(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008656
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】入力装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0338 20130101AFI20250109BHJP
H01H 25/04 20060101ALI20250109BHJP
G05G 1/02 20060101ALI20250109BHJP
G01L 5/22 20060101ALI20250109BHJP
G01L 1/22 20060101ALI20250109BHJP
A63F 13/24 20140101ALN20250109BHJP
【FI】
G06F3/0338
H01H25/04 A
G05G1/02 Z
G01L5/22
G01L1/22 F
A63F13/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111000
(22)【出願日】2023-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】沼田 哲
(72)【発明者】
【氏名】村中 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】太田 真喜
(72)【発明者】
【氏名】柳沼 貞幸
(72)【発明者】
【氏名】萩原 康嗣
【テーマコード(参考)】
2F049
2F051
3J070
5B087
5G031
【Fターム(参考)】
2F049BA04
2F049BA13
2F049CA01
2F051AA21
2F051AB09
3J070AA03
3J070BA11
3J070BA51
3J070CB37
3J070CC71
3J070DA61
5B087AA09
5B087AB02
5B087BC12
5B087BC13
5B087BC31
5B087DD04
5G031AS33H
5G031AS33J
5G031GS12
(57)【要約】
【課題】操作者が操作部材に対する微小な揺動操作を容易に行うことができるようにすること。
【解決手段】入力装置は、基部材と、基部材に固定された起歪体と、起歪体に設けられた歪センサと、起歪体の上側に設けられた操作部材と、操作部材と起歪体との間に設けられ、上端部が操作部材の下面中央に係合し、下端部が起歪体の上面中央に係合する弾性部材とを備え、操作部材は、軸部を有し、基部材によって軸部を揺動中心として揺動可能に支持されている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部材と、
前記基部材に固定された起歪体と、
前記起歪体に設けられた歪センサと、
前記起歪体の上側に設けられた操作部材と、
前記操作部材と前記起歪体との間に設けられ、上端部が前記操作部材の下面中央に係合し、下端部が前記起歪体の上面中央に係合する弾性部材と
を備え、
前記操作部材は、
軸部を有し、前記基部材によって前記軸部を揺動中心として揺動可能に支持されている
ことを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記弾性部材は、圧縮コイルバネであり、
前記操作部材は、前記下面中央に、下方に向かって突出し、且つ、前記圧縮コイルバネの前記上端部の内側に挿通される第1の凸部を有し、
前記起歪体は、前記上面中央に、上方に向かって突出し、且つ、前記圧縮コイルバネの前記下端部の内側に挿通される第2の凸部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記圧縮コイルバネの上端部の内周と前記第1の凸部の外周との間、および、前記圧縮コイルバネの下端部の内周と前記第2の凸部の外周との間の少なくともいずれか一方に、隙間を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記起歪体は、
平板部と、
前記平板部の4つ角部に設けられた4本の脚部と、
前記平板部の上面中央に設けられた前記第2の凸部と
を有し、
前記歪センサは、
前記平板部の下面に固定されたフレキシブル基板において、前記第2の凸部の外縁部と重なる位置に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
【請求項5】
4つの前記歪センサを備え、
4つの前記歪センサの各々は、
前記第2の凸部よりも前記操作部材の揺動方向に設けられており、且つ、前記第2の凸部の前記外縁部と重なる位置に設けられており、且つ、当該歪センサの検出方向が前記操作部材の揺動方向と平行となる向きで設けられている
ことを特徴とする請求項4に記載の入力装置。
【請求項6】
前記起歪体を前記基部材に固定するための金属製且つ平板状の固定金具を備え、
前記固定金具は、
前記基部材に固定される被固定部と、
複数の係合爪と
を有し、
前記起歪体の下面に重ねて設けられた状態で、前記複数の係合爪の各々が、前記起歪体に形成されている複数の係合溝の各々に係合することにより、前記起歪体を固定的に支持する
ことを特徴とする請求項5に記載の入力装置。
【請求項7】
前記操作部材と前記起歪体との間に設けられたシャフトを備え、
前記操作部材の前記第1の凸部は、筒状を有し、
前記起歪体の前記第2の凸部は、筒状を有し、
前記シャフトの上端部は、前記操作部材の前記第1の凸部の筒内に挿通され、
前記シャフトの下端部は、前記起歪体の前記第2の凸部の筒内に挿通される
ことを特徴とする請求項6に記載の入力装置。
【請求項8】
前記基部材の下側に、プッシュスイッチを備える
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項9】
前記基部材は、
当該基部材の下面における一方の側に揺動支点を有し、
前記プッシュスイッチは、
前記基部材の下面における他方の側に設けられている
ことを特徴とする請求項8に記載の入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、先端操作部が弾性操作軸を介して弾性板に接続された構成を有するポインティングデバイスにおいて、先端操作部に対する揺動操作がなされたときに、弾性板に生じた変形を歪み検出素子によって検出することにより、先端操作部の移動量を検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術は、先端操作部から下方に延びる弾性操作軸の下端部に、操作部の揺動支点を有するため、揺動操作の際の先端操作部の振れ幅が大きく、操作者が先端操作部に対する微小な揺動操作を行うことが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態に係る入力装置は、基部材と、基部材に固定された起歪体と、起歪体に設けられた歪センサと、起歪体の上側に設けられた操作部材と、操作部材と起歪体との間に設けられ、上端部が操作部材の下面中央に係合し、下端部が起歪体の上面中央に係合する弾性部材とを備え、操作部材は、軸部を有し、基部材によって軸部を揺動中心として揺動可能に支持されている。
【発明の効果】
【0006】
一実施形態に係る入力装置によれば、操作者が操作部材に対する微小な揺動操作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図7】一実施形態に係る入力装置における4つの歪センサの配置を示す図
【
図8】一実施形態に係る入力装置における揺動操作時の歪センサの出力特性の一例を示すグラフ
【
図9】一実施形態の一変形例に係る入力装置の正面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について説明する。なお、以降の説明では、便宜上、図中X軸方向を、前後方向とし、図中Y軸方向を、左右方向とし、図中Z軸方向を、上下方向とする。但し、X軸正方向を前方向とし、Y軸正方向を右方向とし、Z軸正方向を上方向とする。これらは、装置内の相対的な位置関係を示すものであり、装置の設置方向や操作方向を限定するものではなく、装置内の相対的な位置関係が同等なものは、設置方向や操作方向が異なっているものも全て、本発明の権利範囲に含まれるものである。
【0009】
(コントローラ10の概要)
図1は、一実施形態に係るコントローラ10の外観斜視図である。
図2は、一実施形態に係るコントローラ10の分解斜視図である。
【0010】
図1および
図2に示すコントローラ10は、例えば、ゲーム機に用いられ、操作者(すなわち、ゲームのプレイヤー)によって操作される。
【0011】
図1および
図2に示すように、コントローラ10は、ケース20を備える。ケース20は、コントローラ10の外形状をなす樹脂製の部材である。
【0012】
ケース20は、中央部20Aと、中央部20Aよりも左側(Y軸負側)に設けられた左側把持部20Bと、中央部20Aよりも右側(Y軸正側)に設けられた右側把持部20Cとを有する。左側把持部20Bおよび右側把持部20Cは、中央部20Aよりも上下方向(Z軸方向)に長く、且つ、中央部20Aの下面よりも下方に突出した形状を有する。
【0013】
これにより、ケース20は、操作者が、左手によって左側把持部20Bを把持し易く、且つ、右手によって右側把持部20Cを把持し易い形状となっている。
【0014】
また、ケース20の上面の右端部には、下方(Z軸負方向)に向かって凹んだ形状の凹部20Dが形成されている。そして、コントローラ10は、ケース20の凹部20D内に、入力装置100を備える。
【0015】
入力装置100は、操作部材120を有しており、当該操作部材120が、凹部20Dから上方(Z軸正方向)に露出するように、凹部20D内に設けられている。これにより、入力装置100は、操作者の右手親指による操作部材120の2方向(右方向(Y軸正方向)および左方向(Y軸負方向))の揺動操作が可能である。
【0016】
なお、操作部材120の揺動操作とは、操作部材120の上面120Aの中央よりも右側(Y軸正側)または左側(Y軸負側)の領域を押圧することにより、操作部材120の軸部121を揺動中心として、操作部材120を右下がりまたは左下がりに揺動させる操作である。
【0017】
なお、ケース20は、裏面側(Z軸正側)に、着脱可能なカバー21を備える。ケース20は、
図1に示すように、カバー21が取り付けられることにより、凹部20Dを裏面側(Z軸正側)から覆うことができる。また、ケース20は、
図2に示すように、カバー21が取り外されることにより、凹部20Dに対し、入力装置100が着脱可能となる。
【0018】
(入力装置100の構成)
図3は、一実施形態に係る入力装置100の正面図である。
図4は、一実施形態に係る入力装置100の右側面図である。
図5は、一実施形態に係る入力装置100の断面図である。
図6は、一実施形態に係る入力装置100の分解斜視図である。
【0019】
図3~
図5に示すように、入力装置100は、基部材110、操作部材120、起歪体130、固定金具140、FPC150、圧縮コイルばね160、プッシュスイッチ170、およびシャフト180を備える。
【0020】
基部材110は、入力装置100のベースとなる部材であり、他の構成部品を支持する部材である。基部材110は、比較的硬質な素材(例えば、金属、硬質樹脂、等)が用いられて形成される。基部材110は、前後方向(X軸方向)に一対の壁部111と、底部112とを有する。一対の壁部111の各々は、矩形状且つ垂直な壁状を有する。底部112は、一対の壁部111の間の下端部に設けられており、一対の壁部111の各々と接続されている。これにより、基部材110は、一対の壁部111の間に空間110Aを有し、且つ、空間110Aが上方(Z軸正方向)および左右方向(Y軸方向)に開口した開口形状を有する。
【0021】
また、一対の壁部111の各々は、左右方向(Y軸方向)における中間位置、且つ、上端部(Z軸正側の端部)に、当該壁部111を前後方向(X軸方向)に貫通する、円形の開口部111Aが形成されている。
【0022】
また、基部材110は、当該基部材110の下面における左側(Y軸負側、「一方の側」の一例)に、下方(Z軸負方向)に向かって突出した突起部113を有する。基部材110の底面において、突起部113は、半円状の断面形状を有し、且つ、前後方向(X軸方向)に延在して設けられている。基部材110は、突起部113の頂部(下端部)がケース20の凹部20Dの底面に当接して揺動支点となることにより、ケース20の凹部20Dの内部で右下がりに揺動可能である。
【0023】
操作部材120は、操作者による揺動動作がなされる、樹脂製の部材である。操作部材120は、概ね直方体形状を有する。また、操作部材120は、上方からの平面視にて、左右方向(Y軸方向)を長手方向とする、長方形状を有する。また、操作部材120の上面120Aは、左右方向(Y軸方向)における中央部が最も低くなるように、緩やかな曲面状を有する。
【0024】
操作部材120は、当該操作部材120を前後方向(X軸方向)に貫通し、且つ、当該操作部材120を前後方向(X軸方向)に突出する、丸棒状の軸部121を有する。操作部材120は、基部材110が有する一対の壁部111の間の空間110A内に配置される。この際、操作部材120が有する軸部121の両端部の各々は、一対の壁部111の各々の開口部111Aに嵌め込まれる。これにより、操作部材120は、基部材110によって軸部121を揺動中心として揺動可能に支持される。
【0025】
操作部材120は、当該操作部材120の下面から下方(Z軸負方向)に向かって突出した筒状の第1の凸部122を有する。第1の凸部122は、圧縮コイルばね160の上端部の内側に挿通される。
【0026】
起歪体130は、操作部材120からの操作荷重を受けることで歪が生じる樹脂製の部材である。本実施形態では、起歪体130は、平板状を有し、且つ、上方(Z軸正方向)からの平面視にて、左右方向(Y軸方向)を長手方向とする長方形状を有する。
【0027】
起歪体130は、平板部131と、4つの脚部132とを有する。平板部131は、左右方向(Y軸方向)を長手方向とする長方形状を有する平板状の部分である。4つの脚部132の各々は、平板部131の下面における4つの角部の各々から、下方(Z軸負方向)に向かって垂設されている。
【0028】
また、起歪体130は、平板部131の上面における中央部に、上方(Z軸正方向)に向かって突出した第2の凸部133を有する。第2の凸部133は、圧縮コイルばね160の下端部の内側に挿通される。第2の凸部133は、当該第2の凸部133を上下方向(Z軸方向)に貫通する、貫通孔133Aを有する。貫通孔133Aには、シャフト180の下端部が挿通される。
【0029】
また、起歪体130は、4つの脚部132の各々に、当該脚部132の側面から内側に向かって切り欠かれた形状の係合溝134を有する。
【0030】
固定金具140は、起歪体130の下側(Z軸負側)に設けられている、金属製且つ平板状の部材である。固定金具140は、起歪体130を下側(Z軸負側)から固定的に支持する。固定金具140は、上方(Z軸正方向)からの平面視にて、左右方向(Y軸方向)を長手方向とする長方形状を有する。すなわち、固定金具140は、上方(Z軸正方向)からの平面視にて、起歪体130と同形状を有する。
【0031】
固定金具140は、4つの係合爪141を有する。4つの係合爪141のうち、2つの係合爪141は、固定金具140の前側(X軸正側)の縁部において、互いに左右方向(Y軸方向)に所定距離離間して設けられており、且つ、固定金具140の前側(X軸正側)の縁部から上方(Z軸正方向)に突出して設けられている。4つの係合爪141のうち、他の2つの係合爪141は、固定金具140の後側(X軸負側)の縁部において、互いに左右方向(Y軸方向)に所定距離離間して設けられており、且つ、固定金具140の後側(X軸負側)の縁部から上方(Z軸正方向)に突出して設けられている。固定金具140は、起歪体130の下面に重ねて設けられた状態で、4つの係合爪141の各々が、起歪体130の4つの脚部132の各々に形成されている4つの係合溝134の各々に係合することにより、起歪体130を固定的に支持する。
【0032】
また、固定金具140は、当該固定金具140の前側(X軸正側)の縁部から垂下して設けられた、垂直な壁状の被固定部142を有する。固定金具140は、起歪体130を支持した状態で、基部材110の底部112の上面112Aに設置される。この際、固定金具140は、被固定部142が、基部材110の底部112に形成されている溝112B内に挿通されて、当該溝112B内で固定される。これにより、固定金具140は、起歪体130を支持した状態で基部材110に固定され、すなわち、起歪体130を基部材110に固定できる。
【0033】
FPC150は、「フレキシブル基板」の一例であり、可撓性を有するフィルム状の配線部材である。FPC150は、第1の平面部分150A、第2の平面部分150B、および引き出し部150Cを有する。
【0034】
第1の平面部分150Aは、左右方向(Y軸方向)に延びる帯状の部分であり、起歪体130の平板部131の下面に固定される。
【0035】
第2の平面部分150Bは、第1の平面部分150Aの下側(Z軸負側)に設けられる、左右方向(Y軸方向)に延びる帯状の部分であり、固定金具140の上面に固定される。
【0036】
引き出し部150Cは、第1の平面部分150Aの左側(Y軸負側)の端部から前方(X軸正方向)に延びる帯状の部分であり、その先端部において、外部(コネクタ等)と電気的に接続される部分である。
【0037】
第1の平面部分150Aの下面には、4つの歪センサ151が設けられている。具体的には、第1の平面部分150Aの下面には、当該第1の平面部分150Aの下面の中心を間に挟んで、右側(Y軸正側)に2つの歪センサ151が前後方向(X軸方向)に並べて配置されており、左側(Y軸正側)に他の2つの歪センサ151が前後方向(X軸方向)に並べて配置されている。
【0038】
すなわち、4つの歪センサ151の各々は、第1の平面部分150Aの下面において、当該第1の平面部分150Aの下面に対して4つの方向の各々に配置される。4つの歪センサ151の各々は、第1の平面部分150Aの下面に印刷された抵抗体である。4つの歪センサ151の各々は、起歪体130に生じた歪みに応じて変形することで、抵抗値が変化する。これにより、4つの歪センサ151の各々は、起歪体130に生じた歪みを検知できる。
【0039】
具体的には、右側(Y軸正側)に配置されている2つの歪センサ151は、互いに直列に接続されており、ハーフブリッジ回路を構成することで、起歪体130の歪み量に応じて、当該2つの歪センサ151の抵抗値が変化することで、当該2つの歪センサ151の間の中間点の電圧が変化するようになっている。
【0040】
また、左側(Y軸負側)に配置されている他の2つの歪センサ151は、互いに直列に接続されており、ハーフブリッジ回路を構成することで、起歪体130の歪みに応じて、当該他の2つの歪センサ151の抵抗値が変化することで、当該他の2つの歪センサ151の間の中間点の電圧が変化するようになっている。
【0041】
FPC150は、4つの歪センサ151の各々によって検知された、起歪体130の歪みを表す歪み検出信号(アナログ信号)を、引き出し部150Cを介して、外部へ出力することができる。
【0042】
圧縮コイルばね160は、「弾性部材」の一例である。圧縮コイルばね160は、操作部材120と起歪体130との間において、上下方向(Z軸方向)に伸縮可能に設けられる。圧縮コイルばね160は、上端部が操作部材120の下面中央に係合し、下端部が起歪体130の上面中央に係合する。具体的には、圧縮コイルばね160の上端部の内側には、操作部材120の下面中央に設けられている第1の凸部122が挿通される。また、圧縮コイルばね160の下端部の内側には、起歪体130の上面中央に設けられている第2の凸部133が挿通される。また、圧縮コイルばね160の内側の中心には、シャフト180が配置される。
【0043】
プッシュスイッチ170は、押圧部171が押圧されると、オフ状態からオン状態に切り替わるように構成されている。プッシュスイッチ170は、押圧部171が下向きになるように、すなわち、押圧部171がケース20の凹部20Dの底面と対向するように、基部材110の下面における右側(Y軸正側、「他方の側」の一例)に設けられている。プッシュスイッチ170は、操作部材120に対する押圧操作がなされて、基部材110が突起部113を揺動支点として右下がりに揺動したとき、押圧部171がケース20の凹部20Dの底面によって押圧されることにより、オン状態に切り替わる。これにより、プッシュスイッチ170は、操作部材120に対する押圧操作を検出できる。
【0044】
シャフト180は、操作部材120と起歪体130との間、且つ、圧縮コイルばね160の内側において、上下方向(Z軸方向)に延びる丸棒状の部材である。シャフト180の上端部は、操作部材120の第1の凸部122の筒内に挿通される。
図5に示すように、シャフト180の上端部の外周と、第1の凸部122の内周との間には、隙間が生じている。シャフト180の下端部は、起歪体130の第2の凸部133の貫通孔133A内に挿通される。例えば、シャフト180は、樹脂素材または金属素材が用いられて形成される。なお、シャフト180は、剛体であってもよく、弾性体であってもよい。
【0045】
(入力装置100の動作)
一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120に対する揺動操作がなされたとき、操作部材120の軸部121が基部材110によって支持されているため、操作部材120が軸部121を揺動中心として、右下がりまたは左下がりに揺動する。
【0046】
この際、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120と起歪体130との間に、圧縮コイルばね160を備えるため、操作部材120の揺動操作に応じた揺動力を、圧縮コイルばね160を介して起歪体130に伝達して、起歪体130に歪みを生じさせることができる。
【0047】
具体的には、圧縮コイルばね160の上端部の内側で、操作部材120の第1の凸部122が傾くことで、当該第1の凸部122が、圧縮コイルばね160の上端部を内側から押圧する。これにより、圧縮コイルばね160が撓む。そして、圧縮コイルばね160の弾性力により、圧縮コイルばね160の下端部が、当該下端部の内側に配置されている起歪体130の第2の凸部133の側面を押圧する。これにより、起歪体130に歪みが生じる。
【0048】
そして、一実施形態に係る入力装置100は、4つの歪センサ151によって、この起歪体130の歪みを検出することで、操作部材120に対する揺動操作(揺動方向および揺動角度)を高精度に検出できる。
【0049】
また、一実施形態に係る入力装置100は、さらに、操作部材120と起歪体130との間に、シャフト180を備えるため、操作部材120の揺動力を、シャフト180を介して、よりダイレクトに、起歪体130に伝達して、起歪体130に歪みを生じさせることができる。これにより、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120に対する微小な揺動操作がなされた場合であっても、4つの歪センサ151によって、当該揺動操作(揺動方向および揺動角度)を高精度に検出できる。
【0050】
また、一実施形態に係る入力装置100は、圧縮コイルばね160およびシャフト180を介して、操作部材120の揺動力を起歪体130に伝達できるため、圧縮コイルばね160およびシャフト180のパラメータを調整することによって、揺動操作時の歪センサ151の出力特性を多様に調整することができる。
【0051】
また、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120の上面120Aの中央部に対する押圧操作がなされたとき、操作部材120の軸部121が基部材110によって支持されているため、操作部材120とともに基部材110が下方(Z軸負方向)へ移動する。そして、基部材110の下面の左側(X軸負側)に設けられている突起部113の頂部(下端部)が、ケース20の凹部20Dの底面に当接して揺動支点となることにより、基部材110が右下がりに揺動する。このとき、基部材110の下面の右側(X軸正側)に設けられているプッシュスイッチ170の押圧部171が、ケース20の凹部20Dの底面によって押圧されることにより、プッシュスイッチ170がオン状態に切り替わる。これにより、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120に対する押圧操作を検出できる。
【0052】
(4つの歪センサ151の配置)
図7は、一実施形態に係る入力装置100における4つの歪センサ151の配置を示す図である。
図7は、互いに組み合わされた状態の、起歪体130と、FPC150と、固定金具140とを、上方(Z軸正方向)から平面視したものである。
【0053】
図7に示すように、FPC150の第1の平面部分150Aの下面に設けられている4つの歪センサ151のうち、2つの歪センサ151は、起歪体130の第2の凸部133の右側(Y軸正側)で、前後方向(X軸方向)に並べて設けられている。すなわち、2つの歪センサ151は、第2の凸部133の右前角部および右後角部の近傍に設けられている。
【0054】
また、
図7に示すように、FPC150の第1の平面部分150Aの下面に設けられている4つの歪センサ151のうち、他の2つの歪センサ151は、起歪体130の第2の凸部133の左側(Y軸負側)で、前後方向(X軸方向)に並べて設けられている。すなわち、他の2つの歪センサ151は、第2の凸部133の左前角部および左後角部の近傍に設けられている。
【0055】
一実施形態に係る入力装置100は、以上のように、起歪体130において比較的歪みが生じやすい位置である、起歪体130の第2の凸部133の近傍に4つの歪センサ151が設けられているため、これにより、一実施形態に係る入力装置100は、4つの歪センサ151をより大きく変形させることができ、したがって、操作部材120に対する揺動操作をより高精度に検出できる。
【0056】
特に、
図7に示すように、4つの歪センサ151の各々は、起歪体130においてさらに歪みが生じやすい位置である、第2の凸部133の外縁部133Bと重なる位置に設けられている。
【0057】
具体的には、4つの歪センサ151のうちの2つの歪センサ151は、第2の凸部133の矩形状の外縁部133Bにおける右辺(すなわち、第2の凸部133よりも操作部材120の揺動方向にある辺)と重なる位置に設けられている。また、当該2つの歪センサ151は、当該歪センサ151の検出方向(長辺方向)が操作部材120の揺動方向(Y軸方向)と平行となる向きに設けられている。
【0058】
また、4つの歪センサ151のうちの他の2つの歪センサ151は、第2の凸部133の矩形状の外縁部133Bにおける左辺(すなわち、第2の凸部133よりも操作部材120の揺動方向にある辺)と重なる位置に設けられている。また、当該他の2つの歪センサ151は、当該歪センサ151の検出方向が操作部材120の揺動方向(Y軸方向)と平行となる向きに設けられている。
【0059】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、4つの歪センサ151の各々を、当該歪センサ151の検出方向(Y軸方向)に沿ってさらに大きく変形させることができ、したがって、操作部材120に対する揺動操作をさらに高精度に検出できる。
【0060】
(揺動操作時の歪センサ151の出力特性の一例)
図8は、一実施形態に係る入力装置100における揺動操作時の歪センサ151の出力特性の一例を示すグラフである。
図8(a)~
図8(c)において、横軸は、操作部材120の揺動操作における、操作部材120のストローク量を示す。また、縦軸は、操作部材120の揺動操作における、歪センサ151の出力を示す。また、実線は、圧縮コイルばね160を設けてシャフト180を設けない場合の歪センサ151の出力特性を示す。また、点線は、圧縮コイルばね160およびシャフト180を設けた場合の歪センサ151の出力特性を示す。
【0061】
図8(a)~
図8(c)に示すように、入力装置100では、シャフト180の上端部の外周と、操作部材120の第1の凸部122の内周との間に隙間を有するため(
図5参照)、操作部材120のストローク量が所定のストローク量に達するまで、操作部材120からの揺動力の伝達にシャフト180を介入させないようにすることができる。
【0062】
図8(a)に示す例では、入力装置100は、操作部材120のストローク量がストローク量S1に達するまでは、操作部材120からの揺動力の伝達に圧縮コイルばね160が介入するように構成されている。
【0063】
また、
図8(a)に示す例では、入力装置100は、操作部材120のストローク量がストローク量S1に達したときに、歪センサ151の出力が出力P1となり、操作部材120からの揺動力の伝達に圧縮コイルばね160とシャフト180が介入するように構成されている。
【0064】
このため、
図8(a)に示す例では、操作部材120のストローク量がストローク量S1未満の場合、圧縮コイルばね160から、起歪体130に荷重が加わることにより、操作部材120のストローク量が増加するに連れて、起歪体130の歪み量が増加し、歪センサ151の出力が増加するようになっている。
【0065】
そして、
図8(a)に示す例では、操作部材120のストローク量がストローク量S1以上の場合、圧縮コイルばね160とシャフト180との双方から、起歪体130に荷重が加わることにより、操作部材120のストローク量が増加するに連れて、ストローク量S1未満の場合よりも大きい増加率で、起歪体130の歪み量が増加し、歪センサ151の出力が増加するようになっている。
【0066】
なお、
図8(b)に示す例では、入力装置100は、操作部材120のストローク量がストローク量S1よりも小さいストローク量S2に達したときに、歪センサ151の出力が出力P1よりも小さい出力P2となり、操作部材120からの揺動力の伝達にシャフト180が介入するように構成されている。
【0067】
また、
図8(c)に示す例では、入力装置100は、操作部材120のストローク量がストローク量S1よりも大きいストローク量S3に達したときに、歪センサ151の出力が出力P1よりも大きい出力P3となり、操作部材120からの揺動力の伝達にシャフト180が介入するように構成されている。
【0068】
このように、一実施形態に係る入力装置100は、シャフト180の上端部の外周と、操作部材120の第1の凸部122の内周との間に隙間を有するため(
図5参照)、当該隙間幅を調整することによって、揺動操作時の歪センサ151の出力特性において、シャフト180の介入タイミングを多様に調整することができる。
【0069】
なお、一実施形態に係る入力装置100は、シャフト180の下端部の外周と起歪体130の第2の凸部133の内周との間に隙間を設けてもよく、この場合、当該隙間幅を調整することによって、揺動操作時の歪センサ151の出力特性において、シャフト180の介入タイミングを多様に調整することができる。
【0070】
また、
図8(a)~
図8(c)に示す例では、圧縮コイルバネ160の上端部の内周と操作部材120の第1の凸部122の外周との間の隙間をゼロとしているため、圧縮コイルバネ160の介入タイミングが揺動操作の開始タイミングと同時となっているが、当該隙間をゼロより大きくすることにより、圧縮コイルバネ160の介入タイミングを揺動操作の開始タイミングよりも遅らせることができる。
【0071】
(効果)
以上説明したように、一実施形態に係る入力装置100は、基部材110と、基部材110に固定された起歪体130と、起歪体130に設けられた歪センサ151と、起歪体130の上側に設けられた操作部材120と、操作部材120と起歪体130との間に設けられ、上端部が操作部材120の下面中央に係合し、下端部が起歪体130の上面中央に係合する弾性部材とを備え、操作部材120は、軸部121を有し、基部材110によって軸部121を揺動中心として揺動可能に支持されている。
【0072】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120が軸部121を有し、軸部121を揺動中心として揺動するため、操作部材120(軸部121)の位置を固定することができ、操作部材120の可動範囲を小さくできるため、操作者が操作部材120に対する微小な揺動操作を容易に行うことができる。
【0073】
また、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120の揺動力に応じて、起歪体130に歪みを生じさせて、当該歪みを歪センサ151によって検出できるため、操作部材120に対する揺動操作を高精度に検出できる。
【0074】
また、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120が軸部121を有し、当該軸部121を揺動中心として揺動するため、操作部材120の可動範囲を小さくすることができ、よって、当該入力装置100の小型化を実現できる。
【0075】
また、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120の揺動力を、弾性体を介して起歪体130に伝達できるため、弾性体の弾性定数を調整することで、揺動操作の操作荷重を容易に調整することができる。
【0076】
また、一実施形態に係る入力装置100において、弾性部材は、圧縮コイルバネ160であり、操作部材120は、下面中央に、下方に向かって突出し、且つ、圧縮コイルバネ160の上端部の内側に挿通される第1の凸部122を有し、起歪体130は、上面中央に、上方に向かって突出し、且つ、圧縮コイルバネ160の下端部の内側に挿通される第2の凸部133を有する。
【0077】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120の揺動力を、圧縮コイルバネ160を介して起歪体130に伝達できるため、圧縮コイルバネ160のばね定数を調整することで、揺動操作の操作荷重を容易に調整することができる。
【0078】
また、一実施形態に係る入力装置100は、第1の凸部122によって圧縮コイルバネ160の上端部を保持することができ、且つ、第2の凸部133によって圧縮コイルバネ160の下端部を保持することができるため、圧縮コイルバネ160の保持に係る構成を簡素化することができる。
【0079】
また、一実施形態に係る入力装置100は、圧縮コイルバネ160の上端部の内周と第1の凸部122の外周との間、および、圧縮コイルバネ160の下端部の内周と第2の凸部133の外周との間の少なくともいずれか一方に、隙間を有する。
【0080】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、上記隙間の隙間幅を調整することによって、揺動操作時の歪センサ151の出力特性において、圧縮コイルバネ160の介入タイミングを多様に調整することができる。
【0081】
また、一実施形態に係る入力装置100において、起歪体130は、平板部131と、平板部131の4つ角部に設けられた4本の脚部132と、平板部131の上面中央に設けられた第2の凸部133とを有し、歪センサ151は、平板部131の下面に固定されたFPC150において、第2の凸部133の外縁部と重なる位置に設けられている。
【0082】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、歪センサ151を、より大きく変形させることができるため、歪センサ151によって、操作部材120に対する揺動操作を、より高精度に検出できる。
【0083】
また、一実施形態に係る入力装置100は、4つの歪センサ151を備え、4つの歪センサ151の各々は、第2の凸部133よりも操作部材120の揺動方向(Y軸方向)に設けられており、且つ、第2の凸部133の外縁部133Bと重なる位置に設けられており、且つ、当該歪センサ151の検出方向が操作部材120の揺動方向(Y軸方向)と平行となる向きで設けられている。
【0084】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、4つの歪センサ151の各々を、当該歪センサ151の検出方向(Y軸方向)に沿って、より大きく変形させることができるため、4つの歪センサ151によって、操作部材120に対する揺動操作を、より高精度に検出できる。
【0085】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、起歪体130を基部材110に強固に固定できるため、揺動操作によって生じる起歪体130の歪みを高精度に検出できる。
【0086】
また、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120と起歪体130との間に設けられたシャフト180を備え、操作部材120の第1の凸部122は、筒状を有し、起歪体130の第2の凸部133は、筒状を有し、シャフト180の上端部は、操作部材120の第1の凸部122の筒内に挿通され、シャフト180の下端部は、起歪体130の第2の凸部133の筒内に挿通される。
【0087】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120の揺動力を、シャフト180を介して、よりダイレクトに、起歪体130に伝達して、起歪体130に歪みを生じさせることができる。このため、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120に対する微小な揺動操作がなされた場合であっても、当該揺動操作を高精度に検出できる。
【0088】
また、一実施形態に係る入力装置100は、圧縮コイルばね160およびシャフト180を介して、起歪体130に揺動力を伝達することができるため、圧縮コイルばね160およびシャフト180の双方のパラメータ(素材、サイズ、弾性定数、他部材との間の隙間、等)を調整することによって、揺動操作時の歪センサ151の出力特性を多様に調整することができる。
【0089】
また、一実施形態に係る入力装置100は、シャフト180の上端部および下端部を固定していないため、シャフト180の上端部と第1の凸部122との間、および、シャフト180の下端部と第2の凸部133との間の少なくともいずれか一方に隙間を設けて、当該隙間の隙間幅を調整することによって、揺動操作時の歪センサ151の出力特性において、シャフト180の介入タイミングを多様に調整することができる。
【0090】
また、一実施形態に係る入力装置100は、基部材110の下側に、プッシュスイッチ170を備える。
【0091】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120に対する揺動操作だけでなく、操作部材120に対する押圧操作も検出することができる。
【0092】
また、一実施形態に係る入力装置100は、操作部材120の軸部121が基部材110によって支持されており、操作部材120に対する押圧操作の際に、操作部材120とともに基部材110が下方に移動するため、起歪体130に押圧力が加わり難く、したがって、揺動操作の誤検出を抑制することができる。
【0093】
また、一実施形態に係る入力装置100において、基部材110は、当該基部材110の下面における一方の側(Y軸負側)に揺動支点(突起部113の頂部)を有し、プッシュスイッチ170は、基部材110の下面における他方の側(Y軸正側)に設けられている。
【0094】
これにより、一実施形態に係る入力装置100は、基部材110が揺動支点を有することによって安定した揺動ができるため、基部材110によるプッシュスイッチ170の安定的な押圧操作を実現できる。
【0095】
(変形例)
図9は、一実施形態の一変形例に係る入力装置100-2の正面図である。
図9に示す入力装置100-2は、基部材110の下側(Z軸負側)に基板190をさらに備える点、および、プッシュスイッチ170が基板190の上面190Aに上向きに設けられている点で、入力装置100と異なる。
【0096】
基板190は、樹脂製且つ平板状の部材である。入力装置100-2において、基板190は、ケース20の凹部20Dの底面上に設けられる。
【0097】
一実施形態の一変形例に係る入力装置100-2は、操作部材120の上面120Aの中央部に対する押圧操作がなされたとき、基部材110の下面の左側(X軸負側)に設けられている突起部113の頂部(下端部)が、基板190の上面190Aに当接して揺動支点となることにより、基部材110が右下がりに揺動する。このとき、基板190の上面190Aの右側(X軸正側)に設けられているプッシュスイッチ170の押圧部171が、基部材110の下面によって押圧されることにより、プッシュスイッチ170がオン状態に切り替わる。これにより、一実施形態の一変形例に係る入力装置100-2は、操作部材120に対する押圧操作を検出できる。
【0098】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【0099】
例えば、入力装置100は、シャフト180を有しなくてもよい。すなわち、入力装置100は、シャフト180を介さずに、圧縮コイルばね160を介して、起歪体130に揺動力を伝達する構成であってもよい。
【0100】
また、入力装置100は、「弾性部材」として、圧縮コイルばね160を用いているが、これに限らず、「弾性部材」として、圧縮コイルばね160以外の弾性部材(例えば、板ばね、ゴム、等)を用いてもよい。
【符号の説明】
【0101】
10 コントローラ
20 ケース
20A 中央部
20B 左側把持部
20C 右側把持部
20D 凹部
21 カバー
110 基部材
110A 空間
111 壁部
111A 開口部
112 底部
112A 上面
112B 溝
113 突起部
120 操作部材
120A 上面
121 軸部
122 第1の凸部
130 起歪体
131 平板部
132 脚部
133 第2の凸部
133A 貫通孔
133B 外縁部
134 係合溝
140 固定金具
141 係合爪
142 被固定部
150 FPC(フレキシブル基板)
150A 第1の平面部分
150B 第2の平面部分
150C 引き出し部
151 歪センサ
160 圧縮コイルばね(弾性部材)
170 プッシュスイッチ
171 押圧部
180 シャフト
190 基板
190A 上面