(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025086464
(43)【公開日】2025-06-09
(54)【発明の名称】食品製品の販売システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20250602BHJP
【FI】
G06Q30/0207
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023200449
(22)【出願日】2023-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】715009765
【氏名又は名称】株式会社すなおネット
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】末松 大吉
(72)【発明者】
【氏名】山口 順子
(57)【要約】
【課題】食品の販売促進を通じて、食品ロスの低減を実現する。
【解決手段】食品A~Cを販売するための食品製品の販売システム1であって、賞味期限の情報4Ac~4Ccを確認した上で、在庫がある食品について、購入者端末3Aに広告情報とレシピ情報のプロンプトを出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
賞味期限、若しくは、出荷期限、若しくは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる期限、のいずれか1つを所定期限と定義し、
所定の食品を販売するための食品製品の販売システムであって、
前記食品の前記所定期限の情報と、前記食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記食品の数量である保有数の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記購入者の端末からの要求に応じて、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を減じる食品情報書込手段と、
前記食品情報書込手段が前記保有数の情報を減じたことを条件として、前記要求を行った前記購入者にポイントを付与するポイント付与手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記食品情報を確認し、所定のレシピ情報生成手段に入力する指示情報であって、前記食品の1つである第1の食品と前記所定期限を徒過した期限切れ食品を使用したレシピ情報を、前記レシピ情報生成手段が生成するための前記指示情報を作成する指示情報作成手段と、
前記第1の食品の購入者として前記食品情報記録手段に記録された特定購入者のうち、前記食品情報記録手段に記録された前記第1の食品の保有数が所定数を下回っている前記特定購入者の端末に、前記第1の食品の広告情報と前記指示情報作成手段が作成した前記指示情報を出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項2】
前記出力手段は、
前記広告情報と前記指示情報と共に、前記指示情報を前記レシピ情報生成手段に入力することで生成されるレシピ情報を出力する
請求項1に記載の食品製品の販売システム。
【請求項3】
賞味期限、若しくは、出荷期限、若しくは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる期限、のいずれか1つを所定期限と定義し、
所定の食品を販売するための食品製品の販売システムであって、
前記食品の在庫数の情報と、前記食品の前記所定期限の情報と、前記食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記食品の数量である保有数の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記購入者の端末からの要求に応じて、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を減じる食品情報書込手段と、
前記食品情報書込手段が前記保有数の情報を減じたことを条件として、前記要求を行った前記購入者にポイントを付与するポイント付与手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記食品情報を確認し、前記所定期限を徒過した期限切れ食品の在庫がない場合には、所定のレシピ情報生成手段に入力する指示情報であって、前記食品の1つである第1の食品と在庫がある前記食品を使用したレシピ情報を、前記レシピ情報生成手段が生成するための前記指示情報を作成し、前記期限切れ食品の在庫がある場合には、所定のレシピ情報生成手段に入力する指示情報であって、前記第1の食品と前記期限切れ食品を使用したレシピ情報を、前記レシピ情報生成手段が生成するための前記指示情報を作成する指示情報作成手段と、
前記第1の食品の購入者として前記食品情報記録手段に記録された特定購入者のうち、前記食品情報記録手段に記録された前記第1の食品の保有数が所定数を下回っている前記特定購入者の端末に、前記第1の食品の広告情報と前記指示情報作成手段が作成した前記指示情報を出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項4】
前記出力手段は、
前記広告情報と前記指示情報と共に、前記指示情報を前記レシピ情報生成手段に入力することで生成されるレシピ情報を出力する
請求項3に記載の食品製品の販売システム。
【請求項5】
前記指示情報作成手段は、前記食品製品の販売システムを利用して、前記第1の食品、及び、前記期限切れ食品の1つである第2の食品を購入した消費者の端末からの要求に応じて、前記第1の食品及び前記第2の食品を使用したレシピ情報を、前記レシピ情報生成手段が生成するための指示情報を作成し、
前記出力手段は、前記指示情報作成手段が作成した前記指示情報を出力する
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の食品製品の販売システム。
【請求項6】
前記レシピ情報生成手段は、汎用のジェネレーティブAIである
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の食品製品の販売システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品製品の販売システムに関する。詳しくは、食品ロス(フードロス)の低減を実現可能な食品製品の販売システムに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品を中心として商品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示す様になっている。
【0003】
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
【0004】
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者に信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを食品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、食品の品質の「見える化」が実現することで、消費者が安心して食品を選択できるようになるが、近年問題視されている「食品ロス」を減らすことには直結し難い。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、食品ロスの低減を実現可能な食品製品の販売システムを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限、若しくは、出荷期限、若しくは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる期限、のいずれか1つを所定期限と定義し、所定の食品を販売するための食品製品の販売システムであって、前記食品の前記所定期限の情報と、前記食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記食品の数量である保有数の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記購入者の端末からの要求に応じて、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を減じる食品情報書込手段と、前記食品情報書込手段が前記保有数の情報を減じたことを条件として、前記要求を行った前記購入者にポイントを付与するポイント付与手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記食品情報を確認し、所定のレシピ情報生成手段に入力する指示情報であって、前記食品の1つである第1の食品と前記所定期限を徒過した期限切れ食品を使用したレシピ情報を、前記レシピ情報生成手段が生成するための前記指示情報を作成する指示情報作成手段と、前記第1の食品の購入者として前記食品情報記録手段に記録された特定購入者のうち、前記食品情報記録手段に記録された前記第1の食品の保有数が所定数を下回っている前記特定購入者の端末に、前記第1の食品の広告情報と前記指示情報作成手段が作成した前記指示情報を出力する出力手段と、を備える。
【0010】
また、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限、若しくは、出荷期限、若しくは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる期限、のいずれか1つを所定期限と定義し、所定の食品を販売するための食品製品の販売システムであって、前記食品の在庫数の情報と、前記食品の前記所定期限の情報と、前記食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記食品の数量である保有数の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記購入者の端末からの要求に応じて、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を減じる食品情報書込手段と、前記食品情報書込手段が前記保有数の情報を減じたことを条件として、前記要求を行った前記購入者にポイントを付与するポイント付与手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記食品情報を確認し、前記所定期限を徒過した期限切れ食品の在庫がない場合には、所定のレシピ情報生成手段に入力する指示情報であって、前記食品の1つである第1の食品と在庫がある前記食品を使用したレシピ情報を、前記レシピ情報生成手段が生成するための前記指示情報を作成し、前記期限切れ食品の在庫がある場合には、所定のレシピ情報生成手段に入力する指示情報であって、前記第1の食品と前記期限切れ食品を使用したレシピ情報を、前記レシピ情報生成手段が生成するための前記指示情報を作成する指示情報作成手段と、前記第1の食品の購入者として前記食品情報記録手段に記録された特定購入者のうち、前記食品情報記録手段に記録された前記第1の食品の保有数が所定数を下回っている前記特定購入者の端末に、前記第1の食品の広告情報と前記指示情報作成手段が作成した前記指示情報を出力する出力手段と、を備える。
【0011】
ここで、出力手段が、第1の食品(食品製品の販売システムが販売する食品の1つ)の購入者として食品情報記録手段に記録された特定購入者のうち、食品情報記録手段に記録された第1の食品の保有数が所定数を下回っている特定購入者の端末に、第1の食品の広告情報を出力することによって、「第1の食品」の購入に結びつくことが期待できる。
【0012】
なお、「第1の食品」を保有している特定購入者(特に、多数の「第1の食品」を保有している特定購入者)は、追加して「第1の食品」を購入する可能性が低いと考えられるため、「第1の食品」の保有数の大小で「第1の食品」の売れやすさが異なることになる。
そのため、全ての特定購入者に広告情報を出力するのではなく、「第1の食品」の保有数が所定数を下回っている(例えば、保有数がゼロなど)特定購入者に限定して広告情報を出力する構成とすることによって、「第1の食品」の売れやすさ(「第1の食品」の売れ行き)に密接に関連した高効率な広告情報を出力することができる。
【0013】
ところで、食品情報記録手段に記録されている「保有数の情報」は、購入者による食品の使用量(消費量)を反映させる必要があり、購入者の協力(情報を入力してもらうという意味での協力)が無ければ、正確な情報が記録されないことになる。そして、「保有数の情報」が正確でなければ、出力手段が出力する広告情報の効果が充分に発揮できないことになる(例えば、第1の食品を保有していないにも関わらず、広告情報が出力されないケース等が生じることになる)。
そのため、ポイント付与手段によって、保有数の情報を減じる要求を行った購入者(即ち、食品の消費量を「保有数の情報」に反映させることに協力してくれた協力者)にポイントを付与する構成を採用し、「保有数の情報」を登録(修正)しようという購入者のインセンティブを高めている。
【0014】
なお、食品情報記録手段に記録された「食品の購入者の情報」に購入者の端末の情報(出力先の情報)を含むことで、食品情報記録手段に記録された情報に基づいて、出力手段による出力先(広告情報の出力先)を特定することができる。
【0015】
また、出力手段が、「『第1の食品』と『(在庫がある)期限切れ食品』を使用したレシピ情報」を生成するための指示情報を、「第1の食品」の広告情報と共に出力する場合には、「第1の食品」のみならず、「期限切れ食品」の購入にも結びつくことが期待できる。
【0016】
更に、期限切れ食品の在庫がない場合(換言すると、販売する期限切れ食品がない場合)において、「『第1の食品』と『在庫がある食品』を使用したレシピ情報」を生成するための指示情報を、「第1の食品」の広告情報と共に出力することによって、「在庫がある食品」の購入に結びつくことが期待できる。
【0017】
ここでの「在庫がある食品」とは、期限切れ食品の在庫がないことを考慮すると、必然的に「期限切れ食品ではない食品」を意味することになる。
【0018】
なお、任意のタイミングで「期限切れ食品ではない食品(第1の食品も含む)」についても、将来的には「期限切れ食品」となる可能性があるために、「期限切れ食品ではない食品」に対する消費者の購買意欲を喚起することも、食品ロスの低減を実現するために重要となる。
【0019】
また、指示情報作成手段が、食品製品の販売システムを利用して、第1の食品、及び、期限切れ食品の1つである第2の食品を購入した消費者の端末からの要求に応じて、「第1の食品及び第2の食品を使用したレシピ情報」を生成するための指示情報を作成し、出力手段が、こうした指示情報を、消費者の端末に出力する場合には、消費者は購入した食品のレシピ情報を生成する指示情報を購入後も得られることとなるため、「期限切れ食品」を購入しようという消費者のインセンティブが高まることが期待できる。
【0020】
ところで、ここでの「食品」とは、「一次産品」及び「二次産品」の双方を含み、栄養素の摂取や嗜好を目的とした飲食物(動物性食品、植物性食品、加工食品、冷凍食品、嗜好食品、調味用材料、健康食品、サプリメント、飲料、加工材料等)を含むことは勿論のこと、医薬品や医薬部外品も含む趣旨である。例えば、漢方薬も含まれる。また、飼料、養殖用飼料やドッグフード等、魚や動物を対象としたものも含む趣旨である。
【0021】
また、ここでの「一次産品」とは、加工前の生鮮食品、動物性食品、植物性食品そのものであり、例えば、大根やキャベツ等の野菜、あるいは鶏肉や牛肉等の生肉そのものが該当する。また、例えば、果物、豆類、貝類、魚類も該当する。
【0022】
更に、ここでの「二次産品」とは、未加工の生鮮食品、未加工の動物性食品、未加工の植物性食品を加工した産品であり、もち、饅頭、漬物、野菜炒め、ステーキ、ハンバーグ、ラーメン、弁当、パン、牛乳、チーズ、ビール、ワイン、日本酒、ウイスキー、冷凍食品、缶詰、ペットボトル入りのお茶やジュース、コーヒー、清涼飲料等が該当する。
【0023】
また、ここでの「二次産品」には、一次産品を原料として加工した二次産品を含むことは勿論のこと、二次産品を原料として加工した二次産品をも含む。例えば、味付け済みの卵を原料として仕入れ、焼成して製造された玉子焼きを含む。更に、ここでの「二次産品」には、二次産品を原料として仕入れた二次産品をも含む。例えば、玉子焼きを原料として仕入れ、仕入れた玉子焼きを詰めた弁当も含む。
【0024】
また、「第1の食品」は単数であっても複数であっても良く、「第2の食品」も単数であっても複数であっても良い。
【0025】
また、ここでの「賞味期限」とは、「品質が変わらずに美味しく食べることができる期限」を意味しており、賞味期限を過ぎたとしても、直ぐに食べられなくなることを意味するものではない。
【0026】
また、ここでの「消費期限」とは、「安全に食べることができる期限」を意味しており、消費期限を過ぎた場合には、食べられなくなることを意味している。
【0027】
更に、ここでの「出荷期限」とは、「卸売業者やメーカーが小売店に納品できる期限」を意味しており、出荷期限を過ぎた場合には、商慣行上、小売店から卸売業者やメーカーに返品されてしまうことを意味している。
なお、「出荷期限」としては、商慣行上、「食品の賞味期限の1/3」とされることが多い(例えば、製造日から数えて6ヶ月先が賞味期限の食品の場合には、製造日から数えて2ヶ月先が出荷期限となる)が、ここでの「出荷期限」は「食品の賞味期限の1/4」であっても良い。更には、「食品の賞味期限の2ヶ月前」や「食品の消費期限の1年前」であっても良い。
【0028】
また、ここでの「ポイント」とは、景品や商品と交換したり、値引きしたり、次回以降の購入代金の一部に充当したりすることができる点数を意味し、換金できる点数、換金できない点数、のいずれも含む趣旨である。
【発明の効果】
【0029】
本発明の食品製品の販売システムでは、食品の売れ残りの低減を通じて、食品ロスの低
減を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の構成例の一例を説明するための模式図である。
【
図2】食品情報記録手段4Aを説明するための模式図である。
【
図3】食品情報記録手段4Bを説明するための模式図である。
【
図4】食品情報記録手段4Cを説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。
ここで、本実施の形態では、2022年4月21日時点を基準として、説明を行う。そのため、賞味期限が2022年4月20日以前の場合には、賞味期限を徒過しており、賞味期限が2022年4月21日以降の場合には、賞味期限が到来していないことになる。なお、説明は以下の順で行う。
1.第1の実施の形態
2.変形例
【0032】
<1.第1の実施の形態>
[本発明の構成]
図1は、本発明を適用した食品製品の販売システムの構成例の一例を説明するための模式図であり、食品A、食品B、及び、食品Cを提供する(販売する)ためのシステム構成例である。
なお、以下では、
図1で示す食品製品販売システムで販売する食品(即ち、食品A、食品B、食品Cの少なくとも1つ)を「食品製品」と称する。
【0033】
ここで、食品Aは、生産者Aが生産した食品であり、賞味期限が2022年5月31日、消費期限が2022年9月30日、定価が1,000円の食品である。
また、食品Bは、生産者Bが生産した食品であり、賞味期限が2022年10月31日、消費期限が2023年1月31日、定価が1,200円の食品である。
更に、食品Cは、生産者Aが生産した食品であり、賞味期限が2022年4月20日、消費期限が2022年8月20日、定価が1,000円の食品である。
【0034】
また、
図1で示す食品製品の販売システム1は、インターネット2を介して、食品製品を購入した消費者(購入者)が利用する購入者端末3A、食品製品の購入を希望する消費者(購入予定者)が利用する消費者端末3Bと、各種情報をやり取り可能に構成されている。
【0035】
また、食品製品の販売システム1は、食品情報記録手段4A、4B、4Cと、食品情報確認手段5と、プロンプト作成手段6(指示情報作成手段の一例である)と、情報出力手段7と、食品情報書込手段10と、ポイント付与手段11と、ポイント記録手段12を有する。
そして、食品情報書込手段10によって、食品情報記録手段4A、4B、4Cに後述する各種情報が記録され、ポイント付与手段11で付与されたポイントが、ポイント記録手段12に記録される。
【0036】
ここで、食品情報記録手段4Aは、少なくとも、食品A(食品製品の一例)の名称の情報4Aaと、食品Aの在庫数の情報4Abと、食品Aの賞味期限の情報4Acと、食品Aの消費期限の情報4Adと、食品Aの価格(定価)の情報4Aeと、食品Aの購入者の情報4Afと、食品Aを購入した購入者による食品Aの保有数(換言すると、購入者が購入したものの、未だ消費していない食品Aの数)の情報4Agと、食品Aの生産者の情報4Ahと、を記録可能に構成(換言すると、食品情報書込手段10によって書き込み可能に構成)されている。
【0037】
即ち、
図2で示す様に、食品Aについて、管理番号(No)、名称、賞味期限、消費期限、価格、購入者、生産者、状況の情報が記録されている。
なお、「管理番号」「名称」「賞味期限」「消費期限」「価格」「生産者」の情報は、食品Aの販売前から記録されている。一方で、「購入者」は、食品製品の販売システム1が食品Aを提供(販売)した際に、その購入者の情報を記録する。また、食品Aを提供(販売)した際には、「状況」に「保有中」と記録する。その後、食品Aを使用(消費)した際に、購入者自身による購入者端末3Aからの要求(食品Aを使用した旨の情報送信)に応じて、「状況」を「使用済み」と修正(記録)する。
【0038】
図2では、食品Aに「A-1」~「A-10」といった管理番号を付しており、名称として「食品A」、賞味期限として「2022/5/31」、消費期限として「2022/9/30」、価格として「1,000円」、生産者として「生産者A」といった情報が記録されている。
更に、管理番号「A-1」「A-2」が付された食品Aの購入者として「購入者A」、管理番号「A-3」が付された食品Aの購入者として「購入者B」、管理番号「A-4」「A-5」が付された食品Aの購入者として「購入者C」といった情報が記録されている。
また、管理番号「A-1」「A-3」が付された食品Aの状況として「使用済み」、管理番号「A-2」「A-4」「A-5」が付された食品Aの状況として「保有中」といった情報が記録されている(即ち、管理番号「A-1」が付された食品Aは、購入者Aが購入者端末3Aを通じて「使用済み」と記録し、管理番号「A-3」が付された食品Aは、購入者Bが購入者端末3Aを通じて「使用済み」と記録したことを意味している)。
【0039】
なお、
図2では食品Aの在庫数が数字としては明記されていないが、購入者の情報が記録されていない食品A(管理番号「A-6」~「A-10」が付された食品A)が未販売であることを意味しており、在庫数は「5」ということになる。
また、
図2では食品Aの保有数が数字としては明記されていないが、状況が「保有中」となっている食品Aの数量が相当するため、「購入者Aの保有数:1」「購入者Bの保有数:0」「購入者Cの保有数:2」ということになる。
【0040】
また、食品情報記録手段4Bは、少なくとも、食品B(食品製品の一例)の名称の情報4Baと、食品Bの在庫数の情報4Bbと、食品Bの賞味期限の情報4Bcと、食品Bの消費期限の情報4Bdと、食品Bの価格(定価)の情報4Beと、食品Bの購入者の情報4Bfと、食品Bを購入した購入者による食品Bの保有数(換言すると、購入者が購入したものの、未だ消費していない食品Bの数)の情報4Bgと、食品Bの生産者の情報4Bhと、を記録可能に構成(換言すると、食品情報書込手段10によって書き込み可能に構成)されている。
【0041】
即ち、
図3で示す様に、食品Bについて、管理番号(No)、名称、賞味期限、消費期限、価格、購入者、生産者、状況の情報が記録されている。
なお、「管理番号」「名称」「賞味期限」「消費期限」「価格」「生産者」の情報は、食品Bの販売前から記録されている。一方で、「購入者」は、食品製品の販売システム1が食品Bを提供(販売)した際に、その購入者の情報を記録する。また、食品Bを提供(販売)した際には、「状況」に「保有中」と記録する。その後、食品Bを使用(消費)した際に、購入者自身による購入者端末3Aからの要求(食品Bを使用した旨の情報送信)に応じて、「状況」を「使用済み」と修正(記録)する。
【0042】
図3では、食品Bに「B-1」~「B-10」といった管理番号を付しており、名称として「食品B」、賞味期限として「2022/10/31」、消費期限として「2023/1/31」、価格として「1,200円」、生産者として「生産者B」といった情報が記録されている。
更に、管理番号「B-1」が付された食品Bの購入者として、「購入者A」、管理番号「B-2」「B-3」が付された食品Bの購入者として「購入者B」、管理番号「B-4」「B-5」が付された食品Bの購入者として「購入者D」といった情報が記録されている。
また、管理番号「B-1」「B-2」「B-3」が付された食品Bの状況として「使用済み」、管理番号「B-4」「B-5」が付された食品Bの状況として「保有中」といった情報が記録されている(即ち、管理番号「B-1」が付された食品Bは、購入者Aが購入者端末3Aを通じて「使用済み」と記録し、管理番号「B-2」「B-3」が付された食品Bは、購入者Bが購入者端末3Aを通じて「使用済み」と記録したことを意味している)。
【0043】
なお、
図3では食品Bの在庫数が数字としては明記されていないが、購入者の情報が記録されていない食品B(管理番号「B-6」~「B-10」が付された食品B)が未販売であることを意味しており、在庫数は「5」ということになる。
また、
図3では食品Bの保有数が数字としては明記されていないが、状況が「保有中」となっている食品Bの数量が相当するため、「購入者Aの保有数:0」「購入者Bの保有数:0」「購入者Dの保有数:2」ということになる。
【0044】
更に、食品情報記録手段4Cは、少なくとも、食品C(食品製品の一例)の名称の情報4Caと、食品Cの在庫数の情報4Cbと、食品Cの賞味期限の情報4Ccと、食品Cの消費期限の情報4Cdと、食品Cの価格(定価)の情報4Ceと、食品Cの購入者の情報4Cfと、食品Cを購入した購入者による食品Cの保有数(換言すると、購入者が購入したものの、未だ消費していない食品Cの数)の情報4Cgと、食品Cの生産者の情報4Chと、を記録可能に構成(換言すると、食品情報書込手段10によって書き込み可能に構成)されている。
【0045】
即ち、
図4で示す様に、食品Cについて、管理番号(No)、名称、賞味期限、消費期限、価格、購入者、生産者、状況の情報が記録されている。
なお、「管理番号」「名称」「賞味期限」「消費期限」「価格」「生産者」の情報は、食品Cの販売前から記録されている。一方で、「購入者」は、食品製品の販売システム1が食品Cを提供(販売)した際に、その購入者の情報を記録する。また、食品Cを提供(販売)した際には、「状況」に「保有中」と記録する。その後、食品Cを使用(消費)した際に、購入者自身による購入者端末3Aからの要求(食品Cを使用した旨の情報送信)に応じて、「状況」を「使用済み」と修正(記録)する。
【0046】
図4では、食品Cに「C-1」~「C-10」といった管理番号を付しており、名称として「食品C」、賞味期限として「2022/4/20」、消費期限として「2022/8/20」、価格として「1,000円」、生産者として「生産者A」といった情報が記録されている。
更に、管理番号「C-1」「C-2」が付された食品Cの購入者として「購入者C」、管理番号「C-3」が付された食品Cの購入者として「購入者D」といった情報が記録されている。
また、管理番号「C-1」「C-2」が付された食品Cの状況として「使用済み」、管理番号「C-3」が付された食品Cの状況として「保有中」といった情報が記録されている(即ち、管理番号「C-1」「C-2」が付された食品Cの状況として、購入者Cが購入者端末3Aを通じて「使用済み」と記録したことを意味している)。
【0047】
なお、
図4では食品Cの在庫数が数字としては明記されていないが、購入者の情報が記録されていない食品C(管理番号「C-4」~「C-10」が付された食品C)が未販売であることを意味しており、在庫数は「7」ということになる。
また、
図4では食品Cの保有数が数字としては明記されていないが、状況が「保有中」となっている食品Cの数量が相当するため、「購入者Cの保有数:0」「購入者Dの保有数:1」ということになる。
【0048】
また、ポイント付与手段11は食品情報書込手段10と連動しており、購入者端末3Aを通じて、食品A~食品Cの「状況」を「保有中」から「使用済み」に修正した購入者にポイントを付与する。なお、ポイント付与手段11から付与されたポイントは、ポイント記録手段12に記録される。
【0049】
具体的には、管理番号「A-1」が付された食品Aについて、「使用済み」に修正した購入者Aと、管理番号「A-3」が付された食品Aについて、「使用済み」に修正した購入者Bに対して、ポイントが付与される。
また、管理番号「B-1」が付された食品Bについて、「使用済み」に修正した購入者Aと、管理番号「B-2」「B-3」が付された食品Bについて、「使用済み」に修正した購入者Bに対して、ポイントが付与される。
更に、管理番号「C-1「C-2」が付された食品Cについて、「使用済み」に修正した購入者Cに対して、ポイントが付与される。
【0050】
また、食品情報確認手段5、プロンプト作成手段6、及び、情報出力手段7は、互いに協働して、各種情報を出力可能に構成されている。
【0051】
ここで、プロンプト作成手段6は、食品製品の販売システム1が販売する食品(食品A~食品C)のレシピ情報を、汎用のジェネレーティブAI(生成AI)を用いて生成するための「プロンプト」を作成可能に構成されている。
【0052】
そして、プロンプト作成手段16が作成した「プロンプト」をインプット情報として、汎用のジェネレーティブAI(生成AI)に入力することで、生成AIの出力結果として、食品製品の販売システム1が販売する食品(食品A~食品C)のレシピ情報を得ることができる。
【0053】
以下では、
1.消費者が食品製品の販売価格の情報を求めた場合
2.食品製品の購入者が賞味期限や消費期限の情報を求めた場合
3.食品製品の購入者へ広告情報を出力する場合
について説明を行う。
【0054】
[1.消費者が食品製品の販売価格の情報を求めた場合]
消費者(ここでの消費者は、過去に食品製品を購入した消費者である購入者も含む)が食品製品の販売価格の情報を求めた場合には、食品情報確認手段5が、食品情報記録手段4(4A~4C)に記録された在庫数を確認する。
また、食品情報確認手段5は、食品情報記録手段4(4A~4C)に記録された価格の情報(4Ae、4Be、4Ce)と、賞味期限の情報(4Ac、4Bc、4Cc)に基づいて、食品製品の価格を算出する。
【0055】
具体的には、消費者端末3B(若しくは、購入者端末3A)から、「食品Aの販売価格の出力」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段5は、食品Aの在庫数の情報4Abにアクセスして在庫数の確認を行う。
なお、食品情報確認手段5は、「食品Aの在庫数の情報4Ab」に加えて、「食品Aの消費期限の情報4Ad」の確認を行う。そして、食品Aの消費期限4Adを徒過している場合には、食品Aは在庫切れと判断する。
【0056】
また、食品情報確認手段5は、「食品Aの賞味期限の情報4Acからの経過日数」と「食品Aの価格(定価)の情報4Ae」に応じて、食品Aの価格を算出する。
【0057】
例えば、賞味期限が切れていない場合には1,000円(定価)、賞味期限を1日過ぎた場合には200円(定価の80%引き)、賞味期限を2日過ぎた場合には100円(定価の90%引き)、賞味期限を3日過ぎた場合には50円(定価の95%引き)、賞味期限を4日以上過ぎた場合には10円(定価の99%引き)といった具合である。
【0058】
なお、「食品Aの賞味期限の情報4Acからの経過日数」とは、消費者が情報を求めた日を基準として(換言すると、食品情報確認手段5が価格を算出する日を基準として)、食品Aの賞味期限の情報4Acとの比較において算出する。本実施の形態の場合では、2022年4月21日時点を基準として、食品Aについては、賞味期限が切れていないために、食品Aの価格として、「1,000円」を算出することになる。
【0059】
同様に、消費者端末3B(若しくは、購入者端末3A)から、「食品Bの販売価格の出力」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段5は、食品Bの在庫数の情報4Bbにアクセスして在庫数の確認を行う。
なお、食品情報確認手段5は、「食品Bの在庫数の情報4Bb」に加えて、「食品Bの消費期限の情報4Bd」の確認を行う。そして、食品Bの消費期限4Bdを徒過している場合には、食品Bは在庫切れと判断する。
【0060】
また、食品情報確認手段5は、「食品Bの賞味期限の情報4Bcからの経過日数」と「食品Bの価格(定価)の情報4Be」に応じて、食品Bの価格を算出する。
【0061】
例えば、賞味期限が切れていない場合には1,200円(定価)、賞味期限を1日過ぎた場合には240円(定価の80%引き)、賞味期限を2日過ぎた場合には120円(定価の90%引き)、賞味期限を3日過ぎた場合には60円(定価の95%引き)、賞味期限を4日以上過ぎた場合には12円(定価の99%引き)といった具合である。
【0062】
なお、「食品Bの賞味期限の情報4Bcからの経過日数」とは、消費者が情報を求めた日を基準として(換言すると、食品情報確認手段5が価格を算出する日を基準として)、食品Bの賞味期限の情報4Bcとの比較において算出する。本実施の形態の場合では、2022年4月21日時点を基準として、食品Bについては、賞味期限が切れていないために、食品Bの価格として、「1,200円」を算出することになる。
【0063】
また同様に、消費者端末3B(若しくは、購入者端末3A)から、「食品Cの販売価格の出力」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段5は、食品Cの在庫数の情報4Cbにアクセスして在庫数の確認を行う。
なお、食品情報確認手段5は、「食品Cの在庫数の情報4Cb」に加えて、「食品Cの消費期限の情報4Cd」の確認を行う。そして、食品Cの消費期限4Cdを徒過している場合には、食品Cは在庫切れと判断する。
【0064】
また、食品情報確認手段5は、「食品Cの賞味期限の情報4Ccからの経過日数」と「食品Cの価格(定価)の情報4Ce」に応じて、食品Cの価格を算出する。
【0065】
例えば、賞味期限が切れていない場合には1,000円(定価)、賞味期限を1日過ぎた場合には200円(定価の80%引き)、賞味期限を2日過ぎた場合には100円(定価の90%引き)、賞味期限を3日過ぎた場合には50円(定価の95%引き)、賞味期限を4日以上過ぎた場合には10円(定価の99%引き)といった具合である。
【0066】
なお、「食品Cの賞味期限の情報4Ccからの経過日数」とは、消費者が情報を求めた日を基準として(換言すると、食品情報確認手段5が価格を算出する日を基準として)、食品Cの賞味期限の情報4Ccとの比較において算出する。本実施の形態の場合では、2022年4月21日時点を基準として、食品Cについては、「賞味期限から1日が経過している」ということになり、食品Cの価格として「200円」を算出することになる。
【0067】
その後、食品情報確認手段5が算出した食品製品の価格について、情報出力手段7が消費者端末3B(若しくは、購入者端末3A)に出力する。
なお、食品製品が在庫切れの場合には、情報出力手段7は、「食品製品の価格」に代えて、「食品製品が在庫切れである旨」を出力する。
【0068】
ここで、本実施の形態では、2022年4月21日時点を基準として、説明を行っている。即ち、食品情報記録手段4A、4Bに賞味期限が到来していない食品の情報が記録され、食品情報記録手段4Cに賞味期限を徒過した食品の情報が記録されている場合を例に挙げて説明を行っている。
しかし、賞味期限が到来しているか否か(賞味期限を徒過したか否か)は、判断基準日によって変わることになるため、判断基準日を考慮の上、食品情報記録手段に記録された食品につき、賞味期限を徒過した食品であるか否かを判断することになる。
【0069】
具体的には、その賞味期限が2022年8月31日である食品を食品Xとし、その賞味期限が2022年4月20日である食品を食品Yとすると、(1)2022年4月20日以前は、食品X及び食品Yのいずれも、「その賞味期限が到来していない食品」に該当し、(2)2022年4月21日~2022年8月31日は、食品Xが「その賞味期限が到来していない食品」に該当し、食品Yが「その賞味期限を徒過した食品」に該当し、(3)2022年9月1日以降は、食品X及び食品Yのいずれもが、「その賞味期限を徒過した食品」に該当することになる。
【0070】
そのため、食品情報記録手段4(4A~4C)に記録されている情報が変わらない場合(具体的には、食品A、食品B、食品Cの賞味期限の情報が変わらない場合)であっても、(1)(2)(3)といった判断基準日の違いによって、食品情報確認手段5による算出結果が異なり、情報出力手段7が出力する情報が変化することになる。
【0071】
[2.食品製品の購入者が賞味期限や消費期限の情報を求めた場合]
[2-1.賞味期限の場合]
食品製品の購入者が購入商品の賞味期限の情報を求めた場合には、食品情報確認手段5が、食品情報記録手段4(4A~4C)に記録された賞味期限の情報(4Ac、4Bc、4Cc)を確認する。
【0072】
具体的には、購入者端末3Aを介して購入者Aから、「食品製品の賞味期限の出力」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段5は、「食品製品の購入者の情報(4Af~4Cf)」と「食品A~食品Cの状況」にアクセスし、管理番号「A-2」が付された食品Aを購入者Aが保有していることの確認を行う。そして、食品Aの賞味期限の情報4Acにアクセスして賞味期限の確認を行う。
【0073】
また、購入者端末3Aを介して購入者Bから、「食品製品の賞味期限の出力」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段5は、「食品製品の購入者の情報(4Af~4Cf)」と「食品A~食品Cの状況」にアクセスし、購入者Bについては、いずれの食品についても、保有していないことの確認を行う。
【0074】
更に、購入者端末3Aを介して購入者Cから、「食品製品の賞味期限の出力」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段5は、「食品製品の購入者の情報(4Af~4Cf)」と「食品A~食品Cの状況」にアクセスし、管理番号「A-4」「A-5」が付された食品Aを購入者Cが保有していることの確認を行う。そして、食品Aの賞味期限の情報4Acにアクセスして賞味期限の確認を行う。
【0075】
また、購入者端末3Aを介して購入者Dから、「食品製品の賞味期限の出力」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段5は、「食品製品の購入者の情報(4Af~4Cf)」と「食品A~食品Cの状況」にアクセスし、管理番号「B-4」「B-5」が付された食品Bと、管理番号「C-3」が付された食品Cを購入者Dが保有していることの確認を行う。そして、食品Bの賞味期限の情報4Bcと、食品Cの賞味期限の情報4Ccにアクセスして賞味期限の確認を行う。
【0076】
その後、食品情報確認手段5が確認した食品製品の賞味期限について、情報出力手段7が購入者端末3Aに出力する。
なお、「食品製品の賞味期限の出力」を求めた購入者が、食品製品を保有していない場合には、情報出力手段7は、「食品製品の賞味期限」に代えて、「食品製品を保有していない旨」を出力する。
【0077】
[2-2.消費期限の場合]
食品製品の購入者が購入商品の消費期限の情報を求めた場合については、食品情報確認手段5が、賞味期限の情報(4Ac、4Bc、4Cc)に代えて、消費期限の情報(4Ad、4Bd、4Cd)を確認するという点を除き、[2-1.賞味期限の場合]と同様である。
【0078】
[3.食品製品の購入者へ広告情報を出力する場合]
食品情報確認手段5は、定期的(例えば、1日に1回、2日に1回など)に食品情報記録手段4(4A~4C)に記録された賞味期限の情報(4Ac~4Cc)と在庫数の状況を確認する。
【0079】
具体的には、食品情報確認手段5は、定期的に、食品情報記録手段4(4A~4C)の「購入者」にアクセスし、未販売の食品(購入者の情報が記録されていない食品)が存在する場合に、賞味期限の情報(4Ac~4Cc)を確認する。
例えば、食品Aは、管理番号「A-6」~「A-10」が未販売であるために、賞味期限の情報4Acを確認する。
また、例えば、食品Bは、「B-6」~「B-10」が未販売であるために、賞味期限の情報4Bcを確認する。
更に、例えば、食品Cは、「C-4」~「C-10」が未販売であるために、賞味期限の情報4Ccを確認する。
【0080】
そして、食品情報確認手段5による確認の結果、未販売の食品について、賞味期限までの日数が所定の日数を下回っている場合(例えば、40日を下回っている場合)に、情報出力手段7は、「広告情報」と「プロンプト」を、購入者端末3Aに出力する。
なお、「広告情報」と「プロンプト」は、過去に食品を購入したものの、食品を保有していない(既に使用済みである)購入者に対して出力する。
【0081】
以下、「2022年4月22日」と「2022年9月22日」において、食品A~食品Cについての情報が、
図2~
図4に示す通りであった場合を例に挙げて説明を行う。
【0082】
[3-1.2022年4月22日の場合]
2022年4月22日になると、食品Aの賞味期限までの残り日数が39日となる(40日を下回る)ために、購入者Bに対して、「食品Aの広告情報」を出力する。
【0083】
ここでは、食品Aが「第1の食品」に相当し、購入者A~Cが「特定購入者」に相当し、購入者Bが「第1の食品の保有数が所定数を下回っている特定購入者」に相当する。
なお、購入者Aは管理番号「A-2」が付された食品Aを保有しており、購入者Cは管理番号「A-4」「A-5」が付された食品Aを保有しており、購入者Dは過去に食品Aを購入していないので、出力対象から除外する。
【0084】
また、購入者Bに対して、「食品Aの広告情報」と共に、プロンプト作成手段6が作成する「プロンプト」を出力する。
【0085】
ここで、2022年4月22日時点を基準とすると、食品Bは賞味期限を徒過していないものの、食品Cは賞味期限を徒過している(但し、消費期限は徒過していない)ことから、食品Cの販売促進を目的として、購入者Bに対して、「『食品A(広告情報を出力する食品)』と『食品C(賞味期限を徒過した食品)』を使用したレシピ情報」を生成するためのプロンプトを出力する。
なお、2022年4月22日時点において、食品Cが在庫切れの場合には、「食品Aと食品Bを使用したレシピ情報」を生成するためのプロンプトを出力する。
【0086】
なお、プロンプトを生成AI8に入力し、生成AI8の出力結果として、レシピ情報を得ることができる。
【0087】
[3-2.2022年9月22日の場合]
2022年9月22日になると、食品Bの賞味期限までの残り日数が39日となる(40日を下回る)ために、購入者Aと購入者Bに対して、「食品Bの広告情報」を出力する。
【0088】
ここでは、食品Bが「第1の食品」に相当し、購入者A、B、Dが「特定購入者」に相当し、購入者Aと購入者Bが「第1の食品の保有数が所定数を下回っている特定購入者」に相当する。
なお、購入者Cは過去に食品Bを購入しておらず、購入者Dは管理番号「B-4」「B-5」が付された食品Bを保有しているので、出力対象から除外する。
【0089】
また、購入者Aと購入者Bに対して、「食品Bの広告情報」と共に、プロンプト作成手段6が作成する「プロンプト」を出力する。
【0090】
ここで、2022年9月22日時点を基準とすると、食品Cは消費期限を徒過して、販売することができないことから、購入者Aと購入者Bに対して、「食品Aと食品Bを使用したレシピ情報」を生成するためのプロンプトを出力する。
【0091】
なお、プロンプトを生成AI8に入力し、生成AI8の出力結果として、レシピ情報を得ることができる。
【0092】
[効果]
上記した本発明を適用した食品製品の販売システム1では、食品製品の賞味期限までの残り日数が少なくなると、過去に購入したものの保有していない購入者に対して広告情報を出力することにより、食品製品の売れ残りを抑止することができ、結果として、食品ロスの低減を実現することができる。
【0093】
また、ポイントを付与することにより、食品情報記録手段4に保有数の情報を記録しようという購入者のインセンティブが高まり、効率的な宣伝広告が期待できる。
【0094】
更に、「広告情報」と共に「プロンプト」を出力することによって、より一層、食品A~食品Cの販売促進が実現する。
【0095】
また、賞味期限を徒過した食品の在庫がある場合には、賞味期限を徒過した食品を使用したレシピ情報を生成するためのプロンプトを優先的に出力することによって、賞味期限切れの食品の販売促進が実現し、より一層、食品ロスの低減が期待できる。
【0096】
<2.変形例>
[変形例1]
上記した第1の実施の形態では、賞味期限を基準として、賞味期限を徒過した食品を使用したレシピ情報を生成するプロンプトを優先的に出力する場合を例に挙げて説明を行っているが、「出荷期限」や「基準日」を基準として、「出荷期限」や「基準日」を徒過した食品を使用したレシピ情報を生成するためのプロンプトを優先的に出力しても良い。
なお、ここでの「基準日」とは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数(例えば、30日)となる日を意味している。
【0097】
[変形例2]
上記した第1の実施の形態では、情報出力手段7が「プロンプト」を出力する場合を例に挙げて説明を行っているが、こうした「プロンプト」と共に、「レシピ情報」を提供しても良い。
具体的には、プロンプト作成手段6で作成した「プロンプト」を、生成AI8に入力し、生成AI8の出力結果として「レシピ情報」を得た上で、「プロンプト」と「レシピ情報」について、情報出力手段7が購入者端末3Aに出力しても良い。
【符号の説明】
【0098】
1 食品製品の販売システム
2 インターネット
3A 購入者端末
3B 消費者端末
4A 食品情報記録手段
4B 食品情報記録手段
4C 食品情報記録手段
5 食品情報確認手段
6 プロンプト作成手段
7 情報出力手段
8 生成AI
10 食品情報書込手段
11 ポイント付与手段
12 ポイント記録手段