(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025089861
(43)【公開日】2025-06-16
(54)【発明の名称】ボトル用キャップの回収システム
(51)【国際特許分類】
B65F 1/00 20060101AFI20250609BHJP
【FI】
B65F1/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023204783
(22)【出願日】2023-12-04
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(72)【発明者】
【氏名】佃 えり子
(72)【発明者】
【氏名】小池 泰徳
(72)【発明者】
【氏名】竹原 朗
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 厚太
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023AA06
3E023AA14
3E023AA19
3E023LA10
(57)【要約】
【課題】使用者に進んでボトル用キャップを回収したくなる動機付けを持たせる。
【解決手段】ボトル用キャップの回収システム1は落下面11a,11b,11cを有する遊戯部10を備えている。落下面11a,11b,11cに、ボトル用キャップ2が自重で落下しながら通過する通路13が形成されている。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投下されるボトル用キャップが落下するとともに外方から目視可能な落下面を有する遊戯部を備え、
前記落下面に前記ボトル用キャップの通路が形成されたボトル用キャップの回収システム。
【請求項2】
前記遊戯部の上段に、前記ボトル用キャップが投入され、前記ボトル用キャップの特性に応じて前記ボトル用キャップを分別する分別機構を含む投入部が設けられ、
前記遊戯部の前記落下面は、前記ボトル用キャップの分別された数に対応して複数設けられている、請求項1記載のボトル用キャップの回収システム。
【請求項3】
前記遊戯部の下段に、各落下面に対応して設置された回収箱を有する回収部が設けられている、請求項2記載のボトル用キャップの回収システム。
【請求項4】
前記投入部は、前記ボトル用キャップの特性を検知する検知センサを含み、前記分別機構は前記検知センサからの検知信号に基づいて前記ボトル用キャップを分別する、請求項2記載のボトル用キャップの回収システム。
【請求項5】
前記検知センサはボトル用キャップの材質を検知する材質検知センサ、ボトル用キャップの色を検知する色検知センサ、ボトル用キャップの形状の大きさを検知する形状センサのいずれか1つ以上を含む、請求項4記載のボトル用キャップの回収システム。
【請求項6】
前記落下面の前記通路は、前記ボトル用キャップが滑る滑り台、または前記ボトル用キャップが当接して回転する羽根車を含む、請求項1記載のボトル用キャップの回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ボトル用キャップの回収システムに係り、とりわけ使用者に進んでボトル用キャップを回収したくなる動機付けを持たせるボトル用キャップの回収システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来よりボトル用キャップをボトル本体とは別個に分けて回収するシステムが知られている。
【0003】
しかしながら、従来より使用者に進んでボトル用キャップを回収したくなる動機付けを持たせるようなボトル用キャップの回収システムは未だ開発されていないのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-35927号公報
【特許文献2】特開2021-38085号公報
【特許文献3】特開2012-6755号公報
【特許文献4】特開2018-48020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示はこのような点を考慮してなされたものであり、使用者が進んでボトル用キャップを回収したくなる動機付けをもつようなボトル用キャップの回収システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、投下されるボトル用キャップが落下するとともに外方から目視可能な落下面を有する遊戯部を備え、前記落下面に前記ボトル用キャップの通路が形成されたボトル用キャップの回収システムである。
【0007】
本開示は、前記遊戯部の上段に、前記ボトル用キャップが投入され、前記ボトル用キャップの特性に応じて前記ボトル用キャップを分別する分別機構を含む投入部が設けられ、前記遊戯部の前記落下面は、前記ボトル用キャップの分別された数に対応して複数設けられている、ボトル用キャップの回収システムである。
【0008】
本開示は、前記遊戯部の下段に、各落下面に対応して設置された回収箱を有する回収部が設けられている、ボトル用キャップの回収システムである。
【0009】
本開示は、前記投入部は、前記ボトル用キャップの特性を検知する検知センサを含み、前記分別機構は前記検知センサからの検知信号に基づいて前記ボトル用キャップを分別する、ボトル用キャップの回収システムである。
【0010】
本開示は、前記検知センサはボトル用キャップの材質を検知する材質検知センサ、ボトル用キャップの色を検知する色検知センサ、ボトル用キャップの形状の大きさを検知する形状センサのいずれか1つ以上を含む、ボトル用キャップの回収システムである。
【0011】
本開示は、前記落下面の前記通路は、前記ボトル用キャップが滑る滑り台、または前記ボトル用キャップが当接して回転する羽根車を含む、ボトル用キャップの回収システムである。
【発明の効果】
【0012】
以上のように本開示によれば、使用者が進んでボトル用キャップを回収したくなる動機付けをもってボトル用キャップをボトル本体から取り外して回収する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は本開示によるボトル用キャップの回収システムを示す便宜上投入部を取り外した状態を示す概略斜視図。
【
図2】
図2は本開示によるボトル用キャップの回収システムを示す全体側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本開示によるボトル用キャップの回収システムの実施の形態について説明する。
【0015】
図1乃至
図7は本開示によるボトル用キャップの回収システムの実施の形態を示す図である。
【0016】
本開示によるボトル用キャップの回収システム1は、ボトル(図示せず)を使用した使用者が使用後にボトル本体(図示せず)からボトル用キャップ2を取り外して、個々のボトル用キャップ2毎に回収するものである。
【0017】
このようなボトル用キャップの回収システム1は、
図1、
図2および
図4に示すように投下されるボトル用キャップ2が落下するとともに、外方から目視可能な複数、例えば3面の落下面11a,11b,11cを有する遊戯部10と、遊戯部10の上段に設けられ、ボトル用キャップ2が投入されるとともにボトル用キャップ2の特性に応じてボトル用キャップを分別する分別機構37Aを含む投入部30と、遊戯部10の下段に設けられ、遊戯部10の各落下面11a,11b,11cに対応して設置された回収箱23a,23b,23cを有する回収部20とを備えている。
【0018】
このうち、遊戯部10と回収部20について以下説明する。遊戯部10は上述のように上下方向(鉛直方向)に延びる長方形状をもった3面の落下面11a,11b,11cを有し、この3面の落下面11a,11b,11cにより、正三角柱が構成されている(
図1参照)。
【0019】
なお、本実施の形態において、上方、下方および上下方向とは、ボトル用キャップの回収システム1を
図1に示す状態で配置した場合における上方、下方および上下方向をいう。
【0020】
そして落下面11aの側方外方には2枚の長方形状をもった合成樹脂製透明板12a,12aが設けられ、落下面11aと2枚の透明板12a,12aとにより正三角柱をなす仕切室12Aが形成されている(
図1および
図5参照)。
【0021】
また落下面11bの側方外方には2枚の長方形状をもった合成樹脂製透明板12b,12bが設けられ、落下面11bと2枚の透明板12b,12bとにより正三角柱をなす仕切室12Bが形成されている(
図1および
図5参照)。
【0022】
また落下面11cの側方外方には2枚の長方形状をもった合成樹脂製透明板12c,12cが設けられ、落下面11cと2枚の透明板12c,12cとにより正三角柱をなす仕切室12Cが形成されている(
図1および
図5参照)。
【0023】
次に各落下面11a,11b,11cについて
図3Aにより更に説明する。
【0024】
図3Aに示すように、各落下面11a,11b,11cは、いずれも同様の構成をなし、各落下面11a,11b,11cの上部に、ボトル用キャップ2が投入される投入口15が設けられている。そして投入部30から供給され、投入口15から投入されたボトル用キャップ2が各落下面11a,11b,11cに沿って自重で落下する。
【0025】
各落下面11a,11b,11cには、ボトル用キャップ2が通過する通路13が形成されている。すなわち投入口15から投入されるボトル用キャップ2はまず上方に位置する滑り台16を通って自重で下方へ落下し、その後羽根車18に当接して、この羽根車18を回転させながら更に下方へ自重で落下する。
【0026】
その後、下方に位置する滑り台16aと制限板17との間を通って自重で下方へ落下するとともに、排出口19から下方に位置する回収部20へ送られる。
図3Aにおいて、ボトル用キャップ2が通過する通路13は、上方に位置する滑り台16と、羽根車18と、下方に位置する滑り台16aと、制限板17とを含む。
【0027】
なお、落下面11a,11b,11cは必ずしも
図3Aに示す構造をもつ必要はなく、例えば
図3Bに示す構造をもっていてもよい。
【0028】
すなわち、
図3Bに示すように、投入部30から供給され投入口15から投入されたボトル用キャップ2が落下面11a,11b,11cに沿って自重で落下してもよい。
【0029】
各落下面11a,11b,11cにはボトル用キャップ2が通過する通路13が形成されている。投入口15から投入されるボトル用キャップ2は自重で落下した後、羽根車18に当接してこの羽根車18を回転させながら更に自重で落下する。
【0030】
その後、滑り台16aと制限板17との間を通って下方へ自重で落下するか、あるいは一対のガイド16b,16b間を通って下方へ自重で落下する。
【0031】
その後ボトル用キャップ2は、各落下面11a,11b,11cの下方部全域に設けられた複数の排出口19のうち、いずれかの排出口19から下方に位置する回収部20へ送られる。
【0032】
図3Bにおいて、ボトル用キャップ2が通過する通路13は、羽根車18と、滑り台16aと、制限板17と、一対のガイド16b,16bとを含む。
【0033】
図5に示すように、遊戯部10を構成する3面の落下面11a,11b,11cは、水平断面でみた場合、全体として正三角形状をなし、各落下面11a,11b,11cに対応する仕切室12A,12B,12Cも水平断面でみた場合、各々正三角形状をなす。
【0034】
そして3つの仕切室12A,12B,12Cを含む遊戯部10全体としても、水平断面でみた場合、正三角形状をなす。
【0035】
次に回収部20について
図1、
図6および
図7により説明する。
図1、
図6および
図7に示すように、回収部20は各々が正三角柱を有する3つの回収室22A,22B,22Cを含む。
【0036】
そして回収室22Aは2枚の透明板22b,22bからなり、
図1の矢印L側が開放している。また回収室22Bは2枚の透明板22b,22bからなり、
図1の矢印L側が開放している。
【0037】
さらに回収室22Cは2枚の透明板22c,22cからなり、
図1の矢印L側が開放している。
【0038】
回収室22A,22B,22Cは、いずれも水平断面でみた場合、正三角形状をなし、3つの回収室22A,22B,22Cを含む回収部全体としても水平断面でみた場合、正三角形状をなす(
図6参照)。
【0039】
また各回収室22A,22B,22C内には、正三角形状をなす回収箱23a,23b,23cが収納され、各回収箱23a,23b,23cは、
図1の矢印L方向にローラ25a,25b,25cを用いて出し入れ可能となっている(
図1および
図7参照)。
【0040】
【0041】
図4に示すように、投入部30は、使用済のボトル用キャップ2が投入される投入筒体31と、投入筒体31の底部にシャッタ34を介して連結されボトル用キャップを通す排出路35と、投入筒体31の底部にシャッタ34と反対側に位置するよう設けられた押出機構32とを含む。
【0042】
また排出路35は分岐部36を介して排出路37,38に分岐され、排出路38はさらに分岐部39を介して排出路40,41に分岐されている。
【0043】
分岐部36には、ボトル用キャップ2を排出路37または排出路38のいずれか一方へ送る切換片42が設けられ、分岐部39にはボトル用キャップ2を排出路40または排出路41のいずれか一方へ送る切換片43が設けられている。
【0044】
さらに投入筒体31の底部下方には、投入筒体31内のボトル用キャップ2の材質を検知する材質検知センサ(検知センサ)33が設けられている。
【0045】
さらにボトル用キャップの回収システム1の各構成部分は制御部50により駆動制御される。また、本実施の形態において、排出路35,37,38,40,41,分岐部36,39,および切換片42,43によって、ボトル用キャップ2を分別する分別機構30Aが構成されている。
【0046】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0047】
まず使用者はボトル用キャップ2をボトル本体から取り外し、
図2および
図4に示すように、投入部30の投入筒体31内にボトル用キャップ2を投入する。投入筒体31内に投入されたボトル用キャップ22は投入筒体31の底部に達する。次に、投入筒体31の底部にあるボトル用キャップ2に対して材質検知センサ33から近赤外線が照射される。
【0048】
ボトル用キャップ2に照射された近赤外線はボトル用キャップ2から反射し、この反射光が材質検知センサ33により受光される。材質検知センサ33からの情報は制御部50へ送られ、制御部50は材質検知センサ33からの情報を分析して、ボトル用キャップ2の材質を例えばA種、B種、C種の3種類の材質と特定する。
【0049】
このように材質検知センサ33からの情報は、制御部50に送られて、制御部50において、ボトル用キャップ2の材質が特定される。
【0050】
次に制御部50は材質検知センサ33からの情報に基づいて特定されたボトル用キャップ2の材質に応じて、シャッタ34を開とするとともに押出機構32を作動させて投入筒体31内のボトル用キャップ2を排出路35側へ排出する。排出路35側へ排出されたボトル用キャップ2はその後、自重で排出路35内を落下する。
【0051】
同時に、制御部50は材質検知センサ33からの情報に基づいて、例えばボトル用キャップ2の材質がA種と判断した場合、切換片42を作動させて、排出路35内のボトル用キャップ2を切換片42から排出路37側へ自重で落下させる。その後排出路37内のボトル用キャップ2は矢印L1方向に沿って(
図5参照)、遊戯部10の仕切室12A内に送られる。
【0052】
あるいは制御部50は、材質検知センサ33からの情報に基づいて、例えばボトル用キャップ2の材質がB種と判断した場合、切換片42および43を作動させて、排出路35内のボトル用キャップ2を切換片42から排出路38側へ自重で落下させた後、切換片43から排出路40側へ自重で落下させる。その後排出路40内のボトル用キャップ2は矢印L1方向に沿って(
図5参照)、遊戯部10の仕切室12B内へ送られる。
【0053】
あるいは制御部50は、材質検知センサ33からの情報に基づいて、例えばボトル用キャップ2の材質がC種と判断した場合、切換片42および43を作動させて排出路35内のボトル用キャップ2を切換片42かつ排出路38側へ自重で落下させた後、切換片43から排出路41側へ自重で落下させる。その後排出路41内のボトル用キャップ2は矢印L1方向に沿って(
図5参照)、遊戯部10の仕切室12C内へ送られる。
【0054】
次に自重で落下しながら遊戯部10の仕切室12A,12B,12Cに送られるボトル用キャップ2の挙動について説明する。
【0055】
ここでは仕切室12A,12B,12C内のボトル用キャップ2の挙動は略同一であるため、仕切室12Aに送られたボトル用キャップ2の挙動について説明する。
【0056】
仕切室12A内にボトル用キャップ2が送られると、このボトル用キャップ2は仕切室12A内に設置された
図3Aに示す落下面11aに投入口15から投入される。
【0057】
投入口15から投入されたボトル用キャップ2は、まず落下面11aの上方に位置する滑り台16を通って自重し下方へ落下し、その後羽根車18に当接して、この羽根車18を回転させながら下方へ落下する。
【0058】
その後、下方に位置する滑り台16aと制限板17との間を通って自重で下方へ落下する。
【0059】
この場合、滑り台16aと制限板17との間でボトル用キャップ2は、その動きが規制されて速度を落としながら移動する。
【0060】
次に滑り台16aと制限板17との間を通るボトル用キャップ2は排出口19から下方へ位置する回収部20へ送られる。
【0061】
回収部20は、上述のように3つの回収室22A,22B,22Cを有する。このうち、回収室22Aは遊戯部10の仕切室12Aに対応しており、仕切室12Aの直下に配置されている。
【0062】
また回収室22Bは遊戯部10の仕切室12Bに対応しており、仕切室12Bの直下に配置されている。
【0063】
さらに回収室22Cは遊戯部10の仕切室12Cに対応しており、仕切室12Cの直下に配置されている。
【0064】
回収部20の回収室22A,22B,22C内のボトル用キャップ2の挙動は、各々同一であるので、ここでは回収部20の回収室22A内のボトル用キャップ2の挙動について説明する。
【0065】
遊戯部10の仕切室10Aから回収部20の回収室22Aにボトル用キャップ2が送られると、ボトル用キャップ2は回収室22A内に収納された回収箱23a内に排出される。
【0066】
このように、回収部20の回収箱23a内にボトル用キャップ2が蓄積される。次に、回収箱23aが回収室22Aから矢印L方向にローラ25aを滑らせて取り出され、回収箱23a内のボトル用キャップ2が所望の回収場所で回収され、このようにしてボトル用キャップ2を適切に回収することができる。
【0067】
なお、本実施の形態において回収部20の回収箱23a内には、材質がA種のボトル用キャップ2が蓄積され、回収箱23b内には材質がB種のボトル用キャップ2が蓄積され、回収箱23c内には材質がC種のボトル用キャップ2が蓄積される。
【0068】
以上のように本実施の形態によれば、投入部30に投入されたボトル用キャップ2が材質検知センサ33により材質検知され、その後検知された材質に応じてボトル用キャップ2が分別機構30Aにより分別されて、遊戯部10の各落下面11a,11b,11cへ送られる。次に、遊戯部10の各落下面11a,11b,11cを経て回収部20の回収箱23a,23b,23cに分別されて回収される。このためボトル用キャップ2をその材質に応じて適切に回収部20において分別して回収することができる。
【0069】
また投入部30に投入されたボトル用キャップ2は、遊戯部10の各落下面11a,11b,11cを落下する際、滑り台16を通過したり羽根車18を回転させながら落下する。
【0070】
またボトル用キャップ2は各落下面11a,11b,11cを落下する際、滑り台16aと制限板17との間で速度を落としながら落下する。
【0071】
この間、使用者は落下面11a,11b,11cを落下する際のボトル用キャップ2の挙動を透明板12a,12b,12cを介して外方から興味をもって目視することができる。
【0072】
このように使用者は落下面11a,11b,11cを落下する際のボトル用キャップ2の挙動を興味をもって確認することができ、使用者は更に進んでボトル用キャップ2の挙動を見たいという感覚をもつことができる。このため使用者に対して進んでボトル用キャップを回収したくなる動機付けを与えることができる。
【0073】
さらにまた遊戯部10の落下面11a,11b,11cにおいて、多数のボトル用キャップ2を連続して落下させることができるため、本実施の形態によるボトル用キャップの回収システム1を用いて多量のボトル用キャップ2の回収処理を行うことができる。
【0074】
さらにまた、本実施の形態によるボトル用キャップの回収システム1を洗浄する場合は、例えば遊戯部10の合成樹脂製の透明板12a,12b,12cを取り外し、落下面11a,11b,11cに対して洗浄水を噴射することにより落下面11a,11b,11cを容易かつ簡単に洗浄することができる。
【0075】
なお、材質検知センサ33は内蔵型バッテリを含んでいるが、材質検知センサ33の電源として、自販機の電源を用いてもよい。またボトル用キャップの回収システム1の投入部30、遊戯部10および回収部20のいずれかに、表示用ディスプレイを設け、この表示用ディスプレイに自販機から電気を供給して、表示用ディスプレイを電気的に表示させてもよい。
【0076】
なお、上記実施の形態において、
図3Aに示す落下面11aに沿って落下するボトル用キャップ2の挙動を説明したが、ボトル用キャップ2を
図3Bに示す落下面11aに沿って落下させてもよい。すなわち
図3Bに示すように、投入口15から投入されたボトル用キャップ2は自重で落下した後、羽根車18に当接してこの羽根車18を回転させながら落下する。
【0077】
その後、ボトル用キャップ2は滑り台16aと制限板17との間を通って、その速度を落として下方へ落下するか、あるいは一対のガイド16b,16b間を通って下方へ落下する。
【0078】
その後ボトル用キャップ2は、落下面11aの下方部全域に設けられた複数の排出口19のうち、いずれかの排出口19かつ下方へ位置する回収部20へ送られる。
【0079】
さらにまた投入部30に検知センサとして材質検知センサ33を設け、投入筒体31内に投入されたボトル用キャップ2を材質検知センサ33により検知して3種類の材質に分別する例を示したが、これに限らず材質検知センサ33により4種、5種、あるいはこれ以上の材質に分別してもよい。この場合は、遊戯部10の各落下面11a,11b,11cの数を、分別する材料の数(例えば4種、5種、あるいはこれ以上)に応じて、4個、5個、あるいはこれ以上の数に定めることができる。
【0080】
また検知センサとして、材質検知センサ33の代わりに、ボトル用キャップ2の形状の大きさを検知するカメラ等の形状センサを設けてもよい。あるいは材質検知センサ33の代わりに、ボトル用キャップ2の色を検知する色彩選別機等の色検知センサを設けてもよい。またこれらの材質検知センサ33,形状センサ、あるいは色検知センサを一つ以上、例えば2つあるいは3つ設けてもよい。
【0081】
さらにまたボトル用キャップの回収システム1が遊戯部10と、回収部20と、投入部30を備えた例を示したがボトル用キャップの回収システム1は遊戯部10のみを備え、回収部20と投入部30は必ずしも設けなくても良い。また遊戯部10は3面の落下面11a,11b,11cを有する例を示したが、遊戯部10は単一の落下面11aのみを有していてもよく、上述のように落下面の数は、分別する材料の数(例えば4種、5種、あるいはこれ以上)に応じて、4個、5個、あるいはこれ以上の数に定めることができる。例えば、落下面の数を4個とした場合、4個の落下面によって正四角柱を構成することができ、落下面の数を5個とした場合、5個の落下面によって正五角柱を構成することができる。
【符号の説明】
【0082】
1 ボトル用キャップの回収システム
2 ボトル用キャップ
10 遊戯部
11a,11b,11c 落下面
12a,12b,12c 透明板
12A,12B,12C 仕切室
13 通路
15 投入口
16 滑り台
16a 滑り台
16b ガイド
17 制限板
18 羽根車
19 排出口
20 回収部
22a,22b,22c 透明板
22A,22B,22C 回収室
23a,23b,23c 回収箱
25a,25b,25c ローラ
30 投入部
30A 分別機構
31 投入筒体
32 押出機構
33 材質検知センサ
34 シャッタ
35 排出路
36 分岐部
37 排出路
38 排出路
39 分岐部
40 排出路
41 排出路
42 切換片
43 切換片
50 制御部