(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009231
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】取引処理システム、端末装置、会計装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20250110BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20250110BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20250110BHJP
G06Q 20/18 20120101ALI20250110BHJP
【FI】
G07G1/00 301D
G07G1/01 301C
G07G1/12 301Z
G06Q20/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112092
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】五反田 剛
【テーマコード(参考)】
3E142
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
3E142CA12
3E142CA17
3E142DA07
3E142EA04
3E142FA03
3E142FA05
3E142FA08
3E142FA14
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA16
3E142GA22
3E142GA41
3E142JA03
3E142KA14
5L020AA38
5L055AA38
(57)【要約】
【課題】 利用者が取引を終えることを可能とする。
【解決手段】 実施形態の取引処理システムは、第1の作成手段を備える取引処理装置と、要求手段、第2の作成手段及び出力手段を備える移動端末と、判定手段及び決済手段を備える会計装置とを含んで構成される。第1の作成手段は、取引処理装置に備えられ、一取引の対象となる商品の第1のリストを作成する。要求手段は、移動端末での操作に応じて第1のリストの更新を第1の作成手段に要求する。第2の作成手段は、移動端末での操作に応じて取引の対象となる商品の第2のリストを作成する。出力手段は、第2の作成手段により作成された第2のリストを出力する。判定手段は、第1の作成手段により作成された第1のリストと、出力手段により出力された第2のリストとに基づいて、決済すべき金額を判定する。決済手段は、判定手段により判定された金額を決済する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引処理装置、移動端末及び会計装置を含んで構成され、
前記取引処理装置に備えられ、一取引の対象となる商品の第1のリストを作成する第1の作成手段と、
前記移動端末に備えられ、前記移動端末での操作に応じて前記第1のリストの更新を前記第1の作成手段に要求する要求手段と、
前記移動端末に備えられ、前記移動端末での操作に応じて前記取引の対象となる商品の第2のリストを作成する第2の作成手段と、
前記移動端末に備えられ、前記第2の作成手段により作成された前記第2のリストを出力する出力手段と、
前記会計装置に備えられ、前記第1の作成手段により作成された前記第1のリストと、前記出力手段により出力された前記第2のリストとに基づいて、決済すべき金額を判定する判定手段と、
前記会計装置に備えられ、前記判定手段により判定された金額を決済する決済手段と、
を具備した取引処理システム。
【請求項2】
前記第1の作成手段は、商品の識別子、名称及び価格を含んだリストとして前記第1のリストを作成し、
前記第2の作成手段は、商品の識別子を含み、名称及び価格を含まないリストとして前記第2のリストを作成する、
請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項3】
移動端末と、
一取引の対象となる商品の第1のリストを作成する第1の作成手段を備える取引処理装置と、
前記第1の作成手段により作成された前記第1のリストと、前記移動端末から出力された第2のリストとに基づいて、決済すべき金額を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された金額を決済する決済手段と、を具備した会計装置と、
を含んだ取引処理システムにて前記移動端末として用いられる端末装置であって、
前記端末装置での操作に応じて前記第1のリストの更新を前記作成手段に要求する要求手段と、
前記端末装置での操作に応じて前記取引の対象となる商品の第2のリストを作成する第2の作成手段と、
前記第2の作成手段により作成された前記第2のリストを前記会計装置に取得させるべく出力する出力手段と、
を具備した端末装置。
【請求項4】
前記出力手段は、前記第2のリストを光学的に読み取り可能とした画面を表示する、
請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
一取引の対象となる商品の第1のリストを作成する第1の作成手段を備える取引処理装置と、
操作に応じて前記リストの更新を前記第1の作成手段に要求する要求手段と、操作に応じて前記取引の対象となる商品の第2のリストを作成する第2の作成手段と、前記第2の作成手段により作成された前記第2のリストを出力する出力手段と、を具備する移動端末と、
ともに取引処理システムを構成するもので、
前記第1の作成手段により作成された前記第1のリストと、前記出力手段により出力された前記第2のリストとに基づいて、決済すべき金額を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された金額を決済する決済手段と、
を具備した会計装置。
【請求項6】
移動端末と、
一取引の対象となる商品の第1のリストを作成する第1の作成手段を備える取引処理装置と、
前記第1の作成手段により作成された前記第1のリストと、前記移動端末から出力された第2のリストとに基づいて、決済すべき金額を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された金額を決済する決済手段と、を具備した会計装置と、
を含んだ取引処理システムにて前記移動端末として用いられる端末装置を制御するコンピュータを、
前記端末装置での操作に応じて前記第1のリストの更新を前記作成手段に要求する要求手段と、
前記端末装置での操作に応じて前記取引の対象となる商品の第2のリストを作成する第2の作成手段と、
前記第2の作成手段により作成された前記第2のリストを前記会計装置に取得させるべく出力する出力手段と、
として機能させるための情報処理プログラム。
【請求項7】
一取引の対象となる商品の第1のリストを作成する第1の作成手段を備える取引処理装置と、
操作に応じて前記リストの更新を前記第1の作成手段に要求する要求手段と、操作に応じて前記取引の対象となる商品の第2のリストを作成する第2の作成手段と、前記第2の作成手段により作成された前記第2のリストを出力する出力手段と、を具備する移動端末と、
ともに取引処理システムを構成する会計装置を制御するコンピュータを、
前記第1の作成手段により作成された前記第1のリストと、前記出力手段により出力された前記第2のリストとに基づいて、決済すべき金額を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された金額を決済する決済手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、取引処理システム、端末装置、会計装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者が、移動端末とともに店舗内を移動しながら、店舗内で陳列販売される商品の買上登録のための操作を上記の移動端末にて行うようにした取引処理システムは既に実現されている。
この種の取引処理システムには、移動端末は主としてユーザインタフェースデバイスとして機能し、買上登録された取引商品のリストの作成などは別の取引処理装置にて実施しているタイプが知られている。
【0003】
しかしながら、このタイプの取引処理システムにあっては、移動端末と取引処理装置との通信の異常などによって移動端末と取引処理装置とが連携できなくなると、取引を適正に処理できなくなってしまう。
このような事情から、移動端末が取引処理装置と連携できない状況が生じても、利用者が取引を終えることができることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、移動端末が取引処理装置と連携できない状況が生じても、利用者が取引を終えることを可能とする取引処理システム、端末装置、会計装置及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の取引処理システムは、第1の作成手段を備える取引処理装置と、要求手段、第2の作成手段及び出力手段を備える移動端末と、判定手段及び決済手段を備える会計装置とを含んで構成される。第1の作成手段は、取引処理装置に備えられ、一取引の対象となる商品の第1のリストを作成する。要求手段は、移動端末での操作に応じて第1のリストの更新を第1の作成手段に要求する。第2の作成手段は、移動端末での操作に応じて取引の対象となる商品の第2のリストを作成する。出力手段は、第2の作成手段により作成された第2のリストを出力する。判定手段は、第1の作成手段により作成された第1のリストと、出力手段により出力された第2のリストとに基づいて、決済すべき金額を判定する。決済手段は、判定手段により判定された金額を決済する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態に係る取引処理システム1の概略構成を表すブロック図。
【
図2】
図1中の取引処理装置の要部回路構成を表すブロック図。
【
図3】
図2中の取引データの構成を模式的に表す図。
【
図4】
図1中のユーザ端末の要部回路構成を表すブロック図。
【
図5】
図4中の商品コードリストデータの構成を模式的に表す図。
【
図6】
図1中の会計装置の要部回路構成を表すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態に係る取引処理システム1の概略構成を表すブロック図である。
取引処理システム1は、取引処理装置100、ユーザ端末200、カート端末300、企業内サーバ400、店舗内Webクライアント500、店舗内POS600、会計装置700及び従業員端末800を、通信ネットワーク2を介して通信可能として構成されている。
【0009】
取引処理装置100は、ユーザ端末200、カート端末300及び会計装置700をユーザインタフェース端末として用いて、店舗の利用者により店舗にて行われる操作に従って、当該利用者と店舗とでの商品の売買取引を処理する取引処理サービスを提供するための情報処理を行う情報処理装置である。つまり典型的には、店舗で商品を購入する客が、取引処理サービスの利用者となる。取引処理装置100は、例えばクラウドサーバとして実現され、複数の店舗で取引処理サービスを提供する。取引処理装置100は、例えばローカルサーバとして実現され、1つの店舗のみで取引処理サービスを提供するのでもよい。
【0010】
ユーザ端末200は、利用者により所持される情報通信装置である。ユーザ端末200は、典型的には利用者により所有されていて、利用者によって店舗へと持ち込まれて使用される。ユーザ端末200は、取引処理装置100での取引処理のための利用者による操作を受けるユーザインタフェース端末である。ユーザ端末200は、店舗から利用者に一時的に貸与されるのでも構わない。ユーザ端末200は、移動端末の一例である。
【0011】
カート端末300は、店舗に備え付けのショッピングカートに取り付けられる情報処理端末である。カート端末300は、ショッピングカートとともに利用者に貸し出される。カート端末300は、取引処理装置100での取引処理のための利用者による操作を受ける端末装置である。カート端末300は、移動端末の一例である。
【0012】
企業内サーバ400は、
図1に表された店舗内システムが構築された店舗を運営する企業における情報管理などのための情報処理を行う情報処理装置である。
店舗内Webクライアント500、店舗内POS600、会計装置700及び従業員端末800は、1つの店舗内に構築された店舗内システムに属する。
【0013】
店舗内Webクライアント500は、例えば取引処理装置100が提供するクラウドサービスなどのようなWebサービスを店舗内システムにて利用するための情報処理を行う情報処理装置である。
店舗内POS600は、対面型、セルフ型、あるいはセミセルフ型などの、ユーザ端末200又はカート端末300とは別の店舗設置型の機器を利用して取引処理を行う従来型のシステムである。
【0014】
会計装置700は、店舗に設置され、取引処理装置100により処理される取引の会計に関わる会計処理を実行する。会計装置700は、会計処理に際して、操作者による操作を受ける。つまり会計装置700は、会計に関わる操作者の操作を受け付ける端末装置である。会計装置700の操作者は、主として利用者である。店員が会計装置700の操作者となる場合もある。
【0015】
従業員端末800は、店舗の従業員により操作される情報処理端末である。従業員端末800は、店舗の陳列棚などへの商品の補充業務を行う従業員をサポートするための情報処理に関するユーザインタフェースのための端末装置である。従業員端末800は、従業員に対する情報提示のための画面表示を行う表示デバイスと、従業員による各種指示を入力するための入力デバイスとを備える。従業員端末800としては、例えばGOT(graphic order terminal)、HTL(handy terminal)、スマートデバイスなどが用いられる。
【0016】
通信ネットワーク2は、インターネット、VPN(virtual private network)、LAN(local area network)、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。通信ネットワーク2としては、一例として、LAN、インターネット及び移動体通信網が組み合わせて用いられる。取引処理装置100とユーザ端末200との通信には、例えば移動体通信網及びインターネットが用いられる。取引処理装置100とカート端末300との通信には、例えば店舗内に設けられたLAN及びインターネットが用いられる。取引処理装置100と企業内サーバ400との通信、あるいは企業内サーバ400と店舗内Webクライアントとの通信には、例えばインターネットが用いられる。店舗内システムでの通信には、例えば店舗内に設けられたLANが用いられる。
【0017】
なお、取引処理装置100、ユーザ端末200、カート端末300、企業内サーバ400、店舗内Webクライアント500、店舗内POS600、会計装置700及び従業員端末800は、それぞれ任意の数が取引処理システム1に含まれてよいが、
図1では1台ずつのみを表している。例えば、取引処理システム1には、1つの企業により運営される複数の店舗内システムが含まれ、さらに当該の企業に関する1つ又は複数の企業内サーバ400が含まれ得る。また例えば、取引処理システム1には、別々の企業により運営される複数の店舗内システムが含まれ、さらに当該の複数の企業のそれぞれに関して1つ又は複数の企業内サーバ400が含まれ得る。
【0018】
図2は取引処理装置100の要部回路構成を表すブロック図である。
取引処理装置100は、プロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103、通信ユニット104及び伝送路105等を備える。プロセッサ101と、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103及び通信ユニット104とは、伝送路105を介して通信可能とされている。
【0019】
プロセッサ101、メイン記憶ユニット102及び補助記憶ユニット103を伝送路105で接続することによって、取引処理装置100を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成する。
プロセッサ101は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ101は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなどの情報処理プログラムに従って、取引処理装置100としての各種の機能を実現するべく各部を制御するための情報処理を実行する。
【0020】
メイン記憶ユニット102は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メイン記憶ユニット102は、読み出し専用のメモリ領域と書き換え可能なメモリ領域とを含む。メイン記憶ユニット102は、読み出し専用のメモリ領域では上記の情報処理プログラムの一部を記憶する。またメイン記憶ユニット102は、プロセッサ101が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを読み出し専用のメモリ領域又は書き換え可能なメモリ領域で記憶する場合もある。メイン記憶ユニット102は、書き換え可能なメモリ領域を、プロセッサ101によるワークエリアとして使用する。
【0021】
補助記憶ユニット103は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット103は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)、SSD(solid state drive)、あるいはその他の周知の各種の記憶デバイスを利用できる。補助記憶ユニット103は、プロセッサ101が各種の処理を行う上で使用するデータと、プロセッサ101での処理によって生成されたデータとを記憶する。補助記憶ユニット103は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。補助記憶ユニット103は、本実施形態では、情報処理プログラムの1つである取引処理プログラムPRAを記憶する。取引処理プログラムPRAは、後述する取引処理の手順について記述されたアプリケーションプログラムである。補助記憶ユニット103の記憶領域の一部は、取引データDAAを記憶する領域として利用される。取引データDAAは、一取引の内容を表すデータである。取引データDAAは、プロセッサ101によって後述する処理に際して生成されて、一時的に補助記憶ユニット103に記憶される。
【0022】
通信ユニット104は、通信ネットワーク2を介したデータ通信を行うための通信処理を実行する。通信ユニット104としては、例えばインターネット用の既存の有線通信デバイスを用いることができる。なお、通信ユニット104としては、有線通信デバイスに代えて、あるいは加えて、通信ネットワーク2に無線通信により接続される無線通信デバイスが用いられてもよい。
伝送路105は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0023】
図3は取引データDAAの構成を模式的に表す図である。
取引データDAAは、フィールドFAA,FAB,FACを含む。取引データDAAは、フィールドFAD以降に任意の数のフィールドを含み得る。フィールドFAAには、該当の取引の識別子としての取引コードがセットされる。フィールドFABには、該当の取引を行う利用者が利用するユーザ端末200又はカート端末300の識別子としての端末コードがセットされる。フィールドFACには、該当の取引を行う利用者の識別子としての利用者コードがセットされる。該当の取引の対象として登録済みの商品(以下、取引商品と称する)がある場合には、取引商品のそれぞれに関連付けたフィールドFAD,FAE,…が取引データDAAに追加される。フィールドFAD,FAE,…には、それぞれ別々の取引商品に関する商品データがセットされる。商品データには、該当の取引商品の識別子としての商品コード及び数量が含まれる。商品データには、例えば商品名、単価、税区分、割引情報などの別の様々な情報が含まれていてもよい。
【0024】
さて、取引処理装置100のハードウェアとしては、例えば汎用のサーバ装置を用いることができる。そして取引処理装置100の譲渡は一般に、補助記憶ユニット103に取引処理プログラムPRAが記憶された状態にて行われる。しかし、取引処理プログラムPRAが補助記憶ユニット103に記憶されない状態、あるいは同種の別バージョンのアプリケーションプログラムが補助記憶ユニット103に記憶された状態のハードウェアと、取引処理プログラムPRAとが個別に譲渡されてもよい。そして、任意の作業者の操作に応じて、補助記憶ユニット103に取引処理プログラムPRAが書き込まれることによって、取引処理装置100が構成されてもよい。取引処理プログラムPRAの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。
【0025】
図4はユーザ端末200の要部回路構成を表すブロック図である。
ユーザ端末200は、プロセッサ201、メイン記憶ユニット202、補助記憶ユニット203、タッチパネル204、カメラ205、無線通信ユニット206及び伝送路207等を備える。
プロセッサ201、メイン記憶ユニット202、補助記憶ユニット203及び伝送路207の機能の概略は、プロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103及び伝送路105と同等である。
【0026】
ただし補助記憶ユニット203は、取引処理プログラムPRAに代えて、ユーザ端末プログラムPRBを記憶する。ユーザ端末プログラムPRBは、ユーザ端末200を、取引処理装置100による取引処理のためのユーザインタフェースとして動作させるためのプロセッサ201の情報処理の手順を記述したアプリケーションプログラムである。また補助記憶ユニット203の記憶領域の一部は、商品コードリストデータDABを記憶する領域として利用される。商品コードリストデータDABは、ユーザ端末200での操作により取引商品を表すものとしてユーザ端末200にて取得された商品コードのリストを表したデータである。商品コードリストデータDABは、プロセッサ201によって後述する処理に際して生成されて、一時的に補助記憶ユニット203に記憶される。
【0027】
タッチパネル204は、操作者に対する情報提示のための画面を表示する。またタッチパネル204は、操作者による画面へのタッチ操作による指示を入力する。
カメラ205は、光学系及びイメージセンサを含み、光学系により形成される視野内の像を表した画像データをイメージセンサにより生成する。
【0028】
無線通信ユニット206は、通信ネットワーク2を介したデータ通信を行うための通信処理を実行する。無線通信ユニット206としては、例えば無線LAN用の既存の無線通信デバイスを用いることができる。なお、無線通信ユニット206に代えて、あるいは加えて、通信ネットワーク2に有線接続される通信ユニットが用いられてもよい。
ユーザ端末200の基本ハードウェアとしては、例えばスマートフォンのハードウェアを用いることが想定される。
【0029】
図5は商品コードリストデータDABの構造を模式的に表す図である。
商品コードリストデータDABは、フィールドFBA,FBBを含む。商品コードリストデータDABは、フィールドFBC以降に任意の数のフィールドを含む場合もある。
フィールドFBAには、後述するチェックインデータ又は取引コードがセットされる。フィールドFBBには、当該の商品コードリストデータDABに関する取引の処理中における取引処理装置100とユーザ端末200とのデータの授受に障害が生じたか否かを表すフラグデータが障害フラグとしてセットされる。なお本実施形態においては、障害フラグは、セット状態において障害が生じたことを表すこととする。フィールドFBC以降の各フィールドには、取引商品として指定された商品の商品コードが、その商品コードで識別される取引商品の数量とともにセットされる。かくして、フィールドFBC以降のフィールドの数は、取得済みの商品コードの数に応じて変化する。
【0030】
図6は会計装置700の要部回路構成を表すブロック図である。
会計装置700は、プロセッサ701、メイン記憶ユニット702、補助記憶ユニット703、タッチパネル704、バーコードスキャナ705、クレジットカードリーダ706、近接通信ユニット707、カードリーダ/ライタ708、釣銭ユニット709、プリントユニット710、通信ユニット711及び伝送路712を含む。そしてプロセッサ701、メイン記憶ユニット702、補助記憶ユニット703、タッチパネル704、バーコードスキャナ705、クレジットカードリーダ706、近接通信ユニット707、カードリーダ/ライタ708、釣銭ユニット709、プリントユニット710及び通信ユニット711は、伝送路712に接続されている。
【0031】
プロセッサ701、メイン記憶ユニット702及び補助記憶ユニット703が伝送路712で接続されて、会計装置700の制御に関する情報処理を実行するためのコンピュータが構成される。
プロセッサ701、メイン記憶ユニット702、補助記憶ユニット703及び伝送路712の機能の概略は、プロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103及び伝送路105と同等であるので、その説明は省略する。ただし補助記憶ユニット703は、取引処理プログラムPRAに代えて、会計処理プログラムPRCを記憶する。会計処理プログラムPRCは、取引処理装置100から取得した会計情報と、ユーザ端末200及びカート端末300から取得した要求履歴データと、に基づいて取引を利用者による操作を受け付けつつ会計するための情報処理に関する処理手順を記述したアプリケーションプログラムである。
【0032】
タッチパネル704は、操作者に対する情報提示のための画面を表示する。またタッチパネル704は、操作者による画面へのタッチ操作による指示を入力する。
バーコードスキャナ705は、読み取り口に対向されたバーコードを光学的に読み取る。バーコードスキャナ705は、読み取ったバーコードが表すバーコード情報を出力する。
クレジットカードリーダ706は、クレジットカードからカード情報を読み取る。
【0033】
近接通信ユニット707は、近接された無線タグとの間で近接無線通信を行い、当該無線タグに記憶されたデータを取得する。また近接通信ユニット707は、上記の近接無線通信により、上記の無線タグに任意の情報を書き込む。
カードリーダ/ライタ708は、会員カード及びプリペイドカードなどの予め定められたカードに記録されたカードデータを読み取る。またカードリーダ/ライタ708は、会員カードに対して任意のデータを書き込む。
【0034】
釣銭ユニット709は、硬貨投入口から投入された硬貨を、その金額を計数しつつ、内部の収納庫に収容する。釣銭ユニット709は、収納庫に収容している硬貨を、硬貨排出口を介して硬貨トレイへと排出する。釣銭ユニット709は、紙幣投入口から投入された紙幣を、その金額を計数しつつ、内部の収納庫に収容する。釣銭ユニット709は、収納庫に収容している紙幣を紙幣排出口から排出する。紙幣排出口は、排出された紙幣を、その一部を外部に露出させた状態で保持する。
【0035】
プリントユニット710は、レシート用紙などのプリント用紙に対してプロセッサ101の制御の下に任意の画像をプリントする。プリントユニット710は、主としてレシート、領収証及びクーポン券などの種々の証票を発行するために利用される。プリントユニット710は、日計ジャーナルのような別の様々な情報をプリントした印刷物を出力するために利用することもできる。レシートプリンタ110としては、例えばサーマルプリンタなどの周知のプリントデバイスを用いることができる。
通信ユニット711は、プロセッサ701が通信ネットワーク2を介して、例えば取引処理装置100などの任意の装置と各種データを授受するための通信処理を行う。通信ユニット711としては、通信ネットワーク2の通信方式に準じた周知のデバイスを用いることができる。
【0036】
会計装置700の基本ハードウェアとしては、例えば既存のPOSシステムで用いられる会計装置のハードウェアを用いることができる。このときに会計装置700の譲渡は一般に、会計処理プログラムPRCが補助記憶ユニット703に記憶された状態にて行われる。しかし、会計処理プログラムPRCが補助記憶ユニット703に記憶されない状態の会計装置700のハードウェアと会計処理プログラムPRCとが個別に譲渡されてもよい。そして、補助記憶ユニット703に、任意の作業者の操作に応じて会計処理プログラムPRCが書き込まれてもよい。あるいは、会計処理プログラムPRCと同種の別バージョンの情報処理プログラムが補助記憶ユニット703に記憶された状態の会計装置700のハードウェアと会計処理プログラムPRCとが個別に譲渡されてもよい。そして、補助記憶ユニット703に既に記憶されている情報処理プログラムを置き換える形で、会計処理プログラムPRCが書き込まれてもよい。会計処理プログラムPRCの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。会計処理プログラムPRCは、メイン記憶ユニット702に記憶されてもよい。
【0037】
カート端末300の要部回路構成は、例えば
図4と実質的に同様となるので図示及び説明は省略する。ただしカート端末300の基本ハードウェアとしては、タブレットコンピュータのハードウェアを用いることが想定される。また、ユーザ端末プログラムPRBに代えて、カート端末プログラムが用いられる。カート端末プログラムは、取引処理装置100による取引処理のためのユーザインタフェースとして動作させるための情報処理の手順を記述したアプリケーションプログラムであることはユーザ端末プログラムPRBと同様である。
【0038】
企業内サーバ400の基本ハードウェアとしては、サーバ用の汎用の情報処理装置を用いることができる。店舗内Webクライアント500の基本ハードウェアとしては、クライアント用の汎用の情報処理装置を用いることができる。従業員端末800は、既存のデバイスを用いることができる。そこでこれら企業内サーバ400、店舗内Webクライアント500及び従業員端末800の構成の図示及び説明は省略する。
【0039】
次に以上のように構成された取引処理システム1の動作について説明する。なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。例えば、以下の説明では、本実施形態の特徴的な動作を分かり易く説明するために、一部の処理についての説明を省略している。例えば、何らかのエラーが発生した場合に、そのエラーに対処するための処理が行われる場合があるが、そのような処理については記載を省略している。
【0040】
以下の説明のように取引処理システム1により利用者に提供されるサービスは、利用者がユーザ端末200を用いる場合にスマホPOSサービスと称され、利用者がカート端末300を用いる場合にカートPOSサービスと称される。ただし、本実施形態で特徴的な動作に関しては、スマホPOSサービス及びカートPOSサービスに関して同様に実施されるため、以下においてはスマホPOSサービスに関して説明する。
【0041】
利用者は、スマホPOSサービスを利用するためには、利用者自らが所有するスマートフォンなどの情報処理装置にユーザ端末プログラムPRBをインストールしてユーザ端末200として利用可能としておく。また利用者は、ユーザ端末プログラムPRBの利用者登録を行って、利用者コードを取得しておく。なお、利用者コードは、例えばユーザ端末プログラムPRBに関する設定データの1つとして、ユーザ端末200の補助記憶ユニット203に保存される。そして利用者は、ユーザ端末プログラムPRBに従ってのユーザ端末処理をプロセッサ201に実行させた状態のユーザ端末200を持って、スマホPOSサービスの提供対象となっている店舗へと入る。
【0042】
図7、
図8、
図9、
図10、
図11及び
図12はユーザ端末処理のフローチャートである。
図7中のACT201としてプロセッサ201は、トップ画面をタッチパネル204に表示させる。トップ画面は、ユーザ端末処理により実現する各種の機能のうちから実行すべき機能を利用者に指定させるための画面である。トップ画面は、チェックインの指示を受けるためのソフトキーを表す。
【0043】
スマホPOSサービスの提供対象となっている店舗には、チェックインデータを表したチェックインコードを店舗の入口、あるいは店舗内などに掲出しておく。チェックインコードは、例えば2次元コードである。チェックインデータは、少なくとも店舗コードを含む。従ってチェックインコードは、店舗毎に異なる。
【0044】
利用者は、店舗でスマホPOSサービスの利用を開始しようとするならば、チェックインの指示を受けるためにトップ画面に表されているソフトキーをタップするなどの予め定められた操作を行う。
ACT202としてプロセッサ201は、トップ画面を表示した状態で、利用者による何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、利用者による何らかの操作が例えばタッチパネル204により検出されたならばYESと判定し、ACT203へと進む。
【0045】
ACT203としてプロセッサ201は、行われた操作が、チェックインの指示のための操作であったかを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つは例えば、ユーザ端末プログラムPRBに関するユーザ設定を利用者による指示に応じて変更するための処理である。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0046】
上述のようにチェックインの指示のための操作がなされたのであれば、プロセッサ201はACT203にてYESと判定し、ACT204へと進む。
ACT204としてプロセッサ201は、チェックイン画面をタッチパネル204に表示させる。チェックイン画面は、チェックインコードをユーザ端末200のカメラ205に撮影させるよう利用者をガイドするための画面である。
【0047】
ACT205としてプロセッサ201は、利用者による何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、利用者による何らかの操作が行われたことを確認できたならばYESと判定し、ACT206へと進む。
利用者は、チェックイン画面に従ってユーザ端末200を操作して、利用する店舗に掲出されているチェックインコードをユーザ端末200のカメラ205に撮影させる。
【0048】
プロセッサ201は、このようにカメラ205により2次元コードが撮影された場合、2次元コードを読み取らせるための操作が行われたものとしてACT205にてYESと判定し、ACT206へと進む。
ACT206としてプロセッサ201は、上記の行われた操作によりチェックインコーダが読み取られたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ201は例えば、2次元コードを読み取らせるための操作が行われているものの、該当の2次元コードがチェックインコードではないことを確認して、そのような操作誤りを利用者に通知するための画面を表示する。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0049】
プロセッサ201は、チェックインコードがカメラ205により撮影されたのであれば、上記の行われた操作によりチェックインコードが読み取られたとしてACT206にてYESと判定し、ACT207へと進む。
ACT207としてプロセッサ201は、商品コードリストデータDABを作成する。つまりプロセッサ201は例えば、上記のように読み取られたチェックインコードをフィールドFBAにセットし、リセット状態を表す障害フラグをフィールドFBBにセットするとともに、フィールドFBC以降を含まないデータとして商品コードリストデータDABを作成する。
【0050】
ACT208としてプロセッサ201は、取引処理装置100にチェックインを要求する。プロセッサ201は例えば、チェックインの要求のための要求データを、取引処理装置100に宛てて無線通信ユニット206から通信ネットワーク2へと送出する。プロセッサ201は、カメラ205により撮影されたチェックインコードが表すチェックインデータと、端末コード及び利用者コードを上記の要求データに含める。なお端末コードは、例えば補助記憶ユニット203に記憶されている。端末コードとしては例えば、ユーザ端末プログラムPRBのインストールに際して、ユーザ端末200のオペレーティングシステムにより決定される識別子を用いることができる。この識別子は、例えば英数字混在の32桁のコードである。利用者コードは、前述のように補助記憶ユニット203に記憶されている。ただし、利用者コードを補助記憶ユニット203には記憶させておかずに、チェックインの度に利用者により指定させるのでも構わない。
【0051】
チェックインの要求のための要求データが通信ネットワーク2により取引処理装置100へと伝送されると、取引処理装置100では当該の要求データを通信ユニット104が受信し、メイン記憶ユニット102又は補助記憶ユニット103に一時保存する。
このようにして、ユーザ端末200から送出された要求データが取引処理装置100により受信されると、プロセッサ101は、スマホPOSサービス向けの取引処理(以下、スマホPOS処理と称する)を取引処理プログラムPRAに従って開始する。
【0052】
ただし、このようなチェックインの手順は、あくまでも一例であって、種々の変更が可能である。例えば、ユーザ端末200のプロセッサ201が、ユーザ端末プログラムPRBの起動後に、GPS(global positioning system)又はその他の位置測位センサ等を用いて取得された位置情報を含むチェックインデータを取引処理装置100へ送信するのでもよい。そして取引処理装置100は例えば、上記の位置情報を受信すると、位置情報と関連付けて店舗情報を表したデータベースから、位置情報を送信したユーザ端末200が位置している店舗の店舗情報を取得し、この店舗情報に従ってチェックイン処理を行うのでもよい。
【0053】
プロセッサ101は、異なる利用者に関する取引を対象としたスマホPOS処理を既に実行しているならば、そのスマホPOS処理とは別スレッドの処理として新たなスマホPOS処理を開始する。つまりプロセッサ101は、複数のスマホPOS処理を並列して実行することもある。そしてこの場合、取引処理装置100がユーザインタフェース端末として用いるユーザ端末200が同時に複数存在することになる。しかしながら以下の説明は、一の利用者に関する取引の処理に関してのみ着目する。かくして以下の説明における「ユーザ端末200」は、着目しているスマホPOS処理のために利用者により利用されている一のユーザ端末200を指す。また以下の説明における「取引」は、着目している処理の対象となっている取引を指す。
【0054】
図13及び
図14はスマホPOS処理のフローチャートである。
図13中のACT101としてプロセッサ101は、チェックインしようとしているユーザ端末200によるスマホPOSサービスの利用が可能な状態であるかを確認する。例えば、チェックインの対象となる店舗においてスマホPOSサービスの利用を許容する時間帯ではないなど、予め定められた利用可能条件に合致しない場合には、スマホPOSサービスは利用できない。そしてプロセッサ101は例えば、利用可能であると判定できないならばNOと判定してACT102へと進む。
【0055】
ACT102としてプロセッサ101は、チェックイン要求への応答として利用不可画面の表示をユーザ端末200に対して指示する。利用不可画面は、スマホPOSサービスを利用することができないことを利用者に認識させるための画面である。プロセッサ101は例えば、利用不可画面の表示を行うようにユーザ端末200に対して指示するための指示データを、通信ユニット104からユーザ端末200に宛てて通信ネットワーク2に送出する。そしてプロセッサ101はこののち、スマホPOS処理を終了する。
【0056】
画面表示の指示のための指示データが通信ネットワーク2によりユーザ端末200に伝送されると、ユーザ端末200では無線通信ユニット206が当該の指示データを受信する。無線通信ユニット206は、指示データを受信すると、その旨をプロセッサ201に通知する。
画面表示の指示のための指示データは、当該の指示データに応じて表示すべき画面を表す画面データを含んでも構わないし、このような画面データは含まず、表示すべき画面をユーザ端末200にて特定可能とするためのデータを含んでも構わない。前者の場合にプロセッサ101は例えば、ユーザ端末200にて表示させる画面を表した画面データを生成した上で、当該の画面データを指示データに含める。また、後者の場合にプロセッサ101は例えば、ユーザ端末200にて表示させる画面を識別するものとして予め定められた画面識別子、あるいは画面表示の契機となる通知を識別する通知識別子を指示データに含める。通知識別子は例えば、例えば「利用不可」という通知を識別するべく予め定められた情報である。
【0057】
ユーザ端末200にてプロセッサ201は、
図7中のACT208にてチェックインを要求したのちには、ACT209へと進む。
ACT209としてプロセッサ201は、チェックイン要求に対する応答がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT210へと進む。
ACT210としてプロセッサ201は、ACT208でのチェックイン要求に関して予め定められた待機期間が終了したかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT209へと戻る。
かくしてプロセッサ201は、ACT209及びACT210としては、待機期間が終了するまでの間、チェックイン要求に対する応答がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、何らかの画面の表示を指示する指示データが無線通信ユニット206によって受信されたならば応答がなされたとしてACT209にてYESと判定し、ACT211へと進む。
【0058】
ACT211としてプロセッサ201は、後述する第1の登録画面の表示が指示されたかを確認する。そしてプロセッサ201は、上述のように利用不可画面の表示が指示されたような場合にはNOと判定し、表示が指示された画面に応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ201は例えば、利用不可画面をタッチパネル204に表示させ、予め定められた確認操作が行われたことに応じてACT201へと戻る。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0059】
なおプロセッサ201は、画面表示を指示する指示データに画面データが含まれるならば、その画面データが表す画面をそのままタッチパネル204に表示させる。プロセッサ201は、受信された指示データに画面識別子が含まれるならば、その画面識別子により識別される画面を生成してタッチパネル204に表示させる。プロセッサ201は、受信された指示データに通知識別子が含まれるならば、その通知識別子で識別される通知に応じて表示すべき画面を判定し、該当の画面を生成してタッチパネル204に表示させる。
以降に説明する各種の画面の表示指示の授受は、表示の対象となる画面の内容が異なるものの、上記と同様な手順で行われる。
【0060】
一方でプロセッサ101は、
図13中のACT101にて利用可能であることを確認したならば、YESと判定してACT103へと進む。
ACT103としてプロセッサ101は、新たな取引データを作成する。つまりプロセッサ101は例えば、他の取引を識別するための取引コードとは異なる新たな取引コードを予め定められたルールに従って決定し、この取引コードをフィールドFAAにセットするとともに、チェックインデータとともに受信された端末コードをフィールドFABにセットした新たな取引データDAAを作成し、補助記憶ユニット103に記憶させる。なお、前述のようにユーザ端末200は、チェックインの要求に際して要求データに利用者コードを含める。またカート端末300は、利用者による利用開始に際して利用者が利用者認証を行ったために利用者コードが取得できた場合には、チェックインの要求に際して要求データに利用者コードを含める。かくしてこれらの場合にプロセッサ101は、当該の利用者コードを上記の新たに作成する取引データDAAのフィールドFACにセットする。しかしながら、利用者登録を行っていない利用者によるカート端末300の利用を許容する場合は、カート端末300は、チェックインの要求に際して要求データに利用者コードを含めない場合がある。そしてこの場合にプロセッサ101は、上記の新たに作成する取引データDAAのフィールドFACは、例えばnull状態とするなど、利用者コードが未取得であることを表す予め定められた状態としておく。
【0061】
ACT104としてプロセッサ101は、チェックイン要求への応答として第1の登録画面の表示をユーザ端末200に対して指示する。第1の登録画面は、取引商品として登録済みの商品の一覧などを含み、取引商品の登録状況を利用者に認識させるための画面である。プロセッサ101は例えば、取引商品の登録状況を反映した第1の登録画面を表す画面データを生成し、当該画面データを、画面表示を行うようにユーザ端末200に対して指示するための指示データに含める。またプロセッサ101は、ACT103からACT104へと進んでいる場合には、ACT103で決定した取引コードを指示データに含める。プロセッサ101は、前述のように、当該の指示データには画面データを含めずに、第1の登録画面の画面識別子、又は「チェックインの確認完了」という通知を識別する通知識別子を含めるのでもよい。そして第1の登録画面の生成は、ユーザ端末200にてプロセッサ201が行ってもよい。
【0062】
ユーザ端末200にてプロセッサ201は、第1の登録画面の表示指示のための指示データの受信に応じて
図7中のACT209にてYESと判定してACT211へと進んだ場合には、第1の登録画面の表示指示であるからYESと判定し、ACT212へと進む。
ACT212としてプロセッサ201は、第1の登録画面をタッチパネル204に表示させる。なおこのときにプロセッサ201は、第1の登録画面の表示指示のための指示データに取引コードが含まれているならば、当該の取引コードに、商品コードリストデータDABのフィールドFBAを書き換える。
【0063】
図15は第1の登録画面SCAを表す図である。
第1の登録画面SCAは、表示エリアARAに、登録状況を表す画像が配置される。第1の登録画面SCAは、ボタンBUA,BUBを表す。表示エリアARAに配置される画像は、
図15の例では、取引商品はまだ登録されていないために、取引商品に関する具体的な情報を表さず、合計0点、参考価格0円であることを表す画像である。
【0064】
ボタンBUAは、新たな商品のスキャン開始の指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBUBは、会計開始の指定を受けるためのソフトキーである。なお、第1の登録画面SCA及び後述する各種の画面は、主要な表示オブジェクトを図示しており、一部の表示オブジェクトの図示を省略している場合がある。例えば、利用者が行うべき操作を利用者にイメージさせるための画像が画面に含められる場合がある。また第1の登録画面SCA及び後述する各種の画面は一例であって、例えば取引処理プログラムPRAの作成者などによって適宜に定められてよい。
【0065】
プロセッサ201は、
図7中のACT212にて第1の登録画面SCAをタッチパネル204に表示させたならば、
図8中のACT221へと進む。
ACT221としてプロセッサ201は、利用者による何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、利用者による何らかの操作がタッチパネル204により検出されたならばYESと判定し、ACT222へと進む。
【0066】
ACT222としてプロセッサ201は、行われた操作が会計を指定する操作であったかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT223へと進む。
ACT223としてプロセッサ201は、行われた操作を取引処理装置100へと通知する必要があるかを確認する。そしてプロセッサ201は、行われた操作が通知の対象として予め定められた操作ではなければNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ201は例えば、スクロール操作に応じて第1の登録画面をスクロールさせる。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0067】
プロセッサ201は一方、行われた操作が通知の対象として予め定められた操作であったならばACT223にてYESと判定し、ACT224へと進む。
ACT224としてプロセッサ201は、操作内容を取引処理装置100に対して通知する。プロセッサ201は例えば、操作内容を通知するための通知データを、無線通信ユニット206から取引処理装置100に宛てて通信ネットワーク2へと送出する。
【0068】
操作内容を通知するための通知データが通信ネットワーク2により取引処理装置100に伝送されると、取引処理装置100では通信ユニット104が当該の通知データを受信する。通信ユニット104は、通知データを受信すると、その旨をプロセッサ101に通知する。
なお、以降に説明する各種の画面に関する操作内容の通知の授受は、操作の内容が異なるものの、上記と同様な手順で行われる。
【0069】
プロセッサ101は、
図13中のACT104として第1の登録画面の表示を指示した後には、ACT105へと進む。
ACT105としてプロセッサ101は、ユーザ端末200で操作が行われたかを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT106へと進む。
【0070】
ACT106としてプロセッサ101は、後述するような商品コードリストの通知がなされたかを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT105へと戻る。
かくしてプロセッサ101は、ACT105及びACT106としては、操作が行われるか、あるいは商品コードリストが通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、上記のように操作内容を通知するための通知データを受信したことが通信ユニット104から通知されたならばACT105にてYESと判定し、ACT107へと進む。
【0071】
ACT107としてプロセッサ101は、行われた操作が、スキャンの開始を指定する操作であったかを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT108へと進む。
ACT108としてプロセッサ101は、行われた操作が、会計を指定する操作であったかを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT109へと進む。
【0072】
ACT109としてプロセッサ101は、会計装置700から後述するように会計データが要求されたかを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、取引中止を指定する操作がなされたことを確認し、取引を中止するための処理を実行後に登録処理を終了する。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0073】
利用者は、購入する商品、すなわち取引の対象とする商品を店舗内で探す。そして利用者は、該当の商品を新たに取引商品として登録する場合は、例えば第1の登録画面SCA上のボタンBUAをタップするなどの、スキャン開始を指定するための予め定められた操作を行う。この操作は通知対象であり、ユーザ端末200にてプロセッサ201は、
図8中のACT221,ACT222,ACT223にて、YES,NO,YESとそれぞれ判定してACT224へと進み、スキャン開始指定のための操作を通知するための通知データを送信する。
【0074】
こうしてスキャン開始指定のための操作がユーザ端末200から取引処理装置100に通知されたならば、プロセッサ101は
図13中のACT107にてYESと判定し、
図14中のACT121へと進む。
ACT121としてプロセッサ101は、商品スキャン画面の表示をユーザ端末200に対して指示する。商品スキャン画面は、商品コードを表したバーコードをスキャンするための画面である。
【0075】
ユーザ端末200にてプロセッサ201は、ACT224にて操作内容を通知したのちには、ACT225へと進む。
ACT225としてプロセッサ201は、ACT224にて通知した操作が、商品を指定するための操作であったかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT226へと進む。
【0076】
ACT226としてプロセッサ201は、ACT224にて通知した操作が、数量変更を指定するための操作であったかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT227へと進む。
ACT227としてプロセッサ201は、ACT224にて通知した操作が、登録を指定するための操作であったかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT228へと進む。
【0077】
かくしてプロセッサ201は、上述のようにスキャン開始指定のための操作を通知したのであれば、ACT225,ACT226,ACT227のいずれでもNOと判定し、ACT228へと進む。
ACT228としてプロセッサ201は、取引処理装置100からの表示指示がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT229へと進む。
【0078】
ACT229としてプロセッサ201は、ACT224での操作内容の通知に関して予め定められた待機期間が終了したかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT228へと戻る。
かくしてプロセッサ201は、ACT228及びACT229としては、待機期間が終了するまでの間、ACT224における通知に応答しての表示指示がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、何らかの画面の表示を指示する指示データが無線通信ユニット206によって受信されたならばACT228にてYESと判定し、ACT230へと進む。
【0079】
ACT230としてプロセッサ201は、指示に応じてタッチパネル204での表示画面を更新する。つまりプロセッサ201は、上記の商品スキャン画面の表示指示に応じては、タッチパネル204での表示画面を商品スキャン画面に更新する。そしてプロセッサ201はこののち、ACT221の待ち受け状態に戻る。
【0080】
図16は商品スキャン画面SCBを表す図である。
商品スキャン画面SCBは、表示エリアARB及びボタンBUCを含む。表示エリアARBは、カメラ205で得られた画像を表示するためのエリアである。ボタンBUCは、商品コードのスキャンを中止することを利用者が宣言するためのソフトキーである。
【0081】
ユーザ端末200にてプロセッサ201は、商品スキャン画面SCBを表示するに当たっては、カメラ205を起動し、これによりカメラ205で得られた画像を表示エリアARB内に重畳表示する。なお、プロセッサ201は、スキャン開始を指定するための予め定められた操作が行われた場合には、その操作を取引処理装置100に通知することなしに、商品スキャン画面SCBを生成し、タッチパネル204に表示させてもよい。この場合、取引処理装置100にてプロセッサ101は、
図13中のACT107として後述するACT123の処理を行い、ACT107にてYESと判定した場合には後述するACT121~ACT123を行わずに後述するACT124へと進むようにする。
【0082】
利用者は、商品スキャン画面SCBがタッチパネル204に表示されたならば、取引商品として登録しようとする商品に表示されたバーコードが表示エリアARB内に映り込むようにユーザ端末200を操作する。プロセッサ201は、カメラ205で得られる画像を解析し、バーコードの読み取りを試みる。そしてプロセッサ201は、バーコードが読み取れたならば、このようなバーコードを読み取らせるための操作は通知対象である。そこでプロセッサ201は、
図8中のACT221,ACT222,ACT223にて、YES,NO,YESとそれぞれ判定してACT224へと進み、読み取ったバーコードが表すデータ(以下、バーコードデータと称する)の通知を伴って、スキャン操作が行われたことを取引処理装置100に通知する。
【0083】
また利用者は例えば、取引商品の登録を一旦取り止めて、取引商品の登録状況を確認しようとする場合は、商品スキャン画面SCBにてボタンBUCをタップするなどのスキャン中止を指定するための予め定められた操作を行う。この操作は通知対象であり、プロセッサ201は、
図8中のACT221,ACT222,ACT223にて、YES,NO,YESとそれぞれ判定してACT224へと進み、スキャン中止を指定する操作が行われたことを取引処理装置100に通知する。
【0084】
バーコードの読み取りのための利用者による操作は、上述のように取引商品を指定するための操作の一例である。かくしてプロセッサ201は、ACT224にてスキャン操作が行われたことを通知した場合には、その後にACT225へと進むとYESと判定し、ACT231へと進む。
ACT231としてプロセッサ201は、指定された商品の商品コードを取引商品とすべき商品の商品コード(以下、候補商品コードと称する)とする。つまりプロセッサ201は例えば、上記のように読み取られたバーコードが表すバーコードデータに含まれる商品コードを抽出し、その商品コードを候補商品コードとする。なお、プロセッサ101は、例えばタッチパネル204に表示させたプリセットボタンをタップする操作により商品が指定されたことに応じて、該当のプリセットボタンに割り当てられた商品コードを候補商品コードとしてもよい。またプロセッサ101は、例えば数値列としてタッチパネル204にて直接入力された商品コードを候補商品コードとしてもよい。
そしてプロセッサ201はこののち、ACT228及びACT229の待ち受け状態に進む。
【0085】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、
図14中のACT121として商品スキャン画面の表示を指示し終えたならば、ACT122へと進む。
ACT122としてプロセッサ101は、ユーザ端末200で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、ユーザ端末200から操作内容が通知されたならばYESと判定し、ACT123へと進む。
【0086】
ACT123としてプロセッサ101は、行われた操作が、商品を指定するための操作であったかを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ボタンBUCをタップするなどのスキャン中止を指定する操作が行われたことを確認し、
図13中のACT104へと戻り、ユーザ端末200でのタッチパネル204の表示画面を第1の登録画面SCAに戻す。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0087】
なお、スキャン中止を指定する操作はユーザ端末200からの通知の対象とはせずに、上記のようにユーザ端末200でのタッチパネル204の表示画面を第1の登録画面SCAに戻す処理は、ユーザ端末200にてプロセッサ201が、
図8中のACT223にてNOと判定したのちに自律的に実行してもよい。
【0088】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、上述のようにバーコードデータが通知され、当該バーコードデータが商品コードを表すものであるならば、商品を指定するための操作が行われたとして
図14中のACT123にてYESと判定し、ACT124へと進む。
ACT124としてプロセッサ101は、通知されたバーコードデータに基づいて、取引商品とすべき商品を判定する。つまりプロセッサ101は例えば、バーコードデータに含まれる商品コードを抽出し、その商品コードで識別される商品を取引商品とすべき商品(以下、候補商品と称する)として判定する。なお、プロセッサ101は、例えばタッチパネル204に表示させたプリセットボタンをタップする操作がなされたことのユーザ端末200からの通知を受けて、該当のプリセットボタンに割り当てられた商品を候補商品として判定するようにしてもよい。またプロセッサ101は、例えば数値列としてタッチパネル204にて直接入力された商品コードのユーザ端末200からの通知を受けて、その商品コードで識別される商品を候補商品として判定するようにしてもよい。
【0089】
ACT125としてプロセッサ101は、登録確認画面の表示をユーザ端末200に対して指示する。登録確認画面は、候補商品を取引商品として登録するか否かを確認するための画面である。プロセッサ101は、登録確認画面の表示指示のための指示データに登録確認画面を表す画面データを含めてもよいし、候補商品のデータを含めて、登録確認画面の生成はユーザ端末200にてプロセッサ201により行わせてもよい。
ユーザ端末200にてプロセッサ201は、登録確認画面の表示指示のための指示データが受信されると、
図8中のACT228にてYESと判定してACT230へと進み、タッチパネル204の表示画面を登録確認画面に更新する。
【0090】
図17は登録確認画面SCCを表す図である。
登録確認画面SCCは、候補商品が、「AAAAA」なる商品名で、単価が300円である商品の場合の例である。登録確認画面SCCは、表示エリアARC及びボタンBUD,BUE,BUF,BUGを表す。表示エリアARCは、内部に数量を表す。ボタンBUDは、数量減少の指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBUEは、数量増加の指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBUFは、取引商品として登録しない旨の指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBUGは、取引商品としての登録の指定を受けるためのソフトキーである。
【0091】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、ACT125で登録確認画面の表示を指示したのちには、
図14中のACT126へと進む。
ACT126としてプロセッサ101は、ユーザ端末200で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、ユーザ端末200から操作内容が通知されたならばYESと判定し、ACT127へと進む。
ACT127としてプロセッサ101は、数量の変更が指定されたかを確認する。
【0092】
利用者は、数量を変更したいならば、ボタンBUD又はボタンBUEをタップするなどの予め定められた操作により数量変更を指定する。この操作は通知対象であり、ユーザ端末200にてプロセッサ201は、
図8中のACT221,ACT222,ACT223にて、YES,NO,YESとそれぞれ判定してACT224へと進み、数量変更を指定する操作が行われたことを取引処理装置100に通知する。
【0093】
プロセッサ201は、このようにACT224にて数量変更の指定を通知したのちには、ACT225,ACT226にてNO,YESと判定し、ACT232へと進む。
ACT232としてプロセッサ201は、指定に応じて候補商品コードに関する数量を変更する。
そしてプロセッサ201はこののち、ACT228及びACT229の待ち受け状態に進む。
【0094】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、数量変更を指定する操作が行われたことの通知に応じて、
図14中のACT127にてYESと判定してACT128へと進む。
ACT128としてプロセッサ101は、指定に応じて候補商品数量を変更する。そしてプロセッサ101はこののち、ACT126の待ち受け状態へと戻る。
【0095】
プロセッサ101は、登録確認画面SCCの表示中になされた操作が、数量の変更を指定するものでなければ、ACT127にてNOと判定し、ACT129へと進む。
ACT129としてプロセッサ101は、候補商品を取引商品として登録することの指定がなされたかを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ボタンBUFをタップするなどの登録を取り止める旨の指定のための予め定められた操作が行われたことを確認し、ACT121へと戻る。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0096】
利用者は、登録確認画面SCCに表された候補商品を、表示エリアARCに表された数量、取引商品として登録することを決定したならば、例えばボタンBUGをタップするなどの予め定められた操作により登録を指定する。この操作は通知対象であり、ユーザ端末200にてプロセッサ201は、
図8中のACT221,ACT222,ACT223にて、YES,NO,YESとそれぞれ判定してACT224へと進み、登録を指定する操作が行われたことを取引処理装置100に通知する。
【0097】
プロセッサ201は、このようにACT224にて登録の指定を通知したのちには、ACT225,ACT226,ACT227にてNO,NO,YESと判定し、ACT233へと進む。
ACT233としてプロセッサ201は、この時点で候補商品コードとしている商品コードと、登録確認画面中に表された数量とをセットしたフィールドを含むように商品コードリストを更新する。つまりプロセッサ201は、商品コードリストデータDABの末尾のフィールドの後ろに新たなフィールドを追加した上で、当該のフィールドに候補商品コードされている商品コードと数量とをセットする。
【0098】
このように商品コードと数量とをセットしたフィールドを含んだ商品コードリストデータは、商品コードのリストを表したデータである。そして商品コードのリストは、商品コードで識別される商品のリストであるから、第2のリストに相当する。つまりユーザ端末プログラムPRBに基づく情報処理をプロセッサ201が実行することによって、プロセッサ201を中枢部分とするコンピュータは第2の作成手段として機能する。
そしてプロセッサ201はこののち、ACT228及びACT229の待ち受け状態に進む。
【0099】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、登録を指定する操作が行われたことの通知に応じて、
図14中のACT129にてYESと判定し、ACT130へと進む。
ACT130としてプロセッサ101は、候補商品を、表示エリアARCに表している数量、取引商品として登録する。プロセッサ101は例えば、候補商品の商品コードと、表示エリアARCに表している数量とをそれぞれ表した商品データを含むように取引データDAAを更新する。かくして取引データDAAは、取引商品のリストを表し、そのリストは第1のリストに相当する。
【0100】
このようにユーザ端末200にてプロセッサ201は、利用者による操作に応じて商品登録に関して取引処理装置100に対して要求する。そしてプロセッサ101は、ユーザ端末200からの操作の通知に応じて商品登録などの処理を行い、商品リストを生成する。つまりユーザ端末200からの操作の通知は、取引処理装置100に対する処理の要求でもある。かくしてユーザ端末プログラムPRBに基づく情報処理をプロセッサ201が実行することによって、プロセッサ201を中枢部分とするコンピュータは要求手段として機能する。また取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは第1の作成手段として機能する。
プロセッサ101はこののち、
図13中のACT104へと戻る。つまりプロセッサ101は、ACT104にてユーザ端末200における表示を第1の登録画面SCAに戻した上で、ACT105以降を前述と同様に繰り返す。
【0101】
図18は第1の登録画面SCAの一例を表す図である。
図18に表す第1の登録画面SCAは、「AAAAA」及び「BBBBB」なる商品名で、単価がそれぞれ300円及び400円である商品1つずつが登録済みであるときの一例である。このため、表示エリアARAは、これらの取引商品のリストを表すとともに、合計2点が登録済みであり、その参考価格が700円である状態を表している。なお、参考価格とは、全ての取引商品の単価の総和からクーポンサービスなどの各種サービスによる値引額を差し引いて求まる金額である。取引商品及び適用するサービスが変更されないままに取引を決済するならば、この参考価格が決済額となる。
【0102】
以上のように、取引処理装置100とユーザ端末200との間でのデータの授受に問題がなければ、ユーザ端末200をユーザインタフェース端末として用いて利用者の指定を受けながら、取引商品の登録が行われてゆき、取引商品のリストを表した取引データDAAが取引処理装置100にて作成される。なお、このような状態の取引処理を、以下においては通常処理と称する。
【0103】
さて、チェックイン要求に係る要求データと、その応答のための指示データとの授受に関して、通信の異常などが生じて成立しなかったとする。この場合には、ユーザ端末200では、
図7中のACT208でのチェックイン要求に関しての応答が得られない状態が継続することになる。そしてプロセッサ201は、ACT208でのチェックイン要求に関して予め定められた待機期間が終了したならば、ACT210にてYESと判定し、
図9中のACT241へと進む。
【0104】
ACT241としてプロセッサ201は、障害の発生を記録する。つまりプロセッサ201は例えば、商品コードリストデータDABのフィールドFBAにセットされている障害フラグをセット状態に書き換える。
ACT242としてプロセッサ201は、継続確認画面をタッチパネル204に表示する。継続確認画面は、取引商品の金額を表示することができない旨を利用者に知らせるとともに、スマホPOSサービスの利用を継続するか否かを確認するための画面である。
【0105】
図19は継続確認画面SCDを表す図である。
継続確認画面SCDは、文字メッセージMEA及びボタンBUH,BUIを表す。文字メッセージは、利用者への案内内容を文字列として表す。ボタンBUHは、スマホPOSサービスの利用の継続を利用者が指定するためのソフトキーである。ボタンBUIは、スマホPOSサービスの利用の取り止めを利用者が指定するためのソフトキーである。
【0106】
利用者は、継続確認画面SCDを目視してその案内内容を確認した上で、スマホPOSサービスの利用を継続するならば、例えばボタンBUHをタップする等の予め定められた操作によって継続を指定する。あるいは利用者は、例えばボタンBUIをタップする等の予め定められた操作によって取り止めを指定する。
【0107】
図9中のACT243としてプロセッサ201は、スマホPOSサービスの利用の継続が指定されたかを確認する。そしてプロセッサ201は、取り止めを指定する操作がなされたならばNOと判定し、
図7中のACT201へと戻る。またプロセッサ201は、継続を指定する操作がなされたならばACT244にてYESと判定し、ACT243へと進む。
【0108】
ACT244としてプロセッサ201は、第2の登録画面をタッチパネル204に表示させる。第2の登録画面は、取引商品として登録済みの商品の一覧などを含み、取引商品の登録状況を利用者に認識させるための画面である。つまり、第2の登録画面は、第1の登録画面SCAと同様な画面であるが、予め定められたフォームに従ってプロセッサ201が生成する。
【0109】
図20は第2の登録画面SCEを表す図である。なお、
図20において
図15と同様な表示要素については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0110】
図20に表す第2の登録画面SCEは、プロセッサ201が
図9中のACT243からACT244へと進んだ場合の例であり、取引商品に関する具体的な情報を表さず、合計0点であることを表す。また第2の登録画面SCEは、取引商品の情報を取得できない状況にあることから、参考価格は「¥X」のように表している。また第2の登録画面SCEは、取引商品の情報を取得できない状況にあることを利用者に案内するための文字メッセージMEBを表す。
【0111】
ACT245としてプロセッサ201は、利用者による何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、利用者による何らかの操作がタッチパネル204により検出されたならばYESと判定し、ACT246へと進む。
【0112】
ACT246としてプロセッサ201は、行われた操作を取引処理装置100へと通知する必要があるかを確認する。そしてプロセッサ201は、行われた操作が通知の対象として予め定められた操作ではなければNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ201は例えば、スクロール操作に応じて第1の登録画面をスクロールさせる。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0113】
プロセッサ201は一方、行われた操作が通知の対象として予め定められた操作であったならばACT246にてYESと判定し、ACT247へと進む。
ACT247としてプロセッサ201は、チェックインの要求を再試行する。つまりプロセッサ201は、商品コードリストデータDABのフィールドFBAにセットされているチェックインデータを含んだ要求データを、取引処理装置100に宛てて無線通信ユニット206から通信ネットワーク2へと送出する。
【0114】
ACT248としてプロセッサ201は、チェックイン要求に対する応答がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT249へと進む。
ACT249としてプロセッサ201は、ACT247でのチェックイン要求に関して予め定められた待機期間が終了したかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT248へと戻る。
【0115】
かくしてプロセッサ201は、ACT248及びACT249としては、待機期間が終了するまでの間、チェックイン要求に対する応答がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、ACT247でのチェックイン要求に関して予め定められた待機期間が終了したならば、ACT249にてYESと判定し、
図10のACT251へと進む。
ACT251としてプロセッサ201は、障害の発生を記録する。つまりプロセッサ201は例えば、商品コードリストデータDABのフィールドFBAにセットされている障害フラグをセット状態に書き換える。
【0116】
ACT252としてプロセッサ201は、
図9中のACT245にて行われたことを確認した操作が、スキャンの開始を指定する操作であったかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT253へと進む。
ACT253としてプロセッサ201は、行われた操作が会計を指定する操作であったかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ201は例えば、スクロール操作に応じて第1の登録画面をスクロールさせる。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0117】
利用者は、購入する商品、すなわち取引の対象とする商品を店舗内で探す。そして利用者は、該当の商品を新たに取引商品として登録する場合は、例えば第2の登録画面SCE上のボタンBUAをタップするなどの、スキャン開始を指定するための予め定められた操作を行う。
プロセッサ201は、このような操作によりスキャンの開始が指定されたことを確認したならば、ACT252にてYESと判定し、ACT254へと進む。
ACT254としてプロセッサ201は、商品スキャン画面SCBをタッチパネル204に表示させる。
【0118】
利用者は、商品スキャン画面SCBがタッチパネル204に表示されたならば、取引商品として登録しようとする商品に表示されたバーコードが表示エリアARB内に映り込むようにユーザ端末200を操作する。プロセッサ201は、カメラ205で得られる画像を解析し、バーコードの読み取りを試みる。
【0119】
プロセッサ201は、
図10中のACT254として商品スキャン画面の表示を指示し終えたならば、ACT255へと進む。
ACT255としてプロセッサ201は、利用者による操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、該当の操作が行われたならばYESと判定し、ACT256へと進む。
【0120】
ACT256としてプロセッサ201は、行われた操作が、商品を指定するための操作であったかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ201は例えば、ボタンBUCをタップするなどのスキャン中止を指定する操作が行われたことを確認し、
図9中のACT244へと戻り、タッチパネル204の表示画面を第2の登録画面SCEに戻す。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0121】
プロセッサ201は、上述のようにカメラ205で得られる画像を解析してバーコードを読み取ることができ、当該バーコードデータが商品コードを表すものであるならば、商品を指定するための操作が行われたとしてACT256にてYESと判定し、ACT257へと進む。
ACT257としてプロセッサ201は、タッチパネル204の表示画面を登録確認画面に更新する。ここで表示する登録確認画面は、
図17に表された登録確認画面SCCと同様な画面であってよい。ただしプロセッサ201は、取引処理装置100からの指示に依らずに、予め定められたフォームに従って登録確認画面を生成する。なおプロセッサ201は、ここで表示する登録確認画面には、
図17では表している商品名に代えてバーコードデータに含まれた商品コードを表すとともに、金額は「¥X」とする。
利用者は、
図17に表される登録確認画面SCCが表示されている場合と同様な操作により、数量変更の指定又は登録指定などを行う。
【0122】
図10中のACT258としてプロセッサ201は、利用者による操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、操作が行われたことを確認できたならばYESと判定し、ACT259へと進む。
ACT259としてプロセッサ201は、数量変更が指定されたかを確認する。そしてプロセッサ201は、数量変更が指定されたならばACT259にてYESと判定してACT260へと進む。
ACT260としてプロセッサ201は、指定に応じて候補商品数量を変更する。そしてプロセッサ201はこののち、ACT258の待ち受け状態へと戻る。
【0123】
プロセッサ201は、登録確認画面の表示中になされた操作が、数量の変更を指定するものでなければ、ACT259にてNOと判定し、ACT261へと進む。
ACT261としてプロセッサ201は、候補商品を取引商品として登録することの指定がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ201は例えば、ボタンBUFをタップするなどの登録を取り止める旨の指定のための予め定められた操作が行われたことを確認し、ACT254へと戻る。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0124】
利用者は、登録確認画面に表された候補商品を、当該登録確認画面中に表された数量、取引商品として登録することを決定したならば、予め定められた操作により登録を指定する。このような操作を確認したならば、プロセッサ201はACT261にてYESと判定し、ACT262へと進む。
【0125】
ACT262としてプロセッサ201は、この時点で候補商品コードとしている商品コードと、登録確認画面中に表された数量とをセットしたフィールドを含むように商品コードリストを更新する。つまりプロセッサ201は、商品コードリストデータDABの末尾のフィールドの後ろに新たなフィールドを追加した上で、当該のフィールドに候補商品コードと数量とをセットする。
プロセッサ201はこののち、
図9中のACT244以降を前述と同様に繰り返す。ただしプロセッサ201は、ACT244においては、
図10中のACT262にて更新した商品コードリストに応じた取引商品の登録結果を反映した第2の登録画面SCEを表示する。
【0126】
図21は第2の登録画面SCEを表す図である。
図21に表す第2の登録画面SCEは、チェックインが完了しない状態のままで、2つの取引商品の登録要求が記録されている状態の一例である。
図21に表す第2の登録画面SCEは、「49 xxxxxxxxxxx0」及び「49 xxxxxxxxxxx1」なる商品コードの商品1つずつが登録済みであるときの一例である。ただし
図21では、商品コードの一部の数字を「x」で置き換えて表している。このため、表示エリアARAは、これらの取引商品の商品コードのリストを表すとともに、合計2点が登録済みであることを表している。なお、
図21に表す第2の登録画面SCEは、各商品の価格は不明であるので「¥XXX」と表すとともに、参考価格も「¥X]と表している。
【0127】
このようにチェックインが完了していない状況のままで、利用者は取引商品の登録を進めてゆくことが可能である。そしてこの状況において、取引処理装置100とユーザ端末200とのデータの授受が正常化する場合がある。この場合、プロセッサ201が
図9のACT247にてチェックインを要求すると、これに対して取引処理装置100にてプロセッサ101が、前述のように第1の登録画面又は利用不可画面の表示を指示する。そしてプロセッサ201は、第1の登録画面の表示が指示されたならば、応答があったとして
図9中のACT248にてYESと判定し、
図11中のACT271へと進む。
【0128】
ACT271としてプロセッサ201は、商品コードリストが有るかを確認する。そしてプロセッサ201は、例えば商品コードリストデータDABにフィールドFBCが含まれないならばNOと判定し、
図7中のACT211へと戻る。プロセッサ201は、例えば商品コードリストデータDABにフィールドFBCが含まれるならば、記録されている商品コードリストが有るとしてYESと判定し、ACT272へと進む。
【0129】
ACT272としてプロセッサ201は、商品コードリストを取引処理装置100に対して通知する。プロセッサ201は例えば、商品コードリストデータDABを含んだ通知データを、取引処理装置100に宛てて無線通信ユニット206から通信ネットワーク2へと送出する。なおプロセッサ201は、商品コードリストデータDABのうちのフィールドFBC以降の各フィールドを含んだ通知データを送出するのでも構わない。
【0130】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、商品コードリストを通知するための通知データを受信したことが通信ユニット104から通知されたならば
図13中のACT106にてYESと判定し、ACT110へと進む。
ACT110としてプロセッサ101は、通知された商品コードリストに応じて取引データDAAを更新する。つまりプロセッサ101は例えば、取引データDAAが表す取引商品のリストと、通知された商品コードリストが表す商品のリストとの差異を無くすように取引データDAAを書き換える。そしてプロセッサ101はこののち、ACT104にて更新後の取引データDAAに基づく第1の登録画面SCAの表示を指示した上で、ACT105及びACT106の待ち受け状態に戻る。
【0131】
ユーザ端末200にてプロセッサ201は、
図11中のACT272として商品コードリストを通知したのちには、ACT273へと進む。
ACT273としてプロセッサ201は、取引処理装置100からの表示指示がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT274へと進む。
【0132】
ACT274としてプロセッサ201は、ACT272での商品コードリストの通知に関して予め定められた待機期間が終了したかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT273へと戻る。
かくしてプロセッサ201は、ACT273及びACT274としては、待機期間が終了するまでの間、ACT272における通知に応答しての表示指示がなされるのを待ち受ける。
【0133】
プロセッサ201は、ACT272での要求履歴の通知に関して予め定められた待機期間が終了したならば、ACT274にてYESと判定し、ACT275へと進む。
ACT275としてプロセッサ201は、利用者による操作に応じて取引処理装置100からの指示に依らずに自律的に処理を行うためのローカル処理を実行する。このローカル処理は例えば、
図10に表す処理と同様な処理である。
【0134】
これによりプロセッサ201は、チェックインが完了するまでの間に商品コードリストデータDABに商品コードを追加していた場合には、当該の商品コードリストデータDABが表す商品コードリストの通知を試みる。そしてプロセッサ201は、当該の通知が取引処理装置100により受け入れられたことが確認できないならば、チェックイン後であっても、利用者の操作に応じての取引商品の登録のための処理を自律的に行いつつ、商品コードリストの更新を継続する。そしてプロセッサ201は、取引処理装置100への通知が必要な操作が行われる毎に商品コードリストの通知を試みる。
【0135】
一方でプロセッサ201は、
図11中のACT272での商品コードリストの通知に対して取引処理装置100にてプロセッサ101が上記のように処理を実行することで送信した指示データが無線通信ユニット206によって受信されたならば、ACT273にてYESと判定し、ACT276へと進む。
【0136】
ACT276としてプロセッサ201は、指示に応じてタッチパネル204での表示画面を更新する。つまりプロセッサ201は、商品コードリストに基づいて更新された取引商品の登録状況を表した第1の登録画面SCAにタッチパネル204での表示画面を更新する。かくして、こののちに利用者は、第1の登録画面SCAを参照しながらの取引商品の登録を行うことが可能である。なおこのときにプロセッサ201は、第1の登録画面の表示指示のための指示データに取引コードが含まれており、商品コードリストデータDABのフィールドFBAにチェックインコードがセットされているならば、当該のチェックインコードを指示データに含まれた取引コードに書き換える。
そしてプロセッサ201はこののち、
図8中のACT221の待ち受け状態に戻る。
かくしてプロセッサ201は、商品コードリストの通知が取引処理装置100により受け入れられたために表示の指示を受けることができたことに応じて、通常処理のための動作に戻る。
【0137】
図22は第1の登録画面SCAを表す図である。
図22に表す第1の登録画面SCAは、
図21に表す第2の登録画面SCEが表示されている状態で、「CCCCC」なる商品名で、単価が700円である商品1つが取引商品として登録された場合の例である。そして
図22に表す第1の登録画面SCAは、「49xxxxxxxxxx0」及び「49xxxxxxxxxx1」なる商品コードの商品が、「AAAAA」及び「BBBBB」なる商品名で、単価がそれぞれ300円及び400円である商品である場合の例である。
【0138】
さて、取引処理装置100及びユーザ端末200にて通常処理が行われている状況において、取引処理装置100とユーザ端末200との間の通信に障害が生じるなどして、通常処理を継続できなくなる場合がある。
このような場合には、プロセッサ201が
図8中のACT228及びACT229の待ち受け状態にあるときに、表示指示が得られないまま待機期間が終了することになる。従ってこの場合にプロセッサ201は、ACT229にてYESと判定し、
図11中のACT277へと進む。
なお、プロセッサ201は、
図8中のACT229にてYESと判定した場合に、
図9中のACT242及びACT243と同様な処理を行って、ACT243に相当する処理にてYESと判定した場合に
図11中のACT277へと進むのでも構わない。
【0139】
ACT277としてプロセッサ201は、障害の発生を記録する。つまりプロセッサ201は例えば、商品コードリストデータDABのフィールドFBAにセットされている障害フラグをセット状態に書き換える。
ACT278としてプロセッサ201は、利用者による何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、利用者による何らかの操作がタッチパネル204により検出されたならばYESと判定し、ACT279へと進む。
【0140】
ACT279としてプロセッサ201は、利用者による操作に応じて取引処理装置100からの指示に依らずに自律的に処理を行うためのローカル処理を実行する。このローカル処置は例えば、
図10に表す処理と同様な処理である。
図11中のACT280としてプロセッサ201は、商品コードリストを、例えばACT272と同様にして取引処理装置100に対して通知する。
取引処理装置100にてプロセッサ101は、商品コードリストを通知するための通知データを受信したことが通信ユニット104から通知されたならば、前述と同様に
図13中のACT110にて取引データDAAを更新したのち、ACT104にて第1の登録画面SCAの表示を指示する。
【0141】
ユーザ端末200にてプロセッサ201は、
図11中のACT280として要求履歴を通知したのちには、ACT281へと進む。
ACT281としてプロセッサ201は、取引処理装置100からの表示指示がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT282へと進む。
ACT282としてプロセッサ201は、ACT280での商品コードリストの通知に関して予め定められた待機期間が終了したかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT281へと戻る。
かくしてプロセッサ201は、ACT281及びACT282としては、待機期間が終了するまでの間、ACT280における通知に応答しての表示指示がなされるのを待ち受ける。
【0142】
プロセッサ201は、障害が継続しており、取引処理装置100が画面表示を指示するために送信した指示データが無線通信ユニット206により受信されることがないままで待機期間が終了したならば、ACT282にてYESと判定し、ACT283へと進む。
ACT283としてプロセッサ201は、第2の登録画面をタッチパネル204に表示させる。なお、プロセッサ201は例えば、ACT228及びACT229の待ち受け状態にあるときに表示していた第1の登録画面SCAを編集して第2の登録画面を生成する。そしてプロセッサ201はこののち、ACT278の待ち受け状態に戻る。
【0143】
図23は第2の登録画面SCEを表す図である。
図23に表す第2の登録画面SCEは、
図22に表す第1の登録画面SCAが表示されている状態で、「49xxxxxxxxxx2」なる商品コードの商品2つが取引商品として登録された場合の例である。
図23に表す第2の登録画面SCEは、
図22に表す第1の登録画面SCAが表す情報はそのまま表しつつ、「49xxxxxxxxxx2」なる商品コードの商品の情報を追加して表した画面となっている。ただし
図23では、商品コードの一部の数字を「x」で置き換えて表している。
【0144】
プロセッサ201は、障害が復旧し、取引処理装置100が画面表示を指示するために送信した指示データが無線通信ユニット206により受信されたならば、
図8中のACT281にてYESと判定し、ACT284へと進む。
ACT284としてプロセッサ201は、指示に応じてタッチパネル204での表示画面を更新する。つまりプロセッサ201は、商品コードリストに基づいて更新された取引商品の登録状況を表した第1の登録画面SCAにタッチパネル204での表示画面を更新する。そしてプロセッサ201はこののち、
図8中のACT221の待ち受け状態に戻る。
かくしてプロセッサ201は、商品コードリストの通知が取引処理装置100により受け入れられたために表示の指示を受けることができたことに応じて、通常処理のための動作に戻る。
【0145】
利用者は、今回の取引に関する取引商品の全てを登録し終えたならば、例えば第1の登録画面SCA中又は第2の登録画面SCE中のボタンBUBをタップするなどの予め定められた操作により会計開始を指定する。プロセッサ201は、このような会計開始の指示がなされると、
図8中のACT222、
図10中のACT253、
図11中のACT275内での
図10中のACT253相当の処理、あるいは
図11中のACT279内での
図10中のACT253相当の処理のいずれかでYESと判定し、いずれの場合も
図12中のACT291へと進む。
【0146】
ACT291としてプロセッサ201は、これまでの取引商品の登録を行っている最中に障害が有ったかを確認する。そしてプロセッサ201は、例えば商品コードリストデータDABにフィールドFBBの障害フラグがリセット状態であるならば、障害が無かったとしてNOと判定し、ACT292へと進む。
ACT292としてプロセッサ201は、スマホ決済が許容されるかを確認する。「スマホ決済」は、オンライン決済サービスを用いてユーザ端末200における操作により決済額を決済するための処理である。スマホ決済とは、例えば、予め利用者のユーザ端末200にクレジットカード情報、金融機関の口座情報、プリペイドカード情報等を紐づけておき、ユーザ端末200における利用者の操作により決済額を決済する決済ことを意味する。ユーザ端末200におけるスマホ決済処理としては、既存の処理をそのまま利用できる。プロセッサ201は例えば、スマホPOSサービスの利用に係わる設定として例えば利用者により適宜に定められた設定などを参照して、スマホ決済が許容されるかを判断する。そしてプロセッサ201は、スマホ決済が許容されることが確認できたならばYESと判定し、ACT293へと進む。
【0147】
ACT293としてプロセッサ201は、第1の選択画面をタッチパネル204に表示させる。第1の選択画面は、スマホ決済及び会計装置決済のいずれを行うかを利用者に指定させるための画面である。第1の選択画面は例えば、取引商品の合計点数及び決済金額などを文字列により表すとともに、スマホ決済を指定するためのソフトキーと、会計装置決済を指定するためのソフトキーとを表す。
【0148】
一方でプロセッサ201は、スマホ決済が許容されることを確認できないならば、ACT292にてNOと判定し、ACT294へと進む。
ACT294としてプロセッサ201は、第2の選択画面をタッチパネル204に表示させる。第2の選択画面は、会計装置決済を利用者に指定させるための画面である。第2の選択画面は例えば、第1の選択画面を、スマホ決済を指定するためのソフトキーを表さないか、あるいは当該ソフトキーをグレーアウト表示とするなどして無効化するように変更した画面とする。
【0149】
プロセッサ201は、ACT293又はACT294を終えると、いずれの場合もACT295へと進む。
ACT295としてプロセッサ201は、スマホ決済及び会計装置決済のいずれかの指定のための操作がなされるのを待ち受ける。
利用者は、第1の選択画面が表示されている場合には、例えば第1の選択画面に表されたソフトキーをタップするなどの予め定められた操作によって、スマホ決済又は会計装置決済を指定する。また利用者は、第2の選択画面が表示されている場合には、例えば第2の選択画面に表されたソフトキーをタップするなどの予め定められた操作によって、会計装置決済を指定する。
【0150】
プロセッサ201は、これらの操作が行われたならば、ACT295にてYESと判定し、ACT296へと進む。
ACT296としてプロセッサ201は、スマホ決済が指定されたかを確認する。そしてプロセッサ201は、スマホ決済が指定されたことが確認できたならば、YESと判定してACT297へと進む。
【0151】
ACT297としてプロセッサ201は、スマホ決済処理を実行する。スマホ決済処理は、オンライン決済サービスを用いてユーザ端末200における操作により決済額を決済するための処理である。スマホ決済処理としては、既存の処理をそのまま利用できる。そしてプロセッサ201は、スマホ決済処理を終えたならば、
図7中のACT201へと戻る。
【0152】
プロセッサ201は、会計装置決済が指定されたならば、ACT296にてNOと判定し、ACT298へと進む。
ACT298としてプロセッサ201は、取引処理装置100に対して会計が指定されたことを通知する。
【0153】
こうして会計指定のための操作がユーザ端末200から取引処理装置100に通知されたならば、プロセッサ101は
図13中のACT108にてYESと判定し、ACT111へと進む。
ACT111としてプロセッサ101は、第1の引継画面の表示をユーザ端末200に対して指示する。第1の引継画面は、処理中の取引に関するユーザインタフェース端末としての機能をユーザ端末200から会計装置700に引き継ぐための画面である。
【0154】
ユーザ端末200にてプロセッサ201は、
図12中のACT298として会計指定を通知した後には、ACT299へと進む。
ACT299としてプロセッサ201は、取引処理装置100からの表示指示がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT300へと進む。
【0155】
ACT300としてプロセッサ201は、何らかの操作がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT299へと戻る。
かくしてプロセッサ201は、ACT299及びACT300としては、表示指示又は操作を待ち受ける。そしてプロセッサ201は、何らかの操作がなされたならば、ACT300にてYESと判定し、操作内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ201は例えば、会計の取り止めを指定する操作であることを確認し、ユーザ端末200をACT291へと進む前の状態に戻す。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0156】
プロセッサ201は、第1の引継画面の表示指示のための指示データの受信に応じて、ACT299にてYESと判定してACT301へと進む。
ACT301としてプロセッサ201は、第1の引継画面をタッチパネル204に表示させる。
【0157】
図24は第1の引継画面SCFを表す図である。
図24に表す第1の引継画面SCFは、合計3点で、参考価格が1400円となる取引に関する会計を会計装置700に引き継ぐための第1の引継画面SCFの一例であり、取引商品の合計点数及び参考価格などを文字列により表す。また第1の引継画面SCFは、2次元コードCOAと、ボタンBUJを表す。ボタンBUJは、会計を取り止めて、取引商品の登録に戻ることを利用者が指定するためのソフトキーである。
なお取引処理装置100にてプロセッサ101は、会計装置700が取引処理装置100に対して取引データDAAに基づく会計データを要求するための第1の引継データを表すものとして2次元コードCOAを生成し、第1の引継画面SCFに含める。
【0158】
さてプロセッサ201は、会計指定の通知を受けて
図12中のACT291へと進んだときに、例えば商品コードリストデータDABのフィールドFBBにセットされている障害フラグがセット状態であるならば、障害が有ったとしてYESと判定し、ACT302へと進む。
ACT302としてプロセッサ201は、第2の引継画面をタッチパネル204に表示させる。第2の引継画面は、ユーザ端末200を利用して処理中の取引に関する会計を会計装置700に引き継ぐための画面である。
【0159】
第2の引継画面は、
図24に表す第1の引継画面SCFと同様な画面であって構わない。ただし、プロセッサ201は、第2の登録画面SCEの表示中における会計開始の指定に応じてACT291へと進んでいる場合には、第2の引継画面においては参考価格を「¥X」と表す。またプロセッサ201は、商品コードリストデータDABを含んだ第2の引継データを表すものとして2次元コードを生成し、第2の引継画面に含める。なおプロセッサ201は、商品コードリストデータDABのうちのフィールドFBC以降の各フィールドを含んだ第2の引継データを表すものとして2次元コードを生成し、第2の引継画面に含めるのでも構わない。
【0160】
かくしてプロセッサ201は、第2の引継画面の表示により、商品コードリストデータDABが表す商品コードリストを光学的に読み取り可能に出力している。かくしてユーザ端末プログラムPRBに基づく情報処理をプロセッサ201が実行することによって、プロセッサ201を中枢部分とするコンピュータは出力手段として機能する。
【0161】
プロセッサ201は、ACT301又はACT302を終えると、いずれの場合もACT303へと進む。
ACT303としてプロセッサ201は、取引処理装置100からの表示指示がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT304へと進む。
ACT304としてプロセッサ201は、何らかの操作がなされたかを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT303へと戻る。
【0162】
かくしてプロセッサ201は、ACT303及びACT304としては、表示指示又は操作を待ち受ける。そしてプロセッサ201は、何らかの操作がなされたならば、ACT304にてYESと判定し、操作内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ボタンBUIがタップされたことを確認し、ユーザ端末200をACT291へと進む前の状態に戻す。他処理としては、上記とは別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0163】
さて利用者は、会計装置700が複数台設置されているならば、それらのうちから待機状態にある会計装置700を任意に選択し、その会計装置700が備えるバーコードスキャナ705に、第1の引継画面又は第2の引継画面に表された2次元コードを読み取らせる。
会計装置700にてプロセッサ701は、会計処理プログラムPRCに基づく会計処理を実行する。
【0164】
図25は会計処理のフローチャートである。
ACT701としてプロセッサ701は、待機画面をタッチパネル704に表示させる。待機画面は、会計のために利用可能であることを利用者に案内するための画面である。待機画面は、例えば会計装置700の設計者、あるいは管理者などにより適宜に定められて構わない。待機画面としては、ユーザ端末200又はカート端末300で表示された2次元コードをバーコードスキャナ705に読み取らせるように利用者に案内する画像を含んだものとすることが想定される。
【0165】
ACT702としてプロセッサ701は、何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ701は、利用者が上記のように第1の引継画面又は第2の引継画面に表された2次元コードを読み取らせるべくバーコードスキャナ705を操作したならば、YESと判定し、ACT703へと進む。
【0166】
ACT703としてプロセッサ701は、なされた操作が、ユーザ端末200又はカート端末300を用いて処理されている取引に関する会計の引き継ぎの指定であるかを確認する。そしてプロセッサ701は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理についての詳細の説明はここでは省略する。
【0167】
前述のように、利用者は、会計装置700での会計を開始するために、第1の引継画面又は第2の引継画面に表された2次元コードをバーコードスキャナ705に読み取らせる。つまり、第1の引継画面又は第2の引継画面に表された2次元コードをバーコードスキャナ705に読み取らせることは、会計の引き継ぎの指定のための操作の一例である。そこで該当の操作がなされて、バーコードスキャナ705により第1の引継画面又は第2の引継画面に表された2次元コードが読み取られたならば、プロセッサ701はACT703にてYESと判定し、ACT704へと進む。
【0168】
ACT704としてプロセッサ701は、バーコードスキャナ705により読み取られた2次元コードが表しているのが第1の引継データであるかを確認する。そしてプロセッサ701は、第1の引継データであることが確認できたならばYESと判定し、ACT705へと進む。
ACT705としてプロセッサ701は、取引処理装置100から会計データを取得する。つまりプロセッサ701は例えば、上記のように読み取られた2次元コードが表す第1の引継データに基づいて、会計データを取引処理装置100に対して要求する。そしてプロセッサ701は、この要求に応じて取引処理装置100から送信される会計データを取得する。
【0169】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、
図13中のACT111にて第1の引継画面の表示を指示したのちには、ACT112へと進む。
ACT112としてプロセッサ101は、会計データが要求されるのを待ち受ける。そして上述のように会計装置700から、ACT111で表示を指示した第1の引継画面に含めた2次元コードが表す第1の引継データに基づく要求がなされたならばYESと判定し、ACT113へと進む。
【0170】
ACT113としてプロセッサ101は、取引データDAAのフィールドFAD以降の各フィールドにセットされている商品データに関する商品の勘定及び決済のための予め定められた会計データを、要求元の会計装置700に宛てて通信ユニット104から送出させる。プロセッサ101は例えば、取引データDAAをそのまま会計データとしても構わないし、取引データDAAに含まれる情報の一部を省くか、取引データDAAに含まれない情報を追加するなどして会計データを生成しても構わない。
【0171】
ACT114としてプロセッサ101は、完了画面の表示をユーザ端末200に対して指示する。完了画面は、会計装置700への引き継ぎを完了したために、会計装置700を操作して決済を完了するように利用者に案内する画面である。そしてプロセッサ101はこののち、当該の取引処理を終了する。
【0172】
ユーザ端末200にてプロセッサ201は、完了画面の表示指示のための指示データの受信に応じて、
図12中のACT303にてYESと判定してACT305へと進む。
ACT305としてプロセッサ201は、完了画面をタッチパネル204に表示させる。そしてプロセッサ201は、予め定められた確認操作が行われたことに応じて
図7中のACT201へと戻る。
【0173】
会計装置700にてプロセッサ701は、
図25中のACT705では、上記のように取引処理装置100から送出された会計データが通信ユニット711により受信されると、これを取得する。
ACT706としてプロセッサ701は、取得した会計データに基づく勘定処理を行う。つまりプロセッサ701は、取得した会計データに基づいて該当の取引に関する決済額を判定する。この勘定処理は、例えば既存の同種の別の会計装置で行われているのと同様な処理であって構わない。
【0174】
ACT707としてプロセッサ701は、上記のように決定した決済額を決済するための決済処理を行う。決済処理は、クレジット決済、電子マネー決済、コード決済、プリペイド決済、ポイント決済、ギフト券決済、あるいは現金決済などの種々の決済方法のうちで会計装置700が対応していて、かつ会計装置700にて利用が許容されている決済方法により周知のように行われて構わない。またプロセッサ701は、この決済処理のなかで、プリントユニット710を利用してレシート、領収証及びクーポン券などの種々の証票を発行したり、電子レシートサーバに取引結果の記録を要求したりといった処理を適宜に行っても構わない。
そしてプロセッサ701は、こののちACT701を経てACT702の待ち受け状態に戻る。
【0175】
一方、プロセッサ201は、バーコードスキャナ705により読み取られた2次元コードが表しているのが第1の引継データであることを確認できないならば、つまり第2の引継データである場合には、ACT704にてNOと判定し、ACT708へと進む。
ACT708としてプロセッサ701は、第2の引継データに含まれる商品コードリストデータDABのフィールドFBAにセットされているのが取引コードであるか否かを確認する。そしてプロセッサ701は、取引コードであることが確認できたならばYESと判定し、ACT709へと進む。
【0176】
ACT709としてプロセッサ701は、取引処理装置100から会計データを取得する。つまり、第2の引継データに含まれる商品コードリストデータDABのフィールドFBAに取引データがセットされているならば、会計対象となる取引に関して少なくともチェックインが完了しており、商品データを含んだ取引データDAAが取引処理装置100にて保持されている可能性がある。そこでプロセッサ701は、そのような取引データDAAに応じた会計データの取得を試みる。このACT709におけるプロセッサ701の具体的な処理は、ACT705と同様であって構わない。
【0177】
プロセッサ701は、ACT709を終えるとACT710へと進む。なおプロセッサ701は、第2の引継データに含まれる商品コードリストデータDABのフィールドFBAにセットされているのが取引コードであることを確認できない場合には、ACT708にてNOと判定し、ACT709をパスしてACT710へと進む。つまりプロセッサ701は、第2の引継データに含まれる商品コードリストデータDABのフィールドFBAにセットされているのが取引コードではなく、会計対象の取引に関してのチェックインが完了していないならば、取引処理装置100にて取引データDAAが作成されていないので、ACT709は行わない。
【0178】
ACT710としてプロセッサ701は、第2の引継データに含まれる商品コードリストデータDABのフィールドFBC以降にセットされている商品コードに関する商品データを取得する。商品データは、少なくとも商品名及び単価を含む。商品データは他に、値引きに関する情報などの様々な情報を含んでいても構わない。このときにプロセッサ701は例えば、店舗内POS600に含まれるPOSサーバが管理している商品データベースから商品データを取得することが想定される。ただしプロセッサ701は、例えば取引処理装置100に問い合わせて、取引処理装置100により管理されている商品データベースから商品データを取得するのでも構わない。あるいはプロセッサ701は、企業内サーバ400又は店舗内Webクライアントにより管理されている商品データベースから商品データを取得するのでも構わない。
【0179】
ACT711としてプロセッサ701は、会計対象の取引での取引商品に関する商品リストを作成する。つまりプロセッサ701は例えば、ACT710で取得した商品データと、商品コードリストデータDABのフィールドFBC以降に商品コードとともにセットされている数量とに基づく商品リストを作成する。そしてプロセッサ701は例えば、ACT709にて会計データを取得しているならば、当該の会計データが表す商品リストと上記の作成した商品リストとの差異を無くすように、上記の作成した商品リストを更新する。
【0180】
ACT712としてプロセッサ701は、ACT711で作成した商品リストに関する勘定処理を行う。つまりプロセッサ701は、ACT711で作成した商品リストに含まれる取引商品に関する決済額を判定する。この勘定処理は、例えば既存の同種の別の会計装置で行われているのと同様な処理であって構わない。かくして会計処理プログラムPRCに基づく情報処理をプロセッサ701が実行することによって、プロセッサ701を中枢部分とするコンピュータは判定手段として機能する。
【0181】
ACT713としてプロセッサ701は、上記のように決定した決済額を決済するための決済処理を行う。決済処理は、クレジット決済、電子マネー決済、コード決済、プリペイド決済、ポイント決済、ギフト券決済、あるいは現金決済などの種々の決済方法のうちで会計装置700が対応していて、かつ会計装置700にて利用が許容されている決済方法により周知のように行われて構わない。またプロセッサ701は、この決済処理のなかで、プリントユニット710を利用してレシート、領収証及びクーポン券などの種々の証票を発行したり、電子レシートサーバに取引結果の記録を要求したりといった処理を適宜に行っても構わない。そしてプロセッサ701は、こののちACT701を経てACT702の待ち受け状態に戻る。かくして会計処理プログラムPRCに基づく情報処理をプロセッサ701が実行することによって、プロセッサ701を中枢部分とするコンピュータは決済手段として機能する。
【0182】
以上のように取引処理システム1は、取引処理装置100とユーザ端末200とが正常にデータを授受可能であるときには、ユーザ端末200をユーザインタフェース端末として利用者の操作を受けながら、取引処理装置100により取引商品に関する商品リストを作成する。そして取引処理システム1は、取引処理装置100での商品リストの作成と並行して、ユーザ端末200にて、取引商品の指定のために取得した商品コードのリストを作成する。また取引処理システム1は、取引処理装置100とユーザ端末200とが正常にデータを授受することができない状況となり、利用者による操作に応じての取引処理装置100での処理が完了したことをユーザ端末200にて確認することができない場合には、ユーザ端末200にて利用者の操作を受けて、商品コードのリストの更新を継続する。そして取引処理システム1は、取引処理装置100により作成された商品リスト及びユーザ端末200により作成された商品コードリストに応じて、会計装置700が決済額を判定し、その決済額を決済する。従って、ユーザ端末200が取引処理装置100と連携できない状況が生じても、利用者が取引を終えることができる。
【0183】
またユーザ端末200は、作成した商品コードリストを、取引処理装置100に対する何らかの通知の必要が生じた際に、その通知と共に取引処理装置100に通知する。これにより、取引処理装置100とユーザ端末200とが正常にデータを授受可能な状態に復帰していれば、ユーザ端末200にて作成した商品コードリストに応じての商品リストの修正を取引処理装置100にて行うことができ、通常の処理状態に移行することができる。
【0184】
またユーザ端末200は、商品コードリストを含んだ第2の引継データを表した2次元コードを表示することによって、商品コードリストを出力する。そして会計装置700では、当該の2次元コードを、バーコードスキャナ705により読み取ることで取得する。これにより、商品コードリストをユーザ端末200から会計装置700へと通知するための特別なデバイスを設ける必要がない。
【0185】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
チェックインを完了できない場合には、ユーザ端末200にて取引商品の登録のための操作を受けないようにしても構わない。
【0186】
ユーザ端末200から取引処理装置100への商品コードリストの通知は、別の通知を行うべきときに代えて、あるいは加えて、商品コードリストの前回の通知からの経過時間が予め定められた時間となった場合に行っても構わない。さらには、ユーザ端末200から取引処理装置100への商品コードリストの通知は、上記のいずれか一方、あるいは双方に代えて、あるいは加えて、通知を指定する予め定められた操作が利用者により行われた場合に行っても構わない。
【0187】
ユーザ端末200から取引処理装置100への商品コードリストの通知は、会計が指定された場合にのみ行うのでも構わない。
【0188】
ユーザ端末200から取引処理装置100への商品コードリストの通知は、例えば近接無線通信などの2次元コードとは別の手段を用いて行っても構わない。
【0189】
各種装置にて情報処理により実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0190】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0191】
1…取引処理システム、2…通信ネットワーク、100…取引処理装置、200…ユーザ端末、300…カート端末、400…企業内サーバ、500…店舗内Webクライアント、700…会計装置、600…店舗内POS、800…従業員端末、101,201,701…プロセッサ、102,202,702…メイン記憶ユニット、103,203,703…補助記憶ユニット、104,711…通信ユニット、204,704…タッチパネル、205…カメラ、206…無線通信ユニット、705…バーコードスキャナ、706…クレジットカードリーダ、707…近接通信ユニット、708…カードリーダ/ライタ、709…釣銭ユニット、710…プリントユニット。