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特開2025-8583パラメータ運用管理システム、パラメータ運用管理方法、及び計算機システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008583
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】パラメータ運用管理システム、パラメータ運用管理方法、及び計算機システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/44 20180101AFI20250109BHJP
【FI】
G06F9/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110860
(22)【出願日】2023-07-05
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PYTHON
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】大久保 敬子
(72)【発明者】
【氏名】郡浦 宏明
(72)【発明者】
【氏名】藤木 伸浩
(72)【発明者】
【氏名】米山 元樹
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AA28
5B376AA33
5B376FA17
(57)【要約】
【課題】基盤上に構築されたシステムのパラメータの整合性を確認するための確認ルールを生成する。
【解決手段】パラメータ運用管理システムは基盤システムと接続し、基盤システムではサービス提供システムが複数構築され、サービス提供システムには複数の属性値が付与される。パラメータ運用管理システムは、属性値の組み合わせによって定まるグループを生成するためのグルーピング条件に基づいて複数のグループを生成し、複数のグループの各々について、グループに属するサービス提供システムを特定し、設定パラメータを選択し、複数のグループの各々について、グループに属する複数のサービス提供システムの選択された設定パラメータにおいて成立する規則性を特定し、複数のグループに共通する規則性に基づいて、選択された設定パラメータの整合性を確認するための候補確認ルールを生成する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基盤システム上に構築されたサービス提供システムの複数の設定パラメータを管理するパラメータ運用管理システムであって、
プロセッサ、前記プロセッサに接続される記憶装置、及び前記プロセッサに接続されるネットワークインタフェースを備え、
前記基盤システムと接続し、
前記基盤システムでは、同一のサービス構成のアプリケーションを実現する前記サービス提供システムが複数構築され、
前記サービス提供システムには、当該サービス提供システムを特徴付ける複数の属性値が付与され、
前記パラメータ運用管理システムは、
前記属性値の組み合わせによって定まるグループを生成するためのグルーピング条件を格納するグルーピング条件情報を保持し、
前記グルーピング条件に基づいて複数の前記グループを生成し、
複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記サービス提供システムを特定し、
対象の前記設定パラメータを選択し、
複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記複数のサービス提供システムの選択された前記設定パラメータにおいて成立する規則性を特定し、
複数の前記グループに共通する前記規則性に基づいて、選択された前記設定パラメータの整合性を確認するための候補確認ルールを生成することを特徴とするパラメータ運用管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のパラメータ運用管理システムであって、
前記グルーピング条件、選択された前記設定パラメータ、及び複数の前記グループに共通する前記規則性の組みを前記候補確認ルールとして生成し、
ユーザから前記候補確認ルールの適用の可否を受け付けるためのユーザインタフェースを提示し、
前記ユーザによって前記候補確認ルールの適用が許可された場合、前記候補確認ルールを確認ルールとして記憶することを特徴とするパラメータ運用管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載のパラメータ運用管理システムであって、
前記確認ルールにおける前記グルーピング条件に基づいて、複数の前記グループを生成し、
複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記サービス提供システムを特定し、
複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記複数のサービス提供システムの前記確認ルールにおける前記設定パラメータが、前記確認ルールにおける前記規則性を満たすか否かを判定することを特徴とするパラメータ運用管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載のパラメータ運用管理システムであって、
前記グルーピング条件において考慮しない属性値を指定した除外情報を保持し、
前記グルーピング条件を用いて、前記除外情報において指定された属性値を含めないように、複数の前記グループを生成することを特徴とするパラメータ運用管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載のパラメータ運用管理システムであって、
前記グルーピング条件は、確認する前記規則性と対応づけて管理されることを特徴とするパラメータ運用管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載のパラメータ運用管理システムであって、
前記サービス提供システムは、用途、リージョン、及び基盤利用者を表す前記属性値が付与されていることを特徴とするパラメータ運用管理システム。
【請求項7】
基盤システム上に構築されたサービス提供システムの複数の設定パラメータを管理するパラメータ運用管理システムが実行するパラメータ運用管理方法であって、
前記パラメータ運用管理システムは、
プロセッサ、前記プロセッサに接続される記憶装置、及び前記プロセッサに接続されるネットワークインタフェースを備え、
前記基盤システムと接続し、
前記基盤システムでは、同一のサービス構成のアプリケーションを実現する前記サービス提供システムが複数構築され、
前記サービス提供システムには、当該サービス提供システムを特徴付ける複数の属性値が付与され、
前記パラメータ運用管理システムは、前記属性値の組み合わせによって定まるグループを生成するためのグルーピング条件を格納するグルーピング条件情報を保持し、
前記パラメータ運用管理方法は、
前記パラメータ運用管理システムが、前記グルーピング条件に基づいて複数の前記グループを生成する第1のステップと、
前記パラメータ運用管理システムが、複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記サービス提供システムを特定する第2のステップと、
前記パラメータ運用管理システムが、対象の前記設定パラメータを選択する第3のステップと、
前記パラメータ運用管理システムが、複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記複数のサービス提供システムの選択された前記設定パラメータにおいて成立する規則性を特定する第4のステップと、
前記パラメータ運用管理システムが、複数の前記グループに共通する前記規則性に基づいて、選択された前記設定パラメータの整合性を確認するための候補確認ルールを生成する第5のステップと、
を含むことを特徴とするパラメータ運用管理方法。
【請求項8】
請求項7に記載のパラメータ運用管理方法であって、
前記第5のステップは、
前記パラメータ運用管理システムが、前記グルーピング条件、選択された前記設定パラメータ、及び複数の前記グループに共通する前記規則性の組みを前記候補確認ルールとして生成するステップと、
前記パラメータ運用管理システムが、ユーザから前記候補確認ルールの適用の可否を受け付けるためのユーザインタフェースを提示するステップと、
前記パラメータ運用管理システムが、前記ユーザによって前記候補確認ルールの適用が許可された場合、前記候補確認ルールを確認ルールとして記憶するステップと、を含むことを特徴とするパラメータ運用管理方法。
【請求項9】
請求項8に記載のパラメータ運用管理方法であって、
前記パラメータ運用管理システムが、前記確認ルールにおける前記グルーピング条件に基づいて、複数の前記グループを生成するステップと、
前記パラメータ運用管理システムが、複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記サービス提供システムを特定するステップと、
前記パラメータ運用管理システムが、複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記複数のサービス提供システムの前記確認ルールにおける前記設定パラメータが、前記確認ルールにおける前記規則性を満たすか否かを判定するステップと、を含むことを特徴とするパラメータ運用管理方法。
【請求項10】
請求項7に記載のパラメータ運用管理方法であって、
前記パラメータ運用管理システムは、前記グルーピング条件において考慮しない属性値を指定した除外情報を保持し、
前記第1のステップは、前記パラメータ運用管理システムが、前記グルーピング条件を用いて、前記除外情報において指定された属性値を含めないように、複数の前記グループを生成するステップを含むことを特徴とするパラメータ運用管理方法。
【請求項11】
請求項7に記載のパラメータ運用管理方法であって、
前記グルーピング条件は、確認する前記規則性と対応づけて管理されることを特徴とするパラメータ運用管理方法。
【請求項12】
請求項7に記載のパラメータ運用管理方法であって、
前記サービス提供システムは、用途、リージョン、及び基盤利用者を表す前記属性値が付与されていることを特徴とするパラメータ運用管理方法。
【請求項13】
サービス提供システムを構築するための基盤システム、前記サービス提供システムの複数の設定パラメータを管理するパラメータ管理装置、及び前記設定パラメータの整合性を管理するパラメータ運用管理装置を備える計算機システムであって、
前記基盤システムでは、同一のサービス構成のアプリケーションを実現する前記サービス提供システムが複数構築され、
前記サービス提供システムには、当該サービス提供システムを特徴付ける複数の属性値が付与され、
前記パラメータ運用管理装置は、
前記属性値の組み合わせによって定まるグループを生成するためのグルーピング条件を格納するグルーピング条件情報を保持し、
前記グルーピング条件に基づいて複数の前記グループを生成し、
複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記サービス提供システムを特定し、
対象の前記設定パラメータを選択し、
前記パラメータ管理装置から、複数の前記サービス提供システムの選択された前記設定パラメータを取得し、
複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記複数のサービス提供システムの選択された前記設定パラメータにおいて成立する規則性を特定し、
複数の前記グループに共通する前記規則性に基づいて、選択された前記設定パラメータの整合性を確認するための候補確認ルールを生成することを特徴とする計算機システム。
【請求項14】
請求項13に記載の計算機システムであって、
前記パラメータ運用管理装置は、
前記グルーピング条件、選択された前記設定パラメータ、及び複数の前記グループに共通する前記規則性の組みを前記候補確認ルールとして生成し、
ユーザから前記候補確認ルールの適用の可否を受け付けるためのユーザインタフェースを提示し、
前記ユーザによって前記候補確認ルールの適用が許可された場合、前記候補確認ルールを確認ルールとして記憶することを特徴とする計算機システム。
【請求項15】
請求項14に記載の計算機システムであって、
前記パラメータ運用管理装置は、
前記確認ルールにおける前記グルーピング条件に基づいて、複数の前記グループを生成し、
複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記サービス提供システムを特定し、
複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記複数のサービス提供システムの前記確認ルールにおける前記設定パラメータが、前記確認ルールにおける前記規則性を満たすか否かを判定することを特徴とする計算機システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基盤上に構築されたシステムのパラメータの整合性を確認する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
サービス提供者は、基盤を用いて、所定のサービスを提供するシステムを構築する利用形態もある。サービスを利用するユーザの事業のグローバル化に伴って、サービスを提供する地域もグローバル化が必要となる。この場合、地域の法律及び事業内容に応じて、システムの要件も異なるため、地域ごとにシステムを調整する必要がある。この場合、ユーザ及び地域の組合せの数だけシステムが構築される。なお、システムの基本的構成(例えば、サービスの構成)は同一であるものとする。
【0003】
基盤の管理者は、システムの構築時に、システムのパラメータを適切に設定する必要がある。前述のような利用形態の場合、設定するパラメータの数も膨大となるため、パラメータの整合性を確認することが難しい。
【0004】
パラメータの整合性を確認する技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、「対象システムの構築に用いられた宣言的モデル、対象システムに対して実行されるテストのテスト関連情報、および対象システムに対するテストの実行結果を取得する取得部と、テストの実行結果に応じてテスト関連情報から抽出される情報に基づいて、宣言的モデルに含まれるパラメータの誤りを検出する検出部と、を備える検出装置」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-118286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術は、システム間のパラメータの整合性については考慮されていない。
【0007】
本発明は、複数のシステムが構築される基盤において、システム内及びシステム間のパラメータの整合性を確認するためのシステム及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、基盤システム上に構築されたサービス提供システムの複数の設定パラメータを管理するパラメータ運用管理システムであって、プロセッサ、前記プロセッサに接続される記憶装置、及び前記プロセッサに接続されるネットワークインタフェースを備え、前記基盤システムと接続し、前記基盤システムでは、同一のサービス構成のアプリケーションを実現する前記サービス提供システムが複数構築され、前記サービス提供システムには、当該サービス提供システムを特徴付ける複数の属性値が付与され、前記パラメータ運用管理システムは、前記属性値の組み合わせによって定まるグループを生成するためのグルーピング条件を格納するグルーピング条件情報を保持し、前記グルーピング条件に基づいて複数の前記グループを生成し、複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記サービス提供システムを特定し、対象の前記設定パラメータを選択し、複数の前記グループの各々について、前記グループに属する前記複数のサービス提供システムの選択された前記設定パラメータにおいて成立する規則性を特定し、複数の前記グループに共通する前記規則性に基づいて、選択された前記設定パラメータの整合性を確認するための候補確認ルールを生成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数のシステムが構築される基盤において、システム内及びシステム間のパラメータの整合性を確認できる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例1のシステム構成の一例を示す図である。
図2】実施例1の装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】実施例1のパラメータ運用管理装置の機能構成の一例を示す図である。
図4】実施例1のシステム管理情報のデータ構造の一例を示す図である。
図5】実施例1のグルーピング条件情報のデータ構造の一例を示す図である。
図6】実施例1の閾値情報のデータ構造の一例を示す図である。
図7】実施例1の規則性情報のデータ構造の一例を示す図である。
図8】実施例1の候補確認ルール情報のデータ構造の一例を示す図である。
図9】実施例1の確認ルール情報のデータ構造の一例を示す図である。
図10】実施例1の除外情報のデータ構造の一例を示す図である。
図11A】実施例1のパラメータ運用管理装置が提示する画面の一例を示す図である。
図11B】実施例1のパラメータ運用管理装置が提示する画面の一例を示す図である。
図12】実施例1のパラメータ運用管理装置が実行するリコメンド処理の一例を説明するフローチャートである。
図13】実施例1のパラメータ運用管理装置が生成するグループの一例を説明する図である。
図14】実施例1のパラメータ運用管理装置が実行する候補確認ルール生成処理の一例を説明するフローチャートである。
図15】実施例1のパラメータ運用管理装置が提示する画面の一例を示す図である。
図16】実施例1のパラメータ運用管理装置が提示する画面の一例を示す図である。
図17】実施例1のパラメータ運用管理装置が提示する画面の一例を示す図である。
図18】実施例1のパラメータ運用管理装置が実行するパラメータ確認処理の一例を説明するフローチャートである。
図19】実施例1のパラメータ運用管理装置が提示する画面の一例を示す図である。
図20】実施例3のグルーピング条件情報のデータ構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得る。
【0012】
以下に説明する実施例の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
【0013】
図面等において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲、及び接続などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲、及び接続などを表していない場合がある。このため、本発明は必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲、及び接続などに限定されない。
【0014】
本明細書において単数形で表される構成要素は、特段文脈で明らかに示されない限り、複数形を含むものとする。
【0015】
本明細書においてテーブル形式で表される情報群は、必ずしもテーブル形式である必要はなく、リストやKey-Value Storeなど、様々な形式で記録されても構わない。
【実施例0016】
図1は、実施例1のシステム構成の一例を示す図である。図2は、実施例1の装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0017】
実施例1のシステムは、WAN(Wide Area Network)等のネットワーク106を介して接続された、基盤105、パラメータ管理装置100、プログラム管理装置101、デプロイ装置102、パラメータ運用管理装置103、及び端末104から構成される。
【0018】
基盤105は、アプリケーションを実現するサービス提供システム110を構築するためのインスタンスを提供する。サービス提供システム110は、アプリケーションは複数のサービス120から構成される。サービス120は、コンテナ等のインスタンスを用いて実現される。本実施例では、各サービス提供システム110のサービス120の構成は共通しているものとする。ただし、サービス120が実行する処理内容、サービス120を実現するインスタンスの数等は異なっていてもよい。
【0019】
端末104は、基盤管理者が操作する端末である。パラメータ管理装置100は、サービス提供システム110のパラメータを管理する。パラメータ管理装置100は、例えば、データベース及びGithub等である。プログラム管理装置101は、サービス120を実現するプログラムを管理する。デプロイ装置102は、サービス120を実現するインスタンスのデプロイを行う。具体的には、デプロイ装置102は、プログラム管理装置101からプログラムを取得し、パラメータ管理装置100からデプロイするサービス120に関連するパラメータを取得し、基盤105にサービス120をデプロイする。なお、パラメータには、サービス提供システム110の特性等に合わせて調整するパラメータも含まれる。
【0020】
パラメータ運用管理装置103は、サービス提供システム110のパラメータの整合性を確認するための確認ルールを生成し、基盤管理者によって採用された確認ルールに基づいてサービス提供システム110のパラメータの整合性を確認する。
【0021】
パラメータ管理装置100、プログラム管理装置101、デプロイ装置102、及びパラメータ運用管理装置103は、例えば、図2のような計算機200を用いて実現される。計算機200は、プロセッサ201、主記憶装置202、補助記憶装置203、入力装置204、出力装置205、及び通信装置206を有する。各ハードウェア要素はバスを介して互いに接続される。
【0022】
プロセッサ201は、主記憶装置202に格納されるプログラムを実行する。プロセッサ201がプログラムにしたがって処理を実行することによって、特定の機能を実現する機能部(モジュール)として動作する。以下の説明では、機能部を主語に処理を説明する場合、プロセッサ201が当該機能部を実現するプログラムを実行していることを示す。
【0023】
なお、プロセッサ201の代わりに、FPGA(Field Programable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)を用いてもよい。また、プロセッサ201と、FPGA又はASICとを併用してもよい。
【0024】
主記憶装置202は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の高速な記憶装置であり、プロセッサ201が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを格納する。主記憶装置202はワークエリアとしても用いられる。なお、計算機200は、BIOS等を格納するROM(Read Only Memory)を有してもよい。
【0025】
補助記憶装置203は、HDD(Hard Disk Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の大容量の記憶装置であり、データを永続的に格納する。なお、主記憶装置202に格納されるプログラム及びデータは、補助記憶装置203に格納されてもよい。この場合、プロセッサ201は、補助記憶装置203からプログラム及びデータを読み出し、主記憶装置202にロードする。
【0026】
入力装置204は、キーボード、マウス、及びタッチパネル等であり、ユーザからの入力を受け付ける。出力装置205は、ディスプレイ等であり、ユーザに対して各種情報を出力する。通信装置206は、所定のプロトコルにしたがって、ネットワークを介して他の装置と通信を行う。
【0027】
なお、各装置は、仮想マシン及びコンテナ等、仮想化技術を用いて実現してもよい。また、各装置が備える機能は、複数の計算機200から構成される計算機システムを用いて実現してもよい。なお、ある装置が備える機能を他の装置に包含させてもよい。
【0028】
図3は、実施例1のパラメータ運用管理装置103の機能構成の一例を示す図である。
【0029】
パラメータ運用管理装置103は、ユーザインタフェース部300、グループ生成部301、パラメータ取得部302、確認ルール生成部303、及びパラメータ確認部304を有する。また、パラメータ運用管理装置103は、システム管理情報310、グルーピング条件情報311、閾値情報312、規則性情報313、候補確認ルール情報314、確認ルール情報315、及び除外情報316を保持する。
【0030】
システム管理情報310は、サービス提供システム110の属性等を管理するための情報である。グルーピング条件情報311は、サービス提供システム110のグループを生成するためのグルーピング条件を管理するための情報である。閾値情報312は、パラメータの規則性等を判定するための閾値を管理するための情報である。規則性情報313は、パラメータの規則性を管理するための情報である。
【0031】
候補確認ルール情報314は、パラメータの確認ルールの候補(候補確認ルール)を管理するための情報である。確認ルール情報315は、確認ルールを管理するための情報である。除外情報316は、確認の対象から除外するサービス提供システム110の除外ルールを管理するための情報である。
【0032】
ユーザインタフェース部300は、各種ユーザインタフェースを提供する。グループ生成部301は、グルーピング条件情報311に基づいて、サービス提供システム110のグループを生成する。パラメータ取得部302は、サービス提供システム110のパラメータを取得する。確認ルール生成部303は、パラメータの規則性を特定し、パラメータの候補確認ルールを生成し、出力する。パラメータ確認部304は、確認ルールに基づいて、サービス提供システム110のパラメータの整合性を確認する。
【0033】
なお、パラメータ運用管理装置103が有する機能部については、複数の機能部を一つの機能部にまとめてもよいし、一つの機能部を機能毎に複数の機能部に分けてもよい。
【0034】
図4は、実施例1のシステム管理情報310のデータ構造の一例を示す図である。
【0035】
システム管理情報310は、システムID401及び属性402を含むエントリを格納する。一つのサービス提供システム110に対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。例えば、サービス提供システム110のパラメータが格納されるデータベース又はURL等を格納するフィールド、パラメータの取得時に必要な認証情報を格納するフィールド等が含まれてもよい。
【0036】
システムID401は、サービス提供システム110のIDを格納するフィールドである。IDの代わりに、名称等が格納されてもよい。属性402は、サービス提供システム110を特徴付ける属性の値(属性値)を格納するフィールドである。属性402は、属性の種別ごとに複数の列を含む。本実施例では、「用途」、「リージョン」、及び「ユーザ」の三種類の属性が存在するものとする。なお、ユーザは基盤105の利用者を表す。
【0037】
なお、図4に示す属性は一例であってこれに限定されない。例えば、ベンダ、セキュリティ要件、サービスレベル、業種等を属性として扱ってもよい。
【0038】
図5は、実施例1のグルーピング条件情報311のデータ構造の一例を示す図である。
【0039】
グルーピング条件情報311は、条件ID501及び属性502を含むエントリを格納する。一つのグルーピング条件に対して一つのエントリが存在する。
【0040】
条件ID501は、グルーピング条件のIDを格納するフィールドである。属性502は、属性値の組合せの条件(グルーピング条件)を格納するフィールドである。「A」は属性値を指定しないことを示し、「S」は属性値を指定することを示す。
【0041】
図6は、実施例1の閾値情報312のデータ構造の一例を示す図である。
【0042】
閾値情報312は、閾値名601及び閾値602を含むエントリを格納する。一つの閾値に対して一つのエントリが存在する。
【0043】
閾値名601は、閾値の名称を格納するフィールドである。閾値602は、具体的な数値を格納するフィールドである。実施例1の閾値情報312には、規則性が成立するか否かを判定するための規則性閾値と、候補確認ルールとしてリコメンドするか否かを判定するためのリコメンド閾値とが登録されている。
【0044】
図7は、実施例1の規則性情報313のデータ構造の一例を示す図である。
【0045】
規則性情報313は、規則性ID701及び規則性詳細702を含むエントリを格納する。一つの規則性に対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。
【0046】
規則性ID701は、規則性のIDを格納するフィールドである。規則性詳細702は、規則性の具体的な内容を格納するフィールドである。
【0047】
図8は、実施例1の候補確認ルール情報314のデータ構造の一例を示す図である。
【0048】
候補確認ルール情報314は、候補確認ルールID801、条件ID802、パラメータ情報803、規則性ID804、及びアラート805を含むエントリを格納する。一つの確認ルールの候補に対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。
【0049】
候補確認ルールID801は、候補確認ルールのIDを格納するフィールドである。条件ID802は、候補確認ルールを生成する場合に使用されたグルーピング条件のIDを格納するフィールドである。パラメータ情報803は、確認対象のパラメータに関する情報を格納するフィールドである。パラメータ情報803には、パラメータの名称及びパラメータを含むサービス120の名称等が格納される。規則性ID804は、パラメータにおいて成り立つ規則性のIDを格納するフィールドである。アラート805は、規則性が成り立たないサービス提供システム110を示す情報を格納するフィールドである。
【0050】
図9は、実施例1の確認ルール情報315のデータ構造の一例を示す図である。
【0051】
確認ルール情報315は、確認ルールID901、条件ID902、パラメータ情報903、及び規則性ID904を含むエントリを格納する。一つの確認ルールに対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。
【0052】
確認ルールID901は、確認ルールのIDを格納するフィールドである。条件ID902、パラメータ情報903、及び規則性ID904は、条件ID802、パラメータ情報803、及び規則性ID804と同一のフィールドである。
【0053】
図10は、実施例1の除外情報316のデータ構造の一例を示す図である。
【0054】
除外情報316は、条件ID1001及び属性1002を含むエントリを格納する。一つの除外条件に対して一つのエントリが存在する。条件ID1001は、除外条件を適用するグルーピング条件のIDを格納するフィールドである。属性1002は、除外するサービス提供システム110の属性値の組合せの条件(除外条件)を格納するフィールドである。属性の種別に属性値が格納される場合、当該属性値を含む属性値の組合せ(グループ)は生成されない。
【0055】
実施例1では除外情報316は設定されていないものとして説明する。除外情報316が設定された場合の処理については実施例2で説明する。
【0056】
パラメータ運用管理装置103は初期設定を行うための画面を提示する。図11A及び図11Bは、実施例1のパラメータ運用管理装置103が提示する画面の一例を示す図である。
【0057】
ユーザインタフェース部300は、システム管理情報310を設定するために画面1100を提示する。画面1100は、入力欄1102、操作ボタン1103、及び操作ボタン1104を含む行1101、操作ボタン1105、操作ボタン1106、並びに操作ボタン1107を含む。
【0058】
操作ボタン1105は、行1101を追加するための操作ボタンである。操作ボタン1104は、行1101を削除するための操作ボタンである。入力欄1102は、サービス提供システム110のIDを入力する欄である。
【0059】
操作ボタン1103は、サービス提供システム110の属性の編集を行うための操作ボタンである。操作ボタン1106は、画面1100を介して設定した内容を登録するための操作ボタンである。操作ボタン1107は、画面1100を介して情報の登録をキャンセルするための操作ボタンである。
【0060】
操作ボタン1103が操作された場合、ユーザインタフェース部300は、画面1110を表示する。
【0061】
画面1110は、入力欄1111、1112、1113、及び操作ボタン1114、1115を含む。
【0062】
入力欄1111は、用途を入力する欄である。入力欄1112は、リージョンを入力する欄である。入力欄1113は、ユーザを入力する欄である。操作ボタン1114は、属性の設定を登録するボタンである。
【0063】
なお、ユーザインタフェース部300は、グルーピング条件情報311、閾値情報312、及び除外情報316を設定するための画面を提示してもよい。
【0064】
図12は、実施例1のパラメータ運用管理装置103が実行するリコメンド処理の一例を説明するフローチャートである。図13は、実施例1のパラメータ運用管理装置103が生成するグループの一例を説明する図である。
【0065】
パラメータ運用管理装置103は、実行指示を受け付けた場合、又は周期的に、以下で説明するリコメンド処理を実行する。
【0066】
パラメータ運用管理装置103は、パラメータ管理装置100から、全てのサービス提供システム110のパラメータを取得する(ステップS1201)。
【0067】
パラメータ運用管理装置103は、グルーピング条件情報311を参照し、一つのグルーピング条件を選択する(ステップS1202)。
【0068】
パラメータ運用管理装置103は、グルーピング条件及びシステム管理情報310に基づいてグループを生成する(ステップS1203)。
【0069】
具体的には、パラメータ運用管理装置103は、各属性の属性値を取得し、グルーピング条件に基づいて各属性の属性値を組み合わせることによって、グループを生成する。
【0070】
ここで、図13を用いてグループの生成方法について説明する。ここでは、条件ID501が「Con5」のグルーピング条件が選択された場合を例に説明する。選択されたグルーピング条件では、用途及びリージョンを指定してグループが生成される。図4に示すシステム管理情報310では、属性「用途」の属性値は「開発」、「ステージング」、及び「商用」の三つであり、属性「リージョン」の属性値は「日本」及び「欧州」の二つである。そのため、パラメータ運用管理装置103は、六つのグループを生成する。
【0071】
パラメータ運用管理装置103は、各グループに属するサービス提供システム110を特定する(ステップS1204)。例えば、図13に示すように各グループに属するサービス提供システム110が特定される。
【0072】
パラメータ運用管理装置103は、候補確認ルール生成処理を実行する(ステップS1205)。候補確認ルール生成処理の詳細は後述する。
【0073】
パラメータ運用管理装置103は、全てのグルーピング条件について処理が完了したか否かを判定する(ステップS1206)。
【0074】
全てのグルーピング条件について処理が完了していない場合、パラメータ運用管理装置103はステップS1202に戻り、同様の処理を実行する。
【0075】
全てのグルーピング条件について処理が完了した場合、パラメータ運用管理装置103は、結果を表示する(ステップS1207)。
【0076】
図14は、実施例1のパラメータ運用管理装置103が実行する候補確認ルール生成処理の一例を説明するフローチャートである。
【0077】
パラメータ運用管理装置103は、規則性情報313を参照し、一つの規則性を選択する(ステップS1401)。
【0078】
パラメータ運用管理装置103は、規則性を確認するパラメータを選択する(ステップS1402)。例えば、サービス120単位でパラメータを選択する方法が考えられる。以下の説明では、選択されたパラメータをターゲットパラメータと記載する。
【0079】
パラメータ運用管理装置103は、ステップS1203において生成されたグループの中から一つのグループを選択する(ステップS1403)。
【0080】
パラメータ運用管理装置103は、選択されたグループに属するサービス提供システム110のターゲットパラメータについて、選択された規則性が成立するか否かを判定する(ステップS1404)。例えば、規則性が成り立つサービス提供システム110の割合が規則性閾値より大きい場合、パラメータ運用管理装置103は、選択された規則性が成立すると判定する。なお、グループに属するサービス提供システム110の数が1である場合にはステップS1404の処理はスキップする。
【0081】
規則性が成立しない場合、パラメータ運用管理装置103はステップS1406に進む。
【0082】
規則性が成立する場合、パラメータ運用管理装置103はグループに成立フラグを設定する(ステップS1405)。
【0083】
パラメータ運用管理装置103は、全てのグループについて処理が完了したか否かを判定する(ステップS1406)。
【0084】
全てのグループについて処理が完了していない場合、パラメータ運用管理装置103はステップS1403に戻り、同様の処理を実行する。
【0085】
全てのグループについて処理が完了した場合、パラメータ運用管理装置103は、選択された規則性を、候補確認ルールとしてリコメンドする必要があるか否かを判定する(ステップS1407)。例えば、規則性が成立するグループの割合がリコメンド閾値より大きい場合、パラメータ運用管理装置103は、規則性を、候補確認ルールとしてリコメンドする必要があると判定する。
【0086】
規則性を、候補確認ルールとしてリコメンドする必要がない場合、パラメータ運用管理装置103はステップS1410に進む。
【0087】
規則性を、候補確認ルールとしてリコメンドする必要がある場合、パラメータ運用管理装置103は、当該規則性を満たさないグループ又はサービス提供システム110を特定する(ステップS1408)。パラメータ運用管理装置103は、特定されたグループ又はサービス提供システム110をアラート情報として記憶する。
【0088】
パラメータ運用管理装置103は、候補確認ルール情報314にエントリを登録する(ステップS1409)。その後、パラメータ運用管理装置103はステップS1410に進む。
【0089】
具体的には、パラメータ運用管理装置103は、候補確認ルール情報314にエントリを追加し、追加されたエントリの候補確認ルールID801にIDを設定する。パラメータ運用管理装置103は、追加されたエントリの条件ID802に、ステップS1202において選択されたグルーピング条件のIDを設定し、パラメータ情報803にターゲットパラメータの情報を設定し、規則性ID804にステップS1401において選択された規則性のIDを設定する。また、パラメータ運用管理装置103は、追加されたエントリのアラート805に、ステップS1408において記憶されたアラート情報を設定する。
【0090】
ステップS1410では、パラメータ運用管理装置103は、全てのパラメータについて処理が完了したか否かを判定する(ステップS1410)。
【0091】
全てのパラメータについて処理が完了していない場合、パラメータ運用管理装置103はステップS1402に戻り、同様の処理を実行する。
【0092】
全てのパラメータについて処理が完了した場合、パラメータ運用管理装置103は、全ての規則性について処理が完了したか否かを判定する(ステップS1411)。
【0093】
全ての規則性について処理が完了していない場合、パラメータ運用管理装置103はステップS1401に戻り、同様の処理を実行する。
【0094】
全ての規則性について処理が完了した場合、パラメータ運用管理装置103は候補確認ルール生成処理を終了する。
【0095】
パラメータ運用管理装置103は、リコメンド処理の終了後、各種画面を提示する。ここで、パラメータ運用管理装置103が提示する画面について説明する。
【0096】
図15図16、及び図17は、実施例1のパラメータ運用管理装置103が提示する画面の一例を示す図である。
【0097】
パラメータ運用管理装置103は、図15に示すように、候補確認ルールの確認及び編集を行うための画面1500を提示する。画面1500は、テーブル1501及び操作ボタン1502を含む。
【0098】
テーブル1501は、候補確認ルール情報314を表示するテーブルである。テーブル1501の選択欄は、確認ルールとして登録する候補確認ルールを選択するためのチェックボックスを含む。テーブル1501の編集欄は、候補確認ルールを編集するための操作ボタンを含む。編集欄の操作ボタンが操作された場合、グルーピング条件、パラメータ情報、規則性、及びアラート等を編集するための画面(図示省略)が表示される。
【0099】
操作ボタン1502は、選択欄にて選択された候補確認ルールを確認ルールとして登録するための操作ボタンである。操作ボタン1502が操作された場合、選択された候補確認ルールの情報が確認ルール情報315に登録される。例えば、一つの候補確認ルールが選択された場合、パラメータ運用管理装置103は、確認ルール情報315にエントリを追加し、追加されたエントリの確認ルールID901にIDを設定する。確認ルール情報315は、追加されたエントリの条件ID902、パラメータ情報903、及び規則性ID904に、選択された候補確認ルールに対応するエントリの条件ID802、パラメータ情報803、及び規則性ID804の値を設定する。
【0100】
また、パラメータ運用管理装置103は、図16に示すように、確認ルールの確認及び編集を行うための画面1600を提示する。画面1600は、テーブル1601及び操作ボタン1602を含む。
【0101】
テーブル1601は、確認ルール情報315を表示するテーブルである。テーブル1601の選択欄は、削除する確認ルールを選択するためのチェックボックスを含む。テーブル1601の編集欄は、確認ルールを編集するための操作ボタンを含む。操作ボタンが操作された場合、グルーピング条件、パラメータ情報、規則性、及びアラート等を編集するための画面(図示省略)が表示される。
【0102】
操作ボタン1602は、選択欄にて選択された確認ルールを削除するための操作ボタンである。操作ボタン1602が操作された場合、パラメータ運用管理装置103は、選択された確認ルールを確認ルール情報315から削除する。
【0103】
パラメータ運用管理装置103は、候補確認ルール情報314及び確認ルール情報315に基づいて、パラメータについて候補確認ルール及び確認ルールの登録状態を集計し、図17に示すような画面1700を表示してもよい。
【0104】
画面1700は、テーブル1701、円グラフ1702、及びテーブル1703を含む。テーブル1701は、パラメータの確認ルール、最新の候補確認ルール、及び過去の候補確認ルールの各々の数を表示するテーブルである。なお、テーブル1701を表示するためには、候補確認ルール情報314のエントリにタイムスタンプのフィールドを設ければよい。時系列が現時刻から所定の期間内の候補確認ルールを最新の候補確認ルール(リコメンド中の候補確認ルール)としてカウントし、その他の期間の候補確認ルールを過去の候補確認ルール(承認されていない候補確認ルール)としてカウントすればよい。
【0105】
円グラフ1702は、確認ルール又は候補確認ルールが設定されたパラメータの割合を示すグラフである。
【0106】
テーブル1703は、確認ルール及び候補確認ルールの数の時間推移を示すテーブルである。
【0107】
基盤管理者は、テーブル1701及び円グラフ1702を参照することによって、確認ルール又は候補確認ルールが存在しないパラメータを確認できる。基盤管理者は、当該パラメータの確認ルールを手動で設定してもよい。また、基盤管理者は、テーブル1703を参照して、確認ルールの収束状態を確認できる。例えば、リコメンド中の候補確認ルールの数が少なくなってきた場合、確認ルールの設定が完了したと判定できる。
【0108】
図18は、実施例1のパラメータ運用管理装置103が実行するパラメータ確認処理の一例を説明するフローチャートである。図19は、実施例1のパラメータ運用管理装置103が提示する画面の一例を示す図である。
【0109】
パラメータ運用管理装置103は、実行指示を受け付けた場合、又は、周期的に以下で説明するパラメータ確認処理を実行する。
【0110】
パラメータ運用管理装置103は、確認ルール情報315を参照し、一つの確認ルールを選択する(ステップS1801)。
【0111】
パラメータ運用管理装置103は、確認ルールに基づいて、パラメータの確認を行う(ステップS1802)。具体的には、以下のような処理が実行される。
【0112】
(S1802-1)パラメータ運用管理装置103は、確認ルールに含まれるグルーピング条件に基づいてグループを生成する。S1802-1の処理はステップS1203の処理と同一である。
【0113】
(S1802-2)パラメータ運用管理装置103は、各グループに属するサービス提供システム110を特定する。S1802-2の処理はステップS1204の処理と同一である。
【0114】
(S1802-3)パラメータ運用管理装置103は、グループを選択し、パラメータ管理装置100から、グループに属するサービス提供システム110の確認対象のパラメータを取得する。
【0115】
(S1802-4)パラメータ運用管理装置103は、確認ルールの規則性を満たすか否かを判定する。
【0116】
(S1802-5)パラメータ運用管理装置103は、全てのグループについて処理が完了したか否かを判定する。全てのグループについて処理が完了していない場合、パラメータ運用管理装置103はS1802-3に戻る。
【0117】
(S1802-6)全てのグループについて処理が完了した場合、パラメータ運用管理装置103はステップS1802の処理を終了する。
【0118】
パラメータ運用管理装置103は、全ての確認ルールについて処理が完了したか否かを判定する(ステップS1803)。
【0119】
全ての確認ルールについて処理が完了していない場合、パラメータ運用管理装置103は、ステップS1801に戻り、同様の処理を実行する。
【0120】
全ての確認ルールについて処理が完了した場合、パラメータ運用管理装置103は、結果を表示する(ステップS1804)。パラメータ運用管理装置103は、例えば、図19に示すような画面1900を提示する。画面1900は、テーブル1901及び操作ボタン1902を含む。
【0121】
テーブル1901は、確認結果を表示するテーブルである。確認ルールごとに規則性を満たさないグループ及びサービス提供システム110が確認結果として表示される。操作ボタン1902は、画面1900の表示を終了されるための操作ボタンである。
【0122】
なお、パラメータ運用管理装置103は、システム管理情報310を保持していなくてもよい。この場合、パラメータが設定されたファイル等から属性値を取得すればよい。
【0123】
実施例1によれば、確認範囲(グループ)及び確認内容を含む確認する規則性を定めた確認ルールを自動的に設定できる。これによって、パラメータの管理が容易となり、また、パラメータの不整合を精度よく検出できる。
【実施例0124】
実施例2では、除外情報316が設定されている点が実施例1と異なる。以下、実施例1との差異を中心に実施例2について説明する。
【0125】
実施例2のシステムの構成は実施例1と同一である。実施例2のパラメータ運用管理装置103のソフトウェア構成は実施例1と同一である。
【0126】
実施例2のリコメンド処理の流れは実施例1と同一である。ただし、一部の処理内容が実施例1と異なる。具体的には、ステップS1203の処理が異なる。
【0127】
条件ID501が「Con5」のグルーピング条件が選択され、属性1002の属性「用途」に「開発」が設定されている場合、属性「用途」の「開発」は属性値としては指定されない。そのため、生成されるグループは四つになる。S1802-1の処理も同様である。
【0128】
実施例2のパラメータ確認処理は実施例1と同一である。
【0129】
実施例2によれば、確認するサービス提供システム110を絞り込むことができる。これによって、効率的に確認ルールを設定できる。
【実施例0130】
実施例3では、グルーピング条件と規則性とを関連付けて管理する点が実施例1と異なる。以下、実施例1との差異を中心に実施例3について説明する。
【0131】
実施例3のシステムの構成は実施例1と同一である。実施例3のパラメータ運用管理装置103のソフトウェア構成は実施例1と同一である。ただし、実施例3では、グルーピング条件情報311のデータ構造が一部異なる。
【0132】
図20は、実施例3のグルーピング条件情報311のデータ構造の一例を示す図である。
【0133】
グルーピング条件情報311のエントリは、新たに規則性ID503を含む。規則性ID503は、グルーピング条件を適用する規則性のIDを格納するフィールドである。
【0134】
実施例3のリコメンド処理は実施例1と同一である。ただし、実施例3では、候補確認ルール生成処理の処理内容が一部異なる。具体的には、ステップS1401の処理が異なる。
【0135】
ステップS1401では、選択されたグルーピング条件と関連付けられる規則性の中から規則性が選択される。
【0136】
実施例3によれば、確認内容に応じて確認範囲を設定することができる。これによって、効率的に確認ルールを生成することができる。
【0137】
なお、実施例2と組み合わせることによって、確認範囲及び確認内容の組合せをより詳細に制御することができる。
【0138】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
【0139】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0140】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Python、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0141】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0142】
上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【符号の説明】
【0143】
100 パラメータ管理装置
101 プログラム管理装置
102 デプロイ装置
103 パラメータ運用管理装置
104 端末
105 基盤
106 ネットワーク
110 サービス提供システム
120 サービス
200 計算機
201 プロセッサ
202 主記憶装置
203 補助記憶装置
204 入力装置
205 出力装置
206 通信装置
300 ユーザインタフェース部
301 グループ生成部
302 パラメータ取得部
303 確認ルール生成部
304 パラメータ確認部
310 システム管理情報
311 グルーピング条件情報
312 閾値情報
313 規則性情報
314 候補確認ルール情報
315 確認ルール情報
316 除外情報
1100、1110、1500、1600、1700、1900 画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20