IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星電子株式会社の特許一覧

特開2025-92393半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム
<>
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図1
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図2
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図3
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図4
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図5
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図6
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図7
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図8
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図9
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図10
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図11
  • 特開-半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025092393
(43)【公開日】2025-06-19
(54)【発明の名称】半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20250612BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20250612BHJP
【FI】
H01L21/302 103
H01L21/31 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024145032
(22)【出願日】2024-08-27
(31)【優先権主張番号】10-2023-0176879
(32)【優先日】2023-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2024-0004986
(32)【優先日】2024-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】18/798558
(32)【優先日】2024-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】秋 教宣
(72)【発明者】
【氏名】金 柱鉉
(72)【発明者】
【氏名】房 更泰
(72)【発明者】
【氏名】宋 鐘民
(72)【発明者】
【氏名】呉 相録
(72)【発明者】
【氏名】尹 ▲よん▼
(72)【発明者】
【氏名】李 鎔祐
(72)【発明者】
【氏名】林 峻億
(72)【発明者】
【氏名】崔 然▲そく▼
(72)【発明者】
【氏名】許 敏寧
【テーマコード(参考)】
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB22
5F004CB01
5F045AA08
5F045BB08
5F045DP03
5F045EM05
5F045GB04
(57)【要約】
【課題】半導体製造装置内部で磁場を測定するセンサデバイス、およびセンサデバイスの動作に基づいて半導体製造装置内部の磁場を調整したり、ウェハなどの配置される位置を調整したりすることができるシステムを提供する。
【解決手段】磁場を測定するように構成される磁場センサデバイスは、磁場を感知して感知データを生成するように構成されるセンサ部と、感知データに基づいて磁場データを生成するように構成される処理部と、を備え、センサ部は、センサ基板、センサ基板上でセンサ基板の中心に位置するように構成される中心センサ、センサ基板上でセンサ基板の中心を通る直線に沿って配置される基準軸センサ、およびセンサ基板上では中心から第1半径の円周に沿って配置される第1円周センサを含み、中心センサ、基準軸センサ、および第1円周センサのそれぞれは、中心センサ、基準軸センサ、および第1円周センサを通過する磁場を測定する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁場を測定するように構成される磁場センサデバイスであって、
前記磁場を感知して感知データを生成するように構成されるセンサ部と、
前記感知データに基づいて、磁場データを生成するように構成される処理部と、を備え、
前記センサ部は、
センサ基板と、
前記センサ基板の中心に位置するように構成される中心センサと、
前記センサ基板上で、前記センサ基板の前記中心を通る直線に沿って配置される複数の基準軸センサと、
前記センサ基板上で、前記中心から第1半径の円周に沿って配置される複数の第1円周センサと、を含み、
前記中心センサ、前記複数の基準軸センサ、および前記複数の第1円周センサのそれぞれは、前記中心センサ、前記基準軸センサ、および前記第1円周センサを通過する磁場を測定するように構成される、
磁場センサデバイス。
【請求項2】
前記複数の基準軸センサは、隣接する基準軸センサ間の磁場変化量が前記基準軸センサの磁場測定感度よりも大きくなるようにする第1間隔で配置される、
請求項1に記載の磁場センサデバイス。
【請求項3】
前記中心センサは、前記中心センサを通過する磁場の第1成分、第2成分、および第3成分を測定するように構成され、
前記複数の基準軸センサは、前記複数の基準軸センサを通過する前記磁場の第1成分、第2成分、および第3成分を測定するように構成され、
前記複数の第1円周センサは、前記複数の第1円周センサを通過する前記磁場の第1成分、第2成分、および第3成分を測定するように構成され、
前記中心センサ、前記複数の基準軸センサ、および前記複数の第1円周センサの前記第1成分、前記第2成分、および前記第3成分は互いに直交する、
請求項1に記載の磁場センサデバイス。
【請求項4】
前記センサ部は、複数の第2円周センサをさらに含み、
前記複数の第2円周センサは、前記センサ基板上に位置され、前記中心から第2半径の円周に沿って配置される、
請求項3に記載の磁場センサデバイス。
【請求項5】
前記処理部は磁場データを生成するように構成され、
前記磁場データは、
前記中心センサ、前記複数の基準軸センサ、および前記複数の第1円周センサのそれぞれによって感知される前記第1成分の測定値、および前記複数の第2円周センサによって感知される第1成分の測定値と、
前記中心センサ、前記複数の基準軸センサ、および前記複数の第1円周センサのそれぞれによって感知される前記第2成分の測定値、および前記複数の第2円周センサによって感知される第2成分の測定値と、
前記中心センサ、前記複数の基準軸センサ、および前記複数の第1円周センサのそれぞれによって感知される前記第3成分の測定値、および前記複数の第2円周センサによって感知される第3成分の測定値と、を含む、
請求項4に記載の磁場センサデバイス。
【請求項6】
前記中心センサ、前記複数の基準軸センサ、前記複数の第1円周センサ、および前記複数の第2円周センサのそれぞれは、円筒座標系に基づいて、前記第1成分、前記第2成分、および前記第3成分を測定するように構成され、
前記第1成分は、前記センサ基板上で、前記センサ基板の中心から離れており、前記センサ基板の円周に垂直な方向の成分である半径方向成分であり、
前記第2成分は、前記センサ基板上で、前記基準軸センサを連結する直線を基準軸として使用する回転角成分であり、
前記第3成分は、前記センサ基板の中心軸方向成分である、
請求項5に記載の磁場センサデバイス。
【請求項7】
半導体製造装置であって、
複数のセンサを含むセンサデバイスと、
前記センサデバイス上に位置するように構成される静電チャックと、
前記センサデバイスおよび前記静電チャックを含むように構成されるチャンバと、を備え、
前記複数のセンサは、磁場の複数の第1成分、前記磁場の複数の第2成分、および前記磁場の複数の第3成分を測定し、
前記磁場は前記複数のセンサを通過し、
前記センサデバイスは、前記磁場の第1成分、第2成分、および第3成分を測定し、第1成分測定値、第2成分測定値、および第3成分測定値を含む磁場データを取得し、前記磁場データと、前記複数のセンサのそれぞれの第1成分基準値、第2成分基準値、および第3成分基準値を含む基準磁場データとを比較してオフセット磁場データを生成し、
前記複数のセンサは、
センサ基板上で、前記センサ基板の中心に配置される中心センサと、
前記センサ基板上で、前記センサ基板の前記中心を通る直線に沿って配置される複数の基準軸センサと、
前記センサ基板で、前記センサ基板の中心から第1半径の円周上に配置される第1円周センサと、を含み、
前記オフセット磁場データに基づいて前記磁場を較正する、
半導体製造装置。
【請求項8】
前記複数のセンサは、
前記センサ基板上で、前記センサの中心から第2半径を有する円周に配置される複数の第2円周センサをさらに含み、
前記第2半径は、前記第1半径よりも小さい、
請求項7に記載の半導体製造装置。
【請求項9】
前記オフセット磁場データは、前記複数のセンサのそれぞれの複数の前記第1成分測定値と複数の前記第1成分基準値との複数の第1差、複数の前記第2成分測定値と複数の前記第2成分基準値との複数の第2差、および複数の前記第3成分測定値と複数の前記第3成分基準値との複数の第3差を含む、
請求項8に記載の半導体製造装置。
【請求項10】
半導体製造装置であって、
複数のセンサを含むセンサデバイスと、
前記センサデバイスを上部に位置するように構成される静電チャックと、
前記静電チャック上にウェハを位置させるように構成される転送モジュールと、
前記センサデバイスおよび前記静電チャックを含むように構成されるチャンバと、を備え、
前記複数のセンサは、磁場の複数の第1成分、前記磁場の複数の第2成分、および前記磁場の複数の第3成分を測定し、
前記磁場は前記複数のセンサを通過し、
前記センサデバイスは磁場データを取得し、前記磁場データに基づいて、前記転送モジュールによって配置される前記センサデバイスが、前記静電チャックの中心に配置されているか否かを判定し、前記センサデバイスが前記静電チャックの前記中心に配置されていない場合、前記磁場データに基づいて中心較正データを生成し、
前記複数のセンサは、
センサ基板上で、前記センサ基板の中心に配置される中心センサと、
前記センサ基板上で、前記センサ基板の前記中心を通る直線に沿って配置される複数の基準軸センサと、
前記センサ基板上で、前記センサ基板の中心から第1半径の円周上に配置される第1円周センサと、を含み、
前記中心較正データに基づいて、前記静電チャックの前記中心に前記ウェハを位置させるように前記転送モジュールを較正する、
半導体製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造システムに関し、より詳細には、半導体製造装置用センサデバイス、センサデバイスの動作方法、およびセンサデバイスを含むシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造において、様々な機器が使用される。半導体製造装置は様々な方式を活用することができるが、代表的に、光を用いる方式、極紫外線を用いる方式、またはプラズマを用いる方式などがある。この中でプラズマ方式を用いる半導体製造装置は、プラズマを制御するために電場または磁場を活用することができる。
【0003】
プラズマを制御するために磁場を使用する製造装置は、磁気コイルによって生成される磁場を制御して効率的に半導体デバイスを製造することができる。したがって、半導体製造装置内の磁場を測定し、測定結果に基づいて磁場を調整して、より効率的に工程を修正または設計することができる。このためには、半導体製造装置内の磁場を測定するデバイスが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2021/0356497号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2023/0274911号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2023/0260768号明細書
【特許文献4】米国特許第6,670,807号明細書
【特許文献5】米国特許第8,148,977号明細書
【特許文献6】米国特許第9,535,138号明細書
【特許文献7】米国特許第10,180,467号明細書
【特許文献8】米国特許第9,312,473号明細書
【特許文献9】韓国登録特許第10-2030189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、半導体製造装置内部で磁場を測定するセンサデバイス、およびセンサデバイスの動作に基づいて半導体製造装置内部の磁場を調整したり、ウェハ等の配置される位置を調整したりすることができるシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態による、磁場を測定するように構成される磁場センサデバイスは、前記磁場を感知して感知データを生成するように構成されるセンサ部と、前記感知データに基づいて磁場データを生成するように構成される処理部と、を備える。前記センサ部は、センサ基板、前記センサ基板上で前記センサ基板の中心に位置するように構成される中心センサ、前記センサ基板上で前記センサ基板の前記中心を通る直線に沿って配置される基準軸センサ、および前記センサ基板上で前記中心から第1半径の円周に沿って配置される第1円周センサを含む。前記中心センサ、前記基準軸センサ、および前記第1円周センサのそれぞれは、前記中心センサ、前記基準軸センサ、および前記第1円周センサを通過する磁場を測定する。
【0007】
本発明の一実施形態による、チャンバ内の磁場を較正する半導体製造装置の動作方法は、複数のセンサによって前記複数のセンサのそれぞれを通過する前記磁場の第1成分、第2成分、および第3成分を測定し、第1成分測定値、第2成分測定値、および第3成分測定値を含む磁場データを生成する段階と、前記第1磁場データと前記複数のセンサのそれぞれの第1成分基準値、第2成分基準値、および第3成分基準値を含む基準磁場データとを比較してオフセット磁場データを生成する段階と、前記オフセット磁場データに基づいて前記磁場を較正する段階と、を備える。前記複数のセンサは、センサ基板上で前記センサ基板の中心に配置される中心センサ、前記センサ基板上で前記センサ基板の前記中心を通る直線に沿って配置される基準軸センサ、および前記センサ基板上で前記センサ基板の中心から第1半径の円周上に配置される第1円周センサを含む。
【0008】
本発明の一実施形態による、転送モジュールの中心較正のための半導体製造装置の動作方法は、複数のセンサによって前記複数のセンサのそれぞれを通過する磁場の第1成分、第2成分、および第3成分を測定して磁場データを生成する段階と、前記磁場データに基づいて前記転送モジュールによって配置され、前記複数のセンサを含むセンサデバイスが静電チャックの中心に配置されているか否かを判定する段階と、前記センサデバイスが前記静電チャックの中心に配置されていない場合、前記磁場データに基づいて中心較正データを生成する段階と、前記中心較正データに基づいて前記転送モジュールの前記中心較正を遂行する段階と、を備える。前記複数のセンサは、センサ基板上で前記センサ基板の中心に配置される中心センサ、前記センサ基板上で前記センサ基板の前記中心を通る直線に沿って配置される基準軸センサ、および前記センサ基板上で前記センサ基板の中心から第1半径の円周上に配置される第1円周センサを含む。
【0009】
本発明の一実施形態による半導体製造システムは、半導体デバイスを製造するように構成される半導体製造装置と、前記半導体製造装置を制御するように構成されるシステムコントローラと、前記半導体製造装置のチャンバ内の磁場を測定するように構成されるセンサデバイスと、を備える。前記半導体製造装置は、ウェハを上部に位置するように構成される静電チャックと、前記ウェハを前記静電チャックに配置するように構成される転送モジュールと、を有する。前記センサデバイスは、センサ基板、前記センサ基板上で前記センサ基板の中心に位置するように構成される中心センサ、前記センサ基板上で前記センサ基板の前記中心を通る直線に沿って配置される基準軸センサ、および前記センサ基板上で、前記中心から第1半径の円周に沿って配置される第1円周センサを含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、半導体製造装置内部の磁場を測定するセンサデバイス、およびセンサデバイスに基づいて半導体製造装置内部の磁場を調整したり、ウェハなどが配置される位置を調整したりすることができるシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態による半導体製造システムを示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態によって、図1の半導体製造装置を詳細に示す側面図である。
図3】本発明の一実施形態によって、図2のセンサデバイスを詳細に示すブロック図である。
図4】本発明の一実施形態によって、図2のセンサデバイスを詳細に示す正面図である。
図5】本発明の一実施形態によって、図3のセンサ部を詳細に示す平面図である。
図6】本発明の一実施形態によって、図3のセンサ部を詳細に示す平面図である。
図7】本発明の一実施形態によって、図3図6のセンサデバイスの磁場データを示す図である。
図8】本発明の一実施形態によって、半導体製造装置の基準磁場データを示す図である。
図9】本発明の一実施形態によって、オフセット磁場データを示す図である。
図10】本発明の一実施形態によって、図3のセンサデバイスに基づいて半導体製造装置の磁場を調整する手順を示すフローチャートである。
図11】本発明の一実施形態によって、図3のセンサデバイスに基づいてウェハの中心位置を調整する手順を示すフローチャートである。
図12】本発明の一実施形態による半導体製造装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明の技術分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるほどに、本発明の実施形態が明確かつ詳細に記載される。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態による半導体製造システム(semiconductor
manufacture system)1000を示すブロック図である。図1を参照すると、半導体製造システム1000は、システムコントローラ(system controller)1100と、半導体製造装置1200(semiconductor
manufacture equipment)と、を備える。システムコントローラ1100はメモリ(memory)1110、CPU(central processing unit)1120、および通信ブロック(communication block)1130を含むことができ、半導体製造装置1200はセンサデバイス100を含み得る。図1を参照して、本発明の一実施形態による半導体製造システムが説明される。
【0014】
システムコントローラ1100は、半導体製造システム1000の動作を制御することができる。一実施形態では、システムコントローラ1100は、半導体製造装置1200を制御することに基づいて半導体製造システム1000を制御することができる。例えば、システムコントローラ1100は、制御信号CTRLに基づいて半導体製造装置1200を制御することができる。システムコントローラ1100は、半導体製造装置1200に含まれる多様な構成(例えば、図2の転送モジュールなど)を制御することができる。図1は、システムコントローラ1100が1つの半導体製造装置1200を制御するように示しているが、複数の半導体製造装置を制御する実施形態もまた本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0015】
メモリ1110は、半導体製造装置1200の制御に必要なデータを記憶することができる。一実施形態では、メモリ1110は多様な種類のメモリ素子を含み得る。例えば、メモリ1110は、不揮発性メモリ素子(例えば、フラッシュメモリ素子)または揮発性メモリ素子(例えば、RAM(random access memory))を含み得る。メモリ1110は半導体製造装置1200の動作に必要な多様なアルゴリズム(algorithms)またはアルゴリズムに関連するデータを記憶することができ、半導体製造装置1200から受信される装置データDATAを記憶することができる。
【0016】
一実施形態では、メモリ1110は基準磁場データを格納することができる。基準磁場データは、半導体製造装置1200が最適な効率または収率に基づいて半導体デバイスを製造するために必要な磁場に関連するデータであり得る。例えば、メモリ1110は、図8で示され説明される基準磁場データMD_Rを格納することができる。一実施形態では、メモリ1110はオフセット磁場データを記憶することができる。例えば、メモリ1110は、図9のオフセット感知データテーブルSDT_Oを含むオフセット磁場データを記憶することができる。
【0017】
CPU1120は、システムコントローラ1100を制御することができる。一実施形態では、CPU1120は多様な演算を遂行することができ、制御信号を生成することができる。例えば、CPU1120は、装置データDATAおよびメモリ1110に記憶されたアルゴリズムに基づいて制御信号CTRLを生成することができる。一実施形態では、CPU1120は、制御信号CTRL生成のための演算に特化されたASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable logic arrays)、またはアクセラレータ(accelerator)を含み得る。 CPU1120は、センサデバイス1100の磁場データ(例えば、図3の磁場データMD)および基準磁場データに基づいてオフセット磁場データを生成することができる。オフセット磁場データは、図9を参照してより詳細に説明される。
【0018】
通信ブロック1130は、システムコントローラ1100と半導体製造装置1200との通信を行うことができる。一実施形態では、通信ブロック1130は、システムコントローラ1100と半導体製造装置1200との間に多様な信号およびデータを移動させ得る。例えば、通信ブロック1130は、CPU1120から生成された制御信号CTRLがシステムコントローラ1100から半導体製造装置1200に送信されるようにでき、装置データDATAが半導体製造装置1200からシステムコントローラ1100に受信されるようにできる。
【0019】
半導体製造装置1200は半導体デバイスを製造することができる。一実施形態では、半導体製造装置1200は多様な装置であるか、または多様な装置を含み得る。例えば、半導体製造装置1200は、プラズマエッチング(plasma etching)装置もしくはプラズマ気相蒸着(plasma
vapor decomposition)装置であるか、またはそれらを含み得る。前述の装置は例としてのものであり、本発明の範囲をこれに限定して理解してはならない。半導体製造装置1200は、装置データDATAをシステムコントローラ1100に送信することができる。半導体製造装置1200は、半導体デバイス製造のために使用される様々な要素(factors)を測定するためのセンサデバイス100を含み得る。
【0020】
センサデバイス100は、半導体デバイス製造において使用される様々な要素を測定することができる。一実施形態では、センサデバイス100は磁場(magnetic field flux)を測定することができる。例えば、センサデバイス100は、半導体デバイスにおいて使用される磁場を測定することができる。一実施形態では、センサデバイス100は、磁場測定結果を装置データDATAの形でシステムコントローラ1100に送信することができる。例えば、センサデバイス100は、磁場測定データを装置データDATAの形でシステムコントローラ1100に送信することができる。
【0021】
センサデバイス100は、半導体製造装置1200の内部に位置したものとして示されているが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。センサデバイス100は、半導体製造装置1200のチャンバCの内部の磁場を測定していない場合、半導体製造装置1200の外部に位置することができる。半導体製造装置1200が半導体デバイスを製造する場合、センサデバイス100の位置にウェハが位置することができ、センサデバイス100は半導体製造装置1200の外部に位置することができる。センサデバイス100は、図3図7を参照してより詳細に説明される。
【0022】
本発明の一実施形態による、図1の半導体製造装置およびセンサデバイスの構造を示す側面図である。図2を参照すると、半導体製造装置1200は、ガス注入器1210、ガス排出器1215、静電チャック(electrostatic chuck, ESC)1220、転送モジュール(transfer
module)1230、RF発生器(RF generator)1240、磁気コイル(magnetic coils)1250を含み得る。図2を参照して、本発明の一実施形態による例としての半導体製造装置1200およびセンサデバイス100が詳細に説明される。以下で、説明の便宜上、半導体製造装置1200がプラズマ装置であることを基準にして説明するが、本発明の範囲をこれに限定して理解してはならない。
【0023】
説明の便宜上、第1方向D1、第2方向D2および第3方向D3が言及される。センサデバイス100に垂直に、RF発生器1240を向く方向は第1方向D1であり得る。第1方向D1と垂直であり、静電チャック1220の横軸と平行な方向は第2方向D2であり得る。第1方向D1および第2方向D2に垂直な方向は、第3方向D3であり得る。
【0024】
半導体製造装置1200は、チャンバ(C:
chamber)を含み得る。チャンバCは真空が維持される空間であり得る。例えば、チャンバCは、第1方向D1、第2方向D2および第3方向D3に基づいて生成される円筒空間であり得る。より詳しくは、チャンバCは、第2方向D2および第3方向D3に形成される平面上に底面(例えば、円形)を有し、第1方向D1に高さを有する円筒空間であり得る。チャンバCは、半導体デバイスの製造に必要な真空環境を半導体製造装置1200に提供することができる。チャンバCの形状が円筒形で図示・説明されているが、これは例としてのものであり、本発明の範囲がこれに限定されるものではなく、同一または類似の機能を果たすことができる任意の形状を有するチャンバCは、本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。一実施形態では、チャンバCは、内部に静電チャック1220およびセンサデバイス100またはウェハを含み得る。
【0025】
ガス注入器1210は、半導体製造装置1200のプラズマの原料となるガスをチャンバCに注入することができる。図2を参照すると、ガス注入器1210は、チャンバCの第1方向D1へ最上端に位置することができる。ガス排出器1215は、ガス注入器1210が注入したガスがチャンバCから排出されるようにできる。ガス排出器1215は、ガス排出動作に基づいてチャンバCの気圧が真空に近いように維持することができる。例えば、ガス排出器1215は、チャンバCの第1方向D1へ最下端に位置することができる。ガス注入器1210およびガス排出器1215に対する図示および説明は例としてのものであり、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0026】
静電チャック1220は、ウェハ(wafer)に半導体製造装置1200の半導体製造工程が適用されるようにできる。一実施形態では、静電チャック1220は、第1方向D1へ上部にウェハを位置させることがあり、半導体製造装置1200の製造工程がウェハに適用されるようにできる。静電チャック1220は、第2方向D2および第3方向D3に生成される平面と平行に位置することができる。一実施形態では、静電チャック1220は、第1方向D1へ上部にセンサデバイス100を含み得る。
【0027】
転送モジュール1230は、ウェハまたはセンサデバイス100を静電チャック1220上に位置するようにできる。一実施形態では、転送モジュール1230は、ロボットアームおよびロボットアームを制御するためのコントローラを含み得る。例えば、転送モジュール1230は、ロボットアームを介して、センサデバイス100が静電チャック1220の第1方向D1へ上部に位置するようにできる。
【0028】
RF発生器1240はプラズマ生成のための電圧を生成することができる。一実施形態では、RF発生器1240は、いくつかの周波数領域に対するRF発振器と共に作動し、プラズマを生成することができる。例えば、RF発生器1240は、ガス注入器1210およびガス排出器1215を介して半導体製造装置1200の内部を流れるガス(例えば、アルゴンガス、酸素ガスまたはキセノンガス)に基づいて、ウェハ上の製造工程に使用されるプラズマを生成することができる。図2は、RF発生器1240が静電チャック1220およびセンサデバイス100と第1方向D1へ上部に位置し、平行であり得るが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0029】
磁気コイル1250は、半導体デバイスの製造に必要な磁場を生成することができる。磁気コイル1250は、磁場発生に基づいて(例えば、プラズマが均等に分散されるように)チャンバC内部のプラズマ密度散布(density uniformity)を制御することができる。一実施形態では、磁気コイル1250は、複数の電流に基づいてチャンバC内に生成される磁場を生成することができる。例えば、磁気コイル1250の内部に流れる複数の電流を調整することによって、チャンバC内の磁場を生成してプラズマ密度散布(density uniformity)を制御することができる。
【0030】
磁気コイル1250が、RF発生器1240の第1方向D1へ上部に位置することを基準にして示されているが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。磁気コイル1250が、センサデバイス100から第2方向D2に左右側に位置する実施形態、または磁気コイル1250およびセンサデバイス100から第2方向D2に左右側に位置する磁気コイルを含む実施形態もまた本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0031】
センサデバイス100は、磁気コイル1250から生成された磁場を測定することができる。センサデバイス100は、磁場測定結果を図1のシステムコントローラ1100に送信することができる。一実施形態では、センサデバイス100は、磁場測定に基づいて図1の装置データDATAを生成することができる。例えば、センサデバイス100は、磁場測定結果を装置データDATAの形で、システムコントローラ1100(例えば、通信ブロック1130)に送信することができる。
【0032】
磁気コイル1250によって生成された磁場は、半導体製造装置1200がウェハ全体にわたって工程散布を制御できるようにするだけ、ウェハの位置点による磁場測定は、工程の効率または収率(yield)を向上させるにあたって重要な部分を占めることができる。以下の図を参照して、半導体製造装置1200内の磁場をウェハ上の位置点ごとに測定することができるセンサデバイス100に対して説明される。なお、センサデバイス100に基づいて、半導体製造装置1200内の磁場を調整することができる実施形態が説明される。
【0033】
図3は、本発明の一実施形態によるセンサデバイス100を詳細に示すブロック図である。図3を参照すると、センサデバイス100は、電源部(power unit)110、センサ部(sensor unit)120、処理部(processing unit)130および通信部(communication
unit)140を含み得る。図3を参照して、本発明の一実施形態によるセンサデバイス100が詳細に説明される。
【0034】
電源部110は、センサデバイス100の電源(power)を供給することができる。一実施形態では、電源部110は複数のバッテリ(batteries)を含み得る。例えば、電源部110は、複数のバッテリの電源に基づいて、センサデバイス100のセンサ部120、処理部130および通信部140に電源PWを提供することができる。一実施形態では、電源部110は無線充電をサポートすることができ、無線充電に基づいて内部の複数のバッテリは充電される。
【0035】
センサ部120は磁場を感知することができる。一実施形態では、センサ部120は複数のセンサを含み得る。例えば、センサ部120は、磁場をそれぞれ測定することができるホールセンサ(hall sensor)を含み得る。センサ部120は、通信部140から受信されるセンサ制御信号CTRL_SEに応答して動作することができ、感知された磁場をそれぞれセンサ別に感知データSDとして処理部130に提供することができる。センサ部120のより詳細な構造および動作は、図5および図6を参照して説明される。
【0036】
処理部130は、図1のシステムコントローラ1100に提供される装置データDATAに含まれる磁場データMDを生成することができる。一実施形態では、磁場データMDは、感知データSDに基づいて生成される。例えば、処理部130は、受信されるセンサ別感知データSDに基づいて、センサ別磁場データMDを生成することができる。処理部130は、磁場データMDを通信部140に送信することができる。感知データSDおよび磁場データMDは、図7を参照してより詳細に説明される。一実施形態では、処理部130は、前述の動作を遂行することができるプロセッサ(例えば、CPU、アクセラレータ、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable logic arrays)など)を含み得る。
【0037】
通信部140は、システムコントローラ1100に装置データDATAを送信することができ、システムコントローラ1100から制御信号CTRLを受信することができる。一実施形態では、制御信号CTRLは、センサ部120を制御するセンサ制御信号CTRL_SEを含み得る。例えば、通信部140は、制御信号CTRLに含まれるセンサ制御信号CTRL_SEをセンサ部120に送信することができる。通信部140は、処理部130から磁場データMDを受信でき、磁場データMDを装置データDATAの形でシステムコントローラ1100に送信することができる。
【0038】
通信部140がセンサ制御信号CTRL_SEを生成し、センサ制御信号CTRL_SEをセンサ部120に送信することを基準にして説明したが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。通信部140の制御なしに、センサ部120が磁場を感知し、感知データSDを生成する実施形態もまた本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。例えば、センサ部120は、通信部140の別途の制御なしに持続的に磁場を感知し、感知データSDを生成することができる。
【0039】
図4は、本発明の一実施形態による、図3のセンサデバイス100の構造を示す側面図である。図4は、図3のセンサデバイス100を第3方向D3に見た側面図であり得る。図4を参照すると、センサデバイス100は、センサデバイス基板(SUB:sensor device substrate)およびセンサ部120を含み得る。センサ部120は、図3のセンサ部120と対応することができ、半導体製造装置1200内部の磁場を感知することができる。一実施形態では、センサ部120は、ケース(case)またはカバーで保護されてもよい。
【0040】
センサデバイス基板SUBは、センサ部120の第1方向D1へ下部に位置することができる。一実施形態では、センサデバイス基板SUBは、センサデバイス100の動作に必要ないくつかのユニット(units)を含み得る。例えば、センサデバイス基板SUBは、図3の電源部110、処理部130および通信部140を含み得る。図4は、センサデバイス基板SUBが第1方向D1へ上部にセンサ部120を含むものとして示されるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではなく、センサデバイス基板SUBの第一方向D1へ下部にセンサ部120が位置した実施形態も、また本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。図4では、センサデバイス基板SUBの第2方向D2に幅は、センサ部120の第2方向D2に幅の大きさよりも小さく示されているが、センサ部120とセンサデバイス基板SUBの第2方向D2にそれぞれの幅が互いに等しくてもよいことと理解されるべきである。
【0041】
図5は、本発明の一実施形態による、図3のセンサ部120を詳細に示す平面図である。図5を参照すると、センサ部120は、センサ基板(SS:sensor substrate)、中心センサBC、第1センサグループB1および第2センサグループB2を含み得る。図5を参照して、本発明の一実施形態によるセンサ部が詳細に説明される。
【0042】
説明の便宜上、円筒座標系に基づいて本発明の実施形態が説明される。例えば、第1方向D1は図2の第1方向D1に対応することができ、センサ基板SSの中心軸(center axis)またはセンサ基板SSの法線方向を指すことができる。半径方向DRは、第1方向D1(またはセンサ基板SSの中心軸)からの距離および方向を指すことができる。回転角DCは、第1方向D1(またはセンサ基板SSの中心軸)を基準に、基準軸(例えば、後述する第1センサグループB1を含む直線)から回転する角度の大きさであり得る(回転角の大きさは明細書全体にわたって60分法で言及される)。一実施形態では、図2の第2方向D2は、回転角DCが0度の半径方向DRであり得、第3方向D3は、回転角DCが-90度または270度である半径方向DRであり得る。
【0043】
センサ基板SSは、第1方向D1へ上部に複数のセンサを含み得る。一実施形態では、センサ基板SSは、複数のセンサのそれぞれが図3の処理部130に連結されるようにできる。例えば、センサ基板SSは、複数のセンサのそれぞれと処理部130と連結される導線を提供することができる。センサ基板SSはウェハの形状と同一であり得る。一実施形態では、センサ基板SSは円形でありながら、図2の半導体製造装置1200が加工するウェハと同じサイズを有し得る。例えば、半導体製造装置1200が加工するウェハの半径が150mmである場合、センサ基板SSの半径も同様に150mmであり得る。一実施形態では、センサ基板SSはウェハと同一にノッチを含み得る。
【0044】
中心センサBC、第1センサグループB1および第2センサグループB2に含まれる複数のセンサ(例えば、中心センサBC、第1センサグループB1の基準軸センサおよび第2センサグループB2の第1円周センサ)のそれぞれは、図2の磁気コイル1250から生成される磁場の複数の成分を測定することができる。一実施形態では、複数の成分のそれぞれは直交(orthogonal)成分であり得る。例えば、複数のセンサのそれぞれは、円筒座標系(cylindrical coordinate)に基づいて、センサのそれぞれを通過する磁場の半径方向DR成分、回転角DC成分および第1方向D1成分を感知および測定することができる。より具体的には、複数のセンサのそれぞれは、ベクトルフィールド(vector field)の円筒座標系上の3つの成分に基づいて各センサを通過する磁場を測定することができる。他の例では、複数のセンサのそれぞれは、デカルト座標系(Cartesian coordinate)、球面座標系(spherical
coordinate)などの多様な座標系のうち1つに基づいて、それぞれのセンサを通過する磁場の各成分を感知または測定することができる。
【0045】
以下では、説明の便宜のために、複数のセンサのそれぞれが、円筒座標系に基づいてセンサのそれぞれを通過する磁場の成分を測定する実施形態を基準に説明される。第1成分は磁場の半径方向DRの成分を指すことができ、第2成分は磁場の回転角DC成分を指すことができ、第3成分は磁場の第1方向D1の成分を指すことができる。
【0046】
中心センサBCは、センサ基板SSの中央に位置することができる。図5では、中心センサBCは黒色の陰影で示されてもよい。一実施形態では、中心センサBCは、センサ基板SSの中心を通過する磁場の第1~第3成分を測定することができる。例えば、中心センサBCが測定する第3成分はゼロではない負の値を有することができ、第1成分または第2成分はゼロであり得る。
【0047】
第1センサグループB1は、中心センサBCを貫通し、回転角DCが0(ゼロ)または180度である半径方向DRと平行な直線に沿って、センサ基板SS上に一列に配置される複数の基準軸センサ(reference axis sensors)を含み得る。図5では、第1センサグループB1の基準軸センサは左斜線の陰影で示されてもよい。第1センサグループB1の複数の基準軸センサのそれぞれは、各センサを通過する磁場の第1成分、第2成分および第3成分を測定することができる。第1センサグループB1は、センサ基板SSの中心から半径方向DR上の位置の変化に応じて、半径方向DRの第1成分の変化または第3成分の変化を感知および測定することができる。
【0048】
一実施形態では、第1センサグループB1の複数の基準軸センサは、均一な間隔で配置され得る。例えば、第1aセンサB1aと第1bセンサB1bとの間の間隔は、第1間隔d1であり得る。第1センサグループB1のうち、中心センサBCに隣接する基準軸センサも半径方向DRに第1間隔d1だけ離隔されてもよい。一実施形態では、第1間隔d1は、第1センサグループB1の基準軸センサの特性に基づいて決定されてもよい。例えば、第1間隔d1は、第1aセンサB1aと第1bセンサB1bとの間の磁場変化量(または第1成分の変化量)が基準軸センサの磁場測定感度(sensitivity)より大きいか、または同じであってもよい間隔であり得る。同様に、他の例として、第1間隔d1は、中心センサBCと、隣接する第1センサグループB1の基準軸センサのそれぞれとの間の磁場変化量が、センサの磁場測定感度より大きいか、同じであってもよい間隔であり得る。
【0049】
図5を参照して、図示・説明される第1センサグループB1の基準軸センサの配置は例としてのものであり、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。中心センサBCから離れるにつれてセンサ間の間隔が増加する実施形態、または任意の配置間隔を有する実施形態もまた本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。第1センサグループB1が、任意の回転角DCの半径方向DR(すなわち、図2の第2方向D2と平行でない方向)と平行であり、中心センサBCを通過する軸上に包含または配置される実施形態も、また本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0050】
第2センサグループB2は、中心軸から第1半径R1の円周に沿ってセンサ基板SSの第1方向D1へ上方に配置されてもよい。図5では、第2センサグループB2の第1円周センサ(first circumference sensors)は、格子模様で示されてもよい。一実施形態では、第2センサグループB2の第1円周センサのそれぞれと中心センサBCとの間の距離である第1半径R1は、ウェハの半径と(例えば、ほぼ)同一であり得る。例えば、第2センサグループB2の第1円周センサのセンサ基板SSの円周、およびセンサ基板SSの第1方向D1へ上部に配置され得る。一実施形態では、第2センサグループB2の第1円周センサの隣接するそれぞれの間の中心角の大きさは一定であり得る。例えば、第2センサグループB2の第2aセンサB2aと第2bセンサB2bとの間の中心角の大きさは、第1角度θ1であり得る。
【0051】
第2センサグループB2は、回転角DCの変化による第1成分、第2成分および第3成分の変化、または回転角DCの値による第1成分、第2成分および第3成分の値の分布を感知して測定することができる。一実施形態では、第2センサグループB2を介して、図2の磁気コイル1250とセンサデバイス100のそれぞれの中心位置との間の関係(例えば、第1方向D1へ同じ直線上に位置するかずれているか)が把握される。
【0052】
図5を参照して、図示および説明される第2センサグループB2の第1円周センサの配置は、例としてのものであり、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。磁気コイル1250または半導体製造装置1200の動作に応じて、第2センサグループB2のセンサのそれぞれの間の中心角の大きさが異なる実施形態も、また本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。一実施形態では、センサ基板SS上の複数のセンサのうちいくつかは、第1センサグループB1または第2センサグループB2に属することができる。例えば、図5を参照すると、第1aセンサB1aは、第1センサグループB1または第2センサグループB2の両方に属するセンサであり得る。
【0053】
以下では、説明の便宜上、第1センサグループB1および第2センサグループB2の両方に含まれ得るセンサは、第1センサグループB1に含まれるセンサであることを基準に説明されるが、本発明をこれに限定して理解してはならない。第1センサグループB1および第2センサグループB2として示されるセンサの数は例としてのものであり、各グループに含まれるセンサの数が増加または減少する実施形態もまた本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0054】
図5を参照して図示・説明される実施形態は、センサ部120に別途のセンサ基板SSを含むことを基準に説明されたが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。図5のセンサ部120がセンサ基板SSを含まない実施形態もまた本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。例えば、
中心センサBC、第1センサグループB1および第2センサグループB2が、図4で説明されたセンサデバイス基板SUBの(例えば、第1方向D1へ)上部に包含または配置される実施形態も、また本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。他の例では、センサ基板SSが図3の電源部110、処理部130および通信部140を含む実施形態もまた本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0055】
中心センサBC、第1センサグループB1および第2センサグループB2を介して、測定される感知データSDは図3の処理部130に提供される。感知データSDは、各センサで測定される磁場の第1成分、第2成分および第3成分を含み得る。感知データSDは、図7を参照してより詳細に説明される。
【0056】
図6は、本発明の一実施形態によるセンサ部200を詳細に示す平面図である。センサ部200は、図3および図5のセンサ部120に対応することができる。図6を参照すると、センサ部200は、センサ基板SS、中心センサBC、第1センサグループB1、第2センサグループB2および第3センサグループB3を含み得る。中心センサBC、第1センサグループB1および第2センサグループB2は、図5と同様に示され得る。
【0057】
センサ基板SSは、図5のセンサ基板SSに対応することができ、第1方向D1へ上部に中心センサBC、第1センサグループB1、第2センサグループB2および第3センサグループB3を含み得る。センサ基板SSは、中心センサBC、第1センサグループB1、第2センサグループB2および第3センサグループB3が、図3の処理部130と連結されるようできる。センサ基板SSの構造および動作は、図5のセンサ基板SSと同じまたは類似であり得る。
【0058】
中心センサBCは、図5の中心センサBCに対応することができ、センサ基板SSの中心に位置し、磁場の第1成分、第2成分および第3成分を感知および測定することができる。第1センサグループB1は、図5の第1センサグループB1に対応することができる。図6を参照すると、第1センサグループB1の基準軸センサは、回転角DCが0(ゼロ)度または180度である半径方向DRと平行であり、中心センサBCを通る直線に沿って、配置され得る。第1センサグループB1の基準軸センサは、図5の第1センサグループB1と同様に、第1間隔d1で配置され、基準軸センサのそれぞれは磁場の第1成分、2成分および第3成分をそれぞれ測定することができる。第1センサグループB1の基準軸センサが、任意の回転角DCの半径方向DRと平行であり、中心センサBCを通る軸上に包含または配置される実施形態もまた、本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0059】
第2センサグループB2は、図5の第2センサグループB2に対応することができる。図5の第2センサグループB2と同様に、第2センサグループB2の第1円周センサは、第2センサグループB2の中心軸から第1半径R1の円周に沿って、センサ基板SSの第1方向D1へ上部に配置される。第1円周センサの隣接するそれぞれの間の中心角の大きさは、第1角度θ1であり得る。第1半径R1は図5の第1半径R1と対応でき、第1角度θ1は図5の第1角度θ1に対応し得る。一実施形態では、第1半径R1は、センサ基板SS(またはウェハ)の半径と(例えば、ほぼ)同一であり得る。例えば、図6を参照すると、第2センサグループB2の第1円周センサは、センサ基板SSの円周に沿って配置され得る。
【0060】
第3センサグループB3の第2円周センサ(second circumference sensor)は、センサ基板SSの中心から第2半径R2だけ離れる円周に沿って、センサ基板SSの第1方向D1へ上に配置される。図6では、第3センサグループB3の第2円周センサは灰色の陰影で示されてもよい。一実施形態では、第2半径R2は、第1半径R1とは異なる値であり得る。例えば、第2半径R2は、第1半径R1より小さい値であり得る。一実施形態では、第3センサグループB3の各センサ間の中心角の大きさは一定であり得る。例えば、第3センサグループB3の第3aセンサB3aと第3bセンサB3bとの間の中心角の大きさは、第2角度θ2であり得る。第2角度θ2は、第1角度θ1と同じであり得るか、または異なる値を有し得る。
【0061】
第3センサグループB3は、第2センサグループB2と同様に、回転角DCの変化による第1成分、第2成分および第3成分の変化、または回転角DCの値による第1成分、第2成分および第3成分の値の分布を感知および測定することができる。一実施形態では、第3センサグループB3を介して、図2の磁気コイル1250とセンサデバイス100のそれぞれの中心位置(center position)との間の関係(例えば、第1方向D1で同じ直線上に位置するか、またはずれているか)が把握され得る。図6のセンサ部200は、第3センサグループB3を追加に含むことにより、図5のセンサ部120よりもっと精密に、磁気コイル1250とセンサデバイス100のそれぞれの中心位置(center position)との関係を把握できる。
【0062】
図6を参照して、図示および説明される第1センサグループB1、第2センサグループB2および第3センサグループB3のそれぞれのセンサの配置および個数は、例としてのものであり、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。磁気コイル1250または半導体製造装置1200の動作に応じて、第1センサグループB1のセンサのそれぞれの間隔が一定でない実施形態、または第2センサグループB2もしくは第3センサグループB3のセンサのそれぞれの間の中心角が一定でない実施形態もまた、本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。センサ部200が中心軸から任意の半径の円周上に配置されるセンサを含むセンサグループを、追加に複数個もっと含む実施形態もまた本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0063】
一実施形態では、センサ基板SS上のセンサのいくつかは、第1センサグループB1および第2センサグループB2に属するか、または第1センサグループB1および第3センサグループB3に属する。説明の便宜上、第1センサグループB1および第2センサグループB2に属することができるセンサ、または第1センサグループB1および第3センサグループB3に属し得るセンサは、第1センサグループB1に属するものを基準にして説明される。第1センサグループB1、第2センサグループB2および第3センサグループB3に含まれるセンサの数は、例としてのものであり、図6に示されたものに本発明が限定されるものではない。各グループに含まれるセンサの数は、増加または減少することができるものと理解されなければならない。
【0064】
図6を参照して図示・説明される実施形態は、センサ部200に別途のセンサ基板SSを含むことを基準にして説明したが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。図6のセンサ部200がセンサ基板SSを含まない実施形態もまた、本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。例えば、中心センサBC、第1センサグループB1、第2センサグループB2および第3センサグループB3が、図4で説明されたセンサデバイス基板SUBの(例えば、例えば、第1方向D1へ)上部に包含または配置される実施形態もまた、本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0065】
中心センサBC、第1センサグループB1、第2センサグループB2、第3センサグループB3を介して、測定される感知データSDは、図3の処理部130に提供されてもよい。感知データSDは、各センサで測定される磁場の第1成分、第2成分および第3成分を含み得る。感知データSDは、図7を参照してより詳細に説明される。
【0066】
図3図6を参照して図示・説明されるセンサデバイス100は、上述の構造および動作に基づいて、図2の半導体製造装置1200内のチャンバC内の複数点の磁場を測定することができる。センサデバイス100は、チャンバCの真空環境などを維持しながら、チャンバC内の複数点の磁場を測定することができ、以下の図を参照して後述する動作に基づいて、半導体製造装置1200が、最適な効率および収率の工程をウェハに適用するようにできる。
【0067】
図7は、本発明の一実施形態による、図3図6のセンサデバイス100の感知データテーブル(SDT:sensing
data table)を示す図表である。感知データテーブルSDTは、図3の磁場データMDの一例であるか、または磁場データMDに含まれてもよい。感知データテーブルSDTは、センサ部120の感知データSDに基づいて処理部130によって生成される。図3および図5図7を参照して、本発明の一実施形態による感知データテーブルSDTが説明される。
【0068】
感知データテーブルSDTは、複数の行および複数の列を指すことができる。感知データテーブルSDTの各行は、センサグループ、センサグループに含まれる個別センサ、個別センサ磁場の各成分別測定値を指すことができる。感知データテーブルSDTの第1列は、図5および図6のセンサグループBC、B1、B2、B3を指すことができる。第2列は、センサグループBC、B1、B2、B3に含まれる個別センサを表すことができる。第3列は、各センサの磁場第1成分測定値(Br:磁場の半径方向DRの成分測定値)を表すことができ、第4列は、各センサの磁場第2成分測定値(Bθ:磁場の回転角BCの成分測定値)を表すことができ、第5列は各センサから測定される第3成分(Bz:磁場の第1方向D1成分)を表すことができる。xは第1センサグループB1の基準軸センサの数を指すことができ、yは第2センサグループB2の第1円周センサの数を指すことができ、zは第3センサグループB3の第2円周センサの数を指すことができる。
【0069】
図7の横方向は順次に、センサグループ、センサグループに含まれる個別センサ、個別センサの第1成分測定値Br、第2成分測定値Bθ、第3成分測定値Bzのそれぞれの値を表すことができる。例えば、中心センサBCの第1成分測定値BrはRCであってもよく、第2成分測定値BθはθCであってもよく、第3成分測定値BzはZCであってもよい。他の例として、第2センサグループB2の第1円周センサのうち1つである第22センサB22から測定される第1成分測定値BrはR22であってもよく、第2成分測定値Bθはθ22であってもよく、第3成分測定値BzはZ22であってもよい。感知データテーブルSDTは、上述の例と同様に、各センサの第1成分測定値Br、第2成分測定値Bθおよび第3成分測定値Bzを含み得る。
【0070】
一実施形態では、磁場データMDは行列(matrix)形式のデータであり得る。例えば、磁場データMDは、測定値SDVを行列形式で含むことができ、処理部130によって通信部140に送信される。より詳細な例として、測定値SDVの第1列は第1成分測定値Brを含むことができ、第2列は第2成分測定値Bθを含むことができ、3列は第3成分測定値Bzを含み得る。
【0071】
磁場データMDが、図7の感知データテーブルSDTであるか、または感知データテーブルSDTを含む実施形態を基準に説明されたが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。磁場データMDが任意の形態で、各センサグループBC、B1、B2、B3の各センサの第1成分測定値Br、第2成分測定値Bθおよび第3成分測定値Bzを任意の形態または任意の構造で含み得るものと理解されなければならない。一実施形態では、磁場データMDは、任意のデータ構造に基づいて図7を介して図示および説明されるデータを含み得る。
【0072】
上述した磁場データMDまたは感知データテーブルSDTの実施形態は、図6のセンサ部200を含むセンサデバイス100のセンシングデータSDに基づいて説明されたが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。磁場データMDまたは感知データテーブルSDTが図5のセンサ部120のデータを含む実施形態もまた、本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。すなわち、磁場データMDまたは感知データテーブルSDTは、中心センサBC、第1センサグループB1の基準軸センサおよび第2センサグループB2の第1円周センサのそれぞれの第1成分測定値Br、第2成分測定値Bθおよび第3成分測定値Bzを含む実施形態もまた、本発明の範囲に属するものと理解されるべきである(これは、後述する図8の基準磁場データMD_R、および図9のオフセット感知データテーブルSDT_Oの場合も同一である)。
【0073】
図8は、本発明の一実施形態による、基準磁場データ(MD_R:reference magnetic flux data)を示す図である。図8を参照すると、基準磁場データ(MD_R:reference magnetic flux data )は、複数の基準感知データテーブルSDT_Rを含み得る。図8を参照して、本発明の一実施形態による基準磁場データMD_Rが説明される。
【0074】
一実施形態では、基準磁場データMD_Rは、半導体製造装置1200の工程などの特性別に基準感知データテーブルSDT_Rを含み得る。例えば、基準磁場データMD_Rは、半導体製造装置の工程、外部環境、ウェハの種類別に異なる複数の基準感知データテーブルSDT_Rを含み得る。基準磁場データMD_Rは、システムコントローラ1100(例えば、メモリ1110)に格納され得る。
【0075】
基準感知データテーブルSDT_Rは、図1の半導体製造システム1000の特性に基づいて生成される。一実施形態では、基準感知データテーブルSDT_Rは、センサデバイス100の各センサによって測定される半導体製造装置1200が、最適な効率および収率で半導体デバイスを製造するために生成する磁場データを含み得る。各基準感知データテーブルSDT_Rは、シミュレーション、実験または機械学習による推論などの方法に基づいて生成される。
【0076】
基準感知データテーブルSDT_Rの第1列~第5列は、順次にセンサグループ、センサグループに含まれる個別センサ、個別センサによって測定される第1成分基準値Br_R、第2成分基準値Bθ_R、第3成分基準値Bz_Rを表すことができる。
【0077】
基準感知データテーブルSDT_Rの第1列および第2列は、図7の感知データテーブルSDTと同一であり得る。すなわち、基準感知データテーブルSDT_Rおよび感知データテーブルSDTのそれぞれの行が指すか、またはそれぞれの行に対応する個別センサは同一であり得る。例えば、基準感知データテーブルSDT_Rおよび感知データテーブルSDTの第2行は、それぞれ中心センサBCの測定値Br、Bθ、Bz、および基準値Br_R、Bθ_R、Bz_Rを含むことができ、第4行は、それぞれ第1センサグループB1の第12センサB12の測定値Br、Bθ、Bz、および基準値Br_R、Bθ_R、Bz_Rを指すことができる。
【0078】
基準感知データテーブルSDT_Rは、磁場較正および中心位置較正のための基準であり得る。基準感知データテーブルSDT_Rのより詳細な活用などは、図10および図11を参照してより詳しく説明される。
【0079】
図8を参照して、図示・説明される実施形態では、基準磁場データMD_Rが複数の基準感知データテーブルSDT_Rを含む形態で図示および説明されるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。基準感知データテーブルSDT_Rによって図示・説明されたデータは、任意の配列、連結関係または構造に基づいて基準磁場データMD_Rに含まれ得る。例えば、半導体工程などの特性別のそれぞれの基準データ(例えば、センサグループBC、B1、B2、B3、個別センサおよび個別センサの基準値Br_R、Bθ_R、Bz_R)は、任意の形態または任意の構造(例えば、任意のデータ構造)で基準磁場データMD_Rに含まれ得る。
【0080】
図9は、本発明の一実施形態によるオフセット感知データテーブル(offset sensing data table)SDT_Oを示す図表である。オフセット感知データテーブルSDT_Oは、センサグループの個別センサのオフセット磁場データ(offset magnetic flux data)に含まれるか、またはオフセット磁場データの一例であり得る。図9を参照して、本発明の一実施形態によるオフセット感知データテーブルSDT_Oが説明される。図9は、オフセット磁場データが、テーブル形式を基準にして説明されるが、オフセット磁場データが任意の形態または任意の構造(例えば、データ構造)に基づいて図9に図示および説明されるデータを含む実施例もまた、本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0081】
オフセット感知データテーブルSDT_Oは、図7の感知データテーブルSDTおよび図8の基準感知データテーブルSDT_Rに基づいて生成される。一実施形態では、オフセット感知データテーブルSDT_Oは、感知データテーブルSDTの値と基準感知データテーブルSDT_Rの値との差に基づいて生成され得る。例えば、中心センサBCの第1成分オフセット値Br_OはRC_Oであり、(RC_O)=(RC)-(RC_R)を満たすことができる。同様に、他の例として、第2センサグループB2の第22センサB22の第2成分オフセット値Rθ_Oはθ22_Oであり、(θ22_O)=(θ22)-(θ22_R)を満たすことができる。
【0082】
オフセット感知データテーブルSDT_Oは、システムコントローラ1100によって生成されてもよい。一実施形態では、オフセット感知データテーブルSDT_Oは、CPU1120によって生成され、メモリ1110に格納されてもよい。例えば、CPU1120は、半導体製造装置1200から受信する装置データDATAに含まれる(磁場データMDの形態の)感知データテーブルSDTおよびメモリ1110に格納される基準感知データテーブルSDT_Rの比較に基づいて、オフセット感知データテーブルSDT_Oを生成することができる。生成されたオフセット感知データテーブルSDT_Oは、メモリ1110に記憶されてもよい。オフセット感知データテーブルSDT_Oのより詳細な活用は、図10および図11を参照して説明される。
【0083】
図7図9は、各センサおよびセンサのそれぞれの第1成分データ、第2成分データおよび第3成分データをテーブル形式で示しているが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。図7図9を参照して、説明されたようなセンサおよびセンサのそれぞれのデータが任意のデータ構造に含まれる実施形態もまた、本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【0084】
図10は、本発明の一実施形態によって、図2の半導体製造装置1200の磁場較正(magnetic flux calibration)のための半導体製造システム1000の動作方法を示すフローチャートである。図1図10を参照して、本発明の一実施形態による半導体製造装置1200の磁場較正方法が説明される。半導体製造装置1200の動作全体にわたって、含まれるチャンバCは、半導体デバイスを製造するのに必要な環境(例えば、真空状態)を維持することができる。以下では、センサデバイス100が図6のセンサ部200を含むことを基準にして本発明が説明されるが、図5のセンサ部120を含む実施形態もまた本発明の範囲に属するものと理解されるべきである(図7図9のテーブルにおいて、第3センサグループB3に対応するデータを除いた残りのデータのみがある場合に該当する)。
【0085】
段階S110において、システムコントローラ1100は、センサデバイス100を静電チャック1220に位置するための制御信号CTRLを半導体製造装置1200に送信することができる。例えば、システムコントローラ1100は、CPU1120を介して制御信号CTRLを生成し、生成される制御信号CTRLを通信ブロック1130を介して半導体製造装置1200に送信することができる。
【0086】
段階S115において、半導体製造装置1200は制御信号CTRLを受信することができる。一実施形態では、半導体製造装置1200は、受信された制御信号CTRLを制御信号CTRLが指す動作を遂行する構成に伝達することができる。例えば、半導体製造装置1200は、センサデバイス100を静電チャック1220上に位置する動作を指す制御信号CTRLを転送モジュール1230に伝達することができる。
【0087】
段階S120は、センサデバイス100が半導体製造装置1200のチャンバC内の磁場を測定する段階であってもよい。段階S120は、段階S121、段階S123、段階S125および段階S127を含み得る。
【0088】
段階S121において、半導体製造装置1200は、センサデバイス100を静電チャック1220上に位置することができる。一実施形態では、半導体製造装置1200は、転送モジュール1230を介してセンサデバイス100を移動することができる。例えば、図2をともに参照すると、半導体製造装置1200は、転送モジュール1230の動作に基づいて、センサデバイス100が静電チャック1220の第1方向D1へ上部に位置するようにできる。
【0089】
段階S123において、半導体製造装置1200はチャンバCの内部に磁場を生成することができる。例えば、半導体製造装置1200は磁気コイル1250を活性化してチャンバCの内部に磁場を生成することができる。
【0090】
段階S125において、センサデバイス100はチャンバCの内部の磁場を測定することができる。一実施形態では、センサデバイス100は、図5のセンサ部120に含まれるセンサに基づいてチャンバC内の磁場を測定することができる。別の実施形態では、センサデバイス100は図6のセンサ部200を含み、センサ部200に含まれるセンサに基づいてチャンバC内の磁場を測定することができる。センサデバイス100の各センサは、チャンバC内で各センサを通過する磁場の直交成分(orthogonal component)を測定することができる。例えば、各センサは円筒座標系に基づいて磁場を測定することができ、磁場の第1成分(半径方向DRの成分)、第2成分(回転角DC成分)および第3成分(第1方向D1の成分)を測定することができる。センサ部120、200は、センサの感知結果に基づいて感知データSDを生成することができる。
【0091】
段階S127において、センサデバイス100は磁場データMDを生成することができる。一実施形態では、センサデバイス100は、センサ部120から生成された感知データSDに基づいて磁場データMDを生成することができ、磁場データMDは各センサの感知データSDを含み得る。例えば、センサデバイス100は、処理部130を介して、センシングデータSDに基づいて、図7の感知データテーブルSDTを含む磁場データMDを生成することができる。別の例として、センサデバイス100は、図7の感知データテーブルSDTの測定値SDVを含む磁場データMDを生成することができる。
【0092】
段階S130において、センサデバイス100は、磁場データMDをシステムコントローラ1100に送信することができる。一実施形態では、磁場データMDは装置データDATAに含まれてもよい。例えば、装置データDATAは、センサデバイス100の磁場データMDを含むことができ、センサデバイス100は、磁場データMDを含む装置データDATAを通信ブロック1130に送信することができる。
【0093】
段階S140で、システムコントローラ1100はオフセット磁場データを生成することができる。一実施形態では、システムコントローラ1100は、図8の基準磁場データMD_Rおよび磁場データMDに基づいて、オフセット磁場データを生成することができる。例えば、システムコントローラ1100は、基準磁場データMD_Rの基準感知データテーブルSDT_Rおよび磁場データMDであるか、または磁場データMDに含まれる感知データテーブルSDTに基づいて、オフセット磁場データを生成することができる。一実施形態では、オフセット磁場データは、図9のオフセット感知データテーブルSDT_Oであるか、またはオフセット感知データテーブルSDT_Oであり得る。
【0094】
システムコントローラ1100は、磁場データMDおよび基準磁場データMD_Rに含まれる、対応するデータ(例えば、成分別測定値、または成分別基準値)のそれぞれの差に基づいて、オフセット磁場データを生成することができる。一実施形態では、システムコントローラ1100は、感知データテーブルSDTと基準感知データテーブルSDT_Rの対応する値との差に基づいて、オフセット感知データテーブルSDT_Oを生成することができる。例えば、図7図9を併せて参照すると、オフセット感知データテーブルSDT_Oの第2yセンサB2yの第1成分オフセット値Br_OであるR2y_Oは、感知データテーブルSDTの第2yセンサB2yの第1成分測定値BrであるR2yから、基準感知データテーブルSDT_Rの第2yセンサB2yの第1成分基準値Br_RであるR2y_Rを引いた値であり得る。他の例として、オフセット感知データテーブルSDT_Oの第12センサB12の第3成分オフセット値Bz_OであるZ12_Oは、感知データテーブルSDTの第12センサB12の第3成分測定値BzであるZ12から、基準感知データテーブルSDT_Rの第12センサB12の第3成分基準値Bz_RであるZ12_Rを引いた値であり得る。
【0095】
段階S150において、システムコントローラ1100は、オフセット磁場(offset magnetic flux)の大きさがゼロであるか否かを判定することができる。一実施形態では、システムコントローラ1100は、オフセット感知データテーブルSDT_Oの全ての成分の値がゼロである場合、オフセット磁場の大きさがゼロであると決定することができる。オフセット磁場の大きさがゼロである場合、システムコントローラ1100は半導体製造装置1200の磁場較正を終了することができる。オフセット磁場の大きさがゼロでない場合、システムコントローラ1100は段階S160に進むことができる。
【0096】
段階S160において、システムコントローラ1100は、磁場較正データ(magnetic flux calibration data)を生成することができる。一実施形態では、システムコントローラ1100は、オフセット感知データテーブルSDT_Oおよび磁場較正アルゴリズムに基づいて磁場較正データを生成することができる。例えば、システムコントローラ1100は、オフセット感知データテーブルSDT_Oをメモリ1110に記憶された磁場較正アルゴリズムに適用することによって、磁場較正データを生成することができる。磁場較正データは、磁気コイル1250を制御するためのデータであり得る。例えば、磁場較正データは、磁気コイル1250の磁場生成に必要な複数の電流のそれぞれの値、または複数の電流のそれぞれの値のパターン(pattern)などを含むデータであり得る。
【0097】
段階S170において、システムコントローラ1100は、磁場較正データおよび較正のための制御信号CTRLを半導体製造装置1200に送信することができる。例えば、システムコントローラ1100は、通信ブロック1130を介して磁場較正データおよび較正のための制御信号CTRLを半導体製造装置1200に送信することができる。
【0098】
段階S180において、半導体製造装置1200は、較正のための制御信号CTRLおよび磁場較正データに応答して磁場較正を遂行することができる。例えば、半導体製造装置1200は、磁場較正データに応じて、磁気コイル1250の内部に流れる複数の電流をそれぞれ調整することができ、磁気コイル1250が生成する磁場は磁場較正データに符合するように変わることができる。磁場較正が成功した場合、センサデバイス100によって測定される磁場データMDの各センサ別成分の値は、基準感知データテーブルSDT_Rに対応する値と同一であり得る。
【0099】
半導体製造システム1000は、段階S180以降、再び段階S120に戻り、チャンバC内の磁場を測定することができる。例えば、半導体製造装置1200は、センサデバイス100が静電チャック1220上に位置する場合、段階S180終了以降、段階S123に戻ることができ、段階S123から上述したように順次に進行することができる。他の例では、半導体製造装置1200が磁場を生成し続ける場合、半導体製造システム1000は段階S125に戻ることができ、センサデバイス100は磁場較正データに基づいて生成される磁場を感知することができる。その後、半導体製造システム1000は、上述した動作を順次に遂行することができる。
【0100】
図10を参照して図示・説明される動作方法に基づいて、半導体製造システム1000は、最適な工程のための磁場が生成されるようにできる。図3のセンサデバイス100は、チャンバCの真空状態から逸脱せずに測定することができる。これは、半導体システム1000の工程で消費されるコスト(費用)を削減することができるか、または磁場の測定および較正によって消費される時間を短縮することができる。なお、センサデバイス100は、複数の位置点の磁場測定に基づいて、チャンバC内の各位置点別磁場の精密な測定を提供することができる。半導体製造システム1100は、このような測定データに基づいてチャンバC内の磁場をより細かく制御することができ、最適な工程のための磁場の設定値(例えば、コイル電流1250)内部に流れる電流の大きさ)に、より短時間にかつ容易に到達することができる。
【0101】
図11は、本発明の一実施形態による、半導体製造装置1200のウェハ中心較正のための半導体製造システムの動作方法を示すフローチャートである。図1図7および図11を参照して、本発明の一実施形態による、半導体製造装置1200の磁場を用いたウェハ中心位置較正(wafer center position calibration)のための半導体製造システムの動作方法が説明される。一実施形態では、センサデバイス100は、ウェハと大きさ、ノッチなどが同一であるだけに、センサデバイス100が中心に配置されるかを基準にして、転送モジュール1230の動作を調整することに基づいてウェハ中心位置較正が遂行され得る。
【0102】
段階S210において、システムコントローラ1100は、センサデバイス100を静電チャック1220に位置させるための制御信号CTRLを半導体製造装置1200に送信することができる。段階S210は図10の段階S110と対応でき、半導体製造システム1000は段階S110と同じまたは類似に動作することができる。
【0103】
段階S215において、半導体製造装置1200は制御信号CTRLを受信することができる。段階S215で、半導体製造装置1200は、図10の段階S115と同じまたは類似に動作することができる。例えば、半導体製造装置1200は、制御信号CTRLが指す動作を遂行する構成(例えば、転送モジュール1230)に制御信号CTRLを伝達することができる。
【0104】
段階S220は、センサデバイス100が半導体製造装置1200のチャンバC内の磁場を測定する段階であり得る。段階S220は、図10の段階S110に対応することができる。段階S220は、段階S221、段階S223、段階S225および段階S227を含むことができ、各段階は、それぞれ段階S121、段階S123、段階S125および段階S127に対応し得る。半導体システム1000の段階S221、段階S223、段階S225および段階S227のそれぞれの動作は、対応する段階S121、段階S123、段階S125および段階S127のそれぞれの動作と同じまたは類似に動作することができる。
【0105】
段階S221において、半導体製造装置1200は、センサデバイス100を静電チャック1220の上に配置することができ、段階S223において、半導体製造装置1200はチャンバC内に磁場を生成することができる。段階S225において、センサデバイス100はチャンバC内の磁場を測定でき、段階S227においてセンサデバイス100は、測定に基づいて磁場データMDを生成することができる。
【0106】
段階S230において、センサデバイス100は、生成された磁場データMDをシステムコントローラ1100に送信することができる。段階S230は、図10の段階S130に対応し得る。例えば、センサデバイス100は、磁場データMDを含む装置データDATAをシステムコントローラ1100に送信することができる。
【0107】
段階S240において、システムコントローラ1100は、センサデバイス100が静電チャックの中心位置(center position)に存在するか否かを判定することができる。システムコントローラ1100は、磁場データMDに含まれる図7の感知データテーブルSDTに基づいて、センサデバイス100が中心位置に配置されたか否かを判定することができる。
【0108】
一実施形態では、システムコントローラ1100は、中心センサBCの測定値に基づいてセンサデバイス100が中心位置に位置するか否かを判定することができる。例えば、図8をともに参照すると、システムコントローラ1100は、磁場データMDに含まれる感知データテーブルSDTの中心センサBCの第1成分測定値BrであるBC、または第2成分測定値BθであるθCが0でない場合、センサデバイス100が中心位置に配置されていないと判定することができる。これは、センサデバイス100の中心位置の上部で第1方向D1の反対側に磁場が生成される場合、第1成分(半径方向DRの磁場成分)は全て対称になり相殺されるためである。
【0109】
別の実施形態では、システムコントローラ1100は、各センサの任意の成分の測定値に基づいてセンサデバイス100が中心位置にあるか否かを判定することができる。例えば、システムコントローラ1100は、センサデバイス100に含まれる各センサの第2成分測定値Bθのうち少なくとも1つ以上がゼロでない場合、センサデバイス100が中心位置に位置していないと決定できる。これは、センサデバイス100の中心位置から第1方向D1に上部で磁場が生成され、第1方向D1の逆方向および半径方向DRに放射される場合、第2成分(すなわち、磁場の回転角DC成分)は、各センサで測定される値がゼロであるためである。
【0110】
上述した2つの実施形態は例としてのものであり、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。磁気コイル1250の位置、磁場を測定する、直交する成分の座標系(例えば、デカルト座標系、または球面座標系)の座標成分、または中心位置判定の基準となるセンサの数などに応じて、磁場成分の測定値のうち基準となる成分および成分の測定値の基準は異なってもよい。別の一実施形態では、基準磁場データMD_Rは、センサデバイス100が中心位置に位置する場合の各センサの各成分別基準値を含む基準磁場データMD_Rを含むことができ、磁場データMDとの比較に基づいて、センサデバイス100が中心位置に位置するか否かを判定することができる。
【0111】
段階S250において、システムコントローラ1100は、段階S240の判定結果に基づいて、次の段階進行の有無を決定することができる。システムコントローラ1100は、段階S240で、センサデバイス100が中心位置に位置すると決定した場合、半導体製造システム1000のウェハ中心位置の較正動作を終了することができる。システムコントローラ1100は、段階S240で、センサデバイス100が中心位置に位置していないと決定した場合、半導体製造システム1000が段階S260に進行するようにできる。
【0112】
段階S260において、システムコントローラ1100は、感知データテーブルSDTに基づいて中心位置較正データを生成することができる。中心位置較正データは、転送モジュール1230の動作を調整するためのデータであり得る。一実施形態では、システムコントローラ1100は、感知データテーブルSDTのデータおよび中心位置較正アルゴリズムに基づいて中心位置較正データを生成することができる。
【0113】
例えば、システムコントローラ1100が感知データテーブルSDTの中心センサBCの磁場成分測定値に基づいて中心位置を判定する場合、システムコントローラ1100は第1成分測定値Brまたは第2成分測定値Bθ、およびアルゴリズムに基づいて、中心位置較正データを生成することができる。別の例として、システムコントローラ1100が感知データテーブルSDTの各センサの第2成分測定値Bθに基づいて中心位置を判定する場合、システムコントローラ1100は各センサの第2成分測定値Bθおよびアルゴリズムに基づいて中心位置較正データを生成することができる。同様に、システムコントローラ1100が上述の例としての方法以外の方法などで中心位置を判定する場合、システムコントローラ1100は、その方式に対応するアルゴリズムおよび測定値に基づいて中心位置較正アルゴリズムを生成することができる。
【0114】
段階S270において、システムコントローラ1100は、中心位置較正データおよび中心位置較正を指す制御信号CTRLを半導体製造装置1200に送信することができる。図10の段階S170と同様に、システムコントローラ1100は、通信ブロック1130を介して、中心位置較正データおよび中心位置較正のための制御信号CTRLを半導体製造装置1200に送信することができる 。
【0115】
段階S280において、半導体製造装置1200は、中心位置較正データおよび中心位置較正のための制御信号CTRLに応答して中心位置較正を行うことができる。例えば、半導体製造装置1200は、中心位置較正データに応じて転送モジュール1230の動作を制御または調整することができ、これに基づいてセンサデバイス100(またはウェハ)の中心位置を較正することができる。例えば、中心位置較正が成功的に遂行する場合、センサデバイス100によって測定される中心センサBCの第1成分測定値Brおよび第2成分測定値Bθがゼロであるか、または各センサの第2成分測定値Bθはすべてゼロであり得る。
【0116】
半導体製造システム1000は、段階S280以降、再び段階S220に戻り、チャンバC内の磁場を測定することができる。一実施形態では、半導体製造装置1200は段階S280を遂行してから、磁場測定のために段階S220に戻ることができる。例えば、半導体製造装置1200は、センサデバイス100が静電チャック1220上に位置する場合、段階S280終了後、段階S223に戻ることができ、段階S223から上述したように順次に進行することができる。別の例として、半導体製造装置1200が磁場を生成し続ける場合、半導体製造システム1000は段階S225に戻ることができ、センサデバイス100は、磁場較正データに基づいて生成される磁場を感知することができる。その後、半導体製造システム1000は、上述した動作を順次に遂行することができる。
【0117】
図11を介して、図示および説明されたウェハ中心位置の較正動作に基づいて、転送モジュール1230によって、ウェハが静電チャック1220の中心位置に容易に配置されるように測定することができる。特に、図1図9を参照して説明されたセンサデバイス100および図11の動作は、半導体製造装置1200のチャンバCの真空環境のように、半導体デバイスを製造するための環境の変化なしに、ウェハが静電チャック1220の中心に配置されるための転送モジュール1230が動作するように転送モジュール1230を制御することができる。これは、チャンバCの環境変化による真空環境を生成するためのコスト削減、および迅速な転送モジュール1230の調整を提供することができる。
【0118】
図12は、本発明の一実施形態による半導体製造装置を示すブロック図である。図12を参照すると、半導体製造装置2000は、装置コントローラ(Equipment
Controller)2100、製造装置(manufacture device)2200およびセンサデバイス(sensor device)2300を含み得る。図12を参照して、本発明の一実施形態による半導体製造装置2000が説明される。
【0119】
装置コントローラ2100は、半導体製造装置2000の全体的な動作を制御することができる。一実施形態では、装置コントローラ2100は、制御信号CTRLに基づいて製造装置2200を制御することができ、センサデバイス2300から磁場データMDの提供を受けることができる。装置コントローラ2100は、図1図11を参照して説明されるシステムコントローラ1100と同じまたは類似に動作することができ、製造装置2200を制御するか、またはセンサデバイス2300からデータを受信することができる。
【0120】
製造装置2200は、半導体デバイスを製造することができる。一実施形態では、製造装置2200は、装置コントローラ2100の制御信号CTRLに応答して半導体デバイスを製造することができる。製造装置2200は、図1図11を参照して説明される半導体製造装置1200と同じまたは類似に動作することができる。
【0121】
センサデバイス2300は、製造装置2200に含まれるチャンバ内の磁場を測定することができる。一実施形態では、センサデバイス2300は、測定された磁場データMDを装置コントローラ2100に送信することができる。センサデバイス2300は、図1図11を参照して説明されるセンサデバイス100に対応することができ、センサデバイス100と同じまたは類似に動作することができる。
【0122】
図12の半導体製造装置2000は、センサデバイス2300に基づいて、製造装置2200に含まれるチャンバの真空環境を変化させずに、チャンバ内部の磁場を測定することができ、チャンバが大気環境(atmosphere
environment)および真空環境(vacuum environment)を行き来することによるコストなどを減らすことができる。なお、センサデバイス2300は、ウェハと同様に製造装置2200内で取り扱われることにより、容易にチャンバ内の磁場を測定することができる。半導体製造装置2000は、センサデバイス2300によって生成される磁場データに基づいて、チャンバ内の磁場をより容易に較正するか、またはウェハの中心位置較正が容易に行われるようにできる。
【0123】
上述の内容は、本発明を実施するための具体的な実施形態である。本発明は、上述の実施形態だけでなく、単に設計変更または容易に変更することができる実施形態もまた、含むはずである。なお、本発明は、実施形態を用いて容易に変形して実施することができる技術もまた含む。したがって、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定して定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、本発明の特許請求の範囲と等価なものによって定められるべきである。
【符号の説明】
【0124】
100:センサデバイス
200:センサ部
1000:半導体製造システム
2000:半導体製造装置
MD:磁場データ
SDT:感知データテーブル
MD_R:基準磁場データ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12