(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025086747
(43)【公開日】2025-06-09
(54)【発明の名称】レバー式コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/631 20060101AFI20250602BHJP
H01R 13/633 20060101ALI20250602BHJP
【FI】
H01R13/631
H01R13/633
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023201002
(22)【出願日】2023-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】TE Connectivity Japan合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100197583
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 健
(72)【発明者】
【氏名】岡田 雄介
(72)【発明者】
【氏名】武正 英一郎
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC31
5E021HB02
5E021HB04
5E021HB05
5E021HB11
5E021HC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】一対のコネクタハウジングの嵌合保持、解除を効率的に行うレバー式コネクタを提供する。
【解決手段】外面に第1突起部分を有する第1コネクタハウジング100に着脱可能な第2コネクタハウジング200に軸回転可能に設けられロック部分320及びロック部分とは異なる箇所に設けたカム部分330を夫々有する1対のレバー部300と一端側が第2コネクタハウジングに取り付けられ他端側がレバー部に取り付けられた弾性部材400を備え、レバー部は弾性部材により第2コネクタハウジング側から第1コネクタハウジング側へと軸回転し第1コネクタハウジングの第1突起部分に対しロック部分が係止可能に付勢され第1コネクタハウジング側から第2コネクタハウジング側へのレバー部の軸回転で第1突起部分からのロック部分の係止解除がされると共にレバー部のカム部分が第1コネクタハウジングの第1突起部分に対し摺動及び押圧可能となっている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面に第1突起部分を有する第1コネクタハウジングと、前記第1コネクタハウジングに対する着脱が可能な第2コネクタハウジングと、前記第2コネクタハウジングに軸回転可能に設けられ、ロック部分および前記ロック部分とは異なる箇所に設けられたカム部分をそれぞれ有する1対のレバー部と、一端側が前記第2コネクタハウジングに取り付けられ、他端側が前記レバー部に取り付けられた弾性部材とを備え、
前記レバー部は、前記弾性部材により、前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側へと軸回転し、前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対して前記ロック部分が係止可能に付勢され、
前記第1コネクタハウジング側から前記第2コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転により、前記第1突起部分からの前記ロック部分の係止解除がなされると共に、前記レバー部の前記カム部分が前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対して摺動および押圧可能となっている、レバー式コネクタ。
【請求項2】
前記弾性部材による前記レバー部の付勢により、前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対する前記ロック部分の自動係止が可能となっている、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項3】
前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対する前記レバー部の前記カム部分の摺動および押圧が、前記第1コネクタハウジングからの前記第2コネクタハウジングの上方移動を可能とする、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項4】
前記ロック部分および前記カム部分の両方が1つの前記レバー部に設けられる、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項5】
前記レバー部の前記ロック部分は、前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転前にて前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に摺動可能な傾斜面を有する、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項6】
前記レバー部の前記ロック部分は、前記傾斜面の上端から延在し、かつ前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転後にて前記第1突起部分に係止可能な係止面を有する、請求項5に記載のレバー式コネクタ。
【請求項7】
前記レバー部の前記カム部分は外側湾曲面を有し、前記カム部分は、前記外側湾曲面が前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に当接する際に、前記第1突起部分からの前記ロック部分の係止解除が開始可能に位置づけられる、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項8】
前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分が円形状の輪郭面を有する、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項9】
前記第2コネクタハウジングが外面に第2突起部分を有し、前記第2突起部分が、前記第1コネクタハウジング側から前記第2コネクタハウジング側への前記レバー部の所定箇所までの軸回転時と、前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の所定箇所までの軸回転時に、前記レバー部が前記第2突起部分に当接可能となっている、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項10】
前記第2突起部分が、前記第1コネクタハウジング側から前記第2コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転範囲、および前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転範囲を規制可能となっている、請求項9に記載のレバー式コネクタ。
【請求項11】
前記弾性部材がトーションバネである、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項12】
前記レバー部が取手部分を更に有し、前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転方向が、前記レバー部の前記取手部分が第2コネクタハウジングから前記第1コネクタハウジングへ近づく下側回転方向である、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項13】
前記レバー部が取手部分を更に有し、前記第1コネクタハウジング側から前記第2コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転方向が、前記レバー部の取手部分が前記第1コネクタハウジングから前記第2コネクタハウジングへ近づく上側回転方向である、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項14】
前記1対のレバー部の各々において、前記ロック部分、前記カム部分、および前記弾性部材が前記第2コネクタハウジングを挟んで両側に対向配置される、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項15】
前記第1コネクタハウジングは機器に取り付けられる機器側コネクタハウジングであり、前記第2コネクタハウジングはケーブルが取り付けられるケーブル側コネクタハウジングである、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レバー式コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従前より、レバー部の回動操作により、一対のコネクタハウジングの着脱を行うレバー式コネクタが用いられる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-043930号公報
【特許文献2】特開平05-003059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、従前のレバー式コネクタにつき、本願発明者らは、以下の点で改善すべき事項があることを新たに見出した。
【0005】
具体的には、一対のコネクタハウジングの嵌合および嵌合保持時には、コネクタの嵌合とレバー部の回動によるレバー部のロックとが使用者により行われる必要がある。しかしながら、使用者の不注意によるレバー部のロック忘れの虞、および、コネクタの嵌合と上記レバー部の回動によるロックとを2段階のステップで行う作業の煩雑さの懸念がある。
【0006】
また、一対のコネクタハウジングの嵌合解除時には、上記レバー部のロック解除と、その後の一方のコネクタハウジングからの他方のコネクタハウジングの引抜き作業が使用者により行われる必要がある。しかしながら、コネクタハウジング内に設けるコネクタ端子数が多く、これに伴い相対的にサイズの大きなレバー式コネクタを用いる場合、コネクタ端子接点の大きな摩擦力により、レバー部のロック解除後の上記引抜き作業による一対のコネクタハウジングの嵌合解除は、作業者に身体的負担をかすことになり得る。
【0007】
以上の点をふまえ、本開示は、一対のコネクタハウジングの嵌合保持と嵌合解除とを共に効率的に行うことが可能なレバー式コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本開示では、
外面に第1突起部分を有する第1コネクタハウジングと、前記第1コネクタハウジングに対する着脱が可能な第2コネクタハウジングと、前記第2コネクタハウジングに軸回転可能に設けられ、ロック部分および前記ロック部分とは異なる箇所に設けられたカム部分をそれぞれ有する1対のレバー部と、一端側が前記第2コネクタハウジングに取り付けられ、他端側が前記レバー部に取り付けられた弾性部材とを備え、
前記レバー部は、前記弾性部材により、前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側へと軸回転し、前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対して前記ロック部分が係止可能に付勢され、
前記第1コネクタハウジング側から前記第2コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転により、前記第1突起部分からの前記ロック部分の係止解除がなされると共に、前記レバー部の前記カム部分が前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対して摺動および押圧可能となっている、レバー式コネクタが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示のレバー式コネクタによれば、一対のコネクタハウジングの嵌合保持と嵌合解除とを共に効率的に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示のレバー式コネクタを模式的に示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本開示のレバー式コネクタを模式的に示す正面図である。
【
図3】
図3は、構成要素の一部を省略して、弾性部材を明示した本開示のレバー式コネクタを模式的に示す斜視図である。
【
図4】
図4は、本開示のレバー式コネクタにおいて、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除(取外し)状態を模式的に示す斜視図である。
【
図5】
図5は、本開示のレバー式コネクタを模式的に示す分解斜視図である。
【
図6A】
図6Aは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合開始時の第1状態を模式的に示す正面図である。
【
図6B】
図6Bは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第2状態を模式的に示す正面図である。
【
図6C】
図6Cは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第3状態を模式的に示す正面図である。
【
図6D】
図6Dは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第4状態を模式的に示す正面図である。
【
図6E】
図6Eは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第5状態を模式的に示す正面図である。
【
図6F】
図6Fは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第6状態を模式的に示す正面図である。
【
図6G】
図6Gは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合完了時の第7状態を模式的に示す正面図である。
【
図7A】
図7Aは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除開始時の第1状態を模式的に示す正面図である。
【
図7B】
図7Bは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除途中時の第2状態を模式的に示す正面図である。
【
図7C】
図7Cは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第3状態を模式的に示す正面図である。
【
図7D】
図7Dは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第4状態を模式的に示す正面図である。
【
図7E】
図7Eは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第5状態を模式的に示す正面図である。
【
図7F】
図7Fは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除完了時の第6状態を模式的に示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[レバー式コネクタの構成]
以下、
図1~
図5を参照しながら、本開示のレバー式コネクタの構成について具体的に説明する。
【0012】
図1は、本開示のレバー式コネクタを模式的に示す斜視図である。
図2は、本開示のレバー式コネクタを模式的に示す正面図である。
図3は、構成要素の一部を省略して、弾性部材を明示した本開示のレバー式コネクタを模式的に示す斜視図である。
図4は、本開示のレバー式コネクタにおいて、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除(取外し)状態を模式的に示す斜視図である。
図5は、本開示のレバー式コネクタを模式的に示す分解斜視図である。
【0013】
図1~
図5に示すように、本開示のレバー式コネクタ1000は、第1コネクタハウジング100、第2コネクタハウジング200、1対のレバー部300、弾性部材400、
第1内部ハウジング500、第2内部ハウジング600、および第2コネクタハウジング200に取り付けられるケーブルクランプ700を備える。
【0014】
第1コネクタハウジング100は、例えば産業機器(図示せず)に取り付けられる機器側コネクタハウジングであって、第1内部ハウジング500を内部に取り付け可能な開口付き空間110を有する。また、第1コネクタハウジング100は、その外面120に第1突起部分130を有する。
【0015】
第2コネクタハウジング200は、第1コネクタハウジング100に対して着脱可能に構成されている。具体的には、第2コネクタハウジング200は、第1コネクタハウジング100に対して嵌合および嵌合解除可能に構成されている。特に限定されるものではないが、図示するように、第1コネクタハウジング100および第2コネクタハウジング200は共に、矩形状の平面形状を有し得る。
【0016】
第2コネクタハウジング200は、例えば、ケーブル(図示せず)を保持するケーブルクランプ700を接続可能な貫通口210と、上記の第1内部ハウジング500と嵌合可能な第2内部ハウジング600を内部に取り付け可能な開口付き空間を有する。即ち、第2コネクタハウジング200は、ケーブルが取り付けられるケーブル側コネクタハウジングである。また、後述するが、第2コネクタハウジング200は、その外面220に第2突起部分230を有する。
【0017】
第2内部ハウジング600は、ケーブル内の電線を挿入可能な内部空間を有し、この内部空間にて電線と端子が接続されている。また、第1内部ハウジング500は、第2内部ハウジング600内における電線と接続された端子と接続可能となっている。一例では、
図5に示すように、第2内部ハウジング600が雄端子側の内部ハウジングであり、第1内部ハウジング500が雌端子側の内部ハウジングであり得る。別例では、第2内部ハウジング600が雌端子側の内部ハウジングであり、第1内部ハウジング500が雄端子側の内部ハウジングであってもよい。第1内部ハウジング500および第2内部ハウジング600はそれぞれ、絶縁性の樹脂から構成され得る。
【0018】
本明細書では、「第1コネクタハウジング100」および「第2コネクタハウジング200」はそれぞれ、内部ハウジングを取付け可能なハウジングであることから、「第1外部ハウジング」および「第2外部ハウジング」とも称され得る。また、嵌合時に第2コネクタハウジング200は嵌合方向に沿って第1コネクタハウジング100上に設けられるコネクタハウジングであることから、「第1コネクタハウジング100」は下部コネクタハウジングと称され、「第2コネクタハウジング200」は上部コネクタハウジングと称され得る。
【0019】
1対のレバー部300の各々は、第2コネクタハウジング200に(即ち、第2コネクタハウジング200に対して)軸回転可能に設けられる。具体的には、1対のレバー部300の各々は、第2コネクタハウジング200の外面220に軸回転可能に設けられる。1対のレバー部300の各々は、第2コネクタハウジング200を介して相互に対向して配置され得る。
【0020】
レバー部300は、使用者(または作業者)が指を引っ掛けるための取手部分310またはハンドル部分と、これに連続するロック部分320と、ロック部分320とは異なる箇所に設けられたカム部分330とを有する。即ち、ロック部分320およびカム部分330の両方が1つのレバー部300に設けられる。これにより、レバー部300の軸回転移動にあわせて、ロック部分320とカム部分330の両方が一体的に移動可能となる。
【0021】
上記のとおり、第1コネクタハウジング100および第2コネクタハウジング200が共に矩形状の平面形状を有する場合、各レバー部300は、第2コネクタハウジング200の長手側側面に軸支され、レバー部300の取手部分310は第2コネクタハウジング200の短手側側面と対向可能に配置され得る。
【0022】
レバー部300のロック部分320は、第1コネクタハウジング100に対して下方向に向かって第2コネクタハウジング200を嵌合させる途中で(即ち、第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へのレバー部300の軸回転前に)、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に摺動可能な傾斜面321を有する。
【0023】
また、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対するロック部分320の傾斜面321の摺動を円滑にする観点から、この第1突起部分130は円形状の輪郭面131を有することが好ましい。
【0024】
更に、レバー部300のロック部分320は、上記傾斜面321の上端から延在し、かつ第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へのレバー部300の軸回転後に、第1突起部分130に係止可能な係止面322を有する。この係止面322は、第1突起部分130に係止可能とするため、第1突起部分130の一部を受容可能な微小な凹部状領域を有し得る。
【0025】
弾性部材400は、一端側410が第2コネクタハウジング200に取り付けられ、他端側420がレバー部300に取り付けられる。本明細書でいう「弾性部材400」とは、外力で変形する一方で、外力を取り去ると元に戻ろうとする性質を有する部材を指す。
【0026】
弾性部材400としては、一例として、
図3に示すトーションバネを用いることができる。これに限定されることなく、弾性部材400としては、板バネ、圧縮コイルバネ等を用いることができる。
【0027】
(コネクタハウジングの嵌合保持時の特徴)
ここで、本開示の特徴として、レバー部300は、上記弾性部材400により、第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へと軸回転し、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対してロック部分320が係止可能に付勢され得る。
【0028】
換言すれば、弾性部材400の付勢力は、第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へとレバー部300を軸回転させ、その後第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対するレバー部300のロック部分320の係止を可能とする力である。
【0029】
本明細書において、「第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へのレバー部300の軸回転」方向は、レバー部300の取手部分310が第2コネクタハウジング200から第1コネクタハウジング100へ近づく下側回転方向を指す。
【0030】
かかる構成によれば、(1)使用者が第1コネクタハウジング100に対して下方向に向かって第2コネクタハウジング200を嵌合させる途中で、レバー部300のロック部分320の傾斜面321を第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に当接させ、所定箇所まで摺動させ、その後嵌合終了時点では、(2)弾性部材400によるレバー部300の付勢により、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対するレバー部300のロック部分320の自動係止が可能となる。
【0031】
以上のことから、1対のレバー部300の嵌合後に1対のレバー部300のロックを使用者が行わなくとも、第1コネクタハウジング100に対する第2コネクタハウジング200の嵌合保持が可能となる。これにより、使用者の不注意によるレバー部300のロック忘れ、および、第1コネクタハウジング100と第2コネクタハウジング200の嵌合とロックとを2段階のステップで行う作業の煩雑さの問題を解消することが可能となる。
【0032】
(コネクタハウジングの嵌合解除時の特徴)
また、本開示の特徴として、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へのレバー部300の軸回転により、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130からのレバー部300のロック部分320の係止解除がなされ得る。これと共に、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へのレバー部300の軸回転により、レバー部300のカム部分330が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対して摺動および押圧可能となっている。
【0033】
本明細書において、「第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へのレバー部300の軸回転」方向は、レバー部300の取手部分310が第1コネクタハウジング100から第2コネクタハウジング200へ近づく上側回転方向を指す。
【0034】
かかる構成によれば、作業者がコネクタハウジングの嵌合解除方向に、即ち上方向にレバー部300の取手部分310を持ち上げて、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へとレバー部300を軸回転させると、(1)第1コネクタハウジング100の第1突起部分130からのレバー部300のロック部分320の係止解除が可能となる。
【0035】
これに加えて、レバー部300のカム部分330が第1突起部分130の所定箇所から別の箇所まで摺動すると共に、この摺動の間に同第1突起部分130を押圧することで、上方向への反作用力が生じ得、その力を利用して、第1コネクタハウジング100から第2コネクタハウジング200を上方移動させることが可能となる。即ち、レバー部300のカム部分330により、第1コネクタハウジング100からの第2コネクタハウジング200の引抜き作業(嵌合解除に相当)のための補助力またはアシスト力が好適に供され得る。
【0036】
したがって、第1コネクタハウジング100からの第2コネクタハウジング200の引抜き作業(嵌合解除に相当)に対してカム部分330(カム機構に対応)による引抜力の補助により作業者に身体的負担をかすことなく、レバー部300のロック解除と一対のコネクタハウジング100、200の嵌合解除とが可能となる。この事は、コネクタハウジング内に設けるコネクタ端子数が多く、すなわち端子接点間の摩擦力が強く、これに伴い相対的にサイズの大きなレバー式コネクタ1000を用いる場合に特に有利であり得る。
【0037】
以上のことから、全体として、本開示のレバー式コネクタ1000によれば、一対のコネクタハウジング100、200の嵌合保持と嵌合解除とを共に効率的に行うことが可能である。
【0038】
なお、上記の第1突起部分130に対するレバー部300のカム部分330の摺動および押圧を円滑に行う観点から、カム部分330は外側湾曲面331を有し、かつ、既述のように、第1突起部分130は円形状の輪郭面131を有することが好ましい。また、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対するカム部分330の押圧領域を可能な限り大きくとる観点から、カム部分330は、外側湾曲面331が第1コネクタハウジングの第1突起部分130に当接する際に、第1突起部分130からのロック部分320の係止解除が開始可能な位置に設けられ得る。
【0039】
また、本開示では、既述の第2コネクタハウジング200の第2突起部分230につき、(1)第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へのレバー部300の所定箇所までの軸回転時と、(2)第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へのレバー部300の所定箇所までの軸回転時に、レバー部300が第2突起部分230に当接可能であることが好ましい。
【0040】
かかる構成によれば、上記(1)の時、具体的には第1コネクタハウジング100からの第2コネクタハウジング200の嵌合解除の完了時にて、レバー部300が不必要に更に軸回転することを回避でき、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へのレバー部300の軸回転範囲を好適に規制することが可能となる。
【0041】
かかる構成によれば、上記(2)の時、具体的には第1コネクタハウジング100への第2コネクタハウジング200の嵌合完了時にて、レバー部300が不必要に更に軸回転することを回避でき、第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へのレバー部300の軸回転範囲を好適に規制することが可能となる。
【0042】
また、上記の1対のレバー部300の各々において、ロック部分320、カム部分330、および弾性部材400が第2コネクタハウジング200を挟んで両側に対向配置されることが好ましい。
【0043】
かかる配置によれば、第2コネクタハウジング200に対してロック部分320、カム部分330、および弾性部材400のそれぞれに対して4つ供することが可能となる。これにより、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対するレバー部300のロック部分320の自動係止ポイントを4か所確保可能となる。その結果、第1コネクタハウジング100に対する第2コネクタハウジング200の嵌合保持をより好適に行うことが可能となる。
【0044】
かかる配置によれば、レバー部300のカム部分330による第1突起部分130の押圧に伴う上方向への反作用力の発生ポイントを4か所確保可能となる。その結果、第1コネクタハウジング100から第2コネクタハウジング200をより好適に上方移動させやすくなる。それ故、一対のコネクタハウジング100、200の嵌合解除をより好適に行うことができる。
【0045】
また、特に限定されるものではないが、レバー部300および第1コネクタハウジング100の第1突起部分130は、上記の第1突起部分130へのロック部分320の係止とカム部分330の押圧に対して好適に耐性強度を有することを可能に、金属部材、例えばステンレス部材から構成され得る。また、第1コネクタハウジング100および第2コネクタハウジング200は、成形性と強度を両立可能な亜鉛合金またはアルミ合金等のダイカスト金属部材から構成され得る。本開示のレバー式コネクタ1000のうちこれら以外の構成要素は、接続部材としての螺子またはリベット部材を除いて、樹脂部材から構成され得る。これに限定されることなく、耐性強度および耐油性の要求の程度が相対的に小さい場合には、接続部材としての螺子またはリベット部材を除いて、主たる構成要素のすべてが樹脂部材から構成されてもよい。
【0046】
[レバー式コネクタの動作1]
以下、
図6A~
図6Gを用いて、1対のコネクタハウジングの嵌合開始~嵌合完了時までの動作フローを説明する。なお、上記の構成に関する欄で述べた内容と重複する内容については、その説明を簡略化または省略する。
【0047】
図6Aは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合開始時の第1状態を模式的に示す正面図である。
図6Bは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第2状態を模式的に示す正面図である。
図6Cは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第3状態を模式的に示す正面図である。
図6Dは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第4状態を模式的に示す正面図である。
図6Eは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第5状態を模式的に示す正面図である。
図6Fは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第6状態を模式的に示す正面図である。
図6Gは、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合完了時の第7状態を模式的に示す正面図である。
【0048】
・第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合開始時の第1状態
図6Aに示すように、作業者による第1コネクタハウジング100への第2コネクタハウジング200の嵌合を開始する。この際、レバー部300のロック部分320の傾斜面321が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130の上方に位置する。
【0049】
・第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第2状態
次に、
図6Bに示すように、作業者による第1コネクタハウジング100への第2コネクタハウジング200の嵌合を継続する。この際、レバー部300のロック部分320の傾斜面321が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に当接する。
【0050】
・第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第3状態
次に、
図6Cに示すように、作業者による第1コネクタハウジング100への第2コネクタハウジング200の嵌合を更に継続する。この際、レバー部300のロック部分320の傾斜面321が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対して摺動開始する。
【0051】
・第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第4状態
次に、
図6Dに示すように、作業者による第1コネクタハウジング100への第2コネクタハウジング200の嵌合を更に継続する。この際、レバー部300のロック部分320の傾斜面321が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対して下方向への摺動を継続する。
【0052】
・第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第5状態
次に、
図6Eに示すように、作業者による第1コネクタハウジング100への第2コネクタハウジング200の嵌合をより更に継続する。この際、レバー部300のロック部分320の傾斜面321の上端が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対して当接した状態であり得る。
【0053】
・第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第6状態
次に、
図6Fに示すように、作業者による第1コネクタハウジング100への第2コネクタハウジング200の嵌合をより更に継続する。この際、レバー部300のロック部分320の係止面321が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130の受容を開始する。
【0054】
既述のとおり、レバー部300は、弾性部材(
図1~5の符号400の部材あわせて参照)により、第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へと軸回転し、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対してロック部分320が係止可能に付勢され得る。かかる構成を採るが故、この第6状態(または上記の第5状態)から、上記弾性部材により、レバー部300は、付勢されて、第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へと軸回転する。
【0055】
・第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合完了時の第7状態
次に、
図6Gに示すように、作業者による第1コネクタハウジング100への第2コネクタハウジング200の嵌合をより更に継続する。この際、上記弾性部材により、レバー部300は、継続して付勢されて、第2コネクタハウジング200側から第1コネクタハウジング100側へと更に軸回転する。これにより、最終的に、レバー部300のロック部分320の係止面321による第1コネクタハウジング100の第1突起部分130の受容が完了し、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対してレバー部300のロック部分320が自動係止される。
【0056】
[レバー式コネクタの動作2]
以下、
図7A~
図7Fを用いて、1対のコネクタハウジングの嵌合解除開始~嵌合解除完了時までの動作フローを説明する。なお、上記の構成に関する欄で述べた内容と重複する内容については、その説明を簡略化または省略する。
【0057】
図7Aは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除開始時の第1状態を模式的に示す正面図である。
図7Bは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除途中時の第2状態を模式的に示す正面図である。
図7Cは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第3状態を模式的に示す正面図である。
図7Dは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第4状態を模式的に示す正面図である。
図7Eは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合途中時の第5状態を模式的に示す正面図である。
図7Fは、第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除完了時の第6状態を模式的に示す正面図である。
【0058】
・第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除開始時の第1状態
図7Aに示すように、作業者による、コネクタハウジングの嵌合解除方向、即ち上方向へのレバー部300の取手部分310の持上げを開始する。
【0059】
・第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除途中時の第2状態
図7Bに示すように、作業者による、コネクタハウジングの嵌合解除方向、即ち上方向へのレバー部300の取手部分310の持上げを継続する。
【0060】
この際、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へとレバー部300が軸回転され、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130からのレバー部300のロック部分320の係止が解除される。
【0061】
これと共に、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へのレバー部300の軸回転により、レバー部300のカム部分330が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対して当接および押圧する。
【0062】
・第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除途中時の第3状態
図7Cに示すように、作業者による、コネクタハウジングの嵌合解除方向、即ち上方向へのレバー部300の取手部分310の持上げを継続する。
【0063】
この際、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へとレバー部300が更に軸回転され、レバー部300のカム部分330が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対して
図7Bの位置から第1突起部分130の上端面側へと向かって摺動および押圧する。
【0064】
・第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除途中時の第4状態
図7Dに示すように、作業者による、コネクタハウジングの嵌合解除方向、即ち上方向へのレバー部300の取手部分310の持上げを継続する。
【0065】
この際、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へとレバー部300が更により軸回転され、レバー部300のカム部分330が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対して
図7Cの位置から第1突起部分130の上端面側へと向かって摺動および押圧する。
【0066】
・第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除途中時の第5状態
図7Eに示すように、作業者による、コネクタハウジングの嵌合解除方向、即ち上方向へのレバー部300の取手部分310の持上げを継続する。
【0067】
この際、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へとレバー部300が更により軸回転され、レバー部300のカム部分330が第1コネクタハウジング100の第1突起部分130に対して
図7Dの位置から第1突起部分130の上端面側へと向かって摺動および押圧する。
【0068】
・第1コネクタハウジングからの第2コネクタハウジングの嵌合解除完了時の第6状態
図7Fに示すように、第2コネクタハウジング200の第2突起部分230へのレバー部300の当接により、作業者による、コネクタハウジングの嵌合解除方向、即ち上方向へのレバー部300の取手部分310の持上げが完了する。
【0069】
この際、レバー部300のカム部分330は、第1コネクタハウジング100の第1突起部分130を
図7Eの位置から更に第1突起部分130の上端側へと摺動して、第1突起部分130の上端面に位置し、第1突起部分130を押圧する。レバー部300のカム部分330は、
図7Bの当接から
図7Fの摺動完了の間に第1突起部分130を継続して押圧することで、上方向への反作用力が生じ得、その反作用力により、第1コネクタハウジング100から第2コネクタハウジング200を上方移動させることが可能となる。これにより、第1コネクタハウジング100からの第2コネクタハウジング200の嵌合解除が可能となる。
【0070】
以上により、第1コネクタハウジング100側から第2コネクタハウジング200側へのレバー部300の軸回転により、レバー部300のロック解除と一対のコネクタハウジング100、200の嵌合解除とを行うことが可能となる。
【0071】
本開示のレバー式コネクタは、上記の実施形態に限定されるものではない。本開示の範囲内において、適宜、変更がなされていてもよい。
【0072】
本開示のレバー式コネクタは、下記態様を採り得る。
<1>
外面に第1突起部分を有する第1コネクタハウジングと、前記第1コネクタハウジングに対する着脱が可能な第2コネクタハウジングと、前記第2コネクタハウジングに軸回転可能に設けられ、ロック部分および前記ロック部分とは異なる箇所に設けられたカム部分をそれぞれ有する1対のレバー部と、一端側が前記第2コネクタハウジングに取り付けられ、他端側が前記レバー部に取り付けられた弾性部材とを備え、
前記レバー部は、前記弾性部材により、前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側へと軸回転し、前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対して前記ロック部分が係止可能に付勢され、
前記第1コネクタハウジング側から前記第2コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転により、前記第1突起部分からの前記ロック部分の係止解除がなされると共に、前記レバー部の前記カム部分が前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対して摺動および押圧可能となっている、レバー式コネクタ。
<2>
前記弾性部材による前記レバー部の付勢により、前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対する前記ロック部分の自動係止が可能となっている、<1>に記載のレバー式コネクタ。
<3>
前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に対する前記レバー部の前記カム部分の摺動および押圧が、前記第1コネクタハウジングからの前記第2コネクタハウジングの上方移動を可能とする、<1>又は<2>に記載のレバー式コネクタ。
<4>
前記ロック部分および前記カム部分の両方が1つの前記レバー部に設けられる、<1>~<3>のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
<5>
前記レバー部の前記ロック部分は、前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転前にて前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に摺動可能な傾斜面を有する、<1>~<4>のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
<6>
前記レバー部の前記ロック部分は、前記傾斜面の上端から延在し、かつ前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転後にて前記第1突起部分に係止可能な係止面を有する、<5>に記載のレバー式コネクタ。
<7>
前記レバー部の前記カム部分は外側湾曲面を有し、前記カム部分は、前記外側湾曲面が前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分に当接する際に、前記第1突起部分からの前記ロック部分の係止解除が開始可能に位置づけられる、<1>~<6>のいずれかにに記載のレバー式コネクタ。
<8>
前記第1コネクタハウジングの前記第1突起部分が円形状の輪郭面を有する、<1>~<7>のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
<9>
前記第2コネクタハウジングが外面に第2突起部分を有し、前記第2突起部分が、前記第1コネクタハウジング側から前記第2コネクタハウジング側への前記レバー部の所定箇所までの軸回転時と、前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の所定箇所までの軸回転時に、前記レバー部が前記第2突起部分に当接可能となっている、<1>~<8>のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
<10>
前記第2突起部分が、前記第1コネクタハウジング側から前記第2コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転範囲、および前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転範囲を規制可能となっている、<9>に記載のレバー式コネクタ。
<11>
前記弾性部材がトーションバネである、<1>~<10>のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
<12>
前記レバー部が取手部分を更に有し、前記第2コネクタハウジング側から前記第1コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転方向が、前記レバー部の前記取手部分が第2コネクタハウジングから前記第1コネクタハウジングへ近づく下側回転方向である、<1>~<11>のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
<13>
前記レバー部が取手部分を更に有し、前記第1コネクタハウジング側から前記第2コネクタハウジング側への前記レバー部の軸回転方向が、前記レバー部の取手部分が前記第1コネクタハウジングから前記第2コネクタハウジングへ近づく上側回転方向である、<1>~<12>のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
<14>
前記1対のレバー部の各々において、前記ロック部分、前記カム部分、および前記弾性部材が前記第2コネクタハウジングを挟んで両側に対向配置される、<1>~<13>のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
<15>
前記第1コネクタハウジングは機器に取り付けられる機器側コネクタハウジングであり、前記第2コネクタハウジングはケーブルが取り付けられるケーブル側コネクタハウジングである、<1>~<14>のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本開示のレバー式コネクタは、粉塵または水分侵入防止、耐油性等が求められる産業機械で使用することができる
【符号の説明】
【0074】
1000 レバー式コネクタ
700 ケーブルクランプ
600 第2内部ハウジング
500 第1内部ハウジング
400 弾性部材
410 弾性部材の一端側
420 弾性部材の他端側
300 レバー部
310 取手部分
320 ロック部分
321 ロック部分の傾斜面
322 ロック部分の係止面
330 カム部分円形状の輪郭面
331 カム部分の外側湾曲面
200 第2コネクタハウジング
210 第2コネクタハウジグの貫通口
220 第2コネクタハウジングの外面
230 第2コネクタハウジングの第2突起部分
100 第1コネクタハウジング
110 第1コネクタハウジングの開口付き空間
120 第2コネクタハウジングの外面
130 第1コネクタハウジングの第1突起部分
131 第1突起部分の輪郭面