(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008870
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】利用継続支援プログラム、利用継続支援装置、利用継続支援方法、及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250109BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111458
(22)【出願日】2023-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【弁理士】
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 亮介
(72)【発明者】
【氏名】黒田 千佳
(72)【発明者】
【氏名】野崎 洋平
(72)【発明者】
【氏名】加藤 一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】 商品または役務の提供時におけるユーザの満足度を向上可能な利用継続支援プログラムを提供する。
【解決手段】 本開示の利用継続支援プログラムは、対象トリガー情報取得手順、ユーザ入力情報取得手順、特定手順、および会話応答手順を含み、
前記対象トリガー情報取得手順は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得手順は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定手順は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答手順は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象トリガー情報取得手順、ユーザ入力情報取得手順、特定手順、および会話応答手順を含み、
前記対象トリガー情報取得手順は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得手順は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定手順は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答手順は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、
前記各手順をコンピュータに実行させるための利用継続支援プログラム。
【請求項2】
前記会話応答手順は、ユーザの応答情報を取得し、前記応答情報、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する応答を実行する、請求項1記載の利用継続支援プログラム。
【請求項3】
前記特定手順は、前記対象トリガー情報および前記ユーザ入力情報の少なくとも一方に基づいて、ユーザが前記商品役務を利用中であるか否かを判定し、
前記会話応答手順は、前記判定結果を応答に反映する、請求項1または2記載の利用継続支援プログラム。
【請求項4】
ユーザ情報記録手順を含み、
前記ユーザ情報記録手順は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つをユーザ情報として記録し、
前記会話応答手順は、記録された前記ユーザ情報を応答に反映する、請求項1から3のいずれか一項に記載の利用継続支援プログラム。
【請求項5】
レコメンド情報提示手順を含み、
前記レコメンド情報提示手順は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、および前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示する、請求項1から4のいずれか一項に記載の利用継続支援プログラム。
【請求項6】
マーケティング情報生成手順を含み、
前記マーケティング情報生成手順は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つに基づいて、ユーザを分析し、ユーザのマーケティング用情報を生成する、請求項1から5のいずれか一項に記載の利用継続支援プログラム。
【請求項7】
対象トリガー情報取得部、ユーザ入力情報取得部、特定部、および会話応答部を含み、
前記対象トリガー情報取得部は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得部は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定部は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答部は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、利用継続支援装置。
【請求項8】
前記会話応答部は、ユーザの応答情報を取得し、前記応答情報、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する応答を実行する、請求項7記載の利用継続支援装置。
【請求項9】
対象トリガー情報取得工程、ユーザ入力情報取得工程、特定工程、および会話応答工程を含み、
前記対象トリガー情報取得工程は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得工程は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定工程は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答工程は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、
前記各工程がコンピュータにより実行される利用継続支援方法。
【請求項10】
対象トリガー情報取得手順、ユーザ入力情報取得手順、特定手順、および会話応答手順を含み、
前記対象トリガー情報取得手順は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得手順は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定手順は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答手順は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、
前記各手順をコンピュータに実行させるための利用継続支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、利用継続支援プログラム、利用継続支援装置、利用継続支援方法、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境意識の高まりを受けて、飲食品の容器等のリユース等が推奨されている。例えば、特許文献1には、自動販売機や販売店等の飲食品の提供にリユースカップを利用可能とするシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシステムは、飲食品価格にカップデポジット料を加えた額の対価支払により、購入者により選択された飲食品をリユース可能なカップに投入する調製工程と、前記調製された飲食品を前記カップとともに購入者に提供する提供工程と、前記購入者による飲食品の消費後、カップ投入口より投入されたカップを、真性カップであるか否か識別する識別工程と、前記識別工程で投入カップが真性カップであると判定された場合に、カップデポジット料を返金する返金工程と、前記返却されたカップを回収し、洗浄する洗浄工程と、を備え、該洗浄されたカップを前記調製工程に供することを特徴としている。
【0005】
特許文献1のシステムにおいては、飲食品の提供時やリユースカップ利用のサービスに関するユーザ満足度を高める仕組みがない。このため、サービスを利用したユーザが再度特許文献1のサービスを利用する動機づけが弱いという課題がある。また、特許文献1に記載の飲食品の提供に限らず、様々な役務および商品の提供において、ユーザの満足度は重要である。
【0006】
そこで本開示は、商品または役務の提供時におけるユーザの満足度を向上可能な利用継続支援プログラム、利用継続支援装置、利用継続支援システム、利用継続支援方法、及び記録媒体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本開示の利用継続支援プログラムは、
対象トリガー情報取得手順、ユーザ入力情報取得手順、特定手順、および会話応答手順を含み、
前記対象トリガー情報取得手順は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得手順は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定手順は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答手順は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、
前記各手順をコンピュータに実行させるための利用継続支援プログラムである。
【0008】
本開示の利用継続支援装置は、
対象トリガー情報取得部、ユーザ入力情報取得部、特定部、および会話応答部を含み、
前記対象トリガー情報取得部は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得部は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定部は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答部は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する。
【0009】
本開示の利用継続支援方法は、
対象トリガー情報取得工程、ユーザ入力情報取得工程、特定工程、および会話応答工程を含み、
前記対象トリガー情報取得工程は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得工程は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定工程は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答工程は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、
前記各工程がコンピュータにより実行される方法である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、商品または役務の提供時におけるユーザの満足度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の利用継続支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本開示の利用継続支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本開示の利用継続支援プログラムによる手順の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、本開示の利用継続支援装置の別の一例の構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、本開示の利用継続支援プログラムによる手順の別の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本開示の利用継続支援装置の別の一例の構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、本開示の利用継続支援プログラムによる手順の別の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本開示の利用継続支援装置の別の一例の構成を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、本開示の利用継続支援プログラムによる手順の別の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示において、「商品役務」は、例えば、商品または役務の少なくとも一方を意味し、いずれを意味してもよい。本開示において、「商品」は、特に制限されず、例えば、取引の対象となる物品をいう。前記取引は、特に制限されず、例えば、有償の取引でもよいし、無償の取引でもよい。本開示において、「役務」は、特に制限されず、例えば、レンタルサービス、飲食品の提供サービス、タクシー等の交通サービス、映画等のコンテンツ配信サービス、観光地、遊園地、動物園等の体験サービス等があげられる。前記レンタルサービスは、物のレンタルサービスでもよいし、いわゆるカラオケボックス、貸倉庫、および宿泊施設等の、場所のレンタルサービスでもよい。
【0013】
以下、本開示の実施形態について図を用いて説明する。本開示は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。なお、本開示において、各図面は、1以上の実施の形態に当てはまりうる。
【0014】
[実施形態1]
本開示の利用継続支援プログラムは、コンピュータに、対象トリガー情報取得手順、ユーザ入力情報取得手順、特定手順、および会話応答手順を実行させるためのプログラムである。本開示の利用継続支援プログラムは、コンピュータを、対象トリガー情報取得手順、ユーザ入力情報取得手順、特定手順、および会話応答手順として機能させるプログラムということもできる。また、本開示の利用継続支援プログラムは、例えば、後述する利用継続支援方法の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムであるということもできる。
【0015】
前記対象トリガー情報取得手順は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得手順は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定手順は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答手順は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する。
【0016】
前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本開示の利用継続支援プログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、フラッシュメモリー(例えば、SSD(Solid State Drive)、USBフラッシュメモリー、SD/SDHCカード等)、光ディスク(例えば、CD‐R/CD‐RW、DVD‐R/DVD‐RW、BD‐R/BD‐RE等)、光磁気ディスク(MO)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。また、本開示の利用継続支援プログラム(例えば、プログラミング製品、又はプログラム製品ともいう)は、例えば、外部のコンピュータから配信される形態であってもよい。前記「配信」は、例えば、通信回線網を介した配信でもよいし、有線で接続された装置を介した配信であってもよい。本開示の利用継続支援プログラムは、配信された装置にインストールされて実行されてもよいし、インストールされずに実行されてもよい。本開示の利用継続支援プログラムを実行可能な情報処理装置は、例えば、本開示の利用継続支援装置ということができる。
【0017】
つぎに、本開示の利用継続支援装置の一例の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、本開示の利用継続支援装置10(以下、本装置10ともいう。)の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本装置10は、対象トリガー情報取得部11、ユーザ入力情報取得部12、特定部13、および会話応答部14を含む。また、本装置10は、図示していないが、例えば、入力部、出力部、表示部及び/又は記憶部を含んでもよい。対象トリガー情報取得部、ユーザ入力情報取得部、特定部、および会話応答部は、それぞれ、例えば、前記本開示の利用継続支援プログラムにおける対象トリガー情報取得手順、ユーザ入力情報取得手順、特定手順および会話応答手順を実行可能である。
【0018】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本開示のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。具体例として、
図1(B)に示すように、対象トリガー情報取得部11およびユーザ入力情報取得部12を含む装置10A(例えば、ユーザの端末)と、特定部13および会話応答部14を含む装置10B(分析・会話応答内容生成サーバ)とが、通信回線網30を介して互いに接続されている形態であってもよい。この場合、装置10Aで取得した各種情報を装置10Bに送信し、装置10Bでは送信された各種情報に基づいた処理が実行され、実行結果が装置10Aに送信される。なお、
図1(B)において、装置10Aと装置10Bとは、通信回線網30を介して直接接続されているが、例えば、他のサーバ(例えば、SNSサーバ)等を介して間接的に接続されていてもよい。また、
図1(B)に示す装置10Aおよび装置10Bの各部の構成は一例であり、本開示はこれには限定されない。本装置10が
図1(B)に示すように複数の装置で構成されている場合、本装置10は、例えば、利用継続支援システムともいう。
【0019】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0020】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本開示のプログラム(前記利用継続支援プログラム)やその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、対象トリガー情報取得部11、ユーザ入力情報取得部12、特定部13、および会話応答部14として機能する。本装置10は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0021】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0022】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本開示のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0023】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本開示のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10が前記記憶部を含む場合、例えば、記憶装置104は、前記記憶部として機能する。前記記憶部は、例えば、本装置のユーザの情報(氏名、識別番号、属性情報(性別、年齢、所属組織、住所、連絡先、趣味、嗜好等)、生体情報等)、対象トリガー情報、ユーザ入力情報、端末の端末識別情報等を記憶できる。
【0024】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、前述の本装置のユーザの情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。また、メモリ102および記憶装置104は、例えば、後述する対象トリガーデータベースとして機能してもよい。
【0025】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレー、液晶ディスプレー等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレーのように、一体として構成されてもよい。
【0026】
本開示の利用継続支援プログラムによる処理の一例について、
図3を用いてさらに具体的に説明する。
図3は、本開示の利用継続支援プログラムの各手順の一例を示すフローチャートである。以下の説明においては、ユーザのスマートフォンに対し、本開示の利用継続支援プログラムをインストールし、前記スマートフォンを本開示の利用継続支援装置として利用する場合を例にあげて説明するが、本開示は以下の例示にはなんら制限されない。
【0027】
まず、本開示の利用継続支援プログラムの利用に先立ち、対象トリガー情報を、本開示の利用継続支援プログラムにより使用できる態様で準備する。具体的に、前記対象トリガー情報と、前記対象トリガー情報により識別される商品または役務の組み合わせについて、本開示の利用継続支援プログラムに関連する装置(例えば、後述する本開示の利用継続支援装置または利用継続支援システム)がアクセス可能な記録媒体に記録する。前記記録媒体は、特に制限されず、本開示の利用継続支援装置または利用継続支援システムが有する記録媒体(利用継続支援装置のメモリまたは記憶装置)でもよいし、本開示の利用継続支援装置または利用継続支援システム外の記録媒体でもよい。前記対象トリガー情報と、前記対象トリガー情報により識別される商品または役務の組み合わせの情報を記録した記録媒体は、例えば、対象トリガーデータベースともいう。前記対象トリガーデータベースは、例えば、本開示の利用継続支援プログラム(本開示の利用継続支援装置または利用継続支援システム)の管理者により生成されてもよいし、前記商品または役務の提供者(管理者)により生成されてもよいし、ユーザにより生成されてもよい。また、本開示の利用継続支援プログラム(本開示の利用継続支援装置または利用継続支援システム)の管理者により生成された対象トリガーデータベースは、例えば、第三者(例えば、前記商品もしくは前記役務の提供者、または前記ユーザ)により更新が可能であってもよい。これにより、本開示の利用継続支援プログラム(本開示の利用継続支援装置または利用継続支援システム)は、前記対象トリガー情報に基づいて、ユーザが利用している商品役務について、他の商品役務と識別することが可能となる。
【0028】
前記対象トリガーデータベースは、例えば、さらに、前記対象トリガー情報により特定される商品または役務の他の情報が記録されていてもよい。前記他の情報は、特に制限されず、例えば、商品または役務の詳細な情報;商品または役務の提供場所の情報;商品または役務と関連する他の商品役務の情報;商品または役務の購入者情報;前記購入者情報は、例えば、前記商品または役務を購入する購買者の属性情報等があげられる。前記属性情報は、特に制限されず、例えば、購入者の性別、年齢、所属組織、住所、連絡先、趣味、嗜好、顧客情報、購買情報、位置情報、来店情報、来店回数、動作の癖、表情の癖、生体情報等の情報があげられる。また、前記属性情報は、例えば、複数の情報を含むタグ情報であってもよい。前記タグ情報は、例えば、居住地域、年齢帯等があげられる。前記年齢帯は、特に制限されず、例えば、任意に設定した複数の年齢を含む幅でもよいし、幼児(例えば、0~6歳)、児童(例えば、7~12歳)、学生(例えば、13~18歳)、成人(例えば、18歳以上)等のような区切りであってもよい。
【0029】
前記対象トリガー情報は、例えば、本開示の利用継続支援プログラムの対象となる商品役務について、他の商品役務と識別可能な情報(対象識別情報)を含む。前記対象識別情報は、前記商品または役務を識別可能な情報であればよく、例えば、識別番号;対象物品(例えば、前記商品、前記役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物、または前記役務の提供の用に供する物を含む。)の画像;前記対象物品の名称(商品名、役務の名称等);前記商品または役務の提供に関連する位置(例えば、役務提供店舗の位置情報等);等があげられる。前記対象トリガー情報の形態は、特に制限されず、例えば、前記対象識別情報を直接表示してもよいし、前記対象識別情報を格納したコードを表示してもよい。前記コードは、特に制限されず、例えば、一次元コード(例えば、バーコード)でもよいし、二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))でもよい。前記コードは、例えば、本開示の利用継続支援プログラムを起動するための情報(例えば、アクセス用URL;本開示の利用継続支援プログラムを含むアプリケーションを起動するように設定したディープリンクまたはユニバーサルリンク;等)をあわせて格納していてもよい。また、前記コードは、例えば、後述するユーザ入力情報として回答が可能な商品または役務についてのアンケートへのアクセス用URLを格納していてもよい。
【0030】
なお、本開示の利用継続支援プログラムにおいて、本開示の利用継続支援プログラム(利用継続支援装置、利用継続支援方法、利用継続支援システム)の管理者と、前記商品または役務の提供者(管理者)とは、例えば、同じでもよいし、異なってもよい。
【0031】
前記対象が商品を含む場合、例えば、商品または商品の包装に前記対象識別情報を付与してもよいし、商品または商品の包装に添付される物品(例えば、タグ)に前記対象識別情報を付してもよいし、前記商品の提供証明書(例えば、レシート、領収書)に前記対象識別情報を付してもよいし、前記商品の提供場所に前記対象識別情報を付してもよい。前記商品の提供場所は、特に制限されず、例えば、前記商品が陳列される棚等があげられる。商品または商品の包装への識別情報の付与方法は、特に制限されず、例えば、商品またはその包装に対し、印字、刻印等の方法により直接付与してもよいし、前記識別情報が付された物品(例えば、シール等)を商品またはその包装に貼り付けるなどの手法により、間接的に付与してもよい。
【0032】
前記役務への前記識別情報の付与は、例えば、役務の提供の用に供する物に前記対象識別情報を付与してもよいし、役務の提供場所に前記対象識別情報を付与してもよい。
前記「役務の提供の用に供する物」は、特に制限されず、例えば、役務の提供に関連する物品をいい、役務の提供にあたりその提供を受ける者の利用に供する物を含む。前記「役務の提供の用に供する物」の具体例としては、特に制限されず、例えば、レンタルサービスにおける貸与物、飲食品の提供サービスにおける食器、タクシー輸送サービスにおけるタクシー等があげられる。前記役務の提供の用に供する物への前記対象識別情報の付与方法は、特に制限されず、例えば、前記商品への対象識別情報付与方法と同様とできる。前記役務の提供場所への対象識別情報付与は、例えば、飲食品の提供サービス、映画館等における座席(ブース);アトラクションの乗り場;観光地の案内標識;等に対し、前記対象識別情報を付与することにより実施できる。
【0033】
対象トリガー情報取得部11は、対象トリガー情報を取得する(S1、対象トリガー情報取得手順)。前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含む。前記対象トリガー情報は、例えば、前述の通りである。前記対象トリガー情報の取得は、特に制限されず、例えば、前記対象トリガー情報の形態に応じて適切な方法を使用でき、例えば、カメラ機能を利用した画像認識、コード読み取り機能、GPS(Global Positioning System)機能等があげられる。具体例として、前記対象トリガー情報が、QRコード(登録商標)に前記対象識別情報が格納され、前記対象物品に付されている場合、ユーザは、自身のカメラ機能付きスマートフォン(利用継続支援装置10)のコード読取機能により、前記QRコード(登録商標)を読み取ることにより、前記対象トリガー情報を取得できる。本装置10は、例えば、取得した前記対象トリガー情報をメモリ102または記憶装置104に記憶してもよい。
【0034】
ユーザ入力情報取得部12は、ユーザ入力情報を取得する(S2、ユーザ入力情報取得手順)。前記ユーザ入力情報は、例えば、ユーザによる入力情報である。前記ユーザ入力情報は、例えば、前記商品または役務に関連する情報でもよいし、前記商品または役務に関連しない情報でもよい。前記「商品または役務に関連する情報」は、例えば、商品または役務に関するユーザの感想の情報、アンケートへの回答、ユーザの表情、ユーザの動作等があげられる。前記ユーザ入力情報の形式は、特に制限されず、例えば、テキスト情報でもよいし、音声情報でもよいし、画像情報でもよく、これらを複合した情報でもよい。ユーザ入力情報取得部12は、例えば、前記ユーザ入力情報を、メモリ102または記憶装置104に記憶してもよい。
【0035】
前記ユーザ入力情報がテキスト情報を含む場合、例えば、本装置10の入力装置105(例えば、タッチパネル、キーボード等)による入力を取得できる。この場合、本装置10は、例えば、前記S1工程において前記対象トリガー情報を取得した後、チャット画面を表示し、ユーザによるユーザ入力情報の入力を待機してもよい。そして、ユーザ入力情報取得部12は、例えば、入力待機中の前記チャット画面へ入力された情報を、前記ユーザ入力情報として取得できる。
【0036】
前記ユーザ入力情報が音声情報を含む場合、例えば、本装置10の入力装置105(例えば、マイク)により、前記ユーザによる音声を取得できる。この場合、本装置10は、例えば、前記S1工程において前記対象トリガー情報を取得した後、マイクを入力待機状態に制御して、ユーザによるユーザ入力情報の入力を待機してもよい。そして、ユーザ入力情報取得部12は、例えば、前記入力待機中のマイクに入力されたユーザの音声を、前記ユーザ入力情報として取得できる。
【0037】
前記ユーザ入力情報が画像情報を含む場合、例えば、本装置10の入力装置105(例えば、カメラ)により、前記ユーザの画像を取得できる。前記画像は、例えば、静止画でも動画でもよい。この場合、本装置10は、例えば、前記S1工程において前記対象トリガー情報を取得した後、カメラを待機状態に制御して、ユーザによるユーザ入力情報の入力を待機してもよい。そして、ユーザ入力情報取得部12は、例えば、前記待機中のカメラが取得した画像を、前記ユーザ入力情報として取得できる。また、この場合、ユーザ入力情報取得部12は、例えば、画像解析により、取得したユーザの画像を分析し、前記画像の解析結果を前記ユーザ入力情報として取得してもよい。前記解析結果は、特に制限されず、例えば、ユーザの顔画像、表情、動作等の情報が挙げられる。具体例として、例えば、ユーザ入力情報取得部12は、取得したユーザの画像に対して顔認識処理を行い、ユーザの顔画像を認識し、さらに、表情解析によりユーザの表情を解析し、解析したユーザの表情を前記ユーザ入力情報として取得してもよい。
【0038】
また、ユーザ入力情報取得部12は、例えば、前記ユーザ入力情報に加えて、さらに、その他の情報を取得してもよい。前記その他の情報は、例えば、ユーザの識別情報、ユーザの属性情報等があげられる。前記ユーザ識別情報は、ユーザを識別可能な情報であればよく、例えば、ユーザ自身を識別する情報でもよいし、ユーザが所有するユーザ端末を識別する情報であってもよい。前記ユーザ識別情報は、例えば、氏名、ニックネーム、住所、電話番号、メールアドレス、ID、パスワード、IPアドレス、MACアドレス、端末の機器固有情報(端末のシリアルナンバー、国際移動体装置識別番号(International Mobile Equipment Identifier)等の識別番号)等があげられる。前記属性情報は、特に制限されず、例えば、ユーザの性別、年齢、所属組織、住所、連絡先、趣味、嗜好、顧客情報、購買情報、位置情報、来店情報、来店回数、動作の癖、表情の癖、生体情報等の情報があげられる。また、前記属性情報は、例えば、複数の情報を含むタグ情報であってもよい。前記タグ情報は、例えば、居住地域、年齢帯等があげられる。前記年齢帯は、特に制限されず、例えば、任意に設定した複数の年齢を含む幅でもよし、幼児(例えば、0~6歳)、児童(例えば、7~12歳)、学生(例えば、13~18歳)、成人(例えば、18歳以上)等のような区切りであってもよい。ユーザ入力情報取得部12は、例えば、前記ユーザの識別情報及び前記ユーザの属性情報を、メモリ102または記憶装置104に記憶してもよい。
【0039】
特定部13は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定する(S3、特定手順)。具体的に、特定部13は、取得した対象トリガー情報を前記対象トリガーデータベースと照合することにより、前記商品役務の種類を特定できる。なお、特定部13は、例えば、前記対象トリガー情報を前記対象トリガーデータベースと照合した結果、前記商品または前記役務を特定できなかった場合、前記対象トリガー情報と対応する商品または役務について、ユーザに問合せてもよい。この場合、特定部13は、例えば、「商品またはサービスが見つかりませんでした。お手数ですが、商品またはサービスの名称を入力ください」等の通知を行い、併せて入力画面を提示し、ユーザに前記対象トリガー情報と対応する商品または役務の情報を求めることができる。そして、特定部13は、入力された商品または役務の情報に基づいて、前記対象トリガー情報と対応する商品または役務を特定する。この場合、特定部13は、入力された商品または役務の情報を、前記対象トリガー情報と紐づけて記録し、前記対象トリガーデータベースを更新してもよい。
【0040】
また、特定部13は、例えば、さらに、前記対象トリガー情報および前記ユーザ入力情報の少なくとも一方に基づいて、ユーザが前記商品役務を利用中であるか否かを判定してもよい。特定部13は、例えば、前記対象トリガーデータベースから、前記対象トリガー情報により特定される商品または役務の提供場所の情報を抽出し、さらに、前記ユーザ入力情報から、ユーザの位置情報を特定する。そして、特定部13は、前記ユーザの位置情報が前記提供場所の情報から所定範囲内である場合に、ユーザが前記商品役務を利用中であると判定できる。特定部13は、例えば、ユーザ入力情報からユーザの位置情報を特定し、前記位置情報を取得してから所定時間の間、または、前記位置情報取得時から所定時間経過後の場合に、ユーザが前記商品役務を利用中であると判定してもよい。また、特定部13は、例えば、対象トリガー情報を取得してから所定時間の間、または、前記対象トリガー情報取得時から所定時間経過後の場合に、ユーザが前記商品役務を利用中であると判定してもよい。前記所定時間は、例えば、基準となる情報の取得時を起点とする時間でもよいし、時刻でもよい。さらに、特定部13は、これには限定されず、例えば、前記対象トリガー情報として、前記対象物品(例えば、ユーザが利用したレンタルサービスにおけるレンタル品;飲食品の提供サービスにおける食器等)の状況(例えば、貸出中、返却済み)等の情報に基づいて、前記対象物品が貸出中である場合に、ユーザが前記商品役務を利用中であると判定できる。同様に、特定部13は、例えば、前記対象物品が返却済みである場合に、ユーザが前記商品役務を利用中でないと判定できる。
【0041】
会話応答部14は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する(S4、会話応答手順)。会話応答部14は、例えば、テキストによる会話(チャット)を開始してもよいし、音声出力による会話を開始してもよい。前記「会話の開始」は、例えば、ユーザに対し新たに会話のきっかけを作ることでもよいし、既存の会話を再開することでもよいし、既存の会話に参加することでもよい。会話応答部14は、例えば、前記ユーザ入力情報の種類に応じて、会話の出力形式を変更できる。具体的に、例えば、会話応答部14は、前記ユーザ入力情報として、テキスト情報が入力された場合、テキストに会話を開始し、前記ユーザ入力情報として、音声情報が入力された場合、音声出力による会話を開始できる。なお、会話応答部14は、これには限定されず、例えば、ユーザ入力情報としてテキスト情報が入力された場合に音声情報を出力し、ユーザ入力情報として音声情報が入力された場合にテキスト情報を出力してもよい。また、会話応答部14は、例えば、テキスト情報と音声情報とを組み合わせて出力してもよい。会話応答部14は、例えば、会話において、仮想的な人格(キャラクター)性のある情報を出力してもよい。この場合、会話応答部14は、例えば、前記商品役務毎に異なる人格が設定されていてもよいし、同じ人格が設定されてもよい。会話応答部14が出力する情報が音声情報を含む場合、前記音声情報は、例えば、前記人格(キャラクター)ごとに異なる音声情報を用いてもよい。前記人格性のある情報の出力については、後述する。会話応答部14は、さらに、例えば、画像情報を併せて出力してもよい。前記画像情報は、特に制限されず、例えば、仮想的なキャラクターの画像であってもよい。これにより、例えば、ユーザは、前記キャラクターから話題の提供を受けたように感じることができ、より没入感の高い会話体験が可能となる。
【0042】
会話応答部14による話題の生成手法は、特に制限されず、例えば、シナリオ型(ルールベース)チャットボットでもよいし、AI型チャットボットでもよい。
【0043】
前記シナリオ型チャットボットは、例えば、従来公知のチャットボットに利用されるスクリプトを用いて、前記特定された商品もしくは前記役務、又はユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する形態である。前記スクリプトは、例えば、チャットボットの会話の流れ(シナリオ)を定義した情報である。前記スクリプトは、例えば、本装置10のメモリ102または記憶装置104に記憶されていてもよいし、外部データベースに記憶されていてもよい。この場合、会話応答部14は、例えば、前記特定した商品もしくは役務の情報、またはユーザ入力情報をキーワードとして、前記記録されたスクリプトと、前記キーワードとに基づいてユーザに出力する話題を決定できる。会話応答部14が前記人格性のある情報を出力する場合、例えば、前記人格ごとに設定されたスクリプトを用いることができる。
【0044】
前記AI型チャットボットは、例えば、機械学習型のチャットボットでもよいし、ディープラーニング型のチャットボットでもよいし、大規模言語モデル(Large language model、LLM)を利用して構築されたチャットボットであってもよい。前記大規模言語モデルを利用して構築されたチャットボットは、例えば、Open AI社のChatGPT、マイクロソフト社のBing、Google(アルファベット社)のBard等があげられる。この場合、会話応答部14は、例えば、前記AI型チャットボットに対し、前記特定された商品もしくは前記役務、又はユーザ入力情報の少なくとも一つを入力し、ユーザに対する話題を作成させることができる。具体的に、会話応答部14は、例えば、前記AI型チャットボットに対し、前記特定された商品または役務、ユーザ入力情報のいずれかをキーワードとして含む話題を生成するように制約条件を課したプロンプトを与えることにより、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を生成できる。また、会話応答部14は、例えば、直前の会話の流れに対して整合がとれる反応を生成するようにさらなる制約条件を課してもよい。この場合において、さらに、整合がとれる応答が困難である等の場合は、話題転換用のワード(例えば、「閑話休題」、「ところで」等)を使用して話題転換を行うよう制約条件を課してもよい。また、前記AI型チャットボットは、例えば、前記対象トリガーデータベースの情報を用いて、前記商品役務に関して適切な応答が可能になるように、ファインチューニングを行っていてもよい。会話応答部14が前記人格性のある情報を出力する場合、例えば、前記人格を模した応答が可能になるようなプロンプトを前記AI型チャットボットに与えることで、人格性のある情報を出力可能になる。
【0045】
会話応答部14は、例えば、ユーザの応答情報を取得し、前記応答情報、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する応答を実行してもよい。この場合、会話応答部14は、例えば、前記応答情報をキーワードにして前記記録されたスクリプトと、前記キーワードとに基づいてユーザに出力する話題を決定してもよいし、前記応答情報を含む話題を生成するように制約条件を課したプロンプトをAI型チャットボットに与えることにより話題を生成してもよい。
【0046】
前記S3により、ユーザが前記商品役務を利用中であるか否かを判定されている場合、会話応答部14は、例えば、前記判定結果を応答に反映してもよい。この場合、会話応答部14は、例えば、前記判定結果をキーワードにして前記記録されたスクリプトと、前記キーワードとに基づいてユーザに出力する話題を決定してもよいし、前記判定結果を含む話題を生成するように制約条件を課したプロンプトをAI型チャットボットに与えることにより話題を生成してもよい。
【0047】
なお、本実施形態において、前記S1~S4を順次実行する例について説明したが、本開示の利用継続支援プログラムは、これには制限されない。本開示の利用継続支援プログラムは、例えば、S4よりも上流でS1~S3を実行すればよく、S1、S2、S3は、同時に実行してもよいし、順次実行してもよく、後者の場合、その実行順序は任意である。
【0048】
本開示の利用継続支援方法は、例えば、本開示の利用継続支援プログラムにおけるそれぞれの「手順」を「工程」と読み替えて実施される方法である。具体的に、本開示の利用継続支援方法は、対象トリガー情報取得工程、ユーザ入力情報取得工程、特定工程、および会話応答工程を含み、前記対象トリガー情報取得工程は、対象トリガー情報を取得し、前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、前記ユーザ入力情報取得工程は、ユーザ入力情報を取得し、前記特定工程は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、前記会話応答工程は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する。本開示の利用継続支援方法は、例えば、
図1または
図2に示す本開示の利用継続支援装置10を用いて実施できる。なお、本開示の利用継続支援方法は、例えば、利用継続支援装置10を利用した方法には限定されない。本開示の利用継続支援方法は、例えば、本開示の利用継続支援プログラムおよび利用継続支援装置における記載を援用できる。
【0049】
本開示の利用継続支援プログラムを利用するユーザは、例えば、商品または役務の提供時において、対象トリガー情報取得手順およびユーザ入力情報取得手順を実行し、提供を受けた商品または役務に関する対象トリガー情報およびユーザ自身の入力情報を入力することで、会話応答手順により、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始できる。このため、本開示の利用継続支援プログラムによれば、ユーザは、商品または役務に関連する会話を楽しむことができるようになり、商品または役務提供時の満足度が向上することが期待できる。これにより、結果的に、例えば、本開示の利用継続支援プログラムを利用したユーザは、前記役務及び商品の利用を継続するようになることが期待できる。
【0050】
[実施形態2]
本開示の利用継続支援プログラムの他の例について説明する。
【0051】
本実施形態の利用継続支援プログラムは、例えば、前記実施形態1の利用継続支援プログラムの構成に加えて、ユーザ情報記録手順を含むこと以外は前記実施形態1の利用継続支援プログラムと同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の利用継続支援プログラムは、ユーザ情報記録手順を含み、前記ユーザ情報記録手順は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つをユーザ情報として記録し、前記会話応答手順は、記録された前記ユーザ情報を応答に反映する。
【0052】
つぎに、
図4を用いて、本実施形態の利用継続支援装置について説明する。本開示の利用継続支援装置10Cは、実施形態1の利用継続支援装置10の構成に加えて、ユーザ情報記録部15を含むこと以外は前記実施形態1の利用継続支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の利用継続支援プログラムは、ユーザ情報記録部15を含み、前記ユーザ情報記録部15は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つをユーザ情報として記録し、前記会話応答部14は、記録された前記ユーザ情報を応答に反映する。
【0053】
図4に示すように、利用継続支援装置10Cは、実施形態1の利用継続支援装置10の構成に加えて、ユーザ情報記録部15を備える。利用継続支援装置10Cのハードウェア構成は、
図2の利用継続支援装置10のハードウェア構成において、中央処理装置101が、
図1の利用継続支援装置10の構成に代えて、
図4の利用継続支援装置10Cの構成を備える以外は同様である。
【0054】
本開示の利用継続支援プログラムによる処理の一例について、
図5を用いてさらに具体的に説明する。
図5は、本開示の利用継続支援プログラムの各手順の一例を示すフローチャートである。以下の説明においては、ユーザのスマートフォンに対し、本開示の利用継続支援プログラムをインストールし、前記スマートフォンを本開示の利用継続支援装置として利用する場合を例にあげて説明するが、本開示は以下の例示にはなんら制限されない。
【0055】
まず、前記実施形態1のS1~S4と同様にして、S1~S4を実施する。
【0056】
つぎに、ユーザ情報記録部15は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つをユーザ情報として記録する(S11、ユーザ情報記録手順)。ユーザ情報記録部15は、ユーザ情報として、一つの情報を記録してもよいし、2以上の複数の情報を記録してもよい。ユーザ情報記録部15は、例えば、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つを、ユーザ識別情報と紐づけて記録することが好ましい。これにより、例えば、ユーザ毎に過去の会話内容や提供を受けた商品、役務の情報等を蓄積することができる。前記会話の記録は、例えば、会話ログの記録でもよいし、会話を生成するための情報(例えば、スクリプトに入力したキーワード、AI型チャットボットに対するプロンプト等)の記録でもよい。ユーザ情報記録部15は、例えば、本装置10Cのメモリ102または記憶装置104に前記ユーザ情報を記録してもよいし、外部記憶装置(外部記録媒体、外部データベース)に前記ユーザ情報を記録してもよい。
【0057】
会話応答部14は、例えば、記録された前記ユーザ情報を応答に反映する(S12、会話応答手順)。S12は、例えば、前記S4において、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報に代えて、または加えて、前記ユーザ情報を用いること以外は同様にして実施できる。S12によれば、例えば、前記ユーザ情報を反映した応答が可能になる。このため、例えば、ユーザ毎に過去の会話内容や提供を受けた商品、役務の情報等を反映した会話を実現できる。このため、本実施形態によれば、ユーザは、自身に提供された商品、役務に関連する連続した会話を楽しむことができ、これにより、商品または役務に対するユーザの愛着を向上させる効果が期待できる。したがって、本実施形態によれば、例えば、商品または役務のリピーターを増やすことも可能になる。
【0058】
なお、本実施形態において、前記S1~S4、S11、S12を順次実行する例について説明したが、本開示の利用継続支援プログラムは、これには制限されない。本開示の利用継続支援プログラムは、例えば、S4よりも上流でS1~S3を実行すればよく、S1、S2、S3は、同時に実行してもよいし、順次実行してもよく、後者の場合、その実行順序は任意である。
【0059】
本開示の利用継続支援方法は、例えば、本開示の利用継続支援プログラムにおけるそれぞれの「手順」を「工程」と読み替えて実施される方法である。本開示の利用継続支援方法は、例えば、本開示の利用継続支援プログラムおよび利用継続支援装置における記載を援用できる。
【0060】
[実施形態3]
本開示の利用継続支援プログラムの他の例について説明する。
【0061】
本実施形態の利用継続支援プログラムは、例えば、前記実施形態1の利用継続支援プログラムの構成に加えて、レコメンド情報提示手順を含むこと以外は前記実施形態1の利用継続支援プログラムと同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の利用継続支援プログラムは、レコメンド情報提示手順を含み、前記レコメンド情報提示手順は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、および前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示する。
【0062】
つぎに、
図6を用いて、本実施形態の利用継続支援装置について説明する。本開示の利用継続支援装置10Dは、実施形態1の利用継続支援装置10の構成に加えて、レコメンド情報提示部16を含むこと以外は前記実施形態1の利用継続支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の利用継続支援プログラムは、レコメンド情報提示部16を含み、前記レコメンド情報提示部16は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、および前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示する。
【0063】
図6に示すように、利用継続支援装置10Dは、実施形態1の利用継続支援装置10の構成に加えて、レコメンド情報提示部16を備える。利用継続支援装置10Dのハードウェア構成は、
図2の利用継続支援装置10のハードウェア構成において、中央処理装置101が、
図1の利用継続支援装置10の構成に代えて、
図6の利用継続支援装置10Dの構成を備える以外は同様である。
【0064】
本開示の利用継続支援プログラムによる処理の一例について、
図7を用いてさらに具体的に説明する。
図7は、本開示の利用継続支援プログラムの各手順の一例を示すフローチャートである。以下の説明においては、ユーザのスマートフォンに対し、本開示の利用継続支援プログラムをインストールし、前記スマートフォンを本開示の利用継続支援装置として利用する場合を例にあげて説明するが、本開示は以下の例示にはなんら制限されない。
【0065】
まず、前記実施形態1のS1~S4と同様にして、S1~S4を実施する。
【0066】
つぎに、レコメンド情報提示部16は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、および前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示する(S21、レコメンド情報提示手順)。前記レコメンド情報は、特に制限されず、例えば、本装置10によりユーザに出力されるコンテンツ情報を含み、情報の形態(テキスト、画像、動画、音声、その他の情報)は特に制限されない。前記レコメンド情報の具体例としては、広告、EC(Electric Commerce)サイトへの誘導情報、CSR(corporate social responsibility)活動等の企業情報、クーポン情報、おすすめメニュー、ガイド、及びアンケート等があげられる。前記レコメンド情報は、例えば、1つでもよいし複数でもよく、後者の場合、異なる種類の情報を組み合わせて含んでもよい。レコメンド情報提示部16は、例えば、配信条件とレコメンド情報とが紐づけられた配信情報データベースを参照することにより、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、および前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示できる。前記配信情報データベースは、例えば、本装置10Dのメモリ102または記憶装置104に記憶されていてもよいし、本装置外部のデータベースであってもよい。前記配信条件は、特に制限されず、例えば、配信対象となるユーザの属性情報、商品もしくは役務、前記ユーザ入力情報、および会話等があげられる。前記配信情報データベースにおいて、1つのレコメンド情報に対し紐づけられている配信条件は、例えば、1つでもよいし、2以上の複数でもよい。
【0067】
なお、本実施形態において、前記S1~S4、S21を順次実行する例について説明したが、本開示の利用継続支援プログラムは、これには制限されない。本開示の利用継続支援プログラムは、例えば、S4よりも上流でS1~S3を実行すればよく、S1、S2、S3は、同時に実行してもよいし、順次実行してもよく、後者の場合、その実行順序は任意である。
【0068】
本開示の利用継続支援方法は、例えば、本開示の利用継続支援プログラムにおけるそれぞれの「手順」を「工程」と読み替えて実施される方法である。本開示の利用継続支援方法は、例えば、本開示の利用継続支援プログラムおよび利用継続支援装置における記載を援用できる。
【0069】
本開示の利用継続支援プログラムを利用するユーザは、例えば、商品または役務の提供時において、対象トリガー情報取得手順およびユーザ入力情報取得手順を実行し、提供を受けた商品または役務に関する対象トリガー情報およびユーザ自身の入力情報を入力することで、会話応答手順により、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始できる。このため、本開示の利用継続支援プログラムによれば、ユーザは、商品または役務に関連する会話を楽しむことができるようになり、商品または役務提供時の満足度が向上することが期待できる。さらに、本開示の利用継続支援プログラムによれば、例えば、レコメンド情報提示部16により、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、および前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示できる。このため、本開示の利用継続支援プログラムによれば、提示されたレコメンド情報を参照したユーザが、さらに前記役務及び商品の利用を継続するようになることが期待できる。
【0070】
[実施形態4]
本開示の利用継続支援プログラムの他の例について説明する。
【0071】
本実施形態の利用継続支援プログラムは、例えば、前記実施形態1の利用継続支援プログラムの構成に加えて、マーケティング情報生成手順を含むこと以外は前記実施形態1の利用継続支援プログラムと同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の利用継続支援プログラムは、マーケティング情報生成手順を含み、前記マーケティング情報生成手順は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つに基づいて、ユーザを分析し、ユーザのマーケティング用情報を生成する。
【0072】
つぎに、
図8を用いて、本実施形態の利用継続支援装置について説明する。本開示の利用継続支援装置10Eは、実施形態1の利用継続支援装置10の構成に加えて、マーケティング情報生成部17を含むこと以外は前記実施形態1の利用継続支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の利用継続支援プログラムは、マーケティング情報生成部17を含み、前記マーケティング情報生成部17は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つに基づいて、ユーザを分析し、ユーザのマーケティング用情報を生成する。
【0073】
図8に示すように、利用継続支援装置10Eは、実施形態1の利用継続支援装置10の構成に加えて、マーケティング情報生成部17を備える。利用継続支援装置10Eのハードウェア構成は、
図2の利用継続支援装置10のハードウェア構成において、中央処理装置101が、
図1の利用継続支援装置10の構成に代えて、
図8の利用継続支援装置10Eの構成を備える以外は同様である。
【0074】
本開示の利用継続支援プログラムによる処理の一例について、
図9を用いてさらに具体的に説明する。
図9は、本開示の利用継続支援プログラムの各手順の一例を示すフローチャートである。以下の説明においては、ユーザのスマートフォンに対し、本開示の利用継続支援プログラムをインストールし、前記スマートフォンを本開示の利用継続支援装置として利用する場合を例にあげて説明するが、本開示は以下の例示にはなんら制限されない。
【0075】
まず、前記実施形態1のS1~S4と同様にして、S1~S4を実施する。
【0076】
つぎに、マーケティング情報生成部17は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つに基づいて、ユーザを分析し、ユーザのマーケティング用情報を生成する(S31、マーケティング情報生成手順)。前記マーケティング用情報は、例えば、ユーザのマーケティングに使用する情報である。前記マーケティング用情報は、例えば、前述の属性情報、ユーザの好みの情報、ユーザの価値観の情報、ユーザの交友関係の情報等があげられる。前記ユーザの好みの情報は、具体例として、例えば、味の好み(例えば、コーヒーには砂糖を入れない、辛い物が好き)、形状の好み(例えば、かわいいものが好き、ごてごてしたものが嫌い、ごわごわしているのは苦手)、量の好み(例えば、このお弁当はもっと少なくて良い、ドリンクはもっと大きなサイズが好み、氷が少ないほうが良い)、温度の好み(もっと温かいとおいしい、猫舌)、価格の好み等の情報があげられる。前記価値観の情報は、具体例として、例えば、価格の価値観(少々高いものを「贅沢」という:倹約家、これはお買い得(値段に比して安いと感じている)、ブランド志向)、交友関係の価値観、環境志向の強さ(包装が多すぎ、ごみになるなど)等があげられる。マーケティング情報生成部17は、例えば、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話を分析し、前述のようなマーケティング用情報を生成できる。マーケティング情報生成部17は、例えば、生成した前記マーケティング用情報をメモリ102または記憶装置104に記憶してもよい。本装置10Eは、マーケティング情報生成部17によりユーザのマーケティング用情報を生成・蓄積することにより、例えば、ユーザの嗜好や商品役務への反応を蓄積することができるため、より適した話題提供やレコメンド情報の提供が可能になる。
【0077】
マーケティング情報生成部17は、例えば、さらに、前記商品役務のマーケティング情報を生成してもよい。具体的に、マーケティング情報生成部17は、例えば、前記対象トリガー情報に基づいて、ユーザが提供を受けた商品役務を特定する。そして、マーケティング情報生成部17は、前記ユーザ入力情報および/または前記会話を分析し、ユーザの前記商品役務への感想を抽出する。マーケティング情報生成部17は、例えば、前記特定した商品役務と前記商品役務への感想とを紐づけて記録し、前記商品役務のマーケティング情報を生成することができる。マーケティング情報生成部17は、例えば、生成した前記商品役務のマーケティング情報をメモリ102または記憶装置104に記憶してもよい。
【0078】
なお、本実施形態において、前記S1~S4、S31を順次実行する例について説明したが、本開示の利用継続支援プログラムは、これには制限されない。本開示の利用継続支援プログラムは、例えば、S4よりも上流でS1~S3を実行すればよく、S1、S2、S3は、同時に実行してもよいし、順次実行してもよく、後者の場合、その実行順序は任意である。
【0079】
本開示の利用継続支援方法は、例えば、本開示の利用継続支援プログラムにおけるそれぞれの「手順」を「工程」と読み替えて実施される方法である。本開示の利用継続支援方法は、例えば、本開示の利用継続支援プログラムおよび利用継続支援装置における記載を援用できる。
【0080】
(実施例)
本開示の利用継続支援プログラムの利用の形態の実施例を説明する。以下、例えば、前記商品役務として、コーヒーを例に挙げ、ユーザがコーヒーを購入した場合について説明するが、本開示は以下の具体例にはなんら制限されない。
【0081】
まず、ユーザは、喫茶店にてコーヒー(例えば、キリマンジャロ)を購入する。つぎに、ユーザは、自身のスマートフォン(本開示の利用継続支援プログラムがインストールされた利用継続支援装置)により、購入したコーヒーのカップに付与されたQRコード(登録商標)を読み取る。利用継続支援装置は、読み取ったQRコード(登録商標)から対象トリガー情報を取得し、前記コーヒー(キリマンジャロ)を特定する。また、利用継続支援装置は、テキストの入力または音声入力の待機を行う。ここで、ユーザが、例えば、「ああ、これはおいしかった。良い香りだった」という発言をすると、利用継続支援装置は、音声認識機能により、ユーザの発言をユーザ入力情報として取得する。そして、利用継続支援装置は、前記対象トリガー情報により特定した商品「コーヒー(キリマンジャロ)」と、ユーザ入力情報により取得した「ああ、これはおいしかった。良い香りだった」との発言とから、「これは、キリマンジャロを使ったコーヒーでした。焙煎にこだわっているところなので、次回は、すこし違った感じで、ブラジルを飲まれて香りを比べてはいかがですか?」との話題を生成し、会話を開始する。さらに、利用継続支援装置は、レコメンド情報として、前記コーヒーを販売した喫茶店で利用可能な「コーヒー(ブラジル)」のクーポンを画面に表示してもよい。これにより、ユーザは、購入したコーヒー(キリマンジャロ)に関する会話をした印象が残り、商品であるコーヒー(キリマンジャロ)およびコーヒーを購入した喫茶店への印象や愛着が強くなり、ユーザの満足度の向上が期待できる。また、利用継続支援装置が当該喫茶店で利用可能なクーポンを提示することにより、次回の購買行動につながることが期待できる。そして、利用継続支援装置は、特定した商品役務、ユーザ入力情報、会話(会話ログ)をユーザ情報として記録する。
【0082】
つぎに、ユーザが前記クーポンを提示して前述の喫茶店でコーヒー(ブラジル)を購入した場合、ユーザは、前述と同様に、購入したコーヒー(ブラジル)のカップに付与されたQRコード(登録商標)を利用継続支援装置にて読み取る。利用継続支援装置は、読み取ったQRコード(登録商標)から対象トリガー情報を取得し、前記コーヒー(ブラジル)を特定する。利用継続支援装置は、前回の会話ログを参照し、「おすすめしたコーヒー(ブラジル)を飲まれたようですね、香りはいかがでしたか?」といった話題を生成し、会話を開始する。これに対し、ユーザが、「より香りが強いものが好み」であると応答した場合、利用継続支援装置は、例えば、さらに香りが強いコーヒーの話題、または、ユーザが飲食中のコーヒーにあう菓子等の情報を提供することができる。これにより、ユーザは、前記喫茶店における体験価値がさらに向上し、提供されたコーヒーや喫茶店への満足度が向上することが期待できる。
【0083】
以上、実施の形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。そして、各実施の形態は、適宜他の実施の形態と組み合わせることができる。
【0084】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
対象トリガー情報取得手順、ユーザ入力情報取得手順、特定手順、および会話応答手順を含み、
前記対象トリガー情報取得手順は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得手順は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定手順は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答手順は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、
前記各手順をコンピュータに実行させるための利用継続支援プログラム。
(付記2)
前記会話応答手順は、ユーザの応答情報を取得し、前記応答情報、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する応答を実行する、付記1記載の利用継続支援プログラム。
(付記3)
前記特定手順は、前記対象トリガー情報および前記ユーザ入力情報の少なくとも一方に基づいて、ユーザが前記商品役務を利用中であるか否かを判定し、
前記会話応答手順は、前記判定結果を応答に反映する、付記1または2記載の利用継続支援プログラム。
(付記4)
ユーザ情報記録手順を含み、
前記ユーザ情報記録手順は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つをユーザ情報として記録し、
前記会話応答手順は、記録された前記ユーザ情報を応答に反映する、付記1から3のいずれかに記載の利用継続支援プログラム。
(付記5)
レコメンド情報提示手順を含み、
前記レコメンド情報提示手順は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、および前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示する、付記1から4のいずれかに記載の利用継続支援プログラム。
(付記6)
マーケティング情報生成手順を含み、
前記マーケティング情報生成手順は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つに基づいて、ユーザを分析し、ユーザのマーケティング用情報を生成する、付記1から5のいずれかに記載の利用継続支援プログラム。
(付記7)
対象トリガー情報取得部、ユーザ入力情報取得部、特定部、および会話応答部を含み、
前記対象トリガー情報取得部は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得部は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定部は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答部は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、利用継続支援装置。
(付記8)
前記会話応答部は、ユーザの応答情報を取得し、前記応答情報、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する応答を実行する、付記7記載の利用継続支援装置。
(付記9)
前記特定部は、前記対象トリガー情報および前記ユーザ入力情報の少なくとも一方に基づいて、ユーザが前記商品役務を利用中であるか否かを判定し、
前記会話応答部は、前記判定結果を応答に反映する、付記7または8に記載の利用継続支援装置。
(付記10)
ユーザ情報記録部を含み、
前記ユーザ情報記録部は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つをユーザ情報として記録し、
前記会話応答部は、記録された前記ユーザ情報を応答に反映する、付記7から9のいずれかに記載の利用継続支援装置。
(付記11)
レコメンド情報提示部を含み、
前記レコメンド情報提示部は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、および前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示する、付記7から10のいずれかに記載の利用継続支援装置。
(付記12)
マーケティング情報生成部を含み、
前記マーケティング情報生成部は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つに基づいて、ユーザを分析し、ユーザのマーケティング用情報を生成する、付記7から11のいずれかに記載の利用継続支援装置。
(付記13)
対象トリガー情報取得工程、ユーザ入力情報取得工程、特定工程、および会話応答工程を含み、
前記対象トリガー情報取得工程は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得工程は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定工程は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答工程は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、
前記各工程がコンピュータにより実行される利用継続支援方法。
(付記14)
前記会話応答工程は、ユーザの応答情報を取得し、前記応答情報、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する応答を実行する、付記13記載の利用継続支援方法。
(付記15)
前記特定工程は、前記対象トリガー情報および前記ユーザ入力情報の少なくとも一方に基づいて、ユーザが前記商品役務を利用中であるか否かを判定し、
前記会話応答工程は、前記判定結果を応答に反映する、付記13または14に記載の利用継続支援方法。
(付記16)
ユーザ情報記録工程を含み、
前記ユーザ情報記録工程は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つをユーザ情報として記録し、
前記会話応答工程は、記録された前記ユーザ情報を応答に反映する、付記13から15のいずれかに記載の利用継続支援方法。
(付記17)
レコメンド情報提示工程を含み、
前記レコメンド情報提示工程は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示する、付記13から16のいずれかに記載の利用継続支援方法。
(付記18)
マーケティング情報生成工程を含み、
前記マーケティング情報生成工程は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つに基づいて、ユーザを分析し、ユーザのマーケティング用情報を生成する、付記13から17のいずれかに記載の利用継続支援方法。
(付記19)
対象トリガー情報取得手順、ユーザ入力情報取得手順、特定手順、および会話応答手順を含み、
前記対象トリガー情報取得手順は、対象トリガー情報を取得し、
前記対象トリガー情報は、商品役務を他の商品役務と識別可能な情報を含み、
前記ユーザ入力情報取得手順は、ユーザ入力情報を取得し、
前記特定手順は、前記対象トリガー情報に基づいて前記商品役務を特定し、
前記会話応答手順は、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する話題を含む会話を開始する、
前記各手順をコンピュータに実行させるための利用継続支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記20)
前記会話応答手順は、ユーザの応答情報を取得し、前記応答情報、特定した前記商品役務、または前記ユーザ入力情報の少なくとも一つに関連する応答を実行する、付記19記載の記録媒体。
(付記21)
前記特定手順は、前記対象トリガー情報および前記ユーザ入力情報の少なくとも一方に基づいて、ユーザが前記商品役務を利用中であるか否かを判定し、
前記会話応答手順は、前記判定結果を応答に反映する、付記19または20記載の記録媒体。
(付記22)
ユーザ情報記録手順を含み、
前記ユーザ情報記録手順は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つをユーザ情報として記録し、
前記会話応答手順は、記録された前記ユーザ情報を応答に反映する、付記19から21のいずれかに記載の記録媒体。
(付記23)
レコメンド情報提示手順を含み、
前記レコメンド情報提示手順は、特定した前記商品役務、前記ユーザ入力情報、および前記会話の少なくとも一つに関連するレコメンド情報を提示する、付記19から22のいずれかに記載の記録媒体。
(付記24)
マーケティング情報生成手順を含み、
前記マーケティング情報生成手順は、前記対象トリガー情報、前記ユーザ入力情報、前記会話の少なくとも一つに基づいて、ユーザを分析し、ユーザのマーケティング用情報を生成する、付記19から23のいずれかに記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本開示によれば、ユーザは、商品または役務に関連する話題を含む会話が可能となるため、商品または役務提供時におけるユーザ満足度の向上が期待できる。このため、本開示は、例えば、様々な商取引の分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0086】
10 利用継続支援装置
11 対象トリガー情報取得部
12 ユーザ入力情報取得部
13 特定部
14 会話応答部
15 ユーザ情報記録部
16 レコメンド情報提示部
17 マーケティング情報生成部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス