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  • 特開-ステントおよび鉗子栓構造 図1
  • 特開-ステントおよび鉗子栓構造 図2
  • 特開-ステントおよび鉗子栓構造 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008852
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】ステントおよび鉗子栓構造
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/82 20130101AFI20250109BHJP
   A61B 1/018 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
A61F2/82
A61B1/018 512
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111419
(22)【出願日】2023-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】521082134
【氏名又は名称】ORTメディカル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 宏仁
(72)【発明者】
【氏名】唐澤 幸司
【テーマコード(参考)】
4C161
4C267
【Fターム(参考)】
4C161AA01
4C161FF11
4C161FF43
4C161HH23
4C161JJ11
4C267AA45
4C267AA77
4C267BB11
4C267BB12
4C267CC22
4C267HH08
(57)【要約】
【課題】胆汁や胆泥、膵液等の流路を長期間にわたって維持できるステントを提供する

を提供する。
【解決手段】生体の管状流路T内に留置されるステントSであって、中空な流路Shを有する筒状の本体部を有しており、本体部は、その外面に、筒状の本体部に沿って延びる突起Saが複数設けられている。中空な流路Shだけでなく、本体部の外面と管状流路の内面との間の流路Tsを形成することができる。すると、通常は、中空な流路Shを胆汁等が流れるが、中空な流路Shが詰まった場合には、本体部の外面と管状流路Tの内面との間の流路Tsを通して胆汁等を流すことができる。したがって、管状流路T内に留置しておく期間を長くできるので、胆汁等の流路を長期間にわたって維持することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の管状流路内に留置されるステントであって、
中空な流路を有する筒状の本体部を有しており、
該本体部は、
その外面に、筒状の本体部に沿って延びる突起が複数設けられている
ことを特徴とするステント。
【請求項2】
前記突起の内部が前記中空な流路の一部を構成している
ことを特徴とする請求項1記載のステント。
【請求項3】
前記突起が、
前記本体部の中心に対して回転対称かつ等角度間隔で形成されている
ことを特徴とする請求項1記載のステント。
【請求項4】
前記本体部の中空な流路の内面に、管状流路内を流れる液体と反応して剥離および/または溶解する層が設けられている
ことを特徴とする請求項1記載のステント。
【請求項5】
内視鏡の基端側の鉗子口に取り付けられる鉗子栓の構造であって、
前記鉗子栓において鉗子が挿通される通路に潤滑剤が設けられており、
該潤滑剤には、鉗子が挿通される通路が形成されている
ことを特徴とする鉗子栓構造。
【請求項6】
前記鉗子栓において鉗子が挿通される通路には、前記潤滑剤を収容する収容空間がもうけられており、
該収容空間に前記潤滑剤が着脱可能に設けられている
ことを特徴とする請求項5記載の鉗子栓構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステントおよび鉗子栓構造に関する。さらに詳しくは、胆管や胆膵系などにおける胆汁や胆泥、膵液等の流路を確保するために使用されるステントに関する。
また、内視鏡に設けられた、内視鏡による施術に使用される鉗子を挿通する鉗子口の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
胆汁は、肝臓で作られる液体であり、胆管、胆嚢、総胆管を通って十二指腸に流入する。この胆汁は、十二指腸で膵液と一緒になることで、膵液の持つ消化酵素を活発にして、脂肪やタンパク質を分解して腸から吸収しやすくするという機能を有している。また、脂肪が分解されるとできる脂肪酸は吸収されにくくなるため、この脂肪酸を吸収しやすい形状に変化させる働きも胆汁は有している。
【0003】
ところで、胆道閉塞などが生じると胆汁の流れが停滞してしまうため(図1(A)参照)、このような閉塞が生じた場合、胆道閉塞の原因となっている物質などを除去することが必要になる。急性胆管炎などの場合には、緊急処置として、胆汁の流路を形成するために中空な管であるプラスチックステントを配置することが行われる。そして、緊急処置により症状が落ち着いたあとで、胆道閉塞の原因となっている物質などを除去しステントを取り外す処置が行われる。また、患者の状況によっては、かかる処置を行わず、ステントにより胆汁の流路を維持する場合もあり、その場合には、ステントを適宜交換することによって流路を維持する。
【0004】
胆道へのステントの配置を内視鏡によって実施する場合、図2に示すような方法で施術が行われる。まず、内視鏡Eを鼻から挿入して内視鏡Eの先端を十二指腸D、つまり、胆管Cdの出口付近に配置する。ついで、内視鏡Eの鉗子孔を通して、金属などのある程度剛性の高い素材によって形成されたガイドワイヤーGwを十二指腸Dまで挿通させる。そして、ガイドワイヤーGwの先端部を胆管Cdに挿入する(図2(A)参照)。ガイドワイヤーGwの先端部が胆管Cdの所定の位置に配置されると、ステントSをガイドワイヤーGwに被せて胆管Cdの所定の位置に配置する(図2(B)参照)。そして、ステントSが所定の位置に配置されると、内視鏡EおよびガイドワイヤーGwを抜去すれば、ステントSの設置が完了する(図2(C)参照)。
【0005】
ところで、ステントSは、通常、その外面が胆管Cdの内面と密着して胆管Cdの形状を維持しステントS内の空間を胆汁の流路とするが、胆汁の流れを向上するために様々な形状のステントSが開発されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】US2010/0256731A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
通常、ステントSは、その外面が胆管Cdの内面と密着して胆管Cdの形状を維持し、ステントS内の空間を胆汁の流路とするが、ステントS内の空間にも胆石が形成されたり胆泥が詰まったりすることがある。すると、閉塞が生じるとステントSを交換しなければならないが、現状では、2~3か月程度で閉塞が生じており、頻繁にステントSを交換しなければならないので、患者への負担が大きく、より長期間交換せずに胆管に留置できるステントが求められている。
【0008】
本発明は上記事情に鑑み、胆汁や胆泥、膵液等の流路を長期間にわたって維持できるステントを提供することを目的とする。
また、本発明は、鉗子口を通して鉗子をスムースに挿入抜去できる鉗子栓構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
<ステント>
第1発明のステントは、生体の管状流路内に留置されるステントであって、中空な流路を有する筒状の本体部を有しており、該本体部は、その外面に、筒状の本体部に沿って延びる突起が複数設けられていることを特徴とする。
第2発明のステントは、第1発明において、前記突起の内部が前記中空な流路の一部を構成していることを特徴とする。
第3発明のステントは、第1発明において、前記突起が、前記本体部の中心に対して回転対称かつ等角度間隔で形成されていることを特徴とする。
第4発明のステントは、第1発明において、前記本体部の中空な流路の内面に、管状流路内を流れる液体と反応して剥離および/または溶解する層が設けられていることを特徴とする。
<鉗子栓構造>
第5発明の鉗子栓構造は、内視鏡の基端側の鉗子口に取り付けられる鉗子栓の構造であって、前記鉗子栓において鉗子が挿通される通路に潤滑剤が設けられており、該潤滑剤には、鉗子が挿通される通路が形成されていることを特徴とする。
第6発明の鉗子栓構造は、第5発明において、前記鉗子栓において鉗子が挿通される通路には、前記潤滑剤を収容する収容空間がもうけられており、該収容空間に前記潤滑剤が着脱可能に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
<ステント>
第1発明によれば、中空な流路だけでなく、本体部の外面と管状流路の内面との間にも流路を形成することができる。すると、通常は、中空な流路内を胆汁等が流れるが、中空な流路が詰まった場合には、本体部の外面と管状流路の内面との間の流路を通して胆汁等を流すことができる。したがって、管状流路内に留置しておく期間を長くできるので、胆汁等の流路を長期間にわたって維持することができる。
第2発明によれば、中空な流路が閉塞するまでの期間を長くできる。
第3発明によれば、管状流路を安定して保持しやすくなるし、本体部の外面と管状流路の内面との間の流路に胆汁等を流しやすくなる。
第4発明によれば、ステントを使用できる期間を長くすることができる
<鉗子栓構造>
第5、第6発明によれば、特別な作業をしなくても、鉗子栓を通して鉗子を挿入するたびに、鉗子の外面に自動的に潤滑剤を塗ることができるので、施術者の作業を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】(A)は胆泥BS等によって閉塞された管状流路Tの概略断面図であり、(B)~(F)は本実施形態のステントSを配置した管状流路Tの概略説明図である。
図2】本実施形態のステントSを胆管Cdに配置する手順の概略説明図である。
図3】(A)本実施形態の鉗子栓構造が採用される内視鏡Eの概略外観図であり、(B)は本実施形態の鉗子栓構造を採用した鉗子栓FPの概略断面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明のステントは、胆管結石や胆泥による閉塞性胆管炎や、合併する肝障害などの際に胆管や膵管に設置されるステントであって、長期間胆管などに留置した状態を維持できるようにしたことに特徴を有している。
【0013】
<本実施形態のステントS>
つぎに、本実施形態のステントSについて説明する。
図1において、符号Tは、胆管等の本実施形態のステントSが配置され留置される管状流路を示している。本実施形態のステントSは、このような中空な管状流路T内に留置されるものである。
【0014】
図1(B)に示すように、本実施形態のステントSは、中空な管状の部材である。本実施形態のステントSは、例えば、管状流路Tが胆管であれば、その長さが50~100mmであり、その直径D、つまり、その外径で最も長い距離(図1(B)であればステントSの中心に対して180°回転した一対の頂点間の距離)が2~3mmとなるように形成されている。なお、本実施形態のステントSの長さや直径はステントSが留置される管状流路Tに合わせて適切な長さにすればよい。
【0015】
図1(B)に示すように、本実施形態のステントSは、その外面に突起Saを複数有するものである。例えば、図1(B)では、本実施形態のステントSには6つの突起Saが形成されている。この突起Saは、ステントSの軸方向に延びており、その内部も中空になっている。
【0016】
本実施形態のステントSは、以上のような構造を有するので、ステントSを管状流路T内に配置すれば、ステントS内部に第一流路Shを形成でき、ステントSの外面と管状流路Tの内面との間、つまり、ステントSの突起Saと管状流路Tの内面によって囲まれた複数の第二流路Tsを形成することができる。すると、通常は、ステントS内部の第一流路Shを胆汁等が流れるが、第一流路Shが詰まった場合には、第二流路Tsを通して胆汁等を流すことができる。したがって、突起Saを有しないステントに比べて、第二流路Tsを通して胆汁等を流すことができる期間分はステントSを管状流路T内に留置しておく期間を長くできるので、胆汁等の流路を長期間にわたって維持することができる。
【0017】
<突起Saについて>
突起Saの大きさはとくに限定されず、ステントSが留置される管状流路Tに合わせて適切な大きさにすればよい。つまり、突起Saと管状流路Tの内面との間の第二流路Tsに、胆汁等を流すことができる十分な空間を形成できるように、突起Saの大きさは設定されていればよい。例えば、管状流路Tが胆管であれば、その頂点から谷部までの距離(以下、突起Saの高さLという場合がある、図1(B)参照)を0.5~0.8mmとなるように形成すれば、第一流路Shが詰まった場合に、第二流路Tsを通して胆汁等を流すことが可能になる。
【0018】
本実施形態のステントSに設ける突起Saの数はとくに限定されない。図1(B)では6つの突起Saを有するステントSを示しているが、図1(C)、(D)のように突起Saは5つでもよいし、図1(E)、(F)のように突起Saは8つや7つでもよい。なお、突起Saは、ステントSの中心に対して回転対称かつ等角度間隔で設けられていることが望ましい。そのようにすれば、管状流路Tを安定して保持しやすくなるし、複数の第二流路Tsがほぼ同じ大きさにできるので、複数の第二流路Tsに胆汁等を流しやすくなる。
【0019】
また、突起Saの形状もとくに限定されず、図1(B)等のように2辺が直線状であってもよいし、図1(D)のように辺が若干外方に膨らみを有するように形成されていてもよい。また、突起Saの頂点部分は、図1(B)等のように丸みを有するように形成してもよいし、図1(D)のように若干平坦に近い部分を有するように形成されていてもよい。
【0020】
上記例では、本実施形態のステントSに設ける突起Sa内も中空な場合を説明したが、突起Sa内に空間を有していなくてもよい。つまり、断面円形の管状部材の外面に突起を設けて、第一流路Shと第二流路Tsを形成するようにしてもよい。突起Sa内も中空とすれば、突起Sa内も第一流路Shとして利用できるので、第一流路Shが閉塞するまでの期間を長くできるという利点が得られる。
【0021】
<ステントSの素材について>
本実施形態のステントSは、一般的なステントのように、金属やプラスチックなどによって形成することができるが、管状流路Tの形状を維持でき、しかも、胆管等の生体の管状流路Tに長期間留置しても変質したり生体に悪影響を与えたりしない素材で形成されていればよい。とくに、本実施形態のステントSは、突起Saと管状流路Tの内面との間に第二流路Tsを形成するので、本実施形態のステントSは、管状流路TからステントSをつぶすような力が加わっても、突起Saが変形しない(つまり第二流路Tsを維持できる)程度の剛性を発揮できる素材で形成されていることが望ましい。
【0022】
<ステントSの内面コーティングについて>
ステントSの内面には、胆汁等と反応して剥がれ落ちたり溶けたりする層を設けてもよい。例えば、胆汁等が接触すると溶解してステントSの内面から剥がれ落ちたり溶けたりするような物質で形成された層をステントSの内面に設けてもよい。かかる層を設けておけば、一度ステントS内の第一流路Shが胆泥等で詰まっても、層がはがれることによって詰まっていた胆泥等を剥がれたり溶けたりした層とともに第一流路Shから除去することができるので、ステントSを使用できる期間を長くすることができる。
【0023】
<鉗子栓構造>
内視鏡による施術では、内視鏡内を通して鉗子の先端部を施術場所まで移動させて、様々な施術を実施する。かかる施術では、複数種類の鉗子を使用する場合があり、その場合、鉗子を複数回挿入したり抜去したりしなければならない。また、同じ鉗子でも、何度も挿入したり抜去したりする場合がある。かかる鉗子の挿入抜去は鉗子口に取り付けられた鉗子栓を通して行われるが、鉗子栓は外部との間をある程度遮断する構造を有しているので、鉗子栓に形成された鉗子の通路は鉗子に密着するように形成される。このため鉗子を挿通する際に抵抗を少なくするために、鉗子栓は潤滑剤を含む樹脂などで形成される場合が多い。しかし、鉗子栓の素材が潤滑剤を含んでいたとしても、鉗子を挿通する際の抵抗の軽減には十分ではないので、通常は、鉗子栓を通して挿入する際に、施術者が潤滑材を直接鉗子に塗る作業を実施しなければならない。しかも、上述したように、鉗子を複数回挿入する場合には、毎回潤滑材を鉗子に塗る作業を実施しなければならないので、施術者の負担が大きい。
【0024】
そこで、本実施形態の鉗子栓構造では、鉗子を挿入すると自動的に潤滑材を鉗子に塗ることができるようにしている。
【0025】
図3に示すように、内視鏡Eは、患者の消化管などの中に挿入するシャフトSHと、このシャフトSH等を施術者が操作するための操作部HDと、を有している。このような内視鏡Eでは、シャフトSHの先端と基端に鉗子口を有する貫通孔hがその内部に形成されており、基端側の鉗子口から鉗子FCを挿入し、先端側の鉗子口から鉗子FCを突出させて施術を実施する。基端側の鉗子口には、本実施形態の鉗子栓構造を有する鉗子栓FPが取り付けられる。この鉗子栓FPには、鉗子FCを挿通するための通路FAが形成されており、通路FAに鉗子FCを挿通すれば、鉗子栓FPを通して貫通孔hに鉗子FCを挿入できる。
【0026】
そして、本実施形態の鉗子栓構造を有する鉗子栓FPでは、通路FAの途中に固形の潤滑剤Gが設けられている。具体的には、通路FAの途中には、固形の潤滑剤Gを収容する収容空間gが設けられており、この収容空間gに固形の潤滑剤Gが配置されている。そして、固形の潤滑剤Gには、通路FAに相当する挿通孔Ghが設けられている。この挿通孔Ghは、その内径が鉗子FCの外径よりも若干狭くなるように形成されている。
【0027】
以上のような構造を有する本実施形態の鉗子栓構造を有する鉗子栓FPを基端側の鉗子口に取り付ければ、鉗子栓FPを通して鉗子FCを挿入するたびに、鉗子FCの外面に固形の潤滑剤Gが接触する。すると、特別な作業をしなくても、鉗子栓FPを通して鉗子FCを挿入するたびに、鉗子FCの外面に自動的に潤滑剤を塗ることができるので、施術者の作業を軽減することができる。
【0028】
なお、収容空間gに収容される潤滑剤Gは収容空間gに取り外すことができないように埋め込まれていてもよいし、収容空間gに着脱できるようになっていてよい。潤滑剤Gを収容空間gに着脱できるようにする構造はとくに限定されないが、例えば、収容空間gの一端部(図3(B)では上側の端部)に鉗子栓FPに対して着脱できる蓋を設けて、この蓋を取り外せば、収容空間gから潤滑剤Gを取り外すことができるようにすることができる。この場合、蓋には、鉗子栓FPに蓋を取り付けた際に、潤滑剤Gの挿通孔Ghと対応する位置に、鉗子FCを挿通するための通路FAとなる開口等を設ける。
【0029】
また、収容空間gに収容される潤滑剤Gは必ずしも固形でなくてもよく、鉗子FCを通路FAに挿通する力が加わっても収容空間g内の所定の位置に維持できる程度の形状保持性を有していればよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明のステントは、胆管や膵管に留置され、胆汁や胆泥、胆石を流すための流路を形成する器具として適している。
【符号の説明】
【0031】
S ステント
Sa 突起
Sh 第一流路
Ts 第二流路
T 管状流路
C 胆のう
Cd 胆管
D 十二指腸
E 内視鏡
SH シャフト
HD 操作部
FP 鉗子栓
FC 鉗子
Fa 鉗子通路
G 潤滑剤
図1
図2
図3