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  • 特開-破砕器具および破砕方法 図1
  • 特開-破砕器具および破砕方法 図2
  • 特開-破砕器具および破砕方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025086499
(43)【公開日】2025-06-09
(54)【発明の名称】破砕器具および破砕方法
(51)【国際特許分類】
   B25D 11/04 20060101AFI20250602BHJP
   E21C 27/28 20060101ALI20250602BHJP
【FI】
B25D11/04
E21C27/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023200507
(22)【出願日】2023-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】仲田 宗生
【テーマコード(参考)】
2D058
2D065
【Fターム(参考)】
2D058AA12
2D058CA03
2D058CB06
2D058CB12
2D058CB14
2D058CC28
2D058DA45
2D065DA16
2D065DB17
2D065GA01
(57)【要約】
【課題】先端ツールの急激な損耗を回避することにより、先端ツールの寿命低下を防ぐことが可能な破砕器具および破砕方法を提供する。
【解決手段】破砕器具10は、ピストン6を駆動するサーボモータ7と、サーボモータ7の出力を制御する制御装置8と、インパクトボルト上部3aとインパクトボルト下部3bとの間に配置され、インパクトボルト上部3aとインパクトボルト下部3bとの間の圧力を圧力信号に変換する圧力検出装置9とを備え、制御装置8は、前記圧力信号を監視しながらサーボモータ7の出力を連続的または段階的に上昇させ、前記圧力信号の信号強度が所定の閾値を超えた場合に、サーボモータ7の出力を低下させる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒形状のケーシングと、
破砕対象物に接触する先端ツールと、
前記先端ツールの基端部に取り付けられ、前記ケーシング内に摺動可能に配置されたインパクトボルトと、
前記ケーシング内に摺動可能に配置され、前記インパクトボルトに打撃力を作用させるストライカと、
前記ケーシング内に摺動可能に配置され、前記ストライカとの間に空気バネを形成するピストンと、
前記ピストンを駆動するモータとを備えた破砕器具において、
前記モータは、サーボモータであり、
前記インパクトボルトは、インパクトボルト上部と、インパクトボルト下部とを有し、
前記破砕器具は、
前記サーボモータの出力を制御する制御装置と、
前記インパクトボルト上部と前記インパクトボルト下部との間に配置され、前記インパクトボルト上部と前記インパクトボルト下部との間の圧力を圧力信号に変換する圧力検出装置とを備え、
前記制御装置は、前記圧力信号を監視しながら前記サーボモータの出力を連続的または段階的に上昇させ、前記圧力信号の信号強度が所定の閾値を超えた場合に、前記サーボモータの出力を低下させる
ことを特徴とする破砕器具。
【請求項2】
請求項1に記載の破砕器具において、
前記制御装置は、前記サーボモータの出力を連続的または段階的に上昇させながら前記圧力信号を監視し、前記圧力信号の信号強度が前記所定の閾値を超えた場合に、前記サーボモータを停止させる
ことを特徴とする破砕器具。
【請求項3】
請求項1に記載の破砕器具において、
前記制御装置は、前記圧力信号を監視しながら前記サーボモータの出力を連続的または段階的に上昇させ、前記圧力信号の信号強度が前記所定の閾値を超えることなく低下した場合に、前記サーボモータの出力を低下させる
ことを特徴とする破砕器具。
【請求項4】
請求項1に記載の破砕器具において、
前記圧力検出装置は、複数のロードセルで構成され、
前記制御装置は、前記複数のロードセルからそれぞれ出力される信号強度の合計値を前記圧力信号の信号強度として算出する
ことを特徴とする破砕器具。
【請求項5】
請求項4に記載の破砕器具において、
前記圧力検出装置は、3つのロードセルで構成され、
前記3つのロードセルは、同一直線上に並ばないように配置されている
ことを特徴とする破砕器具。
【請求項6】
破砕対象物を破砕する破砕方法において、
前記破砕対象物に接触する先端ツールの打撃力を監視しながら前記先端ツールの打撃力を連続的または段階的に上昇させる第1ステップと、
前記先端ツールの打撃力が所定の閾値を超えた場合に、前記先端ツールの打撃力を低下させる第2ステップとを備える
ことを特徴とする破砕方法。
【請求項7】
請求項6に記載の破砕方法において、
前記第2ステップにおいて、前記先端ツールの打撃力が前記所定の閾値を超えた場合に、前記先端ツールの打撃を停止する
ことを特徴とする破砕方法。
【請求項8】
請求項6に記載の破砕方法において、
前記先端ツールの打撃力が前記所定の閾値を超えることなく低下した場合に、前記先端ツールの打撃力を低下させる第3ステップを備える
ことを特徴とする破砕方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、破砕器具に関する。
【背景技術】
【0002】
トンネル掘削、岩盤破砕や採鉱等の作業では、衝撃工具であるブレーカーの先端にチゼルを取り付けた破砕器具が用いられている。破砕器具の一種である削岩装置の先行技術を開示する文献として、例えば特許文献1がある。
【0003】
特許文献1には、「被破砕物に接触するチゼルを有するブレーカーと、前記ブレーカーにおける軸方向と直交する方向の荷重である平面荷重を計測する平面荷重検出部と、前記ブレーカーを前記軸方向と直交する方向に移動可能に支持するブレーカー支持機構と、前記平面荷重検出部が計測した前記ブレーカーにおける全周の平面荷重の分布に基づいて、前記ブレーカーにおける前記被破砕物に対する姿勢を変更する姿勢変更機構と、を備えた削岩装置」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2023-69612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的な破砕器具のチゼル(先端ツール)には、焼き入れ鋼を用いる場合が多い。このような破砕器具は、先端ツールよりも硬度または破壊靭性値が低い物体に対して使用される。一方で、様々な組成・組織で構成された、未知の物性を有する物体を破砕する際にも破砕器具が使用したいという要望がある。しかしながら、破砕対象物に金属等などの硬度または破壊靭性値が高い材料が含まれていた場合に、当該材料を打撃し続けることで先端ツールが急激に損耗し、先端ツールの寿命が大きく低下する可能性がある。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、先端ツールの急激な損耗を回避することにより、先端ツールの寿命低下を防ぐことが可能な破砕器具および破砕方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、筒形状のケーシングと、破砕対象物に接触する先端ツールと、前記先端ツールの基端部に取り付けられ、前記ケーシング内に摺動可能に配置されたインパクトボルトと、前記ケーシング内に摺動可能に配置され、前記インパクトボルトに打撃力を作用させるストライカと、前記ケーシング内に摺動可能に配置され、前記ストライカとの間に空気バネを形成するピストンと、前記ピストンを駆動するモータとを備えた破砕器具において、前記モータは、サーボモータであり、前記インパクトボルトは、インパクトボルト上部と、インパクトボルト下部とを有し、前記破砕器具は、前記サーボモータの出力を制御する制御装置と、前記インパクトボルト上部と前記インパクトボルト下部との間に配置され、前記インパクトボルト上部と前記インパクトボルト下部との間の圧力を圧力信号に変換する圧力検出装置とを備え、前記制御装置は、前記圧力信号を監視しながら前記サーボモータの出力を連続的または段階的に上昇させ、前記圧力信号の信号強度が所定の閾値を超えた場合に、前記サーボモータの出力を低下させるものとする。
【0008】
また、本発明は、破砕対象物を破砕する破砕方法において、前記破砕対象物に接触する先端ツールの打撃力を監視しながら前記先端ツールの打撃力を連続的または段階的に上昇させる第1ステップと、前記先端ツールの打撃力が所定の閾値を超えた場合に、前記先端ツールの打撃力を低下させる第2ステップとを備えるものとする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、一定の打撃力を超えても破砕対象物が破砕しない場合に、先端ツールの打撃力を発生させるサーボモータの出力が低下する。これにより、先端ツールよりも硬度または破壊靭性値が高い材料を打撃し続けることによる先端ツールの急激な損耗を回避できるため、先端ツールの寿命低下を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態におけるチゼル装置の構成図である。
図2】本発明の実施形態におけるチゼル装置を用いた破砕方法を示すフローチャートである。
図3】破砕対象物が破砕する際の打撃回数と打撃力との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、各図中、同等の要素には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
【0012】
図1は、本実施形態における破砕器具であるチゼル装置の構成図である。図1において、チゼル装置10は、筒形状のケーシング1と、破砕対象物に接触する先端ツールであるチゼル2と、チゼル2の基端部に取り付けられ、ケーシング1内に摺動可能に配置されたインパクトボルト3と、ケーシング1内に摺動可能に配置され、インパクトボルト3に打撃力を作用させるストライカ4と、ケーシング1内に摺動可能に配置され、ストライカ4との間に空気バネ5を形成するピストン6と、ピストン6を駆動するサーボモータ7と、サーボモータ7の出力を制御する制御装置8とを備えている。
【0013】
ピストン6が下方向に駆動されると空気バネ5が圧縮され、圧縮された空気バネ5の膨張によりストライカ4が下方向に駆動され、インパクトボルト3に衝突する。インパクトボルト3に伝えられたストライカ4の運動エネルギーはチゼル2に伝わり、チゼル2の打撃力となる。ストライカ4はインパクトボルト3に衝突した際の反力で上方向に移動する。ストライカ4が上方向に移動するタイミングとピストン6が下方向に駆動されるタイミングとを合わせ、空気バネ5の圧力を高めることにより、強い打撃力を発生させることが可能となる。
【0014】
一般的なチゼル装置は、ピストン6の動力源として、出力(回転数またはトルク)の制御機構を持たないモータを備えている。これに対し、本実施形態におけるチゼル装置10は、出力(回転数またはトルク)を制御可能なサーボモータ7を備えており、サーボモータ7の出力制御によりチゼル2の打撃力を調整できる。
【0015】
インパクトボルト3は上下に二分割されており、インパクトボルト上部3aと、インパクトボルト下部3bとを有する。インパクトボルト上部3aとインパクトボルト下部3bとの間には、チゼル2の打撃力(反力を含む)を測定するための圧力検出装置9が配置されている。
【0016】
圧力検出装置9は、複数のロードセル9a,9b,9cで構成されている。本実施形態における圧力検出装置9は3つのロードセル9a,9b,9cで構成されているが、ロードセルの数はこれに限定されない。ロードセル9a,9b,9cはチゼル2の打撃力(反力を含む)を圧力信号に変換し、制御装置8へ出力する。制御装置8は、ロードセル9a,9b,9cから出力された圧力信号に応じてサーボモータ7の出力(回転数またはトルク)を制御する。制御装置8は、CPU等の演算装置、ROMおよびRAM等の記憶装置、外部機器との間の信号入出力を行う入出力インタフェース等を備えたマイクロコンピュータ等で構成される。
【0017】
圧力検出装置9を複数のロードセル9a,9b,9cで構成することにより、各ロードセル9a,9b,9cが単体で検出できる最大圧力がチゼル2の打撃力を下回る場合でも、各ロードセル9a,9b,9cの圧力信号を合計することにより、チゼル2の打撃力を正確に測定することが可能となる。また、ロードセル9a,9b,9cは、ケーシング1の周方向に等間隔に配置されている。このように3つのロードセル9a,9b,9cを同一直線状に並ばないように配置することにより、インパクトボルト上部3aとインパクトボルト下部3bとのガタつきを防止することが可能となる。
【0018】
図2は、チゼル装置10を用いた破砕方法を示すフローチャートである。以下、各ステップについて順に説明する。
【0019】
まず、チゼル2を最初の打撃ポイントへ移動する(ステップS1)。ステップS1は、作業者またはロボットにより行われる。
【0020】
ステップS1に続き、制御装置8は、サーボモータ7を低出力で駆動する(ステップS2)。これにより、弱打撃力で打撃が開始される。
【0021】
ステップS2に続き、制御装置8は、圧力検出装置9から入力された圧力信号の強度が所定の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS3)。ここでいう所定の閾値は、チゼル2に急激な損耗が生じない程度の打撃力に基づいて設定される。
【0022】
ステップS3の判定結果がYESの場合は、制御装置8は、サーボモータ7の出力を停止し(ステップS6)、後述するステップS7に進む。これにより、一定の打撃力を超えても破砕対象物が破砕しない場合は、先端ツール2の打撃が停止するため、先端ツール2の急激な損耗を回避することが可能となる。なお、サーボモータ7の出力を必ずしも停止させる必要は無く、出力を低下させるだけでも良い。
【0023】
ステップS3の判定結果がNOの場合は、制御装置8は、圧力信号の強度が低下したか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4は、現在の打撃ポイントにおいて破砕対象物が破砕したか否かを判定する処理である。破砕対象物が破砕する際の打撃回数と打撃力との関係を図3に示す。破砕対象物が破砕するとチゼル2の打撃力(ロードセル9a,9b,9cからの圧力信号の強度)は急激に低下する。この低下を検出することにより、打撃中の外乱の中でも破砕対象物が破砕したことを瞬時に検知することが可能となる。
【0024】
ステップS4の判定結果がNOの場合は、制御装置8は、サーボモータ7の出力を僅かに増加させ(ステップS5)、ステップS3に戻る。これにより、破砕対象物が破砕しない場合は、チゼル2の打撃力が徐々に(連続的または段階的に)増加する。
【0025】
ステップS4の判定結果がYESの場合は、次の打撃ポイントが存在するか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7は、作業者またはロボットにより行われる。ステップS7の判定結果がYESの場合は、チゼル2を次の打撃ポイントへ移動させ(ステップS8)、ステップS2に戻る。これにより、現在の打撃ポイントにおいて破砕対象物が破砕した直後にサーボモータ7の出力が低下するため、サーボモータ7の消費電力を抑制することが可能となる。
【0026】
ステップS4の判定結果がNOの場合は、当該フローを終了する。
【0027】
(まとめ)
本実施形態では、筒形状のケーシング1と、破砕対象物に接触する先端ツール2と、先端ツール2の基端部に取り付けられ、ケーシング1内に摺動可能に配置されたインパクトボルト3と、ケーシング1内に摺動可能に配置され、インパクトボルト3に打撃力を作用させるストライカ4と、ケーシング1内に摺動可能に配置され、ストライカ4との間に空気バネ5を形成するピストン6と、ピストン6を駆動するモータ7とを備えた破砕器具10において、モータ7は、サーボモータ7であり、インパクトボルト3は、インパクトボルト上部3aと、インパクトボルト下部3bとを有し、破砕器具10は、サーボモータ7の出力を制御する制御装置8と、インパクトボルト上部3aとインパクトボルト下部3bとの間に配置され、インパクトボルト上部3aとインパクトボルト下部3bとの間の圧力を圧力信号に変換する圧力検出装置9とを備え、制御装置8は、前記圧力信号を監視しながらサーボモータ7の出力を連続的または段階的に上昇させ、前記圧力信号の信号強度が所定の閾値を超えた場合に、サーボモータ7の出力を低下させる。また、本実施形態では、破砕対象物を破砕する破砕方法において、破砕対象物に接触する先端ツール2の打撃力を監視しながら先端ツール2の打撃力を連続的または段階的に上昇させる第1ステップ(ステップS3,S4,S5)と、先端ツール2の打撃力が所定の閾値を超えた場合に、先端ツール2の打撃力を低下させる第2ステップ(ステップS6)とを備える。
【0028】
以上のように構成した本実施形態によれば、硬度または破壊靭性値の高い材料を一定以上の打撃力で打撃しても破砕できなかった場合に、先端ツール2の打撃力が低下する。これにより、硬度または破壊靭性値が高い材料を打撃し続けることによる先端ツール2の急激な損耗を回避できるため、先端ツールの寿命低下を防ぐことが可能となる。
【0029】
また、本実施形態における制御装置8は、サーボモータ7の出力を連続的または段階的に上昇させながら前記圧力信号を監視し、前記圧力信号の信号強度が前記所定の閾値を超えた場合に、サーボモータ7を停止させる。また、本実施形態における破砕方法では、前記第2ステップ(ステップS6)において、先端ツール2の打撃力が前記所定の閾値を超えた場合に、先端ツール2の打撃を停止する。これにより、硬度または破壊靭性値の高い材料を一定以上の打撃力で打撃しても破砕できなかった場合に、先端ツール2の打撃が停止するため、先端ツール2の急激な損耗をより確実に回避することが可能となる。
【0030】
また、本実施形態における制御装置8は、前記圧力信号を監視しながらサーボモータ7の出力を連続的または段階的に上昇させ、前記圧力信号の信号強度が前記所定の閾値を超えることなく低下した場合に、サーボモータ7の出力を低下させる。また、本実施形態における破砕方法は、先端ツール2の打撃力が前記所定の閾値を超えることなく低下した場合に、先端ツール2の打撃力を低下させる第3ステップ(ステップS4,S2)を備える。これにより、破砕対象物が破砕した直後にサーボモータ7の出力が低下するため、サーボモータ7の消費電力を抑制することが可能となる。
【0031】
また、本実施形態における圧力検出装置9は、複数のロードセル9a,9b,9cで構成され、制御装置8は、複数のロードセル9a,9b,9cからそれぞれ出力される信号強度の合計値を前記圧力信号の信号強度として算出する。これにより、各ロードセル9a,9b,9cが単体で検出できる最大圧力が先端ツール2の打撃力を下回る場合でも、各ロードセル9a,9b,9cの圧力信号を合計することにより、先端ツール2の打撃力を正確に測定することが可能となる。
【0032】
また、本実施形態における圧力検出装置9は、3つのロードセル9a,9b,9cで構成され、3つのロードセル9a,9b,9cは、同一直線上に並ばないように配置されている。これにより、インパクトボルト上部3aとインパクトボルト下部3bとのガタつきを防止することが可能となる。
【0033】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明をわかりやすく説明するために示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0034】
1…ケーシング、2…チゼル(先端ツール)、3…インパクトボルト、3a…インパクトボルト上部、3b…インパクトボルト下部、4…ストライカ、5…空気バネ、6…ピストン、7…サーボモータ、8…制御装置、9…圧力検出装置、9a,9b,9c…ロードセル、10…チゼル装置(破砕器具)。
図1
図2
図3