(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025087513
(43)【公開日】2025-06-10
(54)【発明の名称】情報提供システム及び食品製品
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20250603BHJP
【FI】
G06Q30/0601 322
G06Q30/0601
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023202219
(22)【出願日】2023-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】715009765
【氏名又は名称】株式会社すなおネット
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】末松 大吉
(72)【発明者】
【氏名】山口 順子
(57)【要約】
【課題】食品に対する消費者の信用度を増大させると共に、消費者が安心して食品を選択できるようにする。
【解決手段】食品1と、識別情報6とを備え、識別情報6は、食品1を製造するにあたって用いられた食品添加物のうち、キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の添加量を、機械学習モデルにより判定する判定手段と、
前記判定手段が判定した前記特定食品添加物の添加量の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項2】
消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、
前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を記録する記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記記録手段に記録された前記特定食品添加物の情報の中から、出力候補となる前記特定食品添加物の情報を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項3】
消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項4】
消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を検索するための検索信号を、所定の検索手段に出力する検索信号出力手段と、
前記検索手段が検索した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項5】
消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項6】
消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を生成するための生成信号を、所定の生成手段に出力する生成信号出力手段と、
前記生成手段が生成した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項7】
前記消費者の端末から送信された選択基準情報であって、前記特定食品添加物の情報を選択するための前記選択基準情報に基づいて、前記特定食品添加物の情報の参照情報を生成する参照情報生成手段と、
前記参照情報生成手段が生成した前記参照情報に基づいて、前記生成手段が生成した前記特定食品添加物の情報の中から、出力対象となる前記特定食品添加物の情報を選択する情報選択手段と、を備え、
前記情報出力手段は、前記情報選択手段が選択した前記特定食品添加物の情報を出力する
請求項5または請求項6に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記消費者の端末から送信された参照情報であって、前記特定食品添加物の情報を選択するための前記参照情報に基づいて、前記生成手段が生成した前記特定食品添加物の情報の中から、出力対象となる前記特定食品添加物の情報を選択する情報選択手段、を備え、
前記情報出力手段は、前記情報選択手段が選択した前記特定食品添加物の情報を出力する
請求項5または請求項6に記載の情報提供システム。
【請求項9】
前記生成手段は、
前記食品に表示された識別情報を前記消費者の端末で読み込むことにより、前記消費者の端末から送信された情報に基づいて、前記食品の特定を行い、特定された前記食品に用いられた前記特定食品添加物の情報を生成する
請求項5または請求項6に記載の情報提供システム。
【請求項10】
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた前記特定食品添加物の添加量を、機械学習モデルにより判定する判定手段、を備え、
前記情報出力手段は、前記判定手段が判定した前記特定食品添加物の添加量の情報を出力する
請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載の情報提供システム。
【請求項11】
所定の食品と、
前記食品に用いられた食品添加物の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、若しくは、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、である付属物と、
を有する食品製品について、消費者からの求めに応じて、前記食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の添加量を、機械学習モデルにより判定する判定手段と、
前記判定手段が判定した前記特定食品添加物の添加量の情報を、前記食品に用いられた食品添加物の総量、及び、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総量のうちの少なくとも1つの情報と共に、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項12】
所定の食品と、
前記食品に表示された識別情報と、を備える食品製品であって、
前記識別情報は、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である
食品製品。
【請求項13】
所定の食品と、
前記食品に用いられた食品添加物の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、若しくは、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、である付属物と、
前記食品、または、前記付属物に表示された識別情報と、を備える食品製品であって、
前記識別情報は、
前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の添加量の情報と、
前記食品に用いられた食品添加物の総量、及び、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総量のうちの少なくとも1つの情報と、
が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である
食品製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報提供システム及び食品製品に関する。詳しくは、消費者が安心して商品を選択することが可能となる情報提供システム及び食品製品に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品を中心として商品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示す様になっている。
【0003】
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
【0004】
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者に信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを食品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、食品を含む各種商品の品質は、その商品が消費者に提供されるまでの過程における様々な要因に強く影響を受けるものである。
【0008】
そのため、食品の原料粉末見本は、食品の品質についての情報を得ることができる要因ではあるものの、たった1つの要因に過ぎず、原料粉末見本を食品に添付して食品を提供するといった特許文献1に記載の技術のみでは、消費者が安心して商品を選択するといった目的を実現するのに充分ではない場合がある。
【0009】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、より一層充分に消費者が安心して商品を選択することが可能となる情報提供システム及び食品製品を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の添加量を、機械学習モデルにより判定する判定手段と、前記判定手段が判定した前記特定食品添加物の添加量の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0011】
また、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を記録する記録手段と、前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記記録手段に記録された前記特定食品添加物の情報の中から、出力候補となる前記特定食品添加物の情報を選択する選択手段と、前記選択手段が選択した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0012】
更に、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を検索する検索手段と、前記検索手段が検索した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0013】
また、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を検索するための検索信号を、所定の検索手段に出力する検索信号出力手段と、前記検索手段が検索した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0014】
また、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を生成する生成手段と、前記生成手段が生成した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0015】
また、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を生成するための生成信号を、所定の生成手段に出力する生成信号出力手段と、前記生成手段が生成した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0016】
また、本発明の情報提供システムは、所定の食品と、前記食品に用いられた食品添加物の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、若しくは、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、である付属物と、を有する食品製品について、消費者からの求めに応じて、前記食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の添加量を、機械学習モデルにより判定する判定手段と、前記判定手段が判定した前記特定食品添加物の添加量の情報を、前記食品に用いられた食品添加物の総量、及び、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総量のうちの少なくとも1つの情報と共に、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0017】
ところで、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物」については、その表示が免除される場合があり、食品表示のみでは、消費者が「キャリーオーバーとみなされた食品添加物」について、必ずしも充分な情報を得ることができない。
【0018】
そのため、本発明の情報提供システムにおいては、各種手段によって、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物」の情報の出力を実現し、「キャリーオーバーと見なされた食品添加物」の情報を充分に消費者に伝えることで、より一層消費者が安心して食品を選択することができるようにしている。
【0019】
ここで、情報提供システムが、特定食品添加物の添加量を、機械学習モデルにより判定する「判定手段」を備える場合には、情報出力手段から消費者の端末に「特定食品添加物の添加量の情報」を出力することができる。
【0020】
また、情報提供システムが、特定食品添加物の情報を記録する「記録手段」を備える場合には、外部(情報提供システムの外部)との間で「特定食品添加物の情報」のやり取りを行わなくても、情報出力手段から消費者の端末に「特定食品添加物の情報」を出力することができる。
【0021】
また、情報提供システムが、特定食品添加物の情報を検索する「検索手段」を備える場合には、情報提供システム内に「特定食品添加物の情報」を記録していなくても、外部(情報提供システムの外部)との間で「特定食品添加物の情報」のやり取りを行うことによって、情報出力手段から消費者の端末に「特定食品添加物の情報」を出力することができる。
【0022】
同様に、情報提供システムが、特定食品添加物の情報を検索するための検索信号を出力する「検索信号出力手段」を備える場合も、情報提供システム内に「特定食品添加物の情報」を記録していなくても、外部の検索手段と協働し、外部(情報提供システムの外部)との間で「特定食品添加物の情報」のやり取りを行うことによって、情報出力手段から消費者の端末に「特定食品添加物の情報」を出力することができる。
【0023】
ここで、検索手段が、情報提供システムとは別個の外部情報記録手段に記録された「特定食品添加物の情報」を検索する場合(例えば、「特定食品添加物の情報」のみを記録した記録手段を検索する場合)には、検索対象が限定されていることから、迅速な検索が実現し、スムーズに「特定食品添加物の情報」を検索することができる。
【0024】
また、検索手段が、インターネット上に公開された「特定食品添加物の情報」を検索する場合には、最新の「特定食品添加物の情報」も含めた膨大な情報量の中から検索を行うことができ、消費者のニーズに応じた「特定食品添加物の情報」が見つかることが期待できる。
【0025】
更に、検索手段が、インターネット上に公開されていた情報を記録したインターネット情報記録手段に記録された「特定食品添加物の情報」を検索する場合には、インターネット情報記録手段に記録された情報のみを検索対象とする点において、インターネット上に公開された「特定食品添加物の情報(インターネット情報記録手段に記録された情報に限定されない、インターネット上に公開された情報)」を検索対象とする場合と比較すると、検索対象とする情報量の点では劣るものの、検索用のインデックスを作成することを通じて、より早く、検索結果を得ることができる。
【0026】
また、情報提供システムが、特定食品添加物の情報を生成する「生成手段」を備える場合には、情報提供システム内、及び、外部(情報提供システムの外部)に「特定食品添加物の情報」を記録していない場合であっても、「特定食品添加物の情報」を生成することができ、情報出力手段から消費者の端末に「特定食品添加物の情報」を出力することができる。
【0027】
同様に、情報提供システムが、特定食品添加物の情報を生成するための生成信号を出力する「生成信号出力手段」を備える場合も、情報提供システム内、及び、外部(情報提供システムの外部)に「特定食品添加物の情報」を記録していない場合であっても、外部の生成手段と協働して「特定食品添加物の情報」を生成することができ、情報出力手段から消費者の端末に「特定食品添加物の情報」を出力することができる。
【0028】
また、参照情報生成手段が、選択基準情報に基づいて参照情報(「特定食品添加物の情報」の参照情報)を生成する場合には、生成手段が生成する「特定食品添加物の情報」の中から、出力対象となる「特定食品添加物の情報」を選択する際に参照する参照情報を得ることができる。
【0029】
なお、参照情報生成手段が生成する参照情報は、生成手段が生成する「特定食品添加物の情報」の中から、出力対象となる「特定食品添加物の情報」を選択する際に参照するのみならず、選択手段が選択する「特定食品添加物の情報」や、検索手段が検索する「特定食品添加物の情報」の中から、出力対象となる「特定食品添加物の情報」を選択する際に参照しても良い。
【0030】
また、情報選択手段が、参照情報(「参照情報生成手段が生成した参照情報」や「消費者の端末から送信された参照情報」)に基づいて、出力対象となる「特定食品添加物の情報」を選択する場合には、消費者が特定の「特定食品添加物の情報」を選択しなくても、消費者が送信した情報(「選択基準情報」や「参照情報」)に基づいて、出力対象となる「特定食品添加物の情報」を選択できることになる。
なお、情報選択手段が選択する出力対象となる「特定食品添加物の情報」は、単数であっても複数であっても良い。
【0031】
また、消費者が「選択したい情報の基準」として選択基準情報を送信する場合には、選択基準情報(選択したい情報の基準)に基づいて生成された参照情報は、「出力対象となる情報としての模範情報(即ち、消費者が選択したい情報)」と見なすことができる。
そのため、「選択したい情報の基準」として選択基準情報を送信した場合には、参照情報(模範情報)との類似度が高い「特定食品添加物の情報」を選択することになる。
【0032】
同様に、消費者が「選択したい情報の参照情報」として参照情報を送信する場合にも、参照情報(模範情報)との類似度が高い「特定食品添加物の情報」を選択することになる。
【0033】
一方で、消費者が「選択したくない情報の基準」として選択基準情報を送信する場合には、選択基準情報(選択したくない情報の基準)に基づいて生成された参照情報は、「出力対象となる情報の反面教師的な情報(即ち、消費者が選択したくない情報)」と見なすことができる。
そのため、「選択したくない情報の基準」として選択基準情報を送信した場合には、参照情報(反面教師的な情報)との類似度が低い「特定食品添加物の情報」を選択することになる。
【0034】
なお、選択基準情報として「選択したくない情報の基準」を送信する場合と比較すると、選択基準情報として「選択したい情報の基準」を送信する場合の方が、より直接的に消費者が選択したい情報を特定することができるため、消費者の思いを充分に反映させるという点を考慮すると、選択基準情報として「選択したい情報の基準」を送信する方が好ましい。
【0035】
同様に、より直接的に消費者が選択したい情報を特定し、消費者の思いを充分に反映させるという点を考慮すると、参照情報として「選択したい情報の参照情報」を送信する方が好ましい。
【0036】
また、生成手段が、食品に表示された識別情報を消費者の端末で読み込むことにより、消費者の端末から送信された情報に基づいて食品の特定を行い、特定された食品に用いられた「特定食品添加物の情報」を生成する場合には、消費者が「対象となる食品(「特定食品添加物の情報」を生成する食品)」の特定を行わなくても、消費者の端末から送信された情報に基づいて、「対象となる食品」を特定できることになる。
即ち、消費者が識別情報を読み込むだけで、「対象となる食品」を特定できることになる。
【0037】
また、食品に用いられた食品添加物の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物である付属物によって、食品に用いられた食品添加物の総重量を容易に把握することができる。
更に、食品に用いられた食品添加物の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物である付属物によって、食品に用いられた食品添加物の総体積を容易に把握することができる。
同様に、食品に用いられた食品添加物の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物である付属物によって、食品に用いられた食品添加物の総体積を容易に把握することができる。
【0038】
なお、「見かけ上同じ体積」とは、見た目が同じ体積に見えることを意味する。例えば、食品に用いられた食品添加物の総体積が1cm3である場合に、1cm×1cm×1cmの中空状の立方体は、実際の体積は中空部分が存在するために1cm3に満たないが、見かけ上同じ体積に該当する。
【0039】
また、食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーと見なされた食品添加物に限る)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物である付属物によって、食品に用いられた「キャリーオーバーと見なされた食品添加物」の総重量を容易に把握することができる。
更に、食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーと見なされた食品添加物に限る)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物である付属物によって、食品に用いられた「キャリーオーバーとみなされた食品添加物」の総体積を容易に把握することができる。
同様に、食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーと見なされた食品添加物に限る)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物である付属物によって、食品に用いられた「キャリーオーバーと見なされた食品添加物」の総体積を容易に把握することができる。
【0040】
また、食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーと見なされた食品添加物を除く)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物である付属物によって、食品に用いられた「キャリーオーバーと見なされた食品添加物を除く食品添加物」の総重量を容易に把握することができる。
更に、食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーと見なされた食品添加物を除く)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物である付属物によって、食品に用いられた「キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く食品添加物」の総体積を容易に把握することができる。
同様に、食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーと見なされた食品添加物を除く)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物である付属物によって、食品に用いられた「キャリーオーバーと見なされた食品添加物を除く食品添加物」の総体積を容易に把握することができる。
【0041】
また、情報出力手段が、「特定食品添加物の添加量の情報」を、「食品に用いられた食品添加物の総量の情報」や「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総量の情報」と共に出力する場合には、食品添加物の総量との関係において、特定食品添加物の添加量がどの程度であるかを消費者に伝えることができる。
【0042】
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品は、所定の食品と、前記食品に表示された識別情報と、を備える食品製品であって、前記識別情報は、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である。
【0043】
また、本発明の食品製品は、所定の食品と、前記食品に用いられた食品添加物の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総重量と同じ重量の食品添加物または擬似物、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と同じ体積の食品添加物または擬似物、若しくは、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物または擬似物、である付属物と、前記食品、または、前記付属物に表示された識別情報と、を備える食品製品であって、前記識別情報は、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の添加量の情報と、前記食品に用いられた食品添加物の総量、及び、前記食品に用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総量のうちの少なくとも1つの情報と、が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である。
【0044】
ここで、「特定食品添加物の情報」が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である識別情報を備える場合には、食品に用いられた「特定食品添加物の情報」を消費者に知らしめることができる。
また、「特定食品添加物の添加量の情報」が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である識別情報を備える場合には、食品に用いられた「特定食品添加物の添加量の情報」を消費者に知らしめることができる。
そして、「特定食品添加物の情報」や「特定食品添加物の添加量の情報」を知らしめることにより、より一層消費者が安心して食品を選択することができる。
【0045】
ところで、ここでの「食品」とは、未加工の生鮮食品、未加工の動物性食品、未加工の植物性食品を加工した産品であり、もち、饅頭、漬物、野菜炒め、ステーキ、ハンバーグ、ラーメン、弁当、パン、牛乳、チーズ、ビール、ワイン、日本酒、ウイスキー、冷凍食品、缶詰、ペットボトル入りのお茶やジュース、コーヒー、清涼飲料等が該当する。
【0046】
また、ここでの「食品」とは、一次産品を原料として加工した二次産品を含むことは勿論のこと、二次産品を原料として加工した二次産品も含む。例えば、味付け済みの卵を原料として仕入れ、焼成して製造された玉子焼きも含む。更に、ここでの「二次産品」には、二次産品を原料として仕入れた二次産品も含む。例えば、玉子焼きを原料として仕入れ、仕入れた玉子焼きを詰めた弁当も含む。
【0047】
更に、ここでの「食品添加物」とは、食品の製造過程や、加工若しくは保存の目的で食品に添加、混和、湿潤その他の方法で使用されたものを意味しており、化学調味料、甘味料等をも含む趣旨である。
【発明の効果】
【0048】
本発明の情報提供システム及び食品製品では、消費者が安心して商品を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】食品製品の一例を説明するための模式図である。
【
図2】食品製品の変形例を説明するための模式図である。
【
図3】食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図(1)である。
【
図4】添加物情報記録手段を説明するための模式図である。
【
図5】食品情報提供システムの使用方法を説明するための模式図である。
【
図6】食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図(2)である。
【
図7】食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図(3)である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
【0051】
<1.第1の実施の形態>
[構成の説明]
図1は本発明を適用した食品製品の一例を説明するための模式図であり、ここで示す食品製品Aは、食品1を密閉状に収容した容器2と、食品添加物3が密閉状に封入された透明袋状の封入体4を有する。
なお、食品1と食品添加物3は、それぞれ別個に収容されており、容器2と封入体4が透明フィルム5で一体的に包装されている。
【0052】
ところで、食品1に用いる食品添加物の主な用途としては、(1)食品1の変質や変色を防いで品質を安定させるためのpH調整剤、(2)食品1の嵩を増す目的の増量剤、(3)食品1の製造や加工のために必要な製造用剤、軟化剤、乳化剤、凝固剤など、(4)食品1の風味や外観、色合いを良くするための甘味料、着色料、香料、光沢剤など、(5)食品1の保存性を良くする保存料、酸化防止剤など、(6)食品1の栄養成分を強化する栄養強化剤、といったものが挙げられる。
例えば、食品1がハンバーグである場合には、ハンバーグを製造する過程において添加された化学調味料や防腐剤等が、食品1の食品添加物となる。
【0053】
なお、食品添加物は極めて多数の種類が存在するが、その目的や用途別の分類の一例を示す。
合成品質改良剤 : リン酸ナトリウム、リン酸塩、プロピレングリコールなど。
合成甘味料 : サッカリンナトリウム、アスバルテーム、スクラロースなど。
甘味料 : ステビアなど。
合成着色料 : カロテノイド色素、赤3、赤10、黄4、銅葉緑素、
タール色素など。
着色料 : カルメル色素、クリナシ色素、クチナシ色素、
カロテン色素など。
合成酸化防止剤 : ビタミンC、BHT、BHA、エルピリン酸など。
合成保存料 : ソルビン酸、ソルビン酸カリウムなど。
合成調味料 : アミノ酸など。
pH調整剤 : 酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リンゴ酸など。
増粘多糖類 : キサンタンガム、グアーガムなど。
酸味料 : クエン酸、乳酸、ビタミンCなど。
化学調味料 : アミノ酸、グルタミン酸ナトリウム、アラニンなど。
強化剤 : ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンC、ビタミンA油、
油性ビタミンA脂肪酸エステル、ビタミンB1塩酸塩、
ビタミンB1硝酸塩、ビタミンB2、ビタミンB6、
ビタミンC(アスコルビン酸)、アミノ酸類、
アスパラギン酸ナトリウム、アラニン、グリシンなど。
漂白殺菌料 : 次亜塩素酸ナトリウム、希釈過酸化ベンゾイルなど。
発色剤 : 亜硝酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、
アスコルビン酸ナトリウムなど。
消泡剤 : シリコーン樹脂など。
食品製造用剤 : リン酸、コリリン酸塩、ポリリン酸カリウムなど。
乳化剤 : グリセリン脂肪酸エステル、シュガーエステルなど。
膨張剤 : 炭酸水素ナトリウム、酒石酸水素カリウムなど。
防腐剤 : ソルビン酸、
ラウリルトリメチルアンモニウムー2・4・5など。
イーストフード : 塩化アンモニウム、焼成カルシウム、硫酸カルシウム、
塩化マグネシウムなど。
香料 : イソチオシアネイト、バニリン、ケイ皮アルデヒド、
酢酸エチルなど。
【0054】
ここで、封入体4に封入された食品添加物3は、食品1を製造するにあたって用いられた食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総重量と同じ重量である。
【0055】
また、容器2には、
図1で示すように、食品1を製造するにあたって用いられた食品添加物のうち、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」にアクセス可能な識別情報6(例えば、二次元バーコード等)が表示されている。
【0056】
ここでの識別情報6(二次元バーコード等)にはURLが記録されており、スマートフォン等の消費者端末で識別情報6を読み取ることで、インターネットを通じて、食品1を製造するにあたって用いられた食品添加物のうち、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」が掲載されたウェブサイトにアクセスすることができる。
【0057】
なお、ここでの「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」は、容器2に表示された識別情報6を消費者端末で読み込んだタイミングで、食品1の情報に基づいて、所定の添加量判定手段で判定した判定結果である。
【0058】
また、識別情報6を介してアクセスできるウェブサイトには、食品1を製造するにあたって用いられた食品添加物のうち、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く食品添加物の総重量の情報」も掲載されている。
即ち、封入体4に封入された食品添加物3の総重量の情報も掲載されている。
【0059】
[効果]
上記した本発明を適用した食品製品の一例では、識別情報6を介してアクセスするウェブサイトに「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」が掲載されることによって、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量」を消費者に伝えることができ、消費者はより一層安心して食品製品Aを選択することが可能となり、食品製品の信頼度が向上することとなる。
【0060】
特に、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物」については、商品パッケージに表示されないことから、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量」を消費者に伝えることは、食品1の品質理解に非常に重要であると言える。
【0061】
更に、識別情報6を介してアクセスするウェブサイトには、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く食品添加物の総重量の情報」も掲載されており、換言すると、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」及び「キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く食品添加物の総重量の情報」の双方が掲載されており、より一層食品製品の信頼度が向上することとなる。
【0062】
また、封入体4を消費者に提供することで、食品1の品質理解の容易化を図ることが可能となる。即ち、一般に商品パッケージには、その商品に使用された食品添加物の表示がなされているものの、食品添加物の名称は専門的であると共に耳慣れしないことから、商品パッケージに食品添加物の表示がなされていたとしても、知覚的に理解し難い。これに対して、封入体4を消費者に提供することで、食品1を製造するにあたって用いられた食品添加物の総重量が分かり易く、食品1の品質理解の容易化を実現することとなる。
【0063】
[変形例1]
上記した第1の実施の形態では、付属物である封入体4を備える場合を例に挙げて説明を行っているが、封入体4は必ずしも必要では無く、
図2で示すように、食品1を密閉状に収容した容器2に識別情報6を表示するのみでも良い。
【0064】
[変形例2]
上記した第1の実施の形態では、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」が掲載されたウェブサイトの場合を例に挙げて説明を行っているが、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」に代えて、若しくは、加えて、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の情報(添加量以外の情報)」を掲載しても良い。
【0065】
なお、ここでの「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の情報」は、容器2に表示された識別情報6を消費者端末で読み込んだタイミングで、食品1の情報に基づいて、「所定の添加物情報選択手段で選択した情報」、「所定の添加物情報検索手段で検索した情報」、「所定の添加物情報生成手段で生成した情報」等である。
【0066】
[変形例3]
上記した第1の実施の形態では、付属物として、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総重量と同じ重量の食品添加物」を例に挙げて説明を行っているが、必ずしも、これに限るものではない。
例えば、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総重量と同じ重量の擬似物」、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と同じ体積の食品添加物や擬似物」、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物を除く)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物や擬似物」であっても良い。
また、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総重量と同じ重量の食品添加物や擬似物」、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と同じ体積の食品添加物や擬似物」、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物に限る)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物や擬似物」であっても良い。
更に、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物も含む)の総重量と同じ重量の食品添加物や擬似物」、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物も含む)の総体積と同じ体積の食品添加物や擬似物」、「食品添加物(但し、キャリーオーバーとみなされた食品添加物も含む)の総体積と見かけ上同じ体積の食品添加物や擬似物」であっても良い。
【0067】
<2.第2の実施の形態>
[構成の説明]
図3は、本発明を適用した情報提供システムの一例である食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図である。
【0068】
図3で示す食品情報提供システム11は、インターネット12を介して、消費者が利用する消費者端末13と、各種情報のやり取りが可能に構成されている。
【0069】
また、食品情報提供システム11は、食品情報記録手段14、添加量判定手段15、添加物情報記録手段16、添加物情報選択手段17、選択基準情報記録手段18、模範情報生成手段19、情報選択手段20、情報出力手段21を有する。
【0070】
ここで、食品情報記録手段14は、消費者が利用する消費者端末13から送信された食品1の情報を記録する。
【0071】
また、添加量判定手段15は、食品情報記録手段14に記録された「食品1の情報」に基づいて、食品1を製造するにあたって用いられた食品添加物のうち、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量」を判定する。
具体的には、消費者端末13から送信された「食品1の情報」が、何れの「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量」と対応するものであるかを、機械学習モデルに基づき判定する。
【0072】
また、添加物情報記録手段16には、各種の食品添加物に関する情報(以下、「添加物情報」と称する)が記録されている。
本実施の形態における添加物情報記録手段16は、
図4で示すように、添加物の用途別に、「甘味料として使用される食品添加物の情報16A」、「着色料として使用される食品添加物の情報16B」、「保存料として使用される食品添加物の情報16C」、「増粘剤、安定剤、ゲル化剤または糊料として使用される食品添加物の情報16D」、「酸化防止剤として使用される食品添加物の情報16E」、「発色剤として使用される食品添加物の情報16F」、「漂白剤として使用される食品添加物の情報16G」、「防かび剤または防ばい剤として使用される食品添加物の情報16H」が、区別して記録されている。
【0073】
また、添加物情報選択手段17は、食品情報記録手段14に記録された「食品1の情報」に基づいて、添加物情報記録手段16に記録された添加物情報の中から、出力候補となる添加物の情報を選択する。
【0074】
具体的には、「食品1の製造に用いられたキャリーオーバーとみなされた食品添加物」について、「サッカリンNa」である場合には「甘味料として使用される食品添加物の情報16A」に記録された添加物情報を選択し、「赤3」である場合には「着色料として使用される食品添加物の情報16B」に記録された添加物情報を選択し、「ソルビン酸K」である場合には「保存料として使用される食品添加物の情報16C」に記録された添加物情報を選択し、「ペクチン」である場合には「増粘剤、安定剤、ゲル化剤または糊料として使用される食品添加物の情報16D」に記録された添加物情報を選択し、「ビタミンC」である場合には「酸化防止剤として使用される食品添加物の情報16E」に記録された添加物情報を選択し、「亜硝酸Na」である場合には「発色剤として使用される食品添加物の情報16F」に記録された添加物情報を選択し、「次亜塩素酸Na」である場合には「漂白剤として使用される食品添加物の情報16G」に記録された添加物情報を選択し、「OPP」である場合には「防かび剤または防ばい剤として使用される食品添加物の情報16H」に記録された添加物情報を選択する。
【0075】
また、選択基準情報記録手段18は、消費者が利用する消費者端末13から送信された「添加物情報を選択するための選択基準情報(以下、単に「選択基準情報」と称する)」を記録する。
なお、本実施の形態では、選択基準情報記録手段18には、選択基準情報として、「消費者が選択したい添加物情報の基準」が記録される。
【0076】
また、模範情報生成手段19は、添加物情報の模範情報(以下、単に「模範情報」と称する)を生成する。なお、模範情報生成手段19は「参照情報生成手段」の一例である。
【0077】
ここで、模範情報生成手段19は、選択基準情報記録手段18に選択基準情報が記録された場合に、「選択基準情報」を図示しない汎用のジェネレーティブAI(生成AI)に入力し、生成AIの出力結果を得ることで、模範情報を生成する。なお、新しい模範情報が生成された場合には、以前の模範情報に代わって登録されることになる(上書きされる)。
【0078】
例えば、選択基準情報に、
(1)専門用語を用いることなく、平易な表現を用いて説明を行っていること
(2)具体的なデータを使用した説明を行っていること
(3)妊婦に与える影響の説明が含まれていること
が記録されている場合に、こうした(1)~(3)の内容を生成AIに入力し、模範情報を生成する。
【0079】
また、情報選択手段20は、模範情報が生成された場合に、添加物情報選択手段17が選択した添加物情報の中から、「模範情報」との類似度が高い添加物情報を選択する。
【0080】
即ち、「選択基準情報」が記録されると、模範情報生成手段19により模範情報が生成され、その後、情報選択手段20により模範情報との類似度が高い添加物情報が出力対象として選択されることになる。
【0081】
また、情報出力手段21は、添加量判定手段15が判定した「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量」の情報と、情報選択手段20が選択した添加物情報を、消費者端末13に出力する。
具体的には、消費者端末13が識別情報6を読み込むことでアクセスできるウェブサイトに、添加量判定手段15が判定した「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量」の情報と、情報選択手段20が選択した添加物情報を掲載する。
【0082】
図5は、上述した食品情報提供システム11の使用方法の一例を示す模式図である。
なお、以下では、消費者(新規顧客)40は、食品提供者10の食品製品Aの提供を受けるか否かの検討に際して、情報の収集を行っていることを前提として説明を行う。
【0083】
[1.各種情報の記録]
本発明の食品情報提供システム11の使用方法の一例では、消費者40が食品添加物の情報を得るためには、各種情報が食品情報提供システム11に記録される必要がある。そのために、食品情報提供システム11への各種情報の記録について説明を行う。
【0084】
本発明の食品情報提供システム11の使用方法の一例では、先ず、食品提供者10が食品提供者端末(図示せず)を用いて、食品情報提供システム11に添加物情報を送信する(
図5中符号(1)で示すステップ)。
【0085】
具体的には、「甘味料として使用される食品添加物の情報16A」、「着色料として使用される食品添加物の情報16B」、「保存料として使用される食品添加物の情報16C」、「増粘剤、安定剤、ゲル化剤または糊料として使用される食品添加物の情報16D」、「酸化防止剤として使用される食品添加物の情報16E」、「発色剤として使用される食品添加物の情報16F」、「漂白剤として使用される食品添加物の情報16G」、「防かび剤または防ばい剤として使用される食品添加物の情報16H」を送信する。
【0086】
上述したような各種情報の記録の後に、消費者40に対して、各種情報の提供が可能となる。
【0087】
なお、ここでは、食品提供者10が提供する食品製品Aについて、各種情報の記録を行う場合のみを説明しているが、食品情報提供システム11に記録される情報は「食品提供者10が提供する食品製品A」に関するもののみではなく、「食品提供者10が提供する別の食品」や、「食品提供者10とは別の食品提供者が提供する食品」に関するものも含まれる。
即ち、本実施の形態では、消費者40が、食品提供者10が提供する食品製品Aに関する情報(具体的には、キャリーオーバーとみなされた食品添加物の情報)を得る場合を例に挙げて説明を行うが(後述)、食品情報提供システム11は、「食品提供者10が提供する食品製品Aとは別の食品」や、「食品提供者10とは別の食品提供者が提供する食品」に関する情報も提供することができる。
【0088】
[2.各種情報の提供]
食品提供者10が提供する食品製品A(食品1)に関連して、各種情報の提供を希望する消費者40は、消費者端末13(
図5では図示せず)を用いて、インターネット12を介して食品情報提供システム11にアクセスを行う(
図5中符号(2)で示すステップ)。
【0089】
具体的には、食品製品A(ここでは、店頭に並んだ食品製品Aを意味する)の容器2に表示された識別情報(二次元バーコードやカラーコード等の識別子)6を消費者端末13で読み込むと、消費者端末13から食品製品A(食品1)の情報が食品情報提供システム11に送信され、送信された食品製品A(食品1)の情報は食品情報記録手段14に記録される。
なお、食品情報提供システム11に送信された情報(食品情報記録手段14に記録された情報)に基づいて、消費者40が情報を欲している食品1が特定されることになる。
【0090】
続いて、食品製品A(食品1)の情報が食品情報記録手段14に記録されると、記録された食品製品A(食品1)の情報に基づいて、添加量判定手段15が、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量」を判定する。
【0091】
また、食品製品A(食品1)の情報が食品情報記録手段14に記録されると、記録された食品製品A(食品1)の情報に基づいて、添加物情報選択手段17が、添加物情報記録手段16に記録された添加物情報の中から、出力候補となる「添加物情報(出力候補添加物情報)」を選択する。
【0092】
次に、識別情報6を消費者端末13で読み込むと、消費者端末13に予め記録された「選択基準情報」が食品情報提供システム11に送信され、選択基準情報記録手段18に記録される。
例えば、「(1)専門用語を用いることなく、平易な表現を用いて説明を行っていること、(2)具体的なデータを使用した説明を行っていること、(3)妊婦に与える影響の説明が含まれていること」といった選択基準情報が送信される。
【0093】
なお、消費者端末13に「選択基準情報」が記録されていない場合には、識別情報6を読み込んだ際に、「選択基準情報」を入力するように促されることになる。
【0094】
続いて、「選択基準情報」が選択基準情報記録手段18に記録されると、模範情報生成手段19が模範情報を生成し、情報選択手段20が「出力候補添加物情報」の中から、出力対象となる添加物情報を選択する。
【0095】
そして、情報選択手段20が添加物情報を選択すると、情報出力手段21が、出力対象の添加物情報を「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」と共に出力する(「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」と添加物情報をウェブサイトに掲載し、消費者端末13に表示される)。
【0096】
その後、消費者40が食品提供者10の食品製品Aの提供を受ける場合(食品提供者10の食品製品Aを購入する場合)には、食品提供者10が消費者に食品製品Aを提供する。
【0097】
[効果]
上記した本発明を適用した食品情報提供システム11では、消費者が食品1の食品添加物の情報を求めた場合に、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の総重量の情報」と「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の情報」を出力することによって、食品1を製造するにあたって用いられた食品添加物のうち、「キャリーオーバーとみなされた食品添加物の情報」を充分に消費者に伝えることができ、より一層消費者が安心して食品を選択することができる。
【0098】
また、消費者40が「選択基準情報」を送信するのみで、情報選択手段20によって「消費者40が選択したい添加物情報」との類似度が高い添加物情報が選択されることから、消費者が複数の添加物情報の中から特定の添加物情報を選択する必要が無い。
そして、情報選択手段20によって、最適な(即ち、消費者40の選択意図に沿った)添加物情報を選択できることから、「食品1の添加物情報」がより一層充分に消費者に伝わることが期待できる。
【0099】
[変形例4]
上記した第2の実施の形態では、消費者端末13から「選択基準情報」を送信し、模範情報生成手段19が模範情報を生成する場合を例に挙げているが、消費者端末13から「模範情報」を送信しても良い。
この場合には、「選択基準情報記録手段18と模範情報生成手段19」に代えて「模範情報記録手段」が設けられ、消費者端末13から送信された「模範情報」が模範情報記録手段に記録され、模範情報記録手段に記録された「模範情報」に基づいて、情報選択手段20が添加物情報を選択することになる。
【0100】
[変形例5]
上記した第2の実施の形態では、「模範情報」に基づいて、情報選択手段20が添加物情報を選択する場合を例に挙げて説明を行っているが、添加物情報選択手段17が選択した「出力候補添加物情報」を情報出力手段21が出力しても良い。
即ち、「出力候補添加物情報」の中から選択するのではなく、「出力候補添加物情報」の全てを情報出力手段21が出力しても良い。
【0101】
[変形例6]
上記した第2の実施の形態では、容器2に表示された識別情報6を読み込むことで、食品1の特定を行っているが、食品1を特定することができれば充分であって、識別情報6を読み込む方法に限定されるものでは無く、食品情報提供システム11にアクセスした消費者40が、食品製品A(食品1)を選択しても良い。
具体的には、消費者端末13から食品情報提供システム11にアクセスすることで、消費者端末13に、情報提供可能な食品提供者の一覧が表示され、消費者40が表示された一覧の中から「食品提供者10」を選択する。そして、「食品提供者10」を選択すると、食品提供者10が提供する食品の一覧が表示され、消費者40は表示された一覧の中から「食品製品A(食品1)」を選択する、といった具合である。
【0102】
<3.第3の実施の形態>
[本発明の構成]
図6は、本発明を適用した情報提供システムの他の一例である食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図である。
なお、以下では、第2の実施の形態と異なる点を中心に説明を行うものとし、第2の実施の形態と共通する箇所については説明を省略する。
【0103】
図6で示す食品情報提供システム31では、添加物情報検索手段32を有する(第2の実施の形態の「添加物情報記録手段16」と「添加物情報選択手段17」に代えて、第3の実施の形態では「添加物情報検索手段32」を有する)。
【0104】
ここで、添加物情報検索手段32は、食品情報提供システム31とは別個に設けられた添加物情報記録手段33にアクセス可能に構成されている。
そして、添加物情報記録手段33には、各種の添加物情報(第2の実施の形態における「添加物情報記録手段16」に記録されていた添加物情報)が記録されており、添加物情報検索手段32が添加物情報記録手段33にアクセスを行い、添加物情報を検索する。
【0105】
即ち、添加物情報検索手段32は、消費者が食品1の食品添加物の情報を求めた場合に(具体的には、
図1に示す識別情報6を読み込んだ場合に)、食品製品A(食品1)の情報に基づいて、添加物情報記録手段33に記録された添加物情報の中から、出力候補となる「添加物情報(出力候補添加物情報)」を検索する。
【0106】
[効果]
上記した本発明を適用した食品情報提供システム31では、添加物情報検索手段32が添加物情報を検索することができるために、食品情報提供システム31内に添加物情報が記録されていない場合であっても、情報出力手段21が消費者端末13に対して、添加物情報を出力することができる。
【0107】
<4.第4の実施の形態>
[本発明の構成]
図7は、本発明を適用した情報提供システムの更に他の一例である食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図である。
なお、以下では、第2の実施の形態と異なる点を中心に説明を行うものとし、第2の実施の形態と共通する箇所については説明を省略する。
【0108】
図7で示す食品情報提供システム41は、添加物情報生成手段42を有する(第2の実施の形態の「添加物情報記録手段16」と「添加物情報選択手段17」に代えて、第4の実施の形態では「添加物情報生成手段42」を有する)。
【0109】
ここで、添加物情報生成手段42は、食品情報提供システム41とは別個に設けられた生成AI43にアクセス可能に構成されている。
【0110】
例えば、「食品添加物aaaの情報」については、「食品1の名称の情報」をインプット情報として、汎用のジェネレーティブAI(生成AI)43に入力し、生成AI43の出力結果を得ることで、「食品添加物aaaの情報(添加物情報)」を生成する。なお、添加物情報の提出先(出力先)である消費者の情報(好み)をインプット情報に加えることで、より消費者のニーズに即した添加物情報を生成することができる。
【0111】
即ち、添加物情報生成手段42は、消費者が食品1の食品添加物の情報を求めた場合に(具体的には、
図1に示す識別情報6を読み込んだ場合に)、食品製品A(食品1)の情報に基づいて、出力候補となる「添加物情報(出力候補添加物情報)」を生成する。
【0112】
[効果]
上記した本発明を適用した食品情報提供システム41では、添加物情報生成手段42が添加物情報を生成することができるために、食品情報提供システム41の内外に添加物情報が記録されていない場合であっても、情報出力手段21が消費者端末13に対して、添加物情報を出力することができる。
【符号の説明】
【0113】
1 食品
2 容器
3 食品添加物
4 封入体
5 透明フィルム
6 識別情報
10 食品提供者
11 食品情報提供システム
12 インターネット
13 消費者端末
14 食品情報記録手段
15 添加量判定手段
16 添加物情報記録手段
17 添加物情報選択手段
18 選択基準情報記録手段
19 模範情報生成手段
20 情報選択手段
21 情報出力手段
31 食品情報提供システム
32 添加物情報検索手段
33 添加物情報記録手段
41 食品情報提供システム
42 添加物情報記録手段
43 生成AI
【手続補正書】
【提出日】2025-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費者からの求めに応じて、所定の食品に用いられた食品添加物の情報を出力する情報提供システムであって、
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、生成AIに、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報を入力して、前記食品に用いられた食品添加物のうちキャリーオーバーとみなされた食品添加物である特定食品添加物の情報を生成させる生成手段と、
前記消費者の端末から送信された選択基準情報であって、前記特定食品添加物の情報を選択するための前記選択基準情報を、生成AIに入力して、前記特定食品添加物の情報の参照情報を生成させる参照情報生成手段と、
前記生成手段が生成させた前記特定食品添加物の情報の中から、前記参照情報との類似度が高い前記特定食品添加物の情報、若しくは、前記参照情報との類似度が低い前記特定食品添加物の情報を、出力対象となる前記特定食品添加物の情報として選択する情報選択手段と、
前記情報選択手段が選択した前記特定食品添加物の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項2】
前記選択基準情報は、選択したい情報の基準であり、
前記情報選択手段は、前記参照情報との類似度が高い前記特定食品添加物の情報を選択する
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記選択基準情報は、選択したくない情報の基準であり、
前記情報選択手段は、前記参照情報との類似度が低い前記特定食品添加物の情報を選択する
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記生成手段は、
前記食品に表示された識別情報を前記消費者の端末で読み込むことにより、前記消費者の端末から送信された情報に基づいて、前記食品の特定を行い、特定された前記食品に用いられた前記特定食品添加物の情報を生成させる
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記消費者の端末から、前記食品に用いられた食品添加物の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品の情報に基づいて、前記食品に用いられた前記特定食品添加物の添加量を、機械学習モデルにより判定する判定手段、を備え、
前記情報出力手段は、前記判定手段が判定した前記特定食品添加物の添加量の情報を出力する
請求項1に記載の情報提供システム。