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特開2025-9023端末装置のプログラム、情報処理装置、及びシステムの動作方法
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  • 特開-端末装置のプログラム、情報処理装置、及びシステムの動作方法 図1
  • 特開-端末装置のプログラム、情報処理装置、及びシステムの動作方法 図2
  • 特開-端末装置のプログラム、情報処理装置、及びシステムの動作方法 図3
  • 特開-端末装置のプログラム、情報処理装置、及びシステムの動作方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009023
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】端末装置のプログラム、情報処理装置、及びシステムの動作方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/10 20120101AFI20250109BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20250109BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20250109BHJP
【FI】
G06Q20/10
G06Q20/32 300
G06Q20/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111727
(22)【出願日】2023-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100139491
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 隆慶
(72)【発明者】
【氏名】南谷 泰法
(72)【発明者】
【氏名】山田 雄三
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA22
5L020AA64
5L020AA72
5L055AA22
5L055AA64
5L055AA72
(57)【要約】
【課題】各種決済手段を使用するユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】端末装置のプログラムは、端末装置の制御部により実行されることで、当該制御部が、事業者が提供する決済サービスの使用をユーザに促すインタフェースのための情報を出力し、前記インタフェースに応じて入力される前記ユーザの認証情報を、前記決済サービスのための処理を実行する情報処理装置へ送り、前記インタフェースにて提示される、前記事業者が提供する他のサービスの使用の申請の指示を受け付けると、前記認証情報を前記情報処理装置へ送る。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置の制御部により実行されることで、当該制御部が、
事業者が提供する決済サービスの使用をユーザに促すインタフェースのための情報を出力し、
前記インタフェースに応じて入力される前記ユーザの認証情報を、前記決済サービスのための処理を実行する情報処理装置へ送り、
前記インタフェースにて提示される、前記事業者が提供する他のサービスの使用の申請の指示を受け付けると、前記認証情報を前記情報処理装置へ送る、
端末装置のプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記制御部が、前記決済サービスの使用のために入力される前記ユーザの認証情報を記憶部に格納し、前記他のサービスの使用の申請の指示を受け付けると、前記認証情報の更なる入力を受けることなく、前記記憶部に格納した前記認証情報を前記情報処理装置へ送る、
プログラム。
【請求項3】
通信部と、
前記通信部により通信を行う制御部とを有し、
前記制御部は、
事業者が提供する決済サービスの使用をユーザに促すインタフェースを有する端末装置から、当該インタフェースに応じて入力される前記ユーザの認証情報を受けて前記決済サービスのための処理を実行し、
前記端末装置から、前記インタフェースにて提示される、前記事業者が提供する他のサービスの使用の申請の指示に応じて送られる前記認証情報を受けて、前記他のサービスの使用を前記ユーザに許可するための処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項4】
互いに通信する端末装置と情報処理装置とを有するシステムの動作方法であって、
前記端末装置が、事業者が提供する決済サービスの使用をユーザに促すインタフェースのための情報を出力し、前記インタフェースに応じて入力される前記ユーザの認証情報を送出し、
前記情報処理装置が、前記ユーザの認証情報を受けて前記決済サービスのための処理を実行し、
前記端末装置が、前記インタフェースにて提示される、前記事業者が提供する他のサービスの使用の申請の指示を受け付けると、前記認証情報を送出し、
前記情報処理装置が、前記認証情報を受けて、前記他のサービスの使用を前記ユーザに許可するための処理を実行する、
動作方法。
【請求項5】
請求項4において、
前記端末装置が、前記決済サービスの使用のために入力される前記ユーザの認証情報を記憶部に格納し、前記他のサービスの使用の申請の指示を受け付けると、前記認証情報の更なる入力を受けることなく、前記記憶部に格納した前記認証情報を前記情報処理装置へ送る、
動作方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末装置のプログラム、情報処理装置、及びシステムの動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、クレジットカードを用いた決済、スマートフォン等の端末装置を用いたモバイル決済等、種々の決済手段が普及しており、これらの決済手段を支援する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、クレジットカードの入会審査を支援するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-145071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
各種決済手段を使用するユーザにおいて、利便性向上の余地がある。
【0005】
本開示は、各種決済手段を使用するユーザの利便性向上を可能にする端末装置のプログラム等に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における端末装置のプログラムは、端末装置の制御部により実行されることで、当該制御部が、事業者が提供する決済サービスの使用をユーザに促すインタフェースのための情報を出力し、前記インタフェースに応じて入力される前記ユーザの認証情報を、前記決済サービスのための処理を実行する情報処理装置へ送り、前記インタフェースにて提示される、前記事業者が提供する他のサービスの使用の申請の指示を受け付けると、前記認証情報を前記情報処理装置へ送る。
【0007】
本開示における情報処理装置は、通信部と、前記通信部により通信を行う制御部とを有し、前記制御部は、事業者が提供する決済サービスの使用をユーザに促すインタフェースを有する端末装置から、当該インタフェースに応じて入力される前記ユーザの認証情報を受けて前記決済処理を実行し、前記端末装置から、前記インタフェースにて提示される、前記事業者が提供する他のサービスの使用の申請の指示に応じて送られる前記認証情報を受けて、前記他のサービスの使用を前記ユーザに許可するための処理を実行する。
【0008】
本開示におけるシステムの動作方法は、互いに通信する端末装置と情報処理装置とを有するシステムの動作方法であって、前記端末装置が、事業者が提供する決済サービスの使用をユーザに促すインタフェースのための情報を出力し、前記インタフェースに応じて入力される前記ユーザの認証情報を送出し、前記情報処理装置が、前記ユーザの認証情報を受けて前記決済サービスのための処理を実行し、前記端末装置が、前記インタフェースにて提示される、前記事業者が提供する他のサービスの使用の申請の指示を受け付けると、前記認証情報を送出し、前記情報処理装置が、前記認証情報を受けて、前記他のサービスの使用を前記ユーザに許可するための処理を実行する。
【発明の効果】
【0009】
本開示における端末装置のプログラム等によれば、各種決済手段を使用するユーザの利便性向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】情報処理システムの動作手順例を示す図である。
図3】情報処理システムの動作手順例を示す図である。
図4】アプリケーションインタフェースの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、一実施形態における情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム1は、ネットワーク11を介して互いに情報通信可能に接続される、それぞれ一以上の、サーバ装置10及び端末装置12を有する。
【0013】
サーバ装置10は、例えば、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属し、各種機能を実装するサーバとして機能するサーバコンピュータである。サーバ装置10は、情報通信可能に接続されて連携動作する二以上のサーバコンピュータにより構成されてもよい。サーバ装置10は、金融事業等の事業者(以下、単に事業者という)が提供する決済等のサービスのための情報処理を実行する、本実施形態における「情報処理装置」に対応する。
【0014】
端末装置12は、通信機能を有するとともに、種々の情報処理を実行可能に構成された、ユーザにより携行される端末装置であって、例えばスマーフォン、スマートウォッチ、ウェアラブル端末等である。
【0015】
ネットワーク11は、例えばインターネットであるが、移動体通信ネットワーク、アドホックネットワーク、LAN(Local Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、もしくは他のネットワーク又はこれらいずれかの組合せが含まれる。
【0016】
情報処理システム1は、事業者が提供する決済等のサービスのユーザによる使用を支援する。決済サービスは、いわゆるモバイル決済を含む。モバイル決済は、端末装置12が店舗等で決済に必要な情報を読み取ったり店舗端末に読み取らせたりする工程、あるいは、端末装置12が店舗端末と非接触型の近距離無線通信により決済に必要な情報を送受する工程を含み、端末装置12からサーバ装置10に提供されるユーザの認証情報に基づいて実行される。決済サービスの他のサービスは、事業者が提供するクレジットカードを用いたクレジット決済、ローン借入れ、物品の買取り等のサービスを含む。端末装置12は、決済サービスを使用するためのアプリケーションプログラムを有する。端末装置12は、アプリケーションプログラムを実行することで、決済サービスを使用するためのインタフェースをユーザに提供する。かかるインタフェース(以下、アプリケーションインタフェースという)は、アプリケーションプログラムの操作メニューを含む画面、音声ガイダンス等を含む。
【0017】
端末装置12は、事業者が提供するモバイル決済サービスの実行をユーザに促すアプリケーションインタフェースのための情報を出力し、アプリケーションインタフェースに応じて入力されるユーザの認証情報を受け付けて送出する。サーバ装置10は、ユーザの認証情報を受けてモバイル決済サービスのための処理を実行する。端末装置12が、アプリケーションインタフェースにて提示される、事業者が提供する他のサービス、例えばクレジット決済、ローン借入れ、物品の買取り等のサービスの使用の申請の指示を受け付けると、認証情報を送出する。サーバ装置10は、認証情報を受けて、他のサービスの使用をユーザに許可するための処理を実行する。ユーザは、モバイル決済サービスを使用する際にアプリケーションインタフェースで一回的に認証情報を入力すれば、ユーザが他のサービスの使用を申請する際に、再度認証情報を入力しなくても、端末装置12が格納しておいた認証情報をサーバ装置10へ送ることで、他のサービスの使用のための処理が可能となる。よって、ユーザにおいて認証情報を複数回入力するという煩雑な手間が省略され、ユーザの利便性向上が可能となる。
【0018】
サーバ装置10と端末装置12のそれぞれの構成について詳述する。
【0019】
サーバ装置10は、通信部101、記憶部102、及び制御部103を有する。これらの構成は、サーバ装置10が二以上のサーバコンピュータで構成される場合には、二以上のコンピュータに適宜に配置される。
【0020】
通信部101は、一以上の通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部101は、サーバ装置10の動作に用いられる情報を受信し、またサーバ装置10の動作によって得られる情報を送信する。サーバ装置10は、通信部101によりネットワーク11に接続され、ネットワーク11経由で端末装置12と情報通信を行う。
【0021】
記憶部102は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する一以上の半導体メモリ、一以上の磁気メモリ、一以上の光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせを含む。半導体メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)である。RAMは、例えば、SRAM(Static RAM)又はDRAM(Dynamic RAM)である。ROMは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)である。記憶部102は、サーバ装置10の動作に用いられる情報と、サーバ装置10の動作によって得られた情報とを格納する。
【0022】
制御部103は、一以上のプロセッサ、一以上の専用回路、又はこれらの組み合わせを含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化したGPU(Graphics Processing Unit)等の専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。制御部103は、サーバ装置10の各部を制御しながら、サーバ装置10の動作に係る情報処理を実行する。
【0023】
サーバ装置10の機能は、制御プログラムを、制御部103に含まれるプロセッサが実行することにより実現される。制御プログラムは、コンピュータをサーバ装置10として機能させるためのプログラムである。また、サーバ装置10の一部又は全ての機能が、制御部103に含まれる専用回路により実現されてもよい。また、制御プログラムは、サーバ装置10に読取り可能な非一過性の記録・記憶媒体に格納され、サーバ装置10が媒体から読み取ってもよい。
【0024】
端末装置12は、通信部121、記憶部122、制御部123、測位部124、入力部125、及び出力部126を有する。
【0025】
通信部121は、有線又は無線LAN規格に対応する通信モジュール、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、若しくは5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応するモジュール、近距離無線通信モジュール等を有する。端末装置13は、通信部121により、近傍のルータ装置又は移動体通信の基地局を介してネットワーク11に接続され、ネットワーク11経由で他の装置と情報通信を行ったり、他の機器と直接的に情報通信を行ったりする。
【0026】
記憶部122は一以上の半導体メモリ、一以上の磁気メモリ、一以上の光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部122は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部122は、制御部123の動作に用いられる情報と、制御部123の動作によって得られた情報とを格納する。
【0027】
制御部123は、例えば、CPU、MPU(Micro Processing Unit)等の一以上の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した一以上の専用プロセッサを有する。あるいは、制御部123は、一以上の、FPGA、ASIC等の専用回路を有してもよい。制御部123は、制御・処理プログラムに従って動作したり、あるいは、回路として実装された動作手順に従って動作したりすることで、端末装置13の動作を統括的に制御する。そして、制御部123は、通信部121を介してサーバ装置10等と各種情報を送受し、本実施形態にかかる動作を実行する。
【0028】
測位部124は、一以上のGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を含む。GNSSには、例えば、GPS(Global Positioning System)、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System)、BeiDou、GLONASS(Global Navigation Satellite System)、及びGalileoの少なくともいずれかが含まれる。測位部124は、端末装置12の位置情報を取得して制御部123へ送る。
【0029】
入力部125は、一以上の入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、撮像画像又は画像コードを取り込むカメラ、又はICカードリーダーを含む。入力用インタフェースは、音声入力を受け付けるマイクロフォンを含んでもよい。入力部125は、制御部123の動作に用いられる情報の入力を受け付け、入力される情報を制御部123へ送る。
【0030】
出力部126には、一以上の出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。出力部126は、制御部123の動作によって得られる情報を出力する。
【0031】
制御部123の機能は、制御部123に含まれるプロセッサが制御プログラムを実行することにより実現される。制御プログラムは、プロセッサを制御部123として機能させるためのプログラムである。また、制御部123の一部又は全ての機能が、制御部123に含まれる専用回路により実現されてもよい。
【0032】
図2図3は、本実施形態における情報処理システム1の動作手順を説明するためのシーケンス図である。図2図3は、サーバ装置10、及び端末装置12の連係動作にかかる手順を示す。図2図3おけるサーバ装置10及び端末装置12の各種情報処理に係るステップは、それぞれの制御部103及び123により実行される。また、サーバ装置10及び端末装置12の各種情報の送受に係るステップは、それぞれの制御部103及び123が、それぞれ通信部101及び121を介して互いに情報を送受することにより実行される。サーバ装置10及び端末装置12では、それぞれ制御部103及び123が、それぞれ送受する情報を記憶部102及び122に適宜格納する。さらに、端末装置12では、制御部123は入力部125により各種情報の入力を受け付け、出力部126により各種情報を出力する。
【0033】
図2の手順は、ユーザが端末装置12を用いてモバイル決済サービスを使用するときに実行される。例えば、ユーザが端末装置12の決済アプリケーションプログラムを起動すると、図2の手順が実行される。
【0034】
ステップS20において、端末装置12は、ユーザの操作による入力に応答して決済アプリケーション設定のための処理を行う。端末装置12は、ユーザに認証情報の入力を促すアプリケーションインタフェース、例えば初期設定用の画面を表示する。初期設定用の画面は、ユーザ名、パスワード、決済が行われる金融口座等の入力を促す文字情報を含む。ユーザは、例えば、タッチパネルに対するタッチ操作により、ユーザ名、パスワード、金融口座の情報等を入力する。初期設定の画面は、ユーザに免許証等の身分証明書の提示を促す情報を含んでもよい。例えば、端末装置12は、身分証明書をカメラで撮像し、撮像画像又は撮像画像から抽出する情報を認証情報に含めてもよい。
【0035】
ステップS21において、端末装置12は、認証情報をサーバ装置10へ送る。端末装置12は、任意のアルゴリズムにより認証情報を暗号化してもよい。認証情報には、端末装置12の識別情報が付される。
【0036】
ステップS22において、サーバ装置10は、認証情報を用いて決済情報の設定を行う。サーバ装置10は、例えば、ユーザの認証情報と端末装置12の識別情報を紐づけて格納する。
【0037】
ステップS20~S22が一回的に実行されることで、ユーザは決済サービスを使用することが可能となる。
【0038】
ステップS23~25は、ユーザが決済サービスを使用する都度に、実行される。例えば、ユーザが店舗等で買物等を行い、代金等を支払う際に端末装置12の決済アプリケーションプログラムを起動すると、端末装置12は、決済サービス用のアプリケーションインタフェースを提示する。例えば、端末装置12は、図4に示すメイン画面40を起動する。メイン画面40は、モバイル決済を選択するための操作アイコン41を有する。ユーザが操作アイコン41をタップしてモバイル決済の実行を選択すると、ステップS23~S25が実行される。
【0039】
ステップS23において、端末装置12は、ユーザの操作による入力に応答して決済を実行するための処理を行う。端末装置12は、例えば図4のモバイル決済画面43を表示する。モバイル決済画面43は、バーコード、QRコード(登録商標)等の画像コードを読み取るためにカメラの起動を指示する操作アイコン44を有する。ユーザが操作アイコン44をタップすると、端末装置12はカメラを起動し、例えば、店舗事業者を特定して決済処理を行うための情報を示す画像コードをカメラにより読み取り、決済処理のための決済情報をサーバ装置10へ送る。決済情報は、例えば、画像コードに対応する店舗事業者の識別情報、ユーザが入力する決済代金の情報等を含む。また、端末装置12は、例えば、モバイル決済画面43が表示する、ユーザの識別情報を示す画像コード45を店舗の端末装置に読み取らせることで、店舗の端末装置からユーザの識別情報、決済代金の情報等を含む決済情報がサーバ装置10へ送られる。あるいは、端末装置12は、店舗端末近と距離無線通信により、決済に必要な情報を送受してもよい。なお、モバイル決済画面43は、使用可能な現時点の残高を示す残高表示46を含む。
【0040】
ステップS24において、サーバ装置10は決済情報を取得する。サーバ装置10は、ステップS23に応じて端末装置12又は店舗の端末装置から送られる決済情報を取得する。
【0041】
ステップS25において、サーバ装置10は決済処理を実行する。サーバ装置10は、決済情報に基づいて、ユーザの金融口座において決済代金を決済するための処理を実行する。かかる決済処理は、金融機関のサーバとの連係により実行される。
【0042】
図3の手順は、ユーザが端末装置12の決済アプリケーションプログラムのアプリケーションインタフェースにより他のサービスを選択するときの手順である。ユーザが決済アプリケーションプログラムを起動すると、端末装置12は、図4に示すメイン画面40を起動する。メイン画面40は、モバイル決済を選択するための操作アイコン41に加え、他のサービスのサービスメニューを起動する操作アイコン42を有する。ユーザが操作アイコン42をタップしてサービスメニューを選択すると、ステップS30~S33が実行される。
【0043】
ステップS30において、端末装置12は、ユーザの操作による入力に応じてサービスメニューを含むアプリケーションインタフェースを提示する。例えば、端末装置12は、操作アイコン42の選択を受け付けて図4のサービスメニュー画面47を表示する。サービスメニュー画面47は、例えば、事業者が提供するクレジットカードサービスの申込みを行う操作アイコン48、事業者が提供するローン借入サービスの申込みを行う操作アイコン49、及び車両の下取りサービスの申込みを行う操作アイコン400を有する。
【0044】
ステップS31において、端末装置12は、ユーザの操作による入力に応じてサービスの使用申請を受け付ける。端末装置12は、操作アイコン48、49又は400に対するユーザのタップ操作による選択を受け付ける。
【0045】
ステップS32において、端末装置12は、認証情報をサーバ装置10へ送る。端末装置12は、選択された操作アイコン48、49又は400に対応するサービスを特定する情報とともに、ステップS20で記憶部122に格納した認証情報を読み出して、サーバ装置10へ送る。認証情報は任意のアルゴリズムにより認証情報を暗号化してもよい。また、認証情報には、端末装置12の識別情報が付される。
【0046】
ステップS33において、サーバ装置10は、認証情報を用いてサービス使用を許可するための処理を行う。サーバ装置10は、例えば、ユーザの認証情報を用いてユーザとその金融口座を特定し、クレジットカード発行のための審査のための処理を実行する。また、サーバ装置10は、ユーザの認証情報を用いてローン審査のための処理を実行する。また、サーバ装置10は、ユーザの認証情報を用いて車両の下取りを査定する際の身元情報を格納する処理を実行する。これらの処理は、与信情報等を提供する他のサーバとの連係により実行される。
【0047】
上述において説明した手順によれば、ユーザは、モバイル決済サービスを使用する際にアプリケーションインタフェースで一回的に認証情報を入力すれば、端末装置12が認証情報を格納しておくので、ユーザが他のサービスの使用を申請する際に、再度認証情報を入力しなくても、端末装置12が格納しておいた認証情報をサーバ装置10へ送ることで、他のサービスの使用のための処理が可能となる。よって、ユーザにおいて認証情報を複数回入力するという煩雑な手間が省略され、ユーザの利便性向上が可能となる。
【0048】
上述において、端末装置12はアプリケーションインタフェースとして操作画面を表示する例を示したが、操作画面の文字情報を音声により出力することでアプリケーションインタフェースを提示する場合も本実実施形態に含まれる。
【0049】
また、上述の実施形態において、端末装置12の制御部123の動作を規定する処理・制御プログラムは、サーバ装置10または他のサーバ装置の記憶部に格納されていてネットワーク11経由で各端末装置12にダウンロードされてもよいし、各端末装置12に読取り可能な記録・記憶媒体に格納され、各端末装置12が媒体から読み取ってもよい。
【0050】
上述において、実施形態を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段、ステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 情報処理システム
10 サーバ装置
11 ネットワーク
12 端末装置
101、121 通信部
102、122 記憶部
103、123 制御部
124 測位部
125 入力部
126 出力部
図1
図2
図3
図4