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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025089133
(43)【公開日】2025-06-12
(54)【発明の名称】情報提供システム及び食品製品
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250605BHJP
   B65D 23/00 20060101ALI20250605BHJP
【FI】
G06Q50/10
B65D23/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023204155
(22)【出願日】2023-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】715009765
【氏名又は名称】株式会社すなおネット
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】末松 大吉
(72)【発明者】
【氏名】山口 順子
【テーマコード(参考)】
3E062
【Fターム(参考)】
3E062AA09
3E062AB02
3E062DA02
3E062DA07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】食品に対する消費者の信用度を増大させると共に、消費者が安心して食品を選択できる情報提供システム及び食品製品を提供する。
【解決手段】茶飲料1を密閉状に収容したペットボトル2である食品製品Aは、ペットボトル2に表示された識別情報4とを備える。識別情報4は、茶飲料1のカテキン含有量の情報が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキン含有量を、機械学習モデルにより判定するカテキン含有量判定手段と、
前記カテキン含有量判定手段が判定した前記食品のカテキン含有量の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項2】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記食品のカテキンの情報を記録するカテキン情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記カテキン情報記録手段に記録された前記食品のカテキンの情報の中から、出力候補となる前記食品のカテキンの情報を選択するカテキン情報選択手段と、
前記カテキン情報選択手段が選択した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項3】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を検索するカテキン情報検索手段と、
前記カテキン情報検索手段が検索した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項4】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を検索するための検索信号を、所定のカテキン情報検索手段に出力する検索信号出力手段と、
前記カテキン情報検索手段が検索した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項5】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を生成するカテキン情報生成手段と、
前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項6】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を生成するための生成信号を、所定のカテキン情報生成手段に出力する生成信号出力手段と、
前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項7】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、所定のカテキン情報生成手段に入力する指示情報であって、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を、前記カテキン情報生成手段が生成するための前記指示情報を作成する指示情報作成手段と、
前記指示情報作成手段が作成した前記指示情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項8】
前記消費者の端末から送信された選択基準情報であって、前記食品のカテキンの情報を選択するための前記選択基準情報に基づいて、前記食品のカテキンの情報の参照情報を生成する参照情報生成手段と、
前記参照情報生成手段が生成した前記参照情報に基づいて、前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報の中から、出力対象となる前記食品のカテキンの情報を選択する情報選択手段と、を備え、
前記情報出力手段は、
前記情報選択手段が選択した前記食品のカテキンの情報を出力する
請求項5または請求項6に記載の情報提供システム。
【請求項9】
前記消費者の端末から送信された参照情報であって、前記食品のカテキンの情報を選択するための前記参照情報に基づいて、前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報の中から、出力対象となる前記食品のカテキンの情報を選択する情報選択手段、を備え、
前記情報出力手段は、
前記情報選択手段が選択した前記食品のカテキンの情報を出力する
請求項5または請求項6に記載の情報提供システム。
【請求項10】
前記カテキン情報生成手段は、
前記食品に表示された識別情報、若しくは、前記食品に対応して表示された識別情報を前記消費者の端末で読み込むことにより、前記消費者の端末から送信された情報に基づいて、前記食品の特定を行い、特定された前記食品のカテキンの情報を生成する
請求項5に記載の情報提供システム。
【請求項11】
前記生成信号出力手段は、
前記食品に表示された識別情報、若しくは、前記食品に対応して表示された識別情報を前記消費者の端末で読み込むことにより、前記消費者の端末から送信された情報に基づいて、前記食品の特定を行い、特定された前記食品のカテキンの情報を生成するための生成信号を出力する
請求項6に記載の情報提供システム。
【請求項12】
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて,前記食品のカテキン含有量を、機械学習モデルにより判定するカテキン含有量判定手段、を備え、
前記情報出力手段は、前記カテキン含有量判定手段が判定した前記食品のカテキン含有量の情報を出力する
請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載の情報提供システム。
【請求項13】
茶葉を原料とした食品と、
前記食品に表示された識別情報と、を備える食品製品であって、
前記識別情報は、前記食品のカテキン含有量の情報が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である
食品製品。
【請求項14】
前記ウェブサイトに掲載される前記食品のカテキン含有量の情報は、
前記ウェブサイトにアクセスするタイミングにおいて、前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報に基づいて判定された情報である
請求項13に記載の食品製品。
【請求項15】
茶葉を原料とした食品と、
前記食品に表示された識別情報と、を備える食品製品であって、
前記識別情報は、前記食品のカテキンの情報が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である
食品製品。
【請求項16】
前記ウェブサイトに掲載される前記食品のカテキンの情報は、
前記ウェブサイトにアクセスするタイミングにおいて、前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報に基づいて選択、検索、または、生成された情報である
請求項15に記載の食品製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報提供システム及び食品製品に関する。詳しくは、消費者が安心して商品を選択することが可能となる情報提供システム及び食品製品に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品を中心として商品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示す様になっている。
【0003】
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
【0004】
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者に信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを食品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009-5656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、食品を含む各種商品の品質は、その商品が消費者に提供されるまでの過程における様々な要因に強く影響を受けるものである。
【0008】
そのため、食品の原料粉末見本は、食品の品質についての情報を得ることができる要因ではあるものの、たった1つの要因に過ぎず、原料粉末見本を食品に添付して食品を提供するといった特許文献1に記載の技術のみでは、消費者が安心して商品を選択するといった目的を実現するのに充分ではない場合がある。
【0009】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、より一層充分に消費者が安心して商品を選択することが可能となる情報提供システム及び食品製品を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキン含有量を、機械学習モデルにより判定するカテキン含有量判定手段と、前記カテキン含有量判定手段が判定した前記食品のカテキン含有量の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0011】
また、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、前記食品のカテキンの情報を記録するカテキン情報記録手段と、前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記カテキン情報記録手段に記録された前記食品のカテキンの情報の中から、出力候補となる前記食品のカテキンの情報を選択するカテキン情報選択手段と、前記カテキン情報選択手段が選択した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0012】
更に、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を検索するカテキン情報検索手段と、前記カテキン情報検索手段が検索した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0013】
また、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を検索するための検索信号を、所定のカテキン情報検索手段に出力する検索信号出力手段と、前記カテキン情報検索手段が検索した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0014】
また、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を生成するカテキン情報生成手段と、前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0015】
また、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を生成するための生成信号を、所定のカテキン情報生成手段に出力する生成信号出力手段と、前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0016】
また、本発明の情報提供システムは、消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、所定のカテキン情報生成手段に入力する指示情報であって、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を、前記カテキン情報生成手段が生成するための前記指示情報を作成する指示情報作成手段と、前記指示情報作成手段が作成した前記指示情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0017】
ところで、茶葉に含まれるカテキンには、抗がん・抗菌・抗動脈硬化作用があり、こうしたカテキンの効果が注目されている(例えば、カテキンの効果を期待して、積極的に茶飲料を飲むことがある)ために、「カテキン含有量の情報」や「カテキンの情報(カテキン含有量に限らない情報)」を消費者に提供することが重要となる。
【0018】
そして、カテキンの含有量は、「茶葉の品種」「茶葉の栽培条件」「茶葉の摘採時期」に強く影響を受けるために、本発明の情報提供システムでは、各種手段において、「茶葉の品種」「茶葉の栽培条件」「茶葉の摘採時期」に基づいて、カテキンの情報の出力を実現し、カテキンの情報を充分に消費者に伝えることで、より一層消費者が安心して食品を選択することができるようにしている。
【0019】
ここで、情報提供システムが、カテキンの含有量を、機械学習モデルにより判定する「カテキン含有量判定手段」を備える場合には、情報出力手段から消費者の端末に「カテキン含有量の情報」を出力することができる。
【0020】
また、情報提供システムが、カテキンの情報を記録する「カテキン情報記録手段」を備える場合には、外部(情報提供システムの外部)との間で「カテキンの情報」のやり取りを行わなくても、情報出力手段から消費者の端末に「カテキンの情報」を出力することができる。
【0021】
更に、情報提供システムが、カテキンの情報を検索する「カテキン情報検索手段」を備える場合には、情報提供システム内に「カテキンの情報」を記録していなくても、外部(情報提供システムの外部)との間で「カテキンの情報」のやり取りを行うことによって、情報出力手段から消費者の端末に「カテキンの情報」を出力することができる。
【0022】
同様に、情報提供システムが、カテキンの情報を検索するための検索信号を、所定のカテキン情報検索手段に出力する「検索信号出力手段」を備える場合には、情報提供システム内に「カテキンの情報」を記録していなくても、外部のカテキン情報検索手段と協働し、外部(情報提供システムの外部)との間で「カテキンの情報」のやり取りを行うことによって、情報出力手段から消費者の端末に「カテキンの情報」を出力することができる。
【0023】
ここで、カテキン情報検索手段が、情報提供システムとは別個の外部情報記録手段に記録された「カテキンの情報」を検索する場合(例えば、「カテキンの情報」のみを記録した記録手段を検索する場合)には、検索対象が限定されていることから、迅速な検索が実現し、スムーズに「カテキンの情報」を検索することができる。
【0024】
また、カテキン情報検索手段が、インターネット上に公開された「カテキンの情報」を検索する場合には、最新の「カテキンの情報」も含めた膨大な情報量の中から検索を行うことができ、消費者のニーズに応じた「カテキンの情報」が見つかることが期待できる。
【0025】
更に、カテキン情報検索手段が、インターネット上に公開されていた情報を記録したインターネット情報記録手段に記録された「カテキンの情報」を検索する場合には、インターネット情報記録手段に記録された情報のみを検索対象とする点において、インターネット上に公開された「カテキンの情報(インターネット情報記録手段に記録された情報に限定されない、インターネット上に公開された情報)」を検索対象とする場合と比較すると、検索対象とする情報量の点では劣るものの、検索用のインデックスを作成することを通じて、より早く、検索結果を得ることができる。
【0026】
また、情報提供システムが、カテキンの情報を生成する「カテキン情報生成手段」を備える場合には、情報提供システム内、及び、外部(情報提供システムの外部)に「カテキンの情報」を記録していない場合であっても、「カテキンの情報」を生成することができ、情報出力手段から消費者の端末に「カテキンの情報」を出力することができる。
【0027】
同様に、情報提供システムが、カテキンの情報を生成するための生成信号を出力する「生成信号出力手段」を備える場合も、情報提供システム内、及び、外部(情報提供システムの外部)に「カテキンの情報」を記録していない場合であっても、外部のカテキン情報生成手段と協働して「カテキンの情報」を生成することができ、情報出力手段から消費者の端末に「カテキンの情報」を出力することができる。
【0028】
また同様に、情報提供システムが、カテキンの情報を生成するための指示情報を作成する「指示情報作成手段」を備える場合も、情報提供システム内、及び、外部(情報提供システムの外部)に「カテキンの情報」を記録していない場合であっても、情報出力手段から消費者の端末に「『カテキンの情報』を生成するための指示情報」を出力することができる。
【0029】
また、参照情報生成手段が、選択基準情報に基づいて参照情報(「カテキンの情報」の参照情報)を生成する場合には、カテキン情報生成手段が生成する「カテキンの情報」の中から、出力対象となる「カテキンの情報」を選択する際に参照する参照情報を得ることができる。
【0030】
なお、参照情報生成手段が生成する参照情報は、カテキン情報生成手段が生成する「カテキンの情報」の中から、出力対象となる「カテキンの情報」を選択する際に参照するのみならず、カテキン情報検索手段が検索する「カテキンの情報」や、カテキン情報選択手段が選択する「カテキンの情報」の中から、出力対象となる「カテキンの情報」を選択する際に参照しても良い。
【0031】
また、情報選択手段が、参照情報(「参照情報生成手段が生成した参照情報」や「消費者の端末から送信された参照情報」)に基づいて、出力対象となる「カテキンの情報」を選択する場合には、消費者が特定の「カテキンの情報」を選択しなくても、消費者が送信した情報(「選択基準情報」や「参照情報」)に基づいて、出力対象となる「カテキンの情報」を選択できることになる。
なお、情報選択手段が選択する出力対象となる「カテキンの情報」は、単数であっても複数であっても良い。
【0032】
また、消費者が「選択したい情報の基準」として選択基準情報を送信する場合には、選択基準情報(選択したい情報の基準)に基づいて生成された参照情報は、「出力対象となる情報としての模範情報(即ち、消費者が選択したい情報)」と見なすことができる。
そのため、「選択したい情報の基準」として選択基準情報を送信する場合には、参照情報(模範情報)との類似度が高い「カテキンの情報」を選択することになる。
【0033】
同様に、消費者が「選択したい情報の参照情報」として参照情報を送信する場合にも、参照情報(模範情報)との類似度が高い「カテキンの情報」を選択することになる。
【0034】
一方で、消費者が「選択したくない情報の基準」として選択基準情報を送信する場合には、選択基準情報(選択したくない情報の基準)に基づいて生成された参照情報は、「出力対象となる情報の反面教師的な情報(即ち、消費者が選択したくない情報)」と見なすことができる。
そのため、「選択したくない情報の基準」として選択基準情報を送信する場合には、参照情報(反面教師的な情報)との類似度が低い「カテキンの情報」を選択することになる。
【0035】
なお、選択基準情報として「選択したくない情報の基準」を送信する場合と比較すると、選択基準情報として「選択したい情報の基準」を送信する場合の方が、より直接的に消費者が選択したい情報を特定することができるため、消費者の思いを充分に反映させるという点を考慮すると、選択基準情報として「選択したい情報の基準」を送信する方が好ましい。
【0036】
同様に、より直接的に消費者が選択したい情報を特定し、消費者の思いを充分に反映させるという点を考慮すると、参照情報として「選択したい情報の参照情報」を送信する方が好ましい。
【0037】
また、カテキン情報生成手段が、「食品に表示された識別情報」や「食品に対応して表示された識別情報」を消費者の端末で読み込むことにより、消費者の端末から送信された情報に基づいて食品の特定を行い、特定された食品に用いられた「カテキンの情報」を生成する場合には、消費者が「対象となる食品(「カテキンの情報」を生成する食品)」の特定を行わなくても、消費者の端末から送信された情報に基づいて、「対象となる食品」を特定することができる。
即ち、消費者が識別情報を読み込むだけで、「対象となる食品」を特定できることになる。
【0038】
同様に、「カテキン情報選択手段」が、「食品に表示された識別情報」や「食品に対応して表示された識別情報」を消費者の端末で読み込むことにより、消費者の端末から送信された情報に基づいて食品の特定を行い、特定された食品に用いられた「カテキンの情報」を選択する場合も、消費者が識別情報を読み込むだけで、「対象となる食品」を特定できることになる。
【0039】
また同様に、「カテキン情報検索手段」が、「食品に表示された識別情報」や「食品に対応して表示された識別情報」を消費者の端末で読み込むことにより、消費者の端末から送信された情報に基づいて食品の特定を行い、特定された食品に用いられた「カテキンの情報」を検索する場合も、消費者が識別情報を読み込むだけで、「対象となる食品」を特定できることになる。
【0040】
また、「生成信号出力手段」が、「食品に表示された識別情報」や「食品に対応して表示された識別情報」を消費者の端末で読み込むことにより、消費者の端末から送信された情報に基づいて食品の特定を行い、特定された食品について、「カテキンの情報」を生成するための生成信号を出力する場合も、消費者が識別情報を読み込むだけで「対象となる食品」を特定できることになる。
【0041】
同様に、「検索信号出力手段」が、「食品に表示された識別情報」や「食品に対応して表示された識別情報」を消費者の端末で読み込むことにより、消費者の端末から送信された情報に基づいて食品の特定を行い、特定された食品について、「カテキンの情報」を検索するための検索信号を出力する場合も、消費者が識別情報を読み込むだけで、「対象となる食品」を特定できることになる。
【0042】
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品は、茶葉を原料とした食品と、前記食品に表示された識別情報と、を備える食品製品であって、前記識別情報は、前記食品のカテキン含有量の情報が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である。
【0043】
また、本発明の食品製品は、茶葉を原料とした食品と、前記食品に表示された識別情報と、を備える食品製品であって、前記識別情報は、前記食品のカテキンの情報が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である。
【0044】
ここで、「カテキン含有量の情報」が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である識別情報を備える場合には、「食品のカテキン含有量」を消費者に知らしめることができる。
また、「カテキンの情報」が掲載されたウェブサイトにアクセス可能である識別情報を備える場合には、「食品のカテキンの情報」を消費者に知らしめることができる。
そして、「食品のカテキン含有量」や「食品のカテキンの情報」を知らしめることにより、より一層消費者が安心して食品を選択することができる。
【0045】
ところで、ここでの「茶葉を原料とした食品」とは、「生の茶葉」や「茶葉」は勿論のこと、ティーパックのお茶、ペットボトル入りのお茶、カップ式の自動販売機で販売されているお茶等も含む。
【発明の効果】
【0046】
本発明の情報提供システム及び食品製品では、消費者が安心して商品を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】食品製品の一例を説明するための模式図である。
図2】食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図(1)である。
図3】食品情報提供システムの使用方法を説明するための模式図である。
図4】食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図(2)である。
図5】食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図(3)である。
図6】変形例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
【0049】
<1.第1の実施の形態>
[構成の説明]
図1は、本発明を適用した食品製品の一例を説明するための模式図であり、ここで示す食品製品Aは、茶飲料1を密閉状に収容したペットボトル2である。
【0050】
また、ペットボトル2には、図1で示すように、「茶飲料1のカテキン含有量の情報」にアクセス可能な識別情報4(例えば、二次元バーコード等)が表示されている。
【0051】
ここでの識別情報4(二次元バーコード等)にはURLが記録されており、スマートフォン等の消費者端末で識別情報4を読み取ることで、インターネットを通じて、「茶飲料1のカテキン含有量」が掲載されたウェブサイトにアクセスすることができる。
【0052】
なお、ここでの「茶飲料1のカテキン含有量」は、ペットボトル2に表示された識別情報4を消費者端末で読み込んだタイミングで、茶飲料1の情報に基づいて、所定のカテキン含有量判定手段が判定した判定結果である。
【0053】
また、識別情報4を介してアクセスできるウェブサイトには、茶飲料1に含まれるカテキンの情報(含有量以外の情報)も掲載されている。
【0054】
上記した本発明を適用した食品製品の一例では、識別情報4を介してアクセスするウェブサイトに「カテキンの含有量」が掲載されることによって、「カテキンの含有量」を消費者に伝えることができ、消費者はより一層安心して食品製品Aを選択することが可能となり、食品製品の信頼度が向上することとなる。
【0055】
<2.第2の実施の形態>
[構成の説明]
図2は、本発明を適用した情報提供システムの一例である食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図である。
【0056】
図2で示す食品情報提供システム11は、インターネット12を介して、消費者が利用する消費者端末13と、各種情報のやり取りが可能に構成されている。
【0057】
また、食品情報提供システム11は、食品情報記録手段14、カテキン含有量判定手段15、カテキン情報記録手段16、カテキン情報選択手段17、選択基準情報記録手段18、模範情報生成手段19、情報選択手段20、情報出力手段21、茶葉情報記録手段22を有する。
【0058】
ここで、食品情報記録手段14は、消費者が利用する消費者端末13から送信された茶飲料1の情報を記録する。
【0059】
また、茶葉情報記録手段22は、各種茶葉(具体的には、食品情報提供システム11でカテキンの含有量を出力する茶葉)について、「品種」「栽培条件」「摘採時期」の情報が記録されている。
なお、茶葉情報記録手段22に記録された情報(各種茶葉の「品種」「栽培条件」「摘採時期」の情報)を「茶葉情報」と称する。
【0060】
また、カテキン含有量判定手段15は、食品情報記録手段14に記録された「茶飲料1の情報」と、茶葉情報記録手段22に記録された「茶飲料1の茶葉情報」と、に基づいて、茶飲料1の「カテキンの含有量」を判定する。
具体的には、消費者端末13から送信された「茶飲料1の情報」が、何れの「カテキンの含有量」と対応するものであるのかを、機械学習モデルに基づき判定する。
【0061】
また、カテキン情報記録手段16には、カテキンに関する情報(以下、「カテキンの情報」と称する)が記録されている。
例えば、「カテキンの効果(メリット)」、「カテキンを多く含むお茶」、「カテキンを含まないお茶」、「カテキンの含有量に影響を及ぼす要因」、「カテキンが含まれる食品」等が記録されている。
【0062】
また、カテキン情報選択手段17は、食品情報記録手段14に記録された「茶飲料1の情報」と、茶葉情報記録手段22に記録された「茶飲料1の茶葉情報」と、に基づいて、カテキン情報記録手段16に記録された「カテキンの情報」の中から、出力候補となる「カテキンの情報」を選択する。
【0063】
また、選択基準情報記録手段18は、消費者が利用する消費者端末13から送信された「カテキンの情報を選択するための選択基準情報(以下、単に「選択基準情報」と称する)」を記録する。
なお、本実施の形態では、選択基準情報記録手段18には、選択基準情報として、「消費者が選択したいカテキンの情報の基準」が記録される。
【0064】
また、模範情報生成手段19は、カテキンの情報の模範情報(以下、単に「模範情報」と称する)を生成する。なお、模範情報生成手段19は「参照情報生成手段」の一例である。
【0065】
ここで、模範情報生成手段19は、選択基準情報記録手段18に選択基準情報が記録された場合に、「選択基準情報」を図示しない汎用のジェネレーティブAI(生成AI)に入力し、生成AIの出力結果を得ることで、模範情報を生成する。なお、新しい模範情報が生成された場合には、以前の模範情報に代わって登録されることになる(上書きされる)。
【0066】
例えば、選択基準情報に、
(1)専門用語を用いることなく、平易な表現を用いて説明を行っていること
(2)具体的なデータを使用した説明を行っていること
(3)妊婦に与える影響の説明が含まれていること
が記録されている場合に、こうした(1)~(3)の内容を生成AIに入力し、模範情報を生成する。
【0067】
また、情報選択手段20は、模範情報が生成された場合に、カテキン情報選択手段17が選択した「カテキンの情報」の中から、「模範情報」との類似度が高い「カテキンの情報」を選択する。
【0068】
即ち、「選択基準情報」が記録されると、模範情報生成手段19により模範情報が生成され、その後、情報選択手段20により模範情報との類似度が高い「カテキンの情報」が出力対象として選択されることになる。
【0069】
また、情報出力手段21は、カテキン含有量判定手段15が判定した「カテキンの含有量」の情報と、情報選択手段20が選択した「カテキンの情報」を、消費者端末13に出力する。
具体的には、消費者端末13が識別情報4を読み込むことでアクセスできるウェブサイトに、カテキン含有量判定手段15が判定した「カテキンの含有量」の情報と、情報選択手段20が選択した「カテキンの情報」を掲載する。
【0070】
図3は、上述した食品情報提供システム11の使用方法の一例を示す模式図である。
なお、以下では、消費者(新規顧客)40は、食品提供者10の食品製品Aの提供を受けるか否かの検討に際して、情報の収集を行っていることを前提として説明を行う。
【0071】
[1.各種情報の記録]
本発明の食品情報提供システム11の使用方法の一例では、消費者40がカテキンの情報を得るためには、各種情報が食品情報提供システム11に記録される必要がある。そのために、食品情報提供システム11への各種情報の記録について説明を行う。
【0072】
本発明の食品情報提供システム11の使用方法の一例では、先ず、食品提供者10が食品提供者端末(図示せず)を用いて、食品情報提供システム11に「茶葉情報」及び「カテキンの情報」を送信する(図3中符号(1)で示すステップ)。
【0073】
具体的には、茶葉情報記録手段22に各種茶葉の「品種」「栽培条件」「摘採時期」を送信すると共に、カテキン情報記録手段16に「カテキンの情報」を送信する。
【0074】
上述したような各種情報の記録の後に、消費者40に対して、各種情報の提供が可能となる。
【0075】
なお、ここでは、食品提供者10が提供する食品製品Aについて、各種情報の記録を行う場合のみを説明しているが、食品情報提供システム11に記録される情報は「食品提供者10が提供する食品製品A」に関するもののみではなく、「食品提供者10が提供する別の食品」や、「食品提供者10とは別の食品提供者が提供する食品」に関するものも含まれる。
即ち、本実施の形態では、消費者40が、食品提供者10が提供する食品製品Aに関する情報(具体的には、茶飲料1のカテキンの情報)を得る場合を例に挙げて説明を行うが(後述)、食品情報提供システム11は、「食品提供者10が提供する食品製品Aとは別の食品」や、「食品提供者10とは別の食品提供者が提供する食品」に関する情報も提供することができる。
【0076】
[2.各種情報の提供]
食品提供者10が提供する食品製品A(茶飲料1)に関連して、各種情報の提供を希望する消費者40は、消費者端末13(図3では図示せず)を用いて、インターネット12を介して食品情報提供システム11にアクセスを行う(図3中符号(2)で示すステップ)。
【0077】
具体的には、食品製品A(ここでは、店頭に並んだ食品Aを意味する)のペットボトル2に表示された識別情報(二次元バーコートやカラーコード等の識別子)4を消費者端末13で読み込むと、消費者端末13から食品製品A(茶飲料1)の情報が食品情報提供システム11に送信され、送信された食品製品A(茶飲料1)の情報は食品情報記録手段14に記録される。
なお、食品情報提供システム11に送信された情報(食品情報記録手段14に記録された情報)に基づいて、消費者40が情報を欲している茶飲料1が特定されることになる。
【0078】
続いて、食品製品A(茶飲料1)の情報が食品情報記録手段14に記録されると、記録された食品製品A(茶飲料1)の情報と、「茶飲料1の茶葉情報」と、に基づいて、カテキン含有量判定手段15が、「カテキンの含有量」を判定する。
【0079】
また、食品製品A(茶飲料1)の情報が食品情報記録手段14に記録されると、記録された食品製品A(茶飲料1)の情報と、「茶飲料1の茶葉情報」と、に基づいて、カテキン情報選択手段17が、カテキン情報記録手段16に記録された「カテキンの情報」の中から、出力候補となる「カテキンの情報(出力候補カテキン情報)」を選択する。
【0080】
次に、識別情報4を消費者端末13で読み込むと、消費者端末13に予め記録された「選択基準情報」が食品情報提供システム11に送信され、選択基準情報記録手段18に記録される。
例えば、「(1)専門用語を用いることなく、平易な表現を用いて説明を行っていること、(2)具体的なデータを使用した説明を行っていること、(3)妊婦に与える影響の説明が含まれていること」といった選択基準情報が送信される。
【0081】
なお、消費者端末13に「選択基準情報」が記録されていない場合には、識別情報4を読み込んだ際に、「選択基準情報」を入力するように促されることになる。
【0082】
続いて、「選択基準情報」が選択基準情報記録手段18に記録されると、模範情報生成手段19が模範情報を生成し、情報選択手段20が「出力候補カテキン情報」の中から、出力対象となる「カテキンの情報」を選択する。
【0083】
そして、情報選択手段20が「カテキンの情報」を選択すると、情報出力手段21が、出力対象の「カテキンの情報」を「カテキンの含有量の情報」と共に出力する(「カテキンの情報」と「カテキンの含有量の情報」をウェブサイトに掲載し、消費者端末13に表示される)。
【0084】
その後、消費者40が食品提供者10の食品製品Aの提供を受ける場合(食品提供者10の食品製品Aを購入する場合)には、食品提供者10が消費者に食品製品Aを提供する。
【0085】
[効果]
上記した本発明を適用した食品情報提供システム11では、消費者が茶飲料1のカテキンの情報を求めた場合に、「カテキンの含有量の情報」と「カテキンの情報」を出力することによって、「茶飲料1のカテキンの情報」を充分に消費者に伝えることができ、より一層消費者が安心して食品を選択することができる。
【0086】
また、消費者40が「選択基準情報」を送信するのみで、情報選択手段20によって「消費者40が選択したいカテキンの情報」との類似度が高い「カテキンの情報」が選択されることから、消費者が複数の「カテキンの情報」の中から特定の「カテキンの情報」を選択する必要が無い。
そして、情報選択手段20によって、最適な(即ち、消費者40の選択意図に沿った)「カテキンの情報」を選択できることから、「茶飲料1のカテキンの情報」がより一層充分に消費者に伝わることが期待できる。
【0087】
[変形例1]
上記した第2の実施の形態では、消費者端末13から「選択基準情報」を送信し、模範情報生成手段19が模範情報を生成する場合を例に挙げているが、消費者端末13から「模範情報」を送信しても良い。
この場合には、「選択基準情報記録手段18と模範情報生成手段19」に代えて「模範情報記録手段」が設けられ、消費者端末13から送信された「模範情報」が模範情報記録手段に記録され、模範情報記録手段に記録された「模範情報」に基づいて、情報選択手段20が「カテキンの情報」を選択することになる。
【0088】
[変形例2]
上記した第2の実施の形態では、「模範情報」に基づいて、情報選択手段20が「カテキンの情報」を選択する場合を例に挙げて説明を行っているが、カテキン情報選択手段17が選択した「カテキンの情報」を情報出力手段21が出力しても良い。
即ち、「出力候補カテキン情報」の中から選択するのではなく、「出力候補カテキン情報」の全てを情報出力手段21が出力しても良い。
【0089】
[変形例3]
上記した第2の実施の形態では、ペットボトル2に表示された識別情報4を読み込むことで、茶飲料1の特定を行っているが、茶飲料1を特定することができれば充分であって、識別情報4を読み込む方法に限定されるものでは無く、食品情報提供システム11にアクセスした消費者40が、食品製品A(茶飲料1)を選択しても良い。
具体的には、消費者端末13から食品情報提供システム11にアクセスすることで、消費者端末13に、情報提供可能な食品提供者の一覧が表示され、消費者40が表示された一覧の中から「食品提供者10」を選択する。そして、「食品提供者10」を選択すると、食品提供者10が提供する食品の一覧が表示され、消費者40は表示された一覧の中から「食品製品A(茶飲料1)」を選択する、といった具合である。
【0090】
[変形例4]
上記した第2の実施の形態では、識別情報4が表示されたペットボトル2(図1で示すような食品製品A)を販売する場合を例に挙げて説明を行っているが、識別情報4は、必ずしもペットボトル2に表示されていなくても良い。
例えば、図6で示すように、ペットボトル2を販売する自動販売機Bに、各ペットボトル2に対応させて識別情報4を表示(ペットボトル2ではなく、自動販売機Bに識別情報4を表示)しても良い。なお、図6では、ペットボトル2や缶を販売する方式の自動販売機を示しているが、カップ式の自動販売機であっても良い。
【0091】
<3.第3の実施の形態>
[本発明の構成]
図4は、本発明を適用した情報提供システムの他の一例である食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図である。
なお、以下では、第2の実施の形態と異なる点を中心に説明を行うものとし、第2の実施の形態と共通する箇所については説明を省略する。
【0092】
図4で示す食品情報提供システム31では、カテキン情報検索手段32を有する(第2の実施の形態の「カテキン情報記録手段16」と「カテキン情報選択手段17」に代えて、第3の実施の形態では「カテキン情報検索手段32」を有する)。
【0093】
ここで、カテキン情報検索手段32は、食品情報提供システム31とは別個に設けられたカテキン情報記録手段33にアクセス可能に構成されている。
そして、カテキン情報記録手段33には、各種のカテキンの情報(第2の実施の形態にける「カテキン情報記録手段16」に記録されていたカテキンの情報)が記録されており、カテキン情報検索手段32がカテキン情報記録手段33にアクセスを行い、「カテキンの情報」を検索する。
【0094】
即ち、カテキン情報検索手段32は、消費者が茶飲料1の「カテキンの情報」を求めた場合に(具体的には、図1に示す識別情報4を読み込んだ場合に)、「食品製品A(茶飲料1)の情報」と「茶飲料1茶葉情報」に基づいて、カテキン情報記録手段33に記録された「カテキンの情報」の中から、出力候補となる「カテキンの情報(出力候補カテキン情報)」を検索する。
【0095】
[効果]
上記した本発明を適用した食品情報提供システム31では、カテキン情報検索手段32が「カテキンの情報」を検索することができるために、食品情報提供システム31内に「カテキンの情報」が記録されていない場合であっても、情報出力手段21が消費者端末13に対して、「カテキンの情報」を出力することができる。
【0096】
<4.第4の実施の形態>
[本発明の構成]
図5は、本発明を適用した情報提供システムの更に他の一例である食品情報提供システムの構成例を説明するための模式図である。
なお、以下では、第2の実施の形態と異なる点を中心に説明を行うものとし、第2の実施の形態と共通する箇所については説明を省略する。
【0097】
図5で示す食品情報提供システム41は、カテキン情報生成手段42を有する(第2の実施の形態の「カテキン情報記録手段16」と「カテキン情報選択手段17」に代えて、第4の実施の形態では「カテキン情報生成手段42」を有する)。
【0098】
ここで、カテキン情報生成手段42は、食品情報提供システ41とは別個に設けられた生成AI43にアクセス可能に構成されている。
【0099】
例えば、「茶飲料1のカテキンの情報」については、「茶飲料1の名称の情報」「茶飲料1の茶葉の品種の情報」「茶飲料1の茶葉の栽培条件の情報」「茶飲料1の茶葉の摘採時期の情報」をインプット情報として、汎用のジェネレーティブAI(生成AI)43に入力し、生成AI43の出力結果を得ることで、「茶飲料1のカテキンの情報」を生成する。なお、「茶飲料1のカテキンの情報」の提供先(出力先)である消費者の情報(好み)をインプット情報に加えることで、より消費者のニーズに即した「カテキンの情報」を生成することができる。
【0100】
即ち、カテキン情報生成手段42は、消費者が茶飲料1のカテキンの情報を求めた場合に(具体的には、図1に示す識別情報4を読み込んだ場合に)、「食品製品A(茶飲料1)の情報」と「茶飲料1の茶葉情報」に基づいて、出力候補となる「カテキンの情報(出力候補カテキン情報)」を生成する。
【0101】
[効果]
上記した本発明を適用した食品情報適用システム41では、カテキン情報生成手段42が「カテキンの情報」を生成することができるために、食品情報提供システム41の内外に「カテキンの情報」が記録されていない場合であっても、情報出力手段21が消費者端末13に対して、「カテキンの情報」を出力することができる。
【0102】
[変形例5]
上記した第4の実施の形態では、カテキン情報生成手段43が生成した「カテキンの情報」を出力する場合を例に挙げて説明を行っているが、カテキン情報生成手段43が「カテキンの情報」を生成するための指示情報(プロンプト)を出力しても良い。
なお、消費者は、指示情報(プロンプト)を汎用のジェネレーティブAI(生成AI)に入力し、生成AIの出力結果として、「カテキンの情報」を得ることができる。
【符号の説明】
【0103】
1 茶飲料
2 ペットボトル
4 識別情報
10 食品提供者
11 食品情報提供システム
12 インターネット
13 消費者端末
14 食品情報記録手段
15 カテキン含有量判定手段
16 カテキン情報記録手段
17 カテキン情報選択手段
18 選択基準情報記録手段
19 模範情報生成手段
20 情報選択手段
21 情報出力手段
22 茶葉情報記録手段
31 食品情報提供システム
32 カテキン情報検索手段
33 カテキン情報記録手段
41 食品情報提供システム
42 カテキン情報記録手段
43 生成AI
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2025-06-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキン含有量を、機械学習モデルにより判定するカテキン含有量判定手段と、
前記カテキン含有量判定手段が判定した前記食品のカテキン含有量の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項2】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を検索するカテキン情報検索手段と、
前記カテキン情報検索手段が検索した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項3】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を検索するための検索信号を、所定のカテキン情報検索手段に出力する検索信号出力手段と、
前記カテキン情報検索手段が検索した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項4】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を生成するカテキン情報生成手段と、
前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項5】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を生成するための生成信号を、所定のカテキン情報生成手段に出力する生成信号出力手段と、
前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項6】
消費者からの求めに応じて、茶葉を原料とした食品のカテキンの情報を出力する情報提供システムであって、
前記茶葉の品種、前記茶葉の栽培条件、及び、前記茶葉の摘採時期の情報を含む茶葉情報を記録する茶葉情報記録手段と、
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、所定のカテキン情報生成手段に入力する指示情報であって、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて、前記食品のカテキンの情報を、前記カテキン情報生成手段が生成するための前記指示情報を作成する指示情報作成手段と、
前記指示情報作成手段が作成した前記指示情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
情報提供システム。
【請求項7】
前記消費者の端末から送信された選択基準情報であって、前記食品のカテキンの情報を選択するための前記選択基準情報に基づいて、前記食品のカテキンの情報の参照情報を生成する参照情報生成手段と、
前記参照情報生成手段が生成した前記参照情報に基づいて、前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報の中から、出力対象となる前記食品のカテキンの情報を選択する情報選択手段と、を備え、
前記情報出力手段は、
前記情報選択手段が選択した前記食品のカテキンの情報を出力する
請求項4または請求項5に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記消費者の端末から送信された参照情報であって、前記食品のカテキンの情報を選択するための前記参照情報に基づいて、前記カテキン情報生成手段が生成した前記食品のカテキンの情報の中から、出力対象となる前記食品のカテキンの情報を選択する情報選択手段、を備え、
前記情報出力手段は、
前記情報選択手段が選択した前記食品のカテキンの情報を出力する
請求項4または請求項5に記載の情報提供システム。
【請求項9】
前記カテキン情報生成手段は、
前記食品に表示された識別情報、若しくは、前記食品に対応して表示された識別情報を前記消費者の端末で読み込むことにより、前記消費者の端末から送信された情報に基づいて、前記食品の特定を行い、特定された前記食品のカテキンの情報を生成する
請求項4に記載の情報提供システム。
【請求項10】
前記生成信号出力手段は、
前記食品に表示された識別情報、若しくは、前記食品に対応して表示された識別情報を前記消費者の端末で読み込むことにより、前記消費者の端末から送信された情報に基づいて、前記食品の特定を行い、特定された前記食品のカテキンの情報を生成するための生成信号を出力する
請求項5に記載の情報提供システム。
【請求項11】
前記消費者の端末から、前記食品のカテキンの情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記消費者の端末から送信された前記食品を特定するための情報と、前記茶葉情報記録手段に記録された前記茶葉情報と、に基づいて,前記食品のカテキン含有量を、機械学習モデルにより判定するカテキン含有量判定手段、を備え、
前記情報出力手段は、前記カテキン含有量判定手段が判定した前記食品のカテキン含有量の情報を出力する
請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の情報提供システム。