(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009106
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】露出情報提供システム、露出情報提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0242 20230101AFI20250110BHJP
【FI】
G06Q30/0242
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111872
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】511156715
【氏名又は名称】ビルコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】太田 滋
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】Web記事の露出情報の把握に新規有用な露出情報提供システム、露出情報提供方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】露出情報提供システム1は、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうちの少なくともいずれかに露出し且つキーワードに合致する露出案件を収集する処理を実行可能な露出案件収集部11と、収集した露出案件が、キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かの情報を出力する処理を実行可能な出力部12と、を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうちの少なくともいずれかに露出し且つキーワードに合致する露出案件を収集する処理を実行可能な露出案件収集部と、
収集した前記露出案件が、前記キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かの情報を出力する処理を実行可能な出力部と、
を備える、露出情報提供システム。
【請求項2】
収集した前記露出案件が前記主役案件であるか否かを判定する処理を実行可能な主役判定部を備え、
前記出力部が出力する情報に、前記主役判定部の判定結果が含まれる、請求項1に記載の露出情報提供システム。
【請求項3】
前記露出案件は、文字で表される前記露出案件の表題及び内容を含み、
前記主役判定部は、前記露出案件内において、前記キーワードが出現する箇所に応じて前記主役案件であるか否かを判定可能である、請求項2に記載の露出情報提供システム。
【請求項4】
前記主役判定部は、前記露出案件の表題に前記キーワードが含まれる場合に、前記露出案件が前記主役案件であると判定する、請求項2に記載の露出情報提供システム。
【請求項5】
前記露出案件の状態は、リーチ数、広告換算費及び掲載数の少なくとも1つを含み、
前記露出案件の状態が前記露出案件毎に個別に算出され、
前記主役案件と、前記主役案件ではない非主役案件とを区別して集計した前記露出案件の状態の集計値を出力可能である、請求項1~4のいずれかに記載の露出情報提供システム。
【請求項6】
1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうちの少なくともいずれかに露出し且つキーワードに合致する露出案件を収集する処理を実行することと、
収集した前記露出案件が、前記キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かの情報を出力する処理を実行することと、
を含む、露出情報提供方法。
【請求項7】
テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうちの少なくともいずれかに露出し且つキーワードに合致する露出案件を収集する処理を実行することと、
収集した前記露出案件が、前記キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かの情報を出力する処理を実行することと、
を1又は複数のプロセッサに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事等のメディアへの露出情報を計測し提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から広告に対するリーチ数(想定到達人数)を計測する技術が種々知られている。例えば、特許文献1には、Webページに掲載されるバナー広告の効果を測定する技術について、リーチ数を算出するという記載がある。
【0003】
ところで、広告以外の方法により商品、役務又はブランドがメディアに露出することがあり、広告を除いて、商品、役務又はブランドなどのブランドがどのようにメディアに露出しているかを知るためのシステムについての開示がある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-216120号公報
【特許文献2】特許第6711870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メディアへの露出態様には、ブランド名や商品名の露出対象のキーワードに関する事柄が主に言及される第1態様と、キーワードが出現するものの他の事柄が主に言及される第2態様とが含まれる、と考えられる。露出案件の露出態様が第1態様であれば、その露出案件の影響力が相対的に大きいと評価でき、露出案件の露出態様が第2態様であれば、その露出案件の影響力が相対的に大きくないと評価できる、と考えられる。第1態様で露出した露出案件を知ることができる機能があれば、有用であると考えられるが、このような機能は提案されていない。
【0006】
本開示は、上記課題を解決可能であり、Web記事の露出情報の把握に新規有用な露出情報提供システム、露出情報提供方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の露出情報提供システムは、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうちの少なくともいずれかに露出し且つキーワードに合致する露出案件を収集する処理を実行可能な露出案件収集部と、収集した前記露出案件が、前記キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かの情報を出力する処理を実行可能な出力部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態の露出情報提供システム1を示すグロック図。
【
図2】露出情報提供システム1が実行する処理を示すフローチャート。
【
図3】露出情報提供システム1が表示する画面の一例を示す図。
【
図4】
図3におけるレコードR10が表す露出案件の詳細情報を示す画面を示す図。
【
図5】
図3におけるレコードR11が表す露出案件の詳細情報を示す画面を示す図。
【
図6】
図3におけるレコードR12が表す露出案件の詳細情報を示す画面を示す図。
【
図7】
図3におけるレコードR13が表す露出案件の詳細情報を示す画面を示す図。
【
図8】露出情報提供システム1が表示する主役脇役割合分析画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<露出情報提供システム>
以下、本開示の第1実施形態の露出情報提供システム1を、図面を参照して説明する。
【0010】
本システムに関連する主体の一例として、ウェブブラウザを介したアクセスに対して、画面を表示し、必要な情報を受け付け、結果を出力し、ウェブブラウザにてユーザが結果を閲覧可能ないわゆるウェブアプリケーションとしているが、これに限定されない。例えば、携帯端末で実行されるアプリケーションを介して情報にアクセス可能であってもよい。
【0011】
図1に示すように、露出情報提供システム1は、受付部10を有する。受付部10は、ユーザの操作により、少なくとも1つのキーワードの指定を受付可能に構成されている。
【0012】
受付部10の具体的な例を
図3に示す。
図3は、露出情報提供システム1が表示する画面の一例を示す図である。
図3に示すように、商品、役務、ブランド、ハウスブランド又は企業名などを表すキーワード(110)が設定可能である。
図3の例では、「社名A」及び「社名B」の2つのキーワードが設定されているが、1つ以上設定されていれば、2つ以上、3つ以上設定されていてもよい。
図3に示すように、「2022/10/20~2022/10/24」のように期間(111)を設定可能である。また、同図に示すように、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうち少なくとも1つのメディアを表示対象として設定可能である。この設定は、画面におけるメディア設定ボタン112(操作部)により実行可能である。同図では、4つのメディア全てが表示対象として選択され設定されている(4つのメディアのうち丸印が付いているものが表示対象である)。表示対象を設定する方法として、「主役」、「脇役」及び「並列」から1以上をボタン113(操作部)で選択して設定可能である。「主役」及び「脇役」及び「並列」は後述する。
【0013】
<記事の抽出>
図1に示すように、露出情報提供システム1は、露出案件収集部11を有する。露出案件収集部11は、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうちの少なくともいずれかに露出した露出案件であってキーワードに合致する露出案件を収集する処理を実行可能に構成されている。露出案件収集部11は、受付部10が受け付けた期間に合致する露出案件を収集する、としてもよい。一例として、露出案件収集部11は、広告に関する事項が含まれていない露出内容(記事内容)を有するデータに基づき、露出案件を収集することが挙げられる。期間を検索条件とする場合に露出案件には露出日が紐づけられていてもよい。具体的には、露出案件収集部11は、Web記事収集部11aと、テレビ番組収集部11bと、新聞記事収集部11cと、雑誌記事収集部11dと、を有する。
【0014】
Web記事収集部11aは、広告に関する事項が含まれていない記事内容及び掲載日を有するWeb記事データベースD1を参照し、キーワード110及び期間111に合致するWeb記事を抽出する。Web記事データベースD1には、ページタイトル(記事の表題)、URL、掲載日、記事内容の解析結果(タグなど)などが含まれる。Web記事データベースD1には、著作権法第47条の7に規定するWeb解析を目的とし、全てのWeb記事の内容を解析した結果を格納している。この場合、広告を除くため、Webページのうちバナー等の広告を除いている。解析した結果の一例として、露出案件が主役であるか、脇役であるか等の情報が挙げられる。
【0015】
テレビ番組収集部11bは、広告に関する事項が含まれていない番組内容及び放送日時に関する情報を有するテレビ番組データベースD2を参照し、キーワード110及び期間111に合致するテレビ番組を抽出する。第1実施形態では、テレビ番組データベースD2に、株式会社ワイヤーアクション製又は株式会社エムデータ製のテレビの広告以外の番組内容をテキスト化したメタデータを用いることが可能である。これにより、露出情報提供システム1に入力されたキーワード110により、検索及び抽出を可能にしている。テレビ番組データベースD2には、例えば、放送日(露出日)、放送局、番組名、放送時間、番組内容(露出内容)、トピック名(番組の標題)、関連ワード(番組に関連する事柄を示すワード群)、出演者情報(出演者の氏名と所属を示す情報)が含まれている。
【0016】
新聞記事収集部11cは、広告に関する事項が含まれていない記事内容及び掲載日に関する情報を有する新聞記事データベースD3を参照し、キーワード110及び期間111に合致する新聞記事を抽出する。新聞記事データベースD3には、例えば、記事名、記事内容(露出内容)、掲載日(露出日)、記事が掲載された新聞を特定するための新聞IDなどが含まれている。キーワードに合致する記事の抽出方法は上記テレビ番組と同じである。
【0017】
雑誌記事収集部11dは、広告に関する事項が含まれていない記事内容及び掲載日に関する情報を有する雑誌記事データベースD4を参照し、キーワード110及び期間111に合致する雑誌記事を抽出する。雑誌記事データベースD4には、例えば、記事名、記事内容(露出内容)、掲載日(露出日)、記事が掲載された雑誌を特定するための雑誌IDなどが含まれている。キーワードに合致する記事の抽出方法は上記テレビ番組と同じである。
【0018】
<リーチ数の算出>
図1に示すように、露出情報提供システム1は、リーチ数算出部13を有する。リーチ数算出部13は、露出案件収集部11が収集した露出案件(Web記事、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事)のリーチ数を算出する処理を実行可能である。
【0019】
第1実施形態のリーチ数算出部13は、Web記事のリーチ数をページビューに基づき算出する。より具体的には、リーチ数算出部13は、別途収集した各媒体(Webサイト)の月間ページビューデータを月間収集記事数で除した値を、当該Web記事のページビューであるとし、リーチ数とすることが一例として挙げられる。
【0020】
第1実施形態のリーチ数算出部13は、テレビ番組のリーチ数を、番組の視聴人数に基づき算出可能に構成されている。より具体的には、リーチ数算出部13は、所定時間あたりの視聴人数データを用い、番組の放送時間において出現する最大の視聴人数をリーチ数として算出している。本実施形態では、株式会社ビデオリサーチ製の毎分視聴率・視聴人数データの毎分「4歳以上の個人視聴数」を用いることが一例として挙げられる。これは一例であり、適宜変更可能である。
【0021】
第1実施形態のリーチ数算出部13は、新聞記事のリーチ数を、発行部数に基づき算出可能に構成されている。より具体的には、リーチ数算出部13は、別途収集した各媒体(新聞)の発行部数データをもとに、所定の減算率(1.0未満)をかけた値をリーチ数とすることが一例として挙げられる。これは一例であり、適宜変更可能である。
【0022】
第1実施形態のリーチ数算出部13は、雑誌記事のリーチ数を、発行部数に基づき算出可能に構成されている。より具体的には、リーチ数算出部13は、別途収集した各媒体(雑誌)の発行部数データをもとに、所定の減算率(1.0以下)をかけた値をリーチ数とすることが一例として挙げられる。これは一例であり、適宜変更可能である。
【0023】
<広告換算額の算出>
図1に示すように、露出情報提供システム1は、広告換算費算出部14を有する。広告換算費算出部14は、露出案件(Web記事、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事)の広告換算費を算出する処理を実行可能である。
第1実施形態の広告換算費算出部14は、Web記事の広告費換算額を、タイアップ・記事広告のメニューを設定している国内主要Webメディアの月間PVと広告料金を基に、掲載媒体の月間PVに応じて算出することが一例として挙げられる。
第1実施形態の広告換算費算出部14は、テレビ番組の広告費換算額を、各局の時間帯別スポット広告料金をもとに、報道された局・時間帯・秒数に基づき算出する。
第1実施形態の広告換算費算出部14は、新聞記事の広告費換算額を、各紙の記事下広告料金をもとに、掲載面積に応じて算出する。
第1実施形態の広告換算費算出部14は、雑誌記事の広告費換算額を、掲載ページ数に応じて、各誌の4C/1C広告料金で算出する。これらの算出方法は一例であり、これらに限定されず、適宜変更可能である。
【0024】
<主役判定>
図1に示すように、露出情報提供システム1は、主役判定部15を有する。主役判定部15は、露出案件収集部11が収集した露出案件(Web記事、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事)が主役案件であるか否かを判定する処理を実行可能である。主役案件は、キーワードに関することについて主に言及する案件であり、所定の主役該当条件が成立することを意味する。脇役案件は、キーワードに関することについて主に言及せず、他のことについて主に言及する案件であり、所定の脇役該当条件が成立することを意味する。例えば、キーワードが「社名A」である場合、社名Aの新商品について主に言及しているのであれば、主役案件となる。一方、社名Bの新商品について主に言及しており、補足として、競合社の社名Aの商品が言及されている場合には、脇役案件となる。「主に言及」とは、例えば、露出案件の表題(テレビ番組ではトピック名(表題)、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事ではタイトル(表題))でも取り上げられるほど、その露出情報の主たる言及になることを意味する、としてもよい。並列案件は、2つ以上のキーワードが設定された場合に、設定された複数のキーワードのうちの少なくとも2つのキーワードについて主役案件であると判定されること、または、設定された複数のキーワードの全てが脇役案件であると判断されること、のいずれか(所定の並列該当条件が成立すること)を意味する。主役案件でもなく且つ並列案件でもない場合には、脇役案件となる。すなわち、或る露出案件がキーワード「社名A」について主役案件であると判定され、更に、同一の露出案件がキーワード「社名B」を主に言及する主役案件であると判定された場合には、並列案件であると判定される。例えば、「社名A」及び「社名B」の2つのキーワードが設定され、2つのキーワードの両方とも主役案件ではないと判定された場合には、並列案件であると判定される。一方、2つのキーワードのうち一方のキーワードが主役案件と判定され、他方のキーワードが主役案件ではないと判定された場合には、脇役案件であると判定される。
【0025】
上記の通り、露出案件は、文字で表される表題及び内容を含んでいる。主役判定部15は、露出案件内において、キーワードが出現する箇所に応じて主役案件であるか否かを判定する。
【0026】
具体的な一例として、露出案件がWeb記事、新聞記事及び雑誌記事の場合、主役判定部15は、露出案件の表題(記事タイトル)にキーワードが出現するか及び記事の内容の最初から所定文字数以内にキーワードが出現するか否かを判定する。露出案件の表題にキーワードが出現する場合又は露出案件の記事内容の最初から所定文字数以内にキーワードが出現する場合には、当該露出案件が主役案件であると判定する。これは主役案件であれば、表題にキーワードが出現する可能性が高いこと、主役案件であれば、記事の冒頭部にキーワードが出現する可能性が高いという考えに基づく。
なお、複数のキーワードが設定されている場合に、2つ以上のキーワードが露出案件の表題に出現する場合又は2つ以上のキーワードが記事内容の最初から所定文字数以内に出現する場合には、当該露出案件は、並列案件であると判定する。同様に、2つのキーワードが設定された場合に、2つのキーワードが露出案件の表題に出現せず且つ記事内容の最初から所定文字数以内に出現しない場合には、当該露出案件は、並列案件であると判定する。
【0027】
具体的な一例として、露出案件がテレビ番組の場合、主役判定部15は、テレビ番組の表題(番組のトピック名)にキーワードが出現するか否かを判定し、テレビ番組の表題(番組のトピック名)にキーワードが出現する場合には、露出案件が主役案件であると判定する。2以上のキーワードが出現する場合には、露出案件が並列案件であると判定する。一方、テレビ番組の表題(番組のトピック名)にキーワードが出現しない場合、関連ワード、内容および出演者情報におけるキーワードの出現の有無の組み合わせパターンに応じて、主役案件、脇役案件、並列案件のいずれかであるかを判定する。
【0028】
<露出情報の出力>
図1に示すように、露出情報提供システム1は、出力部12を有する。出力部12は、露出情報を出力する。出力部12は、露出情報として、露出案件が主役案件であるか否かの判定結果を出力する処理を実行可能である。
図3は、露出情報として、キーワード及び期間に合致する記事一覧を表示する画面である。この画面では、1レコードに1つの記事が表示されている状態を示している。具体的には、露出日(掲載日)、キーワード、メディアの種別(4メディアの種別)、媒体名(サイト名、放送局、新聞社名、雑誌名等)、主役種別、記事タイトル、リーチ数、広告換算費が表示される。例えば、レコードR10において、メディアがテレビ番組であり、放送局Aで放送された露出案件が示されており、その露出案件が主役案件であることが示されている。レコードR10を操作すれば、当該露出案件の詳細情報を表す画面が表示される(
図4参照)。
図3のレコードR10の案件は、
図4に示すように、表題にキーワード(「社名A」)が出現しないが、関連ワードにキーワード(「社名A」)が出現するため、主役案件と判断されている。
図3に示すレコードR11において、メディアがテレビ番組であり、放送局Bで放送された露出案件が示されており、その露出案件が脇役案件であることが示されている。レコードR11を操作すれば、当該露出案件の詳細情報を表す画面が表示される(
図5参照)。
図3のレコードR11の案件は、
図5に示すように、キーワード(「社名A」)が、表題及び関連ワードに出現せず、内容に出現するため、脇役案件と判断されている。
図3に示すレコードR12において、メディアがWeb記事であり、媒体A(サイト)に掲載された露出案件が示されており、その露出案件が主役案件であることが示されている。レコードR12を操作すれば、当該露出案件の詳細情報を表す画面が表示される(
図6参照)。
図3のレコードR12の案件は、
図6に示すように、キーワード(「社名A」)が、表題(タイトル)に出現していないが、非図示の記事冒頭部(所定文字数以内)に「社名Aの(商品名)から●●モデルの第3弾がリリースされる・・」と記載されているため、主役案件と判断されている。
図3に示すレコードR13において、メディアがWeb記事であり、媒体B(サイト)に掲載された露出案件が示されており、その露出案件が並列案件であることが示されている。レコードR13を操作すれば、当該露出案件の詳細情報を表す画面が表示される(
図6参照)。
図3のレコードR12の案件は、
図7に示すように、キーワード(「社名A」)が、表題(タイトル)に出現しており、且つ、表題(タイトル)に他のキーワード(「社名B」)が出現しているため、並列案件と判断されている。
【0029】
<主役脇役割合分析>
図3~
図7で例示しているリーチ数及び広告換算費は、露出案件の状態ともいえる。また、4つのメディアのうちメディア設定ボタン112で表示を選択したメディアに係る露出案件の状態に、掲載数を含めてもよい。
図3~
図7に示すように、露出案件の状態(リーチ数及び広告換算費)は、露出案件ごとに個別に算出されている。また、
図8に示すように、主役案件と、主役案件ではない非主役案件(脇役案件)とを区別して集計した露出案件の状態(リーチ数)の集計値が出力可能となっている。
図8に示すように、社名Aについて主役のリーチ数の集計値、脇役案件のリーチ数の集計値、並列案件のリーチ数の集計値が表示可能である。また、社名Bについて主役のリーチ数の集計値、脇役案件のリーチ数の集計値、並列案件のリーチ数の集計値が表示可能である。なお、
図8では、露出案件の状態としてリーチ数を出力しているが、これに限定されない。例えば、広告換算費の集計値や掲載数の集計値としてもよい。
図8では、露出案件の状態の集計値について、主役案件と非主役案件との割合に関する情報を出力可能としている。
【0030】
<露出情報提供方法>
上記露出情報提供システム1の動作を、
図2を用いて説明する。
【0031】
まず、ステップS1において、受付部10は、少なくとも1つのキーワードを受け付ける。期間を指定してもよい。
【0032】
次のステップS2において、露出案件収集部11は、広告に関する事項が含まれていない露出内容及び露出日を有するデータに基づき、期間及びキーワードに合致するWeb記事を収集する。次のステップS3において、リーチ数算出部13は、収集されたWeb記事のリーチ数を算出する。次のステップS4において、広告換算費算出部14は、収集されたWeb記事の広告換算費を算出する。なお、ステップS3,S4は順不同であり、少なくとも一方のステップを省略してもよい。次のステップS5において、主役判定部15は、収集された露出案件が、キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かを判定する処理を実行する。次のステップS6において、出力部12は、収集された露出案件が主役案件であるか否かの判定結果を出力する処理を実行する。
【0033】
[1]
以上、第1実施形態のように、露出情報提供システム1は、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうちの少なくともいずれかに露出し且つキーワードに合致する露出案件を収集する処理を実行可能な露出案件収集部11と、収集した露出案件が、キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かの情報を出力する処理を実行可能な出力部12と、を備える、としてもよい。
【0034】
この構成によれば、キーワードに合致する露出案件が、キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かの情報が出力されるので、主役案件を知ることができるという新規の機能を提供可能となる。
【0035】
[2]
上記[1]に記載の露出情報提供システム1において、収集した露出案件が主役案件であるか否かを判定する処理を実行可能な主役判定部15を備え、出力部12が出力する情報に、主役判定部15の判定結果が含まれる、としてもよい。主役案件であるか否かの情報を的確に出力可能となる。
【0036】
[3]
上記[2]に記載の露出情報提供システム1において、露出案件は、文字で表される露出案件の表題及び内容を含み、主役判定部15は、露出案件内において、キーワードが出現する箇所に応じて主役案件であるか否かを判定可能である、としてもよい。主役案件であれば、キーワードが表題に出現しやすく、キーワードが内容における冒頭部に出現する確率が高いので、精度良い判定が可能となる場合がある。
【0037】
[4]
上記[3]に記載の露出情報提供システム1において、主役判定部15は、露出案件の表題にキーワードが含まれる場合に、露出案件が主役案件であると判定する、としてもよい。精度の良い判定が可能となる。
【0038】
[5]
上記[1]~[4]のいずれかに記載の露出情報提供システム1において、露出案件の状態は、リーチ数、広告換算費及び掲載数の少なくとも1つを含み、露出案件の状態が露出案件毎に個別に算出され、主役案件と、主役案件ではない非主役案件とを区別して集計した露出案件の状態の集計値を出力可能である、としてもよい。
この構成によれば、主役案件における露出案件の状態の集計値を知ることができるので、主役案件による広報の影響力を知ることが可能となる。
【0039】
[6]
第1実施形態のように、露出情報提供方法は、1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうちの少なくともいずれかに露出し且つキーワードに合致する露出案件を収集する処理を実行することと、収集した露出案件が、キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かの情報を出力する処理を実行することと、を含む、としてもよい。
【0040】
[7]
第1実施形態のように、プログラムは、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事の4つのメディアのうちの少なくともいずれかに露出し且つキーワードに合致する露出案件を収集する処理を実行することと、収集した露出案件が、キーワードに関することについて主に言及する主役案件であるか否かの情報を出力する処理を実行することと、を1又は複数のプロセッサに実行させる、としてもよい。
【0041】
以上、本開示の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0042】
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0043】
(A)前記実施形態において、露出案件の状態として、リーチ数及び広告換算費の両方が含まれているが、これに限定されない。例えば、リーチ数及び広告換算費の少なくとも一方が含まれているとしてもよい。
【0044】
(B)前記実施形態において、主役案件、脇役案件、並列案件の3種類に分類しているが、主役案件が含まれていれば、分類数は種々変更可能である。例えば、並列案件を省略してもよい。
【0045】
(C)主役判定部15は、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事及びWeb記事のいずれか1つについて、主役案件であるか否かを判定する処理を実行可能であればよい。例えば、主役判定部15は、テレビ番組及びWeb記事について主役案件であるか否かを自動で判定可能である、一方で、残りの新聞記事及び雑誌記事について主役案件であるか否かを自動で判定しない。新聞記事及び雑誌記事について主役案件であるか否かの判定結果を手動で設定してもよい。
【0046】
(D)前記実施形態において、主役判定部15が設けられているが、主役判定部15を設けなくてもよい。具体的には、システムの外部に主役判定部を設け、主役案件であるか否かの判定リクエストを外部に送信し、そのリクエストの結果を出力するようにしてもよい。また、収集した露出案件について自動又は人手で主役案件であるか否かの情報を予め記憶しておき、記憶した情報を出力するようにしてもよい。
【0047】
例えば、特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現できる。特許請求の範囲、明細書、および図面中のフローに関して、便宜上「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【0048】
図1に示す各部は、所定プログラムを1又は複数のプロセッサで実行することで実現しているが、各部を専用メモリや専用回路で構成してもよい。上記実施形態のシステムは、一つのコンピュータのプロセッサにおいて各部が実装されているが、各部を分散させて、複数のコンピュータやクラウドで実装してもよい。すなわち、上記方法を1又は複数のプロセッサで実行してもよい。
【0049】
システムは、プロセッサを含む。例えば、プロセッサは、中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ、またはコンピュータ実行可能命令の実行が可能なその他の処理ユニットとすることができる。また、システムは、システムのデータを格納するためのメモリを含む。一例では、メモリは、コンピュータ記憶媒体を含み、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、CD-ROM、DVDまたはその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたはその他の磁気記憶デバイス、あるいは所望のデータを格納するために用いることができ、そしてシステムがアクセスすることができる任意の他の媒体を含む。
【符号の説明】
【0050】
1 :露出情報提供システム
11 :露出案件収集部
12 :出力部
15 :主役判定部