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特開2025-9135医用画像撮影システム、撮影制御装置、医用画像撮影方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009135
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】医用画像撮影システム、撮影制御装置、医用画像撮影方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20240101AFI20250110BHJP
【FI】
A61B6/00 320M
A61B6/00 360Z
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111929
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 良平
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093CA18
4C093FA13
4C093FB11
4C093FG16
(57)【要約】
【課題】本発明は、放射線撮影において、ポジショニングを効率的に行うとともに患者の負担を軽減することができる撮影制御装置等を提供することを目的とする。
【解決手段】医用画像撮影システム10Aは、ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報9aを通知する通知部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
を備える、医用画像撮影システム。
【請求項2】
前記撮影オーダー情報は、撮影部位の撮影方向の情報を含む、
請求項1に記載の医用画像撮影システム。
【請求項3】
前記撮影支援情報は、撮影部位の撮影方向に関する注意喚起の情報である、
請求項1又は2に記載の医用画像撮影システム。
【請求項4】
前記所定の条件を設定可能とする設定部を備える、
請求項1又は2に記載の医用画像撮影システム。
【請求項5】
前記設定部は、前記所定の条件として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする、
請求項4に記載の医用画像撮影システム。
【請求項6】
前記撮影方向の情報は、所定の撮影方向におけるX線の照射方向である、
請求項2に記載の医用画像撮影システム。
【請求項7】
撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記取得部に前記撮影オーダー情報として取得された撮影方向の情報に基づき、前記記憶部に記憶された撮影方向の情報に対応づく通知要否情報を特定する特定部と、を備え、
前記判定部は、前記特定された前記通知要否情報に基づき、前記所定の条件を満たすかどうかを判定し、
前記通知部は、所定の条件を満たす場合に、前記特定された前記通知要否情報に基づき、前記撮影支援情報を通知する、
請求項1又は2に記載の医用画像撮影システム。
【請求項8】
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合に、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
を備える、撮影制御装置。
【請求項9】
前記通知部は、前記所定の通知を外部装置に出力する、
請求項8に記載の撮影制御装置。
【請求項10】
前記外部装置は、撮影装置である、
請求項9に記載の撮影制御装置。
【請求項11】
前記所定の条件を設定可能とする設定部を備え、
前記設定部は、前記所定の条件として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする、
請求項8から10のいずれか一項に記載の撮影制御装置。
【請求項12】
前記撮影オーダー情報は撮影方向の情報を含み、
前記撮影方向の情報は、所定の撮影方向における放射線の照射方向である、
請求項8から10のいずれか一項に記載の撮影制御装置。
【請求項13】
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得ステップと、
取得した前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定ステップと、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知ステップと、
を有する、医用画像撮影方法。
【請求項14】
コンピューターを、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合に、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部、
として機能させるプログラム。
【請求項15】
前記通知部は、前記所定の通知を外部装置に出力する、
請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記外部装置は、撮影装置である、
請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記所定の条件を設定可能とする設定部を備え、
前記設定部は、前記所定の条件として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする、
請求項14から16のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項18】
前記撮影オーダー情報は撮影方向の情報であり、
前記撮影方向の情報は、所定の撮影方向における放射線の照射方向である、
請求項14から16のいずれか一項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像撮影システム、撮影制御装置、医用画像撮影方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療分野では、放射線撮影により得られた放射線画像に基づく診察が行われている。放射線撮影では、入力されたオーダー情報の撮影方向等に基づいて患者のポジショニングが行われる。放射線撮影を失敗しないためには、患者のポジショニングを適切に行うことが重要である。
【0003】
ここで、放射線撮影は、3次元の被写体像を2次元の平面上に投影する撮影である。放射線撮影における被写体と検出器との距離は、被写体の位置によって異なる。よって、撮影方向に応じて被写体の一部が拡大撮像される場合がある。そのため、放射線撮影時の撮影方向は、撮影部位ごとに基本的に決まっている場合が多い。
【0004】
特許文献1には、被検者の向きを判定する放射線撮影装置が開示されている。放射線撮影装置は、画像取得手段により取得した被検者の可視画像に基づいて被検者の向きを判定する。次に、放射線撮影装置は、プロトコルに対して被検者の向きが相違すると判定したときに、警告を行うとともに、被検者に対する放射線撮影を禁止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2019-208006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術では、患者のポジショニング終了後に、プロトコルに対して被験者のポジショニングが正しいか否かを判定している。そのため、患者の向きを変える判定となった場合、大幅な時間の無駄になるとともに患者の負担も増えるという課題がある。特に、一般的な撮影方向ではない放射線撮影の場合、放射線技師の勘違いにより一般的な撮影方向で患者のポジショニングを行ってしまう場合がある。
【0007】
そこで、本発明は、放射線撮影において、ポジショニングを効率的に行うとともに患者の負担を軽減することができる医用画像撮影システム、撮影制御装置、医用画像撮影方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る医用画像撮影システムは、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
を備える。
【0009】
本発明に係る撮影制御装置は、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合に、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
を備える。
【0010】
本発明に係る医用画像撮影方法は、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得ステップと、
取得した前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定ステップと、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知ステップと、
を有する。
【0011】
本発明に係るプログラムは、
コンピューターを、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合に、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部、
として機能させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、患者のポジショニング開始前にユーザーに撮影支援情報を通知するので、ユーザーは撮影方向等に応じたポジショニングの間違いを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る医用画像撮影システムの概略構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る撮影制御装置のブロック図である。
図3】本実施形態に係る代表的な撮影部位とその撮影部位で指定可能な撮影方向と通常の撮影方向及びその撮影方向の理由とが記載された一覧表を示す図である。
図4】本実施形態に係る撮影部位及び撮影方向に応じて撮影支援情報を通知するかを示す通知要否情報等を設定するための設定画面の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る記憶部に記憶されるテーブルの構成の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る被写体の放射線画像の撮影時における撮影制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図7】本実施形態に係る撮影制御装置の表示部に表示される撮影画面の構成の一例を示す図である。
図8】本実施形態に係る表示部の撮影画面に表示される撮影支援情報の一例を示す図である。
図9】他の実施形態1に係るオーダー情報に含まれる撮影部位が頻度の非常に低い撮影部位の場合に表示部に表示される撮影画面の構成の一例を示す図である。
図10】他の実施形態1に係る表示部の検査リストに表示される撮影支援情報の一例を示す図である。
図11】他の実施形態2に係るダブルフォーカス撮影時における表示部に表示される撮影画面の一例を示す図である。
図12】他の実施形態3に係る医用画像撮影システムの概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
[医用画像撮影システム10Aの構成例]
図1は、医用画像撮影システム10Aの概略構成を示す図である。
医用画像撮影システム10Aは、放射線画像撮影装置1と、撮影制御装置2と、放射線発生装置3と、画像管理装置4と、HIS/RIS5とを備える。以下では、放射線画像撮影装置を撮影装置1と呼び、放射線発生装置を発生装置3と呼ぶ場合がある。HISは、Hospital Information Systemの略称であり、病院情報システムである。RISは、Radiology Information System の略称であり、放射線科情報システムである。本実施形態において、撮影装置1及び発生装置3は、撮影室内に配置される。撮影制御装置2、画像管理装置4及びHIS/RIS5は、診断室内に配置される。
【0016】
撮影装置1、撮影制御装置2、発生装置3及び画像管理装置4とは、ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。ネットワークNとしては、例えば、LAN、WAN又はインターネット等が挙げられる。LANは、Local Area Networkの略称である。WANは、Wide Area Networkの略称である。ネットワークNの通信方式は、有線であってもよいし、無線であってもよい。
【0017】
発生装置3は、ジェネレーター31と、スイッチ32と、放射線源33とを備える。
【0018】
ジェネレーター31は、スイッチ32の操作に基づいて、予め設定された撮影条件に応じた電圧を例えば管球を含む放射線源33へ印加する。ジェネレーター31は、放射線照射条件等の入力を受け付ける操作部を有していてもよい。
【0019】
放射線源33は、ジェネレーター31から電圧が印加されると、印加された電圧に応じた線量の放射線Rを発生させる。放射線Rは例えばX線である。
【0020】
発生装置3は、放射線画像の種別、例えば静止画像又は動態画像に応じた態様の放射線Rを発生させる。具体的には、発生装置3は、静止画像の場合、1回のスイッチ32の押下につき放射線Rを1回だけ照射する。発生装置3は、動態画像の場合、例えば1回のスイッチ32の押下につきパルス状の放射線Rを所定時間当たり複数回繰り返して照射する。
【0021】
撮影装置1は、被写体の撮影部位が写ったデジタルの画像データを生成する。撮影装置1には、例えば、可搬型のFPDが用いられる。FPDは、Flat Panel Detectorの略称である。
【0022】
撮影装置1は、図示を省略するが、例えば、撮像素子、センサー基板、走査部、読み出し部、制御部及び通信部を備える。撮像素子は、放射線Rを受けることで線量に応じた電荷を発生させる。センサー基板は、スイッチ素子が二次元状(マトリクス状)に配列され、電荷を蓄積・放出する。走査部は、各スイッチ素子のオン/オフを切り替える。読み出し部は、各画素から放出された電荷の量を信号値として読み出す。制御部は、読み出し部が読み出した複数の信号値から放射線画像を生成する。通信部は、生成した放射線画像のデータや各種信号等を撮影制御装置2等の他の装置へ送信するとともに、他の装置から各種情報や各種信号を受信する。
【0023】
撮影装置1は、発生装置3から放射線Rが照射されるタイミングと同期して、電荷を蓄積及び放出するとともに信号値を読み出す。撮影装置1は、読み出した信号値等に基づいて、静止画像の画像データ又は動態画像の画像データを生成する。撮影装置1は、生成した画像データを撮影制御装置2に出力する。なお、撮影装置1は、発生装置3と一体的に構成されたものであってもよい。
【0024】
撮影制御装置2は、撮影装置1及び発生装置3等に撮影条件を設定するとともに、撮影装置1により撮影された放射線画像の読み取り動作を制御する。撮影制御装置2は、コンソールとも呼ばれ、例えばパーソナルコンピューター等により構成される。撮影制御装置2は、オーダー情報(撮影オーダー情報)の撮影方向が通常の撮影方向とは異なる場合、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報9aを通知する。つまり、撮影制御装置2は、オーダー情報の撮影方向が撮影頻度の低い撮影方向の場合、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報9aを通知する。ここで、撮影支援情報9aは、放射線技師等のユーザーの撮影時における患者の位置決めを支援するための情報である。具体的には、撮影支援情報9aは、オーダー情報の撮影方向が通常の撮影方向とは異なることを、ユーザーに注意喚起するための情報である。
【0025】
撮影条件には、例えば、被写体Sに関する患者条件と、放射線Rの照射に関する照射条件と、撮影装置1の画像読取に関する画像読取条件とが含まれる。患者条件は、例えば、撮影部位、撮影方向、体格等である。照射条件は、例えば、管電圧(kV)や管電流(mA)、照射時間(ms)、電流時間積(mAs値)等である。画像読取条件は、例えば、画像サイズ及びフレームレート等である。
撮影制御装置2は、撮影条件の設定を、HIS/RIS5等から取得したオーダー情報に基づいて自動で行ってもよい。また、撮影制御装置2は、撮影条件の設定を、例えば放射線技師等のユーザーが操作部21の操作により手動で行うようにしてもよい。
【0026】
撮影制御装置2には、表示装置26が接続されている。表示装置26は、例えばHDMI(登録商標)等のインタフェースを用いて撮影制御装置2に接続される。HDMIは、High-Definition Multimedia Interfaceの略称である。通信方式は、有線でもよいし、無線でもよい。表示装置26は、撮影室内にいるユーザー等が視認可能なように、撮影室に配置されている。表示装置26は、例えば、後述するように、液晶ディスプレイ等の汎用のモニターにより構成される。表示装置26の画面には、例えば、撮影制御装置2の表示部22に表示された画像と同一の画像が表示可能となっている。具体的には、表示装置26の画面には、撮影画面の他に、オーダー情報の撮影方向が通常の撮影方向とは異なる場合にユーザーに注意喚起するための撮影支援情報9aが表示される。これにより、撮影室内にいるユーザーも、今回のオーダー情報で指定された撮影方向が使用頻度の低い、稀な撮影方向であることを認識できる。本実施形態において表示装置26は、撮影制御装置2から出力された撮影支援情報9aを表示する外部装置及び撮影装置として機能する。なお、医用画像撮影システム10Aにおいて、施設の設備、スペース等によっては表示装置26を配置しない構成としてもよい。
【0027】
画像管理装置4は、撮影装置1により生成された画像データを管理する。画像管理装置4は、画像保存通信システム、画像診断ワークステーション等である。画像保存通信システムはPACSと称される場合がある。PACSは、Picture Archiving and Communication Systemの略称である。
【0028】
HIS/RIS5は、例えば医師等から患者の放射線撮影に関するオーダー情報を受け付け、受け付けたオーダー情報を撮影制御装置2に送信する。オーダー情報には、例えば、患者のID、撮影部位、撮影方向、体格等の各種情報が含まれる。
【0029】
[撮影制御装置2のブロック図]
図2は、撮影制御装置2のブロック図である。
撮影制御装置2は、制御部20と、操作部21と、表示部22と、記憶部23と、通信部24とを備える。制御部20、操作部21、表示部22、記憶部23及び通信部24は、例えばバス25を介して通信可能に接続されている。
【0030】
制御部20は、CPU等のプロセッサー及びRAM等のメモリーを少なくとも含む。CPUは、記憶部23に記憶されている各種プログラムをRAMに展開し、当該プログラムを実行することにより各種機能を実現する。CPUは、Central Processing Unitの略称である。RAMは、Random Access Memoryの略称である。なお、CPUは、単一のプロセッサーで構成してもよいし、複数のプロセッサーで構成してもよい。
【0031】
本実施形態において制御部20は、取得部と、判定部と、設定部と、特定部と、通知部として機能する。取得部、判定部、設定部、特定部及び通知部の各機能は、制御部20のプロセッサーが記憶部23等に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0032】
取得部は、患者のポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する。ポジショニングに関する情報としては、オーダー情報に含まれる撮影部位及び撮影方向等が挙げられる。撮影方向の情報は、所定の撮影方向における放射線Rの照射方向である。具体的には、被写体Sの一の側を撮影装置1に接面したとき、撮影方向における被写体Sの他の側から一の側に向かう方向が、放射線Rの照射方向と一致する。
判定部は、取得された撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する。
設定部は、所定の条件として、撮影方向の情報と、撮影支援情報9aを通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする。撮影方向の情報と、撮影支援情報9aを通知するか否かの通知要否情報とは、テーブル23aとして記憶部23に記憶される。
特定部は、取得された撮影オーダー情報の撮影方向の情報に基づき、テーブル23aに記憶された撮影方向の情報に対応づく通知要否情報を特定する。
判定部は、特定された通知要否情報が撮影支援情報9aを通知(ON)するとの情報である場合に所定の条件を満たすと判定する。
通知部は、撮影オーダー情報が所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報9aを通知する。
【0033】
操作部21は、ユーザーからの各種の入力操作に応じた指示を受け付け、受け付けた指示を操作信号に変換して制御部20に出力する。操作部21は、例えば、マウス、キーボード、スイッチ、ボタン等を含む。操作部21は、例えば、ディスプレイに一体的に組み合わされたタッチパネルであってもよい。操作部21は、例えば、マイク等の音声入力を受け付けるユーザインタフェースであってもよい。本実施形態の操作部21は、撮影方向等に応じた撮影支援情報9aの通知要否情報及び通知要否情報に応じた撮影支援情報9a等の設定を受け付ける。
【0034】
表示部22は、撮影装置1から受信した画像データに基づく放射線画像及びユーザーからの各種の入力操作を受け付けるためのGUI等を表示する。GUIは、Graphical User Interfaceの略称である。表示部22は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のディスプレイである。ELは、Electro Luminescenceの略称である。本実施形態の表示部22は、オーダー情報の撮影方向が通常とは異なる場合、ユーザーに注意喚起するための撮影支援情報9a等を撮影画面に表示する。
【0035】
記憶部23には、例えば、システムプログラム、アプリケーションプログラム及び各種データ等が記憶される。記憶部23は、例えば、HDD、SSD、ROM及びRAM等を含む任意の記憶モジュールを含む。HDDはHard Disk Driveの略称である。SSDはSolid State Driveの略称である。ROMはRead Only Memoryの略称である。本実施形態の記憶部23には、撮影方向と撮影方向に応じて撮影支援情報9aをユーザーに通知するかを示す通知要否情報とが対応付けられたテーブル23aが記憶される。
【0036】
通信部24は、例えば、NICや受信機及び送信機を含む通信モジュールなどを含む。NICは、Network Interface Cardの略称である。通信部24は、ネットワークNを介して、撮影装置1及び画像管理装置4等との間で画像データ等の各種データを通信する。
【0037】
なお、撮影制御装置2は、操作部21及び表示部22を備えない構成としてもよい。この場合、撮影制御装置2は、通信部24を介して接続された外部装置に設けられた操作部から制御信号を受信してもよい。また、撮影制御装置2は、外部装置に設けられた表示部に画像信号を出力して放射線画像等を表示してもよい。外部装置は、画像管理装置4等であってもよいし、他の装置であってもよい。
【0038】
[代表的な撮影部位の一般的な撮影方向について]
次に、代表的な撮影部位における一般的な撮影方向について説明する。
図3は、代表的な撮影部位と、その撮影部位で指定可能な撮影方向と、通常の撮影方向及びその撮影方向の理由とが記載された一覧表を示している。
【0039】
まず、図中で使用されている撮影方向の用語について説明する。
APとはAnterior-Posteriorの略称である。AP撮影は、患者の体の背中側を撮影装置1に接面して放射線が患者の前側から後側に抜けるように撮影することである。
PAとはPosterior-Anteriorの略称である。PA撮影は、患者の体のお腹側を撮影装置1に接面して放射線が患者の後側から前側に抜けるように撮影することである。
LRとはLeft-Rightの略称である。LR撮影は、患者の体の右側を撮影装置1に接面して放射線が患者の左側から右側に抜けるように撮影することである。
RLとはRight-Leftの略称である。RL撮影は、患者の体の左側を撮影装置1に接面して放射線が患者の右側から左側に抜けるように撮影することである。
ルーチンは、その部位での一般的な撮影である。
【0040】
図3に示すように、撮影部位が「胸部正面立位」である場合、撮影方向としては「AP」及び「PA」の2方向が指定可能である。しかし、撮影部位が「胸部正面立位」である場合、撮影方向としては一般的に「PA」が指定される。「PA」が指定される理由としては、心臓の拡大撮影を防ぐためである。また、複数の病院における「胸部正面立位」のPA及びAPの指定率の調査結果においても、撮影方向として「PA」が圧倒的に指定されていることが確認された。
【0041】
その他の撮影部位についても、放射線画像を正確に撮影するため、ポジショニング時の負担を軽減するために、指定される撮影方向は通常決まっている。例えば、撮影部位が「胸部正面座位」である場合、撮影方向としては「AP」が指定される。「AP」が指定される理由としては、例えば、車椅子撮影の場合には「PA」での撮影が難しいからである。
【0042】
しかしながら、患者の病態によっては、使用頻度が低い撮影方向が稀に指定される場合がある。例えば、撮影部位が「胸部正面立位」である場合において、撮影方向として「AP」が指定される場合である。このような場合、担当する放射線技師等のユーザーが、医師によりオーダーされた撮影方向を見落として、オーダーとは異なる撮影方向で撮影してしまう場合がある。これは、ユーザーが、入力された撮影方向を見て、オーダーの撮影方向を、撮影頻度が高く、通常の撮影方向の「PA」だと思い込んでしまうからである。特に、ユーザーが、忙しい等の事情がある場合に撮影方向を誤認識しやすい。
【0043】
そこで、本実施形態では、通常の撮影方向とは異なる特定の撮影方向が指定されたオーダーが入力された場合、通常の撮影方向とは異なることをユーザーに注意喚起するために、患者のポジショニング開始前にその旨を通知する。
なお、撮影部位が「頭部側面」等の場合、「LR」、「RL」の2方向のそれぞれが一般的に指定されており、ルーチン撮影が決まっていない場合もある。本実施形態では、このような撮影部位に対しては、ユーザーに撮影支援情報9aを用いた注意喚起はしない制御としてもよい。また、上記2方向のいずれかの方向が指定された場合に、ユーザーに撮影支援情報9aを通知する制御としてもよい。
【0044】
[設定画面70の構成例]
図4は、撮影部位及び撮影方向に応じて撮影支援情報9aを通知するかを示す通知要否情報等を設定するための設定画面70の一例を示している。
制御部20は、撮影方向の情報と、撮影支援情報9aを通知するかの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする設定画面70を表示部22に表示させる。設定画面70は、例えば、ユーザーによる表示部22に表示される設定ボタン等の選択に応じて表示してもよい。
【0045】
設定画面70には、部位設定部71と、方向設定部72と、通知要否設定部73とが設けられる。部位設定部71は、撮影部位を入力するための入力欄を有する。方向設定部72は、撮影方向を入力するための入力欄を有する。通知要否設定部73は、撮影支援情報9aを通知するか否かの通知要否情報のON又はOFFを入力するための入力欄を有する。
【0046】
具体的には、部位設定部71に「胸部立位」、方向設定部72に「AP」が入力されている場合、ユーザーは撮影支援情報9aの通知として「ON」を入力する。「胸部立位」において「AP」は、撮影頻度が低く、通常の撮影方向とは異なるため、ユーザーに注意喚起が必要だからである。一方、部位設定部71に「胸部立位」、方向設定部72に「PA」が入力されている場合、ユーザーは撮影支援情報9aの通知として「OFF」を入力する。「胸部立位」において「PA」は、使用頻度が高く、ルーチン撮影であるため、ユーザーに注意喚起が必要ないからである。
【0047】
部位設定部71及び方向設定部72には、想定される撮影部位と撮影方向の組み合わせの全パターンが予め入力されていてもよい。この場合、ユーザーは、撮影部位及び撮影方向に対応した撮影支援情報9aの通知を通知要否設定部73から入力する。なお、撮影方向の撮影頻度の統計等を利用して、通知要否設定部73に撮影支援情報9aの通知(ON又はOFF)を予め入力しておいてもよい。例えば、撮影頻度が高い撮影方向の場合には、通知要否設定部73にOFFが予め設定される。撮影頻度が低い撮影方向の場合には、通知要否設定部73にONが予め設定される。
撮影部位、撮影方向及び撮影支援情報9aの通知の少なくとも一つは、予め用意された複数の項目の中からユーザーが特定の項目を選択するプルダウン方式であってもよい。また、ユーザーが撮影方向等の文字情報を直接入力するようにしてもよい。
【0048】
[テーブル23aの構成例]
次に、設定画面70で設定された各種情報が反映されるテーブル23aについて説明する。図5は、記憶部23に記憶されるテーブル23aの構成の一例を示している。
テーブル23aには、撮影部位と、撮影方向と、通知要否情報の通知と、撮影支援情報9aとが対応付けられている。テーブル23aの撮影部位、撮影方向、通知要否情報の通知及び撮影支援情報9aは、上述した設定画面70で設定された入力情報により構成できる。なお、通知要否情報の通知がONの場合に、設定画面70において撮影支援情報9aを構成する文章を入力、選択できるようにしてもよい。例えば、設定画面70において、撮影支援情報9aを構成する定型文を予め複数用意しておき、ユーザーが特定の文章を選択できるようにしてもよい。
【0049】
具体的には、撮影部位が「胸部立位」、撮影方向が「AP」、通知要否情報の通知が「ON」の場合、以下の撮影支援情報9aが対応付けられて記憶される。撮影支援情報9aは、例えば、「通常とは異なる撮影方向です。撮影方向に注意してください。」とのユーザーに注意喚起するための文章である。一方、撮影部位が「胸部立位」、撮影方向が「PA」、通知要否情報の通知が「OFF」の場合、撮影支援情報9aは対応付けられていない。
【0050】
なお、撮影支援情報9aの通知の設定は、設定画面70及びテーブル23aを用いずに、機械学習モデル(学習済みモデル)を用いて行ってもよい。機械学習モデルは、例えば、多項式回帰、重回帰、サポートベクター回帰、ランダムフォレスト回帰といった回帰モデルであってよい。また、機械学習モデルは、ニューラルネットワーク等の他のモデルであってもよい。機械学習モデルは、あるトレーニングデータに基づいて学習されたモデルである。トレーニングデータは、各撮影部位の通常の撮影方向とは異なる撮影方向を含む情報を入力データとし、通常の撮影方向とは異なる撮影方向の場合に出力する撮影支援情報9aを正解の出力データとしたデータセットである。これにより、機械学習モデルは、撮影部位における通常の撮影方向とは異なる撮影方向が入力されると、撮影方向に対応する撮影支援情報9aを推定データとして出力する。
【0051】
[撮影制御装置2の動作例]
図6は、被写体Sの放射線画像の撮影時における撮影制御装置2の動作の一例を示すフローチャートである。
【0052】
医師等により入力されたオーダー情報がHIS/RIS5から撮影制御装置2に送信される。撮影制御装置2の通信部24は、オーダー情報を受信する。ユーザーは、表示部22の画面に表示された検査リストの中から操作部21の操作により所定のオーダー情報を選択する。制御部20は、ユーザーにより選択されたオーダー情報を取得する(ステップS1)。
【0053】
制御部20は、所定のオーダー情報を取得すると、撮影画面80を表示部22に表示させる(ステップS2)。
【0054】
図7は、撮影制御装置2の表示部22に表示される撮影画面80の構成の一例を示している。
撮影画面80には、撮影選択部81と、条件設定部82と、画像表示領域83と、患者情報表示部84と、出力ボタン85とが設けられている。撮影選択部81には、例えば検査リストで選択されたオーダー情報がそれぞれ表示される。オーダー情報には、例えば、撮影部位及び撮影方向等の撮影内容と、撮影された放射線画像を示すサムネイル画像とが含まれる。なお、図7では、放射線画像の撮影前なので、撮影選択部81にはサムネイル画像が表示されていない。条件設定部82には、例えば、放射線画像の撮影条件を設定するためのボタン、撮影された放射線画像の画像調整を行うためのボタン等が設けられている。画像表示領域83には、設定された撮影条件等に基づいて撮影装置1により撮影された放射線画像が表示される。
【0055】
ステップS2が終了すると、ステップS3とステップS6とに分岐する。本実施形態では、ステップS3~ステップS5までの処理とステップS6の処理とがそれぞれ並列に処理される。なお、ステップS3~ステップS6までの処理は、順番に処理するシリアル処理であってもよい。
【0056】
まず、ステップS3の処理について説明する。制御部20は、撮影選択部81で選択されたオーダー情報に含まれる撮影部位及び撮影方向を取得する(ステップS3)。
患者は、例えば、放射線技師であるユーザーの呼び出しにより撮影室に入室する。この段階では、患者はポジショニング開始前である。なお、患者の入室するタイミングは、ステップS3の処理後に限定されるものではなく、患者の待機時間が長くなれなければステップS3の処理よりも前のタイミングであってもよい。
【0057】
制御部20は、取得した撮影部位及び撮影方向に基づいて、撮影支援情報9aを通知するか否かの通知可否情報を特定する(ステップS4)。例えば、制御部20は、テーブル23aを参照し、撮影部位及び撮影方向に対応付けられた撮影支援情報9aを通知するか否かの通知可否情報を取得する。
【0058】
制御部20は、取得した通知可否情報がONであるか否かを判断する(ステップS5)。つまり、制御部20は、撮影支援情報9aを表示する所定の条件を満たすか否かを判断する。制御部20は、取得した通知可否情報がONでない場合、つまり通知可否情報がOFFであると判断した場合、ステップS8に進む。一方、制御部20は、取得した通知可否情報の通知がONであると判断した場合、ステップS7に進む。
【0059】
次に、ステップS2で分岐したステップS6について説明する。
制御部20は、撮影選択部81等で所定のオーダー情報が選択されると、撮影装置1及び発生装置3のそれぞれに撮影条件を設定する(ステップS6)。撮影条件には、撮影装置1に設定する画像読取条件と、発生装置3に設定する照射条件とが含まれる。例えば、制御部20は、選択されたオーダー情報の撮影部位及び撮影方向等に基づいて、撮影装置1に画像読取条件を設定する。また、制御部20は、選択されたオーダー情報の撮影部位及び撮影方向等に基づいて、発生装置3に照射条件を設定する。
【0060】
なお、撮影条件は、ユーザーが手動で設定してもよい。具体的には、制御部20は、ユーザーによる条件設定部82の入力操作により受け付けた画像読取条件を撮影装置1に設定してもよい。制御部20は、ユーザーによる発生装置3の操作盤の入力操作により受け付けた放射線照射条件を発生装置3に設定してもよい。ステップS6が終了したら、ステップS7に進む。なお、撮影条件は、患者の体格等の条件によっては、後述する撮影支援情報9aの通知後であって撮影の直前に設定されてもよい。
【0061】
制御部20は、撮影条件の設定後であって通知可否情報がONである場合、撮影支援情報9aを通知する(ステップS7)。例えば、制御部20は、テーブル23aを参照し、撮影部位、撮影方向及び通知可否情報に対応付けられた撮影支援情報9aを取得する。制御部20は、ポジショニング開始前に、取得した撮影支援情報9aを表示部22の撮影画面80上に表示させる。なお、実際には、制御部20は、撮影画面80に遷移した直後に、撮影支援情報9aを表示部22の撮影画面80させることができる。ユーザーは、撮影画面80の撮影支援情報9aを確認した後に、患者に対するポジショニングを開始する。なお、撮影支援情報9aは、表示部22以外にも、撮影室内の表示装置26の画面上に表示させてもよい。
【0062】
図8は、表示部22の撮影画面80に表示される撮影支援情報9aの一例を示している。
制御部20は、通知可否情報がONである場合、画像表示領域83の一部に撮影支援情報9aを表示させる。つまり、制御部20は、オーダー情報の撮影方向が通常の撮影方向とは異なる場合、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報9aを表示部22に表示させる。
【0063】
具体的に、撮影部位が「胸部立位」、撮影方向が「LR」であるオーダー情報が入力された場合、以下の撮影支援情報9aが撮影画面80に表示される。撮影支援情報9aは、例えば「[胸部L→R]通常とは異なる撮影方向です。撮影方向に注意してください。」との文章である。これにより、ユーザーは、通常とは異なる撮影方向がオーダー情報として入力されていることを、患者のポジショニング開始前に認識できる。
【0064】
なお、図8では、撮影画面80の左側下部に撮影支援情報9aを表示したが、表示位置はこれに限定されることはない。撮影支援情報9aを画像表示領域83に表示する他に、撮影選択部81のオーダー情報の表示を変更することで撮影支援情報9bとして機能させてもよい。撮影支援情報9bは、例えば、撮影選択部81のオーダー情報の「胸部L→R」の文字の色及び大きさを通常撮影のオーダー情報とは異ならせて表示する。なお、撮影支援情報9bは、フォント又は明度等を、通常撮影のオーダー情報とは異ならせた表示としてもよい。
また、撮影支援情報9aは、表示部22による表示以外であってもよい。例えば、撮影制御装置2に通知部として機能するスピーカーを設けてもよい。制御部20は、撮影支援情報9aとして、スピーカーから撮影方向が通常の撮影方向とは異なることを示す効果音又は音声を出力してもよい。撮影支援情報9aの通知は、表示部22及びスピーカーのいずれか一方であってもよい。
【0065】
本実施形態では、撮影支援情報9aの表示後に、患者のポジショニングが行われる。ユーザーは、撮影画面80に表示された撮影支援情報9aを視認することで、オーダー情報の撮影方向に応じて正しいポジショニングを決定できる。具体的に、撮影部位が「胸部立位」、撮影方向が「LR」であるオーダー情報が入力された場合、以下のようにポジショニングが行われる。ユーザーは、発生装置3の放射線源33と撮影装置1との間であって、被写体Sである患者の右側が撮影装置1に接面するように、患者を誘導する。
なお、撮影支援情報9aが非表示(ステップS5:NO)の場合には、通常の撮影方向なので、通常通りのポジショニングが行われる。
【0066】
制御部20は、ユーザーによりスイッチ32がオン操作されたか否かを判断する(ステップS8)。制御部20は、ユーザーによりスイッチ32がオン操作されていないと判断した場合、ステップS8に戻る。この場合、制御部20は、スイッチ32がオン操作されるまで待機する。一方、制御部20は、ユーザーによりスイッチ32がオン操作されたと判断した場合、ステップS9に進む。
なお、撮影画面80に撮影支援情報9aを表示させる場合、例えばユーザーが撮影支援情報9aを確認したかを回答するための確認ボタンを設けてもよい。この場合、制御部20は、ユーザーにより確認ボタンが選択された場合に、次の操作、例えばスイッチ32のオン操作に進めるようにしてもよい。
【0067】
制御部20は、撮影装置1及び発生装置3等を制御して被写体Sの放射線画像を撮影する(ステップS9)。発生装置3は、被写体Sの撮影部位に放射線Rを照射する。撮影装置1は、発生装置3から被写体Sを透過した放射線Rを検出し、検出した放射線Rに基づいて撮影部位が写った画像データを生成する。撮影装置1は、生成した画像データを撮影制御装置2に送信する。撮影制御装置2の制御部20は、撮影装置1から受信した画像データに基づく放射線画像を撮影画面80の画像表示領域83に表示させる。
【0068】
制御部20は、最終的な放射線画像に基づく画像データに患者情報及び検査情報等を付加して画像管理装置4に出力する(ステップS10)。検査情報には、例えば、検査ID、検査日付、撮影部位、撮影方向等が含まれる。最終的な放射線画像には、例えば、所定の画像調整が含まれる場合がある。このような一連の流れにより、患者の放射線画像の撮影制御処理が終了する。放射線画像の撮影が終了すると、患者は、ユーザーの案内により撮影室から退出する。
【0069】
本実施形態によれば、患者のポジショニング開始前に、オーダー情報の撮影方向が通常の撮影方向とは異なることを示す撮影支援情報9aを撮影画面80に表示させる。これにより、ユーザーは、通常とは異なる撮影方向がオーダー情報とて入力されていることを、患者のポジショニング開始前に認識できる。その結果、ポジショニング時に撮影方向の間違いを確実に防止でき、ポジショニングを再度行う場合と比べて作業時間の短縮を図ることができる。さらに、再ポジショニングを行う場合と比べて、患者の負担を軽減することができる。
【0070】
また、従来の技術では、オーダー情報の撮影方向が通常の撮影方向とは異なる場合に、ユーザーが撮影方向を通常の撮影方向と間違ってしまう場合がある。正しくないポジショニングで放射線撮影をした場合、オーダー情報の撮影方向に応じた正しいポジショニングでの再撮影が必要となる。この場合、患者の被爆量が増えてしまうという問題がある。これに対し、本実施形態によれば、オーダー情報の撮影方向が通常の撮影方向とは異なる場合でも、ユーザーは撮影支援情報9aにより頻度の低い撮影方向であることを確認できる。これにより、正しいポジショニングでの放射線撮影を行うことで、再撮影を減らすことができ、患者の被爆量を減らすことができる。
【0071】
[他の実施形態1]
次に、入力されたオーダー情報の撮影部位が頻度の非常に低い撮影部位である場合について説明する。なお、上記実施形態との相違点を中心に説明し、上記実施形態と共通する点については説明を省略する。また、他の実施形態1の説明において、上記実施形態と共通する部分については同一符号を付して説明する。
【0072】
図9は、オーダー情報に含まれる撮影部位が頻度の非常に低い撮影部位の場合に表示部22に表示される撮影画面80の構成の一例を示している。
制御部20は、オーダー情報に含まれる撮影部位が頻度の非常に低い撮影部位の場合、撮影画面80に撮影支援情報9aを表示させる。具体的には、頻度の低い撮影部位が「腹部側面」であるオーダー情報81aが入力された場合、以下の撮影支援情報9aが撮影画面80に表示される。撮影支援情報9aは、例えば「[腹部側面]撮影頻度の低い手技です。ポジショニングに注意してください。」との文章である。また、撮影支援情報9aとして、撮影選択部81の選択されているオーダー情報81aの「腹部側面」の文字の色、フォント、大きさ及び明度等を他のオーダー情報とは異なる表示としてもよい。つまり、選択されているオーダー情報81aの「腹部側面」の文字を、他のオーダー情報の文字よりも目立つように強調表示してもよい。
【0073】
頻度の非常に低い撮影部位に該当するか否かは以下のように判断してもよい。
制御部20は、過去に撮影された放射線画像の撮影部位に基づいて各撮影部位の撮影割合を取得する。各撮影部位の撮影割合は、施設ごと、放射線技師ごと、依頼課ごとに設定してもよい。次に、制御部20は、算出したオーダー情報の撮影部位の撮影割合を取得し、取得した撮影部位の撮影割合が予め設定された閾値以下であるかを判断する。次に、制御部20は、閾値以下となった撮影部位を頻度が低い撮影部位と判断し、撮影画面80に上述した撮影支援情報9aを表示させる。なお、機械学習により得られた頻度の低い撮影部位を推定可能な学習済みモデルを用いて、オーダー情報の撮影部位の頻度が低いかを判断してもよい。
【0074】
次に、検査リスト100に撮影支援情報9cを表示させる場合について説明する。制御部20は、オーダー情報の撮影部位が頻度の低い撮影部位の場合、撮影画面80の他に、検査リスト100にも撮影支援情報9cを表示させる。
【0075】
図10は、表示部22の検査リスト100に表示される撮影支援情報9cの一例を示している。検査リスト100には、検査保留されている撮影オーダー情報が一覧表示される。検査リスト100には、患者ID等を含む患者情報101と、撮影部位情報102と、撮影数情報103とが少なくとも対応付けられて表示される。本実施形態では、検査リスト100において、頻度の非常に低い撮影部位をオーダー情報105とする。
【0076】
制御部20は、頻度の非常に低い撮影部位が含まれるオーダー情報105の患者IDの隣接した位置に、撮影支援情報9cを表示させる。撮影支援情報9cは、例えば、注意マークを示すアイコンである。なお、撮影支援情報9cは、アイコン以外にも、文字等であってもよい。アイコン及び文字等の色、大きさ又は明度を変更することで、オーダー情報105を他のオーダー情報に対して強調表示してもよい。また、撮影支援情報9cは、オーダー情報105の撮影部位が頻度の非常に低いことを示す音声又は効果音をスピーカーから出力してもよい。
【0077】
[他の実施形態2]
次に、放射線画像の撮影を担当する技師と、撮影した放射線画像の画像調整を担当する技師とが、同じ撮影制御装置2を使用して作業する場合がある。このように撮影は、ダブルフォーカス撮影とも呼ばれる。
【0078】
図11は、ダブルフォーカス撮影時における表示部22に表示される撮影画面80の一例を示している。
撮影画面80の撮影選択部81には、例えば同一患者の3つの撮影オーダー情報が表示されている。このうち、撮影部位が「胸部立位」、撮影方向が「AP」のオーダー情報81bは、放射線撮影が終了している。撮影が終了した放射線画像は、撮影画面80の画像表示領域83に表示される。また、撮影選択部81のオーダー情報81bには、撮影した放射線画像のサムネイル画像が表示される。
【0079】
通常の撮影方向とは異なる撮影方向が指定された場合、上述したように、表示部22の撮影画面80には撮影支援情報9aが表示される。そのため、撮影担当技師は、今回の撮影方向が通常の撮影方向とは異なる点を認識できる。これに対して、調整担当技師は、画像調整の担当であるため、撮影時の撮影画面80の撮影支援情報9aを確認できていない場合がある。そこで、制御部20は、図11に示すように、放射線画像の撮影後の画像調整時においても、画像表示領域83に撮影支援情報9aを継続して表示させる。この場合、制御部20は、画像調整に遷移してから所定時間の経過後、撮影支援情報9aを非表示としてもよい。制御部20は、他の方法として、撮影支援情報9aのウィンドウ等のクリックを受け付けた場合、撮影支援情報9aを非表示としてもよい。
【0080】
また、ダブルフォーカス撮影の場合においては、以下のような問題もある。撮影画面80では、調整担当技師が前のオーダー情報の画像調整を行っている場合がある。そのため、次のオーダー情報81cの撮影方向が通常の撮影方向とは異なる場合でも、撮影支援情報9aを撮影画面80に表示することができない。そこで、制御部20は、撮影選択部81の上方の表示領域86に、次のオーダー情報81cの撮影方向の注意が必要である旨の撮影支援情報9dを表示させる。撮影支援情報9dは、例えば、「撮影方向注意」の文言である。
【0081】
[他の実施形態3]
他の実施形態3に係る医用画像撮影システム10Bは、撮影室内に入室した患者の動きの検知結果を用いて撮影支援情報9aの表示及び非表示を制御する。なお、他の実施形態3では、上記実施形態の医用画像撮影システム10Aとの相違点を中心に説明し、上記実施形態と共通する点は説明を省略する。また、他の実施形態3の説明において、上記実施形態と共通する部分については同一符号を付して説明する。
【0082】
図12は、医用画像撮影システム10Bの概略構成を示す図である。
医用画像撮影システム10Bは、放射線画像撮影装置1と、撮影制御装置2と、放射線発生装置3と、画像管理装置4と、HIS/RIS5と、検知部6とを備える。
【0083】
検知部6は、撮影室内であって、例えば発生装置3の放射線源33に隣接した位置に配置される。検知部6は、ネットワークNを介して撮影制御装置2等に接続されている。検知部6は、撮影室に入室した患者の動きを検知し、検知した検知信号を撮影制御装置2に供給する。検知部6には、例えば、光学カメラ又は人感センサー等が用いられる。具体的には、検知部6は、患者が検査室に入室してから撮影位置まで移動する際の動き、ポジショニングを変更している際の動き等を検知する。撮影制御装置2の制御部20は、検知部6の検知結果に基づいて患者の動きに関する情報を取得する。これにより、制御部20は、ポジショニング開始前の状態であるか、ポジショニングを変更している状態であるかを認識できる。
【0084】
制御部20は、前回の放射線撮影の終了後であって、次の放射線画像の撮影画面80に遷移した後に、撮影画面80等に撮影支援情報9aを表示させる。この場合、制御部20は、検知部6の検知結果に基づいて、ポジショニング開始前であるかを確認してから撮影画面80等に撮影支援情報9aを表示してもよい。これにより、制御部20は、患者のポジショニング開始前までに、オーダー情報の撮影方向が通常の撮影方向とは異なることをユーザーに注意喚起できる。また、制御部20は、検知部6の検知結果により、ポジショニングを変更している状態であると判断した場合、撮影画面80等の撮影支援情報9aを非表示としてもよい。これは、患者のポジショニング開始後は、ポジショニングを注意喚起するための撮影支援情報9aが必要とされない場合が多いからである。
【符号の説明】
【0085】
10A,10B 医用画像撮影システム
20 制御部
23 記憶部
23a テーブル
26 表示装置(外部装置、撮影装置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-12-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者のポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報に含まれる前記患者のポジショニングに関する情報が、予め記憶された患者のポジショニングに関する情報と対応するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
を備える、医用画像撮影システム。
【請求項2】
前記撮影オーダー情報は、撮影部位の撮影方向の情報を含む、
請求項1に記載の医用画像撮影システム。
【請求項3】
前記撮影支援情報は、撮影部位の撮影方向に関する注意喚起の情報である、
請求項1又は2に記載の医用画像撮影システム。
【請求項4】
予め記憶される患者のポジショニングに関する前記情報を設定可能とする設定部を備える、
請求項1又は2に記載の医用画像撮影システム。
【請求項5】
前記設定部は、前記情報として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする、
請求項4に記載の医用画像撮影システム。
【請求項6】
前記撮影方向の情報は、所定の撮影方向におけるX線の照射方向である、
請求項2に記載の医用画像撮影システム。
【請求項7】
撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記取得部に前記撮影オーダー情報として取得された撮影方向の情報に基づき、前記記憶部に記憶された撮影方向の情報に対応づく通知要否情報を特定する特定部と、を備える
請求項1又は2に記載の医用画像撮影システム。
【請求項8】
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、を備え、
前記撮影支援情報は、撮影部位の撮影方向に関する注意喚起の情報である、
医用画像撮影システム。
【請求項9】
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
前記所定の条件を設定可能とする設定部と、を備え、
前記設定部は、前記所定の条件として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする、
医用画像撮影システム。
【請求項10】
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と
撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記取得部に前記撮影オーダー情報として取得された撮影方向の情報に基づき、前記記憶部に記憶された撮影方向の情報に対応づく通知要否情報を特定する特定部と、を備え、
前記判定部は、前記特定された前記通知要否情報に基づき、前記所定の条件を満たすかどうかを判定し、
前記通知部は、所定の条件を満たす場合に、前記特定された前記通知要否情報に基づき、前記撮影支援情報を通知する、
医用画像撮影システム。
【請求項11】
患者のポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報に含まれる前記患者のポジショニングに関する情報が、予め記憶された患者のポジショニングに関する情報と対応するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
を備える、撮影制御装置。
【請求項12】
前記通知部は、前記撮影支援情報を外部装置に出力する、
請求項11に記載の撮影制御装置。
【請求項13】
前記外部装置は、撮影装置である、
請求項12に記載の撮影制御装置。
【請求項14】
予め記憶される患者のポジショニングに関する前記情報を設定可能とする設定部を備え、
前記設定部は、前記情報として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする、
請求項11から1のいずれか一項に記載の撮影制御装置。
【請求項15】
前記撮影オーダー情報は撮影方向の情報を含み、
前記撮影方向の情報は、所定の撮影方向における放射線の照射方向である、
請求項11から1のいずれか一項に記載の撮影制御装置。
【請求項16】
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合に、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
前記所定の条件を設定可能とする設定部と、を備え、
前記設定部は、前記所定の条件として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする、
撮影制御装置。
【請求項17】
患者のポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得ステップと、
取得した前記撮影オーダー情報に含まれる前記患者のポジショニングに関する情報が、予め記憶された患者のポジショニングに関する情報と対応するか否かを判定する判定ステップと、
前記判定結果に基づいて、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知ステップと、
を有する、医用画像撮影方法。
【請求項18】
コンピューターを、
患者のポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部、
取得された前記撮影オーダー情報に含まれる前記患者のポジショニングに関する情報が、予め記憶された患者のポジショニングに関する情報と対応するか否かを判定する判定部、
前記判定部の判定結果に基づいて、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部、
として機能させるプログラム。
【請求項19】
前記通知部は、前記撮影支援情報を外部装置に出力する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項20】
前記外部装置は、撮影装置である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項21】
予め記憶される患者のポジショニングに関する前記情報を設定可能とする設定部を備え、
前記設定部は、前記情報として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする、
請求項1から20のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項22】
前記撮影オーダー情報は撮影方向の情報であり、
前記撮影方向の情報は、所定の撮影方向における放射線の照射方向である、
請求項1から20のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項23】
コンピューターを、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合に、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部、
前記所定の条件を設定可能とする設定部、として機能させ、
前記設定部は、前記所定の条件として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする、
プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明に係る医用画像撮影システムは、
患者のポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報に含まれる前記患者のポジショニングに関する情報が、予め記憶された患者のポジショニングに関する情報と対応するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
を備える。
また、本発明に係る医用画像撮影システムは、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、を備え、
前記撮影支援情報は、撮影部位の撮影方向に関する注意喚起の情報である。
また、本発明に係る医用画像撮影システムは、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
前記所定の条件を設定可能とする設定部と、を備え、
前記設定部は、前記所定の条件として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする。
また、本発明に係る医用画像撮影システムは、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と
撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記取得部に前記撮影オーダー情報として取得された撮影方向の情報に基づき、前記記憶部に記憶された撮影方向の情報に対応づく通知要否情報を特定する特定部と、を備え、
前記判定部は、前記特定された前記通知要否情報に基づき、前記所定の条件を満たすかどうかを判定し、
前記通知部は、所定の条件を満たす場合に、前記特定された前記通知要否情報に基づき、前記撮影支援情報を通知する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明に係る撮影制御装置は、
患者のポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報に含まれる前記患者のポジショニングに関する情報が、予め記憶された患者のポジショニングに関する情報と対応するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
を備える。
また、本発明に係る撮影制御装置は、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部と、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合に、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部と、
前記所定の条件を設定可能とする設定部と、を備え、
前記設定部は、前記所定の条件として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明に係る医用画像撮影方法は、
患者のポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得ステップと、
取得した前記撮影オーダー情報に含まれる前記患者のポジショニングに関する情報が、予め記憶された患者のポジショニングに関する情報と対応するか否かを判定する判定ステップと、
前記判定結果に基づいて、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知ステップと、
を有する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明に係るプログラムは、
コンピューターを、
患者のポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部、
取得された前記撮影オーダー情報に含まれる前記患者のポジショニングに関する情報が、予め記憶された患者のポジショニングに関する情報と対応するか否かを判定する判定部、
前記判定部の判定結果に基づいて、患者のポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部、
として機能させる。
また、本発明に係るプログラムは、
コンピューターを、
ポジショニングに関する情報を含む撮影オーダー情報を取得する取得部、
取得された前記撮影オーダー情報が、所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部、
前記撮影オーダー情報が前記所定の条件を満たした場合に、ポジショニング開始前に撮影支援情報を通知する通知部、
前記所定の条件を設定可能とする設定部、として機能させ、
前記設定部は、前記所定の条件として、撮影方向の情報と、前記撮影支援情報を通知するか否かの通知要否情報とを対応付けて設定可能とする。