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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008895
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】電源装置及び電源装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20250109BHJP
   H02M 3/145 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
H02M3/155 H
H02M3/145 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111502
(22)【出願日】2023-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】000002037
【氏名又は名称】新電元工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廣▲瀬▼ 友哉
(72)【発明者】
【氏名】松田 善秋
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AS04
5H730AS05
5H730AS08
5H730AS13
5H730AS17
5H730BB27
5H730BB57
5H730DD03
5H730DD04
5H730DD16
5H730EE03
5H730EE04
5H730EE07
5H730EE08
5H730EE12
5H730FG00
(57)【要約】
【課題】スイッチング素子のストレスを抑制する。
【解決手段】一端が第1端子に接続された第1スイッチング素子と、第1スイッチング素子の他端と第2端子との間に接続された第2スイッチング素子と、一端が第1端子に接続された第3スイッチング素子と、第3スイッチング素子の他端と第2端子との間に接続された第4スイッチング素子と、第1スイッチング素子の他端と第3スイッチング素子の他端との間に接続された第1巻線と、第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、第2巻線の中間タップと第3端子との間に接続されたインダクタと、第2巻線の一端と第4端子との間に接続された第5スイッチング素子と、第2巻線の他端と第4端子との間に電気的に接続された第6スイッチング素子と、第5スイッチング素子の一端と第3端子との間に接続された第1スイッチと、第6スイッチング素子の一端と第3端子との間に接続された第2スイッチと、を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の中間タップに電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続されたインダクタと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、
一端が前記第5スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第6スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする、電源装置。
【請求項2】
前記第1スイッチング素子から前記第6スイッチング素子まで、並びに、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御する制御部を更に含み、
前記制御部は、
前記第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第6スイッチング素子をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする、請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1期間では、前記第2スイッチング素子又は前記第3スイッチング素子をオンし、
前記第3期間では、前記第4スイッチング素子又は前記第1スイッチング素子をオンする、
ことを特徴とする、請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記第1スイッチング素子から前記第6スイッチング素子まで、並びに、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御する制御部を更に含み、
前記制御部は、
前記第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする、請求項1に記載の電源装置。
【請求項5】
一端が第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、一端が前記第2巻線の中間タップに電気的に接続され、他端が第3端子に電気的に接続されたインダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、一端が前記第5スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、一端が前記第6スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、を含む電源装置の制御方法であって、
前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第6スイッチング素子をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする、電源装置の制御方法。
【請求項6】
一端が第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、一端が前記第2巻線の中間タップに電気的に接続され、他端が第3端子に電気的に接続されたインダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、一端が前記第5スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、一端が前記第6スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、を含む電源装置の制御方法であって、
前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする、電源装置の制御方法。
【請求項7】
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含む第1ブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続された第5スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続された第7スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第8スイッチング素子と、を含む第2ブリッジ回路と、
一端が前記第5スイッチング素子の他端及び前記第7スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続されたインダクタと、
一端が前記第2巻線の一端、前記第5スイッチング素子の一端、及び、前記第6スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第2巻線の他端、第7スイッチング素子の一端、及び、前記第8スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする、電源装置。
【請求項8】
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続された第1インダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2インダクタと、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の一端、前記第1インダクタの一端、及び、前記第5スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端、前記第2インダクタの他端、及び、前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第2巻線の他端、第2インダクタの一端、及び、前記第6スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端、前記第2インダクタの他端、及び、前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする、電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電源装置及び電源装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電動車において、1次側(高圧側、例えば走行用バッテリ)から2次側(低圧側、例えば補機バッテリ)へ降圧して出力し、2次側から1次側へ昇圧して出力するDC-DCコンバータが用いられている。このDC-DCコンバータは、位相シフトフルブリッジ回路が主流である。
【0003】
特許文献1には、スイッチング素子の誤動作が起きても変換器の故障に至らないDC-DCコンバータが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-36511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
位相シフトフルブリッジ回路で2次側から1次側へ電力伝送する場合、チョークインプット方式となる。また、トランスの巻数比を1次側巻数:2次側巻数=N:1とすると、((2次側バッテリ電圧)×N)より高い電圧を1次側へ出力する場合、トランスでの昇圧に加えて、出力インダクタによっても昇圧する必要がある。これにより、出力インダクタでサージ電圧が生じ、このサージ電圧が2次側のスイッチング素子に印加される。従って、2次側のスイッチング素子がストレスを受ける可能性がある。
【0006】
1次側のプリチャージ対象コンデンサの電圧が0V近傍のとき、出力インダクタの蓄積エネルギをリセットできず飽和に至る可能性がある。
【0007】
一方で、出力インダクタの蓄積エネルギをリセットするために、2次側のスイッチング素子(後述するトランジスタQ5及びトランジスタQ6)の同時休止期間を設けると、サージ電圧が発生する。
【0008】
本開示は、2次側のスイッチング素子のストレスを抑制し、1次側へ電力伝送可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様の電源装置は、
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の中間タップに電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続されたインダクタと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、
一端が前記第5スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第6スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする。
【0010】
前記電源装置において、
前記第1スイッチング素子から前記第6スイッチング素子まで、並びに、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御する制御部を更に含み、
前記制御部は、
前記第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第6スイッチング素子をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする。
【0011】
前記電源装置において、
前記制御部は、
前記第1期間では、前記第2スイッチング素子又は前記第3スイッチング素子をオンし、
前記第3期間では、前記第4スイッチング素子又は前記第1スイッチング素子をオンする、
ことを特徴とする。
【0012】
前記電源装置において、
前記第1スイッチング素子から前記第6スイッチング素子まで、並びに、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御する制御部を更に含み、
前記制御部は、
前記第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする。
【0013】
本開示の一態様の電源装置の制御方法は、
一端が第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、一端が前記第2巻線の中間タップに電気的に接続され、他端が第3端子に電気的に接続されたインダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、一端が前記第5スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、一端が前記第6スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、を含む電源装置の制御方法であって、
前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第6スイッチング素子をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする。
【0014】
本開示の一態様の電源装置の制御方法は、
一端が第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、一端が前記第2巻線の中間タップに電気的に接続され、他端が第3端子に電気的に接続されたインダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、一端が前記第5スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、一端が前記第6スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、を含む電源装置の制御方法であって、
前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする。
【0015】
本開示の一態様の電源装置は、
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含む第1ブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続された第5スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続された第7スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第8スイッチング素子と、を含む第2ブリッジ回路と、
一端が前記第5スイッチング素子の他端及び前記第7スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続されたインダクタと、
一端が前記第2巻線の一端、前記第5スイッチング素子の一端、及び、前記第6スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第2巻線の他端、第7スイッチング素子の一端、及び、前記第8スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする。
【0016】
本開示の一態様の電源装置は、
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続された第1インダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2インダクタと、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の一端、前記第1インダクタの一端、及び、前記第5スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端、前記第2インダクタの他端、及び、前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第2巻線の他端、第2インダクタの一端、及び、前記第6スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端、前記第2インダクタの他端、及び、前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、2次側のスイッチング素子のストレスを抑制し、1次側へ電力伝送可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、電動車の電力系統の構成例を示す図である。
図2図2は、従来例のDC-DCコンバータの構成を示す図である。
図3図3は、従来例のDC-DCコンバータの昇圧動作の第1のタイミング図である。
図4図4は、従来例のDC-DCコンバータの昇圧動作の第2のタイミング図である。
図5図5は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの構成を示す図である。
図6図6は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの昇圧動作を示す表である。
図7図7は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作のタイミング図である。
図8図8は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図9図9は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図10図10は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図11図11は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図12図12は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作の第1変形例の電流の流れる経路を示す図である。
図13図13は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作の第2変形例の電流の流れる経路を示す図である。
図14図14は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第2の昇圧動作のタイミング図である。
図15図15は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第2の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図16図16は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第2の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図17図17は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第2の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図18図18は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第2の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図19図19は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第3の昇圧動作のタイミング図である。
図20図20は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第3の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図21図21は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第3の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図22図22は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第3の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図23図23は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第3の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図24図24は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第4の昇圧動作のタイミング図である。
図25図25は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第4の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図26図26は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第4の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図27図27は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第4の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図28図28は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第4の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
図29図29は、第2の実施形態のDC-DCコンバータの構成を示す図である。
図30図30は、第3の実施形態のDC-DCコンバータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本開示に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0020】
<第1の実施形態>
(電動車の電力系統の構成例)
図1は、電動車の電力系統の構成例を示す図である。
【0021】
電力系統1は、高圧バッテリ2と、抵抗3と、コンタクタ4、5及び6と、インバータ7と、モータ9と、DC-DCコンバータ10と、低圧バッテリ11と、を含む。インバータ7は、平滑用のコンデンサ8を入力側に含む。
【0022】
DC-DCコンバータ10が、本開示の「電源装置」の一例に相当する。
【0023】
高圧バッテリ2は、走行用バッテリが例示されるが、本開示はこれに限定されない。高圧バッテリ2の電圧は、任意である。低圧バッテリ11は、補機バッテリが例示されるが、本開示はこれに限定されない。低圧バッテリ11の電圧は、任意である。
【0024】
初期時(例えば、電動車の起動時)に、コンデンサ8に電力(電荷)が蓄積されていない場合がある。そこで、コンタクタ5及び6がオン状態にされ、高圧バッテリ2から抵抗3を介して、コンデンサ8がプリチャージ(予備充電)される。プリチャージ終了後、コンタクタ5がオフ状態にされ、コンタクタ4がオン状態にされる。
【0025】
低圧バッテリ11を充電する場合、DC-DCコンバータ10は、コンデンサ8の直流電圧を降圧して、低圧バッテリ11に出力する。低圧バッテリ11は、DC-DCコンバータ10から出力される直流電圧によって充電される。
【0026】
(従来例の構成)
図2は、従来例のDC-DCコンバータの構成を示す図である。DC-DCコンバータ100は、位相シフトフルブリッジ回路である。現在、高圧バッテリ2から低圧バッテリ11への電力変換に用いられる回路は、位相シフトフルブリッジ回路が主流である。
【0027】
DC-DCコンバータ100は、第1端子21と、第2端子22と、第3端子23と、第4端子24と、を有する。
【0028】
第1端子21は、コンデンサ8の一端(高電位側端)に電気的に接続されている。第2端子22は、コンデンサ8の他端(低電位側端)に電気的に接続されている。第3端子23は、低圧バッテリ11の一端(高電位側端)に電気的に接続されている。第4端子24は、低圧バッテリ11の他端(低電位側端)に電気的に接続されている。
【0029】
DC-DCコンバータ100は、第1端子21と第2端子22との間に入力される第1電圧V1を降圧して、第2電圧V2を第3端子23と第4端子24との間から出力する。
【0030】
DC-DCコンバータ100は、ブリッジ回路31と、インダクタLrと、トランスTと、チョークLoと、トランジスタQ5と、トランジスタQ6と、コンデンサ51と、制御部61と、を含む。
【0031】
ブリッジ回路31は、トランジスタQ1からトランジスタQ4までを含む。
【0032】
トランジスタQ1が、本開示の「第1スイッチング素子」の一例に相当する。トランジスタQ2が、本開示の「第2スイッチング素子」の一例に相当する。トランジスタQ3が、本開示の「第3スイッチング素子」の一例に相当する。トランジスタQ4が、本開示の「第4スイッチング素子」の一例に相当する。
【0033】
実施形態では、各トランジスタがMOSFETであることとしたが、本開示はこれに限定されない。各トランジスタは、シリコンパワーデバイス、GaNパワーデバイス、SiCパワーデバイス(例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor))などでも良い。
【0034】
各トランジスタは、積極的に電流を流すことができる寄生ダイオード(ボディダイオード)を有する、又は、逆並列にダイオードが接続されている。寄生ダイオードとは、MOSFETのバックゲートとソース及びドレインとの間のpn接合である。
【0035】
トランジスタQ1のソースは、トランジスタQ2のドレインに電気的に接続されている。トランジスタQ1のドレインは、トランジスタQ3のドレインに電気的に接続されている。トランジスタQ3のソースは、トランジスタQ4のドレインに電気的に接続されている。トランジスタQ2のソースは、トランジスタQ4のソースに電気的に接続されている。
【0036】
トランジスタQ1のドレイン及びトランジスタQ3のドレインは、第1端子21に電気的に接続されている。トランジスタQ2のソース及びトランジスタQ4のソースは、第2端子22に電気的に接続されている。
【0037】
トランスTは、第1巻線41と、第2巻線42と、コア43と、を含む。第1巻線41及び第2巻線42は、コア43に巻回されている。
【0038】
トランジスタQ1のソース及びトランジスタQ2のドレインは、インダクタLrの一端に電気的に接続されている。インダクタLrの他端は、第1巻線41の一端に電気的に接続されている。第1巻線41の他端は、トランジスタQ3のソース及びトランジスタQ4のドレインに電気的に接続されている。
【0039】
インダクタLrは、巻線部品であっても良いし、第1巻線41の漏れインダクタンスであっても良い。
【0040】
第2巻線42は、中間タップ42cで、第1部分42aと第2部分42bとに分かれている。
【0041】
第1巻線41と第2巻線42の第1部分42aとの巻数比を、N:1とする。同様に、第1巻線41と第2巻線42の第2部分42bとの巻数比を、N:1とする。Nは、任意の値とする。
【0042】
中間タップ42cは、チョークLoの一端に電気的に接続されている。チョークLoの他端は、コンデンサ51の一端(高電位側端)及び第3端子23に電気的に接続されている。
【0043】
第1部分42aの一端は、中間タップ42cに電気的に接続されている。第1部分42aの他端は、トランジスタQ5のドレインに電気的に接続されている。
【0044】
第2部分42bの一端は、中間タップ42cに電気的に接続されている。第2部分42bの他端は、トランジスタQ6のドレインに電気的に接続されている。
【0045】
トランジスタQ5のソース及びトランジスタQ6のソースは、コンデンサ51の他端(低電位側端)及び第4端子24に電気的に接続されている。
【0046】
制御部61は、ブリッジ回路31に駆動制御信号P1を出力し、トランジスタQ5に駆動制御信号P2を出力し、トランジスタQ6に駆動制御信号P3を出力する。
【0047】
DC-DCコンバータ100が第1側(コンデンサ8側)から第2側(低圧バッテリ11側)へ降圧出力する場合(低圧バッテリ11を充電する場合)、DC-DCコンバータ100は、コンデンサ8が高圧バッテリ2に並列接続されているので、コンデンサインプット方式となる。
【0048】
DC-DCコンバータ100が第2側(低圧バッテリ11側)から第1側(コンデンサ8側)へ昇圧出力する場合(コンデンサ8をプリチャージする場合)、DC-DCコンバータ100は、チョークLoが低圧バッテリ11に直列接続されているので、チョークインプット方式となる。
【0049】
DC-DCコンバータ100が第2側(低圧バッテリ11側)から第1側(コンデンサ8側)へ昇圧出力する場合(コンデンサ8をプリチャージする場合)、目標とする第1電圧V1が第2電圧V2のN倍以下であれば、トランスTの巻線比による昇圧だけで足りる。しかし、目標とする第1電圧V1が第2電圧V2のN倍より高い場合、トランスTに加えて、チョークLoによる昇圧が必要である。その場合、チョークLoがエネルギを放電するときに、チョークLoによりサージ電圧が発生し、トランジスタQ5及びトランジスタQ6に大きなサージ電圧が印加され、トランジスタQ5及びトランジスタQ6がストレスを受ける可能性がある。
【0050】
(従来例の動作)
図3は、従来例のDC-DCコンバータの昇圧動作の第1のタイミング図である。
【0051】
図3に示すように、昇圧動作の1周期は、第1期間Mode1と、第2期間Mode2と、第3期間Mode3と、第4期間Mode4と、を含む。第1期間Mode1は、チョークLoの充電期間である。第2期間Mode2は、チョークLoの放電期間である。第3期間Mode3は、チョークLoの充電期間である。第4期間Mode4は、チョークLoの放電期間である。
【0052】
制御部61は、第1期間Mode1から第4期間Mode4までの全期間において、トランジスタQ1からトランジスタQ4までをオフ状態に制御する。
【0053】
タイミングtにおいて、第1期間Mode1がスタートする。制御部61は、トランジスタQ5及びトランジスタQ6をオン状態に制御する。
【0054】
第2側の電流は、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→中間タップ42cの経路に流れる。この電流は、中間タップ42cで2つに分かれ、第2巻線42の第1部分42aと、第2巻線42の第2部分42bと、に流れる。分かれた一方の電流は、第2巻線42の第1部分42a→トランジスタQ5の経路に流れる。分かれた他方の電流は、第2巻線42の第2部分42b→トランジスタQ6の経路に流れる。トランジスタQ5のソース及びトランジスタQ6のソースで合流した電流は、低圧バッテリ11の低電位側端に流れる。
【0055】
第1期間Mode1では、チョークLoの電流ILoは、直線状に増加する。また、チョークLoの電圧VLoは、V2となる。
【0056】
タイミングtにおいて、第2期間Mode2がスタートする。制御部61は、トランジスタQ6をオフ状態に制御する。
【0057】
図5を参照すると、第2側の電流は、線211で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→中間タップ42c→第2巻線42の第1部分42a→トランジスタQ5→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0058】
このとき、トランジスタQ6がオフ状態になっており、第2巻線42の第2部分42bに流れていたエネルギ(電流)が行き先を失うので、サージ電圧が発生する。サージ電圧は、トランジスタQ6に印加される。
【0059】
第1巻線41に発生する誘起電圧による第1側の電流は、第1巻線41の一端→インダクタLr→トランジスタQ1の寄生ダイオード→コンデンサ8の高電位側端→コンデンサ8の低電位側端→トランジスタQ4の寄生ダイオード→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0060】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0061】
第2期間Mode2では、チョークLoの電流ILoは、ほぼ一定になる。また、チョークLoの電圧VLoは、(V2-NV1)となる。
【0062】
タイミングtにおいて、第3期間Mode3がスタートする。制御部61は、トランジスタQ6をオン状態に制御する。
【0063】
第2側の電流は、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→中間タップ42cの経路に流れる。この電流は、中間タップ42cで2つに分かれ、第2巻線42の第1部分42aと、第2巻線42の第2部分42bと、に流れる。分かれた一方の電流は、第2巻線42の第1部分42a→トランジスタQ5の経路に流れる。分かれた他方の電流は、第2巻線42の第2部分42b→トランジスタQ6の経路に流れる。トランジスタQ5のソース及びトランジスタQ6のソースで合流した電流は、低圧バッテリ11の低電位側端に流れる。
【0064】
第3期間Mode3では、チョークLoの電流ILoは、直線状に増加する。また、チョークLoの電圧VLoは、V2となる。
【0065】
タイミングtにおいて、第4期間Mode4がスタートする。制御部61は、トランジスタQ5をオフ状態に制御する。
【0066】
第2側の電流は、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→中間タップ42c→第2巻線42の第2部分42b→トランジスタQ6→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0067】
このとき、トランジスタQ5がオフ状態になっており、第2巻線42の第1部分42aに流れていたエネルギ(電流)が行き先を失うので、サージ電圧が発生する。サージ電圧は、トランジスタQ5に印加される。
【0068】
第1巻線41に発生する誘起電圧による第1側の電流は、第1巻線41の他端→トランジスタQ3の寄生ダイオード→コンデンサ8の高電位側端→コンデンサ8の低電位側端→トランジスタQ2の寄生ダイオード→インダクタLr→第1巻線41の一端の経路に流れる。
【0069】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0070】
第4期間Mode4では、チョークLoの電流ILoは、ほぼ一定になる。また、チョークLoの電圧VLoは、(V2-NV1)となる。
【0071】
このように、DC-DCコンバータ100では、トランジスタQ5又はトランジスタQ6がオフしたタイミングでサージ電圧が発生し、トランジスタQ5又はトランジスタQ6に印加される。これにより、トランジスタQ5又はトランジスタQ6がストレスを受ける可能性がある。
【0072】
また、コンデンサ8のプリチャージの開始時は、コンデンサ8の電圧が非常に低い(例えば、0V)ことがあり得る。その場合、放電期間(第2期間Mode2及び第4期間Mode4)でチョークLoがリセットされない(エネルギを放出しきれない)ので、チョークLoの電流ILoが大きくなり、チョークLoが飽和する可能性がある。
【0073】
チョークLoの飽和を抑制するために、第2期間Mode2と第3期間Mode3との間に、休止期間を設けることが考えられる。
【0074】
図4は、従来例のDC-DCコンバータの昇圧動作の第2のタイミング図である。
【0075】
図4では、チョークLoの蓄積エネルギをリセットするために、図3と比較して、第2期間Mode2と第3期間Mode3との間に、休止期間が設けられている。
【0076】
図4のタイミングtからタイミングtまで、及び、タイミングt以降は、図3のタイミングtからタイミングtまで、及び、タイミングt以降と同様であるので、説明を省略する。
【0077】
タイミングtにおいて、休止期間がスタートする。制御部61は、トランジスタQ5及びトランジスタQ6をオフ状態に制御する。
【0078】
トランジスタQ5及びトランジスタQ6がオフ状態になると、チョークLoの電流が流れる経路がなくなるので、チョークLoの電流ILoは、ゼロになる。しかし、このとき、チョークLoには、サージ電圧VX(<0)が発生する。
【0079】
(第1の実施形態の構成)
図5は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの構成を示す図である。
【0080】
DC-DCコンバータ10は、従来例のDC-DCコンバータ100(図2参照)と比較して、第1スイッチ71及び第2スイッチ72を更に含む。
【0081】
第1スイッチ71は、ダイオードD7と、トランジスタQ7と、を含む。ダイオードD7のアノードは、第2巻線42の第1部分42aの他端及びトランジスタQ5のドレインに、電気的に接続されている。ダイオードD7のカソードは、トランジスタQ7のドレインに電気的に接続されている。トランジスタQ7のソースは、チョークLoの他端、コンデンサ51の一端及び第3端子23に電気的に接続されている。ダイオードD7は、逆流防止用ダイオードである。第1スイッチ71は、機械スイッチであっても良い。
【0082】
第2スイッチ72は、ダイオードD8と、トランジスタQ8と、を含む。ダイオードD8のアノードは、第2巻線42の第2部分42bの他端及びトランジスタQ6のドレインに、電気的に接続されている。ダイオードD8のカソードは、トランジスタQ8のドレインに電気的に接続されている。トランジスタQ8のソースは、チョークLoの他端、コンデンサ51の一端及び第3端子23に電気的に接続されている。ダイオードD8は、逆流防止用ダイオードである。第2スイッチ72は、機械スイッチであっても良い。
【0083】
制御部61は、トランジスタQ7のゲートに駆動制御信号P4を出力し、トランジスタQ8のゲートに駆動制御信号P5を出力する。
【0084】
なお、実施形態では、ダイオードD7を第2巻線42側に配置し、トランジスタQ7をコンデンサ51側に配置したが、本開示はこれに限定されない。トランジスタQ7を第2巻線42側に配置し、ダイオードD7をコンデンサ51側に配置しても良い。つまり、トランジスタQ7のドレインを第2巻線42の第1部分42aの他端及びトランジスタQ5のドレインに電気的に接続し、トランジスタQ7のソースをダイオードD7のアノードに電気的に接続し、ダイオードD7のカソードをチョークLoの他端、コンデンサ51の一端及び第3端子に電気的に接続しても良い。ダイオードD8及びトランジスタQ8も同様である。
【0085】
DC-DCコンバータ10が第1側(コンデンサ8側)から第2側(低圧バッテリ11側)へ降圧出力する場合(低圧バッテリ11を充電する場合)、制御部61は、トランジスタQ7及びトランジスタQ8をオフ状態に制御する。この場合、DC-DCコンバータ10は、DC-DCコンバータ100の等価回路になる。このとき、DC-DCコンバータ10は、コンデンサ8が高圧バッテリ2に並列接続されているので、コンデンサインプット方式となる。
【0086】
DC-DCコンバータ10が第2側(低圧バッテリ11側)から第1側(コンデンサ8側)へ昇圧出力する場合(コンデンサ8をプリチャージする場合)、チョークLoが低圧バッテリ11に直列接続されているので、チョークインプット方式となる。この場合、DC-DCコンバータ10は、DC-DCコンバータ100と同様に、チョークLoによりサージ電圧が発生し得る。しかし、制御部61は、トランジスタQ7又はトランジスタQ8をオン状態に制御する。これにより、DC-DCコンバータ10は、第1スイッチ71又は第2スイッチ72によって、サージ電圧をコンデンサ51に回生する。
【0087】
従って、DC-DCコンバータ10は、トランジスタQ5又はトランジスタQ6にサージ電圧が印加されることを抑制でき、トランジスタQ5又はトランジスタQ6がストレスを受けることを抑制できる。
【0088】
(第1の実施形態の昇圧動作の概要)
従来例のDC-DCコンバータ100は、チョークLoとトランスTとによって、第2電圧V2を第1電圧V1に昇圧する。同様に、実施形態のDC-DCコンバータ10は、チョークLoとトランスTとによって、第2電圧V2を第1電圧V1に昇圧する。
【0089】
図6は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの昇圧動作を示す表である。表110では、第1行111の番号No1から第4行114の番号No4までの4通りの昇圧動作を示している。
【0090】
表110の中の「降圧型」とは、(第2電圧V2×N)以下の電圧をコンデンサ8に出力する型である。「昇降圧型」とは、(第2電圧V2×N)以下及び(第2電圧V2×N)以上の電圧をコンデンサ8に出力する型である。「昇圧型」とは、(第2電圧V2×N)以上の電圧をコンデンサ8に出力する型である。DC-DCコンバータ10がこれらの型のいずれで動作するかは、仕様に応じて、設計時に設定される。なお、複数の型を組み合わせても良い。例えば、DC-DCコンバータ10は、第1電圧V1が(第2電圧V2×N)に達するまでは「降圧型」で動作し、第1電圧V1が(第2電圧V2×N)に達したら「昇降圧型」又は「昇圧型」で動作するようにしても良い。
【0091】
(第1の実施形態の第1の昇圧動作)
第1の実施形態のDC-DCコンバータ10の第1の昇圧動作(番号No1の昇圧動作)について説明する。
【0092】
図7は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作のタイミング図である。図8から図11までは、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
【0093】
図7を参照すると、第1の昇圧動作の1周期は、第1期間Mode1と、第2期間Mode2と、第3期間Mode3と、第4期間Mode4と、を含む。
【0094】
タイミングt10において、第1期間Mode1がスタートする。制御部61は、トランジスタQ2、トランジスタQ5、及び、トランジスタQ7をオン状態に制御する。これにより、図9の表110の第1行111の第1欄111-1に示す通り、第2側ではトランジスタQ5が導通し、第1側ではトランジスタQ2が導通する。
【0095】
なお、変形例として、制御部61は、トランジスタQ2に代えて、トランジスタQ3をオン状態に制御しても良い。変形例については、後で説明する。
【0096】
第1期間Mode1では、チョークLoが充電される。
【0097】
図8を参照すると、第2側の電流は、線301で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第1部分42a→トランジスタQ5→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0098】
第1巻線41に発生する誘起電圧による第1側の電流は、線302で示すように、第1巻線41の一端→インダクタLr→トランジスタQ2→トランジスタQ4の寄生ダイオードD4→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0099】
図7を参照すると、チョークLoに印加される電圧VLoは、一定(第2電圧V2)であり、チョークLoに流れる電流ILoは、直線状に上昇する。
【0100】
タイミングt11において、第2期間Mode2がスタートする。制御部61は、トランジスタQ2及びトランジスタQ5をオフ状態に制御し、トランジスタQ7をオン状態に維持する。これにより、図6の表110の第1行111の第2欄111-2に示す通り、第2側ではトランジスタQ7が導通し、第1側では寄生ダイオードD1及び寄生ダイオードD4が導通する。
【0101】
第2期間Mode2では、チョークLoが放電される。
【0102】
図9を参照すると、第2側の電流は、線311で示すように、チョークLoの一端→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線42の第1部分42a→ダイオードD7→トランジスタQ7→チョークLoの他端の経路に流れる。
【0103】
このように、DC-DCコンバータ10は、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ5にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10は、トランジスタQ5がストレスを受けることを抑制できる。またDC-DCコンバータ10は、チョークLoのリセットが可能となる。
【0104】
第1側の電流は、線312で示すように、第1巻線41の一端→インダクタLr→トランジスタQ1の寄生ダイオードD1→コンデンサ8→トランジスタQ4の寄生ダイオードD4→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0105】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0106】
図7を参照すると、第2期間Mode2において、チョークLoに印加される電圧VLoは、一定(-N・V1)であり、チョークLoの電流ILoは、直線状に減少する。
【0107】
タイミングt12において、第3期間Mode3がスタートする。制御部61は、トランジスタQ7をオフ状態に制御し、トランジスタQ4、トランジスタQ6及びトランジスタQ8をオン状態に制御する。これにより、図6の表110の第1行111の第3欄111-3に示す通り、第2側ではトランジスタQ6が導通し、第1側ではトランジスタQ4が導通する。
【0108】
なお、変形例として、制御部61は、トランジスタQ4に代えて、トランジスタQ1をオン状態に制御しても良い。変形例については、後で説明する。
【0109】
第3期間Mode3では、チョークLoが充電される。
【0110】
図10を参照すると、第2側の電流は、線321で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第2部分42b→トランジスタQ6→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0111】
第1巻線41に発生する誘起電圧による第1側の電流は、線322で示すように、第1巻線41の他端→トランジスタQ4→トランジスタQ2の寄生ダイオードD2→インダクタLr→第1巻線41の一端の経路に流れる。
【0112】
図7を参照すると、チョークLoに印加される電圧VLoは、一定(第2電圧V2)であり、チョークLoに流れる電流ILoは、直線状に上昇する。
【0113】
タイミングt13において、第4期間Mode4がスタートする。制御部61は、トランジスタQ4及びトランジスタQ6をオフ状態に制御し、トランジスタQ8をオン状態に維持する。これにより、図6の表110の第1行111の第4欄111-4に示す通り、第2側ではトランジスタQ8が導通し、第1側では寄生ダイオードD2及び寄生ダイオードD3が導通する。
【0114】
第4期間Mode4では、チョークLoが放電される。
【0115】
図11を参照すると、第2側の電流は、線331で示すように、チョークLoの一端→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線42の第2部分42b→ダイオードD8→トランジスタQ8→チョークLoの他端の経路に流れる。
【0116】
このように、DC-DCコンバータ10は、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ6にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10は、トランジスタQ6がダメージを受けることを抑制できる。また、DC-DCコンバータ10は、チョークLoのリセットが可能となる。
【0117】
また、このとき、第2巻線42の第1部分42aに磁界が発生せず、第2巻線42の第2部分42bにだけ磁界が発生するので、第1巻線41に誘起電圧が発生する。
【0118】
第1巻線41に発生する誘起電圧による第1側の電流は、線332で示すように、第1巻線41の他端→トランジスタQ3の寄生ダイオードD3→コンデンサ8→トランジスタQ2の寄生ダイオードD2→インダクタLr→第1巻線41の一端の経路に流れる。
【0119】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0120】
図7を参照すると、第4期間Mode4において、チョークLoに印加される電圧VLoは、一定(-N・V1)であり、チョークLoの電流ILoは、直線状に減少する。
【0121】
(まとめ)
以上説明したように、DC-DCコンバータ10が第2側(低圧バッテリ11側)から第1側(コンデンサ8側)へ昇圧出力する場合(コンデンサ8をプリチャージする場合)、制御部61は、トランジスタQ7又はトランジスタQ8をオン状態に制御する。
【0122】
これにより、DC-DCコンバータ10は、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ5又はトランジスタQ6にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10は、トランジスタQ5又はトランジスタQ6がストレスを受けることを抑制できる。
【0123】
また、DC-DCコンバータ10は、チョークLoのリセットが可能となる。
【0124】
また、DC-DCコンバータ10は、コンデンサ8をプリチャージできるので、電力系統1の抵抗3及びコンタクタ5(図1参照)を不要になる。
【0125】
(第1の実施形態の第1変形例)
前述の通り、DC-DCコンバータ10は、表110の第1行111の第1欄111-1に示すように、第1期間Mode1において、トランジスタQ2に代えて、トランジスタQ3をオン状態に制御しても良い。
【0126】
図12は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作の第1変形例の電流の流れる経路を示す図である。
【0127】
図12を参照すると、第2側の電流は、線301で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第1部分42a→トランジスタQ5→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0128】
第1側の電流は、線303で示すように、第1巻線41の一端→インダクタLr→トランジスタQ1の寄生ダイオードD1→トランジスタQ3→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0129】
(第1の実施形態の第2変形例)
前述の通り、DC-DCコンバータ10は、表110の第1行111の第3欄111-3に示すように、第3期間Mode3において、トランジスタQ4に代えて、トランジスタQ1をオン状態に制御しても良い。
【0130】
図13は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第1の昇圧動作の第2変形例の電流の流れる経路を示す図である。
【0131】
図13を参照すると、第2側の電流は、線321で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第2部分42b→トランジスタQ6→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0132】
第1巻線41に発生する誘起電圧による第1側の電流は、線323で示すように、第1巻線41の他端→トランジスタQ3の寄生ダイオードD3→トランジスタQ1→インダクタLr→第1巻線41の一端の経路に流れる。
【0133】
(変形例の組み合わせ)
第1期間Mode1が2通り考えられ、第3期間Mode3が2通り考えられるので、第1の昇圧動作(番号No1の昇圧動作)は、全部で4通り考えられる。
【0134】
(第1の実施形態の第2の昇圧動作)
第1の実施形態のDC-DCコンバータ10の第2の昇圧動作(番号No2の昇圧動作)について説明する。
【0135】
図14は、第1の実施形態DC-DCコンバータの第2の昇圧動作のタイミング図である。図15から図18までは、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第2の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
【0136】
図14を参照すると、第2の昇圧動作の1周期は、第1期間Mode1と、第2期間Mode2と、第3期間Mode3と、第4期間Mode4と、を含む。
【0137】
タイミングt20において、第1期間Mode1がスタートする。制御部61は、トランジスタQ5、及び、トランジスタQ7をオン状態に制御する。これにより、図6の表110の第2行112の第1欄112-1に示す通り、第2側ではトランジスタQ5が導通し、第1側では寄生ダイオードD1及び寄生ダイオードD4が導通する。
【0138】
第1期間Mode1では、チョークLoが充電される。
【0139】
図15を参照すると、第2側の電流は、線331で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第1部分42a→トランジスタQ5→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0140】
第1側の電流は、線332で示すように、第1巻線41の一端→インダクタLr→トランジスタQ1の寄生ダイオードD1→コンデンサ8→トランジスタQ4の寄生ダイオードD4→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0141】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0142】
図14を参照すると、チョークLoに印加される電圧VLoは、一定(V2-N・V1)であり、チョークLoに流れる電流ILoは、直線状に上昇する。
【0143】
タイミングt21において、第2期間Mode2がスタートする。制御部61は、トランジスタQ5をオフ状態に制御し、トランジスタQ7をオン状態に維持する。これにより、図6の表110の第2行112の第2欄112-2に示す通り、第2側ではトランジスタQ7が導通し、第1側では寄生ダイオードD1及び寄生ダイオードD4が導通する。
【0144】
第2期間Mode2では、チョークLoが放電される。
【0145】
図16を参照すると、第2側の電流は、線341で示すように、チョークLoの一端→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線42の第1部分42a→ダイオードD7→トランジスタQ7→チョークLoの他端の経路に流れる。
【0146】
このように、DC-DCコンバータ10は、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ5にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10は、トランジスタQ5がストレスを受けることを抑制できる。またDC-DCコンバータ10は、チョークLoのリセットが可能となる。
【0147】
第1巻線41に発生する誘起電圧による第1側の電流は、線342で示すように、第1巻線41の一端→インダクタLr→トランジスタQ1の寄生ダイオードD1→コンデンサ8→トランジスタQ4の寄生ダイオードD4→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0148】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0149】
図14を参照すると、第2期間Mode2において、チョークLoに印加される電圧VLoは、一定(-N・V1)であり、チョークLoの電流ILoは、直線状に減少する。
【0150】
タイミングt22において、第3期間Mode3がスタートする。制御部61は、トランジスタQ7をオフ状態に制御し、トランジスタQ6及びトランジスタQ8をオン状態に制御する。これにより、図6の表110の第2行112の第3欄112-3に示す通り、第2側ではトランジスタQ6が導通し、第1側では寄生ダイオードD2及び寄生ダイオードD3が導通する。
【0151】
第3期間Mode3では、チョークLoが充電される。
【0152】
図17を参照すると、第2側の電流は、線351で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第2部分42b→トランジスタQ6→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0153】
第1側の電流は、線352で示すように、第1巻線41の他端→トランジスタQ3の寄生ダイオードD3→コンデンサ8→トランジスタQ2の寄生ダイオードD2→インダクタLr→第1巻線41の一端の経路に流れる。
【0154】
図14を参照すると、チョークLoに印加される電圧VLoは、一定(V2-N・V1)であり、チョークLoに流れる電流ILoは、直線状に上昇する。
【0155】
タイミングt23において、第4期間Mode4がスタートする。制御部61は、トランジスタQ6をオフ状態に制御し、トランジスタQ8をオン状態に維持する。これにより、図6の表110の第2行112の第4欄112-4に示す通り、第2側ではトランジスタQ8が導通し、第1側では寄生ダイオードD2及び寄生ダイオードD3が導通する。
【0156】
第4期間Mode4では、チョークLoが放電される。
【0157】
図18を参照すると、第2側の電流は、線361で示すように、チョークLoの一端→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線42の第2部分42b→ダイオードD8→トランジスタQ8→チョークLoの他端の経路に流れる。
【0158】
このように、DC-DCコンバータ10は、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ6にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従ってDC-DCコンバータ10は、トランジスタQ6がストレスを受けることを抑制できる。また、DC-DCコンバータ10は、チョークLoのリセットが可能となる。
【0159】
第1巻線41に発生する誘起電圧による第1側の電流は、線362で示すように、第1巻線41の他端→トランジスタQ3の寄生ダイオードD3→コンデンサ8→トランジスタQ2の寄生ダイオードD2→インダクタLr→第1巻線41の一端の経路に流れる。
【0160】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0161】
(まとめ)
以上説明したように、DC-DCコンバータ10が第2側(低圧バッテリ11側)から第1側(コンデンサ8側)へ昇圧出力する場合(コンデンサ8をプリチャージする場合)、制御部61は、トランジスタQ7又はトランジスタQ8をオン状態に制御する。
【0162】
これによりDC-DCコンバータ10は、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ5又はトランジスタQ6にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10は、トランジスタQ5又はトランジスタQ6がストレスを受けることを抑制できる。
【0163】
また、DC-DCコンバータ10は、チョークLoのリセットが可能となる。
【0164】
また、DC-DCコンバータ10は、コンデンサ8をプリチャージできるので、電力系統1の抵抗3及びコンタクタ5(図1参照)を不要にできる。
【0165】
(第1の実施形態の第3の昇圧動作)
第1の実施形態のDC-DCコンバータ10の第3の昇圧動作(番号No3の昇圧動作)について説明する。
【0166】
図19は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第3の昇圧動作のタイミング図である。図20から図23までは、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第3の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
【0167】
図19を参照すると、第3の昇圧動作の1周期は、第1期間Mode1と、第2期間Mode2と、第3期間Mode3と、第4期間Mode4と、を含む。
【0168】
タイミングt30において、第1期間Mode1がスタートする。制御部61は、トランジスタQ5、トランジスタQ6、及び、トランジスタQ7をオン状態に制御する。これにより、図6の表110の第3行113の第1欄113-1に示す通り、第2側ではトランジスタQ5及びトランジスタQ6が導通する。なお、後述するように、第1側では電流が流れない。
【0169】
第1期間Mode1では、チョークLoが充電される。
【0170】
図20を参照すると、第2側の電流は、線371で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42cの経路に流れる。この電流は、2つに分かれ、第2巻線42の第1部分42aと、第2巻線42の第2部分42bと、に流れる。分かれた一方の電流は、線372で示すように、第2巻線42の第1部分42a→トランジスタQ5の経路に流れる。分かれた他方の電流は、線373で示すように、第2巻線42の第2部分42b→トランジスタQ6の経路に流れる。トランジスタQ5のソース及びトランジスタQ6のソースで合流した電流は、線374で示すように、低圧バッテリ11の低電位側端に流れる。
【0171】
図19を参照すると、タイミングt31において、第2期間Mode2がスタートする。制御部61は、トランジスタQ5及びトランジスタQ6をオフ状態に制御し、トランジスタQ7をオン状態に維持する。これにより、図6の表110の第3行113の第2欄113-2に示す通り、第2側ではトランジスタQ7が導通し、第1側では寄生ダイオードD1及び寄生ダイオードD4が導通する。
【0172】
第2期間Mode2では、チョークLoが放電される。
【0173】
図21を参照すると、第2側の電流は、線381で示すように、チョークLoの一端→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線42の第1部分42a→ダイオードD7→トランジスタQ7→チョークLoの他端の経路に流れる。
【0174】
このように、DC-DCコンバータ10は、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ5にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10は、トランジスタQ5がストレスを受けることを抑制できる。またDC-DCコンバータ10は、チョークLoのリセットが可能となる。
【0175】
第1側の電流は、線382で示すように、第1巻線41の一端→インダクタLr→トランジスタQ1の寄生ダイオードD1→コンデンサ8→トランジスタQ4の寄生ダイオードD4→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0176】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0177】
図19を参照すると、タイミングt32において、第3期間Mode3がスタートする。制御部61は、トランジスタQ7をオフ状態に制御し、トランジスタQ5、トランジスタQ6、及び、トランジスタQ8をオン状態に制御する。これにより、図6の表110の第3行113の第3欄113-3に示す通り、第2側ではトランジスタQ5及びトランジスタQ6が導通する。なお、後述するように、第1側では電流が流れない。
【0178】
第3期間Mode3では、チョークLoが充電される。
【0179】
図22を参照すると、第2側の電流は、線391で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42cの経路に流れる。この電流は、2つに分かれ、第2巻線42の第1部分42aと、第2巻線42の第2部分42bと、に流れる。分かれた一方の電流は、線392で示すように、第2巻線42の第1部分42a→トランジスタQ5の経路に流れる。分かれた他方の電流は、線393で示すように、第2巻線42の第2部分42b→トランジスタQ6の経路に流れる。トランジスタQ5のソース及びトランジスタQ6のソースで合流した電流は、線394で示すように、低圧バッテリ11の低電位側端に流れる。
【0180】
図19を参照すると、タイミングt33において、第4期間Mode4がスタートする。制御部61は、トランジスタQ5及びトランジスタQ6をオフ状態に制御し、トランジスタQ8をオン状態に維持する。これにより、図6の表110の第3行113の第4欄113-4に示す通り、第2側ではトランジスタQ8が導通し、第1側では寄生ダイオードD2及び寄生ダイオードD3が導通する。
【0181】
第4期間Mode4では、チョークLoが放電される。
【0182】
図23を参照すると、第2側の電流は、線401で示すように、チョークLoの一端→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線42の第2部分42b→ダイオードD8→トランジスタQ8→チョークLoの他端の経路に流れる。
【0183】
このように、DC-DCコンバータ10は、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ6にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10は、トランジスタQ6がストレスを受けることを抑制できる。また、DC-DCコンバータ10は、チョークLoのリセットが可能となる。
【0184】
第1側の電流は、線402で示すように、第1巻線41の他端→トランジスタQ3の寄生ダイオードD3→コンデンサ8→トランジスタQ2の寄生ダイオードD2→インダクタLr→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0185】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0186】
(まとめ)
以上説明したようにDC-DCコンバータ10が第2側(低圧バッテリ11側)から第1側(コンデンサ8側)へ昇圧出力する場合(コンデンサ8をプリチャージする場合)、制御部61は、トランジスタQ7又はトランジスタQ8をオン状態に制御する。
【0187】
これにより、DC-DCコンバータ10は、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ5又はトランジスタQ6にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従ってDC-DCコンバータ10は、トランジスタQ5又はトランジスタQ6がストレスを受けることを抑制できる。
【0188】
また、DC-DCコンバータ10は、チョークLoのリセットが可能となる。
【0189】
また、DC-DCコンバータ10は、コンデンサ8をプリチャージできるので、電力系統1の抵抗3及びコンタクタ5(図1参照)を不要にできる。
【0190】
(第1の実施形態の第4の昇圧動作)
第1の実施形態のDC-DCコンバータ10の第4の昇圧動作(番号No4の昇圧動作)について説明する。
【0191】
図24は、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第4の昇圧動作のタイミング図である。図25から図28までは、第1の実施形態のDC-DCコンバータの第4の昇圧動作の電流の流れる経路を示す図である。
【0192】
図24を参照すると、第4の昇圧動作の1周期は、第1期間Mode1と、第2期間Mode2と、第3期間Mode3と、第4期間Mode4と、を含む。
【0193】
タイミングt40において、第1期間Mode1がスタートする。制御部61は、トランジスタQ2及びトランジスタQ5をオン状態に制御する。これにより、図6の表110の第4行114の第1欄114-1に示す通り、第2側ではトランジスタQ5が導通し、第1側ではトランジスタQ2が導通する。
【0194】
なお、変形例として、制御部61は、第1の昇圧動作の第1期間Mode1(図6の第1欄111-1参照)と同様に、トランジスタQ2に代えて、トランジスタQ3をオン状態に制御しても良い。
【0195】
第1期間Mode1では、チョークLoが充電される。
【0196】
図25を参照すると、第2側の電流は、線411で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第1部分42a→トランジスタQ5→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0197】
第1側の電流は、線412で示すように、第1巻線41の一端→インダクタLr→トランジスタQ2→トランジスタQ4の寄生ダイオードD4→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0198】
図24を参照すると、タイミングt41において、第2期間Mode2がスタートする。制御部61は、トランジスタQ2をオフ状態に制御し、トランジスタQ5をオン状態に維持する。これにより、図6の表110の第4行114の第2欄114-2に示す通り、第2側ではトランジスタQ5が導通し、第1側では寄生ダイオードD1及び寄生ダイオードD4が導通する。
【0199】
第2期間Mode2では、チョークLoが放電される。
【0200】
図26を参照すると、第2側の電流は、線421で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第1部分42a→トランジスタQ5→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0201】
第1巻線41に発生する誘起電圧による第1側の電流は、線422で示すように、第1巻線41の一端→インダクタLr→トランジスタQ1の寄生ダイオードD1→コンデンサ8→トランジスタQ4の寄生ダイオードD4→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0202】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0203】
図24を参照すると、タイミングt42において、第3期間Mode3がスタートする。制御部61は、トランジスタQ5をオフ状態に制御し、トランジスタQ4及びトランジスタQ6をオン状態に制御する。これにより、図6の表110の第4行114の第3欄114-3に示す通り、第2側ではトランジスタQ6が導通し、第1側ではトランジスタQ4が導通する。
【0204】
なお、変形例として、制御部61は、第1の昇圧動作の第3期間Mode3(図6の第3欄111-3参照)と同様に、トランジスタQ4に代えて、トランジスタQ1をオン状態に制御しても良い。
【0205】
第3期間Mode3では、チョークLoが充電される。
【0206】
図27を参照すると、第2側の電流は、線431で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第2部分42b→トランジスタQ6→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0207】
第1側の電流は、線432で示すように、第1巻線41の他端→トランジスタQ4→トランジスタQ2の寄生ダイオードD2→インダクタLr→第1巻線41の一端の経路に流れる。
【0208】
図24を参照すると、タイミングt43において、第4期間Mode4がスタートする。制御部61は、トランジスタQ4をオフ状態に制御し、トランジスタQ6をオン状態に維持する。これにより、図6の表110の第4行114の第4欄114-4に示す通り、第2側ではトランジスタQ6が導通し、第1側では寄生ダイオードD2及び寄生ダイオードD3が導通する。
【0209】
第4期間Mode4では、チョークLoが放電される。
【0210】
図28を参照すると、第2側の電流は、線441で示すように、低圧バッテリ11の高電位側端→チョークLo→第2巻線42の中間タップ42c→第2巻線の第2部分42b→トランジスタQ6→低圧バッテリ11の低電位側端の経路に流れる。
【0211】
第1側の電流は、線442で示すように、第1巻線41の他端→トランジスタQ3の寄生ダイオードD3→コンデンサ8→トランジスタQ2の寄生ダイオードD2→インダクタLr→第1巻線41の他端の経路に流れる。
【0212】
この第1側の電流により、コンデンサ8がプリチャージされる。
【0213】
(まとめ)
以上説明したように、DC-DCコンバータ10が第2側(低圧バッテリ11側)から第1側(コンデンサ8側)へ昇圧出力する場合(コンデンサ8をプリチャージする場合)、サージ電圧が発生する期間がないので、トランジスタQ5又はトランジスタQ6にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10は、トランジスタQ5又はトランジスタQ6がストレスを受けることを抑制できる。
【0214】
また、DC-DCコンバータ10は、コンデンサ8をプリチャージできるので、電力系統1の抵抗3及びコンタクタ5(図1参照)を不要にできる。
【0215】
<第2の実施形態>
(構成)
図29は、第2の実施形態のDC-DCコンバータの構成を示す図である。DC-DCコンバータ10Aは、全波整流方式のコンバータである。
【0216】
DC-DCコンバータ10Aは、第1の実施形態のDC-DCコンバータ10(図5参照)と比較して、トランジスタQ5及びトランジスタQ6に代えて、ブリッジ回路81を含む。
【0217】
ブリッジ回路81は、トランジスタQ11からトランジスタQ14までを含む。
【0218】
トランジスタQ11のソースは、トランジスタQ12のドレインに電気的に接続されている。トランジスタQ11のドレインは、トランジスタQ13のドレインに電気的に接続されている。トランジスタQ13のソースは、トランジスタQ14のドレインに電気的に接続されている。トランジスタQ12のソースは、トランジスタQ14のソースに電気的に接続されている。
【0219】
トランジスタQ11のソース及びトランジスタQ12のドレインは、トランスTの第2巻線42の一端に電気的に接続されている。トランジスタQ13のソース及びトランジスタQ14のドレインは、トランスTの第2巻線42の他端に電気的に接続されている。トランジスタQ11のドレイン及びトランジスタQ13のドレインは、チョークLoの一端に電気的に接続されている。トランジスタQ12のソース及びトランジスタQ14のソースは、コンデンサ51の低電位側端及び第4端子24に電気的に接続されている。
【0220】
制御部61は、ブリッジ回路81に駆動制御信号P6を出力する。
【0221】
(動作)
DC-DCコンバータ10Aの昇圧動作の1周期は、第1期間Mode1と、第2期間Mode2と、第3期間Mode3と、第4期間Mode4と、を含む。
【0222】
第1期間Mode1では、制御部61は、トランジスタQ11からトランジスタQ14までをオン状態に制御し、トランジスタQ7及びトランジスタQ8をオフ状態に制御する。
【0223】
第2期間Mode2では、制御部61は、トランジスタQ11をオン状態に維持し、トランジスタQ12からトランジスタQ14までをオフ状態に制御する。また、制御部61は、トランジスタQ7をオフ状態に維持し、トランジスタQ8をオン状態に制御する。
【0224】
第3期間Mode3では、制御部61は、トランジスタQ11からトランジスタQ14までをオン状態に制御する。また、制御部61は、トランジスタQ7及びトランジスタQ8をオフ状態に制御する。
【0225】
第4期間Mode4では、制御部61は、トランジスタQ13をオン状態に維持し、トランジスタQ11、トランジスタQ12、及び、トランジスタQ14をオフ状態に制御する。また、制御部61は、トランジスタQ7をオン状態に制御し、トランジスタQ8をオフ状態に制御する。
【0226】
(まとめ)
DC-DCコンバータ10Aが第2側(低圧バッテリ11側)から第1側(コンデンサ8側)へ昇圧出力する場合(コンデンサ8をプリチャージする場合)、制御部61は、トランジスタQ7又はトランジスタQ8をオン状態に制御する。
【0227】
これにより、DC-DCコンバータ10Aは、チョークLoの回生経路を形成できるので、トランジスタQ11からトランジスタQ14までにサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10Aは、トランジスタQ11からトランジスタQ14までがストレスを受けることを抑制できる。
【0228】
また、DC-DCコンバータ10Aは、チョークLoのリセットが可能となる。
【0229】
また、DC-DCコンバータ10Aは、コンデンサ8をプリチャージできるので、電力系統1の抵抗3及びコンタクタ5(図1参照)を不要にできる。
【0230】
<第3の実施形態>
(構成)
図30は、第3の実施形態のDC-DCコンバータの構成を示す図である。DC-DCコンバータ10Bは、倍電流方式のコンバータである。
【0231】
DC-DCコンバータ10Bは、第2の実施形態のDC-DCコンバータ10A(図32参照)と比較して、トランジスタQ11、トランジスタQ13、及び、チョークLoに代えて、インダクタL1及びインダクタL2を含む。
【0232】
インダクタL1の一端は、トランスTの第2巻線42の一端及びトランジスタQ12のドレインに電気的に接続されている。インダクタL1の他端は、コンデンサ51の高電圧側端、及び、第3端子23に電気的に接続されている。インダクタL2の一端は、トランスTの第2巻線42の他端及びトランジスタQ14のドレインに電気的に接続されている。インダクタL2の他端は、コンデンサ51の高電圧側端、及び、第3端子23に電気的に接続されている。
【0233】
制御部61は、トランジスタQ12のゲートに駆動制御信号P7を出力し、トランジスタQ14のゲートに駆動制御信号P8を出力する。
【0234】
(動作)
DC-DCコンバータ10Bの昇圧動作の1周期は、第1期間Mode1と、第2期間Mode2と、を含む。
【0235】
第1期間Mode1では、制御部61は、トランジスタQ12をオン/オフ制御する。制御部61は、トランジスタQ12がオンの場合にトランジスタQ8をオフに制御し、トランジスタQ12がオフの場合にトランジスタQ8をオンに制御する。
【0236】
第2期間Mode2では、制御部61は、トランジスタQ14をオン/オフ制御する。制御部61は、トランジスタQ14がオンの場合にトランジスタQ7をオフに制御し、トランジスタQ14がオフの場合にトランジスタQ7をオンに制御する。
【0237】
(まとめ)
DC-DCコンバータ10Bが第2側(低圧バッテリ11側)から第1側(コンデンサ8側)へ昇圧出力する場合(コンデンサ8をプリチャージする場合)、制御部61は、トランジスタQ7又はトランジスタQ8をオン状態に制御する。
【0238】
これにより、DC-DCコンバータ10Bは、インダクタL1又はインダクタL2の回生経路を形成できるので、トランジスタQ12又はトランジスタQ14にサージ電圧が印加されることを抑制できる。従って、DC-DCコンバータ10Bは、トランジスタQ12又はトランジスタQ14がストレスを受けることを抑制できる。
【0239】
また、DC-DCコンバータ10Bは、インダクタL1又はインダクタL2のリセットが可能となる。
【0240】
また、DC-DCコンバータ10Bは、コンデンサ8をプリチャージできるので、電力系統1の抵抗3及びコンタクタ5(図1参照)を不要にできる。
【0241】
以上、本開示の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本開示が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0242】
1 電力系統
2 高圧バッテリ
3 抵抗
4、5、6 コンタクタ
7 インバータ
8 コンデンサ
9 モータ
10、10A、10B、100 DC-DCコンバータ
11 低圧バッテリ
31、81 ブリッジ回路
51 コンデンサ
61 制御部
71 第1スイッチ
72 第2スイッチ
Lo チョーク
Lr、L1、L2 インダクタ
Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、Q11、Q12、Q13、Q14 トランジスタ
T トランス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
【手続補正書】
【提出日】2024-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本開示の一態様の電源装置は、
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含む第1ブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続された第スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第10スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続された第11スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第12スイッチング素子と、を含む第2ブリッジ回路と、
一端が前記第スイッチング素子の他端及び前記第11スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続されたインダクタと、
一端が前記第2巻線の一端、前記第スイッチング素子の一端、及び、前記第10スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第2巻線の他端、第11スイッチング素子の一端、及び、前記第12スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
本開示の一態様の電源装置は、
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続された第1インダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第10スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2インダクタと、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第12スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の一端、前記第1インダクタの一端、及び、前記第10スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端、前記第2インダクタの他端、及び、前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第2巻線の他端、第2インダクタの一端、及び、前記第12スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端、前記第2インダクタの他端、及び、前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
DC-DCコンバータ100は、ブリッジ回路31と、インダクタLrと、トランスTと、チョークLoと、トランジスタQ5と、トランジスタQ6と、コンデンサ51と、制御部61と、を含む。チョークLoが、本開示の「インダクタ」の一例に相当する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0217
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0217】
ブリッジ回路81は、トランジスタQ11からトランジスタQ14までを含む。トランジスタQ11が、本開示の「第9スイッチング素子」の一例に相当する。トランジスタQ12が、本開示の「第10スイッチング素子」の一例に相当する。トランジスタQ13が、本開示の「第11スイッチング素子」の一例に相当する。トランジスタQ14が、本開示の「第12スイッチング素子」の一例に相当する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の中間タップに電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続されたインダクタと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、
一端が前記第5スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第6スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする、電源装置。
【請求項2】
前記第1スイッチング素子から前記第6スイッチング素子まで、並びに、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御する制御部を更に含み、
前記制御部は、
前記第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第6スイッチング素子をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする、請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1期間では、前記第2スイッチング素子又は前記第3スイッチング素子をオンし、
前記第3期間では、前記第4スイッチング素子又は前記第1スイッチング素子をオンする、
ことを特徴とする、請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記第1スイッチング素子から前記第6スイッチング素子まで、並びに、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御する制御部を更に含み、
前記制御部は、
前記第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする、請求項1に記載の電源装置。
【請求項5】
一端が第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、一端が前記第2巻線の中間タップに電気的に接続され、他端が第3端子に電気的に接続されたインダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、一端が前記第5スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、一端が前記第6スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、を含む電源装置の制御方法であって、
前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第6スイッチング素子をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする、電源装置の制御方法。
【請求項6】
一端が第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、一端が前記第2巻線の中間タップに電気的に接続され、他端が第3端子に電気的に接続されたインダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が第4端子に電気的に接続された第5スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第6スイッチング素子と、一端が前記第5スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、一端が前記第6スイッチング素子の一端及び前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、を含む電源装置の制御方法であって、
前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する場合に、
第1期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第1期間の次の第2期間では、前記第1スイッチをオンし、
前記第2期間の次の第3期間では、前記第5スイッチング素子及び前記第6スイッチング素子の両方をオンし、
前記第3期間の次の第4期間では、前記第2スイッチをオンする、
ことを特徴とする、電源装置の制御方法。
【請求項7】
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含む第1ブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続された第スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第10スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続された第11スイッチング素子と、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第12スイッチング素子と、を含む第2ブリッジ回路と、
一端が前記第スイッチング素子の他端及び前記第11スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続されたインダクタと、
一端が前記第2巻線の一端、前記第スイッチング素子の一端、及び、前記第10スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第2巻線の他端、第11スイッチング素子の一端、及び、前記第12スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする、電源装置。
【請求項8】
第1端子と第2端子との間に入力される第1電圧を降圧して第3端子と第4端子との間から出力し、前記第3端子と前記第4端子との間に入力される第2電圧を昇圧して前記第1端子と前記第2端子との間から出力する電源装置であって、
一端が前記第1端子に電気的に接続された第1スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第2スイッチング素子と、一端が前記第1端子に電気的に接続された第3スイッチング素子と、一端が前記第3スイッチング素子の他端に電気的に接続され、他端が前記第2端子に電気的に接続された第4スイッチング素子と、を含むブリッジ回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の他端及び前記第2スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第3スイッチング素子の他端及び前記第4スイッチング素子の一端に電気的に接続された第1巻線と、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線と、を含むトランスと、
一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第3端子に電気的に接続された第1インダクタと、一端が前記第2巻線の一端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第10スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端及び前記第3端子に電気的に接続された第2インダクタと、一端が前記第2巻線の他端に電気的に接続され、他端が前記第4端子に電気的に接続された第12スイッチング素子と、
一端が前記第2巻線の一端、前記第1インダクタの一端、及び、前記第10スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端、前記第2インダクタの他端、及び、前記第3端子に電気的に接続された第1スイッチと、
一端が前記第2巻線の他端、第2インダクタの一端、及び、前記第12スイッチング素子の一端に電気的に接続され、他端が前記第1インダクタの他端、前記第2インダクタの他端、及び、前記第3端子に電気的に接続された第2スイッチと、
を含む、
ことを特徴とする、電源装置。