生成してもよい。
【0131】
第三実施例において、送信機20の長期稼働状態情報は送信機20の長期稼働率であるが、例えば、送信機20の長期稼働率に応じた稼働レベルであってもよい。
【0132】
第四実施例において、制御部43は、長期稼働状態情報に基づいて、総合稼働状態情報を生成しているが、第一期間における送信機20ごとの稼働状態を示す稼働状態情報に基づいて、総合稼働状態情報を生成してもよい。この場合、制御部43は、例えば、各送信機20の使用フラグ情報の数を合計した値を送信機20の台数と第一期間の数を乗算した値で除した後に100を乗じることで、第二総合値(総合稼働状態情報の一例)を算出しうる。この場合、制御部43は、第二総合値として、例えば、48%(((送信機A:0個+送信機B:12個+送信機C:21個+送信機D:15個+送信機E:24個)/(5台*30日))*100=48%)という数値を算出する。また、この場合、制御部43は、例えば、第一期間において使用されたと判定された送信機20の割合を合計した値を第一期間の数で除算することで、第三総合値(総合稼働状態情報の一例)を生成しうる。例えば、第一期間において使用されたと判定された送信機20の割合を合計した値が1440%であり、第一期間の数が30である場合、制御部43は、第三総合値として、48%(1440%/30日=48%)という数値を算出する。
【0133】
第四実施例において、制御部43は、長期稼働状態情報に基づいて、総合稼働状態情報を生成しているが、第一期間における送信機20ごとの稼働状態を示す稼働状態情報と、長期稼働状態情報と、に基づいて、総合稼働状態情報を生成してもよい。この場合、制御部43は、例えば、第一総合値と、第二総合値および第三総合値の少なくとも一つと、の平均値を算出することで、総合稼働状態情報を生成する。
【0134】
第三実施例において、制御部43は、送信機20の稼働量が所定値以上か否かに基づいて使用フラグ情報を生成しているが、例えば、バイタルアラームおよびテクニカルアラームの発生回数の合計値が所定値以上か否かに基づいて、使用フラグ情報を生成してもよい。つまり、第三実施例において、STEP32からSTEP35は実行されなくてもよい。
【0135】
第四実施例において、制御部43は、送信機20の稼働量が所定値以上か否かに基づいて使用フラグ情報を生成しているが、例えば、バイタルアラームおよびテクニカルアラームの発生回数の合計値が所定値以上か否かに基づいて、使用フラグ情報を生成してもよい。つまり、第四実施例において、STEP52からSTEP55は実行されなくてもよい。
【0136】
第五実施例において、表示部44には、内科に所属する送信機20の稼働率の平均値を示す棒グラフと、外科に所属する送信機20の稼働率の平均値を示す棒グラフと、が表示されるが、どちらか一方の棒グラフのみが表示されてもよい。この場合、ユーザは、特定の病棟に注目して、送信機20の稼働状態を把握することができる。
【0137】
第六実施例において、表示部44には、第二期間において使用されたと判定された内科に所属する送信機20の割合の推移を示す折れ線グラフと、第二期間において使用されたと判定された外科に所属する送信機20の割合の推移を示す折れ線グラフと、が表示されるが、どちらか一方の折れ線グラフのみが表示されてもよい。この場合、ユーザは、特定の病棟に注目して、2023年4月において使用されたと判定された送信機20の割合の推移を把握することができる。
【0138】
第七実施例において、表示部44には、呼気終末二酸化炭素濃度に関する送信機20の稼働率を示す棒グラフと、心電図波形に関する送信機20の稼働率を示す棒グラフと、が表示されるが、どちらか一方の棒グラフのみが表示されてもよい。この場合、ユーザは、特定の生体情報に注目して、送信機20の稼働状態を把握することができる。
【0139】
第八実施例において、表示部44には、第二期間において使用されたと判定された呼気終末二酸化炭素濃度に関する割合情報に基づく折れ線グラフと、第二期間において使用されたと判定された心電図波形に関する割合情報に基づく折れ線グラフと、が表示されるが、どちらか一方の折れ線グラフのみが表示されてもよい。この場合、ユーザは、特定の生体情報に注目して、2023年4月において使用されたと判定された送信機20の割合の推移を把握することができる。
【0140】
上記の実施形態において、送信機20の台数は、五台であるが、六台以上であってもよいし、四台以下であってもよい。
【0141】
第二実施例において、制御部43は、使用フラグ情報に基づいて、複数の送信機20の稼働状態を示す全体稼働状態情報を生成しているが、例えば、使用フラグ情報は生成せずに、アラーム情報に基づいて全体稼働状態情報を生成してもよい。この場合、制御部43は、例えば、各送信機20のバイタルアラームおよびテクニカルアラームの発生回数の合計値を各送信機20の平均アラーム回数の合計値で除した後に100を乗じることで得られる値を全体稼働状態情報として生成してもよい。なお、送信機20の平均アラーム回数は、送信機20の過去のアラーム回数から統計学的な処理を行うことで算出されうる。例えば、送信機Aから送信機Eのバイタルアラームおよびテクニカルアラームの発生回数の合計値が155回であり、送信機Aから送信機Eの平均アラーム回数の合計値が200回である場合、制御部43は、全体稼働状態情報として、78%(155回/200回*100≒78%)という数値を算出する。
【0142】
第七実施例および第八実施例において、制御部43は、センサ10の種類を示す種類情報に基づいて、生体情報の種類ごとに稼働状態情報(全体稼働状態情報を含む)を生成しているが、本開示はこれに限られない。制御部43は、例えば、生体情報の種類に基づいて、生体情報の種類ごとに稼働状態情報を生成してもよい。なお、生体情報は、一次情報(呼吸信号、脈波信号等)であってもよいし、一次情報に基づいて算出される二次情報(呼吸数、脈波数、脈波の振幅等)であってもよい。
【0143】
以上説明したように、本明細書には次の事項が開示されている。
(1)少なくとも一つのプロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、前記生体情報を測定するセンサおよび前記生体情報を送信する送信機の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における前記送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成する、情報処理装置。
(2)前記アラーム情報に基づいて、前記第一期間を複数の間隔で分割したときの単位期間において前記バイタルアラームおよび前記テクニカルアラームの少なくとも一つが発生したかどうかを示す発生情報を生成し、
前記発生情報に基づいて、前記稼働状態情報を生成する、(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記稼働状態情報は、前記送信機の稼働量を示す情報である、(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(4)複数の前記送信機の稼働状態を示す前記稼働状態情報を生成する、(1)から(3)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(5)前記アラーム情報に基づいて、前記第一期間において前記送信機が使用されたかどうかを示す使用フラグ情報を前記送信機ごとに生成し、
前記使用フラグ情報に基づいて、複数の前記送信機の稼働状態を示す前記稼働状態情報を生成する、(4)に記載の情報処理装置。
(6)前記使用フラグ情報は、前記送信機の稼働量が所定値以上か否かに基づいて生成される、(5)に記載の情報処理装置。
(7)前記所定値はユーザによって任意に設定される、(6)に記載の情報処理装置。
(8)前記稼働状態情報に基づいて、複数の前記第一期間を含む第二期間における前記送信機の稼働状態を示す長期稼働状態情報を前記送信機ごとに生成する、(1)から(7)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(9)複数の前記送信機の稼働状態を示す前記稼働状態情報は、複数の前記送信機のうち前記第一期間において使用されたと判定された前記送信機の割合を示す情報である、(1)から(8)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(10)前記第一期間における前記送信機ごとの稼働状態を示す前記稼働状態情報と、複数の前記第一期間を含む第二期間における前記送信機ごとの稼働状態を示す長期稼働状態情報と、の少なくとも一つに基づいて、前記第二期間における複数の前記送信機の稼働状態をまとめて示す総合稼働状態情報が生成される、(1)から(7)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(11)複数の前記送信機のそれぞれの所属を示す所属情報に基づいて、前記所属ごとに前記稼働状態情報を生成する、(1)から(10)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(12)前記稼働状態情報は、前記センサの種類を示す種類情報または前記生体情報の種類に基づいて、前記生体情報の種類ごとに生成される、(1)から(11)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(13)情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、前記生体情報を測定するセンサおよび前記生体情報を送信する送信機の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における前記送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成するステップを含む、情報処理方法。
(14)情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
被検者の生体情報の異常を示すバイタルアラームと、前記生体情報を測定するセンサおよび前記生体情報を送信する送信機の少なくとも一つの異常を示すテクニカルアラームの少なくとも一つを含むアラーム情報に基づいて、第一期間における前記送信機の稼働状態を示す稼働状態情報を生成させる、コンピュータプログラム。
(15)(14)に記載されたコンピュータプログラムが記憶された、非一時的コンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0144】
1:情報処理システム、10:センサ、11:装着部、12:測定部、13:センサ情報記憶部、20:送信機、21:受信部、22,32,43:制御部、23:送信部、24,33,45:バス、30:管理装置、31,41:入出力インターフェース、40:情報処理装置、42:操作部、44:表示部、221:計測部、222:故障検知部、223,322:記憶部、321:計算部、323:判断部